説明

メチレン尿素誘導体

【課題】メチレン尿素誘導体、薬剤としてのメチレン尿素誘導体、raf−キナーゼ阻害剤としてのメチレン尿素誘導体、医薬の製造のためのメチレン尿素誘導体の使用、前記メチレン尿素誘導体を含む医薬組成物を製造する方法、前記方法により得られる医薬組成物および前記医薬組成物を投与することを含む治療方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、式(I)のメチレン尿素誘導体、raf−キナーゼの阻害剤としての式(I)の化合物の使用、医薬組成物の製造のための式(I)の化合物の使用、および患者へ前記医薬組成物を投与することを含む治療方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
A−D−B (I)
(式中、
Dは、二価のメチレン尿素部位、またはこれらの誘導体であり、
Aは、無置換または式:−L−(M−L')αの炭素原子が40個までの置換された部位であり、ここで、Lは、5,6または7員構造であり、好ましくはアリール、ヘテロアリール、アリーレンおよびヘテロアリーレンから成る群より選ばれ、Dに直接結合しており、L'は、少なくとも5員を有する場合により置換されている環状部位を含み、好ましくは、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、シクロアルキルおよびヘテロサイクリルから成る群より選ばれ、Mは結合であるか、または少なくとも1つの原子を有する架橋基であり、αは1〜4の整数であり、LおよびL'のそれぞれの環状構造は、窒素、酸素および硫黄から成る群の0〜4のメンバーを含み、ここで、L'は、好ましくは、−SOβRx、−C(O)Rxおよび−C(NRy)Rzから成る群より選ばれる少なくとも1つの置換基により置換されており、
Bは、置換または無置換の、炭素原子が30個まで、好ましくは炭素原子が20個までの3環式までのアリールまたはヘテロアリール部位であり、少なくとも1つの5、6、または7員構造、好ましくは5または6員構造を含み、窒素、酸素および硫黄から成る群の0〜4のメンバーを含むDに直接結合しており、ここで、Dに直接結合している前記環状構造は、好ましくは、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルから成る群より選ばれ、Ryは、水素、またはN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、かつパーハロまでのハロゲンで場合により置換されている炭素原子が24個までの炭素ベースの部位であり、
Rzは、水素、またはN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、およびハロゲン、ヒドロキシ、およびN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、ハロゲンにより場合により置換されている、炭素原子が24個までの炭素ベースの置換基により場合により置換されている、炭素原子が30個までの炭素ベースの部位であり、
Rxは、RzまたはNRaRbであり、ここでRaおよびRbは、
a)それぞれ独立して、水素、N、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、およびハロゲン、ヒドロキシ、およびN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、およびハロゲンで場合により置換されている、炭素原子が24個までの炭素ベースの置換基で場合により置換されている、炭素原子が30個までの炭素ベースの部位、または−OSi(Rf)3であり、ここで、Rfは、水素、またはN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、およびハロゲン、ヒドロキシ、およびN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、およびハロゲンで場合により置換されている、炭素原子が24個までの炭素ベースの置換基で場合により置換されている炭素原子が24個までの炭素ベースの部位であるか、
b)RaおよびRbは、一緒になって、N、SおよびOから選ばれる1〜3個のヘテロ原子の5〜7員ヘテロ環状構造、またはハロゲン、ヒドロキシ、またはN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、およびハロゲンで場合により置換されている、炭素原子が24個までの炭素ベースの置換基で置換されている、N、SおよびOから選ばれる1〜3個のヘテロ原子の置換5〜7員ヘテロ環状構造を形成しているか、または
c)RaまたはRbの1つは、−C(O)−、C1〜C5の二価のアルキレン基、または少なくとも5員を有する環状構造を形成するように部位Lに結合している置換されたC1〜C5の二価のアルキレン基であり、ここで、置換されたC1〜C5の二価のアルキレン基の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、およびN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、およびハロゲンで場合により置換されている、炭素原子が24個までの炭素ベースの置換基から成る群より選ばれ、
ここで、Bは置換されているか、Lは置換されているか、またはL'は更に置換されており、置換基はパーハロまでのハロゲンおよびWγから成る群より選ばれ、ここでγは0〜3であり、
ここで、それぞれのWは、それぞれ独立して、−CN、−CO2R、−C(O)NR5R5、−C(O)−R5、−NO2、−OR5、−SR5、−NR5R5、−NR5C(O)OR5、−NR5C(O)R5、−Q−Ar、およびN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、および−CN、−CO2R、−C(O)NR5R5、−C(O)−R5、−NO2、−OR5、−SR5、−NR5R5、−NR5C(O)OR5、−NR5C(O)R5およびパーハロまでのハロゲンから成る群よりそれぞれ独立して選ばれる1つまたはそれ以上の置換基で場合により置換されている、炭素原子が24個までの炭素ベースの置換基から成る群より選ばれ、それぞれのR5は、H、またはN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、およびハロゲンで場合により置換されている、炭素原子が24個までの炭素ベースの部位からそれぞれ独立に選択され、ここで、Qは、−O−、−S−、−N(R5)−、−(CH2)β、−C(O)−、−CH(OH)−、−(CH2)β−、−(CH2)βS−、−(CH2)βN(R5)−、−O(CH2)β−CHHal−、−CHal2−、−S−(CH2)−および−N(R5)(CH2)β−であり、ここでβは1〜3であり、Halはハロゲンであり、および、
Arは、パーハロまでのハロゲンにより場合により置換されており、かつZδ1により場合により置換されている、窒素、酸素および硫黄から成る群より選ばれる0〜2のメンバーを含む5または6員芳香族構造であり、ここで、δ1は0から3であり、それぞれのZは、それぞれ独立して、−CN、−CO2R5、−C(O)NR5R5、−C(O)−R5、−NO2、−OR5、−SR5、−SO2R5、−SO3H、−NR5R5、−NR5C(O)OR5、−NR5C(O)R5、およびN、SおよびOから選ばれるヘテロ原子を場合により含み、および−CN、−CO2R5、−C(O)NR5R5、−C(O)−R5、−NO2、−OR5、−SR5、−SO2R5、−SO3H、−NR5R5、−NR5C(O)OR5、−NR5C(O)R5から成る群より選ばれる1つまたはそれ以上の置換基により場合により置換されている、炭素原子が24個までの炭素ベースの部位から成る群より選ばれる)
のメチレン尿素誘導体、ならびにこれらの薬学的に許容しうる誘導体、塩および溶媒和物。
【請求項2】
それぞれのMが、互いにそれぞれ独立して、結合を示すか、または(CR5R5)hもしくは(CHR5)h−Q−(CHR5)iから成る群より選ばれる架橋基であり、ここで、
Qは、O、S、N−R5、(CHal2)j、(O−CHR5)j、(CHR5−O)j、CR5=CR5、(O−CHR5CHR5)j、(CHR5CHR5−O)j、C=O、C=S、C=NR5、CH(OR5)、C(OR5)(OR5)、C(=O)O、OC(=O)、OC(=O)O、C=O)N(R5)C(=O)、OC(=O)N(R5)、N(R5)C(=O)O、CH=N−NR5、OC(O)NR5、NR5C(O)O、S=O、SO2、SO2NR5およびNR5SO2から成る群より選ばれ、ここで、
R5は、それぞれの場合、それぞれ独立して、上記に示す意味から、好ましくは水素、ハロゲン、アルキル、アリール、アラルキルから選ばれ、
h、iは、互いにそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5または6、好ましくは0、1、2または3であり、および
jは、1、2、3、4、5または6、好ましくは0、1、2または3であることを特徴とする、請求項1に記載のメチレン尿素誘導体。
【請求項3】
式II
【化1】

(式中、
Ar1、Ar2は、互いにそれぞれ独立して、6から14個の炭素原子を含む芳香族炭化水素、および3から10個の炭素原子およびN、OおよびSからそれぞれ独立して選ばれる1つまたは2つのヘテロ原子を含むエチレン性不飽和または芳香族ヘテロ環残基から選ばれ、
R6、R7は、それぞれ独立して、R8、R9およびR10について与えられる意味から選ばれるか、またはR6およびR7は、3から7個の炭素原子を含む炭素環残基、またはO、NおよびSから成る群より選ばれる1,2または3個のヘテロ原子および2から6個の炭素原子を含むヘテロ環残基、無置換であるかまたはR8、R9およびR10について与えられる意味から選ばれる1、2、または3個の置換基を含む前記炭素環またはヘテロ環残基を一緒になって形成し、
E、G、M、QおよびUは、互いにそれぞれ独立して、炭素原子および窒素原子から選ばれ、但し、E、G、M、QおよびUの1つまたはそれ以上が炭素原子であり、Xが炭素原子に結合していることが条件であり、
R8、R9およびR10は、それぞれ独立して、H、A、3から7個の炭素原子を含むシクロアルキル、Hal、CH2Hal、CH(Hal)2、C(Hal)3、NO2、(CH2)nCN、(CH2)nNR11R12、(CH2)nO(CH2)kNR11R12、(CH2)nNR11(CH2)kNR11R12、(CH2)nO(CH2)kOR11、(CH2)nNR11(CH2)kOR12、(CH2)nCOOR13、(CH2)nCOR13、(CH2)nCONR11R12、(CH2)nNR11COR13、(CH2)nNR8CONR11R12、(CH2)nNR11SO2A、(CH2)nSO2NR11R12、(CH2)nS(O)uR13、(CH2)nOC(O)R13、(CH2)nCOR13、(CH2)nSR11、CH=N−OA、CH2CH=N−OA、(CH2)nNHOA、(CH2)nCH=N−R11、(CH2)nOC(O)NR11R12、(CH2)nNR11COOR13、(CH2)nN(R11)CH2CH2OR13、(CH2)nN(R11)CH2CH2OCF3、(CH2)nN(R11)C(R13)HCOOR8、(CH2)nN(R11)、C(R13)HCOR8、(CH2)nN(R11)CH2CH2N(R12)CH2COOR8、(CH2)nN(R8)CH2CH2NR12R8、CH=CHCOOR13、CH=CHCH2NR11R12、CH=CHCH2NR11R12、CH=CHCH2OR13、(CH2)nN(COOR13)COOR14、(CH2)nN(CONH2)COOR13、(CH2)nN(CONH2)CONH2、(CH2)nN(CH2COOR13)COOR14、(CH2)nN(CH2CONH2)COOR13、(CH2)nN(CH2CONH2)CONH2、(CH2)nCHR13COR14、(CH2)nCHR13COOR14、(CH2)nCHR13CH2OR14、(CH2)nOCNおよび(CH2)nNCOから成る群より選ばれ、ここで、
R11、R12は、それぞれ独立して、H、A、(CH2)mAr3および(CH2)mHetから成る群より選ばれるか、またはNR11R12においては、
R11およびR12は、それらが結合するN原子と一緒になって、N、OおよびSから選ばれる1または2個の更なるヘテロ原子を場合により含む5、6または7員のヘテロ環を形成し、
R13、R14は、それぞれ独立して、H、Hal、A、(CH2)mAr4および(CH2)mHetから成る群より選ばれ、
Aは、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルキレンシクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキルおよび飽和ヘテロサイクリルから成る群より選ばれ、
Ar3、Ar4は、互いにそれぞれ独立して、A、Hal、NO2、CN、OR15、NR15R16、COOR15、CONR15R16、NR15COR16、NR15CONR15R16、NR16SO2A、COR15、SO2R15R16、S(O)uAおよびOOCR15から成る群より選ばれる1つまたはそれ以上の置換基で場合により置換されている、5から12個、好ましくは5から10個の炭素原子を含む芳香族炭化水素残基であり、
Hetは、A、Hal、NO2、CN、OR15、NR15R16、COOR15、CONR15R16、NR15COR16、NR15CONR15R16、NR16SO2A、COR15、SO2R15R16、S(O)uAおよびOOCR15から成る群より選ばれる1つまたはそれ以上の置換基で場合により置換されている、飽和、不飽和または芳香族ヘテロ環残基であり、
R15、R16は、それぞれ独立して、H、A、および(CH2)mAr6から成る群より選ばれ、ここで、
Ar6は、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、tert−ブチル、Hal、CN、OH、NH2およびCF3から成る群より選ばれる1つまたはそれ以上の置換基で場合により置換されている、5または6員芳香族炭化水素であり、
k、nおよびmは、互いにそれぞれ独立して、0、1、2、3、4または5であり、
Xは、結合を示すか、または(CR11R12)hまたは(CHR11)h−Q−(CHR12)iであり、ここで、
Qは、O、S、N−R15、(CHal2)j、(O−CHR18)j、(CHR18−O)j、CR18=CR19、(O−CHR18CHR19)j、CHR18CHR19−O)j、C=O、C=S、C=NR15、CH(OR15)、C(OR15)(OR20)、C(=O)O、OC(=O)、OC(=O)O、C(=)N(R15)、N(R15)C(=O)、OC(=O)N(R15)、N(R15)C(=O)O、CH=N−O、CH=N−NR15、OC(O)NR15、NR15C(O)O、S=O、SO2、SO2NR15およびNR15SO2から成る群より選ばれ、ここで、
h、iは、互いにそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5または6であり、および
jは、1、2、3、4、5または6であり、
Yは、O、S、NR21、C(R22)−NO2、C(R22)−CNおよびC(CN)2から選ばれ、ここで、
R21は、それぞれ独立して、R13、R14について与えられる意味から選ばれ、および、
R22は、それぞれ独立して、R11、R12について与えられる意味から選ばれ、
p、rは、互いにそれぞれ独立して、0、1、2、3、4または5であり、
qは、0、1、2、3または4、好ましくは0、1または2であり、
uは、0、1、2または3、好ましくは0、1または2であり、および、
Halは、それぞれ独立して、F、Cl、BrおよびIから成る群より選ばれる)
の化合物、ならびにこれらの薬学的に許容しうる誘導体、塩および溶媒和物から選ばれる、請求項1または2に記載のメチレン尿素誘導体。
【請求項4】
式IIc、IId、IIe、IIf、IIg、IIh、IIi、IIj、IIk、IIL、IIm、IIn、IIo、IIp、IIq、IIr、IIs、IIt、IIu、IIv、IIwおよびIIx
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

(式中、R6、R7、R8、p、Ar1、Y、X、R9およびqは請求項3にて定義した通りであり、R10はHまたは請求項3にて定義した通りである)の化合物、ならびにこれらの薬学的に許容しうる誘導体、塩および溶媒和物から選ばれる、請求項1から3の一項に記載のメチレン尿素誘導体。
【請求項5】
表1の化合物(1)から(224)、表2の化合物(225)から(449)および/または表3の化合物(450)から(672)、ならびにこれらの薬学的に許容しうる誘導体、塩および溶媒和物から選ばれる、請求項1、2または3の一項に記載のメチレン尿素誘導体。
【請求項6】
化合物(673)から(758)、化合物(759)から(825)および/または化合物(826)から(874)、ならびにこれらの薬学的に許容しうる誘導体、塩および溶媒和物から選ばれる、請求項1、2または3の一項に記載のメチレン尿素誘導体。
【請求項7】
薬剤としての請求項1から6の一項に記載のメチレン尿素誘導体。
【請求項8】
キナーゼ阻害剤としての請求項1から6の一項に記載のメチレン尿素誘導体。
【請求項9】
キナーゼがraf−キナーゼから選ばれることを特徴とする、請求項8に記載のメチレン尿素誘導体。
【請求項10】
請求項1から6の一項に記載の1つまたはそれ以上の化合物を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項11】
生理学的に許容しうる賦形剤、助剤、アジュバント、担体、および請求項1から6の一項に記載の化合物以外の薬学的に活性な成分から成る群より選ばれる、1つまたはそれ以上の更なる化合物を含むことを特徴とする、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
請求項1から6の一項に記載の1つまたはそれ以上の化合物、および担体、賦形剤、助剤および請求項1から6の一項に記載の化合物以外の薬学的に活性な成分から成る群より選ばれる、1つまたはそれ以上の化合物を、機械的手段により患者への適用および/または投与のための剤形として適切な医薬組成物に処理することを特徴とする、医薬組成物の製造方法。
【請求項13】
請求項1から6の一項に記載の化合物の医薬としての使用。
【請求項14】
障害の治療および/または予防における、請求項1から6の一項に記載の化合物の使用。
【請求項15】
障害の治療および/または予防のための医薬組成物を製造するための、請求項1から6の一項に記載の化合物の使用。
【請求項16】
障害がraf−キナーゼにより引き起こされ、媒介されおよび/または進行することを特徴とする、請求項14または15に記載の使用。
【請求項17】
障害が過剰増殖および非過剰増殖障害から成る群より選ばれることを特徴とする、請求項14、15または16に記載の使用。
【請求項18】
障害が癌であることを特徴とする、請求項14、15、16または17に記載の使用。
【請求項19】
障害が非癌性であることを特徴とする、請求項14、15、16または17に記載の使用。
【請求項20】
障害が、乾癬、関節炎、炎症、子宮内膜症、瘢痕、ヘリコバクターピロリ感染、インフルエンザA、良性前立腺肥大、免疫疾患、自己免疫疾患および免疫不全疾患から成る群より選ばれることを特徴とする、請求項14、15、16、17または19に記載の使用。
【請求項21】
障害が、メラノーマ、脳腫瘍、肺癌、扁平上皮癌、膀胱癌、胃癌、膵臓癌、肝臓癌、腎臓癌、結腸直腸癌、乳癌、頭部癌、頸部癌、食道癌、婦人科癌、卵巣癌、卵巣癌、子宮癌、前立腺癌、甲状腺癌、リンパ腫、慢性白血病および急性白血病から成る群より選ばれることを特徴とする、請求項14から18の一項に記載の使用。
【請求項22】
障害が、関節炎、再狭窄、線維性障害、メサンギウム細胞増殖性障害、糖尿病性ネフロパシー、悪性腎硬化、血栓性微小血管症候群、移植臓器拒絶、糸球体症、代謝異常、炎症、固形腫瘍、リウマチ性関節炎、糖尿病性網膜症および神経変性疾患から成る群より選ばれることを特徴とする、請求項14から19の一項に記載の使用。
【請求項23】
障害が、リウマチ様関節炎、炎症、自己免疫疾患、慢性閉塞性肺疾患、喘息、炎症性腸疾患、線維症、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、血管疾患、心疾患、炎症、腎疾患および血管形成障害から成る群より選ばれることを特徴とする、請求項14から17の一項に記載の使用。
【請求項24】
raf−キナーゼ阻害剤としての請求項1から6の一項に記載の化合物の使用。
【請求項25】
raf−キナーゼがA−Raf、B−Rafおよびc−Raf1から成る群より選ばれることを特徴とする、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
請求項1から6の一項に記載の1つまたはそれ以上の化合物を、そのような治療が必要な患者に投与することを特徴とする、疾患の治療および/または予防方法。
【請求項27】
請求項1から6の一項に記載の1つまたはそれ以上の化合物を、請求項10または11に記載の医薬組成物として投与することを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
障害が、請求項16から23の一項に定義された通りであることを特徴とする、請求項27に記載の疾患の治療および/または予防方法。
【請求項29】
障害が、raf−キナーゼにより媒介される癌性細胞増殖であることを特徴とする、請求項28に記載の治療方法。
【請求項30】
a)式III
【化6】

(式中、
FGは、−N=C=Yおよび−NH−(C=Y)−LGから選ばれる官能基であり、ここでYは請求項3で定義された通りであり、LGは脱離基である)の化合物を、
b)式IV
【化7】

(式中、
L2、L3は、互いにそれぞれ独立して、Hまたは金属イオンであり、R6、R7、E、G、M、Q、U、R9、q、X、Ar2、R10およびrは請求項3での定義通りである)の化合物と反応させ、場合により、
c)前記反応により得られる式IIの化合物を酸を用いて単離および/または処理して、これらの塩を得ることを特徴とする、式IIの化合物の製造方法。
【請求項31】
式III
【化8】

(式中、
FGは、−N=C=Yおよび−NH−(C=Y)−LGから選ばれる官能基であり、ここでYは請求項3で定義された通りであり、LGは脱離基である)の化合物。
【請求項32】
式IV
【化9】

(式中、
L2、L3は、互いにそれぞれ独立して、Hまたは金属イオンであり、R6、R7、E、G、M、Q、U、R9、q、X、Ar2、R10およびrは請求項3で定義された通りである)の化合物。

【公開番号】特開2010−254714(P2010−254714A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−179074(P2010−179074)
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【分割の表示】特願2005−501513(P2005−501513)の分割
【原出願日】平成15年10月8日(2003.10.8)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】