説明

アルミニウム−ケイ素合金または結晶質ケイ素からなる基材、金属鏡、その製造方法およびその使用

本発明は、アルミニウム-ケイ素合金または結晶質ケイ素からなり、研磨可能な層が付与された基材に関する。本発明はまた、前記基材を含む金属鏡、金属鏡を製造するための方法、および本発明の金属鏡の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアルミニウム-ケイ素合金または結晶質ケイ素からなる基材であって、研磨可能な層が付与されたもの、およびこの基材を含む金属鏡(金属ミラー)に関する。さらに、本発明は、金属鏡を製造するための方法、および本発明に係る金属鏡の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、構成表面(形状と粗さ)および許容温度範囲についての高い要求を伴う複雑なレンズ表面(自由形状、非球面形状)の超精密な製造に対する要求が増大しつつある。それによる可能性のある用途は、レーザー技術、防衛技術、宇宙およびリソグラフィの分野にある。
【0003】
超精密な切削加工(ダイヤモンド旋削およびフライス削り)は、複雑な表面形状を有する金属のレンズシステムを製造するための可能性を提供する。アルミニウム、銅またはニッケルのような適当な材料についての100mmの構成要素の直径に伴う200nm未満の形状偏差とRMS=2〜5nmの粗さを有する球面および非球面の旋削加工が、最先端のものである。従って、IR(赤外線)用途のための要件は、形状偏差については満たされているが、この切削加工法によって達成しうる形状に対する粗さと正確さは、短い波長に対しては不適切である。従って、さらに精巧な研磨または修正研磨が必要とされる。この方法は、好ましくは、非晶質ニッケル-リンの層(NiP)が設けられたアルミニウムの基材を用いて実施される。この材料の組み合わせの不利な点は、アルミニウム(23.8ppm/K)とNiP層(12ppm/K)の熱膨張率のかなりの差異である。レンズの部品が使用中に温度変化を受けると、発生するバイメタル効果によって応力と変形が生じ、そのような応力と変形は光学効果にかなりの影響を及ぼすかもしれず、あるいは多くの場合には、前記の技術を不可能なものにする。
【0004】
NiPとほぼ同じ膨張率(12.5ppm/Kまたは12.8ppm/K)を有する、膨張率が調和する合金(AlSi40 、AlSi42)を用いることによって、この不利な点を解消することができる。この材料の組み合わせのさらなる利点は、Al-Si合金の低い密度と高い弾性率にあり、このことにより、軽量の用途と改善された形状の精密さの両者に適合する(ドイツ特許102005 026 418号)。NiP層における仕上げの切削加工の場合、ダイヤモンド旋削による新たな切削加工が必要であり、これは厚い層において可能である。従って、製造の複雑さが増すのに加えて、層の最低限の厚さが不可欠である。一般に、レンズ表面の形状の修正は、硬質の化学ニッケル層におけるよりも、アルミニウム6061またはその他のアルミニウム合金のような軟質の金属においてダイヤモンド旋削を用いることによって、好結果が得られやすい。研磨された層としての化学NiPの一つの不利な点は、高温における非晶質組織の不安定さにある。220℃以上の温度におけるNiP合金の熱誘導によって開始する再結晶化は、表面の劇的な粗さ(オレンジピール(皮むけ)効果)と機械的応力の増大をもたらし、このため高温範囲における使用は不可能となる。
【0005】
高級な鏡のための金属の基材に加えて、鏡の支持体としての炭化ケイ素の使用に基づく解決法が存在する。疑いもなく、このセラミック材料は優れた機械的性質を有し、高品質のレンズ表面を製造することができるが、しかし鏡の形状を形成するための技術的な複雑さにより、特に技術的な装置に関するハウジング、フレームおよび器械全体の製造は、非常に複雑である。フレキシブルCNC機械加工は使用不可能である。
【0006】
上述したAlSixx/NiP系に比べて、熱伝導率対熱膨張率の高い比率と、その一方での熱勾配、特に吸収輻射(「熱レンズ」)による熱勾配に関連する結果として、安定性はかなり良好である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ特許102 005 026 418号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここを手始めに、本発明の目的は、技術的な装置や用いられている同等の膨張率を有する材料に対して、少ない複雑さをもって、安定していて研磨可能であるかあるいは研磨された層を基材上に形成することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1の特徴を有する基材によって達成される。請求項7は金属鏡に関し、請求項13はその金属鏡を製造するための方法に、そして請求項16はその使用に関する。さらなる有利な態様は従属請求項に含まれる。
【0010】
本発明によれば、基材は、研磨可能な層が付与されたアルミニウム-ケイ素合金または結晶質ケイ素からなり、その研磨可能な層は、非晶質ケイ素、微結晶質ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、クロムおよび/またはこれらの混合物からなる。それによって、AlSixx合金を改質することができる(例えば、42%Si;50%Si;60%Si)。化学量論組成に伴って、特定の性質が達成され、あるいは特異的に変化する(弾性率、質量、膨張率)。
【0011】
本発明の概念は、アルミニウム-ケイ素合金から基材を製造し、超精密なダイヤモンド切削加工によって、この基材に研磨可能なケイ素の層を形成し、そして、研磨法(CMP:化学的機械研磨、IBF:イオンビーム仕上げ加工またはイオンビーム研磨)を用いてケイ素の層を機械加工することによって、高品質な反射面を形成することである。最後に、光学的に機能性の層(反射層)を伴う被覆を設けてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0012】
基材(すなわち、鏡の本体材料)は、切削可能なアルミニウム-ケイ素合金からなる。従って、CNC(コンピュータによる数値制御)のフライス削り、中ぐり、または旋削の切削加工は、高い適応性を伴って可能である。光学的に有効な表面として最終的に有用な表面は、ダイヤモンド切削加工によって製作される。
【0013】
接着層または遮断層として作用する中間層を、基材と研磨可能な層との間に設けることができる。被覆のための事前の準備条件によって、被覆されるべき表面(例えば基材の表面)の相応に良好な清浄化が行われる。従って、層の良好な接着性と層の良質さの両方を得ることができる。
【0014】
これによって、研磨可能な層は1μm〜10μmの厚さ、好ましくは3μm〜6μmの厚さを有していてもよい。複数の層から構成されていてもよい中間層の厚さは、好ましくは20〜200nm、より好ましくは100nmである。
【0015】
好ましくは、中間層は金属酸化物、特に酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウム、あるいは金属、特にチタンまたはクロムまたはこれらを含むものからなる。これらの材料はまた、例えば異なる材料の膨張率の良好な調和をもたらし、このことはさらに、被覆された基材の長期間の安定性を増すことに寄与するだろう。
【0016】
本発明に従う基材のさらなる変形において、アルミニウム-ケイ素合金のケイ素の含有量は、このアルミニウム-ケイ素合金の総量に対して、25〜90重量%、好ましくは40〜80重量%である。
【0017】
粉末冶金の見地からは、87%までのケイ素成分を有するアルミニウム-ケイ素合金が現在のところ可能である。従って、広範囲にわたるCTEの調和、すなわち基材と研磨可能な層の膨張率の調和を達成することができる。それと同時に、熱伝導性、非剛性および温度安定性(伝導率対膨張率の比率)の著しい増大は、ケイ素の含有量の増大と関係する。
【0018】
本発明によれば、金属鏡は、上述した基材と、光学的な品質を付与するために研磨される研磨可能な層とを含む。
基材を(例えばケイ素で)被覆した後、表面構造の平滑化が行われる。ケイ素は、その研磨特性に関して良く知られた材料の代表である。ウェハの研磨の分野では広範囲にわたる知識が存在するが、しかし赤外線レンズシステムと鏡の製造においても同様である。極めて短波長のスペクトル範囲(EUV集光鏡)における用途については、数オングストロームのRMSのケイ素の超研磨が知られている。適当な平滑化方法は、例えば、標準的な化学的機械研磨法および磁気流動学的研磨法である。CMP(化学的機械研磨)やMRF(磁気流動学的仕上げ加工)と同様に、イオンビーム法も形状の修正のために用いられる。層の良好な均質性と純度は、一定の除去作用、ひいては近似する形状補正をもたらす。
【0019】
さらに、金属鏡は、研磨層の表面上の、基材とは離れた方に(oriented away from the substrate)、少なくとも一つの被覆層を有していてもよい。好ましくは、少なくとも一つの被覆層は金属層であり、特に、金、アルミニウム、銀、ケイ素-モリブデン、およびこれらの混合物からなる群から選択される。少なくとも一つの被覆層は、誘電体層または金属-誘電体層としてもよい。
【0020】
被覆層は、波長の範囲に応じて様々な材料からなっていてもよい。赤外線のスペクトル範囲のための典型的な層は金である。可視線のスペクトル範囲のためにはアルミニウムと銀または誘電体層の積層を用いることができる。特に、極めて短い波長(13nm)に対しては、ケイ素は、このスペクトル範囲における68%を超える反射率のための唯一の選択肢であるSi/Moの積層のための基材となる。EUVは、極紫外線(extreme ultraviolet)の範囲(すなわち13〜13.5nm)における波長を意味する。交互に連続するケイ素-モリブデン-ケイ素-モリブデンの多層構造によって、50よりも多くて200未満の重層の場合、反射率を約68%まで上げることができる。この点について、例えば、この光源の領域における鏡または集光鏡を、その用途として挙げることができる。
【0021】
さらに、金属鏡の場合、さらなる層、特に保護層を、被覆層の上に設けてもよい。これは、特に良好な耐引掻き性を有し、環境の影響(例えば酸化または水分)からの保護を与える。
【0022】
IR(赤外線)範囲のための金あるいは多スペクトル感応性の用途のための銀のような典型的な被覆層に、保護層を付与することができる。さらに、接着層または拡散遮断層も可能である。
【0023】
保護層のための材料は、好ましくは金属酸化物の群から選択される。
本発明によれば、金属鏡を製造するための方法も含まれ、中間層、研磨層、被覆層および/または保護層は、化学的蒸着法、原子層堆積法、電子ビーム蒸着法および/またはスパッター法によって付与される。さらに、マグネトロンスパッタリングを用いることもできる。
【0024】
本発明に従って基材として用いられるアルミニウム-ケイ素合金は、慣用の硬質金属工具、PKD工具および精密ダイヤモンド工具を用いて切削加工することができる。ケイ素の成分が増大するにつれて、材料はより脆性なものとなり、ケイ素の影響は増大する。アルミニウム合金の切削加工に比べて、より小さな切削深さとより少ない送り量が用いられた場合、良好な切削結果が得られる。材料の製造業者によって与えられる切削加工の取扱い説明を考慮に入れると、原則として、製造可能な形状についての重要な制限はない。最小限の壁厚(約0.6mm)だけを考慮すればよい。
【0025】
典型的には1ミリメートルの過度の見積りを伴って行われる慣用の切削加工(予備製造)によれば、導入されるあらゆる応力を低減するために材料の焼戻しが行われる。350℃における6時間の処理によって良好な結果が得られるだろう。続いて、従来の切削加工方法と同様にして切削加工が行われる。この後続の機械的切削加工は、ダイヤモンド切削によって1μmP-V(山から谷まで)未満の形状の精確さと約5nm〜40nmのRMS(二乗平均平方根)の粗さ値を伴って行われる。得られる表面は、微視的に集合組織(AlおよびSiの微結晶)を示す。切削加工についてのこれらの制限範囲は、従来のアルミニウム合金(Al6061、AlSi0.5)の切削加工における制限範囲として理想的なものである。(100mm) を超える広範囲の鏡の表面の切削加工が、工具寿命の範囲内で何らの問題もなく可能である。特定の刃を用いて基材を切削することができることは、(例えば炭化ケイ素のような)硬い脆性-弾性材料と比較して非常に重要な利点である。
【0026】
研磨可能な層を堆積させる間に、被覆温度を150℃まで上げることができる。この層の堆積は通常、8×10−4ミリバールから5×10−3ミリバールまでの圧力の範囲で行われる。
【0027】
これに関して、スパッタリングガスは、好ましくはアルゴン、酸素、キセノンおよびこれらの混合物からなる群から選択される。酸化物が堆積される場合、スパッタリングガスとしてアルゴンと酸素が用いられるのが好ましい。5×10−7ミリバール未満の最低圧力が、堆積層の品質のためには重要である。
【0028】
100nm以下の層厚を有する接着層または遮断層が堆積される場合、被覆温度は40℃よりも高くはしない。接着層または遮断層によって、例えば相互拡散も防止することができる。
【0029】
研磨可能な層がマグネトロンスパッタリングによって付与される場合は、その高エネルギーの被覆法によって、層の高い接着性と低い応力を有し、細孔の無い均質な層が形成される。方法によっては、層は非晶質または微結晶質の特徴をもって成長する。これは、層の研磨によって2nmRMS未満の低い粗さを達成するための有利な前提条件である。
【0030】
研磨可能な層をスパッタリングによって製造することのさらなる利点は、層の高い純度にある。典型的には、高純度のケイ素(99.XX%)がターゲットとして用いられる。堆積する層の厚さは通常、ダイヤモンド旋削の典型的な表面構造(切削された溝)と表面の欠陥が研磨によって確実に除去できるように調整される。
【0031】
金属鏡を製造するための方法の変形において、アルミニウム-ケイ素合金のケイ素含有量および研磨層の厚さと材料を、温度変化による変形が広範囲にわたって避けられるように選択することができる。従って、非常に安定していて精密な金属鏡を製造することができる。
【0032】
本発明によれば、反射望遠鏡(特に、TMA:三枚鏡補正望遠鏡(三枚鏡アナスチグマチック望遠鏡)、RC:リッチー・クレチアン望遠鏡)における金属鏡の使用または集光鏡としてのEUVビーム源における金属鏡の使用も含まれる。
【0033】
添付する図面と以下の実施例は、本発明をこの変形例に限定することなく、本発明に係る主題をさらに詳しく説明するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、本発明に係る金属鏡の可能な層構造を示す。 図1において、本発明に係る金属鏡10の実施態様が示されている。接着層または遮断層として供される中間層2が、AlSixxのバルク材からなる基材1の上に堆積されている。研磨された層3が、この中間層2の上に配置されている。さらに、本発明に係る金属鏡10は、保護層5と研磨された層3との間に配置された被覆層4も有している。
【実施例】
【0035】
結晶質ケイ素のターゲットから発出するマグネトロンスパッタリングを用いて、ケイ素の層が堆積される。この目的のために、被覆される鏡の支持体(すなわち基材)のタイプに応じて、接着層または遮断層が必要かもしれず、それによって良好な接着性が得られるか、あるいは相互拡散が防がれる。これらの層も、(反応性)マグネトロンスパッタリングによって付着される。このために、金属酸化物と金属の両者を用いることができる。被覆温度は、堆積する層の厚さに依存する。接着層または遮断層は100nm未満の層厚を有し、そのため被覆温度は40℃を超えない。研磨可能な(3μmを超える)ケイ素の層を堆積する間に、被覆温度を150℃まで上げてもよい。この層の堆積は、8×10−4ミリバールから5×10−3ミリバールまでの圧力の範囲で行われる。スパッタリングガスとしてアルゴンが用いられる。酸化物が堆積される場合、スパッタリングガスとしてアルゴンと酸素の混合物が用いられる。5×10−7ミリバール未満の最低圧力が、これらの層のためには重要である。
【符号の説明】
【0036】
1 基材、 2 中間層、 3 研磨された層、4 被覆層、5 保護層、 10 金属鏡。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨可能な層(3)が付与されたアルミニウム-ケイ素合金または結晶質ケイ素からなる基材(1)であって、前記の層は、非晶質ケイ素、微結晶質ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、クロムおよび/またはこれらの混合物からなる、前記基材。
【請求項2】
接着層または遮断層として作用する中間層(2)が、基材(1)と研磨可能な層(3)との間に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の基材(1)。
【請求項3】
研磨可能な層(3)は1μm〜10μmの厚さ、好ましくは3μm〜6μmの厚さを有することを特徴とする、請求項1および2のいずれか一つに記載の基材(1)。
【請求項4】
複数の層から構成されていてもよい中間層(2)の厚さは、20〜200nmであることを特徴とする、請求項2または3のいずれか一つに記載の基材(1)。
【請求項5】
中間層(2)は金属酸化物、特に酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウム、あるいは金属、特にチタンまたはクロムからなるか、あるいはこれらを含むことを特徴とする、請求項2から4のいずれか一つに記載の基材(1)。
【請求項6】
アルミニウム-ケイ素合金のケイ素の含有量は、このアルミニウム-ケイ素合金の総量に対して、25〜90重量%、好ましくは40〜80重量%であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載の基材(1)。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載の基材(1)を含む金属鏡(10)であって、研磨可能な層(3)は光学的な品質が得られるように研磨されている、前記金属鏡。
【請求項8】
研磨された層(3)の表面上に、基材(1)とは離れた方に、少なくとも一つの被覆層(4)が配置されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の金属鏡(10)。
【請求項9】
少なくとも一つの被覆層(4)は金属層であり、特に、金、アルミニウム、銀、ケイ素-モリブデン、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の金属鏡(10)。
【請求項10】
少なくとも一つの被覆層は、誘電体層または金属-誘電体層であることを特徴とする、請求項8または9のいずれかに記載の金属鏡(10)。
【請求項11】
さらなる層、特に保護層(5)が被覆層(4)の上に配置されていることを特徴とする、請求項8から10のいずれかに記載の金属鏡(10)。
【請求項12】
保護層(5)のための材料は金属酸化物の群から選択されることを特徴とする、請求項7から11のいずれかに記載の金属鏡(10)。
【請求項13】
中間層(2)、研磨された層(3)、被覆層(4)および/または保護層(5)が、化学的蒸着法、原子層堆積法、電子ビーム蒸着法および/またはスパッター法によって付与されることを特徴とする、金属鏡(10)を製造するための方法。
【請求項14】
スパッタリングガスは、アルゴン、酸素、キセノンおよびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項13に記載の金属鏡(10)を製造するための方法。
【請求項15】
アルミニウム-ケイ素合金のケイ素含有量および研磨された層(3)の厚さと材料は、温度変化による変形が広範囲にわたって避けられるように選択されることを特徴とする、請求項13または14のいずれかに記載の金属鏡(10)を製造するための方法。
【請求項16】
反射望遠鏡における、または集光鏡としてのEUVビーム源における、請求項7から12のいずれかに記載の金属鏡(10)の使用および/または請求項13から15のいずれかに記載の方法に従って製造された金属鏡(10)の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2013−504095(P2013−504095A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528275(P2012−528275)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005556
【国際公開番号】WO2011/029603
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(507241894)フラオンホファー−ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルング・デア・アンゲヴァンテン・フォルシュング・エー・ファオ (14)
【Fターム(参考)】