説明

デッキ構造

【課題】 根太上に配列されたデッキ材の両側面凹溝内に、連結金具の押さえプレートを上方から挿入したドライバーにより締め付ける簡単な操作で、根太とデッキ材とを、ネジの締め付け力を用いて、しっかりと圧着固定できるデッキ構造を提供する。
【解決手段】 両側面に凹溝4を設けたデッキ材2と根太1との間を、根太1に固定される受座プレート6と、デッキ材2の凹溝4内に係合される押さえプレート5とがネジ11により連結され、かつ、両プレート5,6間の間隔が屈曲可能なセパレータ12により保持された連結金具3によって連結固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物のテラスやバルコニーなどに用いられるデッキ構造、特に、建築廃材などの木粉とプラスチックとの混合材を原料として成形されるデッキ材を用いたデッキ構造の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、木粉とプラスチックとを原料とするデッキ材を用いるこの種のデッキ構造では、デッキ材を構成する木質成分が気温の寒暖や湿度による影響を受けて、収縮、膨張、膨潤し易いという性質があり、デッキ材が膨張、膨潤により変形して互いに密着した場合には、排水性が阻害されるという問題が生ずるので、デッキ材は予め施工の時点で相互に密着させずに、僅かながら隙間が保持できるように取付け施工される。
【0003】
このような事情から、この種のデッキ構造の基本形としては、根太の上面に、上端に水平方向に延びるフランジを設けた固定金具をネジ止めし、一方、デッキ材は、両側面に長さ方向に沿った凹溝を設けておいて、互いに隣接する左右のデッキ材の凹溝内へ前記固定金具のフランジの両側縁が係止されるように装着して、固定金具を介してデッキ材を根太に接続する構造が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−206276号公報
【特許文献2】特開2001−317121号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示されるデッキ構造は、根太上にデッキ材を固定するための固定部材を取付けるが、この固定部材は、断面U字形のスペーサの底部を根太へネジ止めするとともに、上縁にそれぞれ外側方向へ延出するフランジを設けて、これらのフランジがデッキ材の両側面に設けられた凹溝内に係止される。
【0006】
しかし、この固定部材の構造では、断面U字形スペーサの底部をネジで根太へ固定しても、U字形スペーサの底部と上方のフランジとの間の高さは一定なので、ネジによる締付け力は専らスペーサを根太に固定する手段として機能するだけで、上方のフランジをデッキ材の凹溝内へ圧着するための手段としては機能しない。そのため、フランジが単なる一枚の水平な板であると、このフランジが凹溝内で自由に動いてしまって、フランジによりデッキ材の凹溝を安定よく固定することができないという問題が生ずる。
【0007】
このような理由から、この固定部材ではフランジの外縁を断面鈎形に折り曲げることで係止部を形成し、この鈎形の係止部がデッキ材の凹溝内へ嵌り込むことで、デッキ材が固定部材に固定されるような構造としているが、この構造では、フランジの外縁を、デッキ材の凹溝内へ適正に係合できるような、精度のある鈎形に折り曲げる加工が必要とされて工程が複雑となり、コスト高となるという問題と、前記のように、デッキ材の固定手段としては、鈎形係止部がデッキ材の凹溝内に係止されるだけで、ネジの締め付け力は鈎形係止部に伝えられないので、デッキ材の固定手段としては強度性に欠けるとともにガタツキが発生するという問題が指摘される。
【0008】
一方、特許文献2に示されたデッキ構造では、根太上にデッキ材を固定するための固定具が取付けられていて、この固定具は、根太に挿通されるネジと、このネジの上端に設けられた円盤状のフランジとからなっており、このフランジの相対向する両縁部が隣接するデッキ材の側面の凹溝内に嵌め込まれた状態で、ネジの下端に螺着したナットを締め付けることで、デッキ材が根太に圧着固定される構造となっている。
【0009】
このデッキ構造では、デッキ材の凹溝内に嵌め込んだ固定具のフランジを、ネジの下端に螺着したナットで締め付けて、ネジの締め付け力を利用してデッキ材を根太へ圧着固定することができるが、ネジの締め付け力をデッキ材と根太との圧着手段に用いるためには、ネジの下端にナットを螺着してナットを根太に締め付けなければならず、ネジの下端は根太の下方へ突出していて、上方からはその位置を正しく確認することができないために、ナットをネジの下端へ螺着する作業に手間取るという問題と、螺着したナットを締め付けるための作業が行いにくく、適切な締め付け力が得られないという問題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、従来におけるこの種のデッキ構造の問題点を解消し、上下2枚の係止プレートの間をネジにより連結し、上方の係止プレートをデッキ材の側面凹溝内に装着した状態で、ネジを上方から挿入したドライバーにより締め付けることにより、簡単な操作で根太とデッキ材とを、ネジの締め付け力を用いて、しっかりと圧着固定でき、また、経年後のネジの弛みに対しても、デッキ材を取り外すことなく、各デッキ材の隙間の上からドライバーにより増し締めができるようにしたデッキ構造の提供を目的としたものである。
【0011】
本発明はそのための具体的手段として、根太上に、床面を構成する複数のデッキ材が間隔をおいて平行に配列され、デッキ材と根太とが連結金具を介して一体に連結されるデッキ構造であって、デッキ材は、両側面に前記連結金具の押さえプレートを係止するための長さ方向に沿った凹溝を備えており、連結金具は、根太に固定される中央部にネジ孔を設けた受座プレートと、デッキ材両側面の凹溝内に係止される押さえプレートとの間が、上方から挿通したネジにより連結され、連結金具の受座プレートと押さえプレートとの間に、前記ネジの締め付けにより屈曲可能なセパレータが設けられていることを特徴とする。
【0012】
このデッキ構造に用いられる根太としては、上面に連結金具の受座プレートを係止するための長さ方向に沿った凹溝を備えていることが好ましく、また、連結金具としては、受座プレートが、根太の前記凹溝内へ上方から落とし込める横幅と、凹溝内で回転することで凹溝内の両側縁内側に係止される長さとをもった長方形の板からなっていることが好ましい。
【0013】
一方、連結金具は、受座プレートが、根太の側面に配置されるブラッケトの垂直固定辺と直交する水平面からなっていて、前記垂直固定辺が根太にネジ止めされているような構造であってもよい。
【0014】
また、連結金具の受座プレートと押さえプレートとの間を保持するセパレータはプラスチックからなっていて、受座プレートのネジ孔の周囲に配置されたネジ貫通孔を有する基板と、この基板の両側から垂直に立ち上がる、ネジの太さより若干大きい横幅をもった左右一対の支持板とを備えていて、前記支持板の端部に突設した突片が、前記プレートにおけるネジ孔の周囲に開設した止め孔に係合されて、上下プレート間の間隔をセパレータの高さ位置に保持しているような構造が好ましい。
【発明の効果】
【0015】
このデッキ構造では、連結金具を、根太に固定される受座プレートと、デッキ材両側面の凹溝内に係止される押さえプレートとの間が、押さえプレートの上方から挿通して受座プレートのネジ孔へ螺着されるようなネジにより連結する構造としたので、押さえプレートをデッキ材の両側凹溝内へ係止して、この押さえプレートの上方に露呈するネジ頭部をネジ廻しにより回転すると、押さえプレートがネジにより締め付けられてデッキ材を根太へ圧着されるので、簡単な操作でデッキ材を根太に固定することができ、また、経年後のネジの弛みに対しても、デッキ材を取り外すことなく、各デッキ材の隙間の上からドライバーにより簡単に増し締めができる。
【0016】
連結金具は、押さえプレートと受座プレートとネジだけで構成すると、ネジの下端が受座プレートのネジ孔に螺着されていて、押さえプレートとは遊挿されて螺着されていないので、ネジに対して押さえプレートが自由に動いてしまい、取扱いにくいという問題があるが、押さえプレートと受座プレートとの間には、ネジの締め付けにより屈曲可能なセパレータが介挿されているので、押さえプレートと受座プレートとの間隔が常にこのセパレータにより規制されて、押さえプレートが勝手に動かず、従って、連結金具として扱いやすく、押さえプレートをデッキ材の凹溝内へ装着し易い構造とすることができる。
【0017】
押さえプレートと受座プレートとの間隔を規制するセパレータは、ネジの両側に配置される左右一対の支持板が、ネジの太さより若干大きい横幅を有しているので、受座プレートを根太に係止して、押さえプレートをデッキ材の凹溝内へ係止した時に、隣接する左右のデッキ材の側面が、セパレータにおける支持板の両側縁の横幅に規制されて、全てのデッキ材が支持板の横幅と同じ幅間隔に保持されることになる。また、支持板の横幅はネジの太さより若干大きいので、内側にあるネジが、左右のデッキ材の側面により圧迫されることがなく、ネジを常に回転し易い状態に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を実施するに際しては、デッキ材を固定するための根太として、上面に連結金具の下端係止辺の横幅を落とし込めるような横幅をもった凹溝を長さ方向に沿って設けておき、連結金具の受座プレートを上方から前記根太の凹溝内へ落とし込んで凹溝内で回転することにより、連結金具の受座プレートを凹溝の両側縁内側に係止できるようにし、連結金具の受座プレートをネジ止めすることなく根太に固定できるような構造とすることが好ましい。
【実施例】
【0019】
次に、本発明に係るデッキ構造を図面に示す実施例について説明すると、このデッキ構造は、図1に示すように、根太1と、この根太1の上面に間隔をおいて平行に配列されて床面を構成する複数のデッキ材2と、前記根太1に前記デッキ材2を連結固定するための連結金具3とから基本的に構成されている。
【0020】
デッキ材2は、木材、またはプラスチックからなるもの、または、廃材を利用した木粉とプラスチックとを混合した加工性、耐久性に優れた合成木材などからなっており、両側面の長さ方向に沿った中央位置にそれぞれ板厚の略3分の1程度の幅の凹溝4が設けられ、この凹溝4内に前記連結金具3の押さえプレート5が挿着されることで、隣接する一対のデッキ材2の相対向する側面2aが、所定の間隔W1をおいて根太1に取り付けられるように構成されている。
【0021】
この実施例で使用される根太1は、図6に示すうように、アルミ製の角材からなっていて、デッキ材2が配置されることになる上面1aには、連結金具3の受座プレート6を係止するための長さ方向に沿った凹溝7が設けられている。この凹溝7の開口幅W2は、連結金具3の受座プレート6を、その長さ方向が凹溝7の長さ方向と平行になるような向きにして凹溝7内へ上方から落とし込めるような大きさとなっていて、連結金具3の受座プレート6が凹溝7内に落とし込まれた後に、受座プレート6を凹溝7内で90度回転することで、受座プレート6の長さ方向に沿った両端部6aが凹溝7の両側縁7aの内側に係止されるように構成されている。
【0022】
図6に示すように、根太1の凹溝7は、内側に凹溝7の開口幅W2よりも広い間隔をおいて設けられた隔壁9と、これらの隔壁9の間を結ぶ底板10とからなる補強枠8が設けられるように構成されており、図6では、この補強枠8を有する凹溝7が根太1の四辺のうち一辺にだけ設けられた例を示しているが、この凹溝7は根太1の四辺に設けられるような構造としてもよい。
【0023】
一方、根太1とデッキ材2とを連結する連結金具3は、図2乃至図4に示すように、根太1に固定されるための受座プレート6と、デッキ材2の両側面の凹溝4に係止されるための押さえプレート5と、両方のプレート5,6間に挿通されるネジ11と、押さえプレート5と受座プレート6との間に挿通されたネジ11を締め付けることで、両方のプレート5,6を所定の間隔に保持するためのセパレータ12とから構成されている。
【0024】
図1乃至図7に示す実施例の連結金具3では、受座プレート6が、根太1の上面に設けられた幅W2を有する凹溝7内へ上方から落とし込めるような横幅と、長さ方向に沿った両側縁を下方へ直角に折り曲げた補強辺13とを備えた長方形の金属板からなっていて、中央部に前記ネジ11の下端を螺着するためのネジ孔14を有している。
【0025】
また、上方の押さえプレート5は、両側縁がデッキ材両側面2aの凹溝4内に係止されるような、前記受座プレート6の横幅よりも大きい長方形の金属板からなっていて、中央部にはネジ11を自由に通す挿通孔15が設けられており、このネジ挿通孔15に頭11aを上にしたネジ11が挿通され、ネジ11の下端が下方の受座プレート6のネジ孔14に螺着されている。
【0026】
一方、セパレータ12は、連結金具3の受座プレート6と押さえプレート5との間を所定の間隔に保持するためのもので、プラスチックからなっており、受座プレート6のネジ孔14の周囲に配置された環状の基板16と、この基板16の両側から垂直に上方へ立ち上がる左右一対の支持板17とを備えている。
【0027】
上記左右一対の支持板17は、図4に示すように、その横幅についてみると、ネジ11の太さより若干大きい横幅W3を有しており、また、図5に示すように、長さについては、デッキ材凹溝4の下縁4aからデッキ材下面2bまでの長さh1に、根太1の凹溝7の肉厚h2を加えた長さより若干大きい長さHからなっている。さらに、前記支持板17の上下両端に突片18,19が設けられており、これらの突片18,19が、受座プレート6と押さえプレート5のネジ孔14の周囲に開設した止め孔20,21に嵌め込まれて、支持板17が上下のプレート5,6間の所定の位置に安定よく保持されるようになっている。
【0028】
上記セパレータ12は、左右の支持板17が上下両プレート5,6間に挿着されたネジ11の両側位置に、ネジ11と平行して配列されるので、ネジ11を上方から締め付けると、上下両プレート5,6の間隔が収縮することに伴って支持板17が屈曲変形し、両プレート5,6に締め付け力に対する反力を伝える。
【0029】
デッキ材2の取付け施工に際しては、図1のように、根太1の上方にデッキ材2を直交するように配列し、図7に鎖線で示すように、連結金具3の受座プレート6を、その長さ方向が根太1の凹溝7の長さ方向と平行するような向きとして凹溝7内へ落とし込み、次いで連結金具3を実線と点線で示すように90度回転して、受座プレート6の長さ方向を根太凹溝7の長さ方向と交差させ、受座プレート6の両端部6aを凹溝7の両側縁内側7aに係止させる。
【0030】
図7のように、連結金具3の受座プレート6を凹溝7内へ落とし込む際に、誤って連結金具3を手から離して落としてしまっても、上方の押さえプレート5の横幅の方が受座プレート6の横幅よりも大きいので、連結金具3が根太の凹溝7を通して下方へ落下して紛失することはない。
【0031】
図1に示すように、受座プレート6を根太凹溝7内に係止した後、ネジ11を少し緩めておいて、連結金具3を根太凹溝7の長さ方向に沿って左側のデッキ材2の凹溝4の方向へ移動させ、その状態で押さえプレート5の片方の側縁5aをデッキ材凹溝4の上に楽に係合できるようにする。次いで、隣接する右側のデッキ材2を矢印の方向へ移動して、このデッキ材2の凹溝4へ前記連結金具3の押さえプレート5の他方の側縁5aを係合する。
【0032】
図1及び図5に示すように、押さえプレート5の両側縁5aが隣接する一対のデッキ材2のそれぞれの凹溝4内へ係止されると、先に受座プレート6を根太凹溝7内で90度回転したことにより、セパレータ12における左右の支持板17の横幅W3がデッキ材2の両側面2aと直交する向きに配置されることになる。そのため、左右のデッキ材2の両側面2aは、左右の支持板17の両側縁と接触して、支持板17を挟んだ位置で所定の幅間隔W1に保持されることになる。
【0033】
上記のように、左右のデッキ材2の両側面2aが左右の支持板17の両側縁と接触して、支持板17を挟んだ所定の幅間隔W1の位置に保持されると、左右の支持板17の横幅W3はネジ11の外径よりも大きいので、ネジ11が左右のデッキ材2の両側面2aと接触して回転を阻害されるということがなく、幅間隔W1に保持されたデッキ材両側面2aの上方から挿入したネジ廻し22により楽に回転でき、押さえプレート5をデッキ材凹溝4に具合よく圧着固定できる。そため、気温の変化による膨張・収縮に伴ったメンテナンスが必要となる場合に適切に対応することができる。
【0034】
図8乃至図9は別の実施例を示しており、この実施例は凹溝を備えていない根太31を使用する場合のものである。この場合には、根太31に連結金具を係止するための凹溝が設けられていないので、連結金具33は、受座プレート36が根太31の側面に配置されるブラッケト38の垂直固定辺39と直交する水平面からなっていて、前記垂直固定辺39が根太31の側面に止めネジ40を差し込むことにより固定支持されている。
【0035】
受座プレート36の両側には、垂直固定辺39との間に補強側板43が設けられているとともに、垂直固定辺39の背面には根太31の上面に係止される鈎型の案内板44が一体的に設けられていて、この案内板44の上面44aによりブラッケト38と連結金具33を根太31の側面の所定の高さ位置に保持し、かつ、根太31の長さ方向に沿ってデッキ材32の方向へスライドできるようになっている。なお、連結金具33の受座プレート36にはネジ孔37が設けられていて押さえプレート35との間にネジ45が挿着されていること、また、受座プレート36と押さえプレート3との間にセパレータ42が設けられる点については先の実施例の構成と同じである。
【0036】
この実施例の場合には、図8のように、いずれか一方のデッキ材例えば、左側のデッキ材32を根太31に固定した後、ラッケト38を案内板44により根太31の側面に吊り掛けた状態で前記デッキ材32の方向へスライドさせ、押さえプレート35の一方の側縁35aをデッキ材32の凹溝34内に係止する。
【0037】
この状態でブラッケト38の垂直固定辺39を止めネジ40により根太31に固定し、次いで、右側の隣接するデッキ材32を、矢印のようにデッキ材32の方向へ押し込んで、押さえプレート35の他方の側縁35aをデッキ材32の凹溝34内に係止する。そして、最後に、両デッキ材32の突き合わせ部上方から挿入したネジ廻し22によりネジ41を回転して、押さえプレート35を両方のデッキ材の凹溝34内へそれぞれ係止固定する。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係るデッキ構造は、第1の実施例のように、根太1に凹溝4が設けられている場合には、連結金具3の受座プレート6を凹溝4内へ落とし込んで、凹溝4内で90度回転するだけで簡単に根太1へ係合できるという便利さを有し、また、互いに付き合わされるデッキ材の両側面2aの間隔W1が、セパレータ12の支持板17の横幅に規制されることで全て均一な隙間間隔で施工できるという仕上がりの美麗さを有するで点で利用性が高く、信頼性の高いデッキ構造とすることができる。。
【0039】
また、押さえプレート5と受座プレート6とを連結するネジ11が、セパレータ12の支持板17の横幅内に保護されていて、デッキ材の両側面2aが完全に弛みなく接合されたとしても、ネジがデッキ材両側面2aと接触して、デッキ材両側面間に挟着されることがないので、ネジ11は隙間の上方から挿入したネジ廻しにより常に回転できる状態が維持され、補修・修理を簡単に行えるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係るデッキ構造の構成を示す斜視図。
【図2】このデッキ材構造に使用される連結金具の構造を示す斜視図。
【図3】図2のA−A線における断面図。
【図4】図2のB−B線における断面図。
【図5】隣接するデッキ材を根太上で連結金具により連結した状態の断面図。
【図6】本発明のデッキ材構造に使用される根太の端面図。
【図7】根太の凹溝に連結金具の受座プレート挿着する工程を示す平面図。
【図8】別の実施例としてのデッキ構造の構成を示す斜視図。
【図9】図8のC−C線における断面図。
【符号の説明】
【0041】
1、31:根太、
2、32:デッキ材、
3、33:連結金具、
4、34:凹溝、
5、35:押さえプレート、
6、36:受座プレート、
7:根太凹溝、
8:補強枠、
9:隔壁、
10:底板、
11、41:ネジ、
12、42:セパレータ、
13:補強辺、
14:ネジ孔、
15:ネジ挿通孔、
16:基板、
17:支持板、
18、19:突片、
20、21:止め孔、
22:ネジ廻し、
37:ネジ孔、
38:ブラッケト、
39:垂直固定辺、
40:止めネジ、
43:補強側板、
44:案内板、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
根太材上に、床面を構成する複数のデッキ材が間隔をおいて平行に配列され、デッキ材と根太とが連結金具を介して一体に連結されるデッキ構造であって、
デッキ材は、両側面に前記連結金具の押さえプレートを係止するための長さ方向に沿った凹溝を備えており、
連結金具は、根太に固定される中央部にネジ孔を設けた受座プレートと、デッキ材両側面の凹溝内に係止される押さえプレートとの間が、上方から挿通したネジにより連結され、
連結金具の受座プレートと押さえプレートとの間に、前記ネジの締め付けにより屈曲可能なセパレータが設けられていることを特徴とするデッキ構造。
【請求項2】
根太が、上面に連結金具の受座プレートを係止するための長さ方向に沿った凹溝を備えており、
連結金具の受座プレートが、根太の前記凹溝内へ上方から落とし込める幅と、凹溝内で回転することで凹溝内の両側縁内側に係止される長さの長方形板からなっている請求項1のデッキ構造。
【請求項3】
連結金具の受座プレートが、根太の側面に配置されるブラッケトの垂直固定辺と直交する水平面からなっていて、前記垂直固定辺が根太にネジ止めされている請求項1のデッキ構造。
【請求項4】
連結金具の受座プレートと押さえプレートとの間を保持するセパレータがプラスチックからなっていて、受座プレートのネジ孔の周囲に配置された環状の基板と、この基板の両側から垂直に立ち上がる、ネジの太さより若干大きい横幅をもった左右一対の支持板とを備えていて、前記支持板の端部に突設した突片が、前記プレートにおけるネジ孔の周囲に開設した止め孔に係合されて、上下プレート間の間隔をセパレータの高さ位置に保持している請求項1のデッキ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−63747(P2006−63747A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250441(P2004−250441)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(504470831)ハンディテクノ株式会社 (15)
【Fターム(参考)】