説明

ナビゲーションシステム

【課題】携帯受信端末を含むナビゲーションシステムにおいて、屋外及び屋内で使用できるようにし、さらに、屋内で携帯受信端末に屋外の情報が誤表示されることを防止する。
【解決手段】ナビゲーションシステムは携帯受信端末2を含む。携帯受信端末2は、GPS信号を受信するGPS測位部21と、光信号SLを受信する光受信部22と、表示部23と、GPS信号又は光信号SLから位置の情報を得ると共に、それらの情報の一方を、表示部23に表示させる端末制御部24と、GPSシステムからの信号強度を判別する判別部27とを有する。端末制御部24は、光受信部22が光信号SLを受信した後は、信号強度が一定レベル以下であると判別部27が判別した場合に、GPS測位部21がGPS信号を受信しないように制御する。これにより、携帯受信端末2の誤表示が防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報を報知する携帯受信端末を含む歩行者用のナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、屋外において、GPSシステム(Global Positioning System)から送信されるGPS信号を用いた測位により位置の情報を得るナビゲーションシステム(位置情報システム)が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、屋内において、それぞれ定位置に固定された複数個の照明器具から可視光通信によって送信される光信号により位置の情報を得るナビゲーションシステムも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
しかし、屋内ではGPS信号が建物の壁等によって遮られるため、特許文献1に示される従来のナビゲーションシステムは、屋内では使用できない。また、特許文献2に示される従来のナビゲーションシステムは、屋内の可視光通信を利用するため、屋外では使用できない。
【0004】
そこで、本件出願人は、上記問題を解決するために、屋外及び屋内で使用できるようにしたナビゲーションシステムを先に出願している(特願2007−190006号、非公知)。このナビゲーションシステムは、屋外はGPS信号、屋内は光信号を利用し、略同時にGPS信号と光信号が受信された場合は、光信号を優先して利用するものである。
【0005】
本件出願人が先に出願した上記ナビゲーションシステムでは、GPS信号を受信する第1の受信部と、光信号を受信する第2の受信部とを有する携帯受信端末が用いられる。屋外では、GPS信号が受信され、その携帯受信端末の画面に屋外の情報が表示される。屋内では、光信号が受信され、画面に屋内の情報が表示される。ところが、屋内でGPS信号が受信されると、屋内であるにも拘わらず画面に屋外の情報が誤表示されることがある。
【0006】
屋外はGPSシステムからのGPS信号、屋内は可視光通信システムからの光信号を利用する上記ナビゲーションシステムについて図5(a)(b)を参照して説明する。図5(a)はナビゲーションシステムが用いられている建物内の1階のレイアウト例、図5(b)は同建物内の最上階(8階)のレイアウト例を示す。各階の中央部分には、中庭51が配置され、中庭51を囲む屋内空間の外縁部分には、部屋52、倉庫53、階段54、WC55、及びエレベータ56の各施設設備が配置されている。これら各施設設備と中庭51との間には、通路57が位置している。1階の通路57の縁端部に出入口58、59があり、そこから屋内と屋外の間の出入りができる。各階の通路57の天井には、複数の照明器具60から成る可視光通信システムが設置されている。各照明器具60は、ID情報として個別の番号が設定されており、例えば、1階の照明器具60のID情報は100〜121、8階の照明器具60のID情報は800〜821である。各照明器具60は、自器具のID情報を照明光による光信号として送信する。
【0007】
このナビゲーションシステムの使用者は、携帯受信端末を携帯して移動する。携帯受信端末には、屋外用の地図情報と屋内用の地図情報とが搭載されており、そのいずれか一方の地図情報に基づいて携帯受信端末の画面に屋外用の地図又は屋内用の地図が表示される。
【0008】
使用者は、携帯受信端末の画面に表示される屋外用の地図に案内(ナビゲート)され、屋外から建物1階の出入口58へ移動する。屋外用の地図には、道路や建物の平面外形等が描図され、GPSシステムを利用した現在位置が示されている。次に、使用者が出入口58から屋内に入ると、携帯受信端末の画面には屋内用の地図が表示される。屋内用の地図には、建物内の1階のレイアウトが描図され、可視光通信システムを利用した現在位置が示される。出入口58(Aポイント)における屋外用から屋内用への地図表示の切替は、可視光通信システムからの光信号に含まれた照明器具のID情報(“ID107”)の受信によって行われる。使用者は、屋内用の地図に案内され、1階の出入口58からエレベータ56(Bポイント)に移動し、エレベータ56で8階まで上る。携帯受信端末の画面には8階のレイアウトと同階における現在位置が表示される。使用者は、8階エレベータ56の前(Dポイント)から目的地の部屋61(Fポイント)まで移動する。なお、使用者は、出入口59(Cポイント)から屋内に入ることもできる。
【0009】
ここで、使用者が屋内を移動中であっても、例えば窓際など、GPS信号が壁で遮られない場所では、携帯受信端末がGPS信号を受信することがある。そのとき、携帯受信端末は、光信号を受信できれば、GPS信号よりも光信号を優先させて、屋内用の地図を表示する。しかし、照明器具と照明器具との中間地点等では光信号が受信可能レベルに達していない場合があり、また、複数台の照明器具からの光信号が干渉して携帯受信端末が有効な光信号を受信できない場合等がある。このような場合、屋内であるにも拘らずGPS信号のみが受信される。このとき、GPS信号の位置の情報には数メートルの誤差があるため、携帯受信端末は、屋外用の地図を誤表示する。
【0010】
このことを図5(b)を参照して説明する。図5(b)は、最上階(8階)を示し、Eポイントは、中庭51に面した通路であり、ID818とID817の照明器具の中間地点である。Eポイントは、最上階の中庭51に面した通路にあるので、GPS信号を受信し易く、照明器具の中間地点であるので、光信号のレベルが低い。このため、携帯受信端末は、この場所でGPS信号のみを受信する可能性がある。この時、8階を移動中の使用者が携帯する携帯受信端末は、8階のレイアウトが描図された屋内用の地図から、屋外用の地図に表示が切替わり、道路等が描図された屋外用の地図に使用者の現在位置を誤表示する。上記のように、このナビゲーションシステムは、屋内であるにも拘らず、屋外用の地図及び屋外の現在位置等の屋外の情報を誤表示し、屋内を移動する使用者に適切な案内(ナビゲーション)が提供されず、使用者にとって不便である。
【0011】
この課題の解決を図るため、下記の2つの手段が考えられる。
【0012】
(第1の手段)
携帯受信端末は、マイコンに搭載されるタイマ等から成り一定時間を計測する計時手段を搭載し、光信号を受信すると、予め設定した所定時間(例えば10秒間)は、GPS信号を受信してもそれを無視するようにする。これにより、携帯受信端末は、使用者が照明器具と照明器具の中間地点等を移動中に光信号を受信できなくても、屋外用の地図に表示が切替わらない。
【0013】
ところが、上記の第1の手段では、屋内で光信号を受信できないポイントで使用者が立ち止まった場合に、所定時間が過ぎると、携帯受信端末が屋外用の地図の表示に切替わる誤表示が発生する。また、使用者が実際に建物から屋外に出た後、GPS信号を受信してもそれを無視する時間が生じるため、地図表示の切替え応答が遅くなる。逆に、所定時間が短か過ぎると上記誤表示が発生する。このため、上記所定時間の設定は容易ではない。
【0014】
(第2の手段)
携帯受信端末は、GPSシステムからの信号強度を判別する判別部を有し、判別部は、信号強度が一定レベル以下である場合にはGPS信号を無視するようにする。信号強度として、例えば、GPS衛星の幾何学的配置を指数化した位置精度劣化度(PDOP:Position Dilution of Precision)を使用する。小さいPDOPの値は、位置精度が高く、信号強度が高いことを示す。大きいPDOPの値は、位置精度が低く、信号強度が低いことを示す。上空にGPS衛星が分散している状態のとき、PDOPの値は小さく、逆に、GPS衛星が集中していたり直線上に配置している状態のとき、PDOPの値は大きい。例えば、屋内にて通路の片側のみに窓があり、その片側からのGPS信号を受信した場合、GPS衛星が窓側に集中しているため、屋外と比較してPDOPの値は大きくなる(信号強度が低い)。従って、所定の値を閾値として設定しておき、信号強度の値が閾値未満の場合は、GPS信号を無視することによって、屋内で屋外用の地図の表示に切替わる誤表示が防止される。信号強度として、受信したGPS衛星の数又は、アナログ的な信号の強さを用いてもよい。
【0015】
ところが、上記の第2の手段では、GPSシステムからの信号強度は、受信する場所や受信時の天候の影響を受け、屋外においても変化する。例えば、受信するGPS衛星の数が場所によって変化し、ビルの谷間などではGPS信号を載せた電波が反射する等の影響を受ける。また、晴天と曇天とでは信号強度が異なる。従って、屋外で信号強度が低下しているがGPS信号を受信すべき場合と、屋内での誤表示の防止のためにGPS信号を無視すべき場合とについて、前者の場合の信号強度の方が低いという逆転が起きる場合がある。このため、実際には信号強度の上記閾値の設定は困難である。
【特許文献1】特開2002−357444号公報
【特許文献2】特開2005−176257号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記問題を解決するものであり、携帯受信端末を含むナビゲーションシステムにおいて、屋外及び屋内で使用できるようにし、さらに、屋内で携帯受信端末に屋外の情報が誤表示されることを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、GPSシステムからのGPS信号を受信する第1の受信部と、可視光通信システムからの光信号を受信する第2の受信部と、情報を報知する報知部と、前記第1の受信部が受信したGPS信号又は前記第2の受信部が受信した光信号から位置の情報を得ると共に、GPS信号から得られる位置の情報と、光信号から得られる位置の情報との一方を、自身の位置情報として前記報知部に報知させる端末制御部と、を有する携帯受信端末を含むナビゲーションシステムであって、前記携帯受信端末は、GPSシステムからの信号強度を判別する判別部をさらに備え、前記端末制御部は、前記第2の受信部が光信号を受信した後は、信号強度が一定レベル以下であると前記判別部が判別した場合に、前記第1の受信部がGPS信号を受信しないように制御するものである。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、屋外はGPS信号、屋内は可視光通信システムからの光信号を利用し、屋外及び屋内で使用することができる。さらに、第2の受信部が光信号を受信した後は、信号強度が一定レベル以下である場合に第1の受信部がGPS信号を受信しないので、第2の受信部が可視光通信システムからの光信号を受信する前であっても、屋外の情報を取得することがなく、屋内で屋外の情報が誤表示されることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムを図1乃至図4を参照して説明する。図1は携帯受信端末2と照明器具3のブロック構成を示し、図2はナビゲーションシステムの使用状況を示す。本実施形態の携帯受信端末2は、ナビゲーションシステムの使用者Mに携帯される。携帯受信端末2は、GPSシステムからのGPS信号SGを受信する第1の受信部としてのGPS測位部21と、可視光通信システムの照明器具3から光信号を受信する第2の受信部としての光受信部22と、情報を使用者Mに報知する報知部としての表示部23と、端末制御部24とを備える。端末制御部24は、マイコン(Micro Controller)等から成り、GPS測位部21が受信したGPS信号SG又は光受信部22が受信した光信号SLから位置の情報を得ると共に、GPS信号SGから得られる位置の情報と、光信号SLから得られる位置の情報との一方を、自身の位置情報として、液晶パネル等から成る表示部23に表示させる。GPS信号SGと光信号SLが略同時に受信された場合は、光信号SLから得られる位置の情報が、GPS信号SGから得られる位置の情報よりも優先して、表示部23に表示される。報知部は、上記の表示部23に限られず、スピーカ等から構成され、音声によって情報を使用者Mに報知するものであってもよい。
【0020】
GPSシステムは、地球上での現在位置を測位するためのシステムであり、地球を周回する複数のGPS衛星がGPS信号SGを送信している。GPS信号SGには、GPS衛星に搭載された原子時計からの時刻データ及びGPS衛星の軌道情報等が含まれている。3基以上のGPS衛星からのGPS信号を受信することにより、現在位置が測位される。
【0021】
可視光通信システムは、照明光によりデータ通信をするシステムであり、各々定位置に配置された複数の照明器具3を備える。照明器具3は、それぞれ光源31と、光源31を点灯させる点灯部32と、不揮発性メモリ等から成り、自器具の位置情報等が記憶された記憶部33と、自器具の位置情報が含まれる光信号SLが光源31から送信されるように点灯部32を制御する制御部34とを備える。光源31は、例えば、放電灯や発光ダイオードである。点灯部32は、例えば、インバータ回路であり、人間の目で認識できない程度の高い周波数でインバータ回路を動作し、周波数偏移変調(FSK:Frequency Shift Keying)等によって光源31からの照明光を光信号SLにする。光信号SLは、光源31からの光が照射される範囲ZLにおいて受信可能となる。制御部34は、例えばマイコンである。
【0022】
図3は、光信号SLのデータ構成例を示す。光信号SLのデータは、データのスタートを示すスタート情報LD1と、照明器具3がどの建物内にあるかを示す建物情報LD2と、その建物内における照明器具3の位置を示す位置情報LD3〜LD5とを有する。図4は、建物内の位置を表わすための座標の例を示す。建物内における位置は、階と、各階におけるX座標及びY座標とで表すことができる。従って、上記光信号SLにおける位置情報は、階情報LD3、X座標LD4、Y座標LD5で構成される。この位置情報は、携帯受信端末2の位置情報として利用される。
【0023】
再び図1及び図2を参照して説明する。携帯受信端末2は、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)又は携帯電話機等に、光受信部22等を付加して構成される。光受信部22は、入射した照明器具3からの光信号SLを電気信号に変換するフォトダイオード等の受光素子221と、受光素子221の電気出力を増幅する増幅する増幅回路222と、増幅回路222の出力からノイズを除去するBPF(Band Pass Filter)223と、BPF223の出力を復調することによりデジタル信号を得て端末制御部24に入力する復調回路224とを備える。
【0024】
また、携帯受信端末2は、端末制御部24が参照するデータ等を記憶する端末記憶部25と、使用者Mによる操作入力を受け付ける操作部26と、GPSシステムからの信号強度を判別する判別部27とを備える。
【0025】
端末記憶部25には、表示部23への地図の表示に用いられるデータである地図情報が記憶されている。この地図情報には、屋外用の地図情報と屋内用の地図情報がある。端末制御部24は、自身の位置を含む地図を示す地図情報を端末記憶部25から得て、その地図情報を用いて表示部23に屋外用又は屋内用の地図を表示させると共に、携帯受信端末2の位置情報(現在位置)等を表示させる。例えば、屋外用の地図には、道路や建物の平面外形等が描図され、屋内用の地図には、建物内の通路や部屋等のレイアウトが描図される。携帯受信端末2の位置情報(現在位置)は、地図上にマークとして描図される。
【0026】
操作部26は、例えば、複数の押しボタンスイッチやタッチパネルにより構成される。使用者Mが目的地を操作部26から入力すると、端末制御部24は、目的地まで案内するための情報、例えば、目的地のマーク又は目的地へのルートを地図上に表示させる。使用者Mは、表示部23の表示によって案内される。判別部27は、例えば、携帯受信端末2に搭載されたプログラムの実行によって実現される。
【0027】
携帯受信端末2は、使用者Mを案内する動作モードとして、屋内案内モードと屋外案内モードとを有する。屋外案内モードは、GPS信号SGと屋外用の地図情報に応じて案内を行う動作モードであり、この動作モードでは、屋外用の地図が表示部23に表示される。屋内案内モードは、光信号SLと屋内用の地図情報に応じて案内を行う動作モードであり、この動作モードでは、屋内用の地図が表示部23に表示される。
【0028】
携帯受信端末2における屋内案内モードと屋外案内モードとの切替は、端末制御部24による制御によって行われる。携帯受信端末2は、屋外案内モードで動作しているとき、光受信部22が光信号SLを受信すると、端末制御部24が動作モードを屋外案内モードから屋内案内モードに切替える。
【0029】
また、携帯受信端末2は、光受信部22が光信号SLを受信した後は、屋内案内モードで動作し、GPSシステムからの信号強度によって、屋内案内モードを継続するか、屋外案内モードに切替えるかを判断する。GPSシステムからの信号強度が一定レベルを超えていると判別部27が判別した場合には、端末制御部24は、動作モードを屋内案内モードから屋外案内モードに切替え、GPSシステムからの信号強度が一定レベル以下であると判別部27が判別した場合には、GPS測位部21がGPS信号SGを受信しないように制御し、屋内案内モードを継続する。すなわち、屋内案内モードでは、信号強度が一定レベル以下である場合にはGPS信号SGが無視される。ここで、携帯受信端末2は、信号強度を判別する閾値を、それまでの動作モードによって変化させる。すなわち、屋外案内モードでは、信号強度が低くてもGPS信号SGを受信するが、屋内案内モードでは、閾値を比較的高くし、信号強度が比較的高いときに、既に屋外に出たと判断して、動作モードを屋外案内モードに切替える。
【0030】
信号強度としては、例えば複数のGPS衛星の幾何学的配置を指数化した位置精度劣化度(PDOP:Position Dilution of Precision)を用いる。信号強度として、PDOPに代えて、単純に、受信したGPS衛星の数を用いてもよい。屋内でGPS信号を受信する場所は、窓に面した通路等であり、そこでは、窓側方向のGPS衛星からのGPS信号は受信するが、壁がある反対方向のGPS衛星からのGPS信号は受信できないので、屋内では、受信できるGPS衛星の数が少なくなる。すなわち、屋内は屋外よりもGPSシステムからの信号強度が低くなる。また、信号強度として、アナログ的な信号の強さを用いてもよい。
【0031】
このように、携帯受信端末2は、屋外はGPS信号SG、屋内は可視光通信システムからの光信号SLを利用し、屋外及び屋内で使用することができる。さらに、光受信部22(第2の受信部)が光信号SLを受信した後は、信号強度が一定レベル以下である場合にGPS測位部21(第1の受信部)がGPS信号SGを受信しないので、光信号SLを一時的に受信できなくなって再び受信する前であっても、屋外の情報を取得することがなく、屋内で携帯受信端末2に屋外の情報が誤表示されることを防止することができる。
【0032】
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、照明器具3が位置情報に代えて自器具に割り当てられたID情報を光信号SLとして送信し、携帯受信端末2が受信したID情報を位置情報に変換するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおける携帯受信端末と照明器具のブロック構成図。
【図2】同システムの使用状況の説明図。
【図3】同システムにおける光信号のデータ構成図。
【図4】同システムにおける建物内の位置を表わす座標を説明する斜視図。
【図5】(a)はナビゲーションシステムが使用される建物内の1階のレイアウト例を示す図、(b)は同建物内の最上階のレイアウト例を示す図。
【符号の説明】
【0034】
2 携帯受信端末
21 GPS測位部(第1の受信部)
22 光受信部(第2の受信部)
23 表示部(報知部)
24 端末制御部
25 端末記憶部
27 判別部
3 照明器具
GS GPSシステム
SG GPS信号
SL 光信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPSシステムからのGPS信号を受信する第1の受信部と、可視光通信システムからの光信号を受信する第2の受信部と、情報を報知する報知部と、前記第1の受信部が受信したGPS信号又は前記第2の受信部が受信した光信号から位置の情報を得ると共に、GPS信号から得られる位置の情報と、光信号から得られる位置の情報との一方を、自身の位置情報として前記報知部に報知させる端末制御部と、を有する携帯受信端末を含むナビゲーションシステムであって、
前記携帯受信端末は、GPSシステムからの信号強度を判別する判別部をさらに備え、
前記端末制御部は、前記第2の受信部が光信号を受信した後は、信号強度が一定レベル以下であると前記判別部が判別した場合に、前記第1の受信部がGPS信号を受信しないように制御することを特徴とするナビゲーションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−107237(P2010−107237A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277057(P2008−277057)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度総務省SCOPE「視覚障害者歩行支援を軸とした蛍光灯通信位置情報プラットフォームの開発」に係る委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【出願人】(304027279)国立大学法人 新潟大学 (310)
【Fターム(参考)】