説明

ポンプ設備

【課題】横軸ポンプの始動に要する時間を短縮することで、排水運転を迅速に開始でき、信頼性、安全性を高め、且つ、経済性の良いポンプ設備を提供すること。
【解決手段】横軸ポンプ10を有するポンプ設備1であって、横軸ポンプ10を始動する際に該横軸ポンプ10のケーシング11内を水で満たす満水操作を行う真空ポンプ20を備えるとともに、横軸ポンプ10のケーシング内の水位を検知する水位検知器13を設け、真空ポンプ20で横軸ポンプの満水操作を行う際、水位検知器13にて横軸ポンプのケーシング内の水位が満水前の所定水位に達したことを検知したら、横軸ポンプを運転する制御手段を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川の排水を行う排水機場などに設置するための複数台の横軸ポンプを備えたポンプ設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されているような横軸ポンプを備えたポンプ設備がある。この種のポンプ設備には、横軸ポンプの始動の際に該横軸ポンプのケーシング内を水で満たす満水操作を行うための水封式真空ポンプが設けられている。そして、このようなポンプ設備では、複数台の横軸ポンプを備えている場合、経済性などの観点より、水封式真空ポンプは、全台の横軸ポンプに対して2台(うち1台は予備機)を設置した構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−311194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなポンプ設備では、複数台の横軸ポンプを起動するには、1台の真空ポンプで横軸ポンプを1台ずつ順に満水にしていた。そのため、横軸ポンプの容量が大きい(大口径)場合や横軸ポンプの台数が多い場合などは、すべての横軸ポンプの始動に長い時間が必要であった。そうすると、内水位の上昇に合わせて適切なタイミングで横軸ポンプを始動できず、最悪の場合、河川の氾濫などの浸水被害をもたらす可能性があった。
【0005】
横軸ポンプ1台あたりの満水に要する時間は、通常5分程度であり、横軸ポンプの台数が多い場合、例えば6台のポンプが設置されている場合は、全台の横軸ポンプが排水運転を開始するには、横軸ポンプの補機設備の動作開始に要する時間も合わせると、30分以上かかることになる。近年多発している集中豪雨などによる浸水被害を未然に防止するには、この横軸ポンプの始動に要する時間をできるだけ短縮することが必要である。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、横軸ポンプの始動に要する時間を短縮することで、排水運転を迅速に開始でき、信頼性、安全性を高め、且つ、経済性の良いポンプ設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明は、横軸ポンプを有するポンプ設備であって、横軸ポンプを始動する際に該横軸ポンプのケーシング内を水で満たす満水操作を行う真空ポンプを備えるとともに、横軸ポンプのケーシング内の水位を検知する水位検知器を設け、真空ポンプで横軸ポンプの満水操作を行う際、水位検知器にて横軸ポンプのケーシング内の水位が満水前の所定水位に達したことを検知したら、横軸ポンプを運転する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
従来は、真空ポンプだけで横軸ポンプの満水操作を行い、満水操作を行っている間に横軸ポンプを起動することはなかった。これに対して、本発明のポンプ設備では、真空ポンプにて満水操作を行う際、ケーシング内の水位が所定水位に達したら横軸ポンプを起動し、該横軸ポンプの回転による吐出側への排気作用を併用して満水操作を行うようにした。これにより、真空ポンプのみによる満水操作と比べ、満水操作に要する時間を短縮でき、横軸ポンプの運転(定格排水量による運転)を迅速に開始できる。したがって、排水遅れによる浸水被害を防止できるようになり、信頼性の高いポンプ設備となる。なお、横軸ポンプは、ケーシング内に水がない状態(空状態)で起動すると、インペラとライナが焼き付きを起こす場合があるが、本発明のポンプ設備では、ケーシング内の水が所定水位に達していることを水位検知器で確認した上で横軸ポンプを起動するので、焼き付きが生じるおそれがなく、横軸ポンプを安全に運転することが可能となる。なお、ポンプの始動は吐出弁全閉始動でも良く全開又は中間開の始動でもかまわない。
【0009】
また、上記ポンプ設備において、水位検知器として、横軸ポンプの落水を検知する落水検知器を用いることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、従来から横軸ポンプに設置されている落水検知器を横軸ポンプの起動水位を検知するための水位検知器として用いるので、ポンプ設備の部品点数を増やさずに済み、ポンプ設備を安価に構成することができる。なお、ケーシング内水位の検知は、ケーシング又は吸吐出管に設けた圧力検知器により検出してもかまわない。
【0011】
また、上記ポンプ設備において、横軸ポンプを有するポンプ設備であって、前記横軸ポンプを始動する際に該横軸ポンプのケーシング内を水で満たす満水操作を水封式真空ポンプで行うポンプ設備において、真空ポンプ内の内水を排水するドレン配管及び該ドレン配管に設置したドレン弁を備え、水封式真空ポンプの始動前にドレン弁を開放し、水封式真空ポンプ内の排水を行い、真空ポンプを始動させることを特徴とする。
【0012】
ナッシュ型真空ポンプ等の水封式真空ポンプは、内部に水が存在する状態では始動トルクが大きく、場合によっては電動機での始動トルク以上となり、始動できないこともある。水封式真空ポンプは、内水量を減らすと始動トルクが減少する特性を有しているので、始動時のみ内水量を減らし、電動機による始動が完了したら内水量を定常量に戻すようにすれば、電動機の定格容量を上げることなく、水封式真空ポンプの確実な始動が可能となる。また、これによれば、電動機の始動に要する電流を抑えるスターデルタ始動なども無理なく採用できるので、始動装置の簡素化及び低廉化を図ることもできる。これらにより、経済性に優れたポンプ設備を構築することが可能となる。
【0013】
また、上記ポンプ設備において、ドレン配管を水封式真空ポンプの任意の始動時下限水位位置まで立ち上げるとよい。
【0014】
このような構成とすることにより、水封式真空ポンプの始動時における内水位を任意の水位に設定することができ、下限水位未満(いわゆる空状態)で真空ポンプが動作することを確実に防止できる。これにより、水封式真空ポンプの摺動部などの焼き付きによる故障を効果的に防止でき、信頼性の高いポンプ設備を構築できる。
【0015】
また、上記ポンプ設備において、水封式真空ポンプを駆動する電動機と、該電動機に駆動電力を供給するインバータ装置とを備え、水封式真空ポンプの運転時にインバータ装置から電動機に供給する駆動電力周波数をその電流値が該電動機の定格電流値となるように定格(商用電源周波数)周波数以上に制御することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、水封式真空ポンプを駆動する電動機の能力を最大限に利用することが可能となる。これにより、水封式真空ポンプの吸気性能を最大限とすることができ、横軸ポンプの満水操作に要する時間をさらに短縮できる。
【0017】
また、上記ポンプ設備において、横軸ポンプのケーシング内の圧力を測定する圧力測定器と、インバータ装置から出力される駆動電力周波数を設定する周波数設定器とを設け、周波数設定器は圧力測定器により測定された圧力に基づいて、駆動電力周波数をその電流値が電動機の定格電流値になるように設定することを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、電動機の回転数をその電流値が該電動機の定格電流値とする制御を簡単かつ確実に行うことができ、水封式真空ポンプを駆動する電動機の能力を最大限に利用することが容易に可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明のポンプ設備によれば、横軸ポンプの始動に要する時間を短縮することで排水運転を迅速に開始でき、ポンプ設備の信頼性、安全性、経済性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるポンプ設備の構成例を示すフロー図である。
【図2】横軸ポンプの構成例を示す概略図である。
【図3】ポンプ設備による横軸ポンプの動作手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態にかかるポンプ設備が備える横軸ポンプの構成例を示す概略図である。
【図5】第2実施形態のポンプ設備における横軸ポンプの始動手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3実施形態にかかるポンプ設備が備える横軸ポンプの構成例を示す概略図である。
【図7】第3実施形態のポンプ設備における真空ポンプの始動手順を示すフローチャートである。
【図8】水封式真空ポンプの始動トルク特性の一例を示すグラフである。
【図9】真空ポンプのケーシング及び該ケーシングに接続されたドレン配管の構成例示す概略図である。
【図10】本発明の第4実施形態にかかるポンプ設備が備える横軸ポンプの構成例を示す概略図である。
【図11】周波数設定器内の設定データの一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態にかかるポンプ設備の構成例を示すフロー図である。同図に示すポンプ設備1は、複数台(図では4台)の横軸ポンプ(主ポンプ)10を備えている。また、横軸ポンプ10を始動する際に該横軸ポンプ10のケーシング内を水で満たす満水操作を行うための水封式真空ポンプ(以下、単に「真空ポンプ」と称す。)20を複数台(図では2台)備えている。以下では、図1に示す互いに同一構成の4台の横軸ポンプ10をそれぞれ、第1横軸ポンプ10−1、第2横軸ポンプ10−2、第3横軸ポンプ10−3、第4横軸ポンプ10−4とし、互いに同一構成の2台の真空ポンプ20をそれぞれ、第1真空ポンプ20−1、第2真空ポンプ20−2とする。
【0022】
図2は、横軸ポンプ10の構成例を示す概略図である。横軸ポンプ10は、吸込水槽2に開口する吸込口10bと吐出水槽3に開口する吐出口10cとを備えるとともに、吸込口10bと吐出口10cの間においてその流路が横方向(水平方向)に配置されてなるケーシング11を備えている。そして、ケーシング11内には、軸方向が横方向に配置されたポンプ軸10aと、該ポンプ軸10aに取り付けたインペラ(羽根車)(図示せず)とが設置されている。また、横軸ポンプ10を駆動するための駆動機4と、駆動機4の駆動軸4aに連結された減速機5とを備えている。減速機5には、横軸ポンプ10のポンプ軸10aが連結されている。駆動機4には、電動機やディーゼルエンジンなどが用いられる。駆動機4を駆動することによって、減速機5を介してポンプ軸10aが回転し、横軸ポンプ10によって吸込水槽2内の水が揚水されて、吐出水槽3に吐出されるようになっている。
【0023】
横軸ポンプ10のケーシング11には、吸気ライン(吸気配管)30が接続されている。吸気ライン30には、ケーシング11内の満水を検知するための満水検知器12と、吸気ライン30を開閉するための吸気弁(電動弁又は電磁弁)31とが設置されている。図1に示すように、ここでは、第1〜第4横軸ポンプ10−1〜10−4に対応する吸気ライン30−1〜30−4が設けられており、吸気ライン30−1〜30−4にはそれぞれ、満水検知器12−1〜12−4、及び吸気弁31−1〜31−4が設置されている。各吸気ライン30−1〜30−4は、吸気弁31−1〜31−4の下流側で互いに合流している。合流した吸気ライン30は、後述する吸気管33−1,33−2を介して第1真空ポンプ20−1及び第2真空ポンプ20−2の吸込側に連通している。
【0024】
第1、第2真空ポンプ20−1,20−2にはそれぞれ、該第1、第2真空ポンプ20−1,20−2を駆動する電動機21−1,21−2が設置されている。また、第1、第2真空ポンプ20−1,20−2の吸気側にはそれぞれ補給水を給水する給水管22−1,22−2が接続され、排気側には給水された水を排出する排水管23−1,23−2が接続されている。給水管22−1,22−2の吸込端には、給水ポンプ24−1,24−2が取り付けられている。給水ポンプ24−1,24−2は、補水槽25内の補給水に浸漬して設置されている。また、給水管22−1,22−2における第1、第2真空ポンプ20−1,20−2の直前位置には、給水弁(電動弁又は電磁弁)28−1,28−2が設置されている。一方、排水管23−1,23−2は、気液分離槽(セパレータ)26に接続されており、気液分離槽26の下流側には、ドレン管27が接続されている。ドレン管27は、その下流端(吐出口)が補水槽25に開口している。これにより、給水ポンプ24−1、24−2にて補水槽25から供給される水は、第1、第2真空ポンプ20−1,20−2にそれぞれ導入され、第1、第2真空ポンプ20−1,20−2から排出された排気を含む水は、気液分離槽26で気体から分離され、補水槽25に戻される。
【0025】
吸気ライン30には、該吸気ライン30を複数の系統に分ける切換弁(電動弁又は電磁弁)32が設置されている。本実施形態では、切換弁32を閉じることにより、吸気ライン30は、第1横軸ポンプ10−1及び第2横軸ポンプ10−2が属するA系統と、第3横軸ポンプ10−3及び第4横軸ポンプ10−4が属するB系統との2系統に分けられるようになっている。そして、A系統には、第1真空ポンプ20−1の吸気側に連通する吸気管33−1が接続され、B系統には、第2真空ポンプ20−2の吸気側に連通する吸気管33−2が接続されている。
【0026】
また、このポンプ設備1には、図示は省略するが、第1、第2真空ポンプ20−1,20−2の運転・停止、及び吸気弁31、切換弁32、給水弁28などの各弁の開閉を制御するための制御盤が設置されている。制御盤には、満水検知器12の検知信号等も入力されるようになっている。
【0027】
図3は、ポンプ設備1において横軸ポンプ10を起動する際の動作手順を示すフローチャートである。同図に示すように、第1、第2真空ポンプ20−1,20−2の動作モードは、制御盤による操作で、ノーマルモード、単機緊急モード、並列緊急モードの3モードに切り換えられるようになっている。
【0028】
ノーマルモードは、従来と同様、1台の真空ポンプ20だけを用いて横軸ポンプ10の満水操作を1台ずつ順に行う運転モードである。このノーマルモードでは、まず、4台の横軸ポンプ10のうちいずれか(ここでは第1横軸ポンプ10−1を例に説明する。)の運転指令を出す(ステップST1−1)。その後、切換弁32を開く(ステップST1−2)。そして、第1横軸ポンプ10−1に対応する吸気弁(第1吸気弁)31−1を開く(ステップST1−3)。この際、他の横軸ポンプ10−2〜10−4に対応する吸気弁31−2〜31−4は閉じておく。続いて、いずれかの真空ポンプ20(ここでは、第1真空ポンプ20−1を例に説明する。)に接続されている給水ポンプ(第1給水ポンプ)24−1の運転を開始する(ステップST1−4)。これにより、給水ポンプ24−1にて補水槽25の水が第1真空ポンプ20−1に供給され、第1真空ポンプ20−1を運転する。第1真空ポンプ20−1が運転することで、吸気ライン30を介して第1横軸ポンプ10−1のケーシング11内の空気が吸引されて、該ケーシング11内に吸込水槽2の水が導入される。満水検知器12−1にてケーシング11内の満水が検知されると、制御盤は、吸気弁を閉じ、第1真空ポンプ20−1の運転を停止して、満水操作を終了する。これにより、第1横軸ポンプ10−1のケーシング11内に水が満たされた状態になる。その後、第1横軸ポンプ10−1を始動させて排水運転を開始する。
【0029】
単機緊急モードは、2台の真空ポンプ20を同時に運転して1台の横軸ポンプ10の満水操作を行う運転モードである。この単機緊急モードでは、まず、4台の横軸ポンプ10のうちいずれか(ここでは第1横軸ポンプ10−1を例に説明する。)の運転指令を出す(ステップST2−1)。その後、切換弁32を開く(ステップST2−2)。そして、第1横軸ポンプ10−1に対応する吸気弁31−1を開く(ステップST2−3)。この際、他の横軸ポンプ10−2〜10−4に対応する吸気弁31−2〜31−4は閉じておく。続いて、第1真空ポンプ20−1と第2真空ポンプ20−2に接続されている給水ポンプ24−1と給水ポンプ24−2の両方の運転を開始する(ステップST2−4)。これにより、各給水ポンプ24−1,24−2にて補水槽25の水が第1真空ポンプ20−1と第2真空ポンプ20−2に給水され、第1真空ポンプ20−1と第2真空ポンプ20−2を同時に運転する。第1真空ポンプ20−1と第2真空ポンプ20−2が運転されることで、吸気ライン30を介して第1横軸ポンプ10−1のケーシング11内の空気が吸引されて、該ケーシング11内に吸込水槽2の水が導入される。満水検知器12にてケーシング11内の満水が検知されたら、制御盤は、吸気弁を閉じ第1、第2真空ポンプ20−1,20−2の運転を停止して、満水操作を終了する。これにより、第1横軸ポンプ10−1のケーシング11内に水が満たされた状態になる。その後、第1横軸ポンプ10−1を始動させて排水運転を開始する。
【0030】
この単機緊急モードによれば、1台の横軸ポンプ10の満水操作を行う際、真空ポンプ20を2台同時に運転することで、横軸ポンプ10の始動時間を短縮することができる。これにより、横軸ポンプ10による排水運転を迅速に開始でき、排水遅れによる浸水被害を防止できるので、信頼性の高いポンプ設備を構築できる。特に、横軸ポンプ10の容量が大きい場合(大口径の場合)には、横軸ポンプ10の始動時間を短縮する効果が大きくなる。なお、この単機緊急モードでは、1台の横軸ポンプ10の満水操作を2台の真空ポンプ20で行っているが、これ以外にも、2台以上の横軸ポンプ10の満水操作を同時に行う場合において、真空ポンプ20を2台以上同時に運転することも可能である。
【0031】
並列緊急モードは、横軸ポンプ10の始動時に、先発運転号機の満水操作と並行して次運転号機の満水操作を行うことで、複数台の横軸ポンプ10の満水操作を同時に行う運転モードである。この並列緊急モードでは、まず、A系統に属するいずれかの横軸ポンプ10(ここでは第1横軸ポンプ10−1を例に説明する。)の運転指令を出す(ステップST3−1)。その後、切換弁32を閉じる(ステップST3−2)。そして、第1横軸ポンプ10−1に対応する吸気弁31−1を開く(ステップST3−3)。この際、A系統の他の横軸ポンプ10−2に対応する吸気弁31−2は閉じておく。続いて、A系統に対応している第1真空ポンプ20−1の給水ポンプ24−1の運転を開始する(ステップST3−4)。これにより、給水ポンプ24−1にて補水槽25の水が第1真空ポンプ20−1に供給され、第1真空ポンプ20−1を運転する。第1真空ポンプ20−1が運転されることで、吸気ライン30のA系統を介して第1横軸ポンプ10−1のケーシング11内の空気が吸引され、該ケーシング11内に吸込水槽2の水が導入される。満水検知器12−1にてケーシング11内の満水が検知されたら、吸気弁を閉じ第1真空ポンプ20−1の運転を停止して満水操作を終了する。これにより、第1横軸ポンプ10−1のケーシング11内に水が満たされた状態になる。その後、第1横軸ポンプ10−1を始動させて排水運転を開始する。
【0032】
そして、上記のA系統に属する第1横軸ポンプ10−1の満水操作を行っている間、並行してB系統に属するいずれかの横軸ポンプ10(ここでは第3横軸ポンプ10−3を例に説明する。)の満水操作を行う。以下、その手順を説明する。まず、先のステップST3−1で第1横軸ポンプ10−1の運転指令を出したら、その後、第3横軸ポンプ10−3の運転準備指令を出す(ステップST3−6)。そして、第3横軸ポンプ10−3に対応する吸気弁31−3を開く(ステップST3−7)。この際、B系統の他の第4横軸ポンプ10−4に対応する吸気弁31−4は閉じておく。続いて、B系統に対応する第2真空ポンプ20−2の給水ポンプ24−2の運転を開始する(ステップST3−8)。これにより、給水ポンプ24−2にて補水槽25の水が第2真空ポンプ20−2に供給され、第2真空ポンプ20−2を運転する。第2真空ポンプ20−2が運転されることで、吸気ライン30のA系統を介して第3横軸ポンプ10−3のケーシング11内の空気が吸引されて、該ケーシング11内に吸込水槽2の水が導入される。満水検知器12−3にてケーシング11内の満水が検知されたら、制御盤は、吸気弁を閉じ第2真空ポンプ20−2の運転を停止して、満水操作を終了する。これにより、第3横軸ポンプ10−3のケーシング11内に水が満たされた状態になる。その後、第3横軸ポンプ10−3を始動させて排水運転を開始する。
【0033】
この並列緊急モードによれば、複数台の横軸ポンプ10の満水操作を行う際、切換弁32にて吸気ライン30を複数の系統に分け、各系統に属する横軸ポンプ10を1台ずつ並行して満水にすることができる。これにより、一の横軸ポンプ10の満水操作の完了を待たずに、次の横軸ポンプ10の満水操作を開始することができる。したがって、集中豪雨などによる河川の急な水位上昇が起こった場合でも、複数台の横軸ポンプ10を迅速に始動することができ、河川の氾濫などによる浸水被害を未然に防止できる。
【0034】
水封式の真空ポンプ20は、その構造上、運転時の騒音が大きい。そのため、突発的な豪雨などによる河川水位の急上昇のおそれがない場合は、近隣環境への配慮等により、1台の真空ポンプ20によって横軸ポンプ10を1台ずつ順に始動するノーマルモードにて運転を行う。そして、操作盤に上記二種類の緊急運転モードを設けておき、真空ポンプ20の2台同時運転は、操作員の判断による緊急処置として行うようにする。こうすることで、天候などの諸条件の変化に対して迅速な対応が可能となり、安定した排水運転を行うことができ、環境への配慮、排水の信頼性に優れたポンプ設備を構築できる。
【0035】
また、本実施形態のポンプ設備1が備える水封式の真空ポンプ20を運転するには、補給水が必要である。特に、水封式の真空ポンプ20を2台同時に運転すると、相応量の補給水が必要となり、補水槽25の容量不足が生じ易くなる。これに対応するためには、補水槽25を大きくして高い位置に設置する(流量が多くなるので配管損失に勝つための高低差を確保する必要がある)、あるいは、補給水が流通する配管の径を大きくする、などの対策が考えられるが、これらの対策を行うと設備が大掛かりになるため、経済性に問題が生じる。
【0036】
この点、本実施形態のポンプ設備1では、通常は補水槽25への揚水用ポンプとして用いられる給水ポンプ24を直接真空ポンプ20に接続したことで、当該給水ポンプ24によって、真空ポンプ20の運転時に必要な補給水の水量及び水圧を確実に確保できるようにしている。さらに、給水ポンプ24にて井戸等の水源から直接給水するように構成すれば、補水槽25を省略することも可能となる。したがって、信頼性、経済性に優れたポンプ設備を構築できる。
【0037】
また、補給水は、真空ポンプ20の運転に伴い、排気とともに真空ポンプ20の外部に放出される。その際、もし、放出された補給水を従来と同様に横軸ポンプ10の吸込水槽2あるいは図示しない側溝などに排出すると、排出した量と同量の水を新たに補充する必要が生じる。この場合、真空ポンプ20の容量が大きいと、補充する水量が多くなり、補充水の確保が難しくなる。また、本実施形態にかかるポンプ設備1の場合、複数台の真空ポンプ20を同時に運転する場合があるため、仮に上記従来の方法を用いるとすれば、補充する水量がさらに多くなってしまう。
【0038】
この点、本実施形態のポンプ設備1では、真空ポンプ20の排気側(補給水吐出側)に気液分離槽26を設け、該気液分離槽26により気体が除去された液分を補水槽25に戻すようにし、補給水の循環系を構成している。このように構成したことで、補給水の循環系に補充すべき水量が極めて少量で済むか、あるいは補充する水が不要となるので、ポンプ設備1の運転の簡素化を図ることができ、ポンプ設備1の経済性、信頼性を向上させることができる。
【0039】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態にかかるポンプ設備について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項については、第1実施形態と同じである。これらの点は他の実施形態についても同様とする。
【0040】
図4は、本発明の第2実施形態にかかるポンプ設備1−2が備える横軸ポンプ10の構成例を示す概略図である。本実施形態では、横軸ポンプ10の落水を検知するための落水検知器13を備えている。そして、この落水検知器13を用いて、横軸ポンプ10の満水操作を行う際のケーシング11内水位を検知するようにしている。
【0041】
図5は、本実施形態のポンプ設備1−2における横軸ポンプ10の始動手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、まず、4台の横軸ポンプ10のうちいずれか(ここでは第1横軸ポンプ10−1を例に説明する。)の運転指令を出す(ステップST11)。その後、第1横軸ポンプ10−1に対応する吸気弁31−1を開く(ステップST12)。この際、他の横軸ポンプ10−2〜10−4に対応する吸気弁31−2〜31−4は閉じておく。続いて、いずれかの真空ポンプ20(ここでは、第1真空ポンプ20−1を例に説明する。)に接続されている給水ポンプ24−1の運転を開始する。これにより、給水ポンプ24−1にて補水槽25の水が第1真空ポンプ20−1に供給され、第1真空ポンプ20−1を運転する(ステップST13)。第1真空ポンプ20−1を運転することで、吸気ライン30を介して第1横軸ポンプ10−1のケーシング11内の空気が吸引されて、該ケーシング11内に吸込水槽2の水が導入される。その後、ケーシング11内の水が所定水位に達した否かを判断し(ステップST14)、所定水位に達した場合第1横軸ポンプ10−1の駆動機4を起動させて、第1横軸ポンプ10−1の運転を開始する(ステップST15)。なお、ここでは、落水検知器13によって落水を検知しないことをもって(落水不検知)、ケーシング11内の水が所定水位に達していると判断する。その後、さらに吸込水槽2の水が導入され、満水検知器12にて満水検知か否かを判断し(ステップST16)、満水検知の場合、吸気弁31−1を閉じる(ステップST17)。そして、第1真空ポンプ20−1を停止して(ステップST18)、満水操作を終了する。
【0042】
従来は、真空ポンプによる真空引きのみで横軸ポンプの満水操作を行い、満水操作を行っている間に横軸ポンプを起動することはなかった。これに対して、本実施形態のポンプ設備1−2では、真空ポンプ20にて横軸ポンプ10の満水操作を行う際、落水検知器13にてケーシング11内の水位が所定水位に達したことを検知したら横軸ポンプ10を起動し、該横軸ポンプ10の回転による吐出側への排気動作を併用して満水操作を行うようにした。これにより、真空ポンプ20のみによる満水操作と比べ、満水に要する時間を短縮でき、横軸ポンプ10の運転(定格排水量による運転)を迅速に開始できる。したがって、排水遅れによる浸水被害を効果的に防止できるようになり、信頼性、安全性の高いポンプ設備となる。
【0043】
なお、横軸ポンプ10は、ケーシング11内に水がない状態(空状態)で起動すると、ケーシング11内でインペラとライナが焼き付きを起こす場合があるが、本実施形態のポンプ設備1−2では、ケーシング11内の水が所定水位に達していることを落水検知器13にて確認した上で横軸ポンプ10を起動するので、このような焼き付きが生じるおそれがなく、横軸ポンプ10を安全に運転することが可能となる。
【0044】
また、本実施形態のポンプ設備1−2では、横軸ポンプ10の起動水位を検知するための水位検知器として、横軸ポンプ10の落水を検知する落水検知器13を用いている。このように、従来から横軸ポンプ10に設置されている落水検知器13を水位検知器として用いたことで、ポンプ設備1−2の部品点数を増やさずに済み、ポンプ設備1−2を安価に構成することができる。
【0045】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態にかかるポンプ設備について説明する。図6は、本発明の第3実施形態にかかるポンプ設備1−3が備える横軸ポンプ10の構成例を示す概略図である。本実施形態では、真空ポンプ20に、該真空ポンプ20のケーシング29内を排水するためのドレン配管41及び電動弁又は電磁弁からなるレン弁42を取り付けている。
【0046】
図7は、真空ポンプ20の始動トルク特性の一例を示すグラフである。同図に示すように、真空ポンプ20のケーシング29内に水が溜まっている場合、即ち、ケーシング29内水が有る状態では、真空ポンプ20の始動トルクが大きくなる。この場合、同図における一点鎖線で示す部分のように、始動トルクが電動機21の始動トルク以上となる範囲では、真空ポンプ20を始動できなくなる。この問題に対処するため、本実施形態のポンプ設備1−3では、真空ポンプ20の始動時にドレン弁42を開くことでケーシング29内水を一時的に排水してケーシング29内水量を減らす。そして、電動機21による始動が完了したら、ケーシング29内水量を定常量に戻すようにする。こうすることで、真空ポンプ20の始動トルクを減少させることができる。
【0047】
図8は、本実施形態のポンプ設備1−3における真空ポンプ20の始動手順を説明するためのフローチャートである。まず、制御盤は、真空ポンプ20の運転指令を出す(ステップST21)。その後、真空ポンプ20のドレン弁42を開き、真空ポンプ20内に溜まっている水を排水する(ステップST22)。所定のタイマー時間(T)が経過する間、真空ポンプ20内に溜まっている水の排水を続ける(ステップST23)。タイマー時間(T)が経過したら排水を終了し、真空ポンプ20を始動する(ステップST24)。さらにその後、所定のタイマー時間(T)の経過を待ち(ステップST25)、給水管22に設置した給水弁28を開く(ステップST26)。さらに所定のタイマー時間(T)の経過を待ち(ステップST27)、ドレン弁42を閉じる(ステップST28)。
【0048】
上記の手順で真空ポンプ20を起動すれば、電動機21の定格容量を大きくすることなく、真空ポンプ20の確実な始動が可能となる。また、電動機21の始動に要する電流を抑えるスターデルタ始動なども無理なく採用できるので、始動装置の簡素化及び低廉化を図ることもできる。これらにより、経済性に優れたポンプ設備を構築することが可能となる。
【0049】
図9は、真空ポンプ20のケーシング29及び該ケーシング29に接続されたドレン配管41の構成例を説明するための概略図である。本実施形態では、ドレン配管41の途中の所定部分41aを真空ポンプ20の始動時の下限水位レベルまで立ち上げている。なお、符号43は、この途中部分41aに設置したエア弁(空気抜き弁)である。こうすることで、真空ポンプ20の始動時におけるケーシング29内水位を下限水位以上に維持することができ、下限水位未満(いわゆる空状態)で真空ポンプ20が動作することを確実に防止できる。したがって、真空ポンプ20の摺動部などの焼き付きによる故障を効果的に防止でき、信頼性の高いポンプ設備を構築できる。
【0050】
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態にかかるポンプ設備について説明する。図10は、本発明の第4実施形態にかかるポンプ設備1−4が備える横軸ポンプ10の構成例を示す概略図である。本実施形態では、電動機21の回転数を制御するためのインバータ装置40を備えている。さらに、横軸ポンプ10のケーシング11内の圧力を測定する圧力測定器(連成計又は真空計)14と、圧力測定器14によるケーシング11内の圧力の測定値に基づいてインバータ装置40から電動機21に供給される駆動電力の周波数を設定する周波数設定器15とを備えている。図11は、周波数設定器15内の設定データの一例を示すグラフである。同図に示すように、周波数設定器15内には、圧力測定器14にて測定された圧力(ケーシング11内の真空度)に対するインバータ装置40から電動機21に出力された駆動電力の周波数を設定するデータが格納されている。
【0051】
このポンプ設備1−4では、圧力測定器14によるケーシング11内の測定圧力値(真空度)に基づいて、インバータ装置40から電動機21に出力する駆動電力の周波数を設定している。これにより真空ポンプ20の運転時における電動機21の電流値を該電動機21の定格電流値に維持するように回転数が制御され、真空ポンプ20を駆動する電動機21の能力を最大限に利用することが可能となる。したがって、真空ポンプ20の吸気能力を最大限にすることができ、横軸ポンプ10の満水に要する時間をさらに短縮することができる。
【0052】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記各実施形態では、ポンプ設備が備える横軸ポンプ10の台数を4台としたが、ポンプ設備が備える横軸ポンプ10の台数は、これ以外の台数であってもよい。真空ポンプ20の台数も2台としたが、3台以上を備えるようにすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、横軸ポンプを始動する際に該横軸ポンプのケーシング内を水で満たす満水操作を行う真空ポンプを備えるとともに、横軸ポンプのケーシング内の水位を検知する水位検知器を設け、真空ポンプで横軸ポンプの満水操作を行う際、水位検知器にて横軸ポンプのケーシング内の水位が満水前の所定水位に達したことを検知したら、横軸ポンプを運転する制御手段を設けてポンプ設備を構成することにより、真空ポンプにて満水操作を行う際、ケーシング内の水位が所定水位に達したら横軸ポンプを起動し、該横軸ポンプの回転による吐出側への排気作用を併用して満水操作を行う。これにより、真空ポンプのみによる満水操作と比べ、満水操作に要する時間を短縮でき、横軸ポンプの運転(定格排水量による運転)を迅速に開始でき、排水遅れによる浸水被害を防止できるようになり、信頼性の高いポンプ設備として利用できる。
【符号の説明】
【0054】
1 ポンプ設備
2 吸込水槽
3 吐出水槽
4 駆動機
5 減速機
10 横軸ポンプ
11 ケーシング
12 満水検知器
13 落水検知器(水位検知器)
14 圧力測定器
15 周波数設定器
20 真空ポンプ
21 電動機
22 給水管
23 排水管
24 給水ポンプ
25 補水槽
26 気液分離槽(セパレータ)
27 ドレン管
28 給水弁
29 ケーシング
30 吸気ライン
31 吸気弁
32 切換弁
33 吸気管
40 インバータ装置
41 ドレン配管
42 ドレン弁
43 エア弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横軸ポンプを有するポンプ設備であって、
前記横軸ポンプを始動する際に該横軸ポンプのケーシング内を水で満たす満水操作を行う真空ポンプを備えるとともに、
前記横軸ポンプのケーシング内の水位を検知する水位検知器を設け、
前記真空ポンプで前記横軸ポンプの満水操作を行う際、前記水位検知器にて前記横軸ポンプのケーシング内の水位が満水前の所定水位に達したことを検知したら、前記横軸ポンプを運転する制御手段を設けたことを特徴とするポンプ設備。
【請求項2】
請求項1に記載のポンプ設備において、
前記水位検知器として、前記横軸ポンプの落水を検知する落水検知器を用いることを特徴とするポンプ設備。
【請求項3】
横軸ポンプを有するポンプ設備であって、前記横軸ポンプを始動する際に該横軸ポンプのケーシング内を水で満たす満水操作を水封式真空ポンプで行うポンプ設備において、
前記水封式真空ポンプ内の内水を排水するドレン配管及び該ドレン配管に設置したドレン弁を備え、
前記水封式真空ポンプの始動前に前記ドレン弁を開放し、前記水封式真空ポンプ内の排水を行うことを特徴とするポンプ設備。
【請求項4】
請求項3に記載のポンプ設備において、
前記ドレン配管を前記水封式真空ポンプの任意の始動時下限水位位置まで立ち上げたことを特徴とするポンプ設備。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポンプ設備において、
前記水封式真空ポンプを駆動する電動機と、該電動機に駆動電力を供給するインバータ装置とを備え、
前記水封式真空ポンプの運転時に前記インバータ装置から前記電動機に供給する駆動電力周波数をその電流値が該電動機の定格電流値となるように定格周波数以上に制御することを特徴とするポンプ設備。
【請求項6】
請求項5に記載のポンプ設備において、
前記横軸ポンプのケーシング内の圧力を測定する圧力測定器と、
前記インバータ装置から出力される前記駆動電力周波数を設定する周波数設定器とを設け、
前記周波数設定器は前記圧力測定器により測定された圧力に基づいて、前記駆動電力周波数をその電流値が前記電動機の定格電流値になるように設定することを特徴とするポンプ設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−127360(P2012−127360A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−82337(P2012−82337)
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【分割の表示】特願2007−324981(P2007−324981)の分割
【原出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【出願人】(506236820)株式会社 荏原由倉ハイドロテック (31)
【Fターム(参考)】