説明

光導波路デバイスを製造するためのウェーハ・スケール方法およびそれによって製造された導波路デバイス

【課題】リッジ型導波路デバイスを製造するためのウェーハ・スケール方法、およびそれによって製造された改良型導波路に関する。
【解決手段】寸法的に安定した、ウェーハ・スケール製造におけるキャリヤ・ウェーハ12と光透過型ウェーハの間の平面関係を変えることなく中に接着剤16を導入することができるウェーハ・アセンブリを用意することによって、光導波層の厚さをサブ・ミクロンで制御することができる。この方法によれば、薄い光透過層14を備えた光導波路デバイス10をウェーハ・スケールで製造することができる。マスタ表面からキャリヤ・ウェーハ12への表面情報を薄い光透過型ウェーハ14に正確に引用するために、付着およびエッチ・バックによって、あるいは表面エッチ・プロセスによってスペーサ・ペデスタルのパターンが生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路デバイス、詳細にはリッジ型導波路デバイスを製造するためのウェーハ・スケール方法、およびそれによって製造された改良型リッジ型導波路に関する。
【背景技術】
【0002】
光導波路デバイスには、その光導波層の寸法に高度の精度が必要である。過去においては、ウェーハ・スケール製造プロセスで、ウェーハ全体およびウェーハ間における適切な歩留りを可能にする平行度(parallelism)および一様性を達成することは不可能であった。約1〜10ミクロンの導波路寸法まで薄くされ、かつ、研磨された光透過性材料のウェーハには、必要な平面度まで研磨し、あるいは必要な平面度を維持するだけの寸法安定性がなく、さらには破損を伴うことなく処理することができる寸法安定性を有していない。必要な平行度を薄い光材料で達成するためには、マスタ基準平面がキャリヤ基板ウェーハに用意されなければならない。当分野では、平行度の一様性が0.005ミクロン以内になるまでウェーハを研磨することが知られている。しかしながら、ウェーハ・スケール製造の場合、導波層をキャリヤ基板に固着している接着層によって導入される変動のため、この精度が薄い導波層に伝達されない。プレーナ型光波回路、電気光学変調器およびリッジ型導波路デバイスなどの光デバイスは、ウェーハ・スケール製造を達成するためには寸法の一様性が不可欠である光導波路デバイスの一例である。
【0003】
多くの技術に使用するための、紫外、可視および赤外波長スペクトルのレーザ出力を生成するために、リッジ型導波路デバイスを使用した第2高調波発生アプリケーション(周波数2倍化)が開発されている。これらのデバイスに対する需要は大きい。しかしながら、リッジ型導波路デバイスの製造は、個々のデバイスの処理に限定されている。第2高調波発生のアプリケーションのためのリッジ型導波路の製造が抱えている問題の1つは、リッジの寸法の制御である。詳細には、リッジのすべての寸法に対するアップコンバージョン波長の感度のため、リッジ型導波路の厚さを正確に制御しなければならない。横方向の寸法は、フォトリソグラフィ・プロセスを使用して制御され、垂直方向の寸法は、エッチングおよび研磨プロセスによって制御される。
【0004】
本出願の中で考察されている第2高調波発生のためのリッジ型導波路デバイスは、ポンプと出力信号を位相整合させるための周期ポール領域(poled regions)を導波路内に有している。支持キャリヤ・ウェーハと光透過型ウェーハの接着アセンブリが好ましい。適切な製造歩留りを達成するためには、リッジおよび平面スラブ領域の厚さを数十ミクロンの範囲内に制御しなければならない。ウェーハ全体にわたって、また、ウェーハ間でこのレベルの一様性を達成するためには、透過型ウェーハとキャリヤ・ウェーハの間の接着剤の厚さを同じく数十ミクロンの範囲内に制御しなければならない。ウェーハ・スケール製造におけるこのレベルの制御は、従来技術では未だ立証されていない。
【0005】
2003年10月7日にMatsushita Electric Industrial社に発行された、Kiminori Mizuuchiらによる米国特許第6,631,231号に、光波長変換素子が開示されている。この特許では、非晶質材料の連続接合層を使用してポール導波路構造が基板層に接合されている。この開示には実際に接着剤の厚さに対するいくつかの重大な光学制限が認識されているが、接着剤の厚さを制御するための方法については開示されていない。その代わりに、重要なポスト・アセンブリ仕上げが開示されている。これらは、個々のデバイスを製造するためには労働集約的な方法である。このような方法によっては、高い歩留りは得られない。また、Mizuuchiの設計は、接着層の光学特性に依存しているため、設計の選択肢が制限されている。
【0006】
接着層で間隔を隔てることは、様々な光学産業で知られている。たとえば、米国特許第4,390,245号に、LCDディスプレイ・スクリーン層の間のスペーサとして使用するためのガラス繊維粒子が開示されている。また、エタロンのウェーハ・スケール製造を開示している米国特許第6,896,949号にも、組み立てられた複数のエタロン間の区切りを容易にするために微小ビーズが利用されており、あるいはエタロン素子を接合するために一定の厚さまで加えられ、かつ、融点まで加熱されるフリット・ガラスが利用されている。また、米国特許第5,433,911号に開示されているイメージ・センサは、レジストをパターニングすることによって構築された、制御された平行度で保護カバーを固着するためのスペーサを使用した個々のデバイスのアセンブリを開示している。しかしながら、これらの開示の中で、本出願に適した、ウェーハ・スケール製造をウェーハ全体にわたって制御し、かつ、ウェーハ間で制御するために必要なレベルの精度を提供することができる接着アセンブリのための教示を提供しているものはない。業界で利用可能なビーズおよびスペーサは、ウェーハ全体のトレランス制御を保障するために必要な0.1ミクロン偏差以内の一様性を提供していない。
【0007】
業界には、光導波路デバイス、詳細にはリッジ型導波路デバイスのためのウェーハ・スケール製造方法が依然として大いに必要である。
【特許文献1】米国特許第6,631,231号
【特許文献2】米国特許第4,390,245号
【特許文献3】米国特許第6,896,949号
【特許文献4】米国特許第5,433,911号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、光導波路デバイスを製造するための、精度がサブ・ミクロンであり、かつ、歩留りの高いウェーハ・スケール製造方法を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、本発明による製造方法に従って製造された、正確に寸法化された不連続接着層の中に剛性の区切り要素を備えたリッジ型導波路デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、寸法的に安定した、ウェーハ・スケール製造におけるキャリヤ・ウェーハと光透過型ウェーハの間の平面関係を変えることなく中に接着剤を導入することができるウェーハ・アセンブリを用意することによって、光導波層の厚さをサブ・ミクロンで制御することができる方法が見出された。この方法によれば、ウェーハ・スケール製造におけるリッジ型導波路デバイスのリッジおよびスラブに必要な寸法を制御することができる。より一般的には、この方法によれば、薄い光透過層を備えた光導波路デバイスをウェーハ・スケールで製造することができる。詳細には、光透過型ウェーハの接合表面をキャリヤ・ウェーハの接合表面に正確に関連付けるために、付着およびエッチ・バックによって、あるいは表面エッチ・プロセスによってスペーサ・ペデスタルのパターンが生成される。キャリヤ・ウェーハの接合表面は、再使用可能なマスタ表面に引用されるキャリヤ・ウェーハの露出表面に対して平行であることが余儀なくされている。この方法によって達成することができるトレランスによって、ウェーハ全体にわたる堅実な歩留りが提供される。この方法によれば、さらに、完成したデバイスの構造的完全性が改善される。
【0011】
したがって、本発明は、
接合表面および外部表面を有する、光透過性材料の透過型ウェーハを用意するステップと、
接合表面および接合表面に実質的に平行の外部表面を有するキャリヤ・ウェーハを用意するステップと、
いずれか一方の接合表面に、実質的に一様な高さのペデスタルを備えたレリーフ・パターンを生成するステップと、
ペデスタルをもう一方のウェーハの接合表面に接触させるステップ、およびレリーフ・パターンによって生成される空間に接着剤を導入するステップと、
透過型ウェーハを規定の寸法まで研磨し、かつ、薄くするステップと、
導波路構造を透過型ウェーハに生成するステップと、
この組み立てられたウェーハ構造を個々の導波路デバイスにダイシングするステップと
を含む、光導波路デバイスを製造するためのウェーハ・スケール方法に関している。
【0012】
本発明は、さらに、導波路構造が、リッジ型導波路、非拡散型導波路およびプレーナ型導波路からなるグループから選択されるウェーハ・スケール方法に関している。
【0013】
本発明の他の態様は、
接合表面および外部表面を有する、光学的に非線形の透過性材料の透過型ウェーハを用意するステップと、
接合表面および外部表面を有するキャリヤ・ウェーハを用意するステップと、
導波路構造を備えた光透過型ウェーハの接合表面にクラッド層を加えるステップと、
接合表面と接合表面の間の接着接合を容易にするようになされたレリーフ・パターンを生成するために、クラッド層の一部を導波路構造上のクラッドを除去することなく接合表面までエッチングするステップと、
クラッド層をキャリヤ・ウェーハの接合表面に接触させるステップ、およびレリーフ・パターンによって生成される空間に接着剤を導入するステップと、
透過型ウェーハの外部表面を研磨し、かつ、薄くするステップと、
導波路構造を光透過型ウェーハの接合表面に生成するステップと、
この組み立てられたウェーハ構造を個々の導波路デバイスにダイシングするステップと
を含む、光リッジ型導波路デバイスを製造する方法に関している。
【0014】
本発明の他の特徴によれば、
外部表面に実質的に平行の接合表面を有するキャリヤ基板と、
キャリヤ基板に接着接合された、中に導波路が形成された光透過型基板と、
キャリヤ基板の接合表面および透過型基板の接合表面と接触している複数の剛性ペデスタルと、
ペデスタルを取り囲み、かつ、キャリヤ基板の接合表面を透過型基板の接合表面に固着している、ペデスタルの高さによって画定された一様な厚さを有する不連続接着層と
を備えた光導波路デバイスが提供される。
【0015】
以下、本発明について、本発明の好ましい実施形態を示した添付の図面を参照してより詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
第2高調波発生は、長波長レーザ源から短波長のコヒーレント光を得るために広く実践されている技法である。第2高調波発生は、ポンプ・ビームと呼ばれている光ビームと光学的に非線形の媒質が相互作用する非線形プロセスであり、第2高調波発生の場合、周波数がポンプ・ビームの周波数の2倍である第2高調波ビームを生成するための非線形プロセスである。等価的には、第2高調波の自由空間波長は、ポンプの自由空間波長の半分である。反転対称性に劣る任意の材料を、第2高調波発生のための光学的に非線形の媒質として使用することができる。広く使用されている材料には、ニオブ酸リチウム、MgOドープ・ニオブ酸リチウムおよびKTP(KTiOPO)がある。第2高調波発生は、非線形周波数混合として集合的に知られている、同様のリッジ型導波路光構造を使用して、入射する光またはポンプから所望の波長のコヒーレント光を生成し、あるいは増幅する方法等級のうちの1つである。
【0017】
図1は、本発明に従って製造された完全な(ウェーハからダイシングされる前の)リッジ型導波路アセンブリ10の断面を示したものである。この実施形態では、複数のリッジ型導波路30(この事例では11個)が単一のチップ上に形成されている。導波路30の各々は、わずかに異なる変換波長を有しており、適切な変換波長を備えたリッジ型導波路30がデバイス内に位置する確率を高くしている。導波路は、特定のレーザ入力波長および出力波長で動作するように設計されている。導波路の受容帯域幅は狭く、また、導波路の寸法がわずかに外れても、動作中心波長(CWL)が特定のレーザ入力波長から大きくシフトすることになる。処理に起因する寸法の変動は、隣接するいくつかの導波路を1つのデバイス上に形成することによって補償することができる。デバイス10内のリッジ型導波路30の各々は、わずかに異なる横方向の寸法を有することができ、あるいは周期がわずかに異なる周期ポール領域を備えることができる。リッジ型導波路30の各々の変換波長が測定され、適切な導波路が識別される。したがって、わずかに異なる複数のリッジ型導波路30を使用することにより、製造歩留りが改善される。
【0018】
図1に示すように、リッジ型導波路デバイス10は、キャリヤ・ウェーハ12および光学的に非線形の材料の透過層14を備えており、これらはいずれも接着層16によって固着された接合表面を有している。透過層14は、上で言及したように、ニオブ酸リチウム、MgOドープ・ニオブ酸リチウムまたはKTPなどの光学的に非線形の材料である。キャリヤ・ウェーハ12は、あらゆる方向における熱膨張係数(CTE)が透過層14の熱膨張係数に極めて近い材料であることが好ましい。キャリヤ・ウェーハ12は、表面の平行度が0.005ミクロン以内になるまで研磨されている。好ましいアセンブリは、ニオブ酸リチウムのキャリヤ・ウェーハ12およびMgOドープ・ニオブ酸リチウムの透過層14を備えている。キャリヤ・ウェーハ12に、幅の広いトレンチ18(図3参照)がエッチングされ、ダイシング通路に沿ってペデスタル20が残される。ペデスタル20の頂部は、研磨されたキャリヤ・ウェーハ12の基準平面を保持している。ペデスタル20は、ダイシング・ソーによってそれらを除去することができるよう、狭くすることができる。別法としては、ダイシングされたデバイスにペデスタルが残るよう、十分広い幅にすることも可能である。トレンチの深さは約1ミクロンである。したがって1ミクロンの高さのペデスタルによってトレンチ18内の接着層16がこの厚さまで制御され、一方、透過型ウェーハ14は、キャリヤ・ウェーハ12の基準平面のペデスタル20の頂部によって支持されている。別法としては、図2に示す実施形態11の拡大断面からより明確に分かるように、接着層16は、ダイシングによって除去されないデバイス内の複数のペデスタル20によって中断されている。ペデスタル20は、ウェーハ12、14と直接接触する固体レリーフ構造を形成している硬い稠密材料で構築されている。ウェーハ12と14の間の隙間に接着剤が導入され、ペデスタル20を取り囲んでいる。ペデスタル20は、キャリヤ・ウェーハ12の表面からフォトマスクを介してトレンチ18をエッチングすることによって形成することができる。別法としては、ペデスタル20は、キャリヤ・ウェーハ12の接合表面13または透過型ウェーハ14の接合表面15に高度に一様な薄い層を付着させることによって形成することができる。付着したこの層は、エッチ・バックされ、たとえばウィッキングまたはプレッシングによって接着剤を導入することができるペデスタル20のレリーフ・パターンが生成される。付着する層は、ペデスタル20のレリーフ・パターンを生成するために、シャドー・マスクまたはフォトリソグラフィ・マスクを介して加えられる。別法としては、ペデスタル20は、パターン化されたフォト・レジスト上への付着およびそれに続くリフトオフによって形成することも可能である。
【0019】
ペデスタル20は、キャリヤ・ウェーハを差別的にエッチングすることができるように選択された材料の層を付着させることによって形成されることが好ましい。たとえば、SiO層またはTa層は、化学的に容易にエッチングすることができ、また、ニオブ酸リチウムは、エッチ・ストップとして作用する。また、厚さの度量衡学が単純化されるため、付着させる層は、接着剤と光学的に類似した材料から選択されることが有利である。Cr、NiおよびTi/Wなどの酸化物誘電体は、耐久力のある金属であるため、それらのほとんどが適している。たとえば、スパッタリング付着、電子ビーム付着、イオン・アシスト付着または原子層付着を始めとする物理蒸着法(PVD)によって、厳密に一様な層を加えることができる。また、プラズマ増速CVDなどの化学気相成長(CVD)技法も適切である。製造公差に関しては、付着したペデスタル20は、0.05ミクロン、好ましくは0.01ミクロン以内の高さ一様性を有していなければならない。
【0020】
レリーフ・パターンは、接着剤のウィッキングを容易にするために、両端で開いている連続チャネルを生成していることが好ましい。別法としては、アセンブリに先立って一方または両方の接合表面13、15に接着剤を導入し、次に圧力を印加して接合表面をペデスタル20に接触させることも可能である。図1は、ダイシング・ソーによってアセンブリを個々のデバイスに切断することができる、デバイス10の周囲の幅の広いペデスタル20のみを示したものであるが、図2は、デバイス11上の個々のリッジ型導波路30の間の狭いペデスタル20を示したものである。幅の広いペデスタルは、ダイシング・ソーによって完全に除去されるように設計することも、あるいは完成したデバイスに残るように設計することも可能である。また、デバイスは、狭いペデスタルまたは幅の広いペデスタルのいずれかを備えることができ、その両方を備えることも可能である。最終デバイスの周囲にペデスタルを残す利点の1つは、接着剤から放出されるガスの割合が減少することである。これは、気密パッケージ内におけるデバイスの寿命の点からすると、とりわけ重要な利点である。また、ペデスタルは、導波路のアライメントを時間の経過と共に崩壊させる原因になるスランピングに耐える、寸法的により安定した構造に対しても寄与している。
【0021】
接合層の光学特性は、導波路デバイスの光学機能には影響しない。接着剤は、非晶質であっても、あるいは結晶性であってもよく、また、透明であっても、散乱性であっても、あるいは不透明であってもよく、任意の屈折率および吸収係数を有することができる。接着剤は、粘性が小さいこと、粒子が存在していないこと、ガスを発生することなく硬化すること、収縮が小さいこと、応力が小さいこと、後続する処理ステップに耐えることができること、不変であることが好ましい。好ましい接着剤の例には、MasterBondのUV15LVがある。
【0022】
本発明によるウェーハ・スケール方法によれば、導波路の設計に応じて、現行の方法で単一のデバイスに費やされる製造時間およびエネルギー消費と同じ製造時間およびエネルギー消費で、3インチのウェーハに約200個のデバイスを製造することができる。また、本発明によるウェーハ・スケール方法に従って製造されるデバイスは、上で説明した従来技術に勝る多くの利点を有している。
【0023】
図3〜8は、本発明による第1の方法を示したものである。図3に示す第1の方法によれば、ニオブ酸リチウムのキャリヤ・ウェーハ12は、表面の平行度が0.005ミクロン以内、好ましくは0.001ミクロン以内になるまで研磨される。キャリヤ・ウェーハ12がパターン化され、かつ、エッチングされ、それにより幅の広い浅いトレンチ18が接合表面13に形成され、それらの間にペデスタル20が残される。トレンチ18の深さは、0.5ミクロンと5ミクロンの間、好ましくは1.0ミクロンである。キャリヤ・ウェーハ12は、導波路層よりコストが安価であり、かつ、あらゆるサイズのウェーハを容易に入手することができる材料である、MgOドープ・ニオブ酸リチウムの導波路層の結晶方位と同じ結晶方位の一致ニオブ酸リチウムであることが好ましい。ペデスタル20は、個々のリッジ型導波路30の間に配置することができ、あるいは図1に示すように個々のデバイス10の周囲にのみ配置することができる。リッジ型導波路30の間にペデスタル20を追加することにより、キャリヤ・ウェーハの表面に対する導波路層の引用の制御が改善される。しかしながら、ペデスタル20の数を多くすることによって実際に接着剤の表面積が小さくなり、接着結合の強度が低下する。したがって、ペデスタルのレリーフ・パターンによってこれらの要因を平衡させなければならない。本発明の精度のレベルは、最大3インチの直径のウェーハ全体にわたって制御され、より大型のウェーハに適用することができる。
【0024】
図4で、接合表面15のSiOなどの適切なクラッド材料22で表面がコーティングされた分厚いMgドープ・ニオブ酸リチウム・ウェーハ14と、キャリヤ・ウェーハ12の接合表面13が接触する。表面は、清浄でなければならず、また、粒子が存在していてはならない。一様な圧力が外部から印加されることが好ましい。SiOコーティングによってアセンブリの接着を改善することができるが、ペデスタル20がリッジ型導波路30の真下に位置していない場合、底部のSiOコーティング22を除去することができる。図5で、ペデスタル20によって生成されたギャップに接着剤16が挿入(wick)される。クラッド層22を使用することにより、接着剤に対するあらゆる光学特性仕様が除去される。
【0025】
図6で、好ましくは光ラップ研削および研磨によってMgOドープ・ニオブ酸リチウム材料14が薄くされるが、反応性イオン・エッチング(RIE)などのエッチングによって薄くすることも可能である。MgOドープ・ニオブ酸リチウム材料14が薄くなると、図7に示すように、薄くなったニオブ酸リチウム層14にトレンチ28が形成される。たとえば、トレンチは、反応性イオン・エッチング(RIE)によって形成することができ、あるいはレーザ・ミリングを使用して形成することができる。エッチングされたこれらのトレンチ28の真下に残留しているニオブ酸リチウムの層は、平面スラブ領域26と呼ばれている。薄くされ、かつ、エッチングされたニオブ酸リチウム層14には、図8に示すように、コーティング24を加えることができる。頂部コーティング24は任意選択である。この頂部コーティング24によって、薄くなったニオブ酸リチウム層14の表面が汚染から保護される。頂部コーティング24は、クラッドとして作用し、かつ、デバイス10の動作特性に対する汚染物質の影響を抑制している。また、コーティング24は、ピロ電気によって生成される電荷を散逸させるために若干の導電率を備えることも可能である。
【0026】
トレンチ28をエッチングするための好ましい方法は、誘導結合プラズマ中の反応性イオン・エッチング(ICP−RIE)である。この方法は、導波路層14の表面のトポグラフィの変化を化学的に強制する方法からなっている。トポグラフィが、トレンチとトレンチの間の間隔が狭いトレンチからなっている場合、導波路30は、狭いリッジの両側の材料を除去することによって形成される。リッジが下部クラッド層22の上方に必要な幅および高さまで形成されると、リッジは導波路30になる。ICP−RIEは、機械的に動作するプロセスではない。
【0027】
図9〜11は、周波数2倍化デバイス100の好ましい実施形態を示したもので、リッジ型導波路130が上下逆さまになっている。平面スラブ領域126は、リッジ130の真下ではなく、リッジ130の上方に位置している。キャリヤ・ウェーハ112は、図1〜8の場合と同様、依然としてリッジ130の真下に位置している。図9および10では、接着層116は、すべてのリッジ130の真下で連続している。図1の場合と同様、キャリヤ・ウェーハ112がエッチングされ、ペデスタル120によって分離された幅の広いトレンチ118が生成される。図9に示すように、これらは、ダイシング通路の中央に位置している。したがって、図10に示すダイシングされたチップにはペデスタル120は示されていない。図11は、上下逆さまになったリッジの第2のバージョンを示したもので、接着層は、デバイスの幅全体にわたって連続していない。この実施形態の場合、SiOクラッド層124は、ペデスタル120からなる、接着剤の厚さを制御するために必要なレリーフ・パターンを形成するために、トレンチ128の上方のリッジ130およびスラブ領域126を含む導波路領域を越えてエッチングされている。クラッド層124からのペデスタル120の形成が、さらに効率化されている。
【0028】
図12〜18は、上下逆さまのリッジ100のこの第2のバージョンを製造するためのプロセスを示したものである。図12で、MgOドープLNウェーハ114の表面、この事例では接合表面115にトレンチ128がエッチングされる。ウェーハ114の配向は、トレンチ128が底部に位置し、単純に以下の図と矛盾しないことを示している。図13で、トレンチ128およびリッジ130の上にSiOコーティング124が加えられる。図14で、特定の領域のSiOコーティング124が除去され、接着剤の厚さを制御するために必要なペデスタル120が形成される。
【0029】
図15で、MgOドープ・ニオブ酸リチウム・ウェーハ114と、一致ニオブ酸リチウム・ウェーハであることが好ましいキャリヤ・ウェーハ112が接触する。図16で、パターン化されたSiOコーティング・ペデスタル120と、リッジ130を形成しているトレンチ128とによって形成されたギャップに接着剤116が導入される。図17で、研磨またはエッチングによってMgOドープ・ニオブ酸リチウム材料114が薄くされる。図18で、任意選択のSiO頂部コーティング122が加えられる。既に説明したように、頂部コーティング122は、クラッドとして作用し、薄くなったLN層の表面を汚染から保護している。また、頂部コーティング122は、ピロ電気によって生成される電荷を散逸させるために若干の導電率を備えることも可能である。
【0030】
4インチのウェーハ全体のウェーハ・スケール歩留りを達成するための本発明の方法のトレランスによれば、導波路層の厚さの変動が0.5ミクロン以内、好ましくは0.1ミクロン以内である完成デバイスが得られるはずである。そのためには、キャリヤ・ウェーハは、0.5ミクロンまたはそれより良好な完成トレランスに等しい表面平行度を有していなければならず、また、付着したペデスタルの高さは、0.05ミクロン以内、好ましくは0.01ミクロン以内の一様性を有していなければならない。
【0031】
この好ましい実施形態では、電気的に導電性の基板によって導波路の信頼性および製造歩留りが改善されている。導波路デバイスについてのこれまでの説明では、層を形成している導波路と基板のCTEを最適に整合させるために、基板の材料と本質的に同じ材料である強誘電体材料(ニオブ酸リチウムなど)が導波路に使用されている。CTEを整合させることにより、導波路の熱誘導ひずみが最小化または除去され、延いては導波路の波長の安定性および長期間にわたる信頼性が改善される。
【0032】
完成したウェーハ・アセンブリがダイシングされると、個々のリッジ型導波路デバイスの端面がレーザ品質レベルまで研磨される。結合効率を改善するために、必要に応じて、入力波長および出力波長に対する無反射コーティングを加えることができる。
【0033】
図19は、ウェーハ・アセンブリの概略を示したものであるが、ウェーハ・スケール方法は、平行度が0.5ミクロン以内、より好ましくは0.1ミクロン以内のキャリヤ・ウェーハ12に光透過性材料14のウェーハを接着によって固着し、かつ、その表面の情報を透過型ウェーハ14の接合表面15に正確に伝達する方法である。したがって、極めて薄い光導波層を0.1ミクロン以内の厚さ変動で生成することができる。これは、エッチングによってキャリヤ・ウェーハ12の接合表面13にレリーフ・パターンを生成し、キャリヤ・ウェーハ12の基準表面13と直接接触する透過型ウェーハ14を配置している間に接着剤を導入するための空間18を生成することによって達成される。別法としては、レリーフ・パターンは、キャリヤ・ウェーハ12または透過型ウェーハ14の接合表面13、15の上に、シャドー・マスクまたはフォトリソグラフィ・マスクを介して一様な層を付着させることによって生成され、あるいはパターン化されたフォト・レジスト上への一様な層の付着と、それに続くリフトオフによって生成される。レリーフ・パターン中に直立して残されたペデスタル20は、表面の情報をキャリヤ・ウェーハ12から透過型ウェーハ14の接合表面15へ伝達する、0.1ミクロン以内の一様な高さを有している。
【0034】
この方法は、寸法が高度に一様なプレーナ型光波回路(PLC)のウェーハ・スケール製造に使用することができる。別法としては、極めて薄い非拡散型導波路を備えた電気光学導波路デバイスのウェーハ・スケール製造にこの方法を使用し、電圧要求事項を緩和することも可能である。
【0035】
上で説明した本発明の実施形態は、例として役に立つことのみが意図されている。したがって本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ制限されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】組み立てられたウェーハ構造からのダイシングに先立って、ペデスタルがダイシング通路に沿ってキャリヤ・ウェーハ上に配置された、本発明によるリッジ型導波路デバイスの断面図である。
【図2】ペデスタルが導波路デバイス全体に分布した、本発明の他の実施形態の一部を示す拡大断面図である。
【図3】ペデスタルを形成するためにキャリヤ・ウェーハにトレンチがエッチングされる、本発明による方法の第1のステップを示す図である。
【図4】2つのウェーハの接合に先立って、MgOドープLN透過型ウェーハにSiOクラッドが加えられる、図3に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図5】ウェーハとウェーハの間の空間にウィッキングによって接着剤が導入される、図4に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図6】MgOドープLN透過型ウェーハが薄くされる、図5に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図7】リッジ型導波路を形成するために、薄くなったMgOドープLNウェーハにトレンチがエッチングされる、図6に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図8】エッチングされたMgOドープLNウェーハの上にSiOのクラッド・コーティングが付着される、図7に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図9】組み立てられたウェーハ構造からのダイシングに先立って、リッジ型導波路が透過型ウェーハの接合表面に形成され、キャリヤ・ウェーハ中のペデスタルがダイシング通路上に整列した、本発明によるリッジ型導波路デバイスの他の実施形態の断面図である。
【図10】図9に示す導波路デバイスの一部を示す断面図である。
【図11】透過型ウェーハの接合表面のSiOのペデスタルが、デバイスの個々のリッジ型導波路を取り囲んでいる、本発明の導波路デバイスの他の実施形態を示す図である。
【図12】リッジ型導波路を形成するために、MgOドープLN透過型ウェーハの接合表面にトレンチがエッチングされる、本発明による代替方法の第1のステップを示す図である。
【図13】透過型ウェーハの接合表面にSiOクラッド層が付着される、図12に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図14】リッジ型導波路領域からクラッドを除去することなくSiOクラッド層がエッチ・バックされる、図13に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図15】透過型ウェーハの接合表面がキャリヤ・ウェーハの接合表面に接合され、残留SiOクラッドのペデスタルによって形成された隙間を示す、図14に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図16】ウィッキングによって隙間に接着剤が導入される、図15に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図17】MgOドープLN透過型ウェーハがその外部表面部分で薄くされる、図16に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図18】透過型ウェーハの外部表面にSiOのクラッド層が付着される、図17に示す方法からの他のステップを示す図である。
【図19】キャリヤ・ウェーハおよび透過型ウェーハを備え、ペデスタルがそれらの間の接着剤によって取り囲まれた、組み立てられたウェーハ構造の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 リッジ型導波路アセンブリ(リッジ型導波路デバイス)
11 実施形態(デバイス)
12、112 キャリヤ・ウェーハ
13 キャリヤ・ウェーハの接合表面(基準表面)
14、114 透過層(透過型ウェーハ、Mgドープ・ニオブ酸リチウム・ウェーハ、MgOドープ・ニオブ酸リチウム材料、ニオブ酸リチウム層、導波路層、光透過性材料)
15 透過型ウェーハの接合表面
16、116 接着層(接着剤)
18、28、118、128 トレンチ(空間)
20、120 ペデスタル
22、124 クラッド材料(SiOコーティング、クラッド層)
24、122 コーティング
26、126 平面スラブ領域
30、130 リッジ型導波路
100 周波数2倍化デバイス(リッジ)
115 MgOドープLNウェーハの接合表面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光導波路デバイスを製造するためのウェーハ・スケール方法であって、
接合表面および外部表面を有する、光透過性材料の透過型ウェーハを用意するステップと、
接合表面および前記接合表面に実質的に平行の外部表面を有するキャリヤ・ウェーハを用意するステップと、
いずれか一方の前記接合表面に、実質的に一様な高さのペデスタルを備えたレリーフ・パターンを生成するステップと、
前記ペデスタルをもう一方の前記ウェーハの前記接合表面に接触させるステップ、および前記レリーフ・パターンによって生成される空間に接着剤を導入するステップと、
前記透過型ウェーハを規定の寸法まで研磨し、かつ、薄くするステップと、
導波路構造を前記透過型ウェーハに生成するステップと、
この組み立てられたウェーハ構造を個々の導波路デバイスにダイシングするステップと
を含むウェーハ・スケール方法。
【請求項2】
前記導波路構造が、リッジ型導波路、非拡散型導波路およびプレーナ型導波路からなるグループから選択される、請求項1に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項3】
前記キャリヤ・ウェーハの前記接合表面および前記外部表面が、前記ウェーハ全体にわたって0.5ミクロン以内で実質的に平行である、請求項1に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項4】
前記キャリヤ・ウェーハの前記接合表面および前記外部表面が、前記ウェーハ全体にわたって0.1ミクロン以内で実質的に平行である、請求項3に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項5】
前記ダイシングされた個々の導波路デバイスの入力端面および出力端面を研磨するステップをさらに含む、請求項1に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項6】
前記ペデスタルが、前記ウェーハ全体にわたって0.05ミクロン以内の実質的に一様な高さを有する、請求項3に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項7】
前記ペデスタルが、前記ウェーハ全体にわたって0.01ミクロン以内の実質的に一様な高さを有する、請求項4に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項8】
前記研磨された透過型ウェーハのそのウェーハ全体の厚さの偏差が0.1ミクロン未満である、請求項6に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項9】
前記レリーフ・パターンが、前記透過型ウェーハの前記接合表面と前記キャリヤ・ウェーハの前記接合表面の間に接着剤を挿入するようになされた、請求項1に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項10】
前記透過型ウェーハを薄くする前記ステップが、誘導結合プラズマ中の反応性イオン・エッチングによって薄くするステップを含む、請求項1に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項11】
前記導波路がリッジ型導波路からなり、前記リッジ型導波路構造の形成に先立って、前記透過型ウェーハ上の少なくとも前記導波路構造と一致する領域に周期ポール領域を生成するステップをさらに含む、請求項2に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項12】
前記光リッジ型導波路デバイスのウェーハ毎の厚さの偏差が100mm当たり100nm未満である、請求項11に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項13】
前記ペデスタルを前記もう一方のウェーハの前記接合表面に接触させる前に、前記透過型ウェーハの前記接合表面にクラッド材料を加えるステップをさらに含む、請求項11に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項14】
前記透過型ウェーハを研磨し、かつ、薄くするステップの後で、かつ、前記組み立てられたウェーハ構造を個々の導波路デバイスにダイシングする前に、前記透過型ウェーハの前記外部表面にクラッド材料を加えるステップをさらに含む、請求項13に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項15】
前記導波路構造が、前記透過型ウェーハの前記接合表面に生成されるリッジ型導波路であり、レリーフ・パターンを生成する前記ステップが、
一様な厚さを有するクラッド層を、前記導波路構造を備えた前記透過型ウェーハの前記接合表面に加えるステップと、
前記クラッド層の厚さと同じ厚さのペデスタルを前記導波路構造からクラッドを除去することなく生成するために、前記クラッド層をエッチングするステップと
を含む、請求項11に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項16】
前記組み立てられたウェーハ構造をダイシングする前に、前記研磨され、かつ、薄くされた前記透過型ウェーハの外部表面にクラッド層を加えるステップをさらに含む、請求項15に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項17】
前記組み立てられたウェーハ構造上の前記導波路デバイスの間にダイシング通路が画定され、ダイシングされると、完成した導波路デバイスから前記ペデスタルが除去されるよう、前記レリーフ・パターンを形成している前記ペデスタルが前記ダイシング通路に整列する、請求項11に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項18】
前記組み立てられたウェーハ構造上の前記導波路デバイスの間にダイシング通路が画定され、前記レリーフ・パターンを形成している前記ペデスタルが前記ダイシング通路に整列し、前記ペデスタルが、ダイシングされると、完成した導波路デバイスに前記ペデスタルの一部が残る幅を有する、請求項11に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項19】
前記組み立てられたウェーハ構造上の前記導波路デバイスの間にダイシング通路が画定され、前記レリーフ・パターンを形成している少なくとも1つのペデスタルがダイシング通路間に配置され、ダイシングされると、完成した導波路デバイスに残る、請求項11に記載のウェーハ・スケール方法。
【請求項20】
光導波路デバイスを製造する方法であって、
接合表面および外部表面を有する、光学的に非線形の透過性材料の透過型ウェーハを用意するステップと、
接合表面および外部表面を有するキャリヤ・ウェーハを用意するステップと、
前記光透過型ウェーハの前記接合表面にリッジ型導波路構造を生成するステップと、
前記導波路構造を備えた前記光透過型ウェーハの前記接合表面にクラッド層を加えるステップと、
前記接合表面と接合表面の間の接着接合を容易にするようになされたレリーフ・パターンを生成するために、前記クラッド層の一部を前記導波路構造上のクラッドを除去することなく前記接合表面までエッチングするステップと、
前記クラッド層を前記キャリヤ・ウェーハの前記接合表面に接触させるステップ、および前記レリーフ・パターンによって生成される空間に接着剤を導入するステップと、
前記透過型ウェーハの前記外部表面を研磨し、かつ、薄くするステップと、
この組み立てられたウェーハ構造を個々の導波路デバイスにダイシングするステップと
を含む方法。
【請求項21】
前記透過型ウェーハの前記接合表面の少なくとも前記リッジ型導波路構造と一致する位置に周期ポール部分を形成するステップをさらに含む、請求項20に記載の光導波路デバイスを製造する方法。
【請求項22】
前記リッジ型導波路構造が、個々の光導波路デバイス内に複数の導波路構造を備え、リッジ型導波路構造の各々が異なる変換波長を有する、請求項21に記載の光導波路デバイスを製造する方法。
【請求項23】
外部表面に実質的に平行の接合表面を有するキャリヤ基板と、
前記キャリヤ基板に接着接合された、中に導波路が形成された光透過型基板と、
前記キャリヤ基板の接合表面および前記透過型基板の接合表面と接触している複数の剛性ペデスタルと、
前記ペデスタルを取り囲み、かつ、前記キャリヤ基板の前記接合表面を前記透過型基板の前記接合表面に固着している、前記ペデスタルの高さによって画定された一様な厚さを有する不連続接着層と
を備えた光導波路デバイス。
【請求項24】
前記導波路が、リッジ型導波路、非拡散型導波路およびプレーナ型導波路からなるグループから選択される構造を有する、請求項23に記載の光導波路デバイス。
【請求項25】
前記導波路が、結晶構造の周期ポーリングを有するリッジ型導波路からなる、請求項24に記載の光導波路デバイス。
【請求項26】
前記光導波路デバイスが、前記透過型基板に形成された複数のリッジ型導波路を備え、前記複数のリッジ型導波路の各々が異なる変換波長を有する、請求項25に記載の光導波路デバイス。
【請求項27】
前記透過型基板の前記接合表面にクラッド層をさらに含む、請求項25に記載の光導波路デバイス。
【請求項28】
前記キャリヤ基板の熱膨張係数と前記透過型基板の熱膨張係数が実質的に整合している、請求項25に記載の光導波路デバイス。
【請求項29】
前記キャリヤ基板がニオブ酸リチウムであり、前記透過型基板がマグネシウム・ドープ・ニオブ酸リチウムである、請求項28に記載の光導波路デバイス。
【請求項30】
前記透過型基板の外部表面にクラッド層をさらに含む、請求項29に記載の光導波路デバイス。
【請求項31】
ピロ電気によって生成される電荷を散逸させるために、前記透過型基板の前記外部表面の前記クラッド層が導電性である、請求項30に記載の光導波路デバイス。
【請求項32】
前記キャリヤ基板が導電性ニオブ酸リチウムである、請求項28に記載の光導波路デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−40482(P2008−40482A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−169503(P2007−169503)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(502151820)ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレーション (90)
【氏名又は名称原語表記】JDS Uniphase Corporation
【住所又は居所原語表記】1768 Automation Parkway,San Jose,California,USA,95131
【Fターム(参考)】