説明

ESD保護回路

【課題】 面積やコストの増大を生じることなく高いESD耐性を実現することのできるESD保護回路を提供する。
【解決手段】 端子20と接地端子30の間に接続されるESD保護回路1は、3段のダーリントン接続のトランジスタ11〜13と、トランジスタ13のベースと接地端子30間に接続されてトランジスタ13の耐圧を向上させる抵抗14と、トランジスタ13の導通開始電圧調整のために端子20とトランジスタ11のベース間に接続されるダイオード15〜17を有する。端子20へ高電位のESDが入力されるとダーリントン接続されたトランジスタ11〜13が急速に導通し、トランジスタ13が端子20の電荷を接地端子30へ向かって大電流で引き抜く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ESD保護回路に関し、特に化合物半導体で構成される半導体集積回路のESD保護回路に関する。
【背景技術】
【0002】
化合物半導体で構成される半導体集積回路は、その良好な高周波特性と半絶縁性基板が容易に得られるという特性から、マイクロ波帯からミリ波帯の高周波回路に広く利用されている。このような化合物半導体で構成される半導体集積回路の信頼性を高める上で、ESD(Electrostatic Discharge:静電放電)に対する耐性を高めることは重要である。そのため、半導体集積回路にESD保護回路を組み込むことが行われている。
【0003】
ここで、ESDとは半導体集積回路の外部に存在している機器や人体に高電位で蓄積した電荷が瞬間的に放電する現象であり、この放電された電荷が瞬間的に半導体集積回路に流入すると、半導体集積回路に熱的破壊が引き起こされるものと考えられている。そのため、ESD保護回路は、この高電位の電荷が熱的に弱い半導体素子に流入することを防ぐ機能を持つように設計されている。
【0004】
従来、このような機能を持つESD保護回路として、保護すべき端子と接地端子間に複数のダイオードを直列に接続し、保護すべき端子に所定の電圧以上の電圧が印加されるとダイオードが導通して被保護回路に電荷が流入しないようにした回路が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、別のESD保護回路として、多段構成のダーリントン接続のトランジスタと2つの分圧回路で構成されて、より高速で動作する回路が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
しかし、上述のESD保護回路のうち、複数のダイオードを直列に接続したESD保護回路では、ESD保護回路が動作を開始する所定の電圧をダイオードのオン電圧の積み上げで得ているためダイオードの接続段数が多くなり、ダイオードの直列抵抗が無視できない値になるという問題がある。すなわち、ダイオードの直列抵抗が高いと、その分電流が流れにくくなって電荷の吸収に時間がかかり、流入した電荷をESD保護回路が瞬間的には逃がすことができず、被保護回路への電荷の流入を十分に防止できないという問題がある。
【0007】
一方、ダーリントン接続のトランジスタを用いたESD保護回路では、ダーリントン接続された入力側のトランジスタがオンすると直ちに出力側のトランジスタが大電流で保護すべき端子から電流を引き抜くため、被保護回路への電荷の流入を防止することができる。
【0008】
しかし、このような回路では、ESD保護回路を形成するトランジスタに耐圧を超える電圧が加わることがないようにすることが必要である。なぜならば、トランジスタの耐圧を超える電圧が加わると、ESD保護回路を形成するトランジスタそのものが破壊されるからである。そのため、上述の提案では、ダーリントン接続のトランジスタを多段に積み上げ、分圧回路でトランジスタに加わる電圧を分散することにより、ESD保護回路を形成するトランジスタそのものが破壊されることを防いでいる。
【0009】
これにより、ESD耐性の向上は実現されるが、その反面、回路構成が大きくなり、単純なダイオード多段接続に比べると、半導体集積回路のチップ面積が増大するという問題が生じる。このことは、半導体集積回路を実装する機器の小型化に弊害をもたらす。また、化合物半導体は一般にウエハ単価が高いので、コスト面の問題も生じる。
【特許文献1】特開2001−110993号公報(第3ページ、図1)
【特許文献2】特開平7−176682号公報(第3ページ、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、面積やコストの増大を生じることなく高いESD耐性を実現することのできるESD保護回路を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、半導体集積回路の第1の端子と第2の端子との間に設けられるESD保護回路であって、前記第1の端子と前記第2の端子との間に接続される3段のダーリントン接続されたトランジスタと、前記ダーリントン接続されたトランジスタの3段目のトランジスタのベースと前記第2の端子との間に接続される抵抗とを具備することを特徴とするESD保護回路が提供される。
【0012】
また、本発明の別の一態様によれば、半導体集積回路の第1の端子と第2の端子との間に設けられるESD保護回路であって、前記第1の端子と前記第2の端子との間に接続される3段のダーリントン接続されたトランジスタと、前記ダーリントン接続されたトランジスタの3段目のトランジスタのベースと前記第2の端子との間に接続される抵抗と、前記第2の端子と前記ダーリントン接続されたトランジスタの3段目のトランジスタのベースとの間に前記第2の端子から順方向に接続されるダイオードとを具備することを特徴とするESD保護回路が提供される。
【0013】
また、本発明のさらに別の一態様によれば、半導体集積回路の第1の端子と前記第1の端子よりも低い電位が与えられる第2の端子との間に設けられるESD保護回路であって、前記第1の端子にコレクタが接続される第1のトランジスタと、前記第1の端子にコレクタが接続され、前記第1のトランジスタのエミッタにベースが接続される第2のトランジスタと、前記第1の端子にコレクタが接続され、前記第2のトランジスタのエミッタにベースが接続され、前記第2の端子にエミッタが接続される第3のトランジスタと、前記第3のトランジスタのベースに一端が接続され、前記第2の端子に他端が接続される抵抗と、前記第1の端子にアノードが接続され、前記第1のトランジスタのベースにカソードが接続される直列接続の所定数のダイオードとを具備することを特徴とするESD保護回路が提供される。
【0014】
また、本発明のさらに別の一態様によれば、半導体集積回路の第1の端子と前記第1の端子よりも低い電位が与えられる第2の端子との間に設けられるESD保護回路であって、前記第1の端子にコレクタが接続される第1のトランジスタと、前記第1の端子にコレクタが接続され、前記第1のトランジスタのエミッタにベースが接続される第2のトランジスタと、前記第1の端子にコレクタが接続され、前記第2のトランジスタのエミッタにベースが接続され、前記第2の端子にエミッタが接続される第3のトランジスタと、前記第3のトランジスタのベースに一端が接続され、前記第2の端子に他端が接続される抵抗と、前記第1の端子にアノードが接続され、前記第1のトランジスタのベースにカソードが接続される直列接続の所定数のダイオードと、前記第2の端子にアノードが接続され、前記第3のトランジスタのベースにカソードが接続されるダイオードとを具備することを特徴とするESD保護回路が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、3段のダーリントン接続されたトランジスタと1個の抵抗によりESD保護回路を構成することができるので、半導体集積回路の面積やコストを増大させることなく半導体集積回路のESD耐性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明の第1の実施例に係るESD保護回路の構成の例を示す回路図である。
【0018】
ESD保護回路1は、正電位の動作電圧(例えば、3.5V程度の電圧)が入力される端子20と接地端子30の間に接続されるトランジスタ101などを含む被保護回路100が端子20からの所定電位以上の過電圧の印加により破壊されることを防止する回路である。ここで、ESD保護回路1と被保護回路100は、化合物半導体で構成される一つの半導体集積回路の中に含まれているものとする。
【0019】
ESD保護回路1は、3段のダーリントン接続されたトランジスタ11、12、13と、抵抗14と、ダイオード15〜17により構成される。
【0020】
トランジスタ11、12、13は、GaAs半絶縁性基板上にエピタキシャル成長により積層形成されたヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)であり、エミッタにn−InGaP層、コレクタにn−GaAs層、ベースにp−GaAs層を用いるnpnトランジスタである。
【0021】
ダーリントン接続の1段目のトランジスタ11は、コレクタが端子20に接続され、エミッタが2段目のトランジスタ12のベースに接続される。2段目のトランジスタ12は、コレクタが端子20に接続され、エミッタが3段目のトランジスタ13のベースに接続される。そして、ダーリントン接続の3段目のトランジスタ13は、コレクタが端子20に接続され、エミッタが接地端子30に接続される。
【0022】
抵抗14は、トランジスタ13のベースに一端が接続され、接地端子30に他端が接続されている。この抵抗14は、端子20に高電圧が印加されたときにトランジスタ13のベース−コレクタ接合部に生じる電子なだれによってトランジスタ13のベースに蓄積される正孔を接地端子30へ逃がし、トランジスタ13のベース電位が上昇することを防止する機能を有している。これにより、トランジスタ13の電流が急激に増加することがなくなり、トランジスタ13の熱的破壊が防止される。
【0023】
ダイオード15〜17は、ダーリントン接続の3段目のトランジスタ13の導通開始電圧を調整するために設けられた回路であり、ダイオード15のアノードが端子20に接続され、ダイオード17のカソードがトランジスタ11のベースに接続されるように順方向に順次直列に接続されている。図1では、ダイオードを3個接続する例を示しているが、その個数は3個に限られるものではなく、所望のESD耐圧とダイオードのオン電圧の関係でその個数は決定される。
【0024】
本実施例では、ダイオード15〜17をトランジスタのベースーコレクタのpn接合を利用して形成している。そのため、ダイオード15〜17のオン電圧がそれぞれ約1.2V、また、トランジスタ11、12のオン電圧もそれぞれ約1.2Vとなる。したがって、ダーリントン接続の3段目のトランジスタ13の導通開始電圧は約6V(=1.2V×5、すなわちダイオード3段分とトランジスタ2段分の合計5段分のオン電圧の合計)となる。したがって、本実施例のESD保護回路1は、端子20に6V以上の高電圧が印加されたときに動作する。
【0025】
次に、端子20に上述したようなトランジスタ13の導通開始電圧以上の高電圧が印加されたときの本実施例のESD保護回路1の動作について説明する。
【0026】
端子20にトランジスタ13の導通開始電圧以上の高電圧が印加されると、ダイオード15〜17がオンし、トランジスタ11がオンする。トランジスタ11がオンすると、直ちにダーリントン接続されたトランジスタ12もオンし、さらにダーリントン接続された3段目のトランジスタ13も急速にオンする。これにより、トランジスタ13は端子20から大電流で電荷を引き抜く。これにより、被保護回路100へ電荷が注入されることを防止する。
【0027】
トランジスタ13が急速にオンしたとき、先にも述べたように、トランジスタ13のベース−コレクタ接合部には電子なだれが発生し、トランジスタ13のベースに正孔が蓄積される。この正孔をトランジスタ13のベースに接続された抵抗14が接地端子30へ逃がしている。これにより、抵抗14は、トランジスタ13のベース電位の上昇を防止し、トランジスタ13の熱的破壊を防止している。
【0028】
なお、この抵抗14には、トランジスタ12のエミッタからも電流が流れるが、トランジスタ12はトランジスタ11とダーリントン接続されているため、トランジスタ13を高速に導通させるのに十分な電流がトランジスタ12から供給される。そのため、端子20にESDが印加された際に、抵抗14が接続されていても、トランジスタ13を高速に導通させることができ、被保護回路100へ高電圧の電荷が流入することを防止する。
【0029】
図2は、トランジスタのベースに接続する抵抗の抵抗値を変えてトランジスタのコレクタ−エミッタ間の耐圧(VCEO)を測定した例を示す図である。
【0030】
図2に示されるように、抵抗の抵抗値が小さいほどトランジスタの耐圧は上昇する。特に抵抗値を1kΩ以下にすると耐圧の上昇が顕著である。したがって、必要な耐圧に応じて10Ω〜1kΩ程度の抵抗値を選択することが望ましい。一般に、抵抗値は抵抗を形成する半導体層のシート抵抗で決定されるので、矩形形状の抵抗の長さと幅の比を変化させることにより所望の抵抗値を実現することできる。ただし、抵抗が小さい場合は抵抗を形成するパターンの幅が広くなり、抵抗が大きい場合は長さが長くなって、いずれも抵抗の形成に必要な面積が増大する。したがって、抵抗の形成に必要な面積を考慮すると、100Ω〜200Ω程度の抵抗にするのが適している。
【0031】
このような本実施例によれば、少ない素子数で、高速に動作し、かつ耐圧の高いESD防止回路を実現することができる。いま、一例として、トランジスタ11、12にエミッタ面積4×10μmのトランジスタ、トランジスタ13にエミッタ面積4×30μmのトランジスタを5素子並列に接続したトランジスタ、抵抗14に150Ωの抵抗(面積4×48μm)、ダイオード15〜17のそれぞれにベースーコレクタのpn接合を用いた面積10×10μmダイオードを使用すると、およそ70×50μmの面積で本実施例のESD保護回路を実現することができる。これは、従来のダイオード多段接続型のESD保護回路の面積(52×55μm程度)とほぼ同程度の面積である。したがって、半導体集積回路のチップ面積やコストを増大させることなく、本実施例のESD保護回路を半導体集積回路に搭載することが可能である。
【0032】
なお、シミュレーション結果によれば、マシンモデルの静電破壊試験において、ESD保護回路がない場合30V程度しかなかった半導体集積回路の耐圧が、本実施例のESD保護回路を用いることにより、180V程度にまで上昇することが確かめられている。ちなみに、従来のダイオード多段接続型のESD保護回路を使用した場合の耐圧は100V程度、単なるダーリントン接続型のESD保護回路を使用した場合はESD保護回路自体の耐圧が40V程度しかないことも確かめられている。
【0033】
図3は、本発明の第1の実施例に係るESD保護回路の構成の別の例を示す回路図である。図3の回路では、3段のダーリントン接続されたトランジスタの3段目のトランジスタを被保護回路のトランジスタ102としたものである。トランジスタ102の電流駆動力が図1のトランジスタ13と同等程度の場合、トランジスタ102をトランジスタ13の代わりに用いることが可能である。
【0034】
図3のESD保護回路2は、トランジスタ11、12と、抵抗14と、ダイオード15〜17で構成され、その相互接続は図1のESD保護回路1と同じである。ただし、トランジスタ12のエミッタは、被保護回路100に含まれるトランジスタ102のベースに接続されている。また、抵抗14の一端もトランジスタ102のベースに接続されている。すなわち、図3では、トランジスタ11、12、102により3段のダーリントン接続されたトランジスタが構成される。
【0035】
したがって、図3の回路では、端子20にESDが印加されると、トランジスタ102が端子20から高速に電荷を引き抜き、被保護回路100の内部に電荷が注入されることを防止する。このとき、抵抗14がトランジスタ102のベース電位の上昇を防止してトランジスタ102の熱的破壊を防ぎ、トランジスタ102の耐圧を確保する。そのため、被保護回路100のトランジスタ102をESD保護動作に利用しても信頼性的な問題が生じることはない。
【0036】
なお、トランジスタ102は、通常動作時はベースに接続されたバイアス回路110により駆動されている。端子20に高電圧が印加されたときのみESD保護回路としての動作を行う。
【0037】
このような図3の回路では、被保護回路に含まれるトランジスタをESD保護回路のトランジスタに兼用しているので、集積回路の素子数を少なくすることができる。
【実施例2】
【0038】
図4は、本発明の第2の実施例に係るESD保護回路の構成の例を示す回路図である。本実施例のESD保護回路3は、図1に示した実施例1のESD保護回路1に、接地端子30をESDから保護するダイオード18を付加したものである。そこで、図1と同一の回路要素には図1と同じ符号を付し、ここではその説明を省略する。
【0039】
ESD保護回路3は、実施例1のESD保護回路1に、トランジスタ13のベースにカソードが接続され、接地端子30にアノードが接続されるダイオード18を追加したものである。すなわち、トランジスタ13のベースと接地端子30の間に、通常動作時には逆バイアス状態のダイオード18を抵抗14と並列に接続するようにしたものである。
【0040】
したがって、端子20に高電圧のESDが印加された場合には、このダイオード18は非導通であり、ESD保護回路3の動作には何ら影響を与えない。ESD保護回路3は、実施例1のESD保護回路1と同様の動作を行い、高いESD耐性を示す。
【0041】
一方、ESDの極性が逆になって、接地端子30に高電圧のESDが印加された場合、ダイオード18は導通し、図4中に点線矢印で示す電流経路を形成する。これにより、接地端子30に印加されたESDの電荷は端子20に向かって引き抜かれ、被保護回路100への電荷の流入が阻止される。
【0042】
このとき、電流経路はダイオード18とトランジスタ13のベース−コレクタ間の接合のみとなっており、その抵抗成分は小さい。したがって、従来のダイオード多段接続型のESD保護回路で生じた抵抗成分の増大によりESD耐性が低下するという現象は見られない。
【0043】
また、上述の電流経路が形成されるのは、接地端子30に約2.4V(ダイオード18のオン電圧約1.2Vとトランジスタ13のオン電圧約1.2Vの合計分)以上の電圧が印加されたときである。接地端子30に印加される逆極性のESDに対してESD保護回路3が動作開始する電圧がこのように低い電圧であっても、半導体集積回路の通常の動作には何ら影響を与えない。なぜならば、半導体集積回路の通常の動作時には逆極性の電圧が加わることがないためである。
【0044】
このような本実施例によれば、回路内にダイオードを1個接続するだけで、両極性のESDに対して耐性を有するESD保護回路を形成することができ、半導体集積回路を保護する回路としての機能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施例に係るESD保護回路の構成の例を示す回路図。
【図2】トランジスタのベースに接続される抵抗の抵抗値とトランジスタのコレクタ−エミッタ間の耐圧の関係の例を示す図。
【図3】本発明の第1の実施例に係るESD保護回路の構成の別の例を示す回路図。
【図4】本発明の第2の実施例に係るESD保護回路の構成の例を示す回路図。
【符号の説明】
【0046】
1〜3 ESD保護回路
11〜13、102 トランジスタ
14 抵抗
15〜18 ダイオード
20 端子
30 接地端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体集積回路の第1の端子と第2の端子との間に設けられるESD保護回路であって、
前記第1の端子と前記第2の端子との間に接続される3段のダーリントン接続されたトランジスタと、
前記ダーリントン接続されたトランジスタの3段目のトランジスタのベースと前記第2の端子との間に接続される抵抗と
を具備することを特徴とするESD保護回路。
【請求項2】
半導体集積回路の第1の端子と第2の端子との間に設けられるESD保護回路であって、
前記第1の端子と前記第2の端子との間に接続される3段のダーリントン接続されたトランジスタと、
前記ダーリントン接続されたトランジスタの3段目のトランジスタのベースと前記第2の端子との間に接続される抵抗と、
前記第2の端子と前記ダーリントン接続されたトランジスタの3段目のトランジスタのベースとの間に前記第2の端子から順方向に接続されるダイオードと
を具備することを特徴とするESD保護回路。
【請求項3】
前記第1の端子と前記ダーリントン接続されたトランジスタの1段目のトランジスタのベースとの間に前記第1の端子から順方向に直列に接続される所定数のダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のESD保護回路。
【請求項4】
半導体集積回路の第1の端子と前記第1の端子よりも低い電位が与えられる第2の端子との間に設けられるESD保護回路であって、
前記第1の端子にコレクタが接続される第1のトランジスタと、
前記第1の端子にコレクタが接続され、前記第1のトランジスタのエミッタにベースが接続される第2のトランジスタと、
前記第1の端子にコレクタが接続され、前記第2のトランジスタのエミッタにベースが接続され、前記第2の端子にエミッタが接続される第3のトランジスタと、
前記第3のトランジスタのベースに一端が接続され、前記第2の端子に他端が接続される抵抗と、
前記第1の端子にアノードが接続され、前記第1のトランジスタのベースにカソードが接続される直列接続の所定数のダイオードと
を具備することを特徴とするESD保護回路。
【請求項5】
半導体集積回路の第1の端子と前記第1の端子よりも低い電位が与えられる第2の端子との間に設けられるESD保護回路であって、
前記第1の端子にコレクタが接続される第1のトランジスタと、
前記第1の端子にコレクタが接続され、前記第1のトランジスタのエミッタにベースが接続される第2のトランジスタと、
前記第1の端子にコレクタが接続され、前記第2のトランジスタのエミッタにベースが接続され、前記第2の端子にエミッタが接続される第3のトランジスタと、
前記第3のトランジスタのベースに一端が接続され、前記第2の端子に他端が接続される抵抗と、
前記第1の端子にアノードが接続され、前記第1のトランジスタのベースにカソードが接続される直列接続の所定数のダイオードと、
前記第2の端子にアノードが接続され、前記第3のトランジスタのベースにカソードが接続されるダイオードと
を具備することを特徴とするESD保護回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−5266(P2006−5266A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−182010(P2004−182010)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】