説明

3環性スピロベンゾピラン化合物

【課題】不整脈治療剤の提供。
【解決手段】式(I)又は(II)


〔式中、R及びRは一緒になって=Oなどを意味するか、又は結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル基若しくはピラン、ピペリジン等のヘテロシクリル基などを意味し、Rは、水酸基などを意味し、Rは水素原子などを意味し、mは0〜4の整数を意味し、nは0〜4の整数を意味し、Vは単結合か、CRR、NR、O、S、SO又はSOを意味し、Rは、水素原子又はC1−6アルキル基を意味し、Rは、水素原子、C1−6アルキル基又はC6−14アリール基などを意味し、Aはベンゼン環と縮合する5、6又は7員環などである。〕で表されるベンゾピラン誘導体又はその医薬的に許容される塩。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不応期延長作用を有するベンゾピラン化合物及びクマリン化合物に関するものであり、ヒトを含む哺乳動物に対する不整脈の治療に用いられるものである。
【背景技術】
【0002】
ベンゾピラン化合物としてはクロマカリムに代表される4-アシルアミノベンゾピラン化合物が知られている(例えば、特許文献1参照。)。これらクロマカリムに代表される4-アシルアミノベンゾピラン化合物はATP感受性K+チャンネルを開口し、高血圧や喘息の治療に有効であることが知られているが、不応期延長作用に基づく不整脈の治療に関しては言及されていない。
又、β3受容体作活性化作用を有し、肥満の治療に有効と考えられる4−アミノベンゾピラン化合物が報告されている(例えば、特許文献2参照。)ものの、不応期延長作用に基づく不整脈の治療に関しては言及されていない。
一方、不応期延長作用を有するベンゾピラン化合物として、三環性ベンゾピラン化合物等が報告されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、本願記載化合物について具体的な記述はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭58-67683号公報
【特許文献2】国際公開第2003/014113号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2005/090357号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、不応期延長作用を主たる機序とする従来の抗不整脈薬(例えばVaughan Williamsによる抗不整脈薬分類の1群薬や、3群に属するd−ソタロール、ドフェチライドなど)は、不応期延長作用と関連のある心室筋活動電位の延長に基づくtorsades de pointes等の突然死を誘発しうる極めて危険な不整脈誘発作用が治療上の課題になっており、より副作用の少ない薬剤が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らはこの課題を解決するために、心室筋よりも心房筋に選択的な不応期延長作用を有する化合物の探索研究を実施した結果、一般式(I)又は(II)で表される化合物に、心室筋の不応期および活動電位に影響することなく心房筋に選択的な不応期延長作用があることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
1.
式(I)又は(II)
【化1】


〔式中、R及びRは一緒になって、=O、=S、若しくは=NR(Rは水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はC1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10はハロゲン原子、水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はC1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、スルホニルアミノ基、スルホニル基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はC6−14アリールカルボニル基を意味する。)により任意に置換されていてもよく、oは1〜3の整数を表し、oが2又は3の場合、R10は同じでも異なっていてもよい。)を意味する。)を意味するか、又は結合する炭素原子と一緒になって、
【化2】


(式中、
jは0〜7の整数を表し、
kは0〜7の整数を表し、
Wは、単結合、CRR(R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はスルホニル基で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、スルホニルアミノ基、スルホニル基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味するか又はR及びRが一緒になって=O又は=Sを意味する。)、NR11(R11は水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、又はC2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味する。)、O、S、SO又はSOを意味する。)
を意味し、
Rは、水酸基若しくはC1−6アルキルカルボニルオキシ基を意味するか、又はRと一緒になって結合を意味し、
Rは水素原子を意味するか、又はRと一緒になって結合を意味し、
mは0〜4の整数を意味し、
nは0〜4の整数を意味し、
Vは単結合、CR12R13(R12はRと同様の意味を表し、R13はRと同様の意味を表す。)、NR14(R14はR11と同様の意味を表す。)、O、S、SO又はSOを意味し、
Rは、水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)を意味し、
Rは、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基(該シクロアルキル基及びシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は何れもq個のR17(R17はR10と同様の意味を表し、qはoと同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はC6−14アリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)を意味し、
Aはベンゼン環と縮合する5、6又は7員環(該5、6又は7員環は何れもl個のR18(R18はR10と同様の意味を表し、lは1〜6の整数を意味し、lが2〜6の場合、R18は同じでも異なっていてもよい。)により任意に置換されていてもよく、環の構成原子として酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができ、環内の不飽和結合の数は、縮合するベンゼン環の不飽和結合を含め、1、2又は3であり、環を構成する炭素原子は、カルボニル又はチオカルボニルであってもよい。)]で表されるベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
2.
Aが、
【化3】


(式中、R21及びR22はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもr個のR19(R19はR10と同様の意味を表し、rはqと同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもr個のR19(R19及びrは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもr個のR19(R19及びrは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもr個のR19(R19及びrは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)であり、
23,R24,R25及びR26はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20はR10と同様の意味を表し、sはoと同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基又はC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6チオアルコキシ基(該チオアルコキシ基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、水酸基、C6−14アリール基又はC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、スルホニル基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C6−14アリールカルボニル基、C2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、スルホニル基又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はC6−14アリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)であり、
XはO,S,SO又はSO2を意味する。)である1.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
3.
Rが水酸基であり、Rが水素原子である2.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
4.
Rが水素原子であり、mが0〜3の整数であり、nが0〜2の整数である、3.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
5.
Vが単結合である、4.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
6.
mが1〜3の整数であり、nが0であり、RがC6−14アリール基(該アリール基はq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)である、5.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
7.
mが2である、6.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
8.
がC6−14アリール基(該アリール基はq個のハロゲン原子又はアミノ基で任意に置換されていてもよく、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、置換基は同じでも異なっていてもよい。)である、7.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
9.
mが1〜3の整数であり、nが0であり、RがC2−9ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)である、5.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
10.
mが2である、9.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
11.
が2−ピリジル、3−ピリジル又は4−ピリジルである10.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
12.
mが1〜3の整数であり、nが0であり、RがC2−4アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基(該シクロアルキル基及びシクロアルケニル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基又はアミノ基で任意に置換されていてもよい。)である5.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
13.
mが2である12.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
14.
がn-プロピル、i-プロピル、c-ペンチル、c-ヘキシル、1-c-ペンテニル、2-c-ペンテニル、3-c-ペンテニル、1-c-ヘキセニル、2-c-ヘキセニル又は3-c-ヘキセニルである13.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
15.
VがCR1213である4.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
16.
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=O又は=Sである15.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
17.
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=Oである16.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
18.
12が水酸基であり、R13が水素原子である17.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
19.
mが1〜2の整数であり、nが0であり、RがC6−14アリール基又はC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)である15.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
20.
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=O又は=Sである19.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
21.
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=Oである20.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
22.
12が水酸基であり、R13が水素原子である21.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
23.
mが1であり、nが0であり、RがC6−14アリール基(該アリール基は何れもq個のハロゲン原子又はアミノ基で任意に置換されていてもよく、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、置換基は同じでも異なっていてもよい。)である22.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
24.
mが1〜2の整数であり、nが0であり、RがC1−4アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基(該シクロアルキル基及びシクロアルケニル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)である15.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
25.
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノ基、C1−6ジアルキルアミノ基又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=O又は=Sである24.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
26.
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)又はカルボキシル基であり、R13が水素原子、又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=Oである25.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
27.
12が水酸基であり、R13が水素原子である26.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
28.
がn-プロピル、i-プロピル、c-ペンチル、c-ヘキシル、1-c-ペンテニル、2-c-ペンテニル、3-c-ペンテニル、1-c-ヘキセニル、2-c-ヘキセニル又は3-c-ヘキセニルである27.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
29.
12及びR13が一緒になって=O又は=Sであり、Rがアミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)である15.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
30.
VがNR14である、4.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
31.
mが1〜3の整数であり、nが0であり、RがC6−14アリール基又はC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)である30.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
32.
mが2である31.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
33.
mが1〜3の整数であり、nが0であり、Rが水素原子、C2−4アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基(該シクロアルキル基及びシクロアルケニル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)である、30.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
34.
mが2である33.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
35.
式(I)である3.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
36.
式(II)である3.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
37.
Aの環構造が
【化4】


(式中、R21、R23、R24及びR25は前記と同様の意味を表す。)である8.、11.、14.、23.、28.又は35.記載のベンゾピラン化合物或いはその医薬的に許容される塩。
38.
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23、R24及びR25がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基(該シクロアルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルカルボニル基、アミノカルボニル基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基である37.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
39.
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23、R24及びR25がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、アミノ基又はシアノ基である38.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
40.
21が水素原子であり、R23が水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R24が水素原子であり、R25が水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)である39.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
41.
Aの環構造が
【化5】


(式中、R21、R22、R23及びR24は前記と同様の意味を表す。)である8.、11.、14.、23.、28.又は35.記載のベンゾピラン化合物或いはその医薬的に許容される塩。
42.
21及びR22がそれぞれ独立して水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルカルボニル基、アミノ基又はシアノ基である41.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
43.
21及びR22がそれぞれ独立して水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又はシアノ基である42.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
44.
21、R22、R23及びR24が共に水素原子である43.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
45.
Aの環構造が
【化6】


(式中、R21、R23及びR24は前記と同様の意味を表す。)である8.、11.、14.、23.、28.又は35.記載のベンゾピラン化合物或いはその医薬的に許容される塩。
46.
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又はシアノ基であり、XがO,S,SO又はSOである45.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
47.
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、XがOである46.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
48.
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24が共に水素原子であり、XがOである47.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
49.
Aの環構造が
【化7】


(式中、R21、R22、R23及びR24は前記と同様の意味を表す。)である8.、11.、14.、23.、28.又は35.記載のベンゾピラン化合物或いはその医薬的に許容される塩。
50.
21及びR22がそれぞれ独立して水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基(該アリール基はハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又はシアノ基である49.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
51.
21及びR22がそれぞれ独立して水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24が共に水素原子である50.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
52.
及びRが一緒になって=Oを意味するか、又は結合する炭素原子と一緒になって、
【化8】


(式中、
jは0〜4の整数を表し、
kは0〜4の整数を表し、Wは、単結合、CRR(R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はスルホニル基で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、スルホニルアミノ基、スルホニル基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味するか又はR及びRが一緒になって=O又は=Sを意味する。)、
NR11(R11は水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、又はC2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味する。)、O、S、SO又はSOを意味する。)で表される4.〜51.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
53.
及びRが一緒になって=Oを意味するか、又は結合する炭素原子と一緒になって、
【化9】


(式中、
jは1〜4の整数を表し、kは1〜4の整数を表し、jおよびkは、j+k=4〜6を満たす整数から選択され、
Wは、単結合、CRR(Rは水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、若しくはカルボキシル基を意味し、Rは水素原子を意味するか又はR及びRが一緒になって=O又は=Sを意味する。)、NR11(R11は水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、またはC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味する。)、O、S、SO又はSOを意味する。)で表される52.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
54.
及びRが一緒になって=Oを示すか、又は結合する炭素原子と一緒になって、
【化10】

のいずれかである53.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
55.
及びRが結合する炭素原子と一緒になって、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基である54.記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
56.
1.〜55.のいずれかに記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容され得る塩を有効成分として含有することを特徴とする医薬。
57.
1.〜55.のいずれかに記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容され得る塩を有効成分として含有することを特徴とする不整脈治療薬。
に関するものである。
本発明化合物は、強い不応期延長作用を有し、不整脈治療薬として用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
次に、本発明化合物(I)又は(II)の各置換基を具体的に説明する。
なお、本明細書中「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを意味し、「Ph」はフェニルを、「Py」はピリジルを、「Bn」はベンジルを、「Me」はメチルを、「Et」はエチルを、「Pr」はプロピルを、「Bu」はブチルを、「Pen」はペンチルを、「Hex」はヘキシルを意味する。
C2−4アルキル基としては、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル及びt-ブチル等が挙げられる。
C1−4アルキル基としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル及びt-ブチル等が挙げられる。
C1−6アルキル基としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、1-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、i-ペンチル、ネオペンチル、2,2-ジメチルプロピル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、1-メチル-n-ペンチル、1,1,2-トリメチル-n-プロピル、1,2,2-トリメチル-n-プロピル及び3,3-ジメチル-n-ブチル等が挙げられる。
好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル及びi-ペンチルが挙げられる。
C3-8シクロアルキル基としては、c-プロピル、c-ブチル、1-メチル-c-プロピル、2-メチル-c-プロピル、c-ペンチル、1-メチル-c-ブチル、2-メチル-c-ブチル、3-メチル-c-ブチル、1,2-ジメチル-c-プロピル、2,3-ジメチル-c-プロピル、1-エチル-c-プロピル、2-エチル-c-プロピル、c-ヘキシル、c-ヘプチル、c-オクチル、1-メチル-c-ヘキシル、2-メチル-c-ヘキシル、3-メチル-c-ヘキシル、1,2-ジメチル-c-ヘキシル、2,3-ジメチル-c-プロピル、1-エチル-c-プロピル、1-メチル-c-ペンチル、2-メチル-c-ペンチル、3-メチル-c-ペンチル、1-エチル-c-ブチル、2-エチル-c-ブチル、3-エチル-c-ブチル、1,2-ジメチル-c-ブチル、1,3-ジメチル-c-ブチル、2,2-ジメチル-c-ブチル、2,3-ジメチル-c-ブチル、2,4-ジメチル-c-ブチル、3,3-ジメチル-c-ブチル、1-n-プロピル-c-プロピル、2-n-プロピル-c-プロピル、1-i-プロピル-c-プロピル、2-i-プロピル-c-プロピル、1,2,2-トリメチル-c-プロピル、1,2,3-トリメチル-c-プロピル、2,2,3-トリメチル-c-プロピル、1-エチル-2-メチル-c-プロピル、2-エチル-1-メチル-c-プロピル、2-エチル-2-メチル-c-プロピル及び2-エチル-3-メチル-c-プロピル等が挙げられる。
好ましくはc-ペンチル及びc-ヘキシルが挙げられる。
3−8シクロアルケニル基としては、1-c-ペンテニル、2-c-ペンテニル、3-c-ペンテニル、1-メチル-2-c-ペンテニル、1-メチル-3-c-ペンテニル、2-メチル-1-c-ペンテニル、2-メチル-2-c-ペンテニル、2-メチル-3-c-ペンテニル、2-メチル-4-c-ペンテニル、2-メチル-5-c-ペンテニル、2-メチレン-c-ペンチル、3-メチル-1-c-ペンテニル、3-メチル-2-c-ペンテニル、3-メチル-3-c-ペンテニル、3-メチル-4-c-ペンテニル、3-メチル-5-c-ペンテニル、3-メチレン-c-ペンチル、1-c-ヘキセニル、2-c-ヘキセニル、3-c-ヘキセニル、1-c-ヘプチニル、2-c-ヘプチニル、3-c-ヘプチニル、4-c-ヘプチニル、1-c-オクチニル、2-c-オクチニル、3-c-オクチニル及び4-c-オクチニル等が挙げられる。
好ましくは1-c-ペンテニル、2-c-ペンテニル、3-c-ペンテニル、1-c-ヘキセニル、2-c-ヘキセニル及び3-c-ヘキセニルが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。好ましくは、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
C1−6アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、1-ペンチルオキシ、2-ペンチルオキシ、3-ペンチルオキシ、i-ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、1-ヘキシルオキシ、2-ヘキシルオキシ、3-ヘキシルオキシ、1-メチル-n-ペンチルオキシ、1,1,2-トリメチル-n-プロポキシ、1,2,2-トリメチル-n-プロポキシ及び3,3-ジメチル-n-ブトキシ等が挙げられる。
好ましくは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ及びi-プロポキシが挙げられる。
C1−6チオアルコキシ基としては、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、i-プロピルチオ、c-プロピルチオ、n-ブチルチオ、i-ブチルチオ、s-ブチルチオ、t-ブチルチオ、n-ペンチルチオ、i-ペンチルチオ、ネオペンチルチオ、t-ペンチルチオ、n-ヘキシルチオ及びc-ヘキシルチオ等が挙げられる。
C1−6アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n-プロピルカルボニルオキシ、i-プロピルカルボニルオキシ、n-ブチルカルボニルオキシ、i-ブチルカルボニルオキシ、s-ブチルカルボニルオキシ、t-ブチルカルボニルオキシ、1-ペンチルカルボニルオキシ、2-ペンチルカルボニルオキシ、3-ペンチルカルボニルオキシ、i-ペンチルカルボニルオキシ、ネオペンチルカルボニルオキシ、t-ペンチルカルボニルオキシ、1-ヘキシルカルボニルオキシ、2-ヘキシルカルボニルオキシ、3-ヘキシルカルボニルオキシ、1-メチル-n-ペンチルカルボニルオキシ、1,1,2-トリメチル-n-プロピルカルボニルオキシ、1,2,2-トリメチル-n-プロピルカルボニルオキシ及び3,3-ジメチル-n-ブチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
好ましくは、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n-プロピルカルボニルオキシ、i-プロピルカルボニルオキシ、n-ブチルカルボニルオキシ及びt-ブチルカルボニルオキシが挙げられる。
C6−14アリール基としては、フェニル、o-ビフェニリル、m-ビフェニリル、p-ビフェニリル、α-ナフチル、β-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリル、1-フェナントリル、2-フェナントリル、3-フェナントリル、4-フェナントリル及び9-フェナントリル等が挙げられる。
好ましくは、フェニル、o-ビフェニリル、m-ビフェニリル、p-ビフェニリル、α-ナフチル及びβ-ナフチルが挙げられる。
2-9ヘテロアリール基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2-6単環式複素環基及び構成原子数が8〜10までのC5-9縮合二環式複素環基が含まれる。
5〜7員環までのC2-6単環式複素環基としては、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピラニル基、3−ピラニル基、4−ピラニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、1−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリル基、2−1,3,4−チアジアゾリル基、3−1,2,4−オキサジアゾリル基、5−1,2,4−オキサジアゾリル基、3−1,2,4−チアジアゾリル基、5−1,2,4−チアジアゾリル基、3−1,2,5−オキサジアゾリル基及び3−1,2,5−チアジアゾリル基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までのC5-9縮合二環式複素環基としては、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、4−ベンゾチエニル基、5−ベンゾチエニル基、6−ベンゾチエニル基、7−ベンゾチエニル基、1−イソベンゾチエニル基、4−イソベンゾチエニル基、5−イソベンゾチエニル基、2−クロメニル基、3−クロメニル基、4−クロメニル基、5−クロメニル基、6−クロメニル基、7−クロメニル基、8−クロメニル基、1−インドリジニル基、2−インドリジニル基、3−インドリジニル基、5−インドリジニル基、6−インドリジニル基、7−インドリジニル基、8−インドリジニル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−インダゾリル基、2−インダゾリル基、3−インダゾリル基、4−インダゾリル基、5−インダゾリル基、6−インダゾリル基、7−インダゾリル基、1−プリニル基、2−プリニル基、3−プリニル基、6−プリニル基、7−プリニル基、8−プリニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、1−フタラジニル基、5−フタラジニル基、6−フタラジニル基、1−2、7−ナフチリジニル基、3−2,7−ナフチリジニル基、4−2,7−ナフチリジニル基、1−2,6−ナフチリジニル基、3−2,6−ナフチリジニル基、4−2,6−ナフチリジニル基、2−1,8−ナフチリジニル基、3−1,8−ナフチリジニル基、4−1,8−ナフチリジニル基、2−1,7−ナフチリジニル基、3−1,7−ナフチリジニル基、4−1,7−ナフチリジニル基、5−1,7−ナフチリジニル基、6−1,7−ナフチリジニル基、8−1,7−ナフチリジニル基、2−1,6−ナフチリジニル基、3−1,6−ナフチリジニル基、4−1,6−ナフチリジニル基、5−1,6−ナフチリジニル基、7−1,6−ナフチリジニル基、8−1,6−ナフチリジニル基、2−1,5−ナフチリジニル基、3−1,5−ナフチリジニル基、4−1,5−ナフチリジニル基、6−1,5−ナフチリジニル基、7−1,5−ナフチリジニル基、8−1,5−ナフチリジニル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基、2−プテリジニル基、4−プテリジニル基、6−プテリジニル基及び7−プテリジニル基等が挙げられる。
好ましくは、2−ピリジル基、3−ピリジル及び基4−ピリジル基が挙げられる。
2-9ヘテロシクリル基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子の中から自由に選ばれる1つ以上の原子と2つ乃至9つの炭素原子からなる単環及び縮環二環性の複素環基が挙げられ、具体的には、
【化11】


等が挙げられる。
C1−6アルキルアミノ基としては、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、i-プロピルアミノ、c-プロピルアミノ、n-ブチルアミノ、i-ブチルアミノ、s-ブチルアミノ、t-ブチルアミノ、c-ブチルアミノ、1-ペンチルアミノ、2-ペンチルアミノ、3-ペンチルアミノ、i-ペンチルアミノ、ネオペンチルアミノ、t-ペンチルアミノ、c-ペンチルアミノ、1-ヘキシルアミノ、2-ヘキシルアミノ、3-ヘキシルアミノ、c-ヘキシルアミノ、1-メチル-n-ペンチルアミノ、1,1,2-トリメチル-n-プロピルアミノ、1,2,2-トリメチル-n-プロピルアミノ及び3,3-ジメチル-n-ブチルアミノ等が挙げられる。
好ましくは、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、i-プロピルアミノ及びn-ブチルアミノが挙げられる。
ジC1−6アルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ-n-プロピルアミノ、ジ-i-プロピルアミノ、ジ-c-プロピルアミノ、ジ-n-ブチルアミノ、ジ-i-ブチルアミノ、ジ-s-ブチルアミノ、ジ-t-ブチルアミノ、ジ-c-ブチルアミノ、ジ-1-ペンチルアミノ、ジ-2-ペンチルアミノ、ジ-3-ペンチルアミノ、ジ-i-ペンチルアミノ、ジ-ネオペンチルアミノ、ジ-t-ペンチルアミノ、ジ-c-ペンチルアミノ、ジ-1-ヘキシルアミノ、ジ-2-ヘキシルアミノ、ジ-3-ヘキシルアミノ、ジ-c-ヘキシルアミノ、ジ-(1-メチル-n-ペンチル)アミノ、ジ-(1,1,2-トリメチル-n-プロピル)アミノ、ジ-(1,2,2-トリメチル-n-プロピル)アミノ、ジ-(3,3-ジメチル-n-ブチル)アミノ、メチル(エチル)アミノ、メチル(n-プロピル)アミノ、メチル(i-プロピル)アミノ、メチル(c-プロピル)アミノ、メチル(n-ブチル)アミノ、メチル(i-ブチル)アミノ、メチル(s-ブチル)アミノ、メチル(t-ブチル)アミノ、メチル(c-ブチル)アミノ、エチル(n-プロピル)アミノ、エチル(i-プロピル)アミノ、エチル(c-プロピル)アミノ、エチル(n-ブチル)アミノ、エチル(i-ブチル)アミノ、エチル(s-ブチル)アミノ、エチル(t-ブチル)アミノ、エチル(c-ブチル)アミノ、n-プロピル(i-プロピル)アミノ、n-プロピル(c-プロピル)アミノ、n-プロピル(n-ブチル)アミノ、n-プロピル(i-ブチル)アミノ、n-プロピル(s-ブチル)アミノ、n-プロピル(t-ブチル)アミノ、n-プロピル(c-ブチル)アミノ、i-プロピル(c-プロピル)アミノ、i-プロピル(n-ブチル)アミノ、i-プロピル(i-ブチル)アミノ、i-プロピル(s-ブチル)アミノ、i-プロピル(t-ブチル)アミノ、i-プロピル(c-ブチル)アミノ、c-プロピル(n-ブチル)アミノ、c-プロピル(i-ブチル)アミノ、c-プロピル(s-ブチル)アミノ、c-プロピル(t-ブチル)アミノ、c-プロピル(c-ブチル)アミノ、n-ブチル(i-ブチル)アミノ、n-ブチル(s-ブチル)アミノ、n-ブチル(t-ブチル)アミノ、n-ブチル(c-ブチル)アミノ、i-ブチル(s-ブチル)アミノ、i-ブチル(t-ブチル)アミノ、i-ブチル(c-ブチル)アミノ、s-ブチル(t-ブチル)アミノ、s-ブチル(c-ブチル)アミノ及びt-ブチル(c-ブチル)アミノ等が挙げられる。
好ましくは、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ-n-プロピルアミノ、ジ-i-プロピルアミノ及びジ-n-ブチルアミノが挙げられる。
C1−6アルキルカルボニルアミノ基としては、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n-プロピルカルボニルアミノ、i-プロピルカルボニルアミノ、n-ブチルカルボニルアミノ、i-ブチルカルボニルアミノ、s-ブチルカルボニルアミノ、t-ブチルカルボニルアミノ、1-ペンチルカルボニルアミノ、2-ペンチルカルボニルアミノ、3-ペンチルカルボニルアミノ、i-ペンチルカルボニルアミノ、ネオペンチルカルボニルアミノ、t-ペンチルカルボニルアミノ、1-ヘキシルカルボニルアミノ、2-ヘキシルカルボニルアミノ及び3-ヘキシルカルボニルアミノ等が挙げられる。
好ましくは、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n-プロピルカルボニルアミノ、i-プロピルカルボニルアミノ及びn-ブチルカルボニルアミノが挙げられる。
C1−6アルキルスルホニルアミノ基としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n-プロピルスルホニルアミノ、i-プロピルスルホニルアミノ、n-ブチルスルホニルアミノ、i-ブチルスルホニルアミノ、s-ブチルスルホニルアミノ、t-ブチルスルホニルアミノ、1-ペンチルスルホニルアミノ、2-ペンチルスルホニルアミノ、3-ペンチルスルホニルアミノ、i-ペンチルスルホニルアミノ、ネオペンチルスルホニルアミノ、t-ペンチルスルホニルアミノ、1-ヘキシルスルホニルアミノ、2-ヘキシルスルホニルアミノ及び3-ヘキシルスルホニルアミノ等が挙げられる。
好ましくは、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n-プロピルスルホニルアミノ、i-プロピルスルホニルアミノ及びn-ブチルスルホニルアミノが挙げられる。
C1−6アルキルアミノカルボニル基としては、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n-プロピルアミノカルボニル、i-プロピルアミノカルボニル、n-ブチルアミノカルボニル、i-ブチルアミノカルボニル、s-ブチルアミノカルボニル、t-ブチルアミノカルボニル、1-ペンチルアミノカルボニル、2-ペンチルアミノカルボニル、3-ペンチルアミノカルボニル、i-ペンチルアミノカルボニル、ネオペンチルアミノカルボニル、t-ペンチルアミノカルボニル、1-ヘキシルアミノカルボニル、2-ヘキシルアミノカルボニル及び3-ヘキシルアミノカルボニル等が挙げられる。
好ましくは、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n-プロピルアミノカルボニル、i-プロピルアミノカルボニル及びn-ブチルアミノカルボニルが挙げられる。
ジC1−6アルキルアミノカルボニル基としては、ジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、ジ-n-プロピルアミノカルボニル、ジ-i-プロピルアミノカルボニル、ジ-c-プロピルアミノカルボニル、ジ-n-ブチルアミノカルボニル、ジ-i-ブチルアミノカルボニル、ジ-s-ブチルアミノカルボニル、ジ-t-ブチルアミノカルボニル、ジ-c-ブチルアミノカルボニル、ジ-1-ペンチルアミノカルボニル、ジ-2-ペンチルアミノカルボニル、ジ-3-ペンチルアミノカルボニル、ジ-i-ペンチルアミノカルボニル、ジ-ネオペンチルアミノカルボニル、ジ-t-ペンチルアミノカルボニル、ジ-c-ペンチルアミノカルボニル、ジ-1-ヘキシルアミノカルボニル、ジ-2-ヘキシルアミノカルボニル、ジ-3-ヘキシルアミノカルボニル、ジ-c-ヘキシルアミノカルボニル、ジ-(1-メチル-n-ペンチル)アミノカルボニル、ジ-(1,1,2-トリメチル-n-プロピル)アミノカルボニル、ジ-(1,2,2-トリメチル-n-プロピル)アミノカルボニル、ジ-(3,3-ジメチル-n-ブチル)アミノカルボニル、メチル(エチル)アミノカルボニル、メチル(n-プロピル)アミノカルボニル、メチル(i-プロピル)アミノカルボニル、メチル(c-プロピル)アミノカルボニル、メチル(n-ブチル)アミノカルボニル、メチル(i-ブチル)アミノカルボニル、メチル(s-ブチル)アミノカルボニル、メチル(t-ブチル)アミノカルボニル、メチル(c-ブチル)アミノカルボニル、エチル(n-プロピル)アミノカルボニル、エチル(i-プロピル)アミノカルボニル、エチル(c-プロピル)アミノカルボニル、エチル(n-ブチル)アミノカルボニル、エチル(i-ブチル)アミノカルボニル、エチル(s-ブチル)アミノカルボニル、エチル(t-ブチル)アミノカルボニル、エチル(c-ブチル)アミノカルボニル、n-プロピル(i-プロピル)アミノカルボニル、n-プロピル(c-プロピル)アミノカルボニル、n-プロピル(n-ブチル)アミノカルボニル、n-プロピル(i-ブチル)アミノカルボニル、n-プロピル(s-ブチル)アミノカルボニル、n-プロピル(t-ブチル)アミノカルボニル、n-プロピル(c-ブチル)アミノカルボニル、i-プロピル(c-プロピル)アミノカルボニル、i-プロピル(n-ブチル)アミノカルボニル、i-プロピル(i-ブチル)アミノカルボニル、i-プロピル(s-ブチル)アミノカルボニル、i-プロピル(t-ブチル)アミノカルボニル、i-プロピル(c-ブチル)アミノカルボニル、c-プロピル(n-ブチル)アミノカルボニル、c-プロピル(i-ブチル)アミノカルボニル、c-プロピル(s-ブチル)アミノカルボニル、c-プロピル(t-ブチル)アミノカルボニル、c-プロピル(c-ブチル)アミノカルボニル、n-ブチル(i-ブチル)アミノカルボニル、n-ブチル(s-ブチル)アミノカルボニル、n-ブチル(t-ブチル)アミノカルボニル、n-ブチル(c-ブチル)アミノカルボニル、i-ブチル(s-ブチル)アミノカルボニル、i-ブチル(t-ブチル)アミノカルボニル、i-ブチル(c-ブチル)アミノカルボニル、s-ブチル(t-ブチル)アミノカルボニル、s-ブチル(c-ブチル)アミノカルボニル及びt-ブチル(c-ブチル)アミノカルボニル等が挙げられる。
好ましくは、ジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、ジ-n-プロピルアミノカルボニル、ジ-i-プロピルアミノカルボニル、ジ-c-プロピルアミノカルボニル及びジ-n-ブチルアミノカルボニルが挙げられる。
C1−6アルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n-プロピルカルボニル、i-プロピルカルボニル、n-ブチルカルボニル、i-ブチルカルボニル、s-ブチルカルボニル、t-ブチルカルボニル、1-ペンチルカルボニル、2-ペンチルカルボニル、3-ペンチルカルボニル、i-ペンチルカルボニル、ネオペンチルカルボニル、t-ペンチルカルボニル、1-ヘキシルカルボニル、2-ヘキシルカルボニル及び3-ヘキシルカルボニルが挙げられる。
好ましくは、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n-プロピルカルボニル、i-プロピルカルボニル及びn-ブチルカルボニルが挙げられる。
C3-8シクロアルキルカルボニル基としては、c-プロピルカルボニル、c-ブチルカルボニル、1-メチル-c-プロピルカルボニル、2-メチル-c-プロピルカルボニル、c-ペンチルカルボニル、1-メチル-c-ブチルカルボニル、2-メチル-c-ブチルカルボニル、3-メチル-c-ブチルカルボニル、1,2-ジメチル-c-プロピルカルボニル、2,3-ジメチル-c-プロピルカルボニル、1-エチル-c-プロピルカルボニル、2-エチル-c-プロピルカルボニル、c-ヘキシルカルボニル、c-ヘプチルカルボニル、c-オクチルカルボニル、1-メチル-c-ヘキシルカルボニル、2-メチル-c-ヘキシルカルボニル、3-メチル-c-ヘキシルカルボニル、1,2-ジメチル-c-ヘキシルカルボニル、2,3-ジメチル-c-プロピルカルボニル、1-エチル-c-プロピルカルボニル、1-メチル-c-ペンチルカルボニル、2-メチル-c-ペンチルカルボニル、3-メチル-c-ペンチルカルボニル、1-エチル-c-ブチルカルボニル、2-エチル-c-ブチルカルボニル、3-エチル-c-ブチルカルボニル、1,2-ジメチル-c-ブチルカルボニル、1,3-ジメチル-c-ブチルカルボニル、2,2-ジメチル-c-ブチルカルボニル、2,3-ジメチル-c-ブチルカルボニル、2,4-ジメチル-c-ブチルカルボニル、3,3-ジメチル-c-ブチルカルボニル、1-n-プロピル-c-プロピルカルボニル、2-n-プロピル-c-プロピルカルボニル、1-i-プロピル-c-プロピルカルボニル、2-i-プロピル-c-プロピルカルボニル、1,2,2-トリメチル-c-プロピルカルボニル、1,2,3-トリメチル-c-プロピルカルボニル、2,2,3-トリメチル-c-プロピルカルボニル、1-エチル-2-メチル-c-プロピルカルボニル、2-エチル-1-メチル-c-プロピルカルボニル、2-エチル-2-メチル-c-プロピルカルボニル及び2-エチル-3-メチル-c-プロピルカルボニル等が挙げられる。
好ましくはc-ペンチルカルボニル及びc-ヘキシルカルボニルが挙げられる。
C1−6アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、i-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、i-ブトキシカルボニル、s-ブトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、1-ペンチルオキシカルボニル、2-ペンチルオキシカルボニル、3-ペンチルオキシカルボニル、i-ペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル、t-ペンチルオキシカルボニル、1-ヘキシルオキシカルボニル、2-ヘキシルオキシカルボニル及び3-ヘキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
好ましくは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、i-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、i-ブトキシカルボニル、s-ブトキシカルボニル及びt-ブトキシカルボニルが挙げられる。
C1−6アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル及びエタンスルホニルが挙げられる。
C6−14アリールカルボニル基としては、フェニルカルボニル、o-ビフェニリルカルボニル、m-ビフェニリルカルボニル、p-ビフェニリルカルボニル、α-ナフチルカルボニル、β-ナフチルカルボニル、1-アントリルカルボニル、2-アントリルカルボニル、9-アントリルカルボニル、1-フェナントリルカルボニル、2-フェナントリルカルボニル、3-フェナントリルカルボニル、4-フェナントリルカルボニル及び9-フェナントリルカルボニル等が挙げられる。
好ましくは、フェニルカルボニル、o-ビフェニリルカルボニル、m-ビフェニリルカルボニル、p-ビフェニリルカルボニル及びα-ナフチルカルボニル、β-ナフチルカルボニル等が挙げられる。
2-9ヘテロアリールカルボニル基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2-6単環式複素環カルボニル基及び構成原子数が8〜10までのC5-9縮合二環式複素環カルボニル基が含まれる。
5〜7員環までのC2-6単環式複素環カルボニル基としては、2−チエニルカルボニル基、3−チエニルカルボニル基、2−フリルカルボニル基、3−フリルカルボニル基、2−ピラニルカルボニル基、3−ピラニルカルボニル基、4−ピラニルカルボニル基、1−ピロリルカルボニル基、2−ピロリルカルボニル基、3−ピロリルカルボニル基、1−イミダゾリルカルボニル基、2−イミダゾリルカルボニル基、4−イミダゾリルカルボニル基、1−ピラゾリルカルボニル基、3−ピラゾリルカルボニル基、4−ピラゾリルカルボニル基、2−チアゾリルカルボニル基、4−チアゾリルカルボニル基、5−チアゾリルカルボニル基、3−イソチアゾリルカルボニル基、4−イソチアゾリルカルボニル基、5−イソチアゾリルカルボニル基、2−オキサゾリルカルボニル基、4−オキサゾリルカルボニル基、5−オキサゾリルカルボニル基、3−イソオキサゾリルカルボニル基、4−イソオキサゾリルカルボニル基、5−イソオキサゾリルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル基、4−ピリジルカルボニル基、2−ピラジニルカルボニル基、2−ピリミジニルカルボニル基、4−ピリミジニルカルボニル基、5−ピリミジニルカルボニル基、3−ピリダジニルカルボニル基、4−ピリダジニルカルボニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリルカルボニル基、2−1,3,4−チアジアゾリルカルボニル基、3−1,2,4−オキサジアゾリルカルボニル基、5−1,2,4−オキサジアゾリルカルボニル基、3−1,2,4−チアジアゾリルカルボニル基、5−1,2,4−チアジアゾリルカルボニル基、3−1,2,5−オキサジアゾリルカルボニル基及び3−1,2,5−チアジアゾリルカルボニル基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までのC5-9縮合二環式複素環カルボニル基としては、2−ベンゾフラニルカルボニル基、3−ベンゾフラニルカルボニル基、4−ベンゾフラニルカルボニル基、5−ベンゾフラニルカルボニル基、6−ベンゾフラニルカルボニル基、7−ベンゾフラニルカルボニル基、1−イソベンゾフラニルカルボニル基、4−イソベンゾフラニルカルボニル基、5−イソベンゾフラニルカルボニル基、2−ベンゾチエニルカルボニル基、3−ベンゾチエニルカルボニル基、4−ベンゾチエニルカルボニル基、5−ベンゾチエニルカルボニル基、6−ベンゾチエニルカルボニル基、7−ベンゾチエニルカルボニル基、1−イソベンゾチエニルカルボニル基、4−イソベンゾチエニルカルボニル基、5−イソベンゾチエニルカルボニル基、2−クロメニルカルボニル基、3−クロメニルカルボニル基、4−クロメニルカルボニル基、5−クロメニルカルボニル基、6−クロメニルカルボニル基、7−クロメニルカルボニル基、8−クロメニルカルボニル基、1−インドリジニルカルボニル基、2−インドリジニルカルボニル基、3−インドリジニルカルボニル基、5−インドリジニルカルボニル基、6−インドリジニルカルボニル基、7−インドリジニルカルボニル基、8−インドリジニルカルボニル基、1−イソインドリルカルボニル基、2−イソインドリルカルボニル基、4−イソインドリルカルボニル基、5−イソインドリルカルボニル基、1−インドリルカルボニル基、2−インドリルカルボニル基、3−インドリルカルボニル基、4−インドリルカルボニル基、5−インドリルカルボニル基、6−インドリルカルボニル基、7−インドリルカルボニル基、1−インダゾリルカルボニル基、2−インダゾリルカルボニル基、3−インダゾリルカルボニル基、4−インダゾリルカルボニル基、5−インダゾリルカルボニル基、6−インダゾリルカルボニル基、7−インダゾリルカルボニル基、1−プリニルカルボニル基、2−プリニルカルボニル基、3−プリニルカルボニル基、6−プリニルカルボニル基、7−プリニルカルボニル基、8−プリニルカルボニル基、2−キノリルカルボニル基、3−キノリルカルボニル基、4−キノリルカルボニル基、5−キノリルカルボニル基、6−キノリルカルボニル基、7−キノリルカルボニル基、8−キノリルカルボニル基、1−イソキノリルカルボニル基、3−イソキノリルカルボニル基、4−イソキノリルカルボニル基、5−イソキノリルカルボニル基、6−イソキノリルカルボニル基、7−イソキノリルカルボニル基、8−イソキノリルカルボニル基、1−フタラジニルカルボニル基、5−フタラジニルカルボニル基、6−フタラジニルカルボニル基、1−2、7−ナフチリジニルカルボニル基、3−2,7−ナフチリジニルカルボニル基、4−2,7−ナフチリジニルカルボニル基、1−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、3−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、4−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、5−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、6−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、5−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、7−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、6−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、7−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、2−キノキサリニルカルボニル基、5−キノキサリニルカルボニル基、6−キノキサリニルカルボニル基、2−キナゾリニルカルボニル基、4−キナゾリニルカルボニル基、5−キナゾリニルカルボニル基、6−キナゾリニルカルボニル基、7−キナゾリニルカルボニル基、8−キナゾリニルカルボニル基、3−シンノリニルカルボニル基、4−シンノリニルカルボニル基、5−シンノリニルカルボニル基、6−シンノリニルカルボニル基、7−シンノリニルカルボニル基、8−シンノリニルカルボニル基、2−プテリジニルカルボニル基、4−プテリジニルカルボニル基、6−プテリジニルカルボニル基及び7−プテリジニルカルボニル基等が挙げられる。
好ましくは、2−ピリジルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル及び基4−ピリジルカルボニル基が挙げられる。
C6−14アリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル、o-ビフェニリルスルホニル、m-ビフェニリルスルホニル、p-ビフェニリルスルホニル、α-ナフチルスルホニル、β-ナフチルスルホニル、1-アントリルスルホニル、2-アントリルスルホニル、9-アントリルスルホニル、1-フェナントリルスルホニル、2-フェナントリルスルホニル、3-フェナントリルスルホニル、4-フェナントリルスルホニル及び9-フェナントリルスルホニル等が挙げられる。
好ましくは、フェニルスルホニル、o-ビフェニリルスルホニル、m-ビフェニリルスルホニル、p-ビフェニリルスルホニル及びα-ナフチルスルホニル、β-ナフチルスルホニル等が挙げられる。
2-9ヘテロアリールスルホニル基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2-6単環式複素環スルホニル基及び構成原子数が8〜10までのC5-9縮合二環式複素環スルホニル基が含まれる。
5〜7員環までのC2-6単環式複素環スルホニル基としては、2−チエニルスルホニル基、3−チエニルスルホニル基、2−フリルスルホニル基、3−フリルスルホニル基、2−ピラニルスルホニル基、3−ピラニルスルホニル基、4−ピラニルスルホニル基、1−ピロリルスルホニル基、2−ピロリルスルホニル基、3−ピロリルスルホニル基、1−イミダゾリルスルホニル基、2−イミダゾリルスルホニル基、4−イミダゾリルスルホニル基、1−ピラゾリルスルホニル基、3−ピラゾリルスルホニル基、4−ピラゾリルスルホニル基、2−チアゾリルスルホニル基、4−チアゾリルスルホニル基、5−チアゾリルスルホニル基、3−イソチアゾリルスルホニル基、4−イソチアゾリルスルホニル基、5−イソチアゾリルスルホニル基、2−オキサゾリルスルホニル基、4−オキサゾリルスルホニル基、5−オキサゾリルスルホニル基、3−イソオキサゾリルスルホニル基、4−イソオキサゾリルスルホニル基、5−イソオキサゾリルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基、3−ピリジルスルホニル基、4−ピリジルスルホニル基、2−ピラジニルスルホニル基、2−ピリミジニルスルホニル基、4−ピリミジニルスルホニル基、5−ピリミジニルスルホニル基、3−ピリダジニルスルホニル基、4−ピリダジニルスルホニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリルスルホニル基、2−1,3,4−チアジアゾリルスルホニル基、3−1,2,4−オキサジアゾリルスルホニル基、5−1,2,4−オキサジアゾリルスルホニル基、3−1,2,4−チアジアゾリルスルホニル基、5−1,2,4−チアジアゾリルスルホニル基、3−1,2,5−オキサジアゾリルスルホニル基及び3−1,2,5−チアジアゾリルスルホニル基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までのC5-9縮合二環式複素環スルホニル基としては、2−ベンゾフラニルスルホニル基、3−ベンゾフラニルスルホニル基、4−ベンゾフラニルスルホニル基、5−ベンゾフラニルスルホニル基、6−ベンゾフラニルスルホニル基、7−ベンゾフラニルスルホニル基、1−イソベンゾフラニルスルホニル基、4−イソベンゾフラニルスルホニル基、5−イソベンゾフラニルスルホニル基、2−ベンゾチエニルスルホニル基、3−ベンゾチエニルスルホニル基、4−ベンゾチエニルスルホニル基、5−ベンゾチエニルスルホニル基、6−ベンゾチエニルスルホニル基、7−ベンゾチエニルスルホニル基、1−イソベンゾチエニルスルホニル基、4−イソベンゾチエニルスルホニル基、5−イソベンゾチエニルスルホニル基、2−クロメニルスルホニル基、3−クロメニルスルホニル基、4−クロメニルスルホニル基、5−クロメニルスルホニル基、6−クロメニルスルホニル基、7−クロメニルスルホニル基、8−クロメニルスルホニル基、1−インドリジニルスルホニル基、2−インドリジニルスルホニル基、3−インドリジニルスルホニル基、5−インドリジニルスルホニル基、6−インドリジニルスルホニル基、7−インドリジニルスルホニル基、8−インドリジニルスルホニル基、1−イソインドリルスルホニル基、2−イソインドリルスルホニル基、4−イソインドリルスルホニル基、5−イソインドリルスルホニル基、1−インドリルスルホニル基、2−インドリルスルホニル基、3−インドリルスルホニル基、4−インドリルスルホニル基、5−インドリルスルホニル基、6−インドリルスルホニル基、7−インドリルスルホニル基、1−インダゾリルスルホニル基、2−インダゾリルスルホニル基、3−インダゾリルスルホニル基、4−インダゾリルスルホニル基、5−インダゾリルスルホニル基、6−インダゾリルスルホニル基、7−インダゾリルスルホニル基、1−プリニルスルホニル基、2−プリニルスルホニル基、3−プリニルスルホニル基、6−プリニルスルホニル基、7−プリニルスルホニル基、8−プリニルスルホニル基、2−キノリルスルホニル基、3−キノリルスルホニル基、4−キノリルスルホニル基、5−キノリルスルホニル基、6−キノリルスルホニル基、7−キノリルスルホニル基、8−キノリルスルホニル基、1−イソキノリルスルホニル基、3−イソキノリルスルホニル基、4−イソキノリルスルホニル基、5−イソキノリルスルホニル基、6−イソキノリルスルホニル基、7−イソキノリルスルホニル基、8−イソキノリルスルホニル基、1−フタラジニルスルホニル基、5−フタラジニルスルホニル基、6−フタラジニルスルホニル基、1−2、7−ナフチリジニルスルホニル基、3−2,7−ナフチリジニルスルホニル基、4−2,7−ナフチリジニルスルホニル基、1−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、3−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、4−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、5−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、6−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、5−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、7−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、6−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、7−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、2−キノキサリニルスルホニル基、5−キノキサリニルスルホニル基、6−キノキサリニルスルホニル基、2−キナゾリニルスルホニル基、4−キナゾリニルスルホニル基、5−キナゾリニルスルホニル基、6−キナゾリニルスルホニル基、7−キナゾリニルスルホニル基、8−キナゾリニルスルホニル基、3−シンノリニルスルホニル基、4−シンノリニルスルホニル基、5−シンノリニルスルホニル基、6−シンノリニルスルホニル基、7−シンノリニルスルホニル基、8−シンノリニルスルホニル基、2−プテリジニルスルホニル基、4−プテリジニルスルホニル基、6−プテリジニルスルホニル基及び7−プテリジニルスルホニル基等が挙げられる。
好ましくは、2−ピリジルスルホニル基、3−ピリジルスルホニル及び基4−ピリジルスルホニル基が挙げられる。
C6−14アリールアミノ基としては、フェニルアミノ、o-ビフェニリルアミノ、m-ビフェニリルアミノ、p-ビフェニリルアミノ、α-ナフチルアミノ、β-ナフチルアミノ、1-アントリルアミノ、2-アントリルアミノ、9-アントリルアミノ、1-フェナントリルアミノ、2-フェナントリルアミノ、3-フェナントリルアミノ、4-フェナントリルアミノ及び9-フェナントリルアミノ等が挙げられる。
好ましくは、フェニルアミノ、o-ビフェニリルアミノ、m-ビフェニリルアミノ、p-ビフェニリルアミノ及びα-ナフチルアミノ、β-ナフチルアミノ等が挙げられる。
2-9ヘテロアリールアミノ基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2-6単環式複素環アミノ基及び構成原子数が8〜10までのC5-9縮合二環式複素環アミノ基が含まれる。
5〜7員環までのC2-6単環式複素環アミノ基としては、2−チエニルアミノ基、3−チエニルアミノ基、2−フリルアミノ基、3−フリルアミノ基、2−ピラニルアミノ基、3−ピラニルアミノ基、4−ピラニルアミノ基、1−ピロリルアミノ基、2−ピロリルアミノ基、3−ピロリルアミノ基、1−イミダゾリルアミノ基、2−イミダゾリルアミノ基、4−イミダゾリルアミノ基、1−ピラゾリルアミノ基、3−ピラゾリルアミノ基、4−ピラゾリルアミノ基、2−チアゾリルアミノ基、4−チアゾリルアミノ基、5−チアゾリルアミノ基、3−イソチアゾリルアミノ基、4−イソチアゾリルアミノ基、5−イソチアゾリルアミノ基、2−オキサゾリルアミノ基、4−オキサゾリルアミノ基、5−オキサゾリルアミノ基、3−イソオキサゾリルアミノ基、4−イソオキサゾリルアミノ基、5−イソオキサゾリルアミノ基、2−ピリジルアミノ基、3−ピリジルアミノ基、4−ピリジルアミノ基、2−ピラジニルアミノ基、2−ピリミジニルアミノ基、4−ピリミジニルアミノ基、5−ピリミジニルアミノ基、3−ピリダジニルアミノ基、4−ピリダジニルアミノ基、2−1,3,4−オキサジアゾリルアミノ基、2−1,3,4−チアジアゾリルアミノ基、3−1,2,4−オキサジアゾリルアミノ基、5−1,2,4−オキサジアゾリルアミノ基、3−1,2,4−チアジアゾリルアミノ基、5−1,2,4−チアジアゾリルアミノ基、3−1,2,5−オキサジアゾリルアミノ基及び3−1,2,5−チアジアゾリルアミノ基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までのC5-9縮合二環式複素環アミノ基としては、2−ベンゾフラニルアミノ基、3−ベンゾフラニルアミノ基、4−ベンゾフラニルアミノ基、5−ベンゾフラニルアミノ基、6−ベンゾフラニルアミノ基、7−ベンゾフラニルアミノ基、1−イソベンゾフラニルアミノ基、4−イソベンゾフラニルアミノ基、5−イソベンゾフラニルアミノ基、2−ベンゾチエニルアミノ基、3−ベンゾチエニルアミノ基、4−ベンゾチエニルアミノ基、5−ベンゾチエニルアミノ基、6−ベンゾチエニルアミノ基、7−ベンゾチエニルアミノ基、1−イソベンゾチエニルアミノ基、4−イソベンゾチエニルアミノ基、5−イソベンゾチエニルアミノ基、2−クロメニルアミノ基、3−クロメニルアミノ基、4−クロメニルアミノ基、5−クロメニルアミノ基、6−クロメニルアミノ基、7−クロメニルアミノ基、8−クロメニルアミノ基、1−インドリジニルアミノ基、2−インドリジニルアミノ基、3−インドリジニルアミノ基、5−インドリジニルアミノ基、6−インドリジニルアミノ基、7−インドリジニルアミノ基、8−インドリジニルアミノ基、1−イソインドリルアミノ基、2−イソインドリルアミノ基、4−イソインドリルアミノ基、5−イソインドリルアミノ基、1−インドリルアミノ基、2−インドリルアミノ基、3−インドリルアミノ基、4−インドリルアミノ基、5−インドリルアミノ基、6−インドリルアミノ基、7−インドリルアミノ基、1−インダゾリルアミノ基、2−インダゾリルアミノ基、3−インダゾリルアミノ基、4−インダゾリルアミノ基、5−インダゾリルアミノ基、6−インダゾリルアミノ基、7−インダゾリルアミノ基、1−プリニルアミノ基、2−プリニルアミノ基、3−プリニルアミノ基、6−プリニルアミノ基、7−プリニルアミノ基、8−プリニルアミノ基、2−キノリルアミノ基、3−キノリルアミノ基、4−キノリルアミノ基、5−キノリルアミノ基、6−キノリルアミノ基、7−キノリルアミノ基、8−キノリルアミノ基、1−イソキノリルアミノ基、3−イソキノリルアミノ基、4−イソキノリルアミノ基、5−イソキノリルアミノ基、6−イソキノリルアミノ基、7−イソキノリルアミノ基、8−イソキノリルアミノ基、1−フタラジニルアミノ基、5−フタラジニルアミノ基、6−フタラジニルアミノ基、1−2、7−ナフチリジニルアミノ基、3−2,7−ナフチリジニルアミノ基、4−2,7−ナフチリジニルアミノ基、1−2,6−ナフチリジニルアミノ基、3−2,6−ナフチリジニルアミノ基、4−2,6−ナフチリジニルアミノ基、2−1,8−ナフチリジニルアミノ基、3−1,8−ナフチリジニルアミノ基、4−1,8−ナフチリジニルアミノ基、2−1,7−ナフチリジニルアミノ基、3−1,7−ナフチリジニルアミノ基、4−1,7−ナフチリジニルアミノ基、5−1,7−ナフチリジニルアミノ基、6−1,7−ナフチリジニルアミノ基、8−1,7−ナフチリジニルアミノ基、2−1,6−ナフチリジニルアミノ基、3−1,6−ナフチリジニルアミノ基、4−1,6−ナフチリジニルアミノ基、5−1,6−ナフチリジニルアミノ基、7−1,6−ナフチリジニルアミノ基、8−1,6−ナフチリジニルアミノ基、2−1,5−ナフチリジニルアミノ基、3−1,5−ナフチリジニルアミノ基、4−1,5−ナフチリジニルアミノ基、6−1,5−ナフチリジニルアミノ基、7−1,5−ナフチリジニルアミノ基、8−1,5−ナフチリジニルアミノ基、2−キノキサリニルアミノ基、5−キノキサリニルアミノ基、6−キノキサリニルアミノ基、2−キナゾリニルアミノ基、4−キナゾリニルアミノ基、5−キナゾリニルアミノ基、6−キナゾリニルアミノ基、7−キナゾリニルアミノ基、8−キナゾリニルアミノ基、3−シンノリニルアミノ基、4−シンノリニルアミノ基、5−シンノリニルアミノ基、6−シンノリニルアミノ基、7−シンノリニルアミノ基、8−シンノリニルアミノ基、2−プテリジニルアミノ基、4−プテリジニルアミノ基、6−プテリジニルアミノ基及び7−プテリジニルアミノ基等が挙げられる。
好ましくは、2−ピリジルアミノ基、3−ピリジルアミノ及び基4−ピリジルアミノ基が挙げられる。
【0007】
本発明に用いられる化合物の置換基の好ましい具体例について説明する。
R及びRの好ましい具体例としては、R及びRが一緒になって=O、及び結合する炭素原子と一緒になって以下の例が挙げられる。
【化12】

Rの好ましい具体例としては、水酸基が挙げられる。
Rの好ましい具体例としては、水素原子が挙げられる。
Rの好ましい具体例としては、水素原子が挙げられる。
N-(CH2)m-V-(CH2)n-R6の好ましい具体例としては、以下に示す1)〜4)が挙げられる。
1)
【化13】


【化14】


【化15】


【化16】


【化17】


2)
【化18】


3)
【化19】


4)
【化20】


Aの好ましい具体例としては、以下に示す1)及び2)が挙げられる。
1)
【化21】


2)
【化22】

【0008】
本発明に用いられる好ましい化合物としては、以下に示す化合物が挙げられる。
(1) R及びRが一緒になってC=O、又は以下の置換基であり、
【化23】

Rが水酸基であり、Rが水素原子である式(I)又は式(II)で表されるベンゾピラン誘導体又はその医薬的に許容され得る塩。
(2) 式(I)である上記(1)記載のベンゾピラン誘導体又はその医薬的に許容され得る塩。
(3) Vが結合であり、mが1から3の整数であり、nが0又は1であり、R6がベンゼン環である上記(2)記載のベンゾピラン誘導体またはその医薬的に許容される塩。
(4) VがCR12R13(R12は水酸基、R13は水素原子である。)であり、mが0又は1である上記(3)記載のベンゾピラン誘導体またはその医薬的に許容される塩。
(5) R6がアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキニル基である上記(3)記載のベンゾピラン誘導体またはその医薬的に許容される塩。
(6) VがCR12R13(R12は水酸基、R13は水素原子である。)であり、mが0又は1である、上記(5)記載のベンゾピラン誘導体またはその医薬的に許容される塩。
(7) Aが式(VIII)である、上記(3)記載のベンゾピラン誘導体またはその医薬的に許容される塩。
【化24】


(8) Aが式(VIII)である、上記(4)記載のベンゾピラン誘導体またはその医薬的に許容される塩。
(9) Aが式(VIII)である、上記(5)記載のベンゾピラン誘導体またはその医薬的に許容される塩。
(10) Aが式(VIII)である、上記(6)記載のベンゾピラン誘導体またはその医薬的に許容される塩。
以下に、本発明に用いることができる化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。なお、「Me」はメチル基を、「Et」はエチル基を、「Pr」はプロピル基を、「Bu」はブチル基を、「Ac」はアセチル基(COCH)を、「−」は結合をそれぞれ意味する。
【表1】


【表2】


【表3】


【表4】



【表5】




【表6】



【表7】


【表8】



【表9】




【表10】



【表11】


【表12】


【表13】



【表14】


【表15】


【表16】

【表17】


【表18】


【表19】


【表20】


【表21】


【表22】


【表23】


【表24】


【表25】


【表26】


【表27】



【表28】


【表29】


【表30】


【表31】


【表32】


【表33】


【表34】


【表35】


【表36】



【表37】



【表38】


【表39】


【表40】




【表41】




【表42】



【表43】




【表44】


【表45】


【表46】


【表47】


【表48】


【表49】


【表50】


【表51】



【表52】



【表53】



【表54】



【表55】



【表56】



【表57】



【表58】


【表59】



【表60】


【表61】



【表62】


【表63】


【表64】


【表65】


【表66】


【表67】


【表68】


【表69】


【表70】


【表71】


【表72】


【表73】


【表74】


【表75】


【表76】


【表77】


【表78】


【表79】


【表80】


【表81】


【表82】


【表83】


【表84】


【表85】


【表86】


【表87】


【表88】


【表89】


【表90】


【表91】


【表92】


【表93】


【表94】


【表95】


【表96】


【表97】


【表98】


【表99】


【表100】

【表101】


【表102】


【表103】


【表104】


【表105】


【表106】


【表107】


【表108】


【表109】


【表110】


【表111】


【表112】


【表113】


【表114】


【表115】


【表116】


【表117】


【表118】


【表119】


【表120】


【表130】


【表131】


【表132】


【表133】


【表134】


【表135】


【表136】


【表137】


【表138】


【表139】


【表140】


【表141】


【表142】


【表143】


【表144】


【表145】


【表146】


【表147】


【表148】


【表149】


【表150】


【表151】


【表152】


【表153】


【表154】


【表155】


【表156】


【表157】


【表158】


【表159】

【0009】
本発明化合物は、3位と4位に不斉炭素を有しており、該不斉炭素に基づく光学異性体が存在するが、ラセミ体と同様に光学活性体も本発明の用途に用いることができる。又、3位と4位の立体配置に基づくシス又はトランス異性体も包含するが、好ましくはトランス異性体である。
又、塩の形成可能な化合物であるときはその医薬的に許容し得る塩も有効成分として用いることができる。
医薬的に許容し得る塩としては塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、リン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、グルコン酸塩及びサリチル酸塩等が挙げられる。
好ましくは、塩酸塩、マレイン酸塩及びメタンスルホン酸塩が挙げられる。
次に本発明化合物の製法を説明する。
一般式(I)、(II)によって表される化合物のうち、Rが水素原子であり、Rが水酸基である(I-a)、(II−a)で表される化合物は、下記の反応式によって示されるように、一般式(1)又は式(2)により表される化合物と化合物(3)を不活性溶媒中反応させることにより得ることができる。
【化19】



式(1)、式(2)によって表される化合物と化合物(3)の反応に用いる溶媒としては下記のものが挙げられる。
ジメチルスルホキシドによって代表されるスルホキシド系溶媒、ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミドによって代表されるアミド系溶媒、エチルエーテル、ジメトキシエタン又はテトラヒドロフラン、ジオキサンによって代表されるエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンによって代表されるハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルによって代表されるニトリル系溶媒、ベンゼン、トルエンによって代表される芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンによって代表される炭化水素系溶媒、酢酸エチルによって代表されるエステル系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールによって代表されるアルコール系溶媒、水が挙げられる。又、無溶媒の条件で反応を行うこともできる。好ましくはエーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、アルコール系溶媒が挙げられる。
反応温度は、通常−80℃から用いられる反応溶媒の還流温度までであり、好ましくは、−10℃〜100℃である。
反応原料のモル比は、化合物(3)/化合物(1)又は化合物(2)は0.5〜4.0の範囲であり、好ましくは1.0〜2.0の範囲である。
反応には酸触媒を用いてもよい。
用いる酸触媒としては、塩酸、硫酸に代表される無機酸、塩化アルミニウム、四塩化チタン、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、過塩素酸、過塩素酸リチウム、臭化リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウムに代表されるルイス酸等が挙げられる。
好ましくは、臭化リチウム、過塩素酸リチウムが挙げられる。
一般式(I)、(II)により表される化合物のうち光学活性体の合成は、ラセミ体を光学分割する方法(特開平3−141286号公報、米国特許5097037号及び欧州特許409165号)を利用することにより達成される。
又、一般式(1)、(2)により表される化合物の合成は、以下の合成法を利用することにより達成される。
○ベンゾピラン環一般合成法
既知の方法(J. M. Evansら、J. Med. Chem., 1984, 27, 1127、J. Med. Chem., 1986, 29, 2194、J. T. Northら、J. Org. Chem., 1995, 60, 3397や、特開昭56−57785号公報、特開昭56−57786号公報、特開昭58−188880号公報、特開平2−141号公報、特開平10−87650号広報及び特開平11−209366号広報等に記載の方法)に従って合成することができる。
○クマリン環一般合成法
既知の方法(M. Narayanaら、J. Org. Chem., 1962, 27, 4704、R. G. Harveyら、J. Org. Chem., 1988, 53, 3936、R. S. Maliら、Synthesis, 1977, 464、F. Effenbergerら、Chem. Ber., 1987, 120, 373、及びJ. Sakakibaraら、Chem. Pharm. Bull., 1987, 35, 1796、Synthesis, 1986, 1026等に記載の方法)に従って合成することができる。
○インドール、オキシインドール
T. Sakamoto, et al., Heterocycles, 1986, 24, 31.
M. Belley, et.al., Synthesis, 2001, 222.
A.D. Cross, et al., J. Chem. Soc., 1961, 2714.
○イミダゾリノン
J. Kitteringham, et.al., Synthetic Commun., 2000, 30, 1937.
○キノリン
S. Imor, et al., Synthetic Commun., 1996, 26, 2197.
Y. Kitahara, et al., Tetrahedron, 1997, 53, 6001.
A.G. Osborne, et al., J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, 1993, 181.
R. T. Shuman, et al., J. Org. Chem., 1990, 55, 738.
T. Sakamoto, et al., Chem. Pharm. Bull., 1981, 29, 2485.
Y. Tsuji, et al., J. Org. Chem., 1987,52, 1673.
Z. Song, et al., J. Heterocyclic Chem., 1993, 30, 17.
○キノリノン
M.R. Sabol, et al., Synthetic Commun., 2000, 30, 427.
Z-Y. Yang, et al., Tetrahedron Lett., 1999, 40, 4505.
H-B Sun, et al., Synthesis, 1997, 1249.
A. Guiotto, et al., J. Heterocyclic Chem. 1989, 26, 917.
K. Konno, et al., Heterocycles 1986, 24, 2169.
E. Fernandez, et al., Synthesis 1995, 1362.
○ベンゾチアゾール、トリアゾール、
N.B.Ambati, et al., Synthetic Commun., 1997, 27, 1487.
D.E. Burton., et al., J. Chem. Soc (C). 1968, 1268.
○キノキサリン、キノキサリノン
J.H. Liu, et al., J. Org. Chem., 2000, 65, 3395.
J.J.Li, et al., Tetrahedron Lett., 1999, 40, 4507.
Y.Ahmed, et al., Bull. Chem. Soc. Jpn.,1987, 60, 1145.
○ベンズオキサジノン
G.H.Jones, et al., J. Med. Chem., 1987, 30, 295.
J.L. Wright, et al., J. Med. Chem., 2000, 43, 3408.
M.Kluge, et al., J. Heterocyclic Chem., 1995, 32, 395.
一般式(1)又は(2)で表される化合物のうち、Aが式(5)であり、Rが水素原子であり、Rが水酸基である(1-a)、(2−a)で表される化合物は、一般式(6)又は式(7)により表される化合物から既知の方法(J. M. Evansら、J. Med. Chem. 1984, 27, 1127、J. Med. Chem. 1986, 29, 2194、J. T. NorthらJ. Org. Chem. 1995, 60, 3397や、特開昭56−57785号公報、特開昭56−57786号公報、特開昭58−188880号公報、特開平2−141号公報、特開平10−87650号広報及び特開平11−209366号広報等に記載の方法)により得ることができる。
【化20】


式(6),(7)であらわされる化合物は化合物(8)と化合物(9)を反応させることにより得ることもできる。(参考文献 Y. Tsuji ら, J. Org. Chem., 1987,52, 1673.)
【化21】


式(8)によってあらわされる化合物と化合物(9)の反応に用いる溶媒としては下記のものが挙げられる。
ジメチルスルホキシドによって代表されるスルホキシド系溶媒、ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミドによって代表されるアミド系溶媒、エチルエーテル、ジメトキシエタン又はテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテルによって代表されるエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンによって代表されるハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルによって代表されるニトリル系溶媒、ベンゼン、トルエンによって代表される芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンによって代表される炭化水素系溶媒、酢酸エチルによって代表されるエステル系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールによって代表されるアルコール系溶媒、水が挙げられる。又、無溶媒の条件で反応を行うこともできる。好ましくはエーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、アルコール系溶媒が挙げられる。
反応温度は、通常−80℃から用いられる反応溶媒の還流温度までであり、好ましくは、−10℃〜200℃である。
反応原料のモル比は、化合物(8)/化合物(9)は0.1〜4.0の範囲であり、好ましくは0.5〜2.0の範囲である。
反応には遷移金属触媒と配位子を用いても良い
用いる遷移触媒としては、塩化ルテニウム、ジクロロトリストリフェニルホスフィンルテニウム、ジブロモトリストリフェニルホスフィンルテニウム、ジヒドリドテトラキストリフェニルホスフィンルテニウム、(η4-シクロオクタジエン)(η6-シクロオクタトリエン)ルテニウム、ジクロロトリカルボニルルテニウムダイマー、ドデカカルボニルトリルテニウム、(η5-ペンタメチルシクロペンタジエニル)クロロ(η4-シクロオクタトリエン)ルテニウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビスジベンジリデンアセトンパラジウム、塩化ロジウム、クロロトリストリフェニルホスフィンロジウム、ヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフィンロジウム、ヒドリドトリストリフェニルホスフィンロジウム、ジ-μ-クロロテトラカルボニル二ロジウム、クロロカルボニルビストリフェニルホスフィンイリジウム、(η5-ペタメチルシクロペンタジエニル)ジクロロイリジウムダイマー、ニッケルテトラキストリフェニルホスフィン、ジコバルトオクタカルボニル、(η5-シクロペンタジエニル)ジカルボニルコバルト等が挙げられ。
好ましくは塩化ルテニウムが挙げられる。
配位子としてはトリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリn-プロピルホスフィン、トリi-プロピルホスフィン、トリn-ブチルフォスフィン、トリt-ブチルフォスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィンに代表される単座ホスフィン系配位子、1,2-ビスジフェニルホスフィノエタン、1,3-ビスジフェニルホスフィノプロパン、1,4-ビスジフェニルホスフィノブタン、1,2-ジエチルホスフィノエタンに代表される2座ホスフィン系配位子、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリ(o-トリル)ホスファイトに代表されるホスファイト配位子が挙げられる。
好ましくはトリフェニルホスフィン、トリn-ブチルフォスフィン、トリt-ブチルフォスフィンが挙げられる。
式(6),(7)であらわされる化合物は化合物(8)と化合物(10)を酸触媒存在下反応させることによっても得ることができる。(参考文献 Y. Kitaharaら、Tetrahedron Lett. 1997, 53, 6001.、Z. Song ら J. Heterocyclic Chem., 1993, 30, 17.)
【化22】


式(8)によってあらわされる化合物と化合物(10)の反応に用いる溶媒としては下記のものが挙げられる。
ジメチルスルホキシドによって代表されるスルホキシド系溶媒、ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミドによって代表されるアミド系溶媒、エチルエーテル、ジメトキシエタン又はテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテルによって代表されるエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンによって代表されるハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルによって代表されるニトリル系溶媒、ベンゼン、トルエンによって代表される芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンによって代表される炭化水素系溶媒、酢酸エチルによって代表されるエステル系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールによって代表されるアルコール系溶媒、酢酸、トリフルオロ酢酸に代表される有機酸系溶媒、水が挙げられる。又、無溶媒の条件で反応を行うこともできる。好ましくはエーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、アルコール系溶媒、有機酸系溶媒が挙げられる。
用いる酸触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸に代表される無機酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸に代表される有機スルホン酸、塩化アルミニウム、四塩化チタン、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、過塩素酸、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化鉄(III)、塩化鉄(II)、塩化銅(I)、塩化銅(II)に代表されるルイス酸が挙げられる。好ましくは、塩酸、塩化亜鉛が挙げられる。
反応に用いる反応温度は、通常−80℃から用いられる反応溶媒の還流温度までであり、好ましくは、−10℃〜200℃である。
反応原料のモル比は、化合物(10)/化合物(8)は1〜10の範囲であり、好ましくは1〜3の範囲である。
又、一般式(1)、(2)により表される化合物の光学活性体の合成は、不斉合成による方法(特表平5−507645号公報、特開平5−301878号公報、特開平7−285983号公報、欧州特許535377号及び米国特許5420314号)を利用することにより達成される。
一般式(I)又は(II)で表される化合物のうち、Rが水素原子であり、Rが水酸基である(I-a)、(II−a)で表される化合物は、下記の反応式によって示されるように、一般式(11)又は式(12)により表される化合物と化合物(13)を不活性溶媒中還元的アミノ化反応させることによっても得ることができる。
【化23】


式(11)、式(12)によって表される化合物と化合物(13)の反応に用いる溶媒としては下記のものが挙げられる。
ジメチルスルホキシドによって代表されるスルホキシド系溶媒、ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミドによって代表されるアミド系溶媒、エチルエーテル、ジメトキシエタン又はテトラヒドロフラン、ジオキサンによって代表されるエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンによって代表されるハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルによって代表されるニトリル系溶媒、ベンゼン、トルエンによって代表される芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンによって代表される炭化水素系溶媒、酢酸エチルによって代表されるエステル系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールによって代表されるアルコール系溶媒、水が挙げられる。又、上記溶媒を任意に混合した条件や無溶媒の条件で反応を行うこともできる。好ましくはエーテル系溶媒、アルコール系溶媒が挙げられる。
一般式(I)又は(II)で表される化合物のうち、Rが水素原子であり、Rが水酸基であり、mが1であり、VがCROHである(I-b)、(II−b)で表される化合物は、下記の反応式によって示されるように、一般式(11)又は式(12)により表される化合物と化合物(14)を不活性溶媒中反応させることによっても得ることができる。
【化24】


式(11)、式(12)によって表される化合物と化合物(14)の反応に用いる溶媒としては下記のものが挙げられる。
ジメチルスルホキシドによって代表されるスルホキシド系溶媒、ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミドによって代表されるアミド系溶媒、エチルエーテル、ジメトキシエタン又はテトラヒドロフラン、ジオキサンによって代表されるエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンによって代表されるハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルによって代表されるニトリル系溶媒、ベンゼン、トルエンによって代表される芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンによって代表される炭化水素系溶媒、酢酸エチルによって代表されるエステル系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールによって代表されるアルコール系溶媒、水が挙げられる。又、無溶媒の条件で反応を行うこともできる。好ましくはエーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、アルコール系溶媒が挙げられる。
反応温度は、通常−80℃から用いられる反応溶媒の還流温度までであり、好ましくは、−10℃〜100℃である。
反応原料のモル比は、化合物(14)/化合物(11)又は化合物(12)は0.5〜4.0の範囲であり、好ましくは1.0〜2.0の範囲である。
反応には酸触媒を用いてもよい。
用いる酸触媒としては、塩酸、硫酸に代表される無機酸、塩化アルミニウム、四塩化チタン、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、過塩素酸、過塩素酸リチウム、臭化リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウムに代表されるルイス酸等が挙げられる。
好ましくは、臭化リチウム、過塩素酸リチウムが挙げられる。
一般式(I)、(II)によって表される化合物のうち、Rが水素原子であり、Rが水酸基、Aが式(15)の(I-c)、(II−c)で表される化合物は、下記の反応式によって示されるように、一般式(16)又は式(17)により表される化合物と化合物(18)を不活性溶媒中、反応させることによっても得ることができる。
【化25】


式(16)、式(17)によって表される化合物と化合物(18)の反応に用いる溶媒としては下記のものが挙げられる。
ジメチルスルホキシドによって代表されるスルホキシド系溶媒、ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミドによって代表されるアミド系溶媒、エチルエーテル、ジメトキシエタン又はテトラヒドロフラン、ジオキサンによって代表されるエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンによって代表されるハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルによって代表されるニトリル系溶媒、ベンゼン、トルエンによって代表される芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンによって代表される炭化水素系溶媒、酢酸エチルによって代表されるエステル系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールによって代表されるアルコール系溶媒、水が挙げられる。又、上記溶媒を任意に混合した条件や無溶媒の条件で反応を行うこともできる。好ましくはアルコール系溶媒が挙げられる。
反応温度は、通常−80℃から用いられる反応溶媒の還流温度までであり、好ましくは、−10℃〜50℃である。
反応原料のモル比は、化合物(18)/化合物(16)又は化合物(17)は0.5〜4.0の範囲であり、好ましくは0.8〜2.0の範囲である。
一般式(I)、(II)によって表される化合物のうち、Rが水素原子であり、Rが水酸基、Aが式(19)の(I-d)、(II−d)で表される化合物は、下記の反応式によって示されるように、一般式(20)又は式(21)により表される化合物を不活性溶媒中、還元反応させることによっても得ることができる。
【化26】


一般式(I)、(II)によって表される化合物のうち、Rが水素原子であり、Rが水酸基、Aが式(22)(XがSO又はCOであり、YがS又はOである。)であり(I-e)、(II−e)で表される化合物は、下記の反応式によって示されるように、一般式(23)又は式(24)により表される化合物を不活性溶媒中、塩基性条件で閉環させることによっても得ることができる。
【化27】


一般式(I)、(II)によって表される化合物のうち、(I−a〜e)、(II−a〜e)で表される化合物に含まれない化合物(RとRが一緒になって結合を意味する化合物及びRが水素原子であり、RがC1−6アルキルカルボニルオキシ基である化合物)は特開昭52−91866号公報及び特開平10−87650号公報等に記載の製造法と同様な方法により製造することができる。
【0010】
前述したように、本発明者らは一般式(I)、(II)で表わされる化合物には強い不応期延長作用を有していることを見い出した。不応期延長作用は抗不整脈作用の奏功機序の1つであり,臨床の不整脈に対する有効性を外挿しうる重要な指標である。不応期延長作用を主たる機序とする従来の抗不整脈薬(例えばVaughan Williamsによる抗不整脈薬分類の第3群に属するd−ソタロールなど)は,不応期延長作用と関連のある心室筋活動電位の延長に基づくtorsades de pointes等の突然死を誘発しうる極めて危険な不整脈誘発作用が重大な課題とされており,心房筋が主体の不整脈(上室性頻拍症,心房粗動,心房細動など)に対する治療の問題になっている。
この課題を解決するために本発明者らは,心室筋よりも心房筋に選択的な不応期延長作用を有する化合物の探索研究を実施し,一般式(I)又は(II)で表される化合物に,心室筋の不応期および活動電位に影響することなく心房筋に選択的な不応期延長作用があることを見出した。本発明者らの発見の既存技術との違いは,これらの化合物群に対して心房筋に選択的な不応期延長作用を付与し得たところにあり,このことは,摘出した心室筋の活動電位持続時間に影響しないこと,および麻酔動物の心電図QTに影響を及ぼさないことによっても示されている。以上のことから,本化合物は心室筋における不整脈誘発作用を持ち合わせず,既存技術に比べて心房筋が主体の不整脈においてより安全な使用に貢献できる可能性を提供しうるものである。この技術は,心房性不整脈に係わる,例えば発作性,慢性,手術前,手術中あるいは手術後の抗心房細動剤,抗心房粗動剤,抗心房性頻脈剤としての治療あるいは予防的な利用,心房性不整脈に基づく塞栓症への進展予防,心房性不整脈あるいは頻脈を原因とする心室性不整脈あるいは頻脈への移行の予防,心室性不整脈あるいは頻脈に移行しうる心房性不整脈あるいは頻脈予防作用に基づく生命予後悪化の予防の目的として有用である。
本発明は、これらの治療に一般式(I)、(II)で表わされる化合物の有効な量を含む医薬組成物又は獣医薬組成物を提供する。
本発明に係る化合物の投与形態としては、注射剤(皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内注射)、軟膏剤、坐剤、エアゾール剤等による非経口投与又は錠剤、カプセル剤、顆粒剤、丸剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁液剤等による経口投与をあげることができる。
本発明に係る化合物を含有する上記の医薬的又は獣医薬的組成物は、全組成物の重量に対して、本発明に係る化合物を約0.01〜99.5%、好ましくは、約0.1〜30%を含有する。
本発明に係る化合物に又は該化合物を含有する組成物に加えて、他の医薬的に又は獣医薬的に活性な化合物を含ませることができる。
また、これらの組成物は、本発明に係る化合物の複数を含ませることができる。
本発明化合物の臨床的投与量は、年令、体重、患者の感受性、症状の程度等により異なるが、通常効果的な投与量は、成人一日0.003〜1.5g、好ましくは、0.01〜0.6g程度である。しかし必要により上記の範囲外の量を用いることもできる。
本発明化合物は、製薬の慣用手段によって投与用に製剤化される。
即ち、経口投与用の錠剤、カプセル剤、顆粒剤、丸剤は、賦形剤、例えば白糖、乳糖、ブドウ糖、でんぷん、マンニット;結合剤、例えばヒドロキシプロピルセルロース、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガント、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン;崩壊剤、例えばでんぷん、カルボキシメチルセルロース又はそのカルシウム塩、微結晶セルロース、ポリエチレングリコール;滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム又はカルシウム、シリカ;潤滑剤、例えばラウリル酸ナトリウム、グリセロール等を使用して調製される。
注射剤、液剤、乳剤、懸濁剤、シロップ剤及びエアゾール剤は、活性成分の溶剤、例えば水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール;界面活性剤、例えばソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、水素添加ヒマシ油のポリオキシエチレンエーテル、レシチン;懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム塩、メチルセルロース等のセルロース誘導体、トラガント、アラビアゴム等の天然ゴム類;保存剤、例えばパラオキシ安息香酸のエステル、塩化ベンザルコニウム、ソルビン酸塩等を使用して調製される。
経皮吸収型製剤である軟膏には、例えば白色ワセリン、流動パラフィン、高級アルコール、マクロゴール軟膏、親水軟膏、水性ゲル基剤等が用いられる。
坐剤は、例えばカカオ脂、ポリエチレングリコール、ラノリン、脂肪酸トリグリセライド、ココナット油、ポリソルベート等を使用して調製される。
【実施例】
【0011】
以下、本発明を実施例にて詳述するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
尚、Ph,Phサレンマンガン錯体(XX)、Cyc,Phサレンマンガン錯体(XY)とは以下の構造式で示される光学活性化合物を意味し、特開平7−285983号公報記載の方法に順次じて合成したものを用いた。
【化28】


合成例1
9’−[(2−フェニルエチル)アミノ]−8’、9’−ジヒドロスピロ[シクロヘキサン−1,7’−ピラノ[3,2−g]キノキサリン]−8’−オール
【化29】

【0012】
1−(1−エチニルシクロヘキシルオキシ)−4−ニトロベンゼン
【化30】

【0013】
水素化ナトリウム(1.43 g, 37.5 mmol)のジメチルアセトアミド(42 mL)溶液に、0℃で1−エチニルシクロヘキサノール(4.66 g, 37.5 mmol)を加え10分攪拌後、さらに4-フルオロニトロベンゼン (3.18 mL, 30 mmol)を加えて室温で終夜攪拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチル−ヘキサン混合液(1:1)で抽出し、有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥、固形物をろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的物(収率78%)を得た。
【0014】
黄色油状物
1H-NMR(CDCl3)δ; 1.32-1.46 (m, 1H), 1.50-1.78 (m, 5H), 1.86-1.98 (m, 2H), 2.07-2.18 (m, 2H), 2.75 (s, 1H), 7.30-7.35 (m, 2H), 8.14-8.20 (m, 2H)
MS(ESI+)m/z; 246 [M+1]+
【0015】
6−ニトロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]
【化31】

【0016】
1−(1−エチニルシクロヘキシルオキシ)−4−ニトロベンゼン(5.76 g, 23.5 mmol)の1,2−ジクロロベンゼン(11 mL)溶液を180℃で3時間攪拌した。溶媒を留去後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的物(定量的収率)を得た。
【0017】
黄色油状物
1H-NMR(CDCl3)δ; 1.37-1.41 (m, 1H), 1.50-1.78 (m, 7H), 1.92-2.00 (m, 2H), 5.78 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 6.37 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.02 (dd, J = 2.7, 9.0 Hz, 1H)
MS(ESI+)m/z; 246 [M+1]+
【0018】
N−(スピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]−6−イル)アセトアミド
【化31】


6−ニトロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン](5.76 g, 23.5 mmol)のエタノール(58 mL)溶液に、2%白金−炭素(350 mg)およびヒドラジン一水和物(2.73 mL, 56.4 mmol)を加えて、75℃で5時間攪拌した。その後、さらに2%白金−炭素(115 mg)およびヒドラジン一水和物(0.91 mL, 18.8 mmol)を加えて、75℃で3時間攪拌した。その後、もう一度2%白金−炭素(115 mg)およびヒドラジン一水和物(0.91 mL, 18.8 mmol)を加えて、75℃で1時間攪拌した。反応液をセライトろ過した後、溶媒を減圧留去した。残渣をトルエン及び水で抽出し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥、固形物をろ過後、溶媒を減圧留去した。続いて、残渣(5.20 g)にトルエン(100 mL)を加え均一溶液とした後、0℃で無水酢酸(2.44 mL, 25.8 mmol)を加えてその温度で1時間攪拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクエンチ後、トルエン及び水にて抽出した。有機相を硫酸マグネシウムにて乾燥、固形物をろ過し、溶媒を留去して得られた結晶を、トルエン−ヘキサン(1:3)混合液(40 mL)にて洗浄した。得られた結晶を50℃にて減圧乾燥し、目的物(収率:86%)を得た。
【0019】
淡桃色結晶
1H-NMR(CDCl3)δ; 1.23-1.41 (m, 1H), 1.43-1.63 (m, 5H), 1.65-1.81 (m, 2H), 1.86-1.98 (m, 2H), 2.14 (s, 3H), 5.66 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 6.30 (d, J= 9.9 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.03 (brs, 1H), 7.07 (dd, J = 2.4, 8.7 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 2.4 Hz, 1H)
MS(ESI+)m/z; 258 [M+1]+
MS(ESI-)m/z; 256 [M-1]-
【0020】
N−(7−ニトロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]−6−イル)アセトアミド
【化32】

【0021】
N−(スピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]−6−イル)アセトアミド(4.32 g, 17.76 mmol)の酢酸(13 mL)、無水酢酸(13 mL)混合溶液に、20℃で60%硝酸(1.49 mL, 19.53 mmol)をゆっくり加え30分攪拌した。その後、反応液にトルエン及び水を加え抽出し、飽和食塩水、水にて順次洗浄後、溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)に付し、目的物(収率:68%)を得た。
【0022】
赤色結晶
1H-NMR(CDCl3)δ; 1.22-1.41 (m, 1H), 1.47-1.81 (m, 7H), 1.87-1.98 (m, 2H), 2.26 (s, 3H), 5.93 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 10.20 (brs, 1H)
MS(ESI+)m/z; 261 (bp), 303 [M+1]+
MS(ESI-)m/z; 301 [M-1]-
【0023】
N−(7−ニトロ−3,4−ジヒドロスピロ[クロメン−2,2’−[7]オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタン]−6−イル)アセトアミド
【化32】

【0024】
N−(7−ニトロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]−6−イル)アセトアミド(4.20 g, 13.89 mmol)のクロロホルム(100 mL)溶液に、室温でm−クロロ過安息香酸(5.27 g, 16.81 mmol)を加えて、室温で終夜攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥、固形物をろ過し、溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)に付し、目的物(収率:95%)をラセミ体として得た。
【0025】
橙色固形物
1H-NMR(CDCl3)δ; 1.30-1.90 (m, 9H), 2.05-2.13 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 3.53 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 3.93 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 10.09 (brs, 1H)
MS(ESI+)m/z; 277 (bp), 319 [M+1]+
MS(ESI-)m/z; 317 [M-1]-
【0026】
N−{3−ヒドロキシ−7−ニトロ−4−[(2−フェニルエチルアミノ)]−3,4−ジヒドロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]6−イル}アセトアミド
【化33】

【0027】
N−(7−ニトロ−3,4−ジヒドロスピロ[クロメン−2,2’−[7]オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタン]−6−イル)アセトアミド(1.00g, 3.14 mmol)、2−フェニルエチルアミン(0.47 mL, 3.77 mmol)、過塩素酸リチウム(400 mg, 3.77 mmol)の1,4−ジオキサン(5 mL)溶液を、75℃で4時間攪拌した。反応液を放冷後、酢酸エチル及び水にて抽出し、有機相を硫酸マグネシウムにて乾燥、溶媒留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、目的物(収率:84%)を得た。
【0028】
黄色非定形物
1H-NMR(CDCl3)δ; 1.19-2.20 (m, 10H), 2.27 (s, 3H), 2.76-2.98 (m, 4H), 3.41 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 7.18-7.32 (m, 5H), 7.65 (s, 1H), 8.75 (s, 1H), 9.95 (brs, 1H)
MS(ESI+)m/z; 122 (bp), 440 [M+1]+
MS(ESI-)m/z; 438 [M-1]-
【0029】
6−アミノ−7−ニトロ−4−[(2−フェニルエチル)アミノ]−3,4−ジヒドロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]−3−オール
【化33】

【0030】
N−{3−ヒドロキシ−7−ニトロ−4−[(2−フェニルエチルアミノ)]−3,4−ジヒドロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]6−イル}アセトアミド(1.15 g, 2.62 mmol)の1−プロパノール(18 mL)、2M塩酸水溶液(18 mL)混合溶液を100℃で終夜攪拌した。放冷後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し、酢酸エチルにて抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を留去し、目的物(定量的収率)を得た。
【0031】
赤色非定形物
1H-NMR(CDCl3)δ; 1.13-1.30 (m, 1H), 1.43-1.95 (m, 9H), 2.66-3.00 (m, 4H), 3.51 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 3.64 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.48 (brs, 2H), 6.15 (s, 1H), 7.21-7.40 (m, 5H), 7.56 (s, 1H)
MS(ESI+)m/z; 122 (bp), 179, 277, 398 [M+1]+
MS(ESI-)m/z; 378, 396 [M-1]-
【0032】
6,7−ジアミノ−4−[(2−フェニルエチル)アミノ]−3,4−ジヒドロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]−3−オール
【化33】

【0033】
6−アミノ−7−ニトロ−4−[(2−フェニルエチル)アミノ]−3,4−ジヒドロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]−3−オール(101 mg, 0.253 mmol)のエタノール(3 mL)溶液に、5%パラジウム−炭素(20 mg)を加えて、水素雰囲気下、室温で終夜攪拌した。その後、反応液をセライトろ過し、溶媒を留去して目的物のクルード生成物(96 mg)を得た。
【0034】
赤色非定形物
1H-NMR(CDCl3)δ;1.20-1.96 (m, 10H), 2.72-3.01 (m, 4H), 3.45 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.60 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 6.15 (s, 1H), 6.21 (s, 1H), 7.16-7.36 (m, 5H)
【0035】
9’−[(2−フェニルエチル)アミノ]−8’、9’−ジヒドロスピロ[シクロヘキサン−1,7’−ピラノ[3,2−g]キノキサリン]−8’−オール
【0036】
6,7−ジアミノ−4−[(2−フェニルエチル)アミノ]−3,4−ジヒドロスピロ[クロメン−2,1’−シクロヘキサン]−3−オールのクルード生成物(95 mg)をエタノール(2 mL)に溶解させ、室温で40%グリオキサール水溶液(0.028 mL)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応液に酢酸エチル及び炭酸ナトリウム水溶液を加えて抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル:クロロホルム=1:1:1)に付し、目的物(2工程収率:35%)を得た。
【0037】
淡褐色固形物
1H-NMR(CDCl3)δ; 1.20-2.06 (m, 10H), 2.78-3.08 (m, 4H), 3.57 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 7.18-7.35 (m, 5H), 7.47 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.66 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 1.6 Hz, 1H),
MS(ESI+)m/z; 269 (bp), 390 [M+1]+
【0038】
〔製剤例〕
製剤例1
錠剤
本発明化合物 10g
乳 糖 260g
微結晶セルロース 600g
コーンスターチ 350g
ヒドロキシプロピルセルロース 100g
CMC−Ca 150g
ステアリン酸マグネシウム 30g
全 量 1,500g
上記成分を常法により混合したのち1錠中に1mgの活性成分を含有する糖衣錠10,000錠を製造する。
製剤例2
カプセル剤
本発明化合物 10g
乳 糖 440g
微結晶セルロース 1,000g
ステアリン酸マグネシウム 50g
全 量 1,500g
上記成分を常法により混合したのちゼラチンカプセルに充填し、1カプセル中に1mgの活性成分を含有するカプセル剤10,000カプセルを製造する。
製剤例3
軟カプセル剤
本発明化合物 10g
PEG400 479g
飽和脂肪酸トリグリセライド 1,500g
ハッカ油 1g
ポリソルベート(Polysorbate)80 10g
全 量 2,000g
上記成分を混合したのち常法により3号軟ゼラチンカプセルに充填し、1カプセル中に1mgの活性成分を含有する軟カプセル剤10,000カプセルを製造する。
製剤例4
軟膏
本発明化合物 1.0g
流動パラフィン 10.0g
セタノール 20.0g
白色ワセリン 68.4g
エチルパラベン 0.1g
l−メントール 0.5g
全 量 100.0g
上記成分を常法により混合し、1%軟膏とする。
製剤例5
坐剤
本発明化合物 1g
ウィッテップゾールH15* 478g
ウィッテップゾールW35* 520g
ボリソルベート(Polysorbate)80 1g
全 量 1,000g
「* トリグリセライド系化合物の商標名
ウィッテップゾール=Witepsol」
上記成分を常法により溶融混合し、坐剤コンテナーに注ぎ冷却固化して1mgの活性成分を含有する1g坐剤1,000個を製造する。
製剤例6
注射剤
本発明化合物 1mg
注射用蒸留水 5mL
用時、溶解して用いる。
〔薬理試験例〕
有効不応期に及ぼす影響
試験方法
ビーグルイヌをペントバルビタールナトリウムにて麻酔し、人工呼吸管理下に正中開胸し心膜切開にて心臓を露出した。心電図測定は、右房自由壁、右心耳、右室自由壁の表面に双極電極を留置して行った。迷走神経刺激は、電気刺激装置を用いて、頸部両側迷走神経内に刺入留置したニクロム線を介して行った。迷走神経への電気刺激の条件は、心電図のRR間隔が刺激開始前より約100 msec延長するように設定した。
心房および心室有効不応期は、両側迷走神経刺激下、300 msecの基本刺激周期で、プログラム電気刺激装置を用いてS1-S2期外刺激法により測定した。心臓への電気刺激は、閾値の2倍の電流を用い、基本刺激周期で10回の連続したS1刺激を与えた後、期外刺激S2を加えた。有効不応期測定のため、S1-S2間隔は2 msecずつ短縮していき、期外刺激S2の反応が消失した点を有効不応期とした。
評価は、薬物投与前に心房および心室有効不応期の測定を行い、その後各化合物は0.3mg/kgあるいは0.6mg/kgの用量で静脈内投与し、その5分後より心房および心室有効不応期の測定を行った。
本発明化合物は心房に選択的な不応期延長作用を示した。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明化合物は、心房に選択的な有効不応期延長作用を示すため、抗心房細動薬および上室性不整脈治療薬として用いることができ、医薬品として有用である。また、本発明化合物は、心室への影響が小さいことから、上記不整脈病態の安全な治療に貢献できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)又は(II)
【化1】


〔式中、R及びRは一緒になって、=O、=S、若しくは=NR(Rは水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はC1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10はハロゲン原子、水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はC1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、スルホニルアミノ基、スルホニル基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はC6−14アリールカルボニル基を意味する。)により任意に置換されていてもよく、oは1〜3の整数を表し、oが2又は3の場合、R10は同じでも異なっていてもよい。)を意味する。)を意味するか、又は結合する炭素原子と一緒になって、
【化2】


(式中、
jは0〜7の整数を表し、
kは0〜7の整数を表し、
Wは、単結合、CRR(R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はスルホニル基で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、スルホニルアミノ基、スルホニル基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味するか又はR及びRが一緒になって=O又は=Sを意味する。)、NR11(R11は水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、又はC2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味する。)、O、S、SO又はSOを意味する。)
を意味し、
Rは、水酸基若しくはC1−6アルキルカルボニルオキシ基を意味するか、又はRと一緒になって結合を意味し、
Rは水素原子を意味するか、又はRと一緒になって結合を意味し、
mは0〜4の整数を意味し、
nは0〜4の整数を意味し、
Vは単結合、CR12R13(R12はRと同様の意味を表し、R13はRと同様の意味を表す。)、NR14(R14はR11と同様の意味を表す。)、O、S、SO又はSOを意味し、
Rは、水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)を意味し、
Rは、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基(該シクロアルキル基及びシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は何れもq個のR17(R17はR10と同様の意味を表し、qはoと同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はC6−14アリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)を意味し、
Aはベンゼン環と縮合する5、6又は7員環(該5、6又は7員環は何れもl個のR18(R18はR10と同様の意味を表し、lは1〜6の整数を意味し、lが2〜6の場合、R18は同じでも異なっていてもよい。)により任意に置換されていてもよく、環の構成原子として酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができ、環内の不飽和結合の数は、縮合するベンゼン環の不飽和結合を含め、1、2又は3であり、環を構成する炭素原子は、カルボニル又はチオカルボニルであってもよい。)]で表されるベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項2】
Aが、
【化3】


(式中、R21及びR22はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもr個のR19(R19はR10と同様の意味を表し、rはqと同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもr個のR19(R19及びrは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもr個のR19(R19及びrは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもr個のR19(R19及びrは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)であり、
23,R24,R25及びR26はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20はR10と同様の意味を表し、sはoと同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基又はC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6チオアルコキシ基(該チオアルコキシ基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、水酸基、C6−14アリール基又はC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、スルホニル基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C6−14アリールカルボニル基、C2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、スルホニル基又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもs個のR20(R20及びsは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はC6−14アリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)であり、
XはO,S,SO又はSO2を意味する。)である請求項1記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項3】
Rが水酸基であり、Rが水素原子である請求項2記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項4】
Rが水素原子であり、mが0〜3の整数であり、nが0〜2の整数である、請求項3記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項5】
Vが単結合である、請求項4記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項6】
mが1〜3の整数であり、nが0であり、RがC6−14アリール基(該アリール基はq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)である、請求項5記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項7】
mが2である、請求項6記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項8】
がC6−14アリール基(該アリール基はq個のハロゲン原子又はアミノ基で任意に置換されていてもよく、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、置換基は同じでも異なっていてもよい。)である、請求項7記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項9】
mが1〜3の整数であり、nが0であり、RがC2−9ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)である、請求項5記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項10】
mが2である、請求項9記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項11】
が2−ピリジル、3−ピリジル又は4−ピリジルである請求項10記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項12】
mが1〜3の整数であり、nが0であり、RがC2−4アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基(該シクロアルキル基及びシクロアルケニル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基又はアミノ基で任意に置換されていてもよい。)である請求項5記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項13】
mが2である請求項12記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項14】
がn-プロピル、i-プロピル、c-ペンチル、c-ヘキシル、1-c-ペンテニル、2-c-ペンテニル、3-c-ペンテニル、1-c-ヘキセニル、2-c-ヘキセニル又は3-c-ヘキセニルである請求項13記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項15】
VがCR1213である請求項4記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項16】
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=O又は=Sである請求項15記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項17】
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=Oである請求項16記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項18】
12が水酸基であり、R13が水素原子である請求項17記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項19】
mが1〜2の整数であり、nが0であり、RがC6−14アリール基又はC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)である請求項15記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項20】
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=O又は=Sである請求項19記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項21】
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=Oである請求項20記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項22】
12が水酸基であり、R13が水素原子である請求項21記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項23】
mが1であり、nが0であり、RがC6−14アリール基(該アリール基は何れもq個のハロゲン原子又はアミノ基で任意に置換されていてもよく、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、置換基は同じでも異なっていてもよい。)である請求項22記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項24】
mが1〜2の整数であり、nが0であり、RがC1−4アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基(該シクロアルキル基及びシクロアルケニル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)である請求項15記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項25】
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノ基、C1−6ジアルキルアミノ基又はカルボキシル基であり、R13が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=O又は=Sである請求項24記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項26】
12が水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基又はカルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)又はカルボキシル基であり、R13が水素原子、又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基で任意に置換されていてもよい。)であるか或いはR12及びR13が一緒になって=Oである請求項25記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項27】
12が水酸基であり、R13が水素原子である請求項26記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項28】
がn-プロピル、i-プロピル、c-ペンチル、c-ヘキシル、1-c-ペンテニル、2-c-ペンテニル、3-c-ペンテニル、1-c-ヘキセニル、2-c-ヘキセニル又は3-c-ヘキセニルである請求項27記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項29】
12及びR13が一緒になって=O又は=Sであり、Rがアミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)である請求項15記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項30】
VがNR14である、請求項4記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項31】
mが1〜3の整数であり、nが0であり、RがC6−14アリール基又はC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもq個のR17(R17及びqは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)である請求項30記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項32】
mが2である請求項31記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項33】
mが1〜3の整数であり、nが0であり、Rが水素原子、C2−4アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルケニル基(該シクロアルキル基及びシクロアルケニル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)又はC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、カルボキシル基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)である、請求項30記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項34】
mが2である請求項33記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項35】
式(I)である請求項3記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項36】
式(II)である請求項3記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項37】
Aの環構造が
【化4】


(式中、R21、R23、R24及びR25は前記と同様の意味を表す。)である請求項8、請求項11、請求項14、請求項23、請求項28又は請求項35記載のベンゾピラン化合物或いはその医薬的に許容される塩。
【請求項38】
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23、R24及びR25がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C3−8シクロアルキル基(該シクロアルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルカルボニル基、アミノカルボニル基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基である請求項37記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項39】
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23、R24及びR25がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、アミノ基又はシアノ基である請求項38記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項40】
21が水素原子であり、R23が水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R24が水素原子であり、R25が水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)である請求項39記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項41】
Aの環構造が
【化5】


(式中、R21、R22、R23及びR24は前記と同様の意味を表す。)である請求項8、請求項11、請求項14、請求項23、請求項28又は請求項35記載のベンゾピラン化合物或いはその医薬的に許容される塩。
【請求項42】
21及びR22がそれぞれ独立して水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルカルボニル基、アミノ基又はシアノ基である請求項41記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項43】
21及びR22がそれぞれ独立して水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又はシアノ基である請求項42記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項44】
21、R22、R23及びR24が共に水素原子である請求項43記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項45】
Aの環構造が
【化6】


(式中、R21、R23及びR24は前記と同様の意味を表す。)である請求項8、請求項11、請求項14、請求項23、請求項28又は請求項35記載のベンゾピラン化合物或いはその医薬的に許容される塩。
【請求項46】
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又はシアノ基であり、XがO,S,SO又はSOである請求項45記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項47】
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、XがOである請求項46記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項48】
21が水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24が共に水素原子であり、XがOである請求項47記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項49】
Aの環構造が
【化7】


(式中、R21、R22、R23及びR24は前記と同様の意味を表す。)である請求項8、請求項11、請求項14、請求項23、請求項28又は請求項35記載のベンゾピラン化合物或いはその医薬的に許容される塩。
【請求項50】
21及びR22がそれぞれ独立して水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基(該アリール基はハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基又はシアノ基である請求項49記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項51】
21及びR22がそれぞれ独立して水素原子又はC1−6アルキル基(該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基又は水酸基で任意に置換されていてもよい。)であり、R23及びR24が共に水素原子である請求項50記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項52】
及びRが一緒になって=Oを意味するか、又は結合する炭素原子と一緒になって、
【化8】


(式中、
jは0〜4の整数を表し、
kは0〜4の整数を表し、
Wは、単結合、CRR(R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基又はスルホニル基で任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、スルホニルアミノ基、スルホニル基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味するか又はR及びRが一緒になって=O又は=Sを意味する。)、NR11(R11は水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、又はC2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味する。)、O、S、SO又はSOを意味する。)で表される請求項4〜51記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項53】
及びRが一緒になって=Oを意味するか、又は結合する炭素原子と一緒になって、
【化9】


(式中、
jは1〜4の整数を表し、kは1〜4の整数を表し、jおよびkは、j+k=4〜6を満たす整数から選択され、
Wは、単結合、CRR(Rは水酸基、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、アミノカルボニル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、アミノスルホニル基、若しくはカルボキシル基を意味し、Rは水素原子を意味するか又はR及びRが一緒になって=O又は=Sを意味する。)、NR11(R11は水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で任意に置換されていてもよい。)、水酸基、C6−14アリール基、またはC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)で任意に置換されていてもよい。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れもo個のR10(R10及びoは、前記と同様の意味を表す。)により任意に置換されていてもよい。)を意味する。)、O、S、SO又はSOを意味する。)で表される請求項52記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項54】
及びRが一緒になって=Oを示すか、又は結合する炭素原子と一緒になって、
【化10】

のいずれかである請求項53記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項55】
及びRが結合する炭素原子と一緒になって、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基である請求項54記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項56】
請求項1〜54のいずれかに記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容され得る塩を有効成分として含有することを特徴とする医薬。
【請求項57】
請求項1〜54のいずれかに記載のベンゾピラン化合物又はその医薬的に許容され得る塩を有効成分として含有することを特徴とする不整脈治療薬。

【公開番号】特開2010−65030(P2010−65030A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188158(P2009−188158)
【出願日】平成21年8月14日(2009.8.14)
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】