説明

光記録媒体および光再生装置

【課題】 光カードに反りが生じても、レーザ光をデータ領域に十分に入射させることができ、もって、記録層に対する再生を適正に行えるようにする。
【解決手段】 サーボマークを記録層の幅方向に3箇所配し(サーボマーク103L、103R、103C)、これに応じてデータ領域を幅方向に2分割する(左データ領域101L、右データ領域101R)。左データ領域101Lを再生するときは、光センサ406L、406Cからの信号をもとに生成したエラー信号EL、ECを用いて光ヘッドの左右端にサーボを掛け、右データ領域101Rを再生するときは、光センサー406C、406Rからの信号をもとに生成したエラー信号EL、ECを用いて光ヘッドの左右端にサーボを掛ける。
これにより、扁平ビームの2つの扁平部を左データ領域101Lあるいは右データ領域101Rに適正に位置づけることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の記録層が積層方向に配された記録媒体およびこの記録媒体に扁平ビームを入射して情報を再生する光再生装置に関するものであり、特に、平面光導波路ホログラムを積層したカード型光記録媒体およびこれを再生する光再生装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
平面光導波路ホログラムを積層したカード型光記録媒体およびその再生装置として、たとえば、特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
かかるカード型光記録媒体には、所定の情報をホログラムとして保持する複数の記録層が積層して配置されている。所定の記録層にビームを入射すると、この記録層に形成されたホログラムによってビームが散乱され、この散乱光がカード型光記録媒体の上面から出射される。そして、出射された散乱光を、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子によって受光することで、当該記録層に保持された情報が再生される。
【0004】
再生装置側には、記録層に側方から扁平ビームを入射させるための光ヘッドが配備されており、さらに、この光ヘッドには、記録層に対する扁平ビームの積層方向のズレを補正するためのアクチュエータが配備されている。積層方向のズレ量に応じたエラー信号に応じてアクチュエータを駆動することにより、再生対象の記録層に扁平ビームがズレなく位置付けられる。
【0005】
図19に示す如く、扁平ビームの幅方向両側縁は、それぞれ厚み方向に変位した2段の段差となっている。この段差部分が記録層に等しく掛かるようにして積層方向のサーボが掛けられる。2段の段差部分が記録層に対して等しく掛からなくなると、段差部分のそれぞれが記録層内のサーボマークによって導かれる光の光量に差が生じ、これを受光する光検出器の検出信号にも差が生じる。この差をもとにエラー信号が生成され、生成されたエラー信号に応じて扁平ビームが積層方向に動的に変位される。これにより、扁平ビームの幅方向中央部が記録層に対して積層方向にずれなく位置づけられる。
【特許文献1】特開2003−51122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしこの場合、たとえば図20に示すように、光カードに反りが生じると、段差部分が記録層に等しく掛かっていても、扁平ビームの幅方向中央部が記録層に対して積層方向にずれてしまうとの問題が生じる。この場合、データ領域に入射されるレーザ光の光量が不十分となり、その結果、当該記録層に対する再生を適正に行えないとの問題が起こり得る。
【0007】
そこで、本発明は、光カードに反りが生じても、レーザ光をデータ領域に十分に入射させることができ、もって、記録層に対する再生を適正に行える光記録媒体およびその再生装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に鑑み本発明は、以下の特徴を有する。
【0009】
第1の発明は、光記録媒体に関するものであって、積層配置された複数の記録層と、前記記録層に対する入射光の積層方向の位置ずれを検出するための光学手段とを備える。ここで、光学手段は、各記録層に対応付けて当該記録層の幅方向に少なくとも3箇所以上配置されている。
【0010】
このように構成すると、各記録層は、それぞれの光学手段によって幅方向に分割されることとなる。このとき、たとえば、隣り合う2つの光学手段から導かれた光の光量をもとに積層方向のサーボを掛けるようにすれば、少なくともこれら2つの光学手段によって幅方向に挟まれた領域に対しては、扁平ビームを略ズレなく位置づけることができるようになる。よって、幅方向に分割された各領域を個別に読み取り、且つ、この読み取りの際に、当該領域を幅方向に挟む光学手段からの光をもとにサーボを掛けるようにすれば、当該領域に十分な光量の光を入射させることができ、当該領域を良好に再生することができる。
【0011】
なお、以下に示す実施の形態では、「光学手段」は、各記録層の幅方向に3箇所配されており、それぞれ、サーボマーク103L、103R、103Cとして示されている。この場合、記録層は、幅方向に2つの領域に分割される。
【0012】
かかる第1の発明において、前記光学手段は、前記記録層の導波路内に配されるとともに当該記録層に入射された光を当該記録層の厚み方向に導くホログラムまたはグレーティングにて構成することができる。
【0013】
また、かかる第1の発明において、光学手段を記録層の光入射口近傍に配するとともに、幅方向に隣り合う前記光学手段の間の奥行き方向に各記録層のデータ領域を配するよう構成することができる。すなわち、光学手段が配されている部分の奥行き方向にはデータ領域を配さずに、幅方向に隣り合う光学手段の間の奥行き方向に各記録層のデータ領域を配するようにする。
【0014】
この場合、光学手段が配されている部分の奥行き方向にデータ領域を配さない分だけ各記録層のデータ容量は減少するが、反面、それぞれのデータ領域からデータを良好に読み出すことができるとの効果をあげることができる。光学手段の奥行き方向は、光学手段による影響を受けて、光の入射状態が不安定になる。よって、この部分にはデータ領域を配さずに、光の入射状態が良好な光学手段の間の奥行き方向にのみ各記録層のデータ領域を配する。
【0015】
第2の発明は、複数の記録層が積層配置されるとともに前記記録層に対する入射光の積層方向の位置ずれを検出するための光学手段が各記録層に対応付けて前記記録層の幅方向に少なくとも3箇所以上配置された光記録媒体を再生する光再生装置であって、前記幅方向に扁平なレーザ光を前記記録層の側面から入射させる光入射手段と、前記レーザ光の幅方向両側縁を前記記録層に対し前記積層方向に相対変位させる駆動手段と、前記光学手段によって導かれたそれぞれの光を個別に受光する光検出器と、前記光検出器からの各検出信号に基づいて前記記録層に対する前記レーザ光両側縁の積層方向の位置ずれ補正するサーボ手段を備えることを特徴とする。
【0016】
上記第1の発明において述べたように、たとえば、隣り合う2つの光学手段から導かれた光の光量をもとに積層方向のサーボを掛けるようにすれば、少なくともこれら2つの光学手段によって幅方向に挟まれた記録層領域に対しては、扁平ビームを略ズレなく位置づけることができるようになる。よって、幅方向に分割された各領域を個別に読み取り、且つ、この読み取りの際に、当該領域を幅方向に挟む光学手段からの光をもとにサーボを掛けるようにすれば、当該領域に十分な光量の光を入射させることができ、当該領域を良好に再生することができる。
【0017】
かかる第2の発明において、前記サーボ手段は、前記光学手段の配置位置によって幅方向に分割される各データ領域のうち何れのデータ領域を再生するかに応じて、前記位置ずれ補正に用いる前記検出信号を設定するよう構成することができる。
【0018】
さらに、前記サーボ手段は、再生対象の前記データ領域を幅方向に挟む2つの前記光学手段によって導かれた光を受光する前記光検出器からの検出信号に基づいて、前記レーザ光両側縁の積層方向の位置ずれ補正するよう構成することもできる。
【0019】
なお、前記駆動手段によって、前記レーザ光の幅方向両側縁を個別に駆動するようにした場合には、各側縁を一定のレスポンスにて駆動したとしても、各側縁から各分割領域までの距離差に起因して、各分割領域における前記レーザ光の変位レスポンスが相違する。たとえば、図21を参照して、一方の側縁A1をレスポンスR1で駆動した場合、位置A2、A3、A4のレスポンスR2、R3、R4は、R1>R2>R3>R4となる。つまり、左側縁A1をレスポンスR1で駆動した場合、領域1の左側縁A1、領域2の左側縁A2、領域3の左側縁A3、領域4の左側縁A4のレスポンスR2、R3、R4は、左側縁A1からの距離差に応じて、R1>R2>R3>R4となる。
【0020】
このようなレスポンスのアンバランスを回避するために、第2の発明においては、前記駆動手段によって前記レーザ光の幅方向両側縁を個別に駆動する場合に、幅方向に分割される各データ領域のうち何れのデータ領域を再生するかに応じて、前記駆動手段における前記幅方向両側縁の駆動レスポンスを設定するようにするのが好ましい。こうすると、各データ領域におけるサーボのレスポンスを安定化することができ、データの読み出しを円滑に行うことができるようになる。
【発明の効果】
【0021】
以上のように本発明によれば、光カードに反りが生じても、レーザ光をデータ領域に十分に入射させることができ、もって、記録層に対する再生を適正に行える光記録媒体およびその再生装置を提供することができる。
【0022】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施形態は、本発明の一実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、実施の形態に係る光カード100の上面図である。
【0025】
光カード100は、複数の記録層を積層した積層構造を透明基板内に内包した構成を有している。それぞれの記録層は平面光導波路として形成されており、その導波路内に、記録情報に応じたパターンのホログラムが形成されている。かかるホログラムは、図中の左データ領域101L、右データ領域101Rに対応する位置に形成されている。
【0026】
また、各記録層には、当該記録層が初期位置から何層目に当たるかを示すアドレス情報がアドレスマーク102として記録されている。図示の如く、アドレスマーク102は、左データ領域101Lの左側と右データ領域101Rの右側に2組配されている。各組のアドレスマークには、それぞれ同一のアドレス情報が記録されている。
【0027】
一組のアドレスマーク102は7つの領域からなっており、これら各領域にはアドレス情報に応じて選択的にホログラムが形成されている。すなわち、ホログラムが形成されている領域と形成されていない領域の組み合わせによってアドレス情報が保持されている。たとえば、ホログラムが形成されている領域を“1”とし、形成されていない領域を“0”としてアドレスを2進数にて保持させれば、一組のアドレスマーク102によって0から27(=128)のアドレスを各記録層に付することができる。
【0028】
なお、後述の光再生装置には、これら各領域に対向するようにして7つの光センサが2組配されている。各領域のうち、ホログラムが形成された領域からは対応する光センサに散乱光が導かれ、電気信号が出力される。何れの光センサから電気信号が出力されたかを検出することで、レーザ光が入射されている記録層のアドレス(記録層番号)が識別される。
【0029】
さらに、各記録層には、記録層に対する入射レーザ光の積層方向のずれを検出するためのサーボマーク103L、103R、103Cが配されている。サーボマーク103L、103R、103Cの配置領域には、上記アドレスマーク102と同様、ホログラムが形成されており、入射ビームは、当該ホログラムによって散乱され、対応するセンサに導かれる。
【0030】
図示の如く、サーボマーク103L、103Rは、左右のアドレスマーク102よりもさらに側縁に位置するようにして、データ領域101L、101Rの左右に配されている。サーボマーク103L、103Rの配置位置は、ビーム入射口側から見て左右に並ぶように設定されている。また、図示の如く、中央のサーボマーク103Cによってデータ領域が左右のデータ領域101L、101Rに分割されている。ビーム入射口側から見て中央のサーボマーク103Cの奥方向の領域にはデータ領域が配されていない。
【0031】
なお、左右のアドレスマーク102と、サーボマーク103L、103R、103Cは、上記の如くホログラムにて構成される他、当該領域にグレーティングを形成することにより構成するようにしても良い。
【0032】
図2は、ビーム入射口104側から見た光カード100の側面図である。図示のとおり、光カード100の記録層は、コア105とクラッド106を積層して形成されている。ビームは、コア105に入射され、コア105内に形成されたホログラムによって散乱される。コア105内に、上述のデータ領域101L、101R、アドレスマーク102、サーボマーク103L、103R、103Cが配され、それぞれホログラムが形成されている。
【0033】
図3は、コア105に対するビームの入射状態を示す図である。なお、同図は、光カード100をビーム入射側から見たときの状態を示すものである。また、サーボマークは、同図に示すコア105の入り口よりもさらに奥に配されている。同図では、サーボマークの配置を点線にて示してある。
【0034】
再生時には、コア105に対して、同図点線に示すような断面の段差ビームが入射される。ここで、段差ビームの扁平部AL、ARがコア105に対し積層方向に位置ずれなく入射されているとき、これらを挟む左右の段差部BL1およびBL2、BR1およびBR2、BC1およびBC2は、それぞれほぼ同量だけコア105に入射され、対応するサーボマークによって同じ量だけ散乱される。よって、このときサーボマークによって散乱される散乱光を、たとえば図4に示す如く、一対の光センサS1、S2によって受光すると、センサS1、S2の出力差はゼロとなる。
【0035】
これに対し、段差ビームの扁平部AL、ARがコアに対し積層方向にずれている場合は、段差部BL1、BR1、BC1がコアに入射される光量と、段差部BL2、BR2、BC2がコアに入射される光量の間に差が生じ、それぞれのサーボマークによって散乱される光量に差が生じる。このため、センサS1、S2の出力差はゼロとならず、ズレの方向および大きさに応じた正負の値を持つようになる。
【0036】
かかる差信号をエラー信号として、後述の如く光ヘッドの左右両端部にサーボを掛けることで、段差ビームの扁平部AL、ARを、コア105に対し、積層方向にズレなく位置づけることができる。
【0037】
図5および図6に、光ヘッド200の構成を示す。なお、図5は上面図、図6は図5のA−A’断面図である。
【0038】
光ヘッド200は、レーザ光を光カードに入射させるための光学系と、記録層に対するレーザ光の位置を調整するためのアクチュエータから構成されている。
【0039】
シャーシ201には、支持部202が配されており、この支持部202に、2組の板バネ204を介して、レンズホルダー203が装着されている。かかるレンズホルダー203には、レーザ光を扁平ビームに収束して記録層に入射させるシリンドリカルレンズ306が装着されている。また、レンズホルダー203の両端部には、それぞれ一定方向に巻回されたコイル205L、205Rが固着されている。
【0040】
なお、シリンドリカルレンズ306は、コア105に対する入射ビームの断面形状が図3に示すような段差形状となるよう、面形状の曲率ないし屈折率が調整されている。
【0041】
さらに、シャーシ201には、コイル205Lを挟むようにして磁石206L、207Lが配されている。同様に、コイル205Rを挟むようにして磁石206R、207Rが配されている。各コイルを挟む2つの磁石を対としたとき、一対の磁石は、コイルを挟む対向面が同一の極性を有するように配置されている。したがって、各コイルに電流を流入すると、上方向または下方向の駆動力が各コイルに発生する。この駆動力により、レンズホルダー203の左右端が駆動される。
【0042】
また、シャーシ201には、断面楕円状の出射ビームの長軸が水平になるようにして、半導体レーザ301が配置されている。半導体レーザ301から出射されたレーザ光は、コリメータ302によって並行光とされる。そして、ビームエキスパンダ303によって水平方向に拡張される。しかる後、ミラー304によって上方に反射される。しかる後、レーザ光は、レンズホルダー203に配されたミラー305によって側方に反射される。そして、シリンドリカルレンズ306によって上下方向に収束され、図3に示すような断面形状にて光カード100の記録層に収束される。
【0043】
図7および図8に、光ヘッド200を装着した装置本体の構成を示す。図7は装置本体の上面図、図8はそのA−A’断面図である。
【0044】
光ヘッド200は、シャーシ201の底面がベース401上に載置されるようにして、ベース401上に装着されている。ベース401上にはフレーム402が植設されており、このフレーム402には、光カード100の側縁を支持する一対のガイド403が形成されている。ガイド403は、光カード100を挿入しやすいようにその前端部にテーパが形成されている。また、ガイド403のギャップは、光カード100の厚みよりも少許だけ大きく設定されている。
【0045】
また、フレーム402には、光カード100の下面側のデータ領域101L、101Rに臨む位置にCCD404L、404Rが装着されている。データ領域101L、101Rによって散乱され光カード100の下面から出射されたビームは、それぞれCCD404L、404Rによって受光され、電気信号に変換される。変換された電気信号は、再生回路に供給され、所定の情報に再生される。
【0046】
また、フレーム402には、上記一組のアドレスマーク102を構成する7つのホログラム形成領域に対向する位置に7つの光センサ405L、405Rが配されている。それぞれの光センサ405L、405Rは、対応するホログラム形成領域にホログラムが形成されている場合に、その散乱光を受光して電気信号を出力する。
【0047】
さらに、フレーム402には、一組のサーボマーク103L、103R、103Cを構成する2つのホログラム形成領域に対向する位置に、それぞれ図4に示す一対の光センサ406L、406R、406Cが配されている。それぞれの光センサ406L、406R、406Cは、対応するホログラム形成領域からの散乱光を受光して電気信号を出力する。
【0048】
シリンドリカルレンズ306によって収束されたビームのうち、コア105内に進入したビームは、コア105内に配されたデータ領域101L、100R、左右のアドレスマーク102および3組のサーボマーク103L、103R、103Cによって散乱され、光カード100の下面から出射される。このうち、データ領域101Lおよび101Rによって散乱されたビームは、上記の如く、CCD404Lおよび404Rによって受光される。
【0049】
また、左右のアドレスマーク102によって散乱されたビームは、上記の如く、光センサ405L、405Rによって受光され電気信号に変換される。変換された電気信号は、アドレスデコーダに供給されアドレス情報(層番号)として再生される。上記の如く、アドレスマーク102によってアドレス情報が2進数(ホログラムが形成されている領域が“1”、形成されていない領域が“0”)として保持されている場合、アドレスデコーダは、7つの光センサ405L、405Rからの電気信号の有無から7桁の2進数を取得し、これを10進数に変換する処理を行い、当該記録層のアドレス情報(記録層番号)を再生する。
【0050】
さらに、3組のサーボマーク103L、103R、103Cによって散乱されたビームは、上記の如く光センサ406L、406R、406Cによって受光され電気信号に変換される。そして、変換された電気信号の差をとることによって、上記の如く、記録層(コア)に対する収束ビームの積層方向のズレが検出され補正される。
【0051】
図9に、本実施の形態に係る光再生装置の構成例を示す。なお、記録層に対する扁平ビームの積層方向のズレを補正するサーボ回路の構成は、図10に示してある。
【0052】
図9および図10において、10L、10R、10Cは、光センサ406L、406R、406Cを構成する各センサ(S1、S2)からのセンサ出力を減算してエラー信号を生成出力するエラー信号生成回路、20Lは、エラー信号生成回路10Lまたは10Cの何れかからのエラー信号をもとにビーム収束位置を記録層に位置づけるサーボ信号を生成し、これに位相補償を施した後、コイル205Lに供給するLドライバ、20Rは、エラー信号生成回路10Rまたは10Cの何れかからのエラー信号をもとにビーム収束位置を記録層に位置づけるためのサーボ信号を生成し、これに位相補償を施した後、コイル205Rに供給するRドライバである。
【0053】
30Lは、光センサ405Lからの検出出力からアドレス情報を生成するLアドレスデコーダ、30Rは、光センサ405Rからの検出出力からアドレス情報を生成するRアドレスデコーダ、40は、CCD404LまたはCCD404RからのCCD再生信号を処理して情報を再生する再生信号処理回路、50は、各部を制御するコントローラである。
【0054】
60Lは、コントローラ50からの選択信号に応じてエラー信号生成回路10Lからのエラー信号ELまたはエラー信号生成回路10Cからのエラー信号ECの何れかを選択するスイッチング回路、60Rは、コントローラ50からの選択信号に応じてエラー信号生成回路10Rからのエラー信号ERまたはエラー信号生成回路10Cからのエラー信号ECの何れかを選択するスイッチング回路である。
【0055】
70L、70Rは、スイッチング回路60L、60Rによって選択されたエラー信号のゲインを、コントローラ50からの設定指令に応じて設定し、設定したゲインによるエラー信号をそれぞれLドライバ20L、Rドライバ20Rに供給するゲイン設定回路である。
【0056】
なお、Lドライバ20LおよびRドライバ20Rは、上記サーボ動作の他、コントローラ50からの指令に応じて、光ヘッド200の左右端を、それぞれ記録層の積層方向に走査またはジャンプさせるためのバイアス信号を、対応するコイル205Lおよびコイル205Rに供給する。この際、コントローラ50は、エラー信号生成回路10L、10Rから供給されるエラー信号EL、ERをもとに、扁平ビームの左右端が記録層を横切った層数をカウントする。
【0057】
図11に、再生動作時の処理フローを示す。
【0058】
再生動作が開始されると、まず、光ヘッド200が、1層目の記録層よりもさらに積層方向に外れた初期位置に移動される(S11)。しかる後、コントローラ50からスイッチング回路60Lに対し、Lドライバ20L用のエラー信号としてエラー信号ELを選択する選択信号が入力され(S12)、さらに、ゲイン設定回路70Lに対し、Lドライバ20L用のゲインとしてゲインG0を設定する指令が入力される(S13)。同時に、コントローラ50からスイッチング回路60Rに対し、Rドライバ20R用のエラー信号としてエラー信号ERを選択する選択信号が入力され(S16)、ゲイン設定回路70Rに対し、Rドライバ20R用のゲインとしてゲインG0を設定する指令が入力される(S17)。
【0059】
かかる設定が終了した後、光ヘッド200の左右端が、再生目標の層(ターゲット層)に向けてアクセスされる(S14、S18)。そして、ターゲット層に対する左右端のサーボ引き込みが完了した後(S15、S19:YES)、当該ターゲット層の再生が行われる(S20)。なお、再生動作の詳細については、後述する。
【0060】
ターゲット層の再生が終了すると(S21:YES)、再生すべき全ターゲット層の再生が終了したかが判別される(S22)。ここで、再生すべきターゲット層が残存する場合(S22:NO)は、S12およびS16に戻り、上記の処理が繰り返される。全ターゲット層の再生が終了した(S22:YES)場合は、当該再生動作がクローズされる。
【0061】
図12に、上記S20における処理の詳細を示す。
【0062】
まず、当該再生処理において再生すべきデータ領域がターゲット層の左データ領域101Lであるかが判別される(S201)。ここで、再生すべきデータ領域が左データ領域101Lでない場合は、図13に示す右データ領域101Rの再生処理が行われる。
【0063】
再生すべきデータ領域が左データ領域101Lである場合(S201:YES)、コントローラ50からスイッチング回路60Lに対し、Lドライバ20L用のエラー信号としてエラー信号ELを選択する選択信号が入力され(S202)、さらに、ゲイン設定回路70Lに対し、Lドライバ20L用のゲインとしてゲインG1を設定する指令が入力される(S203)。同時に、コントローラ50からスイッチング回路60Rに対し、Rドライバ20R用のエラー信号としてエラー信号ECを選択する選択信号が入力され(S206)、ゲイン設定回路70Rに対し、Rドライバ20R用のゲインとしてゲインG2を設定する指令が入力される(S17)。
【0064】
かかるエラー信号の選択設定により、再生対象の左データ領域101Lを記録層の幅方向に挟むサーボマーク103Lおよび103Cをもとにしたサーボ動作が行われる。すなわち、光ヘッド200の左端は、3つの光センサのうち、左側の光センサ406Lからの検出信号をもとに生成されるエラー信号をもとにサーボが掛けられ、また、光ヘッド200の右端は、中央の光センサ406Cからの検出信号をもとに生成されるエラー信号をもとにサーボが掛けられる。
【0065】
また、S203およびS207におけるゲイン設定によって、サーボ引き込み時における、左データ領域101Lの左端側位置における扁平ビームの駆動レスポンスと、左データ領域101Lの右端側位置における扁平ビームの駆動レスポンスが整合される。すなわち、S203およびS207において設定される左端側のゲインG1と右端側のゲインG2は、G1<G2となっており、かかるゲイン設定によって、光ヘッド200の右端を駆動することによる左データ領域101Lの右端位置における駆動レスポンスがゲインG1の場合に比べて高められる。これにより、光ヘッドの左右の駆動位置と左データ領域101Lの左右端位置との間の距離差に基づく駆動レスポンスの不均一性が是正される。
【0066】
なお、左データ領域101Lの左右端位置における駆動レスポンスをほぼ整合させるには、ゲインG1、G2を、G1:G2=1:2に設定すれば良い。
【0067】
かかる設定が終了した後、光ヘッド200の左右端を駆動することによるサーボ引き込みが行われる(S204、S208)。このとき、扁平ビームは、上記エラー信号の選択設定によって、図3に示す扁平部ALの両端が左データ領域101Lの幅方向両端部に引き込まれるようになる。これにより、ターゲット層に図19に示すような反りが生じていても、扁平部ALは、左データ領域101Lの傾きに応じて同様に傾き、左データ領域101Lに適正に入射される。
【0068】
しかして、左右端のサーボ引き込みが終了すると(S205、S209:YES)、左データ領域101Lの読み出しが行われる(S201)。そして、左データ領域101Lの読み出しが適正に行われると、当該ステップの処理がクローズされ、図11のS21の処理へと引き継がれる。
【0069】
なお、上記S20において右データ領域101Rの再生処理が行われる場合には、図13に示すフローチャート従って、右データ領域101Rの読み出しが行われる。ここでは、S222において、Lドライバ20L用のエラー信号としてエラー信号ECが選択設定され、また、S226において、Rドライバ20L用のエラー信号としてエラー信号ERが選択設定される。かかる設定により、ターゲット層に図19に示すような反りが生じていても、扁平部ARが、右データ領域101Rの傾きに応じて同様に傾き、右データ領域101Rに適正に入射されるようになる。
【0070】
また、かかるフローチャートでは、S223において、Lドライバ20L用のゲインとしてG2が選択設定され、また、S227において、Rドライバ20L用のゲインとしてG1が選択設定される。ここで、両ゲインは、上記のようにG1<G2の関係にあり、より具体的には、G1:G2=1:2となっているため、右データ領域101Rの左右端位置における駆動レスポンスはほぼ整合される。これにより、図3に示す扁平部ARの左右端を、右データ領域101Rの幅方向左右端に円滑に引き込むことができる。
【0071】
なお、その他のステップにおける処理は、図12に示す対応ステップにおける処理と同様である。すなわち、再生すべきデータ領域が右データ領域101Rであると判別されると(S221:YES)、上記エラー信号の選択設定とゲイン設定が行われた後(S222、S223、S226、S227)、光ヘッドのサーボ引き込みが行われ(S224、S225、S228、S229)、右データ領域101Rの読み出しが行われる(S230、S231)。
【0072】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は、かかる実施の形態に限定されるものではなく、他に種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0073】
たとえば、上記実施形態では、サーボマークを記録層の幅方向に3箇所配し(サーボマーク103L、103R、103C)、これに応じてデータ領域を幅方向に2分割するようにした(左データ領域101L、右データ領域101R)が、サーボマークを記録層の幅方向に4箇所以上配し、これに応じてデータ領域を幅方向に分割するようにしても良い。
【0074】
図14に、サーボマークを記録層の幅方向に4箇所配し、これに応じてデータ領域を幅方向に3分割する場合の変更例を示す。かかる変更例において、左データ領域101Lを読み出す場合には、スイッチング回路60Lおよび60Rによって、それぞれエラー信号ELおよびEC1が選択され、また、右データ領域101Rを読み出す場合は、スイッチング回路60Lおよび60Rによって、それぞれエラー信号EC2およびERが選択される。さらに、中データ領域101Rを読み出す場合は、スイッチング回路60Lおよび60Rによって、それぞれエラー信号EC1およびEC2が選択される。
【0075】
また、この変更例において、左データ領域101Lを読み出す場合には、ゲイン設定回路70Lおよび70Rによって、それぞれゲインG1、G2が設定され、また、右データ領域101Rを読み出す場合には、ゲイン設定回路70Lおよび70Rによって、それぞれゲインG2、G1が設定される。さらに、中データ領域101Cを読み出す場合には、ゲイン設定回路70Lおよび70Rによって、それぞれゲインG1、G1が設定される。ここで、ゲインG1、G2は、上記実施の形態と同様、左データ領域101Lの左右両端部および右データ領域101Rの左右両端部における扁平ビームの駆動レスポンスを整合させるべく、G1<G2に設定され、より具体的には、G1:G2=1:3に設定される。
【0076】
なお、サーボマークを記録層の幅方向に5箇所、6箇所、…、配する場合にも、これと同様に、各データ領域の左右両端部における扁平ビームの駆動レスポンスが整合されるよう、各領域再生時における光ヘッド両端部の駆動ゲインを調整するようにすればよい。
【0077】
図15、16、17は、図14に示す変更例において、左データ領域、右データ領域、中データ領域を読み出す際の処理フローを示すものである。これら処理フローの構成は、上記実施の形態のおける図12および図13の処理フローと同様である。これらの処理フローでは、再生対象のデータ領域に応じて、エラー信号の選択とゲインの設定が適宜調整されている(図15:S202、S203、S206、S212。図16:S222、S232、S226、S227。図17:S242、S243、S246、S247)
かかる変更例では、上記実施の形態に比べ、サーボマークの配置箇所が1箇所多くなっている分、扁平ビームの各平坦部を対応するデータ領域により適正に入射させることができる。ただし、サーボマークの奥方向にデータ領域を配しない場合には、サーボマークの配置箇所が1箇所多くなっている分だけ、上記実施形態よりも記録層のデータ容量が小さくなってしまう。
【0078】
サーボマークの奥側の領域は、サーボマークによる影響を受けて、入射ビームの状態が不安定となるため、データ領域を配さないようにするのが好ましい。ただし、再生装置側(回路側)にサーボマークによる影響を解消または低減する手段を配せる場合には、この領域にデータ領域を配することもできる。
【0079】
また、図18に示すように、サーボマークの奥側の領域にアドレス情報を記録するようにすることもできる。上記のように、アドレス情報は、ホログラムが形成されている領域と形成されていない領域の組み合わせによって記録されるため、入射ビームの状態が多少不安定でも、適正に読み出すことができる。このようにサーボマークの奥側の領域にアドレス情報を記録するようにすると、その分、データ領域の記録容量を大きくすることができる。
【0080】
加えて、図18に示すように、中央のサーボマーク103Cの奥側の領域にもアドレス情報を記録するようにすると、各データ領域の読み出し時に行われるサーボ引き込み(図12:S204、208、図13:S224、228)によって、扁平ビームの扁平部AL、ARの幅方向端部がターゲット層の上下に位置する記録層に誤って引き込まれたような場合に、これを円滑に識別することができる。図1の場合、中央のサーボマーク103Cの隣接位置にはアドレス情報が記録されていないため、図3において、扁平ビームの扁平部ALの右端あるいは扁平部ARの左端がターゲット層の上下に位置する記録層に誤って引き込まれた場合、これを適正に識別することはできない。
【0081】
記録層の反りがそれ程大きくないような場合には、図12のS204および208、または、図13のS224および228にて引き込みを行うと、通常、扁平部ALの右端あるいは扁平部ARの左端はターゲット層方向に引き込まれる。しかし、記録層の反りが大きい場合や、サーボ引き込み時に振動等の外乱が生じた場合には、扁平部ALの右端あるいは扁平部ARの左端がターゲット層の上下に位置する記録層に誤って引き込まれる恐れがある。この場合、上記実施形態の構成では、再生エラーとなってしまう。
【0082】
これに対し、図18に示すように、中央のサーボマーク103Cの奥側の領域にもアドレス情報を記録するようにすると、扁平部ALの右端あるいは扁平部ARの左端がターゲット層の上下に位置する記録層に誤って引き込まれた場合にも、これを適正に識別することができる。そして、その識別結果に応じて、当該端部に層間ジャンプを掛けることにより、当該端部をターゲット層に引き込むことができる。
【0083】
このように、図18の構成によれば、データ容量の増大と、ターゲット層の円滑な再生を同時に達成することができる。
【0084】
この他、サーボマークは、各記録層のビーム入射口の入り口近傍に配する他、各記録層の最奥部等に配するようにしても良い。また、積層方向にビームズレは、上記実施形態におけるサーボマークと段差ビームによる検出手法の他、他のサーボマークや光学手段あるいはビーム形状を用いて検出するようにすることもできる。
【0085】
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】実施の形態に係る光カード100の上面図
【図2】実施の形態に係る光カード100の側面図
【図3】実施の形態に係るビーム入射状態を説明する図
【図4】実施の形態に係るエラー信号の生成方法を説明する図
【図5】実施の形態に係る光ヘッド200の上面図
【図6】実施の形態に係る光ヘッド200の断面図
【図7】実施の形態に係る光再生装置本体の上面図
【図8】実施の形態に係る光再生装置本体の断面図
【図9】実施の形態に係る光再生装置の回路構成を示す図
【図10】実施の形態に係る光再生装置の回路構成を示す図
【図11】実施の形態に係る再生動作時の処理フローチャート
【図12】実施の形態に係る再生動作時(左データ領域)の処理フローチャート
【図13】実施の形態に係る再生動作時(右データ領域)の処理フローチャート
【図14】変更例に係る光再生装置の回路構成を示す図
【図15】変更例に係る再生動作時(左データ領域)の処理フローチャート
【図16】変更例に係る再生動作時(右データ領域)の処理フローチャート
【図17】変更例に係る再生動作時(中データ領域)の処理フローチャート
【図18】他の変更例に係る光カード100の上面図
【図19】従来技術を説明する図
【図20】従来技術の問題点を説明する図
【図21】本発明の効果を説明する図
【符号の説明】
【0087】
100 …光カード
101L …左データ領域
101R …右データ領域
101C …中データ領域
103L、103R、103C …サーボマーク
200 …光ヘッド
205L、205R …コイル
406L、406R …光センサ
10L、10R、10C、10C1、10C2 …エラー信号生成回路
20L …Lドライバ
20R …Rドライバ
50 …コントローラ
60L、60R …スイッチング回路
70L、70R …ゲイン設定回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層配置された複数の記録層と、前記記録層に対する入射光の積層方向の位置ずれを検出するための光学手段とを備え、
前記光学手段は、各記録層に対応付けて前記記録層の幅方向に少なくとも3箇所以上配置されている、
ことを特徴とする光記録媒体。
【請求項2】
請求項1において、
前記光学手段は、前記記録層の導波路内に配されるとともに当該記録層に入射された光を当該記録層の厚み方向に導くホログラムまたはグレーティングである、
ことを特徴とする光記録媒体。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記記録層の光入射口近傍に前記光学手段が配されるとともに、前記幅方向に隣り合う前記光学手段の間の奥行き方向に当該記録層のデータ領域が配されている、
ことを特徴とする光記録媒体。
【請求項4】
複数の記録層が積層配置されるとともに前記記録層に対する入射光の積層方向の位置ずれを検出するための光学手段が各記録層に対応付けて前記記録層の幅方向に少なくとも3箇所以上配置された光記録媒体を再生する光再生装置であって、
前記幅方向に扁平なレーザ光を前記記録層の側面から入射させる光入射手段と、
前記レーザ光の幅方向両側縁を前記記録層に対し前記積層方向に相対変位させる駆動手段と、
前記光学手段によって導かれたそれぞれの光を個別に受光する光検出器と、
前記光検出器からの各検出信号に基づいて前記記録層に対する前記レーザ光両側縁の積層方向の位置ずれ補正するサーボ手段とを備える、
ことを特徴とする光再生装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記サーボ手段は、前記光学手段の配置位置によって幅方向に分割される各データ領域のうち何れのデータ領域を再生するかに応じて、前記位置ずれ補正に用いる前記検出信号を設定する、
ことを特徴とする光再生装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記サーボ手段は、再生対象の前記データ領域を幅方向に挟む2つの前記光学手段によって導かれた光を受光する前記光検出器からの検出信号に基づいて、前記レーザ光両側縁の積層方向の位置ずれ補正する、
ことを特徴とする光再生装置。
【請求項7】
請求項4ないし6の何れかにおいて、
前記駆動手段は、前記レーザ光の幅方向両側縁を個別に駆動し、
前記サーボ手段は、前記光学手段の配置位置によって幅方向に分割される各データ領域のうち何れのデータ領域を再生するかに応じて、前記駆動手段における前記幅方向両側縁の駆動レスポンスを設定する、
ことを特徴とする光再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−195505(P2006−195505A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−3323(P2005−3323)
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】