説明

データ通信システム及びデータ送信装置

【課題】使用者に応じたセキュリティレベルに基づいて、データの送信に係る機能に制限を加えることができると共に、セキュリティレベルが所定の閾値以上の使用者について、セキュリティ上安全な宛先へ送信することができるデータ通信システム及びデータ送信装置を提供する
【解決手段】LDAPサーバ5が、予め複数の宛先及び複数の使用者に夫々割り当てたセキュリティレベルを記憶する。使用者がLDAPサーバ5に認証された場合、ファクシミリ複合機1の制御部11が、通信部152を介してLDAPサーバ5より認証された使用者のセキュリティレベルを取得し、該セキュリティレベルの高/低に応じて、画像読取部12の表示を制限/緩和する。更に、前記セキュリティレベルが所定の閾値以上のときに、制御部11がLDAPサーバ5より使用者を受取人として宛先を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証機器と、該認証機器に対し通信可能に接続されて、前記認証機器に認証された使用者に応じて制限された機能を提供するデータ送信装置とを含むデータ通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写、プリント等の機能に各種通信機能を複合化させて、ファクシミリ通信及び電子メールの送受信を可能とする複合機が広く用いられている。複合機がスキャナ機能で読取ったデータは、記録紙への印刷及び電話回線を介したファクシミリ送信が可能であるほか、電子メールの添付ファイル等のデータとして、幅広くネットワークに対して発信することが可能となっている。
【0003】
一方、複合機の複写機能、プリント機能及びファクシミリ機能を除いて、一般の使用者には複合機の多彩な機能は十分に認知されているとは言えないのが実情であり、読取ったデータを安易に送信した場合には、宛先誤り又はデータの選択誤りにより、機密データが部外者に漏洩することが懸念される。
【0004】
これに対し、特許文献1では、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)認証された使用者が受取人を指定して、登録された宛先情報を自動的に取得する技術が開示されている。また、閉域接続等の発信規制により誤送信を防止する場合、緊急のとき又は特定の使用者に対して規制を解除する必要が生じたときに、パスワードで認証することにより、一時的に発信規制を解除する技術が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2007−49327号公報
【特許文献2】特開2004−104180号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、認証された使用者は、LDAPサーバから取得した全ての宛先への送信が可能であるため、宛先の取捨選択を誤って機密のデータを意図しない宛先に送信する可能性がある。また、特許文献2に開示された技術では、認証された使用者は、規制が解除されたときに誤送信する可能性がある。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、認証された使用者に応じて、予め記憶したセキュリティレベル及び宛先を取得することにより、セキュリティレベルが所定の閾値以上の使用者について、セキュリティ上安全な宛先へ送信することができるデータ通信システム及びデータ送信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明に係るデータ通信システムは、使用者を認証する認証手段、及び複数の受取人の宛先を記憶する第1記憶手段を備える認証機器と、該認証機器に対し通信可能に接続されており、前記認証機器により使用者が認証された場合、該使用者に応じた受取人の宛先を前記認証機器より取得する第1取得手段、及び取得した宛先へデータを送信する送信手段を備えるデータ送信装置とを含むデータ通信システムにおいて、前記認証機器は、複数の使用者に夫々割り当てたセキュリティレベルを記憶する第2記憶手段を備え、前記データ送信装置は、前記認証機器により使用者が認証された場合、認証された使用者のセキュリティレベルを前記認証機器より取得する第2取得手段を備え、前記第1取得手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが所定の閾値以上のときに、認証された使用者自身を受取人として宛先を取得するように構成してあることを特徴とする。
【0008】
第2発明に係るデータ通信システムは、前記データ送信装置は、データの送信に係る表示を行う表示手段と、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルの高/低に応じて、前記表示手段が行う表示を制限/緩和する制限手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
第3発明に係るデータ通信システムは、前記制限手段が行なう制限/緩和は、非表示/表示の切り替えであることを特徴とする。
【0010】
第4発明に係るデータ通信システムは、前記データ送信装置は、前記制限手段が表示を緩和している場合、該表示に係る操作を受け付ける受付手段を備え、前記表示手段は、前記受付手段が受取人の設定を受け付けるための表示を行うように構成してあり、前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記閾値以上である第2の閾値未満のときに、前記受取人の設定を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、前記第1取得手段は、前記受付手段が受取人の設定を受け付けたときに、前記認証機器より、設定された受取人の宛先を取得するように構成してあることを特徴とする。
【0011】
第5発明に係るデータ通信システムは、前記表示手段は、前記受付手段が宛先の設定を受け付けるための表示を行うように構成してあり、前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記第2の閾値以下である第3の閾値未満のときに、前記宛先の設定を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、前記送信手段は、前記受付手段が宛先の設定を受け付けたときに、設定された宛先へデータを送信するように構成してあることを特徴とする。
【0012】
第6発明に係るデータ通信システムは、前記データ送信装置は、宛先を登録する登録手段を備え、前記表示手段は、前記受付手段が前記登録手段に登録された宛先の選択を受け付けるための表示を行うように構成してあり、前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記第2の閾値以下である第4の閾値未満のときに、前記宛先の選択を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、前記送信手段は、前記受付手段が宛先の選択を受け付けたときに、選択された宛先へデータを送信するように構成してあることを特徴とする。
【0013】
第7発明に係るデータ送信装置は、使用者に応じた受取人の宛先を取得する第1取得手段と、取得した宛先へデータを送信する送信手段とを備えるデータ送信装置において、使用者のセキュリティレベルを取得する第2取得手段を備え、前記第1取得手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが所定の閾値以上のときに、前記使用者自身を受取人として宛先を取得するように構成してあることを特徴とする。
【0014】
第8発明に係るデータ送信装置は、データの送信に係る表示を行う表示手段と、前期第2受付手段が受け付けたセキュリティレベルの高/低に応じて、前記表示手段が行う表示を制限/緩和する制限手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
第9発明に係るデータ送信装置は、前記制限手段が行なう制限/緩和は、非表示/表示の切り替えであることを特徴とする。
【0016】
第10発明に係るデータ送信装置は、前記制限手段が表示を緩和している場合、該表示に係る操作を受け付ける受付手段を備え、前記表示手段は、前記受付手段が受取人の設定を受け付けるための表示を行うように構成してあり、前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記閾値以上である第2の閾値未満のときに、前記受取人の設定を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、前記第1取得手段は、前記受付手段が受取人の設定を受け付けたときに、設定された受取人の宛先を取得するように構成してあることを特徴とする。
【0017】
第11発明に係るデータ送信装置は、前記表示手段は、前記受付手段が宛先の設定を受け付けるための表示を行うように構成してあり、前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記第2の閾値以下である第3の閾値未満のときに、前記宛先の設定を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、前記送信手段は、前記受付手段が宛先の設定を受け付けたときに、設定された宛先へデータを送信するように構成してあることを特徴とする。
【0018】
第12発明に係るデータ送信装置は、宛先を登録する登録手段を備え、前記表示手段は、前記受付手段が前記登録手段に登録された宛先の選択を受け付けるための表示を行うように構成してあり、前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記第2の閾値以下である第4の閾値未満のときに、前記宛先の選択を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、前記送信手段は、前記受付手段が宛先の選択を受け付けたときに、選択された宛先へデータを送信するように構成してあることを特徴とする。
【0019】
第1及び第7発明にあっては、認証機器の第1記憶手段が予め使用者自身を含めた複数の受取人の宛先を、第2記憶手段が複数の使用者に夫々割り当てたセキュリティレベルを記憶し、データ送信装置が認証機器に対し通信可能に接続されている。
使用者が認証機器によって認証された場合、データ送信装置の第2取得手段が、認証機器より、認証された使用者のセキュリティレベルを取得し、取得されたセキュリティレベルが所定の閾値以上のときに、データ送信装置の第1取得手段が、認証機器より使用者自身を受取人として宛先を取得する。
これにより、使用者に割り当てられたセキュリティレベルが所定の閾値以上のときに、制限された宛先として使用者自身の宛先が、前記閾値未満のときは、例えば使用者より指定された受取人の宛先が、夫々認証機器よりデータ送信装置に取得されて、夫々取得された宛先へデータが送信される。
【0020】
第2及び第8発明にあっては、データ送信装置の表示手段が、データの送信に係る表示を行う。使用者が認証機器によって認証された場合、データ送信装置の第2取得手段が取得した使用者のセキュリティレベルの高/低に応じて、データ送信装置の制限手段が、前記表示手段が行う表示を制限/緩和する。
これにより、使用者に割り当てられたセキュリティレベルが高いほど、データ送信装置のデータの送信に係る表示が、例えば希薄表示(いわゆるグレーアウト表示)のように標準とは異なる表示に変更されて、該表示に係る機能が制限される。
【0021】
第3及び第9発明にあっては、データ送信装置の制限手段が、データ送信装置の表示手段が行う表示について、非表示/表示を切り替えることにより、表示手段が行う表示を制限/緩和する。
これにより、使用者に割り当てられたセキュリティレベルの高/低に応じて、データ送信装置のデータの送信に係る表示の非表示/表示が切り替わる。従って、使用者に割り当てられたセキュリティレベルが高いほど、データの送信に係る表示が非表示となって、例えば、表示されない画面に係る操作が制限される。
【0022】
第4及び第10発明にあっては、データ送信装置の受付手段は、データ送信装置の表示手段が行う表示のうち、制限手段によって緩和されている表示に係る操作を受け付ける。
使用者が認証機器によって認証された場合、データ送信装置の第2取得手段が取得した使用者のセキュリティレベルが第2の閾値未満のときに、前記受付手段が受取人の設定を受け付けるための表示を、前記制限手段が緩和する。そして、前記表示が緩和されている場合、前記受付手段が受取人の設定を受け付けたときに、データ送信装置の第1取得手段が、認証機器より、設定された受取人の宛先を取得する。
これにより、使用者は、割り当てられたセキュリティレベルが、前記閾値以上で第2の閾値以上の場合、使用者自身の宛先へのみ送信でき、前記閾値以上で第2の閾値未満の場合、使用者自身の宛先及び使用者が設定した受取人の宛先へ送信でき、前記閾値未満の場合、使用者が設定した受取人の宛先へ送信できる。従って、使用者自身の宛先以外に、誤って設定された受取人の宛先へ送信することを抑止することができる。
【0023】
第5及び第11発明にあっては、使用者が認証機器によって認証された場合、データ送信装置の第2取得手段が取得した使用者のセキュリティレベルが第3の閾値未満のときに、前記受付手段が宛先の設定を受け付けるための表示を、前記制限手段が緩和する。そして、前記表示が緩和されている場合、前記受付手段が宛先の設定を受け付けたときに、データ送信装置の送信手段が、設定された宛先へデータを送信する。
これにより、使用者は、割り当てられたセキュリティレベルが、第2の閾値未満で第3の閾値以上の場合、少なくとも使用者が設定した受取人の宛先へ送信でき、第2の閾値未満で第3の閾値未満の場合、少なくとも使用者が設定した受取人の宛先及び使用者が設定した宛先へ送信でき、第2の閾値以上の場合、使用者自身の宛先へのみ送信できる。従って、使用者自身の宛先以外に、誤って設定された受取人の宛先及び誤って設定された宛先へ送信することを抑止することができる。
【0024】
第6及び第12発明にあっては、データ送信装置の登録手段が複数の宛先を登録し、使用者が認証機器によって認証された場合、データ送信装置の第2取得手段が取得した使用者のセキュリティレベルが第4の閾値未満のときに、前記受付手段が宛先の選択を受け付けるための表示を、前記制限手段が緩和する。そして、前記表示が緩和されている場合、前記受付手段が宛先の選択を受け付けたときに、データ送信装置の送信手段が、選択された宛先へデータを送信する。
これにより、使用者は、割り当てられたセキュリティレベルが、第2の閾値未満で第4の閾値以上の場合、少なくとも使用者が設定した受取人の宛先へ送信でき、第2の閾値未満で第4の閾値未満の場合、少なくとも使用者が設定した受取人の宛先及び使用者が選択した宛先へ送信でき、第2の閾値以上の場合、使用者自身の宛先へのみ送信できる。従って、使用者自身の宛先以外に、誤って設定された受取人の宛先及び誤って選択された宛先へ送信することを抑止することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、使用者に割り当てられたセキュリティレベルが所定の閾値以上の場合、制限された宛先として使用者自身の宛先が認証機器より取得され、前記閾値未満の場合、例えば使用者より設定された受取人の宛先が認証機器より取得されて、夫々取得された宛先へデータが送信される。
従って、セキュリティレベルが所定の閾値以上の使用者について、セキュリティ上安全な宛先へ送信することができる。
【0026】
これにより、例えば仮のアカウントを有する使用者(GUEST)には低い利用権限(高いセキュリティレベル)を与えて、機密データの漏洩を防止することができ、セキュリティが向上する。また、使用者に割り当てられたセキュリティレベルが所定の閾値以上の場合、データ送信装置から一旦使用者自身のパーソナルコンピュータにデータを送信し、送信すべきデータを確認した後に、受取人へデータの送信を行うことで、送信すべきデータの誤り及び/又は宛先の誤りを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。本実施の形態では、データ送信装置がファクシミリ複合機であり、認証機器がLDAPサーバである場合を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るデータ送信装置の構成を示すブロック図である。図中1は、コンビニエンスストア、文房具点及びスーパーマーケット等の店舗に設置されているファクシミリ複合機であり、5は、通信ネットワークN1を介してファクシミリ複合機1に接続されたLDAPサーバである。
【0028】
ファクシミリ複合機1は、演算等を行うCPU及び一時的に発生した情報を記憶するRAMからなる制御部11を備えている。制御部11には、ハードディスク又は不揮発性のメモリからなる記憶部14、画像データから画像を形成して記録する画像形成部16、プログラム等の情報を記憶するROM17、ファクシミリ複合機1が行う処理を管理するための管理情報を記憶するメモリである管理部18、ファクシミリ通信を行うモデム部151、インターネット等の通信ネットワークに接続するための通信部152、及び他の機器を接続するためのインタフェース部153がバス接続されている。また、制御部11の入出力インタフェースには、原稿を走査して画像データを生成する画像読取部12及び操作を受け付けるための操作部13が接続されている。
制御部11は、ROM17に予め格納されている制御プログラムに従い、管理部18が記憶している管理情報を参照して、入出力制御及び演算等の処理を実行することにより、ファクシミリ複合機1の制御中枢として機能する。
【0029】
操作部13は、操作のために必要な情報を表示する液晶パネル及びLED等の表示部、並びに操作に係る情報を入力するためのタッチパネル134及びテンキー132(図2参照)等の入力部を有し、入力された情報は、制御部11によって受け付けられる。
記憶部14は、画像読取部12、モデム部151、通信部152、及びインタフェース部153が取り込んだ画像データを記憶するためのものである。
画像形成部16は、記憶部14より転送された画像データを一時的に記憶する画像メモリ161を有し、画像メモリ161に記憶された画像データより画像を形成して、記録用紙に記録する。
これにより、ファクシミリ複合機1は、原稿を複写する複写装置として動作する。
【0030】
モデム部151には、公衆回線網N2を介して外部のファクシミリ装置3、3・・3が接続されている。モデム部151は、画像読取部12が原稿を読取って生成した画像データを、外部のファクシミリ装置3、3・・3へファクシミリ通信により送信する。モデム部151は、また、外部のファクシミリ装置3、3・・3からファクシミリ通信により送信された画像データを受信する。受信された画像データは、画像形成部16が記録紙に出力する。
これにより、ファクシミリ複合機1は、原稿を送受信するファクシミリ装置として動作する。
【0031】
通信部152には、インターネット等の通信ネットワークN1を介して、外部のサーバ装置又はパーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置2、2・・2、ファクシミリ装置4、4・・4及びLDAPサーバ5が接続されている。通信部152は、画像読取部12で生成された画像データを、電子メールの添付ファイル又はFTP(File Transfer Protocol)の転送ファイルとして外部の情報処理装置2、2・・2へ、ファクシミリの画像データとして外部のファクシミリ装置4、4・・4へ、夫々送信する。外部の情報処理装置2、2・・2又はファクシミリ装置4、4・・4を指定する操作が受け付けられた場合、通信部152が、指定された装置から画像データを受信し、受信された画像データは、画像形成部16が記録紙に出力する。
これにより、ファクシミリ複合機1は、夫々メール送信装置又は画像データ送受信装置、インターネットファクシミリ装置、及びネットワークプリンタ装置として動作する。
【0032】
また、制御部11は、通信部152を介して、LDAPサーバ5へ使用者の認証、使用者のセキュリティレベルの取得及び受取人の検索を要求し、夫々の要求に対する応答として、使用者の認証結果、使用者のセキュリティレベル及び受取人の宛先(使用者自身の宛先を含む)を取得する。
【0033】
インタフェース部153には、PC又はメモリカード等の機器が接続される。インタフェース部153が、これに接続された機器より取り込んだ画像データは、画像形成部16が記録紙に出力し、モデム部151又は通信部152が、外部のファクシミリ装置3、3・・3、4、4・・4又は情報処理装置2、2・・2へ送信する。また、画像読取部12が原稿を読取って生成した画像データは、インタフェース部153が、これに接続されたPC又はメモリカード等の機器へ出力する。
これにより、ファクシミリ複合機1は、夫々プリンタ装置、ファクシミリ装置(又はインターネットファクシミリ装置)、メール送信装置、及びスキャナとして動作する。
【0034】
図2は、ファクシミリ複合機1の操作部13の外観を示す説明図である。操作部13には、スタートキー131a及び全解除キー131bからなる主キー131、テンキー132、プリンタキー133a、FAX/イメージ送信キー133b、コピーキー133c、ジョブ状況キー133d、ユーザー設定キー133e、並びに液晶からなるタッチパネル134が設けられている。
プリンタキー133a、FAX/イメージ送信キー133b、コピーキー133c及びジョブ状況キー133dは、夫々のキーに割り当てられた機能に係るGUI(グラフィカルユーザインタフェース)をタッチパネル134に表示させるためのキーである。ユーザー設定キー133eは、タッチパネル134での表示画面をユーザー設定画面へ移行させるためのキーである。
【0035】
使用者がファクシミリ通信、メール送信又はデータ送信により、画像データを送信する場合、FAX/イメージ送信キー133bを押下して、タッチパネル134より所定の入力を行うことにより、データの送信に先立って使用者の認証が行われる。
尚、使用者の認証は、ファクシミリ複合機1の電源投入時又はリセット時等の初期段階で実施するようにしてもよい。
【0036】
以下、図3乃至図10を用いて、使用者に割り当てられたセキュリティレベルにより、宛先の設定の受け付けに係る表示が制限されない場合について、ファクシミリ複合機1のデータの送信に係る表示の説明を行う。
図3は、使用者の認証を行う場合に表示される画面の説明図である。図2の「FAX/イメージ送信」キー133bが押下された場合、図3の使用者認証画面20がタッチパネル134に表示される。使用者は、使用者認証画面20において、「ログイン名」入力欄21及び「パスワード」入力欄22に、自己のログイン名及びパスワードを入力し、「OK」領域23を押下することにより、LDAPサーバ5へのログイン及びLDAPサーバ5による認証が行われる。本実施の形態では、通信ネットワークN1に接続されたLDAPサーバ5(NARA−LDAPサーバ)により、入力されたログイン名及びパスワードに基づいて、予め登録された使用者であるか否かが認証される。
【0037】
図4は、LDAPサーバ5により認証された場合に表示される画面の一例を示す説明図である。「user1」の名前を有する使用者が、図3の使用者認証画面20よりログインした場合、図4のイメージセンド画面25がタッチパネル134に表示される。この場合、LDAPサーバ5により認証された使用者「user1」のE-MAILアドレスが、イメージセンド画面25のヘッダー部26に表示される。また、「濃度」、「解像度」、「フォーマット」、「原稿」(サイズ)は、使用者によって予め登録された標準の設定値が自動的に設定される。
【0038】
図5は、アドレス帳を選択した場合に表示される画面の一例を示す説明図である。図4のイメージセンド画面25で「アドレス帳」領域27が押下された場合、図5のワンタッチキー画面30がタッチパネル134に表示される。使用者は、ワンタッチキー画面30において、「ワンタッチキー」領域31を押下することにより、ファクシミリ複合機1に登録された宛先を選択することができる。「グローバルアドレス検索」領域32は、LDAPサーバ5にアドレスの検索を要求する際に、検索の対象となる受取人を設定する画面へ遷移させるためのものである。
【0039】
図6は、アドレス入力を選択した場合に表示される画面の一例を示す説明図である。図4のイメージセンド画面25で「アドレス入力」領域28が押下された場合、図6のアドレス入力画面35がタッチパネル134に表示される。使用者は、アドレス入力画面35において、「英字」領域37a/「数字」領域37bの押下により表示切り替えされるソフトキー36を用いて、「E-MAILアドレス」入力欄38に、宛先として任意のメールアドレスを設定することができる。
【0040】
図7は、宛先の条件を割り当てる画面の一例を示す説明図である。図5のワンタッチキー画面30で「ワンタッチキー」領域31が押下された場合、図7の配信先選択画面40がイメージセンド画面25にオーバラップして表示される。同様に図6のアドレス入力画面35で「E-MAILアドレス」入力欄38に使用者が宛先としてメールアドレスを設定し「OK」領域39aを押下した場合、図7の配信先選択画面40がアドレス入力画面35にオーバラップして表示される。使用者は、配信先選択画面40において、「宛先送信」領域41、「CC配信」領域42又は「BCC配信」領域42の何れかを押下することにより、設定した宛先を「TO」、「CC」又は「BCC」の何れに割り当てるのかを選択することができる。
【0041】
図8は、印刷又は送信等のジョブを実行させた場合に、ジョブ履歴を参照する画面の一例を示す説明図である。図2の操作部13でジョブ状況キー133dが押下された場合、図8のジョブ履歴画面45がタッチパネル134に表示される。使用者は、ジョブ履歴画面45の下部に表示される「プリント」領域46、「E-MAIL/FTP」領域47、「ファクス」領域48又は「インターネットFAX」領域49を押下することにより、夫々のジョブ毎に処理状況又は処理結果を閲覧することができる。本実施の形態では、「ファクス」領域48が押下された場合の例を示している。
また、ジョブ履歴画面45右上の「予約/実行中」領域50a及び「完了」領域50bを押下することにより、夫々待機状態で処理待ちのジョブ及び処理済みのジョブを区別して閲覧することができる。
【0042】
図9は、ジョブ履歴の詳細を参照する画面の一例を示す説明図である。図8のジョブ履歴画面45で「詳細」領域51が押下された場合、図9の詳細ジョブ履歴画面55がタッチパネル134に表示される。これにより、使用者は、特定のジョブの処理状況又は処理結果を詳細に確認することができる。
【0043】
次に、図10乃至図13、及び上述した図5乃至図7を用い、使用者に割り当てられたL4乃至L1のセキュリティレベルにより、受取人の設定、宛先の設定及び宛先の選択の受け付けに係る表示が制限される場合の一例について、ファクシミリ複合機1のデータの送信に係る表示の説明を行う。
【0044】
図10は、割り当てられたセキュリティレベルがL4乃至L1のうちでは最も高いL4の使用者について表示される、イメージセンド画面25を示す説明図である。「user1」の名前を有する前記使用者が認証された場合、図4の説明で上述したように、イメージセンド画面25のヘッダー部26には、「user1」のE-MAILアドレスが表示されるが、「アドレス帳」領域27及び「アドレス入力」領域28は希薄表示となり、夫々図5のワンタッチキー画面30及び図6のアドレス入力画面35へ遷移する操作が制限される。従って、ワンタッチキー画面30でアドレス帳のワンタッチキーに登録された宛先を選択すること、及びアドレス入力画面35で任意のメールアドレスとして宛先を設定することが禁止される。また、ワンタッチキー画面30でグローバルアドレス検索を行ってLDAPサーバ5に登録された受取人を検索することも禁止される。この場合、前記使用者は、他に宛先を設定することができないため、ヘッダー部26に表示された自己の宛先へのみ送信することができる。
【0045】
図11は、割り当てられたセキュリティレベルがL4より1レベル低いL3(又は2レベル低いL2)の使用者について表示される、イメージセンド画面25を示す説明図である。また、図12及び図13は、夫々「ワンタッチキー」領域31が希薄表示となったワンタッチキー画面30、及び受取人を検索するグローバルアドレス検索画面30を示す説明図である。L3のセキュリティレベル及び「user2」の名前を有する使用者が認証された場合、イメージセンド画面25のヘッダー部26には、「user2」のE-MAILアドレスは表示されないが、「アドレス帳」領域27は標準の濃度で表示されるため、前記使用者は、図12のワンタッチキー画面30へ遷移する操作が受け付けられる。また、「アドレス入力」領域28は希薄表示となるため、図6のアドレス入力画面35へ遷移する操作が制限される。
【0046】
更に、前記使用者は、図12のワンタッチキー画面30において、希薄表示となっている「ワンタッチキー」領域31への操作は制限されるが、標準の濃度で表示された「グローバルアドレス検索」領域32を押下することにより、図13のグローバルアドレス検索画面60に遷移する操作が受け付けられる。この場合、前記使用者は、グローバルアドレス検索画面60で、グローバルアドレス検索入力欄61に検索する受取人を文字列で設定し「検索」領域62aを押下して、LDAPサーバ5に登録された受取人を検索できる。その後、前記使用者は、検索結果として取得した受取人のグローバルアドレスを、図7の配信先選択画面40にて、「TO」、「CC」又は「BCC」の何れかに割り当てることができる。
【0047】
L2のセキュリティレベル及び「user3」の名前を有する使用者が認証された場合、図11のイメージセンド画面25のヘッダー部26には、「user3」のE-MAILアドレスは表示されないが、「アドレス帳」領域27は標準の濃度で表示されるため、前記使用者は、図12のワンタッチキー画面30へ遷移する操作が受け付けられる。また、「アドレス入力」領域28は希薄表示となるため、図6のアドレス入力画面35へ遷移する操作が制限される。
【0048】
更に、図12のワンタッチキー画面30において、「ワンタッチキー」領域31及び「グローバルアドレス検索」領域32は、標準の濃度で表示されるため、前記使用者は、アドレス帳のワンタッチキーに登録された宛先を選択でき、また、図13のグローバルアドレス検索画面60に遷移して設定した受取人を検索することができる。その後、前記使用者は、選択した宛先及び検索結果として取得した受取人のグローバルアドレスを、画面40にて、「TO」、「CC」又は「BCC」の何れかに割り当てることができる。
【0049】
割り当てられたセキュリティレベルがL2より1レベル低いL1の使用者については、図4のイメージセンド画面25が表示される。「user4」の名前を有する前記使用者が認証された場合、イメージセンド画面25のヘッダー部26には、「user4」のE-MAILアドレスは表示されないが、「アドレス帳」領域27及び「アドレス入力」領域28は標準の濃度で表示されるため、前記使用者は、図5のワンタッチキー画面30及び図6のアドレス入力画面35へ遷移する操作が受け付けられる。
ワンタッチキー画面30及びアドレス入力画面35における表示及び操作についての説明は、夫々図5及び図6で上述したとおりであるので省略する。
【0050】
図14乃至図18は、本発明に係るデータ通信システムにおけるデータ送信装置の一実施例であるファクシミリ複合機1の制御部11の処理手順、及び認証機器の一実施例であるLDAPサーバ5の処理手順を示すフローチャートである。図中LDAPサーバ5の処理手順は鎖線で囲んであり、その他はファクシミリ複合機1の処理手順を示すものである。
尚、各使用者には、L1を最低レベルとしてLn(nは1から5までの整数)のセキュリティレベルを夫々割り当て、夫々の使用者自身のアドレス及び受取人のグローバルアドレスと共に、予めLDAPサーバ5に登録してあり、データ送信の対象となる画像データは、記憶部14に記憶してあるものとする。また、送信すべき画像データの指定は、既に行われているものとする。LDAPサーバ5へアドレス及びセキュリティレベルを登録すること、記憶部14へ、画像読取部12及びモデム部151等を介して取り込んだ画像データを記憶すること、並びに送信すべき画像データを指定することは、それ自体公知である。
【0051】
以下の処理は、ファクシミリ複合機1のROM17に予め格納されている制御プログラムに従って、制御部11のCPUにより実行される。制御部11は、操作部13に配されたFAX/イメージ送信キー133bの押下を受け付けた場合、以下の処理をスタートさせる。
尚、「宛先有フラグ」は、制御部11のRAMに記憶してある。
【0052】
制御部11は、FAX/イメージ送信キー133bの押下を受け付けたか否かを判定する(ステップS11)。押下を受け付けていないと判定した場合(ステップS11:NO)、制御部11は、FAX/イメージ送信キー133bの押下を受け付けるまで待機する。
使用者がFAX/イメージ送信キー133bを押下した場合、制御部11は、所定キーの押下を受け付けたと判定して(ステップS11:YES)、使用者による宛先の設定を受け付けたことを示す「宛先有フラグ」をゼロクリアし(ステップS12)、タッチパネル134に使用者認証画面20を表示させる(ステップS13)。その後、制御部11は、「ログイン名」入力欄21及び「パスワード」入力欄22に入力があったか否かを判定する(ステップS14)。
【0053】
「ログイン名」入力欄21又は「パスワード」入力欄22に入力がないと判定した場合(ステップS14:NO)、制御部11は、夫々の入力欄に入力があるまで待機する。
使用者が「ログイン名」入力欄21及び「パスワード」入力欄22を所定文字で満たした場合、制御部11は、夫々の入力欄に入力があったと判定し(ステップS14:YES)、その後、使用者認証画面20の「OK」領域23の押下を受け付けたか否かを判定する(ステップS15)。「OK」領域23の押下を受け付けていないと判定した場合(ステップS15:NO)、制御部11は、「ログイン名」入力欄21及び「パスワード」入力欄22への追加入力及び訂正を受け付けるために、処理をステップS14に戻す。
【0054】
使用者が「OK」領域23を押下した場合、制御部11は、所定領域の押下を受け付けたと判定し(ステップS15:YES)、その後、LDAPサーバ5へ使用者の認証を要求する(ステップS16)。
一方、LDAPサーバ5は、認証要求があるまで待機しており(ステップS101:NO)、認証要求があったと判定した場合(ステップS101:YES)、要求された使用者を認証して(ステップS102)、認証結果をファクシミリ複合機1に返送する(ステップS103)。
【0055】
ファクシミリ複合機1の制御部11は、LDAPサーバ5より認証結果を取得するまで待機しており(ステップS17:NO)、認証結果を取得したと判定した場合(ステップS17:YES)、認証がOKであったか否かを判定する(ステップS18)。認証がOKでなかったと判定した場合(ステップS18:NO)、制御部11は、処理をステップS14に戻す。
【0056】
認証がOKであったと判定した場合(ステップS18:YES)、制御部11は、そのときの使用者に割り当てられたセキュリティレベルの取得をLDAPサーバ5に要求する(ステップS19)。
一方、LDAPサーバ5は、セキュリティレベルの取得要求があるまで待機しており(ステップS104:NO)、取得要求があったと判定した場合(ステップS104:YES)、要求された使用者に割り当てられたセキュリティレベルを所定の記憶部から読み出して(ステップS105)、ファクシミリ複合機1に返送する(ステップS106)。
【0057】
ファクシミリ複合機1の制御部11は、LDAPサーバ5よりセキュリティレベルを取得するまで待機しており(ステップS20:NO)、セキュリティレベルを取得したと判定した場合(ステップS20:YES)、タッチパネル134にイメージセンド画面25を表示させる(ステップS21)。その後、制御部11は、LDAPサーバ5から取得した前記使用者のセキュリティレベルが、所定の閾値であるL4以上であるか否かを判定する(ステップS22)。
【0058】
前記使用者のセキュリティレベルがL4以上であると判定した場合(ステップS22:YES)、制御部11は、LDAPサーバ5へ、受取人として前記使用者自身の検索を要求する(ステップS23)。
一方、LDAPサーバ5は、受取人の検索要求があるまで待機しており(ステップS111:NO)、検索要求があったと判定した場合(ステップS111:YES)、受取人として前記使用者を検索して(ステップS112)、前記使用者の宛先であるアドレスをファクシミリ複合機1に返送する(ステップS113)。
【0059】
ファクシミリ複合機1の制御部11は、LDAPサーバ5より、前記使用者自身の宛先であるアドレスを取得するまで待機しており(ステップS24:NO)、アドレスを取得したと判定した場合(ステップS24:YES)、取得したアドレスを、イメージセンド画面25のヘッダー部26に表示する(ステップS25)。これにより、使用者のセキュリティレベルがL4以上のときに、認証された使用者自身を受取人として、宛先であるアドレスが取得される。
その後、制御部11は、前記使用者のセキュリティレベルが、第2の閾値であるL5未満であるか否かを判定する(ステップS26)。
【0060】
前記使用者のセキュリティレベルがL5以上であると判定した場合(ステップS26:NO)、制御部11は、イメージセンド画面25において、「アドレス帳」領域27及び「アドレス入力」領域28の表示を希薄表示とする(ステップS27)。これにより、アドレス帳及びアドレス入力が受け付けられないことが示される。そして、制御部11は、操作部13に配されたスタートキー133aが押下されたか否かを判定する(ステップS28)。
【0061】
スタートキー133aが押下されていないと判定した場合(ステップS28:NO)、制御部11は、スタートキー133aが押下されるまで待機する。
使用者がスタートキー133aを押下した場合、制御部11は、所定キーが押下されたと判定して(ステップS28:YES)、記憶部14にある指定された画像データを、使用者自身の宛先へ送信する送信処理を実行し(ステップS29)、処理を終了する。
【0062】
前記使用者のセキュリティレベルが、ステップS22でL4未満であると判定した場合(ステップS22:NO)、又は、ステップS26でL5未満であると判定した場合(ステップS26:YES)、制御部11は、前記使用者のセキュリティレベルが第3の閾値であるL2未満であるか否かを判定する(ステップS41)。セキュリティレベルがL2以上であると判定した場合(ステップS41:NO)、制御部11は、イメージセンド画面25の「アドレス入力」領域28を希薄表示とする(ステップS42)。これにより、アドレス入力が受け付けられないことが示される。
【0063】
前記使用者のセキュリティレベルがL2未満であると判定した場合(ステップS41:YES)又はステップS42の処理を終えた場合、制御部11は、イメージセンド画面25の「アドレス帳」領域27が押下されたか否かを判定する(ステップS43)。「アドレス帳」領域27が押下されていないと判定した場合(ステップS43:NO)、制御部11は、前記使用者のセキュリティレベルがL2未満であるか否かを判定する(ステップS44)。
【0064】
前記使用者のセキュリティレベルがL2未満であると判定した場合(ステップS44:YES)、「アドレス入力」領域28はステップS42で希薄表示にされていないので、制御部11は、「アドレス入力」領域28が押下されたか否かを判定する(ステップS45)。「アドレス入力」領域28が押下されていないと判定した場合(ステップS45:NO)、制御部11は、「宛先有フラグ」がセットされているか否かを判定する(ステップS46)。「宛先有フラグ」がセットされていないと判定した場合(ステップS46:NO)、データを送信すべき宛先が1件も受け付けられていないため、制御部11は、処理をステップS43に戻す。
【0065】
「宛先有フラグ」がセットされていると判定した場合(ステップS46:YES)、制御部11は、操作部13に配されたスタートキー133aが押下されたか否かを判定する(ステップS47)。スタートキー133aが押下されていないと判定した場合(ステップS47:NO)、制御部11は、処理をステップ43に戻す。
使用者がスタートキー133aを押下した場合、制御部11は、所定キーが押下されたと判定して(ステップS47:YES)、記憶部14にある指定された画像データを、受け付けた宛先へ送信する送信処理を実行し(ステップS48)、処理を終了する。
【0066】
ステップ45で使用者が「アドレス入力」領域28を押下した場合、制御部11は、所定領域が押下されたと判定して(ステップS45:YES)、タッチパネル134にアドレス入力画面35を表示させる(ステップS49)。そして、制御部11は、「E-MAILアドレス」入力欄38に宛先としてのアドレスの入力があるか否かを判定する(ステップS50)。「E-MAILアドレス」入力欄38にアドレスの入力がないと判定した場合(ステップS50:NO)、制御部11は、アドレスの入力があるまで待機する。
【0067】
使用者が「E-MAILアドレス」入力欄38にアドレスを入力した場合、制御部11は、入力欄にアドレスの入力があると判定し(ステップS50:YES)、その後、アドレス入力画面35の「OK」領域39aが押下されたか否かを判定する(ステップS51)。「OK」領域39aが押下されていないと判定した場合(ステップS51:NO)、制御部11は、アドレス入力画面35の「キャンセル」領域39bが押下されたか否かを判定する(ステップS52)。
【0068】
「キャンセル」領域39bが押下されていないと判定した場合(ステップS52:NO)、制御部11は、処理をステップS50に戻す。
使用者が「キャンセル」領域39bを押下した場合、制御部11は、所定領域が押下されたと判定し(ステップS52:YES)、その後、タッチパネル134にイメージセンド画面25を表示させるために、処理をステップS21に戻す。
【0069】
ステップS51で使用者が「OK」領域39aを押下した場合、制御部11は、所定領域が押下されたと判定して(ステップS51:YES)、タッチパネル134に配信先選択画面40を表示させる(ステップS53)。上述したように、アドレスの入力、即ち宛先の設定は、使用者のセキュリティレベルが第3の閾値であるL2未満の場合について実行される。
その後、制御部11は、配信先を「TO」、「CC」又は「BCC」の何れに割り当てるかが選択されたか否かを判定する(ステップS54)。「TO」、「CC」及び「BCC」の何れにも選択されていないと判定した場合(ステップS54:NO)、制御部11は、「TO」、「CC」又は「BCC」の何れかに選択されるまで待機する。
【0070】
使用者が、配信先を「TO」、「CC」又は「BCC」の何れに割り当てるかを選択した場合、制御部11は、配信先の割り当てが選択されたと判定して(ステップS54:YES)、入力された宛先を、選択された「TO」、「CC」又は「BCC」の何れかに設定する(ステップS55)。その後、制御部11は、宛先が1つ以上設定されたことを記憶するために、「宛先有フラグ」をセットし(ステップS56)、その後、タッチパネル134にイメージセンド画面25を表示させるために、処理をステップS21に戻す。
【0071】
ステップS43で使用者が「アドレス帳」領域27を押下した場合、制御部11は、所定領域が押下されたと判定して(ステップS43:YES)、ワンタッチキー画面30を表示させる(ステップS61)。その後、制御部11は、前記使用者の使用者のセキュリティレベルが第4の閾値であるL3未満であるか否かを判定する(ステップS62)。前記使用者のセキュリティレベルがL3以上であると判定した場合(ステップS62:NO)、制御部11は、「ワンタッチキー」領域31を希薄表示とする(ステップS63)。これにより、ワンタッチキーが受け付けられないことが示される。
【0072】
その後、制御部11は、「グローバルアドレス検索」領域32が押下されたか否かを判定する(ステップS64)。「グローバルアドレス検索」領域32が押下されていないと判定した場合(ステップS64:NO)、制御部11は、「グローバルアドレス検索」領域32が押下されるまで待機する。
【0073】
ステップS62でセキュリティレベルがL3未満であると判定した場合(ステップS62:YES)、制御部11は、「ワンタッチキー」領域31が押下されたか否かを判定する(ステップS65)。
使用者が「ワンタッチキー」領域31を押下した場合、制御部11は、所定領域が押下されたと判定し(ステップS65:YES)、押下された「ワンタッチキー」領域31によって選択された宛先について、配信先の割り当てを使用者に選択させるために、処理をステップS53に戻す。
上述したように、ワンタッチキーによる宛先の選択は、使用者のセキュリティレベルが第4の閾値であるL3未満の場合について実行される。
【0074】
「ワンタッチキー」領域31が押下されていないと判定した場合(ステップS65:NO)、制御部11は、「グローバルアドレス検索」領域32が押下されたか否かを判定する(ステップS66)。「グローバルアドレス検索」領域32が押下されていないと判定した場合(ステップS66:NO)、制御部11は、再び使用者の操作を受け付けるために、処理をステップS65に戻す。
【0075】
ステップS64又はステップS66で使用者が「グローバルアドレス検索」領域32を押下した場合、制御部11は、所定領域が押下されたと判定して(ステップS64:YES、又はステップS66:YES)、グローバルアドレス検索画面60を表示する(ステップS67)。この場合、表示される使用者は、ステップS26で判定されたL5未満のセキュリティレベルを有する者が対象である。
その後、制御部11は、「検索文字」入力欄61に受取人の検索文字の入力があるか否かを判定する(ステップS68)。
使用者が検索文字を入力した場合、制御部11は、検索文字の入力があると判定し(ステップS68:YES)、その後、グローバルアドレス検索画面60の「検索」領域62aが押下されたか否かを判定する(ステップS69)。
【0076】
検索文字の入力がないと判定した場合(ステップS68:NO)、又は「検索」領域62aが押下されていないと判定した場合(ステップS69:NO)、制御部11は、グローバルアドレス検索画面60の「キャンセル」領域62bが押下されたか否かを判定する(ステップS70)。「キャンセル」領域62bが押下されていないと判定した場合(ステップS70:NO)、制御部11は、処理をステップS68に戻す。
使用者が「キャンセル」領域62bを押下した場合、制御部11は、所定領域が押下されたと判定し(ステップS70:YES)、その後、タッチパネル134にイメージセンド画面25を表示させるために、処理をステップS21に戻す。
【0077】
ステップS69で使用者が「検索」領域62aを押下した場合、制御部11は、所定領域が押下されたと判定し(ステップS69:YES)、その後、LDAPサーバ5へ受取人の検索を要求する(ステップS71)。
一方、LDAPサーバ5は、受取人の検索要求があるまで待機しており(ステップS121:NO)、検索要求があったと判定した場合(ステップS121:YES)、受取人を検索して(ステップS122)、受取人の宛先であるグローバルアドレスをファクシミリ複合機1に返送する(ステップS123)。
【0078】
ファクシミリ複合機1の制御部11は、LDAPサーバ5より、前記受取人の宛先であるグローバルアドレスを取得するまで待機しており(ステップS72:NO)、グローバルアドレスを取得したと判定した場合(ステップS72:YES)、グローバルアドレスがヌルか否かによって、検索がOKである(即ち、受取人が登録されている)か否かを判定する(ステップS73)。
【0079】
LDAPサーバ5による検索がOKでないと判定した場合(ステップS73:NO)、制御部11は、処理をステップS68に戻す。検索がOKであると判定した場合(ステップS73:YES)、制御部11は、LDAPサーバ5より取得した受取人の宛先であるグローバルアドレスについて、配信先の割り当てを使用者に選択させるために、処理をステップS53に戻す。
上述したように、グローバルアドレスの取得は、使用者のセキュリティレベルが第2の閾値であるL5未満の場合について実行される。
【0080】
以上のように、本実施の形態によれば、LDAPサーバが、予め使用者自身を含めた複数の宛先と、複数の使用者に夫々割り当てたセキュリティレベルとを記憶し、LDAPサーバに対し通信ネットワークを介して通信可能に接続されたファクシミリ複合機の制御部が、タッチパネルに、受取人の設定、メールアドレスとしての宛先の設定、ワンタッチキーに登録された宛先の選択を受け付けるための表示を行う。LDAPサーバにログインした使用者が認証された場合、ファクシミリ複合機の制御部が、通信部を介してLDAPサーバより、認証された使用者のセキュリティレベルを取得し、取得されたセキュリティレベルが、L1からL2、L3、及びL5へと高まるのに応じて、夫々「アドレス入力」領域、「ワンタッチキー」領域及び「アドレス帳」領域の表示を希薄表示とする。その後、ファクシミリ複合機の制御部は、前記各表示を希薄表示としていない場合に、夫々宛先の設定、宛先の選択及び受取人の設定を受け付ける。更に、取得されたセキュリティレベルがL4以上のときに、ファクシミリ複合機の制御部が、LDAPサーバより使用者自身の宛先を取得する。
【0081】
これにより、使用者に割り当てられたセキュリティレベルが、L1からL2、L3、及びL5へと高まるほど、データ送信の宛先の設定、宛先の選択及び受取人の設定に係る操作が制限される。また、前記セキュリティレベルがL4以上のときに、使用者自身の宛先がLDAPサーバより取得され、前記セキュリティレベルがL4より低いときは、使用者が設定した宛先、ワンタッチキーに登録されたものから使用者が選択した宛先、及び使用者が設定した受取人の宛先のうち、少なくとも一がファクシミリ複合機に設定される。そして、LDAPサーバより取得された宛先、又はファクシミリ複合機に設定された宛先へデータが送信される。
【0082】
尚、本実施の形態では、受取人の設定、宛先の設定及び宛先の選択を受け付けるための表示である「アドレス帳」領域27、「アドレス入力」領域28、及び「ワンタッチキー」領域31を希薄表示とするように構成しているが、これに限定するものではなく、各領域を非表示として夫々の領域の表示に係る操作を受け付けないように構成してもよい。
【0083】
また、「アドレス入力」領域28、「ワンタッチキー」領域31及び「アドレス帳」領域27を希薄表示にするのは、使用者に割り当てられたセキュリティレベルが、夫々L2、L3及びL5以上の場合に限定するものではない。
【0084】
更に、各閾値は必ずしも異なるレベルであるように限定されるものではなく、例えば、第2の閾値をL4としてもよい。
この場合、ステップS26は、L4未満か否かを判定するものとなり、判定結果は常に「NO」となるため、図10の説明で上述したように、セキュリティレベルがL4以上の使用者については、ヘッダー部26に表示された自己の宛先へのみ送信できることになる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施の形態に係るデータ送信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】ファクシミリ複合機の操作部の外観を示す説明図である。
【図3】使用者の認証を行う場合に表示される画面の説明図である。
【図4】LDAPサーバにより認証された場合に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図5】アドレス帳を選択した場合に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図6】アドレス入力を選択した場合に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図7】宛先の条件を割り当てる画面の一例を示す説明図である。
【図8】印刷又は送信等のジョブを実行させた場合に、ジョブ履歴を参照する画面の一例を示す説明図である。
【図9】ジョブ履歴の詳細を参照する画面の一例を示す説明図である。
【図10】割り当てられたセキュリティレベルがL4乃至L1のうちでは最も高いL4の使用者について表示される、イメージセンド画面を示す説明図である。
【図11】割り当てられたセキュリティレベルがL4より1レベル低いL3(又は2レベル低いL2)の使用者について表示される、イメージセンド画面を示す説明図である。
【図12】「ワンタッチキー」領域が希薄表示となったワンタッチキー画面を示す説明図である。
【図13】受取人を検索するグローバルアドレス検索画面を示す説明図である。
【図14】本発明に係るデータ通信システムにおけるデータ送信装置の一実施例であるファクシミリ複合機の制御部の処理手順、及び認証機器の一実施例であるLDAPサーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係るデータ通信システムにおけるデータ送信装置の一実施例であるファクシミリ複合機の制御部の処理手順、及び認証機器の一実施例であるLDAPサーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明に係るデータ通信システムにおけるデータ送信装置の一実施例であるファクシミリ複合機の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】本発明に係るデータ通信システムにおけるデータ送信装置の一実施例であるファクシミリ複合機の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】本発明に係るデータ通信システムにおけるデータ送信装置の一実施例であるファクシミリ複合機の制御部の処理手順、及び認証機器の一実施例であるLDAPサーバの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0086】
1 ファクシミリ複合機
2 情報処理装置
3、4 ファクシミリ装置
5 LDAPサーバ
11 制御部
12 画像読取部
13 操作部
14 記憶部
16 画像形成部
17 ROM
18 管理部
133b FAX/イメージ送信キー
134 タッチパネル
151 モデム部
152 通信部
161 画像メモリ
N1 通信ネットワーク
N2 公衆回線網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者を認証する認証手段、及び複数の受取人の宛先を記憶する第1記憶手段を備える認証機器と、該認証機器に対し通信可能に接続されており、前記認証機器により使用者が認証された場合、該使用者に応じた受取人の宛先を前記認証機器より取得する第1取得手段、及び取得した宛先へデータを送信する送信手段を備えるデータ送信装置とを含むデータ通信システムにおいて、
前記認証機器は、複数の使用者に夫々割り当てたセキュリティレベルを記憶する第2記憶手段を備え、
前記データ送信装置は、
前記認証機器により使用者が認証された場合、認証された使用者のセキュリティレベルを前記認証機器より取得する第2取得手段を備え、
前記第1取得手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが所定の閾値以上のときに、認証された使用者自身を受取人として宛先を取得するように構成してあること
を特徴とするデータ通信システム。
【請求項2】
前記データ送信装置は、
データの送信に係る表示を行う表示手段と、
前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルの高/低に応じて、前記表示手段が行う表示を制限/緩和する制限手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項3】
前記制限手段が行なう制限/緩和は、非表示/表示の切り替えであること
を特徴とする請求項2に記載のデータ通信システム。
【請求項4】
前記データ送信装置は、
前記制限手段が表示を緩和している場合、該表示に係る操作を受け付ける受付手段を備え、
前記表示手段は、前記受付手段が受取人の設定を受け付けるための表示を行うように構成してあり、
前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記閾値以上である第2の閾値未満のときに、前記受取人の設定を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、
前記第1取得手段は、前記受付手段が受取人の設定を受け付けたときに、前記認証機器より、設定された受取人の宛先を取得するように構成してあることを特徴とする請求項2又は3に記載のデータ通信システム。
【請求項5】
前記表示手段は、前記受付手段が宛先の設定を受け付けるための表示を行うように構成してあり、
前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記第2の閾値以下である第3の閾値未満のときに、前記宛先の設定を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、
前記送信手段は、前記受付手段が宛先の設定を受け付けたときに、設定された宛先へデータを送信するように構成してあることを特徴とする請求項4に記載のデータ通信システム。
【請求項6】
前記データ送信装置は、
宛先を登録する登録手段を備え、
前記表示手段は、前記受付手段が前記登録手段に登録された宛先の選択を受け付けるための表示を行うように構成してあり、
前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記第2の閾値以下である第4の閾値未満のときに、前記宛先の選択を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、
前記送信手段は、前記受付手段が宛先の選択を受け付けたときに、選択された宛先へデータを送信するように構成してあることを特徴とする請求項4又は5に記載のデータ通信システム。
【請求項7】
使用者に応じた受取人の宛先を取得する第1取得手段と、取得した宛先へデータを送信する送信手段とを備えるデータ送信装置において、
使用者のセキュリティレベルを取得する第2取得手段を備え、
前記第1取得手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが所定の閾値以上のときに、前記使用者自身を受取人として宛先を取得するように構成してあること
を特徴とするデータ送信装置。
【請求項8】
データの送信に係る表示を行う表示手段と、
前期第2受付手段が受け付けたセキュリティレベルの高/低に応じて、前記表示手段が行う表示を制限/緩和する制限手段と
を備えることを特徴とする請求項7に記載のデータ送信装置。
【請求項9】
前記制限手段が行なう制限/緩和は、非表示/表示の切り替えであること
を特徴とする請求項8に記載のデータ送信装置。
【請求項10】
前記制限手段が表示を緩和している場合、該表示に係る操作を受け付ける受付手段を備え、
前記表示手段は、前記受付手段が受取人の設定を受け付けるための表示を行うように構成してあり、
前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記閾値以上である第2の閾値未満のときに、前記受取人の設定を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、
前記第1取得手段は、前記受付手段が受取人の設定を受け付けたときに、設定された受取人の宛先を取得するように構成してあることを特徴とする請求項8又は9に記載のデータ送信装置。
【請求項11】
前記表示手段は、前記受付手段が宛先の設定を受け付けるための表示を行うように構成してあり、
前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記第2の閾値以下である第3の閾値未満のときに、前記宛先の設定を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、
前記送信手段は、前記受付手段が宛先の設定を受け付けたときに、設定された宛先へデータを送信するように構成してあることを特徴とする請求項10に記載のデータ送信装置。
【請求項12】
宛先を登録する登録手段を備え、
前記表示手段は、前記受付手段が前記登録手段に登録された宛先の選択を受け付けるための表示を行うように構成してあり、
前記制限手段は、前記第2取得手段が取得したセキュリティレベルが、前記第2の閾値以下である第4の閾値未満のときに、前記宛先の選択を受け付けるための表示を緩和するように構成してあり、
前記送信手段は、前記受付手段が宛先の選択を受け付けたときに、選択された宛先へデータを送信するように構成してあることを特徴とする請求項10又は11に記載のデータ送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−169855(P2009−169855A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9660(P2008−9660)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】