説明

ワーク収納装置及びワーク収納方法

【課題】 複数のワークを効率良く処理し、先に収納されたワークの滞留時間を低減させる。
【解決手段】 ワークである基板Wを収納する基板収納装置1は、基板Wを搬入された順番に上から収納する第一基板カセット10と、第一基板カセット10に収納された基板Wを下から順番に搬出する搬出コンベア3と、搬出コンベア3で搬送される基板Wを上から順番に収納する第二基板カセット20とを有している。第一基板カセット10から第二基板カセット20に基板Wが移載される際に、基板Wの配置順番が逆転するので、第二基板カセット20から基板Wを搬出するときには、最初に搬入された基板Wから搬出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のワークを順番に収納し、払い出すワーク収納装置、ワーク収納方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のワークを順番に収納し、搬出する装置としては、例えば、FPD(Flat Panel Display)用の基板を収納する基板収納装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の装置では、基板を収納するスロットを上下に配設したカセットと、カセットを昇降させるカセット昇降装置と、カセット内に下方から進入して基板を搬送するローラとを有している。ローラを下側からカセット内に進入させ、基板を搬入したら、基板を上昇させて新しいスロットに基板を搬入する。さらに、複数のカセット同士を移載可能に配置したり(例えば、特許文献2参照)、カセットをローラのある場所に設置する際の処理を容易にするために、カセットの搬送水準よりも低い位置に基板を搬送する水準を設定したりしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平11−79388号公報
【特許文献2】特開2004−155569号公報
【特許文献3】特開2002−167038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、この種の装置では、基板などのワークは、カセットの昇降によって搬入された順場に上下に並んで収納されるので、ワークをカセットから搬出する場合には、最後に搬入したワークから搬出することになる。このような場合には、先に搬入したワークの滞留時間が長くなり、ワークの種類や周囲の環境によっては、汚染や劣化が進んで品質をばらつかせることがある。これに対して、ワークを任意の位置から取り出せるロボットを設けると、ロボットのアームを挿入するためのスペースが必要になるので、1つのカセットに収納できるワークの数が減ってしまい、収納効率が低下する。特に、ワークが、大型ディスプレイ用の基板の場合には、基板が撓み易いので、スロットの間隔を大きくしなければならず、さらに収納効率が低下する。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数のワークを効率良く処理し、先に収納されたワークの滞留時間を低減させることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、搬入端に搬入されたワークを収納し、搬出端から搬出するワーク収納装置であって、搬入端に設けられて複数のワークを搬入された順に配列して収納する搬入側バッファと、前記搬入側バッファに収納した複数の前記ワークを一つずつ前記搬入側バッファから搬出する搬送部と、搬出端に設けられて前記搬送部によって前記搬入側バッファから搬出された前記ワークを受け入れ可能で、受け入れ順に前記ワークを配列して収納する搬出側バッファと、前記搬送部が前記ワークを搬出する度に前記ワークの配列が逆転するように前記搬入側バッファ及び前記搬出側バッファを移動させる制御装置と、を有することを特徴とするワーク収納装置とした。
このワーク収納装置では、複数のワークが搬入端の搬入側バッファに順番に搬入されると、搬入側バッファから搬出側バッファにワークを移載する。このときにワークの配置を逆転させるので、ワークは搬入時の順番で搬出される。
【0005】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のワーク収納装置において、前記制御装置は、前記搬送部が前記ワークを搬出する度に前記搬入側バッファ及び前記搬出側バッファを逆方向に移動させるように構成したことを特徴とする。
このワーク収納装置では、ワークを移載する際に、両バッファを逆方向に移動させることで、ワークの収納順番を逆転させ、ワークを搬入時の順番で搬出できるように並べ替える。
【0006】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のワーク収納装置において、前記ワークは、薄板の基板であり、前記搬入側バッファと前記搬出側バッファとは、前記基板を上下に収納可能で、かつ独立に昇降自在に設けられていることを特徴とする。
このワーク収納装置では、基板は両バッファに上下に順番に収納される。基板を移載する際には、両バッファを上下方向に、かつ逆方向に移動させながら基板を並べ替える。
【0007】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のワーク収納装置において、前記搬入側バッファと、前記搬送部と、前記搬出側バッファとを複数組み並列に配置したことを特徴とする。
このワーク収納装置では、搬入側バッファと、搬送部と、搬出側バッファで1組の収納部を形成し、この収納部を並列に複数設けたので、1つの収納部でワークを移載している間に、他の収納部にワークを搬入したり、ワークを搬出したりすることが可能になる。
【0008】
請求項5に係る発明は、搬入端に搬入されたワークを収納し、搬出端から搬出するにあたり、複数のワークを搬入された順に搬入側バッファに収納する工程と、前記搬入側バッファに収納した複数の前記ワークを搬入時に順番と逆の順番で一つずつ前記搬入側バッファから搬出する工程と、前記搬入側バッファから搬出した前記ワークを搬出側バッファに受け入れ、受け入れ順に収納する工程と、前記搬出側バッファから前記ワークを受け入れ順とは逆の順番に搬出する工程と、を有することを特徴とするワーク収納方法とした。
このワーク収納方法では、搬入側バッファに搬入した順番にワークを収納した後に、搬入側バッファから搬出側バッファにワークを移載し、この際にワークを並べ替えることで、ワークを搬入した順番に搬出できるようになる。
【0009】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載のワーク収納方法において、前記搬出側バッファから前記ワークを搬出する際に、他の前記ワークを前記搬入側バッファに搬入することを特徴とする。
このワーク収納方法では、搬出側バッファからワークを搬出する際には、搬入側バッファは空いているので、この空いている搬入側バッファに新たなワークを順場に搬入し、収納させ、ワークの処理効率を向上させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、2つのバッファの間でワークを並べ替えるようにしたので、ワークを搬入した順番で搬出できるようにする。したがって、最初に搬入されたワークの滞留時間を短縮することができる。滞留時間の長短がワークの品質に影響を与える場合には、最初に搬入されたワークの滞留時間を短縮することで品質のばらつきを防止することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態において、収納対象となるワークは、ガラスなどからなる薄板状の基板Wとして説明するが、ワークは、基板Wに限定されずに、組立途中の部品などでも良い。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1及び図2に第1の実施の形態におけるワーク収納装置としての基板収納装置の概略構成を示す。図1及び図2に示すように、基板収納装置1は、床面などに設置されるベース部2を有し、ベース部2上には搬送部である搬送コンベア3が設けられている。搬送コンベア3は、鉛直方向で上向きに延びる搬送台4が複数平行に配設されており、各搬送台4の上部には、ローラ5が回転自在に取り付けられている。搬送台4は、平面視で細長形状を有し、ローラ5の回転軸と、搬送台4の長手方向とは一致しており、ローラ5の軸線方向と直交する方向に等間隔に搬送台4が並んでいる。各ローラ5は、不図示の駆動装置に連結されており、それぞれが回転駆動できるようになっている。
【0013】
この基板収納装置1では、搬送台4の配列方向の一端側の3つの搬送台4及びローラ5が基板Wの搬入端を形成し、これら搬送台4及びローラ5を平面視で囲むように第一基板カセット10が配置されている。第一基板カセット10は、外形が直方形状になっており、矩形のフレームからなる天部10Aと底部10Bとを複数の支柱10Cで連結した構成を有し、搬入側バッファとして機能する。図2に示すように、第一基板カセット10の底部10Bは、搬入端の3つの搬送台4の外縁を合わせた形状よりも大きく、ローラ5と平行な梁11が2本架け渡されている。梁11は、底部10Bの歪みを防止するもので、搬送台4の隙間に進入可能な配置及び大きさになっている。支柱10Cには、複数の基板Wを鉛直方向に等間隔に複数載置するための桟部材(不図示)が等間隔に固定されている。この桟部材によって、基板Wを一枚収納可能なスロットが鉛直方向に複数形成される。第一基板カセット10の一端部側及び他端部側は、基板Wを出し入れ可能に開口している。このような第一基板カセット10は、第一昇降機構13によって鉛直方向に移動自在に支持されている。
【0014】
また、この基板収納装置1では、他端側の3つの搬送台4及びローラ5が基板Wの搬出端を形成しており、これら搬送台4及びローラ5を平面視で囲むように第二基板カセット20が配置されている。第二基板カセット20は、前記した第一基板カセット10と同じ構成を有し、搬出側バッファとして機能する。すなわち、第二基板カセット20は、搬送台4を挿入可能な底部10Bを有し、搬送台4間に進入可能な梁11が2本架け渡され、複数の基板Wを鉛直方向に等間隔に複数載置可能になっている。第二基板カセット20の一端部側及び他端部側は、基板Wを出し入れ可能に開口している。この第二基板カセット20は、第二昇降機構14によって鉛直方向に移動自在に支持されている。
【0015】
各昇降機構13,14及びローラ5の駆動装置は、制御装置25に接続されている。制御装置25は、CPU(中央演算ユニット)などを備え、後述する基板Wの搬入搬出動作を制御するように構成されている。
【0016】
次に、この実施の形態の作用について説明する。なお、初期状態として、図3に示すように、第一基板カセット10は、最も下方で待機しており、一番上の桟部材よりも僅かにローラ5が上方に突出している。一方、第二基板カセット20は、最も上方で待機しており、一番下の桟部材よりも僅かにローラ5が上方に突出している。
【0017】
図4のタイムチャートに示すステップS101のように、最初に第一基板カセット10に基板Wを搬入する。具体的には、一枚の基板Wが不図示の搬送装置によって第一基板カセット10の一端部側の開口から挿入される。制御装置25は、搬入端の3つのローラ5を回転させ、これらローラ5に搬送されるようにして基板Wが第一基板カセット10内に進入する。一枚目の基板Wの搬入が終了したら、第一昇降機構13が駆動し、2番目の桟部材がローラ5より僅かに下側にくるように1スロットピッチ分だけ第一基板カセット10を上昇させる。この際に先に搬入された基板Wは、一番上の桟部材に周縁部を支持されるようにして上昇する。そして、その基板Wの下側に2枚目の基板Wが前記と同様にして搬入される。以降は、必要な全ての基板Wが搬入されるまで、同様の動作を繰り返す。その結果、第一基板カセット10には、複数の基板Wが先に搬入された順に上から収納される。
【0018】
この後、図4のステップS102として、基板Wを第一基板カセット10から第二基板カセット20に移載する。具体的には、制御装置25が全てのローラ5を回転駆動させて、第一基板カセット10の一番下の基板Wを搬出し、第二基板カセット20に受け渡す。基板Wが第二基板カセット20内に収納されたら、制御装置25は、第一昇降機構13を駆動させて第一基板カセット10を1スロットピッチ分だけ下降させる一方で、第二昇降機構14を駆動させて第二基板カセット20を1スロットピッチ分だけ上昇させる。その結果、第二基板カセット20内の基板Wは、一番上の桟部材に支持されるようにして上昇する。さらに、第一基板カセット10の下から2番目の基板Wがローラ5によって第一基板カセット10から搬出され、第二基板カセット20の上から2番目のスロットに搬入される。以降は、第一基板カセット10の全ての基板Wが第二基板カセット20に移載されるまでの同様の動作を繰り返し、その後、ローラ5及び昇降機構13,14を停止させる。これによって、第一基板カセット10は空になり、第二基板カセット20には複数の基板Wが先に搬入された順に下から収納される。
【0019】
この基板収納装置1から基板Wを搬出する際には、ステップS103として、第二基板カセット20から基板Wを一枚ずつ搬出する。制御装置25は、搬出端の3つのローラ5を回転させて、一番下、つまり搬入端に最初に搬入された基板Wを第二基板カセット20の他端部から搬出し、不図示の他の装置に受け渡す。他の装置は、搬送装置でも良いし、公知の生産装置であっても良い。基板Wを一枚搬出したら、第二昇降機構14を駆動させて、第二基板カセット20をスロットピッチ分だけ下降させる。その結果、下から2番目、つまり搬入端に2番目に搬入された基板Wが基板収納装置1から搬出される。以降は、必要な基板Wを全て搬出するまで同様の動作を繰り返す。
【0020】
この間、第一基板カセット10は、空になっているので、新しい基板Wを搬入することができる。これによって、第二基板カセット20から基板Wを搬出する間に、第一基板カセット10に新しい基板Wが収納される。したがって、以降は、ステップS102とステップS103を繰り返すことで複数の基板Wを搬入し、搬入した順番に搬出することができる。
【0021】
この実施の形態によれば、複数の基板Wを順番に収納し、第一、第二基板カセット10,20間で基板Wの移載を行うことで基板Wを並べ替えるようにしたので、先に搬入した基板Wから搬出することが可能になる。このため、先に搬入した基板Wの滞留時間が増大することに起因する品質のばらつきを防止できる。また、先に搬入された基板Wの滞留時間が短くなるので、塵埃の堆積などを最小限に止めることができる。
また、第一、第二基板カセット10,20は、逆方向に昇降動作を行うだけで済むので、装置構成を簡略化することができる。したがって、基板カセット10,20の大型化が容易になり、大型基板への対応が容易になる。第一、第二基板カセット10,20には、ロボットのアームを挿入するためのスペースを設ける必要がないので、収納効率を高めることができる。
さらに、第二基板カセット20から基板Wを搬出する間に、第一基板カセット10に新しい基板Wを搬入するようにしたので、多数の基板Wを効率良く搬入及び搬出することができる。
【0022】
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、第一の実施の形態と同じ構成要素には、同一の符号を付す。また、重複する説明は省略する。
図5に示すように、基板収納装置51は、第一収納部52と、第二収納部53とが並列に配置され、第一収納部52又は第二収納部53の一方に基板Wを搬入する搬入側ローラコンベア54と、第一収納部52又は第二収納部53の一方からの基板Wを搬出する搬出側ローラコンベア54と、制御装置25とを有している。
【0023】
第一収納部52及び第二収納部53は、それぞれが第一の実施の形態の基板収納装置1と同様の構成になっている。すなわち、ベース部2上に搬送コンベア3が設けられており、搬送コンベア3の長手方向に第一基板カセット10と、第二基板カセット20とが配置され、各々が第一、第二昇降機構13,14によって独立に昇降自在に支持されている。
【0024】
搬入側ローラコンベア54は、第一、第二収納部52,53の搬送方向に基板Wを移動させるローラ60が多数配設されており、その端部54A,54Bは第一、第二収納部52,53のそれぞれの搬入端に対応して設けられている。さらに、搬出端54A,54Bには、ローラ61がローラ60の回転方向と直交する方向に回転可能に複数配設されている。同様に、搬出側ローラコンベア55は、基板Wを搬送方向に移動させるローラ60が多数配設されている。第一、第二収納部52,53の搬出端に対応する端部55A,55Bには、ローラ60に加えて、ローラ61が基板Wの搬出方向と直交する方向に基板Wを搬送可能に多数配設されている。なお、ローラ61は、昇降自在に設けることが好ましい。
【0025】
次に、この実施の形態の作用について説明する。なお、以下においては、図6のタイムチャートに示すように、第一収納部52に先に基板Wを搬入する場合について説明するが、第二収納部53から先に基板Wを搬入しても良い。
まず、ステップS201に示すように、第一収納部52に基板Wを搬入する。基板Wは、搬入側ローラコンベア54から第一収納部52の第一基板カセット10に、上から順番に搬入される。第一基板カセット10の全てのスロットに基板Wを収納したら、ステップS202に進む。
【0026】
ステップS202では、第一収納部52において第一基板カセット10から第二基板カセット20に基板Wを一枚ずつ移載する。この際に、制御装置25は、第一、第二基板カセット10,20を逆方向に1スロットピッチ分ずつ移動させ、先に搬入された基板Wを第二基板カセット20の下から順番に収納させる。また、このステップS202では、搬入側ローラコンベア54から基板Wが第二収納部53の第一基板カセット10に搬入される。基板Wは、搬入側ローラコンベア54の端部からローラ61の回転によって端部54Bに搬送され、ここから第二収納部53の第一基板カセット10に上から順番に搬入される。第一、第二収納部52,53の各第一基板カセット10には、同じ枚数の基板Wが収納されるので、第一収納部52での基板Wの移載が終了するのとほぼ同時に、第二収納部53への基板Wの搬入が終了する。
【0027】
次に、ステップS203で、第一収納部52から搬出側ローラコンベア55に基板Wを一枚ずつ搬出する。このときの第二基板カセット20は1スロットピッチ分ずつ順番に下降し、基板Wは先に搬入されたものから順番に搬出される。これと同時に、第一収納部52の空になった第一基板カセット10に搬出側ローラコンベア55から基板Wが一枚ずつ搬入され、第一基板カセット10の上から順番に収納される。さらに、このステップS203においては、第二収納部53の第一基板カセット10に収納した基板Wを第二基板カセット20に移載する。第一、第二基板カセット10,20は逆方向に昇降し、第二基板カセット20には、先に搬入された基板Wが下から順番に収納される。
【0028】
そして、続くステップS204では、第一収納部52で基板Wの移載を行うと共に、第二収納部53の第二基板カセット20から基板Wを順番に搬出する。第二収納部53において、基板Wは、先に搬入されたものから順番に搬出側ローラコンベア55に搬出される。さらに、第二収納部53では、空になっている第一基板カセット10に基板Wが上から順番に搬入される。以降は、ステップS203とステップS204とを交互に実施して基板Wを収納された順に搬出する。
【0029】
この実施の形態によれば、第一収納部52、第二収納部53を並列に設けることで多数の基板Wを、収納した順番に搬出することが可能になり、作業効率が向上する。その他の効果は、第一の実施の形態と同じである。
【0030】
なお、本発明は、前記の各実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、基板Wの搬送は、ローラに限定されずにエアー浮上を用いても良い。
また、基板Wを略水平に搬送し、上下に並んで収納する代わりに、基板Wを略垂直に立たせた状態で搬送及び収納しても良い。この場合に、第一、第二基板カセット10,20は、基板Wを立たせたままで平行に収納するように構成され、制御装置25は、第一、第二基板カセット10,20を1スロットピッチ分ずつ左右方向、かつ逆方向に移動させる。このような構成でも前記と同様に効果が得られる。この場合に、基板Wは、垂直から僅かに傾斜させた姿勢でローラ搬送しても良いし、基板Wの下端に当接するように下側にローラを配設したりしても良い。
第二の実施の形態において、収納部(第一収納部52、第二収納部53)の数を3つ以上にすると、さらに多数の基板Wを効率良く処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態に係る基板収納装置の構成を示す側面図である。
【図2】基板収納装置の平面図である。
【図3】基板を搬入するときの配置を示す図である。
【図4】基板の収納方法を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る基板収納装置の構成を示す側面図である。
【図6】基板の収納方法を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0032】
1,51 基板収納装置(ワーク収納装置)
3 搬送コンベア(搬送部)
10 第一基板カセット(搬入側バッファ)
20 第二基板カセット(搬出側バッファ)
25 制御装置
52 第一収納部
53 第二収納部
W 基板(ワーク)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬入端に搬入されたワークを収納し、搬出端から搬出するワーク収納装置であって、
搬入端に設けられて複数のワークを搬入された順に配列して収納する搬入側バッファと、前記搬入側バッファに収納した複数の前記ワークを一つずつ前記搬入側バッファから搬出する搬送部と、搬出端に設けられて前記搬送部によって前記搬入側バッファから搬出された前記ワークを受け入れ可能で、受け入れ順に前記ワークを配列して収納する搬出側バッファと、前記搬送部が前記ワークを搬出する度に前記ワークの配列が逆転するように前記搬入側バッファ及び前記搬出側バッファを移動させる制御装置と、を有することを特徴とするワーク収納装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記搬送部が前記ワークを搬出する度に前記搬入側バッファ及び前記搬出側バッファを逆方向に移動させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のワーク収納装置。
【請求項3】
前記ワークは、薄板の基板であり、前記搬入側バッファと前記搬出側バッファとは、前記基板を上下に収納可能で、かつ独立に昇降自在に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワーク収納装置。
【請求項4】
前記搬入側バッファと、前記搬送部と、前記搬出側バッファとを複数組み並列に配置したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のワーク収納装置。
【請求項5】
搬入端に搬入されたワークを収納し、搬出端から搬出するにあたり、複数のワークを搬入された順に搬入側バッファに収納する工程と、前記搬入側バッファに収納した複数の前記ワークを搬入時に順番と逆の順番で一つずつ前記搬入側バッファから搬出する工程と、前記搬入側バッファから搬出した前記ワークを搬出側バッファに受け入れ、受け入れ順に収納する工程と、前記搬出側バッファから前記ワークを受け入れ順とは逆の順番に搬出する工程と、を有することを特徴とするワーク収納方法。
【請求項6】
前記搬出側バッファから前記ワークを搬出する際に、他の前記ワークを前記搬入側バッファに搬入することを特徴とする請求項5に記載のワーク収納方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−1716(P2007−1716A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−183446(P2005−183446)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(000002059)神鋼電機株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】