説明

ドリップレール用ウェザーストリップ、及びドリップレールの装着方法

【課題】取り付けが簡易で、コストが低く、しかもドリップレールと窓枠との間に高い防水性が得られるドリップレール用ウェザーストリップを提供すること。
【解決手段】車体のルーフパネル側縁部に装着されるドリップレールのウェザーストリップを、一端側をルーフパネルとドリップレールとの間に取り付けるとともに、その取付部の他端側を、取付部から連続して、車体の側面に設けられた窓枠の上縁にかかる覆い部として構成した。これにより、少ない部品点数と簡易な工程により、ドリップレールと窓枠の間をウェザーストリップで封止でき、防水性が高いドリップレール用ウェザーストリップ構造を低コストで構成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の窓枠上部に設けられるドリップレール用ウェザーストリップの構造、及びその装着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バスなどの車両においては、通常窓枠上部にドリップレールを設け、天井からの雨水をドリップレールで受けるようにしている。また、ドリップレールと窓枠との間にはモールを装着させ、ドリップレールと窓枠との隙間を塞ぐ構成となっているものがある。また、特開平4−121221号公報に示すように、モールを装着させるクリップは、窓枠を車体に接着させる工程で、窓枠を固定する接着剤が固化するまで、窓枠を保持する機能も有していた。
【0003】
例えば、窓枠とドリップレールを組み付ける工程は、まず溶接によりスタッドを適宜の間隔でモール取り付け箇所に沿って車体に形成し、ドリップレールをルーフパネル側縁部に沿って取り付けるとともに、その下部にスペーサを貼り付け、更にスペーサの上部に沿って接着剤を塗布する。そして、窓枠を車体に押し付けて接着剤を窓枠と車体の双方に密着させ、スタッドにクリップを取り付けて窓枠を保持させるとともにクリップにモールを組み付けて構成していた。更に、モールを組み付ける前に、ドリップレールと窓枠の間隙から接着剤のノズルを挿し入れ、窓枠と車体との間に接着剤の補充を行っていた。
【特許文献1】特開平4−121221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように窓枠とドリップレールを組み付ける工程は、多くの手間がかかり、また用いられる部品点数も多かった。例えば、ガラスを固定するためにクリップを用いたり、スタッド等に組み付けたクリップにモールを取り付けることから、スタッドの形成、クリップの取り付けを要し、その上でモールを取り付けなければならず、作業工程が多く、製造コストが高くなっていた。
【0005】
また、ドリップレールと窓枠との間は、接着剤を補充するために隙間が必要であり、その隙間を閉塞させるためにモールを組み付けることとしているが、モールを組み付けても隙間を完全に閉鎖することはできず、そのためドリップレールと窓枠との間に流入した雨水が、車体との間や窓枠との間に生じた接着剤のはがれ部分などを通って窓枠の内側に浸入するおそれもあった。
【0006】
本発明は上記課題を解決し、取り付けが簡易で、しかもドリップレールと窓枠との間に高い防水性が得られるドリップレール用ウェザーストリップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するため、ドリップレール用ウェザーストリップ等を次のように構成した。
【0008】
1、 車体のルーフパネル側縁部に装着されるドリップレールのウェザーストリップであり、一端側を、前記ルーフパネルと前記ドリップレールとの間に取り付ける取付部とし、該取付部の他端側を、該取付部から連続して延び、前記車体の側面に開口した開口部を縁取る窓枠の上縁にかかる覆い部としてドリップレール用ウェザーストリップを構成した。
【0009】
覆い部は、取付部から直接窓枠の上縁にかかるように構成してもよいが、ドリップレールの底部に接着され、底部から屈曲して窓枠の上縁にかかるようにするのが好ましい。更に、窓枠上縁と覆い部が連続した平面となるように構成するのが、外観上、及び雨水の流れが円滑にできる点などから好ましい。
【0010】
2、 1に記載のドリップレール用ウェザーストリップにおいて、前記ドリップレールの底部、及び前記窓枠の上縁のそれぞれに対応した位置に装着用部材を有し、かつ前記底部の車幅方向外側端部に対応した位置に、下方に屈曲可能とした屈曲部を設けたこととした。装着用部材は、例えば両面テープや接着剤や粘着材などである。特に窓枠の上縁に対応した位置に設ける装着用部材は、両面テープなど、接着剤や粘着剤が剥離紙などで覆われているものが好ましい。
【0011】
3、 1に記載のドリップレール用ウェザーストリップにおいて、前記覆い部の先端を延長し、該延長部分に前記ドリップレールの前記ルーフパネル側と反対側の縦壁上縁に係合する係合片を設けることとした。
【0012】
係合片は、例えば先端を内側に折り曲げて形成し、縦壁上縁から適宜取り外すことが可能となっている。尚、係合片は、折り曲げて形成するものに限るものではなく、他の方法、例えば粘着などで係合させるものでよい。
【0013】
4、 3に記載のドリップレール用ウェザーストリップにおいて、前記覆い部と前記延長部分との境界に切取部を具え、該切取部により前記覆い部から前記延長部分を切り離し可能とした。切取部は、薄肉や部分的な切り込み等により形成する。切取部から延長部を切り離すことにより、ウェザーストリップが窓枠上縁に適度な長さで、適切に重なるものとする。
【0014】
5、 、断面ほぼU字状をなし、車体のルーフパネル側縁部に上方を開口させた状態で装着されるドリップレールと、該ドリップレールと前記ルーフパネルの間に組み付けられるウェザーストリップと、からなり、
前記ウェザーストリップは、前記ルーフパネル取り付け側の前記ドリップレールの外周面に固着され、前記ルーフパネルと前記ドリップレールとの間に介装される取付部と、該取付部から連続して延び、前記車体の側面に固定される窓枠の上縁にかかる覆い部とを具え、
更に前記ウェザーストリップは、前記ドリップレールの底部と前記窓枠の上縁のそれぞれに対応した位置に装着用部材を有し、かつ前記覆い部の先方に、前記ドリップレールの前記ルーフパネル側と反対側の縦壁上縁に取り外し可能に係合する係合片を具え、
前記係合片が前記縦壁上縁に係合し、前記ドリップレールの外周に前記ウェザーストリップが取り付けられた状態で、前記ルーフパネル側縁部に装着するようにドリップレールを構成した。
【0015】
6、5に記載のドリップレールを装着させる方法であり、
前記取付部を介してドリップレールを前記車体のルーフパネル側縁部に取り付け、
前記車体の側面に開口された開口部に沿ってスペーサを貼り付けるとともに、該スペーサに沿って接着剤を塗布し、
前記開口部に前記窓枠を、前記接着剤が前記車体側面と該窓枠との間に充填されるように押し付けるとともに、前記スペーサに設けられた粘着材により前記窓枠を仮固定させ、
次に、前記係合片を前記縦壁上縁から外し、該係合片に連結された前記覆い部を前記窓枠の上縁に、前記装着用部材を用いて貼り付けることとして装着方法を構成した。
【0016】
窓枠は、窓枠の下部を段差などに載せることで支持させる。また車体が内側に若干傾斜していることにより、窓枠をその自重で開口部の周縁に押し付けられることとするのが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、次の効果を有している。
ドリップレールと車体との間に取り付けられたウェザーストリップが、ドリップレールと車体との間から連続して窓枠の上縁を覆っていることから、ドリップレールと窓枠の間に雨水が浸入せず、窓枠の防水性能を高めることができる。
【0018】
ドリップレールから窓枠上縁まで、ウェザーストリップを用いて連続した面に形成でき、ドリップレールから窓枠にかけての外観を良好にし、またドリップレールの下側にかかった雨水を円滑に流下させることができる。ドリップレールと窓枠の間は、ウェザーストリップを窓枠に貼り付けるまであいた状態であるので、適宜接着剤などの補充が可能である。
【0019】
モールをリップレールと窓枠の間に組み付ける必要がなくなり、かつウェザーストリップを窓枠に容易に装着することができることから、部品点数と組み付け工程を減少させ、ドリップレール、ウェザーストリップ、窓枠などの組付けコストを大幅に低減させることができる。
【0020】
ウェザーストリップをドリップレールに取り付けた状態で、ドリップレールを車体に組み付けることができるので、ドリップレールとウェザーストリップを車体に容易に組み付けることができる。ウェザーストリップをドリップレールの外側端から取り外し、窓枠上縁に取り付けることができるので、ドリップレールと窓枠との間にウェザーストリップを容易に取り付けることができる。スペーサに粘着剤を設けることにより、接着剤が固化するまで、窓枠を仮固定させておくことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明にかかるドリップレール用ウェザーストリップの一実施形態について、図を参照して説明する。
図1に、本発明にかかるドリップレール用ウェザーストリップを備えた車両12を示す。以下、ウェザーストリップ10等について、車両(車体)12の進行方向を前方とし、それを基準として左右を定め、更に重力の方向を下方とし、車両12の中心に向かう方向を内側方向、その逆を外側方向として説明を行う。また車体とは、車両12の外殻を構成する部材である。
【0022】
車両12は、車両内部に複数の座席を有するバスであり、天井を構成するルーフパネル14の側縁部、すなわちルーフパネル14とサイドパネル16の結合部付近に、ドリップレール20が前後方向に設けられている。ドリップレール20は、車両12の左右にそれぞれほぼ直線状に設けてあり、前端は、第2ピラー付近に縦に設けられた排水管(図示せず。)に連結し、後端は、車両12の後部まで延びている。
【0023】
図2にドリップレール20の周縁の断面構造を示す。ルーフパネル14は、鋼板製で、車両12の天井部分を覆い、その側端部が、ルーフレール15の側面に溶接により一体に取り付けてある。ルーフレール15は、車両12の左右に前後方向に配設された角型閉断面の金属製部材である。
【0024】
サイドパネル16は、車両12の側壁を構成する部材で、上縁が図示しないメンバ部材に固定してある。車両12の窓23(図1参照。)の位置に対応して、ルーフレール15、メンバ部材、図示しないピラー部材に囲まれて開口部22が形成してあり、開口部22の周縁に沿って窓枠24が取り付けられている。図2は、ドリップレール20の周辺を、開口部22にかかる位置で縦方向に断面した図である。
【0025】
窓枠24は、アルミ(合金)製の押し出し成形品であり、矩形の枠体を構成し、枠内には窓用ガラス25が嵌められている。窓枠24は、スペーサ28を介して接着剤30によりルーフレール15の側面に窓枠24の上部が一体に接着固定されている。尚、図示しないが、窓枠24は、その全周にわたり適宜スペーサ28を介して接着剤30により接着されている。スペーサ28は、窓枠24とルーフレール15を所定の間隔に保持するためのゴム製の介在物であり、車両12側と窓枠24側のそれぞれの面に両面テープが貼り付けられている。
【0026】
ドリップレール20は、窓枠24と同様アルミ(合金)製の押し出し成形品であり、図に示すように断面U字状で、ルーフパネル14側の側面が、ルーフパネル14の側縁部に沿った形状に形成されている。ドリップレール20は、ルーフパネル14にウェザーストリップ10を挟んで、断面U字状の上方が開いた形で取り付けられている。
【0027】
ウェザーストリップ10は、ゴム、あるいは合成樹脂製で、ドリップレール20の長手方向に沿って設けられている。ウェザーストリップ10は、ドリップレール20とルーフパネル14の間に取り付けてあり、ドリップレール20とルーフパネル14の間から窓枠24の上縁まで延びている。以下、ウェザーストリップ10のルーフパネル14とドリップレール20に挟まれた部分を取付部26とし、取付部26以外の部分を覆い部27とする。
【0028】
覆い部27は、取付部26の下端に続けてドリップレール20の底部32に沿って延び、底部32の外方端で下方に屈曲し、窓枠24の上端に達している。覆い部27と底部32に接する部分は、装着用部材としての両面テープ等により互いに接着されている。底部32の外方端の位置には、ウェザーストリップ10を薄肉にして形成された屈曲部34が設けてあり、覆い部27は屈曲部34で下方に屈曲している。またこの屈曲部34の位置は、窓枠24の上縁部を延長した位置にもほぼ対応した位置となっている。
【0029】
屈曲部34で屈曲したウェザーストリップ10は、装着用部材としての両面テープ等により窓枠24の上縁に接着されている。これによりウェザーストリップ10は、ドリップレール20の底部32から屈曲部34でほぼ直角に屈曲し、窓枠24の上縁部とほぼ連続した状態で窓枠24に接着されている。
【0030】
したがって、上記ウェザーストリップ10、及びドリップレール20等の構成によれば、ドリップレール20と窓枠24の間をウェザーストリップ10で覆い、窓枠24の上部からの漏水をほとんど発生させなくすることができる。ウェザーストリップ10は、屈曲部34で正確に屈曲され、屈曲部34から窓枠24へ連続して形成されるので、ドリップレール20から窓枠24にかけての外観を良好にでき、またドリップレール20の下部にあたった雨水を円滑に流し落とすことができる。
【0031】
また従来ドリップレール20と窓枠24との間に設けられていたモールが不要となり、組み付け工程数と部品点数が減少し、製造コストを大幅に低減できる。更に覆い部27を窓枠24に貼り付ける前に、ドリップレール20と窓枠24との間にノズルを挿し入れ、接着剤や充填剤を補充、充填することは従来と同様に行うことができる。
【0032】
次に、上記ドリップレール20等を装着する装着方法について説明する。
ドリップレール20は、図3に示すように外周面に予めウェザーストリップ10を具えた形に形成されている。まずドリップレール20について説明する。
【0033】
ウェザーストリップ10は、ドリップレール20の底部32の外側端付近に屈曲部34を有し、ドリップレール20の左側面、つまりルーフパネル14に取り付けられるドリップレール20の外側面に接着剤を用いて接着されている。かかるルーフパネル14に取り付けられる部分が、取付部26である。
【0034】
取付部26の端部から屈曲部34までは、装着用部材としての両面テープ(図示せず。)でドリップレール20の底部32に取り付けられている。そして、屈曲部34からウェザーストリップ10の外側端までは、ドリップレール20に接着されておらず、ウェザーストリップ10の先端に設けられた係合片36によりドリップレール20の、ルーフパネル14に取り付けられる側と逆側の外側端37に係合されている。
【0035】
屈曲部34は、ウェザーストリップ10の肉厚を薄くした溝で形成してあり、ウェザーストリップ10の長手方向に、底部32の外側端に沿って形成してある。係合片36は、ウェザーストリップ10の先端を内側に巻きこませて形成してあり、それによりドリップレール20の外側端37に係合するとともに、弾性変形させて外側端37から適宜取り外せるように形成してある。更に、屈曲部34と、係合片36の間には、切取部40が形成されている。ここで、取付部26から切取部40までが覆い部27であり、切取部40から先が覆い部27の延長部分であり、この延長部分に係合片36が上述したように形成してある。
【0036】
切取部40は、図3に示すように薄肉により形成してあり、ウェザーストリップ10に適宜の力を加えることにより破断させることができるように設けられている。切取部40は、かかる切取部40でウェザーストリップ10を破断し、屈曲部34で屈曲させると、窓枠24の上縁に覆い部27が所定長さ重なるような位置に形成してある。更に覆い部27には、屈曲部34で屈曲させ窓枠24に重なる位置に装着用部材としての両面テープが取り付けられている。尚切取部40は、部分的な切り込みで形成してもよい。
【0037】
次に、上記ドリップレール20をルーフパネル14に接着し、ウェザーストリップ10を装着する工程について説明する。
【0038】
まず、ドリップレール20をルーフパネル14の側縁部に、ウェザーストリップ10を介して接着剤等で接着する。次に図4に示すように車両12の開口部22に沿ってスペーサ28を、予めスペーサ28に設けられていた両面テープを用いて貼り付ける。スペーサ28を開口部22に沿って貼り付けたら、スペーサ28の外周に沿って接着剤30を塗布する。
【0039】
そしてスペーサ28の外側面(窓枠24側である。)に貼られている両面テープの剥離紙を剥がし、窓枠24をルーフレール15に押し付ける。すると接着剤30は、窓枠24に押しつぶされるようにしてルーフレール15との間に拡がるとともにスペーサ28の両面テープが窓枠24に貼り付き窓枠24が仮固定される。窓枠24は、図示しない窓枠24の下部を、サイドパネル16のメンバや段差(いずれも図示せず。)等に載せて支持させてあり、かつ開口部22の上方が車両12の内側に傾斜しているので、自重で開口部22の周縁に押し付けられ、スペーサ28に仮固定されることとなる。
【0040】
窓枠24をルーフレール15に接着した状態を図5に示す。このように窓枠24を接着(仮接着)したら、更に、ドリップレール20と窓枠24の上縁との間に形成された隙間からノズル(図示せず。)を挿し入れ、ノズルから接着剤等を必要に応じて補充する。尚、接着剤に代え、充填材をドリップレール20と窓枠24の間に充填させるようにしてもよい。
【0041】
次に、覆い部27に貼り付けられている両面テープの剥離紙を剥がし、係合片36をドリップレール20の外側端37から取り外す。そして、図6に示すように屈曲部34で覆い部27を屈曲させ、窓枠24の上縁に両面テープで貼り付ける。その後、図7に示すように延長部である係合片36を切取部40から切り離し、除去する。
【0042】
これにより、ウェザーストリップ10がドリップレール20から連続して窓枠24の上縁に重なり、ドリップレール20と窓枠24の間がウェザーストリップ10で閉塞された構造が、ドリップレール20からウェザーストリップ10を取り外し、窓枠24に貼り付けることで形成できる。
【0043】
ドリップレール20には予めウェザーストリップ10が組み付けられているので、ドリップレール20の接着、ウェザーストリップ20の貼り付けが容易となる。覆い部27に、両面テープが予め貼られているので、剥離紙を剥がすことによりウェザーストリップ10を窓枠24に容易に接着できる。
【0044】
覆い部27を窓枠24に接着する前は、ドリップレール20と窓枠24の間に間隙があいているので、適宜接着剤等を補充できる。スペーサ28により接着剤30が固化するまで、窓枠24を開口部22に仮固定させておくことができる。
【0045】
また従来のようにモールやクリップ等を取り付ける必要がなく、部品点数を少なくし、かつ、従来の製造工程を大幅に短縮し、製造、組み付けコストを低減できる。窓枠24の上部における雨水の浸入を、ほとんど発生させなくすることができる。
【0046】
尚、上記例では、バスを例に説明したが、本発明はバスに限るものでなく他の車両におけるドリップレールに用いてもよい。また、窓枠24をルーフレール15に取り付けることとしたが、窓枠24を用いず、窓用ガラスを直接、あるいは窓用ガラスに簡易な縁取りを設けた状態でルーフレール15に取り付けるようにしてもよい。更に、ルーフレール15に限らず、窓枠24等と他の部材とを組み合わせた場合に用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明にかかるウェザーストリップを備えた車両の一実施形態を示す斜視図。
【図2】ドリップレール周辺の構成を示す断面図。
【図3】ウェザーストリップが取り付けられたドリップレールを示す断面図。
【図4】ウェザーストリップの取付手順を示すための、ドリップレール周辺の断面図。
【図5】ウェザーストリップの取付手順を示すための、ドリップレール周辺の断面図。
【図6】ウェザーストリップの取付手順を示すための、ドリップレール周辺の断面図。
【図7】ウェザーストリップの取付手順を示すための、ドリップレール周辺の断面図。
【符号の説明】
【0048】
10…ウェザーストリップ
12…車両
14…ルーフパネル
20…ドリップレール
22…開口部
24…窓枠
26…取付部
27…覆い部
30…接着剤
34…屈曲部
36…係合片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体のルーフパネル側縁部に装着されるドリップレールのウェザーストリップであり、
一端側を、前記ルーフパネルと前記ドリップレールとの間に取り付けられる取付部とし、該取付部の他端側を、該取付部から連続して延び、前記車体の側面に開口した開口部を縁取る窓枠の上縁にかかる覆い部としたことを特徴とするドリップレール用ウェザーストリップ。
【請求項2】
前記ドリップレールの底部、及び前記窓枠の上縁のそれぞれに対応した位置に装着用部材を有し、かつ前記底部の車幅方向外側端部に対応した位置に、少なくとも下方に屈曲可能な屈曲部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のドリップレール用ウェザーストリップ。
【請求項3】
前記覆い部の先端を延長し、該延長部分に前記ドリップレールの前記ルーフパネル側と反対側の縦壁上縁に係合する係合片を設けたことを特徴とする請求項1に記載のドリップレール用ウェザーストリップ。
【請求項4】
前記覆い部と前記延長部分との境界に切取部を具え、該切取部により前記覆い部から前記延長部分を切り離し可能としたことを特徴とする請求項3に記載のドリップレール用ウェザーストリップ。
【請求項5】
断面ほぼU字状をなし、車体のルーフパネル側縁部に上方を開口させた状態で装着されるドリップレールと、該ドリップレールと前記ルーフパネルの間に設けられるウェザーストリップと、からなり、
前記ウェザーストリップは、前記ドリップレールの前記ルーフパネル取り付け側の外周面に固着され、前記ルーフパネルと前記ドリップレールとの間に介装される取付部と、該取付部から連続して延び、前記車体の側面に固定される窓枠の上縁にかかる覆い部とを具え、
更に前記ウェザーストリップは、前記ドリップレールの底部と前記窓枠の上縁のそれぞれに対応した位置に装着用部材を有し、かつ前記覆い部の先方に、前記ドリップレールの前記ルーフパネル側と反対側の縦壁上縁に取り外し可能に係合する係合片を具え、
前記係合片が前記縦壁上縁に係合し、前記ドリップレールの外周に前記ウェザーストリップが取り付けられた状態で、前記ルーフパネル側縁部に装着可能としたことを特徴とするドリップレール。
【請求項6】
前記取付部を介して請求項5に記載のドリップレールを前記車体のルーフパネル側縁部に取り付け、
前記車体の側面に開口された開口部に沿ってスペーサを貼り付けるとともに、該スペーサに沿って接着剤を塗布し、
前記開口部に前記窓枠を、前記接着剤が前記車体側面と該窓枠との間に充填されるように押し付けるとともに、前記スペーサに設けられた粘着材により前記窓枠を仮固定させ、
次に、前記係合片を前記縦壁上縁から外し、該係合片に連結された前記覆い部を前記窓枠の上縁に、前記装着用部材を用いて貼り付けることを特徴としたドリップレールの装着方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−308038(P2008−308038A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−157888(P2007−157888)
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(303002158)三菱ふそうトラック・バス株式会社 (1,037)
【Fターム(参考)】