説明

ナビゲーション装置

【課題】本来のナビゲーション装置に不足している目的地情報を、携帯端末からナビゲーション装置に導入自在とすること。
【解決手段】ナビゲーション部10内のコード作成部102で目的地検索部101の検索条件を二次元コードとして作成し、その作成された二次元コードの情報に基づいて外部装置30、例えば、インターネット検索等を行い、その結果を音声出力部22を介して出力する。携帯端末部20の音声出力部22から出力される音声を音声データ解析部105で解析し、二次元コードの情報に基づいて検索を行った外部装置30の検索結果をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供し、本来のナビゲーション装置に不足している目的地情報であっても、目的地設定を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関するもので、特に、目的地のルートを検索するナビゲーション装置に当該目的地が存在していないとき、それを外部の携帯端末の検索操作によって検索し、その検索された携帯端末の有する目的地情報を利用できるナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車載用ナビゲーション装置としては特許文献1に記載のものがある。
当該特許文献1には、現在地認識手段で現在地を認識し、音声変換手段にて認識した現在地を音声情報に変換し、通信手段にて音声情報を外部に送信することにより現在地を外部に報知するものであり、緊急状態にある自車の現在地を迅速に外部に報知できる。
特に、音声通信回線は、デジタル通信回線に比べて通信時に輻輳が起こる可能性が減るため、音声情報を音声通信回線により外部に送信することにより、音声情報を確実に外部に送信することができる。
【0003】
したがって、緊急状態にある自動車等の移動体の現在地を迅速に、しかも、確実に管理センタ等の外部に報知することができる。また、音声通信回線は、デジタル通信回線に比べて通信時に輻輳が起こる可能性が減るため、音声情報を音声通信回線により外部に送信することにより、音声情報を確実に外部に送信することができる。更に、ナビゲーション装置に搭載されている音声合成手段を用いることにより、契約車両に専用のデータアダプタが不要となり、システム全体の装置のコストを削減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−242892
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、現在地認識手段で現在地を認識し、音声変換手段にて認識した現在地を音声情報に変換し、通信手段にて音声情報を外部に送信することにより現在地を迅速に、しかも、確実に、管理センタ等の外部に報知することができるものである。
しかし、現在地の認識については、ナビゲーション装置の地図情報を音声の介在によって携帯端末から管理センタに送信することができるものの、逆に、ナビゲーション装置に不足している情報を携帯端末から導入する技術は存在していない。
【0006】
そこで、この発明はかかる不具合を解決するためになされたもので、本来のナビゲーション機能に不足している目的地情報を、前記ナビゲーション機能の外部で検索し、その検索結果をナビゲーション機能に導入自在としたナビゲーション装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1にかかるナビゲーション装置は、一次元バーコード、二次元コード等のコード作成部で前記目的地検索部の検索条件をコードとして作成し、その作成されたコードを読み取る携帯端末部のコード読取部で読み取ったコードの情報に基づいて外部、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイル等を用いて名称によって検索を行うと共に、その結果を音声データとして音声出力部を介して出力する。前記携帯端末部の音声出力部から出力される音声を音声データ解析部で解析し、前記特定のコードの情報に基づいて検索を行った外部装置、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの検索結果を前記ナビゲーション部の目的地検索部に提供するものである。
ここで、上記目的地検索部は、ナビゲーション機能によって目的地のルート探索に際し、特定の条件下の目的地を特定するものである。
また、上記コード作成部は、目的地検索部の検索条件を所定の一次元バーコード、二次元コード等のコードとして作成するものである。
そして、上記携帯端末部のコード読取部は、前記ナビゲーション機能のコード作成部で作成された所定のコードを読み取る機能を有するもので、画像認識及び画像解析ができるものである。
更に、上記音声出力部は、前記コード読取部で読み取った所定のコードの情報に基づいて外部として、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイル等を用いて名称、住所録等の検索を行い、その結果を音声データとして出力するものである。
更にまた、上記音声データ解析部は、前記携帯端末部の音声出力部から出力される音声を解析し、前記ナビゲーション機能の目的地検索部に前記所定のコードの情報に基づいて検索を行った外部検索結果を提供するものである。
【0008】
請求項2にかかるナビゲーション装置は、目的地検索部で所望の目的地が検出できなかったとき、外部選択部で外部、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイル等での検索を選択し、このとき、コード作成部で目的地検索部の検索条件を一次元バーコード、二次元コード等として作成し、その作成された所定のコードを直接読み取る携帯端末のコード読取部で読み取り、その所定のコードの情報に基づいて外部、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイル等の検索を行うと共に、その結果を音声データとして音声出力部から出力する。前記携帯端末の音声出力部から出力された音声を音声データ解析部で解析し、前記所定のコードの情報に基づいて検索を行った外部装置、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの検索結果を前記ナビゲーション部の目的地検索部に提供する。
ここで、上記目的地検索部は、ナビゲーション機能によって目的地のルート探索に際し、特定の条件下の目的地を特定するものである。
また、上記外部選択部は、ナビゲーション機能によって目的地のルート探索に際し、所定の条件下の目的地を特定するものが存在していなかったときには、ナビゲーション部の入力によって、外部での検索を選択するものであり、ナビゲーション装置を構成する機械的キースイッチまたはディスプレイ−画面上のタッチスイッチとすることができる。
そして、上記コード作成部は、ナビゲーション機能の目的地検索部で検出できなかった検索結果のとき、目的地検索部の検索条件を所定のコードとして作成するものである。
更に、上記携帯端末部のコード読取部は、前記ナビゲーション部のコード作成部で作成された所定のコードを読み取る機能を有するもので、画像認識及び画像解析ができるものであればよい。
更にまた、上記音声出力部は、前記コード読取部で読み取った所定のコードの情報に基づいて外部装置として、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルによって名称、住所検索等を行い、その結果を音声データとして出力するものである。
そして、上記音声データ解析部は、前記携帯端末部の音声出力部から出力される音声を解析し、前記ナビゲーション部の目的地検索部に前記所定のコードの情報に基づいて検索を行った外部検索結果を提供するものである。
【0009】
請求項3にかかるナビゲーション装置の前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音楽データとしたものである。
ここで、上記音声データを音楽データとするとは、特定のメロデーを出力することであり、合成音の音楽でも、楽器を使用した音楽でもよく、検索結果をデジタル信号化した信号と合成できればよい。
【0010】
請求項4にかかるナビゲーション装置の前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音楽データに対して、前記インターネットの検索結果をデジタル信号化した高周波の音声または超音波を構成させたものである。
ここで、上記音声出力部の音声データは、携帯端末部のスピーカを使用して前記特定のコードの情報に基づいて検索を行った外部装置、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等を送信でき、他の送信に使用する構成を設ける必要をなくしたものである。したがって、高周波の音声または超音波を重畳させてもよい。
【0011】
請求項5にかかるナビゲーション装置の前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音楽データに対し、前記外部装置、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等をデジタル信号化した低周波の音声を合成させたものである。
ここで、上記音声出力部の音声データは、携帯端末部のスピーカを使用して前記特定のコードの情報に基づいて検索を行った外部装置、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイル等の検索結果を送信でき、他の送信に使用する部を設ける必要をなくしたものである。当該合成は、インターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等をデジタル信号化した低周波の音声で重畳させてもよい。
【0012】
請求項6にかかるナビゲーション装置の前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、前記外部、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等をデジタル信号化して作成した合成音楽データとしたものである。
ここで、前記外部、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの検索結果をデジタル信号化して作成した音楽データとは、例えば、特定の周波数の有無または閾値以上、以下を“1”、“0”の信号に置き換えて合成音楽を作成し、人の耳には雑音と認識させない程度のアナログ音楽信号を形成し、携帯端末部のスピーカを使用して前記特定のコードの情報に基づいて検索を行ったインターネット検索結果を送信でき、他の送信に使用する部を設ける必要をなくしたものである。
【0013】
請求項7にかかるナビゲーション装置の前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音声データに含まれる情報の重要度に応じて音声データの周波数帯を割り当てるものである。ここで、音声データの周波数帯を割り当てとは、情報の重要度に応じて音楽データの周波数帯を割り当てることにより、位置、名称、住所、電話番号等の重要な情報は、特に、営業時間、メニュー、取扱商品、写真データ等の情報に比べて、ノイズに強い周波数帯に設定するものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1のナビゲーション装置は、コード作成部で目的地検索部の検索条件を所定の一次元バーコード、二次元コード等のコードとして作成し、その作成された所定のコードの情報に基づいて外部、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイル等の何れかの外部装置によって検索等を行い、その結果が音声出力部を介して出力される。前記携帯端末部の音声出力部から出力される音声を音声データ解析部で解析し、前記所定のコードの情報に基づいて検索を行った外部、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置によって検索等を行い、その検索結果を前記ナビゲーション部の目的地検索部に提供するものである。
したがって、当該検索に使用した条件を、ナビゲーション部側でコード作成部によって所定の一次元バーコード、二次元コード等のコードとして作成する。携帯端末部は、ナビゲーション部側で作成された所定のコードをコード読取部によって読み取り、読み取った所定のコードの情報に基づいて最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置で検索を行い、その結果を音声データとして出力し、その音声データを、音声データ解析部で音声解析し、外部での検索結果等を前記ナビゲーション部の目的地検索部に提供し、それをナビゲーション機能の目的地として設定できる。
よって、携帯端末部で検索した結果をナビゲーション機能で利用できるから、正確な目的地データが得られる。また、この際、ナビゲーション部で検索に使用した条件を所定のコードとしているから、携帯端末部に再入力する必要がない。そして、前記携帯端末部の音声出力部から外部、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置の検索結果等を音声データで出力されるから、携帯端末部側に格別特別な構成部品を付加する必要がないから、全体を廉価とすることができる。
【0015】
請求項2のナビゲーション装置は、ナビゲーション部で目的地のルートを検索し、特定の条件下の目的地が検出できなかったとき、外部選択部によって外部での検索を選択し、前記外部選択部によってコード作成部で目的地検索部の検索条件を所定のコードとして作成し、その作成された所定のコードの情報に基づいて最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイル等の何れかの外部装置の検索を行い、その結果が音声出力部を介して出力される。前記携帯端末部の音声出力部から出力される音声を音声データ解析部で解析し、前記所定のコードの情報に基づいて検索を行った外部装置、例えば、インターネットの検索結果等を前記ナビゲーション部の目的地検索部に提供するものである。
したがって、ナビゲーション機能を使用して目的地を検索しても、求めている目的地が存在してないとき、外部選択部によって、当該検索に使用した条件を、ナビゲーション部側でコード作成部によって一次元バーコード、二次元コード等のコードとして作成する。携帯端末部は、ナビゲーション部側で作成された一次元バーコード、二次元コード等のコードをコード読取部によって読み取り、読み取った一次元バーコード、二次元コード等の情報に基づいて外部、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置の検索等を行い、その結果を音声データとして出力し、その音声データを、音声データ解析部で音声解析し、インターネット検索結果を前記ナビゲーション部の目的地検索部に提供し、それをナビゲーション機能に使用して目的地を設定できる。よって、ナビゲーション機能を使用して目的地を検索しても、求めている目的地の検索結果が得られないとき、携帯端末部で検索した結果をナビゲーション機能で利用できるから、正確な目的地データが得られる。また、この際、ナビゲーション部で検索に使用した条件を所定のコードとしているから、携帯端末部に再入力する必要がない。そして、前記携帯端末部の音声出力部から外部、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置の検索結果等を音声データで出力されるから、携帯端末部側に格別特別な構成部品を付加する必要がないから、全体を廉価とすることができる。
【0016】
請求項3のナビゲーション装置は、前記携帯端末部の音声出力部の音声データを音楽データとしたものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果に加えて、携帯端末部からナビゲーション部に送信する際に、音声データとして音楽を使用するので、ナビゲーション装置のオペレータが聞いても、耳障りでない違和感のない送受信を行うことができる。また、音声データとして音声信号に外部装置、例えば、インターネットの検索結果等を載せるものであるから、高周波情報としての外部装置の検索結果等のディジタルデータと音声周波数という周波数の違いから、音楽データに違和感を生じさせることがない。
【0017】
請求項4のナビゲーション装置の前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音楽データに対し、前記外部装置、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置の検索結果等をデジタル信号化した高周波の音声または超音波を重畳等合成させたものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果に加えて、外部装置の検索結果のディジタルデータを高速伝送できる。
【0018】
請求項5のナビゲーション装置の前記携帯電話の音声出力部の音声データは、音楽データに対し、前記外部装置、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置の検索結果等をデジタル信号化した低周波の音声を重畳等の合成させたものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果に加えて、外部装置の検索結果のディジタルデータを耳障りでない伝送とすることができる。
【0019】
請求項6のナビゲーション装置の前記携帯電話の音声出力部の音声データは、前記外部装置、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置の検索結果等をデジタル信号化して作成した合成音楽データとしたものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果に加えて、所定の周波数成分でデジタル信号を割振ることができ、少ない歪で外部装置の検索結果のディジタルデータを伝送することができる。
【0020】
請求項7のナビゲーション装置の音声データに含まれる情報の重要度に応じて音声データの周波数帯を割り当てるものである。したがって、情報の重要度に応じて音声データの周波数帯を割り当てることにより、位置、名称、住所、電話番号等の重要な情報は、ノイズに強い周波数帯に設定することができ、営業時間、メニュー、取扱商品、写真データ等の重要でない情報に比べて、重要な情報をノイズの影響を受けることのないデータとして伝送できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は本発明の実施の形態1にかかるナビゲーション装置の一部機能表現を含む全体構成を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態1にかかるナビゲーション装置の携帯端末部及び外部装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1及び実施の形態2にかかるナビゲーション装置の全体の構成を示す概念図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態1にかかるナビゲーション装置のナビゲーション部が実行するフローチャートである。
【図5】図5は本発明の実施の形態1にかかるナビゲーション装置の携帯端末部が実行するフローチャートである。
【図6】図6は本発明の実施の形態2にかかるナビゲーション装置のナビゲーション部が実行する他の実施例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、図中の実施の形態において、同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここでは重複する説明を省略する。
[実施の形態1]
【0023】
図1は本発明の実施の形態1にかかるナビゲーション装置の一部機能表現を含む全体構成を示すブロック図、また、図2は本発明の実施の形態1にかかるナビゲーション装置の携帯端末部及び外部装置の構成を示すブロック図である。図3は本発明の実施の形態1及び実施の形態2にかかるナビゲーション装置の全体の構成を示す概念図である。そして、図4は本発明の実施1の形態にかかるナビゲーション装置のナビゲーション部が実行するフローチャート、図5は本発明の実施の形態1にかかるナビゲーション装置の携帯端末部が実行するフローチャートである。
【0024】
図1において、本実施の形態のナビゲーション装置は、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うマイクロプロセッサからなる演算・制御部1と、操作者からの操作を受け付けるエンジンの駆動を行うイグニッションスイッチを含む各種キー入力、音声入力、タッチスイッチ等の操作部2と、操作者に対して操作情報、地図等の情報を表示する液晶、EL等からなるディスプレイ3と、ルート案内、交通規制情報、渋滞情報の案内に関する音声ガイダンスを行うスピーカ4と、音声認識による操作者のナビゲーション機能の音声指示、音声データを受信するマイク5と、更に、現在の自車の位置、方位、目標物(例えば、交差点)に至るまでの距離等を検出することが可能となるように各種センサからなる自車の現在位置を検出する現在地検出部6と、道路交通情報通信システムセンター(VICS(登録商標):Vehicle Information and Communication System)7等の情報センタとの間でネットワーク71を介して通信を行う通信部8、各種のデータが記録され、書込み、読み出しが可能な記憶容量が大きいハードディスクからなるデータ処理記憶部9と、ナビゲーション機能による目的地、経由地の設定によってルート探索されるナビゲーション部10等から構成されている。なお、ディスプレイ3は操作部2としてのタッチスイッチを兼ねているものもある。また、後述する本実施の形態の外部操作キー302を含む外部選択部103は、操作部2と別に記載しているが、一体とすることも可能である。
【0025】
マイクロプロセッサからなる演算・制御部1は、全体の制御を行う演算及び制御を行うCPU11、及びCPU11が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用すると共に、ルートが検索されたときのルートデータや交通規制情報が存在するリンクID等が記憶されるRAM12、制御用プログラムの他、渋滞回避ルートへの変更をユーザに案内するルート変更案内処理プログラム等が記憶されたROM13、ROM13から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ14等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ15等を備え、RAM12、ROM13、フラッシュメモリ14等としては半導体メモリ、磁気コア等が使用され、演算及び制御を行うCPU11は、MPU等の演算機能を有するものの使用が可能である。
【0026】
ROM13には、各種のプログラムが記憶され、RAM12に各種のデータが記憶されるようになっており、また、プログラム、データ等を外部記憶装置、メモリーカード等からプログラム、データ等を読み出してフラッシュメモリ14に書き込む。更に、メモリーカード等を交換することによってプログラム、データ等を更新することができる。
そして、自車の現在位置を検出する現在地検出部6は、GPSセンサ61、地磁気センサ62、距離センサ63、ステアリングセンサ64、方位検出部としてのジャイロセンサ65、高度計66、更に、自車の走行速度及び走行距離を検出する車速センサ67等からなる。
【0027】
なお、本実施の形態のナビゲーション装置は、ネットワーク71を介して道路交通情報通信システムセンター7から警察、日本道路公団等の交通管制システムの情報を収集して作成した道路の渋滞等に関する情報や、交通規制情報等の道路交通情報を所定時間毎に受信することが可能に構成されている。また、この道路交通情報は、例えば、道路の渋滞等に関する道路渋滞情報、道路工事、建築工事等による交通規制情報等の道路交通情報に関する詳細情報である。該詳細情報としては、道路渋滞情報の場合、後述のVICSリンクID、渋滞の実際の長さ、渋滞解消の見込まれる時刻等であり、交通規制情報の場合、後述のVICSリンクID、道路工事、建築工事等の継続期間、通行止め、片側交互通行、車線規制等の交通規制の種類、交通規制の時間帯等である。
【0028】
また、ネットワーク71としては、例えば、無線LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系を使用することができる。そして、放送衛星によるCS放送、BS放送、地上波ディジタルテレビ放送、FM多重放送等を利用する通信系を使用することもできる。更に、高度道路交通システム(ITS)において利用されるノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)、狭域通信システム(DSRC)等の通信系を使用することもできる。
【0029】
更に、本実施の形態のナビゲーション装置を構成する各構成要素について図1に基づいて具体的に説明する。
GPSセンサ61は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、地球上における自車の現在位置及び現在時刻を検出する。地磁気センサ62は、地磁気を測定することによって自車方位を検出する。距離センサ63は、道路上の所定位置間の距離等を検出する。ここで、距離センサ63としては、例えば、自車の車輪の回転速度を測定し、測定した回転速度に基づいて距離を検出するが、車速センサ67の出力を積分して距離を検出してもよい。
【0030】
また、ステアリングセンサ64は自車の操舵角を検出するものである。ここで、ステアリングセンサ64としては、例えば、ステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。
そして、ジャイロセンサ65は自車の旋回角を検出するものである。ここで、ジャイロセンサ65としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。また、ジャイロセンサ65によって検出された旋回角を積分することにより、自車方位を検出することができる。
【0031】
また、データ処理記憶部9及びナビゲーション部10は、本実施の形態ではハードディスクを使用した場合で説明する。本実施の形態においては、データ処理記憶部9、ナビゲーション部10としてハードディスクが使用されているが、ハードディスクの他に、フレキシブルディスク等の磁気ディスクを外部記憶装置の一部として使用することができる。また、メモリーカード、磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、ICカード等を外部記憶装置の一部として使用することもできる。
【0032】
更に、演算・制御部1には、操作部2、ディスプレイ3、スピーカ4、マイク5、通信部8の各周辺装置が電気的に接続されている。操作部2は、走行開始時の現在地を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う際等に操作され、各種キー等の複数の操作スイッチから構成される。そして、演算・制御部1は、操作部2の各スイッチの操作により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
なお、操作部2としては、キーボード、マウス、コードリーダ、遠隔操作用のリモートコントロール装置、ジョイスティック、ライトペン、スタイラスペン等を使用することもできる。更に、ディスプレイ3の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
【0033】
ディスプレイ3には、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの誘導ルート、誘導ルートに沿った案内情報、後述のルート変更案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
なお、ディスプレイ3の代わりに、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL等を使用し、車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用することもできる。
【0034】
スピーカ4は、演算・制御部1からの指示に基づいて、誘導ルートに沿った走行を案内する音声ガイダンスや、誘導ルートのルート変更を案内する音声案内を出力する。特に、本実施の形態においては、「他の目的地情報を検索するには外部選択を押してください。」、「携帯電話で二次元コードを読み取ってください。」、「携帯電話をご利用ください」等のメッセージを出力する。
なお、スピーカ4より出力される音声としては、合成された音声の他に、各種効果音、予めICメモリ等に録音された各種の案内情報を出力することもできる。
【0035】
マイク5は、音声認識によって操作者のナビゲーション機能の目的地設定、経由地の設定、ルートの変更等の機能設定を行うと共に、ハンズフリーの携帯電話のマイクにも使用されるものである。本実施の形態のマイク5は、携帯端末部20から出力されるコード読取部21で読み取った一次元バーコード、二次元コード等のコードの情報に基づいて、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対する通信或いはインターネット、携帯電話、モバイルの何れかの外部装置30によって検索等を行い、その結果を音声データとして受信するものである。ここで使用する音声データとしては、音楽データに外部装置30での検索データを合成したもの、音楽データに検索結果をデジタル信号化した高周波の音声または超音波として重畳させたもの、音楽データに検索結果をデジタル信号化した低周波の音声として重畳させたもの、音楽データに検索結果を特定の周波数成分を“1”、“0”のデジタル信号化して作成した音楽データとしたものである。
【0036】
更にまた、通信部8は、情報センタ、例えば、道路交通情報通信システムセンター7等から送信された渋滞情報、交通規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況等の各情報から成る道路交通情報を、道路に沿って配設された電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信するビーコンレシーバである。また、通信部8は、ネットワーク71としてLAN、WAN、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系において通信を可能とするネットワーク機器である。更に、通信部8は道路交通情報通信システムセンター7からの情報の他に、ニュース、天気予報等の情報から成るFM多重情報を、FM放送局を介してFM多重放送として受信するFM受信機を備える。なお、前記ビーコンレシーバ及びFM受信機は、ユニット化されてVICSレシーバとして配設されるようになっているが、別々に配設することもできる。
【0037】
データ処理記憶部9の交通情報DB91には、道路交通情報通信システムセンター7から受信した渋滞の実際の長さ、渋滞解消の見込まれる時刻等から構成される現況の道路の渋滞等に関する道路交通情報から作成した渋滞情報92が格納されている。また、この交通情報DB91には、道路交通情報通信システムセンター7から受信した交通規制のある道路工事、建築工事等による交通規制情報等に関する道路交通情報から作成した交通規制情報93が格納されている。
道路交通情報通信システムセンター7から受信した各道路交通情報には、種別情報、位置、渋滞区間の距離、渋滞度等の情報と共に、VICSリンクIDが含まれる。VICSリンクIDは、道路を所定の交差点毎に分割して規格化された走行案内用リンクとしてのVICSリンクに付与された識別番号である。なお、前記道路交通情報には、各VICSリンクにおける始点及び終点の座標、始点から終点までの距離等の情報も含まれている。
【0038】
なお、地図情報DB94に記憶される道路とVICSリンクとは同一ではない。即ち、一般的には、道路(リンク)の方がVICSリンクよりも細分化されている。そこで、交通情報DB91には、各道路に識別番号として付与されるリンクIDとVICSリンクIDとの間の変換テーブル(対照表)を有し、VICSリンクIDに基づいて、対応するリンクIDを特定することができるようになっている。そのため、本実施の形態のナビゲーション装置は、道路交通情報通信システムセンター7からVICSリンクIDを受信すると、該VICSリンクIDに基づいて渋滞情報等の道路交通情報を表示すべき道路の区間を特定することができる。そして、道路交通情報通信システムセンター7から受信した現況の道路の渋滞等に関する道路交通情報のVICSリンクIDは、リンクIDに変換されて渋滞情報92として格納される。また、道路交通情報通信システムセンター7から受信した交通規制情報等に関する道路交通情報のVICSリンクIDは、リンクIDに変換されて交通規制情報93として格納される。
【0039】
また、地図情報DB94には、本実施の形態のナビゲーション装置の走行案内やルート探索に使用されるナビ地図情報95が格納されている。ここで、ナビ地図情報95には、ルート案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、施設の一種である道路に関するリンクデータ、ルートを検索するための検索データ、特定の名称の施設及びその一種である店舗等のPOI(Point of Interest)に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。そして、地図情報DB94の内容は、地図情報配信センタから通信部8を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【0040】
そして、ナビゲーション部10は、本実施の形態のハードディスクに記憶された目的地の検索で、名称検索、施設検索、住所検索、電話番号検索、郵便番号検索、メモリ地点検索等の検索方法を使用して目的地の検索を行う目的地検索部101、目的地検索部101で検索結果が得られなかったとき、目的地は検索できたがその目的地に関する最新の情報がほしいとき、或いは、最新のデータベースから目的地を検索したいとき等、目的地検索部101の検索条件を本実施の形態の二次元コード301として作成するコード作成部102を、更に、目的地検索部101で所望の目的地が検出できなかったとき、外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話等の携帯端末20での検索を選択する外部選択部103を具備し、これら目的地検索部101、コード作成部102、外部選択部103によってナビゲーション部10を構成している。なお、本発明の実施の形態で使用するナビゲーション機能とは、ナビゲーション装置として成り立つ機能を意味する。
【0041】
コード作成部102で作成された本実施の形態の二次元コード301を読み取るコード読取部21と、そのコード読取部21で読み取った二次元コード301の情報に基づいて、例えば、最新の施設(目的地)情報や地図情報を有し、特定の会員または解放された情報として配信する情報センタ、インターネットまたは携帯電話、モバイルによって名称、住所録で検索を行い、その結果を音声データとして出力する音声出力部22とを具備し、それらによって携帯端末部20を構成している。
【0042】
また、ナビゲーション部10側には、マイク5を含む音声入力部104と共に、入力された音声データの、例えば、音楽データ等から外部での検索結果を解析する音声データ解析部105を構成している。即ち、音声データ解析部105は、携帯端末部20の音声出力部22から出力される音声を解析し、二次元コード301の情報に基づいて検索を行ったナビゲーション部10の外部での検索結果をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供するものである。
【0043】
携帯端末部20及び外部装置30は、図2に示すように構成されている。
図2において、マイクロプロセッサからなる演算・制御部201は、携帯電話或いはモバイルとしての全体の制御を行う演算及び制御を行うCPU211、及びCPU211が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用するRAM212、各種処理プログラム等が記憶されたROM213、ROM213から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ214等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ215等を備え、RAM212、ROM213、フラッシュメモリ214等としては半導体メモリ、磁気コア等が使用され、演算及び制御を行うCPU211は、MPU等の演算機能を有するものの使用が可能である。
【0044】
演算・制御部201には、操作部202、ディスプレイ203、スピーカ204、マイク205、カメラ206、通信部208の各周辺装置が電気的に接続されている。操作部202は、携帯電話またはモバイル等の機能の各種キーから構成される。そして、演算・制御部201は、操作部202の各種キーの操作により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種のモードを実行すべく制御を行う。なお、操作部202としては、キーボード、ディスプレイ203の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
カメラ206は携帯電話またはモバイル等が内蔵するもので、本実施の形態では、コード作成部102によって、目的地検索部101の検索条件を二次元コード301として作成するので、それを読み取るコード読取部21を構成する。
【0045】
ディスプレイ203には、携帯電話、モバイル等の機能表示、検索入力及び検索結果の表示交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。なお、ディスプレイ203として、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL等を使用し、車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用することもできる。
【0046】
スピーカ204とマイク205は、演算・制御部201からの指示に基づいて電話器の送受話器として機能する。また、本実施の形態のスピーカ204は、携帯端末部20のコード読取部21で読み取った二次元コード301の情報に基づいて外部のインターネット、携帯電話、モバイル等の外部装置30での検索を行い、その結果を音声データとして出力するものである。このときの音声データとしては、音楽データに外部装置30での検索データを合成したもの、音楽データに検索結果をデジタル信号化した高周波の音声または超音波として重畳させたもの、音楽データに検索結果をデジタル信号化した低周波の音声として重畳させたもの、音楽データに検索結果を特定の周波数成分を“1”、“0”のデジタル信号化して作成した音声データとしたもの等が有る。
【0047】
次に、本実施の形態のナビゲーション装置の動作プログラムについて図を用いて説明する。
図4のプログラムは、図示しないナビゲーション装置のイグニッションスイッチが投入されたとき起動するメインプログラムの実行中にコールされるものである。なお、他の制御プログラムについては、その説明を割愛する。
【0048】
まず、ステップS1で特定の名称、施設名及び店舗名等で検索するPOI検索が選択されているか判断し、選択されていないときには、このルーチンを脱する。ステップS1でPOI検索が選択されているとき、ステップS2で検索目的地の入力が行われると、ステップS3でその入力の完了が判断され、ステップS4でその検索結果によって目的地が存在するか否かを判断する。存在しているときには、ステップS5でその目的地の検索結果を表示し、ステップS6で目的地が単一と判断された場合には、ステップS8でそれを目的地として設定する。ステップS6で目的地が単一と判断されない場合には、複数の目的地が存在することを意味するから、ステップS7で特定の目的地を選択したとき、ステップS8でそれを目的地として設定し、このルーチンを脱する。
【0049】
ステップS4で検索結果に目的地が存在しない場合、図3(a)のように、ディスプレイ3にPOI検索による検索結果(検索結果が「0」に限定されるものではない)が表示される。ステップS9で図3(b)のように、目的地の検索条件を二次元コード301として作成し、ステップS10で作成した二次元コード301を表示し、必要に応じて、「携帯電話で二次元コードを読み取ってください。」、「携帯電話をご利用ください」等のメッセージを出力する。
ステップS11で、携帯電話、モバイル等の携帯端末からの音声データの入力を待ち、ステップS9乃至ステップS11のルーチンで待機する。
ステップS11で携帯端末からの音声データの入力が確認されると、ステップS12で音声データの解析を行い、ステップS13でその解析結果から、目的地検索結果を表示し、ステップS14で目的地が存在していないと判断されると、このルーチンを脱する。しかし、ステップS14で目的地が存在すると判断し、ステップS15で特定の目的地が選択されるまで、ステップS13からステップS15のルーチンに留まり、ステップS15で特定の目的地が選択されると、ステップS16でそれを目的地として設定し、このルーチンを脱する。
【0050】
一方、ステップS4で検索結果に目的地が存在していないと判断されると、ステップS9で目的地の検索条件を二次元コードとして作成し、ステップS10で作成した二次元コード301を表示した状態となる。
ここで、携帯端末部20としての携帯電話、モバイル等を用いて、そのメインプログラムの中に図5に示すプログラムを毎回コールさせる。
【0051】
ステップS21で携帯端末部20としての携帯電話等のモードを二次元コードの読み取りモードに設定すると、このルーチンの処理に入り、ステップS22のディスプレイ3に、図3(b)のように表示されている二次元コード301の読み取りを行い、その読み取りが完了すると、図3(d)のように、ステップS23で二次元コード301の読み取った検索条件で、外部装置30としての携帯電話、モバイルの内蔵する名称検索等のデータベースを利用するか、或いは、図3(e)のように、外部装置30としてのインターネットサーバによってPOI検索に相当する特定の名称、施設名及び店舗名等を検索する。その検索結果をステップS24で携帯端末部20のディスプレイ203で表示すると共に、ステップS25及びステップS26で検索結果を音声データとして、特に好ましくは、音楽データとして全出力をナビゲーション部10のマイク5に出力する。
【0052】
このように、ナビゲーション部10のマイク5に入力された音声データ、好ましくは、音楽データは、ステップS11で携帯端末からの音声データの出力が確認されると、ステップS12で音声データの解析し、ステップS13で目的地の検索結果を表示し、ステップS14で目的地が存在すると判断し、ステップS15で特定の目的地が選択されと、ステップS16でそれを目的地として設定し、このルーチンを脱する。
【0053】
本実施の形態1にかかるナビゲーション装置は、ルートを探索すると共に、選択されたルートに従って案内する特定の条件下の目的地を特定するステップS1乃至ステップS3からなる目的地検索部101と、目的地検索部101で検索結果が得られなかったとき、目的地検索部101の検索条件を二次元コード301として作成するステップS9からなるコード作成部102を有するナビゲーション部10と、ナビゲーション部10のコード作成部102で作成された二次元コード301を読み取るコード読取部21と、コード読取部21で読み取った二次元コード301の情報に基づいて外部装置30での検索を行うと共に、その結果を音声データとして出力する音声出力部22とを有する携帯端末部20と、携帯端末部20の音声出力部22から出力される音声を解析し、二次元コード301の情報に基づいて検索を行った外部装置30での検索結果をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供する音声データ解析部105とを具備するものである。
【0054】
したがって、ナビゲーション部10で目的地のルートを検索し、特定の条件下の目的地が存在しなかったとき、コード作成部102で目的地検索部101の検索条件を二次元コード301として作成し、その作成された二次元コード301の情報に基づいて外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイル検索等を行い、その結果が音声出力部22を介して出力される。携帯端末部20の音声出力部22から出力される音声を音声データ解析部105で解析し、二次元コード301の情報に基づいて検索を行った外部装置30、例えば、最新の施設情報や地図情報を有する専用の情報センタに対して接続し、或いはインターネットでの検索、携帯電話またはモバイル自体に格納されている情報及び携帯電話のインターネット検索等の検索結果をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供するものである。
【0055】
よって、ナビゲーション機能を使用して目的地を検索しても、求めている目的地の検索に使用した条件を、ナビゲーション部10側でコード作成部102によって二次元コード301として作成する。携帯端末部20は、ナビゲーション部10側で作成された二次元コード301をコード読取部21によって読み取り、読み取った二次元コード301の情報に基づいてインターネット、携帯電話、モバイル検索を行い、その結果を音声データとして出力し、その音声データを、音声データ解析部105で音声解析し、外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイル検索結果等をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供し、それをナビゲーション機能の目的地として設定できる。
故に、携帯端末部20で検索した目的地の検索結果をナビゲーション機能で利用できるから、正確な目的地データが得られる。また、この際、ナビゲーション部10で検索に使用した条件を二次元コード301としているから、携帯端末部20に再入力する必要がない。そして、携帯端末部20の音声出力部22から外部装置、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等を音声データで出力されるから、携帯端末部20側に格別特別な部品を付加する必要がないから、全体を廉価とすることができる。
[実施の形態2]
【0056】
図6は本発明の実施の形態2にかかるナビゲーション装置のナビゲーション部が実行する他の実施例のフローチャートである。
上記実施の形態では、図4のステップS4で目的地の検索結果が存在しないとき、ステップS9乃至ステップS15で外部の携帯電話またはインターネットを活用し、目的地を検索するものである。しかし、目的地の検索結果が存在しない状態でないときにも、明らかに目的とする目的地でない場合には、外部の携帯電話またはインターネットを活用し、目的地を検索したい場合がある。その事例を示すのが、実施の形態2のナビゲーション装置である。
【0057】
実施の形態1との相違点のみを説明すると、ステップS4でその検索結果によって目的地が存在するか否かを判断し、存在しているときには、ステップS5でその目的地の検索結果を表示し、その目的地を目視によって相違すると判断されたときには、ステップS6Aでディスプレイ3上に図3(c)に示すような形態として示し、かつ、必要に応じて、「他の目的地情報を検索するには外部選択を押してください。」のメッセージを出力する。そこで、外部検索キー302が押圧操作されると、それによって、ステップS5乃至ステップS7で特定の目的地を選択するのを待つルーチンから、ステップS9以降の外部の検索装置を使用するルーチンの処理に移行する。
【0058】
本実施の形態2にかかるナビゲーション装置は、ルートを検索すると共に、選択されたルートに従って案内する特定の条件下の目的地、例えば、POI検索等を特定するステップS1乃至ステップS3からなる目的地検索部101と、目的地検索部101で所望の目的地が検出できなかったとき、インターネット、携帯電話、モバイル等の外部装置30での検索を選択する外部検索キー302からなる外部選択部103と、外部検索キー302からなる外部選択部103によって目的地検索部101の検索条件を二次元コード301として作成するコード作成部102を有するナビゲーション部10と、ナビゲーション部10のコード作成部102で作成された二次元コード301を読み取るコード読取部21と、コード読取部21で読み取った二次元コード301の情報に基づいて外部装置30での検索を行うと共に、その結果を音声データとして出力する音声出力部22とを有する携帯端末部20と、携帯端末部20の音声出力部22から出力される音声を解析し、二次元コード301の情報に基づいて検索を行った外部装置30での検索結果をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供する音声データ解析部105を具備するものである。
【0059】
したがって、ナビゲーション部10で目的地のルートを検索し、特定の条件下の目的地が検出できなかったとき、外部選択部103によって外部での検索を選択し、外部選択部103によってコード作成部102で目的地検索部101の検索条件を二次元コード301として作成し、その作成された二次元コード301の情報に基づいてインターネット、携帯電話、モバイル検索を行い、その結果が音声出力部22を介して出力される。携帯端末部20の音声出力部22から出力される音声を音声データ解析部105で解析し、二次元コードの情報に基づいて検索を行った外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供するものである。
【0060】
よって、ナビゲーション機能を使用して目的地を検索しても、求めている目的地の検索結果が得られないとき、外部選択部103によって、当該検索に使用した条件を、ナビゲーション部10側でコード作成部102によって二次元コード301として作成する。携帯端末部20は、ナビゲーション部10側で作成された二次元コード301をコード読取部21によって読み取り、読み取った二次元コード301の情報に基づいて外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイル検索等を行い、その結果を音声データとして出力し、その音声データを、音声データ解析部105で音声解析し、インターネット検索結果をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供し、それをナビゲーション機能に使用して目的地を設定できる。
【0061】
故に、ナビゲーション機能を使用して目的地を検索しても、求めている目的地の検索結果が得られないとき、携帯端末部20で検索した結果をナビゲーション機能で利用できるから、正確な目的地データが得られる。また、この際、ナビゲーション部10で検索に使用した条件を二次元コード301としているから、携帯端末部20に再入力する必要がない。そして、携帯端末部20の音声出力部22から外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等を音声データで出力されるから、携帯端末部20側に格別特別な部品を付加する必要がないから、全体を廉価とすることができる。
【0062】
上記実施の形態のナビゲーション装置は、携帯端末部20の音声出力部22の音声データを音楽データとしたものであるから、携帯端末部20からナビゲーション部10に送信する際に、音声データとして音楽を使用するので、ナビゲーション装置のオペレータが聞いても、耳障りでない違和感のない送受信を行うことができる。また、音声データとして音声信号に外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等を載せるものであるから、高周波情報としての外部装置30の検索結果等のディジタルデータと音声周波数という周波数の違いから、音楽データに違和感が生じさせることがない。
【0063】
上記実施の形態1または上記実施の形態2のナビゲーション装置の携帯端末部20の音声出力部22の音声データは、特定のメロデーの音楽データに対して、外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等を“1”、“0”信号で表現したデジタル信号化した高周波の音声または超音波を重畳させたものであるから、外部装置30の検索結果のディジタルデータを高速伝送できる。特に、音楽データは外部装置30の検索結果のディジタルデータの搬送周波数と大きく周波数の差が生じるから、正確な伝送が可能となる。
【0064】
上記実施の形態1または上記実施の形態2のナビゲーション装置の携帯端末部20の音声出力部22の音声データは、音楽データに対し、外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイルの検索結果等をデジタル信号化した低周波の音声を重畳させたものであるから、外部装置30の検索結果のディジタルデータを耳障りのない伝送とすることができる。特に、音楽データは外部装置30の検索結果のディジタルデータの搬送周波数を低い周波数としても、人間にとって聞き分け難くなるから、耳障りのない伝送が可能となる。
【0065】
上記実施の形態1または上記実施の形態2のナビゲーション装置の携帯端末部20の音声出力部22の音声データは、外部装置30、例えば、インターネット、携帯電話、モバイル検索結果等をデジタル信号化して作成した合成音楽データとしたものであるから、所定の周波数成分でデジタル信号を割振ることができ、少ない歪で外部装置30の検索結果のディジタルデータを伝送することができる。例えば、音楽の波形をフーリェ級数に分けて、特定の周波数成分のみを“1”、“0”信号として合成音楽を形成することができる。このとき、特定の周波数の有、無または閾値以上、未満で“1”、“0”信号を形成するのみではなく、位相差、即ち、FS信号によって“1”、“0”信号を形成することができる。
【0066】
上記実施の形態1または上記実施の形態2のナビゲーション装置の外部装置30は、インターネットのサーバまたは携帯電話、モバイルとしたものであるから、インターネットの検索情報も使用でき、ナビゲーション部10に持つ情報を軽量化できる。
【0067】
ところで、上記実施の形態1または上記実施の形態2の目的地検索部101は、ナビゲーション機能によって目的地のルート探索に際し、特定の条件下の目的地を特定するものである。
また、外部選択部103は、ナビゲーション機能によって目的地のルート探索に際し、特定の条件下の目的地を特定するものが存在していなかったときには、ナビゲーション部10の入力によって、インターネット、携帯電話、モバイル等の1つ以上の外部での検索を選択するものであり、ナビゲーション部10のキースイッチまたはディスプレイ3の画面上のタッチスイッチの外部検索キー302とすることができる。
【0068】
そして、コード作成部102は、ナビゲーション部10の目的地検索部101で検出できなかった検索結果のとき、目的地検索部101の検索条件を二次元コード301として作成するものである。携帯端末部20のコード読取部21は、ナビゲーション部10のコード作成部102で作成された二次元コード301を読み取る機能を有するもので、画像認識及び画像解析ができるものであればよい。
更に、音声出力部22は、コード読取部21で読み取った二次元コード301の情報に基づいて外部装置30として、例えば、インターネット検索、携帯端末の住所検索等を行い、その結果を音声データとして出力するものである。
加えて、音声データ解析部105は、携帯端末部20の音声出力部22から出力される音声を解析し、ナビゲーション部10の目的地検索部101に二次元コード301の情報に基づいて検索を行ったインターネット、携帯電話、モバイル検索結果を提供するものである。
【0069】
なお、本発明を実施する場合の二次元コード301の情報に基づいて検索を行ったナビゲーション部10の外部での検索結果をナビゲーション部10の目的地検索部101に提供する音声データ解析部105は、特定の周波数の有、無、または閾値以上、未満で“1”、“0”信号を形成するものであるが、好ましくは、基本を音楽データとし、そこにナビゲーション部10の外部での検索結果を合成し、それを分離して解析できるものであればよい。
【0070】
上記実施の形態では、ナビゲーション部10の外部で行われた検索結果を音声データとして出力する携帯端末部20の音声出力部22は、各目的地における情報の重要度に応じて音楽データ等の音声データの周波数帯を割り当てることができる。例えば、位置、名称、住所、電話番号等の重要な情報は、営業時間、メニュー、取扱商品、写真データ等のようにそれほど重要でない情報に比べて、ノイズに強い周波数帯を使用することにより、正確な送受信が可能となる。例えば、高周波帯域で重要度の高い情報を割り当て、また、常用どの高くない情報は通常の周波数帯に割り当てる。
【符号の説明】
【0071】
1 演算・制御部
2 操作部
3 ディスプレイ
4 スピーカ
5 マイク
6 現在地検出部
9 データ処理記憶部
10 ナビゲーション部
101 目的地検索部
102 コード作成部
103 外部選択部
104 音声入力部
105 音声解析部
20 携帯端末部
21 コード読取部
22 音声出力部
30 外部装置
301 二次元コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された目的地を検索する目的地検索部と、前記目的地検索部の検索条件を所定のコードとして作成するコード作成部を有するナビゲーション部と、
前記ナビゲーション部のコード作成部で作成された所定のコードを読み取るコード読取部と、前記コード読取部で読み取った所定のコードの情報に基づいて前記ナビゲーション部の外部で行われた検索結果を音声データとして出力する音声出力部とを有する携帯端末部と、
前記携帯端末部の音声出力部から出力される音声を解析し、前記所定のコードの情報に基づいて検索を行った前記ナビゲーション部の外部での検索結果を前記ナビゲーション部の前記目的地検索部に提供する音声データ解析部と
を具備することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
入力された目的地を検索する目的地検索部と、前記目的地検索部で所望の目的地が検索できなかったとき、外部での検索を選択する外部選択部と、前記外部選択部によって前記目的地検索部の検索条件を所定のコードとして作成するコード作成部を有するナビゲーション部と、
前記ナビゲーション部のコード作成部で作成された所定のコードを読み取るコード読取部と、前記コード読取部で読み取った所定のコードの情報に基づいて前記ナビゲーション部の外部で行われた検索結果を音声データとして出力する音声出力部とを有する携帯端末部と、
前記携帯端末部の音声出力部から出力される音声を解析し、前記所定のコードの情報に基づいて検索を行った前記ナビゲーション部の外部での検索結果を前記ナビゲーション部の前記目的地検索手段に提供する音声データ解析部と
を具備することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音楽データとしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音楽データに対して、前記インターネットの検索結果をデジタル信号化した高周波の音声または超音波を合成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音楽データに対して、前記インターネットの検索結果をデジタル信号化した低周波の音声を合成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、前記インターネット検索結果を特定の周波数の“1”、“0”信号を用いてデジタル信号化して合成音楽として作成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記携帯端末部の音声出力部の音声データは、音声データに含まれる情報の重要度に応じて音声データの周波数帯を割り当てることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載のナビゲーション装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−175317(P2010−175317A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16538(P2009−16538)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】