説明

アミノアルコール誘導体およびレニン阻害剤としてのその活性

本出願は、一般式(I)〔式中、R、R、R、R、R、R、X、及びXはそれぞれ本明細書で詳細に説明された定義を有する〕で示される新規のアミノアルコール、その製法、及びそれら化合物の医薬としての、特にレニン阻害剤としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なアミノアルコール、本発明の化合物を製造する方法、それを含む医薬製剤、および医薬の活性成分(特にレニン阻害剤)としてのその使用に関する。
【0002】
レニン阻害性を示すアミノ化合物は、例えばEP519433から公知である。
【0003】
第一に本発明は、一般式(I):
【0004】
【化4】

【0005】
(式中、
1は、a)水素、ヒドロキシルもしくはアミノであるか;または
b)C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C8−アルカノイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、アリール−C0〜C4−アルキルもしくはヘテロシクリル−C0〜C4−アルキルであり、これらの基は、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、シアノ、オキシド、オキソ、トリフルオロメチル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシカルボニル、アリール、もしくはヘテロシクリル1〜4個により置換されていてもよく;
2は、a)C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C8−アルキルスルホニル、C3〜C8−シクロアルキルスルホニル、アリール−C0〜C8−アルキルスルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、C3〜C12−シクロアルキル−C1〜C8−アルカノイル、C3〜C12−シクロアルキル−C3〜C8−シクロアルカノイル、アリール−C1〜C8−アルカノイル、アリール−C3〜C8−シクロアルカノイル、C1〜C8−アルカノイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜C8−アルキル化されたカルバモイル−C0〜C8−アルキル、アリール−C0〜C4−アルキル、またはヘテロシクリル−C0〜C4−アルキルであり、これらの基は、C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C3〜C8−シクロアルコキシ、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−C1〜C6−アルキルアミノ、C0〜C6−アルキルカルボニルアミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、オキシド、オキソ、トリフルオロメチル、C1〜C8−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜C8−アルキル化されたカルバモイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキレンジオキシ、アリールまたはヘテロシクリル1〜4個により置換されていてもよく;あるいは
b)R1およびそれらが結合する窒素原子と一緒になって、更なる窒素、酸素もしく硫黄原子、または−SO−もしくは−SO2−基を含んでいてもよい飽和または部分不飽和の4〜8員ヘテロシクリル環をなしており、その場合、更なる窒素原子は、C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルカノイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、アリールまたはヘテロシクリル基によって場合により置換されていてもよく、このヘテロシクリル環は、合計で最大16員の二環系または三環系の一部であってもよく、その第2の環は、窒素、酸素もしく硫黄原子、または−SO−もしくは−SO2−基を含んでいてもよく、その第2の環の窒素原子は、C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルカノイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、アリールまたはヘテロシクリル基によって場合により置換されていてもよく、列挙した環系の全ては、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、オキシド、オキソ、シアノ、トリフルオロメチル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜C8−アルキルカルボニルアミノ、C1〜C8−アルキルアミノ、N,N−ジ−C1〜C8−アルキルアミノ、アリール−C0〜C4−アルキル、アリールオキシ−C0〜C4−アルキル、アリール−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ、アリールオキシ−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C0〜C4−アルキル、ヘテロシクリルオキシ−C0〜C4−アルキル、ヘテロシクリル−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ、またはヘテロシクリルオキシ−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ1〜4個により置換されていてもよく;
3は、水素、C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシカルボニルまたはC1〜C8−アルカノイルであり;
4は、水素、C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシカルボニルまたはC1〜C8−アルカノイルであり;
5は、それぞれ独立して、水素もしくはC1〜C8−アルキルであるか、またはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜C8−シクロアルキリデン基をなしており;
Rは、場合により置換された不飽和炭素環式基またはヘテロシクリル基であり;
1およびX2基の一方はカルボニルで、他方はメチレンである)で示される化合物、およびその塩を提供する。
【0006】
Rに関する可能な置換基は、脂肪族、芳香脂肪族、複素環式脂肪族−脂肪族またはヘテロ脂肪族基(heteroaliphatic radicals)、場合によりエステル化もしくはアミド化されたカルボキシル、場合により脂肪族基もしくはヘテロ脂肪族基で置換されたアミノ、または場合により脂肪族基、芳香脂肪族基、複素環式脂肪族−脂肪族基、もしくはヘテロアリール脂肪族基でエーテル化されたヒドロキシルである。
【0007】
先の定義の文脈において、先の一般用語は、好ましくは以下の定義を有する。
【0008】
脂肪族基は、例えば、低級アルキル、ヒドロキシ(低級アルキル)、(低級アルカノイル)オキシ(低級アルキル)、(低級アルコキシ)(低級アルキル)、(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)(低級アルキル)、場合によりアミド化されたカルボキシルもしくはカルボキシ(低級アルキル)基、場合によりエステル化もしくはアミド化されたジカルボキシ(低級アルキル)、場合によりエステル化もしくはアミド化されたカルボキシ(ヒドロキシ)(低級アルキル)、(低級アルカン)スルホニル(低級アルキル)、または場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−(低級アルキル)化されたスルファモイル(低級アルキル)である。
【0009】
場合により脂肪族基、芳香脂肪族基、複素環式脂肪族−脂肪族基、またはヘテロアリール脂肪族基でエーテル化されたヒドロキシルは、例えば、ヒドロキシル、低級アルコキシ、ヒドロキシ(低級アルコキシ)、(低級アルカノイル)オキシ(低級アルコキシ)、(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)、(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)、ポリハロ(低級アルコキシ)、シアノ(低級アルコキシ)、アミノ(低級アルコキシ)基であり、それは、場合によりN−(低級アルカノイル)化、N−モノ−もしくはN,N−ジ(低級アルキル)化されているか、または低級アルキレン、ヒドロキシ−、(低級アルコキシ)−もしくは(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)−(低級アルキレン)により、もしくは場合によりN’−(低級アルカノイル)化されたアザ(低級アルキレン)、オキサ(低級アルキレン)により、もしくは場合によりS−酸化されたチア(低級アルキレン)により、N,N−二置換されており、そのそれぞれが、場合によりN−(低級アルカノイル)化されているか、または(低級アルコキシ)カルボニル、(低級アルコキシ)(低級アルキル)、場合により置換されたフェニルもしくはピリジル(低級アルコキシ)、場合によりアミド化されたカルボキシもしくはカルボキシ(低級アルコキシ)、もしくはテトラゾリル(低級アルコキシ)により、N’−置換もしくはN’−(低級アルキル)化されている。
【0010】
ヘテロ脂肪族基は、例えば、場合によりN−(低級アルカノイル)化、N−モノ−もしくはN,N−ジ(低級アルキル)化されているか、または低級アルキレン、ヒドロキシ−、(低級アルコキシ)−もしくは(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)(低級アルキレン)により、もしくはアザ(低級アルキレン)、オキサ(低級アルキレン)、もしくは場合によりS−酸化されたチア(低級アルキレン)により、N,N−二置換されたアミノ(低級アルキル)基であり、そのそれぞれは、場合によりN’−(低級アルカノイル)化されているか、または(低級アルコキシ)カルボニル、(低級アルコキシ)(低級アルキル)、もしくはN−モノもしくはN,N−ジ(低級アルキル)化されたチオカルバモイル(低級アルキル)基により、N’−置換もしくはN’−(低級アルキル)化されている。
【0011】
脂肪族またはヘテロアリール脂肪族基は、例えば、場合により置換されたフェニルまたはピリジニル(低級アルキル)基である。
【0012】
環状脂肪族−脂肪族基は、例えば、シクロアルキル(低級アルキル)、または場合によりエステル化もしくはアミド化されたカルボキシシクロアルキル(低級アルキル)である。
【0013】
場合により脂肪族基で置換されたアミノは、例えば、場合によりN−(低級アルカノイル)化またはN−モノ−もしくはN,N−ジ−(低級アルキル)化されたアミノである。
【0014】
場合によりヘテロ脂肪族基で置換されたアミノは、例えば、低級アルキレン、ヒドロキシ−、(低級アルコキシ)−、(低級アルコキシ)カルボニル−もしくは(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)−(低級アルキレン)により、または場合によりN’−(低級アルカノイル)化されたアザ(低級アルキレン)、オキサ(低級アルキレン)、または場合によりS−酸化されたチア(低級アルキレン)により、場合によりN−(低級アルカノイル)化、N−モノ−もしくはN,N−ジ(低級アルキル)化、またはN,N−二置換されたアミノであり、そのそれぞれは、(低級アルコキシ)カルボニルまたは(低級アルコキシ)(低級アルキル)により、場合によりN’−置換またはN’−(低級アルキル)化されている。
【0015】
場合によりエステル化またはアミド化されたカルボキシルは、例えば、場合により脂肪族基もしくは芳香脂肪族基でエーテル化されたカルボキシル、または脂肪族基で置換されたカルバモイルである。
【0016】
環内炭素または環内窒素原子を介して結合したヘテロシクリルは、環内原子を一般に4〜8個、特に5〜7個含んでおり、縮合したフェニルもしくはシクロアルキル基を1もしくは2個有していてもよく、またはスピロ化合物として存在してもよい。例としては、ピロリジノ、ピペリジノ、ピリジニル、ピペラジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロフラニル、フラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、2,3−ジヒドロベンゾイミダゾリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,3−ベンゾジアジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−ベンゾジアジニル、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジニル、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾチアジニル、3,4−ジヒドロ−2H−1,3−ベンゾチアジニル、3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジニル、3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−1,4−ベンゾチアジニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズ[6,7−b]アゼピニル、および5,6−ジヒドロフェナントリジニルが挙げられる。列挙した基は、非置換であるか、またはN−置換および/もしくはC−置換されていてもよく、その場合、特に置換基が1、2、3個存在してもよい。
【0017】
アリールは、炭素原子を一般に6〜14個、好ましくは6〜10個含んでおり、例えばフェニル、インデニル(例えば2−または4−インデニル)、またはナフチル(例えば1−または2−ナフチル)である。好ましいのは、炭素原子を6〜10個有するアリールであり、特にフェニル、または1−もしくは2−ナフチルである。列挙した基は、非置換であるか、あるいは例えば、C1〜C8−アルキル、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−C1〜C6−アルキルアミノ、C2〜C8−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C0〜C6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜C8−アルコキシカルボニルアミノ、ハロゲン、オキソ、トリフルオロメチル、C1〜C8−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN−ジ−C1〜C8−アルキルカルバモイルアミノ、C1〜C8−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキレンジオキシ、アリールまたはヘテロシクリルにより一置換または多置換(例えば一置換または二置換)されていてもよく、置換基は、いずれの位置に存在してもよく、例えばフェニル基のo−位、m−位もしくはp−位、または1−もしくは2−ナフチル基の3−もしくは4−位に存在してもよく、複数の同一または異なる置換基が存在してもよい。
【0018】
フェニル、フェニル(低級アルコキシ)、ピリジル(低級アルキル)、ピリジル(低級アルコキシ)、ならびに場合により水素化および/またはオキソ置換されたヘテロアリールまたはヘテロシクリルの有用な置換基としては、例えば、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、シアノ、オキシド、オキソ、ニトロ、アミノ、(低級アルキル)アミノ、ジ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、場合によりN−モノ−またはN,N−ジ−C1〜C8−アルキルカルバモイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキレンジオキシ、およびトリフルオロメチルが挙げられ、列挙したそれらの同一または異なる置換基が、最大3個、特に1または2個存在してもよい。
【0019】
場合により水素化および/またはオキソ置換されたヘテロアリール基は、例えば、場合により部分水素化および/またはベンゾ縮合された、5員環アザ−、ジアザ−、トリアザ−、オキサジアザ−もしくはテトラアザ−アリール、または6員環アザ−もしくはジアザ−アリール基、例えば場合によりオキソ置換されたピロリジニル(例えばピロリジニルまたはオキソピロリジニル)、イミダゾリル(例えばイミダゾール−4−イル)、ベンゾイミダゾリル(例えばベンゾイミダゾール−2−イル)、オキサジアゾリル(例えば1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)、ピリジル(例えばピリジン−2−イル)、オキソピペリジニル、ジオキソピペリジニル、オキソチアゾリル、オキソオキサゾリニル、キノリニル(例えばキノリン−2−イル)、または場合によりN−(低級アルカノイル)化されたピペリジル(例えば1−(低級アルカノイル)ピペリジニル)である。
【0020】
炭素原子を介して結合し、場合により水素化および/またはオキソ置換されているヘテロアリール基により置換された低級アルキルは、場合により水素化されたヘテロアリール基として、例えば場合により部分水素化および/またはベンゾ縮合された5員環アザ−、ジアザ−、トリアザ−、オキサジアザ−もしくはテトラアザ−アリール基、または6員環アザ−もしくはジアザ−アリール基を有しており、例えば場合によりオキソ置換されたピロリジニル(低級アルキル)(例えばピロリジニル(低級アルキル)またはオキソピロリジニル(低級アルキル))、イミダゾリル(低級アルキル)、ベンゾイミダゾリル(低級アルキル)、オキサジアゾリル(低級アルキル)、ピリジル(低級アルキル)、オキソピペリジニル(低級アルキル)、ジオキソピペリジニル(低級アルキル)、オキソチアゾリル(低級アルキル)、オキソオキサゾリニル(低級アルキル)、またはキノリニル(低級アルキル)、および同等のモルホリノカルボニル(低級アルキル)または場合によりN−(低級アルカノイル)化されたピペリジル(低級アルキル)(例えば1−(低級アルカノイル)ピペリジニル(低級アルキル)である。
【0021】
低級アルキル、例えばC1〜C8−アルキルは、直鎖状または分枝状であってもよく、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルまたはヘプチル基である。
【0022】
低級アルケニル、例えばC2〜C8−アルケニルは、直鎖状または分枝状であってもよく、例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニルまたはヘプテニル基である。
【0023】
低級アルキニル、例えばC2〜C6−アルキニルは、直鎖状または分枝状であってもよく、例えば、エチニル、1−プロピニル、3−プロピニル、1−ブチニル、3−ブチニル、4−ブチニル、ペンチニル、またはヘキシニル基である。
【0024】
1〜C6−アルキレンジオキシは、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、1,3−プロピレンジオキシまたは1,2−プロピレンジオキシである。
【0025】
アミノ(低級アルコキシ)は、例えば、アミノ−C1〜C4−アルコキシ、例えば2−アミノエトキシ、3−アミノプロピルオキシ、4−アミノブチルオキシまたは5−アミノペンチルオキシである。
【0026】
アリール−C1〜C8−アルカノイルは、C1〜C8−アルカノイル基を介して化合物の残り部分に結合する、列挙したアリール基の1種であり、例えばフェニルホルミル、フェニルアセチル、3−フェニルプロピオニル、2−フェニル−2−メチルプロピオニルまたはフェニルピバロイルである。
【0027】
アリール−C0〜C4−アルキルは、直接またはC1〜C4−アルキル基を介して、化合物の残り部分に結合する、列挙したアリール基の1種である。
【0028】
アリール−C3〜C8−シクロアルカノイルは、C3〜C8−シクロアルカノイル基を介して化合物の残り部分に結合する、列挙したアリール基の1種であり、例えば1−フェニルシクロブタノイルである。
【0029】
カルバモイル(低級アルコキシ)は、例えばカルバモイル−C1〜C8−アルコキシ、例えば、カルバモイルメトキシ、2−カルバモイルエトキシ、3−カルバモイルプロピルオキシ、2−(3−カルバモイル)プロピルオキシ、2−カルバモイルプロピルオキシ、3−(1−カルバモイル)プロピルオキシ、2−(2−カルバモイル)プロピルオキシ、2−(カルバモイル−2−メチル)プロピルオキシ、4−カルバモイルブチルオキシ、1−カルバモイルブチルオキシ、1−(1−カルバモイル−2−メチル)ブチルオキシ、3−(4−カルバモイル−2−メチル)ブチルオキシであり、特に3−カルバモイルプロピルオキシまたは2−カルバモイル−2−メチルエトキシである。
【0030】
カルバモイル(低級アルキル)は、例えばカルバモイル−C1〜C8−アルキル、例えばカルバモイルメチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバモイルプロピル、2−(3−カルバモイル)プロピル、2−カルバモイルプロピル、3−(1−カルバモイル)プロピル、2−(2−カルバモイル)プロピル、2−(カルバモイル−2−メチル)プロピル、4−カルバモイルブチル、1−カルバモイルブチル、1−(1−カルバモイル−2−メチル)ブチル、3−(4−カルバモイル−2−メチル)ブチルであり、特に3−カルバモイルプロピルまたは2−カルバモイル−2−メチルエチルである。
【0031】
カルボキシ(低級アルコキシ)は、例えばカルボキシ−C1〜C4−アルコキシ、例えばカルボキシメトキシ、2−カルボキシエトキシ、2−もしくは3−カルボキシプロピルオキシ、2−カルボキシ−2−メチルプロピルオキシ、2−カルボキシ−2−エチルブチルオキシ、または4−カルボキシブチルオキシであり、特にカルボキシメトキシである。
【0032】
シクロアルコキシは、例えば3〜8環員、特に5〜7環員を有しており、例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシまたはシクロオクチルオキシである。
【0033】
シクロアルキルは、例えば3〜12環員、特に5〜10環員であり、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロオクチルまたはアダマンチルである。
【0034】
3〜C12−シクロアルキル−C3〜C8−シクロアルカノイルは、C3〜C8−シクロアルカノイル基を介して化合物の残り部分に結合する、列挙したシクロアルキル基の1種であり、例えば1−シクロヘキシルシクロブタノイルである。
【0035】
3〜C12−シクロアルキル−C1〜C8−アルカノイルは、C1〜C8−アルカノイル基を介して化合物の残り部分に結合する、列挙したシクロアルキル基の1種であり、例えばアダマンチルホルミル、シクロブチルホルミル、シクロペンチルホルミル、シクロヘキシルホルミル、シクロヘキシルアセチル、2−シクロペンチル−2−メチルプロピオニル、2−シクロヘキシルプロピオニル、3−シクロヘキシルプロピオニルまたは2−シクロヘキシル−2−メチルプロピオニルである。
【0036】
ジ(低級アルキル)アミノ(低級アルコキシ)は、例えばN,N−ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルコキシ、例えば2−ジメチルアミノエトキシ、3−ジメチルアミノプロピルオキシ、4−ジメチルアミノブチルオキシ、2−ジエチルアミノエトキシ、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エトキシ、または2−(N−ブチル−N−メチルアミノ)エトキシであり、特に3−ジメチルアミノプロピルオキシである。
【0037】
ジ(低級アルキル)アミノ(低級アルキル)は、例えばN,N−ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルキル、例えば2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、2−ジエチルアミノエチル、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチル、または2−(N−ブチル−N−メチルアミノ)エチルであり、特に3−ジメチルアミノメチルである。
【0038】
ジ(低級アルキル)アミノは、例えばジ−C1〜C4−アルキルアミノ、例えばジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノまたはN−ブチル−N−メチルアミノである。
【0039】
ジ(低級アルキル)アミノ(低級アルコキシ)は、例えばN,N−ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルコキシ、例えば2−ジメチルアミノエトキシ、3−ジメチルアミノプロピルオキシ、2−ジメチルアミノプロピルオキシ、2−(ジエチルアミノ−2−メチル)プロピルオキシ、または2−(1−ジメチルアミノ−3−メチル)ブチルオキシであり、特に3−ジメチルアミノプロピルオキシである。
【0040】
ジ(低級アルキル)カルバモイルは、例えばジ−C1〜C4−アルキルカルバモイル、例えばジメチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−プロピルカルバモイル、またはN−ブチル−N−メチルカルバモイルである。
【0041】
ジ(低級アルキル)カルバモイル(低級アルキル)は、例えばN,N−ジ−C1〜C4−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルキル、例えば2−ジメチルカルバモイルエチル、3−ジメチルカルバモイルプロピル、2−ジメチルカルバモイルプロピル、2−(ジメチルカルバモイル−2−メチル)プロピル、または2−(1−ジメチルカルバモイル−3−メチル)ブチルであり、特に2−ジメチルカルバモイルエチルである。
【0042】
ハロゲンは、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素であり、好ましくはフッ素および塩素である。
【0043】
ヘテロシクリル−C0〜C4−アルキルは、直接、またはC1〜C4−アルキル基を介して化合物の残り部分に結合する、列挙したヘテロシクリル基の1種である。
【0044】
モルホリノ(低級アルコキシ)は、例えば、モルホリノ−C1〜C4−アルコキシ、例えば、モルホリノメトキシ、2−モルホリノエトキシ、3−モルホリノプロピルオキシまたは4−モルホリノブチルオキシであり、特に2−モルホリノエトキシまたは3−モルホリノプロピルオキシである。
【0045】
モルホリノ(低級アルキル)は、例えば、モルホリノ−C1〜C4−アルキル、例えば、モルホリノメチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピルまたは4−モルホリノブチルであり、特にモルホリノメチル、2−モルホリノエチルまたは3−モルホリノプロピルである。
【0046】
モルホリノ(低級アルキル)カルバモイル(低級アルコキシ)は、例えば、N−(モルホリノ−C1〜C4−アルキルカルバモイル)−C1〜C4−アルコキシであり、特に2−モルホリノエチルカルバモイルメトキシである。
【0047】
低級アルカノイルは、例えばC1〜C8−アルカノイル、例えばホルミル、アセチル、またはピバロイルである。
【0048】
(低級アルカノイル)ピペラジノ(低級アルキル)は、例えば、N’−C2〜C8−(低級アルカノイル)ピペラジノ−C1〜C4−アルキル、例えば4−アセチルピペラジノメチルである。
【0049】
低級アルコキシは、例えばC1〜C8−アルコキシ(好ましくはC1〜C4−アルコキシ)、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、またはヘプチルオキシ基である。
【0050】
低級アルコキシカルボニルは、例えば、C1〜C4−アルコキシカルボニル、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、sec−ブチルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、またはヘプチルオキシカルボニル基である。
【0051】
(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)は、例えば、C1〜C4−アルコキシ−C2〜C4−アルコキシ、例えば、2−メトキシ−、2−エトキシ−もしくは2−プロピルオキシエトキシ、3−メトキシ−もしくは3−エトキシプロピルオキシ、または4−メトキシブチルオキシであり、特に2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロピルオキシ、4−メトキシブチルオキシ、5−メトキシペンチルオキシである。
【0052】
(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)(低級アルコキシ)は、例えば、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ、例えば、2−メトキシ−、2−エトキシ−もしくは2−プロピルオキシエトキシメトキシ、2−(2−メトキシ−、2−エトキシ−もしくは2−プロピルオキシエトキシ)エトキシ、3−(3−メトキシ−もしくは3−エトキシプロピルオキシ)プロピルオキシ、または4−(2−メトキシブチルオキシ)ブチルオキシであり、特に2−(メトキシメトキシ)エトキシ、または2−(2−メトキシエトキシ)エトキシである。
【0053】
(低級アルコキシ)(低級アルキル)は、例えば、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル、例えば、エトキシメチル、プロピルオキシメチル、ブチルオキシメチル、2−メトキシ−、2−エトキシ−もしくは2−プロピルオキシエチル、3−メトキシ−もしくは3−エトキシプロピル、または4−メトキシブチル、特に3−メトキシプロピルまたは4−メトキシブチルであり、特にプロピルオキシメチルである。
【0054】
低級アルキルは、直鎖状もしくは分枝状であっても、および/または架橋されていてもよく、例えば対応するC1〜C8−アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、またはオクチル基である。
【0055】
(低級アルキル)アミノは、例えばC1〜C4−アルキルアミノ、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、またはtert−ブチルアミノである。
【0056】
(低級アルキル)カルバモイルは、例えばC1〜C4−アルキルカルバモイル、例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、ブチルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、sec−ブチルカルバモイル、またはtert−ブチルカルバモイルであり、特にメチルカルバモイルである。
【0057】
(低級アルキル)カルバモイル(低級アルコキシ)は、例えばN−C1〜C4−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルコキシ、例えば2−プロピルカルバモイルエトキシ、3−エチルカルバモイルプロピルオキシ、2−エチルカルバモイルプロピルオキシ、2−(メチルカルバモイル−2−メチル)プロピルオキシ、2−(1−メチルカルバモイル−3−メチル)ブチルオキシ、または特にブチルカルバモイルメトキシである。
【0058】
(低級アルキル)カルバモイル(低級アルキル)は、例えばN−C1〜C8−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルキル、例えばメチル−もしくはジメチルカルバモイル−C1〜C4−アルキル、例えば、メチルカルバモイルメチル、2−メチルカルバモイルエチル、3−メチルカルバモイルプロピル、または特に2−メチルカルバモイル−2−メチルプロピルである。
【0059】
(低級アルキル)ピペラジノ(低級アルキル)は、例えばN’−C1〜C4−アルキルピペラジノ−C1〜C4−アルキル、例えばN’−メチルピペラジノメチル、2−(N’−メチルピペラジノ)エチル、3−(N’−メチルピペラジノ)プロピル、または4−(N’−メチルピペラジノ)ブチルであり、特にN’−メチルピペラジノメチルである。
【0060】
ピペリジノ(低級アルコキシ)は、例えばピペリジノ−C1〜C4−アルコキシ、例えば2−ピペリジノエトキシ、3−ピペリジノプロピルオキシ、または4−ピペリジノブチルオキシであり、特に2−ピペリジノエトキシである。
【0061】
ピペリジノ(低級アルキル)は、例えばピペリジノ−C1〜C4−アルキル、例えば、ピペリジノメチル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、または4−ピペリジノブチルであり、特にピペリジノメチルである。
【0062】
ピロリジノ(低級アルキル)は、例えばピロリジノ−C1〜C4−アルキル、例えばピロリジノメチル、2−ピロリジノエチル、3−ピロリジノプロピル、または4−ピロリジノブチルであり、特にピロリジノメチルである。
【0063】
1〜C8−アルキルスルホニルは、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル、ヘプチルスルホニル、またはオクチルスルホニル基である。
【0064】
3〜C8−シクロアルキルスルホニルは、例えば、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘプチルスルホニル、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、またはシクロオクチルスルホニルである。
【0065】
アリール−C0〜C8−アルキルスルホニルは、スルホニル基を介して、またはC1〜C 8−アルキルスルホニル基を介して化合物の残り部分に結合する、列挙したアリール基の1種、例えば、フェニルスルホニル、ベンジルスルホニルまたはフェニルジメチレンスルホニルである。
【0066】
ヘテロシクリルスルホニルは、スルホニル基を介して化合物の残り部分に結合する、列挙したヘテロシクリル基の1種である。
【0067】
不斉炭素原子の存在に応じて、本発明の化合物は、異性体混合物(特にラセミ体)の形態で、または純粋な異性体(特に光学対掌体)の形態で、存在してもよい。
【0068】
塩形成基を有する化合物の塩は、特に酸付加塩、塩基との塩、または複数の塩形成基の存在下での塩、場合により混合塩または内部塩(internal salts)である。
【0069】
塩は、主として、式Iで示される化合物の薬学的に使用され得る塩または非毒性塩である。
【0070】
そのような塩は、例えば、酸性基(例えばカルボキシル基またはスルホ基)を有する、式Iで示される化合物から形成され、例えば、それと適切な塩基との塩、例えば、元素周期表のIa族、Ib族、IIa族およびIIb族の金属から誘導される非毒性金属塩、例えばアルカリ金属塩(特にリチウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム塩、カルシウム塩または亜鉛塩)またはアンモニウム塩であり、そして有機アミン(例えば、場合によりヒドロキシ置換されたモノ−、ジ−またはトリ−アルキルアミン、特にモノ−、ジ−またはトリ−(低級アルキル)アミン)を用いて形成されたそれらの塩、または第四級アンモニウム塩基(例えば、メチル−、エチル−、ジエチル−またはトリエチル−アミン、モノ−、ビス−またはトリス(2−ヒドロキシ(低級アルキル))アミン、例えばエタノール−、ジエタノール−もしくはトリエタノール−アミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンまたは2−ヒドロキシ−tert−ブチルアミン、N,N−ジ(低級アルキル)−N−(ヒドロキシ(低級アルキル))アミン、例えばN,N−ジ−N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミン、またはN−メチル−D−グルカミン)、または第四級水酸化アンモニウム(例えば水酸化テトラブチルアンモニウム)を用いて形成されたそれらの塩も挙げられる。塩基性基(例えばアミノ基)を有する式Iで示される化合物が、例えば適切な無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸などのハロゲン化水素酸、一方または両方のプロトンが置換された硫酸、1個以上のプロトンが置換されたリン酸、例えば、オルトリン酸もしくはメタリン酸、または1個以上のプロトンが置換されたピロリン酸)との酸付加塩、または有機カルボン酸、スルホン酸、スルホ酸、ホスホン酸、もしくはN−置換されたスルファミン酸(例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、エンボン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、およびアミノ酸、例えば先に挙げたα−アミノ酸、およびメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、2−もしくは3−ホスホグリセラート、グルコース−6−リン酸、N−シクロヘキシルスルファミン酸(シクラマートの形成を伴う))との酸付加塩、または他の酸性有機化合物(例えばアスコルビン酸)との酸付加塩を形成してもよい。酸性および塩基性基を含む式Iで示される化合物は、内部塩を形成してもよい。
【0071】
分離および精製については、薬学的に不適切な塩に使用を見出してもよい。
【0072】
以下に列挙する化合物群は、限定されるものとみなすべきではなく、むしろ実際的な手法で、これらの化合物群の一部を互いに、もしくは先に示した定義と置き換える、またはそれらを省略することにより、例えば一般的定義をより具体的な定義に置き換えることが可能である。
【0073】
本発明は、主として、式I、特に式Ia:
【0074】
【化5】

【0075】
(式中、
1は、a)水素であるか;または
b)C1〜C8−アルキルもしくはC3〜C8−シクロアルキルであり;
2は、a)C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C8−アルカノイル、ヘテロシクリル−C1〜C8−アルカノイル、C3〜C12−シクロアルキル−C1〜C8−アルカノイル、もしくはアリール−C1〜C8−アルカノイルであり、これらの基は、C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C3〜C8−シクロアルコキシ、C1〜C6−アルキルアミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、オキシド、C0〜C6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜C6−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜C8−アルコキシ、オキソ、トリフルオロメチルもしくはアリール1〜4個により置換されていてもよく;または
b)R1およびそれらが結合する窒素原子と一緒になって、更なる窒素もしくは酸素原子を含んでいてもよい飽和もしくは部分不飽和の4〜8員ヘテロシクリル環をなしており、その場合、更なる窒素原子は、C1〜C8−アルキルもしくはC1〜C8−アルカノイルによって場合により置換されていてもよく、このヘテロシクリル環は、合計で最大16員の二環系もしくは三環系の一部であってもよく、その第2の環は、窒素もしくは酸素原子を含んでいてもよく、その第2の環の窒素原子は、C1〜C8−アルキルもしくはC1〜C8−アルカノイルによって場合により置換されていてもよく、列挙した環系の全ては、C1〜C8−アルキル、ヒドロキシル、オキソ、オキシド、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルキルカルボニルアミノもしくはアリールオキシ−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ1〜4個により置換されていてもよく;
3およびR4は、それぞれ水素であり;
5は、C1〜C4−アルキル、例えばメチルまたはイソプロピルであり;
Rは、2−RA−4−Rc−フェニル基、2−RA−ピリジン−3−イル基または3−RA−ピリジン−2−イル基であり、ここで、
Aは、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル(例えばプロピルオキシメチル)、モルホリノ−C1〜C4−アルキル(例えば2−モルホリノエチルまたは3−モルホリノプロピル)、C1〜C8−アルカノイルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−アセチルピペラジノメチル)、C1〜C8−アルコキシ(例えばプロピルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C5−アルコキシ(例えば、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロピルオキシ、4−メトキシブチルオキシまたは5−メトキシペンチルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C2〜C4−アルケニルオキシ(例えば4−メトキシブタ−2−エニルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−(メトキシメトキシ)エトキシまたは2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)、アミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−アミノエトキシまたは3−アミノプロピルオキシ)、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば3−ジメチルアミノプロピルオキシ)、C1〜C8−アルカノイルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えばN−アセチルアミノエトキシ)、C1〜C8−アルカノイルアミノ−C1〜C4−アルキル(例えばN−アセチルアミノエチル)、カルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−カルバモイルエトキシ)、またはカルバモイルであり、
cは、水素、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルキル(例えばジメチルアミノメチル)、ピペリジノ−C1〜C4−アルキル(例えばピペリジノメチル)、ピロリジノ−C1〜C4−アルキル(例えばピロリジノメチル)、モルホリノ−C1〜C4−アルキル(例えばモルホリノメチル)、C1〜C8−アルカノイルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−アセチルピペラジノメチル)、C1〜C4−アルキルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−メチルピペラジノメチル)、モルホリノ、C1〜C4−アルコキシ(例えばメトキシ)、モルホリノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−モルホリノエトキシまたは3−モルホリノプロピルオキシ)、モルホリノ−C1〜C4−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−モルホリノエチルカルバモイルメトキシ)、ピペリジノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−ピペリジノエトキシ)、カルボキシル、カルバモイル、C1〜C4−アルキルカルバモイル(例えばメチルカルバモイル)、カルボキシ−C1〜C4−アルコキシ(例えばカルボキシメトキシ)、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば3−ジメチルアミノプロピルオキシ)、C1〜C8−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えばブチルカルバモイルメトキシ)、またはテトラゾリル−C1〜C4−アルコキシ(例えばテトラゾル−5−イルメトキシ)であり、
1は、メチレンであり、
2は、カルボニルである)で示される化合物、およびその塩、特に薬学的に使用され得るその塩に関する。
【0076】
本発明は、具体的には、実施例に明記した式Iで示される化合物およびその塩、特に薬学的に使用され得るその塩に関する。
【0077】
得られた塩を、それ自体が公知の手法で他の塩、酸付加塩に変換してもよく、例えば適切な溶媒中で別の酸をナトリウム塩、バリウム塩または銀塩などの適切な金属塩で処理することにより変換してもよく、ここで形成する無機塩は不溶性であるため、反応平衡から分離され、遊離酸の放出および塩の再形成により塩基性塩が分離される。
【0078】
それらの塩をはじめとする式Iで示される化合物は、水和物の形態で得てもよいが、または結晶化に用いられる溶媒を含んでいてもよい。
【0079】
遊離形態の新規な化合物とそれらの塩の形態との間には密接な関係があるため、その遊離化合物および塩は、同様にそして適切に、上記および下記において、適切な場合は、それらの対応する塩および遊離化合物を指す。
【0080】
立体異性体混合物、すなわちジアステレオマーおよび/または鏡像異性体の混合物、例えばラセミ混合物を、適切な分離法によりそれ自体が公知の手法で対応する異性体に分離してもよい。例えばジアステレオマー混合物を、分別結晶作用、クロマトグラフィー、溶媒分配などにより各ジアステレオマーに分離してもよい。例えば光学活性化合物(例えば光学活性酸または塩基)と反応させることにより、光学対掌体をジアステレオマーに変換した後、ラセミ体を、光学活性化合物を搭載したカラム材料のクロマトグラフィーで、または酵素法で(例えば2種の鏡像異性体のうちの一方だけを選択的に変換することにより)、互いに分離してもよい。この分離は、出発原料の一種、または式Iで示される化合物のいずれかの段階で実行してもよい。式Iで示される化合物の各キラル中心での配置を、選択的に反転させることも可能である。
【0081】
例えば、適切ならば、結合した求核置換基を適切な除核性脱離基(nucleofugic leaving group)に変換し、試薬と反応させて本来の置換基を誘導した後に、求核置換基(例えばアミノまたはヒドロキシル)を含む不斉炭素原子の配置を二次求核置換(second-order nucleophilic substitution)により反転させてもよいが、または欧州特許出願EP−A−0236734の方法と同様に、ヒドロキシル基を有する炭素原子での配置を酸化および還元により反転させてもよい。
【0082】
同じく有利なことは、ヒドロキシル基を反応性官能基で修飾し、次にそれをヒドロキシルで置換して配置を反転させることである。この目的で、式Iに記載したアミノ基およびヒドロキシル基を二価基(特にカルボニル)により架橋して化合物を得て、それにより塩化チオニルでの処理で再度、開裂し配置を反転させてもよい。
【0083】
式(I)で示される化合物は、文献から公知の製造方法と同様の手法で製造してもよい。その製造方法を実行するため出発原料は、例えばEP0716077に記載されている。式Iで示される本発明の化合物、および塩形成基を少なくとも1種有するそのような化合物の塩は、それ自体が公知の方法により得られ、例えば
a)式II:
【0084】
【化6】

【0085】
(式中、R、R3、R4、R5、X1、およびX2は、それぞれ先に定義したとおりである)で示される化合物もしくはその塩を、式:R12NH(III)(式中、R1およびR2は、それぞれ先に定義したとおりである)で示される化合物と縮合させ(その過程では、反応に関係する基以外の反応成分に存在する遊離官能基は保護形態で存在する)、存在する保護基を脱離させることにより得られる。R1およびR2が、飽和または部分不飽和のオキソ置換されたヘテロシクリル環(例えばラクタム)であり、強塩基を試薬として用いる場合、エポキシド開環により形成されるアルコキシドは、存在する保護基の一種(例えばN−Boc)と反応して、オキサゾリジノンを形成することができ、それにより、例えば水酸化リチウムにより開裂して生成物を得てもよいか、または
b)式II:
【0086】
【化7】

【0087】
(式中、R、R3、R4、R5、X1、およびX2は、それぞれ先に定義したとおりである)で示される化合物もしくはその塩をアジドと縮合させてアジド基をアミノに還元させ、その後、R1およびR2の定義に応じて、アミノ基をモノ−もしくはジ−アルキル化、モノ−もしくはジ−アシル化、および場合によりスルホニル化し(その過程では、反応に関係する基以外の反応成分に存在する遊離官能基は保護形態で存在する)、存在する保護基を脱離させるか、または
c)式IV:
【0088】
【化8】

【0089】
(式中、R、R3、R4、R5、X1、およびX2は、それぞれ先に定義したとおりである)で示される化合物もしくはその塩を、シアニドもしくはニトロメタンと縮合させてニトリル基もしくはニトロ基をアミノに還元させ、その後、R1およびR2の定義に応じて、アミノ基をモノ−もしくはジ−アルキル化、モノ−もしくはジ−アシル化、および場合によりスルホニル化し(その過程では、反応に関係する基以外の反応成分に存在する遊離官能基は保護形態で存在する)、存在する保護基を脱離させることにより得られる。
【0090】
式IIで示される化合物は、文献から公知の製造方法と同様の手法で、例えば
a)式IV:
【0091】
【化9】

【0092】
(式中、R、R3、R4、R5、X1、およびX2は、それぞれ先に定義したとおりである)で示される化合物もしくはその塩をメチリドと縮合させて(例えば、Tet. Lett.30(40), 5425-5428, 1989参照)(その過程では、反応に関係する基以外の反応成分に存在する遊離官能基は保護形態で存在する)、存在する保護基を脱離させるか、または
b)式V:
【0093】
【化10】

【0094】
(式中、R、R3、R4、R5、X1、およびX2は、それぞれ先に定義したとおりである)で示される化合物もしくはその塩をエポキシ化し(例えばJ. Med. Chem. 35(10), 1685-1701, 1992およびJ. Org. Chem. 59(3), 653-657, 1994参照)(その過程では、反応に関係する基以外の反応成分に存在する遊離官能基は保護形態で存在する)、存在する保護基を脱離させるか、または
c)式V:
【0095】
【化11】

【0096】
(式中、R、R3、R4、R5、X1、およびX2は、それぞれ先に定義したとおりである)で示される化合物もしくはその塩をジヒドロキシル化して、その第一級アルコールをトシル化し、次にそれを水酸化カリウムなどの塩基と混和して(例えば、WO03050073参照)(その過程では、反応に関係する基以外の反応成分に存在する遊離官能基は保護形態で存在する)、存在する保護基を脱離させるか、または
d)式VI:
【0097】
【化12】

【0098】
(式中、R、R3、R4、R5、X1、およびX2は、それぞれ先に定義したとおりである)で示される化合物もしくはその塩から活性化エステルを製造し、それをジアゾメタンと混和し、そのジアゾケトンを48%HBrと混和し、その後、そのブロモケトンを還元して、次にそれを水酸化カリウムなどの塩基と混和して(例えば、WO03050073参照)(その過程では、反応に関係する基以外の反応成分に存在する遊離官能基は保護形態で存在する)、存在する保護基を脱離させることにより製造してもよい。
【0099】
具体的な製造変法の詳細を、実施例から解釈することができる。
【0100】
式(I)で示される化合物は、光学的に純粋な形態で製造してもよい。それ自体が公知の方法により、好ましくは合成の早期段階で光学活性の酸(例えば(+)−または(−)−マンデル酸)で塩形成させ、分別結晶作用によりジアステレオマー塩に分離することにより、または後期段階でキラル補助基ビルディングブロック(例えば(+)−または(−)−塩化カンファノイル)で誘導体化し、ジアステレオマー生成物をクロマトグラフィーおよび/もしくは結晶化により分離し、次に結合を開裂してキラル補助基にすることにより、対掌体への分離を実行してもよい。純粋なジアステレオマー塩およびその誘導体を一般的な分光法で分析して、存在するピペリジンの絶対配置を決定してもよく、そのうち単結晶でのX線分光法は、特に適した方法である。
【0101】
本明細書の文脈に記載された化合物のプロドラッグ誘導体は、インビボの適用で化学的または生理学的方法により原化合物(original compound)を放出する誘導体である。プロドラッグは、例えば生理学的pHを保持する場合に、または酵素的変換により、原化合物に変換してもよい。プロドラッグ誘導体は、例えば自由に入手できるカルボン酸のエステル、チオールのS−およびO−アシル誘導体、アルコールまたはフェノールであってもよく、そのアシル基は、本明細書の文脈内で定義したとおりである。好ましいのは、生理学的媒体中での加溶媒分解により原カルボン酸に変換される薬学的に使用され得るエステル誘導体、例えば低級アルキルエステル、シクロアルキルエステル、低級アルケニルエステル、ベンジルエステル、一置換または二置換低級アルキルエステル(例えば、低級ω−(アミノ、モノまたはジ−アルキルアミノ、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル)−アルキルエステル、または低級α−(アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル、またはジアルキルアミノカルボニル)−アルキルエステル)であり、ピバロイルオキシメチルエステルおよび類似のエステルも、従来の手法で用いられる。
【0102】
遊離化合物とプロドラッグ誘導体と塩化合物とは密接に関連するため、本発明の特定の化合物は、可能な限り、そして適切な場合、そのプロドラッグ誘導体および塩形態も包含する。
【0103】
式(I)で示される化合物は、1種以上の原子をそれらの安定な非放射性同位体に置き換えた(例えば水素原子を重水素に置き換えた)それらの化合物も包含する。
【0104】
式(I)で示される化合物および薬学的に使用され得るその塩は、天然酵素レニンへの阻害作用を有している。後者は、腎臓から血液を通過し、アンギオテンシノーゲンを開裂させて、デカペプチドアンギオテンシンIを形成させ、その後、それは肺、腎臓および他の臓器で開裂されて、オクタペプチドアンギオテンシンIIになる。アンギオテンシンIIは、直接的には動脈の収縮により、そして間接的にはホルモンのアルドステロン(副腎からのナトリウムイオン放出を阻害する)により、血圧を上昇させるが、それが細胞外液容量の上昇に関連する。この上昇は、アンギオテンシンIIそのもの、またはそれから開裂生成物として形成されるヘプタペプチドアンギオテンシンIIIの作用による可能性がある。レニンの酵素活性の阻害剤は、アンギオテンシンIの形成を減少させ、その結果、より少量のアンギオテンシンIIが形成される。この活性ペプチドホルモンの濃度低下は、レニン阻害剤の血圧降下作用の直接原因となる。
【0105】
レニン阻害剤の作用は、インビトロテストで実験的に検出される[Nussberger et al. (1987) J. Cardiovascular Pharmacol., Vol. 9, p39-44]。このテストは、ヒト血漿中のアンギオテンシンIの形成を測定する。形成したアンギオテンシンIの量は、次のラジオイムノアッセイで測定する。この系では、異なる濃度のこれらの物質を添加することにより、阻害剤がどの作用でアンギオテンシンIを形成させるかをテストする。IC50は、アンギオテンシンIの形成を50%減少させる個々の阻害剤の濃度を指す。本発明の化合物は、インビトロ系で、最小濃度約10-6〜約10-10モル/Lの阻害作用を示す。
【0106】
塩枯渇動物において、レニン阻害剤は、血圧低下をもたらす。ヒト・レニンは、他の種のレニンとは異なっている。ヒト・レニンと霊長類・レニンとは、酵素活性領域が実質的に同一であるため、ヒト・レニンの阻害剤をテストするのに霊長類(マーモセット、Callithrixjacchus)を用いた。利用したインビボテストの一つは、以下の通りである:テスト化合物を、正常血圧で、意識があり、通常のケージ内を自由に運動できるマーモセット(性別は両方、体重約350g)についてテストした。血圧および心拍数を下行大動脈内でカテーテルを用いて測定し、放射分析で記録した。1週間の低塩分食を、フロセミド(5−(アミノスルホニル)−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸)(5mg/kg)の単回筋肉注射と組合わせることにより、レニンの内因性放出を刺激した。フロセミド注射の16時間後に、テスト物質を、注射用カニューレを用いて大腿動脈に直接投与するか、または胃管栄養法により懸濁液または溶液として胃に直接投与して、血圧および心拍数に対する影響を評価した。本発明の化合物は、記載したインビボテストでは、用量約0.003〜約0.3mg/kg静注および用量約0.3〜約30mg/kg経口で血圧を効果的に低下させる。
【0107】
本発明の化合物は、高血圧、うっ血性心不全、心肥大、心線維化、心筋梗塞後の心筋症、糖尿病による合併症、例えば、腎症、血管症、ニューロパシー、心臓血管の障害、血管形成術後の再狭窄、眼圧上昇、緑内障、異常な血管増殖、高アルドステロン症、不安状態および認知障害の処置に使用されてもよい。
【0108】
式(I)で示される化合物および薬学的に使用し得るその塩は、例えば医薬製剤の形態で、医薬としての使用を見出すことができる。該医薬製剤は、経腸的に(例えば経口的に、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤、または懸濁剤の形態で)、経鼻的に(例えば点鼻スプレーの形態で)、経直腸的に(例えば坐剤の形態で)、または経皮的に(例えば軟膏剤またはパッチ剤の形態で)投与してもよい。投与は、非経口的で(例えば筋肉内または静脈内に、例えば注射剤の形態で)あってもよい。
【0109】
錠剤、コーティング錠、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤を製造するために、式(I)で示される化合物、および薬学的に使用され得るその塩は、薬学的に不活性の無機または有機賦形剤と共に加工してもよい。例えば錠剤、コーティング錠および硬ゼラチンカプセル剤用に用いられるそのような賦形剤は、ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩などであってもよい。
【0110】
軟ゼラチンカプセル剤用の適切な賦形剤は、例えば植物油、ワックス、脂肪、半固形ポリオールおよび液体ポリオールなどである。
【0111】
液剤およびシロップ剤の製造用の適切な賦形剤は、例えば、水、ポリオール、スクロース、転化糖、グルコースなどである。
【0112】
注射剤用の適切な賦形剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油、胆汁酸、レシチンなどである。
【0113】
坐剤用の適切な賦形剤は、例えば、天然油、硬化油、ワックス、脂肪、半固形ポリオールまたは液体ポリオールなどである。
【0114】
その上、該医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、粘度上昇物質、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香料、浸透圧を変動させる塩、緩衝液、コーティングまたは抗酸化剤を含んでいてもよい。それは、他の治療上有用な物質を含んでいてもよい。
【0115】
本発明は、高血圧、心不全、緑内障、心筋梗塞、腎不全および再狭窄の治療または予防における、式(I)で示される化合物、および薬学的に使用され得るその塩の使用を更に提供する。
【0116】
式(I)で示される化合物、および薬学的に使用され得るその塩を、心臓血管作用のある薬剤、例えばα−およびβ−ブロッカー(例えば、フェントラミン、フェノキシベンザミン、プラゾシン、テラゾシン、トラジン(tolazine)、アテノロール、メトプロロール、ナドロール、プロプラノロール、チモロール、カルテオロールなど)、血管弛緩剤(例えば、ヒドララジン、ミノキシジル、ジアゾキシド、ニトロプルシド、フロセキナンなど)、カルシウム拮抗剤(例えば、アムリノン、ベンシクラン、ジルチアゼム、フェンジリン、フルナリジン、ニカルジピン、ニモジピン、パーヘキシレン(perhexilene)、ベラパミル、ガロパミル、ニフェジピンなど)、ACE阻害剤(例えば、シラザプリル、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリルなど)、カリウム活性化剤(例えばピナシジル)、抗セロトニン作動薬(例えばケタンセリン)、トロンボキサン合成酵素阻害剤、中性エンドペプチダーゼ阻害剤(NEP阻害剤)、アンギオテンシンII拮抗剤;利尿薬(例えば、ヒドロクロロチアジド、クロロチアジド、アセタゾラミド、アミロリド、ブメタニド、ベンズチアジド、エタクリン酸、フロセミド、インダクリノン、メトラゾン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルタリドンなど)、交感神経遮断薬(例えば、メチルドパ、クロニジン、グアナベンズ、レセルピン)、ならびにヒトおよび動物における、糖尿病または腎臓疾患(例えば急性または慢性腎不全)に関連する高血圧、心不全または血管疾患の処置に適した他の薬剤を1種以上併用して投与してもよい。そのような併用は、別個に、または複数の成分を含む製剤として行ってもよい。
【0117】
式(I)で示される化合物と併用し得る更なる物質は、WO02/40007の1頁の分類(i)〜(ix)の化合物(および本明細書に更に列挙した好ましい例および実施例)、ならびにWO03/027091の20頁および21頁に明記した物質である。
【0118】
用量は、広い限界内で変動してもよく、もちろん、各症例の各環境に適応させなければならない。一般に、経口投与では、成人(70kg)あたり、日用量 約3mg〜約3g、好ましくは日用量 約10mg〜約1g、例えば日用量 約300mgを、好ましくは1〜3回の分割用量に分ける(例えば等量であってもよい)ことが適切であろうが、適切であることが分かっているならば、明記した上限を超えてもよく、通常、小児は、年齢および体重に応じてより低い用量を投与される。
【0119】
以下の実施例は、本発明を例示するものであり、限定するものではない。温度は全て℃で、圧力はミリバールで報告する。他に断りがなければ、反応は室温で実施した。略語「Rf=xx(A)」は、例えば、Rf値xxが、溶媒系A中で得られることを意味している。互いに対する溶媒の比は、常に容積部で報告する。目的生成物および中間体の化学名は、プログラム:AutoNom 2000(Automatic Nomenclature)を用いて得られた。
【0120】
Hypersil BDS C-18(5μm)(カラム:4×125mm)でのHPLC勾配
I 5分+2.5分間で90%水*/10%アセトニトリル*から0%水*/100%アセトニトリル*へ(1.5ml/分)
II 40分間で95%水*/5%アセトニトリル*から0%水*/100%アセトニトリル*へ(0.8ml/分)
*0.1%トリフルオロ酢酸含有
【0121】
以下の略語を用いた:
Rf 薄層クロマトグラフィーにおいて、物質が出発点から溶離液の最前線まで移動した距離の比
Rt HPLCにおける物質の保持時間(分)
m.p. 融点(温度)
【0122】
実施例1:
N−(4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−ピペリジン−1−イルヘキシル)−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンズアミド二塩酸塩
【0123】
【化13】

【0124】
4M HCl(ジオキサン中)1mL中のtert−ブチル(1(S)−(1(S)−ヒドロキシ−2−ピペリジン−1−イルエチル)−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート0.024gの溶液を0℃で3時間撹拌し、次に、蒸発乾固により濃縮し、残渣をtert−ブタノール1mLに溶解して凍結し、高真空下で凍結乾燥した。表題化合物を白色粉末として得た。Rf=0.09(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア);Rt=2.95(勾配I)
【0125】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0126】
a)tert−ブチル(1(S)−(1(S)−ヒドロキシ−2−ピペリジン−1−イルエチル)−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート
イソプロパノール0.60mLおよびピペリジン0.050mL中のtert−ブチル(3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチル−1(S)−(R)−オキシラニルペンチル}カルバマート0.030gの溶液を、70℃で1時間撹拌した。反応混合物を蒸発により濃縮し、残渣を水と混和して、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物をわずかに黄色がかった油状物として得た。Rf=0.34(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア);Rt=4.08(勾配I)
【0127】
b)tert−ブチル(3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチル−1(S)−(R)−オキシラニルペンチル}カルバマート
メタノール30mL中のtert−ブチル(3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチル−1(S)−ビニルペンチル}カルバマート1.48gの溶液を、モノペルオキシフタル酸マグネシウム7.81gと混和し、72時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を黄色がかった油状物として得た。Rf=0.30(1:1 EtOAc:ヘプタン、2回実施);Rt=18.64(勾配II)
【0128】
c)tert−ブチル(3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチル−1(S)−ビニルペンチル)カルバマート
ジエチルエーテル50mL中のカリウムビス(トリメチルシリル)アミド2.38gの混合物を0℃に冷却し、メチルトリフェニルホルホニウムブロミド4.04gと混和し、30分間撹拌した。ジエチルエーテル20mL中のtert−ブチル(1(S)−ホルミル−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート1.70gの溶液を滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次に1M塩化アンモニウム溶液に注いで、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物をわずかに黄色がかった油状物として得た。Rf=0.36(1:1 EtOAc:ヘプタン);Rt=5.05(勾配I)
【0129】
d)tert−ブチル(1(S)−ホルミル−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート
ジクロロメタン20mL中のtert−ブチル(1(S)−ヒドロキシメチル−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート2.65gおよびトリエチルアミン2.44mLの溶液を0℃に冷却した。ジメチルスルホキシド12mL中の三酸化硫黄−ピリジン錯体3.07gの溶液を1時間かけて滴下し、その後、混合物を更に1時間撹拌した。反応混合物を氷水20mLと混和し、ジクロロメタンで抽出した(3回)。ひとまとめにした有機相を10%硫酸水素ナトリウム水溶液、水、1M 炭酸水素ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。表題化合物をわずかに黄色がかった泡状物として得た。Rf=0.33(3:1 EtOAc:ヘプタン);Rt=4.65(勾配I)
【0130】
e)tert−ブチル(1(S)−ヒドロキシメチル−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート
メタノール70mL中のtert−ブチル4(S)−(2(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルバマート3.70gの溶液を、p−トルエンスルホン酸一水和物0.143gと混和し、室温で14時間撹拌した。反応混合物を蒸発により濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物をわずかに黄色がかった油状物として得た。Rf=0.16(3:1 EtOAc:ヘプタン);Rt=4.23(勾配I)
【0131】
f)tert−ブチル4(S)−(2(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルバマート
ジクロロメタン60mL中の2−(3−メトキシプロポキシ)安息香酸[179992−98−4]2.99gおよびトリエチルアミン3.95mLの溶液を15℃に冷却し、ビス−(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィノイルクロリド3.70gと混和した。混合物を1時間撹拌し、次にジクロロメタン3mL中のtert−ブチル4(S)−(2(S)−アミノメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルバマート2.22gの溶液および4−ジメチルアミノピリジン0.703gと混和し、一晩撹拌した。反応混合物を1M NaOHに注いで、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物をわずかに黄色がかった油状物として得た。Rf=0.29(1:1 EtOAc:ヘプタン);Rt=5.49(勾配I)
【0132】
g)tert−ブチル4(S)−(2(S)−アミノメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルバマート
酢酸エチル130mL中のtert−ブチル4(S)−(2(S)−アジドノメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート2.65gの溶液を、10%Pd/C 0.665gの存在下、室温で1時間水素化した。次に、反応混合物をろ過により透明化し、ろ液を蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を灰色がかった油状物として得た。Rf=0.25(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア)
【0133】
h)tert−ブチル4(S)−(2(S)−アジドメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート
1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン50mL中のtert−ブチル4(S)−(2(S)−メタンスルホニルオキシメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート3.47gおよびアジ化ナトリウム3.57gの混合物を、50℃で3時間撹拌した。反応混合物を冷却し、水に注いで、ジエチルエーテルで抽出した(3回)。ひとまとめにした有機相を水(2回)およびブラインで逐次、洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物をわずかに黄色がかった油状物として得た。Rf=0.63(1:1 EtOAc:ヘプタン);Rt=5.86(勾配I)
【0134】
i)tert−ブチル4(S)−(2(S)−メタンスルホニルオキシメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート
ジクロロメタン100mL中のtert−ブチル4(S)−(2(S)−ヒドロキシメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート2.84gの溶液を、トリエチルアミン1.41mLおよび塩化メタンスルホニル0.76mLと0℃で逐次、混和した。反応混合物0℃で1時間撹拌し、次に蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物をわずかに黄色がかった油状物として得た。Rf=0.30(1:2 EtOAc:ヘプタン);Rt=5.03(勾配I)
【0135】
k)tert−ブチル4(S)−(2(S)−ヒドロキシメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート
テトラヒドロフラン100mL中のtert−ブチル4(S)−(2(S)−ベンジルオキシメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート3.58gの溶液を、10%Pd/C 0.720gの存在下、室温で1時間水素化した。反応混合物をろ過により透明化し、ろ液を蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を黄色がかった油状物として得た。Rf=0.28(1:2 EtOAc:ヘプタン);Rt=4.48(勾配I)
【0136】
l)tert−ブチル4(S)−(2(S)−ベンジルオキシメチル−3−メチルブチル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシラート
ジクロロメタン20mL中のtert−ブチル(3(S)−ベンジルオキシメチル−1(S)−ヒドロキシメチル−4−メチルペンチル)カルバマート3.51gの溶液を、0℃に冷却し、p−トルエンスルホン酸一水和物0.076gおよび2−メトキシプロペン2.6mLと逐次、混和した。反応混合物を室温で更に16時間撹拌し、次に1M炭酸水素ナトリウム溶液に注いで、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を黄色がかった油状物として得た。Rf=0.42(1:4 EtOAc:ヘプタン);Rt=6.20(勾配I)
【0137】
m)tert−ブチル(3(S)−ベンジルオキシメチル−1(S)−ヒドロキシメチル−4−メチルペンチル)カルバマート
テトラヒドロフラン80mL中のメチル4(S)−ベンジルオキシメチル−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−メチルヘキサンカルボキシラート[CAS 180182−92−7]5.0gの撹拌した溶液を、水素化ホウ素リチウム0.660gと少しずつ混和した。反応混合物を更に3時間撹拌し、メタノール25mLと注意深く混和し、40℃での蒸発により濃縮した。残渣をメタノール70mLで再度溶解し、40℃での蒸発により再度濃縮した。残渣を1M HCl(低温)と混和し、ジクロロメタンで抽出した(3回)。ひとまとめにした有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させてろ過し、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を無色油状物として得た。Rf=0.32(1:1 EtOAc:ヘプタン);Rt=4.86(勾配I)
【0138】
実施例1に記載した方法により、以下の化合物を同様の手法で製造した。
【0139】
実施例:
6 N−(4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−ピペリジン−1−イルヘキシル)−2−(4−メトキシ−ブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
11 N−(4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−モルホリン−4−イルヘキシル)−2−(4−メトキシ−ブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
12 N−[4(S)−アミノ−6−(9−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
13 N−[4(S)−アミノ−6−(シス−2,6−ジメチルピペリジン−1−イル)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
14 N−[4(S)−アミノ−6−(3−メチルピペリジン−1−イル)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
15 N−[4(S)−アミノ−6−(4−メチルピペリジン−1−イル)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
16 N−(4(S)−アミノ−6−sec−(S)−ブチルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシ−ブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
18 N−(4(S)−アミノ−6−tert−ブチルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシ−ブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
19 N−(4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−イソプロピルアミノヘキシル)−2−(4−メトキシ−ブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
20 N−(4(S)−アミノ−6−sec−(R)−ブチルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシ−ブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
21 N−[4(S)−アミノ−6−(シクロプロピルメチルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
22 N−[4(S)−アミノ−6−(1,1−ジメチルプロピルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
23 N−(4(S)−アミノ−6−エチルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
24 N−(4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−プロピルアミノヘキシル)−2−(4−メトキシ−ブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
25 N−[4(S)−アミノ−6−(1−エチルプロピルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
26 N−(4(S)−アミノ−6−シクロペンチルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロポキシヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
27 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2(R)−メチルピペリジン−1−イル)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
28 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2(S)−メチルピペリジン−1−イル)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
29 N−(4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−イソブチルアミノ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
30 N−[4(S)−アミノ−6−(1−エチル−1−メチルプロピルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
31 N−(4(S)−アミノ−6−シクロプロピルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
32 N−(4(S)−アミノ−6−アゼパン−1−イル−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
33 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(1(S)−メチルペンチルマイノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
34 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(1(R)−メチルペンチルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
35 N−(4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−ピロリジン−1−イルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
36 N−(4(S)−アミノ−6−ベンジルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
66 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2(R)−メトキシメチルピロリジン−1−イル)−ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
71 N−[4(S)−アミノ−6−(1−カルバモイルエチルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
72 N−[6−(3(S)−アセチルアミノピロリジン−1−イル)−4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
【0140】
実施例2:
N−[4(S)−アミノ−6−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2(3−メトキシプロポキシ)ベンズアミド塩酸塩
【0141】
【化14】

【0142】
4M HCl(ジオキサン中の)1mL中のtert−ブチル(1(S)−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−1(S)−ヒドロキシエチル]−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート0.030gの溶液を、0〜20℃で2時間撹拌し、次に蒸発乾固により濃縮し、残渣をtert−ブタノール1mLに溶解し凍結して、高真空下で凍結乾燥した。表題化合物を白色粉末として得た。Rf=0.20(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア);Rt=3.55(勾配I)
【0143】
出発原料を以下のとおり製造した
【0144】
a)tert−ブチル(1(S)−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−1(S)−ヒドロキシエチル−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート
酢酸エチル0.60mL中のtert−ブチル(1(S)−(2−アミノ−1(S)−ヒドロキシエチル−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート0.030gの撹拌した溶液を、2M炭酸ナトリウム溶液0.60mLおよび塩化ピバロイル0.012mLと逐次、混和し、室温で1時間撹拌した。反応溶液を水と混和し、酢酸エチルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相を水およびブラインで逐次、洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を無色油状物として得た。Rf=0.45(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア);Rt=4.71(勾配I)
【0145】
b)tert−ブチル(1(S)−(2−アミノ−1(S)−ヒドロキシエチル)−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート
メタノール15mL中のtert−ブチル(1(S)−2−アジド−1(S)−ヒドロキシエチル)−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート0.520gの溶液を、10%Pd/C 0.106gの存在下で1時間水素化した。反応混合物をろ過により透明化し、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物をわずかに灰色がかった油状物として得た。Rf=0.10(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア);Rt=14.42(勾配I)
【0146】
c)tert−ブチル(1(S)−(2−アジド−1(S)−ヒドロキシエチル)−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート
メタノール12mL中のtert−ブチル(3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチル−1(S)−(R)−オキシラニルペンチル}カルバマート(実施例1b)0.600gの溶液を、アジ化ナトリウム0.208gおよび塩化アンモニウム0.123gと混和し、6時間撹拌しながら還流した。反応混合物を冷却し、氷水に注いで、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を無色油状物として得た。Rf=0.37(2:1 EtOAc:ヘプタン);Rt=18.95(勾配II)
【0147】
実施例3:N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[2−メチル−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)プロピオニルアミノ]ヘキシル}−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンズアミド塩酸塩
【0148】
【化15】

【0149】
4M HCl(ジオキサン中の)1mL中のtert−ブチル(1(S)−{1(S)−ヒドロキシ−2−[2−メチル−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)プロピオニルアミノ]エチル}−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート0.030gの溶液を、0〜20℃で2時間撹拌し、次に蒸発乾固により濃縮し、残渣をtert−ブタノール1mLに溶解し凍結して、高真空下で凍結乾燥した。表題化合物を白色粉末として得た。Rf=0.23(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア);Rt=3.46(勾配I)
【0150】
出発原料を以下のとおり製造した
【0151】
a)tert−ブチル(1(S)−{1(S)−ヒドロキシ−2−[2−メチル−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)プロピオニルアミノ]エチル}−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート
ジクロロメタン1mL中の2−メチル−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)プロピオン酸0.017gの溶液を、1−クロロ−N,N−トリメチルプロペニルアミン0.021mLと0℃で混和し、反応溶液を0℃で1時間撹拌した。反応溶液を蒸発により濃縮し、残渣を酢酸エチル0.6mLに溶解した。溶液を酢酸エチル0.5mLおよび飽和炭酸ナトリウム水溶液0.6mL中のtert−ブチル(1(S)−(2−アミノ−1(S)−ヒドロキシエチル)−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート(実施例2b)0.030gの混合物に添加し、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応溶液を水と混和し、酢酸エチルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を黄色がかった油状物として得た。Rf=0.52(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア);Rt=4.56(勾配I)
【0152】
実施例1〜3に記載した方法により、以下の化合物の同様の手法で製造した。
【0153】
実施例:
7 N−[4(S)−アミノ−6−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
8 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[2−メチル−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)−プロピオニルアミノ]ヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
39 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シクロヘキシル−2−メチルプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
40 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[(1−フェニルシクロブタンカルボニル)アミノ]−ヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
41 N−[4(S)−アミノ−6−(2,2−ジメチルヘキサノイルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
42 N−(4(S)−アミノ−6−{[1−(4−クロロフェニル)シクロブタンカルボニル]アミノ}−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
43 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−m−トリルプロピオニルアミノ)−ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
44 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シクロペンチル−2−メチルプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
45 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−モルホリン−4−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
46 N−{4(S)−アミノ−6−[2−(3−フルオロフェニル)−2−メチルプロピオニルアミノ]−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
47 N−{4(S)−アミノ−6−[(1−シクロヘキシルシクロブタンカルボニル)アミノ]−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
48 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピリジン−3−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
49 N−[4(S)−アミノ−6−(3−クロロ−2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
50 N−[6−(2−アセチルアミノ−2−メチルプロピオニルアミノ)−4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
51 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[(1−トリフルオロメチルシクロブタンカルボニル)アミノ]ヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
52 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シクロヘキシルオキシ−2−メチルプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
53 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メトキシ−2−メチルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
54 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピペリジン−1−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
55 N−{4−アミノ−5−ヒドロキシ−2−イソプロピル−6−[(1−メチルシクロヘキサンカルボニル)アミノ]ヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
56 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−[2−(1H−インドール−3−イル)−2−メチルプロピオニルアミノ]−2(S)−イソプロピルヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
57 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メトキシプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
58 N−(3(S)−アミノ−2(S)−ヒドロキシ−5(S)−{[2−(4−メトキシブトキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−6−メチルヘプチル)アダマンタン−1−カルボキサミドヒドロクロリド
59 N−{4(S)−アミノ−6−[(2,2−ジメチルプロピオニル)ヒドロキシアミノ]−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
63 N−[4(S)−アミノ−6−(3,3−ジメチルウレイド)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
64 N−(4(S)−アミノ−6−ベンゾイルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
67 N−[4(S)−アミノ−6−(ホルミルイソプロピルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
70 N−[6−(アセチルメチルアミノ)−4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
73 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピリジン−2−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
74 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピペリジン−4−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
【0154】
出発原料を以下のとおり製造した。
a)tert−ブチル4−(1−メトキシカルボニル−1−メチルエチル)ピペリジン−1−カルボキシラート
メチル2−メチル−2−ピペリジン−4−イルプロピオナート塩酸塩0.052gを、ジオキサン2mLに取り出し、混合物を3M NaOH 2mLと混和した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、ジ−tert−ブチルジカルボナート0.079gを添加した。続いて、反応混合物を室温で16時間撹拌し、2M HClでpH=6に調整し、酢酸エチルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を無色油状物として得た。Rf=0.45(1:2 EtOAc:ヘプタン)
【0155】
b)メチル2−メチル−2−ピペリジン−4−イルプロピオナート塩酸塩
メチル2−メチル−2−ピリジン−4−イルプロピオナート(CAS 79757−27−0)0.115gを、オートクレーブでメタノール5mLに溶解した。溶液をメタノール中の1.2M HCl 0.35mLおよび酸化白金(IV)0.012gと混和し、反応混合物を4バール、23℃で46時間水素化した。触媒をHyfloでろ別し、ろ液を蒸発により濃縮した。表題化合物を淡褐色固体として得た。Rf=0.05(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア)
【0156】
75 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(3,3,3−トリフルオロ−2(R)−メトキシ−2−フェニル−プロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
76 N−[6−(N−アセチルヒドラジノ)−4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
77 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2(R)−メトキシ−3−フェニルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
78 N−[4(S)−アミノ−6−(3−シクロヘキシル−2(R)−メトキシプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
79 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピペリジン−3(R)−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
80 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピペリジン−3(S)−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
81 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−[2−(1H−イミダゾール−4−イル)−2−メチルプロピオニルアミノ」−2(S)−イソプロピルヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
82 N−[4(S)−アミノ−6−(2,2−ジメチル−4−メチルアミノブチリルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
83 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−[(2(S)−ヒドロキシ−(S)−シクロペンタンカルボニル)アミノ]−2(S)−イソプロピルヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
84 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピペリジン−2(S)−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
85 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピペリジン−2(R)−イルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
86 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−(1,2−ジヒドロスピロ[3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)プロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドジヒドロクロリド
【0157】
【化16】

【0158】
87 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−[2−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキサ−1−イル)−2−メチルプロピオニルアミノ]−2(S)−イソプロピルヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミド塩酸塩
【0159】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0160】
a)2−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸
2−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル0.200gをメタノール4mLに溶解した。1M水酸化リチウム水溶液4mLを添加して、混合物を室温で16時間撹拌した。その後、反応混合物を1M HClで中和して、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0161】
b)2−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステルおよび2−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル
メタノール40mL中の2−(シス/トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸2.0gの溶液を、0℃に冷却した。ヘキサン中の2Mトリメチルシリルジアゾメタン溶液20mLを滴下して、反応溶液を室温で1時間放置した。溶液を減圧下で濃縮して、残渣を酢酸エチルに取り出した。溶液を飽和炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、表題化合物を無色油状物として得た(シス異性体が最初に溶出された)。Rf(シス)=0.11(1:3 EtOAc:ヘプタン);Rf(トランス)=0.09(1:3 EtOAc:ヘプタン)
【0162】
c)2−(シス/トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸
2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロピオン酸(29913−51−7)2.690gを水20mLおよび1M NaOH溶液30mLに溶解した。Raneyニッケル0.200gを添加して、反応混合物を50バール、150℃で24時間水素化した。触媒をHyfloでのろ過により除去して、ろ液を蒸発により濃縮した。残渣を水200mLに取り出して、溶液を1M HClでpH6に中和した。その後、反応混合物をジクロロメタン(200mL×2回)および酢酸エチル(20mL×2回)で抽出し、ひとまとめにした有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮し、表題化合物を、シス/トランス−異性体の約1:4混合物として得た。その白色固体を、更に精製せずに次のステップに用いた。
【0163】
88 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−[2−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキサ−1−イル)−2−メチルプロピオニルアミノ]−2(S)−イソプロピルヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
89 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[2−(シス−4−メトキシシクロヘキサ−1−イル)−2−メチルプロピオニルアミノ]ヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
【0164】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0165】
a)2−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸
2−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル0.200gをメタノール4mLに溶解した。1M水酸化リチウム水溶液4mLを添加して、混合物を室温で16時間撹拌した。その後、反応混合物を1M HClで中和して、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0166】
b)2−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル
2−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル(実施例87b)0.500gを、乾燥テトラヒドロフラン5mLに溶解した。水素化ナトリウム0.120g(60%分散液)を少しずつ添加し、混合物を40℃で1時間撹拌した。ヨウ化メチル(0.233mL)を添加して、混合物を40℃で5時間加熱した。その後、反応混合物を室温に冷却し、水5mLで急冷して、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(50mL×2回)。ひとまとめにした有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0167】
90 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[2−(トランス−4−メトキシシクロヘキサ−1−イル)−2−メチルプロピオニルアミノ]ヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
91 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シクロヘキシル−2(R)−メトキシアセチルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
【0168】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0169】
a)(R)−シクロヘキシルメトキシ酢酸
オートクレーブに、メタノール20mL中の(R)−α−メトキシフェニル酢酸1.00gの溶液を充填した。ニシムラ触媒0.100gを添加して、混合物を4バール、20℃で1時間水素化した。混合物をHyfloでろ過して、ろ液を蒸発により濃縮し、表題化合物を無色油状物として得た。粗物質を更に精製せずに用いた。Rf=0.84(150:54:10:1 ジクロロメタン:メタノール:水:酢酸)
【0170】
92 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2(R)−メトキシ−2−フェニルアセチルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
93 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2(R)−メトキシ−3,3−ジメチルブチリルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
94 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(3,3,3−トリフルオロ−2−メトキシ−2−トリフルオロメチルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
95 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(3,3,3−トリフルオロ−2(R)−メトキシ−2−メチルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
96 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(3,3,3−トリフルオロ−2(S)−メトキシ−2−メチルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
97 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シクロヘキシル−3,3,3−トリフルオロ−2(R)−メトキシプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
98 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2(R)−メトキシ−2−フェニルプロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
99 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シクロヘキシル−2(R)−メトキシプロピオニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
100 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[(1−メトキシシクロペンタンカルボニル)アミノ]ヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
101 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[(1−メトキシシクロヘキサンカルボニル)アミノ]ヘキシル}−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
102 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピペリジン−3(R,S)−イルプロピオニルアミノ)−ヘキシル]−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドジヒドロクロリド
【0171】
出発原料を実施例74に記載した方法により製造した。
【0172】
103 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[2−メチル−2−(1−メチル−ピペリジン−3(R,S)−イル)−プロピオニルアミノ]−ヘキシル}−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドジヒドロクロリド
【0173】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0174】
a)2−メチル−2−(1−メチルピペリジン−3(R,S)−イル)−プロピオン酸
2−メチル−2−(1−メチルピペリジン−3(R,S)−イル)−プロピオン酸メチルエステル0.200gを、メタノール4mLに溶解した。1M水酸化リチウム水溶液4mLを添加して、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を1M HClで中和して、酢酸エチルで抽出した(50mL×3回)。有機相をひとまとめにして、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により残渣を精製して、表題化合物を無色油状物として得た。Rf0.15(150:54:10:1 ジクロロメタン:メタノール:酢酸:水)
【0175】
b)2−メチル−2−(1−メチルピペリジン−3(R,S)−イル)−プロピオン酸メチルエステル
2−メチル−2−ピペリジン−3(R,S)−イルプロピオン酸メチルエステル塩酸塩(実施例102)0.370gを、3M NaOH 0.5mLに溶解した。ギ酸2mLおよびホルムアルデヒド(35%水溶液)0.19mLを添加して、反応溶液を20時間、60℃に加温した。溶液を室温に冷却して、3M NaOHでpH8〜9に中和し、ジクロロメタンで抽出した(10mL×3回)。ひとまとめにした有機相を水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により残渣を精製して、表題化合物を無色油状物として得た。Rf0.19(200:20:1 ジクロロメタン:メタノール:25%濃アンモニア)
【0176】
104 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ピペリジン−2(R,S)−イルプロピオニルアミノ)−ヘキシル]−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドジヒドロクロリド
105 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−[2−メチル−2−(1−メチル−ピペリジン−2(R,S)−イル)−プロピオニルアミノ]−ヘキシル}−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドジヒドロクロリド
【0177】
出発原料を実施例103に記載した方法により製造した。
【0178】
106 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−[2(R,S)−(トランス−2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−2−メチルプロピオニルアミノ]−2(S)−イソプロピル−ヘキシル}−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
【0179】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0180】
a)トランス−2−[2−tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−シクロヘキシル]−2−メチルプロピオン酸
イミダゾール(0.310g)を、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド7mL中のトランス−(2−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸(34440−72−7)0.337gおよびtert−ブチルジメチルクロロシラン0.682gの溶液に添加した。混合物を室温で2時間放置し、その後、12時間、50℃に加温した。反応混合物を水(30mL)に注いで、混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出した(50mL×2回)。ひとまとめにした有機相を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をメタノール9mLおよびテトラヒドロフラン3mLに取り出し、得られた混合物を室温で1時間、10%炭酸カリウム水溶液(3mL)で処理した。反応溶液を、初期容量の半量になるまで減圧下で濃縮し、pHを1M HClで5に調整した。混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し(50mL×2回)、ひとまとめにした有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により残渣を精製して、表題化合物を白色固体として得た。Rf0.64(1:2 EtOAc:ヘプタン)
【0181】
107 N−{4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−[2−(3(S)−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1(R)−イル)−2−メチルプロピオニルアミノ]−2(S)−イソプロピル−ヘキシル}−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
【0182】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0183】
a)2−(3(S)−ヒドロキシシクロヘキサ−1(R)−イル)−2−メチルプロピオン酸
2−(シス−3−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸エチルエステル1.00gを、メタノール30mLに溶解した。1M水酸化リチウム水溶液30mLを添加して、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を1M HClで中和して、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0184】
b)2−(3(S)−ヒドロキシシクロヘキサ−1(R)−イル)−2−メチルプロピオン酸エチルエステル
テトラヒドロフラン中の1Mフッ化テトラブチルアンモニウム溶液3mLを、0℃のテトラヒドロフラン3mL中の2−[3(S)−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−シクロヘキサ−1(R)−イル]−2−メチルプロピオン酸エチルエステル1.00gの溶液に添加した。反応物を室温で1時間放置し、その後、tert−ブチルメチルエーテル(20mL)で希釈して、水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0185】
c)2−[3(S)−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−シクロヘキサ−1(R)−イル]−2−メチルプロピオン酸エチルエステル
リチウムジイソプロピルアミド(テトラヒドロフラン/ヘキサン中に約1M)21mLの溶液を、−78℃に冷却した。温度を−78℃に保持しながら、テトラヒドロフラン20mL中の[3(S)−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−シクロヘキサ−1(R)−イル]−酢酸エチルエステル(197091−18−2)3.72gの溶液を15分間かけて滴下した。反応溶液を−78℃で30分間撹拌し、ヨウ化メチル(1.31mL)を少しずつ(in one portion)添加した。反応混合物を30分間かけて0℃に加温し、その後、再度−78℃に冷却した。リチウムジイソプロピルアミド溶液(21mL)を15分間かけて滴下し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。ヨウ化メチル1.31mLを少しずつ添加して、反応混合物を16時間かけて室温に加温した。反応混合物を0.1M HCl(50mL)で急冷し、その後、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(50mL×3回)。ひとまとめにした有機相をブライン(50mL)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0186】
108 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−(2−イミダゾール−1−イル−2−メチル−プロピオニルアミノ)−2(S)−イソプロピル−ヘキシル]−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドジヒドロクロリド
【0187】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0188】
a)2−イミダゾール−1−イル−2−メチルプロピオン酸
2−イミダゾール−1−イル−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(73828−88−3)1.54gを、メタノール20mLに溶解した。3M NaOH 20mLを添加して、混合物を60℃で16時間撹拌した。その後、反応混合物を1M HClで中和して、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0189】
109 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シアノ−2,2−ジメチル−アセチルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−ヘキシル]−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
110 N−{6−[トランス−2−(4−アセチルアミノ−シクロヘキシル)−2−メチル−プロピオニルアミノ]−4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−ヘキシル}−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
【0190】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0191】
a)トランス−2−(4−アセチルアミノシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸
トランス−2−(4−アセチルアミノシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル0.200gを、メタノール4mLに溶解した。1M水酸化リチウム水溶液4mLを添加して、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を1M HClで中和して、酢酸エチルで抽出した(50mL×3回)。ひとまとめにした有機相を、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0192】
b)トランス−2−(4−アセチルアミノシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル
丸底フラスコに、トランス−2−(4−アジドシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル0.422gを充填した。チオ酢酸0.71mLを添加して、溶液を室温で1時間撹拌した。反応が完了した後、反応混合物を蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0193】
c)トランス−2−(4−アジドシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル
アジ化ナトリウム(0.761g)を、N,N−ジメチルホルムアミド7mL中のシス−2−(4−メタンスルホニルオキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル0.898gの溶液に添加した。反応混合物を16時間、100℃に加温した。混合物を室温に冷却して、水20mLで希釈し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(30mL×3回)。ひとまとめにした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0194】
d)シス−2−(4−メタンスルホニルオキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル
ジクロロメタン20mL中の2−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチルエステル(実施例87b)1.00g、トリエチルアミン1.38mLおよび4−ジメチルアミノピリジン0.061gの溶液を、0℃に冷却した。塩化メタンスルホニル(0.50mL)を添加して、溶液を室温で16時間放置した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いで、相を分離した。水相をジクロロメタンで抽出した(50mL×2回)。ひとまとめにした有機相をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、Rf値に基づいて、残渣から表題化合物を同定した。
【0195】
111 N−{6−[2−(3(S)−アセチルアミノ−シクロヘキサ−1(R)−イル)−2−メチル−プロピオニルアミノ]−4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−ヘキシル}−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
【0196】
出発原料を、2−(3(S)−ヒドロキシシクロヘキサ−1(R)−イル)−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(実施例107b)から出発して、実施例110に記載した方法により製造した。
【0197】
112 N−[4(S)−アミノ−6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニル−アセチルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−ヘキシル]−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
113 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シクロヘキシル−2,2−ジフルオロ−アセチルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−ヘキシル]−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
114 N−{4(S)−アミノ−6−[2,2−ジフルオロ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチルアミノ]−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−ヘキシル}−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
【0198】
実施例4:
N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−オキソピペリジン−1−イル)ヘキシル]−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンズアミド塩酸塩
【0199】
【化17】

【0200】
エタノール1.5mLおよび水1.5mL中の2−(3−メトキシプロポキシ)−N−{3−メチル−2(S)−[2−オキソ−5(S)−(2−オキソピペリジン−1−イルメチル)オキサゾリジン−4(S)−イルメチル]ブチル}ベンズアミド0.051gおよび水酸化リチウム水和物0.050gの溶液を、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、氷水に注いで、酢酸エチルで抽出した(3回)。ひとまとめにした有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物を遊離塩基として得た。これをジオキサン0.5mLに溶解し、4N HCl/ジオキサン20μLと混和して、液体窒素で凍結し、高真空下で一晩凍結乾燥させた。残渣から表題化合物をRf値に基づいて同定した。
【0201】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0202】
a)2−(3−メトキシプロポキシ)−N−{3−メチル−2(S)−[2−オキソ−5(S)−(2−オキソピペリジン−1−イルメチル)オキサゾリジン−4(S)−イルメチル]ブチル}ベンズアミド
ジメチルスルホキシド3mL中のピペリジン−2−オン0.115gおよびカリウムtert−ブトキシド0.136gの混合物を、tert−ブチル(3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチル−1(S)−(R)−オキシラニルペンチル]カルバマート(実施例1b)0.26gと混和し、次に室温で更に一晩撹拌した。反応混合物を氷水に注いで、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2回)。ひとまとめにした有機相を水およびブラインで逐次、洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から表題化合物をRf値に基づいて同定した。
【0203】
実施例4に記載した方法により、以下の化合物を同様の手法で製造した。
【0204】
実施例:
9 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−オキソピペリジン−1−イル)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
17 N−[4(S)−アミノ−6−(3,3−ジメチル−2−オキソピロリジン−1−イル)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
37 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−オキソアゼパン−1−イル)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
38 N−[4(S)−アミノ−6−(3,3−ジメチル−2−オキソアゼパン−1−イル)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
61 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−6−(4−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−1−イル)−2(S)−イソプロピルヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
62 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1−イル)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
【0205】
実施例5:
N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(プロパン−2−スルホニルアミノ)ヘキシル]−2(3−メトキシプロポキシ)ベンズアミド塩酸塩
【0206】
【化18】

【0207】
プロパン−2−スルホニルクロリド0.007mLを、ジクロロメタン1mL中のtert−ブチル(1(S)−(2−アミノ−1(S)−ヒドロキシエチル)−3(S)−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバマート(実施例2b)0.0255gおよびトリエチルアミン0.007mLの溶液に0℃で添加した。6時間後、反応溶液を蒸発により濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣からN−Boc中間体をRf値に基づいて同定した。これを4N HCl/ジオキサン0.82mLに溶解し、4時間後に反応混合物を蒸発により濃縮して、残渣をtert−ブタノール0.5mLに溶解し、液体窒素で凍結し、高真空下で一晩凍結乾燥させた。残渣から表題化合物をRf値に基づいて同定した。
【0208】
実施例5に記載した方法により、以下の化合物を同様の手法で製造した。
【0209】
実施例:
10 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(プロパン−2−スルホニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
60 N−(4(S)−アミノ−6−シクロプロパンスルホニルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
65 N−(4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−フェニルメタンスルホニルアミノヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
68 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(チオフェン−2−スルホニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
69 N−(4(S)−アミノ−6−ベンゼンスルホニルアミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピルヘキシル)−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
115 N−[4(S)−アミノ−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−6−(2−メチル−プロパン−2−スルホニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシ−ブトキシ)ベンズアミドヒドロクロリド
116 N−[4(S)−アミノ−6−(2−シクロヘキシル−プロパン−2−スルホニルアミノ)−5(S)−ヒドロキシ−2(S)−イソプロピル−ヘキシル]−2−(4−メトキシ−ブトキシ)−ベンズアミドヒドロクロリド
【0210】
出発原料を以下のとおり製造した。
【0211】
a)2−シクロヘキシルプロパン−2−スルホニルクロリド
三塩化ホスホロキシ2mmolを、アセトニトリル中の2−シクロヘキシルプロパン−2−スルホン酸1mmolの溶液に添加して、反応混合物を2時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、水を添加して注意深く急冷し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。粗表題化合物を更に精製せずに用いた。
【0212】
b)2−シクロヘキシルプロパン−2−スルホン酸
過酸化水素水溶液(30重量%)10mlを、酢酸中の2−シクロヘキシルプロパン−2−チオール1mmolの撹拌した溶液に添加し、その後、混合物を60℃で一晩加熱した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。粗表題化合物を更に精製せずに用いた。
【0213】
c)2−シクロヘキシルプロパン−2−チオール
チオ尿素1mmolを、メタノール中の(1−ブロモ−1−メチルエチル)−シクロヘキサン[BRN2424910]1mmolの撹拌した溶液に添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、その後、残渣を2N NaOH 10mlに懸濁させ、60℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(3回)。ひとまとめにした有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。粗表題化合物を更に精製せずに用いた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


(式中、
1は、a)水素、ヒドロキシルもしくはアミノであるか;または
b)C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C8−アルカノイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、アリール−C0〜C4−アルキルもしくはヘテロシクリル−C0〜C4−アルキルであり、これらの基は、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、シアノ、オキシド、オキソ、トリフルオロメチル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシカルボニル、アリール、もしくはヘテロシクリル1〜4個により置換されていてもよく;
2は、a)C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C8−アルキルスルホニル、C3〜C8−シクロアルキルスルホニル、アリール−C0〜C8−アルキルスルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、C3〜C12−シクロアルキル−C1〜C8−アルカノイル、C3〜C12−シクロアルキル−C3〜C8−シクロアルカノイル、アリール−C1〜C8−アルカノイル、アリール−C3〜C8−シクロアルカノイル、C1〜C8−アルカノイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜C8−アルキル化されたカルバモイル−C0〜C8−アルキル、アリール−C0〜C4−アルキル、またはヘテロシクリル−C0〜C4−アルキルであり、これらの基は、C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C3〜C8−シクロアルコキシ、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−C1〜C6−アルキルアミノ、C0〜C6−アルキルカルボニルアミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、オキシド、オキソ、トリフルオロメチル、C1〜C8−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜C8−アルキル化されたカルバモイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキレンジオキシ、アリールまたはヘテロシクリル1〜4個により置換されていてもよく;あるいは
b)R1およびそれらが結合する窒素原子と一緒になって、更なる窒素、酸素もしく硫黄原子、または−SO−もしくは−SO2−基を含んでいてもよい飽和または部分不飽和の4〜8員ヘテロシクリル環をなしており、その場合、更なる窒素原子は、C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルカノイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、アリールまたはヘテロシクリル基によって場合により置換されていてもよく、このヘテロシクリル環は、合計で最大16員の二環系または三環系の一部であってもよく、その第2の環は、窒素、酸素もしく硫黄原子、または−SO−もしくは−SO2−基を含んでいてもよく、その第2の環の窒素原子は、C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルカノイル、C1〜C8−アルコキシカルボニル、アリールまたはヘテロシクリル基によって場合により置換されていてもよく、列挙した環系の全ては、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、オキシド、オキソ、トリフルオロメチル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜C8−アルキルカルボニルアミノ、C1〜C8−アルキルアミノ、N,N−ジ−C1〜C8−アルキルアミノ、アリール−C0〜C4−アルキル、アリールオキシ−C0〜C4−アルキル、アリール−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ、アリールオキシ−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C0〜C4−アルキル、ヘテロシクリルオキシ−C0〜C4−アルキル、ヘテロシクリル−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ、またはヘテロシクリルオキシ−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ1〜4個により置換されていてもよく;
3は、水素、C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシカルボニルまたはC1〜C8−アルカノイルであり;
4は、水素、C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシカルボニルまたはC1〜C8−アルカノイルであり;
5は、それぞれ独立して、水素もしくはC1〜C8−アルキルであるか、またはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜C8−シクロアルキリデン基をなしており;
Rは、場合により置換された不飽和炭素環式基またはヘテロシクリル基であり;
1およびX2基の一方はカルボニルで、他方はメチレンである)で示される化合物、またはその塩もしくはプロドラッグ、あるいは原子1個以上がそれらの安定した非放射性同位体に置き換わったもの。
【請求項2】
1が、a)水素であるか;または
b)C1〜C8−アルキルもしくはC3〜C8−シクロアルキルであり;
2が、a)C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C8−アルカノイル、ヘテロシクリル−C1〜C8−アルカノイル、C3〜C12−シクロアルキル−C1〜C8−アルカノイル、もしくはアリール−C1〜C8−アルカノイルであり、これらの基は、C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C3〜C8−シクロアルコキシ、C1〜C6−アルキルアミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、オキシド、C0〜C6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜C8−アルコキシ、オキソ、トリフルオロメチルもしくはアリール1〜4個により置換されていてもよく;または
b)R1およびそれらが結合する窒素原子と一緒になって、更なる窒素もしくは酸素原子を含んでいてもよい飽和もしくは部分不飽和の4〜8員ヘテロシクリル環をなしており、その場合、更なる窒素原子が、C1〜C8−アルキルもしくはC1〜C8−アルカノイルによって場合により置換されていてもよく、このヘテロシクリル環が、合計で最大16員の二環系もしくは三環系の一部であってもよく、その第2の環が、窒素もしくは酸素原子を含んでいてもよく、その第2の環の窒素原子が、C1〜C8−アルキルもしくはC1〜C8−アルカノイルによって場合により置換されていてもよく、列挙した環系の全てが、C1〜C8−アルキル、ヒドロキシル、オキソ、オキシド、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルキルカルボニルアミノもしくはアリールオキシ−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ1〜4個により置換されていてもよい、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項3】
Rが、2−RA−4−Rc−フェニル基、2−RA−ピリジン−3−イル基または3−RA−ピリジン−2−イル基であり、ここで、
Aが、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル(例えばプロピルオキシメチル)、モルホリノ−C1〜C4−アルキル(例えば2−モルホリノエチルまたは3−モルホリノプロピル)、C1〜C8−アルカノイルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−アセチルピペラジノメチル)、C1〜C8−アルコキシ(例えばプロピルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C5−アルコキシ(例えば、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロピルオキシ、4−メトキシブチルオキシまたは5−メトキシペンチルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C2〜C4−アルケニルオキシ(例えば4−メトキシブタ−2−エニルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−(メトキシメトキシ)エトキシまたは2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)、アミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−アミノエトキシまたは3−アミノプロピルオキシ)、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば3−ジメチルアミノプロピルオキシ)、C1〜C8−アルカノイルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えばN−アセチルアミノエトキシ)、C1〜C8−アルカノイルアミノ−C1〜C4−アルキル(例えばN−アセチルアミノエチル)、カルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−カルバモイルエトキシ)、またはカルバモイルであり、
cが、水素、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルキル(例えばジメチルアミノメチル)、ピペリジノ−C1〜C4−アルキル(例えばピペリジノメチル)、ピロリジノ−C1〜C4−アルキル(例えばピロリジノメチル)、モルホリノ−C1〜C4−アルキル(例えばモルホリノメチル)、C1〜C8−アルカノイルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−アセチルピペラジノメチル)、C1〜C4−アルキルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−メチルピペラジノメチル)、モルホリノ、C1〜C4−アルコキシ(例えばメトキシ)、モルホリノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−モルホリノエトキシまたは3−モルホリノプロピルオキシ)、モルホリノ−C1〜C4−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−モルホリノエチルカルバモイルメトキシ)、ピペリジノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−ピペリジノエトキシ)、カルボキシル、カルバモイル、C1〜C4−アルキルカルバモイル(例えばメチルカルバモイル)、カルボキシ−C1〜C4−アルコキシ(例えばカルボキシメトキシ)、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば3−ジメチルアミノプロピルオキシ)、C1〜C8−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えばブチルカルバモイルメトキシ)、またはテトラゾリル−C1〜C4−アルコキシ(例えばテトラゾル−5−イルメトキシ)である、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項4】
式(Ia):
【化2】


(式中、R、R1、R2、R3、R4、R5、X1およびX2は、それぞれ請求項1に定義したとおりである)で示される、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
式(Ia):
【化3】


(式中、
1は、a)水素であるか;または
b)C1〜C8−アルキルもしくはC3〜C8−シクロアルキルであり;
2は、a)C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C8−アルカノイル、ヘテロシクリル−C1〜C8−アルカノイル、C3〜C12−シクロアルキル−C1〜C8−アルカノイル、もしくはアリール−C1〜C8−アルカノイルであり、これらの基は、C1〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、C3〜C8−シクロアルコキシ、C1〜C6−アルキルアミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、オキシド、C0〜C6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜C8−アルコキシ、オキソ、トリフルオロメチルもしくはアリール1〜4個により置換されていてもよく;または
b)R1およびそれらが結合する窒素原子と一緒になって、更なる窒素もしくは酸素原子を含んでいてもよい飽和もしくは部分不飽和の4〜8員ヘテロシクリル環をなしており、その場合、更なる窒素原子は、C1〜C8−アルキルもしくはC1〜C8−アルカノイルによって場合により置換されていてもよく、このヘテロシクリル環は、合計で最大16員の二環系もしくは三環系の一部であってもよく、その第2の環は、窒素もしくは酸素原子を含んでいてもよく、その第2の環の窒素原子は、C1〜C8−アルキルもしくはC1〜C8−アルカノイルによって場合により置換されていてもよく、列挙した環系の全ては、C1〜C8−アルキル、ヒドロキシル、オキソ、オキシド、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルキルカルボニルアミノもしくはアリールオキシ−C0〜C4−アルキル−C1〜C8−アルコキシ1〜4個により置換されていてもよく;
3およびR4は、それぞれ水素であり;
5は、C1〜C4−アルキル、例えばメチルまたはイソプロピルであり;
Rは、2−RA−4−Rc−フェニル基、2−RA−ピリジン−3−イル基または3−RA−ピリジン−2−イル基であり、ここで、
Aは、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル(例えばプロピルオキシメチル)、モルホリノ−C1〜C4−アルキル(例えば2−モルホリノエチルまたは3−モルホリノプロピル)、C1〜C8−アルカノイルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−アセチルピペラジノメチル)、C1〜C8−アルコキシ(例えばプロピルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C5−アルコキシ(例えば、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロピルオキシ、4−メトキシブチルオキシまたは5−メトキシペンチルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C2〜C4−アルケニルオキシ(例えば4−メトキシブタ−2−エニルオキシ)、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−(メトキシメトキシ)エトキシまたは2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)、アミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−アミノエトキシまたは3−アミノプロピルオキシ)、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば3−ジメチルアミノプロピルオキシ)、C1〜C8−アルカノイルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えばN−アセチルアミノエトキシ)、C1〜C8−アルカノイルアミノ−C1〜C4−アルキル(例えばN−アセチルアミノエチル)、カルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−カルバモイルエトキシ)、またはカルバモイルであり、
cは、水素、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルキル(例えばジメチルアミノメチル)、ピペリジノ−C1〜C4−アルキル(例えばピペリジノメチル)、ピロリジノ−C1〜C4−アルキル(例えばピロリジノメチル)、モルホリノ−C1〜C4−アルキル(例えばモルホリノメチル)、C1〜C8−アルカノイルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−アセチルピペラジノメチル)、C1〜C4−アルキルピペラジノ−C1〜C4−アルキル(例えばN’−メチルピペラジノメチル)、モルホリノ、C1〜C4−アルコキシ(例えばメトキシ)、モルホリノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−モルホリノエトキシまたは3−モルホリノプロピルオキシ)、モルホリノ−C1〜C4−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−モルホリノエチルカルバモイルメトキシ)、ピペリジノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば2−ピペリジノエトキシ)、カルボキシル、カルバモイル、C1〜C4−アルキルカルバモイル(例えばメチルカルバモイル)、カルボキシ−C1〜C4−アルコキシ(例えばカルボキシメトキシ)、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ−C1〜C4−アルコキシ(例えば3−ジメチルアミノプロピルオキシ)、C1〜C8−アルキルカルバモイル−C1〜C4−アルコキシ(例えばブチルカルバモイルメトキシ)、またはテトラゾリル−C1〜C4−アルコキシ(例えばテトラゾル−5−イルメトキシ)であり、
1は、メチレンであり、
2は、カルボニルである)で示される請求項1記載の化合物、またはその塩、特に薬学的に使用され得るその塩。
【請求項6】
人または動物の体を治療的に処理する方法において使用される、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
活性医薬成分として、遊離形態の請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物、または薬学的に使用され得る塩を含む医薬製剤。
【請求項8】
レニン阻害作用を有する医薬製剤を製造するための、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項9】
高血圧、心不全、緑内障、心筋梗塞、腎不全または再狭窄の治療または予防のための医薬製剤を製造するための、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2007−520487(P2007−520487A)
【公表日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550178(P2006−550178)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【国際出願番号】PCT/EP2005/050274
【国際公開番号】WO2005/070871
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(506250206)シュペーデル・エクスペリメンタ・アーゲー (36)
【氏名又は名称原語表記】SPEEDEL EXPERIMENTA AG
【Fターム(参考)】