説明

アイドル停止制御装置

【課題】 スタータスイッチをアイドル停止機能のスイッチとして共用することで部品点数を低減してコストの低減を図ることができるアイドル停止制御装置を提供する。
【解決手段】 前記エンジンが運転中であると判定された場合にスタータモータの作動を禁止するステップS2と、前記エンジンがアイドル状態か否かを判定するステップS6と、アイドル停止機能が有効状態か無効状態かを判定するステップS4、ステップS13と、スタータスイッチのON操作を判定するステップS3と、前記エンジンがアイドル停止状態に移行する際にこれを報知するインジケータとを備えたアイドル停止制御装置であって、前記ステップS1によりエンジンが運転状態にあると判定され且つステップS3により前記スタータスイッチのON操作があると判定されるとアイドル停止機能を有効状態から無効状態にするアイドル停止機能無効手段を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、アイドル停止制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば自動二輪車等の中には、排気ガスの排出量や燃料の消費量を抑制するために信号待ちや渋滞の時にエンジンを停止させるアイドル停止制御装置を設けたものがある。このアイドル停止制御装置は通常アクセルのON操作やブレーキの開放等、所定の操作で前記エンジンを再始動させる場合が多いが。さらに、前記アイドル停止を行う制御の機能(以下、アイドル停止機能と呼ぶ)自体を有効又は無効状態にすることができる専用スイッチを設け、アイドル停止制御を行いたくないという乗員の意思をアイドル停止制御に反映させ商品性の向上を図ったものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−235574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記アイドル停止制御装置は、アイドル停止機能の有効又は無効の切り替えを行う前記専用スイッチを設けている分だけ部品点数が増加し、その結果、コストが増大する問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、スタータモータを作動させるスタータスイッチをアイドル停止機能のスイッチとして共用することで部品点数を低減してコストの低減を図ることができるアイドル停止制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載した発明は、アイドル停止可能で且つアイドル停止機能を有効状態と無効状態とで切り替え可能な内燃機関と、内燃機関が運転中か否かを判定し前記内燃機関が運転中であると判定された場合にスタータモータの作動を禁止するスタータモータ作動禁止手段(例えば、実施の形態におけるステップS2)と、前記内燃機関がアイドル状態か否かを判定するアイドル状態判定手段(例えば、実施の形態におけるステップS6)と、アイドル停止機能が有効状態か無効状態かを判定するアイドル停止機能判定手段(例えば、実施の形態におけるステップS4,ステップS13)と、スタータスイッチのON操作を判定するスイッチ判定手段(例えば、実施の形態におけるステップS3、ステップS17)と、前記内燃機関がアイドル停止状態に移行する際にこれを報知するインジケータ(例えば、実施の形態におけるインジケータ28)とを備えたアイドル停止制御装置であって、前記アイドル状態判定手段により内燃機関が運転状態にあると判定され且つスイッチ判定手段により前記スタータスイッチのON操作があると判定されるとアイドル停止機能を有効状態から無効状態にするアイドル停止機能無効手段(例えば、実施の形態におけるステップS14)を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、アイドル停止機能を切り替える専用スイッチを設けること無しに、前記スタータスイッチを有効利用してアイドル停止機能を有効状態から無効状態に切り替えることが可能となる。
【0006】
請求項2に記載した発明は、前記内燃機関が運転中であると判定されてスタータモータの作動を禁止している状態で、前記アイドル停止機能判定手段によりアイドル停止機能が無効状態であると判定され且つ前記スイッチ判定手段により前記スタータスイッチのON操作があると判定されると、アイドル停止機能を無効状態から有効状態にするアイドル停止機能有効手段(例えば、実施の形態におけるステップS5)を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、アイドル停止機能を切り替える専用のスイッチを設けること無しに、前記スタータスイッチを有効利用して前記アイドル停止機能を無効状態から有効状態に切り替えることが可能となる。
【0007】
請求項3に記載した発明は、前記アイドル停止機能無効手段によりアイドル停止機能が有効状態から無効状態になると前記インジケータを消灯させるインジケータ消灯手段(例えば、実施の形態におけるステップS15、ステップS25)を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、前記インジケータ消灯手段でインジケータを消灯させることにより現在のアイドル停止機能が無効状態であることを乗員に認識させることができるため、乗員の意向通りにアイドル停止機能の状態を選択することができる。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載した発明によれば、アイドル停止機能を切り替える専用スイッチを設けること無しに、前記スタータスイッチを有効利用してアイドル停止機能を有効状態から無効状態に切り替えることが可能となるため、前記専用スイッチの分だけ部品点数が減少しコストの低減を図ることができる効果がある。
【0009】
請求項2に記載した発明によれば、請求項1の効果に加え、アイドル停止機能を切り替える専用のスイッチを設けること無しに、前記スタータスイッチを有効利用して前記アイドル停止機能を無効状態から有効状態に切り替えることが可能となるため、前記専用スイッチの分だけ部品点数が減少しコストの低減を図ることができる効果がある。
【0010】
請求項3に記載した発明によれば、上述の効果に加え、前記インジケータ消灯手段でインジケータを消灯させることにより現在のアイドル停止機能が無効状態であることを乗員に認識させることができるため、乗員の意向通りにアイドル停止機能の状態を選択することができ、したがって、乗員の負担を軽減することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、1は例えばスクータ等の自動二輪車の電子制御ユニット(エンジンECU)を示している。
前記自動二輪車は所定の停止許可条件が満足され、且つ、アイドル状態が一定時間継続するとエンジンの自動停止であるアイドル停止をするものであり、さらに、例えばアクセル操作等の所定の再始動操作により復帰条件が満足されるとエンジンを始動するものである。ここで、前記アイドル停止とは、エンジンの点火や燃料噴射を停止することである。
【0012】
前記電子制御ユニット1には、エンジンのクランクシャフトの回転を検出するクランク角度(CRK)センサ2、車速を検出する車速センサ3、エンジンの吸気圧を検出する吸気圧センサ4、乗員が乗車していることを検出する乗員検知センサ5等の各種センサが接続されている。これら各種センサの検出信号は前記電子制御ユニット1に入力されている。
【0013】
前記電子制御ユニット1には乗員がエンジンを始動する際に操作するスタータスイッチ6が接続されている。このスタータスイッチ6は、通常OFF状態に保持されているものであり、乗員がON操作している間だけON状態に保持される。ここで、前記クランク角度センサ2の検出結果からはエンジンがアイドル状態か否かを、また、前記車速センサ3の検出結果からは前記自動二輪車が停止しているか否かを、そして、前記吸気圧センサ4の検出結果からはエンジンが運転中か否かを判定することができる。つまり、前記電子制御ユニット1は前記スタータスイッチ6のON操作と前述した各種センサの検出結果に基づいて後述するアイドル停止制御処理を行っている。
【0014】
ところで、前述した自動二輪車にはバッテリ(BAT)7が搭載されている。前記電子制御ユニット1は前記バッテリ7の+側端子11と、これに接続された前記キースイッチ17の出力側と前記アース10とに接続されている。つまり、前記電子制御ユニット1には前記バッテリ7から電力が供給されると共に前記キースイッチ17のON/OFF操作の電圧信号が入力されている。
【0015】
前記バッテリ7は前述した電子制御ユニット1の他にもエンジンをクランキングするスタータモータ(M)8等に電源を供給するものであり、−側端子9がアース10に接続されたいわゆるマイナスアースで配線されている。ここで、前記アース10とは前記自動二輪車のフレームアースのことであり、後述する各閉回路はこのアース10を介して前記バッテリ7の−側端子9に接続されている。
【0016】
前記バッテリ7の+側端子11には、前記スタータモータ8を作動させるスタータリレー12の接点13の入力端子14が接続されている。前記接点13の出力端子15には前記スタータモータ8が接続され、前記スタータモータ8には前記アース10が接続されている。前記バッテリ7とスタータリレー12の接点13とスタータモータ8とで第一閉回路16が形成されている。ここで、前記スタータリレー12は接点13を閉じることで前記スタータモータ8に電力を供給するスイッチとして機能するいわゆるノーマルオープンタイプのリレーである。
【0017】
さらに、前記バッテリ7の+側端子11には、前記自動二輪車の主電源をON/OFFするキースイッチ17を介して前記スタータリレー12のリレーコイル18の一端が接続されている。そして、前記リレーコイル18の他端には前記電子制御ユニット1が接続され、前記電子制御ユニット1には前記アース10が接続されている。前記バッテリ7とリレーコイル18と電子制御ユニット1とで第二閉回路19が形成されている。
【0018】
前述した第一閉回路16と同様に、前記バッテリ7の+側端子11には燃料ポンプ20を作動させるポンプリレー21の接点22の入力端子23が接続されている。前記接点22の出力端子24にはエンジンに燃料を圧送する前記燃料ポンプ20が接続され、この燃料ポンプ20にアース10が接続されている。前記バッテリ7と前記ポンプリレー21の接点22と前記燃料ポンプ20とで第三閉回路25が形成されている。ここで、前記ポンプリレー21は、前述したスタータリレー12と同様に、ノーマルオープンタイプのリレーである。
【0019】
前述した第二閉回路19と同様に、前記バッテリ7の+側端子11には前記ポンプリレー21のリレーコイル26の一端が接続されている。そして、前記リレーコイル26の他端には前記電子制御ユニット1が接続されている。前記バッテリ7と前記ポンプリレー21のリレーコイル26と前記電子制御ユニット1とで第四閉回路27が形成されている。
【0020】
前述した第一閉回路16と第二閉回路19の各リレーコイル18,26にはインジケータ28が並列接続されている。このインジケータ28は例えばアイドル停止する際にこれを報知するものである。前記バッテリ7と前記インジケータ28と前記電子制御ユニット1とで第五閉回路29が形成されている。また、前記インジケータ28と同様にエンジンの点火を行うイグニッション(IG)コイル30と燃焼室に燃料を噴射するインジェクタ(INJ)31も各リレーコイル18,26と並列接続されている。前記バッテリ7と前記イグニッションコイル30と前記電子制御ユニット1とで第六閉回路32が形成され、前記バッテリ7と前記インジェクタ31と前記電子制御ユニット1とで第七閉回路33が形成されている。
したがって、前述した第一閉回路16〜第七閉回路33は前記電子制御ユニット1によりそれぞれ個別で駆動可能な状態であり、各々前記電子制御ユニット1でのみ制御可能な回路を形成しているのである。
【0021】
次に、図2,3のフローチャートに基づいてアイドル停止機能の有効/無効切り替え処理を説明する。
まず、ステップS1ではエンジン運転中か否かを判定する。判定結果が「YES」(運転中)である場合はステップS2(スタータモータ作動禁止手段)に進み、判定結果が「NO」(運転中ではない)である場合はステップS17に進む。ここで、前記ステップS1のエンジン運転中か否かの判定は電子制御ユニットに接続されたクランク角度センサによりクランクシャフトの回転が検出され、吸気圧センサにより吸気管内の負圧が検出された場合に前記エンジンが運転中であると判定している。
【0022】
ステップS2ではスタータモータの作動を禁止してステップS3(スイッチ判定手段)に進む。ステップS3ではスタータスイッチ(SW)のON操作があるか否かを判定する。判定結果が「YES」(ON操作あり)である場合はステップS13(アイドル停止機能判定手段)に進み、判定結果が「NO」(ON操作無し)である場合はステップS4に進む。ステップS4(アイドル停止機能判定手段)ではアイドル停止機能が有効状態か否かを判定する。判定結果が「YES」(機能有効状態)である場合はステップS5(アイドル停止機能有効手段)に進み、判定結果が「NO」(機能無効状態)である場合はステップS14に進む。
【0023】
ステップS5では、アイドル停止機能をONにしてステップS6に進む。ステップS6(アイドル状態判定手段)ではアイドル状態か否かを判定する。判定結果が「YES」(アイドル状態)である場合はステップS7に進み、判定結果が「NO」(アイドル状態でない)である場合はステップS15に進む。ここでは、前記ステップS1の処理と同様に、クランク角度センサによるクランクシャフトの回転数からエンジンの回転数を検出し、例えばアイドル回転数のしきい値以下である場合に前記エンジンがアイドル状態にあると判定している。
【0024】
ステップS7ではインジケータを点灯し、次のステップS8でタイマーを減算してステップS9に進む。ステップS9ではタイマーがタイムオーバーか否かを判定する。判定結果が「YES」(タイムオーバー)である場合はステップS10に進み、判定結果が「NO」(タイムオーバーでない)である場合はリターンする。
【0025】
ステップS10ではアイドル停止に移行(処理開始)して、ステップS11で燃料と点火の出力を不許可とし、ステップS12でインジケータを点滅させてリターンする。
ステップS13(アイドル停止機能判定手段)ではアイドル停止機能が有効状態か否かを判定する。判定結果が「YES」(機能有効)である場合はステップS14(アイドル停止機能無効手段)に進み、判定結果が「NO」(機能無効)である場合は前述したステップS5に進む。
ステップS14ではアイドル停止機能をOFFにし、ステップS15(インジケータ消灯手段)でインジケータを消灯し、ステップS16でタイマーをセットしてリターンする。
【0026】
ステップS17(スイッチ判定手段)ではスタータスイッチ(SW)のON操作があるか否かを判定する。判定結果が「YES」(ON操作あり)である場合はステップS26に進み、判定結果が「NO」(ON操作無し)である場合はステップS18に進む。ステップS18ではアイドル停止中か否かを判定する。判定結果が「YES」(アイドル停止中)である場合はステップS19に進み、判定結果が「NO」(アイドル停止中でない)である場合はステップS15に進み上述した処理を繰り返す。
【0027】
ステップS19では所定操作信号があるか否かを判定する。判定結果が「YES」(あり)である場合はステップS20に進み、判定結果が「NO」(なし)である場合はリターンする。ステップS20では燃料と点火出力の許可を行い、ステップS21でスタータモータを起動する。
ステップS22ではエンジンが完爆か否かを判定する。判定結果が「YES」(完爆)である場合はステップS23に進み、判定結果が「NO」(完爆でない)である場合はリターンする。ステップS23ではスタータモータを停止し、ステップS24でアイドル停止を終了してステップS25(インジケータ消灯手段)でインジケータを消灯させてリターンする。ここで、前記完爆とは、エンジンが自発運転可能な回転数に達していることである。
ステップS26では、燃料の出力と点火の出力とを許可してステップS27に進む。ステップS27ではスタータモータを起動してリターンする。
【0028】
すなわち、乗員が乗車しスタータスイッチでエンジンを始動させ、通常の走行を開始すると、信号や渋滞等で停車してアイドル状態が検出される(ステップS6)。例えば、停車と発車を頻繁に繰り返すような走行状態の場合にはアイドル停止、再始動が頻繁に繰り返されるため、アイドル停止による燃費の向上や排出ガスの低減などの効果が希薄になり、スタータモータの電源であるバッテリにも負担が掛かってしまう。
【0029】
前記アイドル停止機能は前回乗車したときの状態がそのまま引き継がれており、例えばアイドル停止機能が有効状態になっている(ステップS4でYES、ステップS13でNO)場合には、前述したようにアイドル状態の検出後にインジケータを点灯させて乗員にこれからアイドル停止をする旨を報知する(ステップS7)。乗員が上述の理由等によりアイドル停止機能を無効にしたいと考え、このインジケータが点灯している間にスタータスイッチをON操作すると(ステップS3でYES)、スタータモータは起動せずにアイドル停止機能のみが有効状態から無効状態に移行する(ステップS14)。したがって、乗員の意思通りにアイドル停止機能の無効状態をスタータスイッチで選択することができるのである。
また、前記インジケータが点灯している間にスタータスイッチを操作せず(ステップS3でNO)所定時間が経過した場合(ステップS9でYES)には、エンジンがアイドル停止状態に移行する(ステップS10)と共にインジケータが点灯から点滅に変わるため(ステップS12)エンジンがアイドル停止に移行したことを乗員は認識することができる。
【0030】
一方、前回の乗車時にアイドル停止機能の無効状態を選択していた場合には(ステップS4でNO)、前述したように信号や渋滞等により停車してアイドル状態が検出されたとしてもインジケータは点灯せずエンジンはアイドル停止状態に移行しない。そして、アイドル状態でインジケータが消灯しているときに、乗員は現在のアイドル停止機能が無効状態であることが認識でき、この時点で、アイドル停止機能を有効状態にしたいと考えスタータスイッチをON操作すると(ステップS3でYES且つステップS13でNO)アイドル停止機能が無効状態から有効状態に移行する(ステップS5)。この時、乗員は前記インジケータが点灯するため、これからエンジンがアイドル停止に移行するということを認識することができ、所定時間内つまりインジケータが点灯している間に再度スタータスイッチを操作することで、再びアイドル停止機能が有効状態から無効状態に移行してインジケータが消灯する。
【0031】
そして、前記エンジンがアイドル停止中になり(ステップS18でYES)乗員がエンジンを再始動するためにアクセル操作等の所定の操作を行うと(ステップS19でYES)、自動的にスタータモータが起動(ステップS21)して前記エンジンのクランキングを行い、エンジンが完爆すると(ステップS22でYES)前記スタータモータの作動が停止する(ステップS23)。また、前記所定の操作を行わずに乗員が自主的にスタータスイッチを手動で操作した場合には(ステップS17でYES)、今回のエンジン再始動に限って前記所定の操作によるエンジン再始動をキャンセルし、通常のエンジン始動時と同様にスタータスイッチの手動操作のみで再始動処理が可能な状態となる。
【0032】
したがって、上記の実施の形態によれば、アイドル停止機能を切り替える専用のスイッチを設けること無しに、前記スタータスイッチ6を有効利用してステップS14でアイドル停止機能を有効状態から無効状態に切り替え、ステップS5で無効状態から有効状態に切り替えることが可能となるため、前記専用スイッチの分だけ部品点数が減少しコストの低減を図ることができる。
【0033】
また、ステップS15によりインジケータ28を消灯させることで現在のアイドル停止機能が無効状態であることを乗員に認識させることができるため、乗員の意向通りにアイドル停止機能の有効状態又は無効状態を選択することができ、したがって、乗員の負担を軽減することができる。
【0034】
尚、この発明は上記の実施の形態に限られるものではなく、例えば、エンジン自動停止が可能な自動車等の車両に用いても良い。また、通常ON状態のスタータスイッチを用いて、乗員によるOFF操作を検出した場合に前記アイドル停止機能を移行させるようにしても良い。さらに、前記インジケータに限られるものではなく、例えば音や振動等を用いて乗員に報知しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態におけるアイドル停止制御装置の回路図である。
【図2】本発明の実施の形態における機能有効/無効切り替え処理のフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態における機能有効/無効切り替え処理のフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態における機能有効/無効切り替え処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
28 インジケータ
ステップS2 スタータモータ作動禁止手段
ステップS3,S17 スイッチ判定手段
ステップS4,S13 アイドル停止機能判定手段
ステップS5 アイドル停止機能有効手段
ステップS6 アイドル状態判定手段
ステップS14 アイドル停止機能無効手段
ステップS15,S25 インジケータ消灯手段




【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイドル停止可能で且つアイドル停止機能を有効状態と無効状態とで切り替え可能な内燃機関と、内燃機関が運転中か否かを判定し前記内燃機関が運転中であると判定された場合にスタータモータの作動を禁止するスタータモータ作動禁止手段と、前記内燃機関がアイドル状態か否かを判定するアイドル状態判定手段と、アイドル停止機能が有効状態か無効状態かを判定するアイドル停止機能判定手段と、スタータスイッチのON操作を判定するスイッチ判定手段と、前記内燃機関がアイドル停止状態に移行する際にこれを報知するインジケータとを備えたアイドル停止制御装置であって、前記アイドル状態判定手段により内燃機関が運転状態にあると判定され且つスイッチ判定手段により前記スタータスイッチのON操作が判定されるとアイドル停止機能を有効状態から無効状態にするアイドル停止機能無効手段を設けたことを特徴とするアイドル停止制御装置。
【請求項2】
前記内燃機関が運転中であると判定されてスタータモータの作動を禁止している状態で、前記アイドル停止機能判定手段によりアイドル停止機能が無効状態であると判定され且つ前記スイッチ判定手段により前記スタータスイッチのON操作があると判定されると、アイドル停止機能を無効状態から有効状態にするアイドル停止機能有効手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のアイドル停止制御装置。
【請求項3】
前記アイドル停止機能無効手段によりアイドル停止機能が有効状態から無効状態になると前記インジケータを消灯させるインジケータ消灯手段を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアイドル停止制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−29191(P2006−29191A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−208571(P2004−208571)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000141901)株式会社ケーヒン (1,140)
【Fターム(参考)】