説明

ディスクブレーキ

【課題】良好な機械効率を確保することができるディスクブレーキを提供する。
【解決手段】 第2減速ギヤ43に一体に形成された、複数のラチェット歯43Cと、ラチェット歯43Cとの係合により第2減速ギヤ43の回転を規制するレバー54と、ガイド80とを有した回転規制機構34Aを備え、ガイド80(レバー部材)は、第1減速ギヤ60(他方の回転部材)がピストン12の推進を解放する方向に回転したときに第1の位置から第2の位置に移動されて係止解除位置とされ、第1減速ギヤ60がピストン12を推進する方向に回転したとき第2の位置から第1の位置に移動されて係止位置とされる。上記構成の回転規制機構34Aが、駐車ブレーキ機能を達成するためのブレーキ力の自己保持を行うので、従来技術が採用するウォーム減速機がブレーキ力の自己保持を担う場合に比して、機械効率を向上でき、ひいては省エネ化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の制動に用いられるディスクブレーキに関する。
【背景技術】
【0002】
ディスクブレーキでは、駐車ブレーキ機能を達成するためのブレーキ力の自己保持をウォーム減速機に持たせるように構成される場合がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−177532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、ブレーキ力の自己保持をウォーム減速機が担っているため、機械効率が悪いという問題がある。
本発明は、良好な機械効率を確保することができるディスクブレーキを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、ディスクを挟んでその両側に配置される一対のパッドと、前記一対のパッドのうち少なくとも一方をディスクに押し付けるピストンと、該ピストンが接触状態で移動可能に納められるシリンダを有して該シリンダヘの液圧供給により前記ピストンを推進するキャリパ本体と、前記キャリパ本体に設けられる電動モータと、前記キャリパ本体に設けられ、前記電動モータの回転に基づいて前記ピストンを推進し、推進した該ピストンを駐車制動位置に保持させる駐車ブレーキ機構とを備えたディスクブレーキにおいて、前記駐車ブレーキ機構は、前記電動モータによる回転を増力する減速機構と、該減速機構の回転を直動に変換する回転直動変換機構と、前記減速機構の前記ピストンの戻し方向の回転を規制する回転規制機構と、を有し、前記減速機構は、前記モータからの入カを受けて互いに逆方向に回転する少なくとも一対の回転部材を有して、一対の回転部材のうち他方の回転部材は、一方の回転部材の接線方向に移動可能に軸支されてなり、前記回転規制機構は、前記一方の回転部材に設けられた爪車と、該爪車に対して一端側が係止位置および係止解除位置に回転可能とされると共に、前記他方の回転部材を軸支し、該軸支位置が前記爪車の接線方向の所定範囲において第1の位置と第2の位置とに移動可能とされたレバー部材と、前記レバー部材の一端側を前記爪車から係止解除する方向に付勢する付勢手段と、を有し、前記レバー部材は、前記他方の回転部材が前記ピストンの推進を解放する方向に回転したときに前記第1の位置から前記第2の位置に移動されて係止解除位置とされ、前記他方の回転部材が前記ピストンを推進する方向に回転したとき前記第2の位置から前記第1の位置に移動されて係止位置とされるように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、ディスクブレーキの機械効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態に係るディスクブレーキを示す断面図である。
【図2】図1の回転規制機構を同図右側から見た平面図である。
【図3】図1の第1減速ギヤ及び第1シャフト並びにその近傍に配置された部材を示す部分断面図である。
【図4】図1のディスクブレーキの作動を説明するための図であり、(1)はPKB解除状態、(2)はアプライ開始時の状態、(3)アプライ中の状態、(4)はPKB作動状態、(5)はリリース開始時の状態、(6)はリリース中の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態に係るディスクブレーキを図面に基づいて説明する。
図1及び図2に本発明の一実施形態に係るディスクブレーキ1を示す。図1、2において、2、3は車両の回転部に取付けられたディスクロータ1Aを挟んで両側に配置された一対のブレーキパッド、4はキャリパである。本ディスクブレーキ1は、キャリパ浮動型として構成されており、前記一対のブレーキパッド2、3およびキャリパ4は、車両のナックル等の非回転部に固定されたキャリア5に、ディスクロータ1Aの軸方向へ移動可能に支特されている。
【0009】
キャリパ4の主体であるキャリパ本体6は、車両内側のブレーキパッドであるインナパッド2に対向する基端側にシリンダ部7を、車両外側のブレーキパッドであるアウタパッド3に対向する先端側に爪部8をそれぞれ有している。シリンダ部7には、インナパッド2側を開口部となし、他端が底壁9により閉じられた有底のシリンダ10が形成されており、このシリンダ10内には、ピストンシール11を介して摺動可能にピストン12が内装されている。
【0010】
ピストン12は、ここではカップ形状をなし、その底部がインナパッド2に対向するようにシリンダ10内に収められている。このピストン12とキャリパ本体6の底壁9との間は液圧室13として画成されており、この液圧室13には、シリンダ部7に設けたポート(図示なし)を通じて、マスタシリンダなどの液圧源から液圧が供給されるようになっている。なお、ピストン12は、その底面に設けた凹部14にインナパッド2の背面に設けた凸部15を係合させることにより回り止めされている。また、ピストン12の底部とキャリパ本体6との間には、シリンダ10内への異物の進入を防ぐダストブーツ16が介在されている。
【0011】
パッド摩耗調整機構17は、調整ナット18(係合部材)及びプッシュロッド19を備えている。調整ナット18は、ピストン12内に回転可能に嵌合され、ピストン12側に形成されたテーパ状の摩擦面20に摩擦係合する摩擦面21を有しており、皿ばね22及びスラストベアリング23によって、摩擦面21がピストン12の摩擦面20に押圧されている。また、調整ナット18の先端部は、ピストン12の底部に形成された室24に摺動可能かつ気密的に嵌合されており、室24は、通路25及びダストブーツ16を介して大気に解放されている。
【0012】
プッシュロッド19は、一端部が調整ナット18に螺合し、他端部がリテーナ26によってシリンダ10の軸方向に移動可能に案内されて、その軸回りの回転が規制されており、コイルばね27のばね力がシリンダ10の底部側へ付与されることにより、回転直動変換機構としてのボール‐ランプ機構28の回転直動プレート29へ、スラストワッシャ30を介し押し付けられている。
調整ナット18とプッシュロッド19は多条ねじによって互いに螺合しており、回転及び直線移動の変換が相互に可能となっている。そして、多条ねじには、所定のビルトインクリアランスが設けられており、相対回転することなく、ビルトインクリアランスの分だけ相互に直線移動できるようになっている。なお、コイルばね27のばね力は、皿ばね22のばね力よりも大きくなっている。
【0013】
ボール‐ランプ機構28は、軸方向に移動可能、かつ、軸回りに回転可能に支持された回転直動プレート29と、シリンダ10の底壁9によって軸方向に支持され、かつ、ピン31によって回り止めされた固定プレート32とを備えている。回転直動プレート29および固定プレート32の互いの対向面には、複数の円弧状の傾斜されたボール溝29A、32Aが形成されており、ボール溝29A、32A間に、それぞれボール33(鋼球)が装入されている。そして、回転直動プレート29を回転させると、ボール溝29A、32A間をボール33が転動することにより、回転直動プレート29が軸方向及び回転方向に移動する。なおボール溝は、公知の技術のように傾斜を途中で変化させても良い。
【0014】
キャリパ4の液圧室13の底部側には、駐車ブレーキ機構34が配置されている。駐車ブレーキ機構34のハウジング35内には、回転規制機構34A、平歯多段減速機構37、が配置され、かつモータ38がハウジング35の外部より固定されている。
ボール‐ランプ機構28の回転直動プレート29に連結された駆動軸39は、液圧室13の底部をシール40によって気密的に貫通して、ハウジング35内へ延ばされている。駆動軸39の先端部には、第3減速ギヤ41がD穴よって回転不能に取り付けられ、また止め輪42によって軸方向に移動しないよう規制されている。
【0015】
平歯多段減速機構37は、モータ38のシャフト58に圧入されたピニオンギヤ59、ピニオンギヤ59に噛み合う大歯車60Aおよび小歯車60Bが一体に形成された第1減速ギヤ60、小歯車60Bに噛み合う大歯車43Aおよび小歯車43Bが一体に形成された第2減速ギヤ43、小歯車43Bに噛み合う歯車41Aが形成された第3減速ギヤ41から構成される。本発明による減速機は歯車の部品数が少なく、また樹脂や焼結材などで製造することができるため、低コスト化が可能である。
本実施形態では、第1減速ギヤ60が他方の回転部材を構成し、第2減速ギヤ43が一方の回転部材を構成している。
【0016】
第1減速ギヤ60および第2減速ギヤ43は、それぞれ第1シャフト62、第2シャフト63によって回転可能に支持されている。第2シャフト63は、ハウジング35およびカバー61によって固定されている。第1シャフト62はガイド80に支持され、かつ第1シャフト62の両端部はハウジング35およびカバー61に設けられた長穴35A、61Aにより移動可能に支持されている(図2に向かって左右方向。図1紙面表裏方向)。ガイド80は、ハウジング35およびカバー61によって、第1シャフト62の軸方向への移動を規制されている。
またハウジング35には、長穴35Aの長手方向(図2に向かって左右方向。図1紙面表裏方向)にガイド溝35Bが形成されており、ガイド80を案内している。これにより、第1減速ギヤ60、ガイド80は、第1シャフト62と長穴35A、61Aのすきま分だけ移動することができる。
【0017】
なお、ピニオンギヤ59、大歯車60A、小歯車60B、大歯車43Aはそれぞれインボリュート歯形であり、長穴35A、61Aによって第1減速ギヤ60が移動しても、歯車のかみ合い率は1以上、バックラッシはO以上を保つことができる。
モータ38は、電子制御装置であるECU70により駆動され、またECU70には、駐車ブレーキ(PKB)の作動(アプライ)及びその解除(リリース)を指示するべく操作されるPKBスイッチ71が接続されている。
【0018】
回転規制機構34Aは、第2減速ギヤ43に一体に形成された、複数のラチェット歯43Cと、ラチェット歯43Cとの係合により第2減速ギヤ43の回転を規制するレバー54と、前記ガイド80と、から大略構成される。ここで第2減速ギヤ43について、推力発生方向(図2において時計回り)へはレバー54の先端に形成されたツメ54Aを押し上げることで回転を許容するが、推力解除方向へはツメ54Aがラチェット歯43Cに係合し、回転が規制される。レバー54の他端には溝54Bが形成されており、溝54Bにはガイド80に固定されたピン81が摺動可能に嵌合している。レバー54の略中央部には支持ピン45が回転可能に係合しており、支持ピン45はハウジング35に固定されている。ここで、ガイド80を支持する第1シャフト62が長穴35A、61Aの左端に位置するときは、ツメ54Aはラチェット歯43Cと係合する位置となる(第1の位置、図4(2)参照)。同様に、長穴35A、61Aの右端に第1シャフト62が位置するときは、ツメ54Aはラチェット歯43Cから離れた位置にくるようになっている(第2の位置、図4(1)参照)。
本実施形態では、ラチェット歯43Cが爪車を構成し、ガイド80がレバー部材を構成している。
【0019】
ハウジング35にはばね案内ピン47が固定されており、ばね案内ピン47には、付勢手段としてのねじりばね56がセットされている。ねじりばね56の一端はハウジング35の当接面35Cによって支持され、もう一端はガイド80にかけられており、ガイド80が図2の右方向に付勢されている。したがって、リリース状態(モータ38に通電せず、またラチェット歯43Cとツメ54Aが係合していない状態)においては、ガイド80はツメ54Aとラチェット歯43Cが離間する第2の位置にある。
【0020】
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。まずディスクブレーキ1の液圧ブレーキとしての作動について説明する。
マスタシリンダ(図示せず)から液圧室13へ液圧を供給すると、ピストン12がピストンシール11を撓ませながら前進して、一方のブレーキパッド2をディスクロータ1Aに押圧し、その反力によってキャリパ4を移動させ、爪部8を介して他方のブレーキパッド3をディスクロータ1Aに押圧する。これにより、ブレーキパッド2、3によってディスクロータ1Aを挟みつけて制動力を発生させる。マスタシリンダからの液圧を解除すると、ピストンシール11の弾性によってピストン12が原位置まで後退して、制動が解除される。
また、ブレーキパッド2、3が摩耗してピストン12の移動量が大きくなると、ピストン12とピストンシール11との間に滑りが生じることによって、パッド摩耗調整機構17が機能しピストン12の原位置を移動させて、パッドクリアランスを一定に調整する。
【0021】
次に、図1〜4にて、駐車ブレーキ機構34の作動を説明する。
図4(1)はリリース(駐車ブレーキ解除)状態を示した図である。ここではねじりばね56の付勢により、ガイド80は第2の位置にあるため、レバー54のツメ54Aはラチェット歯43Cから離間している(係止解除位置)。アプライ(制動力付与)時は、PKBスイッチ71の操作あるいは車両側からの指令を受けたECU70によりモータ38を駆動し、平歯多段減速機構37、ボール‐ランプ機構28を作動させる。このとき、図4(2)のように、ピニオンギヤ59と大歯車60A間のトルク伝達、および小歯車60Bと大歯車43A間のトルク伝達により、第1減速ギヤ60に対し、それぞれ図4に向かって略左方向の力(白抜き矢印)が発生する。この力がねじりばね56の付勢力より大きくなると、第1減速ギヤ60はガイド80と共に第1の位置へ移動し、レバー54のツメ54Aはラチェット歯43Cと係合する位置(係止位置)にくる。
【0022】
さらにモータ38へ通電すると、図4(3)のように.レバー54のツメ54Aはラチェット歯43Cを乗り越えながら回転する。なお、乗り越え時には、ピニオンギヤ59と大歯車60A間のトルク伝達、および小歯車60Bと大歯車43A間のトルク伝達による力より大きな力がツメ54Aとラチェット歯43Cで発生する。本実施例では、レバー54に対する支持ピン45の位置を略中央としたが、ツメ54Aとラチェット歯43C間で発生する力を調整するため、位置(レバー比)を変更してもよい。
【0023】
必要な推力に達した後、モータ38への通電を減少させていくと、推力による反力が作用し、ボール‐ランプ機構28、平歯多段減速機構37は逆回転する。このため図4(4)のように、レバー54のツメ54Aとラチェット歯43Cが係合し、第2歯車43の減力方向への回転が規制され、アプライ動作が完了する。
なお、パッドの熱収縮などにより、アプライ完了後に推力が低下した際は、再度モータ38を推力発生方向へ駆動することで、リクランプ(増し締め)することができる。
【0024】
次にリリースさせる時は、PKBスイッチ71の操作あるいは車両側からの指令を受けたECU70により、モータ38を推力解除方向へ駆動する。このとき、ピニオンギヤ59と大歯車60A間のトルク伝達により、図4に向かって略右方向への力が発生する。一方、第2減速ギヤ43はレバー54のツメ54Aとラチェット歯43Cとの係合により回転できないので、図4(5)のように、第1減速ギヤ60はガイド80と共に第2の位置へ移動を開始する。さらにモータ38へ通電すると、図4(6)のように、レバー54のツメ54Aとラチェット歯43Cとの係合が外れ、第2減速ギヤ43は推力解除方向へ回転し、リリース動作が完了する。
【0025】
本実施形態は、上述したように、第2減速ギヤ43に一体に形成された、複数のラチェット歯43Cと、ラチェット歯43Cとの係合により第2減速ギヤ43の回転を規制するレバー54と、ガイド80とを有した回転規制機構34Aを備え、ガイド80(レバー部材)は、第1減速ギヤ60(他方の回転部材)がピストン12の推進を解放する方向(図4反時計方向)に回転したときに第1の位置から第2の位置に移動されて係止解除位置とされ〔図4(6)参照〕、第1減速ギヤ60がピストン12を推進する方向(図4時計方向)に回転したとき第2の位置から第1の位置に移動されて係止位置とされる〔図4(3)参照〕。上記構成の回転規制機構34Aが、駐車ブレーキ機能を達成するためのブレーキ力の自己保持を行うので、従来技術が採用するウォーム減速機がブレーキ力の自己保持を担う場合に比して、機械効率を向上でき、ひいては省エネ化を図ることができる。
【符号の説明】
【0026】
1…ディスクブレーキ、1A…ディスク(ディスクロータ)、2、3…ブレーキパッド、6…キャリパ本体、10…シリンダ、12…ピストン、28…ボール‐ランプ機構(回転直動変換機構)、34…駐車ブレーキ機構、34A…回転規制機構、37…平歯多段減速機構(減速機構)、38…モータ(電動モータ)、43…第2減速ギヤ(一方の回転部材)、56…ねじりばね(付勢手段)、60…第1減速ギヤ(他方の回転部材)、80…ガイド(レバー部材)、43C…ラチェット歯(爪車)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクを挟んでその両側に配置される一対のパッドと、
前記一対のパッドのうち少なくとも一方をディスクに押し付けるピストンと、
該ピストンが接触状態で移動可能に納められるシリンダを有して該シリンダヘの液圧供給により前記ピストンを推進するキャリパ本体と、
前記キャリパ本体に設けられる電動モータと、前記キャリパ本体に設けられ、前記電動モータの回転に基づいて前記ピストンを推進し、推進した該ピストンを駐車制動位置に保持させる駐車ブレーキ機構とを備えたディスクブレーキにおいて、
前記駐車ブレーキ機構は、前記電動モータによる回転を増力する減速機構と、該減速機構の回転を直動に変換する回転直動変換機構と、
前記減速機構の前記ピストンの戻し方向の回転を規制する回転規制機構と、を有し、
前記減速機構は、前記モータからの入カを受けて互いに逆方向に回転する少なくとも一対の回転部材を有して、一対の回転部材のうち他方の回転部材は、一方の回転部材の接線方向に移動可能に軸支されてなり、
前記回転規制機構は、
前記一方の回転部材に設けられた爪車と、
該爪車に対して一端側が係止位置および係止解除位置に回転可能とされると共に、前記他方の回転部材を軸支し、該軸支位置が前記爪車の接線方向の所定範囲において第1の位置と第2の位置とに移動可能とされたレバー部材と、
前記レバー部材の一端側を前記爪車から係止解除する方向に付勢する付勢手段と、を有し、
前記レバー部材は、前記他方の回転部材が前記ピストンの推進を解放する方向に回転したときに前記第1の位置から前記第2の位置に移動されて係止解除位置とされ、前記他方の回転部材が前記ピストンを推進する方向に回転したとき前記第2の位置から前記第1の位置に移動されて係止位置とされるように構成したことを特徴とするディスクブレーキ。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−75051(P2011−75051A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−228409(P2009−228409)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】