ガードリング構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ回路、及びディスプレイ装置
【課題】ガードリング構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ回路、及びディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】本発明による半導体デバイスは、第1導電型の半導体基板と、半導体基板に既定の深さを有して形成された2以上の第2導電型の第1ウェル領域と、第2導電型の第1ウェル領域の内に既定の深さを有して形成された少なくとも一つの第1導電型の第2ウェル領域と、第1ウェル領域の間に位置し、第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有して形成された第2導電型のガードリング領域と、を含み、ガードリング領域は、システムグラウンド電圧に連結される。
【解決手段】本発明による半導体デバイスは、第1導電型の半導体基板と、半導体基板に既定の深さを有して形成された2以上の第2導電型の第1ウェル領域と、第2導電型の第1ウェル領域の内に既定の深さを有して形成された少なくとも一つの第1導電型の第2ウェル領域と、第1ウェル領域の間に位置し、第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有して形成された第2導電型のガードリング領域と、を含み、ガードリング領域は、システムグラウンド電圧に連結される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガードリング構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ、及びディスプレイ装置に係り、より詳細には、電荷をシステムグラウンドに放電させるためのガードリング構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ、及びディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイポート基盤装置は、国際規格IEC61000−4−2で要求するESD(Electro Static Discharge)テストを行わなければならない。例えば、人の手間が多くかかる携帯電話の場合、level4以上のテストを行わなければならない。
このテストを行うために、電荷を放出するテスト機器を使って、前記装置に電荷を放出すれば、装置に含まれるディスプレイドライバ内の半導体素子に電荷が注入される。
従来の半導体素子は、構造上の問題で注入された電荷によって永久的なダメージ(Damage)またはロジック(Logic)の異常が発生した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、半導体素子の永久的なダメージまたは異常を最小化するための構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ回路及びディスプレイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による半導体デバイスは、第1導電型の半導体基板と、半導体基板に既定の深さを有して形成された2以上の第2導電型の第1ウェル領域と、第1ウェル領域の内に既定の深さを有して形成された少なくとも一つの第1導電型の第2ウェル領域と、第1ウェル領域の間に位置し、第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有して形成された第2導電型のガードリング(Guard−Ring)領域と、を含みうる。
また、ガードリング領域は、システムグラウンド電圧に連結されうる。
また、ガードリング領域の深さは、第1ウェル領域の深さより深いことがある。
また、第1ウェル領域は、前記第1ウェル領域の表面に形成されたn+層を含みうる。
また、第2ウェル領域は、第2ウェル領域の表面に形成されたp+層を含みうる。
また、ガードリング領域は、ガードリング領域の表面に形成されたn+層を含みうる。
また、半導体デバイスは、第1ウェル領域とガードリング領域との間に位置する半導体基板の表面に形成されたp+層を含みうる。
【0005】
また、第1ウェル領域の表面に形成されたn+層、第2ウェル領域の表面に形成されたp+層及びガードリング領域の表面に形成されたn+層は、それぞれ電極と連結されうる。
また、ガードリング領域の表面に形成されたn+層と連結された電極は、システムグラウンド電圧に連結されうる。
また、第1ウェル領域の表面に形成されたn+層に連結された電極のうち何れか一つに電荷が注入されうる。
【0006】
また、第1導電型は、p型に相応することができる。
また、第2導電型は、n型に相応することができる。
本発明による半導体デバイスの形成方法は、第1導電型の半導体基板の表面に既定の深さを有する2以上の第2導電型の第1ウェル領域を形成する段階と、第1ウェル領域の内に既定の深さを有する少なくとも一つの第1導電型の第2ウェル領域を形成する段階と、第1ウェル領域の間に、第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有する第2導電型のガードリング領域を形成する段階と、前記ガードリング領域をシステムグラウンド電圧に連結する段階と、を含みうる。
【0007】
また、ガードリング領域を形成する段階は、ガードリング領域を第1ウェル領域より深い深さで形成する段階を含みうる。
また、第1ウェル領域を形成する段階は、第1ウェル領域の表面にn+層を形成する段階を含みうる。
また、第2ウェル領域を形成する段階は、第2ウェル領域の表面にp+層を形成する段階を含みうる。
また、ガードリング領域を形成する段階は、ガードリング領域の表面にn+層を形成する段階を含みうる。
【0008】
また、半導体デバイスの形成方法は、第1ウェル領域の表面に形成されたn+層、第2ウェル領域の表面に形成されたp+層及びガードリング領域の表面に形成されたn+層をそれぞれ電極と連結する段階を含みうる。
また、半導体デバイスの形成方法は、第1ウェル領域とガードリング領域との間の前記半導体基板の表面にp+層を形成する段階を含みうる。
また、システムグラウンド電圧に連結する段階は、ガードリング領域の表面に形成されたn+層に連結された電極をシステムグラウンド電圧に連結する段階を含みうる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ガードリング構造を挿入して従来の半導体素子の構造と異なる構造を有する半導体デバイスを提供することによって、半導体デバイスの永久的なダメージまたは異常を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体デバイスを説明するための図。
【図2】本発明の第2実施形態による半導体デバイスを説明するための図。
【図3】ガードリング領域のない半導体デバイスの時間による電極AVDD及び電極VDDの電圧変化を示すための図。
【図4】ガードリング領域がある半導体デバイスの時間による電極AVDD及び電極VDDの電圧変化を示すための図。
【図5】本発明の第1実施形態による半導体デバイスを形成するためのフローチャート。
【図6A】本発明の一実施形態によるディスプレイ装置を示すための図。
【図6B】図6Aに示されたディスプレイ装置を含むシステムを図示する図。
【図6C】図1及び/または図2の半導体デバイスに電荷が伝達される過程の一例を説明するための図。
【図7】本発明の一実施形態による半導体チップを示す図。
【図8A】図7の半導体チップを具現するための半導体デバイスを示す図。
【図8B】図7の半導体チップを具現するための半導体デバイスを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書または出願に開示されている本発明の実施形態についての特定の構造的ないし機能的説明は、単に本発明による実施形態を説明するための目的として例示されたものであって、本発明による実施形態は、多様な形態で実施され、本明細書または出願に説明された実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。
本発明による実施形態は、多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるので、特定実施形態を図面に例示し、本明細書または出願で詳細に説明する。しかし、これは、本発明の概念による実施形態を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むものと理解しなければならない。
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を説明することによって、本発明を詳しく説明する。各図面に付された同一参照符号は、同一部材を表わす。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態による半導体デバイス100を説明するための図である。図1を参照すれば、半導体デバイス100は、P型タイプの半導体基板10を含み、P型タイプの半導体基板10の表面上には、互いに既定の範囲だけ離隔し、既定の深さを有するN型タイプの第1ウェル領域103及び104が形成され、第1ウェル領域103及び104の表面にN+層113及び114が形成される。
【0013】
前記第1ウェル領域103及び104は、それぞれその内部に既定の深さを有する第2ウェル領域101及び102が形成され、第2ウェル領域101及び102の表面にP+層111及び112が形成される。この際、第2ウェル領域101及び102は、PPウェルに該当し、N+層113及び114は、第2ウェル領域101及び102に含まれない。
【0014】
N+層113及び114及びP+層111及び112は、それぞれ電極VDD、AVDD及びVSS、AVSSに連結される。
半導体デバイス100は、第1ウェル領域103及び104の間に形成され、既定の深さを有するN型タイプのガードリング領域110を含む。ガードリング領域110は、第1ウェル領域103及び104のそれぞれと既定の範囲だけ離隔している。
ガードリング領域110は、表面にN+層120が形成されており、N+層120は、システムグラウンド電圧に連結された電極VGNDに連結される。
ガードリング領域110、半導体基板10及び第1ウェル領域104は、ガードリング領域110をエミッタ(Emitter)、半導体基板10をベース(Base)、第1ウェル領域104をコレクタ(Collector)とする寄生NPNバイポーラトランジスタ(bipolar transistor)を構成する。
ESDテストを行うための機器を用いてディスプレイ装置(例えば、ディスプレイパネル)に電荷を放出すれば、パネルと連結された端子N1に電荷が注入され、注入された電荷によって電極AVDDの電圧が上昇する。
これにより、降伏(break−down)現象が発生し、第1ウェル領域104で、半導体基板10に正孔(hole)が移動する。
【0015】
半導体デバイス100は、既定の深さを有するガードリング領域110を形成して、正孔が、前記第1ウェル領域103に移動して電極VDDの電圧を上昇させることを阻むことができる。
例えば、ガードリング領域110がない場合、半導体デバイス100は、第1ウェル領域103及び104及び半導体基板10が、第1ウェル領域103をエミッタ、半導体基板10をベース、第1ウェル領域104をコレクタとする寄生NPNバイポーラトランジスタを構成する。ESDテスト機器によって、半導体デバイス100に注入された電荷は、降伏現象が発生する場合、第1ウェル領域103に移動して電極VDDの電圧を上昇させるようになって、半導体デバイス100の永久的なダメージまたは異常が引き起こる。
ガードリング領域110の深さは、第1ウェル領域103及び104の深さより深いことがある。この場合、正孔は、より効率的にガードリング領域110に流入されうる。
【0016】
図2は、本発明の第2実施形態による半導体デバイス100′を説明するための図である。図2を参照すれば、半導体デバイス100′は、P型タイプの半導体基板10′を含み、P型タイプの半導体基板10′の表面上には、互いに既定の範囲だけ離隔し、既定の深さを有するN型タイプの第1ウェル領域203及び204が形成され、第1ウェル領域203及び204の表面にN+層213及び214が形成される。
第1ウェル領域203及び204は、それぞれその内部に既定の深さを有する第2ウェル領域201及び202が形成され、第2ウェル領域201及び202の表面にP+層211及び212が形成される。この際、第2ウェル領域201及び202は、PPウェルに該当し、N+層213及び214は、第2ウェル領域201及び202に含まれない。
半導体デバイス100′は、第1ウェル領域203及び204の間に形成され、既定の深さを有するN型タイプのガードリング領域210を含む。ガードリング領域210は、第1ウェル領域203及び204と既定の範囲だけ離隔している。
ガードリング領域210は、表面にN+層220が形成されており、N+層220は、システムグラウンド電圧に連結された電極VGNDに連結される。
半導体基板10′は、その表面にP+層230及び240を形成しており、P+層230及び240は、ガードリング領域210と第1ウェル領域203との間及びガードリング領域210と第1ウェル領域204との間に位置する。
P+層230及び240は、ガードリング領域210及び第1ウェル領域203及び204と既定の範囲だけ離隔している。
【0017】
N+層213、214及びP+層211、212、230、240は、それぞれ電極VDD、AVDD及びVSS、AVSS、VGL1、VGL2に連結される。この際、電極VGL1及び電極VGL2は、同一ノードに該当する電極であり得る。
ガードリング領域210、半導体基板10′及び第1ウェル領域204は、ガードリング領域210をエミッタ、半導体基板10′をベース、第1ウェル領域204をコレクタとする寄生NPNバイポーラトランジスタを構成する。
ESDテストを行うための機器を用いてディスプレイ装置(例えば、ディスプレイパネル)に電荷を放出すれば、パネルと連結された端子N2に電荷が注入され、注入された電荷によって電極AVDDの電圧が上昇する。
これにより、降伏現象が発生し、第1ウェル領域204で、半導体基板10′に正孔が移動する。
【0018】
半導体デバイス100′は、既定の深さを有するガードリング領域110を形成して、正孔が、第1ウェル領域203に移動して電極VDDの電圧を上昇させることを阻むことができる。
例えば、ガードリング領域210がない場合、半導体デバイス100′は、第1ウェル領域203、204及び半導体基板10′が、第1ウェル領域203をエミッタ、半導体基板10′をベース、第1ウェル領域204をコレクタとする寄生NPNバイポーラトランジスタを構成する。ESDテスト機器によって、半導体デバイス100′に注入された電荷は、降伏現象が発生する場合、第1ウェル領域203に移動して電極VDDの電圧を上昇させるようになって、半導体デバイス100′の永久的なダメージまたは異常が引き起こる。
ガードリング領域210の深さは、第1ウェル領域203及び204の深さより深いことがある。この場合、正孔は、より効率的にガードリング領域210に流入されうる。
図1及び図2の半導体デバイス100及び100′に示された導電タイプは、これに限定されず、互いに交換することもできる。例えば、N型タイプを、P型タイプにすることもでき、P型タイプを、N型タイプにすることもできる。
【0019】
図3は、ガードリング領域のない半導体デバイスの時間による電極AVDD及び電極VDDの電圧変化を示すための図であり、図4は、本発明の実施形態による半導体デバイス100の時間による電極AVDD及び電極VDDの電圧変化を示す図である。
図3を参照すれば、時点t1にガードリング領域のない半導体デバイスに電荷が注入されれば、電極AVDDの電圧V_AVDDは増加し、ガードリング領域110がないために、正孔が流入されて電極VDDの電圧V_VDDが約8V以上まで増加する。ここで、ガードリング領域のない半導体デバイスは、図1の半導体デバイス100でガードリング領域をなくしたデバイスを仮定する。例えば、半導体デバイスの電極VDDが、6Vが許容電圧であれば、半導体デバイスに問題が発生することがある。
【0020】
図4を参照すれば、時点t2に図1の半導体デバイス100に電荷が注入されれば、電極AVDDの電圧V_AVDDは増加し、ガードリング領域110があるために、前記ガードリング領域110に正孔が流入されて電極VDDの電圧V_VDDはほとんど増加しなくなる。例えば、半導体デバイス100の電極VDDが、6Vが許容電圧であれば、電極VDDの電圧V_VDDは約0.5V程度までの増加なので、半導体デバイス100に問題が発生しない。
【0021】
図5は、本発明の第1実施形態による半導体デバイスを形成するためのフローチャートである。図5を参照すれば、半導体基板の表面に既定の深さを有する2以上の第1ウェル領域を形成する(ステップS100)。この際、半導体基板は、P型導電タイプに該当し、第1ウェル領域は、N型導電タイプに該当することができる。また、第1ウェル領域は、互いに既定の間隔だけ離隔している。
次いで、第1ウェル領域内に既定の深さを有する少なくとも一つの第2ウェル領域を形成する(ステップS200)。
次いで、第1ウェル領域の間に位置し、第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔した既定の深さを有するガードリング領域を形成する(ステップS300)。この際、ガードリング領域の深さは、第1ウェル領域の深さより深いことがある。また、ガードリング領域は、システムグラウンド電圧に連結されうる。
【0022】
図6Aは、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置を示す図である。図6Aを参照すれば、ディスプレイ装置500は、制御部510、ゲートドライバ回路520、ソースドライバ回路(ディスプレイドライバ回路)530及びパネル540を含む。
制御部510は、ゲートドライバ回路520にゲート制御信号GCSを提供し、ソースドライバ回路530にイネーブル信号SEN、システムクロックCLK及びデータ信号DATAを提供する。
ゲートドライバ回路520は、ゲートラインGL1、GL2、...、GLQにゲート信号を供給する。
ソースドライバ回路530は、図1及び図2に示された半導体デバイスを含んで構成され、ソースラインSL1、SL2、...、SLPにデータ信号DATAを供給する。
ソースドライバ回路530は、複数のソースドライバを含むことができ、一つのソースドライバがイネーブル信号SENが印加されてデータを受信する時、残りのソースドライバは、イネーブル信号SENが印加されずにデータを受信しないこともある。
パネル540は、複数のゲートラインGL1、GL2、...、GLQと複数のソースラインSL1、SL2、...、SLPとのそれぞれの交差点に形成された複数のピクセルを備えて、データ信号DATAをディスプレイする。
【0023】
図6Bは、図6Aに示されたディスプレイ装置を含むシステム600を示す図である。図6Bを参照すれば、システム600は、ディスプレイ装置500及び軟性回路基板(FPCB:Flexible Printed Circuits Board)350を含む。
システム600は、コネクタ(connector)360を通じてシステムグラウンド電圧と連結されていて、図1及び図2のガードリング領域110及び210が、システムグラウンド電圧に連結されうる。
ESDテスト機器を通じてシステム600に電荷が流入され、これを通じてソースドライバ回路530に電荷が流入されうる。
【0024】
図6Cは、ESDテスト機器によって、ソースドライバ回路530に電荷が流入されて、図1及び/または図2の半導体デバイス100及び100′に電荷が伝達される過程の一例を説明するための図である。
図6Cに示された各ノードN1_1ないしN1_nは、図1及び/または図2に示された端子N1及び/または端子N2に該当する。
ESDテスト機器を用いてディスプレイパネル540に電荷を放出すれば、パネル540に連結された端子N1_1ないしN1_nに電荷が流入される。
この電荷は、端子N1_1ないしN1_nに連結された順方向ダイオード311、313、315及び317を経て電極AVDDに入力される。この際、電荷は、正電荷に該当し、電荷は、端子N1_1ないしN1_nに連結された逆方向ダイオード312、314、316及び318によって電極AVSSに直接印加されない。
これにより、本発明は、ESDテスト機器によって注入された電荷によって永久的なダメージまたはロジックの異常を防止することができる効果がある。
【0025】
図7を参照すれば、半導体チップ700は、コア領域710及び入出力領域720を含む。
コア領域710は、主要処理機能を行い、それを行うための複数の回路が集積されている。
入出力領域720は、信号の入出力のためのインターフェースを担当し、コア領域710との信号入出力のために、コア領域710の外郭に配置される。この際、コア領域710及び入出力領域720の間に余裕空間が配置されることもある。
【0026】
図8A及び図8Bに示された半導体デバイス800、800′は、それぞれ図1及び図2に示された半導体デバイスと構造的に同一である。図8A及び図8Bに示されたように、半導体デバイス800、800′を用いて図7に示された半導体チップの具現が可能である。
例えば、図8A及び図8Bに示されたように、半導体デバイス800、800′は、ガードリング領域810、810′を中心にコア領域710及び入出力領域720を具現することができる。この際、ガードリング領域810、810′は、システムグラウンド電圧(0V)に連結されうる。
【0027】
図7ないし図8Bでは、半導体チップのコア領域710及び入出力領域720の間にガードリング領域810、810′が適用される実施形態を説明したが、本発明の範囲が、これに限定されるものではない。例えば、本発明の半導体デバイスは、コア領域710及び入出力領域720のような特定ブロックとブロックとの間のESDカップリングを防止するためのあらゆるケースに適用可能である。
【0028】
本発明は、図面に示された一実施形態を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、ガードリング構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ回路、及びディスプレイ装置関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0030】
100:半導体デバイス
10:半導体基板
103、104:第1ウェル領域
113、114、120:N+層
101、102:第2ウェル領域
111、112:P+層
VDD、AVDD、VSS、AVSS:電極
VGND:システムグラウンドに連結された電極
110:ガードリング領域
N1:パネルと連結された端子
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガードリング構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ、及びディスプレイ装置に係り、より詳細には、電荷をシステムグラウンドに放電させるためのガードリング構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ、及びディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイポート基盤装置は、国際規格IEC61000−4−2で要求するESD(Electro Static Discharge)テストを行わなければならない。例えば、人の手間が多くかかる携帯電話の場合、level4以上のテストを行わなければならない。
このテストを行うために、電荷を放出するテスト機器を使って、前記装置に電荷を放出すれば、装置に含まれるディスプレイドライバ内の半導体素子に電荷が注入される。
従来の半導体素子は、構造上の問題で注入された電荷によって永久的なダメージ(Damage)またはロジック(Logic)の異常が発生した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、半導体素子の永久的なダメージまたは異常を最小化するための構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ回路及びディスプレイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による半導体デバイスは、第1導電型の半導体基板と、半導体基板に既定の深さを有して形成された2以上の第2導電型の第1ウェル領域と、第1ウェル領域の内に既定の深さを有して形成された少なくとも一つの第1導電型の第2ウェル領域と、第1ウェル領域の間に位置し、第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有して形成された第2導電型のガードリング(Guard−Ring)領域と、を含みうる。
また、ガードリング領域は、システムグラウンド電圧に連結されうる。
また、ガードリング領域の深さは、第1ウェル領域の深さより深いことがある。
また、第1ウェル領域は、前記第1ウェル領域の表面に形成されたn+層を含みうる。
また、第2ウェル領域は、第2ウェル領域の表面に形成されたp+層を含みうる。
また、ガードリング領域は、ガードリング領域の表面に形成されたn+層を含みうる。
また、半導体デバイスは、第1ウェル領域とガードリング領域との間に位置する半導体基板の表面に形成されたp+層を含みうる。
【0005】
また、第1ウェル領域の表面に形成されたn+層、第2ウェル領域の表面に形成されたp+層及びガードリング領域の表面に形成されたn+層は、それぞれ電極と連結されうる。
また、ガードリング領域の表面に形成されたn+層と連結された電極は、システムグラウンド電圧に連結されうる。
また、第1ウェル領域の表面に形成されたn+層に連結された電極のうち何れか一つに電荷が注入されうる。
【0006】
また、第1導電型は、p型に相応することができる。
また、第2導電型は、n型に相応することができる。
本発明による半導体デバイスの形成方法は、第1導電型の半導体基板の表面に既定の深さを有する2以上の第2導電型の第1ウェル領域を形成する段階と、第1ウェル領域の内に既定の深さを有する少なくとも一つの第1導電型の第2ウェル領域を形成する段階と、第1ウェル領域の間に、第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有する第2導電型のガードリング領域を形成する段階と、前記ガードリング領域をシステムグラウンド電圧に連結する段階と、を含みうる。
【0007】
また、ガードリング領域を形成する段階は、ガードリング領域を第1ウェル領域より深い深さで形成する段階を含みうる。
また、第1ウェル領域を形成する段階は、第1ウェル領域の表面にn+層を形成する段階を含みうる。
また、第2ウェル領域を形成する段階は、第2ウェル領域の表面にp+層を形成する段階を含みうる。
また、ガードリング領域を形成する段階は、ガードリング領域の表面にn+層を形成する段階を含みうる。
【0008】
また、半導体デバイスの形成方法は、第1ウェル領域の表面に形成されたn+層、第2ウェル領域の表面に形成されたp+層及びガードリング領域の表面に形成されたn+層をそれぞれ電極と連結する段階を含みうる。
また、半導体デバイスの形成方法は、第1ウェル領域とガードリング領域との間の前記半導体基板の表面にp+層を形成する段階を含みうる。
また、システムグラウンド電圧に連結する段階は、ガードリング領域の表面に形成されたn+層に連結された電極をシステムグラウンド電圧に連結する段階を含みうる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ガードリング構造を挿入して従来の半導体素子の構造と異なる構造を有する半導体デバイスを提供することによって、半導体デバイスの永久的なダメージまたは異常を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体デバイスを説明するための図。
【図2】本発明の第2実施形態による半導体デバイスを説明するための図。
【図3】ガードリング領域のない半導体デバイスの時間による電極AVDD及び電極VDDの電圧変化を示すための図。
【図4】ガードリング領域がある半導体デバイスの時間による電極AVDD及び電極VDDの電圧変化を示すための図。
【図5】本発明の第1実施形態による半導体デバイスを形成するためのフローチャート。
【図6A】本発明の一実施形態によるディスプレイ装置を示すための図。
【図6B】図6Aに示されたディスプレイ装置を含むシステムを図示する図。
【図6C】図1及び/または図2の半導体デバイスに電荷が伝達される過程の一例を説明するための図。
【図7】本発明の一実施形態による半導体チップを示す図。
【図8A】図7の半導体チップを具現するための半導体デバイスを示す図。
【図8B】図7の半導体チップを具現するための半導体デバイスを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書または出願に開示されている本発明の実施形態についての特定の構造的ないし機能的説明は、単に本発明による実施形態を説明するための目的として例示されたものであって、本発明による実施形態は、多様な形態で実施され、本明細書または出願に説明された実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。
本発明による実施形態は、多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるので、特定実施形態を図面に例示し、本明細書または出願で詳細に説明する。しかし、これは、本発明の概念による実施形態を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むものと理解しなければならない。
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を説明することによって、本発明を詳しく説明する。各図面に付された同一参照符号は、同一部材を表わす。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態による半導体デバイス100を説明するための図である。図1を参照すれば、半導体デバイス100は、P型タイプの半導体基板10を含み、P型タイプの半導体基板10の表面上には、互いに既定の範囲だけ離隔し、既定の深さを有するN型タイプの第1ウェル領域103及び104が形成され、第1ウェル領域103及び104の表面にN+層113及び114が形成される。
【0013】
前記第1ウェル領域103及び104は、それぞれその内部に既定の深さを有する第2ウェル領域101及び102が形成され、第2ウェル領域101及び102の表面にP+層111及び112が形成される。この際、第2ウェル領域101及び102は、PPウェルに該当し、N+層113及び114は、第2ウェル領域101及び102に含まれない。
【0014】
N+層113及び114及びP+層111及び112は、それぞれ電極VDD、AVDD及びVSS、AVSSに連結される。
半導体デバイス100は、第1ウェル領域103及び104の間に形成され、既定の深さを有するN型タイプのガードリング領域110を含む。ガードリング領域110は、第1ウェル領域103及び104のそれぞれと既定の範囲だけ離隔している。
ガードリング領域110は、表面にN+層120が形成されており、N+層120は、システムグラウンド電圧に連結された電極VGNDに連結される。
ガードリング領域110、半導体基板10及び第1ウェル領域104は、ガードリング領域110をエミッタ(Emitter)、半導体基板10をベース(Base)、第1ウェル領域104をコレクタ(Collector)とする寄生NPNバイポーラトランジスタ(bipolar transistor)を構成する。
ESDテストを行うための機器を用いてディスプレイ装置(例えば、ディスプレイパネル)に電荷を放出すれば、パネルと連結された端子N1に電荷が注入され、注入された電荷によって電極AVDDの電圧が上昇する。
これにより、降伏(break−down)現象が発生し、第1ウェル領域104で、半導体基板10に正孔(hole)が移動する。
【0015】
半導体デバイス100は、既定の深さを有するガードリング領域110を形成して、正孔が、前記第1ウェル領域103に移動して電極VDDの電圧を上昇させることを阻むことができる。
例えば、ガードリング領域110がない場合、半導体デバイス100は、第1ウェル領域103及び104及び半導体基板10が、第1ウェル領域103をエミッタ、半導体基板10をベース、第1ウェル領域104をコレクタとする寄生NPNバイポーラトランジスタを構成する。ESDテスト機器によって、半導体デバイス100に注入された電荷は、降伏現象が発生する場合、第1ウェル領域103に移動して電極VDDの電圧を上昇させるようになって、半導体デバイス100の永久的なダメージまたは異常が引き起こる。
ガードリング領域110の深さは、第1ウェル領域103及び104の深さより深いことがある。この場合、正孔は、より効率的にガードリング領域110に流入されうる。
【0016】
図2は、本発明の第2実施形態による半導体デバイス100′を説明するための図である。図2を参照すれば、半導体デバイス100′は、P型タイプの半導体基板10′を含み、P型タイプの半導体基板10′の表面上には、互いに既定の範囲だけ離隔し、既定の深さを有するN型タイプの第1ウェル領域203及び204が形成され、第1ウェル領域203及び204の表面にN+層213及び214が形成される。
第1ウェル領域203及び204は、それぞれその内部に既定の深さを有する第2ウェル領域201及び202が形成され、第2ウェル領域201及び202の表面にP+層211及び212が形成される。この際、第2ウェル領域201及び202は、PPウェルに該当し、N+層213及び214は、第2ウェル領域201及び202に含まれない。
半導体デバイス100′は、第1ウェル領域203及び204の間に形成され、既定の深さを有するN型タイプのガードリング領域210を含む。ガードリング領域210は、第1ウェル領域203及び204と既定の範囲だけ離隔している。
ガードリング領域210は、表面にN+層220が形成されており、N+層220は、システムグラウンド電圧に連結された電極VGNDに連結される。
半導体基板10′は、その表面にP+層230及び240を形成しており、P+層230及び240は、ガードリング領域210と第1ウェル領域203との間及びガードリング領域210と第1ウェル領域204との間に位置する。
P+層230及び240は、ガードリング領域210及び第1ウェル領域203及び204と既定の範囲だけ離隔している。
【0017】
N+層213、214及びP+層211、212、230、240は、それぞれ電極VDD、AVDD及びVSS、AVSS、VGL1、VGL2に連結される。この際、電極VGL1及び電極VGL2は、同一ノードに該当する電極であり得る。
ガードリング領域210、半導体基板10′及び第1ウェル領域204は、ガードリング領域210をエミッタ、半導体基板10′をベース、第1ウェル領域204をコレクタとする寄生NPNバイポーラトランジスタを構成する。
ESDテストを行うための機器を用いてディスプレイ装置(例えば、ディスプレイパネル)に電荷を放出すれば、パネルと連結された端子N2に電荷が注入され、注入された電荷によって電極AVDDの電圧が上昇する。
これにより、降伏現象が発生し、第1ウェル領域204で、半導体基板10′に正孔が移動する。
【0018】
半導体デバイス100′は、既定の深さを有するガードリング領域110を形成して、正孔が、第1ウェル領域203に移動して電極VDDの電圧を上昇させることを阻むことができる。
例えば、ガードリング領域210がない場合、半導体デバイス100′は、第1ウェル領域203、204及び半導体基板10′が、第1ウェル領域203をエミッタ、半導体基板10′をベース、第1ウェル領域204をコレクタとする寄生NPNバイポーラトランジスタを構成する。ESDテスト機器によって、半導体デバイス100′に注入された電荷は、降伏現象が発生する場合、第1ウェル領域203に移動して電極VDDの電圧を上昇させるようになって、半導体デバイス100′の永久的なダメージまたは異常が引き起こる。
ガードリング領域210の深さは、第1ウェル領域203及び204の深さより深いことがある。この場合、正孔は、より効率的にガードリング領域210に流入されうる。
図1及び図2の半導体デバイス100及び100′に示された導電タイプは、これに限定されず、互いに交換することもできる。例えば、N型タイプを、P型タイプにすることもでき、P型タイプを、N型タイプにすることもできる。
【0019】
図3は、ガードリング領域のない半導体デバイスの時間による電極AVDD及び電極VDDの電圧変化を示すための図であり、図4は、本発明の実施形態による半導体デバイス100の時間による電極AVDD及び電極VDDの電圧変化を示す図である。
図3を参照すれば、時点t1にガードリング領域のない半導体デバイスに電荷が注入されれば、電極AVDDの電圧V_AVDDは増加し、ガードリング領域110がないために、正孔が流入されて電極VDDの電圧V_VDDが約8V以上まで増加する。ここで、ガードリング領域のない半導体デバイスは、図1の半導体デバイス100でガードリング領域をなくしたデバイスを仮定する。例えば、半導体デバイスの電極VDDが、6Vが許容電圧であれば、半導体デバイスに問題が発生することがある。
【0020】
図4を参照すれば、時点t2に図1の半導体デバイス100に電荷が注入されれば、電極AVDDの電圧V_AVDDは増加し、ガードリング領域110があるために、前記ガードリング領域110に正孔が流入されて電極VDDの電圧V_VDDはほとんど増加しなくなる。例えば、半導体デバイス100の電極VDDが、6Vが許容電圧であれば、電極VDDの電圧V_VDDは約0.5V程度までの増加なので、半導体デバイス100に問題が発生しない。
【0021】
図5は、本発明の第1実施形態による半導体デバイスを形成するためのフローチャートである。図5を参照すれば、半導体基板の表面に既定の深さを有する2以上の第1ウェル領域を形成する(ステップS100)。この際、半導体基板は、P型導電タイプに該当し、第1ウェル領域は、N型導電タイプに該当することができる。また、第1ウェル領域は、互いに既定の間隔だけ離隔している。
次いで、第1ウェル領域内に既定の深さを有する少なくとも一つの第2ウェル領域を形成する(ステップS200)。
次いで、第1ウェル領域の間に位置し、第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔した既定の深さを有するガードリング領域を形成する(ステップS300)。この際、ガードリング領域の深さは、第1ウェル領域の深さより深いことがある。また、ガードリング領域は、システムグラウンド電圧に連結されうる。
【0022】
図6Aは、本発明の一実施形態によるディスプレイ装置を示す図である。図6Aを参照すれば、ディスプレイ装置500は、制御部510、ゲートドライバ回路520、ソースドライバ回路(ディスプレイドライバ回路)530及びパネル540を含む。
制御部510は、ゲートドライバ回路520にゲート制御信号GCSを提供し、ソースドライバ回路530にイネーブル信号SEN、システムクロックCLK及びデータ信号DATAを提供する。
ゲートドライバ回路520は、ゲートラインGL1、GL2、...、GLQにゲート信号を供給する。
ソースドライバ回路530は、図1及び図2に示された半導体デバイスを含んで構成され、ソースラインSL1、SL2、...、SLPにデータ信号DATAを供給する。
ソースドライバ回路530は、複数のソースドライバを含むことができ、一つのソースドライバがイネーブル信号SENが印加されてデータを受信する時、残りのソースドライバは、イネーブル信号SENが印加されずにデータを受信しないこともある。
パネル540は、複数のゲートラインGL1、GL2、...、GLQと複数のソースラインSL1、SL2、...、SLPとのそれぞれの交差点に形成された複数のピクセルを備えて、データ信号DATAをディスプレイする。
【0023】
図6Bは、図6Aに示されたディスプレイ装置を含むシステム600を示す図である。図6Bを参照すれば、システム600は、ディスプレイ装置500及び軟性回路基板(FPCB:Flexible Printed Circuits Board)350を含む。
システム600は、コネクタ(connector)360を通じてシステムグラウンド電圧と連結されていて、図1及び図2のガードリング領域110及び210が、システムグラウンド電圧に連結されうる。
ESDテスト機器を通じてシステム600に電荷が流入され、これを通じてソースドライバ回路530に電荷が流入されうる。
【0024】
図6Cは、ESDテスト機器によって、ソースドライバ回路530に電荷が流入されて、図1及び/または図2の半導体デバイス100及び100′に電荷が伝達される過程の一例を説明するための図である。
図6Cに示された各ノードN1_1ないしN1_nは、図1及び/または図2に示された端子N1及び/または端子N2に該当する。
ESDテスト機器を用いてディスプレイパネル540に電荷を放出すれば、パネル540に連結された端子N1_1ないしN1_nに電荷が流入される。
この電荷は、端子N1_1ないしN1_nに連結された順方向ダイオード311、313、315及び317を経て電極AVDDに入力される。この際、電荷は、正電荷に該当し、電荷は、端子N1_1ないしN1_nに連結された逆方向ダイオード312、314、316及び318によって電極AVSSに直接印加されない。
これにより、本発明は、ESDテスト機器によって注入された電荷によって永久的なダメージまたはロジックの異常を防止することができる効果がある。
【0025】
図7を参照すれば、半導体チップ700は、コア領域710及び入出力領域720を含む。
コア領域710は、主要処理機能を行い、それを行うための複数の回路が集積されている。
入出力領域720は、信号の入出力のためのインターフェースを担当し、コア領域710との信号入出力のために、コア領域710の外郭に配置される。この際、コア領域710及び入出力領域720の間に余裕空間が配置されることもある。
【0026】
図8A及び図8Bに示された半導体デバイス800、800′は、それぞれ図1及び図2に示された半導体デバイスと構造的に同一である。図8A及び図8Bに示されたように、半導体デバイス800、800′を用いて図7に示された半導体チップの具現が可能である。
例えば、図8A及び図8Bに示されたように、半導体デバイス800、800′は、ガードリング領域810、810′を中心にコア領域710及び入出力領域720を具現することができる。この際、ガードリング領域810、810′は、システムグラウンド電圧(0V)に連結されうる。
【0027】
図7ないし図8Bでは、半導体チップのコア領域710及び入出力領域720の間にガードリング領域810、810′が適用される実施形態を説明したが、本発明の範囲が、これに限定されるものではない。例えば、本発明の半導体デバイスは、コア領域710及び入出力領域720のような特定ブロックとブロックとの間のESDカップリングを防止するためのあらゆるケースに適用可能である。
【0028】
本発明は、図面に示された一実施形態を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、ガードリング構造を有する半導体デバイス、ディスプレイドライバ回路、及びディスプレイ装置関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0030】
100:半導体デバイス
10:半導体基板
103、104:第1ウェル領域
113、114、120:N+層
101、102:第2ウェル領域
111、112:P+層
VDD、AVDD、VSS、AVSS:電極
VGND:システムグラウンドに連結された電極
110:ガードリング領域
N1:パネルと連結された端子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板に既定の深さを有して形成された2以上の第2導電型の第1ウェル領域と、
前記第1ウェル領域の内に既定の深さを有して形成された少なくとも一つの第1導電型の第2ウェル領域と、
前記第1ウェル領域の間に位置し、前記第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有して形成された第2導電型のガードリング(Guard−Ring)領域と、を含み、
前記ガードリング領域は、グラウンド電圧に連結されることを特徴とする半導体デバイス。
【請求項2】
前記ガードリング領域の深さは、前記第1ウェル領域の深さより深いことを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記第1ウェル領域は、前記第1ウェル領域の表面に形成されたn+層を含み、
前記第2ウェル領域は、前記第2ウェル領域の表面に形成されたp+層を含み、
前記ガードリング領域は、前記ガードリング領域の表面に形成されたn+層を含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記半導体デバイスは、
前記第1ウェル領域と前記ガードリング領域との間に位置する前記半導体基板の表面に形成されたp+層を含むことを特徴とする請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記第1ウェル領域の表面に形成されたn+層、前記第2ウェル領域の表面に形成されたp+層及び前記ガードリング領域の表面に形成されたn+層は、それぞれ電極と連結されたことを特徴とする請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記ガードリング領域の表面に形成されたn+層と連結された電極は、前記グラウンド電圧に連結されることを特徴とする請求項5に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
第1回路領域と、
第2回路領域と、
前記第1回路領域及び前記第2回路領域の間に位置し、前記第1回路領域と前記第2回路領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有して形成されたガードリング領域と、を含み、
前記ガードリング領域は、グラウンド電圧に連結されることを特徴とする半導体デバイス。
【請求項8】
前記第1回路領域は、コア領域に該当し、
前記第2回路領域は、入出力領域に該当することを特徴とする請求項7に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のうち何れか一項の半導体デバイスを含むことを特徴とするディスプレイドライバ回路。
【請求項10】
請求項9のディスプレイドライバ回路を含むことを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項1】
第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板に既定の深さを有して形成された2以上の第2導電型の第1ウェル領域と、
前記第1ウェル領域の内に既定の深さを有して形成された少なくとも一つの第1導電型の第2ウェル領域と、
前記第1ウェル領域の間に位置し、前記第1ウェル領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有して形成された第2導電型のガードリング(Guard−Ring)領域と、を含み、
前記ガードリング領域は、グラウンド電圧に連結されることを特徴とする半導体デバイス。
【請求項2】
前記ガードリング領域の深さは、前記第1ウェル領域の深さより深いことを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記第1ウェル領域は、前記第1ウェル領域の表面に形成されたn+層を含み、
前記第2ウェル領域は、前記第2ウェル領域の表面に形成されたp+層を含み、
前記ガードリング領域は、前記ガードリング領域の表面に形成されたn+層を含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記半導体デバイスは、
前記第1ウェル領域と前記ガードリング領域との間に位置する前記半導体基板の表面に形成されたp+層を含むことを特徴とする請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記第1ウェル領域の表面に形成されたn+層、前記第2ウェル領域の表面に形成されたp+層及び前記ガードリング領域の表面に形成されたn+層は、それぞれ電極と連結されたことを特徴とする請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記ガードリング領域の表面に形成されたn+層と連結された電極は、前記グラウンド電圧に連結されることを特徴とする請求項5に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
第1回路領域と、
第2回路領域と、
前記第1回路領域及び前記第2回路領域の間に位置し、前記第1回路領域と前記第2回路領域と既定の間隔だけ離隔して既定の深さを有して形成されたガードリング領域と、を含み、
前記ガードリング領域は、グラウンド電圧に連結されることを特徴とする半導体デバイス。
【請求項8】
前記第1回路領域は、コア領域に該当し、
前記第2回路領域は、入出力領域に該当することを特徴とする請求項7に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のうち何れか一項の半導体デバイスを含むことを特徴とするディスプレイドライバ回路。
【請求項10】
請求項9のディスプレイドライバ回路を含むことを特徴とするディスプレイ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【公開番号】特開2011−166153(P2011−166153A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−27635(P2011−27635)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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