フィルター回路、バンドパス・フィルターおよびフィルター回路の製造方法
【課題】 薄膜層の上下の上部電極層と下部電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として有用な、基板上にサポートされた薄膜層を含むフィルター回路を提供する。
【解決手段】 薄膜層の上下に形成した上部電極層と下部電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として有用な、基板上にサポートされた薄膜層を含むフィルター回路の上部電極層は、マイクロストリップにパターン化されて、フィルター回路用のインダクターとして機能するように構成されている。
【解決手段】 薄膜層の上下に形成した上部電極層と下部電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として有用な、基板上にサポートされた薄膜層を含むフィルター回路の上部電極層は、マイクロストリップにパターン化されて、フィルター回路用のインダクターとして機能するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フィルター回路、バンドパス・フィルターおよびフィルター回路の製造方法に関するものであり、特に、改良されたフィルター回路および実装配置と、コンパクト・バンドパス・フィルター(BPF)の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この領域の技術者にとって、バンドパス・フィルター(BPF)の配置および製造方法は、高周波と低周波のノイズおよび協調共鳴信号を効果的に取除くことができないため、依然として技術的問題に直面している。さらに、従来の方法は、コンデンサーやインダクターのような異なる回路部品でBPFを組立て、実装するため、形状因子を改良してBPF回路のサイズを減少させるのには限界がある。近年、携帯電話やPDAのようなモバイル通信機器がますます大衆的になったため、超小型携帯装置に取付けるより小型化された高ピークおよび低ノイズのBPFの需要が増えてきている。しかし、BPFに電子装置を組み立てる従来の方法と配置にはこれらの技術的制限があるため、この領域の技術者が需要を満足させるのは依然として困難である。
【0003】
図1(a)を参照すると、従来のBPFはチップインダクター、スパイラルインダクター、チップコンデンサー、およびMIMコンデンサーを使用して、図1(b)に示したBPFを形成する。このようなBPFは広い領域を占有するため、小型化のための柔軟性を大いに制限する。図1(c)に示した従来のBPF回路は、並列に接続された2つの対称性共鳴器を備える。図1(d)は、バンドパスの波形を示す周波数(Frequency )特性図である。共鳴器の1つは、通過帯域の中心で共鳴周波数f0を有し、もう1つの共鳴器は、その周波数で信号の送信を取除くために、異なる共鳴周波数を有する。図1各図で示した従来のBPFは、低周波を通る擬似信号と、高周波の共鳴協調ノイズという制限を有する。
【0004】
特許文献1において、Sasaki et al. の“Bandpass filter, diplexer, high-frequency module and communication device” は、バンドパス・フィルターを開示している。BPFは、通過帯域の両側に減衰域を形成するために提供される。一端が開放端であり、他端が接地電極に接続した複数のマイクロストリップライン共鳴器が列をなして提供されているとともに、内側のマイクロストリップライン共鳴器はC形に曲げられ、外側のマイクロストリップライン共鳴器の開放端は、内側のマイクロストリップライン共鳴器より突出している。マイクロストリップライン共鳴器の開放端間の支線が改良され、そこに容量が形成されるため、Sasaki et al. の発明は、通過帯域の両側に減衰域を形成し、減衰量を増加させることができる。しかしながら、Sasaki et al. の技術は、水平方向に広がったコンデンサーを形成する際に、大きなサイズによって制限される。さらに、この発明で開示されるBPFを実施するには分別された接続が要求されるために、Sasaki et al. のBPFは、外部回路への接続を便利でコンパクトにさせない実装の形状因子によって、制限される。
【0005】
特許文献2において、Nakamura et al. の“Microstrip line filter combining a low pass filter with a half wave bandpass filter” は、基板においてそれぞれに並列に配置された複数の合成素子を開示している。合成素子は、矩形のマイクロストリップライン素子、入力マイクロストリップライン、および出力マイクロストリップラインを含む。マイクロストリップライン素子は、2つの長辺側および2つの端を有し、入力マイクロストリップラインは、出力マイクロストリップラインが一端における一長辺側に接続している間に、他端における他の長辺側に接続する。合成素子は、ローパス・フィルターを設置するために縦続される。Nakamura et al. の発明は、参考として有効な回路配置を提供しているが、従来の技術により得られるBPFを改良するのに有効なBPFの配置を提供するための特定の解決方法を提供しておらず、この領域の技術者が現在遭遇している制限や困難を克服することができない。
【0006】
特許文献3において、Lao et al.は、光学、電子、有線または無線通信において使用される高速集積回路のための連続実装を開示している。連続実装は、ICパッドと外部端間の通信信号のためのマイクロストリップを有する基板を含む。一組の差分マイクロストリップは、ICパッド付近でそれぞれに隣接して配置され、容量結合を生成する。このように結合した容量は、マイクロストリップの幅を減少させることができる。ICパッド付近の結合したマイクロストリップの一部は、容量を増やすために広がるため、伝送路全体は、オールパス・ネットワークになって、ICパッドから結合線を通ってマイクロストリップへ通過する。マイクロストリップの残りの部分は、それぞれの外部コネクターに近づくにつれて小さくなる。さらに、多層実装は、基板と、高速信号を実行するために実装の側面に形成された少なくとも1つの同軸外部端と、低速信号を実行するために実装の底部に形成されたBGAコネクターと、高速信号を同軸端に接続するためのマイクロストリップと、低速信号をBGAコネクターに接続するためのマイクロストリップおよび内部同軸コネクターとを含む。実装配置には、実装の信号伝路の隅々まで特性インピーダンスを実質的に一定に維持するという利点がある。しかしながら、マイクロストリップを使用する配置および方法は、コンパクトで高性能なバンドパス・フィルターを生成する困難や制限を解決するための方法を提供していない。
【0007】
Liang et al.の特許文献4において、ハイブリッド共鳴器マイクロストリップライン・フィルターは基板上に形成され、接地コンダクターおよび基板に配置された複数の線形マイクロストリップを含み、それぞれのマイクロストリップは接地コンダクターに接続した第1端を有する。コンデンサーは線形マイクロストリップと接地コンダクターのそれぞれの第2端の間で接続される。U字型マイクロストリップは、線形マイクロストリップに並列に配置された第1および第2延伸部を含むU字型マイクロストリップとともに、線形マイクロストリップに隣接して配置される。付加的コンデンサーは、U字型マイクロストリップの第1延伸部の第1端と接地コンダクターとの間、およびU字型マイクロストリップの第2延伸部の第1端と接地コンダクターとの間に接続される。付加的なU字型マイクロストリップを含む。入力は、線形マイクロストリップの1つあるいはU字型マイクロストリップの延伸部の1つに結合され、出力は、もう1つの線形マイクロストリップあるいはもう1つのU字型マイクロストリップの延伸部に結合される。コンデンサーは、電圧調整可能な誘電体コンデンサーである。マイクロストリップを異なる形に配置することによる特殊な機能的応用が開示されているが、これらのマイクロストリップ配置が、高ピークで低ノイズな効能を提供する一方で、改良された形状因子を有するコンパクトなバンドパス・フィルターを形成するための解決方法や装置の配置を提供していない。
【0008】
【特許文献1】米国特許6,326,866号
【特許文献2】米国特許6,700,462号
【特許文献3】特許公開20030095014号
【特許文献4】米国特許20020118081号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、バンドパス・フィルターの設計技術および製造において、斬新で改良された装置配置および製造方法を提供して、これらの問題を解決することが必要である。低コストおよび高生産量を達成するために、改良されたBPF配置と製造方法を単純化することが望ましく、また、この配置と製造方法は、小型化された電極装置に便利に集積することができるインダクターのような低プロフィールによってさらに小型化されたBPFを提供することができる。さらに、単純化された配置および製造方法によって、新しく改良されたBPFおよび製造方法が生産高を増進させることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決し、所望の目的を達成するために、この発明は、単純化された製造過程を有するバンドパス・フィルター(BPF)の新しい構造配置および製造方法を提供し、高さとサイズがより小さく、装置の信頼性がより高い改良された形状因子を有するBPFを製造することができる。
【0011】
この発明は、特に、上部電極層と下部電極層との間で薄膜を媒体層として使用することによってフィルター回路を製造するための単純化された方法を提供する。さらに、この発明方法は、上部電極層および下部電極層をマイクロストリップにパターン化して、フィルター回路のような連結機能を有するインダクターおよび連結コンデンサーとして機能させる工程を含む。この発明方法は、さらにバンドパス・フィルターの範囲を超えるまたは下回る高いまたは低い減衰周波を定めることによってフィルター回路を形成する工程を含み、バンドパス・フィルターの実施を大きく改良することができる。単純化された製造方法によって、生産コストおよび生産時間を大幅に減少させ、製品の信頼性を大きく改良する。
【0012】
以上をまとめると、より好適な実施例において、この発明が提供するバンドパス・フィルターは、基板上にサポートされた薄膜絶縁層の上下に配置された上部電極層および下部電極層を備え、上部電極層および下部電極層は、インダクターおよびコンデンサーとして機能するマイクロストリップを有する。さらに、バンドパス・フィルターは、バンドパス・フィルターのバンドパス周波数範囲外の減衰伝送周波を有する。
【0013】
この発明が提供するフィルター回路の製造方法は、基板上に媒体層として機能する薄膜層を形成するとともに、薄膜層の上下に上部電極層および下部電極層を形成することによってコンデンサーを形成する工程を含む。この方法はさらに、上部電極層をマイクロストリップにパターンして、フィルター回路用のインダクターとして機能させる工程を含む。
【0014】
この発明の上記およびその他の目的、特徴および長所を明確に理解してもらうため、以下により好適な実施例ならびに図面を示し、詳細を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図2(a)は、バンドパス・フィルター100の回路図である。図2(b),(c)は、この発明の基板105で支えられるマイクロストリップの実施の形態を図示する平面図である。図2(b),図2(c)で示したマイクロストリップまたはその配置によって、半集中配布回路として実施される。マイクロストリップ120は、直列に接続したコンデンサー115とともに、入力ライン110に直列に接続され、高周波共鳴器fH を生成する。マイクロストリップ120は、コンデンサー125に並列に接続され、伝送周波数f0で共鳴周波数を生成する。マイクロストリップ120は、マイクロストリップ130と結合して、もう一つのコンデンサー140と並列に結合し、外部のフィードバック・コンデンサー150と連結して、低周波fL で低周波共鳴器を生成する。BPF100は、低周波抑制BPFとして配列され、抑制された低周波と減少した低周波ノイズを有するバンドパス信号を送信する。
【0016】
図2(d)〜図2(m)は、図2(a)、図2(b)および図2(c)で示したBPFの製造方法を示した一連の断面図および斜視図である。図2(d)において、厚さが4〜15ミクロンの銅、銀、金の層である金属層160は、接地金属層としてセラミック基板105の後ろに配置される。セラミック基板105は、0.3〜1ミリメーターまでの厚さを有する酸化アルミニウム基板であるのが望ましい。薄膜絶縁層として形成されたガラス層165は、セラミック基板の上部に印刷される。3〜15ミクロメーターの厚さを有する銅、銀、または金から構成される下部電極層170は、薄膜絶縁層165の上部に形成される。図2(e)において、接地層160および下部電極層170を作るために適用されたフォトレジストマスク175を示す。パターンされた下部電極層は、BPFにおけるコンデンサーの下部電極として機能する。図2(f)において、0.01〜0.5ミクロメーターまでの厚さを有する粘着層は、下部電極層170の上部に形成される。図2(g)において、窒化ケイ素から成る薄膜誘電層185は、粘着層180の上部に形成される。誘電層185は、上部と底部電極との間のコンデンサーの媒体層である。図2(h)は、誘電層185の上部における上部電極層190の堆積を示す。銅、銀または金から構成される上部電極層190は、4〜15ミクロメーターの厚さを有する。上部電極層190はパターン化され、図2(b),図2(c)に示したコンデンサーおよびインダクターの上部電極を形成する。連結コンデンサーおよびフィードバック・コンデンサーの底部電極は、薄膜誘電層を通って、バイアコネクションによって接続される。図2(i)において、保護膜195は、バンドパス・フィルターの上部および底部をカバーするように形成される。図2(j)において、スティック・ブレーク動作を行って、ウェファーを複数のスティックに分割する。図2(k)において、金属面を利用して伝導層196をスパッタリングした後、図2(l)に示すように、分割動作を行って、スティックを複数のチップ197に分割する。そしてバレル鍍金を行い、図2(m)に示すようにそれぞれのチップに信号入力および信号出力コネクションを形成させる。
【0017】
図3(a)は、この発明のもう一つのバンドパス・フィルター200を示す回路図である。図3(b)は、基板205にサポートされたマイクロストリップの実施の形態の平面図であり、このBPFは、マイクロストリップラインによって半集中配布回路として実施される。マイクロストリップ220は、直列に接続したコンデンサー215とともに、入力ライン210に直列に接続される。第2マイクロストリップ225は、マイクロストリップ220に直列に接続され、高周波共鳴器fH を生成する。マイクロストリップ220および225は、コンデンサー228に並列に結合し、伝送周波数f0で共鳴周波数を生成する。マイクロストリップ220および225は、並列に接続したもう一つのコンデンサー240を有する一組のマイクロストリップ230および235と結合し、これらと外部のフィードバック・コンデンサー250とを結合して、低周波fL で低周波共鳴器を生成する。さらに、一組の連結したマイクロストリップ230および235と結合したマイクロストリップ220および225は、下記に述べるように、低周波fL で低周波共鳴器をさらに生成するフィードバック・コンデンサーと結合した並列共鳴器を生成する。BPF200は、低周波抑制BPFとして配列され、抑制された低周波と減少した低周波ノイズを有するバンドパス信号を送信する。
【0018】
図4(a)は、この発明のバンドパス・フィルター300を示す回路図であり、コンデンサー310は、BPFの入力端に接続される。図4(b)は、伝送信号の減衰量を示す。図示した低周波ノイズ310’ は、従来のBPF信号の伝送より減衰している。
【0019】
図5(a)は、この発明のバンドパス・フィルター350を示す回路図であり、インダクター360は、BPFの出力端に接続される。図5(b)は、伝送信号の減衰量を示す。図示した高周波ノイズ360’ は、従来のBPF信号の伝送より減衰している。
【0020】
図6(a)は、この発明のバンドパス・フィルター400を示す回路図であり、コンデンサー410−1は、共鳴器405−1とBPFの接地端との間に接続され、BPFにゼロ伝送ポイントを追加する。また、コンデンサー410−2は、共鳴器405−2とBPFの接地端との間に接続される。並列に接続された2つの共鳴器405−1および405−2は、低周波信号用の共鳴周波数f0を有するため、これら2つの共鳴器は、インダクターの等価電気機能を有する。したがって、低周波信号に対して、追加されたコンデンサー410−1は、2つの共鳴器405−1および405−2によって提供された等価インダクターとともに動作することができ、低周波ゼロ伝送ポイントfL で共鳴する。図6(b)は、伝送信号の減衰量を示す。図示したように、低周波ノイズ460’ は、従来のBPF信号伝送より減衰している。
【0021】
図7(a)は、この発明のバンドパス・フィルター450を示す回路図であり、インダクター460−1は、共鳴器455−1と接地端との間に接続される。また、インダクター460−2は、共鳴器455−2とBPFの接地端との間に接続される。並列に接続された2つの共鳴器455−1および455−2は、低周波信号用の共鳴周波数f0を有するため、これら2つの共鳴器は、コンデンサーの等価電気機能を有する。したがって、低周波信号に対して、追加されたインダクター460−1は、2つの共鳴器410−1および410−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、低周波ゼロ伝送ポイントfH で共鳴する。図7(b)は、伝送信号の減衰量を示す。インダクター460−1のインダクタンスを正確に選択することによって、例えば2回の共鳴周波2*F0の第2協調周波である高周波ノイズ460’は、図7(b)に明確に示したように、従来のBPF信号伝送より減衰している。
【0022】
図8(a)は、この発明のバンドパス・フィルター500を示す回路図であり、インダクター510−1は、共鳴器505−1と接地端との間に接続される。また、インダクター510−2は、共鳴器505−2とBPFの接地端との間に接続される。インダクター510−1および510−2は、非対称である。並列に接続された2つの共鳴器505−1および505−2は、高周波信号用の共鳴周波数f0を有するため、これら2つの共鳴器は、コンデンサーの等価電気機能を有する。したがって、高周波信号に対して、追加されたインダクター510−1は、2つの共鳴器505−1および505−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、第2協調周波である第1高周波ゼロ伝送ポイントfH1で共鳴する。高周波信号に対して、追加されたインダクター510−2は、2つの共鳴器505−1および505−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、第3協調周波である第2高周波ゼロ伝送ポイントfH2で共鳴する。図8(b)は、伝送信号の減衰量を示す。インダクター510−1および510−2のインダクタンスを正確に選択することによって、例えば2回の共鳴周波2*F0の第2協調周波である高周波ノイズ510-1’ 、および、例えば3回の共鳴周波3*F0の第3協調周波である高周波ノイズ510-2’ は、図8(b)に明確に示したように、従来のBPF信号伝送より減衰している。
【0023】
図9(a)は、この発明のバンドパス・フィルター550を示す回路図であり、インダクター560−1は、共鳴器555−1と接地端との間に接続される。また、コンデンサー560−2は、共鳴器555−2とBPFの接地端との間に接続される。並列に接続された2つの共鳴器555−1および555−2は、高周波信号用の共鳴周波数f0を有するため、これら2つの共鳴器は、コンデンサーの等価電気機能を有する。したがって、高周波信号に対して、追加されたインダクター560−1は、2つの共鳴器555−1および555−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、第2協調周波である高周波ゼロ伝送ポイントfH で共鳴する。低周波信号に対して、追加されたコンデンサー560−2は、2つの共鳴器555−1および555−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、低周波ゼロ伝送ポイントfL で共鳴する。図9(b)は、伝送信号の減衰量を示す。インダクター560−1のインダクタンスを正確に選択することによって、例えば2回の共鳴周波数2*F0の第2協調周波である高周波ノイズ510−1’は、560−1’に示したように、また、低周波ノイズは、560−2’に示したように、図9(b)に明確に示したように、従来のBPF信号伝送より減衰している。
【0024】
図10(a)は、この発明のバンドパス・フィルター600を示す回路図であり、基本的には図8(a)に示したBPF500の回路と同じである。インダクター610−1は、共鳴器605−1と接地端との間に接続される。また、インダクター610−2は、共鳴器605−2とBPFの接地端との間に接続される。インダクター601−1および601−2は、非対称的である。追加されたインダクター601−1および601−2は、上記において、図10(b)の560−1’および560−2’で示したように、第2および第3協調共鳴周波で2つのゼロ伝送ポイントを生成する。連結したフィードバック・コンデンサー620は、入力端と出力端との間で接続され、図10(b)の620’で示したように、周波数fL で低周波ゼロ伝送ポイントを生成する。
【0025】
図11(a)は、この発明の対照的な共鳴器として配置されたバンドパス・フィルター650を示す回路図であり、第1の連続的に接続された一組の共鳴器660−1および660−2は、それぞれコンデンサーおよびインダクターを含み、図11(b)のfL に示したように、低周波660’ でゼロ伝送ポイントを生成する。第2の連続的に接続された一組の共鳴器670−1および670−2は、それぞれコンデンサーおよびインダクターを含み、図11(b)のfH に示したように、高周波670’でゼロ伝送ポイントを生成する。
【0026】
図12(a)は、5つの非対称的共鳴器を含む結合共鳴器で構成されたこの発明のバンドパス・フィルター700を示す回路図である。第1の並列に接続された非対称的共鳴器710および720において、共鳴器710は、第1低周波fL1でゼロの伝送共鳴周波数を有し、共鳴器720は、第1高周波fH1でゼロの伝送共鳴周波数を有する。第1の一組の共鳴器710および720はさらに、伝送共鳴周波数f0によって第1結合共鳴器725として機能する。並列に接続された第2の一組の非対称的共鳴器730および740において、共鳴器730は、第2低周波fL2でゼロの伝送共鳴周波数を有し、共鳴器740は、第2高周波fH2でゼロの伝送共鳴周波数を有する。第2の一組の共鳴器730および740はさらに、伝送共鳴周波数f0によって第2結合共鳴器745として機能する。第1結合共鳴器725は、連続的相互接続共鳴器750を経由して、第3ゼロ伝送周波fL3によって第2結合共鳴器745に接続される。図12(b)は、対応するゼロ伝送周波710’、720’、730’、740’および750’で減衰信号をもった5つのゼロ伝送周波数を有するBPFの波形を示す。バンドパス信号f0は、従来のBPFと比較すると、このBPF700を通って、高周波および低周波で減少したノイズにより伝送される。
【0027】
上述のバンドパス・フィルターは、図2(a)〜(m)および図3(a)〜(c)に示したマイクロストリップの使用により実施される。図2(a)において、コンデンサー125および150は、図13に示したように、それぞれ2つのマイクロストリップ125’および150’と置換される。マイクロストリップ125’および150’の長さを調整して、低ゼロ伝送共鳴周波fL および高ゼロ伝送共鳴周波fH を生成し、設計されたBPFの伝送バンド外部の低信号伝送および高信号伝送を減少させる。
【0028】
図14において、一組のフィードバック・コンデンサー160および170は、結合マイクロストリップ120および130とともに作動する共鳴器に接続され、ゼロ伝送共鳴器低周波fL を生成し、さらに設計されたBPFの伝送バンド外部の低信号伝送を減少させる。
【0029】
また、図3(a)に示したように、マイクロストリップを利用して、コンデンサー240をインダクターとして機能するマイクロストリップ240’と置換することにより、BPF200を修正することができる。マイクロストリップの長さを調整することによって、連結しているマイクロストリップ間に形成されたコンデンサーと結合したマイクロストリップは、高共鳴周波または低共鳴周波のfH またはfL のどちらかでゼロ伝送周波数をもつ結合共鳴器を有する共鳴器として機能し、設計されたBPFの伝送バンド外部の高信号伝送または低信号伝送を減少させる。
【0030】
図16は、図3(a)で示したBPF200の変形例としてBPF200’を示し、2つのマイクロストリップ225−1’と225−2’および235−1’と235−2’を形成して、図3(a)に示したBPF200の225および235とそれぞれ置換する。形成された共鳴器は、第2および第3強調共鳴周波で共鳴されるように設計され、第2および第3強調高周波ノイズを減少させる。さらに、結合したインダクターは、フィードバック・コンデンサー240とともに作動し、さらに低周波fL によって共鳴器として機能して、低周波ノイズを減少させる。
【0031】
図17は、図3(a)および図16で示したBPF200’’の変形例としてBPF200’’’を示しており、2つのマイクロストリップ225−1’と225−2’および235−1’と235−2’を形成して、図3(a)に示したBPF200の225および235とそれぞれ置換する。さらに、2つのマイクロストリップは、並列したコンデンサー228および250にそれぞれ連続して接続される。マイクロストリップをインダクターとして機能させ、共鳴器としてコンデンサーと作動することによって、もう一つのゼロ伝送低周波fL1を生成して、低周波ノイズをさらに減少させる。
【0032】
図2(a)〜図17および上述した説明に基づき、この発明が提供するフィルター回路は、基板上にサポートされた薄膜層を含み、この薄膜層は、薄膜層の上下に形成された上部電極層と下部電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として役に立つ。上部電極層は、マイクロストリップにパターンされ、フィルター回路用のインダクターとして機能する。
【0033】
この発明が提供するフィルター回路の製造方法は、さらに、基板上に媒体層として機能する薄膜層を形成するとともに、薄膜層の上下に上部電極層および下部電極層を形成することによってコンデンサーを形成する工程を含む。
【0034】
この発明が提供するBPFは、本質的に、基板上にサポートされた薄膜層の上下に配置された上部電極層および下部電極層を含み、マイクロストリップを有する上部および下部電極層をインダクターおよびコンデンサーとして機能させる。さらに、バンドパス・フィルターは、バンドパス・フィルターのバンドパス周波数範囲外の減衰伝送周波を含む。
【0035】
以上のごとく、この発明を好適な実施例により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1(a)は、従来のバンドパス・フィルターの平面図であり、図1(b)は、従来のBPFの回路図であり、図1(c)および(d)は、従来のバンドパス・フィルターの回路図および各通過帯域の波形である。
【図2(a)】この発明のBPFの等価回路図である。
【図2(b)】図2(a)のBPFを形成するマイクロストリップの実施の形態を示す平面図である。
【図2(c)】図2(a)のBPFを形成するマイクロストリップの実施の形態を示す平面図である。
【図2(d)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(e)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(f)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(g)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(h)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(i)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(j)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(k)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(l)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(m)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図3】図3(a)は、この発明のBPFのもう1つの実施例における等価回路図であり、図3(b)および図3(c)は、図3(a)のBPFを形成するマイクロストリップの実施の形態を示す平面図および底面図である。
【図4】図4(a)および図4(b)は、この発明のBPFの回路図および波形である。
【図5】図5(a)および図5(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図6】図6(a)および図6(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図8】図8(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図9】図9(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図10】図10(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図11】図11(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図12】図12(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図13】図13は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【図14】図14は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【図15】図15は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【図16】図16は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【図17】図17は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【符号の説明】
【0037】
100,200,200’,200’’,200’’’,300,350,400,450,500,550,600,650,700 バンドパス・フィルター
105,205 基板
110,210 入力ライン
115,125,140,150,160,170,215,228,240,250,310,410−1,410−2,560−2,620 コンデンサー
120,125’,130,150’,220,225,225−1’,225−2’,230,235,235−1’,235−2’,240’ マイクロストリップ
160 金属層(接地金属層)
165 ガラス層(薄膜絶縁層)
170 下部電極層
175 フォトレジストマスク
180 粘着層
185 薄膜誘電層
190 上部電極層
195 保護膜
196 伝導層
197 チップ
310’,410’ 低周波ノイズ
360,460−1,460−2,510−1,510−2,560−1,610−1,610−2 インダクター
360’,460’,510−1’,510−2’ 高周波ノイズ
405−1,405−2,455−1,455−2,505−1,505−2,,555−1,555−2,605−1,605−2,660−1,660-2,670−1,670−2,710,720,730,740,750 共鳴器
660’ 低周波
670’ 高周波
725 第1結合共鳴器
745 第2結合共鳴器
710’,720’,730’,740’,750’ ゼロ伝送周波数
【技術分野】
【0001】
この発明は、フィルター回路、バンドパス・フィルターおよびフィルター回路の製造方法に関するものであり、特に、改良されたフィルター回路および実装配置と、コンパクト・バンドパス・フィルター(BPF)の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この領域の技術者にとって、バンドパス・フィルター(BPF)の配置および製造方法は、高周波と低周波のノイズおよび協調共鳴信号を効果的に取除くことができないため、依然として技術的問題に直面している。さらに、従来の方法は、コンデンサーやインダクターのような異なる回路部品でBPFを組立て、実装するため、形状因子を改良してBPF回路のサイズを減少させるのには限界がある。近年、携帯電話やPDAのようなモバイル通信機器がますます大衆的になったため、超小型携帯装置に取付けるより小型化された高ピークおよび低ノイズのBPFの需要が増えてきている。しかし、BPFに電子装置を組み立てる従来の方法と配置にはこれらの技術的制限があるため、この領域の技術者が需要を満足させるのは依然として困難である。
【0003】
図1(a)を参照すると、従来のBPFはチップインダクター、スパイラルインダクター、チップコンデンサー、およびMIMコンデンサーを使用して、図1(b)に示したBPFを形成する。このようなBPFは広い領域を占有するため、小型化のための柔軟性を大いに制限する。図1(c)に示した従来のBPF回路は、並列に接続された2つの対称性共鳴器を備える。図1(d)は、バンドパスの波形を示す周波数(Frequency )特性図である。共鳴器の1つは、通過帯域の中心で共鳴周波数f0を有し、もう1つの共鳴器は、その周波数で信号の送信を取除くために、異なる共鳴周波数を有する。図1各図で示した従来のBPFは、低周波を通る擬似信号と、高周波の共鳴協調ノイズという制限を有する。
【0004】
特許文献1において、Sasaki et al. の“Bandpass filter, diplexer, high-frequency module and communication device” は、バンドパス・フィルターを開示している。BPFは、通過帯域の両側に減衰域を形成するために提供される。一端が開放端であり、他端が接地電極に接続した複数のマイクロストリップライン共鳴器が列をなして提供されているとともに、内側のマイクロストリップライン共鳴器はC形に曲げられ、外側のマイクロストリップライン共鳴器の開放端は、内側のマイクロストリップライン共鳴器より突出している。マイクロストリップライン共鳴器の開放端間の支線が改良され、そこに容量が形成されるため、Sasaki et al. の発明は、通過帯域の両側に減衰域を形成し、減衰量を増加させることができる。しかしながら、Sasaki et al. の技術は、水平方向に広がったコンデンサーを形成する際に、大きなサイズによって制限される。さらに、この発明で開示されるBPFを実施するには分別された接続が要求されるために、Sasaki et al. のBPFは、外部回路への接続を便利でコンパクトにさせない実装の形状因子によって、制限される。
【0005】
特許文献2において、Nakamura et al. の“Microstrip line filter combining a low pass filter with a half wave bandpass filter” は、基板においてそれぞれに並列に配置された複数の合成素子を開示している。合成素子は、矩形のマイクロストリップライン素子、入力マイクロストリップライン、および出力マイクロストリップラインを含む。マイクロストリップライン素子は、2つの長辺側および2つの端を有し、入力マイクロストリップラインは、出力マイクロストリップラインが一端における一長辺側に接続している間に、他端における他の長辺側に接続する。合成素子は、ローパス・フィルターを設置するために縦続される。Nakamura et al. の発明は、参考として有効な回路配置を提供しているが、従来の技術により得られるBPFを改良するのに有効なBPFの配置を提供するための特定の解決方法を提供しておらず、この領域の技術者が現在遭遇している制限や困難を克服することができない。
【0006】
特許文献3において、Lao et al.は、光学、電子、有線または無線通信において使用される高速集積回路のための連続実装を開示している。連続実装は、ICパッドと外部端間の通信信号のためのマイクロストリップを有する基板を含む。一組の差分マイクロストリップは、ICパッド付近でそれぞれに隣接して配置され、容量結合を生成する。このように結合した容量は、マイクロストリップの幅を減少させることができる。ICパッド付近の結合したマイクロストリップの一部は、容量を増やすために広がるため、伝送路全体は、オールパス・ネットワークになって、ICパッドから結合線を通ってマイクロストリップへ通過する。マイクロストリップの残りの部分は、それぞれの外部コネクターに近づくにつれて小さくなる。さらに、多層実装は、基板と、高速信号を実行するために実装の側面に形成された少なくとも1つの同軸外部端と、低速信号を実行するために実装の底部に形成されたBGAコネクターと、高速信号を同軸端に接続するためのマイクロストリップと、低速信号をBGAコネクターに接続するためのマイクロストリップおよび内部同軸コネクターとを含む。実装配置には、実装の信号伝路の隅々まで特性インピーダンスを実質的に一定に維持するという利点がある。しかしながら、マイクロストリップを使用する配置および方法は、コンパクトで高性能なバンドパス・フィルターを生成する困難や制限を解決するための方法を提供していない。
【0007】
Liang et al.の特許文献4において、ハイブリッド共鳴器マイクロストリップライン・フィルターは基板上に形成され、接地コンダクターおよび基板に配置された複数の線形マイクロストリップを含み、それぞれのマイクロストリップは接地コンダクターに接続した第1端を有する。コンデンサーは線形マイクロストリップと接地コンダクターのそれぞれの第2端の間で接続される。U字型マイクロストリップは、線形マイクロストリップに並列に配置された第1および第2延伸部を含むU字型マイクロストリップとともに、線形マイクロストリップに隣接して配置される。付加的コンデンサーは、U字型マイクロストリップの第1延伸部の第1端と接地コンダクターとの間、およびU字型マイクロストリップの第2延伸部の第1端と接地コンダクターとの間に接続される。付加的なU字型マイクロストリップを含む。入力は、線形マイクロストリップの1つあるいはU字型マイクロストリップの延伸部の1つに結合され、出力は、もう1つの線形マイクロストリップあるいはもう1つのU字型マイクロストリップの延伸部に結合される。コンデンサーは、電圧調整可能な誘電体コンデンサーである。マイクロストリップを異なる形に配置することによる特殊な機能的応用が開示されているが、これらのマイクロストリップ配置が、高ピークで低ノイズな効能を提供する一方で、改良された形状因子を有するコンパクトなバンドパス・フィルターを形成するための解決方法や装置の配置を提供していない。
【0008】
【特許文献1】米国特許6,326,866号
【特許文献2】米国特許6,700,462号
【特許文献3】特許公開20030095014号
【特許文献4】米国特許20020118081号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、バンドパス・フィルターの設計技術および製造において、斬新で改良された装置配置および製造方法を提供して、これらの問題を解決することが必要である。低コストおよび高生産量を達成するために、改良されたBPF配置と製造方法を単純化することが望ましく、また、この配置と製造方法は、小型化された電極装置に便利に集積することができるインダクターのような低プロフィールによってさらに小型化されたBPFを提供することができる。さらに、単純化された配置および製造方法によって、新しく改良されたBPFおよび製造方法が生産高を増進させることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決し、所望の目的を達成するために、この発明は、単純化された製造過程を有するバンドパス・フィルター(BPF)の新しい構造配置および製造方法を提供し、高さとサイズがより小さく、装置の信頼性がより高い改良された形状因子を有するBPFを製造することができる。
【0011】
この発明は、特に、上部電極層と下部電極層との間で薄膜を媒体層として使用することによってフィルター回路を製造するための単純化された方法を提供する。さらに、この発明方法は、上部電極層および下部電極層をマイクロストリップにパターン化して、フィルター回路のような連結機能を有するインダクターおよび連結コンデンサーとして機能させる工程を含む。この発明方法は、さらにバンドパス・フィルターの範囲を超えるまたは下回る高いまたは低い減衰周波を定めることによってフィルター回路を形成する工程を含み、バンドパス・フィルターの実施を大きく改良することができる。単純化された製造方法によって、生産コストおよび生産時間を大幅に減少させ、製品の信頼性を大きく改良する。
【0012】
以上をまとめると、より好適な実施例において、この発明が提供するバンドパス・フィルターは、基板上にサポートされた薄膜絶縁層の上下に配置された上部電極層および下部電極層を備え、上部電極層および下部電極層は、インダクターおよびコンデンサーとして機能するマイクロストリップを有する。さらに、バンドパス・フィルターは、バンドパス・フィルターのバンドパス周波数範囲外の減衰伝送周波を有する。
【0013】
この発明が提供するフィルター回路の製造方法は、基板上に媒体層として機能する薄膜層を形成するとともに、薄膜層の上下に上部電極層および下部電極層を形成することによってコンデンサーを形成する工程を含む。この方法はさらに、上部電極層をマイクロストリップにパターンして、フィルター回路用のインダクターとして機能させる工程を含む。
【0014】
この発明の上記およびその他の目的、特徴および長所を明確に理解してもらうため、以下により好適な実施例ならびに図面を示し、詳細を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図2(a)は、バンドパス・フィルター100の回路図である。図2(b),(c)は、この発明の基板105で支えられるマイクロストリップの実施の形態を図示する平面図である。図2(b),図2(c)で示したマイクロストリップまたはその配置によって、半集中配布回路として実施される。マイクロストリップ120は、直列に接続したコンデンサー115とともに、入力ライン110に直列に接続され、高周波共鳴器fH を生成する。マイクロストリップ120は、コンデンサー125に並列に接続され、伝送周波数f0で共鳴周波数を生成する。マイクロストリップ120は、マイクロストリップ130と結合して、もう一つのコンデンサー140と並列に結合し、外部のフィードバック・コンデンサー150と連結して、低周波fL で低周波共鳴器を生成する。BPF100は、低周波抑制BPFとして配列され、抑制された低周波と減少した低周波ノイズを有するバンドパス信号を送信する。
【0016】
図2(d)〜図2(m)は、図2(a)、図2(b)および図2(c)で示したBPFの製造方法を示した一連の断面図および斜視図である。図2(d)において、厚さが4〜15ミクロンの銅、銀、金の層である金属層160は、接地金属層としてセラミック基板105の後ろに配置される。セラミック基板105は、0.3〜1ミリメーターまでの厚さを有する酸化アルミニウム基板であるのが望ましい。薄膜絶縁層として形成されたガラス層165は、セラミック基板の上部に印刷される。3〜15ミクロメーターの厚さを有する銅、銀、または金から構成される下部電極層170は、薄膜絶縁層165の上部に形成される。図2(e)において、接地層160および下部電極層170を作るために適用されたフォトレジストマスク175を示す。パターンされた下部電極層は、BPFにおけるコンデンサーの下部電極として機能する。図2(f)において、0.01〜0.5ミクロメーターまでの厚さを有する粘着層は、下部電極層170の上部に形成される。図2(g)において、窒化ケイ素から成る薄膜誘電層185は、粘着層180の上部に形成される。誘電層185は、上部と底部電極との間のコンデンサーの媒体層である。図2(h)は、誘電層185の上部における上部電極層190の堆積を示す。銅、銀または金から構成される上部電極層190は、4〜15ミクロメーターの厚さを有する。上部電極層190はパターン化され、図2(b),図2(c)に示したコンデンサーおよびインダクターの上部電極を形成する。連結コンデンサーおよびフィードバック・コンデンサーの底部電極は、薄膜誘電層を通って、バイアコネクションによって接続される。図2(i)において、保護膜195は、バンドパス・フィルターの上部および底部をカバーするように形成される。図2(j)において、スティック・ブレーク動作を行って、ウェファーを複数のスティックに分割する。図2(k)において、金属面を利用して伝導層196をスパッタリングした後、図2(l)に示すように、分割動作を行って、スティックを複数のチップ197に分割する。そしてバレル鍍金を行い、図2(m)に示すようにそれぞれのチップに信号入力および信号出力コネクションを形成させる。
【0017】
図3(a)は、この発明のもう一つのバンドパス・フィルター200を示す回路図である。図3(b)は、基板205にサポートされたマイクロストリップの実施の形態の平面図であり、このBPFは、マイクロストリップラインによって半集中配布回路として実施される。マイクロストリップ220は、直列に接続したコンデンサー215とともに、入力ライン210に直列に接続される。第2マイクロストリップ225は、マイクロストリップ220に直列に接続され、高周波共鳴器fH を生成する。マイクロストリップ220および225は、コンデンサー228に並列に結合し、伝送周波数f0で共鳴周波数を生成する。マイクロストリップ220および225は、並列に接続したもう一つのコンデンサー240を有する一組のマイクロストリップ230および235と結合し、これらと外部のフィードバック・コンデンサー250とを結合して、低周波fL で低周波共鳴器を生成する。さらに、一組の連結したマイクロストリップ230および235と結合したマイクロストリップ220および225は、下記に述べるように、低周波fL で低周波共鳴器をさらに生成するフィードバック・コンデンサーと結合した並列共鳴器を生成する。BPF200は、低周波抑制BPFとして配列され、抑制された低周波と減少した低周波ノイズを有するバンドパス信号を送信する。
【0018】
図4(a)は、この発明のバンドパス・フィルター300を示す回路図であり、コンデンサー310は、BPFの入力端に接続される。図4(b)は、伝送信号の減衰量を示す。図示した低周波ノイズ310’ は、従来のBPF信号の伝送より減衰している。
【0019】
図5(a)は、この発明のバンドパス・フィルター350を示す回路図であり、インダクター360は、BPFの出力端に接続される。図5(b)は、伝送信号の減衰量を示す。図示した高周波ノイズ360’ は、従来のBPF信号の伝送より減衰している。
【0020】
図6(a)は、この発明のバンドパス・フィルター400を示す回路図であり、コンデンサー410−1は、共鳴器405−1とBPFの接地端との間に接続され、BPFにゼロ伝送ポイントを追加する。また、コンデンサー410−2は、共鳴器405−2とBPFの接地端との間に接続される。並列に接続された2つの共鳴器405−1および405−2は、低周波信号用の共鳴周波数f0を有するため、これら2つの共鳴器は、インダクターの等価電気機能を有する。したがって、低周波信号に対して、追加されたコンデンサー410−1は、2つの共鳴器405−1および405−2によって提供された等価インダクターとともに動作することができ、低周波ゼロ伝送ポイントfL で共鳴する。図6(b)は、伝送信号の減衰量を示す。図示したように、低周波ノイズ460’ は、従来のBPF信号伝送より減衰している。
【0021】
図7(a)は、この発明のバンドパス・フィルター450を示す回路図であり、インダクター460−1は、共鳴器455−1と接地端との間に接続される。また、インダクター460−2は、共鳴器455−2とBPFの接地端との間に接続される。並列に接続された2つの共鳴器455−1および455−2は、低周波信号用の共鳴周波数f0を有するため、これら2つの共鳴器は、コンデンサーの等価電気機能を有する。したがって、低周波信号に対して、追加されたインダクター460−1は、2つの共鳴器410−1および410−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、低周波ゼロ伝送ポイントfH で共鳴する。図7(b)は、伝送信号の減衰量を示す。インダクター460−1のインダクタンスを正確に選択することによって、例えば2回の共鳴周波2*F0の第2協調周波である高周波ノイズ460’は、図7(b)に明確に示したように、従来のBPF信号伝送より減衰している。
【0022】
図8(a)は、この発明のバンドパス・フィルター500を示す回路図であり、インダクター510−1は、共鳴器505−1と接地端との間に接続される。また、インダクター510−2は、共鳴器505−2とBPFの接地端との間に接続される。インダクター510−1および510−2は、非対称である。並列に接続された2つの共鳴器505−1および505−2は、高周波信号用の共鳴周波数f0を有するため、これら2つの共鳴器は、コンデンサーの等価電気機能を有する。したがって、高周波信号に対して、追加されたインダクター510−1は、2つの共鳴器505−1および505−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、第2協調周波である第1高周波ゼロ伝送ポイントfH1で共鳴する。高周波信号に対して、追加されたインダクター510−2は、2つの共鳴器505−1および505−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、第3協調周波である第2高周波ゼロ伝送ポイントfH2で共鳴する。図8(b)は、伝送信号の減衰量を示す。インダクター510−1および510−2のインダクタンスを正確に選択することによって、例えば2回の共鳴周波2*F0の第2協調周波である高周波ノイズ510-1’ 、および、例えば3回の共鳴周波3*F0の第3協調周波である高周波ノイズ510-2’ は、図8(b)に明確に示したように、従来のBPF信号伝送より減衰している。
【0023】
図9(a)は、この発明のバンドパス・フィルター550を示す回路図であり、インダクター560−1は、共鳴器555−1と接地端との間に接続される。また、コンデンサー560−2は、共鳴器555−2とBPFの接地端との間に接続される。並列に接続された2つの共鳴器555−1および555−2は、高周波信号用の共鳴周波数f0を有するため、これら2つの共鳴器は、コンデンサーの等価電気機能を有する。したがって、高周波信号に対して、追加されたインダクター560−1は、2つの共鳴器555−1および555−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、第2協調周波である高周波ゼロ伝送ポイントfH で共鳴する。低周波信号に対して、追加されたコンデンサー560−2は、2つの共鳴器555−1および555−2によって提供された等価コンデンサーとともに動作することができ、低周波ゼロ伝送ポイントfL で共鳴する。図9(b)は、伝送信号の減衰量を示す。インダクター560−1のインダクタンスを正確に選択することによって、例えば2回の共鳴周波数2*F0の第2協調周波である高周波ノイズ510−1’は、560−1’に示したように、また、低周波ノイズは、560−2’に示したように、図9(b)に明確に示したように、従来のBPF信号伝送より減衰している。
【0024】
図10(a)は、この発明のバンドパス・フィルター600を示す回路図であり、基本的には図8(a)に示したBPF500の回路と同じである。インダクター610−1は、共鳴器605−1と接地端との間に接続される。また、インダクター610−2は、共鳴器605−2とBPFの接地端との間に接続される。インダクター601−1および601−2は、非対称的である。追加されたインダクター601−1および601−2は、上記において、図10(b)の560−1’および560−2’で示したように、第2および第3協調共鳴周波で2つのゼロ伝送ポイントを生成する。連結したフィードバック・コンデンサー620は、入力端と出力端との間で接続され、図10(b)の620’で示したように、周波数fL で低周波ゼロ伝送ポイントを生成する。
【0025】
図11(a)は、この発明の対照的な共鳴器として配置されたバンドパス・フィルター650を示す回路図であり、第1の連続的に接続された一組の共鳴器660−1および660−2は、それぞれコンデンサーおよびインダクターを含み、図11(b)のfL に示したように、低周波660’ でゼロ伝送ポイントを生成する。第2の連続的に接続された一組の共鳴器670−1および670−2は、それぞれコンデンサーおよびインダクターを含み、図11(b)のfH に示したように、高周波670’でゼロ伝送ポイントを生成する。
【0026】
図12(a)は、5つの非対称的共鳴器を含む結合共鳴器で構成されたこの発明のバンドパス・フィルター700を示す回路図である。第1の並列に接続された非対称的共鳴器710および720において、共鳴器710は、第1低周波fL1でゼロの伝送共鳴周波数を有し、共鳴器720は、第1高周波fH1でゼロの伝送共鳴周波数を有する。第1の一組の共鳴器710および720はさらに、伝送共鳴周波数f0によって第1結合共鳴器725として機能する。並列に接続された第2の一組の非対称的共鳴器730および740において、共鳴器730は、第2低周波fL2でゼロの伝送共鳴周波数を有し、共鳴器740は、第2高周波fH2でゼロの伝送共鳴周波数を有する。第2の一組の共鳴器730および740はさらに、伝送共鳴周波数f0によって第2結合共鳴器745として機能する。第1結合共鳴器725は、連続的相互接続共鳴器750を経由して、第3ゼロ伝送周波fL3によって第2結合共鳴器745に接続される。図12(b)は、対応するゼロ伝送周波710’、720’、730’、740’および750’で減衰信号をもった5つのゼロ伝送周波数を有するBPFの波形を示す。バンドパス信号f0は、従来のBPFと比較すると、このBPF700を通って、高周波および低周波で減少したノイズにより伝送される。
【0027】
上述のバンドパス・フィルターは、図2(a)〜(m)および図3(a)〜(c)に示したマイクロストリップの使用により実施される。図2(a)において、コンデンサー125および150は、図13に示したように、それぞれ2つのマイクロストリップ125’および150’と置換される。マイクロストリップ125’および150’の長さを調整して、低ゼロ伝送共鳴周波fL および高ゼロ伝送共鳴周波fH を生成し、設計されたBPFの伝送バンド外部の低信号伝送および高信号伝送を減少させる。
【0028】
図14において、一組のフィードバック・コンデンサー160および170は、結合マイクロストリップ120および130とともに作動する共鳴器に接続され、ゼロ伝送共鳴器低周波fL を生成し、さらに設計されたBPFの伝送バンド外部の低信号伝送を減少させる。
【0029】
また、図3(a)に示したように、マイクロストリップを利用して、コンデンサー240をインダクターとして機能するマイクロストリップ240’と置換することにより、BPF200を修正することができる。マイクロストリップの長さを調整することによって、連結しているマイクロストリップ間に形成されたコンデンサーと結合したマイクロストリップは、高共鳴周波または低共鳴周波のfH またはfL のどちらかでゼロ伝送周波数をもつ結合共鳴器を有する共鳴器として機能し、設計されたBPFの伝送バンド外部の高信号伝送または低信号伝送を減少させる。
【0030】
図16は、図3(a)で示したBPF200の変形例としてBPF200’を示し、2つのマイクロストリップ225−1’と225−2’および235−1’と235−2’を形成して、図3(a)に示したBPF200の225および235とそれぞれ置換する。形成された共鳴器は、第2および第3強調共鳴周波で共鳴されるように設計され、第2および第3強調高周波ノイズを減少させる。さらに、結合したインダクターは、フィードバック・コンデンサー240とともに作動し、さらに低周波fL によって共鳴器として機能して、低周波ノイズを減少させる。
【0031】
図17は、図3(a)および図16で示したBPF200’’の変形例としてBPF200’’’を示しており、2つのマイクロストリップ225−1’と225−2’および235−1’と235−2’を形成して、図3(a)に示したBPF200の225および235とそれぞれ置換する。さらに、2つのマイクロストリップは、並列したコンデンサー228および250にそれぞれ連続して接続される。マイクロストリップをインダクターとして機能させ、共鳴器としてコンデンサーと作動することによって、もう一つのゼロ伝送低周波fL1を生成して、低周波ノイズをさらに減少させる。
【0032】
図2(a)〜図17および上述した説明に基づき、この発明が提供するフィルター回路は、基板上にサポートされた薄膜層を含み、この薄膜層は、薄膜層の上下に形成された上部電極層と下部電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として役に立つ。上部電極層は、マイクロストリップにパターンされ、フィルター回路用のインダクターとして機能する。
【0033】
この発明が提供するフィルター回路の製造方法は、さらに、基板上に媒体層として機能する薄膜層を形成するとともに、薄膜層の上下に上部電極層および下部電極層を形成することによってコンデンサーを形成する工程を含む。
【0034】
この発明が提供するBPFは、本質的に、基板上にサポートされた薄膜層の上下に配置された上部電極層および下部電極層を含み、マイクロストリップを有する上部および下部電極層をインダクターおよびコンデンサーとして機能させる。さらに、バンドパス・フィルターは、バンドパス・フィルターのバンドパス周波数範囲外の減衰伝送周波を含む。
【0035】
以上のごとく、この発明を好適な実施例により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1(a)は、従来のバンドパス・フィルターの平面図であり、図1(b)は、従来のBPFの回路図であり、図1(c)および(d)は、従来のバンドパス・フィルターの回路図および各通過帯域の波形である。
【図2(a)】この発明のBPFの等価回路図である。
【図2(b)】図2(a)のBPFを形成するマイクロストリップの実施の形態を示す平面図である。
【図2(c)】図2(a)のBPFを形成するマイクロストリップの実施の形態を示す平面図である。
【図2(d)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(e)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(f)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(g)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(h)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(i)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(j)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(k)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(l)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図2(m)】この発明のバンドパス・フィルターの層構造およびその製造方法を示す一連の断面図および斜視図である。
【図3】図3(a)は、この発明のBPFのもう1つの実施例における等価回路図であり、図3(b)および図3(c)は、図3(a)のBPFを形成するマイクロストリップの実施の形態を示す平面図および底面図である。
【図4】図4(a)および図4(b)は、この発明のBPFの回路図および波形である。
【図5】図5(a)および図5(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図6】図6(a)および図6(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図8】図8(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図9】図9(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図10】図10(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図11】図11(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図12】図12(a)および図8(b)は、この発明のもう1つのBPFの回路図および波形である。
【図13】図13は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【図14】図14は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【図15】図15は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【図16】図16は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【図17】図17は、この発明の半集中配布の配置を有するマイクロストリップで実施された異なるBPFの回路図である。
【符号の説明】
【0037】
100,200,200’,200’’,200’’’,300,350,400,450,500,550,600,650,700 バンドパス・フィルター
105,205 基板
110,210 入力ライン
115,125,140,150,160,170,215,228,240,250,310,410−1,410−2,560−2,620 コンデンサー
120,125’,130,150’,220,225,225−1’,225−2’,230,235,235−1’,235−2’,240’ マイクロストリップ
160 金属層(接地金属層)
165 ガラス層(薄膜絶縁層)
170 下部電極層
175 フォトレジストマスク
180 粘着層
185 薄膜誘電層
190 上部電極層
195 保護膜
196 伝導層
197 チップ
310’,410’ 低周波ノイズ
360,460−1,460−2,510−1,510−2,560−1,610−1,610−2 インダクター
360’,460’,510−1’,510−2’ 高周波ノイズ
405−1,405−2,455−1,455−2,505−1,505−2,,555−1,555−2,605−1,605−2,660−1,660-2,670−1,670−2,710,720,730,740,750 共鳴器
660’ 低周波
670’ 高周波
725 第1結合共鳴器
745 第2結合共鳴器
710’,720’,730’,740’,750’ ゼロ伝送周波数
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜層の上下に形成した上部電極層と下部電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として有用な、基板上にサポートされた薄膜層から構成され、前記上部電極層は、前記フィルター回路用のインダクターとして機能するマイクロストリップから構成されることを特徴とするフィルター回路。
【請求項2】
前記薄膜層は、絶縁材料からなる薄膜層であることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項3】
前記薄膜層は、窒化ケイ素の層であることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項4】
前記上部電極層はさらに、それぞれではインダクターとして機能し、合わせるとコンデンサーとして機能する少なくとも2つのマイクロストリップで構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項5】
前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置された粘着層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項6】
前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置されたチタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)およびニッケルクロム(NiCr)を有する粘着層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項7】
前記下部電極層は、銅、銀および金から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項8】
前記上部電極層は、銅、銀および金から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項9】
前記下部電極層の下に配置された前記基板に印刷されたガラス層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項10】
前記基板の底面に配置された接地層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項11】
前記基板は、酸化アルミニウム基板から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項12】
前記フィルター回路を保護するために、前記上部電極層を覆う保護層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項13】
前記基板の側面の周囲を包み、上面における回路構成要素を、前記基板の前記底面に配置された前記設置層に接続する包囲接地接続層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項14】
前記基板の側面の周囲を包んで側端として機能させ、信号入力端または信号出力端を前記フィルター回路に接続する包囲信号接続層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項15】
前記フィルター回路は、バンドパス・フィルター(BPF)から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項16】
酸化アルミニウム基板上にサポートされた薄膜絶縁層であって、前記薄膜絶縁層は、前記薄膜絶縁層の上下に形成された上部金属電極層と下部金属電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として有用であるとともに、前記上部電極層はさらに、前記BPF用インダクターとして機能するマイクロストリップから構成される薄膜絶縁層と、
それぞれではインダクターとして機能し、合わせるとコンデンサーとして機能する少なくとも2つのマイクロストリップから成る前記上部電極層と、
前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置された粘着層と、
前記下部電極層の下に配置された前記基板に印刷されたガラス層と、
前記基板の底面に配置された接地層と、
前記上部電極層を覆って前記フィルター回路を保護する保護層と、
前記基板の側面の周囲を包み、上面における回路構成要素を前記基板の前記底面に配置された前記接地層に接続する包囲接地接続層と、
前記基板の側面の周囲を包んで側端として機能させ、信号入力端または信号出力端を前記フィルター回路に接続する包囲信号接続層と
を備えることを特徴とするバンドパス・フィルター。
【請求項17】
前記薄膜層は、窒化ケイ素の層であることを特徴とする請求項16記載のバンドパス・フィルター。
【請求項18】
前記粘着層は、前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置されたチタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)およびニッケルクロム(NiCr)から構成されることを特徴とする請求項16記載のバンドパス・フィルター。
【請求項19】
前記下部電極層は、銅、銀および金から構成されることを特徴とする請求項16記載のバンドパス・フィルター。
【請求項20】
前記上部電極層は、銅、銀および金から構成されることを特徴とする請求項16記載のバンドパス・フィルター。
【請求項21】
基板上にサポートされた薄膜絶縁層の上下に配置され、前記上部および下部電極層は、インダクターおよびコンデンサーとして機能するマイクロストリップを有する上部電極層および下部電極層から構成されたバンドパス・フィルターであって、
前記バンドパス・フィルターは、前記バンドパス・フィルターのバンドパス周波数範囲外の減衰伝送周波を有することを特徴とするバンドパス・フィルター。
【請求項22】
前記減衰伝送周波は、前記バンドパス・フィルターの前記バンドパス周波数の範囲より高い高周波減衰周波であることを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項23】
前記減衰伝送周波は、前記バンドパス・フィルターの前記バンドパス周波数の範囲より低い低周波減衰周波であることを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項24】
前記減衰伝送周波は、バンドパス・フィルターのバンドパス周波の第2協調共鳴周波で高周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項25】
前記減衰伝送周波は、バンドパス・フィルターのバンドパス周波の第3協調共鳴周波で高周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項26】
前記バンドパス・フィルターは、前記バンドパス周波数の範囲より高い高周波数とより低い低周波数で、それぞれ高周波減衰周波と低周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項27】
前記バンドパス・フィルターは、前記バンドパス周波数の範囲より高い少なくとも2つの高周波と1つの低周波で、それぞれ少なくとも2つの高周波減衰周波と1つの低周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項28】
前記バンドパス・フィルターは、前記バンドパス周波数の範囲より低い少なくとも2つの低周波と1つの高周波で、それぞれ少なくとも2つの低周波減衰周波と1つの高周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項29】
基板上に媒体層として機能する薄膜層を形成して、前記薄膜層の上下に上部電極層および下部電極層を形成することによってコンデンサーを形成するとともに、
前記上部電極層をマイクロストリップにパターンして、前記フィルター回路用のインダクターとして機能させることを特徴とするフィルター回路の製造方法。
【請求項30】
前記薄膜層を形成する前記工程は、誘電性金属を有する前記薄膜層を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項31】
前記薄膜層を形成する前記工程は、窒化ケイ素の層として前記薄膜層を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項32】
前記上部電極層をパターンする前記工程は、さらに前記上部電極層を、それぞれではインダクターとして機能し、合わせるとコンデンサーとして機能する少なくとも2つのマイクロストリップにパターンする工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項33】
粘着層を前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項34】
チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)およびニッケルクロム(NiCr)を使用して、前記薄膜層と前記下部電極層との間に粘着層を形成することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項35】
前記下部電極層を形成する前記工程は、銅、銀または金を使用して前記下部電極層を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項36】
前記上部電極層を形成する前記工程は、銅、銀または金を使用して前記上部電極層を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項37】
前記基板にガラス層を印刷して前記下部電極層の下に前記ガラス層を配置することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項38】
前記基板の底面に接地層を形成することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項39】
前記基板上に前記バンドパス・フィルターをサポートする工程は、酸化アルミニウム基板を使用して前記バンドパス・フィルターをサポートする工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項40】
前記上部電極層を覆う保護膜を形成して、前記フィルター回路を保護することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項41】
包囲接地接続層を有する前記基板の側面の周囲を包み、上面における回路構成要素を、前記基板の前記底面に配置された前記接地層に接続することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項42】
包囲信号接続層を有する前記基板の側面の周囲を包んで側端として機能させ、信号入力端または信号出力端を前記フィルター回路に接続することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項43】
前記フィルター回路を形成する前記方法は、バンドパス・フィルターとして前記フィルター回路を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項1】
薄膜層の上下に形成した上部電極層と下部電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として有用な、基板上にサポートされた薄膜層から構成され、前記上部電極層は、前記フィルター回路用のインダクターとして機能するマイクロストリップから構成されることを特徴とするフィルター回路。
【請求項2】
前記薄膜層は、絶縁材料からなる薄膜層であることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項3】
前記薄膜層は、窒化ケイ素の層であることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項4】
前記上部電極層はさらに、それぞれではインダクターとして機能し、合わせるとコンデンサーとして機能する少なくとも2つのマイクロストリップで構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項5】
前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置された粘着層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項6】
前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置されたチタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)およびニッケルクロム(NiCr)を有する粘着層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項7】
前記下部電極層は、銅、銀および金から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項8】
前記上部電極層は、銅、銀および金から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項9】
前記下部電極層の下に配置された前記基板に印刷されたガラス層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項10】
前記基板の底面に配置された接地層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項11】
前記基板は、酸化アルミニウム基板から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項12】
前記フィルター回路を保護するために、前記上部電極層を覆う保護層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項13】
前記基板の側面の周囲を包み、上面における回路構成要素を、前記基板の前記底面に配置された前記設置層に接続する包囲接地接続層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項14】
前記基板の側面の周囲を包んで側端として機能させ、信号入力端または信号出力端を前記フィルター回路に接続する包囲信号接続層から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項15】
前記フィルター回路は、バンドパス・フィルター(BPF)から構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルター回路。
【請求項16】
酸化アルミニウム基板上にサポートされた薄膜絶縁層であって、前記薄膜絶縁層は、前記薄膜絶縁層の上下に形成された上部金属電極層と下部金属電極層との間に配列されたコンデンサーの媒体層として有用であるとともに、前記上部電極層はさらに、前記BPF用インダクターとして機能するマイクロストリップから構成される薄膜絶縁層と、
それぞれではインダクターとして機能し、合わせるとコンデンサーとして機能する少なくとも2つのマイクロストリップから成る前記上部電極層と、
前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置された粘着層と、
前記下部電極層の下に配置された前記基板に印刷されたガラス層と、
前記基板の底面に配置された接地層と、
前記上部電極層を覆って前記フィルター回路を保護する保護層と、
前記基板の側面の周囲を包み、上面における回路構成要素を前記基板の前記底面に配置された前記接地層に接続する包囲接地接続層と、
前記基板の側面の周囲を包んで側端として機能させ、信号入力端または信号出力端を前記フィルター回路に接続する包囲信号接続層と
を備えることを特徴とするバンドパス・フィルター。
【請求項17】
前記薄膜層は、窒化ケイ素の層であることを特徴とする請求項16記載のバンドパス・フィルター。
【請求項18】
前記粘着層は、前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置されたチタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)およびニッケルクロム(NiCr)から構成されることを特徴とする請求項16記載のバンドパス・フィルター。
【請求項19】
前記下部電極層は、銅、銀および金から構成されることを特徴とする請求項16記載のバンドパス・フィルター。
【請求項20】
前記上部電極層は、銅、銀および金から構成されることを特徴とする請求項16記載のバンドパス・フィルター。
【請求項21】
基板上にサポートされた薄膜絶縁層の上下に配置され、前記上部および下部電極層は、インダクターおよびコンデンサーとして機能するマイクロストリップを有する上部電極層および下部電極層から構成されたバンドパス・フィルターであって、
前記バンドパス・フィルターは、前記バンドパス・フィルターのバンドパス周波数範囲外の減衰伝送周波を有することを特徴とするバンドパス・フィルター。
【請求項22】
前記減衰伝送周波は、前記バンドパス・フィルターの前記バンドパス周波数の範囲より高い高周波減衰周波であることを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項23】
前記減衰伝送周波は、前記バンドパス・フィルターの前記バンドパス周波数の範囲より低い低周波減衰周波であることを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項24】
前記減衰伝送周波は、バンドパス・フィルターのバンドパス周波の第2協調共鳴周波で高周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項25】
前記減衰伝送周波は、バンドパス・フィルターのバンドパス周波の第3協調共鳴周波で高周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項26】
前記バンドパス・フィルターは、前記バンドパス周波数の範囲より高い高周波数とより低い低周波数で、それぞれ高周波減衰周波と低周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項27】
前記バンドパス・フィルターは、前記バンドパス周波数の範囲より高い少なくとも2つの高周波と1つの低周波で、それぞれ少なくとも2つの高周波減衰周波と1つの低周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項28】
前記バンドパス・フィルターは、前記バンドパス周波数の範囲より低い少なくとも2つの低周波と1つの高周波で、それぞれ少なくとも2つの低周波減衰周波と1つの高周波減衰周波を有することを特徴とする請求項21記載のバンドパス・フィルター。
【請求項29】
基板上に媒体層として機能する薄膜層を形成して、前記薄膜層の上下に上部電極層および下部電極層を形成することによってコンデンサーを形成するとともに、
前記上部電極層をマイクロストリップにパターンして、前記フィルター回路用のインダクターとして機能させることを特徴とするフィルター回路の製造方法。
【請求項30】
前記薄膜層を形成する前記工程は、誘電性金属を有する前記薄膜層を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項31】
前記薄膜層を形成する前記工程は、窒化ケイ素の層として前記薄膜層を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項32】
前記上部電極層をパターンする前記工程は、さらに前記上部電極層を、それぞれではインダクターとして機能し、合わせるとコンデンサーとして機能する少なくとも2つのマイクロストリップにパターンする工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項33】
粘着層を前記薄膜層と前記下部電極層との間に配置することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項34】
チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)およびニッケルクロム(NiCr)を使用して、前記薄膜層と前記下部電極層との間に粘着層を形成することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項35】
前記下部電極層を形成する前記工程は、銅、銀または金を使用して前記下部電極層を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項36】
前記上部電極層を形成する前記工程は、銅、銀または金を使用して前記上部電極層を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項37】
前記基板にガラス層を印刷して前記下部電極層の下に前記ガラス層を配置することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項38】
前記基板の底面に接地層を形成することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項39】
前記基板上に前記バンドパス・フィルターをサポートする工程は、酸化アルミニウム基板を使用して前記バンドパス・フィルターをサポートする工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項40】
前記上部電極層を覆う保護膜を形成して、前記フィルター回路を保護することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項41】
包囲接地接続層を有する前記基板の側面の周囲を包み、上面における回路構成要素を、前記基板の前記底面に配置された前記接地層に接続することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項42】
包囲信号接続層を有する前記基板の側面の周囲を包んで側端として機能させ、信号入力端または信号出力端を前記フィルター回路に接続することを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【請求項43】
前記フィルター回路を形成する前記方法は、バンドパス・フィルターとして前記フィルター回路を形成する工程であることを特徴とする請求項29記載のフィルター回路の製造方法。
【図1】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図2(c)】
【図2(d)】
【図2(e)】
【図2(f)】
【図2(g)】
【図2(h)】
【図2(i)】
【図2(j)】
【図2(k)】
【図2(l)】
【図2(m)】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図2(c)】
【図2(d)】
【図2(e)】
【図2(f)】
【図2(g)】
【図2(h)】
【図2(i)】
【図2(j)】
【図2(k)】
【図2(l)】
【図2(m)】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−310895(P2006−310895A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−377478(P2004−377478)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(501231543)乾坤科技股▲ふん▼有限公司 (19)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(501231543)乾坤科技股▲ふん▼有限公司 (19)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]