説明

GSK−3阻害剤としての置換2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン

本発明は、R、R、R、およびRが本明細書で規定するとおりである式(I)の化合物、そのプロドラッグ、およびその化合物およびプロドラッグの薬学的に許容できる塩、その医薬組成物、ならびにその使用に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK−3)の阻害剤であり、それとして、特に、糖尿病、痴呆、アルツハイマー病、双極性障害、卒中、統合失調症、うつ病、脱毛、癌などの状態、疾患、および症状の治療に有用なある種の2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−1−オンに関する。
【背景技術】
【0002】
プロリンに指向性のあるセリン/スレオニンキナーゼであるグリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK−3)は、2種のアイソフォームGSK−3αおよびGSK−3βが同定されており、グリコーゲン合成の律速酵素であるグリコーゲンシンターゼ(GS)をリン酸化する。たとえば、Embiら、Eur.J.Biochem.、第107巻、519〜527ページ(1980年)を参照されたい。GSK−3αおよびGSK−3βは、どちらも身体の中で高度に発現される。たとえば、Woodgettら、EMBO、第9巻、2431〜2438ページ(1990年)およびLoyら、J.Peptide Res.、第54巻、85〜91ページ(1999年)を参照されたい。GSのほかにも、多くの代謝タンパク質、シグナル伝達タンパク質、および構造タンパク質を含む、数々の他のGSK−3基質が同定されている。GSK−3によって調節される多数のシグナル伝達タンパク質の中で、活性化タンパク質1、サイクリックAMP応答配列に結合するタンパク質(CREB)、活性化T細胞の核因子(NF)、熱ショック因子1、βカテニン、c−Jun、c−Myc、c−Myb、およびNF−KBを含む多くの転写因子は注目に値する。たとえば、C.A.Grimesら、Prog.Neurobiol.、第65巻、391〜426ページ(2001年)、H.Eldar−Finkelman、Trends in Molecular Medicine、第8巻、126〜132ページ(2002年)、およびP.Cohenら、Nature、第2巻、1〜8ページ(2001年)を参照されたい。したがって、GSK−3の活性をターゲットにすることは、多くの異種類の病理および状態、たとえば、アルツハイマー病(A.Castroら、Exp.Opin.Ther.Pat.、第10巻、1519〜1527ページ(2000年))、喘息(P.J.Barnes、Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.、第42巻、81〜98ページ(2002年))、癌(Bealsら、Science、第275巻、1930〜1933ページ(1997年)、L.Kimら、Curr.Opin.Genet.Dev.、第10巻、508〜514ページ(2000年)、およびQ.Eastmanら、Curr.Opin.Cell Biol.、第11巻、233ページ(1999年))、糖尿病およびその続発症、たとえば、シンドロームXおよび肥満(S.E.Nikoulinaら、Diabetes、第51巻、2190〜2198ページ(2002年)、Orenaら、JBC)、脱毛(S.E.Millarら、Dev.Biol.、第207巻、133〜149ページ(1999年)およびE.Fuchsら、Dev.Cell、第1巻、13〜25ページ(2001年))、炎症(P.Cohen、Eur.J.Biochem.、第268巻、5001〜5010ページ(2001年))、うつ病などの気分障害(A.Adnanら、Chem.Rev.、第101巻、2527〜2540ページ(2001年)およびR.S.B.Williamsら、Trends.Phamacol.Sci.、第21巻、61〜64ページ(2000年))、神経細胞死および卒中(D.A.E.Crossら、J.Neurochem.、第77巻、94〜102ページ(2001年)およびC.Sasakiら、Neurol.Res.、第23巻、588〜592ページ(2001年))、双極性障害(Kleinら、PNAS、第93巻、8455〜8459ページ(1996年))、骨格筋萎縮(G.J.Brunnら、Science、第277巻、99〜101ページ(1997年)、R.E.Rhoads、J.Biol.Chem.、第274巻、30337〜30340ページ(1999年)、V.R.Dharmeshら、Am.J.Physiol.Cell Physiol.第283巻、C545〜551ページ(2002年)、およびK.Baarら、A.J.Physiol.、第276巻、C120〜C127ページ(1999年))、精子運動性の低下(Vijayaraghavanら、Biol.Reproduction、第54巻、709〜718ページ(1996年))の治療、ならびに心臓の保護(C.Badorffら、J.Clin.Invest.、第109巻、373〜381ページ(2002年)、S.Haqら、J.Cell Biol.、第151巻、117〜129ページ(2000年)、およびH.Tongら、Circulation Res.、第90巻、377〜379ページ(2002年))において、かなりの治療上の可能性を秘めている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、次式(I)
【0004】
【化1】

[式中、R、R、R、およびRは、本明細書で規定するとおりである]の化合物、そのプロドラッグ、およびその化合物およびプロドラッグの薬学的に許容できる塩、その医薬組成物、ならびにその使用に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明は、次式(I)
【0006】
【化2】

[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、
(1)水素、
(2)アセチル、
(3)次の1個〜3個、すなわち、
(A)シアノ、(B)ハロゲン、(C)−NR、(D)−COR、(E)−OR、(F)−SR、(G)−S(O)R、(H)−SO、(I)1個〜3個の、ハロゲン;ニトロ;−SONH;−(C〜C)アルキル;メチレンジオキシ;−COR;もしくは−ORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(J)1個〜3個の、ヒドロキシ;ニトロ;ハロゲン;−OR;−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;ヘテロアリール;トリフルオロメチル;もしくはヒドロキシで置換されていてもよい−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、(K)1個〜3個の、シアノ、−COR、もしくは−CHNRでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)シクロアルキル、または(L)1個〜3個の、アリールで置換されていてもよい−(C〜C)アルキル;−COR;ハロゲンでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;オキソ;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル
によってそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキルであって、
およびRが、それぞれ独立に、
(a)水素、(b)−SO、(c)1個〜3個の、ハロゲン;シアノ;ニトロ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;もしくは−CORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(d)1個〜3個の、−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル;−(C〜C11)シクロアルキル;−(C〜C)アルコキシ;アリール;もしくはヘテロアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(e)1個〜3個の、ハロゲン;トリフルオロメチル;シアノ;ニトロ;−COR;−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい−(C〜C)アルキル;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、(f)1個〜3個の、−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル、または(g)−CORであり、あるいは
およびRは、これらの結合相手である窒素原子と一緒になって、窒素、酸素、および硫黄からそれぞれ独立に選択された1個〜3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5員または6員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、前記の5員または6員ヘテロシクロアルキル環は、アリールで置換されていてもよい1個〜3個の−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよく、
が、(h)ヒドロキシ、(i)1個〜3個の、−COH;−(C〜C)アルコキシ;もしくはアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(j)−(C〜C)アルコキシ、(k)ハロゲンで置換されていてもよいアリール、(I)ヘテロアリール、または(m)1個〜3個の、オキソ;−COH;もしくは−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、
が、(n)水素、(o)1個〜3個の、ヒドロキシ;−(C〜C)アルコキシ;ハロゲンで置換されていてもよいアリール;もしくは−CHNRで置換されていてもよいヘテロアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(p)1個〜3個の、ハロゲン;−(C〜C)アルキル;シアノ;トリフルオロメチル;もしくは−ORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(q)1個〜3個の、アミノ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;もしくは−CORでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、または(r)1個〜3個の−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであるもの、
(4)−(C〜C11)シクロアルキル、または
(5)1個〜3個の、ハロゲン;−COR;−(C〜C)アルキル;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、あるいは
およびRは、これらの結合相手である窒素原子と一緒になって、窒素、酸素、および硫黄からなる群からそれぞれ独立に選択された1個〜3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5員または6員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、前記の5員または6員ヘテロシクロアルキル環は、1個〜3個の、ハロゲン;−(C〜C)アルキル;または1個〜3個のハロゲン、トリフルオロメチル、およびシアノでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリールによってそれぞれ独立に置換されていてもよく、
およびRは、それぞれ独立に、(ii)水素、(iii)ハロゲン、(iv)1個〜3個の、ハロゲン;シアノ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;−COR;または−CONRでそれぞれ独立に置換されてもよいアリール、(v)1個〜3個の、ハロゲンもしくはトリフルオロメチルでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;ヘテロアリール;−CONR;またはヒドロキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(vi)−COR、(vii)−CONR、あるいは(viii)1個〜3個の−CORでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)シクロアルキルである]の化合物、そのプロドラッグ、ならびにその化合物およびプロドラッグの薬学的に許容できる塩を提供する。
【0007】
式(I)の化合物の一般に好ましいサブグループは、
およびRが、それぞれ独立に、
(1)水素、
(3)次の1個〜3個、すなわち、
(A)シアノ、(B)ハロゲン、(C)−NR、(D)−COR、(E)−OR、(F)−SR、(G)−S(O)R、(H)−SO、(I)1個〜3個の、ハロゲン;ニトロ;−SONH;−(C〜C)アルキル;メチレンジオキシ;−COR;もしくは−ORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(J)1個〜3個の、ヒドロキシ;ニトロ;ハロゲン;−OR;−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;ヘテロアリール;トリフルオロメチル;もしくはヒドロキシで置換されていてもよい−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、(K)1個〜3個の、シアノ;−COR;もしくは−CHNRでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)シクロアルキル、または(L)1個〜3個の、アリールで置換されていてもよい−(C〜C)アルキル;−COR;ハロゲンでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;オキソ;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル
によってそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキルであって、
およびRは、それぞれ独立に、
(a)水素、(b)−SO、(c)1個〜3個の、ハロゲン;シアノ;ニトロ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;もしくはCORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(d)1個〜3個の、−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル;−(C〜C11)シクロアルキル;−(C〜C)アルコキシ;アリール;もしくはヘテロアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(e)1個〜3個の、ハロゲン;トリフルオロメチル;シアノ;ニトロ;−COR;−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい−(C〜C)アルキル;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、(f)1個〜3個の−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル、または(g)−CORであり、あるいは
およびRは、これらの結合相手である窒素原子と一緒になって、窒素、酸素、および硫黄からそれぞれ独立に選択された1個〜3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5員または6員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、前記の5員または6員ヘテロシクロアルキル基は、アリールで置換されていてもよい1個〜3個の−(C〜C)アルキルで置換されていてもよく、
は、(h)ヒドロキシ、(i)1個〜3個の、−COH;−(C〜C)アルコキシ;もしくはアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(j)−(C〜C)アルコキシ、(k)ハロゲンで置換されていてもよいアリール、(I)ヘテロアリール、または(m)1個〜3個の、オキソ;−COH;もしくは−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、
は、(n)水素、(o)1個〜3個の、ヒドロキシ;−(C〜C)アルコキシ;ハロゲンで置換されていてもよいアリール;もしくは−CHNRで置換されていてもよいヘテロアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(p)1個〜3個の、ハロゲン;−(C〜C)アルキル;シアノ;トリフルオロメチル;もしくは−ORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(q)1個〜3個の、アミノ、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルコキシ、もしくは−CORでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、または(r)1個〜3個の−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであるもの、
(4)−(C〜C11)シクロアルキル、または
(5)1個〜3個の、ハロゲン;−COR;−(C〜C)アルキル;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、
およびRが、それぞれ独立に、(ii)水素、(iv)1個〜3個の、ハロゲン;シアノ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;−COR;または−CONRでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、あるいは(v)1個〜3個の、1個〜3個のハロゲンまたはトリフルオロメチルでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;ヘテロアリール;−CONR;またはヒドロキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキルである
化合物を含む。
【0008】
式(I)の化合物の特に好ましいサブグループは、
およびRが、それぞれ独立に、
(1)水素、
(3)次の1個または2個、すなわち、
(A)シアノ、(E)−OR、(F)−SR、(I)ニトロで置換されていてもよいアリール、(J)1個または2個の−ORもしくは−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、または(L)オキソまたは−CORで置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルによってそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキルであって、Rが、(n)水素、(o)−(C〜C)アルキル、(p)シアノもしくは−ORで置換されていてもよいアリール、または(q)アミノ、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルコキシ、もしくは−CORで置換されていてもよいヘテロアリールであるもの、
(4)−(C〜C11)シクロアルキル、または
(5)−COR(Rは、(h)ヒドロキシ、(i)−(C〜C)アルキル、もしくは(j)−(C〜C)アルコキシである)で置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、
およびRが、それぞれ独立に、水素または−(C〜C)アルキルである
化合物を含む。
【0009】
本発明の化合物および中間体は、IUPAC(国際純正応用化学連合)またはCAS(ケミカルアブストラクツサービス、米国オハイオ州コロンバス)の命名システムに従って名付けることができる。
【0010】
炭化水素を含む様々な部分の炭素原子含有量は、その部分中の最少および最多の炭素原子数を示す接頭辞によって示すことができ、すなわち、接頭辞「−(C〜C)アルキル」は、整数「a」から「b」までの炭素原子からなるアルキル部分を示す。
【0011】
用語「アルコキシ」とは、酸素原子に結合した、直線状または分枝鎖状の一価飽和脂肪族炭素原子鎖を意味し、アルコキシ基は、1個または複数の二重結合もしくは三重結合、または二重結合と三重結合の組合せが組み込まれていてもよい。アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシなどが含まれる。
【0012】
用語「アルキル」とは、直線状または分子鎖状の一価の炭素原子鎖を意味し、アルキル基は、1個または複数の二重結合もしくは三重結合、または二重結合と三重結合の組合せが組み込まれていてもよい。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ビニル、アリル、2−メチルプロペニル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル、エチニル、プロパルギルなどが含まれる。
【0013】
用語「アリール」とは、単環式または多環式の芳香族炭化水素を意味する。アリール基の例には、アントラセニル、フルオレニル、フェナントレニル、フェニル、ナフチルなどが含まれる。
【0014】
用語「シクロアルキル」とは、アリール基に縮合していてもよい単環式または多環式の飽和シクロアルキル基を意味し、シクロアルキル基は、1個または複数の二重結合もしくは三重結合、または二重結合と三重結合の組合せが組み込まれていてもよく、芳香族ではない。シクロアルキル基の例には、アダマンタニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、デカヒドロナフタリニル、ノルボルナニルなどが含まれる。
【0015】
用語「ハロゲン」は、クロロ、フルオロ、ブロモ、およびヨードを表す。
【0016】
用語「ヘテロアリール」とは、1個または複数の炭素原子が、窒素、酸素、および硫黄からなる群から選択されたヘテロ原子と入れ替えられている単環式または多環式の芳香族炭化水素基を意味する。ヘテロアリール基が1個を超えるヘテロ原子を含む場合、そのヘテロ原子は同じでも異なっていてもよい。ヘテロアリール基の例には、アクリジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、クロメニル、シンノリニル、フリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、オキサジニル、オキサゾリル、フェナジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリド[3,4−b]インドリル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キノリジニル、キノリル、キノキサリニル、チアジアゾリル、チアトリアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアジニル、トリアゾリル、キサンテニルなどが含まれる。
【0017】
用語「ヘテロシクロアルキル」とは、炭素原子の少なくとも1個が、窒素、酸素、および硫黄からなる群から選択されたヘテロ原子と入れ替えられている、芳香族またはヘテロ芳香族炭化水素基に縮合していてもよい飽和または部分的に不飽和の単環式または多環式シクロアルキル基を意味する。ヘテロシクロアルキル基が1個を超えるヘテロ原子を含む場合、そのヘテロ原子は同じでも異なっていてもよい。そのようなヘテロシクロアルキル基の例には、アザビシクロヘプタニル、アゼチジニル、ベンズアゼピニル、1,3−ジヒドロイソインドリル、ジオキソラニル、ジオキサニル、カルバゾリル、ジオキソラニル、ジチアニル、インドリニル、イミダゾリジニル、モルホリニル、キヌクリジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、ピペラジニル、ピペリジル、ピラゾリジニル、ピロロリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロ−2H−1,4−チアジニル、チアゾリジニル、チオモルホリニル、チオキサンテニル、チオキサニル、トリチアニルなどが含まれる。
【0018】
環式基は、1通りに止まらない方法で別の基に結合していてよい。特定の結合配置の指定がなければ、考えられるすべての配置が企図される。たとえば、用語「ピリジル」は、2−、3−、または4−ピリジルを含み、用語「チエニル」は、2−または3−チエニルを含む。
【0019】
用語「哺乳動物」とは、たとえば、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ウマ、およびヒトを含む動物を意味する。好ましい哺乳動物には、両性のヒトが含まれる。
【0020】
用語「オキソ」とは、「ヘテロシクロアルキル」に関する範囲内で使用するとき、ヘテロシクロアルキル基の環上炭素原子(1個または複数)と酸素原子との間で形成されたカルボニル置換基を意味する。
【0021】
語句「薬学的に許容できる」とは、示した担体、賦形剤、希釈剤、医薬添加剤(1つまたは複数)、および/または塩が、製剤を構成する他の成分と化学的かつ/または物理的に適合性であり、さらにその受容者と生理的に適合性でなければならないことを意味する。
【0022】
用語「プロドラッグ」とは、投与されてから、化学的または生理的な過程を経て(たとえば、生理的pHに達した後に、または酵素活性によって)in vivoで薬物を放出する薬物前駆体である化合物を指す。プロドラッグの調製および使用についての論述は、T.HiguchiおよびW.Stellaの「Prodrugs as Novel Delivery Systems」、ACS Symposium Series第14巻、ならびに「Bioreverible Carriers in Drug Design」、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical AssociationおよびPergamon Press、1987年に掲載されている。
【0023】
用語「基」とは、化学反応で単一の反応物として挙動する原子群を意味し、たとえば、有機基は、それを含む化合物に特有の性質を付与し、または一連の反応もしくは変換の間変化しないままである原子群である。
【0024】
用語「塩」とは、式(I)の化合物またはそのプロドラッグの有機塩および無機塩を指す。これらの塩は、化合物を最後に単離および精製する際にin situで調製することもでき、または式(I)の化合物もしくはそのプロドラッグと適切な有機もしくは無機の酸もしくは塩基とを別途反応させ、そうしてできた塩を単離して調製することもできる。典型的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ベシル酸塩、パリミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシラート、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシラート、グルコヘプトン酸、ラクトビオン酸、およびラウリルスルホン酸塩などが含まれる。こうした塩はナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属およびアルカリ土類金属に基づくカチオン、ならびにその限りでないが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含む非毒性のアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンのカチオンを含んでいてもよい。追加の例については、たとえば、Bergeら、J.Pharm.Sci.、第66巻、1〜19ページ(1977年)を参照されたい。
【0025】
用語「置換」とは、分子上の水素原子が、異なる原子または分子と入れ替えられていることを意味する。水素原子に替わる原子または分子を「置換基」と示す。
【0026】
符号「−」は、共有結合を表す。
【0027】
語句「不活性反応溶媒」または「不活性溶媒」とは、出発材料、試薬、中間体、または生成物と、その所望の性質に有害な影響を及ぼすような形で相互に作用しない溶媒または溶媒混合物を指す。
【0028】
本明細書では、用語「治療する」、「治療される」、または「治療」は、予防的(例えば予防薬)、対症的、または治癒的な使用または結果を含む。
【0029】
式(I)の化合物は、不斉中心またはキラル中心を含むことがあり、したがって、異なる立体異性体の形で存在することがある。式(I)の化合物およびプロドラッグのすべての立体異性形態、ならびにラセミ混合物を含むその混合物は、本発明の一部をなすものとする。さらに、本発明は、すべての幾何異性体および位置異性体も含む。たとえば、式(I)の化合物またはプロドラッグに二重結合が組み込まれている場合、シスおよびトランスの形態、ならびにこれらの混合物が、本発明の範囲内に含まれる。
【0030】
ジアステレオ異性体混合物は、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化によるものなどの、当業者によく知られている方法によって、その物理化学的な差異をもとに個々のジアステレオ異性体に分離することができる。鏡像異性体の混合物を、光学活性のある適切な化合物(たとえば、アルコール)と反応させてジアステレオ異性体混合物に変換し、ジアステレオ異性体を分離し、個々のジアステレオ異性体を変換して(たとえば、加水分解して)対応する純粋な鏡像異性体にすることで、鏡像異性体を分離することができる。式(I)の化合物の一部は、アトロプ異性体(たとえば、置換ビアリール)であることもあり、これも本発明の一部であるとみなす。
【0031】
式(I)の化合物およびプロドラッグは、溶媒和化していない形で存在するばかりでなく、水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒と溶媒和化した形で存在してもよく、本発明は、溶媒和形態および非溶媒和形態の両方を含むものとする。
【0032】
式(I)の化合物およびプロドラッグが、平行状態で互変異性体として存在することも可能であり、そのようなすべての形態が本発明の範囲内に含まれる。
【0033】
本発明は、1個または複数の原子が、自然界で通常見られる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子で入れ替えられていることを別にすれば、本明細書で列挙したものと同一である、同位体標識された式(I)の化合物も含む。式(I)の化合物に組み込むことのできる同位体の例には、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、36Clなどの、それぞれ水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体が含まれる。前述の同位体および/または別の原子の他の同位体を含んだ、式(I)の化合物、そのプロドラッグ、ならびにその化合物およびプロドラッグの薬学的に許容できる塩は、本発明の範囲内にあるものとする。
【0034】
式(I)のある種の同位体標識化合物、たとえば、Hや14Cなどの放射性同位体が組み込まれている化合物は、化合物および/または基質の組織分布アッセイで有用である。トリチウム、すなわちH、および炭素−14、すなわち14Cの同位体は、比較的調製しやすく、検出が容易であるので特に好ましい。さらに、ジュウテリウム、すなわちHなどのより重い同位体を代わりに用いると、代謝安定性がより高くなる結果として生じるある種の治療利益を得ることができ、たとえば、in vivo半減期を延長し、または投与必要量を減少することができ、したがって、ある状況で好ましいことがある。式(I)の同位体標識化合物は、一般に、同位体標識されていない試薬の代わりに同位体標識された試薬を使用することによって、以下で述べるスキームおよび/または実施例に記載のものと類似の手順を実施して調製することができる。
【0035】
別の態様では、本発明は、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3が関与する状態、疾患、または症状の、その治療を必要とする哺乳動物における治療方法であって、その治療を必要とする哺乳動物に、式(I)の化合物、そのプロドラッグ、またはその化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩、式(I)の化合物、そのプロドラッグ、またはその化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩と、薬学的に許容できる担体、賦形剤、または希釈剤とを含む医薬組成物、あるいはある量の式(I)の化合物、そのプロドラッグ、またはその化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩と、ある量の、(i)抗血管形成薬、(ii)シグナル伝達阻害剤、(iii)抗増殖薬(anti−proliferative agent)、(iv)NK−1受容体拮抗薬、(v)5HT1D受容体拮抗薬、(vi)選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)、(vii)抗精神病薬、(viii)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、(ix)神経保護薬、(x)組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)、(xi)好中球抑制因子(neutrophil inhibitory factor)(NIF)、および(xii)カリウムチャネルモジュレーターのうちの1種または複数との配合剤、あるいは前述の配合剤を含む医薬組成物を治療有効量投与することを含む方法を提供する。
【0036】
この方法に従って治療できる好ましい状態、疾患、および症状は、アルツハイマー病、喘息、アテローム性動脈硬化症、不安、双極性障害、癌、糖尿病、痴呆、うつ病、脆弱化(frailty)、脱毛、心不全、本態性高血圧、高血糖、高脂血症、低血糖、炎症、虚血、男性の生殖能力および精子の運動性、気分障害、神経細胞死、肥満、強迫性障害、多嚢胞性卵巣障害、統合失調症、卒中、X症候群、および外傷性脳損傷からなる群から選択されるものである。この方法に従って治療できる特に好ましい疾患は、糖尿病である。
【0037】
脆弱化は、その結果として、転倒による傷害の危険が高くなり、病気からの回復が困難になり、入院が長引き、また日常生活で援助を要する能力障害が長期間になる、進行性の骨格筋量の損失を特徴とする。筋肉量が減少し、体力が低下すると、通常、生活の質が落ち、自立が損なわれ、さらには死へとつながる。脆弱化は、通常は加齢に随伴するが、筋肉の喪失および力の低下が、疾患によって引き起こされる悪液質、固定化(immobilization)、または薬物によって引き起こされる筋肉減少症(sarcopenia)などの他の要因のために生じるときにも起こり得る。脆弱化を示すのに使用されてきた別の用語が筋肉減少症であり、これは、骨格筋の量または質の損失を総称する用語である。その全体としての質に寄与する骨格筋の性質の例としては、収縮性、線維の大きさおよびタイプ、疲れやすさ、ホルモン応答性、グルコースの取込み/代謝、および毛細管密度が挙げられる。
【0038】
一般に好ましい抗血管形成薬は、たとえば、マトリックスメタロプロテイナーゼ2(MMP−2)阻害剤、マトリックスメタロプロテイナーゼ9(MMP−9)阻害剤、およびシクロオキシゲナーゼII(COX−II)阻害剤を含んでよい。有用なMMP−2阻害剤およびMMP−9阻害剤の例は、たとえば、PCT国際出願公開第WO98/34915号およびWO98/34918号、ならびに米国特許第5240958号、5310763号、5455258号、5506242号、5530161号、5552419号、5672615号、5861510号、5863949号、5932595号、5994351号、6077864号、6087392号、6090852号、6110964号、6147061号、6147074号、6303636号、6380219号、および6387931号で開示されている。本発明の配合法および方法で有用なCOX−II阻害剤の例は、CELEBREX(登録商標)(セレコキシブ、米国特許第5466823号)、バルデコキシブ(米国特許第5633272号)、およびロフェコキシブ(米国特許第5474995号)を含む。一般に好ましいMMP−2阻害剤およびMMP−9阻害剤は、MMP−1を阻害する活性をほとんどまたはまったく示さないものである。特に好ましいMMP−2阻害剤およびMMP−9阻害剤は、他のMMP阻害剤、すなわちMMP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6、MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12、およびMMP−13よりも、MMP−2および/またはMMP−9を選択的に阻害するものである。本発明の配合法および方法で有用なMMP阻害剤の具体的な例は、AG−3340、RO32−3555、RS13−0830、ならびに以下の化合物、すなわち、
3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイル−シクロペンチル)−アミノ]−プロピオン酸;
3−exo−3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル−アミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;
(2R,3R)1−[4−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンジルオキシ)−ベンゼンスルホニル]−3−ヒドロキシ−3−メチル−ピペリジン−2−カルボン酸ヒドロキシアミド;
4−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル−アミノ]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸ヒドロキシアミド;
3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイル−シクロブチル)−アミノ]−プロピオン酸;
4−[4−(4−クロロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル−アミノ]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸ヒドロキシアミド;
(R)−3−[4−(4−クロロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル−アミノ]−テトラヒドロ−ピラン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;
(2R,3R)1−[4−(4−フルオロ−2−メチル−ベンジルオキシ)−ベンゼンスルホニル]−3−ヒドロキシ−3−メチル−ピペリジン−2−カルボン酸ヒドロキシアミド;
3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイル−1−メチルエチル)−アミノ]−プロピオン酸;
3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(4−ヒドロキシカルバモイル−テトラヒドロピラン−4−イル)−アミノ]−プロピオン酸;
3−exo−3−[4−(4−クロロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル−アミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;
3−endo−3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル−アミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;および
(R)−3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル−アミノ]−テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;
および薬学的に許容できるその塩および溶媒和化合物を含む。
【0039】
一般に好ましいシグナル伝達阻害剤は、たとえば、EGFR抗体、EGF抗体、およびEGFR阻害剤である分子などの上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)応答阻害剤、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)阻害剤、およびerbB2受容体に結合する分子や抗体などのerbB2受容体阻害剤、たとえば、HERCEPTIN(登録商標)(Genentech Inc.、米国カリフォルニア州サウスサンフランシスコ)を含んでよい。EGFR阻害剤は、たとえば、PCT国際出願公開第WO9814451号、ならびに米国特許第5679683、5747498号、および6391874号に記載されている。EGFRを阻害する薬剤は、たとえば、モノクローナル抗体C225および抗EGFR22Mab(Imclone Systems,Inc.)、ZD−1839、BIBX−1382、MDX−103、VRCTC−310、およびEGF融合毒素(Seragen Inc.、米国マサチューセッツ州Hopkinton)を含んでよい。VEGF阻害剤は、たとえば、PCT国際出願公開第WO99/24440号、ならびに米国特許第5792783号、5834504号、5851999号、5883113号、5886020号、6051593号、6114371号、6133305号、6162804号、6174889号、6207669号、6235741号、6291455号、6294532号、6310238号、6380203号、および6395734号で開示されている。特異的VEGF阻害剤は、たとえば、Su−5416、IM862、抗VEGFモノクローナル抗体(Cytran Inc.、米国ワシントン州カークランド)およびアンジオザイム(angiozyme)(Ribozyme、米国コロラド州Boulder)を含んでよい。erbB2受容体阻害剤は、たとえば、PCT国際出願公開第WO97/13760号、WO99/35132号、およびWO99/35146号、ならびに米国特許第5679683号、5587458号、5877305号、6207669号、および6391874号で開示されている。特異的erbB2受容体阻害剤は、たとえば、GW−282974(Glaxo Wellcome plc.)およびモノクローナル抗体AR−209(Aronex Pharmaceuticals Inc.、米国テキサス州Woodland)を含んでよい。
【0040】
一般に好ましい抗増殖薬は、たとえば、細胞障害性リンパ球抗原4(CTLA4)抗体、およびCTLA4をブロックすることのできる他の作用物質、ならびにファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤を含んでよい。
【0041】
NK−1受容体拮抗薬の例は、たとえば、米国特許第5122525号、5162339号、5232929号、5332817号、5703240号、5716965号、5719147号、5744480号、5763699号、5773450号、5807867号、5843966号、5852038号、5886009号、および5939433号で開示されている。
【0042】
本発明の配合法および方法で有用な5HT1D受容体拮抗薬の例は、たとえば、PCT国際出願公開第WO94/21619号、ならびに米国特許第5358948号、5510350号、6380186号、6403592号、6423708号、および6462048号で開示されている。
【0043】
本発明の配合法および方法で有用なSSRIの例は、たとえば、フルオキセチン(米国特許第4314081号)、パロキセチン(米国特許第4007196号)、セルトラリン(米国特許第4536518号)、フルボキサミン(米国特許第4085225号)、塩酸ベンラファキシン(EFFEXOR(登録商標)、米国特許第4535186号)、塩酸ネファゾドン(SERZONE(登録商標)、米国特許第4338317号)、および塩酸ブプロピオン(WELLBUTRIN(登録商標)、米国特許第3819706号および3885046号)を含んでよい。
【0044】
本発明の配合法および方法で有用な、一般に好ましい抗精神病薬は、たとえば、ジプラシドン(GEODON(登録商標)、米国特許第5312925号)、オランザピン(米国特許第5229382号)、リスペリドン(米国特許第4804663号)、L−745,870、ソネピラゾール、RP−62203(ファナンセリン(fananserin))、NGD−941、バラペリドン(balaperidone)、フレシノキサン(flesinoxan)(米国特許第4833142号)、およびゲピロン(米国特許第4423049)を含んでよい。
【0045】
本発明の配合法および方法で有用な、一般に好ましいアセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、たとえば、ドネペジル(ARICEPT(登録商標)、米国特許第4895841号)、リバスチグミン(EXELON(登録商標)、米国特許第4948807号)、メトリフォネート(米国特許第2701225号)、ガランタミン、フィソスチグミン、タクリン、ヒューペルジン、およびイコペジル(icopezil)(米国特許第5538984号)を含んでよい。
【0046】
本発明の配合法および方法で有用な、一般に好ましい神経保護剤は、たとえば、NMDA受容体拮抗薬を含んでよい。特異的NMDA受容体拮抗薬は、たとえば、(1S,2S)−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシ−4−フェニルピペリジン−1−イル)−1−プロパノール(米国特許第5272160号)、エリプロディル(eliprodil)(米国特許第4690931号)、およびガベステネル(gavestenel)(米国特許第5373018号)を含む。追加のNMDA拮抗薬の例は、たとえば、米国特許第4690931号、5185343号、5272160号、5356905号、5373018号、5744483号、5962472号、6046213号、6124317号、6124323号、6130234号、6218404号、6333036号、および6448270号、ならびにPCT国際出願公開第WO97/23202号および第WO98/18793号で開示されている。
【0047】
一般に好ましいカリウムチャネルモジュレーターは、たとえば、BMS−204352(フリンドカリナー(flindokaliner)、米国特許第5602169号)を含む。
【0048】
上記の全米国特許の開示の全体を参照によりことごとく本明細書に援用する。
【0049】
別の態様では、本発明は、その阻害が必要な哺乳動物においてグリコーゲンシンターゼキナーゼ3活性を阻害する方法であって、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3を阻害する量の、式(I)の化合物、そのプロドラッグ、またはその化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩、あるいは式(I)の化合物、そのプロドラッグ、またはその化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩と、薬学的に許容できる担体、賦形剤、または希釈剤とを含む医薬組成物の投与を含む方法を提供する。
【0050】
式(I)の化合物、そのプロドラッグ、およびその化合物およびプロドラッグの薬学的に許容できる塩は、1日約0.0001mg〜約1,000mgの範囲の投与量レベルで哺乳動物に投与することができる。体重約70kgの正常な成人では、体重1kgあたり約0.01mg〜約500mgの範囲の投与量で一般に十分である。しかし、治療を受ける対象の年齢および大きさ、予定されている投与経路、投与する特定の化合物などに応じて、その一般の投与量範囲を若干変動させる必要があることもある。特定の哺乳動物対象のための投与量範囲および最適投与量の決定は、この開示の恩恵を受ける当業者の技量の範囲内である。
【0051】
本発明の方法によれば、式(I)の化合物、プロドラッグ、ならびにその化合物およびプロドラッグの薬学的に許容できる塩、またはこれらと、(i)抗血管形成薬、(ii)シグナル伝達阻害剤、(iii)抗増殖薬(anti−proliferative agent)、(iv)NK−1受容体拮抗薬、(v)5HT1D受容体拮抗薬、(vi)選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)、(vii)抗精神病薬、(viii)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、(ix)神経保護薬、(x)組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)、(xi)好中球抑制因子(neutrophil inhibitory factor)(NIF)、および(xii)カリウムチャネルモジュレーターのうちの1種または複数とからなる前述の配合剤は、薬学的に許容できる担体、賦形剤、または希釈剤を含む医薬組成物の形にして投与することが好ましい。したがって、式(I)の化合物、そのプロドラッグ、またはその化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩、あるいは前述の配合剤は、従来の経口、直腸、経皮、非経口(たとえば、静脈内、筋肉内、または皮下)、槽内、膣内、腹腔内、膀胱内、局所(たとえば、粉末、軟膏、または滴剤)、頬側、または経鼻の任意の剤形にして、対象に別々または一緒に投与することができる。
【0052】
非経口注射に適する医薬組成物は、薬学的に許容できる無菌の水性もしくは非水性の溶液、分散液、懸濁液、または乳濁液と、無菌の注射溶液または分散液に入れて即座に再形成させるための無菌粉末を含んでよい。適切な水性および非水性の担体、賦形剤、および希釈剤の例には、水、エタノール、(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールなどの)ポリオール、これらの適切な混合物、(オリーブ油などの)植物油、およびオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルが含まれる。たとえば、レシチンなどのコーティングの使用、分散剤の場合では要求される粒径の維持、および界面活性剤の使用によって、適切な流動性を保つことができる。
【0053】
本発明の医薬組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散化剤などの佐剤をさらに含んでよい。様々な抗菌剤および抗真菌剤、たとえば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などを用い、本発明の組成物が微生物で汚染されるのを防ぐことができる。等張化剤、たとえば、糖類、塩化ナトリウムなどを含めることも望ましいかもしれない。吸収を遅らせることのできる薬剤、たとえば、モノステアリン酸アルミニウムやゼラチンを使用して、注射用医薬組成物の吸収を長引かせてもよい。
【0054】
経口投与用の固体剤形には、カプセル、錠剤、粉末、および顆粒が含まれる。そのような固体剤形中で、活性化合物は、クエン酸ナトリウムやリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な従来の医薬添加剤(または担体)、あるいは(a)たとえば、デンプン、ラクトース、スクロース、マンニトール、およびケイ酸といった充填剤もしくは増量剤、(b)たとえば、カルボキシメチルセルロース、アリギナート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアカシアといった結合剤、(c)たとえば、グリセロールといった湿潤剤、(d)たとえば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種の複合ケイ酸塩、および炭酸ナトリウムといった崩壊剤、(e)たとえば、パラフィンといった溶液凝固遅延剤、(f)たとえば、第四級アンモニウム化合物といった吸収促進剤、(g)たとえば、セチルアルコールやモノステアリン酸グリセロールといった湿潤剤、(h)たとえば、カオリンやベントナイトといった吸着剤、ならびに/または(i)たとえば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムといった滑沢剤、あるいはこれらの混合物と混和されている。カプセルおよび錠剤の場合では、剤形が緩衝剤をさらに含んでもよい。
【0055】
ラクトース(乳糖)などの医薬添加剤、および高分子量ポリエチレングリコールなどを使用し、軟もしくは硬充填ゼラチンカプセル中に同様のタイプの固体組成物を充填物として用いることができる。
【0056】
錠剤、糖衣錠、カプセル、および顆粒などの固体剤形は、腸溶コーティングやその他当業者によく知られているものなどの、コーティングおよび外皮を添えて調製することができる。これらの剤形は、乳白剤を含んでもよいし、また遅延させ、持続させ、または制御する形で活性化合物(1つまたは複数)を放出するような組成物の剤形にすることもできる。用いることもできる包埋組成物の例は、高分子物質およびろうである。活性化合物(1つまたは複数)は、適切であるならば、上述の医薬添加剤の1種または複数と共にマイクロカプセル化された形にすることもできる。
【0057】
経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容できる乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが含まれる。液体剤形は、活性化合物に加えて、水や他の溶媒などの当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、可溶化剤および乳化剤、たとえば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油類、特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ひまし油、およびゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタン脂肪酸エステル、またはこれら物質の混合物などを含有してよい。
【0058】
医薬組成物は、このような不活性希釈剤のほかに、湿潤剤、乳化剤、および懸濁化剤、甘味剤、着香剤、ならびに芳香剤などの佐剤を含むことができる。
【0059】
懸濁液は、活性化合物(1つまたは複数)に加えて、たとえば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、およびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、ならびにトラガカント、または前述の物質の混合物などといった懸濁化剤をさらに含んでよい。
【0060】
直腸または経膣投与のための組成物は、活性化合物(1つまたは複数)と、通常の室温では固体であるが体温では液体となり、したがって直腸または膣腔で融解し、それによって活性成分を放出する、カカオ脂、ポリエチレングリコール、または坐剤用ワックスなどの適切な非刺激性の添加剤または担体とを混合して調製することのできる、坐剤からなることが好ましい。
【0061】
局所投与用の剤形は、軟膏、粉末、スプレー、および吸入剤からなるものでよい。活性薬剤(1種または複数)は、無菌条件下で、薬学的に許容できる担体、賦形剤、または希釈剤、および必要となり得る任意の保存剤、緩衝剤、または噴射剤と混和される。
【0062】
式(I)の化合物、そのプロドラッグ、ならびにその化合物およびプロドラッグの薬学的に許容できる塩は、以下のスキームおよび実施例で開示される例示的合成経路に従って調製してもよいし、当業者に知られ、またはこの開示に照らして明らかな他の従来の有機調製法によって調製してもよい。本発明のスキームで開示する方法は、本発明を例示する目的のためのものであり、いかようにもそれを限定するものとは解釈されないことを理解されたい。
【0063】
式(I)の化合物の、一般化した調製法を以下のスキーム1に示す。以下のスキーム4〜7では、R、R、R、および/またはRが詳細に述べる官能基からなるものである式(I)の化合物を調製するための代替合成経路を述べる。
【0064】
【化3】

【0065】
スキーム1では、塩基、好ましくは炭酸リチウムの存在下、極性溶媒中、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中で、好ましくはN−3がt−ブチル基で保護されているトリアゾロンエステル前駆体(Ia)をαハロケトン誘導体(II)(X=BrまたはCl)でアルキル化する。トリアゾロンエステル(Ia)およびαハロケトン誘導体(II)は、それぞれ以下のスキームIIおよびIIIで概略を述べるように調製することができる。次いで、極性プロトン性溶媒中、好ましくはエタノール(EtOH)中で、アルキル化された生成物(1b)を、アミン、好ましくは酢酸アンモニウムで環化し、次いで、中間体のラクタムを、オキシ塩化リンなどの適切な塩素化剤と反応させて、イミノ塩化物(Ic)に変換する。次いで、温塩化メチレン中でのルイス酸、好ましくは三塩化アルミニウムまたは三臭化ホウ素での処理によって、イミノ塩化物(Ic)の脱保護を行う。トリエチルアミンなどの有機塩基の存在下、テトラヒドロフラン(THF)などの溶媒中で、(Ic)と適切に置換されたアミンとを反応させると、化合物(I)が得られる。あるいは、(Ic)を最初に適切に置換されたアミンで処理した後、温塩化メチレン中で三臭化ホウ素による脱保護を行って(I)を得てもよい。
【0066】
保護されたトリアゾロンエステル(Ia)は、以下のスキーム2の経路AまたはBで開示するとおりに調製することができる。
【0067】
【化4】

【0068】
スキーム2の経路Aでは、保護されたトリアゾロンエステル(Ia)は、オキサミン酸エチルから、適切なアシル化剤、好ましくは塩化オキサリルで処理して最初にイソシアン酸エステルを生成した後、アルコール、好ましくはメタノール(MeOH)での処理を経て合成することができる。得られたオキソ酢酸誘導体を、有機塩基、好ましくはトリエチルアミンの存在下、極性プロトン性溶媒中、好ましくはEtOH中で、t−ブチルヒドラジンと共に温めると、(Ia)が得られる。
【0069】
あるいは、経路Bで開示するように、シアノギ酸エチルを、適切なアルコール、好ましくはEtOHで処理し、無水の酸、好ましくは塩酸で飽和させて、イミダートに変換することができる。有機塩基、好ましくはトリエチルアミンの存在下、極性プロトン性溶媒中、好ましくはEtOH中で、イミダートとt−ブチルヒドラジンとを反応させると、対応するヒドラジノイミノ酢酸誘導体が得られる。この中間体と適切な求電子性の一酸化炭素同等物、好ましくは1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)とを、THFなどの適切な溶媒中で反応させると、(Ia)が得られる。トリアゾロンエステル(Ia)は、N−アセチルシスチンの存在下、緩衝剤処理したプロトン性溶媒中、好ましくはEtOH中酢酸ナトリウム緩衝液中で、シアノギ酸エチルをt−ブチルヒドラジンで処理して調製してもよい。そのように生成した中間体を、適切な溶媒、好ましくはTHF中で、適切な求電子性の一酸化炭素同等物、好ましくはCDIまたはトリホスゲンと反応させると、(Ia)が得られる。
【0070】
スキーム1の方法によるトリアゾロンエステル(Ia)のアルキル化に必要なαハロケトン(II)は、以下のスキーム3の経路AまたはBで開示するとおりに調製することができる。
【0071】
【化5】

【0072】
スキーム3の経路Aでは、有機溶媒混合物中、好ましくはクロロホルムと酢酸エチルの混合物中で、適切に置換されたケトンを臭化銅と好ましく反応させて(J.Org.Chem.、第29巻、3459ページ(1964年))、(II)を得る。
【0073】
あるいは、スキーム3の経路Bでは、αブロモケトン(II)は、対応するαヒドロキシケトンから、塩化スルホニル、好ましくは塩化メタンスルホニルを使用してその許容できる脱離基への変換を行った後、好ましくは臭化テトラブチルアンモニウムで置換して調製することができる。αヒドロキシケトン出発材料は、ヒドラゾン−アルキル化技術(Tetrahedron、第42巻、4223ページ(1986年))を使用して容易に調製することができる。
【0074】
およびRが位置異性フェニル基である式(I)の化合物は、以下のスキーム4および5で開示する方法に従って調製することができる。
【0075】
【化6】

スキーム4では、強塩基、好ましくは水素化ナトリウム、およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物を使用して、2−ヒドロキシ−3−ブロモ−5−フェニルピラジン(J.Het,Chem.、665ページ(1978年))にトリフルオロメタンスルホン酸(トリフラート)誘導体として官能化する。その後、極性溶媒中、好ましくはイソプロパノール(IPA)中で、トリフラート脱離基をヒドラジンで置換し、得られたヒドラジン付加物を、THFなどの適切な溶媒中で、適切な求電子性一酸化炭素同等物、好ましくはCDIを使用しながら環化して(III)を得る。好ましくはTHFなどの溶媒中で、(III)を適切に置換されたアミンで処理すると、(I)が得られる。
【0076】
【化7】

【0077】
スキーム5では、まず、2−ヒドロキシ−3−ブロモ−5−フェニルピラジンを、適切な求電子性試薬、好ましくはオキシ塩化リンで処理して2,3−ジクロロ−5−フェニルピラジンに変換することによって、(I)の5−および6−フェニル置換位置異性類似体を調製することができる。得られるジクロロ誘導体をヒドラジンと反応させると、ヒドラジン付加物(IV)および(V)が得られ、次いで、この双方を、THFなどの適切な溶媒中で、適切な一酸化炭素同等物、好ましくはCDIで処理して環化し、対応するトリアゾロンイミノ塩化物にする。このイミノ塩化物を、適切な溶媒中、好ましくはTHF中で、適切に置換されたアミンで処理すると、それぞれ位置異性体の5−および6−フェニル[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]−3−オン(Ia)および(Ib)が得られる。
【0078】
が、Br、−COOH、または−C(O)NR’R”であり、R’およびR”がそれぞれ独立に、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルキルなどで置換されていてもよい水素を表し、またはR’およびR”は、これらの結合相手である窒素原子と一緒になって、置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環系を形成している式(I)の化合物は、以下のスキーム6で開示するとおりに調製することができる。
【0079】
【化8】

【0080】
スキーム6では、極性プロトン性溶媒中、好ましくはIPA中で2,3−ジクロロピラジンとヒドラジンとを反応させると、対応するヒドラジン付加物が得られる。この付加物をアシル化剤、好ましくは無水トリフルオロ酢酸(TFAA)で処理すると、アシルヒドラジドが得られ、これを、有機酸中、好ましくは酢酸(AcOH)中の適切な求電子性ハロゲン供給源、好ましくは臭素でハロゲン化する。アシルヒドラジドの除去は、EtOHなどの極性プロトン性溶媒中の塩酸などの酸を使用して行うことが好ましい。得られるヒドラジンを、THFなどの適切な溶媒中で、適切な求電子性一酸化炭素同等物、好ましくはCDIを用いて環化して、対応するトリアゾロンイミノ塩化物にする。このイミノ塩化物を、適切に置換されたアミンHNRの入ったTHFで処理すると、置換された6−ブロモ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン(Ic)が得られる。(Ic)の対応する6−カルボン酸誘導体(Id)への変換は、好ましくは約45psiの加圧二酸化炭素雰囲気中において、MeOHとジメチルスルホキシド(DMSO)とからなる混合物などの極性有機溶媒中で、臭化物(Ic)を、パラジウム供給源、好ましくは酢酸パラジウム(II)、二座ホスフィン配位子、好ましくはビス−ジフェニルホスフィノプロパン、および有機塩基、好ましくはトリエチルアミンと共に加温して行うことが好ましい。得られた中間体エステルの対応する酸(Id)への変換は、酸による加水分解、好ましくは塩酸水溶液によって実現する。カルボキシルアミド誘導体(Ie)は、好ましくは約40psiの加圧二酸化炭素雰囲気中において、DMSOなどの極性有機溶媒中で、臭化物(Ic)を、パラジウム供給源、好ましくは酢酸パラジウム(II)、二座ホスフィン配位子、好ましくはビス−ジフェニルホスフィノプロパン、適切に置換されたアミンHNR’R”、および有機塩基、好ましくはトリエチルアミンと共に加温して調製することができる。
【0081】
が−C(OH)(R”’)であり、R’”が、アルキル、フェニル、または置換フェニルを表す式(I)の化合物は、以下のスキーム7で開示するとおりに調製することができる。
【0082】
【化9】

【0083】
スキーム7では、−78℃の不活性反応有機溶媒中、好ましくはTHF中で、6−置換−8−クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]−3−オン(VI)を、アミド塩基、好ましくはリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジンで処理してジアニオン中間体を生成する。適切に置換されたアルデヒドR”’−CHOを加えると、イミノ塩化物(VII)が得られ、次いでこれを、好ましくはTHF中で、適切に置換されたアミンHNRで処理して(If)を得る。
【0084】
式(I)のある種の化合物には、8−アリールオキシアミン基体が組み込まれており、この基体は、以下のスキーム8で開示する方法に従って好都合に調製することができる。
【0085】
【化10】

アリールオキシアミン出発材料(IX)は、ホスフィン、好ましくはトリフェニルホスフィンの存在下、THFなどの不活性反応溶媒中で、活性化ジアゾ化合物、好ましくはアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)を使用して、N保護されたエタノールアミン誘導体、好ましくはt−ブチルカルバマートと、適切に置換されたフェノールとをカップリングさせて調製することができる。次いで、カップリング生成物を、硫酸などのプロトン性の酸によって脱保護して(IX)を得る。あるいは(IX)は、エタノールアミンを、強塩基、好ましくは水素化ナトリウムで処理し、そのように生成したアルコキシドと、適切に置換されたハロゲン化アリールとを反応させて調製することができる。反応は通常、THFなどの不活性反応溶媒中で、高めにした温度、好ましくは丁度または約65℃で実施する。
【実施例】
【0086】
調製実験例
別段の注釈がない限り、使用したすべての試薬は市販品として入手した。別段の注釈がない限り、以下の実験用の略語は次の意味を有する。
DMAP:4−(ジメチルアミノ)−ピリジン
EtOAc:酢酸エチル
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
h:時間
LAH:水素化リチウムアルミニウム
min:分
mL:ミリリットル
mmole−ミリモル
MS:質量分析
NMR:核磁気共鳴
sat.:飽和
TEA:トリエチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
【0087】
式(I)のある種の化合物の調製に必要となるαブロモケトン基体は、J.Org.Chem.、第29巻、3459ページ(1964年)に記載の方法に従うα’,α’二置換ケトンの臭素化によって、またはイソブチルアルデヒドt−ブチルヒドラゾンのリチウムアニオンと適切に置換されたアルデヒドとの反応(Tetrahedron、第42巻、4223ページ(1986年))によって合成した。追加のαブロモケトンは、以下の調製例1に概略を述べるとおりに調製した。
【0088】
調製例1
1−ブロモ−3−メチル−1−フェニル−ブタン−2−オン
200mgの1−ヒドロキシ−3−メチル−1−フェニル−ブタン−2−オン、169mgのTEA、および10mgのDMAPの0℃の塩化メチレン(5.6mL)溶液に、140mgの塩化メタンスルホニルを加えた。反応混合物を1.5時間かけてゆっくりと周囲温度に温め、次いで塩化メチレンで希釈し、2N HCl溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗メシラートをベンゼン(5.6mL)に溶解させた。この溶液を721mgの臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムで処理し、混合物を加熱還流した。1時間後、反応液を周囲温度に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を淡黄色の液体として得た。MS(M+H)=239.1。
【0089】
2−ブロモ−4−メチル−ペンタン−3−オン(Can.J.Chem.、第21巻、2212ページ(1980年)および1−ブロモ−3−メチル−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−ブタン−2−オンは、適切な反応物を使用して、調製例1で開示した手順に従って調製した。
【0090】
式RNHのアミン出発材料は、文献にある従来の方法に従って調製してもよいし、または市販品として入手してもよい。2−アルキルアミノベンズイミダゾールの調製の一般手順は、Bioorg.Med.Chem.、第6巻、1185ページ(1998年)で開示されている。複素環式のエタンジアミンおよびプロパンジアミンを調製するための例示的手順(方法AおよびB)を以下の調製例2〜32で開示する。式(I)のある種の化合物の合成に必要となるアリールオキシアミン基体は、以下の調製例33〜44で開示するとおりに調製した。
【0091】
調製例2
方法A
−(7−トリフルオロメチル−キノリン−4−イル−1−エタン−1,2−ジアミン
120mgの4−クロロ−7−トリフルオロメチルキノリンと250mgのt−ブチル−N−(2−アミノエチル)カルバマートからなる混合物を2時間かけて125℃に加熱した。混合物を室温に冷却し、10%のIPA/クロロホルムと飽和重炭酸ナトリウムとに分配した。水層を10%のIPA/クロロホルムで逆抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をEtOAcに溶解させ、水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。生成物をMeOH(0.5mL)に溶解させ、5当量の4.0Mジオキサン中HClと共に18時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をMeOHから再結晶させて、表題化合物を得た。MS(M+H)=256.1。
【0092】
以下の1,2−ジアミンおよび1,3−ジアミンは、適切な出発材料を使用して、調製例2に記載したのと同様にして調製した。
【0093】
【表1】

【0094】
調製例14
方法B
−メチル−N−ピリミジン−2−イル−エタン−1,2−ジアミン
100mgのN−メチルエチレンジアミン、245mgの2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン、および261mgのジイソプロピルエチルアミンのトルエン溶液を、110℃で18時間加熱した。反応混合物を濃縮し、水中に注ぎ、10%のIPA/クロロホルムで抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、ビス置換二量体が<3%混入した所望の表題化合物を得た。MS(M+H)=220.2。
【0095】
以下の1,2−ジアミンは、適切な出発材料を使用して、調製例14に記載したのと同様にして調製した。
【0096】
【表2】

【0097】
調製例21
−(ピリジン−3−イル)−エタン−1,2−ジアミン
1.32gのエチレンジアミン、250mgの3−クロロピリジン、および740mgのカリウムt−ブトキシドからなる混合物を、118℃の密閉管中で18時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、クロロホルムで抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物を赤色の油として得た。MS(M+H)=137.9。
【0098】
調製例22
−トリアジン−2−イル−エタン−1,2−ジアミン
ステップA
434mgのt−ブチル−N−(2−アミノエチル)カルバマートおよび576mgの炭酸ナトリウムの0℃のDMF(9.0mL)溶液を、500mgの塩化シアヌルのDMF(2.0mL)溶液を加えながら攪拌した。反応混合物を0℃で2時間、室温で3時間攪拌し、次いで水中に注いで白色の懸濁液とした。固体を収集し、濾液をEtOAcで抽出し、濃縮して、粗製のサンプルを得た。固体を合わせてシリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、モノエチルアミン付加物が得られた。
【0099】
ステップB
ステップAの生成物を無水EtOH(7.6mL)に溶解させ、50mgの10%Pd/Cを加えた後、480mgのギ酸アンモニウムを加えた。混合物を1時間加熱還流し、固体をケイソウ土で濾過して除去し、熱EtOHで洗浄した。濾液を濃縮して、白色の固体を得た。
【0100】
ステップC
ステップBの生成物をMeOH(1.9mL)に溶解させ、5当量の4.0Mジオキサン中HClと共に2時間攪拌した。生成した白色の固体を収集し、乾燥させて、表題化合物を塩酸塩として得た。MS(M+H)=140.1。
【0101】
調製例23
−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−エタン−1,2−ジアミン
ステップA
220mgのN−メチル−4−ピペリドンおよび283mgのt−ブチル−(2−アミノ−エチル)カルバマートの塩化メチレン(6.0mL)溶液に、563mgのトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよび212mgの酢酸を加えた。この混合物を室温で12日間攪拌し、1N水酸化ナトリウムを加えて失活させた後、塩化メチレン(4回)で抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色の油状生成物を得た。
【0102】
ステップB
ステップAの生成物をMeOH(3.0mL)に溶解させ、5当量の4.0Mジオキサン中HCl(3.0mL)と共に18時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、表題化合物を淡黄色の固体として得た。MS(M+H)=158.1。
【0103】
調製例24
2−ベンゾチアゾール−2−イル−エチルアミン
50mgの3−アミノプロピオニトリルおよび596mgの2−アミノチオフェノールのEtOH(15mL)溶液を6時間加熱還流した。溶液を室温に冷却した後、反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を赤色の油として得た。MS(M+H)=179.1。
【0104】
調製例25
−(6−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,6]ナフチリジン−2−イル)−エタン−1,2−ジアミン
ステップA
250mgの2−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,6]ナフチリジン(米国特許第6169093号)の塩化メチレン(6.1mL)溶液を、0.148mLの37%ホルマリン溶液で処理した後、0.388gのトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムで処理した。反応混合物を室温で60時間攪拌し、2N水酸化ナトリウム(6mL)を加えて失活させた。1時間攪拌した後、混合物を水で希釈し、塩化メチレン(2回)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーを使用して残渣を精製すると、N−メチルクロロナフチリジンが得られた。
【0105】
ステップB
ステップAの生成物を10当量のエチレンジアミンに溶解させ、138℃の密閉管中で18時間加熱した。過剰のエチレンジアミンを蒸留によって除去して、表題化合物を褐色の油として得た。MS(M+H)=207.0。
【0106】
調製例26
2−アミノ−1−(7,8−ジヒドロ−5H−[1,6]ナフチリジン−6−イル)−エタノン
ステップA
90mgの2−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,6]ナフチリジン塩酸塩(米国特許第6169093号)、0.134gのN−カルボベンジルオキシグリシン、0.130gのトリエチルアミン、および0.087gの1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールの0℃のDMF(2.7mL)溶液を、0.123g(0.640mmol)のEDCを加えながら攪拌した。2時間後、反応混合物を硫酸マグネシウムの4%溶液中に注ぎ、得られた溶液を、EtOAc、次いで塩化メチレンで抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得、放置するとこの油は凝固した。MeOHで摩砕し、固体を集めると、所望のアミド中間体が得られた。
【0107】
ステップB
ステップAの生成物93mg(0.260mmol)をTHF/MeOHの3:2混合物(5mL)に溶かした溶液に、100mgの10%Pd/Cおよび300mgのシクロヘキサンを加えた。この混合物を16時間加熱還流し、室温に冷却し、脆いケイソウ土パッドで濾過した。固体を塩化メチレンで洗浄し、濾液を濃縮して表題化合物を得た。MS(M+H)=192.1。
【0108】
調製例27
2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エチルアミン
ステップA
0.90gの4−メチルピペラジン、0.830gのクロロアセトニトリル、および6.0gの炭酸カリウムのアセトニトリル(9mL)溶液を72時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して黄色の固体を得た。
【0109】
ステップB
ステップAからの生成物を、エーテル/THFの1:1混合物に溶解させ、330mgのLAHのエーテル(10mL)中懸濁液に0℃で加えた。反応液を室温で24時間攪拌し、0℃に冷却し、水酸化ナトリウムの6.0N溶液5mLを、攪拌しながら20分間かけて加えた。固体を濾過によって除去し、濾液を濃縮し、エーテルに溶解させ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物を淡黄色の油として得た。MS(M+H)=144.1。
【0110】
調製例28
2−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−エチルアミン
ステップA
273mgのメタンスルホン酸2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−エチルエステル、133mgの1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、および212mgの炭酸ナトリウムのDMF(3.0mL)溶液を、6時間かけて90℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水および飽和ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、黄色の油状生成物を得た。
【0111】
ステップB
ステップAの生成物255mgのMeOH(3.0mL)溶液に、99mgの酢酸、102mgの10%Pd/C、および518mgのギ酸アンモニウムを加えた。混合物を2時間還流させ、室温に冷却し、ケイソウ土パッドで濾過した。濾液を濃縮して、表題化合物を黄色の油として得た。MS(M+H)=177.2。
【0112】
以下の1,2−ジアミンは、適切な出発材料を使用して、調製例28に記載したのと同様にして調製した。
【0113】
【表3】

【0114】
調製例31
−(4−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−2−イル)−エタン−1,2−ジアミン
ステップA
315mgの2−クロロイソニコチン酸および209mgのモルホリンのEtOAc(4.0mL)溶液を、1−プロパンホスホン酸環状無水物の50%溶液1.27gを加えながら攪拌した。この混合物を室温で6時間攪拌し、この無水物をさらに1.27g加えた後、さらに18時間攪拌した。反応液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に注ぎ、EtOAc(3回)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮してモルホリンアミドを得た。
【0115】
ステップB
ステップAの生成物220mgの混合物を、467mgのt−ブチル−N−(2−アミノエチル)カルバマートと共に125℃で18時間加熱した。ジイソプロピルエチルアミン(371mg)を加え、加熱を48時間続けた。反応混合物を室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、所望の中間体を得た。
【0116】
ステップC
ステップBの生成物155mgのTHF(1.5mL)溶液およびLAHの1.0M THF溶液0.66mLからなる溶液を、5時間加熱還流した。反応液を0℃に冷却し、25μLの水、25μLの3.0N NaOH、75μLの水、および固体の硫酸ナトリウムを順次加えて失活させた。濾過によって固体を除去し、濾液を濃縮して残渣を残し、これをシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、油状生成物を得た。
【0117】
ステップD
ステップCの生成物50mgの溶液を、HClの4.0Mジオキサン溶液10当量分に溶解させた。この混合物を90分間攪拌し、次いで濃縮して、表題化合物を塩酸塩として得た。MS(M+H)=237.3。
【0118】
以下の1,2−ジアミンは、適切な出発材料を使用して、調製例31に記載したのと同様にして調製した。
【0119】
【表4】

【0120】
調製例33
2−(3,4−ジクロロ−フェノキシ)−エチルアミン
1.0gの(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸t−ブチルエステル、0.96gの2,3−ジクロロフェノール、および1.54gのトリフェニルホスフィンのTHF(20mL)溶液を、1.19gのアゾジカルボン酸ジイソプロピルを加えながら攪拌した。周囲温度で72時間攪拌した後、溶媒を除去し、残渣を10%の硫酸(10mL)に溶解させ、80℃に温めた。16時間後、反応液を周囲温度に冷却し、混合物を水で希釈し、EtOAc(2回)で洗浄した。有機層を水で洗浄し、合わせた水層のpHを、NaOHの10N溶液を用いて9に調整した。混合物をクロロホルム(3回)で抽出し、有機層を合わせて塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物を橙色の油として得た。MS(M+H)=204.2。
【0121】
以下のアリールオキシアミンは、適切な出発材料を使用して、調製例33に記載したのと同様にして調製した。
【0122】
【表5】

【0123】
調製例44
2−(ピリジン−2−イルオキシ)−エチルアミン
500mgの2−アミノエタノールおよび328mgの60%水素化ナトリウム−鉱油分散液をジオキサン(27mL)中に混ぜた混合物を、30分間加熱還流した。室温に冷却した後、930mgの2−クロロピリジンを加え、混合物を加温して還流させ、18時間その温度に保った。反応混合物を濃縮し、水で希釈し、クロロホルム(3回)で抽出した。有機抽出物を飽和ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を黄色の油状材料として得た。MS(M+H)=138.9。
【0124】
上述のスキーム1〜7に従って式(I)の化合物を調製するための例示的手順を以下の実施例で述べる。
【0125】
(実施例1)
6−t−ブチル−8−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
ステップA
24.8gのN−アセチルシスチンおよび32.6gのt−ブチルヒドラジン塩酸塩のEtOH(200mL)中懸濁液を0℃に保ちながら、19.8gのシアノギ酸エチルをゆっくりと加えた。15分後、20.2gのトリエチルアミンを15分間かけて滴下し、3時間その温度を保った。反応液を塩化メチレンで希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液(2回)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製してアミドラゾンを得た。MS(M+H)=188.3。
【0126】
ステップB
ステップAのアミドラゾン15.8gのクロロホルム溶液を0℃に冷却し、12.4gのトリホスゲンを30分間かけて少量ずつ加えた。周囲温度で18時間攪拌した後、反応混合物を、300mLの氷および200mLの重炭酸ナトリウムの飽和溶液中に注いだ。有機層を重炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−t−ブチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルを白色の固体として得た。MS(M+H)=214.2。
【0127】
ステップC
ステップBの生成物3.0g、7.41gの1−ブロモ−3,3−ジメチル−2−ブタノン、および4.15gの炭酸リチウムをアセトニトリル/DMFの2:1混合物(90mL)に溶かした溶液を、100℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で洗浄した。水層をEtOAcで抽出し、有機層を合わせて塩化リチウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、1−t−ブチル−4−(3,3−ジメチル−2−オキソ−ブチル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルが黄色の油として得られた。MS(M+H)=312.3。
【0128】
ステップD
ステップCの生成物8.60gおよび21.30gの酢酸アンモニウムのMeOH溶液を、100℃の密閉系で24時間加熱した。この溶液を周囲温度に冷却し、濃縮して油を残し、これをEtOAcと水とに分配した。水層を濃HClでpH5に酸性化し、次いでEtOAcで抽出した。有機層を合わせて飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,6−ジ−t−ブチル−2H,7H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3,8−ジオンを白色の固体として得た。MS(M+H)=265.3。
【0129】
ステップE
ステップDの生成物5.90gの塩化ホスホリル(100mL)溶液を110℃に加熱した。16時間後、反応混合物を冷却し、過剰の塩化ホスホリルを減圧下(15mmHg)での蒸留によって除去した。残渣をクロロホルムに溶解させ、200gの氷上に慎重に注いだ。氷が融解した後、層を分離し、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を合わせて飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−t−ブチル−8−クロロ−6−t−ブチル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを黄色の固体として得た。MS(M+H)=283.3。
【0130】
ステップF
ステップEの生成物4.10gの1,2−ジクロロエタン(142mL)溶液を5.60gの三塩化アルミニウムで処理し、懸濁液を80℃に加熱した。2時間後、反応混合物を周囲温度に冷却し、氷水(500g)中に注いだ。氷が溶解した後、混合物をEtOAcで抽出し、有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−t−ブチル−8−クロロ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを黄色の固体として得た。MS(M+H)=227.3。
【0131】
ステップG
ステップFの生成物0.50gおよび0.40gのエタノールアミンのTHF(6mL)溶液を16時間加熱還流した。反応混合物を周囲温度に冷却した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=252.3。
【0132】
以下の化合物は、適切な出発材料を使用して、実施例1に記載したのと同様にして調製した。
【0133】
【表6】

【0134】
以下の式(I)の化合物は、適切な反応物を使用して、実施例1のステップA〜Eに記載したのと同様にして調製した。
【0135】
【表7】

【0136】
以下の式(I)の化合物は、適切な反応物を使用して、実施例1のステップA〜Eに記載したのと同様にして調製した。
【0137】
【表8】

【0138】
(実施例17)
6−t−ブチル−8−(ピペリジン−4−イルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
ステップA
40mgの2−t−ブチル−8−クロロ−6−(3−ブロモ−フェニル)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン、31mgのN−(4−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−エタン−1,2−ジアミン、および22mgのジイソプロピルエチルアミンをTHF(1.0mL)に溶かした溶液を加熱還流した。16時間後、反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−(3−ブロモ−フェニル)−2−t−ブチル−8−[2−(4−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを白色の固体として得た。MS(M+H)=550.3。
【0139】
ステップB
ステップAの化合物40mgのジクロロエタン(1.0mL)溶液を176mgの三塩化ホウ素で処理し、混合物を126℃の密閉管中で16時間加熱した。反応液を周囲温度に冷却し、水を加えて過剰の三塩化ホウ素を慎重に失活させた。混合物をクロロホルムで抽出し、有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=494.2。
【0140】
以下の実施例は、三塩化ホウ素または三臭化ホウ素の存在下で適切な出発材料を使用して、実施例17に記載したのと同様にして調製した。
【0141】
【表9】

【0142】
(実施例20)
8−[2−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−エチルアミノ]−6−(4−クロロ−フェニル)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
ステップA
335mgの2−t−ブチル−8−クロロ−6−(4−クロロ−フェニル)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンの1,2−ジクロロエタン(10.0mL)溶液を2.35gの三臭化ホウ素で処理し、この溶液を密閉管中で125℃に加熱した。2時間後、反応液を周囲温度に冷却し、水を慎重に加えて入念に過剰のホウ素試薬を失活させた。反応混合物を2N NaOHでpH9に塩基性化し、次いで塩化アンモニウムの飽和溶液で酸性にした。水層をEtOAcで抽出し、有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、8−ブロモ−6−(4−クロロ−フェニル)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=438.3。
【0143】
ステップB
ステップAの生成物50mg、43mgのN−ベンゾチアゾール−2−イル−エタン−1,2−ジアミン、および124mgのトリエチルアミンのTHF(1.0mL)溶液を加熱還流した。16時間後、反応混合物を周囲温度に冷却し、次いでEtOAcと水とに分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣とし、それをシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=438.3。
【0144】
以下の式(I)の化合物は、適切な出発材料を使用して、実施例20に記載したのと同様にして調製した。
【0145】
【表10】

【0146】
(実施例42)
2−(8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−N−フェネチル−イソブチルアミド
ステップA
215mgの2−(2−t−ブチル−8−クロロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルおよび388mgのイソプロピルアミンのTHF(5.0mL)溶液を、2時間加熱還流した。反応混合物を周囲温度に冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルを淡黄色の固体として得た。MS(M+H)=350.4。
【0147】
ステップB
ステップAの生成物160mgを1,4−ジオキサン(5.0mL)および6N NaOH(1.0mL)に溶かした溶液を50℃に温めた。3日後、溶媒を除去し、残渣を水に溶解させ、クロロホルムで抽出した。2N HClを用いて水層のpHを3に調整し、次いで9:1のクロロホルム/IPA(3回)で抽出した。有機抽出物を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−2−メチル−プロピオン酸を白色の固体として得た。MS(M+H)=336.4。
【0148】
ステップC
ステップBの生成物45mg、31mgの2−フェネチルアミン、65mgのトリエチルアミン、および248mgの1−プロパンホスホン酸環状無水物のEtOAc(2.0mL)溶液を80℃に温めた。16時間後、反応液を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3a]ピラジン−6−イル)−N−フェネチル−イソブチルアミドを白色の固体として得た。MS(M+H)=439.5。
【0149】
ステップD
ステップCの生成物48mgおよび276mgの三臭化ホウ素のジクロロエタン(2.0mL)溶液を、125℃の密閉管中で加熱した。2時間後、反応液を周囲温度に冷却し、水を加えて過剰の試薬を慎重に失活させた。得られた混合物をEtOAcで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=383.4。
【0150】
以下の実施例は、相応しい出発材料を使用して、実施例42に記載したのと同様にして調製した。
【0151】
【表11】

【0152】
(実施例44)
6−イソプロピル−8−イソプロピルアミノ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
ステップA
400mgの2−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−2−メチル−プロピオン酸メチルのジオキサン(10.0mL)溶液に、6.0N KOH(1.0mL)を加え、混合物を16時間加熱還流した。反応混合物を周囲温度に冷却し、水で希釈し、6.0N HClを用いてpHを2.0に調整し、混合物をEtOAc(2回)で抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−2−メチル−プロピオン酸を白色の固体として残した。MS(M+H)=336.3。
【0153】
ステップB
ステップAの生成物300mgのAcOH(5.0mL)溶液を2時間加熱還流した。溶媒を除去して、2−t−ブチル−6−イソプロピル−8−イソプロピルアミノ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを淡緑色の固体として得た。この生成物240mgおよび329mgの三塩化アルミニウムのジクロロエタン(10.0mL)中懸濁液を、2時間加熱還流した。反応液を水中に注ぎ、得られた溶液をEtOAcで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物をオフホワイトの固体として得た。MS(M+H)=234.1。
【0154】
(実施例45)
3−(8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−N−フェネチル−ベンズアミド
ステップA
580mgの3−(2−t−ブチル−8−クロロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−安息香酸メチルエステルおよび944mgのイソプロピルアミンのTHF(8.0mL)溶液を、周囲温度で攪拌した。72時間後、反応液をEtOAcで希釈し、水で洗浄した後、塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、橙色の半固体とした。この材料を1,4−ジオキサン(6.0mL)に溶解させ、2N KOH(1.0mL)を加えた。この混合物を16時間加熱還流し、周囲温度に冷却し、溶媒を除去した。残渣を水に溶解させ、2N HClを用いてpHを3に調整してから、9:1のクロロホルム/MeOH(3回)で抽出した。有機抽出物を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、3−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−安息香酸を黄色の固体として残した。MS(M+H)=370.4。
【0155】
ステップB
ステップAの生成物50mg、33mgのフェネチルアミン、68mgのトリエチルアミン、および258mgの1−プロパンホスホン酸環状無水物のEtOAc(3.0mL)溶液を80℃に温めた。有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−N−フェネチル−ベンズアミドを白色の固体として得た。MS(M+H)=473.4。
【0156】
ステップC
ステップBの生成物32mgおよび251mgの三臭化ホウ素のジクロロエタン(2.0mL)溶液を、125℃の密閉管中で加熱した。2時間後、反応液を周囲温度に冷却し、水を加えて過剰の試薬を慎重に失活させた。得られた混合物をEtOAcで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=417.4。
【0157】
以下の実施例は、相応しい出発材料を使用して、実施例45に記載したのと同様にして調製した。
【0158】
【表12】

【0159】
(実施例48)
1−(8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−シクロペンタンカルボン酸
ステップA
365mgの1−(2−t−ブチル−8−クロロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−シクロペンタンカルボン酸エチルエステルおよび590mgのイソプロピルアミンのTHF(5.0mL)溶液を、2時間加熱還流した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−シクロペンタンカルボン酸エチルエステルを油として得た。MS(M+H)=390.3。
【0160】
ステップB
ステップAの生成物400mgの1,4−ジオキサン(10.mL)溶液を6N KOH(2.0mL)で処理し、混合物を60℃で3時間加熱した。反応液を周囲温度に冷却し、水で希釈し、2N HClを用いてpHを2に調整した。混合物をEtOAcで抽出し、有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−(2−t−ブチル−8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−シクロペンタンカルボン酸を白色の固体として得た。MS(M+H)=360.3。
【0161】
ステップC
ステップBの生成物300mgおよび440mgの三塩化アルミニウムのジクロロエタン(4.0mL)溶液を、80℃で1時間振盪した。反応液を周囲温度に冷却し、水を加えて反応を失活させた。混合物をEtOAc(2回)で抽出し、有機抽出物を合わせて塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、Shimadzuの逆相HPLC系(Shimadzu LC−8A Preparatory LC、Shimadzu Scientific Instrument Inc.USA、7102 Riverwood Dr.,Columbia,MD、Waters Symmetry30×50カラム、溶媒勾配=15〜100%のアセトニトリル/1%のギ酸水溶液、40mL/分)を使用して精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=306.2。
【0162】
(実施例49)
6−シクロペンチル−8−イソプロピルアミノ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
20mgの1−(8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−イル)−シクロペンタンカルボン酸のAcOH(3.0mL)溶液を、30分間かけて120℃に温めた。反応液を周囲温度に冷却し、水で希釈した。混合物をEtOAcで抽出し、有機層を水(2回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物を黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=262.3。
【0163】
(実施例50)
8−クロロ−5−フェニル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
ステップA
1.0gの3−ブロモ−5−フェニル−ピラジン−2−オール(J.Het.Chem.、665ページ(1978年))のオキシ塩化リン(10mL)溶液を4時間加熱還流し、次いで48時間周囲温度に置いた。反応液を200gの氷上に慎重に注いだ後、NaOHの5N溶液(100mL)を加えた。得られた溶液にリン酸二水素カリウムを加えて中和し、次いでクロロホルム(3回)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2,3−ジクロロフェニル−6−フェニル−ピラジンを黄色の固体として得た。MS(M+H)=226.1。
【0164】
ステップB
ステップAの生成物20.0gのIPA(134mL)溶液を8.58gの無水ヒドラジンで処理した。混合物を2時間加熱還流し、次いで周囲温度に冷却し、濃縮乾燥した。固体残渣を塩化メチレンに溶解させ、塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄褐色の固体とした。シリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、(3−クロロ−5−フェニル−ピラジン−2−イル)−ヒドラジンおよび(3−クロロ−6−フェニル−ピラジン−2−イル)−ヒドラジンが黄色の固体として等しい量で得られた。219mgの(3−クロロ−6−フェニル−ピラジン−2−イル)−ヒドラジンおよび324mgのCDIのTHF(10mL)溶液を周囲温度で4時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をEtOAcと水とに分配し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、8−クロロ−6−フェニル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを淡黄色の固体として得た。MS(M+H)=245.7。
【0165】
(実施例51)
8−イソプロピルアミノ−5−フェニル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
90mgの8−クロロ−6−フェニル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン、64mgのイソプロピルアミン、および73mgのTEAのTHF(10mL)溶液を、周囲温度で1時間攪拌し、次いで16時間加熱還流した。溶媒を除去し、残渣を水に溶解させ、2.0N HClを用いてpHを2.0に調整した。固体を収集し、アセトンで摩砕して、表題化合物を淡い黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=269.2。
【0166】
以下の化合物は、適切な出発材料を使用して、実施例51に記載したのと同様にして調製した。
【0167】
【表13】

【0168】
(実施例53)
8−イソプロピルアミノ−6−フェニル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
ステップA
15.3gのNaH(60%の鉱油中分散液)と80.0gの3−ブロモ−5−フェニル−ピラジン−2−オール(J Het.Chem.,665ページ(1978年))の混合物を15分間攪拌した。気体の放出が止んだ後、90.0gの無水トリフルオロメタンスルホン酸を1時間かけて滴下した。混合物をさらに30分間攪拌し、シリカゲルパッドで濾過し、固体を塩化メチレンで洗浄した。濾液を濃縮すると、3−ブロモ−5−フェニル−ピラジン−2−トリフルロメタンスルホナートが得られ、これをIPA(200mL)に溶解させ、4.48gのヒドラジンを加えながら攪拌した。混合物を周囲温度で16時間攪拌した。得られる固体を収集し、塩化メチレンで洗浄し、減圧下で乾燥させた。濾液を2〜3回上記反応条件下に置き直して、(3−ブロモ−5−フェニル−ピラジン−2−イル)−ヒドラジンをトリフルオロメタンスルホン酸塩として得た。265mgの(3−ブロモ−5−フェニル−ピラジン−2−イル)−ヒドラジントリフルオロメタンスルホン酸塩のTHF(5.0mL)溶液を、243mgのCDIを15分間かけて少量ずつ加えながら攪拌した。得られた溶液を1.5時間攪拌し、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、8−ブロモ−6−フェニル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=290.2。
【0169】
ステップB
ステップAの生成物29mgおよび118mgのイソプロピルアミンのTHF(5.0mL)溶液を16時間加熱還流した。反応液を4分の1の体積に濃縮し、水で希釈し、2N NClを用いてpHを2に調製した。固体を収集し、60℃のイソプロピルエーテル中で1時間摩砕してから収集し、乾燥させて、表題化合物を黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=270.1。
【0170】
以下の実施例は、適切な出発材料を使用して、実施例53に記載したのと同様にして調製した。
【0171】
【表14】

【0172】
(実施例56)
8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−カルボン酸
ステップA
7.1gの(3−クロロ−ピラジン−2−イル)−ヒドラジン塩酸塩(J.Org.Chem.、第29巻、3452ページ(1968年))の0℃のCHCl溶液を攪拌したものに、21.0gの無水トリフルオロ酢酸をゆっくりと加えた。反応液を30分間かけて周囲温度に温め、次いで水中に注いだ。層を分離し、水層を塩化メチレンで抽出した。有機層を合わせて水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、トリフルオロ酢酸N−(3−クロロ−ピラジン−2−イル)−ヒドラジドを黄色の固体として得た。MS(M+H)=241.2。
【0173】
ステップB
ステップAの生成物2.40gおよび1.97gのピリジンの0℃のAcOH(10.0mL)溶液を、1.92gの臭素のAcOH(1.0mL)溶液を滴下しながら攪拌した。得られた混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで周囲温度に温め、さらに16時間攪拌した。反応混合物を水中に注ぎ、EtOAc(2回)で抽出した。有機抽出物を合わせて水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して油とし、それをシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、トリフルオロ酢酸N−(5−ブロモ−3−クロロ−ピラジン−2−イル)−ヒドラジドを白色の固体として得た。MS(M+H)=320.1。
【0174】
ステップC
ステップBの生成物512mgのEtOH(8.0mL)溶液に濃HCl(1.0mL)を加え、混合物を加熱還流した。4時間後、反応液を濃縮乾燥し、残渣を水に溶解させ、重炭酸ナトリウムの飽和溶液を用いてpHを8に調整した。混合物をEtOAc(2回)で抽出し、有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、(5−ブロモ−3−クロロ−ピラジン−2−イル)−ヒドラジンを淡黄色の固体として得た。MS(M+H)=224.2。
【0175】
ステップD
ステップCの生成物2.50gのTHF(60mL)溶液を、3.32gのトリホスゲンを少量ずつ加えながら攪拌して、黄褐色の懸濁液とした。30分後に均質な溶液が得られ、慎重に水を加えて過剰のホスゲンを失活させ、混合物をEtOAcで抽出した。有機抽出物を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−ブロモ−8−クロロ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを淡黄色の固体として得た。MS(M+H)=280.1。
【0176】
ステップE
ステップDの生成物0.50gおよび0.59gのイソプロピルアミンのTHF(20mL)溶液を加熱還流した。1時間後、反応液を濃縮し、残渣をEtOAcと水とに分配した。層を分離し、有機相を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−ブロモ−8−イソプロピルアミノ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを淡い黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=271.2。
【0177】
ステップF
ステップEの生成物521mg、313mgの1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)プロパン、212mgの酢酸パラジウム(II)、および13.8gのTEAをMeOH/DMSOの10:1混合物(209mL)に溶かした溶液を、75℃の一酸化炭素雰囲気(45psi)中で攪拌した。14時間後、反応液を周囲温度に冷却し、EtOAcと水とに分配した。得られた混合物をケイソウ土パッドで濾過し、固体をEtOAcで洗浄した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせて塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−カルボン酸メチルエステルを油として得た。MS(M+H)=252.3。
【0178】
ステップG
ステップFの生成物720mgのジオキサン(10mL)溶液を6N KOH(2.0mL)で処理し、混合物を周囲温度で攪拌した。6時間後、濃HClを用いて反応液のpHを4.0に調整し、混合物を3:1のクロロホルム/IPA(3回)で抽出した。有機抽出物を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−カルボン酸を黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=236.0。
【0179】
(実施例57)
8−イソプロピルアミノ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6−カルボン酸フェネチル−アミド
272mgの6−ブロモ−8−イソプロピルアミノ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン、206mgの1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)プロパン、67mgの酢酸パラジウム(II)、および2.40gのフェネチルアミンをDMSO/TEAの10:1混合物に溶かした溶液を、70℃の一酸化炭素雰囲気(40psi)中で攪拌した。4時間後、反応液を周囲温度に冷却し、固体をケイソウ土パッドで濾過して除去した。濾液を水中に注ぎ、EtOAc(2回)で抽出した。有機抽出物を水、塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を淡黄色の固体として得た。(M+H)=339.3。
【0180】
以下の化合物は、適切な出発材料を使用して、実施例57に記載したのと同様にして調製した。
【0181】
【表15】

【0182】
(実施例63)
6−t−ブチル−8−(2−ピリジン−3−イル−エチルアミノ)−5−m−トリル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4.3−a]ピラジン−3−オン
ステップA
440mgの2,6−ジ−t−ブチル−8−クロロ−5−o−トリル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン、および504mgの三塩化アルミニウムのジクロロエタン(12.0mL)中懸濁液を100℃に加熱した。1時間後、反応液を周囲温度に冷却し、慎重に水を加えて過剰のアルミニウム試薬を失活させた。この混合物をクロロホルムで希釈し、層を分離した。有機層を水、次いで塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−t−ブチル−8−クロロ−5−o−トリル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを黄色の固体として得た。MS(M+H)=315.1。
【0183】
ステップB
ステップAの生成物31mgおよび120mgの2−ピリジン−3−イル−エチルアミンのTHF(3.0mL)溶液を16時間加熱還流した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を淡黄色の固体として得た。MS(M+H)=403.4。
【0184】
以下の実施例は、適切な出発材料を使用して、実施例63に記載したのと同様にして調製した。
【0185】
【表16】

【0186】
(実施例72)
6−t−ブチル−8−(3−ジメチルアミノ−プロピルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
23mgの6−t−ブチル−8−クロロ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンおよび41mgの3−(ジメチルアミノ)プロピルアミンのDMF(0.5mL)溶液を80℃に加熱した。16時間後、生成物を、Shimadzuの逆相HPLC系(Shimadzu LC−8A Preparatory LC、Waters Symmetry30×50mmカラム、溶媒勾配=15〜100%のアセトニトリル/1%のギ酸水溶液、流速=40mL/分)で精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=293.2。
【0187】
以下の実施例は、適切な出発材料を使用して、実施例72に記載したのと同様にして調製した。
【0188】
【表17】

【0189】
(実施例78)
6−t−ブチル−8−(ピペリジン−4−イルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
45mgの4−(6−t−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステルのジオキサン(10mL)溶液を6N KOH(1.0mL)で処理し、混合物を加熱還流した。8時間後、反応混合物を濃縮し、残渣を48%のHBrに溶解させ、80℃で加熱した。14時間後、反応混合物を濃縮して、表題化合物を黄褐色の固体として得た。MS(M+H)=290.3。
【0190】
(実施例79)
6−t−ブチル−8−(2−p−トリルオキシ−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
60mgの6−t−ブチル−8−クロロ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンおよび100mgの2−p−トリルオキシ−エチルアミン塩酸塩のDMF(2.0mL)溶液に、60mgのTEAを加えた。混合物を3時間かけて80℃に加熱し、次いで周囲温度に冷却し、EtOAcと水とに分配した。有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=342.5。
【0191】
以下の実施例は、適切な出発材料を使用して、実施例79に記載したのと同様にして調製した。
【0192】
【表18】

【0193】
(実施例98)
8−(2−アミノ−エチルアミノ)−6−t−ブチル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4.3−a]ピラジン−3−オン
100mgの[2−(6−t−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−イルアミノ)−エチル]−カルバミン酸t−ブチルエステルのジクロロメタン(5.0mL)溶液に、1.48gのTFAによる処理を周囲温度で16時間かけて施した。溶媒を除去し、残渣をエーテルから再結晶させて、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=251.3。
【0194】
(実施例99)
N−[2−(6−t−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−イルアミノ)−エチル]−ベンゼンスルホンアミド
50mgの8−(2−アミノ−エチルアミノ)−6−t−ブチル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン、97mgの塩化フェニルスルホニル、および61mgのジイソプロピルエチルアミンのDMF(1.0mL)溶液を、周囲温度で16時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水、次いで塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=391.4。
【0195】
(実施例100および101)
6−t−ブチル−8−(2−エタンスルホニル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンおよび6−t−ブチル−8−(2−エタンスルフィニル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
113mgの6−t−ブチル−8−(2−エチルスルファニル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンのAcOH(1.0mL)溶液に32%の過酢酸(0.8mL)を加え、混合物を周囲温度で攪拌した。16時間後、反応液を水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機抽出物を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。6−t−ブチル−8−(2−エタンスルホニル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン:MS(M+H)=328.3、6−t−ブチル−8−(2−エタンスルフィニル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン:MS(M+H)=310.6。
【0196】
(実施例102)
6−t−ブチル−5−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−8−(2−ピリジン−3−イル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
ステップA
炎で乾燥させたフラスコに、THF(3.0mL)および423mgの2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを装入した。溶液を−30℃に冷却し、n−ブチルリチウムの2.5Mヘキサン溶液1.0mLを滴下した。混合物を20分間かけて0℃に温め、次いで−78℃に冷却した。226mgの6−t−ブチル−8−クロロ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンのTHF(2.0mL)溶液を滴下し、得られた溶液を1時間攪拌した後、129mgのイソブチルアルデヒドを加えた。混合物を0℃に温め、塩化アンモニウムの飽和溶液を加えて反応を失活させた後、2N HClを用いて溶液のpHを3.0に調整した。混合物をEtOAcで抽出し、有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−t−ブチル−8−クロロ−5−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを白色の固体として得た。MS(M+H)=313.4。
【0197】
ステップB
ステップAの生成物70mg、34mgのTEA、および33mgの2−ピリジン−3−イル−エチルアミンの1−メチル−2−ピロリジノン(1.5mL)溶液を80℃に加熱した。6時間後、反応混合物を冷却し、水中に注ぎ、EtOAc、次いで15%のIPA/クロロホルムで抽出した。有機抽出物を洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をEtOAcに溶解させ、水および塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をエーテル/ヘキサンから再結晶させて、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=397.4。
【0198】
以下の実施例は、適切な出発材料を使用して、実施例102に記載したのと同様にして調製した。
【0199】
【表19】

【0200】
(実施例118)
6−イソプロピル−8−イソプロピルアミノ−5−(3−メチル−ブタ−1−エニル)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
0℃の濃硫酸(0.2mL)に、64mgの6−t−ブチル−5−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−8−(2−ピリジン−3−イル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを加えた。5分後、氷(2mL)を加えて反応を失活させ、NaOHの2N溶液を用いてpHを4に調整した。得られる沈殿を収集し、水で洗浄し、風乾して表題化合物を得た。MS(M+H)=302.4。
【0201】
(実施例119)
6−イソプロピル−8−イソプロピルアミノ−5−(3−メチル−ブチル)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
30mgの6−イソプロピル−8−イソプロピルアミノ−5−(3−メチル−ブタ−1−エニル)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンのEtOH(10mL)溶液を50mgの10%Pd/Cで処理した。混合物を35psiで1時間水素化にかけ、ケイソウ土で濾過して固体を除去した。濾液を濃縮して、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=304.4。
【0202】
ある8−アミノ−6−t−ブチル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン類似体の合成に向けた高速調製プロトコルを以下の実施例120で例示する。
【0203】
(実施例120)
6−t−ブチル−8−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
43.2mgのピリジン−3−イルメチルアミンおよび22.6mgの6−t−ブチル−8−クロロ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンを1−メチル−2−ピロリジノン(0.5mL)に溶かした溶液を、2ドラム容密閉容器に調製した。反応液を80℃で15時間振盪し、周囲温度に冷却し、逆相HPLCカラム(Shimadzu LC−8A Preparatory LC、Waters Symmetry30×50mmカラム、溶媒勾配=15〜100%のアセトニトリル/1%のギ酸水溶液、流速=40mL/分)に直接注入して精製した。所望の画分を蒸発にかけると、表題化合物が固体として得られた。MS(M+H)=297.6。
【0204】
以下の実施例は、適切な出発材料を使用して、実施例120に記載したのと同様にして調製した。アミン反応物を酸付加塩の形で用いた場合、反応混合物中にTEAも含めた。
【0205】
【表20−1】

【0206】
【表20−2】

【0207】
【表20−3】

【0208】
【表20−4】

【0209】
【表20−5】

【0210】
(実施例235)
6−t−ブチル−8−[2−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン
50mgの6−t−ブチル−8−クロロ−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンおよび68mgの2−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−エチルアミンのTHF(2mL)溶液を、マイクロ波装置(Emrys−Optimizer(登録商標)、Personal Chemistry Inc.、2 Hampshire St.,Suite 100,Foxboro,MA)に入れて150℃で10分間加熱した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、摩砕した後、表題化合物を白色の固体として得た。MS(M+H)=343.3。
【0211】
以下の実施例は、適切な出発材料を使用して、実施例235に記載したのと同様にして調製した。
【0212】
【表21】

【0213】
生物学的方法
GSK−3阻害
式(I)の化合物の、GSK−3を阻害する特異的な活性は、無細胞アッセイでも細胞ベースアッセイでも測定することができ、両方とも以前から関連分野に記載がある。たとえば、米国特許第6417185号および同第6489344号を参照されたく、これらの開示の全体を参照により本明細書に援用する。
【0214】
細胞なしの試験アッセイは、一般に、GSK−3を、ペプチド基質、放射標識ATP(たとえば、γ33P−ATPまたはγ32P−ATP(どちらもAmersham、米国イリノイ州アーリントンハインツから入手可能))、マグネシウムイオン、および試験する化合物と共にインキュベートして実施することができる。混合物をある期間インキュベートして、放射標識リン酸がGSK−3活性によってペプチド基質に取り込まれるようにする。次いで、通常は、ペプチド基質に結合することのできるリガンドを一定の量で含有するウェルに酵素反応混合物の全部または一部をまず移した後、反応混合物を洗浄して、未反応の放射標識ATPを除去する。洗浄後に各ウェルに残っているγ33Pまたはγ32Pの量をそこで定量して、ペプチド基質中に取り込まれた放射標識リン酸の量を決定する。阻害は、放射標識リン酸のペプチド基質への取り込みが対象と比べて減少した状態として観察される。アッセイに適するGSK−3ペプチド基質の例は、Wangら、Anal.Biochem.、第220巻、397402ページ(1994年)に記載されているSGSG結合型CREBペプチド配列である。試験アッセイ用の精製GSK−3は、たとえば、たとえばStambolicら、Current Biology、第6巻、1664〜1668ページ(1996年)に記載されているように、ヒトGSK−3β発現プラスミドを形質移入した細胞から得ることができる。
【0215】
上述のものと類似したGSK−3試験アッセイの別の例は、次のとおりである。すなわち、酵素活性を、γリン酸化物33P−ATP(Amersham、米国イリノイ州アーリントンハインツ、カタログ番号AH−9968)由来の33Pの、ビオチニル化ペプチド基質PKTP−KKAKKLへの取り込みとして検定する。反応は、50mMのトリス−HCl(pH8.0)、10mMのMgCl、0.1mMのNaVO、および1mMのDTTを含有する緩衝液中で実施する。ATPの最終濃度は0.5μM(最終比放射能は4μCi/nmol)とし、基質の最終濃度は0.75μMとする。反応は、酵素を加えることで開始し、室温で約60分間実施する。(最終濃度で)2.5mMのEDTA、0.05%のTriton−X100、100μMのATP、および1.25mg/mlのストレプトアビジンでコートされたSPAビーズ(Amersham、米国イリノイ州アーリントンハインツ、カタログ番号RPNQ0007)を含有する0.6体積の緩衝液を加えて反応を停止する。次いで、ビーズに付随する放射能を、標準のシンチレーション計数によって定量する。
【0216】
上述のものに類似した一般に好ましいGSK−3試験アッセイは次のとおりである。すなわち、酵素活性を、γリン酸化物である33P−ATP(Amersham、米国イリノイ州アーリントンハインツ、カタログ番号AH−9968)由来の33Pの、ビオチニル化ペプチド基質Biotin−SRHSSPHQpSEDEEE−OH(AnaSpec Inc.、米国カリフォルニア州San Jose)への取り込みとして検定する。反応は、8mMのMOPS、10mMのMg(OAc)、0.2mMのEDTA(pH7.0)、および1mMのDTTを含有する緩衝液中で実施する。ATPの最終濃度は2.0μM(最終比放射能は4μCi/nmol)とし、基質の最終濃度は1.0μMとする。反応は、酵素を加えることで開始し、室温で約75分間実施する。(最終濃度で)0.05mMのEDTA、0.1%のTriton−X100、100μMのATP、および2.5mg/mlのストレプトアビジンでコートされたSPAビーズを含有する0.6体積の緩衝液を加えて反応を停止する。次いで、ビーズに付随する放射能を標準のシンチレーション計数によって定量する。
【0217】
式(I)の化合物がGSK−3に対して示すIC50として示される阻害活性は、一般に、<10,000nMである。一般に好ましい化合物のIC50は、<200nMである。たとえば、化合物6−t−ブチル−8−[2−(4−メトキシ−フェノキシ)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オンのIC50は、4.84nMである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式(I)
【化1】

[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、
(1)水素、
(2)アセチル、
(3)次の1個〜3個、すなわち、
(A)シアノ、(B)ハロゲン、(C)−NR、(D)−COR、(E)−OR、(F)−SR、(G)−S(O)R、(H)−SO、(I)1個〜3個の、ハロゲン;ニトロ;−SONH;−(C〜C)アルキル;メチレンジオキシ;−COR;もしくは−ORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(J)1個〜3個の、ヒドロキシ;ニトロ;ハロゲン;−OR;−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;ヘテロアリール;トリフルオロメチル;もしくはヒドロキシで置換されていてもよい−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、(K)1個〜3個の、シアノ;−COR;もしくは−CHNRでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)シクロアルキル、または(L)1個〜3個の、アリールで置換されていてもよい−(C〜C)アルキル;−COR;ハロゲンでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;オキソ;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル
によってそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキルであって、
およびRが、それぞれ独立に、
(a)水素、(b)−SO、(c)1個〜3個の、ハロゲン;シアノ;ニトロ;−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルコキシ、もしくは−CORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(d)1個〜3個の、−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル;−(C〜C11)シクロアルキル;−(C〜C)アルコキシ;アリール;もしくはヘテロアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(e)1個〜3個の、ハロゲン;トリフルオロメチル;シアノ;ニトロ;−COR;−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい−(C〜C)アルキル;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、(f)1個〜3個の、−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル、または(g)−CORであり、あるいは
およびRは、これらの結合相手である窒素原子と一緒になって、窒素、酸素、および硫黄からそれぞれ独立に選択された1個〜3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5員または6員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、前記の5員または6員ヘテロシクロアルキル環は、アリールで置換されていてもよい1個〜3個の−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよく、
が、(h)ヒドロキシ、(i)1個〜3個の、−COH;−(C〜C)アルコキシ;もしくはアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(j)−(C〜C)アルコキシ、(k)ハロゲンで置換されていてもよいアリール、(l)ヘテロアリール、または(m)1個〜3個の、オキソ;−COH、もしくは−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、
が、(n)水素、(o)1個〜3個の、ヒドロキシ;−(C〜C)アルコキシ;ハロゲンで置換されていてもよいアリール;もしくは−CHNRで置換されていてもよいヘテロアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(p)1個〜3個の、ハロゲン;−(C〜C)アルキル;シアノ;トリフルオロメチル;もしくは−ORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(q)1個〜3個の、アミノ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;もしくは−CORでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、または(r)1個〜3個の−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであるもの、
(4)−(C〜C11)シクロアルキル、または
(5)1個〜3個の、ハロゲン;−COR;−(C〜C)アルキル;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、あるいは
およびRは、これらの結合相手である窒素原子と一緒になって、窒素、酸素、および硫黄からなる群からそれぞれ独立に選択された1個〜3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5員または6員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、前記の5員または6員ヘテロシクロアルキル環は、1個〜3個の、ハロゲン;−(C〜C)アルキル;または1個〜3個のハロゲン、トリフルオロメチル、およびシアノでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリールによってそれぞれ独立に置換されていてもよく、
およびRは、それぞれ独立に、(ii)水素、(iii)ハロゲン、(iv)1個〜3個の、ハロゲン;シアノ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;−COR;または−CONRでそれぞれ独立に置換されてもよいアリール、(v)1個〜3個の、1〜3個のハロゲンもしくはトリフルオロメチルでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;ヘテロアリール;−CONR;またはヒドロキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(vi)−COR、(vii)−CONR、あるいは(viii)1個〜3個の−CORでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)シクロアルキルである]の化合物、そのプロドラッグ、ならびにその化合物およびプロドラッグの薬学的に許容できる塩。
【請求項2】
およびRが、それぞれ独立に、
(1)水素、
(3)次の1個〜3個、すなわち、
(A)シアノ、(B)ハロゲン、(C)−NR、(D)−COR、(E)−OR、(F)−SR、(G)−S(O)R、(H)−SO、(I)1個〜3個の、ハロゲン;ニトロ;−SONH;−(C〜C)アルキル;メチレンジオキシ;−COR;もしくは−ORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(J)1個〜3個の、ヒドロキシ;ニトロ;ハロゲン;−OR;−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;ヘテロアリール;トリフルオロメチル;もしくはヒドロキシで置換されていてもよい−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、(K)1個〜3個の、シアノ;−COR;もしくは−CHNRでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)シクロアルキル、または(L)1個〜3個の、アリールで置換されていてもよい−(C〜C)アルキル;−COR;ハロゲンでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;オキソ;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル
によってそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキルであって、
およびRは、それぞれ独立に、
(a)水素、(b)−SO、(c)1個〜3個の、ハロゲン;シアノ;ニトロ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;もしくはCORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(d)1個〜3個の、−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル;−(C〜C11)シクロアルキル;−(C〜C)アルコキシ;アリール;もしくはヘテロアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(e)1個〜3個の、ハロゲン;トリフルオロメチル;シアノ;ニトロ;−COR;−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい−(C〜C)アルキル;もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、(f)1個〜3個の−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル、または(g)−CORであり、あるいは
およびRは、これらの結合相手である窒素原子と一緒になって、窒素、酸素、および硫黄からそれぞれ独立に選択された1個〜3個の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5員または6員ヘテロシクロアルキル環を形成しており、前記の5員または6員ヘテロシクロアルキル基は、アリールで置換されていてもよい1個〜3個の−(C〜C)アルキルで置換されていてもよく、
は、(h)ヒドロキシ、(i)1個〜3個の、−COH;−(C〜C)アルコキシ;もしくはアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(j)−(C〜C)アルコキシ、(k)ハロゲンで置換されていてもよいアリール、(I)ヘテロアリール、または(m)1個〜3個の、オキソ、−COH;もしくは−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、
は、(n)水素、(o)1個〜3個の、ヒドロキシ;−(C〜C)アルコキシ;ハロゲンで置換されていてもよいアリール;もしくは−CHNRで置換されていてもよいヘテロアリールでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキル、(p)1個〜3個の、ハロゲン;−(C〜C)アルキル;シアノ;トリフルオロメチル;もしくは−ORでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、(q)1個〜3個の、アミノ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;もしくは−CORでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、または(r)1個〜3個の−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであるもの、
(4)−(C〜C11)シクロアルキル、または
(5)1個〜3個の、ハロゲン、−COR、−(C〜C)アルキル、もしくは−(C〜C)アルコキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、
およびRが、それぞれ独立に、(ii)水素、(iv)1個〜3個の、ハロゲン;シアノ;−(C〜C)アルキル;−(C〜C)アルコキシ;−COR;または−CONRでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール、あるいは(v)1個〜3個の、1個〜3個のハロゲンまたはトリフルオロメチルでそれぞれ独立に置換されていてもよいアリール;ヘテロアリール;−CONR;またはヒドロキシでそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
およびRが、それぞれ独立に、
(1)水素、
(3)次の1個または2個、すなわち、
(A)シアノ、(E)−OR、(F)−SR、(I)ニトロで置換されていてもよいアリール、(J)1個または2個の−ORもしくは−(C〜C)アルキルでそれぞれ独立に置換されていてもよいヘテロアリール、または(L)オキソまたは−CORで置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキル
によってそれぞれ独立に置換されていてもよい−(C〜C)アルキルであって、Rが、(n)水素、(o)−(C〜C)アルキル、(p)シアノもしくは−ORで置換されていてもよいアリール、または(q)アミノ、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルコキシ、もしくは−CORで置換されていてもよいヘテロアリールであるもの、
(4)−(C〜C11)シクロアルキル、または
(5)−COR(Rは、(h)ヒドロキシ、(i)−(C〜C)アルキル、もしくは(j)−(C〜C)アルコキシである)で置換されていてもよい−(C〜C11)ヘテロシクロアルキルであり、
およびRが、それぞれ独立に、水素または−(C〜C)アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
5−[2−(6−tert−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−イルアミノ)−ニコチン酸メチルエステル;
8−[2−(3−アミノピリジン−2−イルオキシ)−エチルアミノ]−6−tert−ブチル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
3−(6−tert−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−イルアミノ)−プロピオニトリル;
4−(6−tert−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル;
3−[2−(6−tert−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[l,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−イルアミノ)−エトキシ]−ベンゾニトリル;
8−[2−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−エチルアミノ]−6−tert−ブチル−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[2−(4−メトキシ−フェノキシ)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[2−(7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[2−(ピリジン−3−イルオキシ)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[2−(ピリジン−4−イルオキシ)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[3−(3,5−ジメチル−ピラゾール−1−イル)−プロピルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[3−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−プロピルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[(ピリジン−4−イルメチル)−アミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[(テトラヒドロ−フラン−2−イル−メチル)−アミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(2−エチルスルファニル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(2−ヒドロキシ−1−メチル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(6−ヒドロキシ−ヘキシルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(2−メトキシ−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(2−ピリジン−3−イル−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(2−ピリジン−4−イル−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(4−ニトロ−ベンジルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
4−(6−tert−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル;
6−tert−ブチル−8−[2−(2−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[2−(2−メチル−ピリジン−3−イル)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[2−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−[2−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−エチルアミノ]−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−tert−ブチル−8−(3−メトキシ−プロピルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
6−イソプロピル−5−メチル−8−(2−ピリジン−3−イル−エチルアミノ)−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3−オン;
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、そのプロドラッグ、または前記化合物もしくは前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩。
【請求項5】
ある量の請求項1に記載の化合物、そのプロドラッグ、または前記化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩と、薬学的に許容できる担体、賦形剤、または希釈剤とを含む医薬組成物。
【請求項6】
グリコーゲンシンターゼキナーゼ3が関与する状態、疾患、または症状の、その治療を必要とする哺乳動物における治療方法であって、前記哺乳動物に、請求項1に記載の化合物、そのプロドラッグ、または前記化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩、あるいは前記の請求項1に記載の化合物、前記のそのプロドラッグ、または前記化合物もしくはプロドラッグの前記の薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を治療有効量投与することを含む方法。
【請求項7】
前記の状態、疾患、または症状が、アルツハイマー病、喘息、アテローム性動脈硬化症、不安、双極性障害、癌、糖尿病、痴呆、うつ病、脆弱化(frailty)、脱毛、心不全、本態性高血圧、高血糖、高脂血症、低血糖、炎症、虚血、男性の生殖能力および精子の運動性、気分障害、神経細胞死、肥満、強迫性障害、多嚢胞性卵巣障害、統合失調症、卒中、X症候群、または外傷性脳損傷である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
その阻害が必要な哺乳動物においてグリコーゲンシンターゼキナーゼ3の活性を阻害する方法であって、前記哺乳動物に、請求項1に記載の化合物、そのプロドラッグ、または前記化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩、あるいは前記の請求項1に記載の化合物、前記のそのプロドラッグ、または前記化合物もしくはプロドラッグの前記の薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3を阻害する量だけ投与することを含む方法。
【請求項9】
(a)ある量の請求項1に記載の化合物、そのプロドラッグ、または前記化合物もしくはプロドラッグの薬学的に許容できる塩と、
(b)ある量の、(i)抗血管形成薬、(ii)シグナル伝達阻害剤、(iii)抗増殖薬、(iv)NK−1受容体拮抗薬、(v)5HT1D受容体拮抗薬、(vi)選択的セロトニン再取込み阻害剤、(vii)抗精神病薬、(viii)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、(ix)神経保護薬、(x)組織プラスミノーゲン活性化因子、(xi)好中球抑制因子、または(xii)カリウムチャネルモジュレーターのうちの1種または複数と、
(c)薬学的に許容できる担体、賦形剤、または希釈剤と
を含む医薬組成物。
【請求項10】
(i)前記の抗血管形成薬が、セレコキシブ、バルデコキシブ、またはロフェコキシブであり、(ii)前記のシグナル伝達阻害剤が、上皮細胞増殖因子受容体応答阻害剤、血管内皮細胞増殖因子阻害剤、またはerbB2受容体阻害剤であり、(vi)前記の選択的セロトニン再取込み阻害剤が、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、フルボキサミン、ベンラファキシン、ネファゾドン、またはブプロピオンであり、(vii)前記の抗精神病薬が、ジプラジドン、オランザピン、リスペリドン、ソネピラゾール、またはゲピロンであり、(viii)前記のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤が、ドネペジル、リバスチグミン、メトリフォネート、フィソスチグミン、またはタクリンであり、(ix)前記の神経保護薬が、NMDA受容体拮抗薬である、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
グリコーゲンシンターゼキナーゼ3が関与する状態、疾患、または症状の、その治療を必要とする哺乳動物における治療方法であって、前記哺乳動物に、請求項9に記載の化合物を治療有効量投与することを含む方法。
【請求項12】
前記の状態、疾患、または症状が、アルツハイマー病、喘息、アテローム性動脈硬化症、不安、双極性障害、癌、糖尿病、痴呆、うつ病、脆弱化、脱毛、心不全、本態性高血圧、高血糖、高脂血症、低血糖、炎症、虚血、男性の生殖能力および精子の運動性、気分障害、神経細胞死、肥満、強迫性障害、多嚢胞性卵巣障害、統合失調症、卒中、X症候群、または外傷性脳損傷である、請求項11に記載の方法。

【公表番号】特表2007−508290(P2007−508290A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530734(P2006−530734)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【国際出願番号】PCT/IB2004/003137
【国際公開番号】WO2005/035532
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】