プロセスカートリッジおよびそれを用いる画像形成装置
【課題】簡単な機構で本体との位置決めが容易に行え、かつ、半ロック状態や半挿入状態のままでも確実にプロセスカートリッジを本体に装着できるようにする。
【解決手段】画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジ200において、画像形成プロセスに必要なエレメントを有するユニット部201と、プロセスカートリッジ200が画像形成装置内を移動するのと連動して画像形成装置に設けた第1押圧部104,105に押圧され、画像形成装置の第1所定位置に位置決めする第1被押圧部220,221とからなる。
【解決手段】画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジ200において、画像形成プロセスに必要なエレメントを有するユニット部201と、プロセスカートリッジ200が画像形成装置内を移動するのと連動して画像形成装置に設けた第1押圧部104,105に押圧され、画像形成装置の第1所定位置に位置決めする第1被押圧部220,221とからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプロセスカートリッジおよびそれを用いる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等に用いられる画像形成装置では、画像形成プロセスに必要なエレメントの交換や修理、ジャム処理等のために、当該エレメントを含むプロセスカートリッジが画像形成装置に対して着脱可能に設けられている。このようなプロセスカートリッジは、画像形成装置に対して確実に装着し、位置決めして、動作不良を起こさないようにする必要がある。
【0003】
このために、特許文献1では、プロセスカートリッジが本体に完全に押し込まれなければ、プロセスカートリッジを保持する保持部材の一部が把手の開口部から突出するようにして、プロセスカートリッジが所定の位置まで押し込まれたか否かを判断できるようにしたものが提案されている。特許文献2では、カバーを閉じるとこれに連動してカバーに設けたストッパ機構がプロセスユニットを押圧して固定するようにしたものが提案されている。特許文献3では、感光体に接離する方向に着脱自在なプロセスユニットをレバーで回動させて位置決めするものが提案されている。
【特許文献1】特許第2555753号
【特許文献2】実公平6−31473号公報
【特許文献3】実公平6−8595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来提案されているプロセスカートリッジの位置決めでは、半ロック状態や半挿入状態のままになっている場合や、回動操作を怠った場合は、再操作が必要となったり、押圧固定機構が複雑であるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、簡単な機構で本体との位置決めが容易に行え、かつ、半ロック状態や半挿入状態のままでも確実に本体に装着できるプロセスカートリッジおよびそれを用いる画像形成装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための他の手段として、本発明は、
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
画像形成プロセスに必要なエレメントを有するユニット部と、
プロセスカートリッジが画像形成装置内を移動するのと連動して画像形成装置に設けた第1押圧部に押圧され、画像形成装置の第1所定位置に位置決めする第1被押圧部とからなるものである。
【0007】
これにより、プロセスカートリッジが画像形成装置内を移動する際に、画像形成装置の第1押圧部でプロセスカートリッジの第1被押圧部が押圧されて位置決めされるので、プロセスユニットの装着が不完全であっても確実に所定位置に装着される。
【0008】
画像形成装置に設けた被係合部に係合し、前記ユニット部を画像形成装置の所定の装着位置に位置決めする位置決め部をさらに有し、
該位置決め部に前記第1被押圧部を有することが好ましい。
【0009】
画像形成装置のカバーの開閉に連動して該カバーに設けた第2押圧部に押圧され、画像形成装置の第2所定位置に位置決めする第2被押圧部をさらに有することが好ましい。
【0010】
プロセスカートリッジが画像形成装置内を第3所定位置に移動した際に画像形成装置に設けた第3押圧部に押圧され、画像形成装置を当該第3所定位置に位置決めする第3被押圧部をさらに有することが好ましい。
【0011】
前記第3押圧手段による押圧方向は、前記第1押圧手段による押圧方向に対して略直交する方向であることが好ましい。
【0012】
前記第1被押圧部と前記第2被押圧部は、同一部分であることが好ましい。
【0013】
前記第1被押圧部と前記第2被押圧部は、プロセスカートリッジが画像形成装置に完全に装着されたときは、前記第1押圧部と前記第2押圧部に押圧されないことが好ましい。
【0014】
前記押圧部による押圧方向はプロセスカートリッジを画像形成装置に取り付ける方向と同じ方向であることが好ましい。
【0015】
前記課題を解決するためのさらに他の手段として、本発明にかかる画像形成装置は、前述したプロセスカートリッジと、該プロセスカートリッジのユニット部のエレメントおよびその他の画像形成プロセスに必要なエレメントとを用いて画像を形成する作像手段とからなるものである。
【発明の効果】
【0016】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、プロセスカートリッジが画像形成装置内を移動する際に、画像形成装置の第1押圧部でプロセスカートリッジの第1被押圧部が押圧されて位置決めされるので、プロセスユニットの装着が不完全であっても確実に所定位置に装着される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0018】
図1は、本発明を適用したカラープリンタ10の全体構成図である。このカラープリンタ10は、現像ユニット20、感光体ユニット30、レーザプリントヘッド40、中間転写ユニット50および定着ユニット60を備えている。
【0019】
現像ユニット20は、矢印a方向に回転駆動される回転ラック22を有している。回転ラック22には、4つの現像器24Y,24M,24C,24Kが周方向に並んで保持されている。各現像器24Y,24M,24C,24Kには、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーがそれぞれ収容されている。また、各現像器24Y,24M,24C,24Kは、外周面に保持したトナーを回転しながら搬送する現像ローラ26Y,26M,26C,26Kをそれぞれ有している。
【0020】
感光体ユニット30は、矢印b方向に回転駆動される感光体ドラム32を有している。感光体ドラム32は、回転ラック22の回転により現像位置に来た各現像器24Y,24M,24C,24Kの現像ローラ26Y,26M,26C,26Kと対向するようになっている。なお、図1において現像器24Yがある位置が現像位置となる。感光体ドラム32の周囲には、感光体ドラム32の表面を均一帯電させる帯電チャージャ34と、一次転写後に感光体ドラム32の表面に残留するトナーを除去するクリーナ36とが配置されている。
【0021】
レーザプリントヘッド40は、外部から入力された画像情報に応じて、均一帯電された感光体ドラム32の表面にレーザビーム42を照射する。これにより、感光体ドラム32の表面には、各色トナー像のための静電潜像がそれぞれ形成されることになる。
【0022】
中間転写ユニット50は、4つのローラ51,52,53,54の周囲に掛け渡されて矢印c方向に回転駆動される中間転写ベルト56を有している。ローラ54に隣接して一次転写ローラ58が設けてあり、この一次転写ローラ58の近傍で中間転写ベルト56は感光体ドラム32に対向している。また、中間転写ベルト56は、ローラ51によって支持された部分が二次転写ローラ59に対向している。この二次転写ローラ59と中間転写ベルト56との対向部が画像形成部Aになっている。中間転写ベルト56の外面には、二次転写後に中間転写ベルト56の表面に残留するトナーを除去するクリーナ57とが配置されている。なお、中間転写体は、ベルト形状のものに限らず、他の形状、例えばドラム形状のものであってもよい。
【0023】
定着ユニット60は、定着器62と、排出部を構成する2つの排出ローラ対64,66とを有している。定着器62を通過することにより画像定着されたシートは、排出ローラ対64,66の回転により排紙トレイ68上に排出されるようになっている。なお、排出部は1つのローラ対で構成されてもよいし、ベルト対で構成されてもよい。
【0024】
カラープリンタ10の下部には、給紙部である給紙カセット70が配置されている。給紙カセット70には、記録紙等のシートSが積載収容されている。シートSは、給紙ローラ70の回転により最上部のものから順に一枚ずつ送り出される。
【0025】
給紙カセット70からはシート搬送経路74が総じて縦方向に延びて形成されている。シート搬送経路74は、給紙カセット70から画像形成部Aおよび定着器62を経て排出ローラ対64,66まで延びている。給紙カセット70から送り出されたシートSは、それぞれ回転する各搬送ローラ対76,78,80,82によってシート搬送経路74を上方に搬送されるようになっている。
【0026】
シート搬送経路74とプリンタ本体のほぼ平坦な側壁12との間の空間には、画像形成部Aで片面に画像形成されたシートを図1に示す状態で一旦停止した後、スイッチバックして、表裏反転させた状態で画像形成部Aに再給紙するための再給紙経路86を有している。
【0027】
再給紙経路86の上部は、定着ユニット60の内部まで延びて、排出ローラ対64の手前でシート搬送経路74に合流している。また、再給紙経路86の下部は、搬送ローラ対78の手前においてシート搬送経路74と合流している。
【0028】
図1を再び参照すると、プリンタ本体の側壁12の外側には、手差しトレイ96が取り付けられている。手差しトレイ96は、軸97を中心として回動することにより開閉可能になっており、開かれた状態(図1に示す状態)でシートSが手差しによりセットされる。手差しトレイ96上にセットされたシートSは、給紙ローラ98の回転により最上部のものから一枚ずつシート搬送経路74に送り出されるようになっている。
【0029】
前記現像器24Y,24M,24C,24Kは、プリンタ本体に対し着脱可能であるので、以下、これらをトナーカートリッジ200(本発明のプロセスカートリッジの一形態)と称する。
【0030】
まず、トナーカートリッジ200をプリンタ本体に装着し位置決めするためのプリンタ本体側の構造について説明する。本体の前壁14には、図2に示すように、トナーカートリッジ200を取り出し、挿入するための開口部101と、感光体ユニット30および中間転写ユニット50を取り出し、挿入するための開口部102が形成されている。前壁14の裏には、図3に示すように、回転ラック22を支持する軸孔103を中心とする半径r1,r2の円弧状の2条のリブ104,105(本発明の第1押圧部に相当する。)が形成されている。回転ラック22の回転方向aに対してリブ104,105の上流側端部は、傾斜面104a,105aとなっている。また、回転ラック22の回転方向に対してリブ104,105の下流側には、回転ラック22の軸孔103から半径r3(r1>r2>r3)の位置に、押圧レバー106(本発明の第3押圧部に相当する。)が軸107により回動可能に取り付けられている。この押圧レバー106は、前壁14から内側に向かってばね108により付勢され、その先端が逆U字形のストッパ109に当接している。
【0031】
本体の前壁14の外側には、カバー110が設けられ、前記開口部101,102を覆うことができるようになっている。カバー110の内側には、図2に示すように、カバー110を閉じたときに開口部101に挿入されたトナーカートリッジ200を押圧する突部111(本発明の第2押圧部に相当する。)が設けられている。
【0032】
回転ラック22は、図4に示すように、回転軸121と、該回転軸121の一端に設けられた円形の端板122と、回転軸121の回りに配置された4つの翼板123とから一体部品として構成され、前記回転軸121の軸心を中心として全体的に回転可能になっている。端板122の2つの翼板123で囲まれた領域には、ピンからなる回動軸部124が回転軸121に平行に突設されている。各翼板123の端面には、外側から内側に向かって順に第1位置決め凹部125、第2位置決め凹部126、レ字形の切欠き127が形成されている。ある翼板123の第1位置決め凹部125は、回転ラック22の回転方向に隣接する翼板123の第2位置決め凹部126とともに、それらの間に挿入されるトナーカートリッジ200の位置決め部(本発明の被係合部)を構成している。
【0033】
翼板123の一方の面の最も外側の縁には、回転軸121と平行に延びる第1ガイド片128が形成され、他方の面には、前記第1ガイド片128よりも内側に位置し、同様に回転軸121と平行に延びる第2ガイド片129が形成されている。ある翼板123の第1ガイド片128は、回転ラック22の回転方向に隣接する翼板123の第2ガイド片129とともに、それらの間に挿入されるトナーカートリッジ200のガイド部を構成している。また、各翼板123には、その第2ガイド片129の内側に、位置決めレバー130、第1押圧レバー131、および第2押圧レバー132がそれぞれ軸133,134,135を中心に回動可能に設けられ、図13(A)に示すように、ばね136,137,138によって第2ガイド片129に向かって付勢されている。
【0034】
続いて、トナーカートリッジ200自体の構造について説明する。トナーカートリッジ200は、図5に示すように、ユニット部201、位置決め部202、保持部203、規制解放機構204、および保護カバー205からなっている。
【0035】
ユニット部201は、図6に示すように、画像形成プロセスに必要なエレメントとして、トナー槽25と現像ローラ26を有している。トナー槽25は、細長い容器からなり、所定の色のトナーを収容している。トナーは、トナー槽25の一端に設けた補充口27から補充できるようになっている。現像ローラ26は、トナー槽25の開口部28にその一部が露出するように回転可能に設けられ、トナー槽25のトナーを外周面に保持するようになっている。現像ローラ26の両端には、ころ206が設けられている。このころ206は、現像位置において感光体ドラム32と圧接して、現像ローラ26と感光体ドラム32の隙間を高精度に維持して高画質を保つようにしている。
【0036】
トナー槽25の外面には、トナーカートリッジ200の装着時に、前記回転ラック22の第1ガイド片128と第2ガイド片129にそれぞれガイドされるガイド面207とガイド突起208が形成されるとともに、ガイド突起208と平行に押圧片209が形成されている。押圧片209は、前記回転ラック22の第1押圧レバー131と第2押圧レバー132が圧接するようになっている。また、押圧片209には、図12に示すように、前記回転ラック22の位置決めレバー130が係止する係止部210が形成されている。
【0037】
トナー槽25の補充口27側の端面には、後述するように保持部203を構成する回動軸部211と、位置決め部202に対するユニット部201の回動を規制する回動範囲規制突起212が形成されている。回動軸部211にはねじ穴213が形成されている。また、トナー槽25の補充口27と反対側の端面には、前記回動軸部211と対応する位置に、図5に示すように、軸穴214が形成されている。この軸穴214は、前記回転ラック22の端板122の回動軸部124が嵌合するようになっている。
【0038】
位置決め部202は、前記トナー槽25の補充口27側の端部を覆うほぼ板状である。位置決め部202の両端部の内面には、トナー槽25の長手方向に延びる第1位置決め凸部215と、第2位置決め凸部216が形成されている。第1位置決め凸部215と第2位置決め凸部216(本発明の位置決め部に相当する。)は、前記回転ラック22の第1位置決め凹部125と第2位置決め凹部126に係合するようになっている。位置決め部202のほぼ中央には、前記トナー槽25の回動軸部211と対応する位置に保持孔217が形成されている。位置決め部202の内面には、前記トナー槽25の回動範囲規制突起212が入り込む扇形の回動範囲規制リブ218と、後述する規制解放機構204の規制解放ピン228が係合するV字形の規制リブ219が形成されている。一方、位置決め部202の外面には、図5に示すように、回転ラック22の回転軸121の中心から最も外側の半径r1の位置に所定幅の扇形の第1段部220(本発明の第1被押圧部に相当する。)が形成され、その内側の半径r2およびr3の位置に所定幅の扇形の第2段部221(本発明の第1および第3被押圧部に相当する。)が形成され、さらにその内側に第3段部222が形成されている。
【0039】
保持部203は、前記トナー槽25の回動軸部211と、該回動軸部211が嵌合する前記位置決め部202の保持孔217とからなり、前記ユニット部201を前記位置決め部202に対して回動自在に保持するようになっている。前記位置決め部202は保持孔217を介して回動軸部211のねじ穴213にねじ223をねじ込むことで抜け止めされている。また、前記ユニット部201の回動は、トナー槽25の回動範囲規制突起212が位置決め部202の回動範囲規制リブ218に入り込むことで、所定範囲内に規制されるようになっている。
【0040】
規制解放機構204は、前記トナー槽25に設けられた規制解放レバー225と、前記位置決め部202に形成された規制リブ219とからなっている。規制解放レバー225は、前記トナー槽25の補給口27側の端部に軸226を中心に回動可能に設けられている。規制解放レバー225の一端には、前記位置決め部202から離れる方向に突出する突片227が形成され、他端には前記位置決め部202に向かって突出する規制解放ピン228が形成されている。そして、この規制解放レバー225は、その規制解放ピン228が前記位置決め部202の規制リブ219に係合する方向に、ばね229によって付勢されている。規制解放レバー225の突片227は、トナーカートリッジ200の装着時に、前記回転ラック22の翼板123の切欠き127の斜面に当接して、規制解放レバー225を矢印方向に軸226の回りに回動させ、規制解放ピン228を規制リブ219から離脱させるようになっている。
【0041】
保護カバー205は、前記ユニット部201の現像ローラ26を覆う板状に形成されている。保護カバー205は、その両端から延びてトナー槽25の両端に設けられた軸孔230に嵌合された第1ワイヤレバー231と、トナー槽25の補給口27側の端部から延びてトナー槽25の補給口27側の端面に設けられた軸孔232に嵌合され、第1ワイヤレバー231よりも小さい第2ワイヤレバー233とによって、現像ローラ26を覆う被覆位置と、現像ローラ26から離れて現像ローラ26を露出させる退避位置とに略平行移動可能になっている。
【0042】
保護カバー205の移動は、連動機構によって、前記規制解放レバー225の回動と連動するようになっている。この連動機構は、前記第1ワイヤレバー231の軸孔230と同軸に回動可能に設けたリンクレバー234と、一端が前記第1ワイヤレバー231に巻き付けられ、他端が前記規制解放レバー225の規制解放ピン228に巻き付けられたリンクワイヤ235とからなっている。リンクレバー234の軸側には前記リンクワイヤ235が係合する係合部236が形成され、先端側には前記第2ワイヤレバー233が貫通する穴237が形成されている。
【0043】
ところで、本実施形態のカラープリンタ10には、図2に示すように、トナー回収ボックス300が本体の前壁14とカバー110との間に設けられている。このトナー回収ボックス300は、図7,8に示すように、ほぼ矩形で、上部と下部に仕切壁301で区画されている。トナー回収ボックス300の下部には、前記感光体ドラム32のクリーナ36で掻き取られて図示しない搬送スクリュで搬送される残留トナーを受け入れる第1受入口302と、前記中間転写ベルト56のクリーナ57で掻き取られて図示しない搬送スクリュで搬送される残留トナーを受け入れる第2受入口303とを有している。また、トナー回収ボックス300の上部には、噴煙トナー入口304と排気口305とを有し、その間にフィルタ306が充填されている。噴煙トナー入口304は、吸込ダクト307を介して吸込ボックス308に接続されている。吸込ボックス308は、矩形の細長い箱で、感光体ドラム32に沿って設置されている。吸込ボックス308には、感光体ドラム32と対向する面に複数の吸込口309が形成されている。また、排気口305は、排気ダクト310を介して図示しない後壁に設けたファンに接続されている。
【0044】
このトナー回収ボックス300により、感光体ドラム32のクリーナ36および中間転写ベルト56のクリーナ57で掻き取られた残留トナーはトナー回収ボックス300の下部に回収される。現像領域で発生する噴煙トナーは、ファンの回転による矢印で示す吸込気流に乗ってトナー回収ボックス300の上部に入り、ここでフィルタ306によって捕集され回収される。このように、感光体ドラム32と中間転写ベルト56の残留トナーの回収と、現像領域の噴煙トナーの回収が同一のトナー回収ボックス300で行えるので、回収作業が簡単である。また、現像領域の噴煙トナーを吸込気流によって除去できるので、トナーカブリ等の画像不良が減少する。
【0045】
以下、前記構成からなるカラープリンタ10におけるトナーカートリッジ200の着脱動作を説明する。
【0046】
図9において、網掛けハッチングで示す現像ローラ26が現像領域にある場合、トナーカートリッジ200は開口部101からずれていて取り出すことができない。これは、トナーカートリッジ200の着脱時のぶれや衝撃により、現像領域にある現像ローラ26のころ206を傷つけたり、該ころ206により感光体ドラム32を傷つけないようにするためである。ここで例えば、前記網掛けハッチングで示す現像ローラ26を有するトナーカートリッジ200をトナー補充または修理等のために取り出すには、カバー110を開けて図示しないハンドルにより回転ラック22を矢印方向に回転させ、当該トナーカートリッジ200を図10に示すように開口部101に位置させる。このとき、他のトナーカートリッジ200の現像ローラ26は感光体ドラム32から離れていて、接触する恐れはない。したがって、該当するトナーカートリッジ200を、安心して取り外すことができる。トナーカートリッジ200は、図示しない引き抜き機構によってその一部を開口部101から外部に露出させた後、回転ラック22の軸方向に引き抜いて取り出すことができる。
【0047】
トナーカートリッジ200が取り出される際、図6に示す規制解放レバー225の突片227が回転ラック22の翼板123の切欠き127から離れるので、規制解放レバー225は、ばね229の付勢力により図6において反時計回り方向に回動する。この結果、リンクレバー234およびリンクワイヤ235を介して第1ワイヤレバー231と第2ワイヤレバー233が図6において時計回り方向に回動して、保護カバー205が被覆位置に移動する。これにより、現像ローラ26が保護されるので、現像ローラ26に保持されたトナーで作業者の手や衣服が汚れることはない。また、規制解放レバー225の図6において反時計回り方向の回動に伴い、規制解放ピン228が位置決め部202の規制リブ219に係合するので、位置決め部202の保持部203の回りの回動が規制される。これにより、取出し後のトナーカートリッジ200はユニット部201と位置決め部202が相対的に固定された状態になり、ガタ付きがない。
【0048】
次に、トナーが補充され若しくは修理されたトナーカートリッジ200、または新規のトナーカートリッジ200を装着するには、カバー110を開き、図示しないハンドルを回して回転ラック22の空の収納部を開口部101に位置させる。続いて、図2に示すように、トナーカートリッジ200の位置決め部202側を手前にしてユニット部201の先端を開口部101に挿入する。このとき、ユニット部201は、そのガイド面207とガイド突起208が回転ラック22の第1ガイド片128と第2ガイド片129にそれぞれガイドされるので、円滑かつ確実に回転ラック22に収容される。ここで、トナーカートリッジ200が半挿入状態であっても、図2に示すようにカバー110を閉じることにより、カバー110の突部111がトナーカートリッジ200の位置決め部202の外面を押圧するので、トナーカートリッジ200は回転ラック22に挿入される(図11(A),(B)参照)。
【0049】
このようにしてトナーカートリッジ200が挿入された状態では、図12に示すように、第1位置決め状態(本発明の第2所定位置に相当する。)にある。この第1位置決め状態では、トナーカートリッジ200は、そのユニット部201の軸穴214に回転ラック22の回動軸部124が僅かに係合し、その位置決め部202の第1位置決め凸部215および第2位置決め凸部216が回転ラック22の第1位置決め凹部125と第2位置決め凹部126に僅かに係合している。また、回転ラック22の位置決めレバー130は、未だ、トナーカートリッジ200の係止部210と係止していない。なお、前述したように、位置決め部202の保持部203の回りの回動が規制されてユニット部201と位置決め部202が相対的に固定された状態になっているので、トナーカートリッジ200の位置決め部202の第1位置決め凸部215および第2位置決め凸部216は、回転ラック22の第1位置決め凹部125と第2位置決め凹部126に、ずれることなく確実に侵入する。
【0050】
トナーカートリッジ200が前記第1位置決め状態に挿入された時点では、図6に示す規制解放レバー225の突片227が回転ラック22の翼板123の切欠き127の斜面に当接して押圧されるので、規制解放レバー225は、ばね229の付勢力に抗して回動する。この結果、リンクレバー234およびリンクワイヤ235を介して第1ワイヤレバー231と第2ワイヤレバー233が回動して、保護カバー205が開放位置に移動する。これにより、図6に示すように、現像ローラ26が露出する。
【0051】
また、規制解放レバー225の回動に伴い、規制解放ピン228が位置決め部202の規制リブ219から離脱するので、位置決め部202の保持部203の回りの回動が解放される。これにより、第1位置決め状態に挿入されたトナーカートリッジ200は、ユニット部201が位置決め部202の保持孔217と、回転ラック22の回動軸部124とを支点として回動可能となる。このときユニット部201の回動範囲は、ユニット部201の回動範囲規制突起212が位置決め部202の回動範囲規制リブ218に当接して、±3°程度に規制される。
【0052】
前記第1位置決め状態から、図示しないハンドルにより回転ラック22を矢印方向に回転させると、トナーカートリッジ200の位置決め部202の第1段部220と第2段部221が順次、前壁14のリブ104と105に押圧される結果、トナーカートリッジ200はさらに回転ラック22の軸方向に押し込まれ(図11(C),(D)参照)、第2位置決め状態(本発明の第1所定位置に相当する。)となる。この第2位置決め状態では、回転ラック22の位置決めレバー130は、未だ、トナーカートリッジ200の係止部210と係止していない。
【0053】
第2位置決め状態からさらに、回転ラック22を矢印方向に回転させると、トナーカートリッジ200の位置決め部202の第2段部221(第3段部222でもよい)が前壁14のレバー106に押圧される結果、トナーカートリッジ200はさらに回転ラック22の軸方向に押し込まれ(図11(E)参照)、最終位置決め状態(本発明の第3所定位置に相当する。)となる。この最終位置決め状態では、図12を経て図13(B)に示すように、トナーカートリッジ200は、そのユニット部201の軸穴214に回転ラック22の回動軸部124が完全に係合し、その位置決め部202の第1位置決め凸部215および第2位置決め凸部216が回転ラック22の第1位置決め凹部125と第2位置決め凹部126に完全に係合している。回転ラック22の位置決めレバー130は、トナーカートリッジ200の係止部210と係止して抜け止めされる。
【0054】
この最終位置決め状態では、トナーカートリッジ200の位置決め部202は前壁14のリブ104と105から離れるので、回転ラック22の回転を妨げることはない。また、最終位置決め状態では、回転ラック22の位置決めレバー130、第1押圧レバー131、および第2押圧レバー132がそれらのばね136,137,138の付勢力により、トナーカートリッジ200のユニット部201の押圧片209を押圧する。この結果、保持部203を中心に回動可能なユニット部201は、図14に示すように、保持部203を中心に矢印で示す回転方向に付勢される。このため、トナーカートリッジ200の現像ローラ26が感光体ドラム32と対向する現像位置に来ると、現像ローラ26のころ206が感光体ドラム32と接触して、ばね136,137,138の付勢力に抗して押し下げられる。これにより、感光体ドラム32ところ206との圧接力が発生し、現像ローラ26と感光体ドラム32の間の隙間が高精度に保たれ、高画質が達成される。
【0055】
以上説明した実施形態では、本発明のプロセスカートリッジとして現像ユニット20のトナーカートリッジ200について説明したが、本発明は、これに限らず、前記実施形態の感光体ユニット30、中間転写ユニット50、定着ユニット60に適用してもよく、さらには、帯電、転写、清掃、定着、露光、除電、その他交換部材のカートリッジにも適用できるものである。
【0056】
前記実施形態では、カラープリンタを例にとって説明したが、本発明は、モノクロ専用プリンタにも適用できる。また、本発明は、プリンタに限らず、複写機、ファクシミリ、これらの複合機、印刷機などの画像形成装置にも適用可能である。さらに、電子写真方式に限らず、直接記録方式や、静電記録方式、インクジェット方式の画像形成装置にも適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】画像形成装置の一実施形態であるカラープリンタの概略構成図。
【図2】本体のカバーを閉じてトナーカートリッジを装着する状態を示す斜視図。
【図3】本体の前壁の内側から見た斜視図。
【図4】回転ラックとトナーカートリッジの斜視図。
【図5】トナーカートリッジの斜視図。
【図6】位置決め部を外した状態のプロセスカートリッジの斜視図。
【図7】トナー回収ボックスの取り付け状態を示す正面図。
【図8】トナー回収ボックスの斜視図。
【図9】プロセスカートリッジと開口部の関係を示す正面図。
【図10】プロセスカートリッジと開口部の関係を示す正面図。
【図11】プロセスカートリッジの装着時の状態を順に示す概略平面図。
【図12】プロセスカートリッジの第1位置決め状態を示す概略側面図。
【図13】(A)はプロセスカートリッジの装着前の状態を示す回転ラックの側面図、(B)はプロセスカートリッジの最終位置決め状態を示す概略側面図。
【図14】プロセスカートリッジの最終位置決め状態を示す概略正面図。
【符号の説明】
【0058】
10 カラープリンタ
200 トナーカートリッジ(プロセスカートリッジ)
201 ユニット部
104,105 リブ(第1押圧部)
106 押圧レバー(第3押圧部)
110 カバー
111 突部(第2押圧部)
125,126 第1,第2位置決め凹部(被係合部)
215,216 第1,第2位置決め凸部(位置決め部)
220,221 第1,第2段部(第1,第2,第3被押圧部)
【技術分野】
【0001】
本発明はプロセスカートリッジおよびそれを用いる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等に用いられる画像形成装置では、画像形成プロセスに必要なエレメントの交換や修理、ジャム処理等のために、当該エレメントを含むプロセスカートリッジが画像形成装置に対して着脱可能に設けられている。このようなプロセスカートリッジは、画像形成装置に対して確実に装着し、位置決めして、動作不良を起こさないようにする必要がある。
【0003】
このために、特許文献1では、プロセスカートリッジが本体に完全に押し込まれなければ、プロセスカートリッジを保持する保持部材の一部が把手の開口部から突出するようにして、プロセスカートリッジが所定の位置まで押し込まれたか否かを判断できるようにしたものが提案されている。特許文献2では、カバーを閉じるとこれに連動してカバーに設けたストッパ機構がプロセスユニットを押圧して固定するようにしたものが提案されている。特許文献3では、感光体に接離する方向に着脱自在なプロセスユニットをレバーで回動させて位置決めするものが提案されている。
【特許文献1】特許第2555753号
【特許文献2】実公平6−31473号公報
【特許文献3】実公平6−8595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来提案されているプロセスカートリッジの位置決めでは、半ロック状態や半挿入状態のままになっている場合や、回動操作を怠った場合は、再操作が必要となったり、押圧固定機構が複雑であるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、簡単な機構で本体との位置決めが容易に行え、かつ、半ロック状態や半挿入状態のままでも確実に本体に装着できるプロセスカートリッジおよびそれを用いる画像形成装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための他の手段として、本発明は、
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
画像形成プロセスに必要なエレメントを有するユニット部と、
プロセスカートリッジが画像形成装置内を移動するのと連動して画像形成装置に設けた第1押圧部に押圧され、画像形成装置の第1所定位置に位置決めする第1被押圧部とからなるものである。
【0007】
これにより、プロセスカートリッジが画像形成装置内を移動する際に、画像形成装置の第1押圧部でプロセスカートリッジの第1被押圧部が押圧されて位置決めされるので、プロセスユニットの装着が不完全であっても確実に所定位置に装着される。
【0008】
画像形成装置に設けた被係合部に係合し、前記ユニット部を画像形成装置の所定の装着位置に位置決めする位置決め部をさらに有し、
該位置決め部に前記第1被押圧部を有することが好ましい。
【0009】
画像形成装置のカバーの開閉に連動して該カバーに設けた第2押圧部に押圧され、画像形成装置の第2所定位置に位置決めする第2被押圧部をさらに有することが好ましい。
【0010】
プロセスカートリッジが画像形成装置内を第3所定位置に移動した際に画像形成装置に設けた第3押圧部に押圧され、画像形成装置を当該第3所定位置に位置決めする第3被押圧部をさらに有することが好ましい。
【0011】
前記第3押圧手段による押圧方向は、前記第1押圧手段による押圧方向に対して略直交する方向であることが好ましい。
【0012】
前記第1被押圧部と前記第2被押圧部は、同一部分であることが好ましい。
【0013】
前記第1被押圧部と前記第2被押圧部は、プロセスカートリッジが画像形成装置に完全に装着されたときは、前記第1押圧部と前記第2押圧部に押圧されないことが好ましい。
【0014】
前記押圧部による押圧方向はプロセスカートリッジを画像形成装置に取り付ける方向と同じ方向であることが好ましい。
【0015】
前記課題を解決するためのさらに他の手段として、本発明にかかる画像形成装置は、前述したプロセスカートリッジと、該プロセスカートリッジのユニット部のエレメントおよびその他の画像形成プロセスに必要なエレメントとを用いて画像を形成する作像手段とからなるものである。
【発明の効果】
【0016】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、プロセスカートリッジが画像形成装置内を移動する際に、画像形成装置の第1押圧部でプロセスカートリッジの第1被押圧部が押圧されて位置決めされるので、プロセスユニットの装着が不完全であっても確実に所定位置に装着される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0018】
図1は、本発明を適用したカラープリンタ10の全体構成図である。このカラープリンタ10は、現像ユニット20、感光体ユニット30、レーザプリントヘッド40、中間転写ユニット50および定着ユニット60を備えている。
【0019】
現像ユニット20は、矢印a方向に回転駆動される回転ラック22を有している。回転ラック22には、4つの現像器24Y,24M,24C,24Kが周方向に並んで保持されている。各現像器24Y,24M,24C,24Kには、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーがそれぞれ収容されている。また、各現像器24Y,24M,24C,24Kは、外周面に保持したトナーを回転しながら搬送する現像ローラ26Y,26M,26C,26Kをそれぞれ有している。
【0020】
感光体ユニット30は、矢印b方向に回転駆動される感光体ドラム32を有している。感光体ドラム32は、回転ラック22の回転により現像位置に来た各現像器24Y,24M,24C,24Kの現像ローラ26Y,26M,26C,26Kと対向するようになっている。なお、図1において現像器24Yがある位置が現像位置となる。感光体ドラム32の周囲には、感光体ドラム32の表面を均一帯電させる帯電チャージャ34と、一次転写後に感光体ドラム32の表面に残留するトナーを除去するクリーナ36とが配置されている。
【0021】
レーザプリントヘッド40は、外部から入力された画像情報に応じて、均一帯電された感光体ドラム32の表面にレーザビーム42を照射する。これにより、感光体ドラム32の表面には、各色トナー像のための静電潜像がそれぞれ形成されることになる。
【0022】
中間転写ユニット50は、4つのローラ51,52,53,54の周囲に掛け渡されて矢印c方向に回転駆動される中間転写ベルト56を有している。ローラ54に隣接して一次転写ローラ58が設けてあり、この一次転写ローラ58の近傍で中間転写ベルト56は感光体ドラム32に対向している。また、中間転写ベルト56は、ローラ51によって支持された部分が二次転写ローラ59に対向している。この二次転写ローラ59と中間転写ベルト56との対向部が画像形成部Aになっている。中間転写ベルト56の外面には、二次転写後に中間転写ベルト56の表面に残留するトナーを除去するクリーナ57とが配置されている。なお、中間転写体は、ベルト形状のものに限らず、他の形状、例えばドラム形状のものであってもよい。
【0023】
定着ユニット60は、定着器62と、排出部を構成する2つの排出ローラ対64,66とを有している。定着器62を通過することにより画像定着されたシートは、排出ローラ対64,66の回転により排紙トレイ68上に排出されるようになっている。なお、排出部は1つのローラ対で構成されてもよいし、ベルト対で構成されてもよい。
【0024】
カラープリンタ10の下部には、給紙部である給紙カセット70が配置されている。給紙カセット70には、記録紙等のシートSが積載収容されている。シートSは、給紙ローラ70の回転により最上部のものから順に一枚ずつ送り出される。
【0025】
給紙カセット70からはシート搬送経路74が総じて縦方向に延びて形成されている。シート搬送経路74は、給紙カセット70から画像形成部Aおよび定着器62を経て排出ローラ対64,66まで延びている。給紙カセット70から送り出されたシートSは、それぞれ回転する各搬送ローラ対76,78,80,82によってシート搬送経路74を上方に搬送されるようになっている。
【0026】
シート搬送経路74とプリンタ本体のほぼ平坦な側壁12との間の空間には、画像形成部Aで片面に画像形成されたシートを図1に示す状態で一旦停止した後、スイッチバックして、表裏反転させた状態で画像形成部Aに再給紙するための再給紙経路86を有している。
【0027】
再給紙経路86の上部は、定着ユニット60の内部まで延びて、排出ローラ対64の手前でシート搬送経路74に合流している。また、再給紙経路86の下部は、搬送ローラ対78の手前においてシート搬送経路74と合流している。
【0028】
図1を再び参照すると、プリンタ本体の側壁12の外側には、手差しトレイ96が取り付けられている。手差しトレイ96は、軸97を中心として回動することにより開閉可能になっており、開かれた状態(図1に示す状態)でシートSが手差しによりセットされる。手差しトレイ96上にセットされたシートSは、給紙ローラ98の回転により最上部のものから一枚ずつシート搬送経路74に送り出されるようになっている。
【0029】
前記現像器24Y,24M,24C,24Kは、プリンタ本体に対し着脱可能であるので、以下、これらをトナーカートリッジ200(本発明のプロセスカートリッジの一形態)と称する。
【0030】
まず、トナーカートリッジ200をプリンタ本体に装着し位置決めするためのプリンタ本体側の構造について説明する。本体の前壁14には、図2に示すように、トナーカートリッジ200を取り出し、挿入するための開口部101と、感光体ユニット30および中間転写ユニット50を取り出し、挿入するための開口部102が形成されている。前壁14の裏には、図3に示すように、回転ラック22を支持する軸孔103を中心とする半径r1,r2の円弧状の2条のリブ104,105(本発明の第1押圧部に相当する。)が形成されている。回転ラック22の回転方向aに対してリブ104,105の上流側端部は、傾斜面104a,105aとなっている。また、回転ラック22の回転方向に対してリブ104,105の下流側には、回転ラック22の軸孔103から半径r3(r1>r2>r3)の位置に、押圧レバー106(本発明の第3押圧部に相当する。)が軸107により回動可能に取り付けられている。この押圧レバー106は、前壁14から内側に向かってばね108により付勢され、その先端が逆U字形のストッパ109に当接している。
【0031】
本体の前壁14の外側には、カバー110が設けられ、前記開口部101,102を覆うことができるようになっている。カバー110の内側には、図2に示すように、カバー110を閉じたときに開口部101に挿入されたトナーカートリッジ200を押圧する突部111(本発明の第2押圧部に相当する。)が設けられている。
【0032】
回転ラック22は、図4に示すように、回転軸121と、該回転軸121の一端に設けられた円形の端板122と、回転軸121の回りに配置された4つの翼板123とから一体部品として構成され、前記回転軸121の軸心を中心として全体的に回転可能になっている。端板122の2つの翼板123で囲まれた領域には、ピンからなる回動軸部124が回転軸121に平行に突設されている。各翼板123の端面には、外側から内側に向かって順に第1位置決め凹部125、第2位置決め凹部126、レ字形の切欠き127が形成されている。ある翼板123の第1位置決め凹部125は、回転ラック22の回転方向に隣接する翼板123の第2位置決め凹部126とともに、それらの間に挿入されるトナーカートリッジ200の位置決め部(本発明の被係合部)を構成している。
【0033】
翼板123の一方の面の最も外側の縁には、回転軸121と平行に延びる第1ガイド片128が形成され、他方の面には、前記第1ガイド片128よりも内側に位置し、同様に回転軸121と平行に延びる第2ガイド片129が形成されている。ある翼板123の第1ガイド片128は、回転ラック22の回転方向に隣接する翼板123の第2ガイド片129とともに、それらの間に挿入されるトナーカートリッジ200のガイド部を構成している。また、各翼板123には、その第2ガイド片129の内側に、位置決めレバー130、第1押圧レバー131、および第2押圧レバー132がそれぞれ軸133,134,135を中心に回動可能に設けられ、図13(A)に示すように、ばね136,137,138によって第2ガイド片129に向かって付勢されている。
【0034】
続いて、トナーカートリッジ200自体の構造について説明する。トナーカートリッジ200は、図5に示すように、ユニット部201、位置決め部202、保持部203、規制解放機構204、および保護カバー205からなっている。
【0035】
ユニット部201は、図6に示すように、画像形成プロセスに必要なエレメントとして、トナー槽25と現像ローラ26を有している。トナー槽25は、細長い容器からなり、所定の色のトナーを収容している。トナーは、トナー槽25の一端に設けた補充口27から補充できるようになっている。現像ローラ26は、トナー槽25の開口部28にその一部が露出するように回転可能に設けられ、トナー槽25のトナーを外周面に保持するようになっている。現像ローラ26の両端には、ころ206が設けられている。このころ206は、現像位置において感光体ドラム32と圧接して、現像ローラ26と感光体ドラム32の隙間を高精度に維持して高画質を保つようにしている。
【0036】
トナー槽25の外面には、トナーカートリッジ200の装着時に、前記回転ラック22の第1ガイド片128と第2ガイド片129にそれぞれガイドされるガイド面207とガイド突起208が形成されるとともに、ガイド突起208と平行に押圧片209が形成されている。押圧片209は、前記回転ラック22の第1押圧レバー131と第2押圧レバー132が圧接するようになっている。また、押圧片209には、図12に示すように、前記回転ラック22の位置決めレバー130が係止する係止部210が形成されている。
【0037】
トナー槽25の補充口27側の端面には、後述するように保持部203を構成する回動軸部211と、位置決め部202に対するユニット部201の回動を規制する回動範囲規制突起212が形成されている。回動軸部211にはねじ穴213が形成されている。また、トナー槽25の補充口27と反対側の端面には、前記回動軸部211と対応する位置に、図5に示すように、軸穴214が形成されている。この軸穴214は、前記回転ラック22の端板122の回動軸部124が嵌合するようになっている。
【0038】
位置決め部202は、前記トナー槽25の補充口27側の端部を覆うほぼ板状である。位置決め部202の両端部の内面には、トナー槽25の長手方向に延びる第1位置決め凸部215と、第2位置決め凸部216が形成されている。第1位置決め凸部215と第2位置決め凸部216(本発明の位置決め部に相当する。)は、前記回転ラック22の第1位置決め凹部125と第2位置決め凹部126に係合するようになっている。位置決め部202のほぼ中央には、前記トナー槽25の回動軸部211と対応する位置に保持孔217が形成されている。位置決め部202の内面には、前記トナー槽25の回動範囲規制突起212が入り込む扇形の回動範囲規制リブ218と、後述する規制解放機構204の規制解放ピン228が係合するV字形の規制リブ219が形成されている。一方、位置決め部202の外面には、図5に示すように、回転ラック22の回転軸121の中心から最も外側の半径r1の位置に所定幅の扇形の第1段部220(本発明の第1被押圧部に相当する。)が形成され、その内側の半径r2およびr3の位置に所定幅の扇形の第2段部221(本発明の第1および第3被押圧部に相当する。)が形成され、さらにその内側に第3段部222が形成されている。
【0039】
保持部203は、前記トナー槽25の回動軸部211と、該回動軸部211が嵌合する前記位置決め部202の保持孔217とからなり、前記ユニット部201を前記位置決め部202に対して回動自在に保持するようになっている。前記位置決め部202は保持孔217を介して回動軸部211のねじ穴213にねじ223をねじ込むことで抜け止めされている。また、前記ユニット部201の回動は、トナー槽25の回動範囲規制突起212が位置決め部202の回動範囲規制リブ218に入り込むことで、所定範囲内に規制されるようになっている。
【0040】
規制解放機構204は、前記トナー槽25に設けられた規制解放レバー225と、前記位置決め部202に形成された規制リブ219とからなっている。規制解放レバー225は、前記トナー槽25の補給口27側の端部に軸226を中心に回動可能に設けられている。規制解放レバー225の一端には、前記位置決め部202から離れる方向に突出する突片227が形成され、他端には前記位置決め部202に向かって突出する規制解放ピン228が形成されている。そして、この規制解放レバー225は、その規制解放ピン228が前記位置決め部202の規制リブ219に係合する方向に、ばね229によって付勢されている。規制解放レバー225の突片227は、トナーカートリッジ200の装着時に、前記回転ラック22の翼板123の切欠き127の斜面に当接して、規制解放レバー225を矢印方向に軸226の回りに回動させ、規制解放ピン228を規制リブ219から離脱させるようになっている。
【0041】
保護カバー205は、前記ユニット部201の現像ローラ26を覆う板状に形成されている。保護カバー205は、その両端から延びてトナー槽25の両端に設けられた軸孔230に嵌合された第1ワイヤレバー231と、トナー槽25の補給口27側の端部から延びてトナー槽25の補給口27側の端面に設けられた軸孔232に嵌合され、第1ワイヤレバー231よりも小さい第2ワイヤレバー233とによって、現像ローラ26を覆う被覆位置と、現像ローラ26から離れて現像ローラ26を露出させる退避位置とに略平行移動可能になっている。
【0042】
保護カバー205の移動は、連動機構によって、前記規制解放レバー225の回動と連動するようになっている。この連動機構は、前記第1ワイヤレバー231の軸孔230と同軸に回動可能に設けたリンクレバー234と、一端が前記第1ワイヤレバー231に巻き付けられ、他端が前記規制解放レバー225の規制解放ピン228に巻き付けられたリンクワイヤ235とからなっている。リンクレバー234の軸側には前記リンクワイヤ235が係合する係合部236が形成され、先端側には前記第2ワイヤレバー233が貫通する穴237が形成されている。
【0043】
ところで、本実施形態のカラープリンタ10には、図2に示すように、トナー回収ボックス300が本体の前壁14とカバー110との間に設けられている。このトナー回収ボックス300は、図7,8に示すように、ほぼ矩形で、上部と下部に仕切壁301で区画されている。トナー回収ボックス300の下部には、前記感光体ドラム32のクリーナ36で掻き取られて図示しない搬送スクリュで搬送される残留トナーを受け入れる第1受入口302と、前記中間転写ベルト56のクリーナ57で掻き取られて図示しない搬送スクリュで搬送される残留トナーを受け入れる第2受入口303とを有している。また、トナー回収ボックス300の上部には、噴煙トナー入口304と排気口305とを有し、その間にフィルタ306が充填されている。噴煙トナー入口304は、吸込ダクト307を介して吸込ボックス308に接続されている。吸込ボックス308は、矩形の細長い箱で、感光体ドラム32に沿って設置されている。吸込ボックス308には、感光体ドラム32と対向する面に複数の吸込口309が形成されている。また、排気口305は、排気ダクト310を介して図示しない後壁に設けたファンに接続されている。
【0044】
このトナー回収ボックス300により、感光体ドラム32のクリーナ36および中間転写ベルト56のクリーナ57で掻き取られた残留トナーはトナー回収ボックス300の下部に回収される。現像領域で発生する噴煙トナーは、ファンの回転による矢印で示す吸込気流に乗ってトナー回収ボックス300の上部に入り、ここでフィルタ306によって捕集され回収される。このように、感光体ドラム32と中間転写ベルト56の残留トナーの回収と、現像領域の噴煙トナーの回収が同一のトナー回収ボックス300で行えるので、回収作業が簡単である。また、現像領域の噴煙トナーを吸込気流によって除去できるので、トナーカブリ等の画像不良が減少する。
【0045】
以下、前記構成からなるカラープリンタ10におけるトナーカートリッジ200の着脱動作を説明する。
【0046】
図9において、網掛けハッチングで示す現像ローラ26が現像領域にある場合、トナーカートリッジ200は開口部101からずれていて取り出すことができない。これは、トナーカートリッジ200の着脱時のぶれや衝撃により、現像領域にある現像ローラ26のころ206を傷つけたり、該ころ206により感光体ドラム32を傷つけないようにするためである。ここで例えば、前記網掛けハッチングで示す現像ローラ26を有するトナーカートリッジ200をトナー補充または修理等のために取り出すには、カバー110を開けて図示しないハンドルにより回転ラック22を矢印方向に回転させ、当該トナーカートリッジ200を図10に示すように開口部101に位置させる。このとき、他のトナーカートリッジ200の現像ローラ26は感光体ドラム32から離れていて、接触する恐れはない。したがって、該当するトナーカートリッジ200を、安心して取り外すことができる。トナーカートリッジ200は、図示しない引き抜き機構によってその一部を開口部101から外部に露出させた後、回転ラック22の軸方向に引き抜いて取り出すことができる。
【0047】
トナーカートリッジ200が取り出される際、図6に示す規制解放レバー225の突片227が回転ラック22の翼板123の切欠き127から離れるので、規制解放レバー225は、ばね229の付勢力により図6において反時計回り方向に回動する。この結果、リンクレバー234およびリンクワイヤ235を介して第1ワイヤレバー231と第2ワイヤレバー233が図6において時計回り方向に回動して、保護カバー205が被覆位置に移動する。これにより、現像ローラ26が保護されるので、現像ローラ26に保持されたトナーで作業者の手や衣服が汚れることはない。また、規制解放レバー225の図6において反時計回り方向の回動に伴い、規制解放ピン228が位置決め部202の規制リブ219に係合するので、位置決め部202の保持部203の回りの回動が規制される。これにより、取出し後のトナーカートリッジ200はユニット部201と位置決め部202が相対的に固定された状態になり、ガタ付きがない。
【0048】
次に、トナーが補充され若しくは修理されたトナーカートリッジ200、または新規のトナーカートリッジ200を装着するには、カバー110を開き、図示しないハンドルを回して回転ラック22の空の収納部を開口部101に位置させる。続いて、図2に示すように、トナーカートリッジ200の位置決め部202側を手前にしてユニット部201の先端を開口部101に挿入する。このとき、ユニット部201は、そのガイド面207とガイド突起208が回転ラック22の第1ガイド片128と第2ガイド片129にそれぞれガイドされるので、円滑かつ確実に回転ラック22に収容される。ここで、トナーカートリッジ200が半挿入状態であっても、図2に示すようにカバー110を閉じることにより、カバー110の突部111がトナーカートリッジ200の位置決め部202の外面を押圧するので、トナーカートリッジ200は回転ラック22に挿入される(図11(A),(B)参照)。
【0049】
このようにしてトナーカートリッジ200が挿入された状態では、図12に示すように、第1位置決め状態(本発明の第2所定位置に相当する。)にある。この第1位置決め状態では、トナーカートリッジ200は、そのユニット部201の軸穴214に回転ラック22の回動軸部124が僅かに係合し、その位置決め部202の第1位置決め凸部215および第2位置決め凸部216が回転ラック22の第1位置決め凹部125と第2位置決め凹部126に僅かに係合している。また、回転ラック22の位置決めレバー130は、未だ、トナーカートリッジ200の係止部210と係止していない。なお、前述したように、位置決め部202の保持部203の回りの回動が規制されてユニット部201と位置決め部202が相対的に固定された状態になっているので、トナーカートリッジ200の位置決め部202の第1位置決め凸部215および第2位置決め凸部216は、回転ラック22の第1位置決め凹部125と第2位置決め凹部126に、ずれることなく確実に侵入する。
【0050】
トナーカートリッジ200が前記第1位置決め状態に挿入された時点では、図6に示す規制解放レバー225の突片227が回転ラック22の翼板123の切欠き127の斜面に当接して押圧されるので、規制解放レバー225は、ばね229の付勢力に抗して回動する。この結果、リンクレバー234およびリンクワイヤ235を介して第1ワイヤレバー231と第2ワイヤレバー233が回動して、保護カバー205が開放位置に移動する。これにより、図6に示すように、現像ローラ26が露出する。
【0051】
また、規制解放レバー225の回動に伴い、規制解放ピン228が位置決め部202の規制リブ219から離脱するので、位置決め部202の保持部203の回りの回動が解放される。これにより、第1位置決め状態に挿入されたトナーカートリッジ200は、ユニット部201が位置決め部202の保持孔217と、回転ラック22の回動軸部124とを支点として回動可能となる。このときユニット部201の回動範囲は、ユニット部201の回動範囲規制突起212が位置決め部202の回動範囲規制リブ218に当接して、±3°程度に規制される。
【0052】
前記第1位置決め状態から、図示しないハンドルにより回転ラック22を矢印方向に回転させると、トナーカートリッジ200の位置決め部202の第1段部220と第2段部221が順次、前壁14のリブ104と105に押圧される結果、トナーカートリッジ200はさらに回転ラック22の軸方向に押し込まれ(図11(C),(D)参照)、第2位置決め状態(本発明の第1所定位置に相当する。)となる。この第2位置決め状態では、回転ラック22の位置決めレバー130は、未だ、トナーカートリッジ200の係止部210と係止していない。
【0053】
第2位置決め状態からさらに、回転ラック22を矢印方向に回転させると、トナーカートリッジ200の位置決め部202の第2段部221(第3段部222でもよい)が前壁14のレバー106に押圧される結果、トナーカートリッジ200はさらに回転ラック22の軸方向に押し込まれ(図11(E)参照)、最終位置決め状態(本発明の第3所定位置に相当する。)となる。この最終位置決め状態では、図12を経て図13(B)に示すように、トナーカートリッジ200は、そのユニット部201の軸穴214に回転ラック22の回動軸部124が完全に係合し、その位置決め部202の第1位置決め凸部215および第2位置決め凸部216が回転ラック22の第1位置決め凹部125と第2位置決め凹部126に完全に係合している。回転ラック22の位置決めレバー130は、トナーカートリッジ200の係止部210と係止して抜け止めされる。
【0054】
この最終位置決め状態では、トナーカートリッジ200の位置決め部202は前壁14のリブ104と105から離れるので、回転ラック22の回転を妨げることはない。また、最終位置決め状態では、回転ラック22の位置決めレバー130、第1押圧レバー131、および第2押圧レバー132がそれらのばね136,137,138の付勢力により、トナーカートリッジ200のユニット部201の押圧片209を押圧する。この結果、保持部203を中心に回動可能なユニット部201は、図14に示すように、保持部203を中心に矢印で示す回転方向に付勢される。このため、トナーカートリッジ200の現像ローラ26が感光体ドラム32と対向する現像位置に来ると、現像ローラ26のころ206が感光体ドラム32と接触して、ばね136,137,138の付勢力に抗して押し下げられる。これにより、感光体ドラム32ところ206との圧接力が発生し、現像ローラ26と感光体ドラム32の間の隙間が高精度に保たれ、高画質が達成される。
【0055】
以上説明した実施形態では、本発明のプロセスカートリッジとして現像ユニット20のトナーカートリッジ200について説明したが、本発明は、これに限らず、前記実施形態の感光体ユニット30、中間転写ユニット50、定着ユニット60に適用してもよく、さらには、帯電、転写、清掃、定着、露光、除電、その他交換部材のカートリッジにも適用できるものである。
【0056】
前記実施形態では、カラープリンタを例にとって説明したが、本発明は、モノクロ専用プリンタにも適用できる。また、本発明は、プリンタに限らず、複写機、ファクシミリ、これらの複合機、印刷機などの画像形成装置にも適用可能である。さらに、電子写真方式に限らず、直接記録方式や、静電記録方式、インクジェット方式の画像形成装置にも適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】画像形成装置の一実施形態であるカラープリンタの概略構成図。
【図2】本体のカバーを閉じてトナーカートリッジを装着する状態を示す斜視図。
【図3】本体の前壁の内側から見た斜視図。
【図4】回転ラックとトナーカートリッジの斜視図。
【図5】トナーカートリッジの斜視図。
【図6】位置決め部を外した状態のプロセスカートリッジの斜視図。
【図7】トナー回収ボックスの取り付け状態を示す正面図。
【図8】トナー回収ボックスの斜視図。
【図9】プロセスカートリッジと開口部の関係を示す正面図。
【図10】プロセスカートリッジと開口部の関係を示す正面図。
【図11】プロセスカートリッジの装着時の状態を順に示す概略平面図。
【図12】プロセスカートリッジの第1位置決め状態を示す概略側面図。
【図13】(A)はプロセスカートリッジの装着前の状態を示す回転ラックの側面図、(B)はプロセスカートリッジの最終位置決め状態を示す概略側面図。
【図14】プロセスカートリッジの最終位置決め状態を示す概略正面図。
【符号の説明】
【0058】
10 カラープリンタ
200 トナーカートリッジ(プロセスカートリッジ)
201 ユニット部
104,105 リブ(第1押圧部)
106 押圧レバー(第3押圧部)
110 カバー
111 突部(第2押圧部)
125,126 第1,第2位置決め凹部(被係合部)
215,216 第1,第2位置決め凸部(位置決め部)
220,221 第1,第2段部(第1,第2,第3被押圧部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
画像形成プロセスに必要なエレメントを有するユニット部と、
プロセスカートリッジが画像形成装置内を移動するのと連動して画像形成装置に設けた第1押圧部に押圧され、画像形成装置の第1所定位置に位置決めする第1被押圧部とからなるプロセスカートリッジ。
【請求項2】
画像形成装置に設けた被係合部に係合し、前記ユニット部を画像形成装置の所定の装着位置に位置決めする位置決め部をさらに有し、
該位置決め部に前記第1被押圧部を有することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
画像形成装置のカバーの開閉に連動して該カバーに設けた第2押圧部に押圧され、画像形成装置の第2所定位置に位置決めする第2被押圧部をさらに有する請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
プロセスカートリッジが画像形成装置内を第3所定位置に移動した際に画像形成装置に設けた第3押圧部に押圧され、画像形成装置を当該第3所定位置に位置決めする第3被押圧部をさらに有する請求項1から3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記第3押圧手段による押圧方向は、前記第1押圧手段による押圧方向に対して略直交する方向であることを特徴とする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記第1被押圧部と前記第2被押圧部は、同一部分であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記第1被押圧部と前記第2被押圧部は、プロセスカートリッジが画像形成装置に完全に装着されたときは、前記第1押圧部と前記第2押圧部に押圧されないことを特徴とする請求項3から6に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記押圧部による押圧方向はプロセスカートリッジを画像形成装置に取り付ける方向と同じ方向であることを特徴とする請求項1から7に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記請求項1から8のいずれかに記載のプロセスカートリッジと、該プロセスカートリッジのユニット部のエレメントおよびその他の画像形成プロセスに必要なエレメントとを用いて画像を形成する作像手段とからなることを特徴とする画像形成装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
画像形成プロセスに必要なエレメントを有するとともに、第1端面とその反対側の第2端面を有し、第1端面が画像形成装置に回動可能に係合するユニット部(201)と、
前記ユニット部(201)の第2端面を回動可能に保持する保持部(203)を有するとともに、画像形成装置に設けた被係合部(125,126)に係合する係合部(215,216)を有し、前記ユニット部(201)を画像形成装置の所定の装着位置に位置決めする位置決め部(202)と、
からなることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記位置決め部(202)の係合部(215,216)は、前記画像形成装置の被係合部(125,126)の凹部に係合する凸部からなることを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記位置決め部(202)の係合部(215,216)は、前記保持部(203)の回りに2つ配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記ユニット部(201)の前記位置決め部(202)に対する変位を規制する規制部材(212,218;228,219)をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記規制部材(212,218;228,219)は、前記ユニット部(201)に設けた突起(212,228)と、前記位置決め部(202)に設けた前記突起(212,228)が係合するリブ(218、219)とからなることを特徴とする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項1】
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
画像形成プロセスに必要なエレメントを有するユニット部と、
プロセスカートリッジが画像形成装置内を移動するのと連動して画像形成装置に設けた第1押圧部に押圧され、画像形成装置の第1所定位置に位置決めする第1被押圧部とからなるプロセスカートリッジ。
【請求項2】
画像形成装置に設けた被係合部に係合し、前記ユニット部を画像形成装置の所定の装着位置に位置決めする位置決め部をさらに有し、
該位置決め部に前記第1被押圧部を有することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
画像形成装置のカバーの開閉に連動して該カバーに設けた第2押圧部に押圧され、画像形成装置の第2所定位置に位置決めする第2被押圧部をさらに有する請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
プロセスカートリッジが画像形成装置内を第3所定位置に移動した際に画像形成装置に設けた第3押圧部に押圧され、画像形成装置を当該第3所定位置に位置決めする第3被押圧部をさらに有する請求項1から3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記第3押圧手段による押圧方向は、前記第1押圧手段による押圧方向に対して略直交する方向であることを特徴とする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記第1被押圧部と前記第2被押圧部は、同一部分であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記第1被押圧部と前記第2被押圧部は、プロセスカートリッジが画像形成装置に完全に装着されたときは、前記第1押圧部と前記第2押圧部に押圧されないことを特徴とする請求項3から6に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記押圧部による押圧方向はプロセスカートリッジを画像形成装置に取り付ける方向と同じ方向であることを特徴とする請求項1から7に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記請求項1から8のいずれかに記載のプロセスカートリッジと、該プロセスカートリッジのユニット部のエレメントおよびその他の画像形成プロセスに必要なエレメントとを用いて画像を形成する作像手段とからなることを特徴とする画像形成装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
画像形成プロセスに必要なエレメントを有するとともに、第1端面とその反対側の第2端面を有し、第1端面が画像形成装置に回動可能に係合するユニット部(201)と、
前記ユニット部(201)の第2端面を回動可能に保持する保持部(203)を有するとともに、画像形成装置に設けた被係合部(125,126)に係合する係合部(215,216)を有し、前記ユニット部(201)を画像形成装置の所定の装着位置に位置決めする位置決め部(202)と、
からなることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記位置決め部(202)の係合部(215,216)は、前記画像形成装置の被係合部(125,126)の凹部に係合する凸部からなることを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記位置決め部(202)の係合部(215,216)は、前記保持部(203)の回りに2つ配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記ユニット部(201)の前記位置決め部(202)に対する変位を規制する規制部材(212,218;228,219)をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記規制部材(212,218;228,219)は、前記ユニット部(201)に設けた突起(212,228)と、前記位置決め部(202)に設けた前記突起(212,228)が係合するリブ(218、219)とからなることを特徴とする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−133814(P2006−133814A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−36926(P2006−36926)
【出願日】平成18年2月14日(2006.2.14)
【分割の表示】特願2005−305847(P2005−305847)の分割
【原出願日】平成12年2月23日(2000.2.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月14日(2006.2.14)
【分割の表示】特願2005−305847(P2005−305847)の分割
【原出願日】平成12年2月23日(2000.2.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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