説明

アルファ7ニコチン性受容体調節剤としてのチオフェン−2−カルボキサミド誘導体

式Iの化合物:
【化1】


(式中、E、A及びR1は明細書に記載の通りである。)、その薬学的許容塩、その製造法、それを含む薬学的組成物、及びその使用方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はニコチン性アセチルコリン受容体の正の調節剤、例えばニコチン性受容体アゴニストの効能を増加させることができる正の調節剤、に関する。本発明は特に、化合物又はその薬学的許容塩、それらの製造法、それらを含む薬学的組成物、及びそれらの治療への使用に関する。
【背景技術】
【0002】
コリン作用性受容体は通常、内因性神経伝達物質アセチルコリン(ACh)に結合し、それによりイオンチャンネルの開口を引き起こす。哺乳類の中枢神経系内のACh受容体は、ムスカリン及びニコチンのアゴニスト活性に基づき、それぞれムスカリン性(mAChR)とニコチン性(nAChR)の下位タイプに分けることができる。ニコチン性アセチルコリン受容体は5個の下位単位を含むリガンド依存性イオンチャンネルである。nAChRサブユニット遺伝子ファミリーのメンバーは、アミノ酸配列に基づき2つのグループに分けられていた;1つのグループはいわゆるベータサブユニットを含み、第二のグループはアルファサブユニットを含む。3種のαサブユニット、α7、α8及びα9が、単独で発現された場合、官能性受容体を形成することが示され、従ってホモオリゴマー性5量体性受容体を形成すると推定される。
【0003】
nAChRのアロステック遷移状態モデルが開発され、それは少なくとも休止態、活動態及び"減感"閉鎖チャンネル態、即ち、それにより受容体がアゴニストに対して不感性になる過程、を含む。種々のnAChRリガンドは、優先的に結合する受容体の構造的状態を安定化することができる。例えば、アゴニストAch及び(−)−ニコチンはそれぞれ活性態及び減感態を安定化する。
【0004】
ニコチン性受容体の活性の変化は多くの疾病に関係していた。それらのいくつか、例えば重症筋無力症及びADNFLE (常染色体優性夜行性前葉(front lobe)てんかん)、は、受容体数の減少又は減感性の増大のいずれかによるニコチン伝達活性の減少に関連する。ニコチン性受容体の減少はまた、アルツハイマー病及び統合失調症のような認知障害に介在すると仮定された。
【0005】
タバコからのニコチンの影響もまた、ニコチン性 受容体が介在し、そしてニコチンの効果は減感態の受容体を安定化することであるので、増大したニコチン性受容体活性は喫煙への欲望を低減させ得る。
【0006】
nACHrに結合する化合物は、アルツハイマー病、認知若しくは注意障害、注意欠陥過活動性障害、心配症、鬱病、禁煙、神経防護作用、統合失調症、無痛覚、トゥーレット症候群、及びパーキンソン病のような減少したコリン作用性機能を含む広範囲の障害の治療用に示唆された。
【0007】
しかしながら、Achと同じ部位に作用するニコチン性受容体アゴニストを用いた治療は、Achが活性化するだけでなく、減感及び非競合的封鎖を含む過程を通して受容体活性を妨害するので、問題がある。更に、長引く活性化は長期の不活性化を誘発するように見える。従って、Achのアゴニストは活性を減少させ、且つそれを向上させると予想することができる。
【0008】
一般にニコチン性受容体で、そして特に注目すべきはα7-ニコチン性受容体で、減感は適用したアゴニストの作用の持続期間を制限する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、ある種のチオフェンアミド化合物はニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)でアゴニストの作用を正に調節することができることを見出した。かかる調節剤はアゴニストの効能を増大させる。このタイプの作用を有する化合物は式I:
【化1】

〔式中、
Eは式II又はIII:
【化2】

の部分構造から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n- (ここで、nは1、2又は3から選ばれる) から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで、
R1は非置換か、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されてもよい〕
の化合物である。
【0010】
式Iの化合物の立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、及び薬学的許容塩、それらを含む薬学的組成物及び配合物、それらを単独で又は他の治療活性化合物若しくは物質と組み合わせて疾病及び症状の治療に使用する方法、それらの製造に使用される方法及び中間体、それらの医薬としての使用、医薬の製造のためのそれらの使用、並びに診断及び分析の目的でのそれらの使用もまた記載される。
【発明の効果】
【0011】
本願に記載した化合物は、ニコチン伝達の低減に関連した症状の治療に特に有用らしい正の調節剤である。治療設定では、かかる化合物は、一時的な活性化のプロフィールに影響を及ぼすことなく、正常な介在ニューロン連絡を回復することができる。更に、正の調節剤は、アゴニストの長期間の適用の場合のように長期間の受容体の不活性化を生じないと予想される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の一側面は、式Iの化合物:
【化3】

〔式中、
Eは式 II又はIIIの部分構造:
【化4】

から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、 -(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び−(CH2)n-(ここで、nは1、2又は3から選ばれる)から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル -C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで:
R1は非置換であるか、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1又は2個の基で置換されてもよい〕
並びにその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、及び薬学的許容塩を包含する。
【0013】
本発明の特定の側面は、式 IVの化合物:
【化5】

〔式中、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n-(ここで、nは1、2又は3から選ばれる)から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで:
R1は非置換であるか、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1又は2個の基で置換されてもよい〕
並びにその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、及び薬学的許容塩を包含する。
【0014】
本願に記載される更に別の側面は、式Vの化合物:
【化6】

〔式中:
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)- 及び-(CH2)n-(ここで、nは1、2又は3から選ばれる)から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで:
R1は非置換であるか、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1又は2個の基で置換されてもよい〕
並びにその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、及び薬学的許容塩を包含する。
【0015】
本願に記載された最も特定的な側面は、本願に記載されたこれらの化合物である。
【0016】
本発明の別の側面は、精神異常、知的損傷障害、又はα7ニコチン性受容体の調節が有益な疾病若しくは症状の治療又は予防方法であって、該方法は、上記の式 I, IV若しくはVの正の調節剤又はそのジアステレオイソマー、エナンチオマー、若しくは薬学的許容塩の治療有効量を投与することを含む。
【0017】
本願に記載された方法の特定的な側面は、アルツハイマー病、学習障害、認知障害、注意力欠如、記憶喪失、レヴィー小体痴呆、注意欠陥過活動性障害、不安、統合失調症、躁病、躁うつ病、パーキンソン病、ハンチントン病、トゥレット症候群、コリン作用性シナプスの喪失がある神経変性障害、時差ぼけ、ニコチン中毒、痛み、炎症性大腸炎、潰瘍性大腸炎又は過敏性腸症候群の治療方法である。
【0018】
本発明の治療方法は、正の調節剤を唯一の活性物質として投与してアセチルコリン又はコリンのような内因性ニコチン性受容体アゴニストの活性を調節するか、又は正の調節剤をニコチン性受容体アゴニストと共に投与することを含む。
【0019】
この側面の特定の形態では、治療方法は本願に記載のα7-ニコチン性受容体調節剤及びα7-ニコチン性受容体アゴニストを用いる治療を含む。適切なα7-ニコチン性受容体アゴニストの例は(-)-スピロ[1-アザビシクロ[2.2.2.]オクタン-3,5'-オキサゾリジン]-2'-オンである。本発明の正の調節剤と組み合わせて治療するに有用な他のα7-ニコチン性受容体アゴニストは、国際公報WO 96/06098, WO 97/30998 及びWO 99/03859に記載されている。
【0020】
本願に記載された他の側面は、式 I、IV又はVの化合物の製造法を含む。
本願に記載された正の調節剤は、毒性が低く、効能がより高く、長く作用し、広範囲の活性を有し、より強力で、副作用が少なく、より容易に吸収されるか又は他の有用な薬理学的性質を有するという利点を有する。
【0021】
酸付加塩もまた、本願の範囲である。かかる塩には、鉱酸の塩、例えば塩酸塩及び臭化水素酸塩;及び有機酸との塩、例えば蟻酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、及びフマル酸塩が含まれる。式I、IV又はVの化合物の酸付加塩は、その遊離塩基又は塩、エナンチオマー又はその保護された誘導体を適切な酸の1又はそれ以上の当量と反応させることにより形成し得る。反応は、該塩が不溶である溶媒若しくは媒体、又は該塩が溶解する溶媒、例えば水、ジオキサン、エタノール、テトラヒドロフラン、若しくはジエチルエーテル、又は溶媒の混合物中で実施し得、該溶媒は減圧又は凍結乾燥により除去し得る。反応は複分解(metathetical)工程であるか、又はイオン交換樹脂上で実施し得る。
【0022】
式I、IV又はVの化合物は、互変異性体又はエナンチオマーの形態で存在し得、それら全ては本願の範囲に含まれる。種々の光学異性体は、慣用の技術、例えば分別結晶又はキラルHPLC、を用いて化合物のラセミ混合物の分離により単離し得る。或いは、個々のエナンチオマーは、適切な光学活性出発材料の、ラセミ化を生じない反応条件下での反応により製造し得る。
【0023】
本願に記載の更なる側面は、哺乳類、好ましくはヒトの、ニコチン性アセチルコリン受容体神経伝達の不全から生じる、本願に記載の症状又は障害を治療又は予防するための薬学的 組成物を含む。かかる薬学的組成物は、かかる障害又は症状を治療又は予防するのに有効な式I、IV若しくはVの化合物、そのエナンチオマー、又はその薬学的許容塩の治療有効量、及び薬学的に許容される担体を含む。
【0024】
本願に記載の別の側面は、本願の式I、IV又はVの化合物、又はそのジアステレオマー、エナンチオマー、若しくは薬学的許容塩を、薬学的に許容される希釈剤若しくは担体の少なくとも1種と共に含む薬学的組成物である。
【0025】
特に、この側面は、薬学的に許容される希釈剤若しくは担体と混合して本願記載の化合物を好ましくは80質量%未満、そしてより好ましくは50質量%未満含む薬学的組成物を提供する。
【0026】
希釈剤及び担体の例は下記の通りである:
−錠剤及び糖衣錠用に:ラクトース、澱粉、タルク、ステアリン酸;
−カプセル用に:酒石酸又はラクトース;
−注射液用に:水、アルコール、グリセリン、植物油;
−座薬用に:天然若しくは硬化油又はワックス。
【0027】
本願に記載の更に別の薬学的組成物は、更にニコチン性受容体アゴニストを含む。
本願に記載の別の側面は、成分を組成物に慣用の工程により混入することを含む薬学的組成物の製造法を提供する。
本願に記載の別の側面は、式I、IV又はVの化合物、又はそのエナンチオマー若しくは薬学的許容塩を、医薬の製造に使用することである。
【0028】
本願に記載の特定の側面は、本願記載の式I、IV又はVの化合物、又はそのジアステレオマー、エナンチオマー若しくは薬学的許容塩を、アルツハイマー病、学習障害、認知障害、注意力欠如、記憶喪失、レヴィー小体痴呆、注意欠陥過活動性障害、不安、統合失調症、躁病、躁うつ病、パーキンソン病、ハンチントン病、トゥレット症候群、コリン作用性シナプスの喪失がある神経変性障害、時差ぼけ、ニコチン中毒、痛み、潰瘍性大腸炎又は過敏性腸症候群を含む、精神異常、知的損傷障害、又はα7ニコチン性受容体の調節が有益なヒトの疾病若しくは症状の治療又は予防用の医薬の製造に使用することである。
【0029】
特定の形態では、この側面は、本発明の化合物を、減少したニコチン性受容体伝達に関連した症状、又は減少したニコチン性受容体密度に関連した症状であって、本願に述べた疾病又は症状の1つで有り得る症状の治療又は予防用の医薬の製造に使用することであり、その治療は本発明の化合物の治療有効量を含む医薬を患者に投与することを含む。
【0030】
この使用は、内因性ニコチン性 受容体アゴニストの活性を調節する唯一の活性物質として正の調節剤を含む医薬の製造、又は正の調節剤をニコチン性受容体アゴニストと組み合わせて含む医薬の製造を含むことが理解されるであろう。従って、この使用は、正の調節剤を含む医薬、及び更にニコチン性受容体アゴニストを含む医薬の製造を提供する。
【0031】
この側面の特定の形態では、医薬又は薬学的組成物は本願記載のα7-ニコチン性受容体調節剤及びα7-ニコチン性 受容体アゴニストを含む。適切なα7−ニコチン性受容体アゴニストの例は(−)−スピロ[1-アザビシクロ[2.2.2.]オクタン-3,5'-オキサゾリジン]-2'-オンである。本発明の正の調節剤と組み合わせて医薬に有用な他のα7−ニコチン性受容体アゴニストは、国際公報WO 96/06098、WO 97/30998及びWO 99/03859に記載されている。
【0032】
本願に記載の更なる側面は、ニコチン性アセチルコリン受容体神経伝達の不全から生じる、哺乳類、特にヒトにおける本願に述べた症状又は障害を治療又は予防する方法である。
【0033】
この側面の特定の形態は、減少したニコチン伝達に関連した症状を、かかる治療が必要な患者にニコチン性 受容体アゴニストの正の調節剤を医薬的有効量で投与することにより治療する方法を提供し、ここで該正の調節剤は該ニコチン性受容体アゴニストの効力を増大させる能力を有する。
【0034】
上記の組成物、使用及び方法で、使用する式I、IV又はVの化合物の量は勿論、使用する化合物、投与形態、及び所望の治療により変化するであろう。しかしながら、一般に、本願記載の化合物を1日の投与量で約0.1mg〜約20mg/kg(動物の体重)与えるように投与した場合、満足な結果が得られるであろう。かかる投与量は1日に1〜4回に分けて与えても、又は持続性放出形態で与えてもよい。男性には、1日の合計投与量は5mg〜1,400mg、更に好ましくは10mg〜100mgの範囲にあり、経口投与に適した単位投与形態は化合物2mg〜1,400mgを固体又は液体の薬学的担体又は希釈剤と混合して含む。
【0035】
本願に記載の組成物、使用及び方法において、式I、IV又はVの化合物、そのエナンチオマー、又はその薬学的許容塩は、それ自体、腸又は非経口投与用の適切な医薬製剤の形態で、又は他の薬理学的活性薬剤を含む組成物中で使用しえる。例えば、他の薬理学的活性薬剤を含む組成物は式I、IV又はVの正の調節剤化合物をニコチン性受容体アゴニストと共に含み得る。
【0036】
本願に記載の正の調節剤は、アセチルコリン又はコリンのような内因性ニコチン受容体アゴニストの作用を調節する目的で、又は外因性ニコチン性受容体アゴニストの作用を調節するために投与できることが理解されるであろう。
【0037】
従って、本発明は、唯一の活性物質として正の調節剤を含み、アセチルコリン又はコリンのような内因性ニコチン受容体アゴニストの作用を調節する組成物;及び正の調節剤をニコチン性受容体アゴニストと組み合わせて含む組成物を含む。従って、ニコチン性受容体アゴニストの正の調節剤を含む該薬学的組成物は、更にニコチン性受容体アゴニストを含み得る。
【0038】
本発明の側面が有用と考える疾病又は症状の例は、統合失調症、躁病、躁うつ病、不安、アルツハイマー病、学習障害、認知障害、注意力欠如、記憶喪失、レヴィー小体痴呆、注意欠陥過活動性障害、パーキンソン病、ハンチントン病、トゥレット症候群、時差ぼけ、及びニコチン中毒(ニコチンを含む製品に晒すことから生じるものを含む)を含む。
【0039】
生物学的方法
本願記載の化合物の活性は、以下に示す試験で測定し得る:
(a)ゼノバス(Xenopus)卵母細胞電流記録
ゼノバス卵母細胞は、リガンド依存性イオンチャンネルのサブユニットと考えられるタンパク質の機能を評価する強力な手段を与える。適切な受容体サブユニットをコードするcDNAクローンから転写したRNAの注入、又はコード配列をプロモータの下流に置いたcDNAの注入は、卵母細胞の表面に機能性リガンド依存性イオンチャンネルを出現させる (例えばBoulter等、(1987) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 84, 7763-7767参照)。
【0040】
従って、ニコチン効能の向上を評価するための1つの便利な技術は、cRNAからα7-ニコチン性受容体を発現するゼノバス卵母細胞からの2電極電圧−クランプ(two-electrode voltage-clamp)記録である。
【0041】
ゼノバス卵母細胞カエル(ゼノバスI、カラマズー、ミシガン州)を、 0.15%トリカインを使用して麻酔し得る。卵母細胞をOR2溶液(82mM NaCl, 2.5mM KCl, 5mM HEPES, 1.5mM NaH2PO4, 1mM MgCl2, 0.1mM EDTA;pH 7.4)に移動する。卵母細胞を、0.2%のコラゲナーゼ1A(シグマ)を含むOR2 25mL中で60分間2回、1Hzで振動するプラットホーム上でインキュベーションすることにより脱小胞し(defolliculated)、そしてレーボヴィッツのL-15培地(ゲンタマイシン50μg/ml, ペニシリン10ユニット/ml,及びストレプトマイシン10μg/ml)中に保存し得る。次の日、cRNAの約50ngを各卵母細胞に注入する。
【0042】
卵母細胞を、90mM NaCl, 1mM KCl, 1mM MgCl2, 1mM BaCl2, 5mM HEPESから成るpH 7.4の外用記録溶液中に置く。2電極電圧−クランプ記録を、卵母細胞クランプ増幅器(例えば、OC 725C; ワーナー インストルメンツ、ハムデン、コネチカット州)を用いて実施し得る。卵母細胞を、3M KClを満たした1-2MΩチップ抵抗の2つの電極を用いて突き刺す。記録は、膜電位が−20mVよりも負の電位で安定になるときに始める(静止膜電位は、浴溶液中でBa++ がCa++ に置き換わる時、より負の電位になる)。膜電位は−80mVに固定される。卵母細胞を、アセチルコリンを用いて又は用いずに記録溶液で連続的に5 mL/minにてかん流する。
【0043】
電流振幅をベースラインからピークまで測定する。EC50値、最大効果、及びヒル勾配は、データを、例えばグラフパッドプリズム(GraphPad Prism)(グラフパッドソフトウェア社、サンチェゴ、カルフォルニア州)を使用して、ロジスチック等式に当てはめることにより見積もることができる。
【0044】
正の 調節剤により誘発されたアゴニスト効能の増加は2つの方法で計算することができる:
(1) 100(Im−Ic)/Ic(ここで、Imは調節剤の存在下での電流振幅、そしてIcは調節剤の不存在における電流である)として定義される電流振幅の増強作用パーセントとして。
(2) 時間に対する正味電流の積分であるアゴニストトレースの“曲線下の面積”の増強作用パーセントとして。曲線下の面積は、チャンネルを通過する総イオンフラックスを表すのに使用される。
【0045】
(b) Ca++ フラックス画像化
細胞系内で一時的に発現される、nAChRα7受容体を通過するCa++ フラックスの画像化は、調節剤活性を検定する別の手段である。
α7 受容体を発現する細胞(例えばHEK-293細胞又は細胞培養ニューロン)は96穴プレート中でコンフルエントに成長させられ、そして蛍光カルシウム指示薬であるfluo-3を充填される。α7調節活性をスクリーンするために、96穴プレートを蛍光画像化プレート読み取り器(FLIPR)に置き、そして試験化合物をα7アゴニストと共に全穴に同時に適用する。受容体活性化は、各穴の蛍光強度の増加により定量される、細胞に入るカルシウムフラックスにより測定され、それは同時にFLIPRにより記録される。調節効果は、アゴニスト単独で誘発される、蛍光の増加により示される。同様に、nAChRα7アゴニスト活性を試験するために、試験化合物をα7調節剤と共に同時に全穴に適用する。受容体活性化は、各穴の蛍光強度の増加により定量される、細胞に入るカルシウムフラックスにより測定される。アゴニスト効果は、調節剤単独で誘発される蛍光の増加により測定される。
【0046】
細胞培養ニューロンは、以下のようにして調製し得る。18日齢Sprague-Dawleyラット胎児(E-18)を妊娠した雌から無菌で取り出し、犠牲にし、脳の前頭皮質を取り出し、髄膜を剥き、そして洗浄した皮質を冷HBSSに入れる。海馬組織を望むなら、海馬を皮質から切り裂き、次に冷HBSSに入れる。組織を機械的に分散し、HBSS(200g、30分間4℃で)中で1回洗い、 グルタミン、抗生物質、塩化カリウム、インスリン、トランスフェリン、セレン、及び5%の熱不活性化内毒素を含まないウシ胎児血清(FBS)を補充したサトーの媒体に懸濁させ、そして24-穴プレート(ポリ-L-リシンで被覆)の夫々に入れる。該穴はガラスカバー片を含んでもよく、これもまたPLLで被覆されている。該プレートを37℃でCO2 インキュベータ中でインキュベートする。24時間後、媒体を取り出し、新しい媒体を加え、そして細胞を少なくとも更に11日間、必要な場合は供給して、成長させる。
【0047】
本願に記載の化合物は、アセチルコリン低濃度で(30μM)ベースラインからピークまで測定して、ベースライン電流の2倍の増加(100%の増強作用)を引き起こし、該化合物は有用な治療活性を有することが期待されることを示す。本願に記載の化合物はまた、Ca2+フラックス画像化検定に適用した場合にCa++のフラックスを増加させる。アゴニスト単独で引き起こされたCa++フラックスと比べた、本願記載の化合物により引き起こされたCa++フラックスの増加(蛍光強度単位で測定される)は、該化合物が有用な治療活性を有することが期待されることを示す。
【0048】
一般的な化学的手順
本発明を本願記載の実施例で例示するが、該実施例に限定されない。該実施例の記載で、適用可能でありそして他に記載がない限り、下記の用語、略語及び条件を用いる:
市販試薬は更に精製することなく使用した。
下記の略語を本願で使用する:aq., 水性;atm, 大気圧;BOC, 1,1-ジメチルエトキシカルボニル;DCM, ジクロロメタン;DMF, N,N-ジメチルホルムアミド;DMSO, ジメチルスルホキシド;EtOH, エタノール;Et2O, ジエチルエーテル;EtOAc, 酢酸エチル;h, 時間;HATU, 2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート; HPLC, 高圧液体クロマトグラフィー:HOBT, 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール; MeOH, メタノール;min, 分;MS, 質量スペクトル;NMR, 核磁気共鳴; psi, 平方インチ当たりのポンド;RT, 室温;sat., 飽和;TEA, トリエチルアミン;TFA, トリフルオロ酢酸;THF, テトラヒドロフラン。
温度は摂氏(℃);他に記載がない限り、操作は室温又は周囲温度(18-25℃)で実施した。
【0049】
有機溶液は無水硫酸ナトリウム又は無水硫酸マグネシウムで乾燥した;溶媒の蒸発は回転蒸発器を用いて減圧(4.5-30 mm Hg)下で浴温度60℃以下で実施した。
クロマトグラフィーとは、他に記載がない限り、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーを意味する:溶媒混合物組成は容積パーセント又は容積比として記載する。
NMRデータは、もし与えられたなら、300MHzで測定した主診断用プロトンについてのデルタ値の形である(内部標準としてテトラメチルシランに対する百万当たりの部(ppm)で与える)。
融点は訂正しない。
質量スペクトルは、ヒューレットパッカード(Hewlett Packard)5988A又はマイクロマス(MicroMass)Quattro-1質量分光系を使用して記録し、そして母分子イオンについてm/zとして報告する。室温は20−25℃を云う。
【0050】
本願に記載の反応は、他に記載がない限り、約1から約3気圧の気圧、好ましくは周囲気圧(約1気圧)で通常行う。
他に記載がない限り、反応は不活性雰囲気、好ましくは窒素雰囲気で行う。
本願に記載の化合物及び中間体は、標準的技術によりそれらの反応混合物から単離し得る。
他に指示がない限り、本願で使用する“C1-6アルキル”はメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、i-プロピル、i-ブチル、t-ブチル、s-ブチル等を含み、C3-8アルキル基は直鎖、分岐鎖又は環式、例えばシクロプロピル又はシクロブチル、であり得る。
他に指示がない限り、本願で使用する“C2-4アルケニル”は1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル及び3-ブテニルを含むが、これらに限定されない。
他に指示がない限り、本願で使用する“C2-4アルキニル”はエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル及び3-ブチニルを含むが、これらに限定されない。
本願で使用する“ハロゲン”はフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。
【実施例】
【0051】
本願記載の化合物は、本願に例示した工程により一般に製造し得る。本願に記載の全工程においては、必要な場合は、ヒドロキシ、アミノ又は他の反応性基は、当業者に理解されるように、保護基を使用して保護し得る。
【0052】
式Iの化合物はスキームIに例示したようにして一般に調製し得る。
【0053】
スキームI:
【化7】

【0054】
このように、3-ベンジルオキシ-チオフェン-2-カルボン酸は、エタノール溶液中で炭素上のパラジウムを用いて水素で還元し得る。得られた3-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボン酸はジメチルホルムアミド中でアミンと、HATU/トリエチルアミンの存在下でアミンと反応して、N-置換3-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキサミドを形成し得る。該カルボキサミドは次にアルキルブロミド又は置換アルキルブロミドとジメチルホルムアミド中で炭酸セシウムの存在下で反応して、式Iの化合物を形成し得る。
【0055】
式Iの化合物で、 式中、Eが式IIであるものは、スキームIに例示したようにして、更に特定的にはスキームIIに例示したようにして製造し得る。
【0056】
スキームII:
【化8】

実施例1〜30の化合物をスキーム IIに記載の一般的手順に従って調製した。
【0057】
式Iの化合物で、 式中、Eが式IIIであるものは、スキームIに例示したようにして、更に特定的にはスキームIIIに例示したようにして製造し得る。
【0058】
スキームIII:
【化9】

実施例31〜50の化合物をスキーム IIIに記載の一般的手順に従って調製した。
【0059】
実施例 1: 3-(ベンジルオキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化10】

N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキサミド (1b) (40mg)のDMF (3 mL)溶液に、Cs2CO3 (105 mg)、臭化ベンジル(27.5 mg)を加えた。反応混合物を12h室温で攪拌し、固体をろ過により除き、そして真空中で濃縮した。生成物を分取HPLC(prep-HPLC)により精製して、標題化合物(43 mg, 80%)をオフホワイトの 固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47-1.72 (m, 10H), 2.35 (s, 1H), 5.16 (s, 2H), 6.22 (s, 1H), 6.89 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 7.32-7.40 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 340 (M+1)。LC/MS: 2.89 min。
【0060】
3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボン酸(1a)
エタノール(150 mL)及びHCl(2N, 4.5 mL)中の、3-(ベンジルオキシ)チオフェン-2-カルボン酸 (1.0 g)と10%パラジウム/炭素(1.8 g)の混合物を45 psi H2で2h水素添加した。反応混合物を珪藻土の厚い層を通してろ過し、そして真空中で濃縮して、標題化合物(600 mg, 98%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.78 (d, 1H), 7.49 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 145 (M+1)。LC/MS: 1.15 min。
【0061】
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキサミド (1b)
3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボン酸 (1a) (540 mg)のDMF(30 mL)溶液に、室温で窒素下で、HATU (1.43 g)、トリエチルアミン(533μL)及び1-エチニルシクロヘキシルアミン(462 mg)を加えた。反応 混合物を12 h、室温で攪拌し、真空中で濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(15%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、標題化合物(560 mg, 60%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41-1.70 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 6.75 (d, 1H), 7.50 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 250 (M+1)。LC/MS: 2.25 min。
【0062】
実施例 2: 3-[2-(ベンジルオキシ)エトキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化11】

[2-ブロモエトキシ)メチル]ベンゼン(35 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(25 mg, 41%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 3.66 (t, 2H), 4.59 (s, 2H), 4.65 (t, 2H), 6.60 (d, 1H), 7.24 (d, 1H), 7.25-7.34 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 384 (M+1)。
【0063】
実施例 3: 3-(シクロプロピルメトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化12】

シクロプロピルメチルブロミド(22 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(24 mg, 70%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.31 (m, 2H), 0.60 (m, 2H), 1.25 (m, 1H), 1.46-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 4.13 (d, 2H), 6.46 (d, 1H), 7.33 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 304 (M+1)。
【0064】
実施例 4: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3(ピリジン-4-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化13】

4-(ブロモメチル)ピリジン(28 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(23 mg, 43%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.33 (s, 2H), 6.54 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.46 (d, 2H), 8.61 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 341 (M+1)。
【0065】
実施例 5: 3-[(3-シクロベンジル)オキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化14】

3-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(32 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体 (32 mg, 55%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.73 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.34 (s, 2H), 6.54 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.42-7.66 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 365 (M+1)。
【0066】
実施例 6: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-オキソ-2-ピリジン-2-イルエトキシ)チ
オフェン-2-カルボキサミド
【化15】

2-ブルモ-1-ピリジン-2-イルエタノン(32 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(33 mg, 56%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.72 (m, 10H), 2.46 (s, 1H), 5.70 (s, 2H), 6.46 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.44-8.33 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 369 (M+1)。
【0067】
実施例 7: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)メトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化16】

3-(ブロモメチル)-5-メチルイソオキサゾール(28 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(29 mg, 53%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48-1.72 (m, 10H), 2.26 (s, 3H), 2.45 (s, 1H), 5.40 (s, 2H), 6.37 (s, 1H), 6.53 (d, 1H), 7.15 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 345 (M+1)。
【0068】
実施例 8: 3-(シアノメトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化17】

ブロモアセトニトリル(20 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(15 mg, 33%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.13 (s, 2H), 6.78 (d, 1H), 7.37 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 289 (M+1)。
【0069】
実施例 9: 3-(2,1,3-ベンゾオキサジアゾール-5-イルメトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化18】

5-(ブロモメチル)-2,1,3-ベンゾオキサジアゾール(34 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(10 mg, 17%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41-1.72 (m, 10H), 2.43 (s, 1H), 5.45 (s, 2H), 6.54 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.44-7.70 (m, 3H)。MS APCI, m/z = 382 (M+1)。
【0070】
実施例 10: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-オキソ-2-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化19】

2-ブロモ-1-フェニルエタノン(32 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(11 mg, 19%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.59 (s, 2H), 6.46 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.54-8.05 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 368 (M+1)。
【0071】
実施例 11: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(4-メトキシフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化20】

2-ブロモ-1-(4-メトキシフェニル)エタノン(37 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(25 mg, 39%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 3.86 (s, 3H),
5.59 (s, 2H), 6.46 (d, 1H), 6.87 (d, 2H), 7.17 (d, 1H), 8.03 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 398 (M+1)。
【0072】
実施例 12: 3[2-(1-ベンゾフラン-2-イル)-2-オキソエトキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル チオフェン-2-カルボキサミド
【化21】

1-(1-ベンゾフラン-2-イル)-2-ブロモエタノン(38 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(10 mg, 15%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.46 (s, 2H), 6.46 (d, 1H), 6.99 (s, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.29-7.61 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 408 (M+1)。
【0073】
実施例 13: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(5-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化22】

2-ブロモ-1-(5-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-4-イル)エタノン(45 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(37 mg, 52%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44-1.72 (m, 10H), 2.19 (s, 3H), 2.45 (s, 1H), 5.48 (s, 2H), 6.46 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.61-7.66 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 448 (M+1)。
【0074】
実施例 14: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(4-メチルフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化23】

2-ブロモ-1-(4-メチルフェニル)エタノン(34 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(20 mg, 33%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.35-1.96 (m, 10H), 2.39 (s, 3H), 2.45 (s, 1H), 5.43 (s, 2H), 6.82 (d, 1H), 7.23 (d, 1H), 7.35 (d, 2H), 7.83 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 382 (M+1)。
【0075】
実施例 15: 3-[2-(4-クロロフェニル)-2-オキソエトキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化24】

2-ブロモ-1-(4-クロロフェニル)エタノン(37 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(10 mg, 16%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.59 (s, 2H), 6.45 (d, 1H), 7.18 (d, 1H), 7.46 (d, 2H), 7.89 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 402 (M+1)。
【0076】
実施例 16: 3-(1,3-ジオキソラン-2-イルメトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化25】

2-(ブロモメチル)-1,3-ジオキソラン(27 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(5 mg, 9.4%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45-1.70 (m, 10H), 2.43 (s, 1H), 3.93 (t, 2H), 3.99 (t, 2H), 4.41 (s, 2H), 5.32 (t, 1H), 6.54 (d, 1H), 7.21 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 336 (M+1)。
【0077】
実施例 17: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-オキソ-2-ピリジン-3-イルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化26】

2-ブロモ-1-ピリジン-3-イルエタノン(32 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(11 mg, 19%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.70 (s, 2H), 6.54 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.46-8.33 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 369 (M+1)。
【0078】
実施例 18: 3-エトキシ-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化27】

臭化エチル(18 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(15 mg, 34%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.40-1.71 (m, 10H), 1.43 (t, 3H), 2.35 (s, 1H), 4.39 (q, 2H), 6.46 (d, 1H), 7.18 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 278 (M+1)。
【0079】
実施例 19: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化28】

(2-ブロモエチル)ベンゼン(30 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(40 mg, 71%)として得た。1H NMR (300
MHz, CDCl3) δ 1.32-2.05 (m, 10H), 2.47 (s, 1H), 3.16 (t, 2H), 4.43 (t, 2H), 6.72 (d, 1H), 7.15-7.20 (m, 5H), 7.20 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 354 (M+1)。LC/MS = 2.88 min。
【0080】
実施例 20: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[(4-フルオロベンジル)オキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化29】

4-フルオロベンジルブロミド(30.2 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(40 mg, 70%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.27-1.95 (m, 10H), 2.35 (s, 1H), 5.20 (s, 2H), 6.88 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.24 (d, 2H), 7.58 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 358 (M+1). LC/MS = 2.89 min。
【0081】
実施例 21: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(1H-インドール-3-イル)エトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化30】

3-(2-ブロモエチル)-1H-インドール(36 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(10 mg, 16%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46-1.73 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 3.17 (t, 2H), 4.53 (t, 2H), 6.42 (d, 1H), 6.68 (d, 1H), 7.23 (d, 1H), 7.24 -7.56 (m, 4H)。MS APCI, m/z
= 393 (M+1)。
【0082】
実施例 22: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化31】

2-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(37 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(26 mg, 41%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 3.79 (s, 3H), 5.65 (s, 2H), 6.46 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.20 -7.60 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 398 (M+1)。
【0083】
実施例 23: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(3-メチルブトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化32】

1-ブロモ-3-メチルブタン(24 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(25 mg, 49%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.97 (d, 6H), 1.40-1.75 (m, 10H), 1.52 (m, 2H), 2.50 (s, 1H), 4.20 (t, 2H), 6.50 (d, 1H), 7.21 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 320 (M+1)。
【0084】
実施例 24: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(ピリジン-2-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化33】

2-(ブロモメチル)ピリジン(28 mg) を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(32 mg, 59%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.52 (s, 2H), 6.54 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.24-8.23 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 341 (M+1)。
【0085】
実施例 25: 3-(4-シアノブトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化34】

5-ブロモペンタンニトリル(26 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(34 mg, 64%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48-1.72 (m, 10H), 1.99 (m, 2H), 2.25 (t, 2H), 2.45 (s, 1H), 4.45 (t, 2H), 6.48 (d, 1H), 7.23 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 331 (M+1)。
【0086】
実施例 26: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[(3-メトキシベンジル)オキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化35】

1-(ブロモメチル)-3-メトキシベンゼン(32 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(33 mg, 56%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H),3.80 (s, 3H), 5.41 (s, 2H), 6.54 (d, 1H), 6.81 (m, 1H), 7.03 (s, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.18 (m, 1H), 7.20 (m, 1H)。MS APCI, m/z = 370 (M+1)。
【0087】
実施例 27: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(1-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化36】

1-(ブロモエチル)ベンゼン(30 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(39 mg, 70%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47-1.71 (m, 10H), 1.62 (d, 3H), 2.45 (s, 1H), 5.43 (d, 1H), 6.47 (d, 1H), 7.14 (d, 1H), 7.15- 7.48 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 354 (M+1)。
【0088】
実施例 28: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-メトキシエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化37】

1-ブロモ-2-メトキシエタン(22 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(34 mg, 70%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45-1.81 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.80 (t, 2H), 4.64 (t, 2H), 6.60 (d, 1H), 7.24 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 308 (M+1)。
【0089】
実施例 29: 3-[(4-シアノベンジル)オキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化38】

4-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(32 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(35 mg, 60%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.74 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.36 (s, 2H), 6.53 (d, 1H), 7.14 (d, 1H), 7.62 (d, 2H), 7.65 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 365 (M+1)。
【0090】
実施例 30: N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(ピリジン-3-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化39】

3-(ブロモメチル)ピリジン(28 mg)を使用した以外は実施例1に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(38 mg, 70%)として得た。1H NMR (300
MHz, CDCl3) δ 1.48-1.72 (m, 10H), 2.45 (s, 1H), 5.43 (s, 2H), 6.60 (d, 1H), 7.11 (m, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.66 (d, 1H), 8.34 (d, 1H), 8.8 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 341 (M+1)。
【0091】
実施例 31: 3-(ベンジルオキシ)-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化40】

N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-ヒドロキシチオフェン-2 カルボキサミド(2b) (40 mg)のDMF(3 mL)溶液に、Cs2CO3 (125 mg)及び臭化ベンジル(33 mg)を加えた。反応混合物を12 h室温にて攪拌し、ろ過して固体を除き、そして真空中で濃縮した。生成物を分取HPLC(prep-HPLC)で精製して、標題化合物(45 mg, 80%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.60 (s, 6H), 2.25 (s, 1H), 5.16 (s, 2H), 6.89 (d, 1H), 7.35 (d, 1H), 7.37-7.41 (m, 5H). MS APCI, m/z = 300 (M+1)。LC/MS: 2.65 min。
【0092】
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキサミド(2b):
3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボン酸(1a) (645 mg)のDMF(15 mL)溶液にRTで窒素下でHATU (1.87 g)、トリエチルアミン (670 μL)及び1,1-ジメチルプロパルギルアミン(373 mg)を加えた。反応混合物を6h室温で攪拌し、そして真空中で濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(15%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、標題化合物(468 mg, 50%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.75 (s, 6H), 2.43 (s, 1H), 6.74 (d, 1H), 7.21 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 210 (M+1)。LC/MS: 1.85 min。
【0093】
実施例 32: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化41】

(2-ブロモエチル)ベンゼン(35.2 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(36 mg, 60%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.62 (m, 6H), 2.35 (s, 1H), 3.20 (t, 2H), 4.41 (t, 2H), 6.82 (d, 1H), 7.24 (d, 1H), 7.21-7.77 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 314 (M+1)。LC/MS = 2.68 min。
【0094】
実施例 33: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-[2-(4-メトキシフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化42】

2-ブロモ-1-(4-メトキシフェニル)エタノン(44 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(54 mg, 80%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.78 (s, 6H), 2.35 (s, 1H), 3.90 (s, 3H), 5.35 (s, 2H), 6.82 (d, 1H), 6.98 (d, 2H), 7.37 (d, 1H), 7.94 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 358 (M+1)。LC/MS: 2.65 min。
【0095】
実施例 34: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボキサミド
【化43】

臭化エチル (21 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(34 mg, 76%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48 (t, 3H), 1.74 (s, 6H), 2.35 (s, 1H), 4.39 (q, 2H), 6.81 (d, 1H), 7.45 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 238 (M+1)。LC/MS: 2.30 min。
【0096】
実施例 35: 3-(シクロプロピルメトキシ)-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化44】

(ブロモメチル)シクロプロパン(26 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(38 mg, 76%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.41 (m, 2H), 0.67 (m, 2H), 1.30 (m, 1H), 1.75 (s, 6H), 2.35 (s, 1H), 3.99 (d, 2H), 6.77 (d, 1H), 7.34 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 264 (M+1)。
LC/MS: 2.50 min。
【0097】
実施例 36: 3-[(3-シアノベンジル)オキシ]-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化45】

3-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(37 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(50 mg, 81%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.66 (s, 6H), 2.33 (s, 1H), 5.21 (s, 2H), 6.86 (d, 1H), 7.40 (d, 1H), 7.53-7.76 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 325 (M+1)。LC/MS: 2.50 min。
【0098】
実施例 37: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-オキソ-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化46】

2-ブロモ-1-フェニルエタノン(38 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(49 mg, 79%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.78 (s, 6H), 2.36 (s, 1H), 5.41 (s, 2H), 6.83 (d, 1H), 7.39
(d, 1H), 7.52-7.96 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 328 (M+1)。LC/MS: 2.54 min。
【0099】
実施例 38: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化47】

2-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(44 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(53 mg, 78%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.79 (s, 6H), 2.36 (s, 1H), 3.97 (s, 3H), 5.31 (s, 2H), 6.77 (d, 1H), 7.01 (m, 2H), 7.35 (d, 1H), 7.56-8.04 (m, 2H)。MS APCI, m/z = 358 (M+1)。LC/MS: 2.62 min。
【0100】
実施例 39: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-(4-メチルフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化48】

2-ブロモ-1-(4-メチルフェニル)エタノン(41 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(46 mg, 71%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.77 (s, 6H), 2.35 (s, 1H), 2.45 (s, 3H), 5.38 (s, 2H), 6.81 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 7.37 (d, 2H), 7.84 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 342 (M+1)。LC/MS: 2.66 min。
【0101】
実施例 40: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(ピリジン-4-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化49】

4-(ブロモメチル)ピリジン(33 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(29 mg, 51%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.69 (s, 6H), 2.32 (s, 1H), 5.23 (s, 2H), 6.83 (d, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.39 (d, 2H), .8.69 (d, 2H)。MS APCI, m/z = 301 (M+1)。LC/MS: 1.64 min。
【0102】
実施例 41: 3-(シアノメトキシ)-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化50】

ブロモアセトニトリル(23 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(35 mg, 74%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.75 (s, 6H), 2.37 (s, 1H), 4.89 (s, 2H), 6.89 (d, 1H), 7.45 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 249 (M+1)。LC/MS: 2.06 min。
【0103】
実施例 42: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(1,3-ジオキソラン-2-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化51】

2-(ブロモメチル)-1,3-ジオキソラン(32 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(30 mg, 50%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.73 (s, 6H), 2.35 (s, 1H), 3.95-4.03 (m, 4H), 4.18 (s, 2H), 5.23 (t, 1H), 6.82 (d, 1H), 7.35 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 296 (M+1)。LC/MS: 2.14 min。
【0104】
実施例 43: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-[2-(1H-インド-3-イル)エトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化52】

3-(2-ブロモエチル)-1H-インドール(43 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(12 mg, 18%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.55 (s, 6H), 2.27 (s, 1H), 3.03 (t, 2H), 4.49 (t, 2H), 6.83 (d, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.14-7.60 (m, 4H), 7.36 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 353 (M+1)。LC/MS: 2.63 min。
【0105】
実施例 44: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-オキソ-ピリジン-3-イルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化53】

2-ブロモ-1-ピリジン-3-イルエタノン(38 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(37 mg, 59%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.79 (s, 6H), 2.36 (s, 1H), 5.43 (s, 2H), 6.84 (d, 1H), 7.41 (d, 1H), 7.50 (m, 1H), 8.23 (m, 1H), 8.87 (m, 1H), 9.16 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 329 (M+1)。LC/MS: 2.18 min。
【0106】
実施例 45: 3-(2,1,3-ベンゾオキサジアゾール-5-イルメトキシ)-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化54】

5-(ブロモメチル)-2,1,3-ベンゾオキサジアゾール(41 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(47 mg, 73%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.70 (s, 6H), 2.35 (s, 1H), 5.30 (s, 2H),
6.90 (d, 1H), 7.42 (d, 1H), 7.43-7.96 (m, 3H)。MS APCI, m/z = 342 (M+1)。LC/MS:
2.58 min。
【0107】
実施例 46: 3-[2-(1-ベンゾフラン-2-イル)-2-オキソエトキシ]-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化55】

1-(1-ベンゾフラン-2-イル)-2-ブロモエタノン(45 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(36 mg, 52%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.81 (s, 6H), 2.36 (s, 1H), 5.42 (s, 2H), 6.86 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.40 (d, 1H), 7.53-7.88 (m, 4H)。MS APCI, m/z = 368 (M+1)。LC/MS: 2.63 min。
【0108】
実施例 47: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-オキソ-2-ピリジン-2-イルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド
【化56】

2-ブロモ-ピリジン-2-イルエタノン(38 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(37 mg, 59%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.84 (s, 6H), 2.38 (s, 1H), 5.72 (s, 2H), 6.89 (d, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.56 (m, 1H), 7.89 (m, 1H), 8.10 (d, 1H), 8.68 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 329 (M+1)。LC/MS: 2.38 min。
【0109】
実施例 48: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-[(5-メチルイソオキザゾール-3-イル)メトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化57】

3-(ブロモメチル)-5-メチルイソオキサゾール(34 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(42 mg, 73%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.71 (s, 6H), 2.33 (s, 1H), 2.45 (s, 3H), 5.24 (s, 2H), 6.09 (s, 1H), 6.90 (d, 1H), 7.37 (d, 1H)。MS APCI, m/z = 305 (M+1)。LC/MS: 2.33 min。
【0110】
実施例 49: N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-[(5-メチル-2-フェニル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド
【化58】

4-(ブロモメチル)-5-メチル-2-フェニル-2H-1,2,3-トリアゾール(48 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(57 mg, 79%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.64 (s, 6H), 2.24 (s, 1H), 2.45 (s, 3H), 5.33 (s, 2H), 7.01 (s, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.36-8.02 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 381 (M+1)。LC/MS: 2.78 min。
【0111】
実施例 50: 3-[2-(ベンジルオキシ)エトキシ]-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
【化59】

[(2-ブロモエトキシ)メチル]ベンゼン(41 mg)を使用した以外は実施例31に記載した手順と同様の手順を使用して、標題化合物をオフホワイトの固体(55 mg, 84%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.67 (s, 6H), 2.32 (s, 1H), 3.81 (m, 2H), 4.30 (m, 2H), 4.60 (s, 2H), 6.80 (d, 1H), 7.30 (d, 1H), 7.31-7.52 (m, 5H)。MS APCI, m/z = 344 (M+1)。 LC/MS: 2.65 min。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

〔式中、
Eは式II又はIII:
【化2】

の部分構造から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n- (ここで、nは1、2又は3から選ばれる)から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで、
R1は非置換か、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されてもよい〕
で表わされる化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、若しくは薬学的許容塩。
【請求項2】
式IV:
【化3】

〔式中、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n-(ここで、nは1、2又は3から選ばれる)から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで:
R1は非置換であるか、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1又は2個の基で置換されてもよい〕、
で表わされる請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、若しくは薬学的許容塩。
【請求項3】
式V:
【化4】

〔式中:
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)- 及び-(CH2)n-(ここで、nは1、2又は3から選ばれる)から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで:
R1は非置換であるか、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1又は2個の基で置換されてもよい〕
で表わされる請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、若しくは薬学的許容塩。
【請求項4】
3-(ベンジルオキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-[2-(ベンジルオキシ)エトキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-(シクロプロピルメトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3(ピリジン-4-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-[(3-シクロベンジル)オキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-オキソ-2-ピリジン-2-イルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)メトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
3-(シアノメトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-(2,1,3-ベンゾオキサジアゾール-5-イルメトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-オキソ-2-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(4-メトキシフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
3[2-(1-ベンゾフラン-2-イル)-2-オキソエトキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(5-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(4-メチルフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
3-[2-(4-クロロフェニル)-2-オキソエトキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-(1,3-ジオキソラン-2-イルメトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-オキソ-2-ピリジン-3-イルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-エトキシ-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[(4-フルオロベンジル)オキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(1H-インドール-3-イル)エトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(3-メチルブトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(ピリジン-2-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-(4-シアノブトキシ)-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-[(3-メトキシベンジル)オキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(1-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(2-メトキシエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-[(4-シアノベンジル)オキシ]-N-(1-エチニルシクロヘキシル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1-エチニルシクロヘキシル)-3-(ピリジン-3-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-(ベンジルオキシ)-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-[2-(4-メトキシフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボキサミド;
3-(シクロプロピルメトキシ)-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-[(3-シアノベンジル)オキシ]-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-オキソ-フェニルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-(4-メチルフェニル)-2-オキソエトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(ピリジン-4-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-(シアノメトキシ)-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(1,3-ジオキソラン-2-イルメトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-[2-(1H-インド-3-イル)エトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-オキソ-ピリジン-3-イルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-(2,1,3-ベンゾオキサジアゾール-5-イルメトキシ)-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド;
3-[2-(1-ベンゾフラン-2-イル)-2-オキソエトキシ]-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-(2-オキソ-2-ピリジン-2-イルエトキシ)チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-[(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)メトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)-3-[(5-メチル-2-フェニル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ]チオフェン-2-カルボキサミド、又は
3-[2-(ベンジルオキシ)エトキシ]-N-(1,1-ジメチルプロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-カルボキサミド、
から選ばれる請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、若しくは薬学的許容塩。
【請求項5】
式I:
【化5】

〔式中、
Eは式II又はIII:
【化6】

の部分構造から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n- (ここで、nは1、2又は3から選ばれる) から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで、
R1は非置換か、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されてもよい〕
で表わされる化合物の製造法であって、
3-ベンジルオキシ-チオフェン-2-カルボン酸をエタノール溶液中で炭素上のパラジウムを用いて水素で還元し;
該3-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボン酸をジメチルホルムアミド中でアミンと、2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート/トリエタノールアミンの存在下で反応させて、N-置換3-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキサミドを形成し;
該カルボキサミドをアルキルブロミド又は置換アルキルブロミドとジメチルホルムアミド中で炭酸セシウムの存在下で反応させて、式Iの該化合物を形成する
ことを含む。上記製造法。
【請求項6】
式I:
【化7】

〔式中、
Eは式II又はIII:
【化8】

の部分構造から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n- (ここで、nは1、2又は3から選ばれる) から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで、
R1は非置換か、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されてもよい〕
で表わされる化合物の製造法であって、
N-置換3-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキサミドをアルキルブロミド又は置換アルキルブロミドとジメチルホルムアミド中で炭酸セシウムの存在下で反応させて、式Iの化合物を形成する
ことを含む。上記製造法。
【請求項7】
治療有効量の、式I:


【化9】

〔式中、
Eは式II又はIII:
【化10】

の部分構造から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n- (ここで、nは1、2又は3から選ばれる) から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで、
R1は非置換か、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されてもよい〕
で表わされる化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、若しくは薬学的許容塩を、アルファ7受容体の調節が有益な疾病若しくは症状を患う患者に投与することを含む、該疾病若しくは症状の治療又は予防方法。
【請求項8】
疾病又は症状が、アルツハイマー病、学習障害、認知障害、注意力欠如、記憶喪失、レヴィー小体痴呆、注意欠陥過活動性障害、不安、統合失調症、躁病、躁うつ病、パーキンソン病、ハンチントン病、トゥレット症候群、コリン作用性シナプスの喪失がある神経変性障害、時差ぼけ、ニコチン中毒、痛み、潰瘍性大腸炎又は過敏性腸症候群から選ばれる、請求項7記載の方法。
【請求項9】
薬学的に許容される希釈剤、潤滑剤又は担体と、式I:
【化11】

〔式中、
Eは式II又はIII:
【化12】

II III
の部分構造から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n- (ここで、nは1、2又は3から選ばれる) から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで、
R1は非置換か、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されてもよい〕
で表わされる化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、若しくは薬学的許容塩を含む、薬学的組成物。
【請求項10】
アルファ7受容体の調節が有益な疾病若しくは症状を患う患者に、治療有効量の請求項9記載の薬学的組成物を投与することを含む、該疾病若しくは症状の治療又は予防方法。
【請求項11】
疾病又は症状が、アルツハイマー病、学習障害、認知障害、注意力欠如、記憶喪失、レヴィー小体痴呆、注意欠陥過活動性障害、不安、統合失調症、躁病、躁うつ病、パーキンソン病、ハンチントン病、トゥレット症候群、コリン作用性シナプスの喪失がある神経変性障害、時差ぼけ、ニコチン中毒、痛み、潰瘍性大腸炎又は過敏性腸症候群から選ばれる、請求項10記載の方法。
【請求項12】
式I:
【化13】

〔式中、
Eは式II又はIII:
【化14】

の部分構造から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n- (ここで、nは1、2又は3から選ばれる) から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで、
R1は非置換か、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されてもよい〕
で表わされる化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、若しくは薬学的許容塩の、アルファ7受容体の調節が有益な疾病若しくは症状の治療又は予防のための使用。
【請求項13】
疾病又は症状が、アルツハイマー病、学習障害、認知障害、注意力欠如、記憶喪失、レヴィー小体痴呆、注意欠陥過活動性障害、不安、統合失調症、躁病、躁うつ病、パーキンソン病、ハンチントン病、トゥレット症候群、コリン作用性シナプスの喪失がある神経変性障害、時差ぼけ、ニコチン中毒、痛み、潰瘍性大腸炎又は過敏性腸症候群から選ばれる、請求項12記載の使用。
【請求項14】
式I:
【化15】

〔式中、
Eは式II又はIII:
【化16】

の部分構造から選ばれ、
Aは-CH2-C(=O)-、-(CH2)2-O-、-(CH2)2-O-CH2-、-CH(-CH3)-及び-(CH2)n- (ここで、nは1、2又は3から選ばれる) から選ばれ、そして
R1はH、CN、フェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、ジオキサラニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾリル、1H-インドリル-C1-6アルキル及び-C3-8シクロアルキルから選ばれ;
ここで、
R1は非置換か、又はCN、フェニル、ハロゲン、-C1-4アルキル及び-C1-4アルコキシから選ばれる1つ又は2つの基で置換されてもよい〕
で表わされる化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、生体内加水分解性前駆体、若しくは薬学的許容塩の、アルファ7受容体の調節が有益な疾病若しくは症状の治療又は予防用の医薬の製造における使用。
【請求項15】
疾病又は症状が、アルツハイマー病、学習障害、認知障害、注意力欠如、記憶喪失、レヴィー小体痴呆、注意欠陥過活動性障害、不安、統合失調症、躁病、躁うつ病、パーキンソン病、ハンチントン病、トゥレット症候群、コリン作用性シナプスの喪失がある神経変性障害、時差ぼけ、ニコチン中毒、痛み、潰瘍性大腸炎又は過敏性腸症候群から選ばれる、請求項14記載の使用。

【公表番号】特表2008−544982(P2008−544982A)
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519221(P2008−519221)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【国際出願番号】PCT/SE2006/000776
【国際公開番号】WO2007/001225
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】