説明

高度な粗さ度量衡

特徴部を評価する方法であって、前記特徴部の画像を受け取るステップと、前記画像において前記特徴部のエッジ上で、複数の突端の、それぞれの座標を決定するステップからなる前記方法。非円の非線状形状を有する図形は、複数の突端に適合され、その複数の突端と図研との間の、それぞれの距離が決定される。特徴部のための粗さパラメータは、それぞれの距離に応じて計算される。上記方法は、電子走査型顕微鏡(SEM)により結像されるように、集積回路の限界寸法(CD)の分析において、更に、特に、これらの特徴部と構成要素の測定において応用を見出す。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]この出願は、本願に参考として組み込まれる、2003年12月10日に出願された米国仮出願第60/528,630号の利益を主張する。
【発明の分野】
【0002】
[0002]本発明は、全体的に集積回路の測定及び/又は、回路を生産する際に使用される構成部品に関し、特に、集積回路と構成要素の特徴部の粗さを測定することに関する。
【発明の背景】
【0003】
[0003]集積回路の特徴部の寸法が減少するにつれて、特徴部の粗さのマイナスの影響、及び/又は、その特徴部を生産する為に使用されるフォトレジストや補助的構造のような構成要素は、より表面化されるようになるが、これは、寸法減少に伴う粗さ減少が無いからである。増大した問題の結果、集積回路の特定区分の粗さを定量化する測定基準が開発された。たとえば、ラインエッジ粗さ(LER)は、線状エッジの粗さを測定する。
技術的に使用されるLER用測定基準の一つは、3a値であるが、ここで、aは直線から線状エッジの突端(points)の標準偏差である。他の測定基準も、開発された。
【0004】
[0004]例えば、エッジ粗さの大きさ及び線状エッジの空間周波数又は頻度の定義は、真空科学及び技術 B17(6)の「パターン化された特徴部の線状エッジ粗さを定量化する方法」と題する論文の2488〜2498頁にネルソン氏により与えられているが、これは、本願に参考の為に組み込まれている。
【0005】
[0005]Arkady氏などに対する米国特許出願2003/0190069号は、本願に参考の為に組み込まれているが、走査電子顕微鏡を使用して対象物の線状エッジ粗さを測定する為の方法が記載されている。対象物のエッジは、走査方向に対して平行にならないので、対象物はライン毎に走査されるように向きが定められている。走査によって決定されるエッジの突端は、直線に適合しており、そのラインから、これらの突端までの垂直方向のズレを測定する測定基準が導かれる。
【0006】
[0006]山口氏らに対する米国特許出願第2003/0021463号は、参考のため全体が本願に組み込まれるが、LERの為の空間周波数又は頻度測定(a spatial frequency measure)を説明している。線状エッジを生成する突端のフーリエ変換を実施し、更に、周波数又は頻度測定を生成する為にフーリエ係数を使用することにより、上記測定が導かれる。
【0007】
[0007]Vandeweyer氏らは、Interface2003(2003年9月)の"Themeasurement of Contact Edge Roughness in 193nm patterning"と題する記事でコンタクトホールの粗さを測定する為のプロセスを説明しており、その内容は、本願に参考の為に組み込まれる。このプロセスは、接触部のエッジ突端を円に適合させ、接触エッジ粗さに対する測定基準は、その円からの、突端の標準偏差として定義される。
【0008】
[0008]前述された測定基準にも拘わらず、集積回路の特徴部の粗さを良好に定量化する測定基準が必要である。
【発明の概要】
【0009】
[0009]本発明の実施形態において、集積回路の生産に関連した対象物の特徴部は、結像され、その特徴部のエッジの一セットの突端の座標が決定される。その特徴部は、半導体ウエハ内で形成されるコンタクトホールでもよく、結像は、走査型電子顕微鏡を使用して、通常、実施される。円でもなく直線でもない(非円形非直線)形状を持つ特徴部は、一セットの突端に適合される。図形は、関数により定義されてもよく、或いは、一セットの突端から決定される任意形状であってもよい。突端から図形までの距離、通常は垂直方向の距離が測定され、プロセッサは、その距離から特徴部の粗さを記述する測定基準を導く。その特徴部の粗さの良好かつ始終一貫した測定値を与えるような測定基準が見出された。
【0010】
[0010]一実施形態において、第1の測定基準は、その図形を記述する為に必要な自由度の数を考慮して、突端から図形までの距離の標準偏差を含む。第2の測定基準を生成するために、プロセッサは、その図形に沿った距離の自己相関関数を決定して、その関数から距離間の相関長さを導く。相関長さは、構成部品のエッジからの突出部の鮮鋭さの目安(measure)を与える。
【0011】
[0011]第3の測定基準に対し、プロセッサは距離においてフーリエ解析を実行し、その距離の統合パワースペクトルを生成する為にフーリエ係数を使用する。フーリエ解析は、空間または周波数又は頻度領域(domain)で実施されてもよい。統合パワーの所定パーセントに対応するスペクトル内の一突端は、第3の測定基準として使用される。通常、測定基準を決定する際に、全係数に等しい重要性が付加されないように、上記係数にはフィルタリングが適用される。オプションとして、特徴部を生成するのに使用された製造プロセスに従って、フィルタリングが調整される。
【0012】
[0012]開示された実施形態において、図形は、5つの自由度を持つ楕円と仮定されている。
【0013】
[0013]代替えの実施形態では、特徴部の2つのエッジが結像される。前述された測定基準は、特徴部の幅に対応した幅の粗さを決定する為に、2つのエッジ間の距離を使用するのに適している。
【0014】
[0014]本発明は、添付された図面、以下に続く簡単な図面の説明と共に、その実施形態の、以下の詳細な説明から十分に理解されよう。
【実施形態の詳細な説明】
【0015】
[0020]以下、本発明の一実施形態に従う、半導体分析システム10の概略図である図1を参照する。システム10は、走査型電子顕微鏡(SEM)12を含み、走査型電子顕微鏡(SEM)12は、半導体ウエハ18の表面16を走査する電子ビーム14を生成する。SEMは、表面上の特徴部20から二次電子を収集し、結像ユニット21が、その二次電子から上記特徴部の画像を生成する。SEM12は、プロセッサ24とメモリ26を含み、メモリ26には、プロセッサにSEMを作動させ、SEMにより生成されるデータを用いて分析を実行させるソフトウエアが保存されている。以下、特に明記しない限り、特徴部20は、図2に詳細に例示されるコンタクトホール28を含むと仮定される。通常、コンタクトホールの画像は、二次電子収集物から導かれる生データにエッジ検出アルゴリズムを適用することにより生成される。生データを生成する為の、更に、それからエッジを決定する為の方法は、技術的に周知であり、プロセッサ24は、その画像を生成する為に一以上の上記方法を適用する。また、特徴部20の画像は、光学的顕微鏡のような、技術的に知られた他の種類の顕微鏡により生成される。
【0016】
[0021]本願の説明は、一般的にコンタクトホールの分析に向けられているが、本発明の原理は、ほぼ1μm未満の寸法を持つ、実質的に全ての、微細な特徴部に適用可能である。そのような特徴部は、以下に限定されないが、レチクル又は、その部品、ウエハ構造の鋳型として使用される型(stamps)を含む。
【0017】
[0022]図2は、本発明の実施形態に従う、コンタクトホール28を例示する概略図である。コンタクトホール28は、内部エッジ30,外部エッジ32を含み、プロセッサ24は、外部エッジ32上で、外部の一連の突端を決定する為に、エッジ検出アルゴリズムを適用するように構成されている。突端22は、Nが一連の自然数を表す場合、突端Pi、i∈Nとして、ここでは示される。通常、プロセッサ24は、内部エッジ30上で内部の一連の突端を決定するようにも構成されている。以下に説明される分析は、外部エッジ32の突端22という外部のセットだけを示しているが、実質的に同様の分析が内部エッジ上の突端に適用可能であることが認められる。分かり易くするため、外部エッジ32上の突端22だけが図2に示されている。
【0018】
[0023]プロセッサ24は、閉じられた円でない(非円)図形26に一連の突端22を適合させるように構成されているが、ここでは、例として、図形が楕円であると仮定している。しかし、図形26は、一般に、どのような閉じた非円図形であってもよいことは理解されよう。通常、システム10の操作者は、閉じた非円図形の既知形状を設定し、これに突端22が適合される。図形26は、一般に自由度数により定義される。図形26が楕円である場合、図形は、5の自由度を有する。これは、楕円が楕円の中心に対して2つの座標(Xc、Yc)、長軸と短軸(a、b)の長さによって完全に定義可能であるからである(ここで、aはbと異なり、水平軸と仮定される楕円の任意軸に対する配向角はθである)。
【0019】
[0024]図形26に突端22を適合させた後、プロセッサ24は、各突端Pに対しDの値を計算する(ここで、Dは、突端Pの、適合された図形26までの距離である)。本発明の一実施形態において、Dは、適合された図形26までの垂直方向の距離である。代替実施形態において、Dは、適合された図形の中心を通るラインに沿って測定されるので、放射方向の距離と一致する。距離Dを決定する為の他の方法は、当業者にとって明らかであろうが、そのような全ての方法は本発明の請求の範囲内に含まれると仮定されている。
【0020】
[0025]プロセッサ24は、式(1)を使用して、エッジ32の為に、第1接触エッジ粗さ測定基準CERを導くが、ここで、nは、突端22の数であり、nDFは、突端22に適合された図形の自由度の数である。
【0021】
【数1】

【0022】
[0026]楕円である図形26の場合、式(1)は、次のようになる:
【0023】
【数2】

【0024】
[0027]小さいCER値は、図形26に密接に適合されているエッジ32に対応し、小さいCER値は、通常、エッジ32の粗さが低いことを示すことが認められる。
【0025】
[0028]プロセッサ24は、また、以下に説明するように、D値から第2測定基準(本願では相関長さという。)を導くように構成されている。
【0026】
[0029]各突端Piの為に、プロセッサ24は、突端Pを決定し、P、Pは楕円の中心で角度Δθ(0<Δθ<360)に対する。P、Pは、図形26に対し、対応する距離D、Dを有する。Δθの可能な各々の値の為に、プロセッサ24は、以下のように、寸法を持たない(dimensionless)自己相関関数R(Δθ)を計算するが、ここで、〈X〉は、全てのXの平均値を示す。
【0027】
【数3】

【0028】
[0030]R(Δθ)値から、相関長さCLΔθは、Δθの最小値として決定され、(例えば、式(4)で示されるように)R(Δθ)=1/eとなる。
【0029】
【数4】

【0030】
[0031]式(3)、式(4)の検査によって、CLΔθが図形26に関して突端Pの角度周期と、ほぼ一致することが示される。例えば、突端Pが、均等に分布された180個のスパイクを持つ楕円から実際に生成される場合、CLΔθは、およそ2°または楕円の対応した長さの寸法になる。一般に、CLΔθ値が小さいほど、図形26から突端Pにより生成される突出部は鋭利になること、CLΔθ値がゼロに近づくにつれて、エッジが近いほど、でたらめに粗くなることが認められる。対照的に、CLΔθ値がゼロ値から離れる(moves)につれて、通常、粗さの一貫性は増加する。
【0031】
[0032]本発明の代替え的な実施形態においては、角度Δθに対する突端Pを見つけるより、プロセッサ24は、ΔLに等しい突端間の弧の長さを持つ突端Pを見つける。その後、プロセッサは、以下の式(5)、式(6)により与えられるように、自己相関関数R(ΔL)、相関長さCLΔLを導く。この場合、CLΔLは、R(ΔL)=1/eとなるΔLの最小値である。
【0032】
【数5】

【0033】
【数6】

【0034】
[0034]第3の粗さ測定基準を生成する為に、プロセッサ24は、距離Dで、フーリエ解析(通常、高速フーリエ変換(FFT))を実施する。フーリエ解析は、式(7)の一般形によると、それぞれがそれぞれの広さ(amplitude)を有する離散的なスペクトル構成要素に、突端Pの距離Dを分解する。
【0035】
【数7】

【0036】
ここで、D(θ)はD(θ)とθの関数を示し、aは、通常nmで測定される各構成要素mθの広さである。
【0037】
[0035]フーリエ解析によって決定される係数aは、パワースペクトルと、突端Pについて積分されたパワースペクトルを生成する為に使用される。
【0038】
[0036]図3A、図3Bは、本発明の一実施形態に従う、距離Diのフーリエ解析から導かれるグラフである。図3Aは、パワースペクトル密度値と周波数又は頻度のパワースペクトルを例示する。図3Bは、所定の周波数又は頻度まで含まれた全比率のパワーの、対応する積分されたパワースペクトルと周波数又は頻度を例示する。両方のグラフは、プロセッサ24により導かれる。積分されたパワースペクトルから、プロセッサ24は、所定値pに対して、積分パワーIPpを決定するが、ここで、pは、0%から100%の間のパワーパーセントであり、通常、30%から70%までの値に設定される。図3Bで例示された実施形態において、pは、50%の値を持ち、IPpの値は、およそ0.008nm−1である。プロセッサ24は、IPpを第3の測定基準、高周波数又は頻度の突出部の比較的に小さい広さを持つ突端Pに対応するIPpの小さい値、高周波数又は頻度の突出部の比較的に大きな広さを持つ突端Pに対応する大きな値、として使用する。
【0039】
[0037]本発明の実施形態において、プロセッサ24は、IPpの値を決定する前に、通常、バンドパス、低域フィルタ、高域フィルタを使用して、PS値をフィルタリングする。濾過は、空間ドメイン又は周波数又は頻度ドメインのいずれか一方で適用可能であり、濾過、又は、それに相当し、当業者にとって明らかなプロセスは、ここで例示されたもの以外の段階で適用可能である。
【0040】
[0038]本発明者は、ウエハ18上のコンタクト又は他の特徴部を形成する為に使用されるプロセスは、am値を決定する際の要因であり、フィルタは、使用されるプロセスに応じて選択可能であることを見出した。例えば、コンタクトの為のフォトレジストを形成する為に使用されるマスクは、それ独自の固有の粗さを持ち、この粗さは、通常、コンタクトの粗さにおける要因である。フォトレジスト粗さに基づいて決定されるフィルタを適用することにより、他のプロセスに起因する粗さを測定可能にする。
【0041】
[0039]本発明者は、また、濾過のプロセスは、ウエハ18上の実質的に全ての特徴部に対するIPp値を不明瞭にするかもしれない特定形状の影響を削除及び/又は分離するために都合良く適用可能であることを見出した。例えば、高域フィルタ又は帯域フィルタは、比較的に低い曲率を備える形状を持つ特徴部に起因する低周波数又は頻度の値を削除又は減少させる為に、周波数又は頻度ドメインで適用されてもよい。特定形状に使用可能な他のフィルタは、当業者にとって明らかであり、そのような全てのフィルタは、本発明の範囲に含まれると仮定されている。
【0042】
[0040]コンタクトの粗さを決定する為にCER及びCLΔθを使用する有効性を評価する為に本発明者により実施された実験では、各々がコンタクトホールに概略類似するコンタクトの2つの典型的なセットが準備された。第1セットの20個のコンタクトは、第1エッチングレシピを使用し、第2セットの20個のコンタクトは、第2のエッチングレシピを使用した。視覚的に、第1セットのコンタクトは、第2セットのコンタクトより僅かに粗くなかった。CERとCLΔθの値は、各々のコンタクトの為に決定された。
【0043】
[0041]図4は、本発明の一実施形態に従う、実験の結果のヒストグラムを示す。ヒストグラム40,42は、それぞれ、第1セットのコンタクトの為のCERとCLΔθの周波数又は頻度を示す。ヒストグラム44,46は、それぞれ、第2セットのコンタクトの為のCERとCLΔθの周波数又は頻度を示す。2種類のコンタクトに対するCERとCLΔθの平均値は、表1に示されている。値は、3σCER又は3σCLであると仮定された誤差で示されている(ここで、σCERは、CERの標準偏差であり、σCLは、CLΔθの標準偏差である)。
【表1】

【0044】
[0042]図4と表1の検査は、両方の測定基準にとって、2セットの結果がよく分離されていることを示す。このように、CERは、良好な粗さの第1測定基準として作用し、より小さいCER値が、より粗くないコンタクトに対応する。また、CLは、良好な粗さの第2測定基準として作用し、より大きなCL値が、より粗くないコンタクトに対応する。
【0045】
[0043]上記説明は、一般に、楕円形状の閉じた図形にエッジを適合させることに関連するが、閉じた図形は、実質的に、どんな所定の、非円形状を有してもよいことが理解されよう。例えば、閉じた図形の形状は、以下の式(8)により表示されてもよい。
【0046】
【数8】

【0047】
ここで、n>2であり、この場合、aはbと等しくても等しくなくてもよい。
【0048】
[0044]当業者は、ここで前述された測定基準の導出、必要な変更を加えて(mutatis mutandis)適合させることができ、所定の非円形状の自由度数の異なるような変形を適応させることができるであろう。
【0049】
[0045]本発明者は、前述された相関係数CLが、実質的に、どんな形状を有する特徴部のエッジに対しても、粗さの良好な測定基準を与えることを見出した。従って、本発明の代替的な実施形態において、エッジに適合される図形は、実質的に、あらゆる閉じた図形或いは開いた図形を含むものである。この場合、エッジの粗さを決定する為に使用される測定基準は、実質的に、式(4)、式(6)に必要な変更を加えて得られる測定基準である。
【0050】
[0046]本発明の更なる代替え的な実施形態において、特定形状に、実験的に決定された突端を適合させるというより、プロセッサ24は、名目上の形、または「図形のバックボーン」を突端に適合させる為に突端を使用する。導かれる名目上の形は、実験的に決定される突端に依存し、実質的には、どんな非線状の形でもよい。名目上の形は、通常、サブセットの突端の位置を平均化することにより生成されるが、この方法は技術的に周知である。式(1)、式(3)−式(7)、図3A及び図3Bに関して実質的に前述されたように、名目上の形の平均化された位置が決定されると、プロセッサ24は、その名目上の形までの突端の距離を決定し、これらの距離をCER、CL及び/又はIPpを計算する為に使用する。距離は、通常、名目上の形に沿って、実質的に等間隔で測定される。代替え的に、距離は、その形に沿って、等しくない間隔で測定されてもよい。式(1)、式(3)、式(5)で使用される自由度の数nDFは、名目上の形を生成する為に使用される方法に依存することが認められる。
【0051】
[0047]前述された測定基準は、必要な変更を加えて、2つのエッジを持つ特徴部の幅の粗さを測定する為に適用可能であることが理解されよう。例えば、式(1)は、幅の粗さ(CWR)の為に表現式を得る為に適合されてもよい:
【0052】
【数9】

【0053】
ここで、ΔDは、2つのエッジ上の対応する突端P間の距離である。
【0054】
[0048]前述されたエッジ測定基準に対応した幅測定基準を生成する為に、ΔDを使用した式(3)−式(7)への適合、更に、図3A、図3Bに関連して説明されたプロセスに対応した変更は、当業者にとって明らかであろう。そのような適合及び変更は、本発明の範囲内に含まれることになっている。
【0055】
[0049]図5は、本発明の一実施形態に従う、粗さ測定基準を導く為に使用されるステップを示すフローチャートである。例として、特徴部の2つのエッジが結像され、両方のエッジセットを使用して粗さ測定基準が計算されることになっている。第1ステップ52において、図1を参照して実質的に前述されたように、測定されるべき特徴部の画像が生成される。第2ステップ54において、特徴部のエッジの各々に対し、突端の座標が決定される。適合ステップ56において、各々のエッジに対し、ステップ54で決定された突端は、図2を参照して一般的に前述されたように、ある図形に適合される。あるいは、各々のエッジに対する名目上の形が、前述したように、それぞれのエッジの突端の座標から生成される。距離測定ステップ58において、図形と名目上の形との間の距離、突端が計算される。最終ステップ60において、式(1)、式(3)−式(7)、式(9)及び/又は図3A、図3Bを参照して実質的に前述されたように、距離の値が粗さ測定基準を計算する為に使用される。
【0056】
[0050]前述された実施形態は、一例として列挙されており、本発明は、特に図示、説明されたものに限定されないことが認められる。むしろ、本発明の範囲は、前述された様々な特徴の組み合わせ、サブコンビネーションの両方と、上記説明を読む際に当業者に思い浮かぶ変更、変形であって、従来技術に開示されていないものを含む。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】[0015]図1は、本発明の一実施形態に従う半導体解析システムの概略図である。
【図2】[0016]図2は、本発明の一実施形態に従う図1のシステムによって分析されたコンタクトホールを例示する概略図である。
【図3A】[0017]図3Aは、本発明の実施形態に従う図1のシステムで決定された距離のフーリエ解析から導かれたグラフである。
【図3B】図3Bは、本発明の実施形態に従う図1のシステムで決定された距離のフーリエ解析から導かれたグラフである。
【図4】[0018]図4は、本発明の実施形態に従う図1のシステムを使用した実験結果のヒストグラムを示す。
【図5】[0019]図5は、粗さ測定基準を導く為に使用されたステップを示す、本発明の一実施形態に従うフローチャートである。
【符号の説明】
【0058】
10…半導体分析システム、12…走査型電子顕微鏡、14…電子ビーム、16…表面、18…半導体ウエハ、20…特徴部、21…結像ユニット、22…突端、24…プロセッサ、26…メモリ、28…コンタクトホール、30…内部エッジ、32…外部エッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特徴部を評価する為の方法において:
前記特徴部の画像を受け取るステップと;
前記画像の前記特徴部のエッジ上にある複数の突端の、それぞれの座標を決定するステップと;
前記複数の突端に、非円非線状形を有する図形を適合させるステップと;
前記複数の突端と前記図形との間の、それぞれの距離を決定するステップと;
前記それぞれの距離に応じて前記特徴部の為の粗さパラメータを計算するステップと;を備える、前記方法。
【請求項2】
前記粗さパラメータを計算するステップは、それぞれの距離の二乗と前記図形の自由度数の合計値に応じて接触エッジ粗さ(CER)を計算する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記粗さパラメータを計算するステップは、前記それぞれの距離の二乗、前記図形の自由度数、前記それぞれの距離の差の二乗平均値に応じて、相関長さ(CL)を計算する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記粗さパラメータを計算するステップは、前記それぞれの距離のフーリエ解析を実施する工程、前記解析に応じてパワースペクトルを生成する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記パワースペクトルを生成する工程は、前記フーリエ解析をフィルタリングする段階を備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記結果をフィルタリングする段階は、前記特徴部を形成する為に使用される処理に応じてフィルタを選択することを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記特等部は、基板上に形成され、前記特徴部と前記基板は、半導体ウエハ内で構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記特徴部は、コンタクトホールを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記画像を受け取るステップは、前記画像を走査型電子顕微鏡で生成する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記図形は、楕円を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
図形は、既知の形を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記図形を適合させるステップは、前記複数の突端の少なくとも幾つかを平均化することにより、前記図形の基準形状を決定する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記図形は、閉じた図形と開いた図形から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記距離は、垂直な距離と放射方向の距離から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記特徴部は、レチクル、レチクルの一部、構造のキャストから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
特徴部を評価する為の方法において:
前記特徴部の画像を受け取るステップと;
前記画像において前記特徴部の第1エッジ上で、第1の複数突端の、それぞれの座標を決定するステップと;
第1の非円非線状形を有する第1図形を前記第1の複数突端に適合させるステップと;
前記画像において前記特徴部の第2エッジ上で、第2の複数突端の、それぞれの座標を決定するステップと;
第2の非円非線状形を有する第2図形を前記第2の複数突端に適合させるステップと;
前記第1図形と前記第2図形との間の、それぞれの距離を決定するステップと;
前記それぞれの距離に応じて、前記特徴部の為の粗さパラメータを計算するステップと;を備える、前記方法。
【請求項17】
特徴部を評価する為の装置において:
前記特徴部を含む画像を生成するように適合された結像ユニットと;
前記画像内で前記特徴部のエッジ上に複数の突端の、それぞれの座標を決定し、非円非線状形を有する図形を前記複数の突端に適合させ、前記複数の突端と前記図形との間の、それぞれの距離を決定し、前記それぞれの距離に応じて前記特徴部の為の粗さパラメータを計算するように適合されたプロセッサと;
を備える、前記装置。
【請求項18】
前記粗さパラメータの計算は、それぞれの距離の二乗と前記図形の自由度数の合計値に応じて接触エッジ粗さ(CER)を計算することを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記粗さパラメータの計算は、前記それぞれの距離の二乗、前記図形の自由度数、前記それぞれの距離の差の二乗平均値に応じて、相関長さ(CL)を計算することを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記粗さパラメータの計算は、前記それぞれの距離のフーリエ解析を実施すること、前記解析に応じてパワースペクトルを生成することを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記パワースペクトルの生成は、前記フーリエ解析をフィルタリングすることを含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記フィルタリングは、前記特徴部を形成する為に使用される処理に応じてフィルタを選択することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記特徴部は、基板上に形成され、前記特徴部と前記基板は、半導体ウエハ内で構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記特徴部は、コンタクトホールを備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記結像ユニットと前記プロセッサは、前記画像を走査型電子顕微鏡内に構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項26】
前記図形は、楕円を備える、請求項17に記載の装置。
【請求項27】
前記図形は、既知の形を有する、請求項17に記載の装置。
【請求項28】
前記プロセッサは、前記複数の突端の少なくとも幾つかを平均化することにより、前記図形の基準形状を決定するように適合されている、請求項17に記載の装置。
【請求項29】
前記図形は、閉じた図形と開いた図形から選択される、請求項17に記載の装置。
【請求項30】
前記距離は、垂直な距離と放射方向の距離から選択される、請求項14に記載の装置。
【請求項31】
前記特徴部は、レチクル、レチクルの一部、構造のキャストから選択される、請求項17に記載の装置。
【請求項32】
前記特徴部を評価する装置において:
前記特徴部を含む画像を生成するように適合された結像ユニットと;
前記画像において前記特徴部の第1エッジ上で、第1の複数突端の、それぞれの座標を決定し、第1の非円非線状形を有する第1図形を前記第1の複数突端に適合させ、前記画像において前記特徴部の第2エッジ上で、第2の複数突端の、それぞれの座標を決定し、第2の非円非線状形を有する第2図形を前記第2の複数突端に適合させ、前記第1図形と前記第2図形との間の、それぞれの距離を決定し、前記それぞれの距離に応じて、前記特徴部の為の粗さパラメータを計算するように適合されたプロセッサと;
を備える、前記装置。
【請求項33】
特徴部を評価する方法において:
前記特徴部の画像を受け取るステップと;
前記画像において前記特徴部のエッジ上で、複数の突端の、それぞれの座標を決定するステップと;
前記複数の突端に図形を適合させるステップと;
前記複数の突端と前記図形との間の、それぞれの距離を決定するステップと;
前記それぞれの距離の二乗の合計値、前記図形の自由度の数、前記それぞれの距離の差の二乗平均に応じて、相関の長さを計算するステップと;
を備える、前記方法。
【請求項34】
特徴部を評価する方法において:
前記特徴部の画像を受け取るステップと;
前記画像において前記特徴部のエッジ上で、複数の突端の、それぞれの座標を決定するステップと;
前記複数の突端に図形を適合させるステップと;
前記複数の突端と前記図形との間の、それぞれの距離を決定するステップと;
前記それぞれの距離のフーリエ解析を実行するステップと;
前記特徴部を形成する為に使用されるプロセスに応じて、前記フーリエ解析の結果をフィルタリングするステップと;
を備える、前記方法。
【請求項35】
特徴部を評価する方法において:
前記特徴部の画像を受け取るステップと;
前記画像において前記特徴部のエッジ上で、複数の突端の、それぞれの座標を決定するステップと;
前記複数の突端に前記図形を適合させるステップと;
前記複数の突端と前記図形との間の、それぞれの距離を決定するステップと;
前記それぞれの距離のフーリエ解析を実行するステップと;
前記特徴部の形状に応じて、前記フーリエ解析の結果をフィルタリングするステップと;
を備える、前記方法。
【請求項36】
特徴部を評価する装置において:
前記特徴部を含む画像を生成するように適合された結像ユニットと;
前記画像において前記特徴部のエッジ上で複数の突端の、それぞれの座標を決定し、前記複数の突端に図形を適合させ、前記複数の突端と前記図形との間の、それぞれの距離を決定し、前記それぞれの距離の二乗の合計値、前記図形の自由度の数、前記それぞれの距離の差の二乗平均に応じて、相関の長さを計算するように適合されたプロセッサと;
を備える、前記装置。
【請求項37】
特徴部と評価する装置において:
前記特徴部を含む画像を生成するように適合された結像ユニットと;
前記画像において前記特徴部のエッジ上で複数の突端の、それぞれの座標を決定し、前記複数の突端に図形を適合させ、前記複数の突端と前記図形との間の、それぞれの距離を決定し、前記それぞれの距離のフーリエ解析を実行し、前記特徴部を形成する為に使用されるプロセスに応じて、前記フーリエ解析の結果をフィルタリングするように適合されたプロセッサと;
を備える、前記装置。
【請求項38】
前記特徴部を含む画像を生成するように適合された結像ユニットと;
前記画像において前記特徴部のエッジ上で複数の突端の、それぞれの座標を決定し、前記複数の突端に図形を適合させ、前記複数の突端と前記図形との間の、それぞれの距離を決定し、前記それぞれの距離のフーリエ解析を実行し、前記特徴部の形状に応じて、前記フーリエ解析の結果をフィルタリングするように適合されたプロセッサと;
を備える、前記装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−520697(P2007−520697A)
【公表日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−544108(P2006−544108)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/041884
【国際公開番号】WO2005/059531
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(504273782)アプライド マテリアルズ イスラエル リミテッド (18)
【Fターム(参考)】