説明

コネクタ

【課題】従来のコネクタよりも接続操作が容易なコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ20は、接続部材176が挿入される挿入穴213aを有する本体部21と、本体部21の側面を覆う筒状のコネクタカバー24とを備える。コネクタカバー24には、爪部214の外側への弾性変形の制限を開放する開口部242がX方向での本体部21側に設けられ、爪部214の外側を覆うことで爪部214の外側への弾性変形を制限する環状部243がX方向での接続部材176側に設けられている。このコネクタカバー24は、本体部21の上端部21aを露出した状態で本体部21に保持される。これによれば、本体部21と接続部材176との接続時に、挿入穴213aの延長線上に位置する本体部21の上端部21aを直接押すことで、挿入穴213aへの接続部材176の挿入をスムーズにできるので、本体部21と接続部材176との接続が容易となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体配管の接続部に用いられるコネクタに関するもので、例えば、燃料噴射装置のインジェクタとインジェクタから排出される低圧燃料が流れる低圧燃料配管との接続部に用いられるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料噴射装置のインジェクタと低圧燃料配管との接続部に用いられるコネクタとして、特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
この特許文献1に開示されたコネクタは、インジェクタ側の接続部材が挿入される挿入穴を有する円筒状の本体部(特許文献1の第5、6図の符号40参照)と、本体部を覆うコネクタカバー(特許文献1の第5、6図の符号50参照)とを有している。
【0004】
本体部には、挿入穴にインジェクタ側の接続部材が挿入された状態のときに、インジェクタ側の接続部材の外周面に係合する爪部が設けられている。この爪部は、挿入穴の入口部分からインジェクタ側の接続部材に沿って延びているとともに、挿入穴の径方向外側に弾性変形可能に構成されている。また、本体部の側面には取っ手が設けられており、この取っ手は、コネクタカバーから露出するように本体部の径方向外側に向かって延びている。
【0005】
一方、コネクタカバーは、一端側にキャップ(特許文献1の第5、6図の符号52参照)を有する円筒形状であり、本体部の挿入穴の入口側とは反対側の端部を覆うように、本体部の軸方向にスライド可能に保持されている。
【0006】
そして、コネクタとインジェクタ側の接続部材との接続時では、コネクタカバーを本体部に対して挿入穴の反対側に位置させた状態で、本体部の取っ手を接続部材側に押すことで、本体部の挿入穴に接続部材を挿入する。その後、コネクタカバーを接続部材側に押して、コネクタカバーで本体部の爪部を覆うことで、爪部の径方向外側への弾性変形を制限し、本体部の爪部によるインジェクタ側の接続部材との係合が維持されるロック状態とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第1394402号明細書(第5、6図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、本体部とインジェクタ側の接続部材との接続時では、本体部の挿入穴の延伸方向に沿って、本体部を接続部材側に移動させるために、挿入穴の延長線上に位置する本体部の端部を直接押すことが好ましい。
【0009】
しかし、上記した特許文献1に記載のコネクタでは、コネクタカバーのロック操作時に、コネクタカバー端部のキャップを接続部材側に押せるように、コネクタカバーのキャップが本体部の挿入穴とは反対側の端部よりも端に位置し、本体部の挿入穴の入口側とは反対側の端部がコネクタカバーに覆われた構成であった。このため、コネクタの本体部と接続部材との接続操作時に、挿入穴の延長線上に位置する本体部の端部を直接押すことができず、挿入穴の延長線上に位置しない取っ手を押すしかなかった。この結果、挿入穴に沿ってまっすぐに本体部を押せず、コネクタの本体部とインジェクタ側の接続部材との接続操作がしづらいという問題があった。
【0010】
なお、この問題は、上記したコネクタを一般的な流体配管の接続に用いた場合においても同様に言えることである。
【0011】
本発明は上記点に鑑みて、上記した従来のコネクタよりも接続操作が容易なコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、コネクタカバー(24)は、本体部(21)のうち挿入穴(213a)の入口側とは反対側の端部(21a)を露出した状態で、かつ、接続部材(176)と本体部(21)との接続方向に平行移動可能として、本体部(21)に保持され、
コネクタカバー(24)は、前記接続方向での本体部側に設けられ、爪部(214)の径方向外側への弾性変形の制限を開放する爪開放部(242)と、前記接続方向での接続部材側に設けられ、爪部(214)の外側を覆うことで爪部(214)の前記径方向外側への弾性変形を制限する爪覆い部(243)とを有し、
コネクタカバー(24)の位置が、爪開放部(242)と爪部(214)とが対向するとともに、爪覆い部(243)と爪部(214)とが対向しない位置のとき、本体部(21)と接続部材(176)との脱着が可能なリリース状態となり、
接続部材(176)と本体部(21)とが接続された状態で、コネクタカバー(24)がリリース状態の位置から前記接続方向で本体部側に移動して、コネクタカバー(24)の位置が爪覆い部(243)と爪部(214)とが対向する位置のとき、爪部(214)と接続部材(176)との係合が維持されるロック状態となることを特徴としている。
【0013】
これによれば、コネクタカバーの爪開放部を爪覆い部よりも接続部材と本体部との接続方向での本体部側に配置しているので、コネクタと接続部材との接続操作時において、コネクタカバーをリリース状態の位置として、本体部を接続部材側に押して本体部の挿入穴に接続部材を挿入した後、コネクタカバーを引くことでロック状態とすることができる。
【0014】
ここで、上述の通り、上記した特許文献1に記載のコネクタでは、コネクタカバーのロック操作時に、コネクタカバー端部のキャップを接続部材側に押す必要があったので、コネクタの本体部の挿入穴入口側とは反対側の端部がコネクタカバーに覆われた構成であった。このため、コネクタの本体部と接続部材との接続操作時に、本体部の端部を直接押すことができなかった。
【0015】
これに対して、本発明によれば、コネクタカバーのロック操作時では、コネクタカバーを接続部材側に押す必要がないので、本体部(21)のうち挿入穴(213a)の入口側とは反対側の端部(21a)がコネクタカバーから露出した構成を採用できる。このため、コネクタの本体部と接続部材との接続操作時では、挿入穴の延長線上に位置する本体部の端部を直接押すことができ、本体部を挿入穴に沿ってまっすぐに押せるので、本体部と接続部材との接続が容易となる。
【0016】
請求項1に記載の発明における爪開放部については、例えば、請求項2のように、筒部(241)に形成された開口部(242)によって構成したり、請求項3のように、筒部(241)の内面に形成された凹部(246)によって構成したりすることが可能である。
【0017】
また、請求項4に記載の発明では、コネクタカバー(24)は、外周面から外側に突出する取っ手(244)を有し、取っ手(244)は、爪開放部よりも接続方向での本体部側の位置であって、本体部(21)のうち挿入穴(213a)側とは反対側の端部(21a)に親指を添えたときに残りの指が取っ手(244)に届く位置に配置されていることを特徴としている。
【0018】
これによれば、コネクタと接続部材との接続操作時に、親指で本体部を押すことで本体部の挿入穴へ接続部材を挿入した後、親指を本体部に添えたまま、親指以外の指で取っ手を引くことでロック操作ができるので、コネクタと接続部材との接続操作が容易となる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明では、本体部(21)の端部(21a)のコネクタカバー(24)から露出している露出部は、接続部材(176)と同軸上にあり、その軸上において前記露出部を操作することで本体部(21)を前記接続方向へ押し込むことができることを特徴としている。
【0020】
これによれば、露出部を操作する押し込み力を有効に本体部に伝達することが可能である。
【0021】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態における燃料噴射装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】図1中のインジェクタの縦断面図である。
【図3】インジェクタの低圧燃料配管に接続されるコネクタの上面図である。
【図4】図3中のIV−IV線断面図である。
【図5】図3中のV−V線断面図である。
【図6】接続部材とコネクタとの接続構造の分解斜視図である。
【図7】リリース状態におけるコネクタの縦断面図である。
【図8】第2実施形態におけるコネクタのロック状態を示す縦断面図である。
【図9】第2実施形態におけるコネクタのリリース状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付している。
【0024】
(第1実施形態)
図1に本実施形態における蓄圧式燃料噴射装置の全体構成を示す。図1の蓄圧式燃料噴射装置10はディーゼル機関に用いられるものであり、燃料タンク11と、燃料供給ポンプ12と、コモンレール13と、インジェクタ17とを備えている。
【0025】
燃料タンク11内の燃料は、燃料供給ポンプ12によってコモンレール13に供給される。燃料タンク11と燃料供給ポンプ12との間には、燃料フィルタ14が配置されている。
【0026】
燃料供給ポンプ12は、図示しないフィードポンプ部と高圧ポンプ部12aとを有している。フィードポンプ部は、燃料タンク11から燃料を吸入して高圧ポンプ部12aに供給する。高圧ポンプ部12aは、フィードポンプ部から供給された燃料を加圧してコモンレール13に圧送する。
【0027】
高圧ポンプ部12aは、ポンプ内圧力が所定圧力以上となった場合に、燃料を燃料タンク11に流出させる調圧弁12bを有している。調圧弁12aは、戻り燃料配管15を介して燃料タンク11と接続されている。
【0028】
コモンレール13は、高圧ポンプ部12aで加圧された燃料を高圧に維持したまま蓄える蓄圧器を構成しており、高圧燃料配管16を介してインジェクタ17の燃料導入口17aに接続されている。コモンレール13に蓄えられた高圧燃料は、高圧燃料配管16を介してインジェクタ17に供給される。
【0029】
インジェクタ17は、内燃機関の複数の気筒に対応して、複数個、図1の例では4個設けられている。インジェクタ17は、コモンレール13に蓄えられた高圧燃料を、インジェクタ17の噴孔17bから図示しない内燃機関の各気筒内に噴射するものである。インジェクタ17は、図示しない制御手段によって、所定時期に所定の期間開弁するように制御される。
【0030】
インジェクタ17には、オーバーフローした燃料、すなわち、リーク燃料が流出する燃料流出口17cが設けられている。ここで、インジェクタ17におけるリーク燃料とは、コモンレール13からインジェクタ17に送出された燃料のうちインジェクタ17から噴射されなかった余剰燃料や、後述するインジェクタ17内部の制御室175a(図2参照)から排出された燃料等のことである。
【0031】
この燃料流出口17cには、配管部材としての低圧燃料配管18が接続されている。燃料流出口17cから低圧燃料配管18に流出したリーク燃料は、戻り燃料配管15を流れる燃料とともに燃料タンク11に戻される。インジェクタ17の燃料流出口17cと低圧燃料配管18との接続部には、後述するコネクタ20が用いられている。
【0032】
ここで、図2に図1中のインジェクタ17の縦断面図を示す。インジェクタ17は、略円柱形状のインジェクタボデー171の内部に、ピエゾアクチュエータ172、駆動力伝達部173、制御弁部174およびノズル部175が収容されたものである。ピエゾアクチュエータ172、駆動力伝達部173、制御弁部174およびノズル部175は、インジェクタボデー171の軸方向である図2中の矢印X方向にて、この順番に並んで配置されている。
【0033】
インジェクタボデー171の側壁には、コモンレール13からの高圧燃料を導入する燃料導入口17aが開口している。インジェクタボデー171のうちノズル部175側の先端部には、高圧燃料を噴射する噴孔17bが開口している。また、インジェクタボデー171のうちピエゾアクチュエータ172側である図2の上側の端面には、リーク燃料を流出する燃料流出口17cが開口している。
【0034】
燃料導入口17aは、インジェクタボデー171内部に形成された高圧通路171aと連通している。燃料流出口17cは、インジェクタボデー171内部に形成された低圧通路171bと連通している。インジェクタボデー171内において、低圧通路171bは、ピエゾアクチュエータ172および駆動力伝達部173を収容する収容空間171cと連通している。
【0035】
ピエゾアクチュエータ172は、図示しない駆動回路により通電されて、X方向に伸縮するようになっている。
【0036】
駆動力伝達部173は、ピエゾアクチュエータ172と一体に変位可能な第1、第2ピストン173a、173bと、第1、第2ピストン173a、173bを摺動可能に保持する筒状部材173cと、第1ピストン173aをピエゾアクチュエータ172側に付勢してピエゾアクチュエータ172に当接させる第1スプリング173dと、第2ピストン173bを制御弁部174の制御弁174a側に付勢して制御弁174aに当接させる第2スプリング173eとを有している。第1、第2ピストン173a、173b同士の間には、作動油が充填された油密室173fが形成されている。
【0037】
制御弁部174は、3方弁構造になっており、制御弁174aが収容される弁室174bを有している。弁室174bは、連通路174cを介してノズル部175の制御室175aと常時連通している。
【0038】
制御弁174aは、駆動力伝達部173の第2ピストン173bと一体に変位可能になっている。弁室174bには、制御弁174aが選択的に着座する低圧側シート面174dおよび高圧側シート面174eが形成されている。
【0039】
低圧側シート面174dには、低圧通路171bと連通する連通口が開口している。高圧側シート面174eには、ノズル部175の連通路175fを通じて高圧通路171aと連通する連通口が開口している。弁室174bには、制御弁174aを駆動力伝達部173の第2ピストン173b側に付勢して第2ピストン173bに当接させるスプリング174fが配置されている。
【0040】
ノズル部175は、X方向に延びるノズルニードル175bと、ノズルニードル175bの外周側に配置されたシリンダ部材175cと、ノズルニードル175bを噴孔17b側に付勢するニードルスプリング175dとを有している。
【0041】
制御室175aは、制御弁部174の弁室174bと常時連通していることによって、ノズルニードル175bの背圧を発生する。制御室175aの背圧は、ニードルスプリング175dとともに、ノズルニードル175bを閉弁方向に付勢する。
【0042】
ノズルニードル175bおよびシリンダ部材175cの外周側には、高圧通路171aおよび噴孔17bと連通する油溜まり室175eが形成されている。油溜まり室175eは、連通路175fを介して制御弁部174の高圧側シート面174eの連通口と連通している。油溜まり室175eの高圧燃料の圧力は、ノズルニードル175bを開弁方向に付勢する。
【0043】
図2は、インジェクタ17の無噴射時の状態を示している。この無噴射時の状態では、制御室175aの背圧およびニードルスプリング175dの付勢力によってノズルニードル175bが着座しているので、油溜まり室175eから噴孔17bへの燃料供給が遮断される。
【0044】
これに対し、噴射時の状態では、ピエゾアクチュエータ172が通電されて、X方向に伸長し、これに伴って制御弁部174が制御室175aの圧力を低下させる。これにより、ノズルニードル175bがニードルスプリング175dの付勢力に抗してリフトするので、油溜まり室175eの燃料が噴孔17bを通じて噴射される。
【0045】
このような構成のインジェクタ17において、インジェクタボデー171のうち燃料流出口17cの形成部位には、コネクタ20との接続用の接続部材176が配置されている。
【0046】
インジェクタ17の接続部材176は、ステンレスや炭素鋼等にて形成され、X方向に延びる略円筒形状を有している。接続部材176は、インジェクタボデー171のうち燃料流出口17cの形成部位に固定されている。接続部材176とインジェクタボデー171との固定は、螺合、圧入、樹脂溶着、溶接等によって行うことができる。なお、接続部材176は、インジェクタボデー171と別部品ではなく、インジェクタボデー171に同一材料で一体成形されたものであっても良い。
【0047】
接続部材176の内部には、燃料流出口17cと連通する燃料流路176aが形成されている。接続部材176は、図2の下方側であるインジェクタボデー171側に大外径部176bを有し、図2の上方側であるインジェクタボデー171側の反対側に小外径部176cを有している。
接続部材176において、大外径部176bと小外径部176cとの境界部には段差面176dが形成されている。また、大外径部176bのうちインジェクタボデー171側の部位には、傾斜面176eが形成されている。この傾斜面176eが形成されている部分では、大外径部176bはインジェクタボデー171側に向かうにつれて外径が縮小している。
【0048】
次に、コネクタ20を介したインジェクタ17の接続部材176と低圧燃料配管18との接続構造について説明する。図3に当該接続構造の平面図を示し、図4、5にそれぞれ図3中のIV−IV線断面図、V−V線断面図を示す。また、図6に当該接続構造の分解斜視図を示す。なお、図4〜6中の矢印X方向は、図2中の矢印X方向と同じであり、後述するように、挿入穴213aの延伸方向、挿入穴213aに挿入される接続部材176の延伸方向、本体部21と接続部材176との接続方向と同じである。
【0049】
これらの図に示されるコネクタ20は、図1に示す4つのコネクタ20のうち図の左側から1番目、2番目、3番目のコネクタ20であり、2本の低圧燃料配管18が接続されるタイプである。
【0050】
図3〜6に示すように、コネクタ20は、接続部材176および低圧燃料配管18に接続される本体部21と、本体部21と接続部材176との間をシールする環状のOリング22と、Oリング22を本体部21に対して保持する環状のOリング保持部材23と、本体部21と接続部材176との接続状態を維持するためのコネクタカバー24とを備えている。
【0051】
本体部21は、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)等の樹脂で一体成形されている。
【0052】
図4に示すように、本体部21には、接続部材176に接続される第1接続部211がX方向と平行に延びて形成されているとともに、低圧燃料配管18に接続される2つの第2接続部212がX方向と直交する方向に延びて形成されている。2つの第2接続部212は、第1接続部211のうちX方向一端側、すなわち、図4中の上側の部位から、互いに反対方向に向かって延びている。したがって、本体部21は、全体としてT字状の形状を有している。
【0053】
また、本体部21の内部には、接続部材176内の燃料流路176aと低圧燃料配管18とを連通する貫通孔213がT字状に形成されている。具体的には、貫通孔213は、第1接続部211内にてX方向に延びる円柱状の第1穴部213aと、第1、第2接続部211、212内にてX方向と直交する方向に延びて第1穴部213aと連通する2つの第2穴部213bとで構成されている。
【0054】
低圧燃料配管18としては、例えば、ゴムホースが用いられ、この低圧燃料配管18の端部に第2接続部212が差し込まれることによって、低圧燃料配管18が第2接続部212に接続されるようになっている。
【0055】
貫通孔213の第1穴部213aには、接続部材176の小外径部176cが挿入される。換言すれば、第1穴部213aは、接続部材176が挿入される挿入穴を構成している。
【0056】
第1接続部211のうち挿入穴213aの内周面を構成する部位には段差部211aが形成されている。第1穴部213aは、段差部211aよりも挿入穴213aの入口側の部位において径が拡大されている。段差部211aにOリング22が配置され、Oリング22よりも挿入穴213aの入口側にOリング保持部材23が配置されている。
【0057】
Oリング保持部材23は、樹脂で一体成形されている。Oリング保持部材23の外周部には、図4、6に示すように、径方向外側に向かって突出する突起部231が複数個、例えば、4個形成されている。この突起部231が、第1接続部211の挿入穴213aの入口側に形成された凹部211bに係合することで、Oリング保持部材23が本体部21に保持される。
【0058】
また、本体部21は、本体部21のうち第1接続部211の挿入穴213aの入口側とは反対側の端部、すなわち、図4中の上端部21aに、X方向に垂直な平面が形成されている。この上端部21aは、図3〜5に示すように、コネクタカバー24が本体部21に装着された状態において、コネクタカバー24に覆われておらず、コネクタカバー24から露出している。
【0059】
一方、本体部21における第1接続部211の挿入穴213aの入口側には、図4〜6に示すように、接続部材176を囲む複数の爪部214が設けられている。この複数の爪部214は、本体部21に接続された接続部材176を本体部21が保持するためのものである。本実施形態では4つの爪部214が設けられている。
【0060】
複数の爪部214は、具体的には、第1接続部211の挿入穴213aの入口開口部の周縁からX方向他端側、すなわち、接続部材176側である図4の下方側に向かって延びている板状部214aと、板状部214aの先端で径方向内側に突出した突出部214bとを有している。
【0061】
板状部214aは、X方向と直交する方向に切断したときの横断面形状が、接続部材176の大外径部176bの外周面に沿う円弧形状になっている。また、板上部214aは、互いに分離しているので、挿入穴213aの径方向外側に弾性変形可能となっている。このため、これらの爪部214は、外力によって内側から押されると、外側に開くようになっている。なお、これらの爪部214は、外力がかからない自然状態では、図4に示す形状となる。
【0062】
突出部214bは、接続部材176の外周面に設けられた係合部としての傾斜面176eと係合する部分である。突出部214bは、傾斜面176eと係合することによって、接続部材176がコネクタ20から抜けるのを防止する役割を果たす。
【0063】
コネクタカバー24は、本体部21の第1接続部211の外側を覆うものであって、接続部材176と第1接続部211との接続方向であるX方向に平行移動可能として、本体部21に保持されている。このコネクタカバー24は、本体部21の爪部214と接続部材176との係合が維持されたロック状態と、コネクタ20と接続部材176との脱着が可能なリリース状態とを切り替えるための部材である。
【0064】
ちなみに、図5は、ロック状態におけるコネクタ20の縦断面図を示している。また、図7に、リリース状態におけるコネクタ20の縦断面図を示す。図7は、図5に対応している。
【0065】
具体的には、図5に示すように、コネクタカバー24を本体部21に対してX方向一端側、すなわち、図5中の上側のロック位置に移動させるとロック状態になり、図7に示すように、コネクタカバー24を本体部21に対してX方向他端側、すなわち、図7中の下側のリリース位置に移動させるとリリース状態になる。
【0066】
コネクタカバー24は、樹脂にて一体成形されたものであり、図4〜7に示すように、X方向に延びて底を有さない円筒形状の円筒部241と、円筒部241に設けられた開口部242と、円筒部241に設けられた環状部243とを有している。
【0067】
開口部242は、円筒部241の外周面のうちX方向他端側の部位にて、本体部21の爪部214に対応して複数個形成されている。開口部242は、図7に示すように、コネクタカバー24の位置が、開口部242が本体部21の爪部214に対向するとともに、環状部243が爪部214に対向しないリリース位置のときに、爪部214の突起部214bが挿入穴213aの径方向外側へ広がることを可能とする部分であり、すなわち、爪部214の挿入穴213aの径方向外側への弾性変形の制限を開放する爪開放部として機能する部分である。
【0068】
一方、環状部243は、円筒部241のうちX方向他端側の端部に形成されており、図6に示すように、接続部材176と本体部21との接続方向であるX方向において、開口部242よりも接続部材176側に位置している。この環状部243は、図5に示すように、コネクタカバー24の位置が、環状部243が爪部214に対向するロック位置のときに、複数の爪部214の外側を覆うことで、複数の爪部214が挿入穴213aの径方向外側へ広がることを抑制する部分であり、すなわち、爪部214の径方向外側への弾性変形を制限する爪覆い部として機能する部分である。
【0069】
コネクタカバー24が本体部21に装着された状態では、図4に示すように、コネクタカバー24の円筒部241は、第2接続部212よりも接続部材176側の位置で第1接続部211の側面を覆い、本体部21の上端部21aを露出している。
【0070】
また、コネクタカバー24は、図4、6に示すように、円筒部241の外周面から径方向外側に向かって互いに反対方向に向かって突出する2つの取っ手244と、円筒部241からX方向一端側に突出する2つの板状部245とを有している。
【0071】
2つの取っ手244は、図4に示すように、円筒部241のうち開口部242よりもX方向一端側、すなわち、接続部材176と本体部21との接続方向における本体部21側に位置している。このため、本体部21の上端部21aに親指を添えたときに、残りの指が取っ手244に届くようになっている。
【0072】
2つの板状部245は、コネクタカバー24のロック位置とリリース位置とを決める位置決め用の爪部245bが形成されている部分である。
【0073】
具体的には、図3、6に示すように、板状部245は、本体部21の第1接続部211の外面に形成された窪み部215に収まるように形成されている。
【0074】
また、図6に示すように、板状部245には、U字状の貫通溝245aが形成されており、板状部245のうち貫通溝245aに囲まれた部位が、板厚方向に弾性変形可能な爪部245bを構成している。
【0075】
この爪部245bの先端部には、コネクタ20の窪み部215側に向かって突出する突出部245cが形成されている。突出部245cは、コネクタ20の窪み部215に形成された第1凹部215aおよび第2凹部215bに係合するように形成されている。すなわち、図7に示すように、コネクタカバー24をリリース位置に移動させると、突出部245cが第2凹部215bに係合し、図5に示すように、コネクタカバー24をロック位置に移動させると、突出部245cが第1凹部215aに係合する。
【0076】
また、図6に示すように、コネクタカバー24の板状部245が収まる本体部21の窪み部215には、X方向一端側の端部に着色された着色部215cが形成されている。この着色部215cの着色は、例えば、レーザマーキングにより行われ、例えば、本体部21が黒色であれば白色が採用される。これにより、図5のように、コネクタカバー24がロック位置にあるときには、着色部215cが板状部245に覆われ、反対に、図7のように、コネクタカバー24がリリース位置にあるときには、着色部215cが板状部245から露出され、外部から着色部215cが視認されるようになっている。このため、コネクタカバー24の位置がロック位置とリリース位置のどちらであるかが一目でわかるようになっている。
【0077】
また、図6に示すように、貫通溝245aには、コネクタ20の窪み部215に形成された突起部215dが挿入されるようになっている。これにより、コネクタカバー24のX方向への移動がガイドされる。
【0078】
次に、上記構成におけるコネクタ20の組み立て手順と、このコネクタ20を用いたインジェクタ17と低圧燃料配管18との接続手順とを説明する。
【0079】
まず、コネクタ20の組み立てでは、図4に示すように、本体部21の挿入穴213aにOリング22を挿入した後に、挿入穴213aにOリング保持部材23を挿入し、Oリング保持部材23の突起部231を挿入穴213aの凹部211bに係合させることによってOリング保持部材23を本体部21に固定する。その後、コネクタカバー24を本体部21に被せることで、コネクタ20の組み立てが完了する。
【0080】
そして、インジェクタ17と低圧燃料配管18との接続では、例えば、本体部21の第2接続部212を低圧燃料配管18の端部に差し込んで、コネクタ20と低圧燃料配管18とを接続しておく。
【0081】
また、コネクタカバー24を図7に示すリリース位置として、本体部21の挿入穴213aにインジェクタ17の接続部材176を挿入する。このとき、コネクタカバー24から露出している本体部21の上端部21aを、例えば、親指で接続部材176に向けて押すことで、本体部21の挿入穴213aに接続部材176を挿入する。
【0082】
この本体部21の挿入穴213aへの接続部材176の挿入時では、コネクタ20の爪部214の突出部214bが、接続部材176の大外径部176bと干渉する位置関係にある。しかしながら、この爪部214がコネクタカバー24の開口部242に対向する位置にあるので、図7中の2点鎖線のように、この爪部214が接続部材176の大外径部176bによって押し広げられることで、挿入穴213aへの接続部材176の挿入が可能となる。
【0083】
そして、接続部材176をさらに挿入して、接続部材176の段差面176dをOリング保持部材23に当接させる。このとき、本体部21の爪部214の突起部214bが接続部材176の傾斜面176eに係合した状態となる。
【0084】
その後、コネクタカバー24をリリース位置から図5に示すロック位置に移動させる。このとき、例えば、親指の位置を本体部21の上端部21aを押す位置としたまま、残りの指でコネクタカバー24の取っ手244を引くことで、コネクタカバー24をロック位置とする。これにより、コネクタカバー24の環状部243が、本体部21の爪部214の突出部214bを覆っているので、接続部材176をコネクタ20から抜こうとしても、爪部214の弾性変形が制限されて、爪部214の突出部214bが接続部材176の傾斜面176eと係合した状態が維持されるので、接続部材176がコネクタ20から抜けない状態となる。
【0085】
以上により、インジェクタ17と低圧燃料配管18との接続が完了する。このようにして、インジェクタ17と低圧燃料配管18とが接続されることで、インジェクタ17の燃料流出口17cから流出した低圧燃料は、接続部材176内の燃料流路176aおよびコネクタ20内の貫通孔213を経由して、低圧燃料配管18へと流れることとなる。
【0086】
また、インジェクタ17と低圧燃料配管18との分離手順は、上述した接続手順とは逆に、コネクタカバー24をロック位置からリリース位置に移動させた後に、コネクタ20をインジェクタ17の接続部材176から引き抜く。これにより、複数の爪部214が径方向外側に開き、突出部214bと傾斜面176eとの係合が外れることによって、接続部材176とコネクタ20とを分離することができる。
【0087】
ところで、上記した特許文献1に記載のコネクタでは、コネクタカバーのロック操作時に、コネクタカバー端部のキャップを接続部材側に押す必要があったので、本実施形態の本体部21の上端部21に相当する本体部の挿入穴入口側とは反対側の端部、すなわち、本体部の挿入穴の延長線上に位置する端部がコネクタカバーに覆われた構成であった。このため、コネクタの本体部と接続部材との接続操作時に、本体部の挿入穴入口側とは反対側の端部を直接押すことができず、挿入穴の延伸方向に沿って本体部をまっすぐ押すことが困難であった。
【0088】
これに対して、本実施形態では、コネクタカバー24において、開口部242を環状部243よりも接続部材176と本体部21との接続方向での本体部21側に設けているので、コネクタ20と接続部材176との接続操作時において、コネクタカバー24をリリース位置として、本体部21を接続部材176側に押して本体部21の挿入穴213aに接続部材176を挿入した後、コネクタカバー24を引くことでロック状態とすることができる。
【0089】
したがって、本実施形態によれば、コネクタカバー24のロック操作時では、コネクタカバー24を接続部材176側に押す必要がないので、本体部21の上端部21aがコネクタカバー24から露出した状態で、コネクタカバー24が本体部21に保持される構成を採用できる。このため、本体部21と接続部材176との接続操作時に、挿入穴213aの延長線上に位置する本体部21の上端部21aを直接押すことができ、挿入穴213aの延伸方向に沿って本体部21をまっすぐ押すことができるので、本体部21と接続部材176との接続操作が容易となる。
【0090】
また、上記した特許文献1に記載のコネクタと接続部材とを接続する場合では、本体部の取っ手を接続部材側に押すことで本体部に接続部材を挿入した後、コネクタカバーを接続部材側に押すことでロック状態とする必要があった。このため、本体部に接続部材を挿入した後、ロック操作のために手の位置を本体部の取っ手からコネクタカバーの端部に替えなければならず、操作性が悪いという問題があった。
【0091】
これに対して、本実施形態によれば、本体部21の上端部21aを親指で押して本体部21に接続部材176を挿入した後、本体部21の上端部21aに親指を添えたまま、親指以外の指で取っ手244を引くことでロック操作ができるので、上記特許文献1に記載のコネクタよりも操作性が向上している。
【0092】
(第2実施形態)
図8、9に、本実施形態におけるコネクタの縦断面図を示す。図8はロック状態を示しており、図9はリリース状態を示している。
【0093】
第1実施形態では、コネクタカバー24に形成された開口部242によって爪開放部を構成していたが、本実施形態では、開口部242の代わりに、図8、9に示すように、コネクタカバー24の円筒部241の内面に形成された凹部246によって爪開放部を構成している。
【0094】
図8に示すように、コネクタカバー24の円筒部241は、凹部246が形成された部分における壁の肉厚が凹部246を除く他の部分における壁よりも薄くなっている。そして、円筒部241のうち凹部246が形成された部分の内壁と爪部214との間隔T1が、爪部214の突出部214bの突出高さT2よりも大きくなっている。
【0095】
このため、図9に示すように、コネクタカバー24がリリース位置のとき、本体部21と接続部材176との脱着が可能な位置まで、本体部21の爪部214の径方向外側への弾性変形が可能となる。
【0096】
このように、凹部246によって爪開放部を構成しても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0097】
(他の実施形態)
(1)第1、第2実施形態では、図4に示すように、本体部21の上端部21aの全域をコネクタカバー24から露出させていたが、上端部21aの全域ではなく上端部21aの一部のみをコネクタカバー24から露出させても良い。
【0098】
この場合、コネクタカバー24から露出している露出部を少なくとも接続部材176と同軸上に設けることで、接続部材176の軸上において、この露出部を操作して本体部21をX方向に沿って接続部材176側へ押し込むことができるようにする。このようにすることで、本体部21の露出部を操作する押し込み力を有効に本体部21に伝達することが可能である。
【0099】
なお、ここで言う接続部材176の軸とは、接続部材176のうち本体部21の挿入穴213aに挿入される小外径部176cの中心を通り、小外径部176cの延伸方向に平行な直線(中心線)を意味する。
【0100】
(2)第1、第2実施形態では、コネクタカバー24に爪覆い部としての環状部243を設けていたが、爪覆い部は、爪部214の外側への広がりを制限できるほどの強度を有していれば、コネクタカバー24の円周方向全域で連続した形状でなくても良い。例えば、爪覆い部として、環状部243の代わりに、円周の一部が欠けたC字形状の部分を設けても良い。
【0101】
(3)第1、第2実施形態では、本体部21に4つの爪部214を設けたが、爪部214の数を他の数に変更しても良い。例えば、爪部の数を1〜3のいずれかに変更しても良い。ただし、接続部材176を挟むように複数の爪部を設けた方が、接続部材176を強固に保持できるので、爪部の数は複数であることが好ましい。
【0102】
(4)第1、第2実施形態では、2本の低圧燃料配管18が接続されるコネクタ20に本発明のコネクタを適用したが、図1に示す4つのコネクタ20のうち最も右側に図示されたコネクタ20のように、低圧燃料配管18が1本のみに接続されるコネクタ20に本発明を適用することも可能である。
【0103】
この場合、本体部21に第2接続部212を1つのみ形成すればよい。例えば、第2接続部212がX方向と直交する方向に延びていれば本体部21は全体としてL字状の形状を有することとなる。
(5)上述の各実施形態では、低圧燃料配管18と第2接続部212との接続を、低圧燃料配管18の端部に第2接続部212を差し込むことで行っているが、接続部材176と第1接続部211との接続と同様に、低圧燃料配管18の端部を第2接続部212に挿入することによって低圧燃料配管18と第2接続部212とを接続するようにしても良い。
【0104】
(6)上述の各実施形態では、燃料噴射装置のインジェクタと低圧燃料配管との接続部に本発明のコネクタを適用したが、これに限定されることなく、種々の流体配管の接続部に本発明のコネクタを適用することが可能である。
【0105】
(7)上述の各実施形態を実施可能な範囲で組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0106】
176 インジェクタ側の接続部材
18 低圧燃料配管
21 本体部
21a 本体部の上端部
211 第1接続部
213a 接続部材の挿入穴
214 爪部
24 コネクタカバー
242 開口部
243 環状部
246 凹部





【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流れる接続部材(176)と前記流体が流れる配管部材(18)とを接続するコネクタにおいて、
前記接続部材(176)が挿入される円柱状の挿入穴(213a)を有する本体部(21)と、
前記本体部(21)の前記挿入穴(213a)が形成されている部分(211)の外側を覆う筒状のコネクタカバー(24)とを備え、
前記本体部(21)は、前記挿入穴(213a)に前記接続部材(176)が挿入された状態のときに、前記接続部材(176)の外周面に設けられた係合部(176e)に係合する爪部(214)を有し、
前記爪部(214)は、前記挿入穴(213a)の径方向外側に弾性変形可能に構成されており、
前記コネクタカバー(24)は、前記本体部(21)のうち前記挿入穴(213a)の入口側とは反対側の端部(21a)を露出した状態で、かつ、前記接続部材(176)と前記本体部(21)との接続方向に平行移動可能として、前記本体部(21)に保持され、
前記コネクタカバー(24)は、
前記接続方向での前記本体部側に設けられ、前記爪部(214)の前記径方向外側への弾性変形の制限を開放する爪開放部(242)と、
前記接続方向での前記接続部材側に設けられ、前記爪部(214)の外側を覆うことで前記爪部(214)の径方向外側への弾性変形を制限する爪覆い部(243)とを有し、
前記コネクタカバー(24)の位置が、前記爪開放部(242)と前記爪部(214)とが対向するとともに、前記爪覆い部(243)と前記爪部(214)とが対向しない位置のとき、前記本体部(21)と前記接続部材(176)との脱着が可能なリリース状態となり、
前記接続部材(176)と前記本体部(21)とが接続された状態で、前記コネクタカバー(24)が前記リリース状態の位置から前記接続方向で前記本体部側に移動して、前記コネクタカバー(24)の位置が前記爪覆い部(243)と前記爪部(214)とが対向する位置のとき、前記爪部(214)と前記接続部材(176)との係合が維持されるロック状態となることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記コネクタカバー(24)は、前記本体部(21)を覆う筒部(241)を有し、
前記爪開放部は、前記筒部(241)に形成された開口部(242)によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記コネクタカバー(24)は、前記本体部(21)を覆う筒部(241)を有し、
前記爪開放部は、前記筒部(241)の内面に形成された凹部(246)によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記コネクタカバー(24)は、外周面から外側に突出する取っ手(244)を有し、
前記取っ手(244)は、前記爪開放部よりも前記接続方向での前記本体部側の位置であって、前記本体部(21)のうち前記挿入穴(213a)側とは反対側の端部(21a)に親指を添えたときに残りの指が前記取っ手(244)に届く位置に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のコネクタ。
【請求項5】
前記本体部(21)の前記端部(21a)の前記コネクタカバー(24)から露出している露出部は、前記接続部材(176)と同軸上にあり、その軸上において前記露出部を操作することで前記本体部(21)を前記接続方向へ押し込むことができることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−236641(P2010−236641A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−85941(P2009−85941)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】