説明

MEMSパッケージおよびMEMSパッケージの製造方法

【課題】MEMSチップを半導体チップ上にフェースダウン実装した場合においても、半導体チップを経由することなくMEMSチップからパッケージの外部に結線できるようにする。
【解決手段】可動部16が半導体ウェハ31に対向するようにして、MEMSチップを半導体ウェハ31上にフェースダウン実装し、MEMSチップと半導体ウェハ31間の段差が解消されるように、MEMSチップの周囲の半導体ウェハ31上に樹脂層37を形成し、樹脂層37の表面および半導体基板の裏面の研削を行った後、半導体基板をウエットエッチングすることで、半導体基板を絶縁膜12から除去し、パッド電極33aに接続されたランド電極40aおよび電極15bの裏面に接続されたランド電極40bを樹脂層38上に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はMEMS(Micro Electro Mechanical System)パッケージおよびMEMSパッケージの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
MEMSの機械要素部品などを同一基板上に集積化する場合、半導体製造プロセスをそのまま流用しつつ、電子回路との集積化を容易に実現することができることから、シリコン基板が用いられることが多い。そして、シリコン基板上に空洞構造を形成することで、シリコン基板上に可動部を作成し、可動部の振動あるいは撓みなどを利用しながら動作させることで、MEMSとしての特性が得られている。
【0003】
特許文献1には、MEMSチップとICチップとを接続する場合、MEMSチップとICチップとの間の配線経路を短くするために、MEMSチップをICチップ上にフェースダウン実装する方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、MEMSチップがICチップ上にフェースダウン実装されるため、MEMSチップからパッケージの外部に直接結線することができず、MEMSチップからパッケージの外部に結線するには、ICチップを一旦経由させる必要がある。このため、ICチップとの間に寄生容量が形成されたり、ICチップとの間で相互にノイズを発生させたりする原因となり、高速信号やアナログ信号の取り扱いが困難になる。
【0005】
また、特許文献1に開示された方法では、MEMSチップがICチップ上にフェースダウン実装されるため、ICチップをマザー基板上にフリップチップ実装することができなくなり、ICチップからパッケージの外部に結線するには、ワイヤボンディングを用いる必要がある。このため、寄生インダクタンスが増大したり、特性インピーダンスの整合ができなくなることから、高速信号やアナログ信号の取り扱いがより一層困難になる。
【0006】
【特許文献1】USP6808955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、MEMSチップを半導体チップ上にフェースダウン実装した場合においても、半導体チップを経由することなくMEMSチップからパッケージの外部に結線することが可能なMEMSパッケージおよびMEMSパッケージの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、基板上に絶縁層を介して可動部が形成され、前記可動部を駆動させるための第1および第2の電極を前記絶縁層上に有するMEMSチップを、前記可動部が対向するように保持させながら半導体ウェハ上の一部の領域に突出電極を介して実装し、前記MEMSチップの前記第1の電極と前記半導体ウェハの第1のパッド電極とを電気的に接続する工程と、前記MEMSチップと前記半導体ウェハとの間の段差が解消されるように、前記MEMSチップの周囲の前記半導体ウェハ上に樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層を前記半導体基板とともに薄膜化した後、前記基板を前記絶縁層から除去する工程と、前記絶縁層の少なくとも一部を除去し、前記MEMSチップの第2の電極の裏面を露出させる工程と、前記樹脂層に開口部を設け、前記半導体ウェハ上の第2のパッド電極の表面を露出させる工程と、前記MEMSチップの第2の電極の裏面に接続される第1のランド電極と、前記半導体ウェハ上の第2のパッド電極の表面に接続される第2のランド電極とを前記樹脂層上に形成する工程とを備えることを特徴とするMEMSパッケージの製造方法を提供する。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、基板上に絶縁層を介して可動部が形成され、前記可動部を駆動させるための第1および第2の電極を前記絶縁層上に有するMEMSチップを、前記可動部が対向するように保持させながら半導体ウェハ上の一部の領域に突出電極を介して実装し、前記MEMSチップの第1の電極と、前記半導体ウェハの第1のパッド電極とを電気的に接続する工程と、前記MEMSチップが前記半導体ウェハ上に実装された時の前記絶縁層の位置よりも先端が上にくるような高さを有する導体バンプを前記半導体ウェハの第2のパッド電極上に形成する工程と、前記MEMSチップと前記半導体ウェハとの間の段差が解消されるように、前記MEMSチップおよび前記導体バンプの周囲の前記半導体ウェハ上に樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層を前記半導体基板とともに薄膜化することで前記導体バンプの表面を露出させた後、前記基板を前記絶縁層から除去する工程と、前記絶縁層の少なくとも一部を除去し、前記絶縁層上に形成された前記MEMSチップの第2の電極の裏面を露出させる工程と、前記MEMSチップの第2の電極の裏面に接続される第1のランド電極と、前記導体バンプの表面に接続される第2のランド電極とを前記樹脂層上に形成する工程とを備えることを特徴とするMEMSパッケージの製造方法を提供する。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、基板上に絶縁層を介して可動部が形成され、前記可動部を駆動させるための第1および第2の電極を前記絶縁層上に有するMEMSチップを、前記可動部が対向するように保持させながら半導体ウェハ上の一部の領域に突出電極を介して実装し、前記MEMSチップの第1の電極と、前記半導体ウェハの第1のパッド電極とを電気的に接続する工程と、前記MEMSチップと前記半導体ウェハとの間の隙間に第1の樹脂層を充填する工程と、前記MEMSチップと前記半導体ウェハとの間の隙間に第1の樹脂層を充填した後、前記基板を前記絶縁層から除去する工程と、前記基板が除去されたMEMSチップと前記半導体ウェハとの間の段差が解消されるように、前記MEMSチップの周囲の前記半導体ウェハ上に第2の樹脂層を形成する工程と、前記MEMSチップの第2の電極の裏面および前記半導体ウェハ上の第2のパッド電極の表面を露出させるための開口部を前記第2の樹脂層に形成する工程と、前記MEMSチップの第2の電極の裏面に接続される第1のランド電極と、前記半導体ウェハ上の第2のパッド電極の表面に接続される第2のランド電極とを前記第2の樹脂層上に形成する工程とを備えることを特徴とするMEMSパッケージの製造方法を提供する。
【0011】
また、本発明の一態様によれば、半導体素子およびパッド電極が形成された半導体チップと、絶縁層上に形成された可動部と、前記絶縁層上に形成された前記可動部を駆動させるための第1および第2の電極と、前記第1の電極上に形成され、前記パッド電極と前記第1の電極とを接続する突出電極と、前記絶縁層に形成された開口部を介して前記第2の電極の裏面に接続されたランド電極とを備えることを特徴とするMEMSパッケージを提供する。
【0012】
また、本発明の一態様によれば、半導体素子およびパッド電極が形成された半導体チップと、絶縁層上に可動部が形成され、前記可動部が前記半導体チップと対向するように前記半導体チップ上の一部の領域に突出電極を介して実装されたMEMSチップと、前記MEMSチップの周囲の前記半導体チップ上に形成され、前記MEMSチップと前記半導体チップとの間の段差を解消させる樹脂層と、前記樹脂層を貫通し、前記パッド電極に接続される導電部材と、前記導電部材に電気的に接続委され、前記樹脂層上に形成されたランド電極とを備えることを特徴とするMEMSパッケージを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、MEMSチップを半導体チップ上にフェースダウン実装した場合においても、半導体チップを経由することなくMEMSチップからパッケージの外部に結線することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係るMEMSパッケージについて図面を参照しながら説明する。
【0015】
(第1実施形態)
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図である。
図1において、MEMSチップには、半導体基板11が設けられ、半導体基板11上には、絶縁膜12、13が順次形成されている。なお、半導体基板11の材質としては、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、GaP、GaN、ZnSe、GaInAsPなどの中から選択することができる。また、半導体基板11の抵抗値は、特定の値に限定されることなく、任意の値でよい。
【0016】
また、絶縁膜12、13の材質および膜厚は、半導体基板11を除去した時に、絶縁膜12、13の自重や可動部16の重さなどで絶縁膜12、13が撓まないように設定することができる。例えば、絶縁膜12としては、膜厚が1μm以下のシリコン窒化膜、絶縁膜13としては、膜厚が1μm以上のシリコン酸化膜を用いることができ、絶縁膜12、13は、CVD法で形成することができる。
【0017】
そして、絶縁膜13上には、配線14a、14bおよび電極15a、15bが形成され、配線14a、14bは電極15a、15bにそれぞれ接続されている。そして、配線14a上には、配線14aと離間された可動部16が形成され、可動部16は配線14bに接続されている。なお、配線14a、14bおよび電極15a、15bは下層金属層、可動部16は上層金属層を用いて形成することができ、配線14a、14b、電極15a、15bおよび可動部16の材質としては、例えば、AlまたはCuなどを用いることができる。
【0018】
そして、配線14a、14bおよび電極15a、15b上には、層間絶縁膜17が形成され、層間絶縁膜17および可動部16上には、可動部16と離間されたキャップ層18、19および有機塗布層20が順次積層されている。ここで、キャップ層18には、可動部16の周囲に空洞を形成するための犠牲膜を除去する開口部K1、K2が形成されている。なお、層間絶縁膜17およびキャップ層18、19は、CVD法で形成することができ、有機塗布層20は、スピンコート法で形成することができる。
【0019】
そして、層間絶縁膜17、キャップ層18、19および有機塗布層20には、電極15aの表面を露出させる開口部K2が形成され、電極15aの表面および開口部K2の側壁には、下地金属層21が形成されている。なお、下地金属層21は、シード電極を兼用することができ、下地金属層21の材質としては、例えば、Ti、Cu、Ni、Au、Pdなどの単体または合金を用いることができる。
【0020】
そして、電極15a上には、下地金属層21を介して開口部K2内に埋め込まれ、有機塗布層20上に突出する突出電極22が形成されている。なお、突出電極22の高さは、突出電極22の先端が、可動部16上の有機塗布層20よりも上にくるように設定することができる。また、突出電極22としては、例えば、ハンダボールあるいはAuバンプあるいは半田材などで被覆されたCuバンプやNiバンプなどを用いることができる。また、突出電極22の形成方法としては、電解メッキを用いるようにしてもよいし、半田印刷でもよいし、半田ボールをマウントする方法でもよい。
【0021】
一方、図2(a)に示すように、半導体素子が形成された半導体ウェハ31上には、絶縁層32を介してパッド電極33a、33bが形成され、絶縁層32およびパッド電極33a、33b上には保護膜34が形成されている。なお、半導体ウェハ31の材質としては、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、GaP、GaN、ZnSe、GaInAsPなどの中から選択することができる。そして、保護膜34には、パッド電極33a、33bの表面をそれぞれ露出させる開口部K11、K12が形成されている。
【0022】
そして、図2(b)に示すように、パッド電極33b上に、下地金属層35を介して突出電極36を形成する。なお、下地金属層35の材質としては、例えば、Ti、Cu、Ni、Pdなどの単体または合金を用いることができる。また、突出電極36としては、例えば、ハンダボールあるいはAuバンプ、半田材などで被覆されたCuバンプまたはNiバンプなどを用いることができる。また、突出電極36の形成方法としては、電解メッキを用いるようにしてもよいし、半田印刷でもよいし、半田ボールをマウントする方法でもよい。なお、図1に示す構造体と、図2(b)に示す構造体とは、どちらを先に形成してもよく、順序を問わない。
【0023】
次に、図3(a)に示すように、図1の突出電極22と図2(b)の突出電極36とを接合させることにより、可動部16が半導体ウェハ31に対向するようにして、図1のMEMSチップを図3の半導体ウェハ31上にフェースダウン実装し、MEMSチップの電極15aと半導体ウェハ31のパッド電極33bを接続する。
【0024】
なお、突出電極22、36を介してMEMSチップを半導体ウェハ31上にフェースダウン実装する場合、半田接合や合金接合などの金属接合を用いるようにしてもよいし、ACF(Anisotropic Conductive Film)接合、NCF(Nonconductive Film)接合、ACP(Anisotropic Conductive Paste)接合、NCP(Nonconductive Paste)接合などの圧接接合を用いるようにしてもよい。
【0025】
ここで、MEMSチップおよび半導体ウェハ31は、それぞれ別個のウェハから製造することができ、ウェハレベルテストによってそれぞれ良品選別してから、MEMSチップを半導体ウェハ31上にフェースダウン実装することが可能となることから、製造歩留まりを向上させることができる。
【0026】
次に、図3(b)に示すように、ポッティングまたはモールドなどの方法を用いることにより、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の段差が解消されるように、MEMSチップの周囲の半導体ウェハ31上に樹脂層37を形成するとともに、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の隙間に樹脂層37を充填する。なお、樹脂層37の材質としては、例えば、エポキシ樹脂やシリコン樹脂などを用いることができる。また、半導体ウェハ31上の樹脂層37の膜厚は、樹脂層37の表面が絶縁膜13よりも上で、半導体基板11の裏面よりも下にくるように設定することが好ましい。また、図3(b)の方法では、MEMSチップの周囲の半導体ウェハ31上に樹脂層37を形成するとともに、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の隙間にも樹脂層37を充填する方法について説明したが、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の隙間に樹脂層37を充填することなく、MEMSチップの周囲の半導体ウェハ31上に樹脂層37を形成するようにしてもよい。
【0027】
次に、図4(a)に示すように、樹脂層37の表面および半導体基板11の裏面の研削を行うことにより、樹脂層37および半導体基板11を薄膜化する。なお、樹脂層37および半導体基板11を薄膜化する方法としては、例えば、機械的な切削加工やサンドブラストを用いることができる。
【0028】
次に、図4(b)に示すように、半導体基板11をウエットエッチングすることで、半導体基板11を絶縁膜12上から除去する。ここで、ウエットエッチングにて半導体基板11を絶縁膜12から除去することにより、絶縁膜12が損傷するのを防止することが可能となるとともに、絶縁膜12と半導体基板11との選択比を大きくすることができ、絶縁膜12の膜厚を高精度に管理することができる。
【0029】
次に、図5(a)に示すように、ポッティングまたはモールドなどの方法を用いることにより、樹脂層37および絶縁膜12上に樹脂層38を形成する。なお、樹脂層38の材質としては、例えば、エポキシ樹脂やシリコン樹脂などを用いることができる。
そして、フォトリソグラフィー技術およびドライエッチング技術を用いることにより、電極15bの裏面を露出させる開口部K13を樹脂層38および絶縁膜12、13に形成する。
【0030】
ここで、半導体基板11を除去してから、開口部K13を樹脂層38および絶縁膜12、13に形成することにより、樹脂層38および絶縁膜12、13を通してアライメントを行うことが可能となる。このため、開口部K13を形成するためのアライメントを行うために、両面露光機などの高価な装置を用いる必要がなくなり、MEMSパッケージの製造時のコストダウンを図ることができる。
また、半導体基板11を除去することにより、電極15bの裏面に結線を行う場合においても、半導体基板11に高アスペクト比の開口部を形成したり、その開口部の側壁に絶縁膜を形成したりする必要がなくなり、製造工程を簡略化することが可能となる。
【0031】
次に、図5(b)に示すように、レーザ加工を用いることにより、パッド電極33aの表面を露出させる開口部K14を樹脂層37、38に形成する。なお、樹脂層37、38として感光性樹脂を用いるようにしてもよい。この場合、感光性樹脂の露光および現像により開口部K14を形成することができる。
【0032】
次に、図6(a)に示すように、例えば、蒸着またはスパッタなどの方法を用いることにより、パッド電極33aの表面、電極15bの裏面、開口部K13、14の側壁および樹脂層38の表面にシード層を形成する。そして、選択メッキ用のレジストパターンをシード層上に形成し、その選択メッキ用のレジストパターンをマスクとしてシード層上に電解メッキを行うことで、パッド電極33aの表面に接続された配線39aおよび配線39aに接続されたランド電極40aを樹脂層38上に形成するとともに、電極15bの裏面に接続された配線39bおよび配線39bに接続されたランド電極40bを樹脂層38上に形成する。そして、選択メッキ用のレジストパターンを除去した後、そのレジストパターン下のシード層を除去することにより、配線39a、39bを電気的に分離する。
【0033】
次に、図6(b)に示すように、配線39a、39bおよびランド電極40a、40b上にソルダーレジスト41を形成し、ランド電極40a、40bの表面をそれぞれ露出させる開口部K15、K16をソルダーレジスト41に形成する。
【0034】
次に、図7に示すように、ランド電極40a、40bにそれぞれ接合された突出電極42a、42bをランド電極40a、40b上にそれぞれ形成する。そして、突出電極42a、42bが形成された半導体ウェハ31をダイシングすることにより、半導体ウェハ31を半導体チップごとに個片化する。なお、突出電極42a、42bとしては、例えば、ハンダボールあるいはAuバンプ、半田材などで被覆されたCuバンプまたはNiバンプなどを用いることができる。また、突出電極42a、42bの形成方法としては、電解メッキを用いるようにしてもよいし、半田印刷でもよいし、半田ボールをマウントする方法でもよい。
【0035】
ここで、MEMSチップを半導体ウェハ31にフェースダウン実装してから、MEMSチップの半導体基板11を除去することにより、MEMSチップのハンドリングを可能としつつ、配線14a、14bおよび電極15a、15bと半導体基板11との間の浮遊容量を削減することができ、配線14a、14bにて伝送される信号の損失を低減することできる。
【0036】
また、MEMSチップの電極15bの裏面をランド電極40bと結線することにより、MEMSチップが半導体ウェハ31上にフェースダウン実装された場合においても、MEMSチップからMEMSパッケージの外部に直接結線することが可能となる。このため、MEMSチップからMEMSパッケージの外部に結線するために、半導体ウェハ31を一旦経由させる必要がなくなり、半導体ウェハ31との間に寄生容量が形成されたり、半導体ウェハ31との間で相互にノイズを発生させたりするのを防止することが可能となることから、高速信号やアナログ信号の取り扱いを容易化することができる。
【0037】
また、MEMSチップの周囲の半導体ウェハ31上に樹脂層37、38を形成することにより、MEMSチップが半導体ウェハ31上にフェースダウン実装されている場合においても、パッド電極33aおよび電極15bにそれぞれ接続された突出電極42a、42bを半導体ウェハ31上に形成することが可能となる。このため、MEMSチップがフェースダウン実装されたICチップをマザー基板上にフリップチップ実装することが可能となり、ICチップからパッケージの外部に結線するために、ワイヤボンディングを用いる必要がなくなることから、寄生インダクタンスが増大したり、特性インピーダンスの整合がとれなくなくなるのを防止することができ、高速信号やアナログ信号の取り扱いをより一層容易化することが可能となるとともに、MEMSパッケージの小型化を図ることができる。
【0038】
なお、MEMSパッケージの厚さをさらに薄くするために、機械研削などによって半導体ウェハ31の裏面を薄膜化するようにしてもよい。この機械研削は、例えば、図2(b)の工程の前後または図4(a)の工程の前後または図7の工程の前後などに行うことが好ましい。
【0039】
(第2実施形態)
図8および図9は、本発明の第2実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図である。
図8(a)において、図1〜図6(a)までの工程を行った後、ランド電極40a、40b上に金属ピラー51a、51bをそれぞれ形成する。なお、金属ピラー51a、51bの材質としては、例えば、Cu、Ni、Alなどを用いることができる。
【0040】
次に、図8(b)に示すように、ポッティングまたはモールドなどの方法を用いることにより、金属ピラー51a、51bが覆われるようにして樹脂層38上に樹脂層52を形成する。なお、樹脂層52の材質としては、例えば、エポキシ樹脂やシリコン樹脂などを用いることができる。
【0041】
次に、図9(a)に示すように、樹脂層52の表面の研削を行うことにより、樹脂層52を薄膜化し、金属ピラー51a、51bの表面を露出させる。なお、樹脂層52を薄膜化する方法としては、例えば、機械的な切削加工やサンドブラストを用いることができる。
【0042】
次に、図9(b)に示すように、ランド電極40a、40bにそれぞれ接合された突出電極53a、53bをランド電極40a、40b上にそれぞれ形成する。そして、突出電極53a、53が形成された半導体ウェハ31をダイシングすることにより、半導体ウェハ31を半導体チップごとに個片化する。
【0043】
これにより、MEMSチップがICチップ上にフェースダウン実装されたMEMSパッケージをチップサイズパッケージとして構成することが可能となり、配線39a、39bおよびランド電極40a、40bを樹脂層52にて保護することが可能となることから、MEMSパッケージの信頼性を向上させることができる。
【0044】
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図である。
図10において、図7の構成に加え、パッド電極33a上にはスタッドバンプ54が形成されている。なお、スタッドバンプ54の材質としては、例えば、Au、Cu、Niなどを用いることができる。ここで、スタッドバンプ54は、図2(a)の工程の前後に形成することができる。
【0045】
そして、図2(a)の工程の前後でスタッドバンプ54をパッド電極33a上に形成した後、図2(b)〜図7の工程を行うことで、図10のMEMSパッケージを製造することができる。
【0046】
ここで、パッド電極33a上にスタッドバンプ54を形成することにより、図5(b)の工程で樹脂層37、38に開口部K14を形成する時のレーザ加工のストッパとしてスタッドバンプ54を用いることができる。このため、レーザ加工のマージンを広げることが可能となるとともに、レーザ加工の深さも低減することができ、加工精度を向上させつつ、加工時間を短縮することができる。
【0047】
(第4実施形態)
図11〜図15は、本発明の第4実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図である。
図11(a)において、パッド電極33b上に導体バンプ60を形成する。なお、導体バンプ60の形成は、図3の工程の前後で行うことができる。また、導体バンプ60は、図10のスタッドバンプ54を多段に積層することで構成することができる。また、導体バンプ60の高さは、図1のMEMSチップが半導体ウェハ31上にフェースダウン実装された時の絶縁層12の位置よりも先端が上にくるように設定することができる。例えば、図10のスタッドバンプ54を3段分積層し、90μm程度の高さに設定することができる。
【0048】
次に、図11(b)に示すように、導体バンプ60を避けるようにして、図1の突出電極22と図11(a)の突出電極36とを接合させることにより、可動部16が半導体ウェハ31に対向するようにして、図1のMEMSチップを図11(a)の半導体ウェハ31上にフェースダウン実装し、MEMSチップの電極15aと半導体ウェハ31のパッド電極33bを接続する。
【0049】
次に、図12(a)に示すように、ポッティングまたはモールドなどの方法を用いることにより、導体バンプ60が覆われるようにしながら、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の段差が解消されるように、MEMSチップの周囲の半導体ウェハ31上に樹脂層67を形成するとともに、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の隙間に樹脂層67を充填する。
【0050】
次に、図12(b)に示すように、樹脂層67の表面および半導体基板11の裏面の研削を行うことにより、樹脂層67および半導体基板11を薄膜化するとともに、導体バンプ60の表面を露出させる。
【0051】
次に、図13(a)に示すように、半導体基板11をウエットエッチングすることで、半導体基板11を絶縁膜12上から除去する。
【0052】
次に、図13(b)に示すように、ポッティングまたはモールドなどの方法を用いることにより、樹脂層67および絶縁膜12上に樹脂層68を形成する。
そして、フォトリソグラフィー技術およびドライエッチング技術を用いることにより、導体バンプ60の表面を露出させる開口部K33を樹脂層68に形成するとともに、電極15bの裏面を露出させる開口部K34を樹脂層68および絶縁膜12、13に形成する。
【0053】
次に、図14(a)に示すように、例えば、蒸着またはスパッタなどの方法を用いることにより、導体バンプ60の表面、電極15bの裏面、開口部K33、34の側壁および樹脂層68の表面にシード層を形成する。そして、選択メッキ用のレジストパターンを樹脂層68上に形成し、その選択メッキ用のレジストパターンをマスクとしてシード層上に電解メッキを行うことで、導体バンプ60の表面に接続された配線69aおよび配線69aに接続されたランド電極70aを樹脂層68上に形成するとともに、電極15bの裏面に接続された配線69bおよび配線69bに接続されたランド電極70bを樹脂層68上に形成する。そして、選択メッキ用のレジストパターンを除去した後、そのレジストパターン下のシード層を除去することにより、配線69a、69bを電気的に分離する。
【0054】
次に、図14(b)に示すように、配線69a、69bおよびランド電極70a、70b上にソルダーレジスト71を形成し、ランド電極70a、70bの表面をそれぞれ露出させる開口部K35、K36をソルダーレジスト71に形成する。
【0055】
次に、図15に示すように、ランド電極70a、70bにそれぞれ接合された突出電極72a、72bをランド電極70a、70b上にそれぞれ形成する。そして、突出電極72a、72bが形成された半導体ウェハ31をダイシングすることにより、半導体ウェハ31を半導体チップごとに個片化する。
【0056】
ここで、パッド電極33b上に導体バンプ60を形成してから、半導体ウェハ31上に樹脂層67を形成することで、パッド電極33bを露出させるための開口部を樹脂層67に形成することなく、パッド電極33bと突出電極72aとを電気的に接続することが可能となり、レーザ加工を省略することができる。
【0057】
(第5実施形態)
図16〜図21は、本発明の第5実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図である。
図16(a)において、図3(a)の工程の後、ポッティングなどの方法を用いることにより、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の隙間に樹脂層80を充填する。なお、樹脂層80の材質としては、例えば、エポキシ樹脂やシリコン樹脂などを用いることができる。
【0058】
次に、図16(b)に示すように、ポッティングなどの方法を用いることにより、MEMSチップの周囲の半導体ウェハ31上に樹脂層81を形成する。なお、樹脂層81の材質としては、例えば、レジストなどを用いることができる。また、樹脂層81の厚みは、樹脂層81の表面が、絶縁膜12より上で半導体基板11の裏面より下にくるように設定することが好ましい。
【0059】
次に、図17(a)に示すように、半導体基板11をウエットエッチングすることで、半導体基板11を絶縁膜12上から除去する。
【0060】
次に、図17(b)に示すように、樹脂層80、81の異方性エッチングを行うことで、MEMSチップの周囲の樹脂層80、81を半導体ウェハ31上から除去する。
【0061】
次に、図18(a)に示すように、ポッティングまたはモールドなどの方法を用いることにより、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の段差が解消されるように、MEMSチップ上およびMEMSチップの周囲の半導体ウェハ31上に感光性樹脂層82を形成する。なお、感光性樹脂層82の材質としては、例えば、感光性ポリイミドを用いることができる。そして、感光性樹脂層82の露光および現像を選択的に行うことにより、パッド電極33aの表面を露出させる開口部K42および電極15bの裏面上の絶縁膜12を露出させる開口部K43を感光性樹脂層82に形成する。そして、フォトリソグラフィー技術およびドライエッチング技術を用いることにより、電極15bの裏面を露出させる開口部K41を絶縁膜12、13に形成する。
【0062】
次に、図18(b)に示すように、例えば、蒸着またはスパッタなどの方法を用いることにより、パッド電極33aの表面、電極15bの裏面、開口部K41〜K43の側壁および感光性樹脂層82の表面にシード層83を形成する。そして、選択メッキ用のレジストパターン84をシード層83上に形成し、その選択メッキ用のレジストパターン84をマスクとしてシード層83上に電解メッキを行うことで、パッド電極33aの表面に接続された配線85aおよび配線85aに接続されたランド電極86aを感光性樹脂層82上に形成するとともに、電極15bの裏面に接続された配線85bおよび配線85bに接続されたランド電極86bを感光性樹脂層82上に形成する。
【0063】
次に、図19(a)に示すように、選択メッキ用のレジストパターン84を除去した後、選択メッキ用のレジストパターン87をシード層83上に形成し、その選択メッキ用のレジストパターン87をマスクとしてランド電極86a、86b上に電解メッキを行うことで、ランド電極86a、86b上に金属ピラー88a、88bをそれぞれ形成する。
【0064】
次に、図19(b)に示すように、選択メッキ用のレジストパターン87を除去した後、配線85a、85bおよびランド電極86a、86bから露出したシード層83を除去することにより、配線85a、85bを電気的に分離する。
【0065】
次に、図20(a)に示すように、ポッティングまたはモールドなどの方法を用いることにより、金属ピラー88a、88bが覆われるようにして感光性樹脂層82上に樹脂層89を形成する。なお、樹脂層89の材質としては、例えば、エポキシ樹脂やシリコン樹脂などを用いることができる。
【0066】
次に、図20(b)に示すように、樹脂層89の表面の研削を行うことにより、樹脂層89を薄膜化し、金属ピラー88a、88の表面を露出させる。なお、樹脂層89を薄膜化する方法としては、例えば、機械的な切削加工やサンドブラストを用いることができる。
【0067】
次に、図21に示すように、ランド電極86a、86bにそれぞれ接合された突出電極90a、90bをランド電極86a、86b上にそれぞれ形成する。そして、突出電極90a、90bが形成された半導体ウェハ31をダイシングすることにより、半導体ウェハ31を半導体チップごとに個片化する。
【0068】
ここで、MEMSチップから半導体基板11を除去してから、感光性樹脂層82を半導体ウェハ31上に形成し、MEMSチップと半導体ウェハ31との間の段差を解消させることにより、半導体基板11を機械研削にて薄膜化する必要がなくなり、MEMSチップに対するダメージを低減することができる。
【0069】
なお、上述した実施形態では、1個のICチップに対して1個のMEMSチップをフェースダウン実装する方法について説明したが、1個のICチップに対して複数のMEMSチップをフェースダウン実装するようにしてもよい。
また、MEMSチップがフェースダウン実装されるウェハは必ずしもICウェハに限定されることなく、MEMSウェハであってもよいし、配線だけが形成されたウェハであってもよいし、受動部品が形成されたウェハであってもよい。また、ICウェハ上にフェースダウン実装されるMEMSチップは、SOIウェハを用いたICチップであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】第1実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図2】第1実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図3】第1実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図4】第1実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図5】第1実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図6】第1実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図7】第1実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図8】第2実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図9】第2実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図10】第3実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図11】第4実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図12】第4実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図13】第4実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図14】第4実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図15】の第4実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図16】第5実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図17】第5実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図18】第5実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図19】第5実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図20】第5実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【図21】第5実施形態に係るMEMSパッケージの製造方法を示す断面図。
【符号の説明】
【0071】
11 半導体基板、12、13 絶縁膜、14a、14b、39a、39b、69a、69b、85a、85b 配線、15a、15b、86a、86b 電極、40a、40b、70a、70b ランド電極、16 可動部、17、32 層間絶縁膜、18、19 キャップ層、20 有機塗布層、21、35 下地金属層、22、36、42a、42b、53a、53b、72a、72b、90a、90b 突出電極、K1、K2、K11〜K16、K21、K22、K33〜K36、K41〜K45 開口部、31 半導体ウェハ、32 絶縁層、33a、33b パッド電極、34 保護膜、37、38、52、67、68、80、81、89 樹脂層、41、71 ソルダーレジスト、51a、51b、88a、88b 金属ピラー、54 スタッドバンプ、60 導体バンプ、82 感光性樹脂層、83 シード層、84、87 レジストパターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に絶縁層を介して可動部が形成され、前記可動部を駆動させるための第1および第2の電極を前記絶縁層上に有するMEMSチップを、前記可動部が対向するように保持させながら半導体ウェハ上の一部の領域に突出電極を介して実装し、前記MEMSチップの前記第1の電極と前記半導体ウェハの第1のパッド電極とを電気的に接続する工程と、
前記MEMSチップと前記半導体ウェハとの間の段差が解消されるように、前記MEMSチップの周囲の前記半導体ウェハ上に樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層を前記半導体基板とともに薄膜化した後、前記基板を前記絶縁層から除去する工程と、
前記絶縁層の少なくとも一部を除去し、前記MEMSチップの第2の電極の裏面を露出させる工程と、
前記樹脂層に開口部を設け、前記半導体ウェハ上の第2のパッド電極の表面を露出させる工程と、
前記MEMSチップの第2の電極の裏面に接続される第1のランド電極と、前記半導体ウェハ上の第2のパッド電極の表面に接続される第2のランド電極とを前記樹脂層上に形成する工程とを備えることを特徴とするMEMSパッケージの製造方法。
【請求項2】
基板上に絶縁層を介して可動部が形成され、前記可動部を駆動させるための第1および第2の電極を前記絶縁層上に有するMEMSチップを、前記可動部が対向するように保持させながら半導体ウェハ上の一部の領域に突出電極を介して実装し、前記MEMSチップの第1の電極と、前記半導体ウェハの第1のパッド電極とを電気的に接続する工程と、
前記MEMSチップが前記半導体ウェハ上に実装された時の前記絶縁層の位置よりも先端が上にくるような高さを有する導体バンプを前記半導体ウェハの第2のパッド電極上に形成する工程と、
前記MEMSチップと前記半導体ウェハとの間の段差が解消されるように、前記MEMSチップおよび前記導体バンプの周囲の前記半導体ウェハ上に樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層を前記半導体基板とともに薄膜化することで前記導体バンプの表面を露出させた後、前記基板を前記絶縁層から除去する工程と、
前記絶縁層の少なくとも一部を除去し、前記絶縁層上に形成された前記MEMSチップの第2の電極の裏面を露出させる工程と、
前記MEMSチップの第2の電極の裏面に接続される第1のランド電極と、前記導体バンプの表面に接続される第2のランド電極とを前記樹脂層上に形成する工程とを備えることを特徴とするMEMSパッケージの製造方法。
【請求項3】
基板上に絶縁層を介して可動部が形成され、前記可動部を駆動させるための第1および第2の電極を前記絶縁層上に有するMEMSチップを、前記可動部が対向するように保持させながら半導体ウェハ上の一部の領域に突出電極を介して実装し、前記MEMSチップの第1の電極と、前記半導体ウェハの第1のパッド電極とを電気的に接続する工程と、
前記MEMSチップと前記半導体ウェハとの間の隙間に第1の樹脂層を充填する工程と、
前記MEMSチップと前記半導体ウェハとの間の隙間に第1の樹脂層を充填した後、前記基板を前記絶縁層から除去する工程と、
前記基板が除去されたMEMSチップと前記半導体ウェハとの間の段差が解消されるように、前記MEMSチップの周囲の前記半導体ウェハ上に第2の樹脂層を形成する工程と、
前記MEMSチップの第2の電極の裏面および前記半導体ウェハ上の第2のパッド電極の表面を露出させるための開口部を前記第2の樹脂層に形成する工程と、
前記MEMSチップの第2の電極の裏面に接続される第1のランド電極と、前記半導体ウェハ上の第2のパッド電極の表面に接続される第2のランド電極とを前記第2の樹脂層上に形成する工程とを備えることを特徴とするMEMSパッケージの製造方法。
【請求項4】
半導体素子およびパッド電極が形成された半導体チップと、
絶縁層上に形成された可動部と、
前記絶縁層上に形成された前記可動部を駆動させるための第1および第2の電極と、
前記第1の電極上に形成され、前記パッド電極と前記第1の電極とを接続する突出電極と、
前記絶縁層に形成された開口部を介して前記第2の電極の裏面に接続されたランド電極とを備えることを特徴とするMEMSパッケージ。
【請求項5】
半導体素子およびパッド電極が形成された半導体チップと、
絶縁層上に可動部が形成され、前記可動部が前記半導体チップと対向するように前記半導体チップ上の一部の領域に突出電極を介して実装されたMEMSチップと、
前記MEMSチップの周囲の前記半導体チップ上に形成され、前記MEMSチップと前記半導体チップとの間の段差を解消させる樹脂層と、
前記樹脂層を貫通し、前記パッド電極に接続される導電部材と、
前記導電部材に電気的に接続委され、前記樹脂層上に形成されたランド電極とを備えることを特徴とするMEMSパッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−120145(P2010−120145A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−298247(P2008−298247)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】