説明

ユーザ定義プライベートマップ

ユーザのグループ間で共有するためのパブリックマップと共に1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するための方法、デバイス、及びシステムが開示される。本デバイスは、コンピュータプロブラムを実行するためのプロセッサ、データを記憶するためのメモリ、ユーザコマンドを入力するための入力モジュール、データを送信及び受信するための通信モジュール、及び画面上に情報を表示するためのディスプレイを含む。本デバイスは更に、エリア又はロケーションの公的に利用可能なマッピングを表すパブリックマップをインポートするための論理回路、1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための論理回路、1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを対応するマップアイコンのセットを介してパブリックマップにリンクさせるための論理回路、及びパブリックマップ及び1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するための論理回路を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、本出願と同時に申請されたWeber他の「Method and System for Communicating with Multiple Users via a Map over the Internet(インターネット上でマップを介して複数ユーザと通信するための方法及びシステム)」という名称の米国出願シリアル番号11/361,268(代理人整理番号32421−2013000)の関連出願であり、その全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本発明は、インターネットアプリケーションの分野に関する。詳細には、本発明は、インターネット上のユーザ定義プライベートマップの適用に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、全地球測位システム(GPS)は、目的地まで運転する際に運転者の道路航行を支援するのに広く採用されてきた。多くの自動車メーカーが、自動車のダッシュボードに組み込まれたGPSナビゲーション装置を提供している。加えて、自動車における組み込み型GPSデバイスに対して機能を実行するポータブルGPSナビゲーション装置があり、ユーザは、これを移動させて別の車で使用することができる。このタイプのGPSナビゲーション装置は、衛星によって高速道路上のドライバーのロケーションを識別し、運転中にドライバーにナビゲーションの指示を与える。ハイカーが山で自分のロケーションを識別するのに使用する、ポータブルGPSナビゲーション装置の別のタイプがある。しかしながら、これらのタイプのGPSデバイスは、ユーザがショッピングモールなどの建物の内部、或いは地理情報が存在しない可能性のあるアミューズメントパークなどの広いオープンスペースにいる場合には機能しない。更に、現在のGPSナビゲーション装置は、複数のユーザのそれぞれのロケーションに関する複数のユーザ間の通信をサポートしていない。
【0004】
ユーザのグループが大型の建物又はアミューズメントパークで互いを見つける必要がある状況では、ユーザは、自分の携帯電話を使用して、互いに交互に電話して、自分らのロケーションの場所、周囲に何が見えるか、及び互いを見つける方法などの情報を伝達する。このような通話のやりとりは非効率的であり、時間を要する。
【0005】
この問題に対する別の従来の解決策は、各ユーザが自分のロケーションを通知するグループにショートテキストメッセージを送ることができるようにするショートメッセージサービス(SMS)技術を使用することである。これは、それぞれの携帯電話上で2人の人が会話するもの(ポイントツーポイント通信)とは異なり、テキストメッセージがグループの全てのメンバーに一斉通信される(1対他通信)ので、携帯電話の手法よりも改善されている。しかしながら、このユーザのグループは、他のメンバーのロケーションを明確に認識することなく互いに通信している。ユーザは、それぞれのロケーションの互いのテキスト記述に依存しており、これは記述するのが困難であるか、又はモバイル装置に打ち込むのに長い時間がかかる可能性がある。場合によっては、一部の人は、ナビゲーション又は方向(北、東、南、西)指示を記述する自信がなく、通常は誤った方向を提供し時間の無駄になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、ユーザ定義グループにおけるメンバーのロケーションを追跡する方法及びシステムに対する必要性がある。インターネット上でマップを介して複数のユーザと通信するための方法及びシステムに対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施形態において、ユーザのグループ間で共有するためのパブリックマップと共に1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するための方法は、エリア又はロケーションの公的に利用可能なマッピングを表すパブリックマップをインポートする段階と、1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成する段階と、1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを対応するマップアイコンのセットを介してパブリックマップにリンクさせる段階と、パブリックマップ及び1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示する段階とを含む。
【0008】
別の実施形態において、ユーザのグループ間で共有するためのパブリックマップと共に1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するためのデバイスは、コンピュータプログラムを実行するためのプロセッサと、データを記憶するためのメモリと、ユーザコマンドを入力するための入力モジュールと、データを送信及び受信するための通信モジュールと、画面上に情報を表示するためのディスプレイとを含む。本デバイスは更に、エリア又はロケーションの公的に利用可能なマッピングを表すパブリックマップをインポートするための論理回路と、1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための論理回路と、1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを対応するマップアイコンのセットを介してパブリックマップにリンクさせるための論理回路と、パブリックマップ及び1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するための論理回路とを含む。
【0009】
更に別の実施形態において、ユーザのグループ間で共有するためのパブリックマップと共に1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するためのシステムは、ユーザロケーション情報を記憶するためのバックエンドロケーション記憶サーバと、マップを処理するためのバックエンドマップサーバと、クライアントデバイス、バックエンドロケーション記憶システム、及びバックエンドマップサーバの間を通信ネットワークを介してインタフェース接続するためのフロントエンドマップサーバとを含む。フロントエンドマップサーバは、エリア又はロケーションの公的に利用可能なマッピングを表すパブリックマップをインポートするための手段と、1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための手段と、1つ又はそれ上のユーザ定義プライベートマップを対応するマップアイコンのセットを介してパブリックマップにリンクさせるための手段と、パブリックマップ及び1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップをユーザのグループに表示するための手段とを更に含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の前述の特徴及び利点並びに本発明の追加の特徴及び利点は、以下の図面と共に本発明の実施形態の詳細な説明を読むことによってより明確に理解できるであろう。
【0011】
インターネット上でのユーザ定義プライベートマップのアプリケーションのための方法及びシステムが提供される。以下の説明は、当業者が本発明を実施及び利用できるように提示される。特定の実施形態及び用途の説明は、単に一実施例として提供される。本明細書で説明される実施例の種々の変更及び組合せは、当業者には容易に明らかになり、本明細書に定義される一般原理は、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく他の実施例及び用途に適用することができる。従って、本発明は、説明され図示される実施例に限定されるものではなく、本明細書で開示される原理及び特徴に一致する最も広義な範囲に従うものとする。
【0012】
以下の詳細な説明の幾つかの部分は、コンピュータシステム上で実行することができる情報に対するオペレーションのフローチャート、論理ブロック、及び他の記号表示で提示される。本明細書では、手順、コンピュータ実行ステップ、論理ブロック、プロセス、その他は、要求される結果をもたらす1つ又はそれ以上のステップ又は命令の自己矛盾のないシーケンスと考えられる。ステップは、物理量の物理的操作を利用するものである。これらの物理量は、コンピュータシステムにおいて記憶、転送、結合、比較、及びその他の操作が可能な電気信号、磁気信号、又は無線信号の形式をとることができる。これらの信号は、ビット、値、要素、記号、文字、用語、数字、又は同様のものを指すことができる。各ステップは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組合せによって実施することができる。
【0013】
図1は、本発明の実施形態によるマップ上の友達と通信するためのデバイス及び方法を示す。一般に、携帯電話又はパーソナルデジタルアシスタント(PDA)などのあらゆるモバイル装置を用いて、本発明の機能を実施することができる。この実施例では、友達と通信するためのデバイスは、カリフォルニア州サニーベールのウェストモードアベニュー950所在のPalm社によって製作されたPalmOneモバイル装置である。本明細書では、「友達」という用語は、互いのロケーション及びステータスを監視する場合に対象となるユーザ定義コミュニティ(コミュニティ、ユーザ定義グループ、又は短くグループとも呼ばれる)のメンバーとしてユーザがみなす他者を指すのに一般的に使用される。ユーザ定義コミュニティのメンバーの実施例は、友達、親戚、同僚、知人、又は初めて出会う人とすることができる。モバイル装置の画面上には、関心のあるマップ104の近傍が表示されている。画面の右側コラム106には、ユーザ(私)108とユーザの友達であるジョン110、エド112、及びサム114を表すアイコンが示されている。ユーザ定義コミュニティは、アドレスブック、招待サービス、グループメンバーシップから構築される。別の手法では、ユーザは、友達追加ボタン116を使用することによってマニュアルでコミュニティに友達を追加することができ、或いはユーザは、コミュニティから友達を削除することもできる。右側コラムの各友達のアイコンの隣りには、ユーザが電子メールをその友達に送ることができる電子メールアイコン118があり、更に、ユーザがその友達に電話をかけることができる電話アイコン120がある。電子メール又は電話アイコンが選択され押されると、モバイル装置は、ユーザの住所録から電子メールアドレス又は電話番号をそれぞれ自動的に検索し、電子メール又は電話呼出しを起動する。
【0014】
図2は、本発明の実施形態によるマップ上にユーザを配置するための方法を示す。図2に示されるように、マップ上にユーザを配置する場合のステップを示すため一連のスクリーンショットが表示されている。第1画面202では、マップ上に配置されるユーザアイコン204が選択される。ユーザアイコン204は、選択された後に強調表示される。第2画面206では、ユーザアイコン208がマップ上のあるロケーションにドラッグされている。1つの手法では、マップの一部は、ドラッグされたユーザアイコンがマップ境界を越えたときにこれらが有効なドロップターゲットであることを示すために強調表示することができる。第3画面210上では、ユーザアイコン212は、マップ内のユーザの現在のロケーションを表す有効なドロップターゲットの上にある。最終的に、第4画面214上で、ユーザアイコン216がリリースされ、マップ上に重ねられる。ドラッグされているユーザアイコンが無効なドロップターゲットの上にある場合には、ユーザアイコンは、マップの上には重ねられないことになる。右側コラムのユーザアイコン218は強調表示されたままになり、ユーザがマップ上に自分自身を配置していることを示す。この手法では、マップ上のユーザのロケーションは、ユーザによって指示された自己配置ロケーションによって決定される。別の手法では、マップ上のユーザのロケーションは、ユーザが提供するアドレス又は企業名などのテキストデータを使用することによって決定することができる。更に別の手法では、マップ上のユーザのロケーションは、エリアの航空ビューなどのエリアの写真、或いは企業の正面玄関の写真などのロケーションの写真を使用することによって決定することができる。ユーザアイコン218がマップ上に配置された後、ユーザがマップ上にあることを通知するため、警報メッセージをユーザの友達に転送することができる。ジョンに対するアイコン220、エドに対するアイコン222、及びサムに対するアイコン224など、マップ上に未だ自分自身を配置していない友達の他のアイコンは、ユーザのモバイル装置の画面上で退色されたままである。
【0015】
図3は、本発明の実施形態に従ってユーザの友達が存在する場所を示すグラフィカル表示を示している。第1画面302は、アイコン306としてユーザ304がサンフランシスコのマップ上に自分自身を配置していることを示しているが、ユーザ定義コミュニティの他のユーザは、未だマップ上に自分自身を配置していない。第2画面308では、第2ユーザのエド310が、アイコン312としてフォスターシティ近くのマップ上に自分自身を配置している。ユーザがマップ上に自分自身を配置した後、ユーザは、メッセージの事前に準備されたショートメッセージサービス(SMS)タイプのセットから、或いはユーザ自身のメッセージにおいて打ち込むことによってショートインスタントメッセージ(IM)を送出することができる。SMS技術は、モバイル装置上で問合せをテキストメッセージとして送るのに使用される。ショートインスタントメッセージの実施例は、「ここにいる」、「移動中」、「遅れる」、「着いた」、「どこにいる?」、「電話して」、「迷った。助けて!」である。一般に、ユーザから送られたメッセージは、音声、文字、ビデオ、画像、又はグラフィックなどのいずれかのフォーマットにすることができる。この場合、エドがマップ上に自分自身を配置すると、エドは、ダイアログボックス314において示されるように、メッセージ「着いた! あなたは?」を出す。グループ内の他の友達は、エドからのこのメッセージを受け取ることになる。
【0016】
図4は、本発明の1つの実施形態によるマップ上の友達と通信するためのグラフィカル表示を示す。図4に示されるように、マップは、グレータサンフランシスコベイエリアを示しており、ここでは、ユーザ(私)402、エド404、及びサム406を含むユーザ定義コミュニティの4人の友達のうち3人がマップ上に表示され、更に、ユーザ(私)、エド、及びサムに対するマップ上のそれぞれのアイコン(408)、(410)、及び(412)が表示されている。マップ上に自分自身を配置すると、各友達は、必要に応じて自分のメッセージ及びロケーションを更新することができる。例えば、エド404が目的地に到達し、インスタントメッセージ414「クラップスをしている」で友達を更新する。コミュニティのメンバーが自分のステータスを更新する度に、警報メッセージがグループの他のメンバーに送られる。このようにして、本発明は、4人の友達がコミュニティとして自分自身を宣言できるようにするプラットフォームを提供し、共有マップを通じて互いに通信する機能を提供する。この接続されたメディアスペースを通じて、友達のグループは、他のメンバーのロケーション及びステータスを同期して認識する。
【0017】
1つの実施形態では、開示される方法は、携帯電話の一部で利用可能なモバイル装置の全地球測位システム(GPS)機能を組み込むことができる。この実施例では、サム406が自分のモバイル装置をターンオンしたときに、サムのモバイル装置のグローバル位置を使用することによってサムのロケーションを特定することができ、サムはマップ上に自動的に配置され、サムが目的地に向かってハイウェイ101上を運転中であることを示すことができる。従って、サムがメッセージ416「遅れる−移動中」を送ったときにサムの友達にはこれが理解される。
【0018】
図5は、本発明の実施形態によるパブリック及びプライベートマップのグラフィカル表示を示す。この実施例では、画面502は、ユーザ定義コミュニティの4人の友達全員が目的地に到着しているグレータサンフランシスコベイエリアのパブリックマップを示している。友達のロケーションは、マップアイコンとも呼ばれるアイコン504のクラスタとして示されている。1つの手法では、マップアイコンは、ユーザ定義プライベートマップのサムネイル画像、ユーザ定義プライベートマップの名前、ユーザ定義プライベートマップにおけるユーザの数、或いはユーザ定義プライベートマップにおけるユーザ名のリストを含むことができる。別の手法では、マップアイコンはまた、ユーザの画像、ユーザによって選択されたグラフィック画像、ユーザによって選択された語句、ユーザの感情の状態を表すラベル、ユーザのステータスを表すラベル、或いはユーザによって実施された動作を表すラベルを含むことができる。到着後、各友達は、自分のステータス又は居場所に関するインスタントメッセージを送ることができる。
【0019】
背景技術の段落で説明したように、従来のGPSデバイスは、道路上の人にガイダンスを提供するのに有用であるが、これらは、目的地に到着したときに、ユーザの友達を位置特定するための適切な情報をその人に提供しないことが多い。例えば、GPSは、コンベンションセンターなどの大きな建物内の屋内では機能しない。本発明は、GPSがデバイス自体で利用可能でないか、或いは内部で機能しない場合に、容易且つ効率的に友達が互いに位置特定できるようにする解決策を提供することによってこの隙間を埋める。
【0020】
1つの手法では、4人の友達のグループが目的地に到着した後、4人の友達は、友達のロケーションを識別するのに利用可能なパブリックマップが存在しないときに、友達間で共有するためのプライベートマップを作成することができる。開示される方法により、友達は、関心のあるあらゆるロケーションでプライベートマップをパブリックマップに貼り付け、パブリックマップからプライベートマップに拡大可能にすることができるようになる。更に、開示される方法によって、友達は、写真画像、手書きの画像、及びローカルマップからのスキャンした画像など、多種多様なデータフォーマットでプライベートマップに注釈を付けて共有することができるようになる。モバイル装置506の画面上に示されるように、写真508は、友達間で共有されるプライベートマップとして使用される。写真508は、モバイル装置506に内蔵されたカメラによって撮影することができる。写真508上で、各友達は、この共有プライベートマップ(写真)上の自分のロケーションを識別することができる。
【0021】
別の手法では、手書き地図518は、モバイル装置516上で互いにロケーションを伝達するのに使用される。この実施例では、4人の友達のうち3人が、それぞれアイコン520、522、及び524によって示されるようにマップ上に自分自身を配置している。
【0022】
図6は、本発明の実施形態による友達間で共有される別のプライベートマップのグラフィカル表示を示す。画面602は、モバイル装置604によって表示された拡大写真であり、画面は、例えば会社のパーティのプライベートロケーションの見取り図を示している。この会社のパーティ会場のプライベートマップは、種々の方法で入手できる点に留意されたい。このマップは、ウェブサイトから又は電子メール添付によりモバイル装置にダウンロードすることができる。このプライベートマップはまた、モバイル装置のカメラを用いてエントランスで配布される会場マップの写真を撮影し、この写真画像を共有マップに変換することによって取得することができる。共有マップは、JPEG、TIF、Word、Powerpoint、その他などあらゆるデータフォーマットで作成することができる。この実施例では、4人の友達、すなわち自分606、ジョン608、エド610、及びサム612が、このプライベートマップ上にそれぞれのロケーション614、616、618、及び620を配置している。別の実施例では、友達がアミューズメントパーク又はショッピングモールにいる場合、アミューズメントパーク又はショッピングモールのマップ又はディレクトリの写真画像は、友達のグループの共有プライベートマップとして使用することができる。
【0023】
各友達は、グループ内の他の友達と通信するためにインスタントメッセージを送ることができる。例えば、到着時にユーザ(私)606は、メッセージ「正面玄関にいます」を送ることができる。これを行うことで、該メッセージによりユーザの友達のモバイル装置においてアプリケーションが立ち上がり、ユーザの到着を友達に通知して友達の応答を待機する。これに応答して、ジョン608は、メッセージ「ゲームでバーにいる」を送ることができる。エド610は、メッセージ「サムとポーカーをしている」を送ることができ、サム612は、メッセージ「エドと一緒」を送ることができる。このように、友達は互いにその居場所を通知し続け、携帯電話がグループの他のメンバーとの有効な通信手段ではない可能性がある広く混雑した騒がしい場所で互いを見つけることが容易になる。
【0024】
時間の経過と共に、友達の各々は動き回り、マップ上の友達の位置が更新されない可能性がある。本出願は、人物のアイコンを共有マップ上の新しいロケーションに単にドラッグすることによって、その人物のロケーションの対話型更新を可能にする。友達の1人からの各更新は、グループに一斉送信することができ、これにより他の友達がそのそれぞれのロケーションを更新する意欲を与える。この通信方法は、新しいロケーションを記述し、友達が存在する場所をグループ内の全員に通知し続けるために、友達に互いに電話させるよりも遙かに効率的である。
【0025】
更に別の実施例では、異なる会場の共有マップを利用して、友達のグループが互いを位置特定するのを助けることができる。例えば、スタンフォードスタジアムなどのスタジアムの座席表は、友達のグループがスポーツイベントのために異なる座席を有する場合に共有マップにインポートすることができる。更に映画館又はコンサートホールの座席表は、共有マップとしてインポートすることができる。更に、建物のインテリアレイアウトも共有マップとしてインポートすることができる。このような座席表及び建物のインテリアレイアウトは、イベントに出席する前にダウンロードすることができ、或いはイベントに到着したときに対話形式で座席表をダウンロードするよう友達に促すことができる。
【0026】
図7Aは、本発明の実施形態によるパブリックマップ上で感情アイコンを使用するグラフィカル表示を示す。画面702は、グレータサンフランシスコベイエリアのマップを示す。友達のグループは、エモーティコンとして知られる感情アイコンを選択してマップ上に自分自身を配置している。これを行うことによって、友達のグループは、共有マップを通じて互いに社交的にリンクされる。マップ上のロケーション情報を提供することに加えて、エモーティコンは、グループの各メンバーからの感情メッセージを提供する。例えば、エモーティコンは、幸せ、悲しみ、イライラ、ストレス、興奮、退屈、或いは他のタイプの顔を表示することができる。他の実施形態では、移動中、高速道路上、高速道路外、或いは他のステータスメッセージなどの友達のステータスを表すラベルをマップ上に表示することができる。更に他の実施形態では、駐車中、到着したばかり、歩行中、走っているなどの友達によって行われる動作を表すラベルをマップ上に表示できる。この実施例では、カロン、サム、エドワード、及びジョナサンがそれぞれエモーティコン704、706、708、及び710で表されている。図7Bは、本発明の実施形態によるプライベートマップ上に感情アイコンを使用するグラフィカル表示を示す。画面712は、関心のあるプライベート会場のマップを示している。友達のグループは、エモーティコンによってマップ上に自分自身を配置している。同様に、カロン、サム、エドワード、及びジョナサンがそれぞれ、エモーティコン714、716、718、及び720によって表されている。一般に、アイコンの種々のタイプをエモーティコンの代わりに使用することができる。例えば、アイコンは、ユーザの画像、ユーザによって選択されたグラフィック画像、又はユーザによって選択された語句とすることができる。
【0027】
図8は、本発明の実施形態によるコンテキストメディアをマップ上の個人ロケーションにタグ付けするための方法を示す。開示される方法によって、友達の各々は、自分のロケーションに関するメディア情報を付加し、自分が行っていること又は見ていることについての情報をグループ内の友達間で共有することが可能になる。一般に、多くの人は、名前又は数字を位置特定すること、或いは方向(北、東、南、西)指示によってナビゲートするよりも特徴的なランドマークを位置特定するほうがより望ましい。人が特定の場所を探すときには、特定の名前又は数字よりもある特徴的なランドマークを探すことが有用になる。例えば、ショッピングモールのディレクトリにおいてB230に位置する店を探すよりも、ある人のモバイル装置上に表示された店の入り口の写真で店を探す方がより容易となる。本出願において写真をマップに付加する能力をもたせることによって、グループのメンバーは、自分の周辺の特徴的なロケーションの写真を撮影することができる。更にこの写真は、このメンバーの友達がこのメンバーを探すのを支援するために該友達に送ることができる。
【0028】
図8に示されるように、グループの5人のメンバーは、この実施例においては会社のパーティのための会場マップである共有マップ801上に自分自身を配置している。友達のグループである、ジョナサン、カロン、エドワード、サム、及びチャドは、それぞれエモーティコン802、806、810、811、及び814によって表される。この図では、ジョナサンがビュッフェスタンドの近くにおり、食べ物を準備しているシェフの写真804を付加することができ、カロンは、正面玄関の近くにおり、エントランスの写真808を付加することができ、エドワードとサムは第2ステージ上のショーにおり、ショーの写真812を付加することができ、チャドはメインステージ上のショーを見ており、ステージ上のバンドの写真816を付加することができる。マルチメディアメッセージングサービス(MMS)技術が、友達のグループの対応するモバイル装置間で友達のグループの中の画像転送に使用される。共有プライベートマップ上の各友達のロケーションに付加されたコンテキスト情報により、友達のグループが互いを見つけることが更に容易になる。
【0029】
図9は、本発明の実施形態による複数のコミュニティのマルチレベル表示のための方法を示す。この実施例では、トップレベルにおいて、複数のコミュニティが世界地図902上のサンフランシスコ903、ニューヨーク904、ロンドン905、バグダッド906、及びシドニー907で表示されている。一般的なコミュニティのユーザは、そのコミュニティのメンバーのステータスを見るためにローカルコミュニティをナビゲートすることができる。例えば、ユーザがサンフランシスコ903のコミュニティをクリックすると、サンフランシスコベイエリア908の地域マップが左下のコーナーに表示される。ユーザが、エモーティコン910で示される友達のグループを更にクリックすると、そのロケーションの会場マップ912が表示され、会場マップ912内の2人の友達913及び914の居場所が示される。このようにして、ユーザは、マルチレベル表示環境で複数のコミュニティを追跡することができる。
【0030】
図10は、本発明の実施形態に従ってウェブサイト上でマップアプリケーションを動作させるためのシステムを示す。このシステムは、1つ又はそれ以上のインターネットコンテンツプロバイダサーバ1002、データベース1005、及び1つ又はそれ以上のクライアント1004を含む。サーバ1002は、通信ネットワーク1003を介してクライアント1004にインタフェース接続する。インターネットコンテンツプロバイダサーバ1002は、ネットワーク1003を介してクライアント1004にコンテンツを供給するよう動作可能なホストサーバである。サーバの1つ又はそれ以上はウェブサイトをホストし、マップ機能を含む。データベース1005は、サーバ1002及び/又はクライアント1004によって供給されるデータを記憶するよう動作可能である。データベースは、ネットワーク1003を介してサーバ1002又はクライアント1004と通信できる。データベースは、マップ及びユーザ情報などのウェブページに含まれるデータアイテムを記憶することができる。
【0031】
或いは、サーバ1002は、データベース、プロセッサ、スイッチ、ルータ、インタフェース、及び他の構成要素及びモジュールを含むことができる。サーバ1002の各々は、1つ又はそれ以上のサーバを含むことができ、或いはコンピューテーション及び/又は分散型コンピューティング要件に応じて図示よりも少ない数のサーバに結合されてもよい。サーバ1002は、互いに対して異なるロケーションに位置付けることができる。データベースはまた、サーバ1002に別個に接続することができる。コンピューテーション及び/又は分散型コンピューティング要件に応じて、2つのデータベースより多いか又は少ないデータベースが存在することができる。データベースは、相互に及びサーバ1002に対して異なるロケーションに位置付けることができる。
【0032】
クライアント1004の各々は、中央処理ユニット(CPU)、メモリ、入力デバイス、出力デバイス、及びディスプレイを有するパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとすることができる。インターネットアプライアンス、ハンドヘルドデバイス、無線デバイス、ポータブルデバイス、ウェラブルコンピュータ、セルラー又はモバイルフォン、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベース又はプログラム可能な家電製品、セットトップボックス、ネットワークPC、ミニコンピュータ、及び同様のものを含む他のコンピュータシステム構成はまた、クライアント1004として実装することができる。クライアント1004の各々はまた、アナログ及びデジタルベースバンド回路、電源管理回路、無線周波数(RF)送受信器、及びバッテリーインターフェース、及び充電回路を実装することができる。クライアント1004は、1つ又はそれ以上のアプリケーション、プログラムモジュール、及び/又はサブルーチンを含むことができる。一例として、クライアント1004は、サーバ1002によって提供されるウェブサイト及びウェブページ、並びにデータベース1005に記憶されたデータにアクセスするために、ブラウザアプリケーション(例えば、インターネットエクスプローラなど)及びグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含むことができる。クライアント1004は、互いから、サーバ1002から、及び/又はデータベース1005から遠隔にあるものとすることができる。
【0033】
ネットワーク1003は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又はインターネットなどの通信ネットワークである。ネットワーク1003が公衆ネットワークである場合、システム内の許可されたアクセスを確保するために、セキュリティ機構(例えば、VPN/SSLセキュアトランスポート)が含まれる。
【0034】
サーバ1002は更に、例えばショッピングドメイン1006、ニュースドメイン1008、マップドメイン1010、及び他のドメイン1012など、複数の個々のドメインを更に含む。ドメインは、ショッピングアプリケーション、ニュースアプリケーション、及びマップアプリケーションなどの特定のアプリケーションに対する異なるハードウェア及びソフトウェアで実施されるコンピュータシステムである。本発明のマップアプリケーションは、HTML、CSS、Java(登録商標)Script、及び「非同期Java(登録商標)Script及びXML」(AJAX)の組合せを使用してウェブ2.0機能を実施するマップドメイン1010で実行される。
【0035】
特に、Java(登録商標)Scriptは、ユーザによって開始されたブラウザ動作変更を追跡することに加え、オブジェクトの作成、監視、変更、及び破壊、並びに種々のイメージオブジェクトの状態の変更を行うのに使用される。例えば、ユーザがブラウザウィンドウ内でオリジナルサムネイル画像のドラッッグを始めると、ブラウザは、Java(登録商標)Scriptによって取り込まれる「マウスダウン」及び「マウス移動」事象を開始し、事象を処理するためのオブジェクトが作成される。オブジェクトは、オリジナルサムネイル画像の効率的なコピーであり、画像のコピーはあちこちに移動する。言い換えると、各オブジェクトは複数の状態を有し、これらの状態は、ブラウザ動作へのユーザ開始変更(事象)に応答して作成及び修正される。
【0036】
上述されたように、オブジェクトの状態を監視及び更新するプロセスは、事象ドリブン型である。ユーザが特定の動作を実施するときには、バックグラウンドで実行されるJava(登録商標)Scriptは、ユーザ事例のセットに従って開始される正確なブラウザ事象を決定する。例えば、ユーザがアイコンの外側でクリックしてドラッグした場合、その動作は、選択矩形を描く意図として解釈される。同様に、ユーザがアイコンを直接クリックし、5画素よりも大きな距離だけ移動を始めた場合、その動作はドラッグとして解釈される。次に、Java(登録商標)Scriptは、マウスの動きの監視を始め、アイコンを当該ポイントでカーソルに付加する。カーソルを動かしている間、Java(登録商標)Scriptは、付加アイコンの位置を更新し、ユーザがアイコンをリリースするのを待機する。アイコンがリリースされると、Java(登録商標)Scriptは、ブラウザウィンドウ内でカーソルのロケーションを決定する。アイコンが有効なドロップターゲットの上にドロップされた場合、該アイコンは、マップ上のドロップされたロケーション上に配置される。アイコンが無効なドロップターゲット上にドロップされた場合、リセット動作が開始され、アイコンがその元のロケーションに戻される。ユーザがアイコンをドラッグしている間、Java(登録商標)Scriptは、カーソルがどこにあるかを監視し、カーソルが有効なドロップターゲット又は無効なドロップターゲットの上にあるかどうかを判断する。カーソルが有効なドロップターゲット上にある場合、Java(登録商標)Scriptは、有効なドロップターゲットが強調表示され、ポジティブフィードバックをユーザに提供するようにさせる。カーソルが有効なドロップターゲットから外に移動した場合、Java(登録商標)Scriptは強調表示されたエリアを無効にする。
【0037】
図11は、本発明の実施形態による図10のマップドメインの実施を示す。図11に示されるように、マップドメインは、フロントエンドマップサーバ1102、バックエンドマップサーバ1104、及びバックエンドロケーション記憶システム1106を含む。フロントエンドマップサーバ1102、バックエンドマップサーバ1104、及びバックエンドロケーション記憶システム1106は、ネットワーク1108又は通信メカニズムのいずれかの公知のタイプを介して接続されている。
【0038】
フロントエンドマップサーバ1102は、幾つかの機能を実行する。フロントエンドマップサーバ1102は、クライアントからマップタイルに対するリクエストを受け付け、これをバックエンドマップサーバ1104からフェッチする。必要な場合、フロントエンドマップサーバ1102は、クライアントに戻す前に、クロッピング又はスケーリングなどのマップタイルへの付加的な処理を実行することができる。フロントエンドマップサーバ1102はまた、ユーザのグループについての現在のロケーション情報に対するリクエストを受け付ける。これらリクエストは、バックエンドロケーション記憶システム1106から取得される。フロントエンドマップサーバ1102はまた、バックエンドロケーション記憶システム1106内に記憶されているユーザのロケーションを更新するためのリクエストを受け取る。マップタイルに対するリクエストは、フロントエンドマップサーバ1102内のユーザのロケーションデータと組み合わせることができるが、これはクライアントに任せるのが好ましい。
【0039】
更に、フロントエンドマップサーバは、1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップをパブリックマップにリンクさせる機能を実行する。具体的には、フロントエンドマップサーバは、パブリックマップと1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップをリンクされたマップのセットとして関連付け、この場合、各マップは、リンクされたマップのセットにおいてもう1つのマップにリンクされる。フロントエンドマップサーバは、対応するマップアイコンを介してリンクされたマップのセットにアクセスすることができる。1つの手法では、フロントエンドマップサーバ1102は、第1マップの座標系と第2マップの座標系との間の数学的変換を実施することによって、リンクされたマップのセットにおいて第1マップの単一のポイントを第2マップの単一のポイントに関連付けることができる。フロントエンドマップサーバは、第1マップの座標系と第2マップの座標系との間の数学的変換を実施することによって、リンクされたマップのセットにおいて第1マップのエリアを第2マップに関連付けることができる。フロントエンドマップサーバのこれらの機能はまた、クライアントデバイスで実行することができる点に留意されたい。
【0040】
フロントエンドクライアント又はデバイス(図10のアイテム1004として図示する)は、バックエンドマップサーバ1104によって提供されるマップと、バックエンドロケーション記憶システム1106から検索されたロケーション情報とを受け取り、一方を他方の上にプロットする。複数のユーザが同時にプロットすることができ、異なるタイプの情報のオンとオフ(例えば、そのエモーティコン及び名前を表示するだけ)を切り換えることができる。フロントエンドクライアントは、マップの座標系をローカルスクリーンベースの座標形に変換する役割を果たし、この場合、マップの一部(及び従ってユーザ)をオフスクリーンにすることができ、更に、スクロールオンにすることができる。フロントエンドクライアントは、クライアントの能力に応じて、フロントエンドマップサーバのみ、或いはバックエンドサーバのいずれかに直接接続することができる。
【0041】
デスクトップ上のフロントエンドクライアントは、タイルからスクロール可能マップをレンダーするために、DHTML及びJava(登録商標)Scriptなどウェブブラウザを実装することができる。AJAX又は通常形式のポスティング/ページフェッチングを用いて、バックエンドマップサーバ1104及びバックエンドロケーション記憶システム1106に新しいユーザロケーション詳細を読み込み/書き込みをすることができる。携帯電話又はPDA上のフロントエンドモバイルクライアントは、モバイル装置の各タイプに対して、或いはあるより共通のプラットフォーム上で固有に開発することができる。1つの手法では、HTTPを介してバックエンドロケーション記憶システム1106及びバックエンドマップサーバ1104と通信するのにJ2ME(モバイルJava(登録商標))が使用される。
【0042】
ユーザのロケーションは、バックエンドロケーション記憶システム1106において緯度及び経度(及び高度)、或いは最も簡単にx及びy(及びz)などのある種の座標系を使用して表される。各ユーザのロケーションは、限定ではないが、ユーザの名前、ユーザのニックネーム、エモーティコン、ステータスメッセージ、ユーザがそのロケーションを最後に更新してからどのくらい経つかを示すインジケータ、ユーザの周囲の写真、オーディオクリップ、及びIMを含む、情報の幾つかの他の要素を注釈として付けることができる。1つの手法では、この情報は、リレーショナルデータベースに記憶される。別の実施形態では、この情報は、Yahooのフォトドメイン内のFlickr(http://www.flickr.com/)のようなフォト共有システムにおける写真上の特定の「タグ」情報として記憶することができる。バックエンドロケーション記憶システム1106は、PHP及び.NETなどのあらゆるウェブテクノロジーの背後で(SQL)データベースを使用して実施することができる。
【0043】
バックエンドロケーション記憶システム1106への更新は、時間毎にデータベースがログ記録することができ、カメラによって撮影された写真のように地理的にタグ付けされない(ジオタギングされていない)他の情報は、メディアの作成タイムスタンプと人のロケーションが更新された日付との組合せを用いて関連付けられたロケーションを取得できるようにする。データベースは、ユーザがログインして所与の時間(又はある時間範囲にわたって)にユーザのロケーションを問い合わせることができる外部APIをサポートする必要がある。人は、データベース内に任意の所与の時間での複数の「有効な」ロケーションを有することができる点に留意されたい。例えば、ユーザは、ある地理座標を有するディズニーランドにいて、更にお化け屋敷内側のある部屋及びフロアにいる可能性がある。座標を提供する「マニュアル」プロセスとは、マッピングアプリケーションから、又は通常のウェブページのような別のソースからデータベースに更新を送ることができることを意味する。
【0044】
バックエンドマップサーバ1104は、ユーザの座標が参照するマップを提供する役割を果たす。これは、「タイル」(又はマップの要素)の集合を特定のクライアントデバイスに提供するタイルサーバとすることができ、或いは関心のあるロケーションの単一写真、又はこれらの幾つかの組合せを提供するサーバ(いずれかの二次元マップ/写真の要素を供するタイルサーバ)とすることができる。
【0045】
バックエンドマップサーバ1104では、サブマップは、どのマップがサブマップ内に収容されているか、及びサブマップがどのマップ内に収容されているかについての付加的な情報を含む。いずれの場合においても、種々のマップによって使用される異なる座標系の間での数学的変換がある。例えば、レストランの座席表のサブマップは、世界地図上の単一の緯度及び経度として表すことができる。会場は、緯度及び経度ポイントのセット(多角形を形成する)として表すことができ、この場合、会場のx及びyポイントとメインマップ上の緯度及び経度との間のマッピングが存在し、よって、サブマップは、世界地図上のエリアとして示すことができる。従って、1つのマップ上のユーザのロケーションは、世界地図に達するまで、或いは他のコンテナを持たないトップレベルの地図に達するまで、各サブマップでのユーザのローカル座標を変換することによって取得することができる。
【0046】
バックエンドマップサーバ1104は、地図を構成するデータを含む。バックエンドマップサーバ1104はまた、データをタイルに事前レンダーする機能、及びデータを後処理してフロントエンドマップサーバ1102及びクライアントと互換性のあるタイル又はマップを作る機能を実行する。例えば、地図を構成するデータは、ベクトル情報(通りに対する線など)を含むことができる。このデータはタイルを作成するのに使用され、該タイルは、当該ベクトル情報を図形的に表す小さな方形画像である。これらのタイルは通常、Yahoo!マップにおいて役立つ。後処理ステップでは、モバイル装置の小規模ネットワーク及びメモリ特性に対応するためにこれらのタイルをより小さな要素にカットすることが必要とされる場合がある。マップの他のソースはFlickrのような写真データベースを含み、タイルに前処理することができ、或いは必要に応じて、タイル又はスケール調整された画像の何らかの形式に処理することができる。
【0047】
上記の説明は便宜上、本発明の実施形態を種々の機能ユニット及びプロセッサに関連して説明していることは理解されるであろう。しかしながら、種々の機能ユニット又はプロセッサ間の機能のいずれかの適切な分散は、本発明から逸脱することなく利用することができる点は明らかであろう。例えば、別々のプロセッサ又はコントローラによって実施されるよう例示された機能は、同じプロセッサ又はコントローラが実施してもよい。この理由から、特定の機能ユニットへの言及は、厳密な論理又は物理的構造又は編成を示すのではなく、記載された機能を提供するための適切な手段への参照として見なすべきである。
【0048】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらのいずれかの組合せを含むあらゆる適切な形式で実施することができる。本発明は、任意選択的であるが、1つ又はそれ以上のデータプロセッサ及び/又はデジタル信号プロセッサ上で動作するコンピュータソフトウェアとして部分的に実施することができる。本発明の実施形態の要素及び構成要素は、いずれかの適切な方法で物理的に、機能的に、及び論理的に実施することができる。実際、本機能は、単一のユニットで、複数のユニットで、或いは他の機能ユニットの一部として実施することができる。従って、本発明は、単一のユニットで実施することができ、或いは異なるユニット及びプロセッサ間で物理的且つ機能的に分散することができる。
【0049】
当業者であれば、同様の根底にある基本的な機構及び方法を利活用しながら、開示される実施形態の多くの実施可能な修正及び組合せを利用できることは認識されるであろう。説明の目的で、上述の説明は特定の実施形態に関連して記載してきた。しかしながら、上記の例示的な議論は、網羅的なものではなく、或いは本発明を開示された厳密な形式に限定するものではない。多くの修正及び変形形態が上記の教示の観点から実施可能である。この実施形態は、本発明の原理及びその実施可能な応用を説明するために選択され記載されたものであり、他の当業者は、本発明及び種々の実施形態を企図される特定の用途に好適な種々の修正を加えて最良に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態によるマップ上の友達と通信するためのデバイス及び方法を示す図である。
【図2】本発明の実施形態によるマップ上にユーザを配置するための方法を示す図である。
【図3】本発明の実施形態によるユーザの友達がどこにいるかを示すグラフィカル表示である。
【図4】本発明の実施形態によるマップ上の友達と通信するためのグラフィカル表示である。
【図5】本発明の実施形態によるパブリック及びプライベートマップのグラフィカル表示である。
【図6】本発明の実施形態による友達間で共有される別のプライベートマップのグラフィカル表示である。
【図7A】本発明の実施形態によるパブリックマップ上の感情アイコンを使用するグラフィカル表示である。
【図7B】本発明の実施形態によるプライベートマップ上の感情アイコンを使用するグラフィカル表示である。
【図8】本発明の実施形態によるコンテキストメディアをマップ上の個人ロケーションにタグ付けするための方法を示す図である。
【図9】本発明の実施形態による複数のコミュニティのマルチレベル表示のための方法を示す図である。
【図10】本発明の実施形態によるウェブサイト上でマップアプリケーションを動作させるためのシステムを示す図である。
【図11】本発明の実施形態による図10のマップドメインの実施を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
712 画面
714 エモーティコン(カロン)
716 エモーティコン(サム)
718 エモーティコン(エドワード)
720 エモーティコン(ジョナサン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのグループ間で共有するためのパブリックマップと共に1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するための方法であって、
エリア又はロケーションの公的に利用可能なマッピングを表すパブリックマップをインポートする段階と、
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成する段階と、
前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを対応するマップアイコンのセットを介して前記パブリックマップにリンクさせる段階と、
前記パブリックマップ及び前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示する段階と、
を含む方法。
【請求項2】
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成する段階が、
画像を取り込む段階と、
前記画像を用いてユーザ定義プライベートマップを生成する段階と、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記画像が、
手書きマップと、
印刷マップと、
写真画像と、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記画像が、
スタジアムの座席表と、
劇場の座席表と、
建物のインテリアレイアウトと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを更に含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成する段階が、
クライアントデバイスに記憶されている異なるパブリックマップをインポートする段階と、
ウェブサイトから異なるパブリックマップをダウンロードする段階と、
からなるグループから選択された少なくとも1つのステップを更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを前記パブリックマップにリンクさせる段階が、
前記パブリックマップと前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップとをリンクされたマップのセットとして関連付け、前記リンクされたマップのセットにおいて各マップがもう1つのマップにリンクされるようにする段階と、
前記対応するマップアイコンを介して前記リンクされたマップのセットにアクセスする段階と、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記リンクされたマップのセットにおいて第1マップの単一のポイントを第2マップの単一のポイントに関連付ける段階と、
前記第1マップの座標系と前記第2マップの座標系との間の数学的変換を実施する段階と、
を更に含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記リンクされたマップのセットにおいて第1マップのエリアを第2マップに関連付ける段階と、
前記第1マップの座標系と前記第2マップの座標系との間の数学的変換を実施する段階と、
を更に含む請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記マップアイコンが、
前記ユーザ定義プライベートマップのサムネイル画像と、
前記ユーザ定義プライベートマップの名前と、
前記ユーザ定義プライベートマップにおけるユーザの数と、
前記ユーザ定義プライベートマップにおけるユーザ名のリストと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記マップアイコンが、
前記ユーザの画像と、
前記ユーザによって選択されたグラフィック画像と、
前記ユーザによって選択された語句と、
前記ユーザの感情状態を表すラベルと、
前記ユーザのステータスを表すラベルと、
前記ユーザによって実施された動作を表すラベルと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを更に含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ユーザのグループ間で共有するためのパブリックマップと共に1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するためのデバイスであって、
コンピュータプログラムを実行するためのプロセッサと、
データを記憶するためのメモリと、
ユーザコマンドを入力するための入力モジュールと、
データを送信及び受信するための通信モジュールと、
画面上に情報を表示するためのディスプレイと、
エリア又はロケーションの公的に利用可能なマッピングを表すパブリックマップをインポートするための論理回路と、
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための論理回路と、
前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを対応するマップアイコンのセットを介して前記パブリックマップにリンクさせるための論理回路と、
前記パブリックマップ及び前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するための論理回路と、
を含むデバイス。
【請求項12】
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための前記論理回路が、
画像を取り込むための論理回路と、
前記画像を用いてユーザ定義プライベートマップを生成するための論理回路と、
を含む請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記画像が、
手書きマップと、
印刷マップと、
写真画像と、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを含む請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記画像が、
スタジアムの座席表と、
劇場の座席表と、
建物のインテリアレイアウトと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを更に含む請求項12に記載のデバイス。
【請求項15】
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための前記論理回路は、
クライアントデバイスに記憶されている異なるパブリックマップをインポートするための論理回路と、
ウェブサイトから異なるパブリックマップをダウンロードするための論理回路と、
の少なくとも1つからなるグループから選択された論理回路を更に含む請求項11に記載のデバイス。
【請求項16】
前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを前記パブリックマップにリンクさせるための前記論理回路が、
前記パブリックマップと前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップとをリンクされたマップのセットとして関連付けて、前記リンクされたマップのセットにおいて各マップがもう1つのマップにリンクされるようにする論理回路と、
前記対応するマップアイコンを介して前記リンクされたマップのセットにアクセスするための論理回路と、
を含む請求項11に記載のデバイス。
【請求項17】
前記リンクされたマップのセットにおいて第1マップの単一のポイントを第2マップの単一のポイントに関連付けるための論理回路と、
前記第1マップの座標系と前記第2マップの座標系との間の数学的変換を実施するための論理回路と、
を更に含む請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記リンクされたマップのセットにおいて第1マップのエリアを第2マップに関連付けるための論理回路と、
前記第1マップの座標系と前記第2マップの座標系との間の数学的変換を実施するための論理回路と、
を更に含む請求項16に記載のデバイス。
【請求項19】
マップアイコンが、
前記ユーザ定義プライベートマップのサムネイル画像と、
前記ユーザ定義プライベートマップの名前と、
前記ユーザ定義プライベートマップにおけるユーザの数と、
前記ユーザ定義プライベートマップにおけるユーザ名のリストと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを含む請求項11に記載のデバイス。
【請求項20】
マップアイコンが、
前記ユーザの画像と、
前記ユーザによって選択されたグラフィック画像と、
前記ユーザによって選択された語句と、
前記ユーザの感情状態を表すラベルと、
前記ユーザのステータスを表すラベルと、
前記ユーザによって実施された動作を表すラベルと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを更に含む請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
ユーザのグループ間で共有するためのパブリックマップと共に1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを表示するためのシステムであって、
ユーザロケーション情報を記憶するためのバックエンドロケーション記憶サーバと、
マップを処理するためのバックエンドマップサーバと、
クライアントデバイス、前記バックエンドロケーション記憶システム、及び前記バックエンドマップサーバの間を通信ネットワークを介してインタフェース接続するためのフロントエンドマップサーバと、
を含み、
更に前記フロントエンドマップサーバが、
エリア又はロケーションの公的に利用可能なマッピングを表すパブリックマップをインポートするための手段と、
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための手段と、
前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを対応するマップアイコンのセットを介して前記パブリックマップにリンクさせるための手段と、
前記パブリックマップ及び前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを前記ユーザのグループに表示するための手段と、
を含む、
ことを特徴とするシステム。
【請求項22】
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための前記手段が、
クライアントデバイスから画像を受け取るための手段と、
前記画像を用いてユーザ定義プライベートマップを生成するための手段と、
を含む請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記画像が、
手書きマップと、
印刷マップと、
写真画像と、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを含む請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記画像が、
スタジアムの座席表と、
劇場の座席表と、
建物のインテリアレイアウトと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを更に含む請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを作成するための前記手段が、
前記バックエンドロケーション記憶サーバに記憶されている異なるパブリックマップをインポートするための手段と、
ウェブサイトから異なるパブリックマップをダウンロードするための手段と、
の少なくとも1つからなるグループから選択された手段を更に含む請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップを前記パブリックマップにリンクさせるための前記手段が、
前記パブリックマップと前記1つ又はそれ以上のユーザ定義プライベートマップとをリンクされたマップのセットとして関連付けて、前記リンクされたマップのセットにおいて各マップがもう1つのマップにリンクされるようにする手段と、
前記対応するマップアイコンを介して前記リンクされたマップのセットにアクセスするための手段と、
を含む請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
前記リンクされたマップのセットにおいて第1マップの単一のポイントを第2マップの単一のポイントに関連付けるための手段と、
前記第1マップの座標系と前記第2マップの座標系との間の数学的変換を実施するための手段と、
を更に含む請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記リンクされたマップのセットにおいて第1マップのエリアを第2マップに関連付けるための手段と、
前記第1マップの座標系と前記第2マップの座標系との間の数学的変換を実施するための手段と、
を更に含む請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
マップアイコンが、
前記ユーザ定義プライベートマップのサムネイル画像と、
前記ユーザ定義プライベートマップの名前と、
前記ユーザ定義プライベートマップにおけるユーザの数と、
前記ユーザ定義プライベートマップにおけるユーザ名のリストと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを含む請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
マップアイコンが、
前記ユーザの画像と、
前記ユーザによって選択されたグラフィック画像と、
前記ユーザによって選択された語句と、
前記ユーザの感情状態を表すラベルと、
前記ユーザのステータスを表すラベルと、
前記ユーザによって実施された動作を表すラベルと、
の少なくとも1つからなるグループから選択されたアイテムを更に含む請求項29に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−528555(P2009−528555A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556430(P2008−556430)
【出願日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/004670
【国際公開番号】WO2007/100632
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(501438485)ヤフー! インコーポレイテッド (200)
【Fターム(参考)】