説明

NOx浄化装置

【課題】 排ガス中に燃料を噴射するNOx浄化装置において、燃料の消費量が低減されたNOx浄化装置を提供すること。
【解決手段】 本発明のNOx浄化装置は、燃料噴射手段21と、触媒金属と、をもつ排ガス加熱部2と、NOx浄化部14と、をもつNOx浄化装置において、NOx浄化部14の下流にもうけられ排ガス加熱部2において加熱された排ガスが流れる下流側排ガス流路13と、排ガス加熱部14の上流にもうけられ排ガス加熱部2において加熱される排ガスが流れる上流側排ガス流路12と、が熱伝達可能な熱交換器1にもうけられたことを特徴とする。本発明のNOx浄化装置は、NOx浄化装置を低燃費で稼働することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、NOx浄化装置に関し、詳しくは、燃費を向上させたNOx浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の内燃機関から排出される排気ガスには、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、粒状物質(PM)などの成分が含まれている。これらの成分は、環境への影響があるだけでなく、人体の健康を害するおそれもあり、その低減が検討されている。
【0003】
これらの有害成分を低減する方法として、燃料を希薄にして運転を行うことでこれらの成分の内燃機関からの排出量を低減するリーンバーンシステムと、排気ガス中のこれらの成分を貴金属などの触媒を用いて無害な成分に分解浄化する方法と、がある。ここで、リーンバーンシステムは、有害成分の生成量を低減する方法であり、通常は、リーンバーンシステムにおいても、触媒を用いて有害成分を分解浄化している。
【0004】
自動車のエンジンには、大きく分けて、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンと、軽油を燃料とするディーゼルエンジンと、がある。特にディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンよりも多量のPMを排出することが知られている。通常、PMは、DPFなどのフィルタ触媒で捕捉して排ガス中から取り除いている。
【0005】
リーンバーンシステムは、空気と燃料の比(空燃比、A/F)を理論空燃比から大きくして、燃料の噴射量を減らすことで内燃機関から排出される有害成分を減らす方法である。リーンバーンシステムは、内燃機関から排出される有害成分を減らすことで環境への負荷を低減させる。そして、ガソリンエンジンだけでなく、ディーゼルエンジンにおいてもこのリーンバーンシステムが採用されてきている。
【0006】
また、通常、車両は、酸化触媒、還元触媒、三元触媒等の貴金属を用いた触媒装置を搭載し、この触媒装置でこれらの成分を分解浄化している。COおよびHCの分解浄化は酸化反応により、NOxの分解浄化は還元反応により進行する。
【0007】
特にディーゼルエンジンにおいては、フィルタ触媒でPMを除去した後に有害成分を触媒金属で除去しており、触媒金属により浄化されるときには排ガス温度が触媒金属の活性温度より低くなることがあった。排ガス温度が低温となると、触媒金属により有害成分が浄化されなくなる。
【0008】
そこで、排気ガス中のNOxを分解浄化するNOx浄化装置が開発されている。このNOx浄化装置としては、たとえば、NOxを含む排ガス中にエンジンの燃料を噴射する燃料噴射手段と、その下流部に配置されたPt(触媒金属)と、その下流に配置されたNOx浄化触媒と、をもつ装置がある。このNOx浄化装置は、排ガスに燃料を噴射して、下流に配置されたPtでこの燃料を分解し、分解反応が進行するときの発熱により排ガスおよびNOx浄化触媒を触媒活性を発揮する温度以上に昇温して、NOxを分解浄化している。
【0009】
しかしながら、このようなNOx浄化装置は、エンジンの稼働時に連続的に排ガス中に燃料を噴射する必要があり、燃料消費量が増大するという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、排ガス中に燃料を噴射するNOx浄化装置において、燃料の消費量が低減されたNOx浄化装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明者はNOx浄化装置について検討を重ねた結果、NOx浄化装置に流れ込む排ガスを燃料が噴射されて加熱された排ガスで加熱する浄化装置とすることで上記課題を解決できることを見出した。
【0012】
すなわち、本発明のNOx浄化装置は、NOxを含む排ガス中に燃料を噴射する燃料噴射手段と、燃料噴射手段が燃料を噴射する位置の下流に配置された燃料を酸化分解する触媒金属と、をもつ排ガス加熱部と、排ガス加熱部の下流に配置され、NOxを浄化するNOx浄化触媒を備えたNOx浄化部と、をもつNOx浄化装置において、NOx浄化部の下流にもうけられ排ガス加熱部において加熱された排ガスが流れる下流側排ガス流路と、排ガス加熱部の上流にもうけられ排ガス加熱部において加熱される排ガスが流れる上流側排ガス流路と、が熱伝達可能な熱交換器にもうけられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明のNOx浄化装置は、排ガス加熱部において加熱された排ガスが流れる下流側排ガス流路と排ガス加熱部において加熱される排ガスが流れる上流側排ガス流路とがひとつの熱交換器にもうけられている。つまり、排ガス加熱部に流れ込む排ガスが加熱されたことで、排ガス加熱部において排ガスに付与される熱量が少なくなる。すなわち、排ガス加熱部において排ガスに噴射される燃料を少なくすることができる。この結果、NOx浄化装置を低燃費で稼働することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のNOx浄化装置は、NOxを含む排ガス中に燃料を噴射する燃料噴射手段と、燃料噴射手段が燃料を噴射する位置の下流に配置された燃料を酸化分解する触媒金属と、をもつ排ガス加熱部と、排ガス加熱部の下流に配置され、NOxを浄化するNOx浄化触媒を備えたNOx浄化部と、をもつ。
【0015】
本発明のNOx浄化装置は、燃料噴射手段と触媒金属とをもつ排ガス加熱部において排ガスを加熱し、排ガス加熱部の下流側に配置されたNOx浄化部を排ガスで加熱して排ガス中のNOxを分解浄化する。
【0016】
そして、本発明のNOx浄化装置は、下流側排ガス流路と上流側排ガス流路とが熱伝達可能な熱交換器にもうけられている。下流側排ガス流路と上流側排ガス流路とが一体の熱交換器にもうけられたことで、両流路が熱交換可能となっている。つまり、熱交換器においては、下流側排ガス流路を流れる加熱された排ガスの高温が上流側排ガス流路を流れる排ガスに伝達される。この結果、排ガス加熱部に流れ込む排ガスが高温となっており、排ガス加熱部で加熱に要する(排ガスに付与される)熱量が少なくなっている。このことは、排ガス加熱部において排ガスに噴射される燃料を少なくすることができることを示す。つまり、本発明のNOx浄化装置を低燃費で稼働することができることを示す。
【0017】
本発明のNOx浄化装置において排ガス加熱部およびNOx浄化部は、上記機能を発揮できる装置あるいは部材で構成されるものであれば特に限定されるものではなく、従来公知の装置と同様とすることができる。
【0018】
燃料噴射手段は、内燃機関から排出されたNOxを含む排ガス中に燃料を噴射することができる手段であればよい。つまり、排ガス中に燃料を噴射する方法は限定されるものではない。
【0019】
燃料噴射手段において排ガスに噴射される燃料は、触媒金属により分解されるときに発熱する燃料であれば特に限定されるものではない。このような燃料として、低級炭化水素化合物をあげることができる。あらたに燃料を貯留するタンクを必要としないことや内燃機関の燃料と同時に補給できることなどから、噴射手段において噴射される燃料は、内燃機関の燃料であることが好ましい。
【0020】
触媒金属は、燃料噴射手段が燃料を噴射する位置の下流に配置されている。この下流とは、排ガスの流れ方向の下流である。触媒金属が燃料噴射手段が燃料を噴射する位置の下流に配置されたことで、燃料が噴射された排ガスが触媒金属に接触するようになる。
【0021】
また、触媒金属は、燃料を酸化分解する。触媒金属により進行する燃料の酸化反応は、発熱反応であり、この熱により排ガスが加熱される。たとえば、炭化水素よりなる燃料の分解反応を化1に示す。
【0022】
【化1】

【0023】
本発明のNOx浄化装置において触媒金属は、燃料を酸化分解して発熱を生じさせることができる触媒金属であれば特に限定されるものではない。このような触媒金属としては、たとえば、Ptをあげることができる。
【0024】
NOx浄化部は、排ガス加熱部の下流に配置される。つまり、NOx浄化部には、排ガス加熱部において加熱された排ガスが流れ込む。加熱された排ガスによりNOx浄化部は所定の温度以上に加熱され、排ガス中のNOxを浄化できるようになる。また、NOx浄化部に流れ込む排ガスには、排ガス加熱部において分解されなかった燃料も流れ込む。燃料が炭化水素の場合には、分解されなかった(完全に酸化していない)燃料は、NOx浄化の還元反応の反応源となる。つまり、化2式に示した反応が進行する。
【0025】
【化2】

【0026】
NOx浄化部は、NOxを浄化することができる装置であれば特に限定されるものではない。たとえば、耐熱性をもつセラミックスや金属よりなる触媒担体基材の表面に耐熱性無機酸化物の多孔質担体を形成し、その担体の表面上に貴金属等の触媒金属を担持させてなる構成とすることができる。NOxを浄化する触媒金属としては、たとえば、Ag、Cu、Mnをあげることができる。
【0027】
本発明のNOx浄化装置において熱交換器は、下流側排ガス流路と上流側排ガス流路とが熱伝達可能な状態で一体をなしていればその構成等は特に限定されるものではない。たとえば、上流側排ガス流路と下流側排ガス流路とが金属等の熱交換可能な材質よりなる隔壁により隔てられた状態で一体をなしたことが好ましい。このとき、上流側排ガス流路と下流側排ガス流路との接触面積が広いことが好ましい。すなわち、熱交換器は、下流側排ガス流路となる複数の下流側セルと、上流側排ガス流路となる複数の上流側セルと、を各セル同士が隣接した状態でもつことが好ましい。
【0028】
熱交換器は、NOx浄化部をもつことが好ましい。熱交換器がNOx浄化部をもつことで、排ガス加熱部により近接した位置で熱の交換を行うことができる。つまり、上流側排ガス流路を流れる排ガスをより高温に加熱することができる。
【0029】
本発明のNOx浄化装置は、NOxを排出する内燃機関の排ガスの浄化に効果を発揮するものであり、内燃機関の種類が限定されるものではない。内燃機関はディーゼルエンジンであり、燃料は軽油であることがより好ましい。
【0030】
本発明のNOx浄化装置は、各排ガス流路を流れる排ガスをセンシングするセンサと、センサからの検出信号に基づいて燃料噴射手段において噴射される燃料を演算する演算手段と、演算手段からの演算結果に基づいて燃料噴射手段の燃料の噴射を制御する制御手段と、をもつことが好ましい。すなわち、センサのセンシング結果にもとづいて燃料の噴射を制御することで、過剰な燃料が排ガスに噴射されることが防止でき、装置全体の燃料消費量の増加を抑えることができる。つまり、燃費を向上させることができる。ここで、センサは、NOx浄化装置に流れ込む排ガスの状態やNOx浄化装置から排出される排ガスの温度や構成成分の含有量を測定するセンサを用いることができる。また、センサは、熱交換器に直接取り付けてもよいだけでなく、車両にあらかじめ取り付けられているO2センサ等を用いてもよい。
【実施例】
【0031】
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0032】
(実施例)
本実施例のNOx浄化装置は、図1〜4に示した構成をもつ。なお、図1はNOx浄化装置の斜視図であり、図2はNOx浄化装置の構成を模式的に示した図である。また、図3は図1のI−I線における、図4は図1のII−II線における熱交換器の断面図である。図5は、熱交換器の軸方向の断面における構成を模式的に示した図である。
【0033】
本実施例のNOx浄化装置は、熱交換器1と、燃焼室2と、をもつ。
【0034】
熱交換器1は、耐熱性をもつ金属であるステンレスよりなり、見かけの外形が略円柱状を有している。熱交換器1は、排ガス流路となる複数のセルが軸方向に連通した状態で区画されている。具体的には、熱交換器は、略円筒状の外筒10と、外筒10の内部にもうけられた隔壁11と、をもち、この隔壁11により多数のセルが区画されている。隔壁11は、図3〜4にその断面形状が示されたように、ひとつの径方向(図3および4においては上下方向)に振幅した略波状に形成されている。
【0035】
熱交換器1に形成された多数のセルは、図3および4の紙面の奥から手前方向に排ガスが流れる上流側流路12と、紙面の手前から奥に排ガスが流れる下流側流路13と、に分けられる。熱交換器1は、上流側流路12と下流側流路13とが互いに隣接した状態で配置されている。
【0036】
そして、熱交換器1の一方の端部16(図3および4の断面図においては紙面の手前側の端部)にはケーシング20が配置され、このケーシング20により各流路12,13と連通した燃焼室2が形成されている。そして、ケーシング20には、燃焼室の内部に燃料を噴射する噴射ノズル21が取り付けられている。この噴射ノズル21は、燃焼室2内への燃料の噴射量を調節できる。また、図5に示したように、熱交換器1の下流側流路13の一方の端部16の近傍の表面には、Ptが担持したPt担持部17が形成されている。
【0037】
さらに、熱交換器1の下流側流路13の上流側にはNOx浄化触媒部14が形成されている。NOx浄化触媒部14は、熱交換器の軸方向の長さの半分にわたって形成されている。NOx浄化触媒部14は、下流側流路13の表面にたとえばアルミナスラリーをコートし焼成してなる多孔質担持層にAgが担持した触媒層15を有している。
【0038】
以下に、本実施例のNOx浄化装置の動作を、ディーゼルエンジン3の排ガスの浄化を行ったときの動作に基づいて説明する。
【0039】
本実施例のNOx浄化装置をディーゼルエンジン3の排気系に設置した。具体的には、ディーゼルエンジン3の排気系には、上流から、DPF4、酸化触媒5、実施例のNOx浄化装置、マフラー6がこの順序で配置されている。これらの装置の配置を図6に示した。
【0040】
DPF4および酸化触媒5は、従来公知のDPFおよび酸化触媒を用いた。
【0041】
NOx浄化装置は、上流側流路12が排ガス流の上流側となるように排気系に接続された。また、噴射ノズル21は、ディーゼルエンジン3の燃料タンク(図示せず)と接続され、ディーゼルエンジン3の燃料(軽油)を燃焼室内に噴射する。
【0042】
また、このディーゼルエンジン3の排気系には図示されない複数のセンサおよび演算手段が組み付けられている。演算手段は複数のセンサからの信号に基づいて排ガスの状態を判定する。複数のセンサおよび演算手段は、従来から車両に組み付けられている部材を用いてもよい。そして、演算手段はNOx浄化装置の噴射ノズル21にも接続されており、噴射ノズル21の燃焼室2内への燃料の噴射を制御できる。
【0043】
NOx浄化装置が組み付けられたディーゼルエンジン3を稼働させると、CO、HC、NOxおよびPMを含む排ガスが発生する。ディーゼルエンジン3から排出された排ガスは、まず、DPF4を通過する。DPF4は、連続した微細な細孔が開口したセル壁を排ガスが通過するときにPMを捕捉して排ガスから除去する。
【0044】
つづいて、DPF4でPMが除去された排ガスは、酸化触媒5においてCOおよびHCを分解浄化する。これにより、排ガス中のCOおよびHCが分解される。
【0045】
そして、酸化触媒5においてCOおよびHCが分解された排ガスは、NOx浄化装置に流れ込む。排ガスは、NOx浄化装置の上流側流路12を通過して燃焼室2に流れ込む。燃焼室2においては、噴射ノズル21が燃料を噴射して排ガス中に燃料を混合させる。そして、燃料が混合した排ガスは、燃焼室2から下流側流路13に流れ込む。
【0046】
このとき、下流側流路13の上流側の端部16の近傍には、Ptが担持したPt担持部17が形成されており、排ガスに混合した燃料がこのPtに酸化分解される。燃料の酸化分解は、発熱反応であり、同時に熱量を発生し、排ガスが昇温する。
【0047】
昇温した排ガスは、下流側流路13を流れてNOx浄化触媒部14に到達する。昇温した排ガスにより触媒層15は、触媒金属の活性温度以上の温度まで加熱されるため、燃料の投入で排ガス中のNOxを還元浄化する。これにより、排ガス中の有害成分が分解浄化された。
【0048】
なお、本実施例のNOx浄化装置は、NOxの浄化を行うNOx浄化触媒部14が熱交換器に形成されており、加熱されたNOx浄化触媒部14の高温の熱はセルを区画する隔壁11を伝達し、上流側流路12を流れる排ガスを加熱する。
【0049】
また、下流側流路13のうち触媒層15が形成されていない部分においても同様に熱が伝達され上流側流路12を流れる排ガスを加熱する。なお、下流側流路13のうち触媒層15が形成されていない部分は熱伝導性にすぐれた隔壁11が露出しており、上流側流路12を流れる排ガスを効率よく加熱できる。
【0050】
その後、NOx浄化装置から排出された排ガスはマフラー6を通って大気中に排出される。
【0051】
本実施例のディーゼルエンジン3の排気系においては、センサのセンシング結果が演算手段に伝達され、演算手段において燃焼室2に流れ込む排ガスの状況を判定している。つまり、下流側流路13の熱により上流側流路12を流れる排ガスが加熱されて燃焼室2に温度の高い排ガスが流れ込んでいると演算手段が判定したときには、噴射ノズル21から噴射される燃料の量を少なくして、燃料による発熱量を小さくする。さらに、実施例のNOx浄化装置に流れ込む排ガスが十分に加熱されていると判定したときには、噴射ノズル21から燃料はNOx浄化分のみの噴射とすることができる。つまり、従来のNOx浄化装置より燃料の噴射量を大幅に低減できる。この結果、ディーゼルエンジン3の燃料をNOxの浄化のために用いる量を低減でき、ディーゼルエンジン3を含めた全体の燃費を向上させることができた。
【0052】
なお、本実施例においてはディーゼルエンジン3の排気系にNOx浄化装置をDPF4および酸化触媒5の下流に組み付けているが、NOx浄化装置、酸化触媒5およびDPF4の配置は、この形態例の配置に限定されるものではない。つまり、NOx浄化装置を最上流に組み付けても、DPFを最下流に組み付けてもよい。
【0053】
また、本実施例のNOx浄化装置は熱交換器で隔壁に区画されたセルがそれぞれ略三角形の断面形状をなしているが、本発明のNOx浄化装置においては特に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】実施例のNOx浄化装置の構成を示した図である。
【図2】実施例のNOx浄化装置の構成を示した図である。
【図3】実施例のNOx浄化装置の熱交換器の断面図である。
【図4】実施例のNOx浄化装置の熱交換器の断面図である。
【図5】実施例のNOx浄化装置の熱交換器の断面を模式的に示した図である。
【図6】実施例のNOx浄化装置をディーゼルエンジンの排気系に組み付けた状態を示した構成図である。
【符号の説明】
【0055】
1:熱交換器 10:外筒
11:隔壁 12:上流側流路
13:下流側流路 14:NOx浄化触媒部
15:触媒層 16:一方の端部
17:Pt担持部
2:燃焼室 20:ケーシング
21:噴射ノズル
3:ディーゼルエンジン
4:DPF
5:酸化触媒
6:マフラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
NOxを含む排ガス中に燃料を噴射する燃料噴射手段と、該燃料噴射手段が該燃料を噴射する位置の下流に配置された該燃料を酸化分解する触媒金属と、をもつ排ガス加熱部と、
該排ガス加熱部の下流に配置され、NOxを浄化するNOx浄化触媒を備えたNOx浄化部と、
をもつNOx浄化装置において、
該NOx浄化部の下流にもうけられ該排ガス加熱部において加熱された排ガスが流れる下流側排ガス流路と、該排ガス加熱部の上流にもうけられ該排ガス加熱部において加熱される排ガスが流れる上流側排ガス流路と、が熱伝達可能な熱交換器にもうけられたことを特徴とするNOx浄化装置。
【請求項2】
前記噴射手段において噴射される前記燃料は、前記内燃機関の燃料である請求項1記載のNOx浄化装置。
【請求項3】
前記熱交換器は、前記下流側排ガス流路となる複数の下流側セルと、前記上流側排ガス流路となる複数の上流側セルと、を各該セル同士が隣接した状態でもつ請求項1記載のNOx浄化装置。
【請求項4】
前記熱交換器は、前記NOx浄化部をもつ請求項1記載のNOx浄化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−207394(P2006−207394A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−16973(P2005−16973)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】