説明

ガス流からCO2を分離するための方法、該方法を実施するためのCO2分離装置、CO2分離装置に用いられるスワールノズルならびに該CO2分離装置の使用

ガス流、特に化石燃料を用いて作業する燃焼プロセスの排ガス流からCOを分離するための方法において、ガス流を第1のステップで圧縮させ、圧縮されたガス流を第2のステップで冷却し、冷却されたガス流を第3のステップでスワールノズル(17)に供給し、該スワールノズル(17)でガス流からCOを分離し、第4のステップで、スワールノズル(17)で分離されたCOを別個の後処理のためにスワールノズル(17)から導出することを特徴とする、ガス流からCOを分離するための方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は気候保護技術の分野に関する。本発明は、ガス流からCOを分離するための方法、該方法を実施するためのCO分離装置、このようなCO分離装置に用いられるスワールノズルならびに該CO分離装置の種々の使用に関する。
【0002】
背景技術
環境意識が高まり、そしてCO削減証明を用いた商取引が導入された結果、COを分離するための技術が商業上の使用のためにますます魅力的になっている。過去においては既に複数の解決手段提案が成されており、これらの提案のうちの幾つかは化学的なプロセス(たとえば「MEA scrubbing」)または物理的なプロセス(たとえば「frosting」)に基づいている。
【0003】
さらに、公知先行技術に基づき、超音波渦流の発生を用いて作業する、流体を分離するための方法が知られている。国際公開第03/029739号パンフレットには、相応するサイクロン式の流体セパレータが記載されている。同様の装置は米国特許出願公開第2003/0145724号明細書に開示されている。同米国特許出願公開明細書の段落0017には、一連の使用可能性のうち、煙道ガスからCOおよび別のガスを除去するためのセパレータの原理的な使用可能性も示唆されているが、しかし相応するプラントがどのように形成されかつ配置構成されていなければならないのかは全く開示されていない。
【0004】
CO問題の解決のために重要となるのは、相応する技術的な方法が経済的に許容可能であり、僅かな投資コストしか生ぜしめず、しかもCOを発生させている当該プラント(たとえば動力プラント)の効率に対する不都合な作用ができるだけ少ないことである。
【0005】
発明の開示
本発明の課題は、COを分離するための、実際の現場で有利に使用可能となる方法を提案し、かつ必要とされるスワールノズルを含めた、対応するプラントおよびその使用可能性を提供することである。
【0006】
この課題は、請求項1、請求項14、請求項20、請求項27、請求項28、請求項31および請求項32の各特徴部に記載の特徴の全てにより解決される。すなわち、請求項1には、ガス流、特に化石燃料を用いて作業する燃焼プロセスの排ガス流からCOを分離するための方法において、ガス流を第1のステップで圧縮させ、圧縮されたガス流を第2のステップで冷却し、冷却されたガス流を第3のステップでスワールノズルに供給し、該スワールノズルでガス流からCOを分離し、第4のステップで、スワールノズルで分離されたCOを別個の後処理のためにスワールノズルから導出することを特徴とする、ガス流からCOを分離するための方法が記載されている。請求項14には、上記方法を実施するためのCO分離装置において、当該CO分離装置が、ガス流により通流されるスワールノズルと、該スワールノズルの上流側または下流側に配置された圧縮機と、該圧縮機から到来するガス流を冷却するための、スワールノズルの上流側に設けられた多数の冷却装置とを有していることを特徴とするCO分離装置が記載されている。請求項20には、上記CO分離装置に用いられるスワールノズルにおいて、当該スワールノズルが、軸線に沿って相前後して入口区分と、該入口区分に続いた中央区分と、該中央区分に続いた終端区分とを有しており、入口区分で、流入したガス流が、軸線を中心とした旋回を付与されて半径方向内側へ向かって流れ、中央区分でガス流が、減径された一定の直径を有する環状通路内で軸方向に引き続き流れ、最後に、円錐状に拡張した終端区分で当該スワールノズルのガス流出部へ到達することを特徴とする、CO分離装置に用いられるスワールノズルが記載されている。請求項27には、燃焼器と、後続の蒸気発生器とを備えたボイラを有する蒸気動力プラントにおける、上記CO分離装置の使用において、煙道ガスが、前記ボイラからの流出後にCO分離装置に供給されることを特徴とする、CO分離装置の使用が記載されている。請求項28には、ガスタービンと、後置された排熱回収式蒸気発生器とを有する複合動力プラントにおける、上記CO分離装置の使用において、排ガスが、排熱回収式蒸気発生器からの流出後にCO分離装置に供給されることを特徴とする、CO分離装置の使用が記載されている。請求項31には、内燃機関を有するコージェネレーションプラントまたは車両における、上記CO分離装置の使用において、内燃機関の排ガスがCO分離装置に供給されることを特徴とする、CO分離装置の使用が記載されている。請求項32には、暖房ボイラを有する建物暖房装置における、上記CO分離装置の使用において、暖房ボイラの煙道ガスが、CO分離装置に供給されることを特徴とする、CO分離装置の使用が記載されている。本発明にとって重要となるのは、化石燃料の燃焼時に排ガスまたは煙道ガスとして生じるガス流からCOを分離するために、ガス流を第1のステップで圧縮させ、圧縮されたガス流を第2のステップで冷却し、冷却されたガス流を第3のステップでスワールノズルに供給し、該スワールノズルでガス流からCOを分離し、第4のステップで、スワールノズルで分離されたCOを別個の後処理のためにスワールノズルから導出することである。
【0007】
本発明による方法の別の実施態様は、第2のステップ内で、圧縮されたガス流をまず、冷却水を用いて作動する熱交換器で前冷却し、かつ該熱交換器で前冷却されたガス流を、圧縮機と復水器と膨張弁と蒸発器とを用いて作動する少なくとも1つの冷凍循環路によってさらに冷却することにより特徴付けられている。
【0008】
特に、前冷却されたガス流をさらに冷却するために、該ガス流を、圧縮機と復水器と膨張弁と蒸発器とを用いて作動する2つの冷凍循環路によって順次にさらに冷却することができる。
【0009】
本発明の別の有利な改良形では、前冷却されたガス流をさらに冷却するために、該ガス流が、その都度前記冷凍循環路の蒸発器に通して送られる。
【0010】
本発明による方法のさらに別の有利な実施態様は、ガス流を、ほぼ室温で圧縮に供給し、圧縮後に熱交換器で再びほぼ室温にまで前冷却することにより特徴付けられている。
【0011】
本発明による方法のさらに別の有利な実施態様は、ガス流を第1の冷凍循環路によって、該第1の冷凍循環路に所属する熱交換器にガス流から水が冷凍分離しない程度にのみさらに冷却し、ガス流を第2の冷凍循環路によって約−50℃の温度にまでさらに冷却し、この場合、第2の冷凍循環路の蒸発器を、氷の除去のために特定の時間的な間隔を置いて除氷し、かつ蒸発器の除氷のために、冷却水を用いて作動する熱交換器におけるガス流の前冷却を中断することにより特徴付けられている。
【0012】
本発明による方法のさらに別の有利な実施態様では、スワールノズルから流出したCO貧有のガス流が、第2の冷凍循環路内の冷媒の冷却のために第2の冷凍循環路の復水器に通して送られる。
【0013】
本発明による方法のさらに別の有利な実施態様は、スワールノズル内で分離されたCOを、液化のために液化装置に供給することにより特徴付けられている。
【0014】
本発明による方法のさらに別の有利な実施態様は、冷却されたガス流を、スワールノズルの入口区分でまずスワールノズルの軸線を中心として旋回させ、このときに発生した旋回流(rotierend. Stroemung)を次いで直径減径させ、減径された旋回流を次いで、一定の直径を有するスワールノズルの中央区分に通して送り、このときにスワールノズルの外側の縁範囲でCO濃度が増大し、終端区分の手前の前記中央区分の端部において、濃度増大されたCOを、スワールノズルの外周面に配置されたCO流出部で分離させ、この場合、スワールノズルの終端区分で、直径の拡大により、ガス流出部へ流れるガス流内の圧力を高めることにより特徴付けられている。
【0015】
本発明によるCO分離装置の構成は、スワールノズルの上流側に設けられた多数の冷却装置が、冷却水により通流される少なくとも1つの熱交換器と、該熱交換器に後置された、つまり該熱交換器の下流側に接続された、圧縮機と復水器と膨張弁と蒸発器とを用いて作動する少なくとも1つの冷凍循環路を有していることにより特徴付けられている。
【0016】
熱交換器に、相前後して配置された、それぞれ圧縮機と復水器と膨張弁と蒸発器とを用いて作動する2つの冷凍循環路が後置されており、この場合、第1の冷凍循環路の復水器が、冷却水によって通流されており、第2の冷凍循環路の復水器が、スワールノズルから流出したCO貧有のガス流によって通流され、かつ前記冷凍循環路の両圧縮機が、1つの共通の原動機によって駆動されると有利である。
【0017】
本発明によるスワールノズルの構成は、入口区分に、旋回を付与するために半径方向に配置された複数の流入案内翼が配置されており、かつ該流入案内翼が調節可能に形成されていることにより特徴付けられている。
【0018】
別の構成は、中央区分と終端区分との間で当該スワールノズルの外周面にCO流出部が設けられていることにより特徴付けられている。
【0019】
特に、入口区分に、周方向でガス流を加速するための手段が設けられていてよく、この場合、前記加速手段が、同心的な複数の環状ノズルを有しており、該環状ノズルを通じて、当該スワールノズル内のガス流の旋回に適合された方向に空気がノズル供給されるか、または前記加速手段が、当該スワールノズルの軸線を中心にして回転する複数の壁セグメントを有しており、該壁セグメントの回転速度が、当該スワールノズル内のガス流の旋回に適合されている。
【0020】
本発明のさらに別の有利な実施態様は、請求項2〜請求項13、請求項15〜請求項19、請求項21〜請求項26、請求項29、請求項30、請求項33〜請求項35にそれぞれ記載されている。
【0021】
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の1実施例によるCO分離装置の簡略化された回路図である。
【図2】本発明の有利な1実施例を軸方向で見た図(a)と、縦断面図(b)と、機能を説明するためのマーキングされた種々の位置(A、B、C、D、E)を有する側方斜視図(c)とで示す3つの部分図(a)、(b)および(c)である。
【図3】スワールノズルに流入するガス流のスワールを助成するための2つの手段を示す2つの部分図(a)および(b)である。
【図4】蒸気動力プラントにおける、図1に示したCO分離装置の使用を示す回路図である。
【図5】複合動力プラントにおける、図1に示したCO分離装置の使用を示す回路図である。
【図6】排ガス再循環を有する複合動力プラントにおける、図1に示したCO分離装置の使用を示す回路図である。
【図7】内燃機関を備えたコージェネレーションプラントまたは車両における、図1に示したCO分離装置の使用を示す回路図である。
【図8】建物暖房装置における、図1に示したCO分離装置の使用を示す回路図である。
【図9】圧縮機がスワールノズルの上流側に配置されている、図1に示した実施例に対して択一的な別の実施例によるCO分離装置示す回路図である。
【図10】圧縮機がスワールノズルの下流側に配置されており、タービンがスワールノズルの上流側に配置されている、図9に示した実施例に対して択一的な別の実施例によるCO分離装置示す回路図である。
【図11】タービンと圧縮機とが1つの共通のシャフトに配置されている、図10に示した実施例に対して択一的な別の実施例によるCO分離装置示す回路図である。
【0023】
発明を実施するための形態
本発明は、燃料として炭素(たとえば石炭)または炭化水素(たとえばメタン、メタノール、エタノール等)を使用する機械またはプラントの排ガスまたは煙道ガスからのCOの分離に関する。前記機械もしくはプラントでは燃料が酸化され、これによりCOが形成される。酸化プロセスにおいて発生した熱は、機械的または電気的なエネルギに変換される(たとえば発電機によって)か、あるいは直接にプロセス熱として、または暖房(たとえば建物の暖房)のために使用される。このような機械もしくはプラントは石炭燃焼式またはガス燃焼式もしくはオイル燃焼式の動力プラント(たとえばガスタービン)、複合動力プラント(コンバインドサイクルプラント)、据置式のディーゼルエンジン、建物暖房装置または車両エンジン等であってよい。
【0024】
本発明の原理は、以下のステップを包含する、CO濃度増大された排ガスもしくは煙道ガスの処理にある:
(1) 排ガスもしくは煙道ガスを熱交換器によって周辺温度(約20℃〜25℃)にまで冷却し;
(2) 排ガスもしくは煙道ガスを約2〜3バールの圧力レベルにまで圧縮し;
(3) 圧縮された排ガスもしくは煙道ガスを再び周辺温度にまで冷却し;
(4) 排ガスもしくは煙道ガスを冷凍サイクルもしくは冷凍循環路(Kaeltekreislauf)によってアクティブに約−40℃〜−50℃の温度にまで冷却し;
(5) 冷却された排ガスもしくは煙道ガスを、次いでスワールノズル内で超音波速度を有する渦流への迅速な膨張によって、固形のCO粒子が形成されるように強力に冷却し;
(6) 遠心分離効果により、外壁でCO濃度を増大させ;
(7) 濃度増大されたCOを、引き続き別の処理のためにスワールノズルから抽出し;
(8) スワールノズルから流出した残留ガスの冷熱(Kaelte)を熱交換器で回収して、アクティブな冷凍循環路へ戻す。
【0025】
図1には、本発明の1実施例によるCO分離装置の概略的な回路図が図示されている。このCO分離装置10には、CO濃度増大された排ガスが、25℃のおおよその周辺温度で入口11を通って流入する。排ガス(もしくは煙道ガス)はまず、原動機12によって駆動される圧縮機13で圧縮され、このときに昇温する。圧縮後に排ガスは、冷却水を用いて作動する熱交換器14によって約25℃にまで再冷却される。その後に、このガスはアクティブな冷却装置に流入する。このアクティブな冷却装置は直列に接続された2つの冷凍サイクルもしくは冷凍循環路CC1,CC2を有している。冷凍循環路CC1,CC2はそれぞれ1つの蒸発器15;16と、圧縮機24;25と、復水器21;26と、膨張弁22;27とから成っている。
【0026】
第1の冷凍循環路CC1は第1の蒸発器15において排ガスから熱を取り出し、この熱を、第1の復水器26を通流する冷却水へ引き渡す。第1の蒸発器15の出口温度は、この第1の蒸発器15の熱交換面に水が凍結分離し得ないように設定されている。次いで排ガスは第2の冷凍循環路CC2に設けられた第2の蒸発器16を通って流れる。第2の蒸発器16は排ガスの温度を約−50℃にまで低下させる。第2の冷凍循環路CC2のエネルギ消費量を減少させるために、スワールノズル17の出口には、第2の冷凍循環路CC2の復水器21が配置されており、これによりスワールノズル17から流出した残留ガスの冷熱(低温熱)が利用される。両冷凍循環路CC1,CC2は圧縮機24,25によって作動させられる。圧縮機24,25は本実施例では1つの共通の原動機23によって駆動される。第2の蒸発器16における低い温度に基づき、排ガス中の残留水は第2の蒸発器16の熱交換面に氷膜として析出する。したがって、除氷プロセスが必要とされる。この除氷プロセスでは、ある程度の時間間隔を置いて熱交換器14における水冷却が低減されるか、または完全に遮断される。その場合、排ガスは約100℃の温度で第2の蒸発器16に導入され、このことが除氷をもたらす。除氷は全運転時間の約1%を占める。
【0027】
第2の蒸発器16からの流出後に、排ガスは1つ(または並列作動する複数)のスワールノズル17に流入する。このスワールノズル17において排ガスは(さらに下で詳しく説明するように)加速によってさらに冷却される。このような更なる冷却は、排ガスからのCOの分離をもたらす。このCOはスワールノズル17から抽出され、次いで液化装置18へ案内される。この液化装置18でCOは液化されて、導管(パイプライン)19における後搬送のために処理される。
【0028】
図1に示したCO分離装置10の1つの重要な構成要素はスワールノズル17である。スワールノズル17は図2に種々の方向から見た図で図示されている。スワールノズル17は同軸的に形成されていて、軸線38に沿って延びている。スワールノズル17は同心的な配置形式で内壁29と外壁28とを有している。内壁29と外壁28との間には、排ガス流のための環状通路が形成されている。スワールノズル17は減径した直径を有する入口区分30と、一定の(または軽度に増大または軽度に減少した)直径を有する中央区分32と、急激に再び拡径した直径を有する終端区分34とに分割されている。図2の(a)には、入口範囲に配置された、半径方向に作用する複数の流入案内翼31を備えた入口区分30を軸方向で見た図が示されている。図2の(b)には、スワールノズル17の縦断面図が示されている。
【0029】
排ガス(煙道ガス)は図面で見て左側から直径Rのところでスワールノズル17に流入する。調節可能に形成された流入案内翼31によって、排ガス流には軸線38を中心とした旋回運動が付与される(図2の(c)における位置A)。次いで、排ガスは、より小さな半径を有する区分へ案内される。この区分は中央区分32の範囲における外壁28の半径R2iと内壁29の半径R2oとにより規定されている。これにより、回転衝撃が得られることに基づき、旋回速度は超音波値にまで増大する(図2の(c)における位置B)。運動エネルギの増大は排ガスの静的な温度の、約100Kへの低下を併発させる(図2の(c)における位置C)。スワールノズル17の軸方向における平均速度は常に超音波域にある。
【0030】
静的な温度が、与えられた分圧におけるCOの飽和温度よりも下に低下すると、自然に排ガス中にCO氷から成る粒子が形成される(図2の(2)における位置D)。COのデサブリメーション熱(Desublimationswaerme)は排ガスにより吸収される。排ガスへのこのエネルギ供給は温度増大を生ぜしめ、この温度増大がデサブリメーション(昇華能力の除去)を阻止する恐れがある。しかし、ノズルの中央部分における流れを、より小さな半径に向かってゆっくりと案内することにより、温度増大を管理することができる。このときに、デサブリメーションにより自由となったエネルギは別の運動エネルギの形で蓄えられる。CO氷粒子は旋回運動によりスワールノズル17の外壁28へ向かって遠心分離される。旋回速度は半径に対して逆比例しているので、外側ゾーンにおいては静的な温度がコア流におけるよりも高くなる。これにより、CO氷の一部が気相へ再昇華する。この効果は、終端区分34における流れを、より大きな半径(ガス流出部35におけるR;図2の(c)における位置E)に戻し案内することにより増幅される。
【0031】
CO粒子の新たなサブリメーション、つまり昇華のための理由は、粒子形成時にデサブリメーション熱が自由になった際に失われた全圧力が再び回収されることにある。これにより、スワールノズル17内の全圧力損失が制限され、ひいては圧縮機13で消費されなければならない圧縮作業も制限される。
【0032】
ガス状のCOはスワールノズル17の外側ゾーンにおいて濃縮されたままとなる。なぜならば、(1)ガス状のCOは空気よりも50%高い密度を有しており、(2)遠心的な流れ域が、重力加速の約50000倍に相当する力を発生させるからである。濃縮されたCOはスワールノズル17の外壁28に設けられたスリットを通じて抽出されて、CO流出部33を介して液化装置(図1の符号18)へ案内される。COが圧縮されると、残りの排ガス成分は分離され、得られた液体は導管(図1の符号19)を介して導出される。
【0033】
CO分離時における主要なエネルギ消費量は、冷凍循環路CC1,CC2の蒸発器15,16の手前で全圧を高める圧縮機13に関するものである。この高められた全圧は、熱交換器、特にスワールノズル17における圧力損失を補償するために必要となる。スワールノズル17内の速度は主として周方向に向けられているので、流れの壁摩擦は速度の方位成分(azimuthal. Komponente)によりコントロールされる。壁摩擦を最小限に抑えるためには、図3の(a)および図3の(b)に例示的に図示されている2つの手段を採用することができる。
【0034】
図3(a)に示した手段では、スワールノズル17´において、壁に設けられた複数の環状のスリット(環状ノズル36)を通じて、コア流のスワール角度もしくは旋回流角度に相当する角度で空気がノズル供給される。これにより、流れは方位方向で加速され、こうして全圧力損失は減じられる。スリットは内壁29および/または外壁28に複数個で同心的に配置され得る。個々の壁エレメントを所定の間隔を置いて配置することにより、1つのスリットが形成される。個々の壁エレメントの間の間隔はリブにより維持される。これらのリブは、ノズル供給された空気の所望のスワール角度が達成されるように配置されている。
【0035】
図3の(b)に示した手段では、スワールノズル17´´において、外壁28および/または内壁29を回転させることにより、同様の流れ加速を得ることができる。この場合、回転速度はコア流のスワール速度に合わせて調整されている。この回転速度は半径に対して逆比例する。壁全体の固体回転は半径に対して直接に比例するので、壁を、互いに別個に回転する個々の壁エレメント37に分割することにより速度調整の改善を達成することができる。
【0036】
両技術(吹込みおよび回転)は内壁29においても外壁28においても使用され得る。図面にはこの原理がノズルの流入部の範囲においてしか図示されていないが、しかし両技術はほぼ真っ直ぐな中央部分および終端区分34において、外側でも内側でも使用され得る。
【0037】
スワールノズル17の終端区分34はディフューザとして働く。このディフューザは流れを低い速度へ減速させ、その場合、流れはこの低い速度でスワールノズルから流出する。この区分は主として、圧縮機13により消費されなければならない全圧の損失を決定付ける大きな要因となる。残留スワールを静的な圧力の増大へ変換する流出案内翼(ベーン)を設けることにより、ディフュージョン(拡散)を増幅させることができる。
【0038】
図2および図3に示したスワールノズルを1つまたは複数個備えた、図1に示したCO分離装置10は、排ガスもしくは煙道ガスを処理するために種々様々な形で使用され得る。図4には、CO分離装置10が、蒸気タービンを用いて作動する、石炭燃焼式の蒸気動力プラント40に組み込まれた実施例が示されている。燃料供給部44を介して供給された石炭はボイラ41内で燃焼される。このボイラ41は燃焼器43と蒸気発生器42とを有している。蒸気発生器42はランキンサイクルプロセスのための高い圧力と高い温度とを有する蒸気を提供する。煙道ガスは約200℃でボイラ41から流出する。煙道ガスは冷却水により通流された熱交換器39で冷却され、これにより煙道ガス温度はCO分離装置10の入口で約25℃にまで低下される。
【0039】
図5および図6には、ガスタービン46を装備した複合動力プラント(コンバインドサイクルプラント)50;60にCO分離装置10を組み込むための2つの実施例が示されている。図5の実施例では、ガスタービン46の圧縮機49が、空気供給部47を介して供給された周辺空気を圧縮し、この空気を燃焼器51内での炭化水素(たとえば天然ガス、オイル、合成ガス等)の燃焼によって加熱し、この熱ガスを、圧縮機49と発電機48とを駆動するタービン52内で作業出力下に膨張させる。タービン52の、数100℃の高温の排ガス中に含まれている熱を回収するためには、排ガス管路53を介して後置された排熱回収熱交換器もしくは排熱回収式蒸気発生器(HRSG)45が使用される。この排熱回収式蒸気発生器54はランキンサイクルプロセスのための蒸気を発生させる。排ガスは約100℃の温度で排熱回収式蒸気発生器45から流出する。この排ガスは冷却水により通流された熱交換器39で冷却され、これにより排ガス温度はCO分離装置10の入口で約25℃にまで低下される。
【0040】
図5に示した複合動力プラントの実施例に対する変化実施例が図6に示した複合動力プラント60である。図6に示した変化実施例では、排ガスの一部が、排ガス管路54内で熱交換器39の背後(下流側)に位置する分岐部55で分岐されて、戻し路56を介して圧縮機49の入口へ戻される。その結果、CO分離装置10へ案内された排ガス中のCO含量が高められ、それに対して排ガスは全体的に減じられる。これにより、CO分離装置10における圧縮機13のエネルギ消費量は減じられる。両実施例はシーケンシャル燃焼を有するガスタービン(たとえば本出願人のタイプGT24/GT26)においても使用され得る。
【0041】
図7には、図1に示したCO分離装置10を動力・熱複合プラント、つまりコージェネレーションプラント(熱電併給プラント)64に組み込むための実施例が示されている。コージェネレーションプラント64は、たとえば内燃機関(ディーゼル)59を備えている。内燃機関59は燃料供給部61を介して燃料を受け取る。このようなプラントは大型の建築物または住宅群に熱と電流とを供給することができる。内燃機関59は周辺空気によって炭化水素(たとえばディーゼル燃料)を燃焼させて、機械的もしくは電気的なエネルギを発生させる。排ガスは500〜800℃の高い温度で内燃機関59から流出する。このような温度での熱は住宅暖房のためには非効果的であるので、蒸発器58と出力タービン63と復水器68とポンプ62とを有する出力循環路PCが使用される。この場合に、復水器68で放出された熱は暖房目的のために利用される。排ガスは出力循環路PCの蒸発器58を通流して、暖房目的のための別の熱を、後置された水冷式の熱交換器57に引き渡す。その場合、CO分離装置10の入口における排ガス温度は約25℃である。出力循環路PCの出力タービン63はCO分離装置10の圧縮機13を駆動することができる。図7に示したプラント回路図は内燃機関を備えた陸上車両または水中車両にも適用され得る。
【0042】
化石燃料を使用するための、エクセルギ的に極めて非効率的な手段は暖房目的のための化石燃料の単純な燃焼である。図8に示した実施例では、建物暖房装置66において暖房ボイラ65に燃料供給部67を介して燃料(石炭、オイル、天然ガス等)が供給される。排ガス中に存在するCOはこの場合、エネルギ損失なしに分離され得る。なぜならば、暖房装置が、出力循環路PCを介してCO分離装置10の圧縮機13を駆動するために必要となる出力を提供するからである。高温熱を直接に暖房装置のために利用する代わりに、高温熱は出力循環路PCに導入されて、部分的に機械的エネルギに変換され、そして低い温度で暖房目的のために取り出される(復水器68)。図8に示した回路図は図7に示した回路図と同様である。
【0043】
同じく別の変化実施例も考えられる:
− 図10または図11に示したように、CO分離装置10b;10cにおいてタービン70によって排ガス流を膨張させ、これによりスワールノズル17の手前(上流側)で初期冷却を行うことができる。スワールノズルにおいて排ガス流は引き続き膨張され、COが抽出され、排ガス流は後置された圧縮機13によって再び大気圧にまで圧縮される。図10に示した実施例では、圧縮機13とタービン70とが分離されている。タービン70は発電機69を駆動する。図11に示した実施例では、タービン70と圧縮機13とが1つの共通のシャフトに配置されている。
− しかし図9に示したように排ガス流を直接にスワールノズル17へ膨張させることもできる。その場合、排ガス流は、スワールノズル17の背後に配置された圧縮機13によって再び大気圧にまで圧縮される。
【符号の説明】
【0044】
10,10a,10b,10c CO分離装置
11 入口
12 原動機
13 圧縮機
14,39 熱交換器
15,16 蒸発器
17,17´,17´´ スワールノズル
18 液化装置
19 導管
20 出口
21,26 復水器
22,27 膨張弁
23 原動機
24,25 圧縮機
28 外壁
29 内壁
30 入口区分(流入部)
31 流入案内翼
32 中央区分
33 CO流出部
34 終端区分
35 ガス流出部
36 環状ノズル
37 壁セグメント(回転式)
38 軸線
40 蒸気動力プラント(石炭燃焼式)
41 ボイラ
42 蒸気発生器
43 燃焼器
44,61 燃料供給部
45 排熱回収式蒸気発生器
46 ガスタービン
47 空気供給部
48 発電機
49 圧縮機
50,60 複合動力プラント
51 燃焼器
52 タービン
53,54 排ガス管路
55 分岐部
56 戻し路
57 熱交換器
58 蒸発器
59 内燃機関
61,67 燃料供給部
62 膨張弁
63 出力タービン
64 コージェネレーションプラント
65 暖房ボイラ
66 建物暖房装置
68 復水器
69 発電機
70 タービン
A,B,C,D,E 位置
CC1,CC2 冷凍循環路
PC 出力循環路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス流、特に化石燃料を用いて作業する燃焼プロセスの排ガス流からCOを分離するための方法において、ガス流を第1のステップで圧縮させ、圧縮されたガス流を第2のステップで冷却し、冷却されたガス流を第3のステップでスワールノズル(17,17´,17´´)に供給し、該スワールノズル(17,17´,17´´)でガス流からCOを分離し、第4のステップで、スワールノズル(17,17´,17´´)で分離されたCOを別個の後処理のためにスワールノズル(17,17´,17´´)から導出することを特徴とする、ガス流からCOを分離するための方法。
【請求項2】
第2のステップ内で、圧縮されたガス流をまず、冷却水を用いて作動する熱交換器(14)で前冷却する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
第2のステップ内で、熱交換器(14)で前冷却されたガス流を、圧縮機(24,25)と復水器(21,26)と膨張弁(22,27)と蒸発器(15,16)とを用いて作動する少なくとも1つの冷凍循環路(CC1,CC2)によってさらに冷却する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前冷却されたガス流をさらに冷却するために、該ガス流を、圧縮機(24,25)と復水器(21,26)と膨張弁(22,27)と蒸発器(15,16)とを用いて作動する2つの冷凍循環路(CC1,CC2)によって順次にさらに冷却する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前冷却されたガス流をさらに冷却するために、該ガス流を、その都度前記冷凍循環路(CC1,CC2)の蒸発器(15,16)に通して送る、請求項3または4記載の方法。
【請求項6】
ガス流を、ほぼ室温で圧縮に供給し、圧縮後に熱交換器(14)で再びほぼ室温にまで前冷却する、請求項2記載の方法。
【請求項7】
ガス流を第1の冷凍循環路(CC1)によって、該第1の冷凍循環路に所属する熱交換器(15)にガス流から水が冷凍分離しない程度にのみさらに冷却し、ガス流を第2の冷凍循環路(CC2)によって約−50℃の温度にまでさらに冷却する、請求項4記載の方法。
【請求項8】
第2の冷凍循環路(CC2)の蒸発器(16)を、氷の除去のために特定の時間的な間隔を置いて除氷する、請求項7記載の方法。
【請求項9】
蒸発器(16)の除氷のために、冷却水を用いて作動する熱交換器(14)におけるガス流の前冷却を中断する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
スワールノズル(17,17´,17´´)から流出したCO貧有のガス流を、第2の冷凍循環路(CC2)内の冷媒の冷却のために第2の冷凍循環路(CC2)の復水器(21)に通して送る、請求項4記載の方法。
【請求項11】
スワールノズル(17,17´,17´´)内で分離されたCOを、液化のために液化装置(18)に供給する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
冷却されたガス流を、スワールノズル(17,17´,17´´)の入口区分(30)でまずスワールノズル(17,17´,17´´)の軸線(38)を中心として旋回させ、このときに発生した旋回流を次いで直径減径させ、減径された旋回流を次いで、一定の直径を有するスワールノズル(17,17´,17´´)の中央区分(32)に通して送り、このときにスワールノズル(17,17´,17´´)の外側の縁範囲でCO濃度が増大し、終端区分(34)の手前の前記中央区分(32)の端部において、濃度増大されたCOを、スワールノズル(17,17´,17´´)の外周面に配置されたCO流出部(33)で分離させる、請求項1記載の方法。
【請求項13】
スワールノズル(17,17´,17´´)の終端区分(34)で、直径の拡大により、ガス流出部(35)へ流れるガス流内の圧力を高める、請求項12記載の方法。
【請求項14】
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法を実施するためのCO分離装置(10,10a,10b,10c)において、当該CO分離装置(10)が、ガス流により通流されるスワールノズル(17,17´,17´´)と、該スワールノズル(17,17´,17´´)の上流側または下流側に配置された圧縮機(13)と、該圧縮機(13)から到来するガス流を冷却するための、スワールノズル(17,17´,17´´)の上流側に設けられた多数の冷却装置(14,CC1,CC2)とを有していることを特徴とするCO分離装置。
【請求項15】
スワールノズル(17,17´,17´´)の上流側に設けられた多数の冷却装置(14,CC1,CC2)が、冷却水により通流される少なくとも1つの熱交換器(14)と、該熱交換器(14)に後置された、圧縮機(24,25)と復水器(21,26)と膨張弁(22,27)と蒸発器(15,16)とを用いて作動する少なくとも1つの冷凍循環路(CC1,CC2)を有している、請求項14記載のCO分離装置。
【請求項16】
熱交換器(14)に、相前後して配置された、それぞれ圧縮機(24,25)と復水器(21,26)と膨張弁(22,27)と蒸発器(15,16)とを用いて作動する2つの冷凍循環路(CC1,CC2)が後置されている、請求項15記載のCO分離装置。
【請求項17】
第1の冷凍循環路(CC1)の復水器(26)が、冷却水によって通流されており、第2の冷凍循環路(CC2)の復水器(21)が、スワールノズル(17,17´,17´´)から流出したCO貧有のガス流によって通流されている、請求項16記載のCO分離装置。
【請求項18】
前記冷凍循環路の両圧縮機(24,25)が、1つの共通の原動機(23)によって駆動される、請求項16記載のCO分離装置。
【請求項19】
スワールノズル(17,17´,17´´)に、分離されたCOを液化するための液化装置(18)が後置されている、請求項14から18までのいずれか1項記載のCO分離装置。
【請求項20】
請求項14から19までのいずれか1項記載のCO分離装置(10)に用いられるスワールノズル(17,17´,17´´)において、当該スワールノズル(17,17´,17´´)が、軸線(38)に沿って相前後して入口区分(30)と、該入口区分(30)に続いた中央区分(32)と、該中央区分(32)に続いた終端区分(34)とを有しており、入口区分(30)で、流入したガス流が、軸線(38)を中心とした旋回を付与されて半径方向内側へ向かって流れ、中央区分(32)でガス流が、減径された一定の直径を有する環状通路(28,29)内で軸方向に引き続き流れ、最後に、円錐状に拡張した終端区分(34)で当該スワールノズル(17,17´,17´´)のガス流出部(35)へ到達することを特徴とする、CO分離装置に用いられるスワールノズル。
【請求項21】
入口区分(30)に、旋回を付与するために半径方向に配置された複数の流入案内翼(31)が配置されている、請求項20記載のスワールノズル。
【請求項22】
流入案内翼(31)が調節可能に形成されている、請求項21記載のスワールノズル。
【請求項23】
中央区分(32)と終端区分(34)との間で当該スワールノズル(17,17´,17´´)の外周面にCO流出部(33)が設けられている、請求項20から22までのいずれか1項記載のスワールノズル。
【請求項24】
入口区分(30)に、周方向でガス流を加速するための手段(36,37)が設けられている、請求項20から22までのいずれか1項記載のスワールノズル。
【請求項25】
前記加速手段が、同心的な複数の環状ノズル(36)を有しており、該環状ノズル(36)を通じて、当該スワールノズル(17´)内のガス流の旋回に適合された方向に空気がノズル供給される、請求項24記載のスワールノズル。
【請求項26】
前記加速手段が、当該スワールノズル(17´´)の軸線を中心にして回転する複数の壁セグメント(37)を有しており、該壁セグメント(37)の回転速度が、当該スワールノズル(17´´)内のガス流の旋回に適合されている、請求項24記載のスワールノズル。
【請求項27】
燃焼器(43)と、後続の蒸気発生器(42)とを備えたボイラ(41)を有する蒸気動力プラント(40)における、請求項14から19までのいずれか1項記載のCO分離装置(10)の使用において、煙道ガスが、前記ボイラ(41)からの流出後にCO分離装置(10)に供給されることを特徴とする、CO分離装置の使用。
【請求項28】
ガスタービン(46)と、後置された排熱回収式蒸気発生器(45)とを有する複合動力プラント(50)における、請求項14から19までのいずれか1項記載のCO分離装置(10)の使用において、排ガスが、排熱回収式蒸気発生器(45)からの流出後にCO分離装置(10)に供給されることを特徴とする、CO分離装置の使用。
【請求項29】
排ガスの一部がガスタービン(46)へ戻される、請求項28記載の使用。
【請求項30】
煙道ガスが、CO分離装置(10)への流入前に、冷却水を用いて作動する熱交換器(39)によって冷却される、請求項27から29までのいずれか1項記載の使用。
【請求項31】
内燃機関(59)を有するコージェネレーションプラント(64)または車両における、請求項14から19までのいずれか1項記載のCO分離装置(10)の使用において、内燃機関(59)の排ガスがCO分離装置(10)に供給されることを特徴とする、CO分離装置の使用。
【請求項32】
暖房ボイラ(65)を有する建物暖房装置(66)における、請求項14から19までのいずれか1項記載のCO分離装置(10)の使用において、暖房ボイラ(65)の煙道ガスが、CO分離装置(10)に供給されることを特徴とする、CO分離装置の使用。
【請求項33】
排ガスもしくは煙道ガスから、CO分離装置(10)への流入前に蒸発器(58)で熱が取り出され、該蒸発器(58)が、出力タービン(63)と復水器(68)とポンプ(62)とを装備した出力循環路(PC)の一部である、請求項31または32記載の使用。
【請求項34】
出力タービン(63)が、CO分離装置(10)の圧縮機(13)と連結されている、請求項33記載の使用。
【請求項35】
排ガスもしくは煙道ガスが、CO分離装置(10)への流入前に、冷却水を用いて作動する熱交換器(57)によって冷却される、請求項31から34までのいずれか1項記載の使用。

【図1】
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【図2a)】
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【図2b)】
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【図2c)】
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【図3a)】
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【図3b)】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−500163(P2010−500163A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523233(P2009−523233)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【国際出願番号】PCT/EP2007/057434
【国際公開番号】WO2008/017577
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5401 Baden, Switzerland
【Fターム(参考)】