説明

シクロアルキルアミン置換イソキノリン誘導体

本発明は、Rhoキナーゼ及び/又はミオシン軽鎖ホスファターゼのRhoキナーゼ媒介リン酸化に関連する疾患の治療及び/又は予防に対して有用な、式(I)の6−換イソキノリン誘導体、及びそのような化合物を含む組成物に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲に記載の新規なイソキノリン誘導体、それらの製造、及びRhoキナーゼ及び/又はミオシン軽鎖ホスファターゼのRhoキナーゼ媒介リン酸化の阻害に関連する疾患の治療及び/又は予防におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
アゴニスト刺激による小分子GTPアーゼRhoAの活性化は、不活性GDP結合型から活性GTP結合型へのRhoAの変換をもたらし、それに続くRhoキナーゼへの結合及び活性化を引き起こす。2つのアイソフォームとして、Rhoキナーゼ1及びRhoキナーゼ2が公知である。Rhoキナーゼ2は血管平滑筋細胞及び内皮細胞に発現する。活性GTP結合RhoAによるRhoキナーゼ2の活性化は、ミオシン軽鎖ホスファターゼ活性のリン酸化媒介阻害を通して平滑筋細胞のカルシウム感作を引き起こし、それによってミオシン調節軽鎖の活性のアップレギュレーションを導く(非特許文献1)。
【0003】
Rhoキナーゼが、筋原性緊張及び平滑筋高収縮性の発生(非特許文献2)、気管支平滑筋収縮(非特許文献3)、喘息(非特許文献4、5)及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)(非特許文献6)、高血圧症、肺高血圧症(非特許文献7、8)及び高眼圧症及び眼圧の調節(非特許文献9)、内皮機能不全(非特許文献10)、アンギナ(非特許文献11、12)、高血圧誘発性、非高血圧誘発性及び糖尿病性腎症を含む腎症、腎不全及び末梢動脈閉塞性疾患(PAOD)(非特許文献13)、心筋梗塞(非特許文献14、15)、心肥大及び心不全(非特許文献16、17、18)、冠状動脈性心疾患、アテローム性動脈硬化症、再狭窄(非特許文献19、20、21)、糖尿病、糖尿病合併症、グルコース利用及びメタボリックシンドローム(非特許文献22、23)、性的機能不全、例えば陰茎勃起障害(非特許文献24)、網膜症、炎症、免疫疾患、AIDS、骨粗鬆症、内分泌機能異常、例えば高アルドステロン症、神経変性及び脊髄損傷などの中枢神経系障害(非特許文献25)、脳虚血(非特許文献26、27、28、29)、脳血管攣縮(非特許文献30、31)、疼痛、例えば、神経因性疼痛(非特許文献32、33)、細菌による消化管感染症(特許文献1)、癌発生及び進行、Rhoキナーゼの阻害が腫瘍細胞増殖と転移を阻害することが示されている新形成(非特許文献34、35)、血管新生(非特許文献36、37)、血管平滑筋細胞増殖と運動性(非特許文献38、39)、内皮細胞増殖、内皮細胞退縮及び運動性(非特許文献40)、ストレス線維形成(非特許文献41、42)、血栓疾患(非特許文献43、44、45、46)及び白血球凝集(非特許文献47、48、49)、及び骨吸収(非特許文献50)、NaH交換輸送系活性化(非特許文献51)、アルツハイマー病(非特許文献52)、アデュシン活性化(非特許文献53)を含む血管収縮に、並びにSREB(ステロール応答結合要素)シグナル伝達及び脂質代謝に対するその作用(非特許文献54)に、関与することは公知である。
【0004】
従って、Rhoキナーゼ及び/又はミオシン軽鎖ホスファターゼのRhoキナーゼ媒介リン酸化に対して阻害作用を有する化合物は、高血圧、肺高血圧、高眼圧、網膜症及び緑内障、末梢循環障害、末梢動脈閉塞性疾患(PAOD)、冠状動脈性心疾患、狭心症、心肥大、心不全、虚血性疾患、虚血性臓器不全(末端器官障害)、肺線維症、肝線維症、肝不全、高血圧誘発性、非高血圧誘発性及び糖尿病性腎症を含む腎症、腎不全、腎線維症、腎糸球体硬化症、臓器肥大、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、成人呼吸窮迫症候群、血栓疾患、発作、脳血管攣縮、脳虚血、疼痛、例えば神経因性疼痛、神経変性、脊髄損傷、アルツハイマー病、早産、勃起障害、内分泌機能異常、動脈硬化症、前立腺肥大、糖尿病及び糖尿病合併症、メタボリックシンドローム、血管再狭窄、アテローム性動脈硬化症、炎症、自己免疫疾患、AIDS、骨粗鬆症などの骨障害、細菌による消化管感染症、敗血症、がん発生及び進行、例えば乳房、結腸、前立腺、卵巣、脳及び肺のがん並びにそれらの転移のように、一次及び二次疾患の原因としてRhoキナーゼを含む心血管及び非心血管疾患の治療及び/又は予防に有用である。
【0005】
特許文献2には、神経保護剤として有用な、−(CH21-6−O−(CH20-6−、−(CH20-6−S−(CH20-6−又は−(CH20-6−が結合したヘテロ環基で、場合により置換されたイソキノリン−5−スルホンアミド誘導体が記載されている。
【0006】
特許文献3には、イソキノリン環の1位に、エーテル又はエステル基を有する、Rho−キナーゼ阻害剤ファスジルのプロドラッグが記載されている。
【0007】
特許文献4には、細菌感染の治療に有用な、−O−(C0−C10)アルキル−ヘテロアリールで置換したシクロヘキシル誘導体が一般的に記載されている。
【0008】
特許文献5には、胃炎、癌又は潰瘍などの、Helicobacter pylori菌で引き起こされる疾患の治療用として有用なイソキノリン誘導体が記載されている。このイソキノリン誘導体は、1位がOHで置換され、そして好ましくは、5位がX−[(C1−C6)アルキレン)]0-1−Y(ここで、Xは酸素であり、Yはアリール又はヘテロ環基である)で置換されてもよい。
【0009】
Hagiharaらは、Helicobacter pylori菌で引き起こされる感染症の治療用として、6−ベンジルオキシ−イソキノリンを開示している(非特許文献55)。
【0010】
特許文献6には、細胞増殖を阻害するのに有用なEGF及び/又はPDGF受容体阻害剤としての、式「ArI−X−ArII」(ここで、Xは、(CHR1m−Z−(CHR1n、例えばZ−CH2であり、そしてZは、Oであり、R1は水素又はアルキルであり、ArIはとりわけ場合により置換されるイソキノロンであり、そしてArIIはとりわけ場合により置換されるC3−C7単環飽和ヘテロ環系である)の化合物が、一般的に記載されている。
【0011】
特許文献7では、心不整脈、脳卒中、うっ血性心不全などの治療用カリウムチャンネル阻害剤として、イソキノロン誘導体が一般的に記載されており、この誘導体は、6位において場合により(CRefpOR43基[ここで、pは0であってよく、そしてR43は、例えば場合により、NR5152で置換された(C3−C10)シクロアルキル残基であり、ここでR51及びR52は、水素、(C1−C6)アルキルなどであってよく;又はR43は、1、2、3又は4個のヘテロ原子を有する4〜6員環の不飽和又は飽和で単環のヘテロ環として定義されるR81基である]で置換され;そして、4位において直接結合した、場合により置換されたアリール又はヘテロアリール環により置換されたものである。
【0012】
特許文献8には、心不整脈、脳卒中、うっ血性心不全の治療用カリウムチャンネル阻害剤として、イソキノリン誘導体が一般的に記載されており、この誘導体は、1位においてヒドロキシル基で置換されてもよく、そして、6位において、場合により(CRefpOR43基[ここで、pは0であってもよく、そしてR43は、例えば場合によりNR5152で置換された(C3−C10)シクロアルキル残基であり、ここでR51及びR52は、水素、(C1−C6)アルキルなどであってよく;又は、R43は、1、2、3又は4個のヘテロ原子を有する4〜6員環の、不飽和又は飽和で単環のヘテロ環として定義されたR81基である]で置換され;そして、4位において直接結合した、場合により置換されたアリール又はヘテロアリール環により置換されたものである。
【0013】
特許文献9には、Rho−キナーゼ阻害剤として、以下の式:
【化1】

のイソキノロン誘導体が、一般的に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】国際公開公報第98/06433号
【特許文献2】国際公開公報第01/64238号
【特許文献3】国際公開公報第2004/106325号(Schering AG)
【特許文献4】国際公開公報第2001/039726号
【特許文献5】特開平10−第087629号
【特許文献6】米国特許第5480883号
【特許文献7】国際公開公報第2005/030791号(Merck & Co.)
【特許文献8】国際公開公報第2005/030130号(Merck & Co.)
【特許文献9】国際公開公報第03/053330号(Ube)
【特許文献10】国際公開公報第00/24718号(Akzo)
【特許文献11】欧州特許出願第541559(A1)号(Asahi)
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】Uehata et al., Nature 1997, 389, 990-994
【非特許文献2】Gokina et al. J. Appl. Physiol. 2005, 98, 1940-8
【非特許文献3】Yoshii et al. Am. J. Resp. Cell MoI. Biol. 20, 1190-1200
【非特許文献4】Setoguchi et al. Br J Pharmacol. 2001, 132, 111-8
【非特許文献5】Nakahara, et al. Eur J 2000, 389, 103
【非特許文献6】Maruoka, Nippon Rinsho, 1999, 57, 1982-7
【非特許文献7】Fukumoto et al. Heart, 91, 391-2, 2005
【非特許文献8】Mukai et al. Nature 1997, 389, 990-4
【非特許文献9】Honjo et al. Invest. Ophthalmol. Visual Sci. 2001, 42, 137-144
【非特許文献10】Steioff et al. Eur. J. Pharmacol. 2005, 512, 247-249
【非特許文献11】Masumoto et al. Circ 2002, 105, 1545-47
【非特許文献12】Shimokawa et al. JCP, 2002, 40, 751-761
【非特許文献13】Wakino et al. Drug News Perspect. 2005, 18, 639-43
【非特許文献14】Demiryurek et al. Eur J Pharmacol. 2005, 527, 129-40
【非特許文献15】Hattori et al. Circulation, 2004, 109, 2234-9
【非特許文献16】Yamakawa, et al. Hypertension 2000, 35, 313-318
【非特許文献17】Liao et al. Am J Physiol Cell Physiol. 2006, 290, C6 61-8
【非特許文献18】Kishi et al. Circ 2005, 111, 2741-2747
【非特許文献19】Pacaud et al. Arch. MaI. Coeur 2005, 98, 249-254
【非特許文献20】Retzer, et al. FEBS Lett 2000, 466, 70
【非特許文献21】Negoro, et al. Biochem Biophys Res Commun 1999, 262, 211
【非特許文献22】Sandu, et al. Diabetes 2000, 49, 2178
【非特許文献23】Maeda et al. Cell Metab. 2005, 2, 119-29
【非特許文献24】Chitaley et al. Nature Medicine 2001, 7, 119-122
【非特許文献25】Hara, et al. JNeurosurg 2000, 93, 94
【非特許文献26】Uehata, et al. Nature 1997, 389, 990
【非特許文献27】Satoh et al. Life Sci. 2001, 69, 1441-53
【非特許文献28】Hitomi, et al. Life Sci 2000, 67, 1929
【非特許文献29】Yamamoto, et al. J Cardiovasc Pharmacol. 2000, 35, 203-11
【非特許文献30】Sato, et al. Circ Res 2000, 87, 195
【非特許文献31】Kim, et al. Neurosurgery 2000, 46, 440
【非特許文献32】Tatsumi, et al. Neuroscience 2005, 131, 491
【非特許文献33】Inoue, et al. Nature medicine 2004, 10, 712
【非特許文献34】Itoh, et al. Nature Medicine 1999, 5, 221
【非特許文献35】Somlyo, et al. Res Commun 2000, 269, 652
【非特許文献36】Uchida, et al. Biochem Biophys Res 2000, 269, 633-40
【非特許文献37】Gingras, et al. Biochem J 2000, 348, 273
【非特許文献38】Tammy et al. Circ. Res. 1999, 84, 1186-1193
【非特許文献39】Tangkijvanich et al. Atherosclerosis 2001, 155, 321-327
【非特許文献40】Oikawa et al. Biochem. Biophys. Res. Commun. 2000, 269, 633-640
【非特許文献41】Kimura et al. Science 1997, 275, 1308-1311
【非特許文献42】Yamashiro et al. J. Cell Biol. 2000, 150, 797- 806
【非特許文献43】Kikkawa, et al. FEBS Lett. 2000, 466, 70-74
【非特許文献44】Bauer et al. Blood 1999, 94, 1665-1672
【非特許文献45】Klages, et al. J Cell Biol 1999, 144, 745
【非特許文献46】Retzer, et al. Cell Signal 2000, 12, 645
【非特許文献47】Kawaguchi, et al. Eur J Pharmacol.2000, 403,203-8
【非特許文献48】Sanchez-Madrid, et al. J Immunol. 2003, 171, 1023-34
【非特許文献49】Sanchez-Madrid, et al. J Immunol. 2002, 168, 400-10
【非特許文献50】Chellaiah, et al. J Biol Chem. 2003, 278, 29086-97
【非特許文献51】Kawaguchi, et al. Eur J Pharmacol. 2000, 403, 203-8
【非特許文献52】Zhou et al. Science 2003, 302, 1215-1217
【非特許文献53】Fukata et al. J. Biol. Chem., 1998, 273, 5542-5548
【非特許文献54】Lin et al. Circ. Res., 92, 1296-304, 2003
【非特許文献55】Hagihara et al. Bioorg. Med. Chem. 1999, 7, 2647-2666
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の実施態様は、式(I):
【化2】

〔式中、
1は、
H;
(C1−C6)アルキル;
R’;
NH−(C1−C6)アルキル;
NHR’;又は
N[(C1−C6)アルキル]2
であり;
2は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
3は、
H;
ハロゲン;
(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−R’;
OH;
O−R’’;
NH2
NHR’’;
NR’’R’’;又は
NH−C(O)−R’’;
であり;
4は、
H;
ハロゲン;
ヒドロキシ;
CN;
(C1−C6)アルキル;
R’;
(C1−C6)アルキレン−R’;
であり;
5は、
H;
ハロゲン;
CN;
NO2
(C1−C6)アルキル;
(C2−C6)アルケニル;
R’;
(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C2−C6)アルケニレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
CH(OH)−(C1−C6)アルキル;
NH2
NH−R’;
NH−SO2H;
NH−SO2−(C1−C6)アルキル;
NH−SO2−R’;
NH−C(O)−(C1−C6)アルキル;
NH−C(O)−R’;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)OH;又は
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
であり;
【0017】
6及びR6’は、互いに独立に、
H;
R’;
(C1−C8)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−R’;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−O−R’;
(C1−C6)アルキレン−CH[R’]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)−R’;
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH2
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−R’;
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[R’]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)OR’;
C(O)(C1−C6)アルキル;
C(O)R’;
C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
C(O)NHR’;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]R’;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)−(C1−C6)アルキレン−R’;
C(O)O(C1−C6)アルキレン−R’;
であり;
又はR6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成し;
7は、
H;
ハロゲン;
CN;
NO2
(C1−C6)アルキル;
O−(C1−C6)アルキル;
(C2−C6)アルケニル;
R’;
(C2−C6)アルケニレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−R’;
CH(OH)−(C1−C6)アルキル;
NH2
NH−R’;
NH−SO2H;
NH−SO2−(C1−C6)アルキル;
NH−SO2−R’;
SO2−NH2
SO2−NHR’;
NH−C(O)−(C1−C6)アルキル;
NH−C(O)−R’;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)OH;又は
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
であり;
【0018】
8は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
nは、1、2、3又は4であり;
mは、1、2、3、4又は5であり;そして
Lは、O又はO−(C1−C6)アルキレンであり;
ここで、
R’は、
(C3−C8)シクロアルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C6−C10)アリール;
であり;そして
R’’は、
(C3−C8)シクロアルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−R’;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−O−R’;又は
(C1−C6)アルキレン−NRxy
であり;そして
ここで、
x及びRyは、互いに独立に、
(C1−C6)アルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C6−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−NH(C1−C6)アルキル;
(C1−C4)アルキレン−N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C4)アルキレン−N[(C6−C10)アリール]2;又は
(C1−C4)アルキレン−N[(C5−C10)ヘテロ環]2
であり;
ここで、残基R4、R5、R6、R6’、R7及びR8における、アルキル、アルキレン又はシクロアルキルは、場合により、1回又はそれ以上、OH、OCH3、COOH、COOCH3、NH2、NHCH3、N(CH32、CONH2、CONHCH3又はCON(CH32により置換され;
ここで、残基R1〜R8における、アルキル、アルキレン又はシクロアルキルは、場合により、1回又はそれ以上、ハロゲンで置換され;
【0019】
残基R1及びR3〜R8における(C6−C10)アリール及び(C5−C10)ヘテロ環 は、無置換、又はハロゲン、OH、NO2、N3、CN、C(O)−(C1−C6)アルキル、C(O)−(C1−C6)アリール、COOH、COO(C1−C6)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−OH、(C1−C6)アルキレン−NH2、(C1−C6)アルキレン−NH(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−N[(C1−C6)アルキル]2、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、O−(C1−C6)アルキル、O−C(O)−(C1−C6)アルキル、PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)アルキル、SO2N[(C1−C6)アルキル]2、S−(C1−C6)アルキル、SO−(C1−C6)アルキル、SO2−(C1−C6)アルキル、SO2−N=CH−N[(C1−C6)アルキル]2、C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)アルキル、N[(C1−C6)アルキル]2、NH−C(O)−(C1−C6)アルキル、NH−C(O)O−(C1−C6)アルキル、NH−SO2−(C1−C6)アルキル、NH−SO2−(C6−C10)アリール、NH−SO2−(C5−C10)ヘテロ環、N(C1−C6)アルキル−C(O)−(C1−C6)アルキル、N(C1−C6)アルキル−C(O)O−(C1−C6)アルキル、N(C1−C6)アルキル−C(O)−NH−(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−(C6−C10)アリール、O−(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C5−C10)ヘテロ環、(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環又はO−(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環から独立に選択される好適な基で、1回又はそれ以上置換され;
ここで、(C6−C10)アリール又は(C5−C10)ヘテロ環は、ハロゲン、OH、NO2、CN、O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキル、NH2、NH(C1−C6)アルキル、N[(C1−C6)アルキル]2、SO2CH3、COOH、C(O)O−(C1−C6)アルキル、CONH2、(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−O−(C6−C10)アリール又はO−(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリールから独立に選択される基で、1〜3回置換されても良く;
又はここで、(C6−C10)アリールは、 O−(C1−C4)アルキレン−O基で隣接して置換され、それにより、酸素原子が結合する炭素原子と一緒に、5〜8員環を形成し;
そしてここで、(C6−C10)アリール及び(C5−C10)ヘテロ環基のアリール又はヘテロ環置換基は、更にアリール又はヘテロ環を含む基で置換されなくてもよい〕;
の化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩である。
【0020】
好ましくは、R1は、H、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、NH−(C1−C6)アルキル、NH−(C6−C10)アリール又はN[(C1−C6)アルキル]2である。より好ましくは、R1は、H、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、NH−(C1−C4)アルキル、N[(C1−C4)アルキル]2又はNH−フェニルである。最も好ましくは、R1は、H、(C1−C2)アルキル又はNH−(C1−C2)アルキルであり、特に好ましくは、R1はHである。
【0021】
3は、好ましくはH、ハロゲン、(C1−C4)アルキレン−R’、O−R’’又はNHR’’である。より好ましくは、R3は、H又はNHR’’である。最も好ましくは、R3は、H、NH−(C5−C6)ヘテロ環又はNH−フェニルであり、特に好ましくは、H、N原子を1つ又はそれ以上含むNH−(C5−C6)ヘテロアリール又はNH−フェニルである。最も格別好ましくは、R3はHである。
【0022】
R3置換基の例は、以下の基:
【化3】

である。
【0023】
好ましくは、R4は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルである。より好ましくは、R4は、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルである。最も好ましくは、R4は、Hである。
【0024】
好ましくは、R5は、H、ハロゲン、CN、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、R’、NH−(C6−C10)アリール又は(C1−C6)アルキレン−R’である。より好ましくは、R5は、H、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、R’、NH−(C6−C10)アリール又は(C1−C6)アルキレン−R’である。最も好ましくは、R5は、H、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C6−C10)アリール、NH−(C6−C10)アリール、(C1−C2)アルキル−(C6−C10)アリール又は(C5−C10)ヘテロアリールである。特に好ましくは、R5は、H、ハロゲン、フェニル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C6−C10)アリール又は(C5−C6)ヘテロアリールである。最も格別好ましくは、R5は、H、ハロゲン、メチル、エチル、ビニル、フェニル、チエニル又はピリジルである。
【0025】
5の例は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、ビニル、フェニル、チエニル又はピリジル、ニトリル、ニトロ、(p−メトキシ)−フェニル、N−アニリン、ベンジル、2−プロペニル、s−ブテニル、シクロプロピル、テトラゾール、アミノ、4−メトキシ−アニリン又はN−アセチルであり、好ましくは水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、ビニル、フェニル、チエニル又はピリジルである。より好ましくは、R5は、H、ハロゲン、メチル又はエチルであり、最も好ましくは、R5はHである。
【0026】
好ましくは、R6及びR6’は、互いに独立に、
H;
(C1−C6)アルキル;
R’;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C4)アルキレン−C(O)−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−C(O)−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)R’;
C(O)(C1−C6)アルキル;
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2;又は
C(O)(C1−C6)アルキレン−R’;
であり;又は
6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成する。
【0027】
更に好ましい実施態様において、R6およびR6’は、互いに独立に、
H;
(C1−C6)アルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C3−C8)シクロアルキル;,
(C6−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)(C1−C6)アルキル;
C(O)(C3−C8)シクロアルキル;
C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール;
であり;又は
6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成する。
【0028】
より好ましい実施態様において、R6は、H、(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル又は(C1−C4)アルキレン−(C3−C6)シクロアルキルであり;そして
6’は、
H;
(C1−C6)アルキル;
(C3−C8)シクロアルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C5−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)(C1−C6)アルキル;
C(O)(C3−C8)シクロアルキル;
C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール;
であり;又は
6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成する。
【0029】
更により好ましい実施態様において、R6は、H、(C1−C6)アルキルであり;そしてR6’は、
H;
(C1−C6)アルキル;
(C3−C8)シクロアルキル;
(C6−C10)アリール;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−O−(C1−C4)アルキル;
C(O)(C1−C6)アルキル;
(C1−C4)アルキレン−C(O)N[(C1−C4)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
であり;又は
6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成する。
【0030】
更に、特により好ましい実施態様において、R6は、H、(C1−C6)アルキルであり;そしてR6’は、
H;
(C1−C6)アルキル;
(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−O−(C1−C4)アルキル;
C(O)(C1−C4)アルキル;
(C1−C4)アルキレン−C(O)N[(C1−C4)アルキル]2
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環 、ここで、ヘテロ環は、無置換、又は1回若しくはそれ以上、好ましくは1回〜3回、より好ましくは1回若しくは2回、(C1−C4)アルキル、O(C1−C4)アルキル、ハロゲン又はフェニルから独立に選択される基で置換され、又は(C5−C6)ヘテロ環で1回置換され、ここで、フェニル又は(C5−C6)ヘテロ環は、無置換、又は1〜3回、ハロゲン、(C1−C4)アルキル又はO(C1−C4)アルキルで置換される;又は
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、ここで、アリールは、無置換、又は1回若しくはそれ以上、好ましくは1回〜3回、ハロゲン;(C1−C4)アルキル、好ましくはCH3又はCF3;O−(C1−C4)アルキル;CN;SO2−NH2;SO2−(C1−C4)アルキル、好ましくはSO2−CH3又はSO2−CF3;SO2−N=CH−N[(C1−C4)アルキル]2、好ましくはSO2−N=N−N(CH32;NH−CO−(C1−C4)アルキル、好ましくはNH−CO−CH3から独立に選択される基で置換され、又はCO−O−(C1−C4)アルキル若しくは(C6−C10)アリールは、無置換フェニル、無置換O−フェニル若しくは無置換(C5−C6)ヘテロ環で1回置換される;
であり、
又はR6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C6)ヘテロ環基を形成し、それは、無置換、又は1〜3回、好ましくは1回、(C1−C4)アルキル又はC(O)O(C1−C4)アルキルで置換され;
ここで、(C1−C4)アルキル又は(C1−C6)アルキル残基は、無置換、又は1〜3回ハロゲンで、好ましくはフルオロで置換される。
【0031】
好ましくは、形成されるヘテロ環基は、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ又はピペラジノである。より好ましくは、ヘテロ環基は、モルホリノ、4−(エトキシカルボニル)−ピペラジニルである。
【0032】
最も好ましい実施態様において、R6は、H、(C1−C6)アルキルであり、そして、R6’は、H、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキルである。
【0033】
更に最も好ましい実施態様において、R6はHであり、そしてR6’は、H、無置換(C1−C6)アルキル又は無置換(C3−C8)シクロアルキルである。特に好ましくは、R6及びR6’はHである。
【0034】
これらの実施態様の例として、R6又はR6’は、互いに独立に、水素、メチル、 エチル、プロピル、イソプロピル、3−メチル−ブチル、2−メチル−プロピル、 ブチル、ペンチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、又は以下のグループ:
【化4】

【0035】
【化5】

【0036】
【化6】

から選択される置換基である。
【0037】
6又はR6’のこれらの実施態様の他の例として、互いに独立に、以下の基が挙げられる。
【化7】

【0038】
(C5−C10)ヘテロ環を形成するR6、R6'の例は、
【化8】

である。
【0039】
*は、結合がアミンのN原子に連結する位置を示す。
好ましくは、R7は、H、ハロゲン、CN、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6
アルキル、(C2−C6)アルケニル、R’又は(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキルである。より好ましくは、R7は、H、ハロゲン、CN、(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)アルキル、(C2−C4)アルケニル、フェニル、シクロプロピル又は(C5−C6)ヘテロアリールである。最も好ましくは、R7は、H、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、メトキシ、フェニル、ニトリル、シクロプロピル、チエニル又はビニルであり、最も格別好ましくは、R7は、H、フルオロ、クロロ、メチル又はメトキシである。より特に好ましくは、R7はHである。
【0040】
8は、好ましくは、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルである。より好ましくは、R8は、H、Cl、F、メチル又はエチルである。最も好ましくは、R8はHである。
【0041】
好ましくは、R2は、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルである。好ましくは、R2は、H又は(C1−C2)アルキルである。より好ましくは、R2は、H、メチル又はエチルである。最も好ましくは、R2はHである。連結基Lが結合する位置を含んで、環のいかなる炭素原子にも結合できる。
【0042】
好ましくは、nは、1、2又は3である。より好ましくは、nは、1又は2である。最も好ましくは、nは1である。
【0043】
好ましくは、mは、2、3又は4である。より好ましくは、mは3である。
【0044】
連結基Lは、環炭素原子を経由して環のいかなる位置にも結合可能である。好ましい実施態様において、mは3であり、そしてLは、アミノシクロヘキサン環の4位に結合し、
【化9】

又はLは、アミノヘキサン環の3位に結合する。
【化10】

【0045】
特に好ましい実施態様において、Lは、アミノシクロヘキサン環の4位に結合する。
【0046】
更なる好ましい実施態様において、Lは、O−メチレン、O−エチレンであり、又は好ましくはOである。より好ましくは、mは3であり、そしてLは、アミノシクロヘキサン環の4位に結合するO−メチレン、O−エチレン又はOである。
【0047】
残基R1〜R8において、アルキル又はアルキレンは、場合により、ハロゲンで1回又はそれ以上置換されていてもよい。好ましくは、アルキル又はアルキレンは、クロロ又はブロモから選択されるハロゲンで1〜3回置換されるが、しかし、フルオロで1回又はそれ以上置換されても良く、例えばペルフルオロ化されても良い。好ましくは、ハロゲンはフルオロである。より好ましいアルキル又はアルキレンは、ハロゲン化されない。
【0048】
残基R4、R5、R6、R6’、R7及びR8における、アルキル、アルキレン又はシクロアルキルは、場合により、1回又はそれ以上、OH、OCH3、COOH、COOCH3、NH2、NHCH3、N(CH32、CONH2、CONHCH3又はCON(CH32から独立に選択される基で置換されてもよい。置換される場合、置換基の数は、好ましくは1、2、3又は4個の間であり、より好ましくは1又は2個であり、1個は更により好ましい。好ましくは、R4、R5、R7及びR8は置換されない。好ましくは、アルキレン又はシクロアルキルは置換されない。より好ましくは、アルキル、アルキレン又はシクロアルキルは置換されない。
【0049】
本発明の好ましい実施態様において、式(I)の化合物に含まれる1つ又はそれ以上又は全ての基は、互いに独立に、上記で特定した基の、任意の好ましい、より好ましい若しくは最も好ましい定義、又はその基の定義及び上記で特定された好ましい定義の全ての組合せによって構成される、任意の1つ若しくはいくつかの特定された意味、本発明の主題であるより好ましい若しくは最も好ましい意味及び/若しくは特定された意味を有することができる。また、全ての好ましい実施態様に関して、本発明には、式(I)の化合物の全ての立体異性体、及び任意の比率での立体異性体の混合物、及びそれらの薬学的に許容される塩が含まれる。
【0050】
上で例示された置換基において、記号「*−」は、置換基の結合点を意味し、例えば、R3置換基が以下の基:
【化11】

であり、そしてmが3の場合、式:
【化12】

の化合物を意味する。
【0051】
好ましい実施態様は、式(I)の化合物であって、ここで、
1は、H、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、NH−(C1−C6)アルキル、NH−(C6−C10)アリール又はN[(C1−C6)アルキル]2であり;
2は、水素、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
3は、H、ハロゲン、(C1−C4)アルキレン−R’、O−R’’又はNHR’’であり;
4は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
5は、H、(C1−C6)アルキル、ハロゲン、CN、(C2−C6)アルケニル、(C6−C10)アリール、NH−(C6−C10)アリール、(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C5−C10)ヘテロ環又は(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環であり;
6及びR6’は、互いに独立に、H、R’、(C1−C8)アルキル、(C1−C6)アルキレン−R’、(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−O−R’、(C1−C6)アルキレン−CH[R’]2、(C1−C6)アルキレン−C(O)NH2、(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−R’、(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C4)アルキル]2、(C1−C6)アルキレン−C(O)N[R’]2、C(O)O−(C1−C6)アルキル、C(O)(C1−C6)アルキル、C(O)(C3−C8)シクロアルキル、C(O)(C5−C10)ヘテロ環、C(O)NH−(C1−C6)アルキル、C(O)N[(C1−C6)アルキル]2、C(O)−(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリールであり;
又はR6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C6)ヘテロ環基を形成する。
【0052】
7は、H、ハロゲン、CN、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル又はR’であり;
8は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
mは、2、3又は4であり;
nは、1、2又は3であり;そして
Lは、O、O−メチレン又はO−エチレンである;
化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩である。
【0053】
更に好ましい実施態様は、式(I)の化合物であって、ここで
1は、H、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、NH−(C1−C6)アルキル、NH−(C6−C10)アリール又はN[(C1−C6)アルキル]2であり;
2は、H又は(C1−C4)アルキルであり;
3は、H、ハロゲン又はNHR’’であり、ここで、R’’は、上記で定義した通りであり;
4は、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルであり;
5は、H、(C1−C6)アルキル、ハロゲン、(C2−C4)アルケニル、(C6−C10)アリール、(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール又は(C5−C10)ヘテロ環であり;
6及びR6’は、互いに独立に、H、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C8)アルキル、(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C1−C3)アルキレン−R’;C(O)(C1−C6)アルキル、C(O)(C3−C8)シクロアルキル、C(O)(C5−C10)ヘテロ環、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環又はC(O)(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリールであり;
7は、H、ハロゲン、CN、(C1−C6)アルキル、O(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル又はR’であり;
8は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
mは、2、3又は4であり;
nは、1、2又は3であり;そして
LはOである;
化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩である。
【0054】
特に好ましい実施態様は、式(I)の化合物であって、ここで、
1は、H、(C1−C4)アルキル、NH−(C1−C4)アルキル、N[(C1−C4)アルキル]2又はNH−フェニルであり;
2は、H、(C1−C4)アルキルであり;
3は、H、NH−(C5−C6)ヘテロアリール又はNH−フェニルであり;
4は、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルであり;
5は、H、(C1−C4)アルキル、ハロゲン、(C2−C4)アルケニル、(C6−C10)アリール、(C1−C2)アルキル−(C6−C10)アリール又は(C5−C6)ヘテロアリールであり;
6は、H、(C3−C6)シクロアルキル又は(C1−C4)アルキルであり;
6’は、H、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C8)アルキル、(C1−C3)アルキレン−R’、C(O)O−(C1−C6)アルキル、C(O)(C1−C6)アルキル、C(O)(C3−C6)シクロアルキル、C(O)(C5−C6)ヘテロ環、C(O)(C1−C3)アルキレン−(C3−C6)シクロアルキル、C(O)(C1−C3)アルキレン−(C5−C6)ヘテロ環又はC(O)(C1−C3)アルキレン−フェニルであり;
7は、H、ハロゲン、CN、(C1−C4)アルキル、O(C1−C4)アルキル、(C2−C4)アルケニル、フェニル、シクロプロピル、(C5−C6)ヘテロアリールであり;
8は、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルであり;
mは3であり;
nは1であり;そして
LはOである;
化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩である。
【0055】
1つの実施態様において、本発明は、以下の化合物:
10)trans−[4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル;
11)trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
12)[cis−4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル;
13)cis−4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
14)cis−4−(4−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
15)cis−4−(7−メトキシ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
16)cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
17)trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
18)trans−4−(5−ブロモ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
19)cis−4−(5−ブロモ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
20)(3−フルオロ−ベンジル)−[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
21)[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−プロピル−アミン;
22)[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−アミン;
23)[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ピリジン−3−イルメチル−アミン;
24)シクロプロピル−メチル−cis−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
25)イソブチル−cis−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
26)イソプロピル−cis−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
28)シクロプロピル−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
29)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ジメチルアミン;30)エチル−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ピリジン−4−イルメチル−アミン;
31)ベンジル−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−メチル−アミン;
32)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−フェノキシ−ベンジル)−アミン;
33)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−[5−(4−メトキシ−フェニル)−イソオキサゾール−3−イルメチル]−アミン;
34)N−(4−{[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−フェニル)−アセトアミド;
35)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−メトキシ−ベンジル)−アミン;
【0056】
36)(4−クロロ−ベンジル)−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
37)(2,3−ジメトキシベンジル)−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
38)5−(4−{[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−フェニル)−5−メチル−イミダゾリジン−2,4−ジオン;
39)(3,5−ジメトキシベンジル)−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
40)3−{[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−ベンゾニトリル;
41)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−メタンスルホニル−ベンジル)−アミン;
42)[2−(1H−インドール−3−イル)−エチル]−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−メチル−アミン;
43)2−{[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−メチル−アミノ}−N,N−ジメチルアセトアミド;
44)4−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ピペラジン−1−カルボン酸エチルエステル;
45)イソブチル−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−メチル−アミン;
46)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−メチル−ピリジン−4−イルメチル−アミン;
47)エチル−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(2−メトキシ−エチル)−アミン;
48)4−{[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−ベンゾニトリル;
49)6−(4−モルホリン−4−イル−シクロヘキシルオキシ)−イソキノリン;
50)4−{[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−安息香酸メチルエステル;
51)(4−tert−ブチル−ベンジル)−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
52)[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−4−イルメチル]−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−メチル−アミン;
53)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(5−メチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−イルメチル)−アミン;
54)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ナフタレン−1−イルメチル−アミン;
55)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(2−フェニル−オキサゾール−4−イルメチル)−アミン;
56)(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イルメチル)−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
57)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(5−メチル−イソオキサゾール−3−イルメチル)−アミン;
58)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(2−チオフェン−2−イル−チアゾール−4−イルメチル)−アミン;
59)(3,5−ジメチルベンジル)−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
60)ビフェニル−2−イルメチル−[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
【0057】
61)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−ピラゾール−1−イル−ベンジル)−アミン;
62)[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−メトキシ−フェニル)−アミン;
63)シクロプロピル−[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
64)シクロプロピル−[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
65)[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−フェノキシ−ベンジル)−アミン;
66)[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−フェノキシ−ベンジル)−アミン;
67)ベンジル−[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−メチル−アミン;
68)ベンジル−[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−メチル−アミン;
69)[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ジメチルアミン;
70)[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ジメチルアミン;
71)N−(4−{[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−フェニル)−アセトアミド;
72)N−(4−{[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−フェニル)−アセトアミド;
74)2−クロロ−5−{cis−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−N−ジメチルアミノメチレン−ベンゼンスルホンアミド;
75)2−クロロ−5−{[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}− ベンゼンスルホンアミド;
76)シクロプロピルメチル−[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
77)ビス−シクロプロピルメチル−[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
80)[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロヘキシル−アミン;
81)[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロプロピル−アミン;
82)[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロブチル−アミン;
83)[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロペンチル−アミン;
84)[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−イソプロピル−アミン;
85)[cis−4−(5−ブロモ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル;
86)cis−4−(5−エチル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
87)cis−4−(5−チオフェン−3−イル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
88)cis−4−(5−メチル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
89)cis−4−(5−ピリジン−3−イル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
90)cis−4−(5−ビニル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
【0058】
91)cis−4−(5−チオフェン−2−イル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
92)cis−4−(5−フェニル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
93)cis−4−(5−ピリジン−2−イル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
94)cis−4−(5−ピリジン−4−イル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
96)trans−4−(5,7−ジクロロイソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
97)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル;
98)cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
102)cis−4−(5,7−ジフルオロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
103)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−プロピル−アミン;
104)ブチル−[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
105)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−イソプロピル−アミン;
106)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(1−エチル−プロピル)−アミン;
107)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−イソブチル−アミン;
108)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロプロピルメチル−アミン;
109)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(3−メチル−ブチル)−アミン;
110)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロヘキシルメチル−アミン;
111)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロヘキシル−アミン;
112)(4−クロロ−ベンジル)−[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
113)(3−クロロ−ベンジル)−[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
114)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(2,4−ジクロロベンジル)−アミン;
115)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−4−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミン;
116)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ピリジン−4−イルメチル−アミン;
117)[cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−エチル−アミン;
118)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−プロピル−アミン;
119)ブチル−[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
120)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−イソプロピル−アミン;
【0059】
121)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(3−メチル−ブチル)−アミン;
122)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロヘキシルメチル−アミン;
123)ベンジル−[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
124)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−メチル−ベンジル)−アミン;
125)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ピリジン−3−イルメチル−アミン;
126)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(4−メタンスルホニル−ベンジル)−アミン;
127)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ナフタレン−1−イルメチル−アミン;
128)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(テトラヒドロ−フラン−3−イルメチル)−アミン;
129)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロヘキシル−アミン;
130)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロプロピルメチル−アミン;
131)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−イソブチル−アミン;
132)(4−クロロ−ベンジル)−[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
133)(3−クロロ−ベンジル)−[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
134)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(2,4−ジクロロベンジル)−アミン;
135)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−(3,5−ジクロロベンジル)−アミン;
136)(2−クロロ−ベンジル)−[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン;
137)3−{[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−N−[1−ジメチルアミノ−メタ−(E)−イリデン]−4−メトキシ−ベンゼンスルホンアミド;
138)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−4−(4−トリフルオロメタンスルホニル−ベンジル)−アミン;
139)[trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−4−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミン;
145)[6−(cis−4−アミノ−シクロヘキシルオキシ)−イソキノリン−3−イル]−(3−メトキシ−フェニル)−アミン;
146)[6−(cis−4−アミノ−シクロヘキシルオキシ)−イソキノリン−3−イル]−(4−メトキシ−フェニル)−アミン;
147)[6−(cis−4−アミノ−シクロヘキシルオキシ)−イソキノリン−3−イル]−(3−クロロ−フェニル)−アミン;
148)[6−(cis−4−アミノ−シクロヘキシルオキシ)−イソキノリン−3−イル]−(4−クロロ−フェニル)−アミン;
149)[6−(cis−4−アミノ−シクロヘキシルオキシ)−イソキノリン−3−イル]−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−アミン;
150)[6−(cis−4−アミノ−シクロヘキシルオキシ)−イソキノリン−3−イル]−ピラジン−2−イル−アミン;又は
156)cis−4−(4−エチル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン;
のグループから独立に選択される式(I)の化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩に関する(実施例番号が示されている)。
【0060】
本発明のいかなる実施態様と同様、本発明化合物の、好ましい、より好ましい、最も好ましい定義、又は典型的な定義を含む前述の実施態様において、1つ又はそれ以上の又は全ての基は、上記で特定された任意の好ましい、より好ましい、最も好ましい定義、又は、その定義によって構成され、及び上記で特定された任意の1つ又はいくつかの意味を有することができる。
【発明を実施するための形態】
【0061】
イソキノリンの置換パターンは、IUPACの規則に基づいて付番される。
【化13】

【0062】
「式(I)の化合物」という全ての言及は、これ以降、上で記載した式(I)の化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩、及び/又はそれらの立体異性体、多形体及び溶媒和物を意味する。本明細書に記載した生理学的機能性誘導体もまた含まれる。
【0063】
式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、RemingtonのPharmaceutical Sciences (17th edition, page 1418 (1985))に記載されている有機及び無機の両方の塩を意味する。物理的、化学的安定性及び溶解性の故に、酸性基にとっては、とりわけ、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びアンモニウム塩が好ましく;塩基性基にとっては、とりわけ、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、メチルスルホン酸、塩酸、硫酸、リン酸の塩、又はカルボン酸若しくはスルホン酸の塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、グルコン酸塩、及び天然の塩基又はカルボン酸のアミノ酸の塩が好ましい。立体異性体を含んで、塩の生成が可能な式(I)の化合物からの薬学的に許容される塩の製造は、それ自体公知の方法で行われる。式(I)の化合物は、水酸化物、カーボネート、ビカーボネート、アルコラート及びアンモニアなどの塩基性試薬と安定なアルカリ金属、アルカリ土類金属の塩、又は場合により置換されたアンモニウム塩を形成し、又は有機塩基、例えばトリメチル−又はトリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン若しくはトリエタノールアミン、トロメタモール、又はその他塩基性アミノ酸、例えばリシン、オルニチン若しくはアルギニンと塩を形成する。式(I)の化合物が塩基性基を有する場合、安定な酸付加塩は、また、強酸で製造することができる。本発明の化合物の薬学的に許容される好適な酸付加塩としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸及び硫酸などの無機酸の塩、及び例えば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、p−トルエンスルホン酸及び酒石酸などの有機酸の塩がある。
【0064】
薬学的に許容されないアニオンとの塩、例えば、トリフルオロ酢酸塩も、同様に、薬学的に許容される塩の製造又は精製のための、及び/又は非治療用途、例えば、イン・ビトロ用途への使用のための有用な中間体として、本発明の構成の範囲内に属する。
【0065】
本明細書で使用される用語「生理学的機能性誘導体」は、本発明の式(I)の化合物の生理学的に許容される任意の誘導体、例えばヒトのような哺乳類に投与した場合、式(I)の化合物又はその活性代謝物を(直接に又は間接に)形成することができる、N−オキシド体を意味する。
【0066】
生理学的機能性誘導体としては、例えばH. Okada et al., Chem. Pharm. Bull. 1994, 42, 57-61に記載されているような、本発明の化合物のプロドラッグも含まれる。その様なプロドラッグは、生体内で本発明の化合物に代謝され得る。これらのプロドラッグは、それ自身活性であっても、そうでなくても良い。
【0067】
本発明は、それらの立体異性体の形態における式(I)の化合物に関し、これらの化合物は、ラセミ体、ラセミ混合物、純粋エナンチオマー及びジアステレオマー及びそれらの混合物を含む。
【0068】
本発明の化合物は、また、種々の多形の形態、例えば非晶性、結晶性の多形の形態として存在し得る。本発明の化合物の全ての多形の形態は、本発明の構成の範囲内に属し、そして本発明の更なる側面でもある。
【0069】
基又は置換基が、式(I)の化合物内に1回以上現われる場合、それらは、全て、互いに独立に、記載の意味を有し、そして同一であっても、異なっていても良い。
【0070】
用語(C1−C2)アルキル、(C1−C4)アルキル、(C1−C6)アルキル、(C1−C8)アルキル、及びそれらに対応するアルキレン置換基は、線状、即ち、直鎖状又は分枝鎖状であっても良く、そして1、2、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を、それぞれ有する炭化水素残基として当然に理解される。このことは、また、アルキル基が別の基の置換基として存在する場合、例えばアルコキシ基(O−アルキル)、S−アルキル又は−O(C1−C6)アルキレン−O−、アルコキシカルボニル基又はアリールアルキル基の場合にも、当てはまる。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシル;全てのこれらの基のn−異性体:イソプロピル、イソブチル、1−メチルブチル、イソペンチル、ネオペンチル、2,2−ジメチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、イソヘキシル、sec−ブチル、tert−ブチル又はtert−ペンチルがある。アルキル又はアルキレン基は、特に他の記述のない限り、1回又はそれ以上ハロゲン化されても良く、例えばアルキル基はフッ素化、例えばペルフルオロ化されても良い。ハロゲン化アルキルの例としては、CF3及びCH2CF3、OCF3、SCF3又は−O−(CF22−O−がある。
【0071】
アルケニルとしては、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(=アリル)、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、5−ヘキセニル又は1,3−ペンタジエニルがある。
【0072】
アルキニルとしては、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(=プロパルギル)又は2−ブチニルがある。
【0073】
ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。
【0074】
(C3−C8)シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロオクチルなどの、3、4、5、6、7又は8個の環炭素原子を有するシクロアルキル基であり、それはまた置換されていてもよく、及び/又は例えばシクロペンテニル又はシクロヘキセニルのように1又は2個の二重結合(不飽和シクロアルキル基)を含んでいてもよく、任意の炭素原子を経由して結合可能である。
【0075】
(C6−C10)アリール基は、芳香族環、又は縮合した、さもなくば連結した2つの芳香族環を含む環系、例えばフェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、α−又はβ−テトラロン−、インダニル−又はインダン1オン−イル基を意味する。好ましい(C6−C10)アリール基は、フェニルである。
【0076】
(C5−C10)ヘテロ環基は、1個又はそれ以上の炭素原子が、1個又はそれ以上のヘテロ原子、例えば1、2又は3個の窒素原子、1又は2個の酸素原子、1又は2個の硫黄原子、又は異なったヘテロ原子の組合せで置き換えられ得る、単環又は二環系を意味する。ヘテロ環残基は、いかなる位置においても、例えば1−位、2−位、3−位、4−位、5−位、6−位、7−位又は8−位においても結合可能である。(C5−C10)ヘテロ環基は、(1)芳香族[=ヘテロアリール基]又は(2)飽和型、又は(3)芳香族/飽和
混合型であっても良い。
【0077】
好適な(C5−C10)ヘテロ環基としては、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾモルホリニル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、フラニル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、クロマニル、クロメニル、クロメン−2−オンイル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]−テトラヒドロフラン、フリル、フラザニル、ホモモルホリニル、ホモピペラジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル(ベンゾイミダゾリル)、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル,1,2,5−オキサジアゾリル,1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プロリニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H−ピロリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアダジニル、チアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チエニル、トリアゾリル、テトラゾリル及びキサンテニルが挙げられる。ピリジルは、2−、3−及び4−ピリジルのいずれをも意味する。チエニルは、2−チエニル及び3−チエニルの両者を意味する。フリルは、2−及び3−フリルの両者を意味する。また、含まれるものにはこれらの化合物の対応するN−オキシド体、例えば1−オキシ−2−、3−又は4−ピリジルがある。
【0078】
(C5−C10)ヘテロ環残基における置換は、空いている炭素原子又は窒素原子上で起こり得る。
【0079】
(C5−C10)ヘテロ環残基の好ましい例は、ピラジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラゾリル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、チエニル、ベンゾフリル、キノリニル、テトラゾリル及びトリアゾリルである。
【0080】
(C6−C10)アリール及び(C5−C10)ヘテロ環基は、無置換、又は特に他の記述がない限り、ハロゲン、OH、NO2、N3、CN、C(O)−(C1−C6)アルキル、C(O)−(C1−C6)アリール、COOH、COO(C1−C6)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−OH、(C1−C6)アルキレン−NH2、(C1−C6)アルキレン−NH(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−N[(C1−C6)アルキル]2、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、O−(C1−C6)アルキル、O−C(O)−(C1−C6)アルキル、PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)アルキル、SO2N[(C1−C6)アルキル]2、S−(C1−C6)アルキル;SO−(C1−C6)アルキル、SO2−(C1−C6)アルキル、SO2−N=CH−N[(C1−C6)アルキル]2、C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)アルキル、N[(C1−C6)アルキル]2、NH−C(O)−(C1−C6)アルキル、NH−C(O)O−(C1−C6)アルキル、NH−SO2−(C1−C6)アルキル、NH−SO2−(C6−C10)アリール、NH−SO2−(C5−C10)ヘテロ環、N(C1−C6)アルキル−C(O)−(C1−C6)アルキル、N(C1−C6)アルキル−C(O)O−(C1−C6)アルキル、N(C1−C6)アルキル−C(O)−NH−(C1−C6)アルキル]、(C6−C10)アリール、(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−(C6−C10)アリール、O−(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C5−C10)ヘテロ環、(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環、O−(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環から独立に選択される好適な基で、1回又はそれ以上、好ましくは1〜3回置換され、ここで、(C6−C10)アリール又は(C5−C10)ヘテロ環は、ハロゲン、OH、NO2、CN、O(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキル、NH2、NH(C1−C6)アルキル、N[(C1−C6)アルキル]2、SO2CH3、COOH、C(O)O−(C1−C6)アルキル、CONH2、(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−O−(C6−C10)アリール、O−(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリールから独立に選択される基で1〜3回置換されても良く;又はここで(C6−C10)アリールは、O−(C1−C4)アルキレン−O基で、隣接して置換され、それにより、酸素原子が結合する炭素原子と一緒になり5〜8員環を形成する。(C6−C10)アリール及び(C5−C10)ヘテロ環基のアリール又はヘテロ環置換基は、アリール又はヘテロ環を含む基で更に置換されなくともよい。
【0081】
(C6−C10)アリール基に対する好ましい置換基としては、(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)アルキル、O−フェニル、フェニル、C(O)O−(C1−C6)アルキル、C(O)OH、C(O)−(C1−C4)アルキル、ハロゲン、NO2、SO2NH2、CN、SO2−(C1−C4)アルキル、SO2N=CH−N[(C1−C6)アルキル]2、NH−SO2−(C1−C4)アルキル、NH2、NHC(O)(C1−C4)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C4)アルキル−OH、C(O)N[(C1−C4)アルキル]2、CONH(C1−C6)アルキル、C(O)NH2、N[(C1−C4)アルキル]2、(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールがあり、ここで、(C6−C10)アリールは、更に1〜3回、好ましくは1回、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、O(C1−C6)アルキル(C6−C10)アリールで置換されても良く、又はO−(C1−C4)アルキレン−O基で隣接して置換されても良く、それにより、酸素原子が結合する炭素原子と一緒になって5〜8員環を形成する。(C6−C10)アリールに対するより好ましい置換基は、ハロゲン、CN、フェニル、O−フェニル;NH−C(O)−(C1−C4)アルキル、特にNH−C(O)−CH3;C(O)−(C1−C4)アルキル、特にC(O)−CH3;C(O)−O(C1−C4)アルキル、特にC(O)−OCH3;(C1−C4)アルキル、特にCH3又はCF3;O−(C1−C4)アルキル、特にO−CH3;SO2−NH2、SO2−(C1−C4)アルキル、特にSO2−CH3若しくはSO2−CF3;又はSO2N=CH−N[(C1−C4)アルキル]2、特にSO2N=CH−N(CH32である。
【0082】
一置換フェニル基において、置換基は、2−位、3−位、4−位に位置することが可能であり、3−位及び4−位が好ましい。フェニル基が2個の置換基を有る場合、それらは、2,3−位、2,4−位、2,5−位、2,6−位、3,4−位、又は3,5−位に位置することが可能である。3個の置換基を有するフェニル基において、置換基は、2,3,4−位、2,3,5−位、2,3,6−位、2,4,5−位、2,4,6−位又は3,4,5−位に位置することが可能である。
【0083】
フェニル基に関する上記の説明は、フェニル基から誘導される二価の対応する基、例えば無置換、又は置換された1,2−フェニレン、1,3−フェニレン又は1,4−フェニレンであるフェニレン基にも当てはまる。上記の説明は、また、アリールアルキレン基におけるアリールサブ基にも、対応して当てはまる。無置換、又はアリールサブ基及びアルキレンサブ基に置換されたアリールアルキレン基の例としては、ベンジル、1−フェニルエチレン、2−フェニルエチレン、3−フェニルプロピレン、4−フェニルブチレン、1−メチル−3−フェニル−プロピレンがある。
【0084】
(C5−C10)ヘテロ環基についての好ましい置換基は、(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルキレン−フェニル、ハロゲン、(C1−C4)アルキレン−O−(C1−C4)アルキル、(C5−C10)ヘテロ環、(C1−C4)アルキレン−N[(C1−C4)アルキル]2又は(C6−C10)アリールであり、ここで、(C6−C10)アリールは、更に、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)アルキル、ハロゲン、(C1−C4)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6)アルキル−(C6−C10)アリールで置換されても良く、又は、O−(C1−C4)アルキレン−Oにより、隣接して置換されても良く、それにより、酸素原子に結合する炭素原子と一緒になって5〜8員環を形成する。(C5−C10)ヘテロ環基に対するより好ましい置換基は、(C1−C4)アルキル、O(C1−C4)アルキル、ハロゲン又はフェニルであり、ここで、フェニルは、更に1〜3回、好ましくは1回、ハロゲン、(C1−C4)アルキル又はO−(C1−C4)アルキルで置換されても良い。
【0085】
(C6−C10)アリール及び(C5−C10)ヘテロ環基の、一般的な及び好ましい置換基は、上に記載したR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、m及びLの一般的な及び好ましい定義と組み合わせても良い。
【0086】
従って本発明は、また、医薬(又は薬剤)として使用するための、式(I)又は(I’)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容される塩及び/又はそれらのプロドラッグに関し、そしてまた、Rhoキナーゼ及び/又はミオシン軽鎖ホスファターゼのRhoキナーゼ媒介リン酸化に関連する疾患、即ち高血圧、肺高血圧、高眼圧、網膜症及び緑内障、末梢循環障害、末梢動脈閉塞性疾患(PAOD)、冠状動脈性心疾患、狭心症、心肥大、心不全、虚血性疾患、虚血性臓器不全(末端器官障害)、肺線維症、肝線維症、肝不全、高血圧誘発性、非高血圧誘発性及び糖尿病性の腎症を含む腎症、腎不全、腎線維症、腎糸球体硬化症、臓器肥大、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、成人呼吸窮迫症候群、血栓疾患、発作(stroke)、脳血管攣縮、脳虚血、疼痛、例えば神経因性疼痛、神経変性、脊髄損傷、アルツハイマー病、早産、勃起障害、内分泌機能異常、動脈硬化症、前立腺肥大、糖尿病及び糖尿病合併症、メタボリックシンドローム、血管再狭窄、アテローム性動脈硬化症、炎症、自己免疫疾患、AIDS、骨粗鬆症などの骨障害、細菌による消化管感染症、敗血症、がん発生及び進行、例えば乳房、結腸、前立腺、卵巣、脳及び肺のがん及びそれらの転移を治療及び/又は予防する薬剤を製造するための、式(I)又は(I’)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容される塩及び/又はそれらのプロドラッグの使用に関する。
【0087】
更に本発明は、式(I)の少なくとも1つの化合物及び/又はその薬学的に許容される塩の有効量、並びに薬学的に許容される担体、即ち1つ又はそれ以上の薬学的に許容される担体物質(又はビヒクル)及び/又は添加物(又は添加剤)を含む医薬製剤(又は医薬組成物)に関する。
【0088】
薬剤は、例えばピル、錠剤、ラッカー錠剤(lacquered tablets)、コーティング錠、顆粒剤、ゼラチン硬カプセル剤及びゼラチン軟カプセル剤、液剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤又はエアゾール混合物の形態で、経口投与することができる。また一方、投与は直腸経由で、例えば坐剤の形態で、又は非経口的に、例えば静脈内、筋肉内若しくは皮下経由で、注射用液剤若しくは注入用液剤、マイクロカプセル剤、インプラント剤若しくはロッド剤、又は経皮的に若しくは局所的に、例えば軟膏剤、液剤若しくはチンキ剤の形態で、又は他の方法により、例えばエアゾール剤若しくは鼻スプレー剤の形態でも実施可能である。
【0089】
本発明の薬剤は、それ自体公知で当業者によく知られた方法で製造されるが、薬学的に許容される不活性な無機及び/又は有機担体物質及び/又は添加物が式(I)の化合物及び/又はその(それらの)薬学的に許容される塩及び/又はその(それらの)プロドラッグに加えて使用される。丸剤、錠剤、コーティング錠及びゼラチン硬カプセルの製造では、例えば乳糖、コーンスターチ又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩などを使用することが可能である。ゼラチン軟カプセル及び坐剤の担体物質は、例えば脂肪、ろう、半固体及び液体ポリオール、天然油又は硬化油などである。液剤、例えば注射用液剤、又は乳剤若しくはシロップ剤の製造に好適な担体物質は、例えば水、生理食塩水、アルコール、グリセリン、ポリオール、ショ糖、転化糖、ブドウ糖、植物油などである。マイクロカプセル、インプラント剤又はロッド剤に好適な担体物質は、例えばグリコール酸と乳酸との共重合体である。薬剤は、通常約0.5から90質量%の式(I)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容される塩及び/又はそれらのプロドラッグを含む。薬剤中の式(I)の活性成分及び/又はその薬学的に許容される塩及び/又はそのプロドラッグの量は、通常約0.5から約1000mg、好ましくは約1から約500mgである。
【0090】
式(I)の活性成分及び/又はそれらの薬学的に許容される塩及び担体物質に加えて、薬剤は、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、湿潤剤、安定剤、乳化剤、保存剤、甘味剤、着色剤、着香剤、芳香剤、増粘剤、希釈剤、緩衝物質、溶剤、可溶化剤、デポ効果を達成する物質、浸透圧を変える塩、コーティング剤又は抗酸化剤などの1つ又はそれ以上の添加物を含む。それらは、2つ又はそれ以上の式(I)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容される塩を含むこともできる。薬剤が2つ又はそれ以上の式(I)の化合物を含む場合には、個々の化合物の選択は薬剤の特定の全体の薬理学的プロファイルを目標とすることができる。例えば、より短時間作用型の高活性化合物はより低活性の長時間作用型化合物と併用してもよい。式(I)の化合物における置換基の選択に関して許容される柔軟性は、化合物の生物学的又は物理化学的性質の少なからぬコントロールを可能にし、それゆえこのような所望化合物の選択を可能にする。更に、少なくとも1つの式(I)の化合物及び/又はその薬学的に許容される塩に加えて、薬剤は1つ又はそれ以上の他の治療的又は予防的活性成分を含むこともできる。
【0091】
式(I)の化合物を使用する場合、医師には通例で知られているように、その用量は広い限界内で変動可能であり、各個体の症例において個体の状態(condition)に適しているものでなければならない。それは、例えば使用される特定の化合物、治療しようとする疾患の性質と重症度、投与様式とスケジュール、又は急性若しくは慢性状態を治療するのか、若しくは予防を行なうのかに依存する。一般的に、約75kgの体重の成人で所望する結果を達成するための1日用量は、約0.01から約100mg/kgであり、好ましくは約0.1から約50mg/kg、特に約0.1から約10mg/kgである(各場合とも体重kg当りのmgとして)。1日用量は分割することができ、特に比較的大量の投与のケースでは、幾つかの、例えば2、3又は4回の部分投与に分割可能である。例によって、個体の挙動に依存して、適応の1日用量から上方又は下方にずらすことが必要なこともあり得る。
【0092】
更に、式(I)の化合物は、他の化合物、特に式Iの化合物から得られる他の薬剤活性成分の、製造用の合成中間体として使用することができ、その成分は、例えば置換基の導入又は官能基の修飾によって式(I)の化合物から取得することができる。
【0093】
一般に、カップリング反応で得られる生成物中になお存在する保護基は、次いで標準操作によって除去される。例えば、tert−ブチル保護基、特にアミノ基を保護する形態の1つであるtert−ブトキシカルボニル基は、トリフルオロ酢酸による処理で脱保護することができ、即ちアミノ基に変換することができる。既に説明したように、カップリング反応後は、官能基も好適な前駆体基から生成し得る。加えて、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩又はプロドラッグへの変換も、次いで公知の方法により行うことができる。
【0094】
一般に、式(I)若しくは(I’)の最終化合物又は中間体を含む反応混合物は後処理され、所望の場合、生成物は次いで当業者に公知の通常の方法で精製される。例えば、合成化合物は、結晶化、クロマトグラフィー若しくは逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)、又は例えば化合物のサイズ、電荷又は疎水性に基づく他の分離法などの既知の方法を用いて精製することができる。同様に、アミノ酸配列解析、NMR、IR及び質量分析法(MS)などのよく知られた方法を、本発明の化合物を確認するのに使用することができる。
【0095】
イソキノリン類は、様々な方法を経由して合成し得る。以下の一般的スキームはイソキノロン類を得る幾つかの可能な方法を説明するものであるが、本発明を限定するものではない。
【0096】
スキーム1:
【化14】

【0097】
好適に置換されたアルデヒド、例えば互いに独立に、好適な位置で結合したハロゲン、アルキル、アルコキシ又はハロゲンであるX又はYにより置換されたアルデヒドは、例えばトルエンスルホン酸又は別の適切な酸による酸触媒下で、THF、クロロホルム又はトルエンのような溶媒中で、例えばアミノアセトアルデヒドのアセタールのような好適な化合物と反応させることによりイミン(ii)(ここで、Q’は、例えばメチル又はエチルであってもよい)を生成させることができ、このイミンは、さらに、種々の方法によって環化してイソキノリン(iii)にすることができる。これは、例えば周囲温度から100℃の範囲の温度で、四塩化チタン、ハロゲン化第一鉄、ハロゲン化アルミニウムなどの好適なルイス酸によるルイス酸触媒反応によって、又は水素化ホウ素ナトリウムのような好適な還元剤の作用によってイミンを対応するアミンに還元し、該アミンを好適な酸クロリドとの反応によってアミド又はスルホンアミドに変換し、続いて適切なルイス酸の作用によって環化してイソキノリンにすることによって、なすことができる。
【0098】
スキーム:2
【化15】

【0099】
上記で得られた6−フルオロ−イソキノリン(iii)は、DBU、炭酸セシウム又は水素化ナトリウムのような塩基の存在下で、好適なP1/P2置換アミノアルコール(ここで、P1/P2は、互いに独立に、例えば水素、アルキル又はBoc若しくはフタロイルのような保護基である)と反応させて、対応するアルコキシ置換誘導体(iv)を得ることができる。この方法に経て得られた(iv)のような生成物は、次いで遊離させるか、又は適切なアミノ官能基が存在する場合は、好適な溶媒中、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤の存在下で、且つモレキュラーシーブのような水吸収剤又は好適なオルトエステルの存在下で、好適なアルデヒド又はケトンと反応させることができる。このアミノ基は、例えばBoc基の酸による除去のように、初期の段階で遊離させなければならない場合もある。
【0100】
(iv)のようなイソキノリン誘導体は、遊離塩基として、又は例えば塩酸塩、臭化素酸塩、リン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、硫酸塩又はフマル酸塩のような様々な塩として得ることができる。得られた塩は、それらをイオン交換クロマトグラフィーで処理するか、又は例えばアルカリ水で処理し、その後、例えばメチル−tert−ブチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル又はイソプロパノール/ジクロロメタン混合物などの好適な有機溶媒を用いて抽出し、続いて蒸発乾固する、のいずれかにより、対応する遊離塩基に変換することができる。
【0101】
上記したようなイソキノリン誘導体の製造のための一般的方法は、式(I)の化合物の製造に直ちに適合することができる。以下の実施例において、本発明の化合物の製造は、より詳細に概説される。
【0102】
従って、以下の実施例は本発明の一部であり、本発明を説明することを目的とするものであるが、本発明を限定することを目的とするものではない。
【0103】
当然ながら、本発明の様々な実施態様の活性に実質的に影響を与えない変更も、本明細書に開示された発明の範囲内に含まれる。
【0104】
LCMS方法
方法#1:
固定相: YMC J'sphere、33×2、4μm
グラジエント: (ACN+0.05% TFA):(H2O+0.05%TFA)
5:95(0分)〜95:5(2.5分)〜95:5(3.0分)
流速: 1mL/分
方法#2:
固定相: YMC J'sphere、33×2、4μm
グラジエント: (ACN+0.05% TFA):(H2O+0.05%TFA)
5:95(0分)〜95:5(3.4分)〜95:5(4.4分)
流速: 1mL/分
方法#3:
固定相: YMC J'sphere、33×2、4μM
グラジエント: (ACN+0.08%FA):H2O+0.01% FA)
5:95(0分)〜95:5(2.5分)〜95:5(3分)
流速: 1mL/分
方法#4:
固定相: YMC Jsphere、ODS H80、20×2、4μM
グラジエント: ACN: H2O+0.05%TFA
4:96(0分)〜95:5(2.0分)〜95:5(2.4分)
流速: 1mL/分
【0105】
5−クロロイソキノリン−6−オール(1)
【化16】

塩化スルフリル(0.61mL、1.02g、7.6ミリモル)をジクロロメタン(30mL)中6−ヒドロキシ−イソキノリン(1.0g、6.9ミリモル)の溶液に加えた。ジエチルエーテル(3滴)を加え、反応液を室温で5時間攪拌した。溶媒を留去し、残留物をNaHCO3水溶液で処理した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、化合物1(1.1g、89%)を黄緑色の固形物として得た。
1H−NMR(d6−DMSO):δ = 11.37(1H,s),9.18(1H,s),8.50(1H,d,J=6Hz),8.00(1H,d,J=8.8Hz),7.83(1H,J=6Hz),7.44(1H,d,J=8.7Hz).
MS:m/z=180(MH+).
【0106】
5−ブロモイソキノリン−6−オール(2)
【化17】

臭素(7.9mL)(19.18g、120ミリモル)を、室温でクロロホルム(250mL)中6−ヒドロキシイソキノリン(17.42g、120ミリモル)の懸濁液に滴下しながら加えた。2時間攪拌後、酢酸エチルを加えた。沈殿物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥した。NaHCO3水溶液を注意深く加えた。沈殿物を濾過し、濾液のpHが8になるまでNaHCO3溶液で洗浄した。乾燥により化合物2(23.78g、88%)をオフホワイト色の固形物として得た。
1H−NMR(d6−DMSO):δ = 11.30(1H,s),9.13(1H,d,s),8.48(1H,d,J=5.9Hz),8.02(1H,d,J=8.8Hz),7.78(1H,J=5.9Hz),7.40(1H,d,J=8.8Hz).
MS:m/z=224(MH+).
【0107】
(2,2−ジメトキシ−エチル)−(4−フルオロ−ベンジル)−アミン(3)
【化18】

4−フルオロベンズアルデヒド(12.4g)をトルエン(100mL)に溶解し、2−アミノアセトアルデヒド・ジメチルアセタール(10.5g)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物(1.90g、10ミリモル)をディーン・スターク(Dean Stark)装置で2時間反応させた。この溶液を放置して冷却し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、及びブラインで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。粗生成物をエタノール(100mL)に溶解した。水素化ホウ素ナトリウム(1.89g)を小量ずつ加えた。攪拌を一夜継続した。後処理のため、ガスの発生が見られなくなるまで酢酸を加えた。その後、この溶液を蒸発乾固し、ジクロロメタンに溶解し、水で2回洗浄した。有機層をブラインで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。得られた粗生成物(20g)は精製することなく使用した。Rt=0.86分(方法#1)。検出質量:182.1(M−OMe-)、214.2(M+H+)。
【0108】
N−(2,2−ジメトキシ−エチル)−N−(4−フルオロ−ベンジル)−4−メチル−ベンゼン−スルホンアミド(4)
【化19】

(2,2−ジメトキシ−エチル)−(4−フルオロ−ベンジル)−アミン(3)(20g)をジクロロメタン(120ml)に溶解した。ピリジン20mlを添加した。0℃で、ジクロロメタン中のp−トルエンスルホン酸クロリド(23.8g)を滴下しながら加えた。反応液を放置して室温に温め、変換が完結するまで攪拌を継続した。後処理のため、反応液を2Mの塩酸で2回抽出し、重炭酸ナトリウム溶液で2回洗浄し、ブラインで1回洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、化合物4(22.95g)をオレンジ色の油状物質として得た。Rt=1.71分(方法#4)。検出質量:336.1(M−OMe-)。
【0109】
6−フルオロ−イソキノリン(5)
【化20】

AlCl3(41.6g)をジクロロエタン(400ml)に懸濁させた。室温で、ジクロロエタン(150ml)中N−(2,2−ジメトキシ−エチル)−N−(4−フルオロ−ベンジル)−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド(4)(22.95g)の溶液を加えた。攪拌を室温で一夜継続し、溶液を氷上に注ぎ、有機層を分離した。水相をジクロロメタンで2回抽出し、次いで有機層を合わせて重炭酸ナトリウム溶液で2回抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固し、そして得られた粗生成物(8.75g)をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して化合物5(2.74g)を得た。Rt=0.30分(方法#4)。検出質量:148.1(M+H+)。
【0110】
7−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(6)
【化21】

3−クロロ−4−フルオロ−ベンズアルデヒドを出発物質として、6−フルオロ−イソキノリン(5)と同じ反応順序により標題の化合物を製造した。Rt=0.77分(方法#2)。検出質量:182.1/184.1(M+H+)。
【0111】
7−メトキシ−6−フルオロ−イソキノリン(7)
【化22】

3−メトキシ−4−フルオロ−ベンズアルデヒドを出発物質として、6−フルオロ−イソキノリン(5)と同じ反応順序により標題の化合物を製造した。Rt=0.70分(方法#4)。検出質量:178.1(M+H+)。
【0112】
5−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(8)
【化23】

6−フルオロイソキノリン(5)(7.0g、38.1ミリモル)を濃硫酸(60ml)に溶解した。0℃で、N−クロロスクシンイミド(10.18g)を加えた。1時間後、更にN−クロロスクシンイミド(5.2g)を加えて、溶液を50℃に加温した。3つ以上の部分に分けたN−クロロスクシンイミド(5.2g)を連続して加え、反応が完結するまで50℃で攪拌を継続した。反応混合物を室温に冷却し、氷上に注ぎ、水酸化ナトリウムを加えてpHを10に調整した。沈殿物を濾別し、ジクロロメタンに溶解し、水酸化ナトリウム水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させ、粗製の生成物を分取型HPLCで精製して、所望の生成物(4.04g)をトリフルオロ酢酸塩としてとして得た。Rt=0.97分(方法#2)。検出質量:182.9/184.0(M+H+)。
【0113】
4−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(9)
【化24】

塩化スルフリル(4.5ml)中6−フルオロ−イソキノリン(5)(1.5g)の溶液を、マイクロ波リアクター(CEM Discovery社)中、60℃で8時間加熱した。室温に冷却後、混合物を氷上に注ぎ、CHCl3で3回抽出した。Na2SO4上で乾燥した後、溶媒を留去し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物9(930mg)を得た。
t=1.37分(方法#1)。検出質量:182.0(M+H+)。
【0114】
trans−[4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10)
【化25】

trans−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(450mg、0.21ミリモル)をN,N−ジメチルアセトアミド(25ml)に溶解した。アルゴン雰囲気下で水素化ナトリウム(101mg、4.2ミリモル)を加え、この混合物を室温で攪拌した。30分後、7−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(6)(250mg、0.14ミリモル)を加え、溶液を80℃に加熱した。4時間後、溶媒を減圧下で除去した。残留物をH2Oに溶解し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、蒸発させた。粗生成物を分取型HPLCにより精製して、標題の化合物(18mg)を得た。Rt=1.38分(方法#1)。検出質量:377.2/379.3(M+H+)。
【0115】
trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(11)
【化26】

trans−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10)(18mg、0.05ミリモル)を、室温で2MのHCl中で攪拌した。2日後、溶媒を減圧下で除去し、残留物を分取型HPLCで精製して、標題の化合物(8mg)をトリフルオロ酢酸塩として得た。Rt=0.69分(方法#1)。検出質量:277.2/279.2(M+H+)。
【0116】
cis−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(12)
【化27】

5−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(8)及びcis−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを出発物質として、trans−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10)について記載した方法ではあるが、溶媒としてDMFを使用して、標題の化合物を製造した。Rt=1.14分(方法#4)。検出質量:377.2/379.2(M+H+)。
【0117】
cis−4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(13)
【化28】

cis−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(12)(50mg、0.13ミリモル)をエタノール/2NのHCl(1:1)に溶解し、完全な変換が確認できる(LCMS)まで室温で攪拌した。溶媒を蒸発し、標題の化合物(36mg)を塩酸塩として得た。Rt=0.71分(方法#1)。検出質量:277.2/279.2(M+H+)。
【0118】
cis−4−(4−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(14)
【化29】

4−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(9)及びcis−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを出発物質として、trans−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10)について記載した方法、次いでイソプロパノール中4Mの塩酸を用いた脱保護により、標題の化合物を塩酸塩として製造した。Rt=0.79分(方法#1)。検出質量:277.1/279.1(M+H+)。
【0119】
cis−4−(7−メトキシ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(15)
【化30】

7−メトキシ−6−フルオロ−イソキノリン(7)及びcis−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを出発物質として、trans−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10)について記載した方法、次いでイソプロパノール中4Mの塩酸を用いた脱保護及び分取型HPLCを用いた精製により、標題の化合物を塩酸塩として製造した。Rt=0.62分(方法#2)。検出質量:273.19(M+H+)。
【0120】
6−ヒドロキシイソキノリンとのN−boc保護アミノアルコールの反応の一般法(ミツノブ反応):
トリフェニルホスフィン(ポリスチレンに結合、3ミリモル/g)(500mg、1.5ミリモル)及びジクロロメタン(10mg)に、アゾジカルボン酸ジエチル(0.195mL、1.2ミリモル)(又はこれに代えて、アゾジカルボン酸ジイソプロピル)を加えた。反応混合物を10分間振盪するにまかせ、その後、トリエチルアミン(0.14mL)、6−ヒドロキシイソキノリン誘導体(試薬1)(145mg)及び所望のboc−保護アミノアルコール(試薬2)(1ミリモル)を加えた。それ以上変換がLCMSにより確認されなくなるまで、反応混合物を室温で振盪した。後処理のため、溶液を濾過し、残留物をジクロロメタンで洗浄し、有機層を1Nの水酸化ナトリウムで2回、水で2回、ブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を分取型HPLCにより精製してboc保護結合生成物を得た。
【0121】
Boc基除去の一般法:
出発物質を2M塩酸に溶解し、一夜攪拌した。水溶解性の低い化合物に対しては、均一な溶液が得られるまでメタノール又はジオキサンを加えた。これに代わる方法として、4Mの塩酸イソプロパノール溶液を化合物の脱保護に用いた。反応混合物を凍結乾燥し、遊離アミンの対応する塩酸塩として脱保護生成物を得た。
【0122】
このプロトコルに従って以下の実施例を製造した(表1)。
【表1】

【0123】
【表2】

【0124】
また、化合物12及び13の合成について記載した方法と類似の方法により、実施例16及び17を合成した。それぞれの出発物質は、6−フルオロイソキノリン(5)及びシス又はトランスいずれかの4−アミノ−シクロヘキサノール・塩酸塩である。
【0125】
(3−フルオロ−ベンジル)−[cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン(20)
【化31】

cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(16)(100mg、0.36ミリモル)をジクロロメタン(15ml)に溶解した。室温で3−フルオロ−ベンズアルデヒド(53.6mg、0.43ミリモル)、酢酸ナトリウム(29.5mg、0.36ミリモル)、酢酸(10.8mg、0.18ミリモル)及び乾燥したばかりのモレキュラーシーブを加え、反応混合物を室温で攪拌した。1時間後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(91.2mg、0.43ミリモル)を加え、攪拌を継続した。3時間後、更にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2当量)を加え、完全な変換が確認されるまで反応混合物を攪拌した。後処理のため、酢酸を加えて余分な水素化ホウ素試薬を破壊し、混合物を濾過した。濾液をジクロロメタンに溶解し、飽和重炭酸ナトリウムで2回洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。分取型HPLCによる最終的な精製で標題の化合物をトリフルオロ酢酸塩として得、これを1NのHClに溶解した。凍結乾燥により対応するHCl塩を得た。H2Oから2回目の凍結乾燥後、所望の化合物(28.6mg)を塩酸塩として得た。Rt=0.96分(方法#1)。検出質量:351.3(M+H+)。
【0126】
cis−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン及び対応するアルデヒドから出発して、下記の化合物を、実施例20について記載されたプロトコルに従って合成した。
【0127】
【表3】

【0128】
【表4】

【0129】
4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキサノン(27)
【化32】

ジクロロメタン(100mL)中トリフェニルホスフィン(ポリスチレンに結合、Argonaut社、1.6ミリモル/g)(9g、14.4ミリモル)及びアゾジカルボン酸ジエチル(diethyl azocarboxylate)(1.57mL、1.74g、10ミリモル)の懸濁液を、アルゴン雰囲気下で10分間攪拌した。その後、6−ヒドロキシ−イソキノリン(1.45g、10ミリモル)及び1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オールを加えた。40分後、トリエチルアミン(1.39mL、1g、10ミリモル)を加え、反応液を室温で16時間振盪した。濾過後、有機層を1NのNaOHで抽出し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。
【0130】
粗製物質(2.2g)をアセトン(200mL)及び水(10mL)に溶解した。p−トルエンスルホン酸(1.5g、7.9ミリモル)を加え、反応液を還流温度で6時間加熱した。その後、溶媒を留去した。残留物をジクロロメタンに溶解し、Na2CO3水溶液で抽出した。Na2SO4で乾燥し、濾過し、そして溶媒を除去した後、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、化合物27(1.19g)を白色の固形物として得た。
1H−NMR(d6−DMSO):δ = 9.16(1H,s),8.41(1H,d,J=5.8Hz),8.05(1H,d,J=8.9Hz),7.70(1H,d,J=5.8Hz),7.51(1H,d,J=2.5Hz),7.36(1H,dd,J=8.9及び2.5Hz),5.04(1H,m),2.44(4H,m),2.22(2H,m),2.11(2H,m).
MS:m/z=242(MH+).
【0131】
4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミンの製造のための一般法
【化33】

アミン(1.2当量)及びMP−トリアセトキシ水素化ホウ素(Argonaut社、2ミリモル/g)(2.5当量)を、無水THF(2mL)中4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキサノン(27)(60mg、0.25ミリモル、1当量)の溶液に加え、室温で16時間振盪するにまかせた。反応完了後、ポリマーを濾過により除去し、THFで洗浄した。溶媒を除去して粗生成物を得、この化合物を必要に応じて分取型HPLCにより精製した。標題の化合物をシス及びトランス異性体の混合物として得た。
【0132】
この手順に従って、以下の実施例を製造した。
【0133】
【表5】

【0134】
【表6】

【0135】
【表7】

【0136】
【表8】

【0137】
【表9】

【0138】
【表10】

【0139】
【表11】

【0140】
【表12】

【0141】
【表13】

【0142】
【表14】

【0143】
【表15】

【0144】
【表16】

【0145】
【表17】

【0146】
【表18】

【0147】
【表19】

【0148】
【表20】

【0149】
【表21】

【0150】
【表22】

【0151】
シス/トランス混合物を、キラルカラム(Chiralpak AD/H-39)を用いた分取型HPLCにより、立体異性体に分離した。このようにして、以下の化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。
【0152】
【表23】

【0153】
【表24】

【0154】
【表25】

【0155】
【表26】

【0156】
化合物70の相対的立体化学を、この代替合成により確認した。
[4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−ジメチル−アミン(70)
【化34】

パラ−ホルムアルデヒド(435mg、5.2ミリモル、2.2当量)をギ酸(5.4g、50当量)中化合物16(660mg、2.4ミリモル)の溶液に加えた。混合物を還流下で2時間加熱した。更にパラホルムアルデヒド(0.25当量)を加えて、再び混合物を還流温度で2時間加熱した。冷却後、減圧下で溶媒を除去し、2NのNaOH水(5ml)及びCH3Cl/i−プロパノール3:1を加えた。混合物をPTS−カートリッジを通して濾過した。洗浄後、画分を合わせて蒸発させ、粗生成物を分取型HPLCクロマトグラフィーにより精製した。
生成物をイソプロパノール(10mL)に溶解した。5〜6NのHClイソプロパノール溶液を加え、減圧下で溶媒を除去して、標題の化合物(200mg)を塩酸塩として得た。
【0157】
2−クロロ−N−ジメチルアミノメチレン−5−ホルミル−ベンゼンスルホンアミド(73)
【化35】

2−クロロ−5−ホルミル−ベンゼンスルホンアミド(5.0g、22.8ミリモル)をジクロロメタン(50ml)に溶解した。ジメチルホルムアミド・ジメチルアセタール(4.08g、34.3ミリモル)を加えて、混合物を2時間還流した。室温に冷却後、この溶液をH2Oで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物(5.16g)を得、更に精製することなく次の工程で使用した。Rt=1.14分(方法#1)。検出質量:275.1/277.1(M+H+)。
【0158】
2−クロロ−5−{cis−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−N−ジメチルアミノメチレン−ベンゼンスルホンアミド(74)
【化36】

cis−4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(13)(34mg、0.11ミリモル)をMeOH(5ml)に溶解し、トリエチルアミン(22mg、0.22ミリモル)を加えた。反応液を30分間攪拌した後、酢酸(65mg、1.1ミリモル)、2−クロロ−N−ジメチルアミノメチレン−5−ホルミル−ベンゼンスルホンアミド(73)(60mg、0.22ミリモル)、及び乾燥したばかりのモレキュラーシーブを加え、混合物を室温で30分間攪拌した。メタノール(1ml)中シアノ水素化ホウ素ナトリウム(20.5mg、0.33ミリモル)の溶液を加え、混合物を室温で一夜放置した。溶媒を減圧下で除去した。残留物をジクロロメタンに溶解し、1NのNaOH及びブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥し、蒸発させた。標題の化合物(53mg)を粗生成物として単離し、更に精製することなく使用した。Rt=0.87分(方法#4)。検出質量:535.2/537.1(M+H+)。
【0159】
2−クロロ−5−{[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−ベンゼンスルホンアミド(75)
【化37】

2−クロロ−5−{cis−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミノ]−メチル}−N−ジメチルアミノメチレン−ベンゼンスルホンアミド(74)(53mg)をエタノール(5ml)に溶解した。2NのNaOH(2ml)を加え、混合物を65℃まで加熱した。5時間後、溶媒を減圧下で除去し、残留物をH2Oに溶解し、1NのHClを加えて中和した。沈殿物を濾過し、乾燥して、標題の化合物(23mg)を塩酸塩として得た。Rt=0.89分(方法#1)。検出質量:480.2/484.2(M+H+)。
【0160】
シクロプロピルメチル−[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン(76)
【化38】

オルトギ酸トリメチル(3mL)中trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(17)(69.7mg、0.25ミリモル)、トリエチルアミン(52.7μL、1.25ミリモル、5当量)及びシクロプロパンカルバルデヒド(21mg、0.3ミリモル、1.2当量)の懸濁液を室温で1時間攪拌した。その後、DMF(2mL)中トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(321.6mg、1.25ミリモル、5当量)及び酢酸(72μL、75.1mg、1.25当量)の溶液を加えた。10分後還元が完了した。その後、減圧下で溶媒を除去し、生成物を分取型HPLCを介して単離して、標題の化合物(41mg)をトリフルオロ酢酸塩として得た。Rt=0.89分(方法#1)。検出質量:297.3(M+H+)。
【0161】
ビス−シクロプロピルメチル−[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン(77)
【化39】

シクロプロピルメチル−[trans−4−(イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−アミン(76)について記載した反応の副生成物として、標題の化合物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。Rt=0.97分(方法#1)。検出質量:351.2(M+H+)。
【0162】
5−クロロ−6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−8−イルオキシ)−イソキノリン(78)
【化40】

1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オール(887mg、5.61ミリモル)をDMF(50ml)に溶解し、水素化ナトリウム(60%)(224mg、5.61ミリモル)を加えた。室温で30分攪拌後、DMF(10ml)中5−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(8)(815mg、4.49ミリモル)の溶液を加え、混合物を100℃まで加熱した。4時間後、更に1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オール(1当量)及び水素化ナトリウム(1当量)を追加して、100℃で攪拌を継続した。1.5時間後、完全な変換が確認された。後処理のため、減圧下で溶媒を除去し、残留物をH2Oに溶解し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、蒸発させた。得られたオレンジ色の油状物質(2.17g)をジイソプロピルエーテル中で攪拌し、不溶性の白色沈殿物を濾別した。沈殿物を乾燥した後、標題の化合物(549mg)を単離することができた。Rt=1.15分(方法#1)。検出質量:320.1/322.1(M+H+)。
【0163】
4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキサノン(79)
【化41】

5−クロロ−6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−8−イルオキシ)−イソキノリン(78)(549mg、1.72ミリモル)を、THF/H2O(3:1)(20ml)に溶解した。TFA(1ml)を加え、そして混合物を室温で攪拌した。1時間後、TFA(2ml)を加え、温度を50℃に上げた。50℃で5日後、TFA(2ml)を加えた。更に1日後、TFA(2ml)を加え、温度を100℃まで上げた。5時間後、反応混合物を室温に冷却するにまかせ、混合物をジクロロメタン及びH2Oを用いて希釈した。中和するため固形のNaHCO3を加えた。相を分離し、水相をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、蒸発させた。分取型HPLCによる最終的な精製後、標題の化合物(533mg)をトリフルオロ酢酸塩として得た。Rt=0.88分(方法#4)。検出質量:276.2/278.2(M+H+)。
【0164】
[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロヘキシル−アミン(80)
【化42】

4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキサノン(79)(100mg、0.36ミリモル)をメタノール(10ml)に溶解した。トリエチルアミン(73mg、0.73ミリモル)、シクロヘキシルアミン(108mg、1.09ミリモル)、酢酸(218mg、3.63ミリモル)及び乾燥したばかりのモレキュラーシーブを加えた後、この反応混合物を室温で攪拌した。30分後、メタノール(2ml)中シアノ水素化ホウ素ナトリウム(68mg、1.09ミリモル)の溶液を加え、変換が完全に達成されるまで反応液を室温下に保持した。後処理のため、反応混合物を濾過し、濾液のpHを固形のNaHCO3を加えてアルカリ性とした。溶媒を蒸発させた後、残留物をH2Oに溶解し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥し、蒸発させた。分取型HPLCにより最終的な精製により、所望の化合物(69mg)をトリフルオロ酢酸塩として得、これを2NのHClに溶解し、凍結乾燥することにより対応するHCL塩(45mg)を得た。Rt=1.08/1.15分(方法#1)。検出質量:359.3/361.3(M+H+)。
【0165】
[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−シクロヘキシル−アミン(80)について記載されたプロトコルに従い、4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキサノン(79)を出発物質として、シス/トランス混合物としての以下の化合物を塩酸塩として合成した。
【0166】
【表27】

【0167】
【表28】

【0168】
cis−[4−(5−ブロモ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(85)
【化43】

ジクロロメタン(500mL)中トリフェニルホスフィン(18g、68.75ミリモル)に、アゾジカルボン酸ジエチル(4.33mL、5.75g、33ミリモル)を0℃で加え、15分間攪拌した。5−ブロモ−イソキノリン−6−オール(2)(6.16g、27.5ミリモル)、(trans−4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(5.92g、27.5ミリモル)及びトリエチルアミン(3.81mL、33ミリモル)を加えた。混合物を4日間攪拌した。濾過により沈殿物を除去し、ジクロロメタンで洗浄し、溶媒を留去した。粗生成物を、溶離液として酢酸エチル/n−ヘプタンを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物85(2.77g、24%)を得た。Rt=1.37分(方法#1)。検出質量:421.1/423.1(M+H+)。
【0169】
cis−[4−(5−ブロモ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(85)を用いたSuzuki−カップリングの一般法
2MのNa2CO3水溶液(0.2ml、0.4ミリモル、2当量)を、DME(3mL)中cis−[4−(5−ブロモ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(85)(81mg、0.2ミリモル、1当量)及び対応するボロン酸(1.5当量、0.3ミリモル)の溶液に加えた。反応混合物を10分間アルゴンで泡立てた。その後、Pd(PPh34(23mg、0.1当量)を加え、反応液をアルゴン雰囲気下で95℃で一夜攪拌した。冷却後、水(2mL)及び酢酸エチル(10mL)を加えた。有機層を分離し、乾燥し、溶媒を留去した。残留物を分取型HPLCで処理した。
【0170】
中間体をイソプロパノールに溶解し、5〜6NのHClイソプロパノール溶液を加えて、Boc基を除去した。沈殿物を濾過により単離した。
いくつかの反応では、塩酸塩が沈殿しないか、又は沈殿物の純度が不満足のものがあった。これらの場合は、溶媒を留去し、残留物を分取型HPLCで精製した。
【0171】
この方法を使用して、以下の実施例を合成した(表6)。
【表29】

【0172】
【表30】

【0173】
cis−[4−(5−ブロモ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(85)を用いたカップリングの一般法
アルゴン雰囲気下で、トルエン(4ml)中cis−[4−(5−ブロモ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(85)の溶液に、スタンナン(1.2当量)及びPd(PPh34(0.1当量)を加えた。この反応液をマイクロ波リアクター(CEM Discovery社)中、100℃で1時間加熱した。
室温に冷却後、水及び酢酸エチルを加えた。混合物をCeliteカートリッジを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮した。粗製のBoc保護生成物を分取型HPLCで精製した。
【0174】
中間体をイソプロパノールに溶解し、5〜6NのHClイソプロパノール溶液を加えて、Boc基を除去した。沈殿物を濾過により単離した。
【0175】
この方法を使用して、以下の実施例を合成した(表7)。
【表31】

【0176】
【表32】

【0177】
【表33】

【0178】
5,7−ジクロロ−6−フルオロ−イソキノリン(95)
【化44】

7−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(6)(5g、23.1ミリモル)を濃硫酸(90ml)に溶解した。室温でN−クロロコハク酸イミド(7.34g、55ミリモル)を加えた。この溶液を50℃に加熱し、更にN−クロロコハク酸イミド(3.67g、27.5ミリモル)を加えた。室温で一夜放置した後、反応液を再び50℃に加熱し、その後の8時間中に更にN−クロロコハク酸イミド(18.35g、137.5ミリモル)を加えた。後処理のため、反応混合物を氷上に注いだ。水酸化ナトリウムを加えてこの水溶液のpHをアルカリ性に調整した。沈殿物を濾別し、ジクロロメタンで3回抽出した。ジクロロメタン相を硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させて標題の化合物(1.09g)を得、この化合物を更に精製することなく使用した。
【0179】
trans−4−(5,7−ジクロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(96)
【化45】

5,7−ジクロロ−6−フルオロ−イソキノリン(95)及びtrans−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tertブチルエステルを出発物質として、trans−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10)について記載したプロトコルに従って、標題の化合物を合成した。得られた粗製のBoc保護生成物を分取型HPLCにより精製し、次いでトリフルオロ酢酸で処理して、標題の化合物をトリフルオロ酢酸塩として得、これを2MのHClに溶解した。溶媒の蒸発により所望の生成物をHCl塩として得た。Rt=0.94分(方法#1)。検出質量:311.2/313.2(M+H+)。
【0180】
cis−[4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(97)
【化46】

7−クロロ−6−フルオロ−イソキノリン(6)及びcis−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを出発物質として、trans−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10)について記載したプロトコルにより、標題の化合物を製造した。Rt=1.07分(方法#4)。検出質量:377.2/379.2(M+H+)。
【0181】
cis−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(98)
【化47】

trans−4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(11)について記載した方法に従い、メタノール/2NのHCl(1:1)溶液中で、cis−[4−(7−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(97)を脱保護した。変換が完了後、水酸化ナトリウムを加えてこの溶液のpHをアルカリ性とした。水溶液をジクロロメタンで3回抽出した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH1:1→MeOH、1%NH3)で精製し、次いで分取型HPLCで精製した後、所望の生成物をトリフルオロ酢酸塩として単離した。Rt=0.69分(方法#1)。検出質量:277.1(M+H+)。
【0182】
(2,2−ジメトキシ−エチル)−(3,4,5−トリフルオロ−ベンジル)−アミン(99)
【化48】

3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒドを出発物質として、(2,2−ジメトキシ−エチル)−(4−フルオロ−ベンジル)−アミン(3)について記載した方法に従って、標題の化合物を製造した。Rt=0.79分(方法#4)。検出質量:250.1(M+H+)。
【0183】
N−(2,2−ジメトキシ−エチル)−4−メチル−N−(3,4,5−トリフルオロ−ベンジル)−ベンゼン−スルホンアミド(100)
【化49】

(2,2−ジメトキシ−エチル)−(3,4,5−トリフルオロ−ベンジル)−アミン(99)を出発物質として、N−(2,2−ジメトキシ−エチル)−(4−フルオロ−ベンジル)4−メチル−ベンゼン−スルホンアミド(4)について記載した方法に従って、標題の化合物を製造した。Rt=1.76分(方法#4)。検出質量:372.1(M+H+)。
【0184】
5,6,7−トリフルオロ−イソキノリン(101)
【化50】

6−フルオロ−イソキノリン(5)について記載した方法により、N−(2,2−ジメトキシ−エチル)−4−メチル−N−(3,4,5−トリフルオロ−ベンジル)−ベンゼン−スルホンアミド(100)を環化して、所望のイソキノリンを得、これを分取型HPLCにより最終的な精製を行い、トリフルオロ酢酸塩として単離した。Rt=1.15分(方法#1)。検出質量:184.0(M+H+)。
【0185】
cis−4−(5,7−ジフルオロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(102)
【化51】

5,6,7−トリフルオロ−イソキノリン(101)及びcis−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを出発物質として、trans−[4−(5−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10)について記載した方法により、Boc−保護中間体を製造した。標準的な手順(11又は13を参照)を用いた脱保護により標題の化合物を得、これを分取型HPLCによる処理後トリフルオロ酢酸塩として単離した。得られたトリフルオロ酢酸塩を、続いて2NのHClで処理し、次いで凍結乾燥して、対応するHCl塩を得た。Rt=0.86分(方法#1)。検出質量:279.1(M+H+)。
【0186】
還元的アミノ化反応の一般法:
アミンビルディングブロック(塩酸塩)(0.25ミリモル)を秤量し、反応管に入れた。オルトギ酸トリメチル(3ml)を加え、次いでTHF(0.2ml)中又は固形物のカルボニル化合物(0.25ミリモル)を加え、その後Et3N(1.5ミリモル、二塩酸塩の場合2.5ミリモル)を加えた。混合物を室温で攪拌し、次いで−10℃に冷却した。新たに調製したDMF中NaHB(OAc)3(1.25ミリモル)の溶液(1.5ml)を加え、次いで酢酸(1.225ミリモル)を加えた。低温で混合物を30分間攪拌し、その後室温に達するまで放置した。室温で一夜攪拌を継続した。水(0.5ml)を加え溶媒を蒸発させた。残留物をDMFに溶解し、シリンジフィルタで濾過し、分取型HPLCにより精製した。精製した生成物をHClプロパノール溶液(5〜6M)(1ml)に溶解し、室温で一夜放置し、水(2ml)で希釈し、凍結乾燥して塩酸塩を得た。いくつかのケースでは、得られた生成物は、分取型HPLCにより2回目の精製を行う必要があった。このような場合、最終生成物をトリフルオロ酢酸塩として単離した(表8)。
【0187】
【表34】

【0188】
【表35】

【0189】
【表36】

【0190】
【表37】

【0191】
【表38】

【0192】
【表39】

【0193】
【表40】

【0194】
【表41】

【0195】
【表42】

【0196】
【表43】

【0197】
【表44】

【0198】
【表45】

【0199】
【表46】

【0200】
中間体144の合成
【化52】

【0201】
工程1:
5−フルオロ−インダノン−1(140)(188g)をジエチルエーテル(1.8l)に溶解し、HClで飽和したEtOH(50ml)を0℃で加え、そして15%の亜硝酸エチルのエーテル溶液(1.1l)を1時間掛けて加えた。
溶液を更に3時間攪拌して室温に戻し、その後溶媒の一部を除去し、濾過により沈殿生成物を収集した。
工程2
工程1からの生成物(129g)をPOCl3(2l)中PCl5(150g)の混合物に加えた。その後、溶液が飽和になるまで0℃でHClガスを加えた。残存する混合物を60℃で6時間加熱し、溶媒の一部を減圧下で除去し、そして残留物を砕いた氷/水混合物で加水分解した。沈殿した生成物を濾過により単離した。
工程3
工程2からの粗生成物(155g)を、赤リン(53g)を含有するHOAc(740ml)及びHI(57%)(330ml)の混合物に加えた。4時間加熱還流後、溶液を濃HaOHで処理し(pH=8まで)、沈殿した生成物を濾過により単離した。
工程4:
(cis−4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(16.5g)をジグリム(210ml)に溶解し、窒素雰囲気下でNaH(50%)(4.1g)で処理した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、その後、工程3からの生成物(14.8g)を加えた。混合物を室温で1日攪拌するにまかせ、その後トルエン(100ml)を加え、得られた混合物を水で3回洗浄した。有機相を収集し、溶媒を減圧下で除去した。
【0202】
化合物144の3−位誘導体化の一般法
【化53】

【0203】
工程5:
化合物144(100mg)及び対応するアニリン(1.1当量)をジオキサン(5ml)に溶解し、Cs2CO3(350mg)、Pd(OAc)2及びキサントホス(XANTHPOS)(60mg)を加え、出発物質が消費されるまで得られた混合物を還流下に加熱した(反応をLCMSにより監視した。)溶媒を減圧下で除去し、残留物をHPLCcisテムのクロマトグラフィーで処理した。
工程6:
工程5の生成物をHClガスを飽和したエタノール(5ml)に溶解した。5時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去することにより、所望の生成物を塩酸塩として単離した。
【0204】
この手順に従い、以下の実施例を塩酸塩として合成した(表9)。
【0205】
【表47】

【0206】
【表48】

【0207】
trans−2−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−イソインドール−1,3−ジオン(151)
【化54】

trans−4−シクロヘサノールアミン・塩酸塩(5g)、無水フタル酸(4.88g)及びトリブチルアミン(7.8mL)を混合し、150℃で10時間加熱した。混合物を室温に冷却し、固形物をジクロロメタンに溶解し、1NのHClで抽出し、蒸発乾固し、シリカゲルで濾過して、化合物151(7.9g)を無色の固形物として得た。Rt=1.28分(方法#1)。検出質量:228.0(M−H2O+H+)。
【0208】
6−メトキシ−イソキノリン(152)
【化55】

4−メトキシベンズアルデヒドを出発物質として、6−フルオロ−イソキノリン(5)について記載した類似の反応順序により、6−メトキシ−イソキノリン(152)を製造することができた。Rt=0.65分(方法#2)。検出質量:160.1(M+H+)。
【0209】
4−エチル−6−メトキシ−イソキノリン(153)
【化56】

6−メトキシ−イソキノリン(152)(6g)を無水THFに溶解した。アルゴン雰囲気下で1Mのカリウム トリエチルボラン(37.7mL)溶液を滴下しながら加えた。この溶液を5時間攪拌し、その後ヨードエタン(3.3mL)を滴下しながら加えた。溶液を一夜攪拌し、0℃に冷却し、1NのNaOH(96mL)及び過酸化ナトリウム(35%)(36mL)を加えた。ガスの発生が停止した後、水及びジクロロメタンを加え、水層をジクロロメタンで3回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、生成物153(1.96g)を得た。Rt=0.95分(方法#1)。検出質量:188.1(M+H+)。
【0210】
4−エチル−イソキノリン−6−オール(154)
【化57】

4−エチル−6−メトキシ−イソキノリン(153)(1.69g)をジクロロエタンに溶解し、三臭化ホウ素(1.7mL)を加えて室温で3時間攪拌し、更に40℃で1時間攪拌した。この溶液を氷水に注ぎ、水酸化ナトリウムを加えてpHを9に調整し、溶液をジクロロメタン:イソプロパノール3:1で抽出した。有機層を蒸発乾固し、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して化合物154(980mg)を得た。検出質量:173.9(M+H+)(ESI)。
【0211】
2−[cis−4−(4−エチル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−イソインドール−1,3−ジオン(155)
【化58】

4−エチル−イソキノリン−6−オール(154)(157mg)、trans−2−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−イソインドール−1,3−ジオン(151)(319mg)、及びジフェニル−[4−[1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル]フェニル]ホスフィン](923mg)をTHF(1mL)中に懸濁した。溶液を0℃に冷却し、THF(1mL)に溶解したビス−(1H,1H,2H,3H−ペルフルオロノニル)−アゾジカルボン酸(1.1g)を滴下しながら加えた。溶液を室温に温め、一夜攪拌し、フルオロフラッシュカートリッジで濾過し、残留物をHPLCで精製した。溶媒を蒸発させて、この生成物(18mg)をTFA塩として単離した。Rt=1.51分(方法#1)。検出質量:401.3(M+H+)。
【0212】
cis−4−(4−エチル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(156)
【化59】

2−[cis−4−(4−エチル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシル]−イソインドール−1,3−ジオン(155)(170mg)をメタノール(1mL)に溶解した。2Mのメチルアミンメタノール溶液(3.6mL)を加え、この溶液を一夜攪拌した。更にメチルアミン溶液(0.5mL)を加え、更に一夜攪拌を継続した。
溶液を蒸発させ、1MのHClに溶解し、酢酸エチルで抽出した。水層を凍結乾燥し、HPLCで精製し、得られた生成物を0.1MのHClに溶解し、次いで凍結乾燥することによりHCl塩に変換した。この反応により、cis−4−(4−エチル−イソキノリン−6−イルオキシ)−シクロヘキシルアミン(156)(71mg)を塩酸塩として得た。Rt=0.79分(方法#1)。検出質量:271.2(M+H+)。
【0213】
Rhoキナーゼ阻害の測定
Rhoキナーゼ阻害を測定するために、IC50値を以下のプロトコールに従って測定した:
緩衝液:25mM Tris pH7.5;0.02%BSA;5%グリセリン;0.008% Triton X100;2%DMSO、1mMのDTT;1mMのMgCl2;0.5μCi/ウェルのγ33P−ATP
酵素:ROCK II又はROKα)(Upstate、カタログ#14-451ロット#24880U)0.1ng/μl
反応混合物40μM中に最終濃度のATP
ビオチン化基質を、上記緩衝液(ATPなし)で0.25μMに希釈
【0214】
1. 10μlTris緩衝液(±阻害剤)。
2. 30μLの酵素溶液を加える。
3. 30μLの混合基質/ATP/ATP33で反応を開始させる。
4. 室温で20分間インキュベートする。
5. 50mMのEDTA(30μL)で反応を停止させる。
6. 停止溶液(50μL)をストレプトアビジンフラッシュプレートプラス、Perkin Elmer、SMP 103Aに移す。
7. RTで30分間インキュベートする。
8. PBS/0.1%Tween20(300μl)で4回洗う。
9.ウェル中の放射能を測定する。
【0215】
【表49】

【0216】
得られた活性は、以下のようにIC50の負の10を底とする対数(pIC50)で表示される。
+: pIC50 ≦ 3.0
++: 3.0 ≦ pIC50 < 4.0
+++: 4.0 ≦ pIC50 < 5.0
++++: 5.0 ≦ pIC50 < 6.0
+++++: 6.0 ≦ pIC50

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

〔式中、
1は、
H;
(C1−C6)アルキル;
R’;
NH−(C1−C6)アルキル;
NHR’;又は
N[(C1−C6)アルキル]2
であり;
2は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
3は、
H;
ハロゲン;
(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−R’;
OH;
O−R’’;
NH2
NHR’’;
NR’’R’’;又は
NH−C(O)−R’’;
であり;
4は、
H;
ハロゲン;
ヒドロキシ;
CN;
(C1−C6)アルキル;
R’;
(C1−C6)アルキレン−R’;
であり;
5は、
H;
ハロゲン;
CN;
NO2
(C1−C6)アルキル;
(C2−C6)アルケニル;
R’;
(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C2−C6)アルケニレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
CH(OH)−(C1−C6)アルキル;
NH2
NH−R’;
NH−SO2H;
NH−SO2−(C1−C6)アルキル;
NH−SO2−R’;
NH−C(O)−(C1−C6)アルキル;
NH−C(O)−R’;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)OH;又は
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
であり;
6及びR6’は、互いに独立に、
H;
R’;
(C1−C8)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−R’;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−O−R’;
(C1−C6)アルキレン−CH[R’]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)−R’;
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH2
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−R’;
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[R’]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)OR’;
C(O)(C1−C6)アルキル;
C(O)R’;
C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
C(O)NHR’;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]R’;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)−(C1−C6)アルキレン−R’;
C(O)O(C1−C6)アルキレン−R’;
であり; 又は、
6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成し;
7は、
H;
ハロゲン;
CN;
NO2
(C1−C6)アルキル;
O−(C1−C6)アルキル;
(C2−C6)アルケニル;
R’;
(C1−C6)アルケニレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−R’;
CH(OH)−(C1−C6)アルキル;
NH2
NH−R’;
NH−SO2H;
NH−SO2−(C1−C6)アルキル;
NH−SO2−R’;
SO2−NH2
SO2−NHR’;
NH−C(O)−(C1−C6)アルキル;
NH−C(O)−R’;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)OH;又は
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
であり;
8は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
nは、1、2、3又は4であり;
mは、1、2、3、4又は5であり;そして
Lは、O又はO−(C1−C6)アルキレンであり;
ここで、
R’は、
(C3−C8)シクロアルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C6−C10)アリール;
であり;そして
R’’は、
(C3−C8)シクロアルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−R’;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−O−R’;又は
(C1−C6)アルキレン−NRxy
であり;そして
ここで、
x及びRyは、互いに独立に、
(C1−C6)アルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C6−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−NH(C1−C6)アルキル;
(C1−C4)アルキレン−N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C4)アルキレン−N[(C6−C10)アリール]2;又は
(C1−C4)アルキレン−N[(C5−C10)ヘテロ環]2
であり;
ここで、残基R4、R5、R6、R6’、R7及びR8における、アルキル、アルキレン又はシクロアルキルは、場合により、1回又はそれ以上、OH、OCH3、COOH、COOCH3、NH2、NHCH3、N(CH32、CONH2、CONHCH3又はCON(CH32により置換され;
ここで、残基R1〜R8における、アルキル、アルキレン又はシクロアルキルは、場合により、1回又はそれ以上、ハロゲンで置換され;
残基R1及びR3〜R8における(C6−C10)アリール及び(C5−C10)ヘテロ環は、無置換、又はハロゲン、OH、NO2、N3、CN、C(O)−(C1−C6)アルキル、C(O)−(C1−C6)アリール、COOH、COO(C1−C6)アルキル、CONH2、CONH(C1−C6)アルキル、CON[(C1−C6)アルキル]2、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−OH、(C1−C6)アルキレン−NH2、(C1−C6)アルキレン−NH(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−N[(C1−C6)アルキル]2、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、O−(C1−C6)アルキル、O−C(O)−(C1−C6)アルキル、PO32、SO3H、SO2−NH2、SO2NH(C1−C6)アルキル、SO2N[(C1−C6)アルキル]2、S−(C1−C6)アルキル、SO−(C1−C6)アルキル、SO2−(C1−C6)アルキル、SO2−N=CH−N[(C1−C6)アルキル]2、C(NH)(NH2)、NH2、NH−(C1−C6)アルキル、N[(C1−C6)アルキル]2、NH−C(O)−(C1−C6)アルキル、NH−C(O)O−(C1−C6)アルキル、NH−SO2−(C1−C6)アルキル、NH−SO2−(C6−C10)アリール、NH−SO2−(C5−C10)ヘテロ環、N(C1−C6)アルキル−C(O)−(C1−C6)アルキル、N(C1−C6)アルキル−C(O)O−(C1−C6)アルキル、N(C1−C6)アルキル−C(O)−NH−(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−(C6−C10)アリール、O−(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C5−C10)ヘテロ環、(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環又はO−(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環から独立に選択される好適な基で、1回又はそれ以上置換され;
ここで、(C6−C10)アリール又は(C5−C10)ヘテロ環は、ハロゲン、OH、NO2、CN、O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキル、NH2、NH(C1−C6)アルキル、N[(C1−C6)アルキル]2、SO2CH3、COOH、C(O)O−(C1−C6)アルキル、CONH2、(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−O−(C6−C10)アリール又はO−(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリールから独立に選択される基で、1〜3回置換されても良く;
又はここで、(C6−C10)アリールは、 O−(C1−C4)アルキレン−O基で隣接して置換され、それにより、酸素原子が結合する炭素原子と一緒に、5〜8員環を形成し;
そしてここで、(C6−C10)アリール及び(C5−C10)ヘテロ環基のアリール又はヘテロ環置換基は、更にアリール又はヘテロ環を含む基で置換されなくてもよい〕
の化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項2】
1がH、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、NH−(C1−C6)アルキル、NH−(C6−C10)アリール又はN[(C1−C6)アルキル]2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1がH、(C1−C4)アルキル、NH−(C1−C4)アルキル、N[(C1−C4)アルキル]2又はNH−フェニルである、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
1がH、(C1−C2)アルキル又はNH−(C1−C2)アルキルである、請求項1〜
3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
1がHである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
3がH、ハロゲン、(C1−C4)アルキレン−R’、O−R’’又はNHR’’である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
3がH又はNHR’’である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
3がH;NH−(C5−C6)ヘテロ環又はNH−フェニルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
3がHである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
8がH、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
8がH、Cl、F、メチル又はエチルである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
8がHである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
4がH、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
4がH、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
4がHである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
5がH、ハロゲン、CN、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、R’、NH−(C6−C10)アリール又は(C1−C6)アルキレン−R’である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
5がH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、R’、NH−(C6−C10)アリール又は(C1−C6)アルキレン−R’である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
5がH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C6−C10)アリール、NH−(C6−C10)アリール、(C1−C2)アルキル−(C6−C10)アリール又は(C5−C10)ヘテロアリールである、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
5はH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C6−C10)アリール又は(C5−C10)ヘテロアリールである、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
5がH、ハロゲン、メチル、エチル、ビニル、フェニル、チエニル又はピリジルである、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
5がH、ハロゲン、メチル又はエチルである、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
5がHである、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
7がH、ハロゲン、CN、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、R’又は(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキルである、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項24】
7がH、ハロゲン、CN、(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)アルキル、(C2−C4)アルケニル、フェニル、シクロプロピル又は(C5−C6)ヘテロアリールである、請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項25】
7がH、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、メトキシ、フェニル、ニトリル、シクロプロピル、チエニル又はビニルである、請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項26】
7がH、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル又はメトキシである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項27】
7がHである、請求項1〜26のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項28】
mが2、3又は4である、請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項29】
mが3である、請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項30】
2がH、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルである、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項31】
2がH又は(C1−C2)アルキルである、請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項32】
2がH、メチル又はエチルである、請求項1〜31のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項33】
nが1、2又は3である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項34】
nが1又は2である、請求項1〜33のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項35】
nが1である、請求項1〜34のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項36】
請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物であって、R6及びR6’は、互いに独立に、
H;
(C1−C6)アルキル;
R’;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C4)アルキレン−C(O)−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−C(O)−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)(C1−C6)アルキル;
C(O)R’;
C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2;又は
C(O)(C1−C6)アルキレン−R’;
であり;
又はR6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成する;
化合物。
【請求項37】
請求項1〜36のいずれか1項に記載の化合物であって、R6及びR6’は、互いに独立に、
H;
(C1−C6)アルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C3−C8)シクロアルキル;
(C6−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)(C1−C6)アルキル;
C(O)(C3−C8)シクロアルキル;
C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール;
であり;
又はR6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成する;
化合物。
【請求項38】
請求項1〜37のいずれか1項に記載の化合物であって、
6は、(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル又は(C1−C4)アルキレン−(C3−C6)シクロアルキルであり;そして
6’は、
H;
(C1−C6)アルキル;
(C3−C8)シクロアルキル;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C5−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)O−(C1−C6)アルキル;
C(O)(C1−C6)アルキル;
C(O)(C3−C8)シクロアルキル;
C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
C(O)N[(C1−C6)アルキル]2
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
C(O)(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール;
であり;又は
6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成する;
化合物。
【請求項39】
請求項1〜38のいずれか1項に記載の化合物であって、
6は、H、(C1−C6)アルキルであり;そして
6’は、
H;
(C1−C6)アルキル;
(C3−C8)シクロアルキル;
(C6−C10)アリール;
(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環;
(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール;
(C1−C4)アルキレン−O−(C1−C4)アルキル;
C(O)(C1−C6)アルキル;
(C1−C4)アルキレン−C(O)N[(C1−C4)アルキル]2
(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−(C1−C6)アルキル;
であり;又は
6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C10)ヘテロ環基を形成する;
化合物。
【請求項40】
請求項1〜39のいずれか1項に記載の化合物であって、
6は、H、(C1−C6)アルキルであり;そして
6’は、
H;
(C1−C6)アルキル;
(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル;
(C1−C4)アルキレン−O−(C1−C4)アルキル;
C(O)(C1−C4)アルキル;
(C1−C4)アルキレン−C(O)N[(C1−C4)アルキル]2
(C1−C4)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環、ここで、ヘテロ環は、無置換、又は(C1−C4)アルキル、O(C1−C4)アルキル、ハロゲン又はフェニルから独立に選択される基で、1回又はそれ以上置換され、又は(C5−C6)ヘテロ環で1回置換され、ここで、フェニル又は(C5−C6)ヘテロ環は、無置換、又はハロゲン、(C1−C4)アルキル又は O(C1−C4)アルキルから独立に選択される基で1〜3回置換される;又は
(C1−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール;ここで、アリールは、無置換、又はハロゲン、(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)アルキル、CN、SO2−NH2、SO2−(C1−C4)アルキル、SO2−N=CH−N[(C1−C4)アルキル]2、NH−CO−(C1−C4)アルキル、CO−O−(C1−C4)アルキルから独立に選択される基で1〜3回置換され、又は無置換フェニル、無置換O−フェニル若しくは無置換(C5−C6)ヘテロ環で1回置換される;
であり、又は、
6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C6)ヘテロ環基を形成し、それは、無置換、又は(C1−C4)アルキル若しくはC(O)O(C1−C4)アルキルで1回〜3回置換され;
ここで、(C1−C4)アルキル又は(C1−C6)アルキル残基は、無置換、又は1〜3回ハロゲンで置換される;
化合物。
【請求項41】
6がH、(C1−C6)アルキルであり、そしてR6’がH、(C1−C6)アルキル又は(C3−C8)シクロアルキルである、請求項1〜40のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項42】
6がHであり、そしてR6’がH、無置換(C1−C6)アルキル又は無置換(C3−C8)シクロアルキルである、請求項1〜41のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項43】
6及びR6’がHである、請求項1〜42のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項44】
mが3であり、そしてLがアミノシクロヘキサン環の3−位又は4−位に結合する、請求項1〜43のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項45】
mが3であり、そしてLがアミノシクロヘキサン環の4−位に結合する、請求項1〜44のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項46】
LがO−メチレン、O−エチレン又はOである、請求項1〜45のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項47】
LがOである、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項48】
請求項1に記載の化合物であって、
1は、H、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、NH−(C1−C6)アルキル、NH−(C6−C10)アリール又はN[(C1−C6)アルキル]2であり;
2は、水素、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
3は、H、ハロゲン、(C1−C4)アルキレン−R’、O−R’’又はNHR’’であり;
4は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
5は、H、(C1−C6)アルキル、ハロゲン、CN、(C2−C6)アルケニル、(C6−C10)アリール、NH−(C6−C10)アリール、(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C5−C10)ヘテロ環又は(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環であり;
6及びR6’は、互いに独立に、H、R’、(C1−C8)アルキル、(C1−C6)アルキレン−R’、(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキレン−O−R’、(C1−C6)アルキレン−CH[R’]2、(C1−C6)アルキレン−C(O)NH2、(C1−C6)アルキレン−C(O)NH−R’、(C1−C6)アルキレン−C(O)N[(C1−C4)アルキル]2、(C1−C6)アルキレン−C(O)N[R’]2、C(O)O−(C1−C6)アルキル、C(O)(C1−C6)アルキル、C(O)(C3−C8)シクロアルキル、C(O)(C5−C10)ヘテロ環、C(O)NH−(C1−C6)アルキル、C(O)N[(C1−C6)アルキル]2、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C5−C10)ヘテロ環、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリールであり;
又はR6及びR6’は、それらが結合するN原子と一緒になり、(C5−C6)ヘテロ環基を形成し;
7は、H、ハロゲン、CN、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル又はR’であり;
8は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
mは、2、3又は4であり;
nは、1、2又は3であり;そして
Lは、O、O−メチレン又はO−エチレンである;
化合物。
【請求項49】
請求項1に記載の化合物であって、
1は、H、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリール、NH−(C1−C6)アルキル、NH−(C6−C10)アリール又はN[(C1−C6)アルキル]2であり;
2は、H又は(C1−C4)アルキルであり;
3は、H、ハロゲン又はNHR’’であり、ここで、R’’は、上記で定義した通りであり;
4は、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルであり;
5は、H、(C1−C6)アルキル、ハロゲン、(C2−C4)アルケニル、(C6−C10)アリール、(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリール又は(C5−C10)ヘテロ環であり;
6及びR6’は、互いに独立に、H、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C8)アルキル、(C1−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C1−C3)アルキレン−R’;C(O)(C1−C6)アルキル、C(O)(C3−C8)シクロアルキル、C(O)(C5−C6)ヘテロ環、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C3−C8)シクロアルキル、C(O)(C1−C6)アルキレン−(C5−C6)ヘテロ環又はC(O)(C1−C6)アルキレン−(C6−C10)アリールであり;
7は、H、ハロゲン、CN、(C1−C6)アルキル、O(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル又はR’であり;
8は、H、ハロゲン又は(C1−C6)アルキルであり;
mは、2、3又は4であり;
nは、1、2又は3であり;そして
LはOである;
化合物。
【請求項50】
請求項1に記載の化合物であって、
1は、H、(C1−C4)アルキル、NH−(C1−C4)アルキル、N[(C1−C4)アルキル]2又はNH−フェニルであり;
2は、H、(C1−C4)アルキルであり;
3は、H、NH−(C5−C6)ヘテロアリール又はNH−フェニルであり;
4は、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルであり;
5は、H、(C1−C4)アルキル、ハロゲン、(C2−C4)アルケニル、(C6−C10)アリール、(C1−C2)アルキル−(C6−C10)アリール又は(C5−C6)ヘテロアリールであり;
6は、H、(C3−C6)シクロアルキル又は(C1−C4)アルキルであり;
6’は、H、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C8)アルキル、(C1−C3)アルキレン−R’;C(O)O−(C1−C6)アルキル、C(O)(C1−C6)アルキル、C(O)(C3−C6)シクロアルキル、C(O)(C5−C6)ヘテロ環、C(O)(C1−C3)アルキレン−(C3−C6)シクロアルキル、C(O)(C1−C3)アルキレン−(C5−C6)ヘテロ環又はC(O)(C1−C3)アルキレン−フェニルであり;
7は、H、ハロゲン、CN、(C1−C4)アルキル、O(C1−C4)アルキル、(C2−C4)アルケニル、フェニル、シクロプロピル、(C5−C6)ヘテロアリールであり;
8は、H、ハロゲン又は(C1−C4)アルキルであり;
mは3であり;
nは1であり;そして
LはOである;
化合物。
【請求項51】
請求項1〜50のいずれか1項に記載の少なくとも1つの式(I)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容される塩の、薬剤を製造するための使用。
【請求項52】
請求項1〜50のいずれか1項に記載の少なくとも1つの式(I)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容される塩の、薬剤を製造するための使用であって、高血圧、肺高血圧、高眼圧、網膜症、緑内障、末梢循環障害、末梢動脈閉塞性疾患(PAOD)、冠状動脈性心疾患、狭心症、心肥大、心不全、虚血性疾患、虚血性臓器不全(末端器官障害)、肺線維症、肝線維症、肝不全、腎症、腎不全、腎線維症、腎糸球体硬化症、臓器肥大、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、成人呼吸窮迫症候群、血栓疾患、発作、脳血管攣縮、脳虚血、疼痛、神経変性、脊髄損傷、アルツハイマー病、早産、勃起障害、内分泌機能異常、動脈硬化症、前立腺肥大、糖尿病及び糖尿病合併症、メタボリックシンドローム、血管再狭窄、アテローム性動脈硬化症、炎症、自己免疫疾患、AIDS、骨障害、細菌による消化管感染症、敗血症又はがん発生及び進行を治療及び/又は予防する薬剤を製造するための使用。
【請求項53】
請求項1〜50のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物及び/又はそれらの薬学的に許容される塩の有効量、生理学的に許容される添加剤及び担体、並びに必要に応じて更なる添加物及び/又は他の活性成分を含む薬剤。

【公表番号】特表2010−514719(P2010−514719A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543375(P2009−543375)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【国際出願番号】PCT/EP2007/011167
【国際公開番号】WO2008/077554
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(399050909)サノフィ−アベンティス (225)
【Fターム(参考)】