説明

ドアセキュリティシステム

【課題】 本発明は、部屋に入ることが許された人のみにその部屋に入るためのドアの存在を明示し、不審者の侵入を防ぐドアセキュリティシステムを提示するにある。
【解決手段】 複数の部屋20を配置したエントランススペース2の入口6に配置した認証手段26で来訪者35が携帯する顧客カード40より導きいれる部屋番号を読み取り、この部屋のドア兼用の壁部材に配した入口表示手段や照明表示し、且つドア兼用の壁部に配した認証手段_D 18により部屋に入れる来訪者であることを確認し、この来訪者をこの入口の奥に配した部屋に導き入れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は部屋に入ることの許された者のみにその部屋に入るドアを明示し、また許されていない者にはそのドアを明示しないドアセキュリティシステムを提供することを目的とする。
【背景技術】
【0002】
これまでのドアセキュリティシステムは、来訪者を迎え入れる以外の部屋を含む複数の部屋のドアが来訪者に分かるよう明示される様構成されており、且つこの来訪者を受け入れる部屋の入退室のために設けたドアの近傍に配置した個人判別手段からの検出情報により、予め許可のあったもののみ通行許可することによりドアセキュリティを確保していた。(特許文献1)
【0003】
また別の事例ではこの個人判別手段としてIDカードを用い、IDカードからの個人情報を用いて認証判断した上で、その結果により部屋への入居を許可することでドアセキュリティを確保していた。(特許文献2、3)
【0004】
更に従来技術として示す別の実施例では、予め通行可否を入力した通行可否設定テーブルを用い、このテーブルに従ってドアの通行管理を行うことによりドアセキュリティを確保していた。(特許文献4)
【0005】
【特許文献1】特開平07-325949号公報
【特許文献2】特開2006-59161号公報
【特許文献3】特開2006-249802号公報
【特許文献4】特開2007-11718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上説明した、従来技術では複数ある部屋について、その何れも部屋の前のドアを明示しており、このうちのひとつのドアについて、部屋に入る許可のある者のみ開いて通過させる方式となっており、その為通過許可の無いものが強引にこれらのドアを破って侵入される可能性がある。また本例では部屋に入れないドアについても来訪者に判る様になっており、又明示されているドアから部屋へ入ることを阻止された者に、入る資格が無いことを判らせ来訪者に不快感を与えるといった問題点を有していた。
【0007】
そこで本発明では、部屋に入ることの許された者(本発明は外来者や所員等を対象としているが、これらを代表して以下来訪者の場合について説明する。)のみにその部屋に入るドアを明示し、また許されていない来訪者にはそのドアを明示しないドアセキュリティシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため請求項1項記載の発明は、部屋を構成する壁部材の一部が、部屋の出入り用のドアを構成するとともに、壁部材とドアとは外観形態が酷似して、いずれがドア部分であるかが不明状態にあることを前提としたドアセキュリティシステムにおいて、部屋に入ることの可否を判断する認証手段と、その認証手段の判断結果が可である場合に、当該部屋のドア兼用の壁部材に配置したドア表示手段にて壁部材のいずれの部分がドアであるかを表示する様に構成したものである。
【0009】
また請求項2項記載の発明は、来訪者に渡すICタグ付きの顧客カードに、来訪者名(又は来訪者コード)と来訪者を入れる部屋とを前記顧客カードのICタグに記録するICタグ記録手段を備えた受付部と、複数の部屋が側壁の奥側に配置され、この側壁が複数の壁部材にて構成されるエントランス部と、部屋を構成する壁部材の一部が、各部屋の出入り用のドアを構成するとともに、壁部材とドアとは外観形態が酷似していて、いずれの部分がドア部分であるか不明状態にあり、且つこのエントランス部の入口に配置した部屋認証手段にて上記顧客カードより上記来訪者を入れる部屋を読み出し、読み出した部屋のドアをドア表示手段にて表示するようにしたものである。
【0010】
請求項3項記載の発明は、部屋に対して複数のドアが備えられ、その少なくとも一つが正規に開閉可能な正規ドアであり、他のドアが開閉不能で且つ前記正規ドアと外観形態が同一の擬似ドアであるようにしたものである。
【0011】
請求項4項記載の発明は、上記ドアと兼用する壁部材が部屋の外側の前面部材、部屋の内側の後面部材を備え、これら前面部材と後面部材で形成された間隙部にドア表示手段を備え、且つ上記ドア表示手段が電源ON状態で点灯し,OFF状態で消灯し、この点灯、消灯をエントランススペースの入口部に設けた認証手段からの情報により制御し、且つ上記ドアと兼用する壁部材の間隙部に配置したドア表示手段の電源がOFFの状態で、上記壁部材の通路側の前面部材を介して確認出来ず、且つドア表示手段の電源がONの状態でドア表示が上記前面部材を介して確認可能な半透明部材で上記前面部材が構成されているようにしたものである。
【0012】
請求項5項記載の発明は、上記ドア兼用壁部材に配置したドア表示手段が入口文字表示手段、照明手段のうちの少なくとも一つで構成され、又このドア兼用壁部材に配置した認証手段で来訪者であることを確認する来訪者確認手段を備え、このドア表示手段は電源ONの状態で、且つこの来訪者認証手段からの来訪者(又は来訪者コード)情報と、前もって受付から送られてきている来訪者(又は来訪者コード)情報とを照合し、双方の情報が合致した場合にドア兼用壁部材を開とするようにしたものである。
【0013】
請求項6項記載の発明は、上記ドア表示手段として、部屋の外側よりドア兼用の壁部材に撮像手段により撮像画像として表示するようにしたものである。
【0014】
請求項7項記載の発明は、予め入室不可能な特定の属性を有する来訪者も含んだ顧客名を記入した顧客リストに、その属性に応じて部屋を複数用意し、前記認証手段でその認証をする際に、読み出した属性に従って、その属性対応の部屋のドアを表示するようにしたものである。
【発明の効果】
【0015】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては以下に列挙する効果が期待できる。
【0016】
・ 請求項1項記載の発明は、複数ある部屋のドアについて、部屋に入ることが可の部屋のみドア表示し、部屋に入ることが非の部屋にはドア表示を行わないようなドアセキュリティシステムを提供することが出来る。
【0017】
・ 請求項2項記載の発明は、来訪者に渡すICタグを備えた顧客カードに、受付に設けたICタグ記録手段にてこの来訪者を受け入れる部屋を記録でき、また複数の部屋を配置したエントランスの入口に配置した部屋認証手段にて上記顧客カードに記録された来訪者を受け入れる部屋を読み取り、読み出した部屋のドア表示を行うことが出来る。
【0018】
・ 請求項3項記載の発明は、部屋に設けた複数のドアのうち、来訪者が入れるドアと、入ることの出来ないドアが同じ形態で何れのドアも表示した状態で示すことが出来る。その為この発明の場合は、複数の部屋を配列した側壁に多くのドアを表示することができ、どれが正規のドアか判らないよう構成したエントランスを提供することが出来る。
【0019】
(4) 請求項4項記載の発明は、エントランススペースの入口に設けた認証手段で読み取った情報に基づき、この読み取った部屋のドア表示を電源ONで表示し、OFFで表示しないドア表示手段を内装し、且つこのOFFの状態でドア表示手段が認識できないドアを提供することが出来る。
【0020】
・ 請求項5項記載の発明は、ドア表示に導かれて来たドアの付近に設けた人認証手段により来訪者の顧客カードに記録されている来訪者名(来訪者コード)を読み出し、前もって受付から送られてきた来訪者名(来訪者コード)と照合し、合致した場合にこのを開とするドアセキュリティシステムを提供することが出来る。
【0021】
・ 請求項6項記載の発明は、来訪者を受け入れる部屋のドア兼用壁部材に、部屋の外に設けた撮像手段により撮像画像としてドア表示することが出来る。
【0022】
・ 請求項7項記載の発明は、来訪目的が不明確だったり、歓迎されないこの属性に属する来訪者の場合、この属性に専用の部屋に導きいれることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下この発明を実施するための最良の形態について、図を参照して詳細に説明する。
図1ないし図9に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、図1はエントランススペースの全体平面図を、図2はエントランススペースに設けた通路にてA−Aで断面を取って、この通路の側壁側より見た斜視図を、図3は応接室_1の通路7側に設けたドア兼用の壁部材_左2をB−Bで断面を取った壁部材_左2の断面図を示す。
【0024】
図4はドア兼用の壁部材_左2において、通路7側の前面部材14を取り外した状態で、このドア兼用の壁部材_左2に隣接する両サイドの壁部材と一緒に通路から見た正面図、図5はドア兼用の壁部材が開閉する動作を説明するのに設けた、開の状態の平面図を示す。
【0025】
図6はエントランススペースと別に設置してある受付の平面図を、図7はこの受付で受付担当者より訪問者に渡す顧客カードの平面図を、図8は複数の属性欄を備えた顧客リストを、図9はこの顧客リストを収納保存している顧客情報収納手段の構成図を示す。
【0026】
本発明を実施するための最良の第1の形態において、来訪者35は受付3の受付スペース30で受付担当者34と面談し、受付担当者34は来訪者35から来訪者の名前、来訪目的、来訪職場、所員等を聞き出す。
【0027】
また本発明を実施するための最良の第1の形態において、例えば受付卓31上に配置したパソコン等の表示手段32に、顧客情報収納手段60に収納している情報である顧客リスト50に予め来訪予約のあった来訪者と来訪日時が書かれている場合は、この顧客リスト50に前もって記録されているその来訪日時に来る予定の来訪者リストにその来訪者の名前がある場合は、受付の表示装置32に表示したエントランススペース画像にて空いている部屋が選定され、来訪者の名前(対応する来訪者コードでも良い。)と、選定した部屋番号とを別に用意した顧客カード40に記録するように構成している。
【0028】
また本発明では来訪者を入れるために選定した部屋(ここでは応接室_1を例にとり説明する。)のドア兼用壁部材(ここではドア兼用壁部材19-1として説明する。)に設けたドア制御手段27に対して、受付3より、来訪者名と、来訪者が面会予定の特定所員名(この所員の所員コードでもかまわない。)の情報を送信し、このドア制御手段27にこれらの送信されてきた情報を記録・保存するよう構成している。
【0029】
更に本発明では、来訪者が特定所員に面会にきた場合は、この来訪者名と、導きいれる予定の部屋を、これは電話、パソコン等の既知の手段で、この特定所員に連絡するよう構成している。
【0030】
一方本発明を実施するための最良の形態として示すエントランス空間2には、
通路7と複数の部屋20が設けられており、これらの部屋は通路7の側壁8に沿って隣接して複数配置されている
【0031】
上記側壁8は、複数の壁部材10又は11を並べて構成されており、部屋20のドアは部屋20の前の壁部材にて構成したドア兼用壁部材19にて構成している。
【0032】
以下図1に示す部屋20として応接室_1と、この応接室_1のドアとしてドア兼用壁部材19-1の場合を例にとり、ドア兼用壁部材19-1の縦断面図: 図3を使って説明する。
【0033】
このドア兼用壁部材19-1は応接室23-1側の後面部材15、通路7側の前面部材(ドア兼用壁部材19-1を介して応接室3-1の反対側が外になる場合は外部側の前面部材となる。)、これら前面部材14、後面部材15の間に形成される間隙部16が設けられており、この間隙部16に入口文字表示手段や照明手段12等のドア表示手段4、人認知手段17、及びドア制御手段27を配置している。
【0034】
このうちドア表示手段4は、電源ONにてドア文字がLEDや照明手段で表示され、電源OFFにてこの表示が消されるよう構成されている。
【0035】
又上記前面部材14は、ドア表示手段4の電源がOFFの場合は、この前面部材の奥に配置されているドア表示手段4や人認証手段17、ドア制御手段27等を認識することが出来ず、又ドア表示手段4の電源がONの場合は、この前面部材の奥に配置されているドア表示手段4によるドア表示が前面部材14を介して認識することが出来る、曇りガラスや半透明樹脂といった半透過部材で構成されている。
【0036】
つまり、このドア表示手段4に電源が入っていない場合は、ドア兼用壁部材19-1の前面部材14が半透過部材で構成されているため、その前面部材14の奥に配置した複数の部材は確認することが出来ず、他方ドアと兼用しない壁部材(例えば壁部材10-1)の前面部材も上記したドア兼用壁部材19-1の前面部材14と同じ形態のものから構成されているため、来訪者にはドア兼用壁部材の前面部材と、ドア兼用しない壁部材の前面部材とが混在しているにも拘らず、全て同じ形態の壁部材が並んでいるよう構成されている。
【0037】
又このドア表示手段4に電源が入っている場合は、ドア兼用壁部材19-1の前面部材14が半透過部材で構成されているため、その前面部材14の奥に配置した複数の部材のうちドア表示がこの前面部材14を介して確認することが出来る。一方他方ドアと兼用しない壁部材(例えば壁部材10-1)や電源の入っていないドア兼用壁部材19-1の前面部材は上記したドア兼用壁部材19-1の前面部材14と同じ形態のものから構成されているため、来訪者にはこれらの壁部材のみが並んで認識できるよう構成されている。
【0038】
本発明を実施するための最良の形態として以上説明したのは、ドア表示手段4をドア兼用壁部材19-1に内装する例として示したが、部屋の外に設けた撮像手段43(図示せず。)からドア兼用壁部材19に撮像画像としてドア表示するよう構成することも出来る。(但しこの構成が図で示すまでも無いため関連する図は省略する。)
【0039】
従って、来訪者を導き入れる部屋のドア兼用壁部材のみにドア表示できるので、この来訪者を確実にこの部屋の前に導くことが出来る。
【0040】
又上記間隙部16に配置したドア制御手段27、人認証手段18についてであるが、この部屋の前に導いた来訪者の持つ顧客カード40に入力された来訪者名(又は来訪者コード)を読み取り、この読み取った来訪者名(又は来訪者コード)と前もって受付から送信され上記ドア制御手段で受信し記録・保管してある来訪者名(又は来訪者コード)とを照合し、合致した場合に、既知の技術で構成されている自動開閉手段にて、ドア兼用壁部材19-1が開かれ、このドア兼用壁部材の奥にある部屋に通路7側より入ることができるよう構成されている。その一例としてドア兼用壁部材が片開きの場合での開の状態の平面図を図5に示す。
【0041】
来訪者が開かれたドア兼用壁部材19-1の奥にある部屋に通路7側より入った後、このドア兼用壁部材が閉じ、更に間隙部16に配置したドア表示手段4の電源がOFFになるよう構成している。
【0042】
従ってこの状態では、ドア表示手段の電源が切られているため、来訪者が通過したドア兼用壁部材はドア表示が確認できず、他の壁部材の形態と同一となり、他の壁部材特別がつかないよう構成されている。
【0043】
手順は前後するが、次に受付3を介して顧客カード40を持った来訪者がエントランススペース2に到った以降の説明を行う。
【0044】
エントランススペース2の入口6に配置した部屋認証手段26にて、来訪者35の持つ顧客カード40に記録されている部屋番号を読み出し、対応する部屋(ここでは応接室_1)のドア兼用壁部材19-1のドア制御部27に送り、この部屋番号の情報を受けてドア兼用壁部材19-1のドア表示手段4の電源をONとするよう構成している。
【0045】
その結果、LED等によりドア表示手段4にてドア表示がなされ、このドア表示が上記した理由により前面部材を介して確認でき、又それ以外の壁部材は、ドア表示もなされずに同じ形態の単なる壁部材として確認できるよう構成されている。
【0046】
来訪者はこのドア表示のあるドア兼用壁部材19-1のところに導かれ、それ以降はドア兼用壁部材に設けた人認証手段により来訪者確認を行い、この来訪者を部屋に導きいれる手順は上記に説明したので、個々ではその説明を割愛する。
【0047】
本発明は以上説明した構成としたため、来訪者を迎え入れる部屋の前のドアのみを表示し、他のドアの存在を来訪者に認識できないよう構成することが出来る。そのためドア表示したドア兼用壁部材にのみ確実に来訪者を導き、このドア兼用壁部材の奥に位置する部屋にこの顧客を入れることが出来る。
【0048】
一方、受付3から連絡を受けた所員は、来訪者名、迎え入れる部屋番号を受付から連絡を貰っているため、来訪者の入っている部屋に向かうことが出来る。
【0049】
本発明では来訪者を迎え入れる部屋(ここでは応接室_)のドア兼用壁部材19-1に備えたドア制御手段に、受付からこの所員名(又は所員コード)を送信し、ドア制御手段に記録保存してあるこの所員のID情報と、又このドア兼用壁部材19-1に備えた人認証手段によりた所員の持つ所員カード等からなるIDカードの所員名(又は所員コード)を読み出して得たID情報が一致した場合に、ドア兼用壁部材19-1に備えたドア表示手段4の電源をONとし、ドア兼用壁部材19-1の前面部材14を介してドア表示が認識できるように構成している。
【0050】
従って、所員は来客が入っている部屋の前のドア表示を確認し、確実にこの部屋に入ることが出来る。
【0051】
但し所員はエントランススペースの配置も判っており、そのうちどの部屋に顧客が入っているかも受付からの情報で判っているため、例えばどの部屋にも所員はドア兼用壁部材を介して入れるようシステム構成し、対応する部屋に入るよう構成しても良く、上記ドア兼用壁材ではなく所員専用のドアを別に設け、所員はその別に設けたドアから出入りするよう構成することが出来る。
【0052】
本発明を実施するための別の公知例を図11を用いて以下説明する。
本発明は図1に示す複数の部屋に対して、一つの部屋20に壁部材から構成される複数のドア兼用部材92-1〜92-3を配置し、且つこれらの部屋を何れも一見ドアがあるよう明示できるドアとして構成している。
【0053】
従って、複数の部屋が通路7に配列されている通路の側壁90には多くのドアが認識できるよう構成されている。
【0054】
一つの部屋20に設けた複数のドア兼用壁部材92-1〜92-3において、そのうちの一つが正規に開閉可能な正規ドアであり、他は開閉不能で且つ前記正規ドアと形態が同一の擬似ドアであるよう構成している。
【0055】
従って通路7には多数の正規ドアと、多数の模擬ドアが混在して並んだ構成としている。
【0056】
このようなエントランススペースにおいても、本発明を嫉視する最良の形態で説明したと同じ手順で、来訪者の入る部屋の正規ドアのみドア表示することにより、確実に来訪者をこの部屋に入れることが出来る。
【0057】
次に本発明を実施するための別の公知例を図7〜図9を用いて以下説明する。
訪問者の訪問目的が不鮮明であったり、過去にトラブルのあった訪問者であった場合の訪問者を含め、来訪者を複数の属性に分類し、顧客リスト50に分類した複数の属性欄51を設け、今迄訪れた来訪者や、これから来訪する予定の者を、この該当する属性欄に記録し、この顧客リスト50を別に設けた顧客情報収納手段60に保存するよう構成している。
【0058】
顧客情報収納手段60に保管されている顧客リスト50から、受付に来た訪問者名に対応する属性を読み出し、別途も受けた顧客カードに、来訪者名(又は来訪者コード)と、この来訪者が分類されていた属性を記録し、エントランススペース2の入口6に備えた部屋認証手段26で顧客カードに記録されている属性を読み出すよう構成している。
【0059】
一方エントランススペース2には属性毎に専用の部屋を複数も受けるよう構成している。
【0060】
従って訪問者はエントランススペース2の入口6に配置した部屋読取手段26により読み取った属性に対応した部屋のドア兼用部材に、本発明を実施するための最良の形態で示したのと同様な手段でドア表示し、来訪者の属性にす等する専用の部屋に入れるよう構成している。
【0061】
その後は、この来訪者に対応する専門部署の所員をこの専用の部屋に送り、来訪者から来訪目的を詳しく聞きだしたり、その来訪者の属性に従った対応をするよう構成している。
【0062】
次に本発明を実施するための別の公知例を図12を用いて以下説明する。
【0063】
以上示した本発明のドアセキュリティシステムを備えたオフす空間80に、受付3、エントランススペース2、職場スペース81を備え、受付3にきた来訪者の来訪目的に応じて、エントランススペース2に配置した複数の部屋20のうち、この来訪者を迎え入れる部屋のドア兼用壁部材のみにドア表示をし、それ以外の部屋のドア兼用壁部材にドア表示を行わないようにすることにより、他の部屋のドアを来訪者が認識することなく、来訪者を所望の部屋に迎え入れることが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は来訪者が出入りするドアを備えたビル、オフィス空間を扱う産業で、好適にはドアセキュリティシステムとして利用される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】エントランススペースの全体平面図
【図2】図1においてA―A方向から側壁_左を見た斜視図
【図3】図2において壁部材_左2 をB−Bにて断面を切って示す壁部材の断面図
【図4】壁部材_左2において、前面部材14を外した 状態の正面図
【図5】ドアを兼用する壁部材_左2が開いた状態を示す平面図
【図6】受付スペースの全体平面図
【図7】顧客カードの平面図
【図8】顧客リスト説明図
【図9】顧客情報収納手段説明図
【図10】本発明を顧客待合室に適用した、本発明の別の実施例を示す斜視図1
【図11】一つの部屋に複数のドア兼用壁部材を配置した平面図
【図12】本発明で示すオフィス空間の構成図
【符号の説明】
【0066】
・ ドアセキュリティシステム
・ エントランススペース
・ 受付
・ ドア表示手段
・ 入口
・ 通路
・ 側壁
・ 出口
・ 壁部材_左
・ 壁部材_右
・ 照明手段
・ 回動
・ 前面部材
・ 後面部材
・ 空隙部
・ 入口文字表示手段
・ 人認証手段
・ ドア兼用壁部材
・ 部屋
・ 来訪者確認手段
・ 応接室
・ 会議室
・ 別室
・ 部屋認証手段
・ ドア制御手段
・ 上板
・ 下板
・ 受付スペース
・ 受付卓
・ 表示手段
・ ICタグ記録手段
・ 受付担当者
・ 来訪者
・ 顧客カード
・ ICタグ
・ 顧客リスト
・ 属性別の顧客欄
・ 顧客情報収納手段
・ 顧客待合室
・ 側壁
・ 壁部材
・ オフィススペース
・ 職場スペース
・ 側壁
・ 壁部材
・ ドア兼用壁部材
101 上壁部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋を構成する壁部材の一部が、部屋の出入り用のドアを構成するとともに、壁部材とドアとは外観形態が酷似して、いずれがドア部分であるかが不明状態にあることを前提としたドアセキュリティシステムにおいて、部屋に入ることの可否を判断する認証手段と、その認証手段の判断結果が可である場合に、当該部屋のドア兼用の壁部材に配置したドア表示手段にて壁部材のいずれの部分がドアであるかを表示することを特徴とするドアセキュリティシステム。
【請求項2】
来訪者に渡すICタグ付きの顧客カードに、来訪者名(又は来訪者コード)と来訪者を入れる部屋とを前記顧客カードのICタグに記録するICタグ記録手段を備えた受付部と、複数の部屋が側壁の奥側に配置され、この側壁が複数の壁部材にて構成されるエントランス部と、部屋を構成する壁部材の一部が、各部屋の出入り用のドアを構成するとともに、壁部材とドアとは外観形態が酷似していて、いずれの部分がドア部分であるか不明状態にあり、且つこのエントランス部の入口に配置した部屋認証手段にて上記顧客カードより上記来訪者を入れる部屋を読み出し、読み出した部屋のドアをドア表示手段にて表示することを特徴とするドアセキュリティシステム。
【請求項3】
部屋に対して複数のドアが備えられ、その少なくとも一つが正規に開閉可能な正規ドアであり、他のドアが開閉不能で且つ前記正規ドアと外観形態が同一の擬似ドアであることを特徴とする請求項1項または2項記載のドアセキュリティシステム。
【請求項4】
上記ドアと兼用する壁部材が部屋の外側の前面部材、部屋の内側の後面部材を備え、これら前面部材と後面部材で形成された間隙部にドア表示手段を備え、且つ上記ドア表示手段が電源ON状態で点灯し,OFF状態で消灯し、この点灯、消灯をエントランススペースの入口部に設けた認証手段からの情報により制御し、且つ上記ドアと兼用する壁部材の間隙部に配置したドア表示手段の電源がOFFの状態で、上記壁部材の通路側の前面部材を介して確認出来ず、且つドア表示手段の電源がONの状態でドア表示が上記前面部材を介して確認可能な半透明部材で上記前面部材が構成されていることを特徴とする請求項1項または2項記載のドアセキュリティシステム。
【請求項5】
上記ドア兼用壁部材に配置したドア表示手段が入口文字表示手段、照明手段のうちの少なくとも一つで構成され、又このドア兼用壁部材に配置した人認証手段で来訪者であることを確認する来訪者確認手段を備え、このドア表示手段は電源ONの状態で、且つこの来訪者確認手段からの来訪者(又は来訪者コード)情報と、前もって受付から送られてきている来訪者(又は来訪者コード)情報とを照合し、双方の情報が合致した場合にドア兼用壁部材を開とする機能を備えたことを特徴とする請求項1項又は2項記載のドアセキュリティシステム。
【請求項6】
上記ドア表示手段として、部屋の外側よりドア兼用の壁部材に撮像手段により撮像画像として表示することを特徴とする請求項1項又は2項記載のドアセキュリティシステム。
【請求項7】
予め入室不可能な特定の属性を有する来訪者も含んだ顧客名を記入した顧客リストに、その属性に応じて部屋を複数用意し、前記認証手段でその認証をする際に、読み出した属性に従って、その属性対応の部屋のドアを表示することを特徴とする請求項1項ないし2項記載のドアセキュリティシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−167721(P2009−167721A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−8052(P2008−8052)
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(000152228)株式会社内田洋行 (105)
【Fターム(参考)】