説明

ナビゲーション装置

【課題】求める施設が所定の位置(地点)に欲しいときに、場所と施設を提案することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置10は、地図データ記憶部30と、位置指定部22と、施設設置提案部26と、を備える。地図データ記憶部30は、施設情報を含む地図データを記憶する。位置指定部22は、前記地図データに基づき表示部32に表示された地図上の所望の位置を指定する。施設設置提案部26は、前記指定位置に所望の施設の設置を提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、位置情報と連動したデジタルコンテンツである施設情報、いわゆるPOI(Point Of Interest)情報を含む地図データを記憶する地図データ記憶部を有するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の背景技術の項に、近年、音声対話システムによる情報検索サービスが進んでいることが開示されている。この情報検索サービスは、ナビゲーション装置で目的地を検索するときに利用され、レジャー施設を目的地とする場合には、ディズニーランド等のレジャー施設名や、遊園地、水族館等のジャンルをキーワードとして、その施設の場所に関する情報等の検索をナビゲーション装置に依頼することで取得することができ、検索結果を、ユーザの嗜好データや履歴を考慮して提示させることもできるとされている。
【0003】
また、特許文献1には、情報提案機器が、ユーザの所定施設への到着並びに当該所定施設での滞在時間等の行動を認識し、これを契機(トリガ)として、情報提供用シナリオデータを起動しユーザが次に採る可能性のある行動を検索し、この行動に対応する情報をユーザに提案する技術も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−20980号公報([0002]、[0038])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術に係るナビゲーション装置においては、ユーザが所望する地図上の位置に、所望の施設が存在しない場合には、ユーザは諦める以外に為す術がないという課題がある。
【0006】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ユーザが所望する地図上の位置に、所望の施設が存在しない場合であっても、ユーザの意思を尊重することを可能とするナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るナビゲーション装置は、施設情報を含む地図データを記憶する地図データ記憶部と、前記地図データに基づき表示部に表示された地図上の所望の位置を指定する位置指定部と、前記位置指定部により指定された指定位置に所望の施設の設置を提案する施設設置提案部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、ユーザが地図上で指定した所望の指定位置に、所望の施設の設置を提案する施設設置提案部を備えているので、ユーザが所望する位置に、所望の施設が存在しない場合であっても、所望の位置に所望の施設の設置を提案することが可能となり、ユーザの意思を尊重することができる。
【0009】
この場合、さらに、前記指定位置を含む所定の範囲内で、前記所望の施設の存在の有無を前記地図データから検索する施設検索部を備え、前記施設設置提案部は、前記施設検索部により、前記所定の検索範囲内に、前記所望の施設が存在しないことが確認された場合に、前記指定位置に前記所望の施設の設置を提案するようにすることで、前記指定位置を含む所定の範囲内に所望の施設の設置を提案することができる。
【0010】
なお、前記施設設置提案部により提案された前記指定位置及び前記所望の施設を表す情報を外部装置に送信するようにすることで、当該外部装置で、例えば、提案された前記指定位置及び前記所望の施設を表す情報を統計処理することができる等、所望の施設の設置提案をより有意義に尊重することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、ユーザが所望する地図上の位置に、所望の施設が存在しない場合であっても、その位置にその施設の設置を提案することが可能となり、ユーザの意思を尊重することができるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の一実施形態に係るナビゲーション装置が適用された提案情報収集システムの模式的構成図である。
【図2】ナビゲーション装置の詳細な構成を含む車両のブロック図である。
【図3】第1実施例の作用説明図である。
【図4】第2実施例の作用説明図(その1)である。
【図5】第2実施例の作用説明図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の一実施形態に係るナビゲーション装置について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、この実施形態に係るナビゲーション装置10が適用された提案情報収集システム12の構成例を示している。
【0015】
この提案情報収集システム12は、ナビゲーション装置10及び通信端末16を搭載した車両(自車両)14と、移動通信網18と、外部装置としての情報センタ20(施設設置提案収集設備、収集設備)とから構成されている。情報センタ20は、提案データ(提案情報)を格納する提案データ記憶部104を有するサーバ102を備える。
【0016】
車両14内のユーザ(運転手等の乗員)の鞄あるいはポケット等に収納されている携帯電話等の通信端末16は、例えば、無線でナビゲーション装置10に接続されるとともに図示しない基地局を含む移動通信網18を通じて情報センタ20に無線接続される。この実施形態に係る通信端末16は、電話機能とともにデータ通信機能を備える。
【0017】
図2は、ナビゲーション装置10の詳細な構成例を含む車両14のブロック図である。
【0018】
図2から分かるように、ナビゲーション装置10は、ナビゲーション装置本体{ナビゲーションECU(Electronic Control Unit)又は単にECU(制御部)ともいう。}11と、このナビゲーション装置本体11に接続される、記憶装置(メモリ)であるハードディスク(ハードディスクドライブ)31と、入力装置34と、ディスクドライブ(記録媒体読取装置)35と、表示部(モニタ、ディスプレイ)32と、スピーカ(音声出力装置)36と、現在位置検出装置(現在地点検出装置)42と、を備える。
【0019】
通信端末16は、ナビゲーション装置本体11に、Bluetooth(登録商標)等により無線で接続されている。通信端末16とナビゲーション装置本体11とを、有線で接続することもできる。
【0020】
ここで、表示部32は、施設情報(POI情報)を地図上に表示する液晶表示器等から構成され、入力装置34は、例えば、その表示部32上のタッチスクリーン及び(又は)ナビゲーション装置本体11の図示しないパネル部上の操作ボタン等により構成される。
【0021】
ディスクドライブ35は、例えば、施設情報を含む更新用の地図データ等が記録された記録媒体であるCD、DVD、BD等の各ディスクを再生することができる。
【0022】
ハードディスク31は、施設情報を含む地図データを記憶する地図データ記憶部30等を有する。
【0023】
ナビゲーション装置本体11は、マイクロコンピュータを含む計算機であり、CPU(中央処理装置)、メモリ(記憶部)であるROM(EEPROMも含む。)、及びRAM(ランダムアクセスメモリ)、その他、A/D変換器、D/A変換器等の入出力装置、及び計時手段としてのタイマ等を有しており、CPUがROMに記録されているプログラムを読み出し実行することで各種機能実現部(機能実現手段)、例えば制御部、演算部、処理部等として機能する。
【0024】
この実施形態において、ナビゲーション装置本体11は、より具体的な機能実現部として、それぞれ詳細を後述する位置指定部22、施設検索部24及び施設設置提案部26を備える。
【0025】
ナビゲーション装置10は、一般的には、地図データ記憶部30に記録されている地図データに基づいて、入力装置34を通じてユーザにより設定された目的地までの推奨経路を探索し、その推奨経路に従って車両14を誘導することにより、目的地までユーザを案内する機能を有する。
【0026】
地図データ記憶部30に記憶されている地図データは、ディスクドライブ35に挿入されたディスクを通じて更新することが可能であり、又は、情報センタ20が地図データ配信センタとしての機能を有する場合には、その情報センタ20から送信され、移動通信網18を経由し通信端末16を通じて受信される地図データ(施設情報を含む地図データ)によって、ナビゲーション装置10の地図データ記憶部30に記憶されている地図データを部分的に更新することができる。
【0027】
ナビゲーション装置10の現在位置検出装置42は、自車両14の現在位置(現在地)を検出する装置であり、周知のように、例えば、自車両14の進行方位を検出する振動ジャイロ(GYRO)39、車速(VS)を検出する車速センサ40、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPS装置38等から構成される。
【0028】
ナビゲーション装置10は、この現在位置検出装置42により検出された自車両14の現在位置(現在地)に基づいて、推奨経路を探索するときの経路探索開始点を決定することができる。
【0029】
地図データ記憶部30に記録されている地図データには、上記の推奨経路を演算するために用いられる経路計算データや、交差点名称、道路名称など、推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するために用いられる経路誘導データ、道路形状を表す道路データ、さらには海岸線や河川、鉄道、建物など、道路以外の地図形状を表す背景データなどが含まれている。
【0030】
また、地図データ記憶部30に記録されている地図データには、施設情報(POI)の名称や位置、ジャンル(種類)、電話番号などを表す施設情報(POIデータともいう。)も含まれている。
【0031】
入力装置34におけるユーザの操作によって目的地が設定されると、現在位置検出装置42により検出された現在位置を経路探索開始点として、設定された目的地までの経路演算が経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムにより行われ、目的地までの経路が求められる。そして、求められた推奨経路付近の地図が表示部32に表示され、推奨経路に従って右左折の指示などが適宜行われる。
【0032】
基本的には以上のように構成されかつ動作するナビゲーション装置10の施設設置提案機能について、以下、第1実施例をナビゲーション装置10の位置登録機能を利用して説明し、第2実施例をナビゲーション装置10の周辺検索機能を利用して説明する。なお、入力装置34等の操作主体は、乗員等のユーザであり、ナビゲーション装置10の各種処理、制御を行う主体はECU11であるが、これらをその都度記載すると記載が煩雑となり、発明の理解の妨げとなるので、適宜省略して記載する。
【0033】
[第1実施例];位置登録機能の利用
表示部32の画面上に地図が表示され、その地図上に矢印等がデフォルメされた図示していない自車マーク(自車両14の現在位置を示すマーク)が表示されている状態において、入力装置34中のジョイスティック(カーソル操作部)を操作し地図をスクロールさせると、自車マークがカーソル(例えば、丸に十字のカーソル)に変わり、この状態で、入力装置34中の図示していない設定ボタンを押すと、図3の地図画面101に示すように、設定メニュー202が子画面で表示される。
【0034】
図3の地図画面101中、子画面の設定メニュー202の中で、「位置登録」ボタン206を押すと、位置登録機能が実施(選択)され、より詳しくは、位置指定部22(図2)により、地図データに基づき表示部32に表示された地図上の所望の位置が指定され、地図中に表示された子画面が、図3に示すように、設定メニュー202から新規施設提案確認画面(選択メニュー)210に表示変更される(切り替わる)。
【0035】
選択メニュー210には、「どちらかを選択してください。」の依頼表示とともに、「この場所に行きますか」ボタン212と、「この場所に新規施設を提案しますか」ボタン(新規施設提案確認ボタン)214とが選択可能に表示されている。
【0036】
この状態で、ユーザが「この場所に新規施設を提案しますか」ボタン214を押すと、子画面が、選択メニュー210から施設名称選択メニュー216に表示変更される。
【0037】
施設名称選択メニュー216には、別のカテゴリーの施設名称を検索するための「カテゴリー検索」ボタン218が表示される他、「ご希望の施設名称を選択してください。」の依頼表示の下側に、選択可能な施設名称を表す、「映画館」ボタン220、「スキー場」ボタン222、「レストラン」ボタン224、「公園」ボタン226、「ゴルフ場」ボタン228、及び「ショッピングモール」ボタン230が選択可能に表示される。
【0038】
この状態で、施設名称選択メニュー216から、例えば「映画館」ボタン220を押すと、施設設置提案部26は、指定位置であるカーソル201の位置(地点)に、所望の施設である「映画館」の設置を提案するために、通信端末16、移動通信網18を介して情報センタ20に、カーソル201の位置情報(地点情報)及びユーザが提案した施設情報(この場合、「映画館」)が提案データとして送信され、サーバ102の提案データ記憶部104に記憶される。
【0039】
そして、位置情報及び施設情報がサーバ102の提案データ記憶部104に記憶されたことの確認通知が、情報センタ20から移動通信網18及び通信端末16を通じてナビゲーション装置本体11の施設設置提案部26に送信されると、子画面が、施設名称選択メニュー216から確認画面232(図3)に表示変更される。
【0040】
確認画面232には、「情報センタへ『映画館』設置希望の位置情報及び施設情報(映画館)が送信されました。」との表示がなされる。
【0041】
この後、図示しない「現在地」ボタン等を押すことにより、表示部32の表示が、自車マークが表示された地図画面にもどる。
【0042】
[第2実施例];周辺検索機能の利用
入力装置34を利用したユーザの操作によって、例えば、目的地{ここでは、図3の左上の地図画面101に示される地域「HARPERS」中の所定位置(理解の便宜のために、カーソル201が表示された位置)とする。}が設定されたときに、入力装置34中の図示していない設定ボタンを押すと、地図画面101の地図上に、設定メニュー202が子画面で表示される。
【0043】
子画面の設定メニュー202の中で、「周辺検索」ボタン208を押すと、周辺検索機能が選択され、図3の地図画面101の中の設定メニュー202表示の子画面が、図4の左上に示すように、周辺検索の検索指定位置選択メニュー240に表示変更される。
【0044】
周辺検索の検索指定位置選択メニュー240には、“周辺検索”のタイトル表示242とともに、「自車位置周辺」ボタン244と、「目的地周辺」ボタン246と、「経由地周辺」ボタン248とがそれぞれ任意に選択可能に表示される。
【0045】
この状態で、「目的地周辺」ボタン246を押すと、現在位置地図表示が、目的地にカーソル201が表示された目的地周辺の地図表示に切り替わるとともに、子画面の表示が、図4の右上に示すように、周辺検索の検索指定位置選択メニュー240から上述した施設名称選択メニュー216に切り替わる。
【0046】
施設名称選択メニュー216(図4)には、別のカテゴリーの施設名称を検索するための「カテゴリー検索」ボタン218が表示される他、「ご希望の施設名称を選択してください。」の依頼表示の下側に、選択可能な施設名称を表す、「映画館」ボタン220、「スキー場」ボタン222、「レストラン」ボタン224、「公園」ボタン226、「ゴルフ場」ボタン228、及び「ショッピングモール」ボタン230が選択可能に表示される。
【0047】
この状態で、施設名称選択メニュー216から、例えば「映画館」ボタン220を押すと、施設検索部24は、指定された位置である目的地を含む所定の範囲内で、例えば、図4の中央に、フローチャートの判断処理250として6角形で模式的に描いたように、検索指定位置(この場合、目的地)からの距離が5kmの範囲内に「映画館」が設置されているかどうかを、地図データ記憶部30を参照し、施設情報を検索する。
【0048】
施設検索部24により、5km以内に所望の施設である「映画館」が設置されていることが検索された場合には、子画面を図4の右下に示す映画館選択メニュー252に切り替える。
【0049】
映画館選択メニュー252には、“映画館”のタイトル表示254とともに、具体的な映画館名選択ボタン256a、256b、256cが、目的地からの距離とともに表示される。例えば、“ABC映画館”は、目的地から1kmの距離にあることが分かる。残りの“DEF映画館”及び“GHI映画館”は、目的地からそれぞれ2km、3kmの距離にあることが分かる。
【0050】
映画館選択メニュー252において、所望の映画館が選択されると、ここでは、映画館名選択ボタン256a、256b、256cのいずれかが押されて所望の映画館として“***映画館”が選択されたものとすると、図5の右下の図に示すように、“目的地設定”の確認画面258とされ、この“目的地設定”の確認画面258で「YES」ボタン(「肯定」ボタン)260が押されると、選択された当該“***映画館”に目的地が設定される。「NO」ボタン262が押された場合には、施設名称選択メニュー216が子画面として表示された地図画面に戻る。
【0051】
その一方、上述の判断処理250の結果、施設検索部24で、5km以内に所望の施設である映画館が設置されていなかった場合には、施設設置提案部26は、子画面を図4の左下に示す“新規施設を提案しますか”と表示された新規施設提案確認画面264に切り替える。
【0052】
新規施設提案確認画面264において、「NO」ボタン268が押された場合には、施設検索部24により検索されている5km以上の範囲に検索された、図5の右上に示す映画館選択メニュー270に切り替える。
【0053】
映画館選択メニュー270には、“映画館”のタイトル表示272とともに、具体的な映画館名選択ボタン274a、274b、274cが、目的地からの距離とともに表示される。“JKL映画館”は、目的地から10kmの距離にあり、“MNO映画館”及び“PQR映画館”は、それぞれ目的地から20km、30kmの距離にあることが分かる。
【0054】
映画館選択メニュー270において、所望の映画館が選択されると、ここでは、映画館名選択ボタン274a、274b、274cのいずれかが押されて所望の映画館として“***映画館”が選択されたものとすると、図5の右下の図に示すように、“目的地設定”の確認画面258とされ、「YES」ボタン260が押されると、選択された当該“***映画館”に目的地が設定される。「NO」ボタン262が押された場合には、施設名称選択メニュー216が子画面として表示された地図画面に戻る。
【0055】
一方、図4の左下の新規施設提案確認画面264において、「YES」ボタン266が押された場合には、目的地である提案位置にカーソル201が表示された図5の左上の地図画面276に示すように、子画面である新規施設提案確認画面264が、「YES」ボタン266が押し込まれた状態を表す子画面である新規施設提案確認画面264に切り替わる。ユーザは、地図画面276上のカーソル201の提案位置(カーソル201の位置)を確認し、位置をずらしたい場合には、入力装置34中のジョイステック(カーソル操作部)を操作することで位置をずらし、所望の位置で、入力装置34中の図示していない設定ボタンを押すと、施設設置提案部26は、指定位置であるカーソル201の位置(地点)に、所望の施設である「映画館」の設置を提案するために、通信端末16、移動通信網18を介して情報センタ20に、カーソル201の位置情報及びユーザが提案した施設情報(この場合、「映画館」)が提案データとして送信され、サーバ102の提案データ記憶部104に記憶される。
【0056】
このとき、位置情報及び施設情報がサーバ102の提案データ記憶部104に記憶されたことの確認通知が、情報センタ20から移動通信網18及び通信端末16を通じてナビゲーション装置本体11の施設設置提案部26に送信されると、子画面が、図5の左下の図に示すように、施設名称選択メニュー216から確認画面232(図5参照)に表示変更される。
【0057】
確認画面232には、「情報センタへ『映画館』設置希望の位置情報及び施設情報(映画館)が送信されました。」との表示がなされる。
【0058】
[実施形態の概括的な説明]
以上説明したように、上述した実施形態によれば、ナビゲーション装置10に実装されている位置登録機能及び周辺検索機能を応用し、ユーザがこの場所に欲しいと考える施設を提案することができる機能をナビゲーション装置10に実装することができる。すなわち、求める施設を所定の位置(地点)に欲しいときに、場所(地点)と施設(施設名称)を提案することができる。
【0059】
より具体的には、ナビゲーション装置10は、基本的には、地図データ記憶部30と、位置指定部22と、施設設置提案部26と、を備える。地図データ記憶部30は、施設情報を含む地図データを記憶する。位置指定部22は、前記地図データに基づき表示部32に表示された地図上の所望の位置を指定する。施設設置提案部26は、前記指定位置に所望の施設の設置を提案するかどうかの新規施設提案確認画面210、264を表示し、ユーザが肯定的な操作(新規施設提案確認ボタン214、又は「肯定」ボタン266の操作)を行ったときに、情報センタ20に施設の設置を提案する。
【0060】
上述した第1実施例及び第2実施例によれば、ユーザが地図上で指定した所望の指定位置(カーソル201の位置や自車マークの位置)に、映画館等、ユーザが希望する所望の施設の設置を提案する施設設置提案部26を備えているので、ユーザが所望する位置に、所望の施設が存在しない場合であっても、所望の位置に所望の施設の設置を提案することが可能となり、ユーザの意思を尊重することができる。
【0061】
この場合、上述した第2実施例によれば、さらに、前記指定位置を中心等として含む所定の範囲(5km平方や5kmの円の範囲)内で、前記所望の施設の存在の有無を前記地図データから検索する施設検索部24を備え、施設設置提案部26は、施設検索部24により、前記所定の検索範囲内に、前記所望の施設が存在しないことが確認された場合に、前記指定位置に前記所望の施設の設置を提案するようにしているので、前記指定位置を含む所定の範囲内に所望の施設の設置を提案することができる。
【0062】
なお、施設設置提案部26により提案された前記指定位置及び前記所望の施設を表す情報が、外部装置である情報センタ20(施設設置提案収集設備)に送信されるので、当該情報センタ20で、例えば、提案された前記指定位置及び前記所望の施設を表す情報を統計処理することができる等、所望の施設の設置提案をより有意義に尊重することができる。
【0063】
例えば、施設開発会社や、都市計画において、ユーザ(市民)がどこにどのような施設があることを希望しているのかを集計することが容易となり、開発サイドにおいても、ユーザサイドにおいても利点がある。
【0064】
この実施形態によれば、ナビゲーション装置10が備える位置登録機能{簡潔的に説明すれば、ジョイスティック、タッチパッド、又はトラックボール等のポインティングデバイス(入力装置34)により地図をスクロールさせて、特定のマーク(位置登録マーク、地点マーク)を付けたい場所にカーソル201を合わせ設定ボタンや確定ボタンを押すと、地図上に特定のマークが付く機能}又は周辺検索機能(簡潔的に説明すると、現在地の周辺にある施設、スクロール先の周辺にある施設、又は目的地周辺の施設等を地図上に表示する機能)を選択したときに、施設設置提案部26が起動して新規施設提案確認画面210、264を表示し、ユーザに新規施設の設置の提案を行うか否かを問い合わせるようにしているので、ユーザは、施設設置提案機能を意識することなく、位置登録機能や周辺検索機能に付随して新規施設の設置の提案を行うことができる。
【0065】
なお、この発明は、上述の実施形態に示した車載のナビゲーション装置10に適用するに限らず、この明細書の記載内容に基づき、ユーザ(人)が携帯可能なナビゲーション装置、あるいは、ナビゲーション機能を有する携帯電話や携帯情報端末に適用する等、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【符号の説明】
【0066】
10…ナビゲーション装置
11…ナビゲーション装置本体(ナビゲーションECU)
12…提案情報収集システム 14…車両
16…通信端末 18…移動通信網
20…情報センタ 22…位置指定部
24…施設検索部 26…施設設置提案部
102…サーバ 104…提案データ記憶部
210、264…新規施設提案確認画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設情報を含む地図データを記憶する地図データ記憶部と、
前記地図データに基づき表示部に表示された地図上の所望の位置を指定する位置指定部と、
前記位置指定部により指定された指定位置に所望の施設の設置を提案する施設設置提案部と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1記載のナビゲーション装置において、
さらに、前記位置指定部により指定された指定位置を含む所定の範囲内で、前記所望の施設の存在の有無を前記地図データから検索する施設検索部を備え、
前記施設設置提案部は、
前記施設検索部により、前記所定の検索範囲内に、前記所望の施設が存在しないことが確認された場合に、前記指定位置に前記所望の施設の設置を提案する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のナビゲーション装置において、
前記施設設置提案部により提案された前記指定位置及び前記所望の施設を表す情報を外部装置に送信する
ことを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−2583(P2012−2583A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136154(P2010−136154)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】