説明

アクチュエータ

【課題】簡素な制御により、迅速でスムーズな加減速により高速度化を実現できる、直線案内軸受装置などに用いられると好適なアクチュエータを提供する。
【解決手段】第1駆動モータ109を目標速度に追従する速度制御とし,第2駆動モータ110は、第1駆動モータ109の実際の速度に追従するような速度制御を行うことにより,相互の動作が干渉しない形で2つの駆動モータ109,110をともにフィードバック制御することが可能となる。さらに第2駆動モータ110の速度制御において、第1駆動モータ109の指令値をフィードフォワードとして加えることで,制御による位相遅れを少なくしている。これにより制御の応答性,減衰性が向上するという利点がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば製造装置、検査装置、搬送装置等の直線案内軸受装置等に用いられると好適なアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば製造装置などにおいては、ワークのごとき物体を駆動するために直線案内軸受装置が用いられている。特許文献1には、無端ベルトに対し、主軸受が取り付けられた側とは駆動プーリ、従動プーリを挟んで反対側において接続され、カウンタガイドレールに沿って移動可能なカウンタ軸受を備えてたアクチュエータが開示されている。この従来技術では、主軸受とカウンタ軸受とを逆方向に移動させることにより、加速時又は減速時などに生じる主軸受の反力を抑えることが出来、それにより振動の抑制を図ることが出来る。
【特許文献1】特開2008−101642号公報
【特許文献2】特開2008−199777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1では、駆動モータにより駆動する駆動プーリが1つであり,歯付きベルトにより連結されたもう一方を、回転自由に支持された従動プーリとしている。ここで、歯付きベルトにより駆動される主軸受の質量が増した場合,あるいは高い加速度を必要とする用途で用いられるような場合には,駆動モータの出力を大きくする必要がある。しかし,単一の駆動モータで大出力を発生させる場合、一般的に回転子の慣牲モーメントが大きくなるため,装置全体の等価慣性モーメントが大きくなってしまう。これにより動作時の減衰性が低下し,指令速度への応答性が悪くなるため,駆動制御に限界が生じるという問題がある。
【0004】
又、質量の大きな主軸受が加減速したとき,歯付きベルトは加減速度に応じた力を受けることとなるが、特許文献1では、駆動プーリと従動プーリとで歯付きベルトを連結しているので、この力の受け方が駆動プーリ側と従動プーリ側でアンバランスである。具体的には、慣性モーメントが小さく連れ回り容易な従動プーリ側よりも、駆動モータに連結され回転子の大きな慣牲モーメントを持つ駆動プーリ側の方が、極端に大きな力を負担することとなる。これにより歯付きベルトのジャンピングが駆動プーリ側で生じやすくなるので、これを防止するためのベルト予張力を,駆動プーリ側が受ける力に応じて高める必要がある。しかしながら、ベルト予張力を高めると、駆動プーリと従動プーリの支持剛性を高める必要が生じ、装置の大型化を招くと共に、フリクションも大きくなるため省エネに反するという問題がある。
【0005】
一方,2つの駆動モータ(駆動モータA,駆動モータBと呼ぶ)により同期速度制御を行う制御方式としては,駆動モータAを目標速度に追従する速度制御として指令値を求め,駆動モータBには駆動モータAと同じ指令値を与えるマスタースレーブ方式がよく知られている、しかし,マスタースレーブ方式では,スレーブ側(駆動モータB)がフィードフォワード制御となるため,駆動モータの動作特性のわずかな差や外乱トルクによって振動が生じるなど,装置の制御性能が低下してしまう。また,2つの駆動モータそれぞれに同じ目標速度に追従する速度制御を行うと,駆動モータのわずかな動作の相違により互いが干渉してしまい,うまく制御することができないという問題もある。
【0006】
これに対し、特許文献2によれば、可動部材の移動エリア、速度などによりフィードバックゲインまたはフィードバック方式を動的に切り替える制御が開示されているが、制御が複雑になるという問題がある。
【0007】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡素な制御により、迅速でスムーズな加減速により高速度化を実現できる、直線案内軸受装置などに用いられると好適なアクチュエータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明のアクチュエータは、
第1駆動モータにより回転駆動される第1駆動プーリと、
第2駆動モータにより回転駆動される第2駆動プーリと、
前記第1駆動プーリと前記第2駆動プーリとの間に掛け渡された無端ベルトと、
ガイドレールと、
前記無端ベルトに接続され、かつ前記ガイドレールに沿って移動可能な主軸受と、
カウンタガイドレールと、
前記無端ベルトに対し、前記主軸受が取り付けられた側とは前記両プーリを挟んで反対側において接続され、かつ前記カウンタガイドレールに沿って移動可能なカウンタ軸受と、
前記第1駆動モータと前記第2駆動モータとを同期して駆動制御する制御装置とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のアクチュエータによれば、駆動モータを2つ用いて2つの駆動プーリで無端ベルトを駆動するものである。したがって,駆動モータ1個あたりが負担する駆動力は小さくなるため、低出力の駆動モータを用いることができ、それにより高出力の駆動モータよりも回転子の慣性モーメントを小さくすることができる。特に、慣性モーメントは回転子半径の二乗に比例して増大するため、低出力の駆動モータを用いて回転子の半径を小さく抑えることで、その慣性モーメントを,高出力駆動モータ1個分に相当する回転子の慣性モーメントより小さくすることができる。これにより,従来技術の方法に比べ装置全体の等価慣性モーメントが小さくなり,減衰性が増し,速度応答性が改善する。従って加速を速くしたり,精度が必要となる範囲に対するマージンを小さくできるので,直線案内部分を短くすることができ,装置を安価に製作できる。
【0010】
更に本発明のアクチュエータによれば、無端ベルトを張設した両端を駆動プーリとしたので,2つの駆動モータにおける回転子の慣性モーメントを略等しくすることで、無端ベルトの受ける力を、どちらのプーリ側でも均一にすることができる。したがって,無端ベルトのジャンピングが生じにくくなるので、ベルト予張力を小さくすることができるため,駆動プーリの支持剛性を低めることができ、安価に製作することができる。
【0011】
更に、前記制御装置は、前記第1駆動モータを目標速度に追従する速度制御とし、更に前記第1駆動モータへの指令値をフィードフォワードとして加えながら、前記第2駆動モータを速度制御すると好ましい。
【0012】
本発明によれば,第1駆動モータを目標速度に追従する速度制御とし,第2駆動モータは、第1駆動モータの実際の速度に追従するような速度制御を行う。これにより,相互の動作が干渉しない形で2つの駆動モータをともにフィードバック制御することが可能となる。さらに第2駆動モータの速度制御において、第1駆動モータの指令値をフィードフォワードとして加えることで,制御による位相遅れを少なくしている。これにより制御の応答性,減衰性が向上するという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかるアクチュエータを含む直線案内軸受装置100の斜視図であり、図2は上面図であり、図3は側面図であり、図4は、図2の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た拡大図である。第1駆動モータ108と、第1駆動プーリ109と、第2駆動モータ110と、第2駆動プーリ112と、無端ベルトとしての歯付きベルト111と、ガイドレール104と、主軸受120と、カウンタガイドレール131,131と、カウンタ軸受130と、モータ用の制御装置とでアクチュエータを構成する。
【0014】
フレームの機能を兼ねるガイドレール104の両端には、図1〜3に示すように支持板102,103が固定されている。レール支持板102,103に掛け渡されるようにして、丸軸状のカウンタガイドレール131,131が、ガイドレール104に平行して配置されている。
【0015】
図2,3で右側のレール支持板103には、これに結合するL字板状のホルダ108cを介して、第1駆動モータ108が回転軸108aを水平に且つガイドレール104の軸線に直交する方向に突出させた状態で取り付けられている。回転軸108aには、歯付きベルト111に噛合する歯付きの駆動プーリ109が取り付けられている。尚、回転軸108aの後端には、回転センサ108bが設けられており、回転軸108a即ち第1駆動プーリ109の回転速度を検出可能となっている。
【0016】
一方、図2,3で左側のレール支持板102には、これに結合するL字板状のホルダ110cを介して、第2駆動モータ110が回転軸110aを水平に且つガイドレール104の軸線に直交する方向に突出させた状態で取り付けられている。回転軸110aには、歯付きベルト111に噛合する歯付きの駆動プーリ112が取り付けられている。尚、回転軸110aの後端には、回転センサ110bが設けられており、回転軸110a即ち第2駆動プーリ112の回転速度を検出可能となっている。
【0017】
第1駆動プーリ109と第2駆動プーリ112との間には、ガイドレール104に沿った方向に、歯付きベルト111が掛け渡されている。そのため、レール支持板102、103は、歯付きベルト111を通すのに必要な開口102a、103a(図1)を有する。
【0018】
図4において、歯付きベルト111の一部は、コ字状に折れ曲がった板状の固定具121bにより主軸受120に固定されている。更に固定具121bの窪んだ上部を覆うようにして、平板状の補強部材121aが主軸受120に固定されている。固定具121bと補強部材121aとはボックス構造となり、歯付きベルト111の入力に抗することが出来るよう剛性が向上する。主軸受120は、ガイドレール104を内包している。かかる構成について、より具体的に説明する。
【0019】
図4において、ガイドレール104は、一対の側壁104a、104aの下端を底壁104bで連結した、いわゆる断面が一体的なコ字状である。ガイドレール104の底面を104dとする。主軸受120は、底壁104bに対向する底板120aと、側壁104a、104aの側面にそれぞれ対向する側板120b、120bと、側壁104a、104aの上面にそれぞれ対向する頂板120c、120cとを連結して形成されており、ガイドレール104の外表面を覆う形を取る。底板120aと、側板120b、120bと、頂板120c、120cのガイドレール104に対向する各面には、グラファイト多孔質で形成された静圧パッドSPが配置されている。静圧パッドSPには、不図示の空気源から圧縮空気が供給され、静圧パッドSPよりガイドレール104に向かって吐出された気体の圧力によって、ガイドレール104に対し主軸受120がわずかに離隔するようになり、殆ど摩擦なく移動できるようになっている。
【0020】
主軸受120の頂板120c、120cに、固定具121b及び補強部材121aの両端が不図示のボルトにより取り付けられている。固定具121bは、中央が一段低くなるように折り曲げられており、低くなった中央部に歯付きベルト111が固定されている。固定具121に取り付けられた歯付きベルト111は、ガイドレール104の側壁104a、104aの上端より低い位置に配置されており、即ちガイドレール104の内部に配置されている。歯付きベルト111と固定具121bの連結位置を、主軸受120の重心位置とすることで、歯付きベルト111により駆動されるときに主軸受120に無用なモーメントが発生することを抑制できる。
【0021】
一方、歯付きベルト111の一部は、第1駆動プーリ109と第2駆動プーリ112を挟んで対向する位置において、固定具121bと同様の固定具132bによりカウンタ軸受130、130に固定されている。更に固定具132bの窪んだ上部を覆うようにして、平板状の補強部材132aがカウンタ軸受130、130に固定されている。固定具132bと補強部材132aとはボックス構造となり、歯付きベルト111の入力に抗することが出来るよう剛性が向上する。
【0022】
カウンタ軸受130、130は、カウンタガイドレール131、131を挿通する円筒孔を有する直方体状である。かかる円筒孔内には円管状の静圧パッドSP、SPが配置されている。グラファイト多孔質で形成された静圧パッドSP、SPには、不図示の空気源から圧縮空気が供給され、静圧パッドSP、SPよりカウンタガイドレール131,131に向かって吐出された気体の圧力によって、カウンタガイドレール131,131に対しカウンタ軸受130、130がわずかに離隔するようになり、殆ど摩擦なく移動できるようになっている。
【0023】
カウンタガイドレール131、131は、主軸受120に対して質量バランスをとるためのカウンタ軸受130,130を案内することを目的とするものであるので、さほど精度は要求されないため、比較的安価に製造できる丸軸としている。但し、カウンタガイドレール131が一本だと、カウンタ軸受130が回転してしまうので、2本平行して配置し、それぞれに係合するカウンタ軸受130,130を固定具132bにより連結することで、軸線方向のみの移動に制限している。歯付きベルト111と固定具132bの連結位置を、カウンタ軸受130、130の重心位置とすることで、歯付きベルト111により駆動されるときにカウンタ軸受130、130に無用なモーメントが発生することを抑制できる。
【0024】
質量のバランスをとる手段としては、カウンタ軸受130,130に別のバランスウェイトを搭載しても良いが、例えば主軸受120を比重の小さいアルミ合金で製作し、反対にカウンタ軸受130,130は比重の大きな鉄系材にするなどして設計すれば、あえてバランスウェイトを付加しなくてもバランスをとることができる。これによりカウンタ軸受130,130に対して加速時の反力がモーメント負荷として発生しなくなるため、軸受も小形の物でよくなる。
【0025】
図5は、第1駆動モータ108と第2駆動モータ110とを駆動制御する制御回路(制御装置)のブロック図である。2つの駆動モータ(第1駆動モータ109と第2駆動モータ110)は、それぞれ異なるサーボドライバ(第1サーボドライバSD1と第2サーボドライバSD2)により駆動される。第1サーボドライバSD1と第2サーボドライバSD2は、同期制御を行う制御装置に接続されている。制御装置は,速度指令をもとに第1サーボドライバSD1と第2サーボドライバSD2に対し、それぞれトルク指令を与えるべく制御ソフトウエアが実装されている。尚、回転センサ108bが検出した第1駆動プーリ109の実際の回転速度は、第1フィードバックコントローラFBC1に入力されてフィードバック制御に用いられ、回転センサ110bが検出した第2駆動プーリ112の実際の回転速度は、第2フィードバックコントローラFBC2に入力されてフィードバック制御に用いられる。
【0026】
制御ソフトウエアは、第1サーボドライバSD1の指令トルクを与える第1フィードバックコントローラFBC1と,第2サーボドライバSD2の指令トルクを与える第2フィードバックコントローラFBC2を制御するように構成される。第1フィードバックコントローラFBC1は,駆動すべき主軸受20の目標速度から求められる第1駆動プーリ109の角速度を目標値とし,それに応じた操作量を第1サーボドライバSD1への指令トルクT1として出力する。第1フィードバックコントローラFBC1は,更に第1駆動プーリ109の角速度を入力してフィードバック制御を行うが、たとえばPID制御を用いることができる。また,指令角速度に応じたフィードフォワードトルクを加算してもよい。
【0027】
一方、第2フィードバックコントローラFBC2は,たとえばPID制御を用いることができ、第2駆動プーリ110の角速度ω2(回転速度)を、第1駆動プーリ109の角速度ω1(回転速度)に追従させる駆動制御を行う。ただし,第2サーボドライバSD2には、第1フィードバックコントローラFBC1により求めた第1駆動プーリ109の指令トルクT1をフィードフォワード量(フィードフォワードゲイン)として与える。具体的には、第2フィードバックコントローラFBC2で求めたトルクをT2_FBとしたときに、T2=α・T1 + β・T2_FB(但し、α,βは定数)を求め、これを指令トルクT2として第2サーボドライバSD2に与えるのである。指定トルクT1をフィードフォワードとして加え応答性を上げ,フィードバックゲインを下げることで、第2駆動プーリ112の追従性を高めることができる。このとき,フィードフォワードゲインを十分大きくし(すなわち1未満の範囲でαを大きくし),フィードバックゲインを十分小さくする(すなわちβを小さくする)ことが望ましい。
【0028】
本実施の形態の動作について説明する。主軸受120の下面には検査用のカメラ(不図示)が取り付けられ、ワークW(図2)の上面を走査可能となっている。まず、不図示の空気源から供給された圧縮空気によって、ガイドレール104に対し主軸受120がわずかに離隔するようになり、カウンタガイドレール131、131に対しカウンタ軸受130、130がわずかに離隔した状態に維持される。
【0029】
ここで、第1駆動モータ108が第1駆動プーリ109を駆動すると同時に、第2駆動モータ110が第2駆動プーリ112を駆動すると、歯付きベルト111を介して、ガイドレール104に沿って主軸受120が殆ど摩擦なく、またカウンタガイドレール131、131に対しカウンタ軸受130、130が殆ど摩擦なく移動される。
【0030】
更に、加速又は減速時に生じる駆動反力は、主軸受120に対向して設けられたカウンタ軸受130、130により相殺され、振動を抑制できるようになっている。なお、主軸受120(及びそれに搭載される物体)の質量と、カウンタ軸受130、130の合計質量とをほぼ一致させるようにすると、駆動反力をより効果的に相殺でき、効果的に振動を抑制できる。又、駆動プーリ109と従動プーリ110aは、この装置の最大の発塵源でもあるが、その対策として駆動プーリ109と従動プーリ110aをそれぞれ遮蔽するカバー(不図示)を設けて、その内部を排気ポンプ(不図示)に接続して集塵排気が成されるようにしてもよい。これにより高速、高加減速で動作させてもワークWに対する異物の付着が極めて少ない、好適なアクチュエータが実現できる。
【0031】
本実施の形態によれば,第1駆動モータ109を目標速度に追従する速度制御とし,第2駆動モータ110は、第1駆動モータ109の実際の速度に追従するような速度制御を行っている。これにより,相互の動作が干渉しない形で2つの駆動モータ109,110をともにフィードバック制御することが可能となる。さらに第2駆動モータ110の速度制御において、第1駆動モータ109の指令値をフィードフォワードとして加えることで,制御による位相遅れを少なくしている。これにより制御の応答性,減衰性が向上するという利点がある。
【0032】
又、本実施の形態によれば、ガイドレール104の断面はコ字形状であり、従って側壁104a、104aと底壁104bの外表面は平面からなるので、加工精度(特に真直精度)を向上させ易いという利点がある。又、断面がコ字状のガイドレール104の開いた上側から、その内部に歯付きベルト111を配置することで、ガイドレール104の閉じた下側をワークWに向けることができ、ワークWに歯付きベルト111から発生した塵埃が付着することを抑制でき、別個にカバーを設ける必要がなく、コストを低減できる。
【0033】
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、主軸受120には、カメラに限らず種々の物体や処理装置等を搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施の形態にかかるアクチュエータを含む直線案内軸受装置100の斜視図である。
【図2】本実施の形態にかかるアクチュエータを含む直線案内軸受装置100の上面図である。
【図3】本実施の形態にかかるアクチュエータを含む直線案内軸受装置100の側面図である。
【図4】図1の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た拡大図である。
【図5】第1駆動モータ108と第2駆動モータ110とを駆動制御する制御回路(制御装置)のブロック図である。
【符号の説明】
【0035】
100 直線案内軸受装置
102,103 レール支持板
104 ガイドレール
104a 側壁
104b 底壁
108 第1駆動モータ
109 第1駆動プーリ
110 第2駆動モータ
111 ベルト
112 第2駆動プーリ
120 主軸受
120a 底板
120b 側板
120c 頂板
121b 固定具
130 カウンタ軸受
131 カウンタガイドレール
132b 固定具
C カバー
SP 静圧パッド
W ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1駆動モータにより回転駆動される第1駆動プーリと、
第2駆動モータにより回転駆動される第2駆動プーリと、
前記第1駆動プーリと前記第2駆動プーリとの間に掛け渡された無端ベルトと、
ガイドレールと、
前記無端ベルトに接続され、かつ前記ガイドレールに沿って移動可能な主軸受と、
カウンタガイドレールと、
前記無端ベルトに対し、前記主軸受が取り付けられた側とは前記両プーリを挟んで反対側において接続され、かつ前記カウンタガイドレールに沿って移動可能なカウンタ軸受と、
前記第1駆動モータと前記第2駆動モータとを同期して駆動制御する制御装置とを有することを特徴とするアクチュエータ。
【請求項2】
前記制御装置は、前記第1駆動モータを目標速度に追従する速度制御とし、更に前記第1駆動モータへの指令値をフィードフォワードとして加えながら、前記第2駆動モータを速度制御することを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−151176(P2010−151176A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−328011(P2008−328011)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】