説明

香料組成物

【課題】 嗜好性が高く、且つ連用により嗜好性を向上することのできる香料組成物を提供する。
【解決手段】 (a)アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、(b)ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油からなる群より選ばれる1種又は2種以上とを含有することを特徴とする香料組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香料組成物、特に嗜好性が高く、且つ連用により嗜好性の向上する香料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、社会心理学の分野においては、単純接触効果(mere exposure effect)といい、対象と繰り返し接触することにより、当該対象への嗜好性が向上することが知られている。より具体的には、(1)繰り返し刺激に接触すると、その刺激に好意的態度を形成するようになること、(2)接触回数が多いほど好意は増加すること、(3)好意が増加しやすい刺激と増加しにくい刺激があること等が報告されている。これらの知見は、人物写真(視覚)、メロディ(聴覚)、甘味、苦味(味覚)等において実証されているものの、香り(嗅覚)と繰り返し刺激との関係について科学的に検証された例は報告されておらず、すなわち、香りの連用により嗜好性が向上するとの知見は未だ得られていない。
【0003】
他方、メーキャップ化粧料等の化粧品やシャンプー等のトイレタリー製品は、ほぼ毎日のように使用されるものであり、消費者に好まれる香りを付与することが望まれている。しかしながら、これらの各種製品への賦香に関しては、従来、製品を連続的に使用した場合の香りの嗜好性の変化については、全く検討がなされていないというのが現状である。そして、これらの化粧料やトイレタリー製品において、連用により嗜好性の向上する香りを選択して賦香することができたとしたならば、消費者による製品の継続的な購入を期待することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述のような従来技術の課題に鑑み行われたものであり、その目的は、嗜好性が高く、且つ連用により嗜好性を向上することのできる香料組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の課題に鑑み、本発明者らが鋭意研究を行った結果、アリルカプロエート等の特定の種類の香料成分と、他の特定の種類の香料成分とを組み合わせて用いることにより、特に初回使用時の嗜好性が高く、且つ連用により嗜好性を向上させることのできる香料組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明にかかる香料組成物は、(a)アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、(b)ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油からなる群より選ばれる1種又は2種以上とを含有することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明にかかる嗜好性向上剤は、(a)アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、(b)ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油からなる群より選ばれる1種又は2種以上とを含有することを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明にかかる化粧料は、(a)アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、(b)ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油からなる群より選ばれる1種又は2種以上とを含有することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明にかかる商品の繰り返し使用による嗜好性を向上させる方法は、前記香料組成物を商品に配合することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる香料組成物は、初回使用時の嗜好性が高く、すなわち香りの第一印象が良好であり、且つ連用により嗜好性をさらに向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本発明において、香料成分とは香料原料としての単一成分(精油を含む)のことを意味し、香料組成物とは二種以上の前記香料成分を含む混合物を意味する。
【0012】
本発明にかかる香料組成物は、香料成分として、(a)アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、(b)ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、を含有することを特徴とするものである。
【0013】
(a)の香料成分としては、アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油を、単独で、あるいはこれらのうちの2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、(a)の香料成分としては、特にアリルカプロエート、ジャスミン油を好適に用いることができる。また、本発明にかかる香料組成物においては、(a)の香料成分(2種以上含む場合はその総量)を香料組成物全量に対して0.1〜50質量%含有していることが好ましい。
【0014】
(b)の香料成分としては、ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油を、単独で、あるいはこれらのうちの2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、(b)の香料成分としては、特にガラクソリド、マンザネートを好適に用いることができる。また、本発明にかかる香料組成物においては、(b)の香料成分(2種以上含む場合はその総量)を香料組成物全量に対して0.1〜30質量%含有していることが好ましい。
【0015】
本発明にかかる香料組成物においては、上記(a)及び(b)の香料成分以外に、他の香料成分を適当量含有していても構わない。すなわち、本発明にかかる香料組成物としては、上記(a)及び(b)の香料成分と、他の香料成分とを適当な割合で混合し、好適な香りとなるように調香したものを用いることができる。
【0016】
なお、同一の香料成分であったとしても、用いる香料濃度によって、嗜好や香りの印象が変化する場合もある。本発明に用いられる(a)及び(b)の香料成分としては、香料組成物中、例えば、以下の香料濃度となるように調整して用いることが好ましい。(a)アリルカプロエート(0.1〜30質量%)、バニリン(0.1〜10質量%)、オクチルアルデヒド(0.05〜10質量%)、ナツメグ油(0.01〜10質量%)、ジャスミン油(0.1〜20質量%)。(b)ガラクソリド(0.1〜20質量%)、アンブロキサン(0.1〜20質量%)、マンザネート(0.1〜20質量%)、グレープフルーツ油(0.1〜50質量%)、マジョーラム油(0.05〜10質量%)、シナモン油(0.01〜10質量%)、オーランチオール(0.01〜10質量%)、トマトリーフ抽出液(0.1〜10質量%)、スペアミント油(0.01〜40質量%)、クローブ油(0.01〜10質量%)、カモミール油(0.05〜10質量%)、ペッパー油(0.01〜10質量%)、トリプラール(0.01〜10質量%)、ユズ油(0.1〜50質量%)、ベルガモット油(0.01〜10質量%)、アルモアズ油(0.01〜10質量%)、ストロベリー抽出液(0.1〜30質量%)、ゼラニウム油(0.1〜20質量%)、ライム油(0.1〜50質量%)。
【0017】
以上のように、上記(a)及び(b)の香料成分を香料組成物中に配合することにより、当該香料組成物において、初回時の嗜好性が高く、且つ連用により嗜好性が向上する効果を得ることができる。このため、本発明にかかる香料組成物は、そのままで、嗜好性向上剤として用いることができる。すなわち、当該香料組成物を嗜好性向上剤として、適当な商品に配合することによって、商品の繰り返し使用による嗜好性を向上させることが可能である。
【0018】
また、本発明にかかる香料組成物は、香料成分が気化し、吸入し得る形態のものであればどのようなものでもよく、特にその剤型等の形態によって限定されるものではない。本発明にかかる香料組成物は、そのまま用いることも可能であるが、エチルアルコール、水等の溶媒と配合することによって、香水、オードトワレ、オーデコロン等の芳香性化粧料として用いることができる。また、これらの芳香性化粧料には、香料、溶媒の他に必要に応じて各種補助成分を加えることもできる。また、本発明にかかる香料組成物を、溶媒や各種賦型剤とともに配合することによって、室内用芳香剤、浴用芳香剤、車内用芳香剤等の各種芳香剤として用いることができる。
【0019】
また、本発明にかかる香料組成物は、各種の化粧品基剤あるいはトイレタリー製品基剤中に好適に配合することができる。本発明にかかる香料組成物を配合した化粧品又はトイレタリー製品は、初回使用時の嗜好性が高く、且つ当該製品を連続的に使用することにより、使用者における嗜好性を向上させることができる。このような化粧品あるいはトイレタリー製品としては、例えば、クリーム、乳液、化粧水、化粧パウダー、ボディーローション、セッケン、シャンプー、リンス、トリートメント、ボディーシャンプー、洗顔料等を挙げることができる。
【実施例1】
【0020】
以下、実施例に基づき、本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
香りの連用と嗜好性の関係
まず最初に、本発明者らは、香りの連用と嗜好性との関係について検討を行なうため、予め調香された6種の調合香料を用いて、事前に嗅がせない条件(初回接触時)、及び予め2回嗅がせた条件(二回接触後)の各条件における嗜好性の評価を行なった。試験内容及び評価基準は以下の通りである。香料毎に、予め2回嗅いだ人の香りの嗜好評価の平均値(二回接触後)と、予め嗅がなかった人の香りの嗜好評価の平均値(初回接触時)を算出した。結果を下記表1及び図1に示す。
【0021】
・試験内容
6種類の調合香料を準備し、その内の3種類を予め5分間の安静を挿み2回嗅がせておき、5分間安静にした後に、予め2回嗅いでいた3種類と、嗅いでいない残りの3種類も含めた6種類全部の嗜好性の評価を行った。パネラーは合計22名で行った。パネラー毎に、予め2回嗅ぐ香りと、嗅がない香りの割り付けはカウンターバランスを取って実施した。
【0022】
・評価基準
「嗜好性」 3種類ずつ計22名のパネラーにより、対象となる香料の香りを嗅いでもらい、対象香料の「嗜好性」について、下記評価基準による1〜7段階の点数判定を行ってもらった。
〈評価基準〉
非常に好き ・・・・・7
好き ・・・・・6
やや好き ・・・・・5
どちらとも言えない ・・・・・4
やや嫌い ・・・・・3
嫌い ・・・・・2
非常に嫌い ・・・・・1
【0023】
【表1】

【0024】
上記表1及び図1より、6種の調合香料のうち、5種において初回接触時よりも二回接触後の方が嗜好性の印象評価が向上していることが明らかとなった。また、調合香料の種類によって、嗜好性の変化に差が見られることから、事前の接触により嗜好性が向上しやすい香りと、向上しにくい香りが存在することがわかった。
【0025】
各種香料成分における連用による嗜好性変化
つづいて、本発明者らは、各種香料成分を用いた場合の連用による嗜好性変化について検討するため、公知の香料成分48種について、上記試験と同様にして、各香料成分の初回接触時と二回接触後における嗜好性の評価を行なった。結果を下記表2,3に、また、初回接触時と二回接触後の嗜好性の変化についてまとめたものを図2に示す。
【0026】
【表2】

【0027】
【表3】

【0028】
上記表2,3及び図2より、48種の公知の香料成分のうち、24種においては初回接触時よりも二回接触後の方が、嗜好性の印象評価が向上していることが明らかとなった。また、これら24種の香料成分においては、香調の分類が全く異なっているものも多く存在していた(例えば、アリルカプロエートはフルーティな香調であるのに対し、ナツメグ油はスパイシーな香調である)。そして、このことから、連用により嗜好性が向上する香料成分は、単純に香調の種類との関係で決定されるものでないことも明らかとなった。
【0029】
香料成分の組み合わせの検討
上記表3に示す24種の香料成分においては、初回接触時よりも二回接触後の方が、嗜好性の印象評価が向上していることが確認されるものの、総じて初回接触時の嗜好性の印象評価が低い傾向にある。例えば、連用による嗜好性向上効果の最も高いアリルカプロエートにおいては、初回接触時の嗜好性が2.7と低いことから、単独では実使用の点で問題があると考えられる。
そこで、本発明者らは、アリルカプロエートに対して、初回接触時の嗜好性を改善する他の香料成分の組み合わせの検討を行なった。アリルカプロエートと、ゼラニウム油あるいはアンブロキサンとを組み合わせた香料組成物について、上記試験と同様にして、各香料組成物の初回接触時と二回接触後における嗜好性の評価を行なった結果を、各香料成分単独での評価結果と併せて下記表4及び図3に示す。
【0030】
【表4】

【0031】
上記表4及び図3に示すように、アリルカプロエートと、ゼラニウム油あるいはアンブロキサンとを組み合わせて用いることによって、それぞれの香料成分を単独で用いた場合、特にアリルカプロエートを単独で用いた場合と比較して、初回接触時の嗜好性が高く、且つ二回接触後の嗜好性が向上していることが明らかとなった。このことから、アリルカプロエートに対して、ゼラニウム油あるいはアンブロキサンを組み合わせて用いることによって、連用による嗜好性の向上効果を有しつつ、初回接触時の嗜好性が著しく改善されることが確認される。
【0032】
また、本発明者らがさらに詳細に検討を行なった結果、アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油といった単独で初回接触時の嗜好性が低い香料成分に対して、ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油のいずれかの香料成分を組み合わせて用いることによって、初回接触時の嗜好性が著しく改善され、且つ連用により嗜好性が向上する香料組成物が得られることが確認された。
【0033】
以上の知見に基づいて、本発明者らが実際に調製した調合香料の処方例を以下に示す。
【表5】

【0034】
つづいて、本発明者らは、上記調合香料処方1を配合した化粧料(シャンプー)を調製し、当該化粧料の連用による嗜好性の変化についての評価を行なった。化粧料の処方を下記表6に示す。また、試験内容及び評価基準は以下の通りである。結果を下記表7及び図4に示す。
【0035】
【表6】

【0036】
・試験内容
36名のパネラーにより、実際に上記化粧料処方1(シャンプー)を4週間連続的に使用してもらい、初回使用時(初日)と、4週間連続使用後(4週間後)のそれぞれの時点で、下記評価基準により、「香りの嗜好性」、「製品の満足感」、及び「継続使用意向」について、それぞれ7段階で評価を行なってもらった。
【0037】
・評価基準
「香りの嗜好性」
非常に好き
好き
やや好き
どちらとも言えない
やや嫌い
嫌い
非常に嫌い
【0038】
「製品全体の満足感」
非常に満足
満足
やや満足
どちらとも言えない
やや不満足
不満
非常に不満
【0039】
「継続使用意向」
非常にあり
あり
ややあり
どちらとも言えない
ややなし
なし
全くなし
【0040】
【表7】

【0041】
上記表7及び図4より、本発明にかかる香料組成物を配合した化粧料においては、初回使用時の「香りの嗜好」、「製品全体の満足感」、及び「継続使用意向」の評価がある程度高く、且つ4週間連続的に使用した場合に、いずれの評価においても、初回使用時と比較して評価が向上していることが明らかとなった。
以上の結果から、本発明にかかる香料組成物を化粧料に配合することで、初回使用時の嗜好性に優れており、且つ当該化粧料を繰り返して連続的に使用した場合に、嗜好性等の評価を向上させることができることが確認された。
【0042】
以下に本発明の他の実施例を挙げることにより、本発明についてさらに詳しく説明を行なうが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】
【表8】

【0044】
【表9】

【0045】
【表10】

【0046】
【表11】

【0047】
【表12】

【0048】
【表13】

【0049】
【表14】

【0050】
【表15】

【0051】
【表16】

【0052】
【表17】

【0053】
本発明にかかる香料組成物(調合香料処方1〜3)を配合した上記化粧料処方2〜9においては、いずれのものも、初回使用時の嗜好性が高く、且つ当該化粧料を繰り返し連続的に使用することによって嗜好性、使用性等の評価が向上するものであった。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】6種の調合香料における初回接触時及び二回接触時の嗜好性の評価結果である(初回接触時:事前に調合香料を嗅がせない条件での評価;二回接触後:予め調合香料を嗅がせた条件での評価)。
【図2】公知の香料成分48種についての初回接触時及び二回接触時における嗜好性の評価を行い、初回接触時と二回接触後の嗜好性の評価の変化についてまとめた図である。
【図3】アリルカプロエートと、ゼラニウム油あるいはアンブロキサンとを組み合わせた各香料組成物(及び各香料成分単独)の初回接触時と二回接触後における嗜好性の評価結果である。
【図4】本発明の香料組成物を配合した化粧料(シャンプー)についての初回使用時(初日)及び4週間連続使用後(4週間後)の各時点における「香りの嗜好性」、「製品の満足感」、及び「継続使用意向」の評価結果をまとめた図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、
(b)ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と
を含有することを特徴とする香料組成物。
【請求項2】
(a)アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、
(b)ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と
を含有することを特徴とする嗜好性向上剤。
【請求項3】
(a)アリルカプロエート、バニリン、オクチルアルデヒド、ナツメグ油、及びジャスミン油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と、
(b)ガラクソリド、アンブロキサン、マンザネート、グレープフルーツ油、マジョーラム油、シナモン油、オーランチオール、トマトリーフ抽出液、スペアミント油、クローブ油、カモミール油、ペッパー油、トリプラール、ユズ油、ベルガモット油、アルモアズ油、ストロベリー抽出液、ゼラニウム油、及びライム油からなる群より選ばれる1種又は2種以上と
を含有することを特徴とする化粧料。
【請求項4】
請求項1に記載の香料組成物を商品に配合することを特徴とする商品の繰り返し使用による嗜好性を向上させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−254497(P2007−254497A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−76721(P2006−76721)
【出願日】平成18年3月20日(2006.3.20)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】