説明

2−アミノピリジン系キナーゼ阻害薬

式Iの構造を有する2−アミノピリジン化合物およびこれら化合物の製薬上許容される塩。式Iの化合物は、ヒトなどの動物でのチロシンキナーゼの活性を阻害し、各種疾患および状態の治療および/または予防において有用である。特に、本明細書で開示の化合物は、キナーゼ類、特にはKDR、Tie−2、Flt3、FGFR3、Ab1、オーロラA、c−Src、IGF−1R、ALK、c−MET、RON、PAK1、PAK2およびTAK1(これらに限定されるものではない)の阻害薬であり、癌など(それに限定されるものではない)の増殖性疾患の治療で用いることができる。本発明は、治療上有効量の式Iの化合物もしくはそれの製薬上許容される塩および製薬上許容される担体を含む医薬組成物に関するものでもある。本発明はさらに、患者に対して、治療上有効量の上記医薬組成物を投与することにより、タンパク質キナーゼ活性が介在する状態を有する患者を治療する方法に関するものでもある。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式Iの化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化1】

[式中、
R1は、イソキノリン−3−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル、ベンゾフラン−2−イル、ベンゾオキサゾール−2−イル、ベンゾチオフェン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−シクロヘプタチアゾール−2−イル、3,3−ジ置換されている3H−インドール−2−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル、チアゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル、オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル、イミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル、フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル、チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イルまたは2−ナフチルであり、これらのいずれも1から4個の独立のR3基によってさらに置換されていても良く;
Xは、ピラゾール、フェニル、ピリジル、チアゾリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、ピロリル、インドリル、インダゾリルまたはテトラヒドロピリジルであり;
R2は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクロアルキル、ビシクロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アミノアルキル、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、C(=O)R4、C(=O)OR4、C(=O)NR5R6、NR7C(=O)R4、NR7C(=O)OR4、NR7C(=O)NR5R6、NR7S(=O)R4、NR7S(=O)R4、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキル、ヘテロアリール、−アルキル−C(=O)R4、−アルキル−C(=O)OR4、−アルキル−C(=O)NR5R6、−アルキル−NR7C(=O)R4、−アルキル−NR7C(=O)OR4、−アルキル−NR7C(=O)NR5R6、−アルキル−NR7SOR4、−アルキル−NR7SOR4、アリール−アルキル、複素環−アルキルまたはヘテロアリール−アルキルであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によって置換されていても良く;
R3は、H、ハロゲン、CN、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アミノアルキル、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、C(=O)、C(=S)、C(=O)R4、C(=O)OR4、C(=O)NR5R6、NR7C(=O)R4、NR7C(=O)OR4、NR7C(=O)NR5R6、NR7SOR4、NR7SOR4、アリール、複素環、ヘテロアリール、−アルキル−C(=O)R4、−アルキル−C(=O)OR4、−アルキル−C(=O)NR5R6、−アルキル−NR7C(=O)R4、−アルキル−NR7C(=O)OR4、−アルキル−NR7C(=O)NR5R6、−アルキル−NR7SOR4、−アルキル−NR7SOR4、アリール−アルキル、複素環−アルキルまたはヘテロアリール−アルキルであり、これらのいずれも1以上の独立のR7基によってさらに置換されていても良く;
R4は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アミノアルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルスルホニル、アリール、複素環、ヘテロアリール、アリール−アルキル、複素環−アルキルまたはヘテロアリール−アルキルであり、これらのいずれも1以上の独立のR7基によってさらに置換されていても良く;
R5およびR6はそれぞれ独立に、H、アルキル、シクロアルキルまたはアルコキシアルキルであり、これらのいずれも1以上の独立のR7基によって置換されていても良く;またはR5およびR6がそれらが結合している原子とともに、4から7員の飽和または不飽和複素環を形成しており;当該複素環は、1以上の独立のR7基によってさらに置換されていても良く;
R7は、H、ハロゲン、アルキル、トリフルオロアルキル、アルコキシ、CN、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘタリールまたは複素環であり;
nは0、1または2である。]
【請求項2】
R1が、イソキノリン−3−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル、ベンゾフラン−2−イル、ベンゾオキサゾール−2−イル、ベンゾチオフェン−2−イル、3,3−ジ置換されている3H−インドール−2−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル、チアゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル、オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル、イミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル、フロ[2,3−c]ピリジン−2−イルまたはチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イルであり、それらのいずれも1から4個の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項3】
R1が、イソキノリン−3−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル、ベンゾオキサゾール−2−イル、3,3−ジ置換されている3H−インドール−2−イルまたはイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルであり、それらのいずれも1から4個の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項4】
R1が、イソキノリン−3−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、ベンゾオキサゾール−2−イルまたはイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルであり、それらのいずれも1から4個の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項5】
R1が、イソキノリン−3−イルまたはベンゾチアゾール−2−イルであり、それらのいずれも1から4個の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項6】
R1が、チアゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル、オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル、イミダゾ[1,2−a]ピラジン−2−イル、フロ[2,3−c]ピリジン−2−イルまたはチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イルであり、それらのいずれも1から4個の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項7】
前記式Iの化合物が下記式Iaを有する請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化2】

【請求項8】
前記化合物が、下記式Iaaを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化3】

[式中、RaaはH、アルコキシまたはアルキルであり、アルコキシまたはアルキルはハロゲンでさらに置換されていても良く;RabはHまたはFである。]
【請求項9】
前記化合物が、下記式Iabを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化4】

【請求項10】
前記化合物が、下記式Iacを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化5】

[式中、RcはHまたはアルキルであり、アルキルはハロゲンによってさらに置換されていても良い。]
【請求項11】
前記化合物が、下記式Iadを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化6】

【請求項12】
前記化合物が、下記式Iaeを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化7】

[式中、YはOまたはSである。]
【請求項13】
前記化合物が、下記式Iafを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化8】

【請求項14】
前記化合物が、下記式Iagを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化9】

[式中、
RgaおよびRgbは独立にアルキル、アルコキシまたはアルキルチオであり、前記アルキル基はハロゲンでさらに置換されていても良く;またはRgaとRgbが、両方が結合している炭素原子とともに、0から2個のO、NまたはS原子を含む3から7員飽和または不飽和環を形成している。]
【請求項15】
前記化合物が、下記式Iahを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化10】

【請求項16】
前記化合物が、下記式Iaiを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化11】

[式中、WはCR3またはNである。]
【請求項17】
前記化合物が、下記式Iajを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化12】

[式中、WはCR3またはNである。]
【請求項18】
前記化合物が、下記式Iakを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化13】

[式中、WはCR3またはNである。]
【請求項19】
前記化合物が、下記式Ialを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化14】

[式中、YはOまたはSであり、WはCR3またはNである。]
【請求項20】
前記化合物が、下記式Iamを有する請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【化15】

【請求項21】
R2がH、アルキル、シクロアルキル、ビシクロアルキル、アルキルスルホニル、C(=O)NR5R6、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキル、ヘテロアリール、−アルキル−C(=O)R4、−アルキル−C(=O)OR4、−アルキル−C(=O)NR5R6、−アルキル−NR7C(=O)R4、−アルキル−NR7C(=O)OR4、−アルキル−NR7C(=O)NR5R6、−アルキル−NR7SOR4、−アルキル−NR7SOR4、アリール−アルキル、複素環−アルキルまたはヘテロアリール−アルキルであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項22】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項23】
R2が複素環またはヘテロビシクロアルキルであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項24】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項25】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項26】
R2が、H、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項27】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項28】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項29】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項30】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項31】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項32】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項33】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項34】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項35】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項36】
R2がH、アルキル、アリール、複素環、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロスピロアルキルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも1以上の独立のR3基によってさらに置換されていても良い請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【請求項37】
下記のものからなる群から選択される請求項1に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩。
【表1】






【請求項38】
患者に対して、治療上有効量の請求項1から37のうちのいずれか1項に記載の化合物または該化合物の製薬上許容される塩を投与する段階を有する、タンパク質キナーゼ活性が介在する状態を有する患者を治療する方法。
【請求項39】
前記タンパク質キナーゼがKDR、Tie−2、Flt3、FGFR3、Ab1、オーロラA、c−Src、IGF−1R、ALK、c−MET、RON、PAK1、PAK2またはTAK1である請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記タンパク質キナーゼ活性が介在する状態が癌である請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記癌が、固形腫瘍、肉腫、線維肉腫、骨腫、黒色腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、膠芽細胞腫、神経芽腫、奇形癌、造血器悪性腫瘍および悪性腹水である請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記癌が、肺癌、膀胱癌、膵臓癌、腎臓癌、胃癌、乳癌、結腸癌、前立腺癌(骨転移を含む)、肝細胞癌、卵巣癌、食道扁平上皮癌、黒色腫、未分化大細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽腫瘍および膠芽細胞腫である請求項40に記載の方法。
【請求項43】
請求項1から37のうちのいずれか1項に記載の化合物もしくは該化合物の製薬上許容される塩および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。

【公表番号】特表2011−511005(P2011−511005A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545241(P2010−545241)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2009/032791
【国際公開番号】WO2009/099982
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(510143262)オーエスアイ・フアーマスーテイカルズ・インコーポレーテツド (8)
【Fターム(参考)】