説明

シリコーンエマルジョン、これを調製する方法、および化粧品成分

ポリオルガノシロキサン、コール酸誘導体、および水を含むシリコーンエマルジョンであって、10%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含むエマルジョン;このエマルジョンを調製する方法;ならびにこのエマルジョンを含む化粧品組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、35U.S.C.§119(e)の下に、2005年3月17日出願の米国特許仮出願第60/662731号の利益を主張する。米国特許仮出願第60/662731号は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、シリコーンエマルジョンに関し、より詳細にはポリオルガノシロキサン、コール酸誘導体、および水を含むシリコーンエマルジョンに関し、ここでポリオルガノシロキサンは、10%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含む。また、本発明は、シリコーンエマルジョンを調製する方法およびこのエマルジョンを含む化粧品成分に関する。
【背景技術】
【0003】
種々の界面活性剤を含むシリコーンエマルジョンは、一般に懸濁重合またはエマルジョン重合によって調製される。しかし、このようなエマルジョンは、一般に環式オルガノシロキサン四量体を含む、揮発性環式オルガノシロキサンオリゴマーのかなりの濃度を含む。さらに、オルガノシロキサンオリゴマーの濃度は、一般にポリオルガノシロキサンの分子量の増大と共に増大する。
【0004】
シリコーンエマルジョンを化粧品製品の調製に使用する場合に、エマルジョン中の環式オルガノシロキサンオリゴマーの量を制限する必要がある場合がある。しかし、残留環式オルガノシロキサンの選択的除去は、困難で、費用がかかることがある。さらに環式オルガノシロキサンオリゴマーを除去する方法、例えば、透析蒸発は、エマルジョンの崩壊を起こす恐れがある。
【特許文献1】米国特許仮出願第60/662731号
【非特許文献1】Encyclopedia of Shampoo Ingredients (Micelle Press、1985)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、低い含有量を有する環式オルガノシロキサンの高分子量ポリオルガノシロキサンを含むシリコーンエマルジョンが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
(A)10%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含むポリオルガノシロキサン;
(B)次式を有する界面活性剤
【0007】
【化1】

【0008】
[式中、各R2は独立に-Hまたは-Fであり、R3は-H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、各R4は独立にR3または-(CH2CH2O)mR3(ここで、mは1から20である)であり、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである];および
(C)水
を含むシリコーンエマルジョンを対象とする。
【0009】
また、本発明は、シリコーンエマルジョンを調製する方法であって、
(i)(A')式HO(R12SiO)nH(ここで、各R1は独立にヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、nはオルガノシロキサンが92から100,000の重量平均分子量を有するような値を有する。)を有するオルガノシロキサン;(B')次式を有する界面活性剤
【0010】
【化2】

【0011】
[式中、各R2は独立に-Hまたは-Fであり、R3は-H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、各R4は独立にR3または-(CH2CH2O)mR3(ここで、mは1から20である。)であり、Xは-OHまたは-O-M(ここで、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである)である];および(C)水を含む混合物を乳化する段階と、
(ii)前記乳化混合物のオルガノシロキサンを、酸触媒の存在下で重合して、オルガノシロキサンの重量平均分子量の少なくとも2倍の重量平均分子量を有するポリオルガノシロキサンを生成する段階と、
(iii)前記酸触媒を中和する段階と
を含む方法を対象とする。
【0012】
さらに本発明は、前述したシリコーンエマルジョンを含む化粧品成分を対象とする。
【0013】
本発明のシリコーンエマルジョンは、環式オルガノシロキサンオリゴマーの非常に低い濃度および高い安定性を有する。特に、このシリコーンエマルジョンは、10%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含む比較的に高分子量のポリオルガノシロキサンを含む。
【0014】
シリコーンエマルジョンを調製する方法は、簡単に入手可能な出発材料および従来の装置を利用する。さらに、この方法は、最小の段階において実施することができ、製造プロセスに拡大し得る。重要ことには、この方法は、環式オルガノシロキサンオリゴマーの非常に低い含有量を含むシリコーンエマルジョンを生成する。
【0015】
本発明のシリコーンエマルジョンは、塗料、コーティング、およびパーソナルケア製品を含む、広範囲の消費製品において成分として有用である。特に、シリコーンエマルジョンは、スキンクリーム、ファンデーション、アイシャドウ、ボディウォッシュ、シャンプー、ヘアリンス、およびヘアコンディショナーなどの化粧品組成物において成分として使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本明細書では、用語「環式オルガノシロキサンオリゴマー」とは、4から12個のケイ素原子を含むオルガノシクロシロキサンを指す。また、用語「環式オルガノシロキサン四量体」とは、4個のケイ素原子を含む少なくとも1つのオルガノシクロシロキサンを指す。さらに、本発明の関連では、用語「シリコーンエマルジョン」は、水性連続相において、ポリオルガノシロキサンの液滴または粒子のコロイド状懸濁液、および界面活性剤(コール酸誘導体)を含む組成物を指す。
【0017】
本発明によるシリコーンエマルジョンは、
(A)10%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含むポリオルガノシロキサン;
(B)次式を有する界面活性剤:
【0018】
【化3】

【0019】
[式中、各R2は独立に-Hまたは-Fであり、R3は-H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、各R4は独立にR3または-(CH2CH2O)mR3(ここで、mは1から20である)であり、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである];および
(C)水
を含む。
【0020】
成分(A)は、少なくとも1種のポリオルガノシロキサンである。このポリオルガノシロキサンは、直鎖、分枝、または樹脂状構造を有することができる。また、ポリオルガノシロキサンは、ホモポリマーまたはコポリマーであり得る。ポリオルガノシロキサン中のケイ素結合有機基は、一般にヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである。これらの基に加えて、ポリオルガノシロキサンは、ケイ素結合ヒドロキシ基またはケイ素結合アルキルオキシ基を含むことができる。
【0021】
ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビル基は、一般に1〜20個の炭素原子、あるいは1〜10個の炭素原子、あるいは1〜6個の炭素原子を有する。
【0022】
ヒドロカルビル基の例には、限定しないが、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、およびオクタデシルなどのアルキル;シクロペンチル、シクロヘキシル、およびメチルシクロヘキシルなどのシクロアルキル;フェニルおよびナフチルなどのアリール;トリルおよびキシリルなどのアルカリール;ベンジルおよびフェネチルなどのアラルキル;ビニル、アリル、およびプロペニルなどのアルケニル;スチリルおよびシンナミルなどのアリールアルケニル;ならびにエチニルおよびプロピニルなどのアルキニルが含まれる。
【0023】
置換ヒドロカルビル基は、置換基がシリコーンエマルジョンの安定性に不利に影響しない前提条件で、同一または異なった置換基の1つまたは複数を含むことができる。置換基の例には、限定しないが、ハロ、エポキシ、カルボキシ、アミノ、アクリロイル、メタクリロイル、およびメルカプトが含まれる。
【0024】
アルキルオキシ基は、一般には1〜8個の炭素原子、あるいは1〜4個の炭素原子を有する。アルキルオキシ基の例には、限定しないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、およびペンチルオキシが含まれる。
【0025】
一般に、ポリオルガノシロキサンは、屈折率検出器およびポリスチレン標準を使用するゲル浸透クロマトグラフィーによって求められる、10,000〜10,000,000、あるいは50,000〜5,000,000、あるいは100,000〜1,000,000の重量平均分子量を有する。
【0026】
一般に、成分(A)は、成分(A)の総重量に基づいて、10%(重量/重量)以下、あるいは5%(重量/重量)以下、あるいは3.5%(重量/重量)以下、あるいは3%(重量/重量)以下、あるいは2.5%(重量/重量)以下、あるいは2%(重量/重量)以下、あるいは1.5%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含む。このオルガノシロキサンは、単独の環式オルガノシロキサン四量体または2種以上の異なる環式オルガノシロキサン四量体の混合物であってもよい。オルガノシロキサン四量体の例には、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびオクタエチルシクロテトラシロキサンが含まれる。成分(A)中のオルガノシロキサン四量体の濃度は、以下の実施例の部において記載するように、ゲル浸透クロマトグラフィーを使用して求めることができる。
【0027】
ポリオルガノシロキサンの例には、限定しないが、以下のシロキサンが含まれる:
α,ω-ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、
α-ヒドロキシ-ω-トリメチルシロキシポリジメチルシロキサン、
α,ω-ジメトキシポリジメチルシロキサン、
α-メトキシ-ω-トリメチルシロキシポリジメチルシロキサン、
α,ω-ジエトキシポリジメチルシロキサン、
α-エトキシ-ω-トリメチルシロキシポリジメチルシロキサン、および
α,ω-ジ(トリメチルシロキシ)ポリジメチルシロキサン。
【0028】
成分(A)は、それぞれ上に記載され、例示されている、単一ポリオルガノシロキサンまたは2種以上の異なるポリオルガノシロキサンを含む混合物であってよい。さらに、ポリオルガノシロキサンは、シリコーンエマルジョンを調製する方法において、以下に記載するように調製することができる。
【0029】
成分(B)は、次式を有する少なくとも1種の界面活性剤である:
【0030】
【化4】

【0031】
[式中、各R2は独立に-Hまたは-Fであり、R3は-H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、各R4は独立にR3または-(CH2CH2O)mR3(ここで、mは1から20である)であり、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである]。
【0032】
R3によって表されるヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビル基は、上に記載され、例示されているように成分(A)のポリオルガノシロキサンに対するものである。
【0033】
基R4は、式-(CH2CH2O)mR3を有することができ、ここでmは1〜20であり、R3は上に記載され、例示されている通りである。あるいは、mは、1〜15、または5〜15の値を有することができる。前記基の例には、限定しないが、以下の式を有する基が含まれる:-CH2CH2OCH3、-(CH2CH2O)5CH3、-(CH2CH2O)10CH3、および-(CH2CH2O)15CH3
【0034】
上の式の界面活性剤において、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである。Mによって表されるイオンの例には、限定しないが、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンなどのアルカリ金属イオン;マグネシウムイオンなどのアルカリ土類金属イオン;ならびにアンモニウム(NH4+)およびトリス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムなどのアンモニウムイオンが含まれる。
【0035】
成分(B)として使用に適する界面活性剤の例には、限定しないが、タウロコール酸ナトリウム塩、タウロコール酸カリウム塩、タウロコール酸リチウム塩、タウロコール酸マグネシウム塩、およびタウロコール酸トリエタノールアミン塩などのタウロコール酸の塩が含まれる。
【0036】
成分(B)は、それぞれ上に記載され、例示されている、単一の界面活性剤または2種以上の異なる界面活性剤を含む混合物であってよい。
【0037】
成分(B)の濃度は、一般に成分(A)の100重量部当たり、0.1〜100重量部、あるいは0.1〜50重量部、あるいは0.5〜10重量部、あるいは0.5〜5重量部である。
【0038】
成分(B)として使用に適する、エーテルおよびアミドを含むコール酸誘導体を調製する方法は、当技術分野においてよく知られている。
【0039】
成分(C)は、水であり、シリコーンエマルジョンの連続相である。
【0040】
シリコーンエマルジョン中の水の濃度は、一般に成分(A)100重量部当たり、30〜1000重量部、あるいは40〜400重量部、あるいは50〜250重量部である。
【0041】
さらに、シリコーンエマルジョンは、追加成分がシリコーンエマルジョンの安定性に不利に影響しない前提条件で、追加成分を含むことができる。追加成分の例には、限定しないが、ナトリウムポリオキシエチレンラウリルエーテルアセテート、ジナトリウムポリオキシエチレンラウリルスルホスクシネート、ナトリウムポリオキシエチレンラウリルエーテルスルフェート、ナトリウムα-オレフィンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホン酸のトリエタノールアミン塩、およびナトリウムポリオキシエチレンラウリルエーテルホスフェートなどのアニオン性表面活性剤;グリセリンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、およびポリオキシエチレン基を含む変性シリコーン油などのノニオン性表面活性剤;防腐剤および殺菌剤;pH-調整剤;防黴剤;ならびに防錆剤が含まれる。
【0042】
本発明によるシリコーンエマルジョンを調製する方法は、
(i)(A')式HO(R12SiO)nH(ここで、各R1は独立にヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、nはオルガノシロキサンが92から100,000の重量平均分子量を有するような値を有する)を有するオルガノシロキサン;(B')次式を有する界面活性剤
【0043】
【化5】

【0044】
[式中、各R2は独立に-Hまたは-Fであり、R3は-H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、各R4は独立にR3または-(CH2CH2O)mR3(ここで、mは1から20である)であり、Xは-OHまたは-O-M、(ここで、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである)である];および(C)水を含む混合物を乳化する段階と、
(ii)この乳化混合物のオルガノシロキサンを、酸触媒の存在下で重合して、オルガノシロキサンの重量平均分子量の少なくとも2倍の重量平均分子量を有するポリオルガノシロキサンを生成する段階と、
(iii)この酸触媒を中和する段階と
を含む。
【0045】
シリコーンエマルジョンを調製する方法の段階(i)において、成分(A')、(B')、および(C)を含む混合物を乳化する。
【0046】
成分(A')は、式HO(R12SiO)nH(ここで、各R1は独立にヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、nは、オルガノシロキサンが屈折率検出器およびポリスチレン標準を使用したゲル浸透クロマトグラフィーによって求められる、92から100,000、あるいは350〜50,000、あるいは1,000〜10,000の重量平均分子量を有するような値を有する)を有する少なくとも1種のオルガノシロキサンである。また、R1によって表されるヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビル基は、界面活性剤、シリコーンエマルジョンの成分(B)の式中のR3に対して上に記載および例示された通りである。
【0047】
一般に、成分(A')は、2.5%(重量/重量)以下、あるいは1.5%(重量/重量)以下、あるいは1.0%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含む。必要ならば、成分(A')中の、四量体を含む環式オルガノシロキサンオリゴマーの濃度を、蒸発の従来の方法を使用して減少することができる。例えば、オルガノシロキサンを、薄膜蒸発器を使用して減圧下で加熱することができる。
【0048】
オルガノシロキサンの例には、限定しないが、α,ω-ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、1,3-ジヒドロキシテトラメチルジシロキサン、および1,7-ジヒドロキシオクタメチルテトラシロキサンが含まれる。
【0049】
成分(A')は、それぞれ上に記載および例示されている通り、単一のオルガノシロキサンまたは2つ以上の異なるオルガノシロキサンであってよい。また、オルガノハロシロキサンの加水分解および縮合、またはオルガノシクロシロキサンの平衡などの、ヒドロキシ末端オルガノシロキサンを調製する方法は、当技術分野においてよく知られている。
【0050】
成分(B')は、次式を有する少なくとも1種の界面活性剤である:
【0051】
【化6】

【0052】
[式中、各R2は独立に-Hまたは-Fであり、R3は-H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、各R4は独立にR3または-(CH2CH2O)mR3(ここで、mは1から20である)であり、Xは-OHまたは-O-M(ここで、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである)である]。成分(B')の式において、R2、R3、R4および下付き文字mは、シリコーンエマルジョンの成分(B)に対して上に定義および例示された通りである。
【0053】
成分(B')として使用に適する界面活性剤の例には、限定はしないが、タウロコール酸、タウロコール酸ナトリウム塩、タウロコール酸カリウム塩、タウロコール酸リチウム塩、タウロコール酸マグネシウム塩、およびタウロコール酸トリエタノールアミン塩が含まれる。
【0054】
成分(B')は、それぞれ上記のように、単一の界面活性剤または2種以上の異なる界面活性剤を含む混合物であってよい。例えば、成分(B')は、単一の酸(すなわち、Xは-OH)、2種以上の異なる塩の混合物、または少なくとも1種の酸と少なくとも1種の塩との混合物であってよい。
【0055】
成分(B')として使用に適する、エーテルおよびアミドを含むコール酸誘導体を調製する方法は、当技術分野においてよく知られている。
【0056】
(A')、(B')、および(C)を含む混合物は、少なくとも1つのケイ素結合加水分解性基を有する少なくとも1つのオルガノシランをさらに含んでもよい。本明細書では、用語「加水分解性基」とは、ケイ素結合基が、室温(〜23±2℃)から100℃のいずれかの温度において、数分、例えば30分間以内に触媒の存在または不存在下に水と反応し、シラノール(Si-OH)基を形成することを意味する。提示される加水分解性基の例には、限定しないが、-Cl、-Br、-OR5、-OCH2CH2OR5、CH3C(=O)O-、Et(Me)C=N-O-、CH3C(=O)N(CH3)-、および-ONH2、ここで、R5には、C1〜C8ヒドロカルビルまたはC1〜C8ハロゲン置換ヒドロカルビルが含まれる。
【0057】
R5によって表されるヒドロカルビルまたはハロゲン置換ヒドロカルビル基は、一般に1〜8個の炭素原子、あるいは3〜6個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を含む非環式ヒドロカルビルおよびハロゲン置換ヒドロカルビル基は、分枝または非分枝構造を有することができる。R3によって表されるヒドロカルビル基の例には、限定しないが、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、およびオクチルなどの非分枝および分枝アルキル;シクロペンチル、シクロヘキシル、およびメチルシクロヘキシルなどのシクロアルキル;フェニル;トリルおよびキシリルなどのアルカリール;ベンジルおよびフェネチルなどのアラルキル;ビニル、アリルおよびプロペニルなどのアルケニル;スチリルなどのアリールアルケニル;ならびにエチニルおよびプロピニルなどのアルキニルが含まれる。R5によって表されるハロゲン置換ヒドロカルビル基の例には、限定しないが、3,3,3-トリフルオロプロピル、3-クロロプロピル、クロロフェニルおよびジクロロフェニルが含まれる。
【0058】
加水分解性基以外のオルガノシロキサン中の基は、一般にシリコーンエマルジョンのポリオルガノシロキサン、成分(A)に対して上に記載および例示されている通り、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル基である。
【0059】
オルガノシロキサンの例には、限定しないが、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グルシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グルシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グルシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グルシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-カルボキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-カルボキシプロピルメチルジメトキシシラン、p-ビニルフェニルトリエトキシシラン、p-ビニルフェニルトリメトキシシラン、2-(ビニルフェニル)エチルトリエトキシシラン、2-(ビニルフェニル)エチルトリメトキシシラン、3-(p-イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3-(p-イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、N-メタクリロイル-N-メチル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-メタクリロイル-N-メチル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-ラウロイル-N-メチル-3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N-ラウロイル-N-メチル-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-アクリロイル-N-メチル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-アクリロイル-N-メチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-ラウロイル-N-メチル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-ラウロイル-N-メチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N-ビス(メアクリロイル)-3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N-ビス(メアクリロイル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N-ビス(ラウロイル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、およびN,N-ビス(ラウロイル)-3-アミノプロピルトリメトキシシランが含まれる。
【0060】
(A')、(B')、および(C)を含む混合物を、ホモジナイザー、コロイダルミル、ラインミキサー、ソナレーター、コンビネーションミキサー、Turelloミキサー、またはホモジナイザー-ミキサーなどの従来の装置を使用して乳化することができる。この手順において、ホモジナイザー、コロイダルミル、またはラインミキサーなどの乳化機において粗く乳化した後に、続いて加圧ホモジナイザーまたは超音波ホモジナイザー中で微細な乳化を実施することができる。必要ならば、追加の均一乳化および分散を、次いで水を添加して行うことができる。
【0061】
(A')、(B)、および(C)を含む混合物は、一般に5〜75℃、あるいは5〜40℃の温度において乳化される。
【0062】
乳化時間は、オルガノシロキサンの構造、温度、および混合物を乳化するために使用される装置のタイプを含む、多くの因子に依存する。混合物は、一般に100〜5,000nm、あるいは200〜3,000nm、あるいは300〜1,000nmの大きさを有する(シロキサン)粒子を生成するために十分な時間、乳化される。例えば、混合物は、一般には、1〜60分、あるいは1〜30分、あるいは1〜10分間、乳化される。本明細書では、粒径とは、次式によって定義される平均体積直径をいう:
【0063】
【数1】

【0064】
ここで、dvは、全母集団を形成する全ての粒子体積の平均体積直径であり、niは、中点値直径diを有する群i中の粒子の数である。
【0065】
混合物中の成分(A')の濃度は、混合物の総重量に基づいて、一般に5〜90%(重量/重量)、あるいは10〜75%(重量/重量)、あるいは30〜60%(重量/重量)である。
【0066】
混合物中の成分(B')の濃度は、成分(A')の重量に基づいて、一般に0.1〜20%(重量/重量)、あるいは0.5〜10%(重量/重量)、あるいは0.5〜5%(重量/重量)である。
【0067】
混合物中の水の濃度は、成分(A')の重量に基づいて、一般に30〜1000%(重量/重量)、あるいは40〜400%(重量/重量)、あるいは50〜250%(重量/重量)である。
【0068】
混合物中の任意選択のオルガノシラン濃度は、成分(A')の重量に基づいて、一般に0〜10%(重量/重量)、あるいは0〜5%(重量/重量)、あるいは0〜1%(重量/重量)である。
【0069】
シリコーンエマルジョンを調製する方法の段階(ii)において、乳化された混合物のポリオルガノシロキサンを酸触媒の存在下に重合させて、オルガノシロキサンの重量平均分子量の少なくとも2倍、あるいは少なくとも20倍、あるいは少なくとも200倍の重量平均分子量を有するポリオルガノシロキサンを生成させる。
【0070】
酸触媒は、乳化された混合物中で、界面活性剤、成分(B')の酸形態である。酸触媒の濃度は、乳化された混合物中の界面活性剤の少なくとも10モル%がスルホン酸として存在するようなものである。乳化された混合物中の界面活性剤が、全て塩として、または塩および10モル%未満のスルホン酸を含む混合物として存在する場合、酸を、一般に塩の少なくとも一部分を対応するスルホン酸に変換するために十分な量において乳化された混合物に添加する。酸触媒の例には、限定しないが、硫酸、塩酸、リン酸などの無機酸;ならびに蟻酸、酢酸、およびクエン酸などの有機酸が含まれる。
【0071】
重合反応は、懸濁重合に適する任意の標準容器中で実施することができる。この容器は、一般に撹拌または混合などの掻き混ぜ手段を備えている。
【0072】
この重合は、一般に5〜75℃、あるいは5〜40℃、あるいは5〜25℃の温度において実施される。
【0073】
重合時間は、オルガノシロキサンの構造、反応温度、およびポリオルガノシロキサンの所望の分子量を含む、幾つかの因子に依存する。重合は、一般に、屈折率検出器およびポリスチレン標準を使用するゲル浸透クロマトグラフィーによって求められる、オルガノシロキサンの重量平均分子量の少なくとも2倍、あるいは少なくとも20倍、あるいは少なくとも200倍の重量平均分子量を有するポリオルガノシロキサンを生成するために十分な時間実施される。例えば、重合時間は、一般に2〜72時間、あるいは6〜48時間、あるいは8〜48時間である。
【0074】
重合が、所望の重量平均分子量を有するポリオルガノシロキサン生成した場合、酸触媒を中和して、重合反応を停止する。酸触媒は、重合反応に塩基を添加することによって中和することができる。塩基の例には、限定しないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、および酢酸カリウムなどの無機塩基;ならびにトリエタノールアミンなどの有機塩基が含まれる。
【0075】
上に述べたように、シリコーンエマルジョンを調製する方法の段階(i)において、(A')、(B')、および(C)を含む混合物は、さらに少なくとも1つのケイ素結合加水分解性基を有する少なくとも1つのオルガノシランを含むことができる。あるいは、シリコーンエマルジョンを調製する方法は、さらに、段階(i)の後、および段階(ii)の前に、乳化された混合物を、少なくとも1つのケイ素結合加水分解性基を有する少なくとも1つのオルガノシランにより処理する段階を含むことができ、ここで、このオルガノシランは上に記載され、例示された通りである。
【0076】
本発明のシリコーンエマルジョンは、スキンクリーム;ファンデーション;アイシャドウ;ボディウォッシュなどの化粧品組成物;ならびにシャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント配合、セットローション、ブロースタイリング品、ヘアスプレー、泡タイプスタイリング剤、ゲルタイプスタイリング剤、ヘアリキッド、ヘアトニックス、ヘアクリーム、ヘア成長剤、ヘア栄養剤、および染毛剤などのヘアケア化粧品中の成分として使用することができる。
【0077】
本発明による化粧品成分は、シリコーンエマルジョン、および場合によって化粧品組成物中のその配合安定性を改善するために1つまたは複数の添加剤を含む。添加剤の例には、限定しないが、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、および防錆剤が含まれる。
【0078】
ノニオン性界面活性剤の例には、限定しないが、エチレングルコール脂肪酸エステル、ポリエチレングルコール脂肪酸エステル、プロピレングルコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングルコール脂肪酸エステル、グルコール脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、グルコシド誘導体、グリセリンアルキルエーテル脂肪酸エステル、トリメチロールプロパンオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸アミド、アルキロールアミド、アルキルアミン酸化物、ラノリンおよびその誘導体、ヒマシ油誘導体、硬化ヒマシ油誘導体、ステロールおよびその誘導体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキロールアミド、ポリオキシエチレンジエタノールアミン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレントリメチロールプロパン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン多価アルコールエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびスクロース脂肪酸エステルが含まれる。
【0079】
アニオン性界面活性剤の例には、限定しないが、ジエタノールアミンN-アシル-L-グルタメート、トリエタノールアミンN-アシル-L-グルタメート、ナトリウムN-アシル-L-グルタメート、ナトリウムアルカンスルホネート、アンモニウムアルキル(12,14,16)スルフェート、トリエタノールアミン(1)アルキル(11,13,15)スルフェート、トリエタノールアミン(2)アルキル(11,13,15)スルフェート、トリエタノールアミンアルキル(12,14)スルフェート、トリエタノールアミンアルキルスルフェート溶液、ナトリウムアルキル(12,13)スルフェート、ナトリウムアルキルスルフェート溶液、ナトリウムイセチオネート、ナトリウムラクトステアレート、ジナトリウムウンデシレノイルアミドエチルスルホスクシネート、トリエタノールアミンスルホオレエート、ナトリウムスルホオレエート、ジナトリウムオレアミドスルホスクシネート、カリウムオレエート、ナトリウムオレエート、モルホリンオレエート、オレイルサルコシン、オレイルメチルタウリンナトリウム塩、カリウム含有石鹸ベース、カリウム石鹸ベース溶液、カリウム石鹸、カルボキシル化ポリオキシエチレントリドデシルエーテル、カルボキシル化ポリオキシエチレン;トリドデシルエーテルナトリウム塩(3E.O.)、トリエタノールアミンN-(硬化獣脂脂肪酸)-アシル-L-グルタメート、ナトリウムN-(硬化獣脂脂肪酸)-アシル-L-グルタメート、ナトリウム(硬化ヤシ油脂脂肪酸)グリセリルスルフェート、ナトリウムジウンデシレノイルアモドエチルスルホスクシネート、ナトリウムスルホステアレート、カリウムステアレート、トリエタノールアミンステアレート、ナトリウムステアレート、ナトリウムN-ステアロイル-L-グルタメート、ジナトリウムステアロイル-L-グルタメート、ステアロイルメチルタウリンナトリウム塩、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート溶液、ジナトリウムポリオキシエチレンモノオレイルアミドスルホスクシネート(2E.O.)溶液、ジナトリウムポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミドスルホスクシネート(5E.O.)、ジナトリウムラウリルスルホスクシネート、ジエタノールアミドセチルスルフェート、ナトリウムセチルスルフェート、石鹸ベース、ナ
トリウムセトステアリルスルフェート、トリエタノールアミントリデシルスルフェート、カリウムパルミテート、ナトリウムパルミテート、パルミトイルメチルタウリンナトリウム塩、ヒマシ油脂肪酸のナトリウム塩の溶液(30%)、アンモニウムポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフェート(3E.O.)溶液、ジエタノールアミンポリオキシエチレンアルキル(12,13);エーテルスルフェート(3E.O.)溶液、トリエタノールアミンポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフェート(3E.O.)溶液、トリエタノールアミンポリオキシエチレンアルキル(11,13,15)エーテルスルフェート(1E.O.)、トリエタノールアミンポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテルスルフェート(3E.O.)、ナトリウムポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフェート(3E.O.)溶液、ナトリウムポリオキシエチレンアルキル(11,13,15)エーテルスルフェート(1E.O.)、ナトリウムポリオキシエチレンアルキル(11,15)エーテルスルフェート(3E.O.)、ナトリウムポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテルスルフェート(3E.O.)、ナトリウムポリオキシエチレンアルキル(12,14)エーテルスルフェート(3E.O.)、ナトリウムポリオキシエチレンアルキル(12,15)エーテルスルフェート(3E.O.)、ジナトリウムポリオキシエチレンアルキル(12,14)スルホスクシネート(7E.O.)、ナトリウムポリオキシエチレンウンデシルエーテルスルフェート、ナトリウムポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルスルフェート溶液、アンモニウムポリオキシエチレンオレイルエーテルスルフェート、ジナトリウムラウリルポリオキシエチレンスルホスクシネート、ナトリウムポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルスルフェート、ナトリウムポリオキシエチレンペンタデシルエーテルスルフェート、トリエタノールアミンポリオキシエチレンミリスチルエーテルスルフェート、ナトリウムポリオキシエチレンミリスチルエーテルスルフェート、ナトリウムポリオキシエチレンミリスチルエーテルスルフェート(3E.O.)、ナトリウムポリオキシエチレンラウリルエーテルアセテート(16E.O.)溶液、アンモニウムポリオキシエチレンラウリルエーテルスルフェート(2E.O.)、トリエタノールアミンポリオキシエチレンラウリルエーテルスルフェート、ナトリウムポリオキシエチレンラウリルエーテルスルフェート、ジエタノールアミンミリスチルスルフェート、ナトリウムミリスチルスルフェート、カリウムミリステート、ナトリウムN-ミリストイル-L-グルタメート、ナトリウムミリストイルメチルアミノアセテート、ミリストイルメチル-β-アラニンナトリウム塩溶液、ミリストイルメチルタウリンナトリウム塩、薬用石鹸、マグネシウム-トリエタノールアミンココアルキルスルフェート、トリエタノールアミンN-ココエートアシル-L-グルタメート、ナトリウムN-ココエートアシル-L-グルタメート、ナトリウムヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホネート、カリウムココエート、カリウムココエート溶液、ナトリウムN-ココエート-タロエートアシル-L-グルタメート、サルコシンココエート、サルコシントリエタノールアミンココエート、サルコシンナトリウムココエート、トリエタノールアミンココエート、トリエタノールアミンココエート溶液、ナトリウムココエート、ナトリウムメチルアラニンココエート、ナトリウムメチルアラニンココエート溶液、カリウムメチルタウリンココエート、ナトリウムメチルタウリンココエート、ナトリウムラウリルアミノジプロピオネート、ナトリウムラウリルアミノジプロピオネート溶液(30%)、ナトリウムラウリルスルホアセテート、ナトリウムラウリルベンゼンスルホネート、ラウリル硫酸、アンモニウムラウリルスルフェート、カリウムラウリルスルフェート、ジエタノールアミンラウリルスルフェート、トリエタノールアミンラウリルスルフェート、ナトリウムラウリルスルフェート、マグネシウムラウリルスルフェート、モノエタノールアミンラウリルスルフェート、カリウムラウレート、トリエタノールアミンラウレート、トリエタノールアミンラウレート溶液、ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンラウレートミリステート、トリエタノールアミンラウロイル-L-グルタメート、ナトリウムN-ラウロイル-L-グルタメート、ラウロイルサルコシン、ラウロイルサルコシンカリウム塩、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン塩溶液、ラウロイルサルコシンナトリウム塩、ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム塩溶液、ラウロイルメチルタウリンナトリウム塩、およびラウロイルメチルタウリンナトリウム塩溶液が含まれる。
【0080】
pH調整剤の例には、限定しないが、塩酸、硫酸、リン酸、ジアンモニウムリン酸水素塩、ジナトリウムリン酸水素塩、ジカリウムリン酸水素塩、アンモニウム二リン酸水素塩、ナトリウム二リン酸水素塩、カリウム二リン酸水素塩、トリナトリウムホスフェート、トリカリウムホスフェート、酢酸、アンモニウムアセテート、ナトリウムアセテート、カリウムアセテート、クエン酸、ナトリウムシトレート、ジアンモニウムシトレート、ナトリウムカーボネート、カリウムカーボネート、アンモニウムカーボネート、ナトリウム炭酸水素塩、アンモニウム炭酸水素塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアおよびトリエタノールアミンが含まれる。
【0081】
防腐剤、防黴剤、および防錆剤の例には、限定しないが、安息香酸、アルミニウムベンゾエート、ナトリウムベンゾエート、イソプロピルメチルフェノール、エチルヘキサンジオール、塩化リゾチーム、クロルヘキシジン塩酸塩、オクチルフェノキシエタノール、オルトフェニルフェノール、過ホウ酸ナトリウム、感光性材料No.101、感光性材料No.201、感光性材料No.301、感光性材料No.401、クロルヘキシジングルコネート溶液、クレゾール、クロラミンT.クロルキシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシン、クロルヘキシジン、クロロブタノール、レゾルシンアセテート、サリチル酸、ナトリウムサリチレート、臭化ドミフェン、ピリチオン亜鉛、ピリチオン亜鉛溶液、ソルビン酸、カリウムソルベート、チアントール、チオキソロン、チモル、キラム、デヒドロ酢酸、ナトリウムデヒドロアセテート、トリクロロカルバニリド、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、イソブチルパラオキシベンゾエート、イソプロピルパラオキシベンゾエート、エチルパラオキシベンゾエート、ブチルパラオキシベンゾエート、プロピルパラオキシベンゾエート、ベンジルパラオキシベンゾエート、メチルパラオキシベンゾエート、ナトリウムメチルパラオキシベンゾエート、パラクロルフェノール、ナトリウムパラフェノールスルホネート(二水和物)、ハロカルバン、フェノキシエタノール、フェノール、ヘキサクロロファン、モノニトログアイアコール、モノニトログアイアコールナトリウム、ヨウ化パラジメチルアミノスチリルヘプチルメチルリアゾリニウム、ラウリルトリメチルアンモニウムトリクロロフェノキシド、オキシキノリンスルフェート、オキシキノリンホスフェート、およびレゾルシンが含まれる。
【0082】
他の添加剤の例には、限定しないが、アボカド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ;バター、ゴマ油、小麦胚芽油、サフラワー油、シアバター、カメ油、マグロ油、杏仁油、ヒマワリ油、葡萄種油、マカデミアナッツ油、ミンク油、卵黄油、木ロウ、ココナット油、バラの実油、硬化油、ならびに他の油および脂肪;深海スズキ油(orange roughy oil)、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、鯨蝋、ホホバ油、モンタン蝋、蜜蝋、ラノリンおよび他のワックス;流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、セレシン蝋、ミクロクリスタンワックス、スクアレン、および他の炭化水素;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オキシステアリン酸、リノレイン酸、ラノリン酸、合成脂肪酸、および他の高級脂肪酸;エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水素化ラノリンアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、および他のアルコール;コレステロール、ジヒドロコレステロール、フィトステロール、および他のステロール;エチルリノレート、イソプロピルミリステート、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ヘキシルラウレート、ミリスチルミリステート、セチルミリステート、オクチルドデシルミリステート、デシルオレエート、オクチルドデシルオレエート、ヘキシルデシルジメチルオクタノエート、セチルイソオクタノエート、セチルパルミテート、グリセリントリミリステート、グリセリントリ(カプリル-カプレート)、プロピレングリコールジオレエート、グリセリントリイソステアレート、グリセリントリイソオクタノエート、セチルラクテート、ミリスチルラクテート、ジイソステアリルマレート、および他の脂肪酸エステル;グリセリン、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ナトリウムd,1-ピロリドンカルボキシレート、ナトリウムラクテート、ソルビトール、ナトリウムヒアルロネート、および他の湿潤剤;カチオン性表面活性剤;ベタイン-タイプ、アミノ酸-タイプ、イミダゾリン-タイプ、レシチンおよび他の両性表面活性剤;酸化鉄および他の着色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、および他の白色顔料;マイカ、タルク、絹雲母、および他の皮膚色顔料;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン油、アミノ変性シリコーン油、および他のシリコーン油;脱塩水;カラギーナン、アルギン酸、Iゴムアラブル、トラガント、ペクチン、澱粉、キサンタンゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ナトリウムポリアクリレート、ポリエチレングリコール、および他の増粘剤、シリコーンサッカライド、シリコーンアクリルコポリマー、シリコーン樹脂、およびアクリルポリマーおよび他の皮膜形成剤、ならびに、さらに、UV吸収剤、抗菌剤、抗炎症剤、制汗剤、芳香剤、抗酸化剤、および噴射剤が含まれる。
【0083】
本発明の化粧品成分をヘアケア化粧品に使用する場合、化粧品成分は、前述の添加剤に加えて皮膜形成剤、不凍剤、油性成分、乳化剤、湿潤剤、ふけ防止剤、抗酸化剤、キレート剤、UV吸収剤、芳香剤、および着色剤などの特殊化した添加剤を含むことができる。
【0084】
皮膜形成剤の例には、限定しないが、(メタ)アクリルラジカル重合性モノマーのポリマー、およびシリコーン化合物とのこれらのコポリマー、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)、ポリ(N-メチルピロリドン)、フッ素含有有機基またはアミノ基によって変性されたシリコーン樹脂、非官能性シリコーン樹脂が含まれる。
【0085】
不凍剤の例には、限定しないが、エタノール、イソプロピルアルコール、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびグリセリンが含まれる。
【0086】
油性成分の例には、限定しないが、ミクロクリスタンワックス、パラフィンワックス、鯨蝋、密蝋、木ロウ、サトウキビワックス、および他のワックスまたはこれらの混合物、流動パラフィン、cc-オレフィンオリゴマー、スクアラン、スクアレン、および他の炭化水素油またはこれらの混合物、セタノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、硬化ヒマシ油由来のアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、および他の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、非置換もしくはヒドロキシ置換高級アルコールまたはこれらの混合物、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ヒドロステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、ヒマシ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、獣脂脂肪酸、および他の直鎖または分枝、飽和または不飽和、非置換またはヒドロキシ置換高級脂肪酸またはこれらの混合物、オリーブ油、ヤシ油、ナタネ油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ピーナッツ油、牛獣脂、水素化牛獣脂、ホホバ油、硬化ホホバ油、モノステアリン酸グリセリド、モノオレイン酸グリセリド、ジパルミチン酸グリセリド、5トリミリスチン酸グリセリド、モノオレイン酸グリセリド、オレイルオレエート、イソステアリルイソステアレート、パルミチルベヘネート、イソプロピルパルミテート、ステアリルアセテート、ジヒドロキシステアリン酸エステル、および他のエステル、直鎖または分枝または環式低分子量シリコーン油、アミノ変性シリコーン油、脂肪酸変性シリコーン油、アルコール変性シリコーン油、ポリエーテル変性シリコーン油、リン酸(ホスフェート)含有シリコーン油、フッソ変性アルキル含有シリコーン油、アルキル変性シリコーン油、エポキシ変性シリコーン油、および他のシリコーン油、高分子量シリコーン、溶剤に可溶な、室温において液体もしくは未精製ゴム状の、または熱可塑性特性を有するシリコーン樹脂、あるいはこれらの混合物が含まれる。このシリコーンは、好ましくはラテックス状であり、例えば、グリセリンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタンラウレートなどの通常使用される化合物を提案することができる。
【0087】
湿潤剤の例には、限定しないが、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール600、ナトリウムピログルタメート、およびグリセリンが含まれる。
【0088】
ふけ防止剤の例には、限定しないが、硫黄、セレニウムスルフェート、ピリジウム-1-チオール-N-酸化亜鉛、サリチル酸、2,4,4'-トリクロロ-2'-ヒドロキシジフェニルエーテル、および1-ヒドロキシ-2-ピリドン化合物が含まれる。
【0089】
抗酸化剤の例には、限定しないが、BHA、BHT、およびp-オリザノールが含まれる。
【0090】
キレート剤の例には、限定しないが、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、エタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸およびこれらの塩が含まれる。
【0091】
UV吸収剤の例には、限定しないが、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体;2-(2'25ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール誘導体;およびケイ皮酸エステルが含まれる。
【0092】
他の添加剤の例には、限定しないが、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、および他の多価アルコール;モノアルキルトリメチルアンモニウム塩;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウムなどのジアルキルジメチルアンモニウム塩および他の第四級アンモニウム塩;カチオン性表面活性剤;両性界面活性剤;スクアレン;ラノリン;パーフルオロポリエーテル;カチオン性ポリマーおよび他の接触感改良剤;プロピレングリコール;グリセリン;ソルビトールおよび他の湿潤剤;メチルセルロース;カルボキシビニルポリマー;ヒドロキシエチルセルロース;ポリオキシエチレングリコールジステアレート;エタノールおよび他の粘度調整剤;真珠箔剤;芳香剤;顔料;染料;噴射剤;ビタミン;髪栄養成分;ホルモンおよび他の薬剤;トリクロサン;トリクロロカルバンおよび他の抗菌剤;カリウムグリシリジネート;トコフェロールアセテートおよび他の抗炎症剤;ピリチオン亜鉛;オクトピロックスおよび他のふけ防止剤; メチルパラベン、ブチルパラベンおよび他の防腐剤;噴射剤ならびにEncyclopedia of Shampoo Ingredients (Micelle Press、1985)に列挙されている他の成分が含まれる。
【実施例】
【0093】
以下の実施例は、本発明のシリコーンエマルジョンおよび方法をよりよく例示するために提示するが、付属の特許請求の範囲中に正確に叙述した本発明を制限するものと考えるべきではない。別に示さない限り、実施例中に報告される全ての部および百分率は重量による。また、D4は、オクタメチルシクロテトライロキサンの略称である。実施例において、以下の方法および材料を使用した。
【0094】
<分子量および%D4の決定>
重合反応からの中和された一部(0.1g)を1オンスガラス管壜にいれた。エチレングリコール(10g、組織学的グレード)およびトルエン(99.8%、HPLCグレード)10gを管壜に添加し、内容物を実験室ボルテックスミキサーを使用して、45〜60秒間完全に混合した。次いで、この混合物をInternational Equipment Company Model HN-S遠心器を使用して、2600rpmにおいて20分間遠心分離した。次いで、トルエン相を、ゲル透過クロマトグラフィー用に集めた。
【0095】
クロマトグラフィー装置は、Waters515ポンプ、Waters717自動サンプラーおよびWaters2410示差屈折計からなった。分離を、PLgel5μm保護カラム(50mm×7.5mm)、次いで2つの(300mm×7.5mm)Polymer Laboratories PLgel5μm Mixed-Cカラム(200〜2,000,000の分子量分離範囲)により行った。分析を、溶出液として1.0mL/min.で流れるHPLCグレードトルエンを使用して実施し、カラムと検出器は、共に45℃であった。トルエン抽出物を濾過することなしにガラス自動サンプラー管壜に移した。注入体積50μLを使用し、データを25分間集めた。データ収集および分析を、ThermoLabSystems Atlas クロマトグラフィーソフトウェアおよびPolymer Laboratories Cirrus GPCソフトウェアを使用して実施した。数平均および重量平均分子量を、580〜1,300,000の分子量範囲を包含するポリスチレン標準を使用して作り出されたキャリブレーションカーブ(3rd order)に対して求めた。ピークの積分によって求められる%D4に対する報告された値は、トルエン抽出物中のシロキサンの総重量に基づいて、オクタメチルシクロテトラシロキサンの重量百分率を意味する。以下、表1〜3において、略称Mn,Mw,およびPDは、各々数平均分子量、重量平均分子量、および多分散性(Mw/Mn)を意味する。
【0096】
<粒径分析>
エマルジョン粒径を、CW380Version1.51aソフトウェアを備えたParticle Sizing Systems Nicomp 370 Submicron Particle Sizerによる動的光散乱法を使用して測定した。試料は、Kimble6×50mmボロシリケート ディスポーザブル培養管中で測定した。試料を200〜400kHzの強度が達成されるまで希釈した。試料データを5分間収集した。全ての粒径測定値は、この装置によって得られた強度重み付粒径分布から得られた平均体積直径である。平均体積直径は、次式によって定義される:
【0097】
【数2】

【0098】
[式中、dvは、全体の母集団を形成する全ての粒子体積の平均体積直径であり、niは、中点直径diを有する群i中の粒子の数である。
【0099】
<乳化>
実施例中のエマルジョンは、ソニックプローブ上の0.5''チップを備えたFisher Scientific 550 Sonic Dismembratorを使用して調製した。
【0100】
(比較例1)
44560の重量平均分子量を有するヒドロキシ末端ブロックポリジメチルシロキサン(20g)、ポリジメチルシロキサンの1リットル当たり22.55ミリモルのSDSを含むドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の20%水溶液、および脱イオン水を混合することによって、混合物(40g)を調製した。界面活性剤溶液をポリジメチルシロキサンに添加した後に、脱イオン水を添加した。
【0101】
この混合物を10〜15秒間撹拌して、粗いエマルジョンを形成した。次いで、この粗いエマルジョンを、出力設定5において60秒間、ソニックディスメンブレーターにかけた。次いで、管壜に蓋をし、流水下で冷却した。先の音波処理および冷却手順をさらに5回繰り返した。
【0102】
シラノール末端ブロックポリジメチルシロキサン、SDS、および水を含む第2の混合物(40g)を調製し、上記のように音波処理した。次いで、2つのバッチを混合して、267nmの平均粒径を有する乳化混合を得た。
【0103】
エマルジョンの試料(15g)を撹拌棒を備えた2オンスガラス管壜中に入れた。この管壜をBrinkman MGW/Lauda Model RM 20 Temperature Controlled Water Bathの水中電磁撹拌機上に設置し、内容物を5℃において平衡させた。
【0104】
平衡後に、SDSのモル数の2分の1を、対応する酸に変換するために十分な量の0.1M H2SO4を添加した。蓋をし、撹拌した試料を5℃で72時間保持し、この時間の間に、1、2、4、6、8、24、48、および72時間において0.5mLアリコートを取り出した。それぞれのアリコートを直ちに0.05M NaOHにより直ちに中和し、GPCによって分析にかけた。エマルジョン(それぞれ15g)の3つの追加の試料を使用して前の手順を25℃、45℃、および65℃の温度で繰り返した。分析結果を表1に示す。
【0105】
【表1】

【0106】
(比較例2)
SDSをメチルココイルタウレートナトリウムに置き換え、4560の重量平均分子量を有するヒドロキシ末端ブロックポリジメチルシロキサンを5060の重量平均分子量を有するヒドロキシ末端ブロックポリジメチルシロキサンに置き換える以外は、比較例1の方法に従ってシリコーンエマルジョンを25℃において調製した。この乳化された混合物は、301nmの平均粒径を有した。分析結果を表2に示す。
【0107】
【表2】

【0108】
(実施例1)
SDSをタウロコール酸ナトリウム (95%)に置き換え、4560の重量平均分子量を有するヒドロキシ末端ブロックポリジメチルシロキサンを5060の重量平均分子量を有するヒドロキシ末端ブロックポリジメチルシロキサンに置き換える以外は、比較例1の方法に従ってシリコーンエマルジョンを25℃において調製した。この乳化された混合物は、273nmの平均粒径を有した。分析結果を表3に示す。
【0109】
【表3】

【0110】
図1は、25℃において調製された、比較例1、比較例2、および実施例1のシリコーンエマルジョンについての、%D4対重量平均分子量のプロットを示す。図1において、略称SDS、SMCT、およびSTCは、それぞれドデシル硫酸トナトリウム、メチルココイルタウレートナトリウム、およびタウロコール酸ナトリウムを表す。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】3種の異なる界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム、メチルココイルタウレートナトリウム、およびタウロコール酸ナトリウム)を25℃において使用して調製されたシリコーンエマルジョンについての、ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量に対する、シロキサンの総重量に基づく%D4のプロットを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)10%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含むポリオルガノシロキサン;
(B)次式を有する界面活性剤;
【化1】

[式中、各R2は独立に-Hまたは-Fであり、R3は-H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、各R4は独立にR3または-(CH2CH2O)mR3(ここで、mは1から20である)であり、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである];および
(C)水
を含むシリコーンエマルジョン。
【請求項2】
成分(A)のポリオルガノシロキサンが、50,000から5,000,000の重量平均分子量を有する、請求項1に記載のシリコーンエマルジョン。
【請求項3】
成分(A)が、3.5%(重量/重量)以下の環式オルガノシロキサン四量体を含む、請求項1に記載のシリコーンエマルジョン。
【請求項4】
成分(B)が、タウロコール酸の塩である、請求項1に記載のシリコーンエマルジョン。
【請求項5】
成分(B)の濃度が、成分(A)の100重量部当たり0.1から50重量部である、請求項1に記載のシリコーンエマルジョン。
【請求項6】
請求項1に記載のシリコーンエマルジョンを含む化粧品成分。
【請求項7】
ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、および防錆剤から選択された添加剤をさらに含む、請求項6に記載の化粧品成分。
【請求項8】
皮膜形成剤、不凍剤、油性成分、乳化剤、湿潤剤、ふけ防止剤、抗酸化剤、キレート剤、紫外線吸収剤、芳香剤、および着色剤から選択された添加剤をさらに含む、請求項6に記載の化粧品成分。
【請求項9】
シリコーンエマルジョンを調製する方法であって、
(i)(A')式HO(R12SiO)nH(ここで、各R1は独立にヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、nはオルガノシロキサンが92から100,000の重量平均分子量を有するような値を有する)を有するオルガノシロキサン;(B')次式を有する界面活性剤
【化2】

[式中、各R2は独立に-Hまたは-Fであり、R3は-H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、各R4は独立にR3または-(CH2CH2O)mR3(ここで、mは1から20である)であり、Xは-OHまたは-O-M(ここで、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンである)である];および(C)水を含む混合物を乳化する段階と、
(ii)前記乳化混合物のオルガノシロキサンを、酸触媒の存在下で重合して、オルガノシロキサンの重量平均分子量の少なくとも2倍の重量平均分子量を有するポリオルガノシロキサンを生成する段階と、
(iii)前記酸触媒を中和する段階と
を含む方法。
【請求項10】
成分(B')が、タウロコール酸、タウロコール酸の塩、またはこれらの混合物から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
段階(i)の混合物が、少なくとも1つのケイ素結合加水分解性基を有する、少なくとも1つのオルガノシランをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
段階(i)の後、および段階(ii)の前に、前記乳化混合物を、少なくとも1つのケイ素結合加水分解性基を有する少なくとも1つのオルガノシランにより処理する段階をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
200から3,000nmの粒径を生成するのに十分な時間、段階(ii)の混合物を乳化させる、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
ポリオルガノシロキサンが、オルガノシロキサンの重量平均分子量の少なくとも20倍の重量平均分子量を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
請求項9に記載の方法により調製されたシリコーンエマルジョン。

【図1】
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【公表番号】特表2008−535957(P2008−535957A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502059(P2008−502059)
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【国際出願番号】PCT/US2006/009580
【国際公開番号】WO2006/102010
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(596012272)ダウ・コーニング・コーポレイション (347)
【Fターム(参考)】