VCAM−1発現を阻害する化合物および方法
【課題】血管細胞吸着分子VCAM−1発現阻害のための心臓血管性ならびに炎症性疾患を含むVCAM−1により媒介される疾病治療のための方法、ならびに組成物を提供する。
【解決手段】一般式(II)
「Ra,Rb,Rc,Rdはアルキル、アリール、Zは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、炭水化物基、−C(O)−R基を示す。」の化合物および薬剤として許容される塩、およびの薬剤組成物を使用する。
【解決手段】一般式(II)
「Ra,Rb,Rc,Rdはアルキル、アリール、Zは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、炭水化物基、−C(O)−R基を示す。」の化合物および薬剤として許容される塩、およびの薬剤組成物を使用する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II)の化合物であって、
【化1】
Ra、Rb、RcおよびRdはそれぞれ独立に、分子の望ましい特性に悪影響を及ぼさない水素、置換されたものでもよい直鎖、分枝または環状アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルカリル、置換アルカリル、アラルキルまたは置換アラルキルを含む任意の基であり;
Ra、Rb、RcおよびRd基の置換は水素、ハロゲン、アルキル、ニトロ、アミノ、ハロアルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルおよびアシルオキシからなる基から選択される;
Zは水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、アラルキル、アルカリル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、炭水化物基、−(CH2)−Re、−C(O)−Rg、および−C(O)−(CH2)n−Rhからなる群から選択され、(a)Ra、Rb、RcおよびRdがそれぞれt−ブチルの場合、Zは水素ではありえず、(b)Ra、Rb、RcおよびRdがそれぞれt−ブチルの場合、Zはコハク酸残基でありえず;
Reはアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、NH2、NHR、NR2、モノ−またはポリヒドロキシ置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アシルオキシ、置換アシルオキシ、COOH、COOR、−CH(OH)Rk、ヒドロキシ、C(O)NH2、C(O)NHR、C(O)NR2からなる基から選択され;
Rgはアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルキルオキシ、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、NH2、NHR、NR2、モノ−またはポリヒドロキシ置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールからなる基から選択され;
Rhはアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルキルオキシ、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、NH2、NHR、NR2、モノ−またはポリヒドロキシ置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アシルオキシ、置換アシルオキシ、COOH、COOR、−CH(OH)Rk、ヒドロキシ、O−リン酸、C(O)NH2、C(O)NHR、C(O)NR2からなる群から選択され;
または、別の実施形態では、Re、RgおよびRhはそれぞれ独立に、C(O)−スペーサー−SO3H(スペーサーは上記で定義したもの、C(O)−スペーサー−SO3M(Mはナトリウムなど薬剤として許容される塩を形成するために使用される金属)、C(O)−スペーサー−PO3H2、C(O)−スペーサー−PO3M2、C(O)−スペーサー−PO3HM、C(O)−スペーサー−PO4H、C(O)−スペーサー−PO4M、SO3M、−PO3H2、−PO3M2、−PO3HM、環状リン酸、ポリヒドロキシアルキル、炭水化物基、C(O)−スペーサー−[O(C1−3アルキル)p]nを含むがそれだけに限らない、化合物の水溶性を改善する置換基とすることができ、nは上記で定義されたものであり、pは1、2、または3、−[O(C1−3アルキル)p]n、カルボキシ低級アルキル、低級アルキルカルボニル低級アルキル、N,N−ジアルキルアミノ低級アルキル、ピリジル低級アルキル、イミダゾリル低級アルキル、モルフォリニル低級アルキル、ピロリジニル低級アルキル、チアゾリニル低級アルキル、ピペリジニル低級アルキル、モルフォリニル低ヒドロキシアルキル、N−ピリル、ピペラジニル低級アルキル、N−アルキルピペラジニル低級アルキル、トリアゾリル低級アルキル、テトラゾリル低級アルキル、テトラゾリルアミノ低級アルキル、またはチアゾリル低級アルキルである、
化合物または薬剤として許容されるその塩。
【請求項2】
Ra、Rb、RcおよびRdがそれぞれ独立に水素または直鎖、分枝または環状C1−10アルキルであり;Zは水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、炭水化物基、−(CH2)−Re−、−C(O)−Rg、−C(O)−(CH2)n−Rhおよび薬剤として許容されるその塩からなる群から選択され、(a)Ra、Rb、RcおよびRdがそれぞれt−ブチルの場合、Zは水素ではありえず、(b)Ra、Rb、RcおよびRdそれぞれがt−ブチルの場合、Zはコハク酸残基でありえない、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式(II)の化合物からなる群から選択される請求項2の化合物または薬剤として許容されるその塩であって、
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−ニトロフェニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−(5−ニトロフラン−2−イル);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−カルボキシプロピル;
Ra=1−メチルエチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−メチル、およびRd=メチル;Z=4−アミノブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−アミノブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−ヒドロキシプロパノイル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=t−ブチルカルボニルオキシメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=H、およびRd=H;Z=4−アミノブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=H、およびRd=H;Z=3−カルボキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=カルボキシメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−(CONH2)エタノイル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−アミノメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−(2−カルボキシエチル);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−(2−メトキシカルボニルエチル);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−アミノメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−3−カルボキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−カルボキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−2−カルボキシエチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−アンモニウムメチル(クロリド);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−2−オキシラニル−エチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−ヒドロキシメチルオキシラニ−2−イルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−(2−ヒドロキシ−2−オキシラニル)エトキシキシラン−2−イルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=オキシラニルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−カルボキシメチルアミノプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2,3,4−トリヒドロキシブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−エトキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2,3−ジヒドロキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=エチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−エトキシカルボニルエテニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−N,N−ジメチルアミノフェネチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−2−カルボキシエチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−2−カルボキシエチル(L−アルギニンエステル);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−メトキシカルボニルプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−カルボキシエテニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=ガラクトピラノシルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−(N−N−ジエチルアミノ)プロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−エトキシカルボニルエテニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=カルボキシメチルアミノカルボニルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=1,3−ジカルボキシプロピルアミノカルボニルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−(1,3−ジエトキシカルボニル)プロピルアミノプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2,3−ジヒドロキシ−4−カルボキシメチルアミノブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−(5−アミノ−5−カルボキシ)プロピルアミノプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−エチルカルボニルオキシブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−ヒドロキシブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=グルコピラノシルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−3−テトラゾリルプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−ヒドロキシプロペニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CH2CONH−(CH2)CH(NH2)COOH;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CH2CONHCH(COOet)CH2CH2(COOet);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=グルコピラノシルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキサン;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−3−(2−ヒドロキシフェニルオキシホスホキシ)プロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロピル;かつ
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CH2CH(OH)CH2NH(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキサンである;
化合物または塩。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の化合物または薬剤として許容されるその塩の有効量および薬剤として許容される担体を含む、VCAM−1の発現によりもたらされる疾患を治療するための薬剤組成物。
【請求項5】
前記疾患が心臓血管性障害である、請求項4に記載の薬剤組成物。
【請求項6】
前記心臓血管性障害がアテローム性動脈硬化、血管形成術後再狭窄、冠状動脈疾患、アンギナ、または小動脈疾患からなる群から選択される、請求項5に記載の薬剤組成物。
【請求項7】
前記疾患が炎症性疾患である、請求項4に記載の薬剤組成物。
【請求項8】
前記炎症性疾患がリュウマチ性関節炎、変形性関節炎、喘息、皮膚炎、多発性硬化症、および乾癬からなる群から選択される、請求項7に記載の薬剤組成物。
【請求項9】
脂質低下剤、血小板凝集阻害剤、抗血栓剤、カルシウム遮断剤、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、およびβ遮断剤からなる群から選択される他の心臓血管剤と組み合わせて前記化合物を含む、請求項5に記載の薬剤組成物。
【請求項10】
他の抗炎症剤と組み合わせて前記化合物を含む、請求項7に記載の薬剤組成物。
【請求項1】
式(II)の化合物であって、
【化1】
Ra、Rb、RcおよびRdはそれぞれ独立に、分子の望ましい特性に悪影響を及ぼさない水素、置換されたものでもよい直鎖、分枝または環状アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルカリル、置換アルカリル、アラルキルまたは置換アラルキルを含む任意の基であり;
Ra、Rb、RcおよびRd基の置換は水素、ハロゲン、アルキル、ニトロ、アミノ、ハロアルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルおよびアシルオキシからなる基から選択される;
Zは水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、アラルキル、アルカリル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、炭水化物基、−(CH2)−Re、−C(O)−Rg、および−C(O)−(CH2)n−Rhからなる群から選択され、(a)Ra、Rb、RcおよびRdがそれぞれt−ブチルの場合、Zは水素ではありえず、(b)Ra、Rb、RcおよびRdがそれぞれt−ブチルの場合、Zはコハク酸残基でありえず;
Reはアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、NH2、NHR、NR2、モノ−またはポリヒドロキシ置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アシルオキシ、置換アシルオキシ、COOH、COOR、−CH(OH)Rk、ヒドロキシ、C(O)NH2、C(O)NHR、C(O)NR2からなる基から選択され;
Rgはアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルキルオキシ、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、NH2、NHR、NR2、モノ−またはポリヒドロキシ置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールからなる基から選択され;
Rhはアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルキルオキシ、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、NH2、NHR、NR2、モノ−またはポリヒドロキシ置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アシルオキシ、置換アシルオキシ、COOH、COOR、−CH(OH)Rk、ヒドロキシ、O−リン酸、C(O)NH2、C(O)NHR、C(O)NR2からなる群から選択され;
または、別の実施形態では、Re、RgおよびRhはそれぞれ独立に、C(O)−スペーサー−SO3H(スペーサーは上記で定義したもの、C(O)−スペーサー−SO3M(Mはナトリウムなど薬剤として許容される塩を形成するために使用される金属)、C(O)−スペーサー−PO3H2、C(O)−スペーサー−PO3M2、C(O)−スペーサー−PO3HM、C(O)−スペーサー−PO4H、C(O)−スペーサー−PO4M、SO3M、−PO3H2、−PO3M2、−PO3HM、環状リン酸、ポリヒドロキシアルキル、炭水化物基、C(O)−スペーサー−[O(C1−3アルキル)p]nを含むがそれだけに限らない、化合物の水溶性を改善する置換基とすることができ、nは上記で定義されたものであり、pは1、2、または3、−[O(C1−3アルキル)p]n、カルボキシ低級アルキル、低級アルキルカルボニル低級アルキル、N,N−ジアルキルアミノ低級アルキル、ピリジル低級アルキル、イミダゾリル低級アルキル、モルフォリニル低級アルキル、ピロリジニル低級アルキル、チアゾリニル低級アルキル、ピペリジニル低級アルキル、モルフォリニル低ヒドロキシアルキル、N−ピリル、ピペラジニル低級アルキル、N−アルキルピペラジニル低級アルキル、トリアゾリル低級アルキル、テトラゾリル低級アルキル、テトラゾリルアミノ低級アルキル、またはチアゾリル低級アルキルである、
化合物または薬剤として許容されるその塩。
【請求項2】
Ra、Rb、RcおよびRdがそれぞれ独立に水素または直鎖、分枝または環状C1−10アルキルであり;Zは水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、炭水化物基、−(CH2)−Re−、−C(O)−Rg、−C(O)−(CH2)n−Rhおよび薬剤として許容されるその塩からなる群から選択され、(a)Ra、Rb、RcおよびRdがそれぞれt−ブチルの場合、Zは水素ではありえず、(b)Ra、Rb、RcおよびRdそれぞれがt−ブチルの場合、Zはコハク酸残基でありえない、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式(II)の化合物からなる群から選択される請求項2の化合物または薬剤として許容されるその塩であって、
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−ニトロフェニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−(5−ニトロフラン−2−イル);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−カルボキシプロピル;
Ra=1−メチルエチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−メチル、およびRd=メチル;Z=4−アミノブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−アミノブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−ヒドロキシプロパノイル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=t−ブチルカルボニルオキシメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=H、およびRd=H;Z=4−アミノブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=H、およびRd=H;Z=3−カルボキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=カルボキシメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−(CONH2)エタノイル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−アミノメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−(2−カルボキシエチル);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−(2−メトキシカルボニルエチル);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−アミノメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−3−カルボキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−カルボキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−2−カルボキシエチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−アンモニウムメチル(クロリド);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−2−オキシラニル−エチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−ヒドロキシメチルオキシラニ−2−イルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−(2−ヒドロキシ−2−オキシラニル)エトキシキシラン−2−イルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=オキシラニルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−カルボキシメチルアミノプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2,3,4−トリヒドロキシブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−エトキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2,3−ジヒドロキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=エチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−エトキシカルボニルエテニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−N,N−ジメチルアミノフェネチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−2−カルボキシエチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−2−カルボキシエチル(L−アルギニンエステル);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−メトキシカルボニルプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−カルボキシエテニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=ガラクトピラノシルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−(N−N−ジエチルアミノ)プロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−エトキシカルボニルエテニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=カルボキシメチルアミノカルボニルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=1,3−ジカルボキシプロピルアミノカルボニルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−(1,3−ジエトキシカルボニル)プロピルアミノプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2,3−ジヒドロキシ−4−カルボキシメチルアミノブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−(5−アミノ−5−カルボキシ)プロピルアミノプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−エチルカルボニルオキシブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=4−ヒドロキシブチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=グルコピラノシルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−3−テトラゾリルプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=3−ヒドロキシプロペニル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CH2CONH−(CH2)CH(NH2)COOH;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CH2CONHCH(COOet)CH2CH2(COOet);
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=グルコピラノシルメチル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキサン;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−3−(2−ヒドロキシフェニルオキシホスホキシ)プロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CO−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロピル;
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロピル;かつ
Ra=t−ブチル、Rb=t−ブチル、Rc=t−ブチル、およびRd=t−ブチル;Z=CH2CH(OH)CH2NH(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキサンである;
化合物または塩。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の化合物または薬剤として許容されるその塩の有効量および薬剤として許容される担体を含む、VCAM−1の発現によりもたらされる疾患を治療するための薬剤組成物。
【請求項5】
前記疾患が心臓血管性障害である、請求項4に記載の薬剤組成物。
【請求項6】
前記心臓血管性障害がアテローム性動脈硬化、血管形成術後再狭窄、冠状動脈疾患、アンギナ、または小動脈疾患からなる群から選択される、請求項5に記載の薬剤組成物。
【請求項7】
前記疾患が炎症性疾患である、請求項4に記載の薬剤組成物。
【請求項8】
前記炎症性疾患がリュウマチ性関節炎、変形性関節炎、喘息、皮膚炎、多発性硬化症、および乾癬からなる群から選択される、請求項7に記載の薬剤組成物。
【請求項9】
脂質低下剤、血小板凝集阻害剤、抗血栓剤、カルシウム遮断剤、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、およびβ遮断剤からなる群から選択される他の心臓血管剤と組み合わせて前記化合物を含む、請求項5に記載の薬剤組成物。
【請求項10】
他の抗炎症剤と組み合わせて前記化合物を含む、請求項7に記載の薬剤組成物。
【公開番号】特開2006−265257(P2006−265257A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−116322(P2006−116322)
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【分割の表示】特願平10−549502の分割
【原出願日】平成10年5月14日(1998.5.14)
【出願人】(501185903)アセロジエニクス・インコーポレイテツド (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【分割の表示】特願平10−549502の分割
【原出願日】平成10年5月14日(1998.5.14)
【出願人】(501185903)アセロジエニクス・インコーポレイテツド (8)
【Fターム(参考)】
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