説明

コンテンツ入出力制御装置および車載ナビゲーション装置

【課題】コンテンツ毎に動作の可否を制御できるコンテンツ入出力制御装置を提供する。
【解決手段】コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段14と、外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部の状態を表す状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報および出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段15と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツをユーザ操作に応じた入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段12と、コンテンツ実行手段から受け取った出力情報を、コンテンツ制御手段から受け取った出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンテンツ入出力制御装置および車載システムに関し、特に、外部から追加的に入力されたコンテンツの再生、表示、操作等といった入出力動作を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車載システムである、例えばカーナビゲーション装置においては、運転手がモニタを注視することによって運転に集中できなくなることを防止するために、走行中は特定の操作、例えばテレビジョン(以下、「TV」と略する)の表示やナビゲーションの設定操作などを行うことができない仕組みが採用されている。この仕組みのために、通常は、ユーザがカーナビゲーション装置を購入した後に追加的に入力した様々なコンテンツは、走行中には実行できず、不便を生じている。
【0003】
このような不便を解消するため、特許文献1は、配信されたプッシュ型コンテンツの情報をユーザが安全な状態で確認できるようにした車載用ブラウザ装置を開示している。この車載用ブラウザ装置は、サーバと通信するための通信手段と、可視情報表示手段と、制御手段とを備え、制御手段において、通信手段を介してプッシュ型コンテンツの配信が有ったか否かを判定し、さらに、車両が停止状態にあるかまたは走行状態にあるかを判定し、コンテンツの配信があった場合において、車両が停止状態にある時に、該コンテンツの情報を、可視情報表示手段を介して表示させる。この場合、車両が走行状態にある時は音声再生のみを可能とする。
【0004】
また、特許文献2は、運転の安全性を確保することのできるアプリケーションのみを走行中において活性化させることができる車載機器を開示している。この車載機器では、車両走行中の動作が許可されたアプリケーションには第1のIDが付与され、車両走行中の動作が許可されないアプリケーションには第2のIDが付与される。そして、車両走行が検知されると、第2のIDが付与されたアプリケーションは非活性化される。非活性化されると、そのアプリケーションにより作成された画像は、シンボル化された画像として表示される。この場合、始めから保持されているアプリケーション(コンテンツ)には走行中でも動作を可能にするように第1のIDが付与され、インストール手段によって後から追加されたアプリケーション(コンテンツ)には走行中の動作を不可能にするように第2のIDが付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−29325号公報
【特許文献2】特開2003−222523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された車載用ブラウザ装置では、コンテンツの種類とは無関係にすべてのコンテンツに同じ制御が適用されるため、例えば走行支援コンテンツなどといった走行中に動作させたいコンテンツを表示させることができないという問題がある。
【0007】
また、特許文献2に開示された車載機器では、インストール手段によって後から追加的に入力されたコンテンツには、それを非活性化するIDが付与されるため、そのコンテンツは走行中に動作できないという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、コンテンツ毎に動作の可否を制御できるコンテンツ入出力制御装置および車載システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係るコンテンツ入出力制御装置は、上記目的を達成するために、コンテンツを入力するコンテンツ入力手段と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段と、外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを実行することにより出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段と、コンテンツ実行手段から受け取った出力情報を、コンテンツ制御手段から受け取った出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段とを備えている。
【0010】
この発明に係るコンテンツ入出力装置は、コンテンツを入力するコンテンツ入力手段と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段と、外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段と、ユーザ操作に応じた入力情報をコンテンツ制御手段から受け取った入力制御情報に従って生成して出力するユーザ入力手段と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段と、コンテンツ実行手段から受け取った出力情報をコンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段とを備えている。
【0011】
この発明に係るコンテンツ入出力装置は、コンテンツを入力するコンテンツ入力手段と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段と、外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段と、ユーザ操作に応じた入力情報をコンテンツ制御手段から受け取った入力制御情報に従って生成して出力するユーザ入力手段と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段と、コンテンツ実行手段から受け取った出力情報を、コンテンツ制御手段から受け取った出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段とを備えている。
【0012】
この発明に係る車載システムは、コンテンツを入力するコンテンツ入力手段と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段と、車両の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段と、コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを実行することにより出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段と、コンテンツ実行手段から受け取った出力情報を、コンテンツ制御手段から受け取った出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段とを備えている。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、コンテンツを実行することにより生成された出力情報を、入力されたコンテンツの属性を判別した結果と外部の状態とに基づき生成された出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力するように構成したので、コンテンツ毎に外部の状態に応じた出力制御を実施することができ、その結果、コンテンツ毎に動作の可否を制御できる。従って、例えばゲームなどのコンテンツは走行中は動作不可とし、走行支援コンテンツは走行中も動作可能とすることができる。また、後から追加的に入力されるコンテンツについても走行中の動作の可否を制御できる。
【0014】
この発明によれば、入力されたコンテンツの属性を判別した結果と外部の状態とに基づき生成したコンテンツの入力を制御するための入力制御情報に従ってユーザ操作に応じた入力情報を生成し、この入力情報に従ってコンテンツを実行することにより生成された出力情報をコンテンツ出力情報として出力するように構成したので、コンテンツ毎に外部の状態に応じた入力制御を実施することができ、その結果、コンテンツ毎に動作の可否を制御できる。
【0015】
この発明によれば、入力されたコンテンツの属性を判別した結果と外部の状態とに基づき生成したコンテンツの入力を制御するための入力制御情報に従ってユーザ操作に応じた入力情報を生成し、この入力情報に従ってコンテンツを実行することにより生成された出力情報を、入力されたコンテンツの属性を判別した結果と外部の状態とに基づき生成された出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力するように構成したので、コンテンツ毎に外部の状態に応じた入力制御および出力制御を実施することができ、その結果、コンテンツ毎に動作の可否を制御できる。
【0016】
この発明によれば、コンテンツを実行することにより生成された出力情報を、入力されたコンテンツの属性を判別した結果と車両の状態とに基づき生成された出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力するように構成したので、コンテンツ毎に外部の状態に応じた出力制御を実施することができ、その結果、コンテンツ毎に動作の可否を制御できる。従って、例えばゲームなどのコンテンツは、走行中は動作不可とし、走行支援コンテンツは走行中も動作可能とすることができる。また、後から追加的に入力されるコンテンツについても走行中の動作の可否を制御できる。このように、車の状態に応じて動作制御を実施することにより、走行中は出力を制御する等、車の安全を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のソフトウェア構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置におけるJavaアプリ実行時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置において使用されるポリシーファイルの記述例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置において車両状態によって画面表示の可否を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置において車両状態の変化によって画面表示の可否を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置における表示不可の場合のJava画面の表示例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置における表示可能の場合のJava画面の表示例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置において2つのディスプレイの画面表示の可否を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置においてディスプレイ位置に応じて画面表示の可否を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置におけるポリシーファイルの更新を説明するための図である。
【図12】この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のソフトウェア構成を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置におけるJavaアプリ実行時の処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置において使用される動作管理テーブルを説明するための図である。
【図15】この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置において車両状態によって画面表示の可否を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置において車両状態の変化によって画面表示の可否を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】この発明の実施の形態3に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図18】この発明の実施の形態3に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のソフトウェア構成を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態3に係るコンテンツ入出力制御装置において車両状態によって画面表示の可否を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】この発明の実施の形態5に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図21】この発明の実施の形態5に係るコンテンツ入出力制御装置において車両状態によって画面表示の可否を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】第1の発明の構成を示すブロック図である。
【図23】第2の発明の構成を示すブロック図である。
【図24】第3の発明の構成を示すブロック図である。
【図25】第4および第5の発明の構成を示すブロック図である。
【図26】第6〜第8の発明の構成を示すブロック図である。
【図27】第9〜第11の発明の構成を示すブロック図である。
【図28】第14〜第16の発明の構成を示すブロック図である。
【図29】第17〜第19の発明の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態では、この発明に係るコンテンツ入出力制御装置が車載システムの1つとしてのカーナビゲーション装置に適用された場合を例に挙げて説明するが、この発明に係るコンテンツ入出力制御装置はカーナビゲーション装置に限らず、他の車載システムや、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)またはパーソナルコンピュータといった外部からコンテンツを取得して実行する種々の装置に適用できる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置は、制御対象とするコンテンツがJava(登録商標、以下同じ)アプリケーション(以下、「Javaアプリ」と略する)であって、そのJavaアプリを単体で動作させるようにしたものである。
【0019】
図1は、この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。このカーナビゲーション装置は、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、操作部インタフェース4、出力部インタフェース5、通信部インタフェース6および外部記録装置インタフェース7から構成されている。
【0020】
CPU1は、ROM2に格納されているプログラムに従って、カーナビゲーション装置の全体を制御する。ROM2は、地図データやプログラム(ナビゲーションプログラム等)を記憶する。このROM2に記憶されている内容はCPU1によって読み出される。RAM3は、CPU1によるプログラム実行時に、データを一時的に記憶するワークエリアとして使用される。
【0021】
操作部インタフェース4には、リモートコントローラ(以下、「リモコン」と略する)41、マイクロフォン(以下、「マイク」と略する)42および後述するディスプレイ51の画面上に載置されたタッチパネル43が接続されている。この操作部インタフェース4は、リモコン41、マイク42およびタッチパネル43から入力された指示をCPU1に送る制御を行う。出力部インタフェース5には、ディスプレイ51およびスピーカ52が接続されている。この出力部インタフェース5は、CPU1から送られてく出力データをディスプレイ51およびスピーカ52に送る制御を行う。
【0022】
通信部インタフェース6には、例えば携帯電話やDSRC(Dedicated Short Range Communication)車載器といった通信機器61が接続されている。通信部インタフェース6は、CPU10と通信機器61との間で行われる通信を制御する。外部記録装置インタフェース7には、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disk)といった記録メディアからデータを読み込む外部記録装置ドライブ71が接続されている。この外部記録装置インタフェース7は、外部記録装置ドライブ71とCPU1との間のデータの送受を制御する。
【0023】
図2は、この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のソフトウェア構成を示す図である。カーナビゲーション装置のオペレーティングシステム(以下、「カーナビゲーションOS」と略する)は、カーナビゲーション装置のハードウェア(以下、「カーナビゲーションハードウェア」という)を動作させるための種々のデバイスドライバの上に構築されている。このカーナビゲーションOSの上に、ナビゲーションサービス10、Javaアプリ本体11、Javaアプリ実行部(JavaVM;Java Virtual Machine)12、Javaアプリ管理部13、Javaアプリ判別部14およびJavaアプリ制御部15が設けられている。これらナビゲーションサービス10、Javaアプリ本体11、Javaアプリ実行部12、Javaアプリ管理部13、Javaアプリ判別部14およびJavaアプリ制御部15は何れもプログラムによって構成されており、CPU1によって実行されることにより所定の機能が実現される。
【0024】
ナビゲーションサービス10は、現在地を表示し、または目的地を設定してルート案内を行うといったカーナビゲーションの基本的なサービスを行う。Javaアプリ本体11は、例えばゲームや走行支援プログラムといったコンテンツである。Javaアプリ実行部12は、この発明のコンテンツ実行手段に対応し、Javaアプリを実行する環境を提供する。Javaアプリ管理部13は、Javaアプリの動作全体を管理する。Javaアプリ判別部14は、この発明のコンテンツ判別手段に対応し、Javaアプリの属性を判別する。Javaアプリ制御部15は、この発明のコンテンツ制御手段に対応し、Javaアプリの入出力制御を行う。
【0025】
ナビゲーションサービス10は、JavaVMインタフェースモジュール10aを備えている。また、Javaアプリ実行部12は、ナビゲーションサービスインタフェースモジュール12aを備えている。これらJavaVMインタフェースモジュール10aとナビゲーションサービスインタフェースモジュール12aとが相互に通信することにより、ナビゲーションサービス10とJavaアプリ実行部12とが連携して動作する。JavaVMインタフェースモジュール10aおよびナビゲーションサービスインタフェースモジュール12aは、この発明のコンテンツ入力手段、コンテンツ出力手段および外部状態取得手段に対応する。
【0026】
次に、この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置におけるJavaアプリ実行時の処理の流れを、図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、Javaアプリ入力処理が行われる。すなわち、通信部インタフェース6に接続された携帯電話などの通信機器61を介してインターネットに接続され、図示しないコンテンツプロバイダからJavaアプリがダウンロードされ、Javaアプリ判別部14に送られる。なお、Javaアプリは、インターネットからダウンロードする他に、DSRCによるプッシュ配信や、CDやSDカード(Secure Digital memory card)などといった記録メディアから入力することもできる。
【0027】
次いで、Javaアプリ判別部14は、入力されたJavaアプリの属性を判別する判別処理を実行する。この判別処理では、判別結果としてJavaアプリの提供元(Javaアプリを提供しているサイトのURL(Uniform Resource Locator)、サイト名など)、名称、サイズなどが取得される。署名付きJavaアプリの場合は、署名の検証を実施することにより上述した情報を取得することができる。また、携帯電話など小型の情報端末で実行できるJavaアプリの形式の1つであるMIDletアプリのJadファイルのように、Javaアプリに関する情報が別のファイルとして用意されている場合は、そのファイルを解釈することにより上述した情報を取得できる。署名付きJavaアプリやJadファイルに関しては、一般のインターネットや携帯電話で利用できるiアプリなどで実現されている技術であるので説明を省略する。Javaアプリ判別部14は、取得した判別結果をJavaアプリ制御部15に送るとともに、入力されたJavaアプリをJavaアプリ実行部12に送る。Javaアプリ実行部12は、Javaアプリを実行し、以て種々の機能を実現する。
【0028】
Javaアプリ制御部15は、Javaアプリ判別部14から受け取った判別結果を元にしてJavaアプリ実行部12で実行されているJavaアプリの画面表示や音声出力などといった出力情報の制御、または/および、ユーザによるJavaアプリへの操作入力などといった入力情報の制御を行う。この際、Javaアプリ制御部15は、車両状態取得処理によって取得された状態情報、例えば車速情報に応じて制御を切り替える。車両状態取得処理は、この発明の外部状態取得手段に対応する。
【0029】
ここで、Javaアプリ制御部15において実行される処理を、さらに詳細に説明する。Javaアプリ制御部15は、まず、Javaアプリ判別部14から送られてくるJavaアプリの判別結果によって、そのJavaアプリが動作する範囲を決定する。そして、決定した範囲内でのJavaアプリの動作を許可し、その範囲を超えていれば、Javaアプリの動作を制限する。このように、アプリ毎(正確にはJavaアプリに施された署名毎、またはJavaアプリ本体11が保存された場所毎)に動作範囲を設定する方法として、Javaでは、ポリシーファイルにJavaアプリの種類および許可する動作を記述する方法が採用されている。
【0030】
図4は、ポリシーファイルの記述例を示す。この記述例は、署名の種類によって動作範囲を設定する場合を示している。ProviderAによって署名されたJavaアプリの場合、signed By ProviderAに続く{ }内に許可される動作(アクセス権)が列挙される。例えば、{ }内の1行目はJavaに標準で用意されているアクセス権で、この記述によってdataフォルダ内のdata.datファイルの読込みが許可される。
【0031】
この発明の特徴である、車両の状態に応じて画面表示や音声出力などの出力処理とユーザの入力操作などの入力処理を制御する機能を追加するために、このポリシーファイルに独自の記述が追加される。図4に示す記述例では、独自のアクセス権として、状態に応じて画面表示を許可するcom.melco.DisplayPermissionが追加されている。この記述例は、ProviderAによって署名されたJavaアプリの場合は、車両が停止中は画面表示が可能であるが走行中は画面表示が不可能であり、ProviderBによって署名されたJavaアプリの場合は、走行中の画面表示が可能であることを意味する。
【0032】
次に、Javaアプリ制御部15では、ポリシーファイルに独自に追加されたアクセス権を解釈し、Javaアプリ判別部14から得られた判別結果に応じて設定する動作範囲を決定する。なお、ポリシーファイルの解釈はJavaアプリ実行部12またはJavaアプリ管理部13が行い、解釈結果をJavaアプリ制御部15に渡すように構成することもできる。また、ポリシーファイルとは別のファイルに独自アクセス権を記述するように構成することもできる。図4に示すポリシーファイルでは、Javaアプリ制御部15は、車両状態として現在の走行状態を取得し、走行中であると判断すると、動作中のJavaアプリがProviderAによって署名されたJavaアプリであれば表示を停止する。同様に、図4に示すポリシーファイルでは示されていないが、ユーザ入力に対してもアクセス権があれば、Javaアプリ制御部15は、入力情報をJavaアプリ実行部12に通知するよう制御する。
【0033】
走行中であるか停止中であるかによって画面表示の可否を制御する処理の流れを、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
(1−1)Javaアプリから画面を表示するための表示処理がコールされる。
(1−2)Javaアプリ実行部12は、Javaアプリの画面を表示するための画面表示処理を実行するとともに、Javaアプリ制御部15に対して制御を実行するよう通知する、つまり制御コールを行う。
(1−3)Javaアプリ制御部15は、この制御コールに応答して、現在の走行状態を車両状態として取得し、走行中であればJava画面表示を不可とする出力制御情報をJavaアプリ出力処理に送る。
(1−4)Javaアプリ出力処理では、Javaアプリ実行部12から受け取った出力情報とJavaアプリ制御部15から受け取った出力制御情報とからコンテンツ出力情報が生成されてディスプレイ51に送られる。これにより、ディスプレイ51に表示画面が出力される。
【0034】
また、車両状態が変化したタイミングでも画面表示の可否を制御する処理が実行される。この処理は、図6のフローチャートに示すように、車両の状態を定期的に監視している監視プログラムからJavaアプリ制御部15に対して車両状態が変化した旨の通知があった場合に、つまり制御コールがなされた場合に行われる。すなわち、走行中であるか停止中であるかによって画面表示の可否を制御する場合は、車両の状態が走行中から停止中または停止中から走行中に変化した時に、Javaアプリ制御部15に対して上述した(1−3)および(1−4)の制御を実行するよう通知される。監視プログラムは、この発明の外部状態検出手段に対応する。
【0035】
Java画面表示が不可の場合には、図7(a)に示すように、ディスプレイ51にマスク画面が表示され、Javaの画面は表示されない。この場合、図7(b)に示すように、Java画面はアイコン等のシンボルのみとし、強制的にナビゲーションの画面に切り替えるように構成することができる。また、図7(c)に示すように、運転手から画面が見えなくなるようにディスプレイ51の角度を変えるように構成することもできる。
【0036】
また、走行中であってもJava画面表示が可能である場合は、図8(a)に示すように、そのままJava画面を表示するのみでなく、図8(b)に示すように、ナビゲーションの画面とJava画面とを半分ずつ表示したり、または、図8(c)に示すように、ナビゲーションの画面の中にJava画面を表示するといった設定をポリシーファイルに記述し、Javaアプリ出力処理において各設定に従った画面表示を行わせるように構成することもできる。
【0037】
また、図8(b)および図8(c)に示す例では、表示するJava画面の位置を指定するように構成できる。この場合、ディスプレイ51と運転席の位置関係をユーザがあらかじめ設定しておき、この設定された位置関係に基づいてJava画面の位置を決定するように構成できる。または、後述するようなディスプレイ51の位置を検出するディスプレイ位置計測センサ81によって車両内のディスプレイ51の位置を検出し、この検出されたディスプレイ51の位置と運転席の位置との位置関係に基づいてJava画面の位置を決定するように構成することもできる。このような構成により、例えば運転者がディスプレイ51の右側にいる場合はJava画面を右寄りに表示させることができるので、見易い位置にJava画面を出力させることができる。
【0038】
また、Javaアプリ制御部15において出力制御情報を出力するタイミングを指定時間だけ遅らせることにより走行中の表示時間を制限するように構成することもできる。例えば、走行中にDSRCによって提供されたJavaアプリは10秒間だけ表示を許可するように構成できる。この指定時間は、あらかじめポリシーファイルに記述しておくことができる。
【0039】
上述した例では、走行の有無により画面表示の可否を制御するように構成したが、表示するディスプレイを選択するように構成することもできる。例えば、図9に示すように、第1ディスプレイ(運転席用)は、走行中はJava画面の表示不可であるが、第2ディスプレイ(後席用)は走行中でもJava画面を表示可能とするように構成できる。これは、Javaアプリ制御部15から出力する出力制御情報にディスプレイを区別するためのディスプレイ情報を付加し、Javaアプリ出力処理では、ディスプレイ毎に受け取った出力制御情報に従って画面表示を行うことによって実現できる。
【0040】
また、図10に示すように、ディスプレイ51の位置を検出するディスプレイ位置計測センサ81を車両に配置し、Javaアプリ制御部15は、ディスプレイ位置計測センサ81からの位置情報を取得し、ディスプレイ51が運転席側にあるか後席側にあるか判断して出力制御情報を送るように構成することもできる。この構成により、ユーザがディスプレイ51の位置を自由に移動させてもディスプレイ51の位置によって制御を切り替えることが可能になる。この場合、ディスプレイ51に発信機を埋め込んでおくとともに、車両の前後にディスプレイ位置計測センサ81を配置し、各ディスプレイ位置計測センサ81の受信感度でディスプレイ51の位置を推定するように構成できる。
【0041】
また、図11に示すように、ポリシーファイル更新部16を設け、このポリシーファイル更新部16でポリシーファイルを更新することにより入出力制御のルールを更新するように構成することもできる。ポリシーファイル更新部16は、この発明のコンテンツ制御情報更新手段に対応する。このポリシーファイル更新部16は、リモコン41、マイク42またはタッチパネル43などのユーザインターフェースからの操作を受けてインターネットに接続し、新たなポリシーファイルをダウンロードしたり、ユーザが直接編集するように構成できる。ポリシーファイル更新部16は、ポリシーファイルを更新するとJavaアプリ制御部15に制御を実行するよう制御トリガを送る。これにより、ポリシーファイル更新部16によって更新された設定を直ちに反映させることができる。
【0042】
次に、ユーザ入力処理について説明する。ユーザ入力処理では、操作部インタフェース4に接続されたリモコン41またはタッチパネル43からの入力、または、マイク42から入力された音声を音声認識することにより得られる入力などを受けると、Javaアプリ制御部15に対して制御の実施を通知する制御コールが通知される。この制御コールに応答して、Javaアプリ制御部15から入力制御情報が送られてくると、ユーザ入力処理は、入力情報をJavaアプリ実行部12に通知するかどうかを判断する。
【0043】
なお、Javaアプリ実行部12からJavaアプリの実行状態を含む状態情報を取得し、この状態情報に基づきJavaアプリの実行状態に変化があったことを検出した場合に制御トリガをJavaアプリ制御部15に送るJavaアプリ実行状態管理部(図示しない)を設け、Javaアプリ制御部15は、Javaアプリ実行状態管理部からの制御トリガに応答して、Javaアプリ判別部14から受け取った判別結果と車両状態取得処理から受け取った状態情報とに基づきJavaアプリの入出力を制御するための入力制御情報および出力制御情報を生成して出力するように構成できる。この構成によれば、コンテンツ実行状態の変化をトリガにして動作制御を実施できるので、必要なときにのみ入出力動作の制御を実施できる。その結果、処理負荷を軽減することができる。
【0044】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、Javaアプリ毎に車両の状態に応じた入出力制御を実施することができ、その結果、Javaアプリ毎に動作の可否を制御できる。従って、例えばゲームなどのJavaアプリは、走行中は動作不可とし、走行支援Javaアプリは走行中も動作可能とすることができる。また、後から追加的に入力されるJavaアプリについても走行中における動作の可否を制御できる。また、コンテンツをJavaアプリケーションとしたので、様々なコンテンツプロバイダが容易にコンテンツを開発することが可能である。
【0045】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置は、制御対象とするコンテンツがJavaアプリであって、そのJavaアプリを複数同時に動作させるように構成したものである。
【0046】
この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成は、図1に示した実施の形態1に係るそれと同じである。図12は、この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のソフトウェア構成を示す図である。このソフトウェアは、実施の形態1に係るソフトウェアにJavaアプリ蓄積部17が追加されるとともに、Javaアプリ実行部12は、複数のJavaアプリ111〜11nを並列動作させるように構成されている。Javaアプリ蓄積部17は、この発明のコンテンツ蓄積手段に対応し、Javaアプリ判別部14によるJavaアプリの判別結果とJavaアプリ自身とを蓄積する。
【0047】
なお、図12に示した例では、Javaアプリ管理部13、Javaアプリ蓄積部17、Javaアプリ判別部14およびJavaアプリ制御部15は、カーナビゲーションOS上で動作するように構成しているが、JavaVM上で動作するように構成することもできる。
【0048】
次に、Javaアプリ実行時の処理の流れを、図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、このJavaアプリ実行時の処理の流れは、基本的には、図3のフローチャートに示した実施の形態1のそれと同じであるので、以下では、相違する部分を中心に説明する。まず、Javaアプリ入力処理が行われる。このJavaアプリ入力処理は、実施の形態1のそれと同じである。次いで、Javaアプリ判別部14は、入力されたJavaアプリの属性を判別する判別処理を実行する。この判別処理は、実施の形態1のそれと同じである。Javaアプリ判別部14は、Javaアプリの判別を行った後に、判別結果と入力されたJavaアプリとをJavaアプリ蓄積部17に送る。Javaアプリ蓄積部17は、Javaアプリ判別部14から送られてくるJavaアプリと判別結果とを保存する。これにより、Javaアプリの判別を事前に行っておくことができるので、実行時に判別する必要がない。
【0049】
Javaアプリ蓄積部17は、保存しているJavaアプリをJavaアプリ実行部12に送る。Javaアプリ実行部12は、複数のJavaアプリ111〜11nを並列に実行する。また、Javaアプリ実行部12は、Javaアプリ実行時にJavaアプリ制御部15に制御の実施を通知する制御コールを送る。Javaアプリ制御部15は、Javaアプリ蓄積部17から受け取った判別結果を元にしてJavaアプリ実行部12で複数同時に実行されているJavaアプリの画面表示や音声出力などといった出力情報の制御、または/および、ユーザによるJavaアプリへの操作入力などといった入力情報の制御を行う。この際、Javaアプリ制御部15は、車両状態取得処理によって取得された状態情報、例えば車速情報に応じて制御を切り替える。
【0050】
ここで、Javaアプリ制御部15において実行される処理を、さらに詳細に説明する。Javaアプリ制御部15は、実施の形態1と同様に、Javaアプリ蓄積部17から送られてくるJavaアプリの判別結果によって、ポリシーファイルの解釈を行い、Javaアプリ毎の動作範囲を決定する。この実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置では、動作中のアプリが複数存在するので、動作範囲もアプリ毎に知っておく必要がある。そのため、Javaアプリ制御部15は、図14に示すような、ポリシーファイルを解釈した結果によって得られるJavaアプリ毎の動作範囲が記述された動作管理テーブルを備えている。
【0051】
この動作管理テーブルは、図14(a)に示すように、Javaアプリ名称と動作範囲とを関連付けて記憶しているが、この関連付けは、Javaアプリ名称に限らず、Javaアプリ判別部14から得られる判別結果であれば、図14(b)に示すようなアプリ提供元の他、Javaアプリ保存先やJavaアプリ入手経路(インターネット、CDやSDカードなどのメディア、DSRCなどの通信)、または、それらの組み合わせを用いて行うことができる。また、動作管理テーブルにおいては、関連付けるアプリが「該当なし」であっても、それに対応する動作範囲が設定されていればよい。同様に、設定において「動作条件なし」であっても、それに対応する許可動作が設定されていればよい。その場合は、動作条件に関係なく常に設定した動作が許可される。また、実施の形態1の場合と同様に、これらの制御情報はポリシーファイルに記述する以外にも、ポリシーファイルとは別のファイルとして持つ、あるいは制御情報を含むJavaアプリとして持つように構成することもできる。
【0052】
走行中であるか停止中であるかによって画面表示の可否を制御する場合の処理の流れを、図15に示すフローチャートを参照しながら説明する。
(2−1)Javaアプリ(X)(X=1、2、・・・、n)から画面を表示するための表示処理がコールされる。
(2−2)Javaアプリ実行部12は、Javaアプリ(X)の画面を表示するための画面表示処理を実行するとともに、Javaアプリ制御部15に対して制御を実行するよう通知する、つまり制御コールを行う。
(2−3)Javaアプリ制御部15は、この制御コールに応答して、動作管理テーブルを参照し、Javaアプリ(X)の動作範囲をチェックする。また、現在の走行状態を車両状態として取得し、走行中であればJava画面表示を不可とする出力制御情報をJavaアプリ出力処理に送る。
(2−4)Javaアプリ出力処理では、Javaアプリ実行部12から受け取った出力情報とJavaアプリ制御部15から受け取った出力制御情報とからコンテンツ出力情報が生成されてディスプレイ51に送られる。これにより、ディスプレイ51に表示画面が出力される。
【0053】
また、車両状態が変化したタイミングでも画面表示の可否を制御する処理が実行される。この処理は、図16のフローチャートに示すように、車両の状態を定期的に監視している監視プログラムから車両状態が変化した旨の通知があった場合に、つまり制御コールがなされた場合に行われる。すなわち、走行中であるか停止中であるかによって画面表示の可否を制御する場合は、車両の状態が走行中から停止中または停止中から走行中に変化した時に、Javaアプリ制御部15に対して上述した(2−3)および(2−4)の制御を実行するよう通知される。
【0054】
具体的な制御としては、実施の形態1で説明した制御に加え、以下の制御が行われる。すなわち、Javaアプリが複数動作している環境では、Javaアプリの画面は、走行中は多くとも一画面のみが表示可能であり、停止中ならば複数画面を表示可能とするように、表示可能数を設定できる。また、走行中に表示可能なJavaアプリが複数ある場合は、最新のものを表示する、あらかじめ設定された優先度によって決める、前のJava画面が消えるまで待つ、といった制御により表示するJava画面を決定する。なお、ユーザ入力処理は、実施の形態1のそれと同じである。
【0055】
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力装置によれば、Javaアプリを複数同時に動作する場合であっても、Javaアプリ毎に車両の状態に応じた入出力制御を実施することができ、その結果、Javaアプリ毎に動作の可否を制御できる。
【0056】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係るコンテンツ入出力制御装置は、制御対象とするコンテンツが音楽データ(CD、携帯電話、デジタルオーディオプレイヤーなど)の場合の例である。図17は、この発明の実施の形態3に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。このカーナビゲーション装置は、CPU1、HDD8、RAM3、操作部インタフェース4、出力部インタフェース5、通信部インタフェース6、外部記録装置インタフェース7および周辺機器インタフェース9から構成されている。
【0057】
CPU1は、HDD8に格納されているプログラムに従って、カーナビゲーション装置の全体を制御する。HDD8は、録音した音楽データや地図データ、プログラム(ナビゲーションプログラム等)を記憶する。このHDD8に記憶されている内容はCPU1によって読み出される。RAM3は、CPU1によるプログラム実行時に、データを一時的に記憶するワークエリアとして使用される。
【0058】
操作部インタフェース4には、リモコン41、マイク42およびディスプレイ51の画面上に載置されたタッチパネル43が接続されている。この操作部インタフェース4は、リモコン41、マイク42およびタッチパネル43から入力された指示をCPU1に送る制御を行う。出力部インタフェース5には、ディスプレイ51およびスピーカ52が接続されている。この出力部インタフェース5は、CPU1から送られてく出力データをディスプレイ51およびスピーカ52に送る制御を行う。
【0059】
通信部インタフェース6には、例えば携帯電話、DSRC車載器、TV受信器、AM/FM受信器、地上デジタル放送受信器、衛星放送受信器などといった通信機器61が接続されている。通信部インタフェース6は、CPU10と通信機器61との間で行われる通信を制御する。外部記録装置インタフェース7には、例えばCD、DVD、SDカードといった記録メディアからデータを読み込む外部記録装置ドライブ71が接続されている。この外部記録装置インタフェース7は、外部記録装置ドライブ71とCPU1との間のデータの送受を制御する。周辺機器インタフェース9には、携帯電話やデジタルオーディオプレイヤーなどといった周辺機器91が接続されている。周辺機器インタフェース9は、CPU10と周辺機器91との間で行われる信号の送受を制御する。
【0060】
図18は、この発明の実施の形態3に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のソフトウェア構成を示す図である。カーナビゲーションOSは、カーナビゲーションハードウェアを動作させるための種々のデバイスドライバの上に構築されている。このカーナビゲーションOSの上に、ナビゲーションサービス10、コンテンツ21、コンテンツ実行部22、コンテンツ管理部23、コンテンツ判別部24およびコンテンツ制御部25が設けられている。これらナビゲーションサービス10、コンテンツ21、コンテンツ実行部22、コンテンツ管理部23、コンテンツ判別部24およびコンテンツ制御部25は何れもプログラムによって構成されており、CPU1によって実行されることにより所定の機能を実現する。
【0061】
ナビゲーションサービス10は、現在地を表示し、または目的地を設定してルート案内を行うといったカーナビゲーションの基本的なサービスを行う。コンテンツ21は、HDD8に録音された音楽データや、CDやDVDといった記録などメディア上の音楽データ、または、携帯電話などといった周辺機器91から送られてくる音楽データである。コンテンツ実行部22は、この発明のコンテンツ実行手段に対応し、コンテンツを実行する環境を提供する。コンテンツ管理部23は、コンテンツの動作全体を管理する。コンテンツ判別部24は、この発明のコンテンツ判別手段に対応し、コンテンツの属性を判別する。コンテンツ制御部25は、この発明のコンテンツ制御手段に対応し、コンテンツの入出力制御を行う。
【0062】
また、ナビゲーションサービス10は、コンテンツインタフェースモジュール10bを備えている。また、コンテンツ実行部22は、ナビゲーションサービスインタフェースモジュール12aを備えている。これらコンテンツインタフェースモジュール10bとナビゲーションサービスインタフェースモジュール12aとが相互に通信することにより、ナビゲーションサービス10とコンテンツ実行部22とが連携して動作する。
【0063】
次に、この発明の実施の形態2に係るコンテンツ入出力制御装置におけるコンテンツ実行時の処理の流れを、図19に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、コンテンツ入力処理が行われる。このコンテンツ入力処理では、音楽データが、通信部インタフェース6に接続された携帯電話、DSRC車載器、TV受信器、AM/FM受信器、地上デジタル放送受信器、衛星放送受信器などといった通信機器61から取得され、コンテンツ判別部24に送られる。なお、音楽データは、HDD8や周辺機器91からも取得できるように構成できる。
【0064】
次いで、コンテンツ判別部24は、取得したコンテンツの属性を判別する判別処理を実行する。この判別処理では、判別結果として音楽データの音源(CD、HDD、ラジオなどの放送、周辺機器など)、タイトル、再生時間、曲調、HDD録音の場合は録音者などがコンテンツ制御部25に送られる。判定方法としては、音源はデータの送信元を辿ればよいので容易に取得できる。曲調は、一部の市販ナビゲーション装置では既に実現されている技術であるため説明を省略する。録音者は、録音時にユーザが直接に入力し、音楽データと関連付けて保存しておき、周辺機器の場合はカーナビゲーション装置との接続時に録音者を通知するなどの方法により実現できる。また、コンテンツ判別部24は、コンテンツをコンテンツ実行部22に送る。コンテンツ実行部22は、コンテンツ再生処理時に、コンテンツ制御部25に制御の実施を通知する制御コールを送る。
【0065】
コンテンツ制御部25は、コンテンツ判別部24から送られてきた判別結果と動作設定ファイルから動作範囲を決定し、その動作範囲に従った制御を実施する。この動作設定ファイルは、実施の形態1および2におけるポリシーファイルに対応するものであり、テキストファイルでHDD8内に保存しておくように構成できる。または、プログラムとして保持しておくように構成することもできる。また、実施の形態1において図6のフローチャートを参照して説明したように、車両状態が変化したタイミングでも制御を実施するように構成することもできる。なお、ユーザ入力処理は、実施の形態1のそれと同じである。
【0066】
この実施の形態3に係るコンテンツ入出力制御装置では、具体的には、以下のような制御を実現できる。すなわち、車両情報として走行状態を取得することにより、走行中と停止中とで音楽の再生音量や音質を切り替える。これにより、停止中から走行中になることによって周りの騒音が大きくなっても快適に音楽を聴くことができる。音量や音質のオフセットパラメータは、あらかじめ動作設定ファイルに記述される。また、この動作設定ファイルには、走行中はリモコン41による操作は危険であるので、マイク42からの音声入力によるユーザ入力のみ受付けるよう設定することもできる。
【0067】
また、車両状態情報として走行場所を取得することにより、車両が特定の場所に近づいた時には音楽データによる音声出力を禁止するように構成できる。例えば、現在地が踏切の手前である時は音楽データによる音声出力を禁止する。この構成によれば、運転者に対して注意を促すことができる。また、音声出力を禁止する以外にも、音量を設定された音量に変化させるように構成することもできる。この場合、音量はあらかじめ動作設定ファイルに記述される。
【0068】
また、車両状態情報として搭乗者の情報を取得することにより、運転者が録音した音楽を再生する場合は運転席側が音響の中心となるようスピーカ52の出力を変更し、助手席に座った者が録音した音楽を再生する場合は助手席側が音響の中心になるようスピーカ52の出力を変更するように構成できる。音響の中心位置の設定は、例えば一部のカーナビゲーション装置で実現されている付属のマイクによって音響位置を調節する仕組みにより、運転席中心、助手席中心、後部席中心などの設定パラメータをあらかじめ動作設定ファイルに記述しておくことで実現できる。運転者の識別は、運転者がカーナビゲーション装置に直接IDやパスワードを入力したり、運転者が使用する鍵に記憶されている個人情報を取得して識別することにより実現できる。同乗者が座った位置を識別する方法としては、車内にカメラを設け、撮影した画像からの顔認証や、座席毎に携帯電話を設置するコネクタを設け、携帯電話の情報から個人を識別する等の方法を用いることができる。
【0069】
車両状態情報として走行場所を取得することにより、曲調がテンポの速いものである場合は、高速道路を走行中は音量や音質を一定以上に上げないように構成できる。この構成によって運転者がスピードを出しやすい心理的な環境になることを防止できる。
【0070】
以上説明したように、この発明の実施の形態3に係るコンテンツ入出力装置によれば、制御対象とするコンテンツが音楽データの場合にも、コンテンツ毎に車両の状態に応じた入出力制御を実施することができ、その結果、音楽毎に動作の可否を制御できる。
【0071】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係るコンテンツ入出力制御装置は、制御対象とするコンテンツが映像データ(DVD、地上デジタル放送など)の場合の例である。この発明の実施の形態4に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成は、以下の点を除き、図17に示した実施の形態3に係るそれと同じである。すなわち、HDD8には、録音した音楽データや地図データ、プログラム(ナビゲーションプログラム等)の他に、録画した映像データなども記憶される。
【0072】
この発明の実施の形態4に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のソフトウェア構成は、以下の点を除き、図18に示した実施の形態3に係るそれと同じである。すなわち、コンテンツ実行部22は、映像データを再生する環境を提供している。また、コンテンツ実行時の処理の流れは、以下の点を除き、図19のフローチャートに示した実施の形態3のそれと同じである。すなわち、入力データは映像データでありコンテンツ出力処理にて出力されるのは映像と音声である。以下、実施の形態3と相違する点を中心に説明する。
【0073】
まず、コンテンツ入力処理が行われる。このコンテンツ入力処理では、映像データが、通信部インタフェース6に接続された携帯電話、DSRC車載器、TV受信器、AM/FM受信器、地上デジタル放送受信器、衛星放送受信器などといった通信機器61から取得され、コンテンツ判別部24に送られる。なお、映像データは、HDD8や周辺機器91からも取得できるように構成できる。
【0074】
次いで、コンテンツ判別部24は、取得したコンテンツの属性を判別する判別処理を実行する。この判別処理では、判別結果として映像データの映像源(DVD、HDD、地上デジタル放送などの放送、周辺機器など)、タイトル、再生時間、HDD録画の場合は録画者などがコンテンツ制御部25に送られる。判定方法としては、映像源はデータの送信元を辿ればよいので容易に取得できる。タイトル、再生時間などは、DVDの場合はDVD情報から取得でき、地上デジタル放送であれば番組表データから取得でき、録画データの場合は録画の際にタイトルや再生時間等も一緒に保存しておくことにより取得できる。録画者データは、録画時にユーザが直接入力し、録画データと関連付けて保存しておき、周辺機器の場合はカーナビゲーション装置との接続時に録画者を通知するなどの方法により実現できる。また、コンテンツ判別部24は、コンテンツをコンテンツ実行部22に送る。コンテンツ実行部22は、コンテンツ再生処理時にコンテンツ制御部25に制御の実施を通知する制御コールを送る。
【0075】
コンテンツ制御部25は、コンテンツ判別部24から送られてきた判別結果と動作設定ファイルから動作範囲を決定し、その動作範囲に従った制御を実施する。この動作設定ファイルは、実施例3と同様であるので説明を省略する。なお、ユーザ入力処理は、実施の形態1のそれと同じである。
【0076】
この実施の形態4に係るコンテンツ入出力制御装置では、具体的には、以下のような制御を実現できる。すなわち、映像源によって音量のオフセットを変更するように構成できる。例えば、地上デジタル放送の場合はそのままとするが、DVDを再生する場合は指定値だけ音量を上げるように構成できる。また、車両状態情報として走行状態を取得することにより、走行中と停止中とで音量を切り替えるように構成できる。
【0077】
また、車両状態情報として走行状態を取得することにより、走行中であれば映像データをディスプレイ51に出力せず(映像データを出力しない方法は実施の形態1において記載されている)、ユーザ入力も受付け不可能にし、音声出力のみ可能とするように構成できる。また、ディスプレイ51が複数存在する場合は、前席のディスプレイには走行中は映像を表示しないが後席のディスプレイには走行中であっても映像を表示するように構成できる。
【0078】
また、車両状態情報としてリソース負荷情報を取得することにより、リソース負荷が高ければコンテンツ再生の処理を少なくする、具体的には、コンテンツ再生を停止したり、コンテンツの再生のフレームレートを変更するように構成できる。また、車両状態情報として目的地までの走行時間を取得することにより、コンテンツの再生時間がそれよりも長い場合は再生しないように構成できる。
【0079】
また、車両状態情報として車内の明るさを取得することにより、映像源毎にディスプレイ51の明るさを切り替えるように構成できる。例えば、晴れの日か曇りの日かによって、または一般道であるかトンネルの中であるかに応じて、映像源毎にディスプレイ51の明るさを切り替えるように構成できる。車内の明るさを計測する方法としては、ディスプレイ51に感光センサを取付けることにより実現できる。この場合、車両状態情報として現在の走行場所を取得するように構成することもできる。
【0080】
さらに、車両状態情報として搭乗者の情報を取得することにより、搭乗者の好みの再生環境を提供するように構成できる。搭乗者の判別方法としては、実施の形態3で説明した方法を採用できる。ここで、「好み」の再生環境とは、英語や日本語など複数言語の音声や字幕情報、複数視点を持つ映像データに対して、英語音声で日本語字幕表示や、日本語音声で字幕オフといった設定を行うことをいう。ユーザが設定したこれらの情報を動作設定ファイルに保存し、次回以降にユーザが映像を再生する場合は自動で動作設定ファイルの設定を有効にする。この構成により、同じ映像データであっても前席と後席で字幕の表示やアングルを変えたり、指向性スピーカを用いることにより座席毎にユーザの聞きたい言語音声で映像を楽しむことができる。
【0081】
以上説明したように、この発明の実施の形態4に係るコンテンツ入出力装置によれば、制御対象とするコンテンツが映像データの場合にも、コンテンツ毎に車両の状態に応じた入出力制御を実施することができ、その結果、映像毎に動作の可否を制御できる。
【0082】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係るコンテンツ入出力制御装置は、制御対象とするコンテンツが複数の映像データである場合の例である。この発明の実施の形態5に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成は、図17に示した実施の形態4に係るそれと同じである。
【0083】
図20は、この発明の実施の形態5に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のソフトウェア構成を示す図である。このソフトウェアは、実施の形態4に係るソフトウェアにコンテンツ判別結果蓄積部26が追加されるとともに、コンテンツ実行部22は、複数のコンテンツ211〜21nを並列動作させることができる。コンテンツ判別結果蓄積部26は、コンテンツの判別結果とコンテンツ自身を蓄積する。
【0084】
次に、コンテンツ実行時の処理の流れを、図21に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、このコンテンツ実行時の処理の流れは、基本的には、実施の形態4のそれと同じであるので、以下では、相違する部分を中心に説明する。
【0085】
まず、コンテンツ入力処理が行われる。このコンテンツ入力処理は、実施の形態4のそれと同じである。次いで、コンテンツ判別部24は、判別処理を実行する。この判別処理は、実施の形態4のそれと同じである。コンテンツ判別部24は、コンテンツの判別を行った後に、判別結果とコンテンツ本体とをコンテンツ判別結果蓄積部26に送る。コンテンツ判別結果蓄積部26は、コンテンツ判別部24から送られてくるコンテンツ本体と判別結果とを保存する。これにより、コンテンツの判別を事前に行っておくことができるので、実行時に判別する必要がない。
【0086】
コンテンツ判別結果蓄積部26は、保存されているコンテンツをコンテンツ実行部22に送る。コンテンツ実行部22は、複数のコンテンツ211〜21nを並列に再生する。また、コンテンツ実行部22は、コンテンツ再生処理時にコンテンツ制御部25に制御の実施を通知する制御コールを送る。
【0087】
コンテンツ制御部25は、コンテンツ判別結果蓄積部26から受け取った判別結果を元にしてコンテンツ実行部22で複数同時に実行されているコンテンツの画面表示や音声出力などといった出力情報の制御、または/および、ユーザによるコンテンツへの操作入力などといった入力情報の制御を行う。この際、コンテンツ制御部25は、車両状態取得処理によって取得された状態情報、例えば車速情報に応じて制御を切り替える。なお、動作制御を記述した動作設定ファイルは実施の形態4のそれと同様であるので説明を省略する。また、ユーザ入力処理は、実施の形態1のそれと同じである。
【0088】
この実施の形態5に係るコンテンツ入出力制御装置では、具体的には、以下のような制御を実現できる。すなわち、実施の形態4の制御に加え、ディスプレイ毎に異なる映像を再生できる。また、車両状態情報として走行状態を取得することにより、走行中であるか停止中であるかによってコンテンツ再生数を変更することができる。例えば、リソースを多く消費する走行時には再生可能数を制限するように構成することによりリソース使用量を抑えることができる。
【0089】
また、車両状態情報としてリソース使用量とコンテンツ実行情報を取得することにより、コンテンツ再生数に応じてコンテンツ再生時のフレームレートを変更するように構成できる。例えば、実行コンテンツが1つである場合は60fpsで再生するが、実行コンテンツが2つになると30fpsで再生するように変更するなどの構成が可能である。この構成により実行コンテンツが複数になってもリソース使用量を抑えることができる。
【0090】
以上説明したように、この発明の実施の形態5に係るコンテンツ入出力装置によれば、制御対象とするコンテンツが複数の映像データの場合にも、コンテンツ毎に車両の状態に応じた入出力制御を実施することができ、その結果、映像毎に動作の可否を制御できる。
【0091】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6に係るコンテンツ入出力制御装置は、制御対象とするコンテンツが映像データと音楽データである場合の例である。この発明の実施の形態6に係るコンテンツ入出力制御装置が適用されたカーナビゲーション装置のハードウェア構成およびソフトウェア構成は、実施の形態4に係るそれと同じである。
【0092】
次に、コンテンツ実行時の処理の流れを説明する。なお、このコンテンツ実行時の処理の流れは、基本的には、実施の形態5のそれと同じであるので、以下では、相違する部分を中心に説明する。まず、コンテンツ入力処理が行われる。このコンテンツ入力処理は、実施の形態4のそれと同じである。次いで、コンテンツ判別部24は、判別処理を実行する。この判別処理は、実施の形態4のそれと同じである。コンテンツ判別部24は、コンテンツの判別を行った後に、判別結果とコンテンツ本体とをコンテンツ判別結果蓄積部26に送る。コンテンツ判別結果蓄積部26は、コンテンツ判別部24から送られてくるコンテンツ本体と判別結果とを保存する。
【0093】
コンテンツ判別結果蓄積部26は、保存されているコンテンツをコンテンツ実行部22に送る。コンテンツ実行部22は、複数のコンテンツ211〜21nを並列に再生する。ここで再生されるコンテンツは、音楽データおよび映像データである。また、コンテンツ実行部22は、コンテンツ再生処理時にコンテンツ制御部25に制御の実施を通知する制御コールを送る。
【0094】
コンテンツ制御部25は、コンテンツ判別結果蓄積部26から受け取った判別結果を元にしてコンテンツ実行部22で複数同時に実行されているコンテンツの画面表示や音声出力などといった出力情報の制御、または/および、ユーザによるコンテンツへの操作入力などといった入力情報の制御を行う。この際、コンテンツ制御部25は、車両状態取得処理によって取得された状態情報、例えば車速情報に応じて制御を切り替える。なお、動作制御を記述した動作設定ファイルは実施の形態4のそれと同様であるので説明を省略する。また、ユーザ入力処理は、実施の形態1のそれと同じである。
【0095】
コンテンツ制御部25は、コンテンツ判別結果蓄積部26から受け取った判別結果を元にしてコンテンツ実行部22で複数同時に実行されているコンテンツの画面表示や音声出力などといった出力情報の制御、または/および、ユーザによるコンテンツへの操作入力などの入力情報の制御を行う。この際、コンテンツ制御部25は、車両状態取得処理によって取得された状態情報、例えば車速情報に応じて制御を切り替える。なお、動作制御を記述した動作設定ファイルは実施の形態4のそれと同様であるので説明を省略する。また、ユーザ入力処理は、実施の形態1のそれと同じである。
【0096】
この実施の形態6に係るコンテンツ入出力制御装置では、具体的には、以下のような制御を実現できる。すなわち、車両状態情報として走行状態を取得することにより、走行中であるか停止中であるかによって再生するコンテンツを変更する。例えば、停止中は映像コンテンツのディスプレイ51への表示および音声の出力を許可するが、走行状態になると映像コンテンツを一時停止し音楽コンテンツの再生に切り替えるように構成できる。その後、再び停止状態になると音楽コンテンツを一時停止して映像コンテンツを再開する。ここで、停止中には運転者用のディスプレイ以外のディスプレイに映像コンテンツを表示させ、表示された映像から同乗者がダイジェストと思うようなシーンを切り出しておき、車両が停止したら運転者にそのシーンを表示するように構成することも可能である。
【0097】
以上説明したように、この発明の実施の形態6に係るコンテンツ入出力装置によれば、制御対象とするコンテンツが映像データおよび音楽データの場合にも、コンテンツ毎に車両の状態に応じた入出力制御を実施することができ、その結果、映像または音楽毎に動作の可否を制御できる。
【0098】
上述した実施の形態1〜実施の形態6に係るコンテンツ入出力装置は、以下に示す発明として把握される。
【0099】
第1の発明は、図22に示すように、コンテンツを入力するコンテンツ入力手段100と、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段101と、外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段102と、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段103と、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツを実行することにより出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段104と、コンテンツ実行手段104から受け取った出力情報を、コンテンツ制御手段103から受け取った出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段105とを備えたコンテンツ入出力制御装置として把握される。この第1の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、入出力されたコンテンツに対して、コンテンツ毎に外部の状態に応じた出力制御を実施することができる。
【0100】
第2の発明は、図23に示すように、コンテンツを入力するコンテンツ入力手段100と、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段101と、外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段102と、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段103と、ユーザ操作に応じた入力情報をコンテンツ制御手段103から受け取った入力制御情報に従って生成して出力するユーザ入力手段106と、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段106から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段104と、コンテンツ実行手段104から受け取った出力情報をコンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段105とを備えたコンテンツ入出力制御装置として把握される。この第2の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、入力されたコンテンツに対して、コンテンツ毎に外部の状態に応じた入力制御を実施することができる。
【0101】
第3の発明は、図24に示すように、コンテンツを入力するコンテンツ入力手段100と、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段101と、外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段102と、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段103と、ユーザ操作に応じた入力情報をコンテンツ制御手段103から受け取った入力制御情報に従って生成して出力するユーザ入力手段106と、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段106から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段104と、コンテンツ実行手段104から受け取った出力情報を、コンテンツ制御手段103から受け取った出力制御情報に応じて処理した後に、コンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段105とを備えたコンテンツ入出力制御装置として把握される。この第2の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、入力されたコンテンツに対して、コンテンツ毎に状態に応じた入出力制御を実施することができる。
【0102】
第4の発明は、図25に示すように、第1の発明において、さらに、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段107を備え、コンテンツ判別手段101は、コンテンツ蓄積手段107から受け取ったコンテンツを判別し、コンテンツ実行手段104は、コンテンツ蓄積手段107から受け取ったコンテンツを実行することにより出力情報を生成して出力するように構成されたコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0103】
第5の発明は、図25に示すように、それぞれ第2の発明または第3の発明において、さらに、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段107を備え、コンテンツ判別手段101は、コンテンツ蓄積手段107から受け取ったコンテンツを判別し、コンテンツ実行手段104は、コンテンツ蓄積手段107から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段106から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。これら第4および第5の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、入出力されたコンテンツを直接に実行せずに蓄積しておくことにより、コンテンツを複数所持しておき、好きな時にコンテンツ判別を実施してコンテンツを実行することができる。
【0104】
第6の発明は、図26に示すように、第1の発明において、さらに、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段107と、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果を蓄積するコンテンツ判別結果蓄積手段108とを備え、コンテンツ実行手段104は、コンテンツ蓄積手段107から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力し、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ判別結果蓄積手段108から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0105】
第7の発明は、図26に示すように、第2の発明において、さらに、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段107と、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果を蓄積するコンテンツ判別結果蓄積手段108とを備え、コンテンツ実行手段104は、コンテンツ蓄積手段107から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段106から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力し、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ判別結果蓄積手段108から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0106】
第8の発明は、図26に示すように、第3の発明において、さらに、コンテンツ入力手段100から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段107と、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果を蓄積するコンテンツ判別結果蓄積手段108とを備え、コンテンツ実行手段104は、コンテンツ蓄積手段107から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段106から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力し、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ判別結果蓄積手段108から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。これら第6〜第8の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、入出力されたコンテンツを直接に実行せずに蓄積しておくことにより、コンテンツを複数所持しておき、好きな時にコンテンツ判別を実施してコンテンツを実行することができる。また、コンテンツ判別の結果も蓄積しておくことにより実行工程に要する時間の短縮が可能である。
【0107】
第9の発明は、図27に示すように、第1の発明において、さらに、コンテンツ制御手段103から出力される出力制御情報の更新を指示するコンテンツ制御情報更新手段109を備え、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づき生成したコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を、コンテンツ制御情報更新手段109からの指示に応じて更新するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0108】
第10の発明は、図27に示すように、第2の発明において、さらに、コンテンツ制御手段103から出力される出力制御情報の更新を指示するコンテンツ制御情報更新手段109を備え、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づき生成したコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を、コンテンツ制御情報更新手段109からの指示に応じて更新するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0109】
第11の発明は、図27に示すように、コンテンツ制御手段103から出力される出力制御情報の更新を指示するコンテンツ制御情報更新手段109を備え、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づき生成したコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を、コンテンツ制御情報更新手段109からの指示に応じて更新するコンテンツ入出力制御装置として把握される。これら第9〜第11の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、入出力動作制御の条件を追加、変更または削除することができる。
【0110】
第12の発明は、第9の発明において、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ実行手段104から出力情報が出力されるタイミングまたはコンテンツ制御情報更新手段109から更新の指示がなされたタイミングで出力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0111】
第13の発明は、第10または第11の発明において、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ実行手段104から出力情報が出力されたタイミング、ユーザ入力手段106から入力情報が出力されたタイミングまたはコンテンツ制御情報更新手段109から更新の指示がされたタイミングで出力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。これら第12および第13の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、入出力動作制御が必要な時のみ実行されるので負荷を少なくできる。また、入出力動作制御の条件を追加、変更または削除した後すぐにその設定を反映させることができる。
【0112】
第14の発明は、図28に示すように、第1の発明において、さらに、外部状態が更新されたことを検出して制御トリガをコンテンツ制御手段103に送る外部状態更新検出手段110を備え、コンテンツ制御手段103は、外部状態更新検出手段110からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0113】
第15の発明は、図28に示すように、第2の発明において、さらに、外部状態が更新されたことを検出して制御トリガをコンテンツ制御手段103に送る外部状態更新検出手段110を備え、コンテンツ制御手段103は、外部状態更新検出手段110からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0114】
第16の発明は、図28に示すように、第3の発明において、さらに、外部状態が更新されたことを検出して制御トリガをコンテンツ制御手段103に送る外部状態更新検出手段110を備え、コンテンツ制御手段103は、外部状態更新検出手段110からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。これら第14〜第16の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、外部状態の変化をトリガにして動作制御を実施することができ、入出力動作制御が必要な時のみ実行されるので負荷を少なくできる。
【0115】
第17の発明は、図29に示すように、第1の発明において、さらに、コンテンツ実行手段104からコンテンツの実行状態を含む状態情報を取得し、該状態情報に基づきコンテンツの実行状態に変化があったことを検出した場合に制御トリガをコンテンツ制御手段103に送るコンテンツ実行状態管理手段111を備え、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ実行状態管理手段111からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0116】
第18の発明は、図29に示すように、第2の発明において、さらに、コンテンツ実行手段104からコンテンツの実行状態を含む状態情報を取得し、該状態情報に基づきコンテンツの実行状態に変化があったことを検出した場合に制御トリガをコンテンツ制御手段103に送るコンテンツ実行状態管理手段111を備え、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ実行状態管理手段111からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。
【0117】
第19の発明は、図29に示すように、第3の発明において、さらに、コンテンツ実行手段104からコンテンツの実行状態を含む状態情報を取得し、該状態情報に基づきコンテンツの実行状態に変化があったことを検出した場合に制御トリガをコンテンツ制御手段103に送るコンテンツ実行状態管理手段111を備え、コンテンツ制御手段103は、コンテンツ実行状態管理手段111からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段101から受け取った判別結果と外部状態取得手段102から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ入出力制御装置として把握される。これら第17〜第19の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、コンテンツ実行状態の変化をトリガにして動作制御を実施することができ、入出力動作制御が必要な時のみ実行されるので負荷を少なくできる。
【0118】
第20の発明は、上述した第1〜第19の発明におけるコンテンツを、Javaアプリケーションを含むようにしたコンテンツ入出力制御装置として把握される。この第20の発明に係るコンテンツ入出力制御装置によれば、コンテンツをJavaアプリケーションとしたので、様々なコンテンツプロバイダが容易にコンテンツを開発することができる。
【符号の説明】
【0119】
1 CPU、2 ROM、3 RAM、4 操作部インタフェース、5 出力部インタフェース、6 通信部インタフェース、7 外部記録装置インタフェース、8 HDD、9 周辺機器インタフェース、10 ナビゲーションサービス、10a JavaVMインタフェースモジュール、10b コンテンツインタフェースモジュール、11 Javaアプリ本体、12 Javaアプリ実行部、12a ナビゲーションサービスインタフェースモジュール、13 Javaアプリ管理部、14 Javaアプリ判別部、15 Javaアプリ制御部、16 ポリシーファイル更新部、17 Javaアプリ蓄積部、21 コンテンツ本体、22 コンテンツ実行部、23 コンテンツ管理部、24 コンテンツ判別部、25 コンテンツ制御部、26 コンテンツ判別結果蓄積部、41 リモコン、42 マイク、51 ディスプレイ、52 スピーカ、53 タッチパネル、61 通信機器、71 外部記録装置ドライブ、81 ディスプレイ位置計測センサ、91 周辺機器、100 コンテンツ入力手段、101 コンテンツ判別手段、102 外部状態取得手段、103 コンテンツ制御手段、104 コンテンツ実行手段、105 コンテンツ出力手段、106 ユーザ入力手段、107 コンテンツ蓄積手段、108 コンテンツ判別結果蓄積手段、109 コンテンツ制御情報更新手段、110 外部状態更新検出手段、111 コンテンツ実行状態管理手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを入力するコンテンツ入力手段と、
前記コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段と、
外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、
前記コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と前記外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段と、
前記コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを実行することにより出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段と、
前記コンテンツ実行手段から受け取った出力情報を、前記コンテンツ制御手段から受け取った出力制御情報に応じてコンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段
とを備えたコンテンツ入出力制御装置。
【請求項2】
コンテンツを入力するコンテンツ入力手段と、
前記コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段と、
外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、
前記コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と前記外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段と、
ユーザ操作に応じた入力情報を前記コンテンツ制御手段から受け取った入力制御情報に従って生成して出力するユーザ入力手段と、
前記コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを前記ユーザ入力手段から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段と、
前記コンテンツ実行手段から受け取った出力情報をコンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段
とを備えたコンテンツ入出力制御装置。
【請求項3】
コンテンツを入力するコンテンツ入力手段と、
前記コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段と、
外部の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、
前記コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と前記外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段と、
ユーザ操作に応じた入力情報を前記コンテンツ制御手段から受け取った入力制御情報に従って生成して出力するユーザ入力手段と、
前記コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを前記ユーザ入力手段から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段と、
前記コンテンツ実行手段から受け取った出力情報を、前記コンテンツ制御手段から受け取った出力制御情報に応じてコンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段
とを備えたコンテンツ入出力制御装置。
【請求項4】
コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段を備え、
コンテンツ判別手段は、前記コンテンツ蓄積手段から受け取ったコンテンツを判別し、
コンテンツ実行手段は、前記コンテンツ蓄積手段から受け取ったコンテンツを実行することにより出力情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項5】
コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段を備え、
コンテンツ判別手段は、前記コンテンツ蓄積手段から受け取ったコンテンツを判別し、
コンテンツ実行手段は、前記コンテンツ蓄積手段から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項2または請求項3記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項6】
コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段と、
コンテンツ判別手段から受け取った判別結果を蓄積するコンテンツ判別結果蓄積手段とを備え、
コンテンツ実行手段は、前記コンテンツ蓄積手段から受け取ったコンテンツを実行して出力情報を生成して出力し、
コンテンツ制御手段は、コンテンツ判別結果蓄積手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項7】
コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段と、
コンテンツ判別手段から受け取った判別結果を蓄積するコンテンツ判別結果蓄積手段とを備え、
コンテンツ実行手段は、前記コンテンツ蓄積手段から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力し、
コンテンツ制御手段は、コンテンツ判別結果蓄積手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項2記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項8】
コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段と、
コンテンツ判別手段から受け取った判別結果を蓄積するコンテンツ判別結果蓄積手段とを備え、
コンテンツ実行手段は、前記コンテンツ蓄積手段から受け取ったコンテンツをユーザ入力手段から受け取った入力情報に従って実行して出力情報を生成して出力し、
コンテンツ制御手段は、コンテンツ判別結果蓄積手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項3記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項9】
コンテンツ制御手段から出力される出力制御情報の更新を指示するコンテンツ制御情報更新手段を備え、
コンテンツ制御手段は、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づき生成したコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を、前記コンテンツ制御情報更新手段からの指示に応じて更新する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項10】
コンテンツ制御手段から出力される出力制御情報の更新を指示するコンテンツ制御情報更新手段を備え、
コンテンツ制御手段は、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づき生成したコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を、前記コンテンツ制御情報更新手段からの指示に応じて更新する
ことを特徴とする請求項2記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項11】
コンテンツ制御手段から出力される出力制御情報の更新を指示するコンテンツ制御情報更新手段を備え、
コンテンツ制御手段は、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づき生成したコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を、前記コンテンツ制御情報更新手段からの指示に応じて更新する
ことを特徴とする請求項3記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項12】
コンテンツ制御手段は、コンテンツ実行手段から出力情報が出力されるタイミングまたはコンテンツ制御情報更新手段から更新の指示がなされたタイミングで出力制御情報を生成して出力することを特徴とする請求項9記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項13】
コンテンツ制御手段は、コンテンツ実行手段から出力情報が出力されたタイミング、ユーザ入力手段から入力情報が出力されたタイミングまたはコンテンツ制御情報更新手段から更新の指示がされたタイミングで出力制御情報を生成して出力することを特徴とする請求項10または請求項11記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項14】
外部状態が更新されたことを検出して制御トリガをコンテンツ制御手段に送る外部状態更新検出手段を備え、
コンテンツ制御手段は、
前記外部状態更新検出手段からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項15】
外部状態が更新されたことを検出して制御トリガをコンテンツ制御手段に送る外部状態更新検出手段を備え、
コンテンツ制御手段は、
前記外部状態更新検出手段からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項2記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項16】
外部状態が更新されたことを検出して制御トリガをコンテンツ制御手段に送る外部状態更新検出手段を備え、
コンテンツ制御手段は、
前記外部状態更新検出手段からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項3記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項17】
コンテンツ実行手段からコンテンツの実行状態を含む状態情報を取得し、該状態情報に基づきコンテンツの実行状態に変化があったことを検出した場合に制御トリガをコンテンツ制御手段に送るコンテンツ実行状態管理手段を備え、
コンテンツ制御手段は、
前記コンテンツ実行状態管理手段からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項18】
コンテンツ実行手段からコンテンツの実行状態を含む状態情報を取得し、該状態情報に基づきコンテンツの実行状態に変化があったことを検出した場合に制御トリガをコンテンツ制御手段に送るコンテンツ実行状態管理手段を備え、
コンテンツ制御手段は、
前記コンテンツ実行状態管理手段からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項2記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項19】
コンテンツ実行手段からコンテンツの実行状態を含む状態情報を取得し、該状態情報に基づきコンテンツの実行状態に変化があったことを検出した場合に制御トリガをコンテンツ制御手段に送るコンテンツ実行状態管理手段を備え、
コンテンツ制御手段は、
前記コンテンツ実行状態管理手段からの制御トリガに応答して、コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの入力を制御するための入力制御情報を生成し、且つコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力する
ことを特徴とする請求項3記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項20】
コンテンツはJavaアプリケーションを含むことを特徴とする請求項1から請求項19のうちのいずれか1項記載のコンテンツ入出力制御装置。
【請求項21】
コンテンツを入力するコンテンツ入力手段と、
前記コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツの属性を判別するコンテンツ判別手段と、
車両の状態を表す状態情報を取得する外部状態取得手段と、
前記コンテンツ判別手段から受け取った判別結果と前記外部状態取得手段から受け取った状態情報とに基づきコンテンツの出力を制御するための出力制御情報を生成して出力するコンテンツ制御手段と、
前記コンテンツ入力手段から受け取ったコンテンツを実行することにより出力情報を生成して出力するコンテンツ実行手段と、
前記コンテンツ実行手段から受け取った出力情報を、前記コンテンツ制御手段から受け取った出力制御情報に応じてコンテンツ出力情報として出力するコンテンツ出力手段
とを備えた車載システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2011−70689(P2011−70689A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237136(P2010−237136)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【分割の表示】特願2005−123916(P2005−123916)の分割
【原出願日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】