説明

三次元のリバース・タンキング用膜

三次元輪郭を有する成形された防水膜は「タイバック」、パイプ、パイルキャップその他のコンクリート枠組みその他の土木工事・建築の表面に生じる他の不規則部により示されるような細部領域のための「リバース・タンキング」の防水処理に有用である。そのような膜を作るための好ましい方法は、一体として、担体保持シート、防水性接着剤、選択肢として保護コーティング層を有する積層膜を加熱成形することである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規注入コンクリートに接着するリバース・タンキング(reverse tanking)用防水膜、特に細部領域の内部及び周囲に、又は、他の表面の不規則部に一体化した湿気バリア(barriers)を作るために、三次元の輪郭を有する膜に関する。
【背景技術】
【0002】
事前成形された感圧接着剤の層を保持するために、柔軟なプラスチック・シート(plastic sheet)を有する防水膜は、既存の建設物の面を保護するために数年間に亘って用いられてきた。接着剤の層は強い粘着性がある典型的にゴム変性ビチュメン(bitumen)から作られていて、基盤面にその膜を取付ける前に除去されるレリーズ・シート(release sheet)によりカバー(cover)されている。
【0003】
「リバース・タンキング」の防水性の技術は特許文献1及び特許文献2に示されている。この技術によれば、防水膜は最初にその担体シートの裏側を用いて「枠組み」(即ち、木の板を相互接続することにより通常形成されるコンクリート鋳型)に取付けられる。結果として、防水接着剤の層は外を向く。コンクリート構造体は膜でカバーされた枠組みの表面にコンクリートを注入することにより作成される。そして、このことは「事後注入」又は「事後塗布」されたコンクリートと呼ばれる。接着剤の層は弾性体の保護コーティング(coating)層、粒子コーティング層、又は両方の混合体又は配置によりカバーされ(即ち、個々に一層として混合されるか、又は、離散した層として配置される)、接着剤を汚れ及び損傷から保護する。この保護コーティング層は(重合体又は粒子のコーティングかどうかは別として)接着剤の粘着性を低下するように機能する。外面はさらにレリーズ・シートのライナー(liner)により保護される(そのライナーは、新規のコンクリートを接着剤/保護コーティングの層に対して注入する前に除去しなければならない)。硬化後に、コンクリートは接着剤/保護コーティングの層と接着する。それゆえ、防水性接着は逆の順序で達成される。
【0004】
ここで、「リバース・タンキング」防水の世界では、その防水がコンクリート構造を先行するので、「事前塗布」と云い、その一方で、コンクリートは防水の設置後なので「事後注入」又は「事後塗布」と云える。
【0005】
それ以上のリバース・タンキングは特許文献3及び4で論じられていて、粒子コーティングの層を用いて教示している。特許文献3では、膜を水平面上に設置したときに、無機の粒子を用いて歩行の抵抗にしている。特許文献4では、接着層の上面に粒子を用いてセメントの水和中に発生する水酸化カルシウムと反応することにより、コンクリートとの接着を改善する。
【0006】
リバース・タンキングで困難なことのひとつは細部領域(即ち、表面の不規則部)で、特に、「タイバック(tieback:本来の意味はカーテンの留め飾り)」の細部の防水の連続性を実現することである。タイバックとは枠組みを保持する棒又はケーブル(cable)の末端であり、枠組みの面を通ってある間隔で突出しているのが見られる。他の表面の不規則部には、枠組みを通ってパイプ又はパイルキャップ(pile cap)が伸びている場所のような侵入領域が含まれる。
【0007】
図1はコンクリートの枠組み上の「タイバック」を防水するために業界が用いている現在の工程を示している。排水マット(mat)又はシート(sheet)は通常尖頭状のコアシート(core sheet)に取付けられた繊維を含み、木枠に置かれ、前記のリバース・タンキング用防水膜のシートによりカバー(cover)されている。そのようなシート材料はHYDRODUCT(R)(排水用)及びPREPRUFE(R)(防水膜)の商標で、Grace Construction Products, Cambridge, Massachusettsから入手できる。これらのシート材料は、人の胸部と同じ大きさになりうるタイバックが占める枠組みの領域を囲むように切り、かつ、配置することが求められる。
【0008】
図1に示すように、木又は金属のボックス(box)を加工して、タイバック上にはめ込まなければならない。そのボックスは、例えば、ねじ及び金具によるようにして、枠組みに対してそのエッジ(edges)の周囲を密封するために接着剤ビード(bead)を用いるようにして、枠組みに取付けられる。注入したコンクリートによりボックスがねじれ又は破壊するのを防ぐために、液状のマスチック(mastic)又はモルタルセメント(mortar cement)を充填する。
【0009】
図2に示すように、ボックスは防水ストリップ(strip)でカバーされている。ストリップがPREPRUFE(R)の商標で、Grace Construction Productsから両面接着「テープ」として入手できる。片側はボックスとそれを囲む枠組み上に付着する粘着性接着剤を有し、他の側は事後注入コンクリートを接着するためにコーティングされた接着層を有している。図1及び2は仕上げられたテープの「ボックス」形状を示していて、そのボックスをストリップ(strip)で実際に防水化するのは大変な作業を必要とする。テープ・ストリップは重なって、タイバックの上及び周囲に連続的バリアになるようにしなければならない。タイバックの細部で各ボックスを加工し、締結し、防水加工をするには約30分以上かかる。1000平方フィートを超える型枠の設置で、100個のタイバックに直面する。細部領域の防水を行うことは数日の労働を必要とする。
【0010】
前述の難点を考えると、タイバック、パイプの侵入、パイル・キャップの侵入及び他の面の不規則部に遭遇する防水工事の労働原価を低減するために、新規の方法と防水膜システムを必要としている。
【特許文献1】米国特許第4,994,328号明細書
【特許文献2】米国特許第5,316,848号明細書
【特許文献3】米国特許第5,496,615号明細書
【特許文献4】米国特許第6,500,520号明細書
【非特許文献1】ASTM D 5−73
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
従来技術の欠点を克服するために、本発明では、細部領域及び他の表面の不規則部のための「リバース・タンキング」の防水を行っている。本発明の例示的防水膜が、フラット・カラー(flat collar)部分により全面的に又は部分的に囲まれた三次元輪郭を有し、タイバック又は他の表面の不規則部の上に配置でき、連続的防水バリアを提供するために従来のリバース・タンキング用膜を継ぎ合わせている。好ましくは、そのような成形した膜を用いて、対応する形状に成形された支持構造と組合せ、事後注入のコンクリート(即ち、設置後にそれらに注入したコンクリート)の重量で膜が破壊するのを防止する。
【0012】
本発明の例示的方法で、成形して剛体になっているプラスチック又は金属のドーム(dome)がタイバックの上に配置され、枠組みに締結されている。そして、「成形された」防水膜は対応するドーム形を有していて、支持部の上にはめ込まれ、隣接する「シート状」の防水膜を枠組みに継ぎ合わせて、連続的な湿気バリアを提供する。「成形」の用語は本発明のリバース・タンキング用膜を定義するのに用いられ、「シート状」の用語が(典型的にロール(roll)状で供給された)通常のリバース・タンキング用膜を定義するのに用いられるのとは対照的である。
【0013】
他の例として、防水膜が円形又は円錐形のスリーブ(sleeve)のような三次元形状を有していて、隣接するフラット・カラー部分により囲まれ、パイプ及びパイルキャップのような侵入物の周囲を防水処理するために用いられる。三次元形状の防水膜はドーム、円錐形、円筒形、角錐形のような形状、又は他の三次元形状を有し、他の場合なら侵入継ぎ手に連続的バリアに必要ないくつかのステップを節減する。そのような膜は少なくとも片方又は両方の主要面が、新コンクリートと接着するのに有効な1以上の従来の防水性接着層(例えば、ゴム化したアスファルト、合成した重合接着剤、粘土ベース(based)の接着剤等)で塗布されて良い。
【0014】
さらに、本発明は成形された防水膜とそのような膜を作るための方法だけでなく、ここに示した方法により形成された防水構造を目指している。成形された膜を作るための例示的方法は以下から成っている。担体保持シート、及び、それに隣接して、連続した感圧防水性接着剤の層、選択肢として、保護用重合材コーティング層及び(又は)その接着剤の層の上の粒子コーティング層を有する積層材を供給し、又、その積層材を一体部品として成形して、フラット・カラー部分により全面的又は部分的に囲まれた三次元輪郭を有する成形された防水膜を提供する。好ましくは、担体保持シートは華氏300度未満で成形するのに有効なポリオレフィン(polyolefin)混合体から成っている。より好ましくは、保持シートはLDPEとHDPEの樹脂混合体から成っている。又、感圧接着剤は非ビチュメンの合成接着剤(例えば、SIS)である。
【0015】
材料の選択は、積層材が華氏300度未満の温度で、より好ましくは華氏250度未満で、三次元輪郭に加熱成形できて、感圧接着剤の層の連続性が破壊されず、事後注入のコンクリートと防水性接着を提供するこれらの層の能力を破壊しないようにする。
【0016】
本発明の他の利点及び特徴は以後にさらに詳細に論じる。
【実施例1】
【0017】
ここで示した防水システムは、注入され、かつ、硬化しうる新しいセメント組成と接着することを意図している。コンクリート又はモルタル・セメントのようなセメント組成は、この方法で防水膜に用いられ、ある時には「事後注入」又は「事後塗布」と呼ばれている。「セメント」及び「セメント組成」の用語はペースト(pastes)、モルタル(mortars)、グラウト(grouts)だけでなく、乾燥粉末を示すのに使用される。コンクリート組成は水和可能なセメント・バインダー(cement binder)から成っている。「ペースト」「モルタル」「コンクリート」の用語は当該分野の用語で、ペーストは水和化しうるセメント・バインダー(cement binder)(通常、ポルトランド・セメント、メーソンリー・セメント(masonry cement)又はモルタル・セメントであるが専用の用語ではない)から成る混合体である。モルタルは微細骨材(例えば、砂)を追加的に含んでいるペーストである。又、コンクリートは粗大な骨材(例えば、砕いた砂利、石等)を追加的に含んでいるモルタルである。セメント組成は、典型的に、水和可能なセメント、水、微細及び(又は)粗大な骨材を混合することにより、形成される。
【0018】
図3に示すように、例示的に「成形された」防水膜10及び選択肢として例示的な保持構造30を使用して、タイバック40又はコンクリートを事後注入する前に建設物の面上の他の表面細部の上に連続的な防水バリアを設ける。
【0019】
図3の拡大図(拡大した円)で示すように、防水膜10は少なくとも1層の担体保持シート12から成っていて、それは第一及び第二の主要な対向面を有していて、その第一の主要面に取付けられて、少なくとも一層の連続的感圧性防水接着層14が事後注入されたコンクリート又はモルタルと有効に接着する。
【0020】
選択肢ではあるが、好ましいこととして、弾性体コーティング、粒子層又はその混合体(例えば、弾性体に混合された粒子)又はその組合わせ(例えば、弾性体の層の上に又は部分的に埋込まれた散在的粒子層)のような保護層16は、接着層14を塵埃から保護するのに有効である。
【0021】
例えば、担体保持シート12,感圧防水性接着層14及び選択肢としての保護層16が特許文献2及び3内で教示している材料から成り、厚みの寸法を採用している。そこでは、担体保持シートが連続フィルム、織布又は不織布の形で、熱可塑性樹脂、ゴム又は金属から作られる。本発明で用いるのに特に適している熱可塑性樹脂には高密度ポリエチレン(HDHE)、ポリエチレン・テレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニール(PVC)、ポリアミド(PA)、又は、その組合わせが含まれている。
【0022】
HDPEは特許文献3が好んでいる担体保持シートの材料であったけれども、本発明は、本発明の成形された防水膜10を作るために、ポリオレフィン混合体から作られた連続フィルム(film)の形で担体保持シート12を用いることが好ましい。特に好ましい混合体は、低密度ポリエチレン(LDPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)から成っている。担体保持シート12をシート成形型を通って重合体又は重合体の混合体をシート押出し機及び(又は)比較的均一な厚みを得るために対向ローラーの間でシートをカレンダー(calenda)処理することにより製作できる。ポリオレフィン混合体内でLDPEを用いることは、加熱成形(thermoforming)を容易にすることにより好ましい。これは本発明の好ましい方法に担体保持シート12、又、事前成形された防水接着層14、又、選択肢として保護層16を熱変形することが含まれる。ただし、一体ユニット(unit)例えば統合積層材としてではあるが。
【0023】
超低密度ポリエチレン(VLDPE)及びHDPE又はポリプロピレンのような他のポリオレフィン混合体も担体保持シート12用に可能であろう。
【0024】
担体保持シート12を別個に成形し、その後に防水接着剤14を、及び、分離したコーティングとして選択肢の保護層16を塗布することは可能であるけれども、統合積層材から三次元形状の防水膜10を得るために加熱成形("thermoforming")を用いることは、時間を節減し、経済的利点を提供する。個々の層の厚みは加熱成形中に変えることができ、それは成形された膜を作るのに好ましい方法であり、この事実を覚えていて、層の最初の厚みを選択すべきである。
【0025】
例えば、防水膜の積層材10をペーパー(paper)又はプラスチックのレリーズ・シート(図示せず)の上にコーティング又は押出し成形を行うことにより製造できる。最初に、保護層16(例えば、重合体のコーティング)、その後、防水性接着層14(例えば、SIS)のコーティング又は押出し成形を、そして、得られた積層材を担体保持シート14に付けることができる。そして、膜積層材12/14/16を加熱成形をする直前にレリーズ・シートを除去して、成形された防水膜10を提供できる。代わりに、接着剤14と保護16の層を担体保持シート12の上にコーティング又は直接押出し成形できる。次ぎに、レリーズ・シートのライナー(liner)(図示せず)を付けることができる。それはそれを積層材上にカレンダー(calendaring)処理をすることによるような方法で行なえ、それにより、カレンダー処理操作が膜の全体的厚みを均一にしうる。どの場合でも、レリーズ・シートのライナーは、三次元形状にするために膜の成形(例えば、加熱成形)の前に除去する。
【0026】
本発明のさらに別の例示的方法及び膜では、接着剤14と保護コーティングの層16(重合体)が、担体保持シート12とレリーズ・シートの間に同時に押出し成形できる。例えば、連続操作には、担体保持シート14とレリーズ・ライナーの間に接着剤及び保護コーティングの層を共通押出し処理することが含まれる。それらは、お互いを積層させるローラーの間に埋込まれるからである。ここでも、レリーズ・シートが、積層材を作り、加熱成形の段階まで接着剤/保護コーティングを保護し、そこで好ましく除去して、廃棄する目的で用いられる。
【0027】
本発明の例示的方法では、加熱成形段階が、感圧接着剤の層(及び保護コーティング層)への損傷を防止するために華氏300度未満の温度にすることが望ましい。そこで、健全性、十分な厚み、防水性のある事後注入のコンクリートと接着する能力を保持しなければならない。膜10の担体保持シート12の側を接着層14の側より高い温度にすることが好ましい。なぜなら、成形の目的のため加熱軟化を第一に必要として、一方、接着剤の層は適合性が良く、成形のために必要な加熱は少ないからである。担体保持シート12の厚みは10-150ミル(mils)が好ましく、より好ましくは30-80ミルの厚みである。
【0028】
図3でドーム形として示されている例示的三次元輪郭11は10cm-100cm以上の平均の直径及び高さを有し、それは、表面細部の寸法及びフラット・カラー部分13により全体的又は部分的に囲まれているからである。担体保持シート12の厚みと材質は、防水性接着剤の層14と保護コーティングの層16の組合わせになるように選択され、成形する膜10(積層材として)を加熱成形するのに必要な平均温度は華氏300度を超えない。(ここでの全ての温度は華氏表示で示す)。
【0029】
感圧性防水接着層14はビチュメン系接着剤を含むけれども、本発明では、合成の非ビチュメン系接着剤を用いることが望ましい。そのような合成接着剤には、ブチル・ゴム、ポリイソブチレン、ポリイソブチル・ゴム、アクリル(又はアクリレート)ビニールエーテル・ベースの接着剤、スチレン・イソプレン・スチレン(SIS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン・ベース(SEBS)、スチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)又はその混合体が含まれる。他の可能性がある接着剤はエチレン・プロピレン・ジエンの単量体である。しかしながら、最も好ましいのは、感圧性ホット・メルト(hot-melt)接着ブロック(block)のSIS共重合体である。好ましい接着剤の層は華氏160度から華氏300度の範囲にある溶融温度にも(2秒から2分の期間)耐えて、その連続的層の形状を失わず、接着層14(及び、選択肢としての保護コーティング層16)が事後注入コンクリートと接着する能力を失わない。
【0030】
感圧性接着剤の層14は選択肢として典型的添加物を含むことができる。光吸収材(即ち、カーボン・ブラック、ベンゾトリアゾル等)、光安定材(即ち、ヒンダードアミン(hindered amines)、ベンゾフェノン)、酸化抑制剤(即ち、ヒンダードフェノール)、充填材(即ち、炭酸カルシウム、シリカ、二酸化チタン等)、可塑剤、粘弾性的添加物及びその混合体のようなものである。好ましい合成接着剤の層が光吸収材、光安定剤、抗酸化剤を含んでいる。
【0031】
特許文献2及び3で論じているように、合成接着層14が非特許文献1に基づいて測定して、約30デシミリメートル(dmm)(150g、5秒、華氏70度)より大きな侵入物を有しているとき、事後注入コンクリートの接着が改善する。この文献は参考用として本明細書に組込まれている。合成感圧接着剤14の「接着」性は膜10の側面での重なりと端部の重なりを容易に形成されるという追加の利益がある。合成接着剤の層の平均厚みが10−150ミル、より好ましくは20−100ミル、最も好ましくは50−100ミルである。
【0032】
本発明の好ましい膜及び方法では、成形された防水膜10がさらに、接着剤14の粘着性を低減し、塵埃及び要素(特に日光)から接着剤14を保護するために保護コーティング層16から成っている。同時に、保護層16が、事後注入コンクリートと強力接着剤の完全接着を形成するように、膜10の能力を低下させない。保護コーティング層16は例えば、重合体コーティング、一層の粒状物質又はその混合物から成っている。例示的重合体コーティングには、スチレン・ブタジエンゴムベースの(SBR)コーティング、カルボキシレートSBRベースのコーティング、アクリルベースのコーティング(例えば、アクリレート)、塩化ポリビニリデンベースの(PVDC)コーティング、ポリ塩化ビニールベースの(PVC)コーティング、エチレン・ビニル・アセテートの共重合体ベースの(EVA)コーティング、エチレン・エチル・アセテートの共重合体ベースの(EEA)コーティング、ポリクロロプレーン・ベースのコーティング、ポリエステル・ベースのコーティング、ポリウレタン・ベースのコーティング、スチレン・イソプレン・スチレン・ベースの(SIS)コーティング、スチレン・ブタジエン・スチレン・ベース(SBS)のコーティング、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン・ベースの(SEBS)コーティング、又は、その混合体から成っている。
【0033】
好ましい保護コーティング層16はアクリル・ベースのコーティングである。特に好ましいのは、スチレン・ブチルアクリレート・ベースのコーティングである。本質的に弾性体である保護層16が好ましい。ここで用いる場合、"elastomeric"の用語は、加硫処理をした天然ゴムの特性に類似した特性を有していて、引張ると伸びて、ゆるめるとほぼ元の長さに急速に戻る弾性重合体を意味し、示されている。弾性的アクリル・ベースのコーティングが好ましく、弾性的なスチレン・ブチルアクリレート・ベースのコーティングが最も好ましい。保護層16の平均厚みは1-80ミルのどこか、特に好ましいのは5-60ミルである。
【0034】
保護層16は、選択肢として、典型的な添加物を含み、上記の感圧接着剤の層14に付いて示したものと同様の侵入の数値を有している。保護層16は重合体材料(例えば、ブチル・アクリレート)から作られ、好ましくは、日光から保護するために二酸化チタン又は酸化亜鉛が含まれる。さらに、傷への抵抗を高めるために充填材(例えば、タルク(talc)、炭酸カルシウム、砂、スレート・ダスト(slate dust)を含む。
【0035】
今、述べたばかりだが、(重合体の保護コーティングを用いていない場所の)保護層16が防水性接着層14上にロールで押付けられた無機粒子を含むことがあり、及び(又は)重合体保護コーティング16の材料に混合する。いくつかの粒子材料がこの目的に適当だと信じられていて、以前に述べたように特許文献3及び4で分類されている。例えば、特許文献3は炭酸カルシウム、セメント、タルク、砂、花崗岩ダスト、スレート・ダスト、粘土、二酸化チタン、カーボン・ブラックの粒子を開示している。一方、特許文献4はアルミニウム・オキサイド・トリハイドレート(aluminum oxide trihydrate)、二酸化珪素、フライアッシュ(flyash)、高炉スラグ、シリカ・フューム(silica fume)、アルカリ金属又はアルカリ土金属の亜硝酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、硫酸化物、水酸化物、カルボン酸塩、珪酸塩、アルミン酸塩又はその混合物の粒子を開示している。そのような粒子の組合わせ(例えば、炭酸カルシウムとタルク)も検討されている。
【0036】
それゆえ、保護コーティング16の層は液体として塗布してから乾燥させた重合体コーティングから作られ、粒子及び(又は)その重合体に組込まれた他の添加物を有する重合体コーティング材料の混合物から作られ、又は、外側接着剤の層14及び(又は)外側重合体コーティングの層16の上にローラーで塗布した粒子のみで、及び、全体的に又は部分的に粒子を埋込むことで作られる。
【0037】
図3に示すように、例示的形状をした防水膜10がフラット・カラー部分13により部分的に又は全体的に囲まれたドームのような三次元輪郭11を好ましく有している。そのフラット・カラー部分13は(15と指定されているような)エッジを有していて、そのエッジは本質的に直線的なのが好ましく、防水テープを便利に使用できて、枠組み又は他の基盤面上に「シート状」(即ち、通常のリバース・タンキング)の防水膜を水密に継ぎ合わせる。
【0038】
図1に示すように、例示的な保持構造30が対応するドーム形状31を有し、フラット・カラー部分33により全体的又は部分的に囲まれていて、枠組み又は他の取付面の上に構造30を結合するのに有用である。その保持構造30は熱可塑性シート材料から加熱成形されるか、又は、スタンプ処理(stamped)される。この材料はABC、高衝撃ポリスチレン、ポリ塩化(ビニール)、ポリプロピレン、ポリエチレンその他のようなものである。さらに、保持構造も、鋼(例えば、ステンレス)、アルミ、銅、スズ又は他の金属のようなものである。これらの金属の多くは加熱成形又はスタンプ処理で成形するのに比較的便利である。保持構造30の平均厚みは約10−200ミルであり、より好ましくは20−100ミルである。ポリ塩化ビニル(PVC)のような種々の熱可塑性材料が用いられるけれども、高密度ポリエチレンのような一部の材料は事後注入コンクリートの力に耐えるために厚みの追加を必要とする。この厚みの追加はそのプラスチックを軟化するために、高い溶融温度又は(加熱した金型内の)滞留時間の延長を必要とするので加熱成形中に製造上の困難を示す。そして、これが過剰の加熱及び材料の焦付きを生じうる。それゆえ、好ましい厚みは多くの場合材料の選択に依存する。
【0039】
保持構造30に用いられる熱可塑性材料は、構造を枠組みに固定するためにフラット・カラー部分を突き抜ける釘、止め金、その他の締結具に耐えるのが理想である。しかしながら、このことは欠けやすい脆性材料の使用を禁止してはいない。そのような材料には代替手段(例えば、接着剤、ドリル穴等)を使用して取付けられるからである。ドーム又は半球形に加えて、他の加熱成形又はスタンプ処理をする円筒形、ボックス(boxes)、角錐等のような三次元形状を使用しうるが、膜10でカバーされた保持構造30に向けて湿ったコンクリート又はモルタルの注入により生じる歪み又はねじりを僅かしか受けないので、ドーム形が好ましい。さらに、丸い形状は保持構造30周辺のコンクリートの流れが良くなる。それゆえ、コンクリートの硬化が改善され、コンクリートと保持構造30の間の接着が改善又は確実にする。周辺コンクリートの弱点になりうる鋭利なエッジ又は折り目を少なくすることが好ましい。
【0040】
保持構造30(ドーム)が、コンクリートの重量による崩壊に抵抗するために、ポリウレタン発泡材又はモルタル・セメントのような材料を充填しうるが、保持材料の厚み及び材料の選択(例えば、合成重合体、金属、又は、その組合わせ)で、事後注入コンクリートの重量を保持するために、その空間を充填せずに保持構造30自体で支えるようにしうる。そうではあるが、極端に大きな枠組み構造に対して、事後注入コンクリートの巨大体積の圧力が関係するが、圧力が最大になる枠組みの底部で特にドーム構造30を充填する必要があるだろうが、設置されたドーム内に小さな穴を穿孔し、その穴を通じてドームを材料(例えば、剛体になるポリウレタン発泡材)で充填し、PREPRUFE(R)の両面テープでその穴を密封する。
【0041】
本発明の好ましい方法で、成形された防水膜10に三次元輪郭を与えるために用いたのと同じ型を用いて保持構造30を成形する。(以下で詳述する)
保持用ドーム構造30は、フラット・カラー部分34により、全面的又は部分的に囲まれた三次元輪郭部分32を同様に有していて、タイバック40又は他の表面細部の上方に取付けられたとき、成形された防水膜10を保持するだけでなく、発送中に類似形状の膜10を保護するのにも役立っている。例えば、保持用ドーム構造30を膜の接着剤側を保護するために膜10の外側第一面に位置するボックス(box)に配置できる。(即ち、剛性のドームを軟質ドームの上に置ける)。それゆえ、成形された膜10は、いわば、「帽子の下に押し込まれている」。建設現場では、順番が逆になる。保持用ドーム構造30を用いて、タイバックの上にはめ込まれ、枠組み40又は他の基盤面の上に、釘又はフラット・カラー部分34を突き通して、又、下にある枠組みに向って、機能する他の締結材により締結される。次ぎに成形された防水膜10をドーム保持部30の上にはめ込む。膜10は保持用ドーム構造30に、及び(又は)周囲の枠組み又は隣接する通常の膜に、従来のマスチック(mastic)樹脂又は他の接着材の使用のような既知の手段により取付けることができる。
【0042】
成形された膜10を対応する寸法のドーム30と一緒にセット(set)として包装でき、多くは独自の形状の帽子又はボール(bowls)を積み重ねる方法によっている。さらに、種々の寸法のタイバック又は他の表面の不規則部に遭遇する状況で、そのような膜/保持のセットを種々の寸法としうる(ステンレス鋼のサラダ・ボール・セット(salad bowl sets)の方法で)。
【0043】
従って、別の例示的実施例では、使い捨ての飲料用紙コップが包装内で積上げられて販売されているのと類似した方法で、同じ包装用(例えば発送用)カートン(carton)又はボックス内で、複数の成形された防水膜10が対応する成形された保持構造30とはめ合いになっている。好ましくは、それぞれの成形された膜10が対応する保持構造30にはめ合いになっていて、この「セット」が他の「セット」内ではめ合いにできるので、必要な指示に応じて一度に1セットずつ包装用カートンから容易に取出せる。さらに「成形された」膜を積上げる能力は典型的なリバース・タンキングの用途で用いる「シート状」膜に沿って発送又は輸送するのに便利である。例えば、(カートン内でロール状で供給された)「成形された」及び「シート状」の両方の(在来の)膜を発送するには、建設現場に便宜上まとめたカートンを輸送するために(プラスチックの包装材料と結束材料等を用いるように)束にすることができる。
【0044】
代わりに、最初にスタンプ処理又は加熱成形により剛性のあるシートを希望の三次元形状(例えば、1以上のカラー部分又はフランジにより囲まれたドーム又は角錐)にするように、剛性のあるドーム(又は他の三次元形状)を例えば防水膜それ自体として使用できる。その後に、新しいコンクリートに接着するためにこの構造にコーティングをし、又は、コーティングによる層状化をする。例えば、そのコーティングはゴム化したアスファルト、合成重合体の接着剤(例えば、SIS、SEBS、アクリル、ポリウレタン等)、粘土ベースの接着剤(例えば、ベントナイト(bentonite)、スメクタイト(smectite))又はその混合から成っている。
【0045】
成形された防水膜10の外側エッジ(edge)15は直線的なのが好ましい。それで膜を、通常のリバース・タンキング用の膜と便利に重なることできる。さらに、成形された膜10(図3)と枠組みに取付けられた在来の膜(例えば、図1のPRIOR ART(従来技術)を参照)リバース・タンキング用両面テープ(例えば、Grace PREPRUFEのテープ)を用いることにより継ぎ合わせられて、タイバック40を囲む領域の間と周囲に連続的バリアを設けられる。
【0046】
本発明の別の実施例では、成形された膜10と保持構造30の両方の特性を結合した膜を提供することが可能である。それはフラット・カラー部分により全面的又は部分的に囲まれた剛性の三次元輪郭の上に直接防水性接着層14をコーティングし、その後、接着層の上に保護コーティング層を選択肢として塗布する。この方法は、(工場で)製作し、又は、(建設現場で)組立てるのに時間がかかるので、単一積層材を加熱成形するよりも望ましくない。
【0047】
これとの関連で、本発明は、塗布作業者にとって、加熱成形されたドームの保持部30をタイバックの上方で現場締結すること(例えば、フラット・カラー部分を枠組みに結合することによる)、次ぎに、保持ドームを対応する「成形された」防水膜10でカバーすること、これは4片のテープを用いるだけで、「シート状の」(通常の)リバース・タンキング用膜を用いて容易に密封しうる、設置時間は発送用カートンから部品を取出すことから数分に過ぎないと推定される。これは背景技術の項で既に示した現在の業界手法に必要な時間よりも非常に少ない。
【0048】
それゆえ、本発明は、成形された防水膜10を提供することにより一体化した防水バリアを提供することと関連し、又、「シート状」の(通常の)リバース・タンキング用膜と組合わせて、成形された膜10を用いて、建築・土木のエンジニアリング面上にそのような一体型バリアを建設する方法にも関連する。
【0049】
従来の「シート状」と現場で「成形された」リバース・タンキング用膜の間のこの区別により、本発明の例示的方法は以下から成る:第一と第二の対向した主要面を持つ担体保持シートから成る少なくとも1面の「シート状」防水膜を提供すること、そして、その第一の主要面上に配置されて、感圧接着剤の層が事後注入コンクリートと接着するのに有効であること、少なくとも1個所の「成形された」防水膜を提供すること(例えば、図3)、その膜は担体保持シート10から成り、それは第一及び第二の対向した主要面を有していて、その第一の主要面の上に配置され、感圧防水接着層14が事後注入コンクリートと接着するのに有効であり、少なくとも一面のシート状防水膜と継ぎ合わせを形成している。
【0050】
好ましくは、シート状と成形された両方の防水膜は、さらに、保護コーティング層16から成り、それは弾性重合体のコーティング及び(又は)粒子層のようなものである。より好ましいのは、成形された膜10の担体保持シート12,接着層14及び保護層16が一体の積層材として一緒に加熱成形をされることである。
【0051】
別の例示的方法では、保持構造30が、好ましくは、成形された防水膜10を加熱成形するのに用いたのと同じ型から成形し、枠組み又は他の取付面上に最初に取付けられ、その成形された膜が設置された保持構造30の上に配置できるようにする。
【0052】
図4は、建築物又は土木の建設物の面62内の侵入物60(例えば、パイプ)の周囲に設置された本発明の成形された防水膜50の他の例示を示している。この場合、三次元輪郭51は円筒形で、同じシート材料から成形されたフラット・カラー部分53により囲われている。円筒51の外面及びフラット・カラー部分53の上面は防水感圧接着剤と選択肢としての保護コーティングによりカバーされている。(図3の拡大図に示す層と同じ)。フラット・カラー部分53が好ましく(55と示されているように)直線的エッジを有していて、通常のリバース・タンキング用両面テープ(例えば、PREPRUFE(R)のブランド)と基盤面62上に設置されている「シート状」(通常の)リバース・タンキング用膜(図示せず)を用いて、迅速な継ぎ合わせを提供している。
【0053】
別の例示用実施例では、円筒形51を円錐形により置換えることができる。円錐の上部は希望の円錐高さで切断して、防水処理すべき物体(パイプ60、パイル・キャップ等)の直径又は寸法に対応した開口径を実現する。三次元の円筒形51(図4)又は円錐形を用いることは防水膜50が必要とする建設現場での労力もかなり節減する。
【0054】
前述の実施例及び図面は例示用としてのみ示されている。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】コンクリート枠組み内のタイバックのような細部領域の防水処理のための従来技術の側面の概略分解図である。
【図2】図1に示されている従来技術の他の透視図である。
【図3】タイバック又は他の表面の不規則部をカバーするために選択肢として例示した成形された保持装置より示された本発明の例示的な成形防水膜の略図である。
【図4】本発明の例示的な成形された防水膜の略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不規則部を有する建築物又は土木の建設物の面の防水処理をするための方法で、
第一及び第二の対向する主要面を有する担体保持シートを有する少なくとも1枚のシート状防水膜を提供すること、及び、その第一の主要面の上に配置されて、事前成形された感圧防水性接着剤の層が、その前記第一の主要面に対して新しいコンクリートと接着するように、又、硬化するように機能すること、
第一及び第二の対向する主要面を有する担体保持シートを有する少なくとも1個の成形された防水膜を提供すること、及び、その第一の主要面の上に配置されて、感圧防水接着の層が感圧防水接着の層が前記第一の主要面に注入された新しいコンクリートと接着し、硬化するように機能し、前記成形された膜の担体保持シートが、フラット・カラー部分により囲まれた三次元輪郭を有して、前記少なくとも1枚のシート状防水膜と重なり、かつ、継ぎ合わせを形成するのに有効なこと、
を特徴とする方法。
【請求項2】
前記シート状及び成形されたものの両方の防水膜のそれぞれで前記防水接着層が前記感圧部の上の保護コーティング層を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項3】
前記三次元輪郭が前記成形された防水膜の第一主要面に突出しているドーム形、円錐形、円筒形又は角錐形を有することを特徴とする請求項2の方法。
【請求項4】
三次元保持構造をその細部領域の上のコンクリート枠組みに対して三次元保持構造を供給すること及び前記保持構造の上方に前記少なくとも1個の成形された防水膜を配置することから成る請求項3の方法。
【請求項5】
前記成形された防水膜の前記三次元輪郭がドーム形を有し、かつ、前記三次元保持構造が対応するドーム形を有していることを特徴とする請求項4の方法。
【請求項6】
前記担体保持シートが合成、重合体、金属又はその組合わせから形成され、かつ、前記感圧接着部が非ビチュメン系合成接着剤から成っていることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項7】
前記接着剤がブチル・ゴム、ポリイソブチレン、ポリイソブチル・ゴム、アクリル又はアクリレート、ビニル・エーテル、スチレン・イソプレン・スチレン、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン、スチレン・ブタジエン・スチレン、エチレン・プロピレン・ジエン又はその混合体から成っていることを特徴とする請求項6の方法。
【請求項8】
前記感圧接着層はスチレン・イソプレン・スチレンから作られることを特徴とする請求項6の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1個の成形された防水膜で、前記担体保持シートが低密度ポリエチレンから成ることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項10】
前記担体保持シートが少なくとも低密度ポリエチレンを有するポリオレフィンの混合体から成ることを特徴とする請求項9の方法。
【請求項11】
少なくとも1枚のシート状の防水膜の担体保持シートが高密度のポリエチレンから成り、かつ、前記少なくとも1個の成形された防水膜の担体保持シートが低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの混合体から成っていることを特徴とする請求項10の方法。
【請求項12】
前記成形された防水膜の前記担体保持シートと前記接着層が前記三次元輪郭を得るために、積層材として一体成形されることを特徴とする請求項11の方法。
【請求項13】
前記成形された防水膜の積層材がさらに、前記三次元輪郭を得るために前記担体保持シート及び前記接着剤の層と一体成形されている保護コーティング層から成ることを特徴とする請求項12の方法。
【請求項14】
前記シート状と成形されたものの両方の防水膜が保護用アクリレート・コーティングにより保護されたスチレン・イソプレーン防水接着層により保護されていること、前記方法がさらに前記フラット・カラー部分を通る釘打ち又は他の締結材により前記保持構造を枠組みに締結することから成り、前記少なくとも1個の成形された防水膜を前記保持構造の上に配置すること、及び、前記成形された防水膜を前記少なくとも1枚のシート状防水膜に継ぎ合わせすることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項15】
前記シート状と前記成形された膜をそれらに対してコンクリートを継ぎ合わせすることから成る請求項1の方法。
【請求項16】
枠組み上のタイバックの上方で、ドーム形保持構造を締結すること、前記ドーム形保持構造の上にフラット・カラー部分により囲まれた対応するドーム形三次元輪郭を有する成形防水膜を配置すること、前記枠組み上に取付けられたシート状防水部材と継ぎ合わせること、
から成る請求項1の方法。
【請求項17】
少なくとも1個の成形防水膜が三次元のドーム形を有し、及びタイバックの上方に設置されることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1個の成形された防水膜が円錐形又は円筒形を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項19】
複数の成形された防水膜を提供し、それぞれが低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンから成る担体保持シートを有し、感圧防水接着層を前記担体保持シートに取付けて、事後注入コンクリートに接着するように機能し、前記接着層に取付けられ、保護層は前記接着層を塵埃から保護するように機能し、事後注入コンクリートが前記接着層と接着するように機能し、前記成形防水膜のそれぞれがフラット・カラー部分により囲まれたドーム形三次元輪郭を有していることを特徴とし、前記方法がさらに、複数の保持構造を提供すること、それが、前記ドーム形防水膜に対応したドーム形を有し、前記ドーム形防水膜と前記ドーム形保持構造がドームを次々と積み重ねることを容易にしている、
ことから成る請求項1の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1枚のシート状の防水膜をコンクリート枠組みの表面に接着すること、前記少なくとも1個の成形された防水膜を、タイバック、パイプ又は他の表面細部を有する前記コンクリートの枠組みの前記表面の一部に貼り付けること、前記少なくとも1枚のシート状の防水部材と前記少なくとも1個の成形された防水膜を継ぎ合わせてその間に連続した防水バリアを提供することから成る請求項1の方法。
【請求項21】
請求項1の方法により提供された防水性の建築物又は土木工学の構造体。
【請求項22】
第一及び第二の対向した主要面を有する担体保持シートから成る成形された防水膜、及び、その第一の主要面の上に配置されたこと、感圧防水接着層が注入したコンクリートと接着し、前記第一の主要面に対して硬化するように機能し、前記膜はさらにフラット・カラー部分により全面的又は部分的に囲まれた三次元輪郭を有している防水膜。
【請求項23】
成形された防水膜を作るための方法で、
ポリオレフィン・フィルムの担体保持シート、前記シートに取付けられ、膜に対して注入した新コンクリートと接着し、硬化を行なえるように機能した連続的非ビチュメン系合成感圧防水接着剤の層、前記接着層に取付けられた保護コーティング層は、前記接着層を汚れから守るように機能した、又、前記接着層と結合するように膜に対して新コンクリートを注入できるように機能した、
フラット・カラー部分により全面的又は部分的に囲まれて、三次元輪郭を提供するために前記膜の積層体を成形すること、前記防水接着層及び保護コーティング層は新しく混合したコンクリートを前記膜に対して注入して、硬化させて、耐水接着が完全に接着していることを示すために成形後機能している、
ことから成る方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−529652(P2007−529652A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501925(P2007−501925)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/006704
【国際公開番号】WO2005/091931
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(399016927)ダブリュー・アール・グレイス・アンド・カンパニー−コネチカット (63)
【Fターム(参考)】