ウエザーストリップ及びその製造方法
【課題】 コーナー部において折り曲げる際に、中空シール部に皺や倒れ等の発生を防止する。
【解決手段】ウエザーストリップ1は、取付基部2と、該取付基部2を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部3と、を備えている。中空シール部3の内周面には周方向に沿って環状の凸部13が、長さ方向に所定の間隔をもって一体に形成されている。
【解決手段】ウエザーストリップ1は、取付基部2と、該取付基部2を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部3と、を備えている。中空シール部3の内周面には周方向に沿って環状の凸部13が、長さ方向に所定の間隔をもって一体に形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車のボディパネルに取付基部を介して取付けられて弾性変形によりシール機能を果たす中空シール部を備えたウエザーストリップ及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
中空シール部を備えたウエザーストリップとして例えば、図16に示すものが知られている。上記ウエザーストリップ201は、取付基部202と中空シール部203とを備えている。上記インナーウエザーストリップ201は、上記取付基部202によって自動車のボディパネル204に取付けられていて、ドア等を閉じた場合等に、上記中空シール部203に接触してドア等の間をシールするようになっている。
【0003】
ところで、上記中空シール部203を備えたインナーウエザーストリップ201は、ボディパネル204のコーナー部で折り曲げた場合に、皺205や倒れ等が発生し、見栄えが悪くなるばかりでなく、コーナー部における中空シール部203の追従性が低下しシール性が損なわれる。
【0004】
そこで、図17に示すように、中空シール部203内にパッド(スペーサー)211を挿入し、該パッド211で上記中空シール部203を内側から支えることにより皺や倒れ等の発生を防止したウエザーストリップ(例えば特許文献1)、或いは図18に示すように、中空シール部203内にブリッジ部212や山形状の突出部213等を設け、これらブリッジ部212や山形状の突出部213でコーナー部における皺や倒れ等の発生を防止したウエザーストリップ(例えば特許文献2)が開発されている。
【特許文献1】実開平7−164979号公報
【特許文献2】特開2001−310688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、パッド211を使用するウエザーストリップは、そのぶん部品点数が増え、また、パッド211を組付ける工程が必要になるため、コストが高くなるという問題点がある。
【0006】
また、図18に示す中空シール部203内にブリッジ部212や山形状の突出部213等を設けるウエザーストリップは、上記ブリッジ部212や山形状の突出部213を設けた方向にしか効果を発揮させることができないという問題点があった。
【0007】
本発明の目的はパッド等を使用することなく、皺や倒れ等の発生を防止することのできるウエザーストリップを提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は、上記皺や倒れ等の発生を防止することのできるウエザーストリップの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、取付基部と、該取付基部を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部と、を備えたウエザーストリップにおいて、中空シール部の内周面には周方向に沿って環状の凸部を、長さ方向に所定の間隔をもって一体に形成した。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1のウエザーストリップにおいて、上記環状の凸部を、上記中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置に設けた。
【0011】
請求項3の発明は、成形金型の口金の第1の押出口から内層用材料を押出すことにより内層を形成し、上記口金の第2の押出口から外層用材料を押出すことにより外層を形成し、これら内層と外層を重ね合わせて中空シール部を形成するウエザーストリップの製造方法であって、上記第1の押出口から内層用材料の量を可変させて押出すことにより押出し方向に所定の間隔をもって環状の凸部を有する内層を形成し、上記第2の押出口から外層用材料を一定量押出すことにより外層を形成し、その後に上記内層と外層を接合することにより、中空シール部の内周面に環状の凸部を形成した。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3のウエザーストリップの製造方法において、上記ウエザーストリップの中空シール部が折り曲げて使用される部分において、上記第1の押出口から内層用材料の量を可変して押出すことにより、中空シール部の内周面に、上記環状の凸部を形成した。
【0013】
請求項5の発明は、取付基部と、該取付基部を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部と、を備えたウエザーストリップにおいて、上記中空シール部の周壁に蛇腹部を設けた。
【0014】
請求項6の発明は、請求項5のウエザーストリップにおいて、上記中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置に蛇腹部を設けた。
【0015】
請求項7の発明は、成形金型の口金の第1の押出口から内層用材料を押出すことにより内層を形成し、上記口金の第2の押出口から外層用材料を押出すことにより外層を形成し、これら内層と外層を重ね合わせて中空シール部を形成するウエザーストリップの製造方法において、上記第1,第2の押出口の可変度合いを同一とし、一方の押出し量が最大の時に、他方の押出し量が最小になるようにして、その後に両者を接合することにより、中空シール部の周壁に蛇腹部を形成した。
【0016】
請求項8の発明は、請求項7のウエザーストリップの製造方法において、上記ウエザーストリップの中空シール部が折り曲げて使用される部分において、上記第1,第2の押出口の可変度合いを同一とし、一方の押出し量が最大の時に、他方の押出し量が最小になるようにして、その後に両者を接合することにより、上記中空シール部が折り曲げて使用される部分の中空シール部の周壁に蛇腹部を形成した。
【0017】
請求項9の発明は、請求項5または請求項6のウエザーストリップにおいて、上記中空シール部の外周面を布で被覆した。
【発明の効果】
【0018】
請求項1のウエザーストリップは、中空シール部の内周面に環状の凸部を一体に形成したので、従来の中空シール部内にパッドを挿入するものに較べて、コストを削減できる。また、上記環状の凸部の高さや凸部相互間の間隔を調整することにより適度の反力を持たせることが可能になる。
【0019】
請求項2のウエザーストリップは、中空シール部の車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置にのみ環状の凸部を設けたので、中空シール部の全体に環状の凸部を設ける場合に較べて、材料費を削減するとともに、軽量化を図ることができる。
【0020】
請求項3のウエザーストリップの製造方法は、口金の第1の押出口から内層用材料の量を可変させて押出すことにより、中空シール部の内層に環状の薄肉部と環状の厚肉部を間欠的に形成し、上記厚肉部を環状の凸部とすることができる。
【0021】
請求項4のウエザーストリップの製造方法は、中空シール部のコーナー部分において、口金の第1の押出口から内層用材料の量を可変させて押出すことにより、中空シール部のコーナー部分にのみ環状の凸部を形成することができる。
【0022】
請求項5のウエザーストリップは、中空シール部に蛇腹部を形成したので、該蛇腹部によって中空シール部のコーナー追従性を向上させることができる。
【0023】
請求項6のウエザーストリップは、中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置のみを蛇腹部に形成したので、中空シール部全体に蛇腹部を形成するものに較べて生産性が良く、コストを安くすることができる。
【0024】
請求項7のウエザーストリップの製造方法は、中空シール部の内層を形成する,第1の押出口からの押出し量の可変度合いと中空シール部の外層を形成する第2の押出口からの押出し量の可変度合いを同一にするとともに、第1の押出口からの押出し量が最大の時に、第2の押出口からの押出し量が最小になるようにするという簡単な方法で、中空シール部に蛇腹部に形成することができる。
【0025】
請求項8のウエザーストリップの製造方法は、中空シール部のコーナー部分において、中空シール部の内層を形成する,第1の押出口からの押出し量の可変度合いと中空シール部の外層を形成する第2の押出口からの押出し量の可変度合いを同一にするとともに、第1の押出口からの押出し量が最大の時に、第2の押出口からの押出し量が最小になるようにすることにより、中空シール部のコーナー部分にのみを蛇腹部を形成することができる。
【0026】
請求項9のウエザーストリップは、中空シール部の外周面を布で被覆することにより、上記蛇腹を覆い隠してウエザーストリップを体裁のよいものにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1〜図3は、第1の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。ウエザーストリップ1は、取付基部2と中空シール部3とを備えている。上記取付基部2は、断面略U字状に形成されていて、中心部には芯金4がインサートされている。上記断面略U字状の取付基部2の内面の対向位置には複数対の保持リップ5が形成されている。また、上記取付基部2の一方の側面の外面側にはシールリップ6が設けられ、他方の側面の外面側に上記中空シール部3が設けられている。
【0028】
上記中空シール部3は、内層11と外層12の2層構造になっていて、上記内層11の内周面には周方向に沿って多数の環状の凸部13が長さ方向に所定の間隔をもって一体に形成されている。
【0029】
図2に示すように、上記ウエザーストリップ1は、車体7のドア開口部7aの周縁に沿って取付けられている。図3の断面図に示すように、上記断面略U字状の取付基部2内に、上記車体7のドア開口部7aの周縁に設けたフランジ部7bを挿入することにより、上記ウエザーストリップ1は、上記車体7のドア開口部7aの周縁に沿って取付けられていて、上記シールリップ6が内装材8に接触し、上記中空シール部3が閉じられたドア10が接触するようになっている。
【0030】
以上の構成により、上記中空シール部3の内周面には周方向に沿って多数の環状の凸部13が形成されているので、図2に示すように、車体7のドア開口部7aのコーナー部分7cにおいて上記ウエザーストリップ1を折り曲げて使用した場合でも、上記多数の環状の凸部13によって中空シール部3を内側から補強して上記コーナー部分7cにおいて皺や倒れ等の発生を防止するのである。
【0031】
図4は、第2の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。第2の実施の形態のウエザーストリップ1と前記第1の実施の形態のウエザーストリップ1との主たる相違点は、上記環状の凸部13を、上記中空シール部3が折り曲げられる上記車体7のドア開口部7aのコーナー部分7cに相当する部分のみに設けたことにある。上記環状の凸部13は、上記コーナー部分7cにおいてその効果を発揮するが、直線部分においてはあまり意味を持たない。そこで、上記コーナー部分に相当する部分にのみ環状の凸部13を設け、その他の部分においては、あまり意味の無い環状の凸部13を省略して省資源化等を図ったものである。
【0032】
次に上記第1及び第2の実施の形態のウエザーストリップ1の製造方法について説明する。製造方法の説明に先だってウエザーストリップ製造装置の概略を説明する。図5は製造装置101の略示的平面図である。上記製造装置101は、成形金型102と、該成形金型102により成形されたウエザーストリップ1を冷却する水槽103と、上記成形金型102により成形され上記水槽103で冷却されたウエザーストリップ1を引き取る引取機104と、該引取機104で引取られたウエザーストリップ1を所定の長さに切断するカッター105と、芯金供給装置(図示省略)により上記成形金型102に供給される芯金4の量(長さ)を測定する非接触型の測長機106と、上記金型102に上記ウエザーストリップ1の外層11を形成する溶融樹脂を供給する第1の押出機107と、上記金型2に上記ウエザーストリップ1の内層12を形成する溶融樹脂を供給する第2の押出機108と、上記第1の押出機107により金型102内に供給されてきた溶融樹脂の流量を調整する第1の流量調整弁109と、上記第2の押出機108により金型102内に供給されてきた溶融樹脂の流量を調整する第2の流量調整弁110と、上記測長機106や第1,第2の流量調整弁109,110等を制御する制御装置111と、を備えている。
【0033】
上記成形金型102は、口金ベース部120に第1,第2,第3の口金121,122,123を押出し方向に重ね合わせることにより形成されている。
【0034】
図6に示すように、上記口金ベース部120は、上記芯金4を挿入する芯金挿入孔124と、該芯金挿入孔124の上方に設けられたノズル挿入孔125と、該ノズル挿入孔125内に挿入された中空ノズル126と、を備えている。上記中空ノズル126は、中央部に空気注入孔126aを備えていて、上記ノズル挿入孔125の内周に密着させた状態で挿入されている。
【0035】
上記口金ベース部120の第1の側面120aには上記第1の押出機107が接続されていて、該第1の押出機107から供給された溶融樹脂は第1の内層側流路131を通って開口部132から第1の口金121に供給される。また、上記口金ベース部120の第2の側面120bには上記第2の押出機108が接続されていて、該第2の押出機108から供給された溶融樹脂は第1の外層側流路133を通って開口部134から第1の口金121に供給される。
【0036】
図7に示すように、上記第1の口金121は、芯金挿入孔151と、該芯金挿入孔151の上方に設けられたノズル挿入孔152と、該ノズル挿入孔152内に挿入された中空ノズル153と、上記口金ベース部120の第1の内層側流路131に連なる第2の内層側流路154と、上記口金ベース部120の第1の外層側流路133に連なる第2の外層側流路155を備えている。
【0037】
上記中空ノズル153は、中央部に空気注入孔153aを備えていて、上記ノズル挿入孔152の内周に密着させた状態で挿入されている。上記口金ベース部120に第1の口金121を重ね合わせると、相互の芯金挿入孔124,151および中空ノズル126,153、空気注入孔126a,153aが連続するようになっている。
【0038】
また、上記第2の内層側流路154の先端は、第2の口金122との接合面121a側に開口している。上記接合面121aには上記中空ノズル153を囲むように上記第2の内層側流路154に連なる内層側案内溝156が設けられている。また、上記第1の口金121の側面121bには上記第1の流量調整弁109が設けられていて、該第1の流量調整弁109のロッド109aを電磁ソレノイド109bで矢印a,b方向に進退させることにより、上記内層側案内溝156に供給する溶融樹脂の量を調整するようになっている。(上記第1の流量調整弁109によって樹脂の流量を調整する流路部分を特許請求の範囲において第1の押出口と称する)。
【0039】
図8に示すように、上記第2の口金122は、取付基部成形孔161と、該取付基部成形孔161の上方に設けられたノズル挿入孔162と、該ノズル挿入孔162内に挿入された中空ノズル163と、を備えている。上記ノズル挿入孔162の内周面と上記中空ノズル163の外周面との間には所定の隙間δ1が設けられていて、該隙間δ1に、次に説明する第3の口金123に設けた仕切板174が上記ノズル挿入孔162の内周面に密着するように挿入される。
【0040】
また、上記第2の口金122は、上記第1の口金121に設けた第2の外層側流路155を介して上記口金ベース部120の第1の外層側流路133と連なる第3の外層側流路164を備えている。該第3の外層側流路164は、第3の口金123との接合面122a側に開口している。上記接合面122aには上記第3の外層側流路164に連なる第1の外層側案内溝165が設けられている。該第1の外層側案内溝165は、上記仕切板174の周囲を囲むように形成されている。
【0041】
上記第2の口金122の一側面122bには上記第2の流量調整弁110が設けられていて、該第2の流量調整弁110のロッド110aを電磁ソレノイド110bで矢印a,b方向に進退させることにより上記第1の外層側案内溝165に供給する溶融樹脂の流量を調整するようになっている。(上記第2の流量調整弁110によって樹脂の流量を調整する流路部分を特許請求の範囲において第2の押出口と称する)。
【0042】
また、上記第2の口金122には、上記第3の外層側流路164から分岐した第4の外層側流路(以下、分岐流路と称する)166が設けられていて,該分岐流路166の先端は上記接合面122a側に開口している。上記接合面122aには上記分岐流路166の開口に連なる第2の外層側案内溝167が設けられている。上記第2の外層側案内溝167は、取付基部成形孔161を囲むように形成されている。
【0043】
図9に示すように、上記第3の口金123は、取付基部ガイド孔171と、該取付基部ガイド孔171の上方に設けられたノズル挿入孔172と、該ノズル挿入孔172内に挿入された中空ノズル173と、を備えている。また、上記ノズル挿入孔172の内周面と上記中空ノズル173の外周面との間には所定の隙間δ2が設けられていて、該隙間δ2の略中央に仕切板174を備えている。
【0044】
そして、上記第3の口金123を上記第2の口金122に重ね合わせると、図10に示すように、上記仕切板174の一端部174a側が上記第2の口金122のノズル挿入孔162内に侵入して、上記仕切板174の内周面と上記中空ノズル163,173の間に内層成形部181を形成するとともに、上記仕切板174の外周面と上記第3の口金123のノズル挿入孔172の内周面との間に外層成形部182を形成する。また、取付基部成形孔161と取付基部成形孔171が連続し、図示しない取付基部成形部を形成する。
【0045】
次に上記成形装置101を使用したウエザーストリップの製造方法を図10を参照して説明する。
【0046】
第1の押出機107から成形金型101に供給された溶融樹脂は、口金ベース部120に設けた第1の内層側流路131と第1の口金121に設けた第2の内層側流路154および内層側案内溝156を通って、上記仕切板174の内周面と上記第2,第3の中空ノズル163,173の外周面との間に形成された内層形成部181に供給されてウエザーストリップ1の内層11が形成される。上記内層11を形成する場合は、上記第1の流量調整弁109のロッド109aを進退させ、上記内層成形部181に供給する樹脂の量を変化させる。これによって、上記内層11の内周面には環状の凸部13が形成される。
【0047】
一方、第2の押出機108から成形金型101に供給された溶融樹脂は、口金ベース部120に設けた第1の外層側流路133と第1の口金121に設けた第2の外層側流路155および第2の口金122に設けた第3の外層側流路164および第1の外層側案内溝165を通り、上記仕切板174の外周面と上記第3の口金123のノズル挿入孔172の内周面との間に形成されている外層成形部182に供給されて、ウエザーストリップ1の外層12が形成される。外層12を形成する場合には、上記第2の流量調整弁110は進退させず、樹脂の供給量を可変させない。これによって一定の肉厚の外層12が形成される。さらに、上記溶融樹脂は、上記第3の外層側流路164から分岐した分岐流路166及び第2の外層側案内溝167を通り、図示しない取付基部成形部にも供給されて、ウエザーストリップ1の取付基部2が形成される。
【0048】
そして、上記内層11と外層12は、上記仕切板174の端部から抜け出た位置で重なりあって一体的に結合される。上記内層11内には中空ノズル126,153,163,173に設けた空気注入孔126a,153a、163a,173aからエアーが注入されて、上記内層11を膨らませることにより上記内層11と外層12を確実に結合させる。
【0049】
上記成形金型102から押出されてきたウエザーストリップ1は、サイジング112により半溶融状態の安定しない形状が形状出しされ、水槽103で冷却された後、カッター105で所定の長さにカットされる。上記カットは、上記測長機106により測定した芯金4の移動量を上記制御装置111にフィードバックして、上記カッター105を操作することにより行われる。
【0050】
また、第2の実施の形態の中空シール部3が折り曲げて使用されるコーナー部分に限定して上記環状の凸部13を設けたウエザーストリップ1は、上記カッター105でカットされるウエザーストリップ1の先端からコーナーに位置する部分までの距離を上記測長機106により測定し、上記コーナーに位置する部分において上記環状の凸部13が形成されるように、上記第1の流量調整弁109を上記制御装置111によって制御して、上記第3の内層側流路156および内層成形部81に供給される樹脂の量を加減することにより為される。なお、上記環状の凸部13相互間のピッチや凸部13の高さ、幅等は、上記第1の流量調整弁109を進退させる際の移動速度や上記第1の流量調整弁109による流路の絞り量等によって適宜に調整される。
【0051】
図11、図12は、第3の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。この第3の実施の形態のウエザーストリップ1と前記第1の実施の形態のウエザーストリップ1との主たる相違点は、前記第1の実施の形態のウエザーストリップは、中空シール部3の内周面に環状の凸部13を形成したのに対して、第3の実施の形態のウエザーストリップ1は、中空シール部3の周壁に蛇腹部21を設けたことにある。
【0052】
上記中空シール部3は、内層11と外層12を重ね合わせるとともに、内層11の内面と外層12の外面の両方に環状の凸部13を設けることにより形成されている。図12に拡大して示すように、上記内層11の凸部13と外層12の凸部13は、略180°の位相をもたせることにより上記内層11の凸部13と外層12の凸部13を互い違いに配置している。他の構成は、第1の実施の形態のウエザーストリップ1と略同じであるので同一構成部分には同一符合を付して重複する説明は省略する。
【0053】
次に、上記第3の実施の形態のウエザーストリップ1の製造方法について説明する。上記蛇腹部を設けたウエザーストリップの製造方法にも図5〜図9および図13に示す製造装置101が使用される。第1の実施の形態のウエザーストリップの製造方法との主たる相違点は、第2の流量調整弁110を進退させることにより、外層12の外面にも環状の凸部13を形成することにある。図13に示すように、上記内層11を形成するに当たっては、上記第1の流量調整弁109を進退させ、上記内層成形部181に供給する樹脂の量を変化させて、内層11の内周面に環状の凸部13を形成する。一方、外層12を形成するに当たっては、上記第2の流量調整弁110を進退させ、上記外層成形部182に供給する樹脂の量を変化させて、外層12の外周面に環状の凸部13を形成する。そして、上記内層11と外層12を重ね合わせることにより中空シール部3の周壁に蛇腹部21が形成されるのである。なお、上記内層11と外層12を成形するに際して、上記第1,第2の流量調整弁109,110の可変度合いを同一とし、第1の流量調整弁109側からの樹脂押出し量が最大の時に、第2の流量調整弁110側からの樹脂押出し量が最小になるようにして、図12に示すように、上記内層11の凸部13と外層12の凸部13の位相を略180°ずらすことにより肉厚が略均一の蛇腹部21が形成される。
【0054】
図14は、第4の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。この実施の形態は車体7のドア開口部7aのコーナー部分7cに相当する部分(図2参照)にのみを蛇腹部21を形成した場合を示す。次に、上記第4の実施の形態のウエザーストリップ1の製造方法について説明する。ウエザーストリップ1は、上記カッター105でカットされるウエザーストリップ1の先端からコーナーに位置する部分までの距離を上記測長機106により測定し、上記コーナーに位置する部分において、上述したように、第1,第2の流量調整弁109,110を操作して、内層11の外周面と外層12の内周面に環状の凸部13を設けることにより形成される。他の構成は、第1の実施例のウエザーストリップ1を形成する場合と同様であるので重複する説明は省略する。
【0055】
図15は、第5の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。第5の実施の形態のウエザーストリップ1は、第3の実施の形態のウエザーストリップ1の中空シール部3の外周面を布31で被覆した。中空シール部3の外周面を布31で被覆することにより上記蛇腹を隠してウエザーストリップ1を体裁のよいものにすることができる。他の構成は、第2の実施例のウエザーストリップ1を形成する場合と同様であるので重複する説明は省略する。なお、本発明のウエザーストリップ1は、ウエルトボディサイドウエザーストリップ、トランクウエザーストリップ、バックドアウエザーストリップ等の中空シール部を有するウエザーストリップに適用される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】第1の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図2】ウエザーストリップの使用状態を示す側面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】第2の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図5】ウエザーストリップ製造装置の略示的平面図。
【図6】成形金型の口金ベース部の斜視図。
【図7】第1の口金の斜視図。
【図8】第2の口金の斜視図。
【図9】第3の口金の斜視図。
【図10】第1及び第2の実施の形態のウエザーストリップの製造方法を示す説明図(図5の成形金型部分の断面図)。
【図11】第3の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図12】内層と外層の積層状態を示す断面図。
【図13】第3及び第4の実施の形態のウエザーストリップの製造方法を示す説明図(図5の成形金型部分の断面図)。
【図14】第4の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図15】第5の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図16】中空シール部を有するウエザーストリップの問題点を示す説明図。
【図17】従来例の斜視図。
【図18】他の従来例の断面図。
【符号の説明】
【0057】
1…ウエザーストリップ、2…取付基部、3…中空シール部、4…芯金、11…外層、12…内層、13…環状の凸部、101…ウエザーストリップ製造装置、102…成形金型、109…第1の流量調整弁、110…第1の流量調整弁、120…口金ベース部、121…第1の口金、122…第2の口金、123…第3の口金。
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車のボディパネルに取付基部を介して取付けられて弾性変形によりシール機能を果たす中空シール部を備えたウエザーストリップ及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
中空シール部を備えたウエザーストリップとして例えば、図16に示すものが知られている。上記ウエザーストリップ201は、取付基部202と中空シール部203とを備えている。上記インナーウエザーストリップ201は、上記取付基部202によって自動車のボディパネル204に取付けられていて、ドア等を閉じた場合等に、上記中空シール部203に接触してドア等の間をシールするようになっている。
【0003】
ところで、上記中空シール部203を備えたインナーウエザーストリップ201は、ボディパネル204のコーナー部で折り曲げた場合に、皺205や倒れ等が発生し、見栄えが悪くなるばかりでなく、コーナー部における中空シール部203の追従性が低下しシール性が損なわれる。
【0004】
そこで、図17に示すように、中空シール部203内にパッド(スペーサー)211を挿入し、該パッド211で上記中空シール部203を内側から支えることにより皺や倒れ等の発生を防止したウエザーストリップ(例えば特許文献1)、或いは図18に示すように、中空シール部203内にブリッジ部212や山形状の突出部213等を設け、これらブリッジ部212や山形状の突出部213でコーナー部における皺や倒れ等の発生を防止したウエザーストリップ(例えば特許文献2)が開発されている。
【特許文献1】実開平7−164979号公報
【特許文献2】特開2001−310688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、パッド211を使用するウエザーストリップは、そのぶん部品点数が増え、また、パッド211を組付ける工程が必要になるため、コストが高くなるという問題点がある。
【0006】
また、図18に示す中空シール部203内にブリッジ部212や山形状の突出部213等を設けるウエザーストリップは、上記ブリッジ部212や山形状の突出部213を設けた方向にしか効果を発揮させることができないという問題点があった。
【0007】
本発明の目的はパッド等を使用することなく、皺や倒れ等の発生を防止することのできるウエザーストリップを提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は、上記皺や倒れ等の発生を防止することのできるウエザーストリップの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、取付基部と、該取付基部を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部と、を備えたウエザーストリップにおいて、中空シール部の内周面には周方向に沿って環状の凸部を、長さ方向に所定の間隔をもって一体に形成した。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1のウエザーストリップにおいて、上記環状の凸部を、上記中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置に設けた。
【0011】
請求項3の発明は、成形金型の口金の第1の押出口から内層用材料を押出すことにより内層を形成し、上記口金の第2の押出口から外層用材料を押出すことにより外層を形成し、これら内層と外層を重ね合わせて中空シール部を形成するウエザーストリップの製造方法であって、上記第1の押出口から内層用材料の量を可変させて押出すことにより押出し方向に所定の間隔をもって環状の凸部を有する内層を形成し、上記第2の押出口から外層用材料を一定量押出すことにより外層を形成し、その後に上記内層と外層を接合することにより、中空シール部の内周面に環状の凸部を形成した。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3のウエザーストリップの製造方法において、上記ウエザーストリップの中空シール部が折り曲げて使用される部分において、上記第1の押出口から内層用材料の量を可変して押出すことにより、中空シール部の内周面に、上記環状の凸部を形成した。
【0013】
請求項5の発明は、取付基部と、該取付基部を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部と、を備えたウエザーストリップにおいて、上記中空シール部の周壁に蛇腹部を設けた。
【0014】
請求項6の発明は、請求項5のウエザーストリップにおいて、上記中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置に蛇腹部を設けた。
【0015】
請求項7の発明は、成形金型の口金の第1の押出口から内層用材料を押出すことにより内層を形成し、上記口金の第2の押出口から外層用材料を押出すことにより外層を形成し、これら内層と外層を重ね合わせて中空シール部を形成するウエザーストリップの製造方法において、上記第1,第2の押出口の可変度合いを同一とし、一方の押出し量が最大の時に、他方の押出し量が最小になるようにして、その後に両者を接合することにより、中空シール部の周壁に蛇腹部を形成した。
【0016】
請求項8の発明は、請求項7のウエザーストリップの製造方法において、上記ウエザーストリップの中空シール部が折り曲げて使用される部分において、上記第1,第2の押出口の可変度合いを同一とし、一方の押出し量が最大の時に、他方の押出し量が最小になるようにして、その後に両者を接合することにより、上記中空シール部が折り曲げて使用される部分の中空シール部の周壁に蛇腹部を形成した。
【0017】
請求項9の発明は、請求項5または請求項6のウエザーストリップにおいて、上記中空シール部の外周面を布で被覆した。
【発明の効果】
【0018】
請求項1のウエザーストリップは、中空シール部の内周面に環状の凸部を一体に形成したので、従来の中空シール部内にパッドを挿入するものに較べて、コストを削減できる。また、上記環状の凸部の高さや凸部相互間の間隔を調整することにより適度の反力を持たせることが可能になる。
【0019】
請求項2のウエザーストリップは、中空シール部の車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置にのみ環状の凸部を設けたので、中空シール部の全体に環状の凸部を設ける場合に較べて、材料費を削減するとともに、軽量化を図ることができる。
【0020】
請求項3のウエザーストリップの製造方法は、口金の第1の押出口から内層用材料の量を可変させて押出すことにより、中空シール部の内層に環状の薄肉部と環状の厚肉部を間欠的に形成し、上記厚肉部を環状の凸部とすることができる。
【0021】
請求項4のウエザーストリップの製造方法は、中空シール部のコーナー部分において、口金の第1の押出口から内層用材料の量を可変させて押出すことにより、中空シール部のコーナー部分にのみ環状の凸部を形成することができる。
【0022】
請求項5のウエザーストリップは、中空シール部に蛇腹部を形成したので、該蛇腹部によって中空シール部のコーナー追従性を向上させることができる。
【0023】
請求項6のウエザーストリップは、中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置のみを蛇腹部に形成したので、中空シール部全体に蛇腹部を形成するものに較べて生産性が良く、コストを安くすることができる。
【0024】
請求項7のウエザーストリップの製造方法は、中空シール部の内層を形成する,第1の押出口からの押出し量の可変度合いと中空シール部の外層を形成する第2の押出口からの押出し量の可変度合いを同一にするとともに、第1の押出口からの押出し量が最大の時に、第2の押出口からの押出し量が最小になるようにするという簡単な方法で、中空シール部に蛇腹部に形成することができる。
【0025】
請求項8のウエザーストリップの製造方法は、中空シール部のコーナー部分において、中空シール部の内層を形成する,第1の押出口からの押出し量の可変度合いと中空シール部の外層を形成する第2の押出口からの押出し量の可変度合いを同一にするとともに、第1の押出口からの押出し量が最大の時に、第2の押出口からの押出し量が最小になるようにすることにより、中空シール部のコーナー部分にのみを蛇腹部を形成することができる。
【0026】
請求項9のウエザーストリップは、中空シール部の外周面を布で被覆することにより、上記蛇腹を覆い隠してウエザーストリップを体裁のよいものにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1〜図3は、第1の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。ウエザーストリップ1は、取付基部2と中空シール部3とを備えている。上記取付基部2は、断面略U字状に形成されていて、中心部には芯金4がインサートされている。上記断面略U字状の取付基部2の内面の対向位置には複数対の保持リップ5が形成されている。また、上記取付基部2の一方の側面の外面側にはシールリップ6が設けられ、他方の側面の外面側に上記中空シール部3が設けられている。
【0028】
上記中空シール部3は、内層11と外層12の2層構造になっていて、上記内層11の内周面には周方向に沿って多数の環状の凸部13が長さ方向に所定の間隔をもって一体に形成されている。
【0029】
図2に示すように、上記ウエザーストリップ1は、車体7のドア開口部7aの周縁に沿って取付けられている。図3の断面図に示すように、上記断面略U字状の取付基部2内に、上記車体7のドア開口部7aの周縁に設けたフランジ部7bを挿入することにより、上記ウエザーストリップ1は、上記車体7のドア開口部7aの周縁に沿って取付けられていて、上記シールリップ6が内装材8に接触し、上記中空シール部3が閉じられたドア10が接触するようになっている。
【0030】
以上の構成により、上記中空シール部3の内周面には周方向に沿って多数の環状の凸部13が形成されているので、図2に示すように、車体7のドア開口部7aのコーナー部分7cにおいて上記ウエザーストリップ1を折り曲げて使用した場合でも、上記多数の環状の凸部13によって中空シール部3を内側から補強して上記コーナー部分7cにおいて皺や倒れ等の発生を防止するのである。
【0031】
図4は、第2の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。第2の実施の形態のウエザーストリップ1と前記第1の実施の形態のウエザーストリップ1との主たる相違点は、上記環状の凸部13を、上記中空シール部3が折り曲げられる上記車体7のドア開口部7aのコーナー部分7cに相当する部分のみに設けたことにある。上記環状の凸部13は、上記コーナー部分7cにおいてその効果を発揮するが、直線部分においてはあまり意味を持たない。そこで、上記コーナー部分に相当する部分にのみ環状の凸部13を設け、その他の部分においては、あまり意味の無い環状の凸部13を省略して省資源化等を図ったものである。
【0032】
次に上記第1及び第2の実施の形態のウエザーストリップ1の製造方法について説明する。製造方法の説明に先だってウエザーストリップ製造装置の概略を説明する。図5は製造装置101の略示的平面図である。上記製造装置101は、成形金型102と、該成形金型102により成形されたウエザーストリップ1を冷却する水槽103と、上記成形金型102により成形され上記水槽103で冷却されたウエザーストリップ1を引き取る引取機104と、該引取機104で引取られたウエザーストリップ1を所定の長さに切断するカッター105と、芯金供給装置(図示省略)により上記成形金型102に供給される芯金4の量(長さ)を測定する非接触型の測長機106と、上記金型102に上記ウエザーストリップ1の外層11を形成する溶融樹脂を供給する第1の押出機107と、上記金型2に上記ウエザーストリップ1の内層12を形成する溶融樹脂を供給する第2の押出機108と、上記第1の押出機107により金型102内に供給されてきた溶融樹脂の流量を調整する第1の流量調整弁109と、上記第2の押出機108により金型102内に供給されてきた溶融樹脂の流量を調整する第2の流量調整弁110と、上記測長機106や第1,第2の流量調整弁109,110等を制御する制御装置111と、を備えている。
【0033】
上記成形金型102は、口金ベース部120に第1,第2,第3の口金121,122,123を押出し方向に重ね合わせることにより形成されている。
【0034】
図6に示すように、上記口金ベース部120は、上記芯金4を挿入する芯金挿入孔124と、該芯金挿入孔124の上方に設けられたノズル挿入孔125と、該ノズル挿入孔125内に挿入された中空ノズル126と、を備えている。上記中空ノズル126は、中央部に空気注入孔126aを備えていて、上記ノズル挿入孔125の内周に密着させた状態で挿入されている。
【0035】
上記口金ベース部120の第1の側面120aには上記第1の押出機107が接続されていて、該第1の押出機107から供給された溶融樹脂は第1の内層側流路131を通って開口部132から第1の口金121に供給される。また、上記口金ベース部120の第2の側面120bには上記第2の押出機108が接続されていて、該第2の押出機108から供給された溶融樹脂は第1の外層側流路133を通って開口部134から第1の口金121に供給される。
【0036】
図7に示すように、上記第1の口金121は、芯金挿入孔151と、該芯金挿入孔151の上方に設けられたノズル挿入孔152と、該ノズル挿入孔152内に挿入された中空ノズル153と、上記口金ベース部120の第1の内層側流路131に連なる第2の内層側流路154と、上記口金ベース部120の第1の外層側流路133に連なる第2の外層側流路155を備えている。
【0037】
上記中空ノズル153は、中央部に空気注入孔153aを備えていて、上記ノズル挿入孔152の内周に密着させた状態で挿入されている。上記口金ベース部120に第1の口金121を重ね合わせると、相互の芯金挿入孔124,151および中空ノズル126,153、空気注入孔126a,153aが連続するようになっている。
【0038】
また、上記第2の内層側流路154の先端は、第2の口金122との接合面121a側に開口している。上記接合面121aには上記中空ノズル153を囲むように上記第2の内層側流路154に連なる内層側案内溝156が設けられている。また、上記第1の口金121の側面121bには上記第1の流量調整弁109が設けられていて、該第1の流量調整弁109のロッド109aを電磁ソレノイド109bで矢印a,b方向に進退させることにより、上記内層側案内溝156に供給する溶融樹脂の量を調整するようになっている。(上記第1の流量調整弁109によって樹脂の流量を調整する流路部分を特許請求の範囲において第1の押出口と称する)。
【0039】
図8に示すように、上記第2の口金122は、取付基部成形孔161と、該取付基部成形孔161の上方に設けられたノズル挿入孔162と、該ノズル挿入孔162内に挿入された中空ノズル163と、を備えている。上記ノズル挿入孔162の内周面と上記中空ノズル163の外周面との間には所定の隙間δ1が設けられていて、該隙間δ1に、次に説明する第3の口金123に設けた仕切板174が上記ノズル挿入孔162の内周面に密着するように挿入される。
【0040】
また、上記第2の口金122は、上記第1の口金121に設けた第2の外層側流路155を介して上記口金ベース部120の第1の外層側流路133と連なる第3の外層側流路164を備えている。該第3の外層側流路164は、第3の口金123との接合面122a側に開口している。上記接合面122aには上記第3の外層側流路164に連なる第1の外層側案内溝165が設けられている。該第1の外層側案内溝165は、上記仕切板174の周囲を囲むように形成されている。
【0041】
上記第2の口金122の一側面122bには上記第2の流量調整弁110が設けられていて、該第2の流量調整弁110のロッド110aを電磁ソレノイド110bで矢印a,b方向に進退させることにより上記第1の外層側案内溝165に供給する溶融樹脂の流量を調整するようになっている。(上記第2の流量調整弁110によって樹脂の流量を調整する流路部分を特許請求の範囲において第2の押出口と称する)。
【0042】
また、上記第2の口金122には、上記第3の外層側流路164から分岐した第4の外層側流路(以下、分岐流路と称する)166が設けられていて,該分岐流路166の先端は上記接合面122a側に開口している。上記接合面122aには上記分岐流路166の開口に連なる第2の外層側案内溝167が設けられている。上記第2の外層側案内溝167は、取付基部成形孔161を囲むように形成されている。
【0043】
図9に示すように、上記第3の口金123は、取付基部ガイド孔171と、該取付基部ガイド孔171の上方に設けられたノズル挿入孔172と、該ノズル挿入孔172内に挿入された中空ノズル173と、を備えている。また、上記ノズル挿入孔172の内周面と上記中空ノズル173の外周面との間には所定の隙間δ2が設けられていて、該隙間δ2の略中央に仕切板174を備えている。
【0044】
そして、上記第3の口金123を上記第2の口金122に重ね合わせると、図10に示すように、上記仕切板174の一端部174a側が上記第2の口金122のノズル挿入孔162内に侵入して、上記仕切板174の内周面と上記中空ノズル163,173の間に内層成形部181を形成するとともに、上記仕切板174の外周面と上記第3の口金123のノズル挿入孔172の内周面との間に外層成形部182を形成する。また、取付基部成形孔161と取付基部成形孔171が連続し、図示しない取付基部成形部を形成する。
【0045】
次に上記成形装置101を使用したウエザーストリップの製造方法を図10を参照して説明する。
【0046】
第1の押出機107から成形金型101に供給された溶融樹脂は、口金ベース部120に設けた第1の内層側流路131と第1の口金121に設けた第2の内層側流路154および内層側案内溝156を通って、上記仕切板174の内周面と上記第2,第3の中空ノズル163,173の外周面との間に形成された内層形成部181に供給されてウエザーストリップ1の内層11が形成される。上記内層11を形成する場合は、上記第1の流量調整弁109のロッド109aを進退させ、上記内層成形部181に供給する樹脂の量を変化させる。これによって、上記内層11の内周面には環状の凸部13が形成される。
【0047】
一方、第2の押出機108から成形金型101に供給された溶融樹脂は、口金ベース部120に設けた第1の外層側流路133と第1の口金121に設けた第2の外層側流路155および第2の口金122に設けた第3の外層側流路164および第1の外層側案内溝165を通り、上記仕切板174の外周面と上記第3の口金123のノズル挿入孔172の内周面との間に形成されている外層成形部182に供給されて、ウエザーストリップ1の外層12が形成される。外層12を形成する場合には、上記第2の流量調整弁110は進退させず、樹脂の供給量を可変させない。これによって一定の肉厚の外層12が形成される。さらに、上記溶融樹脂は、上記第3の外層側流路164から分岐した分岐流路166及び第2の外層側案内溝167を通り、図示しない取付基部成形部にも供給されて、ウエザーストリップ1の取付基部2が形成される。
【0048】
そして、上記内層11と外層12は、上記仕切板174の端部から抜け出た位置で重なりあって一体的に結合される。上記内層11内には中空ノズル126,153,163,173に設けた空気注入孔126a,153a、163a,173aからエアーが注入されて、上記内層11を膨らませることにより上記内層11と外層12を確実に結合させる。
【0049】
上記成形金型102から押出されてきたウエザーストリップ1は、サイジング112により半溶融状態の安定しない形状が形状出しされ、水槽103で冷却された後、カッター105で所定の長さにカットされる。上記カットは、上記測長機106により測定した芯金4の移動量を上記制御装置111にフィードバックして、上記カッター105を操作することにより行われる。
【0050】
また、第2の実施の形態の中空シール部3が折り曲げて使用されるコーナー部分に限定して上記環状の凸部13を設けたウエザーストリップ1は、上記カッター105でカットされるウエザーストリップ1の先端からコーナーに位置する部分までの距離を上記測長機106により測定し、上記コーナーに位置する部分において上記環状の凸部13が形成されるように、上記第1の流量調整弁109を上記制御装置111によって制御して、上記第3の内層側流路156および内層成形部81に供給される樹脂の量を加減することにより為される。なお、上記環状の凸部13相互間のピッチや凸部13の高さ、幅等は、上記第1の流量調整弁109を進退させる際の移動速度や上記第1の流量調整弁109による流路の絞り量等によって適宜に調整される。
【0051】
図11、図12は、第3の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。この第3の実施の形態のウエザーストリップ1と前記第1の実施の形態のウエザーストリップ1との主たる相違点は、前記第1の実施の形態のウエザーストリップは、中空シール部3の内周面に環状の凸部13を形成したのに対して、第3の実施の形態のウエザーストリップ1は、中空シール部3の周壁に蛇腹部21を設けたことにある。
【0052】
上記中空シール部3は、内層11と外層12を重ね合わせるとともに、内層11の内面と外層12の外面の両方に環状の凸部13を設けることにより形成されている。図12に拡大して示すように、上記内層11の凸部13と外層12の凸部13は、略180°の位相をもたせることにより上記内層11の凸部13と外層12の凸部13を互い違いに配置している。他の構成は、第1の実施の形態のウエザーストリップ1と略同じであるので同一構成部分には同一符合を付して重複する説明は省略する。
【0053】
次に、上記第3の実施の形態のウエザーストリップ1の製造方法について説明する。上記蛇腹部を設けたウエザーストリップの製造方法にも図5〜図9および図13に示す製造装置101が使用される。第1の実施の形態のウエザーストリップの製造方法との主たる相違点は、第2の流量調整弁110を進退させることにより、外層12の外面にも環状の凸部13を形成することにある。図13に示すように、上記内層11を形成するに当たっては、上記第1の流量調整弁109を進退させ、上記内層成形部181に供給する樹脂の量を変化させて、内層11の内周面に環状の凸部13を形成する。一方、外層12を形成するに当たっては、上記第2の流量調整弁110を進退させ、上記外層成形部182に供給する樹脂の量を変化させて、外層12の外周面に環状の凸部13を形成する。そして、上記内層11と外層12を重ね合わせることにより中空シール部3の周壁に蛇腹部21が形成されるのである。なお、上記内層11と外層12を成形するに際して、上記第1,第2の流量調整弁109,110の可変度合いを同一とし、第1の流量調整弁109側からの樹脂押出し量が最大の時に、第2の流量調整弁110側からの樹脂押出し量が最小になるようにして、図12に示すように、上記内層11の凸部13と外層12の凸部13の位相を略180°ずらすことにより肉厚が略均一の蛇腹部21が形成される。
【0054】
図14は、第4の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。この実施の形態は車体7のドア開口部7aのコーナー部分7cに相当する部分(図2参照)にのみを蛇腹部21を形成した場合を示す。次に、上記第4の実施の形態のウエザーストリップ1の製造方法について説明する。ウエザーストリップ1は、上記カッター105でカットされるウエザーストリップ1の先端からコーナーに位置する部分までの距離を上記測長機106により測定し、上記コーナーに位置する部分において、上述したように、第1,第2の流量調整弁109,110を操作して、内層11の外周面と外層12の内周面に環状の凸部13を設けることにより形成される。他の構成は、第1の実施例のウエザーストリップ1を形成する場合と同様であるので重複する説明は省略する。
【0055】
図15は、第5の実施の形態のウエザーストリップ1を示す。第5の実施の形態のウエザーストリップ1は、第3の実施の形態のウエザーストリップ1の中空シール部3の外周面を布31で被覆した。中空シール部3の外周面を布31で被覆することにより上記蛇腹を隠してウエザーストリップ1を体裁のよいものにすることができる。他の構成は、第2の実施例のウエザーストリップ1を形成する場合と同様であるので重複する説明は省略する。なお、本発明のウエザーストリップ1は、ウエルトボディサイドウエザーストリップ、トランクウエザーストリップ、バックドアウエザーストリップ等の中空シール部を有するウエザーストリップに適用される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】第1の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図2】ウエザーストリップの使用状態を示す側面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】第2の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図5】ウエザーストリップ製造装置の略示的平面図。
【図6】成形金型の口金ベース部の斜視図。
【図7】第1の口金の斜視図。
【図8】第2の口金の斜視図。
【図9】第3の口金の斜視図。
【図10】第1及び第2の実施の形態のウエザーストリップの製造方法を示す説明図(図5の成形金型部分の断面図)。
【図11】第3の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図12】内層と外層の積層状態を示す断面図。
【図13】第3及び第4の実施の形態のウエザーストリップの製造方法を示す説明図(図5の成形金型部分の断面図)。
【図14】第4の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図15】第5の実施の形態のウエザーストリップの斜視図。
【図16】中空シール部を有するウエザーストリップの問題点を示す説明図。
【図17】従来例の斜視図。
【図18】他の従来例の断面図。
【符号の説明】
【0057】
1…ウエザーストリップ、2…取付基部、3…中空シール部、4…芯金、11…外層、12…内層、13…環状の凸部、101…ウエザーストリップ製造装置、102…成形金型、109…第1の流量調整弁、110…第1の流量調整弁、120…口金ベース部、121…第1の口金、122…第2の口金、123…第3の口金。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付基部と、該取付基部を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部と、を備え、
上記中空シール部の内周面には周方向に沿って多数の環状の凸部が長さ方向に所定の間隔をもって一体に形成されていることを特徴とするウエザーストリップ。
【請求項2】
上記環状の凸部は、上記中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のウエザーストリップ。
【請求項3】
成形金型の口金の第1の押出口から内層用材料を押出すことにより内層を形成し、上記口金の第2の押出口から外層用材料を押出すことにより外層を形成し、これら内層と外層を重ね合わせて中空シール部を形成するウエザーストリップの製造方法であって、
上記第1の押出口から内層用材料の量を可変させて押出すことにより押出し方向に所定の間隔をもって環状の凸部を有する内層を形成するとともに、上記第2の押出口から外層用材料を一定量押出すことにより外層を形成し、その後に上記内層と外層を接合することにより、中空シール部の内周面に環状の凸部を形成することを特徴とするウエザーストリップの製造方法。
【請求項4】
上記ウエザーストリップの中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置において、上記第1の押出口から内層用材料の量を可変して押出すことにより、中空シール部の内周面に、上記環状の凸部を形成することを特徴とする請求項3に記載のウエザーストリップの製造方法。
【請求項5】
取付基部と、該取付基部を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部と、を備え、
上記中空シール部の周壁に蛇腹部を設けたことを特徴とするウエザーストリップ。
【請求項6】
上記中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置に上記蛇腹部を設けたことを特徴とする請求項5に記載のウエザーストリップ。
【請求項7】
成形金型の口金の第1の押出口から内層用材料を押出すことにより内層を形成し、上記口金の第2の押出口から外層用材料を押出すことにより外層を形成し、これら内層と外層を重ね合わせて中空シール部を形成するウエザーストリップの製造方法であって、
上記第1,第2の押出口の可変度合いを同一とし、一方の押出し量が最大の時に、他方の押出し量が最小になるようにして、その後に両者を接合することにより、中空シール部の周壁に蛇腹部を形成することを特徴とするウエザーストリップの製造方法。
【請求項8】
上記ウエザーストリップの中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置において、上記第1,第2の押出口の可変度合いを同一とし、一方の押出し量が最大の時に、他方の押出し量が最小になるようにして、その後に両者を接合することにより、上記中空シール部が折り曲げて使用される部分の中空シール部の周壁に蛇腹部を形成することを特徴とする請求項7に記載のウエザーストリップの製造方法。
【請求項9】
上記中空シール部の外周面を布で被覆したことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のウエザーストリップ。
【請求項1】
取付基部と、該取付基部を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部と、を備え、
上記中空シール部の内周面には周方向に沿って多数の環状の凸部が長さ方向に所定の間隔をもって一体に形成されていることを特徴とするウエザーストリップ。
【請求項2】
上記環状の凸部は、上記中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のウエザーストリップ。
【請求項3】
成形金型の口金の第1の押出口から内層用材料を押出すことにより内層を形成し、上記口金の第2の押出口から外層用材料を押出すことにより外層を形成し、これら内層と外層を重ね合わせて中空シール部を形成するウエザーストリップの製造方法であって、
上記第1の押出口から内層用材料の量を可変させて押出すことにより押出し方向に所定の間隔をもって環状の凸部を有する内層を形成するとともに、上記第2の押出口から外層用材料を一定量押出すことにより外層を形成し、その後に上記内層と外層を接合することにより、中空シール部の内周面に環状の凸部を形成することを特徴とするウエザーストリップの製造方法。
【請求項4】
上記ウエザーストリップの中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置において、上記第1の押出口から内層用材料の量を可変して押出すことにより、中空シール部の内周面に、上記環状の凸部を形成することを特徴とする請求項3に記載のウエザーストリップの製造方法。
【請求項5】
取付基部と、該取付基部を介して自動車のボディパネルに取付けられる中空シール部と、を備え、
上記中空シール部の周壁に蛇腹部を設けたことを特徴とするウエザーストリップ。
【請求項6】
上記中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置に上記蛇腹部を設けたことを特徴とする請求項5に記載のウエザーストリップ。
【請求項7】
成形金型の口金の第1の押出口から内層用材料を押出すことにより内層を形成し、上記口金の第2の押出口から外層用材料を押出すことにより外層を形成し、これら内層と外層を重ね合わせて中空シール部を形成するウエザーストリップの製造方法であって、
上記第1,第2の押出口の可変度合いを同一とし、一方の押出し量が最大の時に、他方の押出し量が最小になるようにして、その後に両者を接合することにより、中空シール部の周壁に蛇腹部を形成することを特徴とするウエザーストリップの製造方法。
【請求項8】
上記ウエザーストリップの中空シール部が折り曲げて使用される車体のウエザーストリップ取付部のコーナー部分に対応する位置において、上記第1,第2の押出口の可変度合いを同一とし、一方の押出し量が最大の時に、他方の押出し量が最小になるようにして、その後に両者を接合することにより、上記中空シール部が折り曲げて使用される部分の中空シール部の周壁に蛇腹部を形成することを特徴とする請求項7に記載のウエザーストリップの製造方法。
【請求項9】
上記中空シール部の外周面を布で被覆したことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のウエザーストリップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−69540(P2007−69540A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−261477(P2005−261477)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000158840)鬼怒川ゴム工業株式会社 (171)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000158840)鬼怒川ゴム工業株式会社 (171)
【Fターム(参考)】
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