説明

パターン検査装置、及びパターン検査方法

【課題】検査対象試料のパターンのローカルCDエラーを簡単に検出する。
【解決手段】パターン検査装置は、検査対象試料内の特定パターンの周辺にあり特定パターンと類似する複数の類似周辺パターンを求める類似周辺パターン探査部14と、特定パターンと類似周辺パターンとの非類似度を求める非類似度算出部20と、非類似度から許容誤差を除いて、ローカルCDエラー判定値を求めるばらつき評価部22と、ローカルCDエラー判定値が特定パターンと類似周辺パターン間の距離が増大した時に、しきい値を超えるとローカルCDエラーと判定するローカルCDエラー判定部24とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象試料のパターン検査装置及びパターン検査方法に関するものであり、特に、半導体素子や液晶ディスプレイパネル、及びその製造に使用するレチクル(マスク)のパターン検査装置及びパターン検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、LSIの製造には多大なコストがかかるため、歩留まりの向上が欠かせない。歩留まりを低下させる要因の一つとして、半導体ウエハ上に微細パターンをリソグラフィ技術で露光・転写する際に使用されるレチクルのパターン欠陥があげられる。近年、LSIパターン寸法の微細化に伴って、検出しなければならない欠陥の最小寸法も微細化している。そのため、レチクルの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要になっている。
【0003】
パターン欠陥の有無を検査する方法には、大きく分けて、ダイとダイとの比較(Die to
Die比較)と、ダイとデータベースとの比較(Die to Database比較)がある。Die to Die比較(DD比較)は、レチクル上の2つのダイを比較して欠陥を検出する方法であり、Die
to Database比較(DB比較)は、レチクル上のダイとLSI設計用CADデータから発生させたデータベースを比較して欠陥を検出する方法である。なお、DD比較における2枚のダイのうち、欠陥検査対象となる画像を光学画像と呼び、もう一枚のリファレンスとなる光学画像を基準画像と呼ぶ。また、DB比較におけるダイ画像を光学画像と呼び、データベースの参照画像を基準画像とよぶ。
【0004】
近年、レチクル上のパターンの微細化に伴い、比較対象画像同士の画素位置ズレや画像の伸縮・うねり、センシングノイズに埋もれるほどの欠陥を検出する必要が生じている。このような微細な欠陥を検出するため、光学画像と参照画像を直接比較するのではなく、まず参照画像を利用して設計上同一パターン同士を探し出し、設計上同一のパターン同士が光学画像上で本当に同一となっているかどうかを相互比較することにより、欠陥を検出する手法(以下、相互比較検査手法と呼ぶ)が知られている(特許文献1を参照)。
【0005】
ところが従来技術には次の問題点がある。マスクなどパターン形成材上に描かれたパターンが、一定領域に渡って同一の変形(平行移動、サイズ変動等)を受けるパターンの欠陥タイプ(以下ローカルCDエラーと呼ぶ)が存在する。図2は、白く囲まれた領域A内のピンホール(白い点)が局所的に左の方向(矢印方向)にずれているローカルCDエラーを示している。このようなローカルCDエラーは、領域A内の図形パターンaと図形パターンb6を比較しても、同一の変形を受けているため差異は生じない。これは信号成分の減少を意味することから、相互比較検査手法においてS/N比を悪化させる原因となる。
【特許文献1】特開2005−196471
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(1)本発明は、検査対象試料のパターンの検査精度を高めることにある。
(2)又は、本発明は、検査対象試料のパターンのローカルCDエラーを簡単に検出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、検査対象試料に形成されたパターンを検査するパターン検査装置において、検査対象試料内の特定パターンの周辺にあり、特定パターンと類似する複数の類似周辺パターンを求める類似周辺パターン探査部と、特定パターンと類似周辺パターンとの非類似度を求める非類似度算出部と、非類似度から許容誤差を除いて、ローカルCDエラー判定値を求めるばらつき評価部と、ローカルCDエラー判定値が、特定パターンと類似周辺パターン間の距離が増大した時に、しきい値を超えるとローカルCDエラーと判定するローカルCDエラー判定部と、を備えるパターン検査装置にある。
(2)また、本発明は、検査対象試料に形成されたパターンを検査するパターン検査方法において、検査対象試料内の特定パターンの周辺にあり、特定パターンと類似する複数の類似周辺パターンを求める類似周辺パターン探査ステップと、特定パターンと類似周辺パターンとの非類似度を求める非類似度算出ステップと、非類似度から許容誤差を除いて、ローカルCDエラー判定値を求めるばらつき評価ステップと、ローカルCDエラー判定値が、特定パターンと類似周辺パターン間の距離が増大した時に、しきい値を超えるとローカルCDエラーと判定するローカルCDエラー判定ステップと、を備えるパターン検査方法にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態によるパターン検査装置、及びパターン検査方法について説明する。
【0009】
[パターン検査装置]
図1は、パターンの欠陥を検査するパターン検査装置10のブロック図を示している。パターン検査装置10は、基準画像12、類似周辺パターン探査部14、光学画像の特定パターン抽出部16、光学画像の複数の類似周辺パターン抽出部18、非類似度算出部20、ばらつき評価部22、ローカルCDエラー判定部24を備えている。
【0010】
基準画像12は、検査対象の光学画像と比較するための基準の画像であり、参照画像、又は光学画像が使用される。基準画像12として使用される参照画像は、設計用データから光学画像に類似するように求められる画像である。また、基準画像12として使用される光学画像は、光学画像取得装置で取得されたもので、基準として使用できる光学画像である。類似周辺パターン探査部14は、基準画像12の検査対象画素近傍の図形パターン(以下、特定パターンと呼ぶ。)と、特定パターンと同じ図形パターン(以下、類似周辺パターンと呼ぶ)を、最大k個探し出す探査部である。光学画像の特定パターン抽出部16は、検査対象の光学画像において、特定パターンの位置にある画素列を抽出する処理部である。類似周辺パターン抽出部18は、検査対象の光学画像の類似周辺パターンの位置にある画素列を抽出する処理部である。
【0011】
非類似度算出部20は、検査対象の光学画像の特定パターンと類似周辺パターンとの間の非類似度、即ち、特定パターンと類似周辺パターンが類似していない程度を求める処理部である。ばらつき評価部22は、非類似度から許容誤差を除いて、ローカルCDエラー判定値を求めるものである。許容誤差は、ローカルCDエラーがない場合に生じる特定パターンと類似周辺パターンとの非類似度である、通常の誤差である。ローカルCDエラー判定部24は、ローカルCD判定値が、特定パターンと類似周辺パターン間の距離が増大したときに、ある値(しきい値)を超えると、ローカルCDエラーと判定する処理部である。
【0012】
このように、ローカルCDエラーの検出において、先ず、特定パターンと類似周辺パターンの非類似度を求める。次に、比較される特定パターンと類似周辺パターンの距離が大きく、これらパターンの非類似度が大きい場合、ローカルCDエラーの可能性があると判定する。例えば、図2において、パターンaを特定パターンとし、パターンb1〜b6を類似周辺パターンとする。領域A内の特定パターンaと類似周辺パターンb6を比較しても、同一の変形を受けている領域A内にあるため差異は生じない。しかし、特定パターンaから離れた領域A外の類似周辺パターンb1〜b5と特定パターンaの非類似度は、領域Aが矢印方向にズレている影響を受けて、ローカルCDエラーが発生している。
【0013】
図3は、パターン検査装置10の概略図を示している。パターン検査装置10は、マスクなどの検査対象物のパターンを検査するものであり、光学画像取得装置30とデータ処理装置60を備えている。光学画像取得装置30は、オートローダ32、光源34、照射光学系36、検査対象物40を載置するテーブル42、テーブル42の位置を測定するレーザ測長システム38、テーブル42をXYθ方向に駆動するモータ44、46、48、検査対象物40のパターン画像を光学画像受光部52に照射する結像光学系50、光学画像受光部52で受像した光学画像の電気信号を受信するセンサ回路54を備えている。
【0014】
データ処理装置60は、種々のデータを処理をする中央演算処理部62、オートローダ32を制御するオートローダ制御部64、テーブル42を駆動制御するテーブル制御部66、CADデータなどのデータベース68、データベース作成部70、マスクなどの設計データを展開する展開部72、展開部72で得られた展開データから参照画像を作成する参照部74、検査用のパターン画像と基準画像とを比較する比較処理部76、載置台42の位置から検査対象物40のパターンの位置を測定する位置測定部78、データを記憶する主記憶装置80、大容量記憶装置82、表示装置84、印刷装置86などを備えている。これらの装置は、例えば、バス88を介して接続される。類似周辺パターン探査部14、特定パターン抽出部16、類似パターン抽出部18、非類似度算出部20、ばらつき評価部22、ローカルCD判定部24は、中央演算処理部62、比較処理部76などのデータ処理装置60で構成される。
【0015】
[パターン検査装置の動作]
マスクなどの検査対象物40は、オートローダ機構32によりテーブル42上に自動的に搬送され、検査終了後に自動的に排出される。テーブル42の上方に配置されている光源34から照射される光束は、照明光学系36を介して検査対象物40を照射する。検査対象物40の下方には、結像光学系50及びセンサ回路54が配置されており、露光用マスクなどの検査対象物40を透過した透過光は結像光学系50を介してセンサ回路54のセンサ面に結像される。結像光学系50は図示しない自動焦点機構により自動的に焦点調整がなされていてもよい。
【0016】
テーブル42は、データ処理装置60の指令を受けたテーブル制御部66により制御される。テーブル42は、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータの様な駆動系44〜48によって移動可能となっている。これらの、Xモータ、Yモータ、θモータはステップモータを用いることができる。センサ回路54には、TDIセンサのようなセンサが設置されている。テーブル42をX軸方向に連続的に移動させることにより、TDIセンサは検査対象物40のパターンを撮像する。この撮像データは、被検査パターン画像データとして比較処理部76に送られる。この被検査パターン画像データは例えば8ビットの符号なしデータであり、各画素の明るさの階調を表現している。
【0017】
参照画像は、大容量記憶装置82に蓄積されている設計データから展開部72および参照部74により生成され、比較処理部76に伝送される。比較処理部76では、光学画像と参照画像を処理して、中央演算処理部62と協働して、最終的にローカルCDエラーを検出することができる。なお、データ処理装置60は、ハードウエアで、ソフトウエアで、又は、これらの組み合わせで実現しても良い。
【0018】
[パターン検査方法]
図4は、検査対象物40のパターンを検査するパターン検査方法を示している。検査対象試料40の基準画像を用いて、特定パターンと類似する類似周辺パターンを探査する(類似周辺パターン探査ステップS1)。次に、光学画像取得装置30で所得した光学画像から特定パターンと複数の類似周辺パターンの抽出を行う(光学画像の特定パターンと複数の類似周辺パターンの抽出ステップS2)。光学画像の特定パターンと類似周辺パターンの非類似度(R(n))を算出する(非類似度算出ステップS3)。非類似度から許容誤差を除いて、ローカルCDエラー判定値を求める(ばらつき評価ステップS4)。ローカルCDエラー判定値が、特定パターンと類似周辺パターン間の距離が増大した時に、しきい値を超えるとローカルCDエラーと判定する(ローカルCDエラー判定ステップS5)。
【0019】
[類似周辺パターン探査ステップ]
類似周辺パターン探査ステップは、類似周辺パターン探査部14により、記憶装置80、82、中央演算処理部62などを用いて、検査対象画像の中の類似するパターンを探査するものである。まず、基準画像の検査対象画素近傍の特定パターンと同じ図形パターンの類似周辺パターンを検査対象画素の周辺から最大k個探し出す。ここで、基準画像は、CAD等の設計データから求めた参照画像でも、又は、光学画像取得装置で求めた光学画像でもよい。
【0020】
類似周辺パターンを探査するには、種々の方法があるが、例えば次のような方法が用いられる。基準画像に属する点を1/8画素単位で全て列挙する。この点列を注目点列{Cp}とする。注目点列{Cp}の要素Ci(i=1,2,..,q)を中心として15x15画素の矩形領域を基準画像から抜き出し、周辺矩形領域とする。また、検査対象画素を中心として15x15画素の矩形領域を基準画像から抜き出し、特定矩形領域とする。これら特定矩形領域と周辺矩形領域の両矩形に属する画素間の累積2乗差異を算出する。この累積2乗差異が予め定められたしきい値以下であれば同じパターンとみなし、類似点列{Dm}に加える。
【0021】
類似点列{Dm}の中にシティブロック距離でDiとDjが7画素以下であるような点Di,Dj(i<j)が存在すればDjを類似点列{Dm}から削除する。このようにして最終的に得られた点列を類似周辺点列{Em}とする。この類似周辺点列{Em}に含まれる点は、基準画像の領域(x、y)から検索された検査対象画素近傍と同じ図形パターン(類似周辺パターン)の中心座標である。このようにして得られたN個の類似周辺パターンの中心点列を降順類似周辺点列{Fl}(l≦k)とする。ただし、降順類似周辺点列{Fl}は検査対象画素からのシティブロック距離によって降順にソート(遠い方からソート)しておくものとする。即ち、n=1が一番遠く、n=2、n=3、・・・、n=Nと徐々に近くなるように配列する。
【0022】
[特定パターンと類似周辺パターン抽出ステップ]
特定パターンと類似周辺パターン抽出ステップは、特定パターン抽出部16と類似周辺パターン抽出部18により、基準画像で求めた降順類似周辺点列{Fl}を利用して、検査対象の光学画像から降順類似周辺点列{Fl}を抽出するステップである。例えば、特定パターン抽出ステップは、検査の対象である光学画像から特定パターンの15x15画素の諧調(s11、s12、・・・、s1515)の矩形領域を抽出する。同様に、類似周辺パターン抽出ステップは、類似周辺パターンの中心点列(降順類似周辺点列){Fl}の要素Fi(i=1,2,..,n)について、その中心とする類似周辺パターンの15x15画素の諧調(r11、r12、・・・、r1515)の矩形領域を検査の対象である光学画像から抽出する。
【0023】
[非類似度算出ステップ]
非類似度算出ステップは、非類似度算出部20により、特定パターンと類似周辺パターンとの似ていない程度、即ち、非類似度を求めるステップである。非類似度R(n)は、類似していない程度を数値的に表すものであればよく、例えば、次のようにして求めることができる。なお、非類似度R(n)は、n番目の類似周辺パターンとの非類似を示している。ただしn≦Nである。そこで、先ず、類似周辺パターンの15x15画素の諧調(r11、r12、・・・、r1515)の矩形領域と、特定パターンの15x15画素の諧調(s11、s12、・・・、s1515)の矩形領域との間で、両矩形に属する画素間の累積2乗差異を算出し、Gi(=(r11−s11+(r12−s12+・・・+(r1515−s1515)とする。ここで、非類似度R(n)=(G1+G2+…+Gn)/nとする。ただし、nが0のときはR=0とする。この非類似度R(n)が大きいほど、非類似度が大きいことを示している。
【0024】
[ばらつき評価ステップ]
非類似度R(n)が、図5のように求まったとすると、従来の技術では、求まった全ての類似周辺パターンを使って求めた非類似度R(5)=80(nが5の場合)を最終的な非類似度としていた。しかし、図5の例の場合、nの増加に伴って非類似度R(n)が小さくなっている。すなわち、検査対象画素と距離が近い画素を使って検査するほど非類似度が小さくなっている。このことから、図2の領域Aが局所的に同一変形を受けたときのように、ローカルCDエラーの存在が疑われる。そこで、ばらつき評価ステップは、ばらつき評価部22により、非類似度R(n)からローカルCDエラーの存在を判定するローカルCDエラー判定値を求めるものである。
【0025】
通常、パターン間の距離が離れるほど、ばらつきが大きくなるので、ローカルCDエラーが存在しない場合のR(n)のばらつきを実験的に求めて、それを許容誤差t(n)とする。そして、ばらつき評価ステップは、非類似度R(n)から許容誤差をt(n)引いて、ローカルCDエラー判定値を算出する。
【0026】
[ローカルCDエラー判定ステップ]
ローカルCDエラー判定ステップは、ローカルCDエラー判定部24により、あるn(≦N)に対して、予め定められたしきい値と比較して、ローカルCDエラー判定値(R(n)−t(n))>しきい値、であれば、ローカルCDエラーが存在すると判定する。図5の例では、しきい値を100とすると、R(1)−t(1)=160>100、R(2)−t(2)=150>100、R(4)−t(4)=90<100、R(5)−t(5)=75<100であるから、n=1、2では、しきい値より大きく、n=4、5では、しきい値より小さい。このように、本発明は、従来、最終的な非類似度(R(5)=80(nが5の場合))を求めていた途中の工程や値を利用して、容易にローカルCDエラーの存在を判定することができる。
【0027】
以上説明した本実施形態のパターン検査装置およびパターン検査方法は、本発明の一例であって、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】パターン検査装置のブロック図。
【図2】ローカルCDエラーの説明図。
【図3】パターン検査装置の概略図。
【図4】パターン検査のフロー図。
【図5】ローカルCDエラーの算出テーブルの図。
【符号の説明】
【0029】
10・・・パターン検査装置
12・・・基準画像
14・・・類似パターン探査部
16・・・光学画像の特定パターン抽出部
18・・・光学画像の複数の類似周辺パターン抽出部
20・・・非類似度算出部
22・・・ばらつき評価部
24・・・ローカルCDエラー判定部
30・・・光学画像取得装置
32・・・オートローダ
34・・・光源
36・・・照明光学系
38・・・レーザ測長システム
40・・・レチクル
42・・・載置台
44〜48・X、Y、θモータ
50・・・結像光学系
52・・・光学画像受光部
54・・・センサ回路
60・・・データ処理装置
62・・・中央演算処理部
64・・・オートローダ制御部
66・・・テーブル制御部
68・・・データベース
70・・・データベース作成部
72・・・展開部
74・・・参照部
76・・・比較処理部
78・・・位置測定部
80・・・主記憶装置
82・・・大容量記憶装置
84・・・表示装置
86・・・印刷装置
88・・・バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象試料に形成されたパターンを検査するパターン検査装置において、
検査対象試料内の特定パターンの周辺にあり、特定パターンと類似する複数の類似周辺パターンを求める類似周辺パターン探査部と、
特定パターンと類似周辺パターンとの非類似度を求める非類似度算出部と、
非類似度から許容誤差を除いて、ローカルCDエラー判定値を求めるばらつき評価部と、
ローカルCDエラー判定値が、特定パターンと類似周辺パターン間の距離が増大した時に、しきい値を超えるとローカルCDエラーと判定するローカルCDエラー判定部と、を備えるパターン検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパターン検査装置において、
非類似度算出部は、ローカルCDエラーが存在しない場合の特定パターンと類似パターンの非類似度から許容誤差を求める、パターン検査装置。
【請求項3】
請求項1に記載のパターン検査装置において、
類似周辺パターン探査部は、設計データから求めた参照画像を用いて、特定パターンと類似する複数の類似周辺パターンを求める、パターン検査装置。
【請求項4】
検査対象試料に形成されたパターンを検査するパターン検査方法において、
検査対象試料内の特定パターンの周辺にあり、特定パターンと類似する複数の類似周辺パターンを求める類似周辺パターン探査ステップと、
特定パターンと類似周辺パターンとの非類似度を求める非類似度算出ステップと、
非類似度から許容誤差を除いて、ローカルCDエラー判定値を求めるばらつき評価ステップと、
ローカルCDエラー判定値が、特定パターンと類似周辺パターン間の距離が増大した時に、しきい値を超えるとローカルCDエラーと判定するローカルCDエラー判定ステップと、を備えるパターン検査方法。
【請求項5】
請求項4に記載のパターン検査方法において、
ローカルCDエラーが存在しない場合の特定パターンと類似パターンの非類似度から許容誤差を求める許容値算出ステップを備える、パターン検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−3111(P2008−3111A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−169512(P2006−169512)
【出願日】平成18年6月20日(2006.6.20)
【出願人】(305008983)アドバンスド・マスク・インスペクション・テクノロジー株式会社 (105)
【Fターム(参考)】