説明

アンダーダッシュ制御システムを有する電子制御式ロッキングデファレンシャル

電子制御式ロッキングデファレンシャル(10)は、電磁コイル(50)及び差動装置(10)の作動を制御するように構成される制御システム(56)を含んでいる。制御システム(56)は、車両のダッシュボードの下に取付けるように構成されるモジュール(58)を有し、回路(78)は、モジュール(58)と電気的に接続される。回路(78)は、第1、及び/又は、第2電源に電気的に接続されて、差動装置(10)のラッチ電力を供給するように構成されるラッチスイッチ(64)を有する。ラッチ部品(84)は、ラッチスイッチ(64)に電気的に接続されて、差動装置(10)のラッチ電力を供給するように構成される。回路(78)は、制御システム(56)への電力供給がオフされたとき、動作せず、制御システム(56)への電力供給がオンされたとき、「スタンバイ」モードである。ラッチスイッチ(64)が作動されると、電流が回路(78)を介して流れてラッチ部品(84)を作動させて、差動装置(10)が作動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、電子制御式ロッキングデファレンシャルに関し、具体的に、差動装置の作動を制御するように構成されたアンダーダッシュシステムを有する電子制御式ロッキングデファレンシャルに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用途において、従来技術の電子制御式ロッキングデファレンシャルは、特に、四輪駆動車(4WD)のために設計され、そのように望まれるとき、手動で作動されて、差動装置をロック、又は、ロック解除することができる。運転者は、車両のダッシュボード、又は、コンソールに取付けられるスイッチ、又は、ボタンを手動で操作することにより、前輪、及び/又は、後輪の差動装置をロックできる。このタイプのトルク制御装置は、アフターマーケットで周知である。さらに具体的には、差動装置を含んでいるアフターマーケットシステムは、大きいプッシュボタン式スイッチを使用して設置でき、このプッシュボタン式スイッチは、ダッシュボード、ワイヤハーネス、リレー及びルーティングワイヤに取付けるように構成される。
【0003】
しかしながら、4WD車両へのこのタイプの差動装置の設置は、一般的に、リレー、ルートワイヤを取付けるようにダッシュボードを貫通する穴の穴あけ加工、又は、中ぐり加工が必要であり、差動装置を作動及び非作動させるスイッチを設置する。いくつかの欠点は、この設置と関係がある。具体的に、この設置は、ダッシュボード及び複雑な配線の必要な改良により時間がかかり、複雑である。更に、不適切な穴あけ加工、又は、中ぐり加工はダッシュボードに損傷を与え、車室の美観に悪影響を与え、設置のコスト及び時間が増大する。
【0004】
従って、従来技術において、4WD車両に制御、出力、牽引力及びオフロードの性能を与える電子動作ロッキングデファレンシャルが必要である。また、従来技術において、4WD車両のダッシュボードを穴あけ加工したり、中ぐり加工したりする必要がないそのような差動装置が必要である。また、従来技術において、制御部の設置に、時間がかからず、複雑でなく、及び、高価でなく、そして、ダッシュボードに損傷を与えないそのような差動装置が必要である。また、従来技術において、4WD機能が必要でないとき、作動を阻止するそのような差動装置が必要である。また、従来技術において、車両のバッテリーに長い寿命を与えるのを助けるそのような差動装置が必要である。具体的に、従来技術において、これらの機構を組込んだアフターマーケット用電子動作ロッキングデファレンシャルが必要である。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、電磁コイル及び差動装置の作動を制御するように構成される制御システムを含む電子制御式ロッキングデファレンシャルにおける従来技術の欠点を打開する。制御システムは、車両のダッシュボードの下に取付けられるように構成されるモジュールを有し、回路がモジュールと電気的に接続する。この回路は、第1、及び/又は、第2電源に電気的に接続されるラッチスイッチを有して、差動装置にラッチ電力を与えるように構成される。ラッチ部品は、ラッチスイッチに電気的に接続されて、差動装置にラッチ電力を与えるように構成される。回路は、制御システムへの電源供給がオフされたとき、動作せず、制御システムへの電源供給がオンされたとき、「スタンバイ」モードである。ラッチスイッチが作動すると、電流は、回路を介して流れて、ラッチ部品を作動させ、差動装置が作動される。
【0006】
本発明の電子制御式ロッキングデファレンシャルは、4WD車両に制御、出力、牽引力及びオフロードの性能を与える。制御システムの設置は、4WD車両のダッシュボードを貫通する穴の穴あけ加工、又は、中ぐり加工するのを必要とせず、時間がかからず、複雑でなく、又は、高価でなく、そして、ダッシュボードを損傷させない。また、制御システムは、効率的なパッケージ内に様々な制御を統合し、従来技術のそのようなシステムに関連する差動装置のより安全と、より良い制御及びフィードバックを提供する。更に、差動装置のモーメンタリ「オン/オフ」ラッチ及びドロップアウト電力が制御される。更に、差動装置の作動は、車両の4WD機能が求められないとき、阻止される。このようにして、差動装置と、関連する部品と、車軸と、4WD車両の対応するタイヤの早期摩耗は、回避される。更に、4WD車両への電力供給がオフされたとき、差動装置がリセットすることにより、差動装置は、車両のバッテリーに長い寿命を与えることに役に立つ。制御システムは、アフターマーケット用電子動作ロッキングデファレンシャルシステムの一部とすることができ、同様にOEM用途に使用することができる。
【0007】
本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付の図面に関連する以下の説明を読むことにより、容易に分かり、より良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、作動してロックモードにある差動装置を示した本発明の電子制御式ロッキングデファレンシャルの軸方向の断面図である。
【図2】図2は、作動せずアンロックモードにある差動装置を示した図1に示される差動装置の拡大した軸方向の部分断面図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示す電子制御式ロッキングデファレンシャルを制御する本発明の制御システムのモジュールの部分斜視図である。
【図4】図4は、図1及び図2に示す電子制御式ロッキングデファレンシャルの制御システムの回路の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面において、同様の符号は、同様の構造に使用され、本発明のアンダーダッシュ制御システムを有する電子制御式ロッキングデファレンシャルの一実施形態は、全体として符号10で示される。差動装置10は、一般的に、4WD車両に用いることができ、あらゆる適当な車両にも使用できることを当業者により理解すべきである。本発明の制御システムは、あらゆる電子制御式ロッキングデファレンシャルに適用することができることを理解すべきである。以下に記載され、図1及び図2示される一実施形態は、一例に過ぎず、本発明の制御システムは、本実施形態とは異なる構造及び機能の電子制御式ロッキングデファレンシャルにも用いることができる。また、制御システムは、OEMにより、又は、アフターマーケットにおいて用いることができることを理解すべきである。後者の場合、制御システムは、4WD車両のダッシュボードの下に取付けられ、ワイヤハーネス、リレー及びルーティングワイヤを含むことができる設備キットの一部分でしかなく、従来技術において、一般的に知られている。当業者は、そのキット及び必要なツールだけを用いて4WD車両に差動装置を設置できるはずである。
【0010】
図1及び図2に示すように、差動装置10は、全体として符号12で示されるギヤケースと、全体として符号14で示されるエンドキャップを含み、エンドキャップ14は、例えば、複数のボルト(図示せず)などのあらゆる適切な締結具によりギヤケース12に締結できる。ギヤケース12及びエンドキャップ14は、全体として符号16で示されるギヤチャンバーを形成するために互いに協働する。差動装置10のトルク入力は、入力リングギヤ(図示せず)によるのが一般的であり、入力リングギヤは、一般に従来技術で周知のように、フランジ18に取付けることができる。ギヤセットは、ギヤチャンバー16内で支持され、少なくとも一対のピニオンギヤ20を有している。ピニオンギヤ20は、いずれかの適切な手段により、ギヤケース12に対してしっかり固定されたピニオンシャフト22の周囲に回転可能に取付けられている。ピニオンギヤ20は、ギヤセットの入力ギヤであり、全体として符号24,26で示される左右一対のサイドギヤのそれぞれと噛合係合して配置される。サイドギヤ24,26は、左右一対のアクスルシャフト(図示せず)のそれぞれの外側スプラインとスプライン係合するように構成された内側ストレートスプライン28,30のセットを形成する。ギヤケース12は、一般に従来技術で周知のように、アウターハウジング、又は、キャリアに対して差動装置10を回転させるために回転支持する一対のベアリングセットをそれぞれ取付けることができる環状のハブ部を形成する。
【0011】
全体として符号36で示される回転防止機構は、略環状のカラー部材38を有し、全体がギヤケース12内に配置され、サイドギヤ24(第1出力ギヤ)に連結して作動する。全体として符号40で示されるアクチュエータは、主にギヤケース12の外部に配置される。さらに具体的には、アクチュエータ40は、サイドギヤ26(第2出力ギヤ)に隣接するギヤケース12の周りの一端に配置され、複数のランプ面44を形成し、全体として符号42で示される単一ランプ板を有している。ギヤケース12は、複数の円筒状の開口部46を形成し、各開口部46内に細長い略円筒状の作動部材48が摺動可能に配置されている。それぞれの作動部材48に対して1つのランプ面44がある。差動装置10のロッキング機構は、カラー部材38及び作動部材48を含んでいる。また、アクチュエータ40は、全体として符号50で示される電磁コイルを有し、電磁コイル50は、ランプ板42上に要求制動トルクを働かせ、これにより、作動部材48のランプアップを開始する。カラー部材38は、波形バネ52により非動作の「アンロック」モードに向けて付勢されている。電磁コイル50は、一対の導線54により励起される。
【0012】
通常、車両の直進運転中は、左右のアクスルシャフト間、すなわち、サイドギヤ24,26間に差動は生じない。従って、ピニオンギヤ20は、ピニオンシャフト22に対して回転しない。結果として、ギヤケース12、ピニオンギヤ20及びサイドギヤ24,26の全ては、あたかもこれらが1つの固体ユニットであるかのように回転軸「A」の周りを回転する。
【0013】
差動装置10は、手動で制御でき、車両の運転手は、手動で「ロック」モード(「アンロック」モードではなく)を選択して差動装置10を作動させることができる。例えば、車両が停止しているとき、運転手は、車両のダッシュボード、又は、コンソールに取付けられた単純なモーメンタリ型の「オン/オフ」トルグスイッチ、又は、ロッカースイッチ、又は、プッシュボタン等のスイッチまたはボタンを手動で操作する。このようにして、電気回路(以下に記載されている)は閉じられ、それによって、回路及び差動装置10が作動するのを運転手に表示するためにトルグスイッチ、又は、プッシュボタンやその近くに配置されたランプに電流を供給する。電流は、回路及び最終的に差動装置10の電磁コイル50へ流れる。そして差動装置10は、例えば、車両が1速、又は、リバースのとき、「ロック」モードで作動する。このようにして、第1出力ギヤ24は、ギヤケース12に対して固定されて、更に、第1出力ギヤ24とギヤケース12との間のそれ以上の差動を阻止する。図1は、作動状態にある差動装置10が、「ロック」モードである場合を示し、図2は、非作動状態にある差動装置10が、「アンロック」モードにある場合を示す。
【0014】
図3は、差動装置10の作動を制御するように構成され、全体として符号56で示される制御システムの一部を示している。さらに具体的に、この図は、ダッシュボードの下に取付けるように構成され、全体として符号58で示されるモジュールの一実施形態を示している。特に、モジュール58は、全体として符号60で示されるフロントパネルと、全体として符号62で示されるリアパネルとを含んでいる。モジュール58を設置すると、フロントパネル60は、4WD車両の室内に面している。車両のフロントシートの運転手、及び/又は、他の乗客は、フロントパネル60が見え、フロント及びリアパネル60,62の両方に手動でアクセスする。モジュール58の一実施形態において、丈夫なアルミニウムでモジュール58を取囲んでいる。
【0015】
フロントパネル60は、ソフトタッチの「オン/オフ」またはラッチスイッチ64を含み、このラッチスイッチ64は、差動装置10のラッチ電力を供給するために、手動で押され瞬時に差動装置10を作動(「オン」)/非作動(「オフ」)させるように構成される。更に、フロントパネル60は、全体として66で示される複数のLEDを含み、それぞれ、差動装置10がロックされる(「ロック」)のをセンサが検出したとき、差動装置10がロックされるのをセンサが検出しないとき(「アンロック」)、及び、制御システム56が、外部故障(以下に記載されている)、又は、差動装置10の電磁コイル50の断線を検出したとき、LED66を表示するように構成される。各々の場合において、対応するLED66が点灯される。フロントパネル60は、更に、差動装置10のロック機構(カラー部材38及び作動部材48)の移動量と、電磁コイル50に印加される可変電圧量とのそれぞれを表示する一対のマルチセグメント式の棒グラフディスプレー68,70を含んでいる。図示のモジュール58の一実施形態では、棒グラフディスプレー68は、5つの区分を含み、1区分に付き1ボルトに目盛られている。棒グラフディスプレー70は、7つの区分を含み、1区分に付き2ボルトに目盛られている。
【0016】
リアパネル62は、差動装置10に対して特定レベルの電圧を保持し、様々なレベルの電位に調整するように構成されるポテンショメータ72を含む。図示の実施形態では、ポテンショメータは、ダイヤル72の形態となっている。更に、リアパネル62は、制御システム56と4WD車両との間でインターフェースとして機能するように構成される全体として符号74で示される複数ピンコネクタを含んでいる。このようにして、車両の必要以上の配線は、取除かれる。モジュール58の一実施形態においては、コネクタ74は、「モレックスタイプ」のコネクタである。図示されたモジュール58の一実施形態では、コネクタ74は、それぞれが、又は、複数が特定の作動を感知するように設計された9本のピンで構成されている。例えば、ラベル付きピン「1」、「2」及び「3」は、差動装置10のロック、又は、アンロック(「ロック」/「アンロック」)を検知するセンサとして集合的に働き、ラベル付きピン「4」及び「5」は、電磁コイル50を検知するセンサとして集合的に働き、ラベル付きピン「6」は、4WD車両のバッテリーの正電荷を検知するセンサとして働き、ラベル付きピン「7」は、4WD車両のスイッチ付イグニッションの電力(後述)を検知するセンサとして働き、ラベル付きピン「8」は、バッテリーの負電荷を検知するセンサとして働き、ラベル付きピン「9」は、外部故障、又は、電磁コイル50の断線(「故障」)を検知するセンサとして働くことができる。差動装置10のロックを検知するために必要とされる差動装置10のセンサは、「ホール効果」センサ、又は、単純なドライ接点スイッチとすることができる。更に、リアパネル62は、以下においてさらに詳細に説明するように、制御システム56の回路における電気的短絡の場合に制御システム56の配線を内部保護するヒューズ76を含んでいる。一実施形態においては、ヒューズは、鍬状のヒューズ76である。
【0017】
より具体的な外部故障、又は、電磁コイル50の断線の検出に関して、故障入力は、ダイヤル72によって制御されて、速度信号のようなあらゆる適切な直流源、圧力変換器、車両の変速機用のスイッチ、又は、車両の電子制御装置(ECU)からのデジタル出力とすることができる。故障が検知されると、モジュール58が「スタンバイ」モードに切替わり、「故障」LED66が点灯される。一例として、直流の0〜5ボルトが、時速0〜50マイルの4WD車両の速度に対応するように前もってセットし、そして、差動装置10は、車両の速度が時速20マイルを超えたとき、ロック解除するように前もってセットすることができる。これにより、差動装置10が作動され、かつ、車両の速度が前もってセットされた速度を超えた場合、モジュール58は、自動的にシャットオフし、車両の速度が時速20マイル以下に戻るまで自動的には再作動しない。このようにして、例えば、約5ボルトまでの直流電流の外部故障入力を使用し、外部センサを使用して差動装置10を遠隔的に停止する。また、例えば、故障入力が、車両のコンピュータからの信号であり、ECUが、差動装置10を作動すべきでない原因を検知した場合、その後、「故障」LED66は依然として点灯し続け、制御システム56は、差動装置10の作動を許可しない。当業者には、故障入力が、オプションであり、故障入力を失ってもモジュール58の作動は影響を受けないであろうことを理解すべきである。
【0018】
モジュール58は、具体的には、ダッシュボードの下のあらゆる適切な位置で、一般的には、車両の室内のあらゆる適切な位置に配置することができ、また、適切な材料により被うことができることは、当業者によって理解されるべきである。また、フロントパネル60は、差動装置10を作動/非作動させるあらゆる適切なタイプの機構、及び、あらゆる適切な種類及び数の表示器、及び/又は、ディスプレーを含むことができることを理解すべきである。また、それぞれの棒グラフディスプレー68,70は、あらゆる適切な数の区分から成り、あらゆる適切な目盛りを形成できることを理解すべきである。また、表示器66、及び/又は、ディスプレー68,70は、互いに及びフロントパネル60との間にあらゆる適切な構造的関係を有することができることを理解すべきである。また、リアパネル62は、差動装置10に対する特定レベルの電圧を保持し、様々なレベルの電位を調整し、制御システム56と4WD車両との間のインターフェースとして機能するように構成されるあらゆる適切な機構を含むことができることを理解すべきである。また、コネクタ74は、あらゆる適切なタイプのコネクタとすることができ、それぞれが、又は、複数があらゆる適切な作動を感知するように設計されたあらゆる適切な数のピンから成ることを理解すべきである。また、ヒューズ76は、あらゆる適切なタイプのヒューズとすることができることを理解すべきである。また、ダイヤル72、コネクタ74及びリアパネルの62のヒューズは、互いに及びリアパネル62との間にあらゆる適切な構造的関係を有することができることを理解すべきである。
【0019】
図4は、モジュール58と電気的に接続する制御システム56の回路を全体として符号78で示している。より具体的には、回路78は、一般的には、コネクタ74を示し、特に、「被試験ユニット」のスイッチラインとして差動装置10の電磁コイル50を示している。このようにして、差動装置10は、制御システム56に電気的に接続される。また、回路78は、概略符号79で示される4WD車両の12ボルトバッテリーラインと、電源として車両のスイッチ型イグニッションからの概略符号80で示される12ボルトスイッチ付イグニッションラインを示している。また、回路78は、概略符号81で示されるアースラインと、概略符号82で示される「被試験ユニット」のアースラインと、概略符号83で示される故障ラインを示している。回路78は、パルス幅変調(PMW)出力を供給する。回路78のハイサイドは、作動のためにダンピング及びスイッチングを制御する一方、回路78のローサイドは、故障のためのドライビング及びスイッチングを制御する。図には、回路78の各ラインに対して異なるパターンを示し、それぞれのラインは、以下に詳細に記載される。
【0020】
「被試験ユニット」スイッチライン50は、概略符号84で示される二極双投制御リレー84の形式のラッチ部品に電気的に接続される。より具体的には、「被試験ユニット」スイッチライン50は、大電流のための一組の接点87を含んでいるリレー84の概略符号86で示される第1スイッチに電気的に接続される。また、「被試験ユニット」スイッチライン50は、概略符号88で示されるセルフテストコイルインジケーター/「オフ」スイッチ及び抵抗90に電気的に接続される。セルフテストコイルインジケーター/「オフ」スイッチ88は、電磁コイル50が存在するのを確かめ、制御システム56は、電磁コイル50が存在するのを確かめるために定期的検査を行うことができる。「被試験ユニット」スイッチライン50は、最終的に「ロック」LED66に接続する。
【0021】
バッテリーライン79は、ヒューズ76及び抵抗92に電気的に接続される。スイッチ型イグニッションライン80は、トランジスタ94及びリレー84に電気的に接続される。より具体的には、スイッチ型イグニッションライン80は、弱電流のための一組の接点97を含んでいるリレー84の概略符号96で示される第2スイッチに電気的に接続される。また、スイッチ型イグニッションライン80は、抵抗98及び「オン」スイッチ100に電気的に接続される。
【0022】
アースライン81は、「被試験ユニット」のアースライン82に電気的に接続され、アースライン82は、直列のダイオード102と、「被試験ユニット」スイッチライン50と、更に、概略符号104で示されるアースラインに電気的に接続される。ダイオード102は、リレー84に電流を導通させ、かつ、逆バイアス電圧のスパイクをダンプするように構成され、アースライン104は、コンデンサ106に電気的に接続される。
【0023】
故障ライン83は、アースライン104と、更に、概略符号108で示されるアースラインに電気的に接続されて、アースライン108は、フィルター調整する抵抗110に電気的に接続される。また、故障ライン83は、抵抗112と、トランジスタ94と、もう1つのトランジスタ114と、もう1つの抵抗116とに電気的に接続される。トランジスタ114は、概略符号118で示されるアースラインに電気的に接続される。アースライン120は、トランジスタ122と、アースライン118と、抵抗98と、もう1つの抵抗124とに電気的に接続されて、抵抗124は、トランジスタ94に電気的に接続される。トランジスタ94は、抵抗124を横切って回路を介して流れる電流を伝達するように構成され、信号を反転させ、「故障」LED66を切替える。トランジスタ114を切替えると、トランジスタ114は、抵抗112を横切ってアースへ電流を伝達して、トランジスタ122は、抵抗98を横切って電流を伝達する。
【0024】
また、アースライン120は、直列のダイオード128及び「ラッチ」コイル130に電気的に接続され、「ラッチ」コイル130は、リレー84の一部であり、電流が変化したとき、回路78内に逆起電力を発生させるように構成される。ダイオード128は、リレー84に電流を導通させ、逆バイアス電圧のスパイクをダンプするようになっている。また、アースライン120は、リレー84の第2スイッチ96と、「オン」スイッチ100と、セルフテストコイルインジケーター/「オフ」スイッチ88と、テストダイオード132(抵抗92に電気的に接続される)と、もう1つの抵抗134と、スタンバイダイオード136とに電気的に接続されて、スタンバイダイオード136は、スイッチ型イグニッションライン80に電気的に接続される。抵抗90,92,134は、回路78の中の電流の流れを低下させるように構成され、それぞれのLED66を保護する。アースライン138は、故障ダイオード140に電気的に接続されて、故障ダイオード140は、故障ライン83と、結合ダイオード142とに電気的に接続されて、結合ダイオード142は、抵抗90に電気的に接続される。ダイオード132,136,140,142は、対応するLED66に電気的に接続されるように構成される。
【0025】
図示の回路78の実施形態では、それぞれの抵抗90,92,134は、1.2kΩの抵抗とし、それぞれの抵抗98,110は、1.0kΩの抵抗とし、それぞれの抵抗112,116,124は、470Ωの抵抗とすることができる。それぞれのダイオード102,128は、「1N4004」のダイオードとすることができる。トランジスタ94は、「NTE123A」のトランジスタとし、トランジスタ114は、「2N3904」のトランジスタとし、トランジスタ122は、「2SD669A」のトランジスタとすることができる。コンデンサ106は、0.01μFの静電容量を有して、リレー84は、「W92S7012−12」のリレーとすることができる。
【0026】
回路78は、あらゆる適切な手段により、差動装置10、バッテリー及びスイッチ型イグニッションのそれぞれに電気的に接続できることは、当業者により理解されるべきである。また、第1及び第2スイッチ86,96は、互いにあらゆる適切な関係を有することができることを理解すべきである。抵抗90,92,98,110,112,116,124,134は、抵抗のあらゆる適切なタイプの抵抗とすることができ、あらゆる適切な抵抗値を提供することができ、それぞれのダイオード102,128は、あらゆる適切なダイオードとすることができ、それぞれのトランジスタ94,114,122は、あらゆる適切なタイプのトランジスタとすることができ、コンデンサ106は、あらゆる適切な静電容量を有することができ、リレー84は、あらゆる適切なタイプのリレーとすることができることを理解すべきである。また、回路78を通る電流の流れの経路は、回路78のあらゆる適切なポイントで始めることができることを理解すべきである。
【0027】
作動中、イグニッション、又は、キースイッチ電力をオフしたとき、差動装置10の電磁コイル50の検査を除いて、制御システム56の全ての機能は、停止する。電磁コイル50の検査をするために、スイッチ64が押されて、差動装置10を非作動にする。結果として、ループが、例えば、約10ミリアンペアの電流で閉じて、電磁コイル50が存在するのを確かめる。そして、棒グラフディスプレー68,70の少なくとも1つが、点灯され、又は、分離した試験灯が、点灯されて、その存在を示す。イグニッション、又は、キースイッチ電力をオンしたとき、モジュールは、「スタンバイ」モードになる。バックライトボタンが、特定の色で点灯されて、モジュール58がそのモードであることを示すことができる。
【0028】
モジュール58が「スタンバイ」モードのとき、オン、すなわち、差動装置10にラッチ電力を供給するため、フロントパネル60のスイッチ64が押される。結果として、4WD車両のバッテリーにより全電圧が制御システム56に印加されて、モジュール58は、「結合」モードである。そして、「ロック」LED66が、点灯される(あるいはバックライトボタンが、異なる特定の色で点灯されてモジュール58がこのモードになっていることを示すようにしてもよい)。棒グラフディスプレー68は、差動装置10のロック機構の移動量を示し、棒グラフディスプレー70は、電磁コイル50に印加する「全」電圧量を示している。コネクタ74が差動装置10のロックを検出すると、電圧は、ダイヤル72により保持される差動装置10に対する電圧の特定レベルに落ち、ダイヤル72は、電位の様々なレベルに調整することができる。この電圧のレベルは、制御システム56が使用される特定の差動装置に応じて変化すべきであり、例えば、バッテリーにより制御システム56に印加される全電圧の約3分の1、すなわち、直流の約4ボルトの直流電流とすることができる。あるいは、ダイヤル72によって保持される差動装置10に対する特定レベルの電圧は、予めプログラムすることができる。いずれにしても、バッテリーからの電流は、減少する。そして、棒グラフディスプレー70は、電磁コイル50に印加される減少した「保持」電圧量を示す。モジュール58が「スタンバイ」から「結合」モードに切替わることにより、電磁コイル50に電圧を印加して差動装置10を結合及びラッチして、「アンロック」及び「ロック」LED66が互いに切替わる。
【0029】
差動装置10をオフにするために、スイッチ64が再び押される。結果として、スイッチ型イグニッションライン80は、モジュール58をスタンバイモードにし、これによって、4WD車両を使用しないとき、差動装置10の作動及びバッテリーの消費を防止する。そして、「アンロック」LED66が点灯され、棒グラフディスプレー68,70は、ロック機構の移動もなく、電磁コイル50に印加される電圧もないことを示す。ピンラベル「9」が電磁コイル50の外部故障、又は、断線を検出すると、「故障」LED66が点灯して、差動装置10の作動は、故障、又は、断線が解消されなければ、許可されない。イグニッション電力が反復された場合、例えば、車両がオフされ、又は、解消するまで、その後でオンされると、車両がオフされたとき、モジュール58は、差動装置10への電源供給を落とし、差動装置10は、差動装置10が再作動しなければ、また、再作動するまで再び電力供給されない。制御システム56は、ハイサイドドロップアウト回路78を含んでいる。このようにして、何らかの直列スイッチは、何らかのイグニッション電力の中断がモジュール58を自動的にシャットオフすることによる外部安全機構とすることができる。例えば、例示に過ぎず、限定するものではないが、変速機のリミットスイッチは、車両が1速、又は、リバースで作動しているのを検出したとき、モジュール58を自動的にシャットオフするそのような機構として用いることができる。
【0030】
制御システム56のモジュール58は、4WD車両のダッシュボードの下に取付けられているので、これにより、車両のダッシュボードの表面を貫通して穴あけ加工された穴が必要なく、「車両の設計及び製造」における当業者は、制御システム56は、従来技術のそのようなシステムの上述の欠点を解消することを理解すべきである。また、制御システム56は、安全機構を提供し、差動装置10の状態を更新しつつ、差動装置10を制御する。制御システム56の作動は、差動装置10のロックの検知をフィードバックして、消費電力を抑制する電子的なモーメンタリスイッチラッチリレーに基づいている。また、制御システム56は、PWM信号を組込んで、差動装置10と、ハイ及びローサイドドロップアウト回路を作動及びホールドする。また、制御システム56は、差動装置10の予想外の作動を防ぎ、スイッチ型イグニッションライン80上に外部安全入力を設けている。また、制御システム56は、最大12ボルト30アンペアのスイッチング(最大12ボルト10アンペアのPWMスイッチング)と、スイッチ型イグニッションハイサイド故障ドロップアウトと、直流故障入力(約10ミリアンペア未満)と、可変直流ロックホールドレベルとを特徴とする。
【0031】
差動装置10は、4WD車両に制御、出力、牽引力及びオフロード性能を与える。また、制御システムの設置は、4WD車両のダッシュボードを貫通する穴の穴あけ加工、又は、中ぐり加工を必要とせず、時間がかからず、複雑でなく、又は、高価でなく、そして、ダッシュボードを損傷させない。制御システムは、効率的なパッケージ内に様々な制御を統合し、より安全、かつ、より良い制御と、従来技術のそのようなシステムに関する差動装置10の状態のフィードバックとを提供する。更に、差動装置10のモーメンタリ「オン/オフ」ラッチ及びドロップアウト電力が制御される。更に、差動装置10の作動は、車両の4WD機能が要求されないとき、阻止される。このようにして、差動装置10と、関連部品と、車軸と、4WD車両の対応するタイヤの早期摩耗は、避けられる。更に、4WD車両への電力供給がオフされたとき、差動装置10をリセットすることにより、差動装置10は、車両のバッテリー寿命を長くすることに役に立つ。制御システム56は、アフターマーケット電子用動作ロッキングデファレンシャルシステムの一部とすることができ、同様に、OEMアプリケーションに使用することができる。
【0032】
本発明は、一実例様態について説明されてきた。用いられた用語は、限定するというよりは、むしろ説明するためのものであると理解すべきである。本発明の多くの改良と変更は、上記の教示を考慮することにより可能である。従って、添付の特許請求の範囲の技術的範囲内において、本発明は、具体的に記載されたこと以外で実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁コイル(50)と、
差動装置(10)の作動を制御するように構成された制御システム(56)と、を備え、かつ、
車両のダッシュボードの下に取付けるように構成されるモジュール(58)と、
前記モジュール(58)に電気的に接続する回路(78)と、を含み、
前記回路(78)は、第1及び第2電源の少なくとも1つに電気的に接続されて、前記差動装置(10)のラッチ電力を供給するように構成されたラッチスイッチ(64)と、
前記ラッチスイッチ(64)に電気的に接続されて、前記差動装置(10)のラッチ電力を供給するように構成されたラッチ部品(84)と、を備えた電子制御式ロッキングデファレンシャルにおいて、
前記回路(78)は、前記制御システム(56)への電力供給がオフされたとき、動作されず、前記制御システム(56)への電力供給がオンされたとき、「スタンバイ」モードであり、前記ラッチスイッチ(64)が作動されると、電流が前記回路(78)を介して流れて前記ラッチ部品(84)を作動させて、前記差動装置(10)が作動されることを特徴とする電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項2】
前記モジュール(58)は、前記モジュール(58)がダッシュボードの下に取付けられたとき、車両の室内に面するフロントパネル(60)及びリアパネル(62)を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項3】
前記モジュール(58)の前記フロントパネル(60)は、手動で押されて瞬間的に前記差動装置(10)を作動/非作動として前記差動装置(10)のラッチ電力を供給するように構成される「オン/オフ」スイッチ(64)と、少なくとも、前記差動装置(10)がロックされるのをセンサが検知したとき、前記差動装置(10)がロックされたのを前記センサが検知しないとき、及び、前記制御システム(56)が、外部故障または前記差動装置(10)の前記電磁コイル(50)の断線を検出したときを表示するように構成される複数のLED(66)と、少なくとも、前記差動装置(10)の移動量及び前記電磁コイル(50)に印加される可変電圧量を表示する複数のディスプレー(68,70)とを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項4】
前記モジュール(58)の前記リアパネル(62)は、前記差動装置(10)に対して特定レベルの電圧を保持し、様々なレベルの電位に調整されるように構成されるポテンショメータ(72)と、前記制御システム(56)と車両との間でインターフェースとして機能するように構成されてそれぞれが車両の特定の電気的作動を感知するように設計された複数のピンを有するコネクタ(74)とを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項5】
前記ラッチ部品(84)は、第1スイッチ(86)と、第2スイッチ(96)と、コイル(130)とを含む二極双投制御リレー(84)を含み、前記ラッチスイッチ(64)が作動されると、電流が前記回路(78)を介して流れて、前記リレー(84)を作動させ、前記第2スイッチ(96)が閉じて、前記差動装置(10)が作動されることを特徴とする請求項1に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項6】
前記第1スイッチ(86)は、大電流のための一組の接点(87)を含み、前記第2スイッチ(96)は、弱電流のための一組の接点(97)を含み、前記コイル(130)は、電流が変化したとき、前記回路(78)内に逆起電力を発生させるように構成されることを特徴とする請求項5に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項7】
前記ラッチスイッチ(64)は、「オン」スイッチ(100)及び「オフ」スイッチ(88)を含み、前記「オン」スイッチ(100)が作動されると、電流が前記回路(78)を介して流れて、前記リレー(84)を作動させ、前記第2スイッチ(96)が閉じて、前記差動装置(10)が作動されることを特徴とする請求項6に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項8】
更に、前記制御システム(56)は,前記リレー(84)に電流を導通して、逆バイアス電圧のスパイクをダンプするように構成される少なくとも1つの直列のダイオード(128)を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項9】
更に、前記制御システム(56)は,前記回路(78)の中の電流の流れを低下させるように構成される少なくとも1つの抵抗(90,92,98,110,112,116,124,134)を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項10】
更に、前記制御システム(56)は,少なくとも1つの前記抵抗(90,92,98,110,112,116,124,134)を横切って電流を伝達するように構成される少なくとも1つのトランジスタ(94,114,122)を含んでいることを特徴とする請求項9に記載の電子制御式ロッキングデファレンシャル。
【請求項11】
電子制御式ロッキングデファレンシャルの作動を制御するように構成された制御システム(56)であって、
車両のダッシュボードの下に取付けるように構成されるモジュール(58)と、
前記モジュール(58)に電気的に接続する回路(78)と、を含み、
前記回路(78)は、第1及び第2電源の少なくとも1つに電気的に接続されて、差動装置のラッチ電力を供給するように構成されたラッチスイッチ(64)と、
前記ラッチスイッチ(64)に電気的に接続されて、差動装置のラッチ電力を供給するように構成されたラッチ部品(84)と、を備えており、
前記回路(78)は、前記制御システム(56)への電力供給がオフされたとき、動作されず、前記制御システム(56)への電力供給がオンされたとき、「スタンバイ」モードであり、前記ラッチスイッチ(64)が作動されると、電流が前記回路(78)を介して流れて前記ラッチ部品(84)を作動させて、差動装置が作動されることを特徴とする制御システム。
【請求項12】
前記モジュール(58)は、前記モジュール(58)がダッシュボードの下に取付けられるとき、車両の室内に面するフロントパネル(60)及びリアパネル(62)を含んでいることを特徴とする請求項11に記載の制御システム。
【請求項13】
前記モジュール(58)の前記フロントパネル(60)は、手動で押されて瞬間的に前記差動装置を作動/非作動として、差動装置のラッチ電力を供給するように構成される「オン/オフ」スイッチ(64)と、少なくとも、差動装置がロックされるのをセンサが検知したときと、前記差動装置がロックされたのを前記センサが検知しないとき、及び、前記制御システム(56)が、外部故障または差動装置の断線を検出したときを表示するように構成される複数のLED(66)と、少なくとも、差動装置の移動量及び前記差動装置に印加される可変電圧量を表示する複数のディスプレー(68,70)を含んでいることを特徴とする請求項12に記載の制御システム。
【請求項14】
前記モジュール(58)の前記リアパネル(62)は、差動装置に対して特定レベルの電圧を保持し、様々なレベルの電位に調整されるように構成されるポテンショメータ(72)と、前記制御システム(56)と車両との間でインターフェースとして機能するように構成されて、それぞれが車両の特定の電気的作動を感知するように設計された複数のピンを有するコネクタ(74)とを含んでいることを特徴とする請求項12に記載の制御システム。
【請求項15】
前記ラッチ部品(84)は、第1スイッチ(86)と、第2スイッチ(96)と、コイル(130)とを含む二極双投制御リレー(84)を含み、前記ラッチスイッチ(64)が作動されると、電流が前記回路(78)を介して流れて、前記リレー(84)を作動させ、前記第2スイッチ(96)が閉じて、差動装置が作動されることを特徴とする請求項11に記載の制御システム。
【請求項16】
前記第1スイッチ(86)は、大電流のための一組の接点(87)を含み、前記第2スイッチ(96)は、弱電流のための一組の接点(97)を含み、前記コイル(130)は、電流が変化したとき、前記回路(78)内に逆起電力を発生させるように構成されることを特徴とする請求項15に記載の制御システム。
【請求項17】
前記ラッチスイッチ(64)は、「オン」スイッチ(100)及び「オフ」スイッチ(88)を含み、前記「オン」スイッチ(100)が作動されると、電流が前記回路(78)を介して流れて、前記リレー(84)を作動させ、前記第2スイッチ(96)が閉じて、差動装置が作動されることを特徴とする請求項16に記載の制御システム。
【請求項18】
更に、前記制御システム(56)は,前記リレー(84)に電流を導通して、逆バイアス電圧のスパイクをダンプするように構成される少なくとも1つの直列のダイオード(128)を含んでいることを特徴とする請求項11に記載の制御システム。
【請求項19】
更に、前記制御システム(56)は,前記回路(78)の中の電流の流れを低下させるように構成される少なくとも1つの抵抗(90,92,98,110,112,116,124,134)を含んでいることを特徴とする請求項11に記載の制御システム。
【請求項20】
更に、前記制御システム(56)は,少なくとも1つの前記抵抗(90,92,98,110,112,116,124,134)を横切って電流を伝達するように構成される少なくとも1つのトランジスタ(94,114,122)を含んでいることを特徴とする請求項19に記載の制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−527585(P2012−527585A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511362(P2012−511362)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際出願番号】PCT/IB2010/001185
【国際公開番号】WO2010/133953
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(390033020)イートン コーポレーション (290)
【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION
【Fターム(参考)】