説明

チエノピリジンおよびフロピリジン系キナーゼ阻害薬

式(I)を有する化合物は、タンパク質チロシンキナーゼ類の阻害に有用である。本発明は、その化合物の製造方法、その化合物を含む組成物およびその化合物を用いる治療方法をも開示するものである。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物または該化合物の治療上許容される塩。
【化1】

[式中、
Xは、OおよびSからなる群から選択され;
Zは、CおよびNからなる群から選択され;
は、水素、アルケニル、アルコキシアルキニル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルケニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキニル、アルキル、アルキニル、アリール、アリールアルケニル、アリールアルキル、アリールアルキニル、アリールオキシアルキル、アリールオキシアルキニル、アリールスルファニルアルキル、アリールスルファニルアルキニル、アリールスルホニルオキシアルケニル、カルボキシ、カルボキシアルケニル、カルボキシアルキル、カルボキシアルキニル、シアノ、シアノアルケニル、シアノアルキル、シアノアルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルコキシアルキニル、シクロアルキルアルケニル、シクロアルキルアルキニル、ホルミルアルケニル、ホルミルアルキル、ハロ、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニルアルケニル、ヘテロアリールカルボニルアルキル、複素環、複素環アルケニル、複素環アルキル、複素環アルキルカルボニル、複素環アルキニル、複素環カルボニル、複素環カルボニルアルケニル、複素環カルボニルアルキル、複素環オキシアルケニル、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキニル、NR、(NR)アルケニル、(NR)アルキル、(NR)アルキニル、(NR)カルボニル、(NR)カルボニルアルケニル、(NR)カルボニルアルキル、(NR)カルボニルアルキニル、ニトロ、ニトロアルケニル、ニトロアルキルおよびニトロアルキニルからなる群から選択される;
は、非存在であるか、水素およびアルキルからなる群から選択され;
は、ハロ、アリール、ヘテロアリールおよび複素環からなる群から選択され;前記アリール、前記ヘテロアリールおよび前記複素環は、独立にアルコキシ、アルキル、アリール、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、LRおよびNRからなる群から選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていても良く;ただし、この3つの置換基のうちに少なくとも2個がLR以外であり;
Lは、O、(CHC(O)NR、NRC(O)(CH、NRSO、SONR、(CHN(R)C(O)N(R)(CH)および(CHN(R)C(S)N(R)(CHからなる群から選択され;mおよびnは独立に、0または1であり;各基は、それの右端がRに結合して描かれ;
は、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、複素環および複素環アルキルからなる群から選択され;
およびRは独立に、水素およびアルキルからなる群から選択され;
およびRは独立に、水素、アルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルファニルアルキル、アルキルスルホニル、アリール、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルコキシカルボニルアルキル、アリールアルキル、アリールカルボニル、アリールスルホニル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ホルミルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールスルホニル、複素環、複素環アルキル、複素環アルキルカルボニル、複素環カルボニル、複素環スルホニル、ヒドロキシアルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキル、(NR)アルキルカルボニル、(NR)カルボニルおよび(NR)カルボニルアルキルからなる群から選択され;前記アリール、前記アリールアルコキシカルボニルのアリール部分、前記アリールアルコキシカルボニルアルキル、前記アリールアルキル、前記アリールカルボニルおよび前記アリールスルホニル、前記シクロアルキル、前記シクロアルキルアルキルのシクロアルキル部分、前記ヘテロアリール、前記ヘテロアリールアルキルおよび前記ヘテロアリールカルボニルのヘテロアリール部分、前記複素環、ならびに前記複素環アルキルおよび前記複素環カルボニルの複素環部分は、独立にアルケニル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキル、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ニトロ、NR、(NR)アルキル、(NR)アルキルカルボニル、(NR)カルボニル、(NR)カルボニルアルキル、オキソおよびスピロ複素環からなる群から選択される1個、2個、3個、4個または5個の置換基でさらに置換されていても良く;前記アリールおよび前記アリールアルキルのアリール部分は、独立にアルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ニトロおよびオキソからなる群から選択される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていても良く;
およびRは独立に、水素、アルコキシ、アルキル、アリール、カルボキシアルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ヘテロアリール、複素環、複素環アルキル、ヒドロキシアルコキシアルキル、ヒドロキシアルキルおよび(NR)アルキルからなる群から選択され;前記アリール、前記ヘテロアリールおよび前記複素環は、独立にアルケニル、アルコキシ、アルキル、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシおよびニトロからなる群から選択される1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されていても良く;
およびRは独立に、水素およびアルキルからなる群から選択される。]
【請求項2】
がハロ、ヘテロアリールおよび複素環からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
がアリールである請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
がアリールであり、該アリールは未置換であるか独立にアルコキシ、アルキル、アリール、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルおよびNRからなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されている請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
がアリールであり、該アリールは、LRで置換されており、独立にアルコキシ、アルキル、アリール、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルおよびNRからなる群から選択される1個または2個の別の置換基で置換されていても良い請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
LがOである請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
が、複素環アルケニル、複素環カルボニルアルケニル、(NR)アルケニルおよび(NR)カルボニルアルケニルからなる群から選択される請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、水素、アルコキシカルボニルアルケニル、カルボキシアルケニル、ヘテロアリールおよびヒドロキシアルケニルからなる群から選択される請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
LがNRC(O)(CHおよびNRSOからなる群から選択される請求項5に記載の化合物。
【請求項10】
が(NR)アルケニルである請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
が、複素環アルケニル、複素環アルキルおよび(NR)カルボニルアルケニルからなる群から選択される請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
が、水素、アルコキシカルボニルアルケニル、カルボキシアルケニル、ホルミルアルケニルおよびヘテロアリールからなる群から選択される請求項9に記載の化合物。
【請求項13】
が、アルコキシアルキニル、アリールアルキニル、カルボキシアルキニル、シクロアルキルアルキニル、ハロ、ヘテロアリールアルキニル、複素環アルキル、複素環アルキニル、ヒドロキシアルキニルおよび(NR)アルキニルからなる群から選択される請求項9に記載の化合物。
【請求項14】
Lが(CHN(R)C(O)N(R)(CHである請求項5に記載の化合物。
【請求項15】
が、アルキニル、アリールアルキニル、アリールオキシアルキニル、アリールスルファニルアルキニル、シアノアルキニル、ヘテロアリールアルキニル、ヒドロキシアルキニルおよび(NR)アルキニルからなる群から選択される請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
が、アルコキシカルボニルアルケニル、カルボキシアルケニル、ヘテロアリールカルボニルアルケニル、複素環カルボニルアルケニルおよび(NR)カルボニルアルケニルからなる群から選択される請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
が、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される請求項14に記載の化合物。
【請求項18】
が、アルコキシカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、複素環アルキル、ヒドロキシアルキル、(NR)アルキルおよび(NR)カルボニルアルキルからなる群から選択される請求項14に記載の化合物。
【請求項19】
が、水素、ハロ、ニトロおよびNRからなる群から選択される請求項14に記載の化合物。
【請求項20】
(2E)−3−[4−アミノ−3−(3−フェノキシ−1−プロピニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−7−イル]−N−メチルアクリルアミドである化合物。
【請求項21】
N−{4−[4−アミノ−7−(3−ピリジニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−(3−メチルフェニル)尿素;
N−{4−[4−アミノ−7−(2−メトキシ−5−ピリミジニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]尿素;
N−{4−[4−アミノ−7−(5−ピリミジニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−(3−メチルフェニル)尿素;
N−(4−{4−アミノ−7−[3−(ジエチルアミノ)−1−プロピニル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N′−(3−メチルフェニル)尿素;
N−(4−{4−アミノ−7−[3−(メチルアミノ)−1−プロピニル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N′−(3−メチルフェニル)尿素;
N−{4−[4−アミノ−7−(3−ピリジニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素;
N−{4−[4−アミノ−7−(1H−インドール−5−イル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−(3−メチルフェニル)尿素;
N−{4−[4−アミノ−7−((1E)−3−{4−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−ピペラジニル}−1−プロペニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]−2−メトキシフェニル}−1−メチル−1H−インドール−2−カルボキサミド;
N−[4−(4−アミノ−7−{(1E)−3−[4−(アミノメチル)−1−ピペリジニル]−1−プロペニル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]−1−メチル−1H−インドール−2−カルボキサミド;
1−{(2E)−3−[4−アミノ−3−(3−メトキシ−4−{[(1−メチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]アミノ}フェニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−7−イル]−2−プロペニル}−4−ピペリジンカルボン酸;
N−{4−(4−アミノ−7−{(1E)−3−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−1−プロペニル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]−1−メチル−1H−インドール−2−カルボキサミド;
N−{4−アミノ−7−[(1E)−3−(4−アミノ−1−ピペリジニル)−1−プロペニル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}−2−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−インドール−2−カルボキサミド;
N−{4−[4−アミノ−7−(4−ピリジニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−(3−メチルフェニル)尿素;
N−{4−[4−アミノ−7−(3−ピリジニルエチニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−(3−メチルフェニル)尿素;および
N−[4−(4−アミノ−7−ピリジン−3−イルフロ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N′−(3−メチルフェニル)尿素
からなる群から選択される化合物。
【請求項22】
N−{4−[4−アミノ−7−(4−ピリジニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]尿素;
N−{4−[4−アミノ−7−(4−ピリジニル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N′−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素;
N−{4−アミノ−7−[(1E)−3−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−1−プロペニル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}−2−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−インドール−2−カルボキサミド;
(2E)−3−[4−アミノ−3−(2−メチル−1H−インドール−5−イル)チエノ[3,2−c]ピリジン−7−イル]−N−メチルアクリルアミド;および
N−[4−(4−アミノ−7−{(1E)−3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−1−プロペニル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)−2−メトキシフェニル]−1−メチル−1H−インドール−2−カルボキサミド
からなる群から選択される化合物。
【請求項23】
治療上許容される担体と組み合わせて請求項1に記載の化合物または該化合物の治療上許容される塩を含む医薬組成物。
【請求項24】
処置が必要と判断される患者での1以上のタンパク質キナーゼの阻害方法であって、その患者に対して治療上許容される量の請求項1に記載の化合物または該化合物の治療上許容される塩を投与する段階を有する方法。
【請求項25】
前記タンパク質キナーゼが、KDR、Ckit、CSF−1R、PDGFRβ、PDGFRα、Flt−1、Flt−3、Flt−4、Tie−2、Lck、Src、Fyn、Lyn、Blk、Hck、Fgr、CotおよびYesからなる群から選択される請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記タンパク質キナーゼがKDRおよびLckからなる群から選択される請求項25に記載の方法。
【請求項27】
患者における状態の治療方法であって、その患者に対して治療上有効量の請求項1に記載の化合物または該化合物の治療上許容される塩を投与する段階を有し、前記状態が、眼球状態、心血管状態、癌、クロウ−深瀬(POEMS)症候群、糖尿状状態、鎌状赤血球性貧血、慢性炎症、全身性紅斑、糸球体腎炎、関節滑膜炎、炎症性腸疾患、クローン病、関節リウマチ、骨関節炎、多発性硬化症、移植片拒絶反応、ライム病、敗血症、フォンヒッペル−リンダウ病、類天疱瘡、乾癬、ページェット病、腎嚢胞、線維症、サルコイドーシス、肝硬変、甲状腺炎、粘度亢進症候群、オスラー−ウェーバー−ランジュ症候群、慢性閉塞性肺疾患、喘息または火傷、外傷、放射線照射後の浮腫、卒中、低酸素症、虚血、卵巣過剰刺激症候群、子癇前症、機能性子宮出血、子宮内膜症、または単純疱疹、帯状疱疹、ヒト免疫不全ウィルス、パラポックスウイルス、原虫による感染、ならびにトキソプラスマ症からなる群から選択される方法。
【請求項28】
前記状態が癌である請求項27に記載の方法。

【公表番号】特表2006−528646(P2006−528646A)
【公表日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521305(P2006−521305)
【出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/024003
【国際公開番号】WO2005/010009
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】