説明

インク供給装置とパターン形成方法、パターン形成装置、カラーフィルタ形成方法、カラーフィルタ形成装置

【課題】ビードを安定化させ、ブランケットにインク層を形成する塗布工程と、このインク層に対して印刷パターンのネガパターンで形成された凸版にブランケットの表面を押圧してから分離して、凸版の凸部にインクを転写除去する転写除去工程と、ブランケットに残ったインクを基材に転写する転写工程とからなるパターン形成に際して、安定・高精度塗布の実現する。
【解決手段】ダイヘッド10とブランケット1との間に形成されるビード13の上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段14を設け、ダイヘッド10とブランケット1と前記ビード整列手段14とで囲まれた領域にインクを満たす構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,ブランケットに形成されたインク層に対して印刷パターンのネガパターンの凸版である除去版にて余剰インクの転写除去を行なってからブランケットの印刷パターンを基材に転写する反転印刷方式の印刷でのインク供給装置、そしてこのインク供給装置を用いたパターン形成方法、パターン形成装置、さらにカラーフィルタを得るために前記インク供給装置を用いたカラーフィルタ形成方法、カラーフィルタ形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、反転印刷方式によるパターン形成が高精細パターンの形成に適するものとして実用化されてきている。この方法は、インク供給装置により、ブランケット胴の周囲に取り付けられたブランケットの表面にインク層を形成する塗布工程と、印刷パターン(高精細パターン)のネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にブランケットのインク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去して印刷パターンをブランケットの表面に形成する転写除去工程と、印刷パターンが形成されたブランケットを基材に押圧して分離することにより、前記印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とからなるものである。(例えば、特許文献1参照)
この方法によるパターン形成は、例えば、現在カラーフィルタ等の製造過程の主力であるフォトリソグラフィー法と比較し製造コストが低いものとなっている。
【0003】
図1は上述した塗布工程、転写除去工程、転写工程とからなるパターン形成方法の流れを示す説明図である。
(a)は塗布工程を示していて、この塗布工程において、ブランケット胴4の周面に取り付けられたブランケット1にインク2を塗布する。ここでは、塗布方法では、インキ供給装置としてダイヘッド10を用いるダイコート方式を用いている。
次に、(b)は転写除去工程を示している。この転写除去工程おいて、符号5は、印刷パターンのネガパターンとした凸部6を有する凸版である除去版であり、この除去版5にブランケット1が押圧してから分離するようにしていて、除去版5の前記凸部6に、ブランケット胴4上のブランケット1上のインク層がある表面を押し付け、インクの不要な部分(印刷パターンのネガパターン)7を転写除去する。
最後に、(c)は転写工程であり、この転写工程においてはパターン形成対象でガラス板などの基材8にブランケット1が押圧してから分離するようにしていて、転動するブランケット胴4上のフランケット1上の印刷パターンを前記基材8に配置する。
【0004】
上記塗布工程、転写除去工程、転写工程からなる反転印刷方式の手法により高精細なパターンが基材に形成できる。そして、液晶ディスプレイ装置などに用いられるカラーフィルタにおいてもこの手法が採用されていて、カラーフィルタのフィルタ構成色ごとに塗布工程、転写除去工程、転写工程を繰り返し、基材上でフィルタ構成色の印刷パターンが組み合わされることでカラーフィルタが形成されている。
【0005】
カラーフィルタを対象としたような高精度パターニングには幾つかの主要な要求がある。最も重要なものには、画素の位置精度や画素の厚み精度がある。
画素の厚みを高精度にするには、(a)の塗布工程において高い膜厚精度の塗布が必要条件となる。高精度塗布の一つの方法がダイコートを塗布工程に用いることである。
しかし、ダイコートを用いただけでは、ダイヘッドの先端のフラット面とダイヘッドが相対するブランケット表面との間でインクにより形成されるビードが不安定であり、走行方向の垂直方向にインク層の厚みムラが発生し易い。この点を以下にさらに詳しく説明する。
【0006】
図2はパターン形成に際し、エクストルージョン型のダイヘッドを用いた塗布工程の概略図である。このようなダイヘッドを用いた塗布方法は、一般に高精度・安定塗布に向くとされている。ただし、必ずしも安定塗布条件を求めることが容易ではない。対象となる材料・ヘッド・膜厚が決まった場合、安定塗布のための条件には、塗布速度・ヘッドと塗布対象物の距離がある。もちろんこのとき、この距離を決める要因として、ブランケットの厚み精度(分布)やヘッド先端の加工精度及び回転速度精度も含まれる。
一方、10μm程度の薄膜塗布を対象とする高精細パターンの形成では、一般にブランケットの厚み精度が十分ではない。このため、この厚み分布が主原因の一つと考えられる塗布不良が発生することが多い。この塗布不良の典型的な例を図3に示す。ブランケット胴、ブランケットの回転方向に筋12が見られる。
【0007】
この不良である筋12の原因について説明する。ダイコートでは、安定塗工の可能な条件の下では、ヘッドと塗布対象物間の液溜りであるビード13は塗工中時間に対して安定である。つまりビード13の形状が時間に対して変わらない。これに対し塗布不良を起こす場合は、図4のようにビード13が時間に対し不安定である。
このようにビードが時間に対して不安定な場合、塗布方向と垂直方向(z方向)に筋状の塗布不良が発生する。これは、インクと塗布対象物間の接触点11の位置(走行方向での位置)が時間に対して変化し、その結果、図4(b)に示すように、ビードの塗り始め部に塗工方向と垂直方向(z方向)に波を打つ現象が現出するためであり、図4(a)における接触点11は、図4(b)においてブランケットの移動に連れて引き込まれるように移動し、そのつぎには図4(c)に示されるように押し戻されるように接触点11が走行方向とは逆方向(上流側)に移動し、再び図4(d)に示されるようにブランケットの移動に連れて引き込まれるように移動する。このとき、塗布方向は、−y方向である。
このようなことから、均一かつ安定塗布可能な塗布方法が、特に、エレクトロニクス分野で要望されていた。
【特許文献1】特開平11−058921号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は上記事情に鑑み、上記ビードを安定化させることを課題とし、ブランケットにインク層を形成する塗布工程と、このインク層に対して印刷パターンのネガパターンで形成された凸版にブランケットの表面を押圧してから分離して、凸版の凸部にインクを転写除去する転写除去工程と、ブランケットに残ったインクを基材に転写する転写工程とからなるパターン形成に際して、安定・高精度塗布の実現を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ダイヘッドからなるインク供給装置によりブランケットの表面にインク層を形成する塗布工程と、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にブランケットの前記インク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去して印刷パターンをブランケットの表面に形成する転写除去工程と、印刷パターンが形成されたブランケットの表面を基材に押圧して分離することにより、前記印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とからなるパターン形成における前記インク供給装置であって、ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするインク供給装置である。
【0010】
また、上記の目的を達成するために、請求項2に係る発明は、ダイヘッドからなるインク供給装置によりブランケットの表面にインク層を形成する塗布工程と、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にブランケットの前記インク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去して印刷パターンをブランケットの表面に形成する転写除去工程と、印刷パターンが形成されたブランケットの表面を基材に押圧して分離することにより、前記印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とからなるパターン形成方法において、ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするパターン形成方法である。
【0011】
また、上記の目的を達成するために、請求項3に係る発明は、ダイヘッドからなるインク供給装置と、前記インク供給装置からインクの供給を受けて表面にインク層が形成されるブランケットと、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版と、ガラス板などの基材とを備え、前記インク層が形成されたブランケットの表面を前記除去版に押圧して分離することにより、印刷パターンのネガパターンにしてインクを転写除去して印刷パターンをブランケットの表面に形成し、印刷パターンが形成された前記ブランケットの表面を前記基材に押圧して分離することにより、前記印刷パターンを基材の表面に転写するパターン形成装置において、ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするパターン形成装置である。
【0012】
また、上記の目的を達成するために、請求項4に係る発明は、カラーフィルタのフィルタ構成色ごとに、ダイヘッドからなるインク供給装置によりブランケットの表面にフィルタ構成色のインクからなるインク層を形成する塗布工程と、フィルタ構成色の印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にブランケットの前記インク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去してフィルタ構成色の印刷パターンをブランケットの表面に形成する転写除去工程と、フィルタ構成色の印刷パターンが形成されたブランケットの表面を基材に押圧して分離することにより、前記フィルタ構成色の印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とを繰り返し、前記基材でのフィルタ構成色の印刷パターンの組み合わでカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成方法において、ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするカラーフィルタ形成方法である。
【0013】
また、上記の目的を達成するために、請求項5に係る発明は、ダイヘッドからなるインク供給装置と、前記インク供給装置からインクの供給を受けて表面にインク層が形成されるブランケットと、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版と、ガラス板などの基材とを備え、カラーフィルタのフィルタ構成色ごとに、インク供給装置からフィルタ構成色のインクを前記インク供給装置によりブランケットに供給して、フィルタ構成色のインクによるインク層が形成されたブランケットの表面を前記除去版に押圧して分離することにより、フィルタ構成色の印刷パターンのネガパターンにしてインクを転写除去してフィルタ構成色の印刷パターンをブランケットの表面に形成し、このフィルタ構成色の印刷パターンが形成された前記ブランケットの表面を前記基材に押圧して分離することにより、前記フィルタ構成色の印刷パターンを基材の表面に転写して、前記基材でのフィルタ構成色の印刷パターンの組み合わでカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成装置において、ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたカラーフィルタ形成装置である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明により、インク供給装置からのインクの塗り始めのビードが安定して、ブランケット上でのインク層に波打ちなどのムラが発生せずにインク層の厚さが均一となり、高精度パターニングが可能となる。
同じく請求項2の発明により、インク供給装置からのインクの塗り始めのビードが安定して、ブランケット上でのインク層に波打ちなどのムラが発生せずにインク層の厚さが均一となり、高精度パターニングが可能となる。
同じく請求項3の発明により、インク供給装置からのインクの塗り始めのビードが安定して、ブランケット上でのインク層に波打ちなどのムラが発生せずにインク層の厚さが均一となり、高精度パターニングが可能となる。
同じく請求項4の発明により、インク供給装置からのインクの塗り始めのビードが安定して、ブランケット上でのインク層に波打ちなどのムラが発生せずにインク層の厚さが均一となり、高精度パターンのカラーフィルタが得られる。
同じく請求項5の発明により、インク供給装置からのインクの塗り始めのビードが安定して、ブランケット上でのインク層に波打ちなどのムラが発生せずにインク層の厚さが均一となり、高精度パターンのカラーフィルタが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施例としての実施形態について図面を参照して説明する。
即ち、図5に示すようにインク供給装置であるダイヘッド10において、そのダイヘッド10と上記ブランケット1との間に形成されるビード13のインク供給方向上流側となるメニスカス上流側にダイヘッド10の長さ方向に沿った棒状の金属ロールなどからなるビード整列手段14を設け、ダイヘッド10とブランケット1と前記ビード整列手段14とで囲まれた領域にインクを満たす構成とした。これによりビード13のインク供給方向(ダイヘッド走行方向)上流側での形状が安定化し、塗工不良を起こさず高精度塗布ができる。
この場合、ダイヘッド10の長さ方向に沿って配置される上記ビード整列手段14となる部材はインクの濡れ性が高いものである。
【0016】
上記インク供給装置は、該インク供給装置によりシリコンゴム板の表面にインク層を形成する塗布工程と、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にシリコンゴム板の前記インク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去して印刷パターンをシリコンゴム板の表面に形成する転写除去工程と、印刷パターンが形成されたシリコンゴム板の表面を基材に押圧して分離することにより、前記印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とからなるパターン形成方法において用いられるものとして示したが、これに限定されるものではない。
例えば、カラーフィルタのフィルタ構成色ごとに、ダイヘッドからなるインク供給装置によりシリコンゴム板の表面にフィルタ構成色のインクからなるインク層を形成する塗布工程と、フィルタ構成色の印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にシリコンゴム板の前記インク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去してフィルタ構成色の印刷パターンをシリコンゴム板の表面に形成する転写除去工程と、フィルタ構成色の印刷パターンが形成されたシリコンゴム板の表面を基材に押圧して分離することにより、前記フィルタ構成色の印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とを繰り返し、前記基材でのフィルタ構成色の印刷パターンの組み合わでカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成方法において用いることができる。
【0017】
上記シリコンゴム板のブランケットはブランケット胴に取り付けたロール形態のものとして示したが、パターン形成手法に応じて平板状であってもよいものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】反転オフセット印刷法によるパターン形成を示す説明図である。
【図2】パターン形成に際して、エクストルージョン型のダイヘッドを用いた塗布工程の概略図である。
【図3】塗布工程における塗布不良を示すもので、(a)はエクストルージョン型のダイヘッドを用いたインク供給での筋の発生を示す説明図、(b)は筋発生により膜厚が不揃いとなった状態のインク層を示す説明図である。
【図4】塗布工程における塗布不良時のビードの時間変化を示す説明図である。
【図5】本発明におけるインク供給装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0019】
1…ブランケット
2…インク
4…ブランケット胴
10…ダイヘッド
11…インクと塗布対象物の接触点
13…ビード
14…ビード整列手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヘッドからなるインク供給装置によりブランケットの表面にインク層を形成する塗布工程と、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にブランケットの前記インク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去して印刷パターンをブランケットの表面に形成する転写除去工程と、印刷パターンが形成されたブランケットの表面を基材に押圧して分離することにより、前記印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とからなるパターン形成における前記インク供給装置であって、
ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするインク供給装置。
【請求項2】
ダイヘッドからなるインク供給装置によりブランケットの表面にインク層を形成する塗布工程と、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にブランケットの前記インク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去して印刷パターンをブランケットの表面に形成する転写除去工程と、印刷パターンが形成されたブランケットの表面を基材に押圧して分離することにより、前記印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とからなるパターン形成方法において、
ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項3】
ダイヘッドからなるインク供給装置と、前記インク供給装置からインクの供給を受けて表面にインク層が形成されるブランケットと、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版と、ガラス板などの基材とを備え、前記インク層が形成されたブランケットの表面を前記除去版に押圧して分離することにより、印刷パターンのネガパターンにしてインクを転写除去して印刷パターンをブランケットの表面に形成し、印刷パターンが形成された前記ブランケットの表面を前記基材に押圧して分離することにより、前記印刷パターンを基材の表面に転写するパターン形成装置において、
ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするパターン形成装置。
【請求項4】
カラーフィルタのフィルタ構成色ごとに、ダイヘッドからなるインク供給装置によりブランケットの表面にフィルタ構成色のインクからなるインク層を形成する塗布工程と、フィルタ構成色の印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版にブランケットの前記インク層がある表面を押圧して分離することにより、ネガパターンにしてインクを転写除去してフィルタ構成色の印刷パターンをブランケットの表面に形成する転写除去工程と、フィルタ構成色の印刷パターンが形成されたブランケットの表面を基材に押圧して分離することにより、前記フィルタ構成色の印刷パターンを基材の表面に転写する転写工程とを繰り返し、前記基材でのフィルタ構成色の印刷パターンの組み合わでカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成方法において、
ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするカラーフィルタ形成方法。
【請求項5】
ダイヘッドからなるインク供給装置と、前記インク供給装置からインクの供給を受けて表面にインク層が形成されるブランケットと、印刷パターンのネガパターンとした凸部を有する凸版である除去版と、ガラス板などの基材とを備え、カラーフィルタのフィルタ構成色ごとに、インク供給装置からフィルタ構成色のインクを前記インク供給装置によりブランケットに供給して、フィルタ構成色のインクによるインク層が形成されたブランケットの表面を前記除去版に押圧して分離することにより、フィルタ構成色の印刷パターンのネガパターンにしてインクを転写除去してフィルタ構成色の印刷パターンをブランケットの表面に形成し、このフィルタ構成色の印刷パターンが形成された前記ブランケットの表面を前記基材に押圧して分離することにより、前記フィルタ構成色の印刷パターンを基材の表面に転写して、前記基材でのフィルタ構成色の印刷パターンの組み合わでカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成装置において、
ダイヘッドとブランケットとの間に形成されるビードの上流側に金属ロールなどからなるビード整列手段を設け、ダイヘッドとブランケットと前記ビード整列手段とで囲まれた領域にインクを満たす構成としたことを特徴とするカラーフィルタ形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−281103(P2006−281103A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−104987(P2005−104987)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】