説明

ブレーキコントロールシステム

車両用のブレーキ作動不能化装置は、車両の方向を示す信号を受信する為の電子制御ユニット(ECU)を含む。特にトラックが斜面をバックしながら下っているとき、車両の方向に応じて、車両の速度に応じて、及びブレーキ要求圧に応じて操舵軸と関連したブレーキを作動不能にする為の制御デバイスがECUと連通する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキコントロールシステムに関する。本発明は、斜面を後退する大型車両を補助する特定の用途をブレーキの制御と関連して見い出し、その特定の用途に特に言及して説明される。しかしながら、当然に、本発明は他の用途に従うこともある。
【背景技術】
【0002】
大型車両(例えばトラック)は、重工業で及び建設作業のために頻繁に用いられる。例えば、トラックは、重い荷物を運送及び配達するために、建設現場において一般的に使用される。荷物を降ろすためにトラックが、急斜面(例えば、20%から30%の勾配を有する丘)をバックで下らなければならないことは珍しくない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
トラックが斜面をバックで下るとき、荷重は前車軸から後ろ車軸に移される。さらに、斜面をバックで下るとき、トラックは、典型的に時速約8キロメートル(約5マイル)未満で移動している。アンチロックブレーキシステム(ABS)は、典型的に時速約8−10キロメートル(約5から8マイル)未満の速度では動作しないように設計される。そのため、斜面をバックで下るトラックのABSは、恐らく動作しなくなり又は切られる。大型車両がたびたび作動する建設現場の地面は、車輪のスリップの見込みを増す泥又は他の物質を含むため、ABSが停止するならば、フットブレーキがかけられたとき操舵軸と関連した車輪(例えば前輪)がロックする傾向がある。一旦、操舵軸と関連した車輪がロックすると、車両を操作する運転者の能力が妨げられる。従って、滑りやすい斜面を低速で後退するトラックの運転者には、フットブレーキがかけられたときに操舵軸と関連した車輪がロックするので操舵の困難さを経験することは珍しくない。
【0004】
大型車両の運転者が、急勾配を有する面をバックで下っている間に操舵軸と関連した車輪がロックするのを防止するために現下採用される一つの方法は、車両を減速させるためにフットブレーキの代わりに車両のハンドブレーキを使用することを含む。より具体的には、運転者は、フットペダルを踏み込むことによってフットブレーキを作動させず、その代わり、ハンドブレーキを作動して車両の速度を制御する。大型車両のハンドブレーキは典型的には、後方のブレーキのみを制御するから、前輪(操舵用)はロックしない。従って、車両の操舵能力は、ロックされた操舵軸の車輪によって低下しない。
【0005】
運転者は、車両の操舵を制御するけれども、上述の状況下でハンドブレーキを使用して車両の速度を制御するときに欠点がある。例えば、ハンドブレーキの使用と関連した高いヒステリシスが車両の速度の制御を困難にする。さらに、ハンドブレーキを操作している間、運転者の一方の手を、車両を操舵するために使用することはできない。従って、車両を操舵する運転者の能力を危うくする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の側面では、車両が傾斜をバックで下っているときに車両の操舵軸と関連したブレーキを不能とするものである。
【0007】
一実施形態では、車両用のブレーキ作動不能化装置は、車両の方向を示す信号を受信するための電子制御ユニット(ECU)を含む。車両の方向に応じて車両の操舵軸と関連したブレーキを作動不能にするための制御デバイスが、電子制御ユニットと通信する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
明細書に組み込まれ、且つ明細書の一部をなす添付図面に、発明の実施形態が示され、そして発明の実施形態は、上述の発明の一般的な説明及び下記の詳細な説明と共に、発明の実施形態を例示するのに役立つ。
【0009】
図1を参照して、本発明の一実施形態に従ってブレーキ制御システムを含む車両10が描かれている。一実施形態では、車両は大型車両(例えば、トラック又はバス)である。しかしながら、他の種類の車両を含む他の実施形態も考えられる。
【0010】
車両10は、トランスミッション(図示せぬ)を含む。一実施形態では、トランスミッションはオートマチックトランスミッションである。しかしながら、マニュアルトランスミッションを含む他の実施形態も考えられている。ユーザは、車両のギアセレクタ(図示せぬ)を介して車両10の方向を制御するトランスミッションの方向をセットする。
【0011】
図示した実施形態では、車両10は、複数(例えば、2つ)の車軸14,16を有するトラック(例えば、ストレートトラック)である。一方の車軸14は操舵軸であり、他方の車軸16は非操舵軸である。少なくとも一つの車輪20,22が、それぞれ車軸14,16と関連される。
【0012】
図2を参照して、本発明の一実施形態に従って例示的なブレーキ制御システム40が描かれている。図示した実施形態では、制御システム40は、ブレーキチャンバ42,44、及び操舵軸14と関連したブレーキ46,48を制御するために使用される。しかしながら、本発明の制御システムを、非操舵軸と関連したブレーキについて使用してもよいことと理解すべきである。車両10(図1を参照)をバックさせながら、操舵軸14と関連したブレーキ46,48を選択的に作動不能にするブレーキ制御装置として作用する制御システム40は、電子制御ユニット(ECU)52及び車両の速度及び車両の方向の少なくとも一つに応じてブレーキ46,48を作動不能にするスイッチ54を含む、制御デバイス50を含む。
【0013】
図示されているように、ECU52を車両のアンチロックブレーキシステム(ABS)と関連させるのがよい。しかしながら、他のECUを使用してもよい。ECU52は、車両10の方向を示すトランスミッションからの信号(例えば、電気信号)を受信する。またECU52は、車両の速度を示すスピードセンサ56からの信号も受信する。ECU52は、車両10の方向と速度を決定する。ECU52からの制御信号は、制御デバイス50の一部でもあり、下記でより詳細に説明されるオーバライドスイッチ58を介してスイッチ54に伝達される。
【0014】
一実施形態では、スイッチ54はソレノイド(例えば、三方ソレノイド)である。ソレノイド54の送出ポート60は、リレーバルブ62を介してブレーキチャンバ42,44と連通する。ソレノイド54の供給ポート64は、フットブレーキ制御バルブ68を介して、加圧空気源66(例えば、レザバー)から加圧空気を受ける。ソレノイド54の排気ポート70は、大気と流体的に連通する。送出ポート60は、制御ポート72で受けた制御信号に応じて供給ポート64との流体連通、及び排気ポート70との流体連通の間で切り替わる。一実施形態では、送出ポート60は、制御ポート72が制御信号で作動されないとき、供給ポート64と流体連通し(例えば、第1の操作モード)、送出ポート60は、制御ポート72が制御信号によって作動されるとき排気ポート70と流体連通する(例えば、第2の操作モード)。
【0015】
(i)ECU52が、車両10の方向が逆でないことを示す車輪20,22の少なくとも一つから信号を受信するか、又は(ii)ECU52が、車両10の速度が予め決定されたトリガーレベルよりも速い(例えば、時速約8キロメートル(約5マイル)よりも速い)ことを示す信号をスピードセンサ56から受信するかの何れかの場合、ECU52からの制御信号がないためにスイッチ54を第1の操作モードにセットする。(i)ECU52が、車両の方向が逆であることを示す信号を車輪20,22から受信するとき、及び(ii)ECU52が、車両10の速度が予め決定されたトリガーレベル未満であるときにECU52から受信した制御信号がスイッチ54を第2の操作モードに設定する。
【0016】
ECU52が、車輪20,22の少なくとも何れかの方向に応じて車両10の方向を決定することを説明したが、車両のトランスミッションに応じて車両の方向を決定する他の実施形態も考えられていることを理解すべきである。
【0017】
第1の操作モード中には、加圧空気は、ブレーキ制御バルブ68のフットペダル74を操作するユーザによって始められるブレーキ要求圧力に応じて、レザバー66からブレーキ制御バルブ68、スイッチ54、及びリレーバルブ62を介してブレーキチャンバ42,44に通過する。より具体的には、ブレーキチャンバ42,44内の加圧空気のレベルは、フットペダル74を作動する量に対応する。フットブレーキ46,48は、ブレーキチャンバ42,44内の加圧空気に応じて作動される。
【0018】
第2の操作モード中には、ブレーキチャンバ42,44は、リレーバルブ62、並びにスイッチ54の送出ポート60及び排気ポート70を介して大気圧と等しくなる。より具体的には、ブレーキチャンバ42,44内の加圧空気は、リレーバルブ62、並びにスイッチ54の送出ポート60及び排気ポート70を介して排気される。ブレーキチャンバ42,44内の加圧空気が排気されると、フットブレーキ46,48は作動されず、又は解放される。従って、第2の操作モード中、フットブレーキ46,48は作動不能にされる。もし、車両10の速度が予め決定されたの上ヒステリシスレベル(例えば、時速約16キロメートル(約10マイル))以上に増すと、ECU52は、フロントブレーキを再度正常に作動させるためにスイッチ54を第1の操作モードに設定する。上ヒステリシスレベルは、スイッチ54が第2の操作モードに設定されたとき、車両の或る速度範囲(例えば、時速約8キロメートル(約5マイル)と時速約16キロメートル(約10マイル)との間)を可能にするように選定され、スイッチ54の第2の操作モードの設定はスイッチ45との振動が好ましくないとき、スイッチ54の第1の操作モードと第2の操作モードとの間の振動を軽減する。スイッチ54が第2の操作モードで作動するときはいつでもフットブレーキ46,48は作動されないから、フットブレーキ46,48は、(i)車両10が逆進(後進)しているときはいつでも、及び(ii)ECU52が車両の速度が予め決定されたトリガレベル未満であることを示す信号をスピードセンサ56から受信するときはいつでも、フットブレーキ46,48は作動不能にされる。さらには、フットブレーキ46,48は、車両が前進していることを車輪20,22が示さない限り及び車両の速度が予め決定された上ヒステリシスレベル未満である限り、作動されないままである。
【0019】
先に述べた様に、車両が斜面を後進するときは、操舵軸14と関連したブレーキ46,48を作動不能にすることは操舵を補助する。図示した実施形態では、或る状態下で操舵軸14と関連したブレーキ46,48のみが作動不能になる。非操舵軸22(図1を参照)と関連したブレーキは、作動不能にされない。
【0020】
一実施形態では、オーバライドスイッチ58は、圧力スイッチである。オーバライドスイッチ58は、ブレーキ制御バルブ68からコネクタ76(例えば、T字型コネクタ)を介してスイッチ54に送出されるブレーキ要求圧を監視する。オーバライドスイッチ58はまた、ECU52からの制御信号を受信する入力ポート78、及びスイッチ54の制御ポート72と通信する出力ポート80を含む。図示した実施形態では、通常、圧力スイッチ58は閉じている。換言すれば、ブレーキ要求圧が、予め決定されたオーバライドレベル(例えば、約14kg/cm2(約20psi))以下であるとき、圧力スイッチ58は閉じてECU52からの制御信号をスイッチ54の制御ポート72に伝達する。もし、ユーザがブレーキ制御バルブ68のペダル74をブレーキ制御バルブ68からスイッチ54に送出される圧力のレベルを予め決定されたオーバライドレベル以上に上昇させる位置まで押すならば、圧力スイッチは開いて、ECU52からの制御信号がスイッチ54の制御ポート72に伝えられることを防止する。スイッチ54の制御ポート72は作動されないため(すなわち、制御ポート72で制御信号が受信されないため)、加圧空気がレザバー66からブレーキ制御バルブ68及びスイッチ54を介してブレーキチャンバ42,44に送出されるようにスイッチ54は、第1の操作モードに設定される。
【0021】
ブレーキ46,48が作動状態になるのをユーザが望んでいることをブレーキ要求圧が示したときは、オーバライドスイッチ58のために、ブレーキ46,48は作動不能にされない。従って、オーバライドスイッチ58は、ブレーキ46,48を作動不能にするための手段を停止させるための手段として作用する。
【0022】
図3は、本発明の第2の実施形態を示す。本発明の本実施形態の理解を容易にするため、同様の構成部品は、末尾にダッシュ記号「’」が付された同様の符号により示され、新たな構成部品は、新たな符号により示される。本実施形態では、オーバライドスイッチ80は通常開いており、グラウンドとの一つの接続、及びECU52’との他の接続を含む。もし、ブレーキ要求圧が予め決定されたオーバライドレベル未満であるならば、オーバライドスイッチ80は開いたままである。もし、ブレーキ要求圧が予め決定されたオーバライドレベル以上であれば、オーバライドスイッチ80は閉じ、ECU52’にはグラウンド信号が供給される。ECU52’内のソフトウェアは、オーバライドスイッチ80からのグラウンド信号を認識し、制御ポート72’に信号を送って加圧空気をブレーキ46’,48’に供給する。これにより、オーバライドスイッチ80は、また、ブレーキ46’,48’を作動不能にするための手段となる停止させるための手段として作用する。
【0023】
図4は、制御デバイスのさらなる実施形態を示す。本発明の本実施形態の理解を容易にするため、同様の構成部品は、末尾に二重のダッシュ記号「”」が付された同様の符号により示され、新たな構成部品は、新たな符号により示される。本実施形態では、制御デバイス90は、一般的にはABSの調整中に使用される2つのスイッチ92,94(例えば、ソレノイド)を含む。ECU52”からの制御信号を介してソレノイド92,94の両方のそれぞれの制御ポート96,98を賦勢させることにより、両ソレノイド92,94を排気位置にセットさせる。より具体的には、第1のソレノイド92の供給ポート100は、蓋がされた排気ポート102と連通する。排出ポート102に蓋がされているため、レザバー66”からの空気は排気されない。さらに、第2のソレノイド94の送出ポート104は、関連したブレーキを作動不能にするために、ブレーキチャンバ110からの空気を排気する排気ポート106と連通する。
【0024】
図5は、本発明のさらなる実施形態を示す。本実施形態では、車両120は、トラクター122、及びトラクター122に取り付けられたトレーラ124を含む関節式のトラックである。トラクター122は3つの車軸126,128,130を含み、トレーラ124は2つの車軸132,134を含む。一つのトラクター車軸126は操舵軸であり、残りの車軸128,130,132,134は非操舵軸である。先の実施形態で説明した様に、操舵軸126と関連したブレーキは、上述した状態に従って作動不能になる。
【0025】
本発明はその実施形態の説明によって示され、実施形態は相当詳細に説明されたが、出願人は、如何なる方法によっても添付の特許請求の範囲をこれらの具体例に限定することを意図しない。更なる利点及び変更は、当業者に明らかであろう。従って、本発明は、その上位概念において、細部、代表的な装置,及び図示され説明された例に限定されない。従って、出願人の一般的な発明概念の精神又は範囲から逸脱せずに、かかる細部から逸脱してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両を示す。
【図2】本発明の一実施形態にかかるブレーキ制御デバイスを示す。
【図3】本発明の第2の実施形態にかかるブレーキ制御デバイスを示す。
【図4】本発明の第3の実施形態にかかるブレーキ制御デバイスを示す。
【図5】本発明のさらなる実施形態にかかる車両を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用のブレーキ不能化装置であって、
前記車両の方向を示す信号を受信するための電子制御ユニットと、
前記車両の前記方向に応じて前記車両の操舵軸と関連したブレーキを作動不能にするための、前記電子制御ユニットと通信する制御デバイスと、を備えること、
を特徴とするブレーキ作動不能化装置。
【請求項2】
前記電子制御ユニットは、前記車両の速度を示す信号を受信し、
前記制御デバイスは、前記車両の前記速度及び方向に応じて前記ブレーキを作動不能にするために前記電子制御ユニットと通信する、
請求項1記載のブレーキ作動不能化装置。
【請求項3】
前記制御デバイスは、ブレーキ要求圧に応じて前記ブレーキを作動不能にする、
請求項1記載のブレーキ作動不能化装置。
【請求項4】
前記電子制御ユニットは、トランスミッションの方向を示す前記車両の車輪からの電気信号を受信する、
請求項1記載のレーキ作動不能化装置。
【請求項5】
前記制御デバイスは、圧力信号を前記方向に応じて前記操舵軸の前記ブレーキのそれぞれのブレーキチャンバに通すことのできるスイッチを含む、
請求項1記載のブレーキ作動不能化装置。
【請求項6】
前記スイッチは、ソレノイドである、
請求項5記載のブレーキ作動不能化装置。
【請求項7】
前記スイッチは、前記スイッチの制御ポートが作動されていないときに、加圧空気を加圧空気源から前記ブレーキチャンバに通すことができ、
前記スイッチの前記制御ポートが作動されるとき、前記関連したブレーキを作動不能にするために前記スイッチにより前記ブレーキチャンバ内の加圧空気を排気させる、
請求項5記載のブレーキ作動不能装置。
【請求項8】
前記制御デバイスは、(i)方向に応じた前記電子制御ユニットから制御信号を、及び(ii)ブレーキの要求を示す信号を受信する圧力スイッチを含み、
前記圧力スイッチは、前記ブレーキの要求が予め決定されたレベル未満であるときに前記スイッチが前記ブレーキチャンバ内の圧力を大気と等しくさせるため、及び前記ブレーキの要求が前記予め決定された以上であるときに前記スイッチが前記圧力信号を前記ブレーキチャンバに通させるために、前記制御信号を前記電子制御ユニットから前記スイッチに伝える、
請求項5記載のブレーキ作動不能化装置。
【請求項9】
前記制御デバイスは、ブレーキの要求を示す信号を受信する圧力スイッチを含み、
前記圧力スイッチは、ユーザのブレーキ要求が予め決定されたレベル未満であるときに第1の信号を前記電子制御ユニットに伝え、ユーザのブレーキ要求が予め決定されたレベルよりも大きいときに第2の信号を前記電子制御ユニットに伝え、
前記電子制御ユニットは、前記第2の信号が前記電子制御ユニットに伝えられるとき、加圧空気を前記ブレーキチャンバに通すようにスイッチを設定するための制御信号を前記スイッチに伝える、
請求項5記載のブレーキ作動不能化装置。
【請求項10】
大型車両用のブレーキ制御システムであって、
前記車両の方向を決定する電子制御ユニットと、
前記車両の前記方向に応じて操舵軸と関連したブレーキを作動不能にするための手段と、を備えること、
を特徴とするブレーキ制御システム。
【請求項11】
前記電子制御ユニットは、また、前記車両の速度を決定し、
前記作動不能にするための手段は、前記車両の速度に応じて前記ブレーキを作動不能にする、
請求項10記載のブレーキ制御システム。
【請求項12】
前記作動不能にするための手段は、ブレーキ要求圧に応じて前記ブレーキを作動不能にする、
請求項10記載のブレーキ制御システム。
【請求項13】
前記作動不能にするための手段は、前記電子制御ユニットと通信するスイッチを備え、
前記スイッチは、(i)加圧空気を操舵軸と関連したそれぞれのブレーキのブレーキチャンバに供給すること、及び(ii)前記ブレーキを作動不能にするために前記ブレーキチャンバを大気と等しくすることの一方に設定される、
請求項10記載のブレーキ制御システム。
【請求項14】
前記スイッチは、(i)前記車両の速度が第1の予め決定された速度よりも大きい、又は(ii)前記車両の方向が逆でないの少なくとも一方のときに加圧空気を前記ブレーキチャンバに供給するように設定され、
前記スイッチは、前記車両の速度が前記第1の予め決定された速度未満であり、且つ前記車両の方向が逆であるときに、前記加圧空気を前記ブレーキチャンバから排気するように設定される、
請求項13記載のブレーキ制御システム。
【請求項15】
前記スイッチは、(i)前記車両の速度が前記第1の予め決定された速度よりも大きい第2の予め決定された速度よりも大きく、且つ(ii)前記車両の方向が逆でない両者のときに前記加圧空気を前記ブレーキチャンバに供給する、
請求項14記載のブレーキ制御システム。
【請求項16】
前記第1の予め決定された速度が時速約8キロメートルであり、
前記第2の予め決定された速度が時速約16キロメートルである、
請求項15記載のブレーキ制御システム。
【請求項17】
前記ブレーキ要求圧に応じて前記ブレーキを作動不能にするための手段は、前記ブレーキ要求圧を受ける圧力スイッチを含み、
前記圧力スイッチは、前記ブレーキ要求圧が予め決定されたレベル以上であるときに作動不能にするための前記手段にオーバライド信号を伝える、
請求項10記載のブレーキ制御システム。
【請求項18】
ブレーキ制御システムを含む車両であって、
操舵軸と、
前記操舵軸と関連した車輪と、
前記車輪と関連したブレーキ及びブレーキチャンバと、
前記車両の方向を示す信号を受信する、前記ブレーキを制御するための電子制御ユニットを含むアンチロックブレーキシステムと、
前記車両の方向に応じて前記操舵軸と関連した前記ブレーキを作動不能にするための、前記電子制御ユニットと通信する制御デバイスと、を備えること、
を特徴とする車両。
【請求項19】
前記制御デバイスは、圧力信号を、方向に応じて前記操舵軸の前記ブレーキチャンバに通すことのできるスイッチを含む、
請求項18記載の車両。
【請求項20】
前記車両の方向が逆である場合、前記電子制御ユニットから前記制御デバイスへの信号がブレーキを作動不能にする、
請求項18記載の車両。
【請求項21】
前記車両の方向が逆であっても、ブレーキ要求圧が予め決定されたレベル以上であれば、前記制御デバイスは、前記ブレーキを作動不能にしない、
請求項20記載の車両。
【請求項22】
前記電子制御ユニットは、前記車両の速度を示す信号を受信し、
前記制御デバイスは、前記方向及び前記速度に応じて前記操舵軸と関連した前記ブレーキを作動不能にする、
請求項18記載の車両。
【請求項23】
前記制御デバイスは、前記速度が第1の予め決定されたレベル未満である場合に前記操舵軸と関連した前記ブレーキを作動不能にする、
請求項22記載の車両。
【請求項24】
前記操舵軸と関連した前記ブレーキが作動不能にされるならば、前記制御デバイスは、前記速度が前記第1の予め決定されたレベルよりも大きい第2の予め決定されたレベルを超えた場合に前記操舵軸と関連した前記ブレーキを再度使用可能にする、
請求項23記載の車両。
【請求項25】
車両のブレーキを制御する方法であって、
前記車両の方向を決定し、
前記車両の前記方向に応じて前記車両の操舵軸と関連したブレーキを作動不能にすること、
を特徴とする方法。
【請求項26】
前記方向を電子制御ユニットに伝え、
前記方向に応じて、前記ブレーキを作動不能にするためのブレーキ制御装置に前記電子制御ユニットから信号を伝える、
請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記車両の速度を決定し、
前記方向及び速度に応じて前記ブレーキを作動不能にするためのブレーキ制御装置に前記電子制御ユニットから信号を伝える、
請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記方向が逆であり、且つ前記速度が第1の予め決定されたレベル未満であるならば、前記操舵軸と関連した前記ブレーキを作動不能にする、
請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記操舵軸と関連した前記ブレーキが作動不能にされるならば、前記速度が前記第1の予め決定されたレベルよりも大きい第2の予め決定されたレベルを超えた場合に、前記操舵軸と関連した前記ブレーキを再度使用可能にする、
請求項28記載の方法。
【請求項30】
ブレーキ要求圧が予め決定されたレベル以上であれば、前記ブレーキを作動不能にすることのステップをオーバライドする、
請求項25記載の方法。
【請求項31】
大型車両用のブレーキ制御システムであって、
前記車両の速度及び方向を決定する電子制御ユニットと、
前記車両の前記速度及び方向に応じて操舵軸と関連したブレーキを作動不能にするための、前記電子制御ユニットと通信するスイッチデバイスと、を備えること、
を特徴とするブレーキ制御システム。
【請求項32】
ブレーキ要求圧が予め決定されたレベル以上であるとき、前記スイッチデバイスが前記ブレーキを作動不能にすることを防ぐオーバライドスイッチを更に含む、
請求項31記載のブレーキ制御システム。
【請求項33】
前記オーバライドスイッチは、圧力スイッチである、
請求項32記載のブレーキ制御システム。
【請求項34】
前記スイッチデバイスは、ソレノイドである、
請求項31記載のブレーキ制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−506951(P2009−506951A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529986(P2008−529986)
【出願日】平成18年7月21日(2006.7.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/028292
【国際公開番号】WO2007/030207
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(502125832)ベンディックス コマーシャル ヴィヒクル システムズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (5)
【Fターム(参考)】