説明

オンライン状態制御装置、システム、方法、サービスサーバ、認証サーバ、およびプロキシサーバ、ならびにプログラム

【課題】コネクション型アプリケーションが起動していない端末装置が相手であっても、より容易に、コネクション型アプリケーションによるリアルタイム通信ができるようにする。
【解決手段】オンライン状態制御システムは、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断部104と、ネットワーク接続判断部101によりネットワーク120との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部104によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定部105とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークで接続されている端末装置間のデータコネクションによる接続(オンライン)の状態を制御するオンライン状態制御装置、システム、、方法、サービスサーバ、認証サーバ、およびプロキシサーバ、ならびにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線端末(携帯電話、PDA等)の高機能化、および無線ネットワークの大容量化に伴い、外出先においても、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションを行うアプリケーションが利用されている。これらのアプリケーションは、アプリケーションの利用ユーザ,メッセージ,および接続(オンライン)状態を管理するサービスサーバと、端末装置との間でデータコネクションを確立する。これにより、複数の端末との各々のデータコネクション(データセッション)の間でアクティブな状態を保持し、各端末間でのメッセージなどの即時的な送受信を可能としている。このようなアプリケーションをコネクション型アプリケーションと定義し、アクティブなデータセッションを保持している(データコネクションを確立している)状態をオンライン状態と定義する。
【0003】
一方、無線端末は小型軽量であることからバッテリの持続時間が短く、また、無線ネットワークの接続コストも高い。従って、上述したようなコネクション型アプリケーションを常に無線端末上で動作させ、オンライン状態を維持することは困難である。このため、無線端末上でコネクション型アプリケーションが常時動作していなくても、即時的なコミュニケーションを実現したいという要求がある。
【0004】
このような要求に対し、上述したようなアプリケーションが動作していなくてもメッセージの受信を可能とするために、コネクション型アプリケーションとサービスサーバ間でコネクションが保持されていなくても、サービスサーバにて仮想的にオンライン状態であると見なす技術がある(非特許文献1,2参照)。
【0005】
この技術においては、無線端末Aが仮想的なオンライン状態の場合、サービスサーバは他のコネクション型アプリケーション(無線端末B)からのメッセージを受け付ける。このようにメッセージを受け付けたサービスサーバは、電子メールやショートメッセージなどのアクティブなデータセッションを保持せずデータを送るコネクションレス型アプリケーションで、無線端末Aにメッセージを受信した旨を伝える。
【0006】
無線端末Aがネットワークに接続されていれば、上述したコネクションレス型アプリケーションによる通知が無線端末Aに受信される。このようにして受信された通知を契機とし、通知を受けた無線端末側でコネクション型アプリケーションが起動されれば、サービスサーバとコネクションが確立され、無線端末間でメッセージの送受信を行うことが可能となる。この技術によれば、無線端末でコネクション型アプリケーションが動作していなくても、仮想的にデータコネクションが確立している(オンライン)状態としている。
【0007】
また、データセッションを用いた通信ができない場合、相手先に他の通信手段で通知を行う技術もある(非特許文献3,特許文献1,2,3参照)。この技術では、ネットワークの通信品質や無線端末種別などの条件に基づき、無線端末上に搭載されたプレゼンスエンジンが、ユーザの状態やアプリケーション設定等を決定し、これらをプレゼンス情報として無線端末間で共有する。
【0008】
無線端末(自端末)が他の無線端末(他端末)にプレゼンス情報を問い合わせた際、電源断や通信エリア外のため応答がなかった場合、他端末の代わりにプレゼンス機能を保持しているバックアップサーバに問い合わせを行い、応答のない他端末のユーザの現況や他の連絡方法を受信する。これにより、自端末のユーザは、他の連絡方法により他端末のユーザに対して通知を行うことができる。
【0009】
また、他端末がデータを受信できない状態においては、他端末の代わりに預かり再送サーバがデータを預かり、無線端末が復帰した後に、無線端末におけるアプリケーションに預かっている旨を通知し、預かっているデータが他端末にダウンロードできるようにする。これらの機能により、無線端末が通信エリア外にいるなど、無線端末上でアプリケーションが常時動作していなくても、他の無線端末に通知したプレゼンス情報により、無線端末の利用者間で通知を行うことができ、またアプリケーション起動後に預かりメッセージを受信できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許3800531号公報
【特許文献2】特許3964719号公報
【特許文献3】特開2004−21420号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】http://wlmobile.spaces.live.com/blog/cns!9BF1787F38CFBF1C!113.entry
【非特許文献2】http://messenger.live.jp/mobile/application/index.htm
【非特許文献3】「ユビキタスサービスに向けたアクセス統合サービス実現技術FieldCast」、NTT技術ジャーナル、2002年、第14巻、第6号、p.26−29。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、仮想的にオンライン状態とする技術では、無線端末が無線ネットワーク圏内に存在しているかどうかなど、端末とネットワークとの接続状態によらず、他の無線端末におけるコネクション型アプリケーションにオンライン状態であると通知する。このため、例えば、無線端末が無線ネットワーク圏内に存在せず、コネクションレス型アプリケーションによるメッセージの送受信が行えない場合は、オンライン状態と通知しているにもかかわらず、コネクション型アプリケーションによるリアルタイム通信を確立させることができないという問題がある。
【0013】
また、プレゼンス情報を用いる技術では、オフラインの無線端末に対し通信を行おうとする場合、まず、無線端末がオフラインであることを確認し、次いで、バックアップサーバから連絡方法を取得し、指定された他の連絡方法で通信を行いたい旨を通知することになる。このため、この技術では、まず、要求元の無線端末側に、一定の手順が必要となるという問題がある。また、要求先の無線端末においては、リアルタイム通信を実現するためのコネクション型アプリケーションが起動されるまでに一定の時間が必要となるという問題がある。
【0014】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、コネクション型アプリケーションが起動していない端末装置が相手であっても、より容易に、コネクション型アプリケーションによるリアルタイム通信ができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係るオンライン状態制御装置は、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段とを少なくとも備える。
【0016】
上記オンライン状態制御装置において、ネットワーク接続判断手段は、端末装置より送出される接続確認情報により端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断すればよい。
【0017】
上記オンライン状態制御装置において、端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段を備えるようにしてもよい。また、データコネクション確立手段が確立している各データコネクションの間を中継する中継手段を備えるようにしてもよい。
【0018】
また、本発明に係るオンライン状態制御システムは、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段と、データコネクション確立手段が確立している各データコネクションの間を中継する中継手段と、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段とを備えるサービスサーバと、端末装置からのネットワークへの接続要求に対して認証を行う認証手段と、サービスサーバからの要求に基づき、端末装置より送出される接続確認情報をもとに、端末装置とネットワークとの接続が確立している状態をサービスサーバに対して通知する接続状態通知手段とを備えるネットワーク認証サーバとを少なくとも備え、ネットワーク接続判断手段は、接続状態通知手段からの通知を元に、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断する。
【0019】
また、本発明に係るサービスサーバは、端末装置とネットワークとの接続が確立している状態の通知を受け付けて端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段と、データコネクション確立手段が確立している各データコネクションの間を中継する中継手段と、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段とを少なくとも備える。
【0020】
また、本発明に係る認証サーバは、端末装置からのネットワークへの接続要求に対して認証を行う認証手段と、サービスサーバからの要求に基づき、端末装置より送出される接続確認情報をもとに、端末装置とネットワークとの接続が確立している状態をサービスサーバに対して通知する接続状態通知手段とを少なくとも備える。
【0021】
また、本発明に係るオンライン状態制御システムは、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段と、このデータコネクション確立手段が確立したデータコネクションの状態を通知する転送手段と、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段とを備えるプロキシサーバと、このプロキシサーバからの通知に基づき、データコネクション確立手段が確立している各データコネクションの間を中継する中継手段を備えるサービスサーバと、端末装置からのネットワークへの接続要求に対して認証を行う認証手段と、プロキシサーバからの要求に基づき、端末装置より送出される接続確認情報をもとに、端末装置とネットワークとの接続が確立している状態をプロキシサーバに対して通知する接続状態通知手段とを備えるネットワーク認証サーバとを少なくとも備え、ネットワーク接続判断手段は、接続状態通知手段からの通知を元に、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断する。
【0022】
また、本発明に係るプロキシサーバは、端末装置とネットワークとの接続が確立している状態の通知を受け付けて端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段と、このデータコネクション確立手段が確立したデータコネクションの状態を通知する転送手段と、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段とを少なくとも備える。
【0023】
また、本発明に係るオンライン状態制御方法は、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断ステップと、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断ステップと、ネットワーク接続判断ステップにより接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断ステップによりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定ステップと、この端末状態設定ステップにより仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知ステップとを備える。
【0024】
また、本発明に係るプログラムは、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断機能と、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断機能と、ネットワーク接続判断機能により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断機能によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定機能と、この端末状態設定機能により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知機能とをコンピュータに実現させる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明によれば、端末装置のネットワーク接続の判断とデータコネクションの判断とにより、端末装置と仮想的にデータコネクションが確立していると設定し、端末装置に対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するようにしたので、コネクション型アプリケーションが起動していない端末装置が相手であっても、より容易に、コネクション型アプリケーションによるリアルタイム通信ができるようになるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態1におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるオンライン状態制御システムの動作例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態2におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2におけるオンライン状態制御システムの動作例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態3におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。
【図6】本発明の実施の形態3におけるオンライン状態制御システムの動作例を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態4におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。
【図8】本発明の実施の形態4におけるオンライン状態制御システムの動作例を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態5におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【0028】
[実施の形態1]
始めに、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるオンライン状態制御装置の構成を示す構成図である。このオンライン状態制御装置は、ネットワーク120を介し、端末装置A131および端末装置B132を含む複数の端末装置と接続可能とされている。例えば、ネットワーク120は、無線WAN(3GPP,3GPP2)や無線MAN(IEEE802.16/20)、無線LAN(IEEE802.x)などの無線によるネットワークや、携帯電話網などである。また、端末装置は、上述したようなネットワーク120に接続可能な、例えば、無線通信機能を備えたPDA(Personal Data Assistance)や、携帯電話である。
【0029】
このように複数の端末装置と接続可能とされているオンライン状態制御装置は、まず、端末装置A131とネットワーク120との接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断部101を備える。ネット枠接続判断部101は、例えば端末装置A131や端末装置B132などのいずれかの端末装置より送出される接続確認情報により、上述した判断を行う。ネットワーク接続判断部101は、例えば、予め登録されている端末装置A131および端末装置B132について、ネットワーク120との接続確立の判断を行う。また、ネットワーク接続判断部101は、過去にデータコネクションの確立がなされている記録がある端末装置A131および端末装置B132に対し、ネットワーク120との接続確立の判断を行う。
【0030】
例えば、無線端末装置から送出されたネットワーク120への接続要求や、携帯電話に対して送出した接続確認信号(ビーコン)に対する携帯電話からの応答の有無などの接続確認情報により、ネットワーク接続判断部101は、ネットワーク120への接続確立を判断する。ここで、例えば、携帯電話が通話可能なエリア内に存在している状態も、携帯電話が携帯電話網(ネットワーク)に接続しているものとする。
【0031】
また、例えば、無線端末装置がネットワーク120に接続するときの認証を行う認証サーバより、接続要求が受け付けられてる状態を示す情報を取得することで、ネットワーク120との接続確立状態を判断してもよい。また、携帯電話が通話可能エリアに存在していることを示す情報を携帯電話基地局より取得することで、ネットワーク120との接続確立状態を判断してもよい。
【0032】
また、オンライン状態制御装置は、端末装置からの要求に基づいて要求元の端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立部102と、データコネクション確立部102が確立している各データコネクションの間を中継する中継部103とを備える。データコネクション確立部102がデータコネクションを確立した端末装置が、オンライン状態となる。
【0033】
例えば、利用者が端末装置B132でコネクション型アプリケーションを起動することで、ネットワーク120にデータコネクションの確立要求が送出され、この確立要求がネットワーク120を介してオンライン状態制御装置に受け付けられる。この確立要求に対し、データコネクション確立部102は、要求元の端末装置B132とのデータコネクションを確立してオンライン状態となる。このようにして、各端末装置とのデータコネクションが確立している状態で、中継部103により各データコネクションの間を中継することで、異なる端末装置の間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現される。
【0034】
また、オンライン状態制御装置は、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断部104と、ネットワーク接続判断部101によりネットワーク120との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部104によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定部105とを備える。
【0035】
例えば、携帯電話である端末装置A131が、通話可能なエリア内に存在しているが、前述したようなコネクション型アプリケーションは起動していない状態とする。この場合、ネットワーク接続判断部101により、端末装置A131は、ネットワーク120と接続しているものと判断される。一方、データコネクション判断部104は、端末装置A131とのデータコネクションは確立していないものと判断する。従って、端末状態設定部105は、上述した状態の端末装置A131は、仮想的にデータコネクションが確立しているもの(仮想オンライン状態)と設定する。
【0036】
なお、端末状態設定部105は、ネットワーク接続判断部101により、端末装置A131は、ネットワーク120と接続していないと判断されると、端末装置A131は、データコネクションが確立されていないオフライン状態であると設定する。また、端末状態設定部105は、データコネクション判断部104により、端末装置A131とのデータコネクションが確立してるものと判断されると、端末装置A131は、データコネクションが確立されているもの(オンライン状態)と設定する。
【0037】
また、オンライン状態制御装置は、例えば、端末状態設定部105により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置A131の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置A131にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知部106を備える。データコネクション確立要求送出通知部106は、例えば、端末装置A131の仮想データコネクションに対する、端末装置B132によるデータコネクションの中継の要求を受け付けると、端末装置A131にデータコネクションの確立要求の送出を通知する。
【0038】
データコネクション確立要求送出通知部106は、例えば、電子メールやショートメッセージなどのコネクションレス型アプリケーションにより、端末装置A131に対し、データコネクションの確立要求の送出を通知する。この通知により、端末装置A131の利用者が、端末装置A131でコネクション型アプリケーションを起動し、コネクション型アプリケーションが動作している状態とすれば、まず、端末装置A131よりデータコネクションの確立要求が送出される。なお、受け付けた通知により、端末装置A131のコネクションレス型アプリケーションが、自動的にコネクション型アプリケーションを起動しても良い。
【0039】
例えば、データコネクション確立要求送出通知部106が、通知メッセージに、MIME(Multipurpose Internet Mail Extension)などを用い、コネクション型アプリケーションを起動するために必要なデータを格納すればよい。このような通知メッセージを受け付けた端末装置では、コネクションレス型アプリケーションが、受け付けた通知メッセージに格納されているデータを元に、コネクション型アプリケーションを起動させることができる。
【0040】
起動されたコネクション型アプリケーションにより送出される確立要求により、データコネクション確立部102が、端末装置A131とのデータコネクションを確立する。次いで、中継部103が、端末装置A131とのデータコネクション、および端末装置B132とのデータコネクションを中継する。この結果、端末装置A131と端末装置B132との間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現されるようになる。
【0041】
以上に説明したように、本実施の形態によるオンライン状態制御装置によれば、コネクション型アプリケーションが起動していない端末装置A131が相手であっても、コネクション型アプリケーションにより、端末装置B132との間のリアルタイム通信ができるようなる。また、利用者にとっては、煩雑な操作手順を必要とせずに、より容易にメッセンジャーサービスなどのリアルタイムコミュニケーションサービスが利用できるようになる。
【0042】
次に、本実施の形態におけるオンライン状態制御装置の動作(オンライン状態制御方法)について、図2のフローチャートを用いて説明する。まず、データコネクション確立部102が、データコネクションの確立要求を受け付けると(ステップS201のY)、ステップS202で、要求を受け付けた端末装置とのデータコネクションを確立する。ここで、以下では、端末装置B132からのデータコネクション要求が受け付けられてデータコネクションが確立されているが、端末装置A131からのデータコネクション要求は受け付けられていない場合を考える。
【0043】
次に、ステップS203で、ネットワーク接続判断部101が、登録されている端末装置A131,端末装置B132に関し、もしくは、データコネクションの確立記録がある端末装置A131,端末装置B132に関し、端末装置より送出される接続確認情報により端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断する。ステップS203で、ネットワーク接続が確立していると判断された端末装置A131,および端末装置B132に対し(ステップS203のY)、ステップS204で、データコネクション判断部104がデータコネクションの確立を判断する。ステップS204で、データコネクションが確立していないと判断された端末装置A131に対し(ステップS204のN)、ステップS205で、端末状態設定部105が、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する。
【0044】
この後、仮想的にデータコネクションが確立していると設定された端末装置A131の仮想データコネクションに対して端末装置B132によるデータコネクションの中継要求を受け付けると(ステップS206のY)、データコネクション確立要求送出通知部106が、端末装置A131にデータコネクションの確立要求の送出を通知する。この後、端末装置A131よりデータコネクションの確立要求が送出されると、データコネクション確立部102が、端末装置A131とのデータコネクションを確立し、中継部103が、端末装置A131とのデータコネクション、および端末装置B132とのデータコネクションを中継する。
【0045】
なお、仮想データコネクションの設定に際し、端末装置との間のネットワーク(回線)の種別を判断し、ネットワークが広帯域の場合は大容量データの送受信が可能と設定し、ネットワークが狭帯域の場合は、大容量のデータの送受信ができないものと設定してもよい。このネットワーク帯域の判断は、設定されている接続料金に基づいて判断してもよい。このように、ネットワークの帯域判断をすることで、送受するデータ量を制限することが可能となり、例えば、端末装置における電源の節約を考慮することが可能となる。また、端末装置の現在位置を示すエリア情報をもとに、上述同様の判断を行うようにしてもよい。これらは、端末装置を用いているユーザにより別途に設定されているようにすればよい。
【0046】
ここで、本発明においては、ネットワーク接続判断部101が、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断し、また、データコネクション判断部104が、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断し、端末状態設定部105が、ネットワーク接続判断部101により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部104によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定し、データコネクション確立要求送出通知部106が、端末状態設定部105により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知することが重要である。
【0047】
言い換えると、本発明は、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断部101と、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断部104と、ネットワーク接続判断部101により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部104によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定部105と、この端末状態設定部105により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知部106とを備えていることが重要である。
【0048】
これらを備えることにより、本発明によれば、コネクション型アプリケーションが起動していない端末装置が相手であっても、コネクション型アプリケーションにより、端末装置との間のリアルタイム通信ができるようなる。例えば、コンテンツの提供を行うなどのサービスを行うアプリケーションサーバからの端末装置に対する接続要求に対応し、端末状態設定部105が設定した端末状態(仮想オンライン状態)を、アプリケーションサーバに通知するようにしてもよい。この後、データコネクション確立要求送出通知部106からの通知により、端末との間でデータコネクションが確立されれば、アプリケーションサーバからのリアルタイムがコンテンツ配信が可能となる。
【0049】
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図3は、本発明の実施の形態2におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。このオンライン状態制御システムは、サービスサーバ300がネットワーク認証サーバ310に接続し、また、ネットワーク認証サーバ310が、無線ネットワーク320を介し、無線端末装置A331および無線端末装置B332を含む複数の無線端末装置と接続可能とされている。例えば、無線ネットワーク320は、無線WAN(3GPP,3GPP2)や無線MAN(IEEE802.16/20)などの無線によるネットワークや、携帯電話網などである。また、無線端末装置は、上述したような無線ネットワーク320に接続可能な、例えば、無線通信機能を備えたPDA(Personal Data Assistance)や、携帯電話である。
【0050】
サービスサーバ300は、まず、例えば無線端末装置A331や無線端末装置B332などのいずれかの無線端末装置より送出される接続確認情報をもとに、無線端末装置A331と無線ネットワーク320との接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断部301を備える。本実施の形態では、ネットワーク認証サーバ310より上述した接続確認情報を取得する。ネットワーク接続判断部301は、例えば、予め登録されている無線端末装置A331および無線端末装置B332について、無線ネットワーク320との接続確立の判断を行う。また、ネットワーク接続判断部301は、過去にデータコネクションの確立がなされている記録がある無線端末装置A331および無線端末装置B332に対し、無線ネットワーク320との接続確立の判断を行う。
【0051】
例えば、無線端末装置から送出された無線ネットワーク320への接続要求や、携帯電話に対して送出した接続確認信号(ビーコン)に対する携帯電話からの応答の有無などの接続確認情報により、ネットワーク接続判断部301は、無線ネットワーク320への接続確立を判断する。ここで、例えば、携帯電話が通話可能なエリア内に存在している状態も、携帯電話が携帯電話網(ネットワーク)に接続しているものとする。
【0052】
また、サービスサーバ300は、無線端末装置からの要求に基づいて要求元の無線端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立部302と、データコネクション確立部302が確立している各データコネクションの間を中継する中継部303とを備える。
【0053】
例えば、利用者が無線端末装置B332でコネクション型アプリケーションを起動することで、無線ネットワーク320にデータコネクションの確立要求が送出され、この確立要求が無線ネットワーク320を介してサービスサーバ300に受け付けられる。この確立要求に対し、データコネクション確立部302は、要求元の無線端末装置B332とのデータコネクションを確立してオンライン状態とする。このようにして、各無線端末装置とのデータコネクションが確立している状態で、中継部303により各データコネクションの間を中継することで、異なる無線端末装置の間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現される。
【0054】
また、サービスサーバ300は、無線端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断部304と、ネットワーク接続判断部301により無線ネットワーク320との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部304によりデータコネクションが確立していないことが判断された無線端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定部305とを備える。
【0055】
例えば、携帯電話である無線端末装置A331が、通話可能なエリア内に存在しているが、前述したようなコネクション型アプリケーションは起動していない状態とする。この場合、ネットワーク接続判断部301により、無線端末装置A331は、無線ネットワーク320と接続しているものと判断される。一方、データコネクション判断部304は、無線端末装置A331とのデータコネクションは確立していないものと判断する。従って、端末状態設定部305は、上述した状態の無線端末装置A331は、仮想的にデータコネクションが確立しているものと設定する。
【0056】
また、サービスサーバ300は、例えば、端末状態設定部305により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている無線端末装置A331の仮想データコネクションに対する、無線端末装置B332によるデータコネクションの中継の要求を受け付けて、無線端末装置A331にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知部306を備える。データコネクション確立要求送出通知部306は、例えば、電子メールやショートメッセージなどのコネクションレス型アプリケーションにより、無線端末装置A331に対し、データコネクションの確立要求の送出を通知する。
【0057】
一方、ネットワーク認証サーバ310は、無線端末装置A331および無線端末装置B332を含む複数の無線端末装置の各々からの無線ネットワーク320への接続要求に対して認証を行う認証部311を備える。認証部311は、無線端末装置から接続要求と共に送出される識別情報を含む接続確認情報を受け付けて認証を行う。また、ネットワーク認証サーバ310は、無線ネットワーク320と接続されている無線端末装置の接続管理を行う接続管理部312を備える。接続管理部312は、接続要求と共に受け付けた接続確認情報を元として無線端末装置の無線ネットワーク320に対する接続状態を管理する。
【0058】
加えて、ネットワーク認証サーバ310は、ネットワーク接続判断部301からの要求に基づき、無線端末装置A331や無線端末装置B332と無線ネットワーク320との接続状態を示す情報(接続情報)を送出する接続状態通知部313を備える。接続状態通知部313は、例えば、接続確認情報をもとに管理されている接続情報を、ネットワーク接続判断部301に通知する。
【0059】
無線端末装置A331および無線端末装置B332は、ネットワーク認証サーバ310の認証部311で認証されると、無線ネットワーク320と接続可能となり、サービスサーバ300との間でデータコネクションが確立可能となる。
【0060】
このように、無線端末装置A331および無線端末装置B332が無線ネットワーク320に接続されている状態で、前述したような、無線端末装置B332のデータコネクションの確立や、無線端末装置A331に対し、データコネクションの確立要求送出の通知が行える。
【0061】
この通知により、無線端末装置A331の利用者もしくはコネクションレス型アプリケーションが、無線端末装置A331でコネクション型アプリケーションを起動し、コネクション型アプリケーションが動作している状態とすれば、まず、無線端末装置A331よりデータコネクションの確立要求が送出される。この要求により、データコネクション確立部302が、無線端末装置A331とのデータコネクションを確立する。次いで、中継部303が、無線端末装置A331とのデータコネクション、および無線端末装置B332とのデータコネクションを中継する。この結果、無線端末装置A331と無線端末装置B332との間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現されるようになる。
【0062】
以上に説明したように、本実施の形態によるオンライン状態制御システムによれば、コネクション型アプリケーションが起動していない無線端末装置A331が相手であっても、コネクション型アプリケーションにより、無線端末装置B332との間のリアルタイム通信ができるようなる。また、利用者にとっては、煩雑な操作手順を必要とせずに、より容易にメッセンジャーサービスなどのリアルタイムコミュニケーションサービスが利用できるようになる。
【0063】
次に、本実施の形態におけるオンライン状態制御システムの動作(オンライン状態制御方法)について、図4の説明図を用いて説明する。まず、無線端末装置A331からの無線ネットワーク320への接続要求が送出されると(ステップS401)、ネットワーク認証サーバ310では、認証部311が、接続の認証を行う(ステップS402)。この認証が成立すると、認証部311は、認証が成立したことを無線端末装置A331に通知する(ステップS403)。この後、無線端末装置A331は、回線接続状態とする(ステップS404)。
【0064】
一方、無線端末装置B332からの無線ネットワーク320への接続要求が送出されると(ステップS405)、ネットワーク認証サーバ310では、認証部311が、接続の認証を行う(ステップS406)。この認証が成立すると、認証部311は、認証が成立したことを無線端末装置B332に通知する(ステップS407)。この後、無線端末装置B332は、回線接続状態とする(ステップS408)。
【0065】
次に、無線端末装置B332の利用者の操作により無線端末装置B332のコネクション型アプリケーション(アプリケーションB)が起動され(ステップS409)、アプリケーションBによりデータコネクション確立の要求が送出される(ステップS410)。このようにして送出されたデータコネクションの確立要求は、サービスサーバ300のデータコネクション確立部302で受け付けられ、無線端末装置B332とのデータコネクションが確立される。
【0066】
次に、サービスサーバ300では、ネットワーク接続判断部301が、ネットワーク認証サーバ310に、接続確認情報の送出を要求する(ステップS411)。この要求を受け付けたネットワーク認証サーバ310では、接続状態通知部313が、接続確認情報をネットワーク接続判断部301に通知する(ステップS412)。この通知により、ネットワーク接続判断部301は、無線端末装置A331および無線端末装置B332が、回線接続状態であることを確認する(ステップS413)。
【0067】
次に、サービスサーバ300では、データコネクション判断部304が、無線端末装置A331および無線端末装置B332とのデータコネクションの確立を確認する(ステップS414)。ここで、データコネクション判断部304は、無線端末装置A331とのデータコネクションが確立していないことを判断し、無線端末装置B332とのデータコネクションが確立していることを判断する。
【0068】
次に、サービスサーバ300では、端末状態設定部305が、無線端末装置A331および無線端末装置B332のデータコネクション確立の状態を設定する(ステップS415)。ここで、端末状態設定部305は、無線ネットワーク320との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部304によりデータコネクションが確立していないことが判断された無線端末装置A331は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する。なお、無線ネットワーク320との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部304によりデータコネクションが確立しているとが判断された無線端末装置B332は、データコネクションが確立していると設定する。
【0069】
次に、サービスサーバ300は、無線端末装置A331の仮想的にデータコネクションが確立している状態を、無線端末装置B332のアプリケーションBに通知する(ステップS416)。この通知を受け付けたアプリケーションB(無線端末装置B332)では、状態を認識した利用者の操作により、無線端末装置A331とのリアルタイムにコミュニケーションの要求および無線端末装置A331へのメッセージが送出される(ステップS417)。これにより、サービスサーバ300では、中継部303がメッセージを受け付けて一時保存し、データコネクション確立要求送出通知部306が、無線端末装置A331にデータコネクションの確立要求の送出を通知する(ステップS418)。
【0070】
この通知を受けた無線端末装置A331では、通知を確認した利用者の操作もしくはコネクションレス型アプリケーションの動作(ステップS419)により、無線端末装置A331のコネクション型アプリケーション(アプリケーションA)が起動され(ステップS420)、アプリケーションAによりデータコネクション確立の要求が送出される(ステップS421)。この要求を受け付けたサービスサーバ300では、データコネクション確立部3022がアプリケーションAとのデータコネクションを確立し、中継部303が受け付けて一時保存したアプリケーションBからのメッセージを、アプリケーションAに送信する(ステップS422)。
【0071】
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図5は、本発明の実施の形態3におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。このオンライン状態制御システムは、サービスサーバ500がプロキシサーバ510を介してネットワーク認証サーバ310に接続し、また、ネットワーク認証サーバ310が、無線ネットワーク320を介し、無線端末装置A331および無線端末装置B332を含む複数の無線端末装置と接続可能とされている。
【0072】
サービスサーバ500は、プロキシサーバ510からの通知に基づき、確立している各データコネクションの間を中継する中継部501と、プロキシサーバ510より通知された端末状態を記憶する端末状態記憶部502を備える。
【0073】
次に、プロキシサーバ510は、まず、例えば無線端末装置A331や無線端末装置B332などのいずれかの無線端末装置より送出される接続確認情報をもとに、無線端末装置A331と無線ネットワーク320との接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断部511を備える。本実施の形態では、ネットワーク認証サーバ310より上述した接続確認情報を取得する。ネットワーク接続判断部511は、例えば、予め登録されている無線端末装置A331および無線端末装置B332について、無線ネットワーク320との接続確立の判断を行う。また、ネットワーク接続判断部511は、過去にデータコネクションの確立がなされている記録がある無線端末装置A331および無線端末装置B332に対し、無線ネットワーク320との接続確立の判断を行う。
【0074】
また、プロキシサーバ510は、無線端末装置からの要求に基づいて要求元の無線端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立部512を備える。この実施の形態では、例えば、利用者が無線端末装置B332でコネクション型アプリケーションを起動することで、無線ネットワーク320にデータコネクションの確立要求が送出され、この確立要求が無線ネットワーク320を介してデータコネクション確立部512に受け付けられる。この確立要求に対し、データコネクション確立部512は、要求元の無線端末装置B332とのデータコネクションを確立する。プロキシサーバ510では、このようにしてデータコネクションが確立した無線端末装置とサービスサーバ500との間を中継する。
【0075】
本実施の形態では、上述したようにすることで、プロキシサーバ510を介して各無線端末装置とのデータコネクションが確立している状態で、中継部501により各データコネクションの間を中継することで、異なる無線端末装置の間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現される。
【0076】
また、プロキシサーバ510は、データコネクション確立部512がデータコネクションを確立したことを、サービスサーバ500に通知する転送部513を備える。
【0077】
また、プロキシサーバ510は、無線端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断部514と、ネットワーク接続判断部511により無線ネットワーク320との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部514によりデータコネクションが確立していないことが判断された無線端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定部515とを備える。また、端末状態設定部515は、設定した端末状態をサービスサーバ500の端末状態記憶部502に通知する。
【0078】
例えば、携帯電話である無線端末装置A331が、通話可能なエリア内に存在しているが、前述したようなコネクション型アプリケーションは起動していない状態とする。この場合、ネットワーク接続判断部511により、無線端末装置A331は、無線ネットワーク320と接続しているものと判断される。一方、データコネクション判断部514は、無線端末装置A331とのデータコネクションは確立していないものと判断する。従って、端末状態設定部515は、上述した状態の無線端末装置A331は、仮想的にデータコネクションが確立しているものと設定する。
【0079】
また、プロキシサーバ510は、例えば、端末状態設定部515により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている無線端末装置A331の仮想データコネクションに対する、無線端末装置B332によるデータコネクションの中継の要求を受け付けて、無線端末装置A331にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知部516を備える。データコネクション確立要求送出通知部516は、例えば、電子メールやショートメッセージなどのコネクションレス型アプリケーションにより、無線端末装置A331に対し、データコネクションの確立要求の送出を通知する。
【0080】
一方、ネットワーク認証サーバ310は、無線端末装置A331および無線端末装置B332を含む複数の無線端末装置の各々からの無線ネットワーク320への接続要求に対して認証を行う認証部311を備える。認証部311は、無線端末装置から接続要求と共に送出される識別情報を含む接続確認情報を受け付けて認証を行う。また、ネットワーク認証サーバ310は、無線ネットワーク320と接続されている無線端末装置の接続管理を行う接続管理部312を備える。接続管理部312は、接続要求と共に受け付けた接続確認情報を元として無線端末装置の無線ネットワーク320に対する接続状態を管理する。
【0081】
加えて、ネットワーク認証サーバ310は、ネットワーク接続判断部301からの要求に基づき、無線端末装置A331や無線端末装置B332と無線ネットワーク320との接続状態を示す情報(接続情報)を送出する接続状態通知部313を備える。接続状態通知部313は、例えば、接続確認情報をもとに管理されている接続情報を、ネットワーク接続判断部301に通知する。
【0082】
無線端末装置A331および無線端末装置B332は、ネットワーク認証サーバ310の認証部311で認証されると、無線ネットワーク320と接続可能となり、サービスサーバ500との間でデータコネクションが確立可能となる。
【0083】
このように、無線端末装置A331および無線端末装置B332が無線ネットワーク320に接続されている状態で、前述したような、無線端末装置B332のデータコネクションの確立や、無線端末装置A331に対し、データコネクションの確立要求送出の通知が行える。
【0084】
この通知により、無線端末装置A331の利用者もしくはコネクションレス型アプリケーションが、無線端末装置A331でコネクション型アプリケーションを起動し、コネクション型アプリケーションが動作している状態とすれば、まず、無線端末装置A331よりデータコネクションの確立要求が送出される。この要求により、データコネクション確立部512が、無線端末装置A331とのデータコネクションを確立する。次いで、中継部501が、無線端末装置A331とのデータコネクション、および無線端末装置B332とのデータコネクションを中継する。この結果、無線端末装置A331と無線端末装置B332との間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現されるようになる。
【0085】
以上に説明したように、本実施の形態によるオンライン状態制御システムによれば、コネクション型アプリケーションが起動していない無線端末装置A331が相手であっても、コネクション型アプリケーションにより、無線端末装置B332との間のリアルタイム通信ができるようなる。また、利用者にとっては、煩雑な操作手順を必要とせずに、より容易にメッセンジャーサービスなどのリアルタイムコミュニケーションサービスが利用できるようになる。
【0086】
次に、本実施の形態におけるオンライン状態制御システムの動作(オンライン状態制御方法)について、図6の説明図を用いて説明する。まず、無線端末装置A331からの無線ネットワーク320への接続要求が送出されると(ステップS601)、ネットワーク認証サーバ310では、認証部311が、接続の認証を行う(ステップS602)。この認証が成立すると、認証部311は、認証が成立したことを無線端末装置A331に通知する(ステップS603)。この後、無線端末装置A331は、回線接続状態とする(ステップS604)。
【0087】
一方、無線端末装置B332からの無線ネットワーク320への接続要求が送出されると(ステップS605)、ネットワーク認証サーバ310では、認証部311が、接続の認証を行う(ステップS606)。この認証が成立すると、認証部311は、認証が成立したことを無線端末装置B332に通知する(ステップS607)。この後、無線端末装置B332は、回線接続状態とする(ステップS608)。
【0088】
次に、無線端末装置B332の利用者の操作により無線端末装置B332のコネクション型アプリケーション(アプリケーションB)が起動され(ステップS609)、アプリケーションBによりデータコネクション確立の要求が送出される(ステップS610)。このようにして送出されたデータコネクションの確立要求は、プロキシサーバ510データコネクション確立部512で受け付けられ、無線端末装置B332とのデータコネクションが確立される。
【0089】
次に、プロキシサーバ510では、ネットワーク接続判断部511が、ネットワーク認証サーバ310に、接続確認情報の送出を要求する(ステップS611)。この要求を受け付けたネットワーク認証サーバ310では、接続状態通知部313が、接続確認情報をネットワーク接続判断部511に通知する(ステップS612)。この通知により、ネットワーク接続判断部511は、無線端末装置A331および無線端末装置B332が、回線接続状態であることを確認する(ステップS613)。
【0090】
次に、プロキシサーバ510では、データコネクション判断部514が、無線端末装置A331および無線端末装置B332とのデータコネクションの確立を確認する(ステップS614)。ここで、データコネクション判断部514は、無線端末装置A331とのデータコネクションが確立していないことを判断し、無線端末装置B332とのデータコネクションが確立していることを判断する。
【0091】
次に、プロキシサーバ510では、端末状態設定部515が、無線端末装置A331および無線端末装置B332のデータコネクション確立の状態を設定する(ステップS615)。ここで、端末状態設定部515は、無線ネットワーク320との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部514によりデータコネクションが確立していないことが判断された無線端末装置A331は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する。なお、無線ネットワーク320との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部514によりデータコネクションが確立しているとが判断された無線端末装置B332は、データコネクションが確立していると設定する。
【0092】
次に、プロキシサーバ510は、無線端末装置A331の仮想的にデータコネクションが確立している状態を、無線端末装置B332のアプリケーションBに通知する(ステップS616)。この通知を受け付けたアプリケーションB(無線端末装置B332)では、利用者の操作により、無線端末装置A331とのリアルタイムにコミュニケーションの要求および無線端末装置A331へのメッセージが送出される(ステップS617)。これらは、プロキシサーバ510を介してサービスサーバ500に送信される(ステップS618)。サービスサーバ500では、中継部501がメッセージを受け付けて一時保存し、この旨をプロキシサーバ510に通知する(ステップS619)。この通知を受け付けたデータコネクション確立要求送出通知部516は、無線端末装置A331にデータコネクションの確立要求の送出を通知する(ステップS620)。
【0093】
この通知を受けた無線端末装置A331では、利用者の操作(ステップS621)により、無線端末装置A331のコネクション型アプリケーション(アプリケーションA)が起動され(ステップS622)、アプリケーションAによりデータコネクション確立の要求が送出される(ステップS623)。この要求を受け付けたプロキシサーバ510では、データコネクション確立部512がアプリケーションAとのデータコネクションを確立し、この旨をサービスサーバ500に通知する(ステップS624)。この通知を受け付けたサービスサーバ500では、中継部501が受け付けて一時保存したアプリケーションBからのメッセージを、プロキシサーバ510に送信する(ステップS625)。メッセージを受け付けたプロキシサーバ510では、受け付けたメッセージをアプリケーションAに転送する(ステップS626)。
【0094】
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4について説明する。図7は、本発明の実施の形態4におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。このオンライン状態制御システムは、サービスサーバ710がネットワーク認証サーバ700に接続し、また、ネットワーク認証サーバ700が、無線ネットワーク720を介し、無線端末装置A731および無線端末装置B732を含む複数の無線端末装置と接続可能とされている。例えば、無線ネットワーク720は、無線WANや無線MANおよび無線LANなどの無線によるネットワークや、携帯電話網などである。また、無線端末装置は、上述したような無線ネットワーク720に接続可能な、例えば、無線通信機能を備えたPDAもしくは携帯電話である。
【0095】
ネットワーク認証サーバ700は、無線端末装置A731および無線端末装置B732を含む複数の無線端末装置の各々からの無線ネットワーク720への接続要求に対して認証を行う認証部701と、無線ネットワーク720と接続されている無線端末装置の接続管理を行う接続管理部702を備える。例えば、無線端末装置A731が備えるコネクション型アプリケーション741の起動により、接続要求が送出され、ユーザID(user1)が送出される。また、無線端末装置B732が備えるコネクション型アプリケーション742の起動により、接続要求が送出され、ユーザID(user2)が送出される。また、無線端末装置A731,B732は、電子メールやショートメッセージなどのコネクションレス型アプリケーション751,752を備えている。
【0096】
加えて、ネットワーク認証サーバ700は、ネットワーク接続判断部711からの要求に基づき、無線端末装置A731や無線端末装置B732などのいずれかの無線端末装置より送出される接続確認情報を送出する接続状態通知部703を備える。接続状態通知部703は、例えば、接続要求が受け付けられてる状態を示す情報(接続確認情報)を、ネットワーク接続判断部711に通知する。
【0097】
無線端末装置A731および無線端末装置B732は、ネットワーク認証サーバ700の認証部701で認証されると、無線ネットワーク720と接続可能となり、サービスサーバ710との間でデータコネクションが確立可能となる。例えば、無線端末装置A731および無線端末装置B732は、各々の端末IDを無線ネットワーク720を介してネットワーク認証サーバ700に送出する。
【0098】
この端末IDを受け付けた認証部701により認証が行われると、無線端末装置A731および無線端末装置B732は、無線ネットワーク720と接続可能となる。また、この接続状態が、接続管理部702で管理される。接続管理部702では、例えば、テーブル702aに、各無線端末装置を識別するための端末ID(terminal1,terminal2)と共に、ネットワーク接続の状態を示す状態(接続可能、接続不可),回線の帯域を示す種別(広帯域,狭帯域)、無線端末装置が存在しているエリア(領域;東京,大阪)を含む回線状態を、無線端末装置毎に備えている。
【0099】
このように、無線端末装置A731および無線端末装置B732が無線ネットワーク720に接続されている状態で、後述するような、無線端末装置B732のデータコネクションの確立や、無線端末装置A731に対し、データコネクションの確立要求送出の通知が行える。
【0100】
次に、サービスサーバ710は、まず、ネットワーク認証サーバ700より得られる接続確認情報をもとに、無線端末装置A731と無線ネットワーク720との接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断部711を備える。ネットワーク接続判断部711は、例えば、予め登録されている無線端末装置A731および無線端末装置B732について、無線ネットワーク720との接続確立の判断を行う。また、ネットワーク接続判断部711は、過去にデータコネクションの確立がなされている記録がある無線端末装置A731および無線端末装置B732に対し、無線ネットワーク720との接続確立の判断を行う。
【0101】
ネットワーク接続判断部711は、上述したように接続判断の対象となる無線端末装置の端末IDをネットワーク認証サーバ700に通知する。この通知を受け付けたネットワーク認証サーバ700において、接続状態通知部703が、接続管理部702で認識(管理)している対象となる無線端末装置の回線状態(ネットワーク接続状態)を、受け付けた端末IDと共に、サービスサーバ710に通知する。
【0102】
また、サービスサーバ710は、無線端末装置からの要求に基づいて要求元の無線端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立部712と、データコネクション確立部712が確立している各データコネクションの間を中継する中継部713とを備える。
【0103】
例えば、利用者が無線端末装置B732でコネクション型アプリケーションを起動することで、無線ネットワーク720にデータコネクションの確立要求が、ユーザIDや端末IDと共に送出される。この確立要求が無線ネットワーク720を介してサービスサーバ710に受け付けられる。この確立要求に対し、データコネクション確立部712は、要求元の無線端末装置B732とのデータコネクションを確立してオンライン状態とする。このようにして、各無線端末装置とのデータコネクションが確立している状態で、中継部713により各データコネクションの間を中継することで、異なる無線端末装置の間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現される。
【0104】
また、サービスサーバ710は、無線端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断部714と、ネットワーク接続判断部711により無線ネットワーク720との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部714によりデータコネクションが確立していないことが判断された無線端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定部715とを備える。
【0105】
例えば、携帯電話である無線端末装置A731が、通話可能なエリア内に存在しているが、前述したようなコネクション型アプリケーションは起動していない状態とする。この場合、ネットワーク接続判断部711により、無線端末装置A731は、無線ネットワーク720と接続しているものと判断される。一方、データコネクション判断部714は、無線端末装置A731とのデータコネクションは確立していないものと判断する。従って、端末状態設定部715は、上述した状態の無線端末装置A731は、仮想的にデータコネクションが確立しているものと設定する。
【0106】
また、端末状態設定部715は、例えば、オンライン状態テーブル715aに、ユーザIDおよび各無線端末装置を識別するための端末IDと共に、仮想オンライン状態,無線ネットワークエリア,オンラインを通知するエリアの情報、ネットワーク接続の状態を示す状態,回線の帯域を示す種別、無線端末装置が存在しているエリア(領域)を含む回線状態、および、大容量通信の不可を含むオンライン状態を、無線端末装置毎に備えている。
【0107】
端末状態設定部715の動作例について、図8のフローチャートを用いて説明すると、まず、ステップS801で、対象となる無線端末装置のデータコネクションが存在していることを確認する。データコネクションの存在が確認されると(ステップS801のY)、ステップS802で、予め登録されている情報をもとに、無線端末装置が接続している無線ネットワークの帯域を確認する。ここで、無線ネットワークが広帯域と確認されると(ステップS802のY)、ステップS803で、対象となる無線端末装置に対し、オンライン状態であり、大容量データ受信可能であることが設定される。一方、無線ネットワークが狭帯域であると確認されると(ステップS802のN)、ステップS804で、対象となる無線端末装置に対し、オンライン状態であるが、大容量データ受信は不可能であることが設定される。
【0108】
次に、ステップS801で、対象となる無線端末装置のデータコネクションが存在していないことが確認されると、ステップS805で、データコネクションの確立の可能性が確認される。ここでは、対象となる無線端末装置が無線ネットワークに接続していることが確認される。対象の無線端末装置が無線ネットワークに接続されておらず、データコネクションの確立が不可能と判断されると(ステップS805のN)、対象となる端末装置に対し、オフライン状態であることが設定される。
【0109】
一方、対象の無線端末装置が無線ネットワークに接続されており、データコネクションの確立が可能と判断されると(ステップS805のY)、ステップS806で、予め登録されている情報をもとに、対象となる無線端末装置がオンライン通知エリアにあることを確認する。対象の無線端末装置が、オンライン通知エリアにあることが確認されると(ステップS806のY)、ステップS807で、予め登録されている情報をもとに、無線端末装置が接続している無線ネットワークの帯域を確認する。ここで、無線ネットワークが広帯域と確認されると(ステップS807のY)、ステップS808で、対象となる無線端末装置に対し、仮想オンライン状態であり、大容量データ受信可能であることが設定される。一方、無線ネットワークが狭帯域であると確認されると(ステップS807のN)、ステップS809で、対象となる無線端末装置に対し、仮想オンライン状態であり、大容量データ受信は不可能であることが設定される。なお、上述した各手順は、この限りではなく、別の手順や別の情報に基づいた判断が入るものであってもよい。
【0110】
また、サービスサーバ710は、例えば、端末状態設定部715により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている無線端末装置A731の仮想データコネクションに対する、無線端末装置B732によるデータコネクションの中継の要求を受け付けて、無線端末装置A731にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知部716を備える。データコネクション確立要求送出通知部716は、例えば、電子メールやショートメッセージなどのコネクションレス型アプリケーションにより、無線端末装置A731に対し、データコネクションの確立要求の送出を通知する。
【0111】
この通知により、無線端末装置A731の利用者もしくはコネクションレス型アプリケーション751が、無線端末装置A731でコネクション型アプリケーション741を起動し、コネクション型アプリケーション741が動作している状態とすれば、まず、無線端末装置A731よりデータコネクションの確立要求が送出される。この要求により、データコネクション確立部712が、無線端末装置A731とのデータコネクションを確立する。次いで、中継部713が、無線端末装置A731とのデータコネクション、および無線端末装置B732とのデータコネクションを中継する。この結果、無線端末装置A731と無線端末装置B732との間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現されるようになる。
【0112】
以上に説明したように、本実施の形態によるオンライン状態制御システムによれば、コネクション型アプリケーションが起動していない無線端末装置A731が相手であっても、コネクション型アプリケーションにより、無線端末装置B732との間のリアルタイム通信ができるようなる。また、利用者にとっては、煩雑な操作手順を必要とせずに、より容易にメッセンジャーサービスなどのリアルタイムコミュニケーションサービスが利用できるようになる。
【0113】
[実施の形態5]
次に、本発明の実施の形態5について説明する。図9は、本発明の実施の形態5におけるオンライン状態制御システムの構成を示す構成図である。このオンライン状態制御システムは、サービスサーバ900がプロキシサーバ910を介してネットワーク認証サーバ710に接続し、また、ネットワーク認証サーバ710が、無線ネットワーク720を介し、無線端末装置A731および無線端末装置B732を含む複数の無線端末装置と接続可能とされている。
【0114】
ネットワーク認証サーバ700は、前述した実施の形態4と同様であり、まず、無線端末装置A731および無線端末装置B732を含む複数の無線端末装置の各々からの無線ネットワーク720への接続要求に対して認証を行う認証部701と、無線ネットワーク720と接続されている無線端末装置の接続管理を行う接続管理部702を備える。例えば、無線端末装置A731が備えるコネクション型アプリケーション741の起動により、接続要求が送出され、ユーザID(user1)が送出される。また、無線端末装置B732が備えるコネクション型アプリケーション742の起動により、接続要求が送出され、ユーザID(user2)が送出される。また、無線端末装置A731,B732は、電子メールやショートメッセージなどのコネクションレス型アプリケーション751,752を備えている。
【0115】
また、ネットワーク認証サーバ700は、ネットワーク接続判断部711からの要求に基づき、無線端末装置A731や無線端末装置B732などのいずれかの無線端末装置より送出される接続確認情報を送出する接続状態通知部703を備える。接続状態通知部703は、例えば、接続要求が受け付けられてる状態を示す情報(接続確認情報)を、ネットワーク接続判断部711に通知する。
【0116】
無線端末装置A731および無線端末装置B732は、ネットワーク認証サーバ700の認証部701で認証されると、無線ネットワーク720と接続可能となり、サービスサーバ910との間でデータコネクションが確立可能となる。例えば、無線端末装置A731および無線端末装置B732は、各々の端末IDを無線ネットワーク720を介してネットワーク認証サーバ700に送出する。
【0117】
この端末IDを受け付けた認証部701により認証が行われると、無線端末装置A731および無線端末装置B732は、無線ネットワーク720と接続可能となる。また、この接続状態が、接続管理部702で管理される。接続管理部702では、例えば、テーブル702aに、各無線端末装置を識別するための端末IDと共に、ネットワーク接続の状態を示す状態,回線の帯域を示す種別、無線端末装置が存在しているエリア(領域)を含む回線状態を、無線端末装置毎に備えている。
【0118】
このように、無線端末装置A731および無線端末装置B732が無線ネットワーク720に接続されている状態で、後述するような、無線端末装置B732のデータコネクションの確立や、無線端末装置A731に対し、データコネクションの確立要求送出の通知が行える。これらは、前述した実施の形態4と同様である。
【0119】
サービスサーバ900は、確立している各データコネクションの間を中継する中継部901と、プロキシサーバ910より通知された端末状態を記憶する端末状態記憶部902を備える。端末状態記憶部902は、例えば、オンライン状態テーブル902aに、各無線端末装置を利用しているユーザを識別するためのユーザID(user1,user2)と共に、各無線端末装置の大容量通信の不可を含むオンライン状態を、無線端末装置毎に備えている。
【0120】
次に、プロキシサーバ910は、まず、ネット枠認証サーバ700より得られる接続確認情報をもとに、無線端末装置A731と無線ネットワーク720との接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断部911を備える。ネットワーク接続判断部911は、例えば、予め登録されている無線端末装置A731および無線端末装置B732について、無線ネットワーク720との接続確立の判断を行う。また、ネットワーク接続判断部911は、過去にデータコネクションの確立がなされている記録がある無線端末装置A731および無線端末装置B732に対し、無線ネットワーク720との接続確立の判断を行う。
【0121】
ネットワーク接続判断部911は、上述したように接続判断の対象となる無線端末装置の端末IDをネットワーク認証サーバ700に通知する。この通知を受け付けたネットワーク認証サーバ700において、接続状態通知部703が、接続管理部702で認識(管理)している対象となる無線端末装置の回線状態(ネットワーク接続状態)を、受け付けた端末IDと共に、プロキシサーバ910に通知する。
【0122】
また、プロキシサーバ910は、無線端末装置からの要求に基づいて要求元の無線端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立部912と、データコネクション確立部912がデータコネクションを確立したことを、サービスサーバ900に通知する転送部913を備える。
【0123】
この実施の形態では、例えば、利用者が無線端末装置B732でコネクション型アプリケーションを起動することで、無線ネットワーク720にデータコネクションの確立要求が、ユーザIDや端末IDと共に送出される。この確立要求が、無線ネットワーク720を介してデータコネクション確立部912に受け付けられる。この確立要求に対し、データコネクション確立部912は、要求元の無線端末装置B732とのデータコネクションを確立してオンライン状態とする。プロキシサーバ910では、このようにしてデータコネクションが確立した無線端末装置とサービスサーバ900との間を中継する。
【0124】
本実施の形態では、上述したようにすることで、プロキシサーバ910を介して各無線端末装置とのデータコネクションが確立している状態で、中継部901により各データコネクションの間を中継することで、異なる無線端末装置の間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現される。
【0125】
また、プロキシサーバ910は、無線端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断部914と、ネットワーク接続判断部911により無線ネットワーク720との接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断部914によりデータコネクションが確立していないことが判断された無線端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定部915とを備える。また、端末状態設定部915は、設定した端末状態をサービスサーバ900の端末状態記憶部902に通知する。
【0126】
例えば、携帯電話である無線端末装置A731が、通話可能なエリア内に存在しているが、前述したようなコネクション型アプリケーションは起動していない状態とする。この場合、ネットワーク接続判断部911により、無線端末装置A731は、無線ネットワーク720と接続しているものと判断される。一方、データコネクション判断部914は、無線端末装置A731とのデータコネクションは確立していないものと判断する。従って、端末状態設定部915は、上述した状態の無線端末装置A731は、仮想的にデータコネクションが確立しているものと設定する。
【0127】
また、端末状態設定部915は、例えば、オンライン状態テーブル915aに、ユーザID(user1,user2)および各無線端末装置を識別するための端末ID(terminal1,terminal2)と共に、仮想オンライン状態,無線ネットワークエリア,オンラインを通知するエリア(東京,全エリア)の情報、ネットワーク接続の状態を示す状態(接続可能),回線の帯域を示す種別(広帯域)、無線端末装置が存在しているエリア(東京,大阪)を含む回線状態、および、大容量通信の不可を含むオンライン状態を、無線端末装置毎に備えている。
【0128】
また、プロキシサーバ910は、例えば、端末状態設定部915により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている無線端末装置A731の仮想データコネクションに対する、無線端末装置B732によるデータコネクションの中継の要求を受け付けて、無線端末装置A731にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知部916を備える。データコネクション確立要求送出通知部916は、例えば、電子メールやショートメッセージなどのコネクションレス型アプリケーションにより、無線端末装置A731に対し、データコネクションの確立要求の送出を通知する。
【0129】
この通知により、無線端末装置A731の利用者もしくはコネクションレス型アプリケーション751が、無線端末装置A731でコネクション型アプリケーション741を起動し、コネクション型アプリケーション741が動作している状態とすれば、まず、無線端末装置A731よりデータコネクションの確立要求が送出される。この要求により、データコネクション確立部912が、無線端末装置A731とのデータコネクションを確立する。次いで、中継部901が、無線端末装置A731とのデータコネクション、および無線端末装置B732とのデータコネクションを中継する。この結果、無線端末装置A731と無線端末装置B732との間で、メッセンジャーサービスなどのリアルタイムにコミュニケーションが実現されるようになる。
【0130】
以上に説明したように、本実施の形態によるオンライン状態制御システムによれば、コネクション型アプリケーションが起動していない無線端末装置A731が相手であっても、コネクション型アプリケーションにより、無線端末装置B732との間のリアルタイム通信ができるようなる。また、利用者にとっては、煩雑な操作手順を必要とせずに、より容易にメッセンジャーサービスなどのリアルタイムコミュニケーションサービスが利用できるようになる。
【0131】
なお、端末装置のネットワーク接続の判断,データコネクションの判断,および端末状態の設定は、定期的に行うようにしてもよく、また、設定された時刻に行うようにしてもよい。また、データコネクションの確立要求を受け付けたことを契機にして、端末装置のネットワーク接続の判断,データコネクションの判断,および端末状態の設定を行うようにしてもよい。
【0132】
また、上述したオンライン制御装置および各サーバは、CPUと主記憶装置と外部記憶装置とネットワーク接続装置となどを備えたコンピュータ機器であり、主記憶装置に展開されたプログラムによりCPUが動作することで、上述した各機能が実現される。
【0133】
例えば、オンライン制御装置は、端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断機能と、端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断機能と、ネットワーク接続判断機能により接続が確立していることが判断され、加えて、データコネクション判断機能によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定機能と、この端末状態設定機能により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知機能とを備えるプログラムをコンピュータに実行させることで実現できる。
【0134】
また、各機能は、複数のコンピュータ機器(サーバ)に分散させるようにしてもよい。例えば、ネットワーク接続判断と、データコネクションの確立判断,端末状態設定,およびデータコネクション確立要求送出通知とを、異なるサーバで行うようにしてもよい。また、ネットワーク接続判断、データコネクションの確立判断、端末状態設定、およびデータコネクション確立要求送出通知を全て、異なるサーバで行うようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0135】
従来では、例えば、無線端末上で動作するコネクション型アプリケーションは、電源およびコストの問題から、常時コネクションを維持できないので、リアルタイムに他の端末とコミュニケーションできないなどの課題があった。これに対し、本発明では、端末装置がネットワークエリア内に存在し、コネクションを即座に確立できるかどうか判断し、確立できる場合は、コネクションが切断されていても、仮想的にオンライン状態とすることで、常時コネクションを維持せずとも、リアルタイムに他の端末とコミュニケーションできるようにした。
【0136】
例えば、コネクション型アプリケーションがコネクションを維持していない場合、一律に仮想的なオンライン状態と見なす技術があるが、これに対し、本発明では、端末装置のネットワーク接続状態に基づき、即座にコネクションを確立できる場合のみ、仮想的にオンライン状態とする点が大きく異なる。このように、本発明の最も主要な特徴は、端末装置のネットワーク接続情報を、仮想的なオンライン状態にすべきかどうかの判断に用いたことにある。
【0137】
上述した本発明では、例えば、無線端末などの端末装置が、無線ネットワークなどのネットワークエリアに存在するかどうかを、ネットワーク認証サーバがサービスサーバに通知するので、サービスサーバは無線端末がコネクションを設定できる状態かどうか知ることができ、リアルタイムに通信が出来る場合のみ仮想的なオンライン状態を実現できる。これにより、コネクション型アプリケーションを起動していない端末装置であっても、リアルタイムにコミュニケーションを行うことが可能となる。
【0138】
また、例えば、無線端末が収容された無線ネットワークの回線種別や帯域情報を、ネットワーク認証サーバがサービスサーバに通知するので、サービスサーバは無線端末が送受信できる帯域に適したコミュニケーション手段を判断し他の端末に周知することができ、他の端末は適切なコミュニケーション手段を用いてメッセージを送ることが可能となる。これにより、ユーザが、取り得るコミュニケーション手段を検討する必要がなくなる。
【0139】
また、例えば、無線端末が存在するエリアを、ネットワーク認証サーバがサービスサーバに通知するので、サービスサーバはユーザが要望したエリアでのみ仮想的なオンライン状態を他の無線端末に周知することが可能となる。または、サービスサーバは、無線端末が送受信できる帯域を考慮し、とり得るコミュニケーション手段の選択肢に制限をかけてもよい。これにより、ユーザは望まないコミュニケーションを開始せずに済む。このように、本発明によれば、端末装置における通信アプリケーションの利便性を向上させている。
【符号の説明】
【0140】
101…ネットワーク接続判断部、102…データコネクション確立部、103…中継部、104…データコネクション判断部、105…端末状態設定部、106…データコネクション確立要求送出通知部、120…ネットワーク、131…端末装置A、132…端末装置B。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、
前記端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、
前記ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、前記データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、
この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている前記端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、前記端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段と
を少なくとも備えることを特徴とするオンライン状態制御装置。
【請求項2】
請求項1記載のオンライン状態制御装置において、
前記ネットワーク接続判断手段は、端末装置より送出される接続確認情報により前記端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断する
ことを特徴とするオンライン状態制御装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のオンライン状態制御装置において、
前記端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段を備える
ことを特徴とするオンライン状態制御装置。
【請求項4】
請求項3記載のオンライン状態制御装置において、
前記データコネクション確立手段が確立している各データコネクションの間を中継する中継手段を備える
ことを特徴とするオンライン状態制御装置。
【請求項5】
端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、
前記端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段と、
前記データコネクション確立手段が確立している各データコネクションの間を中継する中継手段と、
端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、
前記ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、前記データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、
この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている前記端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、前記端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段と
を備えるサービスサーバと、
端末装置からの前記ネットワークへの接続要求に対して認証を行う認証手段と、
前記サービスサーバからの要求に基づき、前記端末装置より送出される接続確認情報をもとに、端末装置とネットワークとの接続が確立している状態を前記サービスサーバに対して通知する接続状態通知手段と
を備えるネットワーク認証サーバと
を少なくとも備え、
前記ネットワーク接続判断手段は、前記接続状態通知手段からの前記通知を元に、前記端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断することを特徴とするオンライン状態制御システム。
【請求項6】
端末装置とネットワークとの接続が確立している状態の通知を受け付けて前記端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、
前記端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段と、
前記データコネクション確立手段が確立している各データコネクションの間を中継する中継手段と、
端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、
前記ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、前記データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、
この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている前記端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、前記端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段と
を少なくとも備えることを特徴とするサービスサーバ。
【請求項7】
端末装置からのネットワークへの接続要求に対して認証を行う認証手段と、
サービスサーバからの要求に基づき、前記端末装置より送出される接続確認情報をもとに、端末装置とネットワークとの接続が確立している状態を前記サービスサーバに対して通知する接続状態通知手段と
を少なくとも備えることを特徴とする認証サーバ。
【請求項8】
端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、
端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段と、
このデータコネクション確立手段が確立したデータコネクションの状態を通知する転送手段と、
端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、
前記ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、前記データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、
この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている前記端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、前記端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段と
を備えるプロキシサーバと、
このプロキシサーバからの通知に基づき、前記データコネクション確立手段が確立している各データコネクションの間を中継する中継手段を備えるサービスサーバと、
端末装置からの前記ネットワークへの接続要求に対して認証を行う認証手段と、
前記プロキシサーバからの要求に基づき、前記端末装置より送出される接続確認情報をもとに、端末装置とネットワークとの接続が確立している状態を前記プロキシサーバに対して通知する接続状態通知手段と
を備えるネットワーク認証サーバと
を少なくとも備え、
前記ネットワーク接続判断手段は、前記接続状態通知手段からの前記通知を元に、前記端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断することを特徴とするオンライン状態制御システム。
【請求項9】
端末装置とネットワークとの接続が確立している状態の通知を受け付けて前記端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断手段と、
前記端末装置とのデータコネクションを確立するデータコネクション確立手段と、
このデータコネクション確立手段が確立したデータコネクションの状態を通知する転送手段と、
端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断手段と、
前記ネットワーク接続判断手段により接続が確立していることが判断され、加えて、前記データコネクション判断手段によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定手段と、
この端末状態設定手段により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている前記端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、前記端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知手段と
を少なくとも備えることを特徴とするプロキシサーバ。
【請求項10】
端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断ステップと、
前記端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断ステップと、
前記ネットワーク接続判断ステップにより接続が確立していることが判断され、加えて、前記データコネクション判断ステップによりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定ステップと、
この端末状態設定ステップにより仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている前記端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、前記端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知ステップと
を少なくとも備えることを特徴とするオンライン状態制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
端末装置とネットワークとの接続が確立していることを判断するネットワーク接続判断機能と、
前記端末装置とのデータコネクションが確立していないことを判断するデータコネクション判断機能と、
前記ネットワーク接続判断機能により接続が確立していることが判断され、加えて、前記データコネクション判断機能によりデータコネクションが確立していないことが判断された端末装置は、仮想的にデータコネクションが確立していると設定する端末状態設定機能と、
この端末状態設定機能により仮想的にデータコネクションが確立していると設定されている前記端末装置の仮想データコネクションに対する接続の要求を受け付けて、前記端末装置にデータコネクションの確立要求の送出を通知するデータコネクション確立要求送出通知機能と
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−250488(P2010−250488A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−98157(P2009−98157)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】