説明

光電変換素子及びその製造方法

【課題】簡易な構成で製造コストを低減できる光電変換素子及びその製造方法を提案する。
【解決手段】pn接合を設けなくとも、CoSiからなる光電変換膜3の正極4の近傍付近に光Lを照射することにより光誘起電流を発生させることができるので、従来のようなpn接合を形成する複雑な製造プロセスを省くことができ、当該pn接合等の各種構成が不要な分だけ、簡易な構成で製造コストを低減できる。また、キャリアの移動経路をデバイス表面に制限でき、散乱や伝送損失を低減化し、高速なキャリアを利用した高周波デバイスができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換素子及びその製造方法に関し、例えば光発電素子や光センサー、高速検出素子に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光検出素子について数多くの開発が行われており、特に可視〜赤外領域の検出素子は既に多くの製品が市販されている。
【0003】
それらの多くはSiやGaAs等の半導体結晶、精密なドーピング制御、pn接合やショットキー界面制御、微細構造形成等の各種構成を必要とする。一方で、CoSi(ポリクリスタル(多結晶))のショットキー・ダイオード(SBD:Schottky barrier diode)が1〜2ミクロン帯センサーとして機能することが1990年代に報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
また、2003年には数nm〜数10nmのCoSiのバンドギャップが1.2〜2.7eV付近まで分布することが、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)や、走査型トンネル顕微鏡(STM:Scanning Tunneling Microscope)の測定結果の検証から確認された(例えば、非特許文献2参照)。しかしながら、1〜2ミクロン帯センサー以外、特に応用面で大きな進展が無かった。
【0005】
また、近年、THz領域の応用技術が発展し、注目されている(例えば、非特許文献3参照)。
【非特許文献1】Roca, Elisenda, et. al., ”Electro-optical characterization of epitaxial and polycrystalline CoSi2 Schottky diodes”, Proceedings of SPIE - The International Society for Optical Engineering, 2552 (2), 456 (1995).
【非特許文献2】I. V. Blousov, et. al., ”Self formation of Si nanostructured layer at the metal silicide/silicon interface”, Materials Science and Engineering C23, 181 (2003).
【非特許文献3】M. Tonouchi, Nature Photonics 1, 97 (2007).
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、THz電磁波の利用技術は、主にその発生(特にパルスレーザ)技術に依存して発展できたものであり、例えばTHz電磁波の検出技術については長年に渡り進展が遅れている。既存の光検出技術に用いる光電変換素子では、市販のSiボロメータも含めて長所短所があり、複雑な各種構成からなることから特にアレー化が実現できていない。
【0007】
そこで、光電変換素子では、アレー化が実現できるように、簡易な構成からなり、信頼性や耐久性が高く、さらに製造コストが低減し得ることが望まれている。
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成で製造コストを低減できる光電変換素子及びその製造方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため本発明の請求項1の光電変換素子は、光を光電変換する光電変換素子において、Siからなる基板と、前記基板に積層形成されたCoSiからなる光電変換膜と、前記光電変換膜に設けられた電極とを備えることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項2の光電変換素子は、前記電極のうち正極の近傍付近の前記光電変換膜へ前記光が照射されることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明の請求項3の光電変換素子の製造方法は、Siからなる基板にCoからなるCo薄膜を成膜する成膜ステップと、前記Co薄膜にアニール処理を施すことにより前記Co薄膜中のCoに前記基板のSiを拡散させ、CoSiからなる光電変換膜を形成する形成ステップとを備えることを特徴とするものである。
【0012】
さらに、本発明の請求項4の光電変換素子の製造方法は、前記形成ステップの前又は後に、前記光電変換膜に正極及び負極を積層形成する電極形成ステップを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1の光電変換素子及び請求項3の光電変換素子の製造方法によれば、CoSiからなる光電変換膜の電極の近傍付近に光を照射することにより光誘起電流を発生させることができるので、従来のpn接合等の各種構成を形成する複雑な製造プロセスを省くことができ、このような従来の各種構成が不要になる分だけ、簡易な構成で製造コストを低減し得る光電変換素子を提供できる。
【0014】
また、本発明の請求項2の光電変換素子によれば、光誘起電流を発生させることができ、当該光誘起電流を利用して光発電素子や光センサーとして用いることができる。
【0015】
さらに、本発明の請求項4の光電変換素子の製造方法によれば、光電変換膜に正極及び負極を設けることができ、正極の近傍付近に光を照射することにより光誘起電流が発生し得る光電変換素子を提供できる。また、キャリアの移動経路をデバイス表面に制限でき、散乱や伝送損失を低減化し、高速なキャリアを発生できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下図面に基づいて本発明の実施の形態を詳述する。
図1において、1は全体として光電変換素子を示し、n型のSiからなるSi基板2に、CoSiからなる光電変換膜3が積層形成され、この光電変換膜3に正極4と負極5とが所定間隔(例えば0.5[cm])を空けて設けられている。なお、Si基板2は数Ω[cm]の抵抗率を有している。
【0017】
なお、この実施の形態の場合、n型のSi基板2を用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、p型のSi基板を用いても良い。
【0018】
正極4及び負極5は、AuやW、Ti等の所定の電極材料からなり、光電変換膜3に積層形成され、電線6によって互いに電気的に接続されている。
【0019】
光電変換膜3は、100[nm]以下の膜厚からなり、正極4を中心として周囲約1[mm]以下の領域(以下、これを入射領域と呼ぶ)ERに光Lを照射することにより光誘起キャリアが発生し、これにより光誘起電流が生じ得るようになされている。
【0020】
この実施の形態の場合、光電変換素子1は、正極4及び負極5間に設けた電流計Aによって、光電変換膜3の入射領域ERに光Lを照射したときに光誘起電流が発生することが確認できた。
【0021】
ここで光電変換膜3は、入射領域ERを1[mm]よりも大きくすると、光誘起電流の値が減少することから、入射領域ERを約1[mm]以下とすることが好ましい。
【0022】
次に、かかる構成でなる光電変換素子1の製造方法について以下説明する。先ず始めに例えばスパツタリング法により、Si基板2上にCoからなるCo薄膜(図示せず)を成膜する。次いで、電極材料からなる正極4及び負極5を所定間隔を空けてCo薄膜上に積層形成する。
【0023】
これに加えて、Si基板2及びCo薄膜に対して、100〜1000[℃]、好ましくは約600[℃]の温度条件下でアニール処理することにより、Co薄膜中のCoにSi基板2のSiを拡散させ、CoSiからなる光電変換膜3を形成する。その後、正極4及び負極5を電線6で電気的に接続し、かくして光電変換素子1を製造し得る。
【0024】
以上の構成において、光電変換素子1では、Co薄膜に対して所定の温度条件下でアニール処理することによりCoSiからなる光電変換膜3を形成した。
【0025】
このようにして所定の温度条件下でCo薄膜にアニール処理するだけで形成した光電変換膜3は、正極4の近傍付近である入射領域ERに光Lを照射することにより、光誘起電流を発生させることができる。
【0026】
従って、このような光電変換素子1では、入射領域ERに光Lを照射することにより光誘起電流を発生させ、この光誘起電流を各種電子機器(図示せず)に送出することにより、当該電子機器を動作させることができる。よって、光電変換素子1は各種電子機器を動作させるための光発電素子として用いることができる。
【0027】
また、このような光電変換素子1では、光誘起電流が発生したか否かを検知する検知手段(図示せず)を設けることにより、光誘起電流の有無を介して入射領域ERに光Lが発したか否かを判断することもできる。よって、光電変換素子1は光Lが発したか否かを検知する光センサーとしても用いることできる。
【0028】
そして、このような光電変換素子1では、Co薄膜に対して所定の温度条件下でアニール処理するという簡単な製造方法によって製造できるので、pn接合を設ける等の従来の光発電素子や光センサーのような複雑な製造プロセスを省くことができる。
【0029】
以上の構成によれば、pn接合を設けなくとも、CoSiからなる光電変換膜3の正極4の近傍付近に光Lを照射することにより光誘起電流を発生させることができるので、従来のpn接合等の各種構成を形成する複雑な製造プロセスを省くことができ、当該pn接合等の従来の各種構成が不要になる分だけ、簡易な構成で製造コストを低減できる。
【0030】
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能であり、例えばCoSiであればCoSiやCoSi等この他種々のCoSiを適用するようにしても良い。
【0031】
また、上述した実施の形態においては、CoSiからなる光電変換膜3をアニール処理によって形成する前に、予めCo薄膜に正極4及び負極5を設けた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、CoSiからなる光電変換膜3をアニール処理によって形成した後に、正極4及び負極5を設けるようにしても良い。
【0032】
さらに、上述した実施の形態においては、可視光である光Lを入射領域ERに照射した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、CoSiからなる光電変換膜に光誘起電流を発生できれば、赤外光等の各種光を入射領域ERに照射するようにしても良い。
【0033】
さらに、上述した実施の形態においては、基板にCoからなるCo薄膜を成膜する成膜ステップとして、スパツタリング法を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、基板にCo薄膜を成膜できれば、種々の方法を用いても良い。
【実施例】
【0034】
次に実施例について以下説明する。この場合、先ず始めにアニール処理を行う際の温度(以下、これを単にアニール温度と呼ぶ)について検証を行うため、スパツタリング法により、Si基板2上にCoからなるCo薄膜を形成し、Auからなる正極4及び負極5を所定間隔を空けてCo薄膜上に積層形成したサンプル基板を複数用意した。
【0035】
また、これらサンプル基板とは別に、Co薄膜を形成せず、Auからなる正極4及び負極5を所定間隔を空けて設けた単なるSi基板も複数用意した。
【0036】
次いで、サンプル基板に対して、100[℃]、200[℃]、300[℃]、400[℃]、500[℃]及び600[℃]の各アニール温度でそれぞれアニール処理を行ってCoSiからなる光電変換膜3を形成し、当該光電変換膜3が異なる6種類の光電変換素子を製造した。
【0037】
また、単なるSi基板に対しても、100[℃]及び600[℃]の各アニール温度でそれぞれアニール処理を行って、2種類のSiサンプル基板を製造した。
【0038】
そして、波長635[nm]、出力25[mW]及びビーム径0.5[mm]の励起用レーザ光を正極4の入射領域ERに照射し、このとき光電変換素子及びSiサンプル基板におけるゼロバイアス時の光誘起電流をそれぞれ計測した。なお、測定時の温度は室温とした。
【0039】
この場合、図2に示すような計測結果が得られた。この計測結果では、Siサンプル基板には殆んど光誘起電流が生じなかった。これに対して、光電変換素子には光誘起電流が生じたことから、当該光誘起電流の発生がCoSiからなる光電変換膜3によることが確認できた。また、これら光電変換素子では、アニール温度を600度としたときに、最大起電力が得られることが確認できた。従って、アニール処理により光電変換膜3を形成する際には、アニール温度を600度にすることが好ましいことが確認できた。
【0040】
次に、アニール温度を600度としたときの光電変換膜の表面と、アニール温度を700度としたときの光電変換膜の表面とを、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いて観察した。この場合、図3(A)及び(B)に示すように、Si基板のSiと、Co薄膜のCoとの結合状態が異なっており、アニール温度に依存して光電変換膜の形成状態が変化することが確認できた。
【0041】
次に、アニール温度600[℃]でアニール処理することにより製造した光電変換素子と、同じくアニール温度600[℃]でアニール処理をしたSiサンプル基板とに、波長635[nm]、出力25[mW]及びビーム径0.5[mm]の励起用レーザ光を正極4の近傍付近(すなわち入射領域ER)にそれぞれ照射し、このときの光電変換素子及びSiサンプル基板のI−V測定を行った。なお、測定時の温度は室温とした。
【0042】
この場合、図4に示すような測定結果が得られた。図4に示したように、SiのみからなるSiサンプル基板(図4中、単にSiと表示した上欄)では、誘起用レーザ光の照射の有無にかかわらず、光誘起電流が測定限界以下(ゼロバイアス時の誘起電流値が3桁以下)であった。
【0043】
これに対して、光電変換素子では、図4(図4中、単にCoSiと表示した下欄)に示したように、励起用レーザ光を照射しないとき、光誘起電流を観測できなかったが、励起用レーザを照射すると、光誘起電流が観測できた。このことから光電変換素子では、光が照射されることにより光誘起電流が発生することが確認できた。また、上述したように光誘起電流の発生はCiSiによる特有の現象であることが確認できた。
【0044】
さらに、図5は光電変換素子に対して励起用レーザ光を照射したときと、当該励起用レーザ光を照射しないときの光誘起電流の差を示すものである、図5に示すように、光電変換素子では、室温で約0.6[V]と高い電位を発生しており、発生効率が高いことが確認できた。また図5では、ゼロバイアス電位で約1[mA](p型のフォトキャリア)の光誘起電流(検出感度20[mA/W])を室温で検出できた。
【0045】
次にアニール温度を600[℃]とした光電変換素子を用いて、パルスレーザ励起による時間応答性能を調査した。ここでパルスレーザは、ps(10−12秒)パルスレーザであって、波長532[nm]、繰り返し10[Hz]、最大パワー〜0.1[mJ]、半値巾〜20−30psとした。
【0046】
時間応答は、パルスレーザ光源のパルス幅や周辺回路の特性等に依存するが、この実験条件では、図6に示すように、市販の高速Pinフォトダイオード(応答時間約2[ns])(図6中、上側波形Wb1で「Pin diode」と表示)に比較して、光電変換素子(図6中、下側波形Wa1)が約4倍程度(約10[ns])で、少なくとも帯域周波数〜GHzであった。なお、図6では、パルスレーザの照射タイミングを「Laser trigger」と表示して矢印で示している。
【0047】
また、この実験から時間応答は、特に励起位置と電極間距離(0.1[cm])に依存し、さらに周辺回路の伝送損失による遅延も大きく影響することが分かった。
【0048】
ここで、光励起位置と電極間距離0.1[cm]、立ち上がり応答時間10[ns]、発生電界強度0.14[V]、アンプゲイン10倍から推定した移動度は、3.6×10[cm/Vs]となった。これはSi結晶の約10倍の値となり、この現象に移動度の定義は適用できないことが分かった。
【0049】
また、光励起位置と電極間距離0.1[cm]、立ち上がり応答時間10[ns]だけでキャリアの速度を求めると、1.0×10[cm/s]となった。これは常温(300[K])における熱電子の速度1.2×10[cm/s]とほぼ同じになる。このことから、光誘起キャリアの高速成分は、熱電子放出の特性に近いことが分かった。熱電子放出キャリアの高速応答性は、常温でTHz動作が可能なショットキーダイオードに古くから利用されている。
【0050】
これらの特徴は、キャリアがCoSixナノ粒子/Siデバイス表面を高速に移動することを裏付けており、バルク結晶中での散乱等、伝導損失の影響を受け難いため、周辺回路の改良などによって、現状の性能(図6)より飛躍的に高速化できる可能性が十分あることが分かった。熱電子放出キャリアとの類似性を考慮すると、GHz帯〜THz帯の検出帯域性能が実現できる。
【0051】
因みに、この実験では、光電変換素子において光誘起電流が最大出力となる励起位置にパルスレーザを照射した。また、励起強度は、Si基板からの光励起キャリアの影響が無い条件で測定した。
【0052】
アニール温度を600[℃]としたSiと同様な構造のサンプルでは、励起強度が大きい条件において、立ち上がりが15[ns]程度の遅いピークが観測され、上記の早い成分と明らかに異なることを確認した(図7〜図9)。また、励起強度を弱めて、このピークが無視できる励起条件で上記測定を行った。
【0053】
パルス応答波形をオシロスコープ(Tektronix TDS620B)で観察すると、図7、図8及び図9に示すように、バイアス電位に大きく影響されることが分かった。但し、これらの測定は強励起条件下であり、Si基板からのキャリア成分を除去してない。
【0054】
因みに、図7は、バイアス電位0[V]での時間応答波形を示したものであり、Wa2はアニール温度を600[℃]とした光電変換素子の時間応答波形を示し、Wb2はSi−Pinダイオードの時間波形を示したものである。
【0055】
また、図8はバイアス電位+200[mV]での時間応答波形を示すものであり、Wa3はアニール温度を600[℃]とした光電変換素子の時間応答波形を示し、Wb3はSi−Pinダイオードの時間波形を示したものである。
【0056】
図9はバイアス電位−200[mV]での時間応答波形を示すものであって、Wa3はアニール温度を600[℃]とした光電変換素子の時間応答波形を示し、Wb3はSi−Pinダイオードの時間波形を示したものである。
【0057】
かくして、光電変換素子は、励起強度や、励起位置及び電極の相対位置、バイアス電圧により光誘起電流の波形が変化することが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明による光電変換素子の全体構成を示し概略図である。
【図2】ゼロバイアス時での光誘起電流とアニール温度との関係を示すグラフである。
【図3】アニール温度を600℃及び700℃としたときの光電変換膜の表面の写真である。
【図4】光誘起によるI−V曲線を示すグラフである。
【図5】印加バイアス電圧と光誘起電流との関係を示すグラフである。
【図6】時間応答波形を示すグラフである。
【図7】バイアス電位が0[V]のときの時間応答波形を示すグラフである。
【図8】バイアス電位が+200[mV]のときの時間応答波形を示すグラフである。
【図9】バイアス電位が−200[mV]のときの時間応答波形を示すグラフである。
【符号の説明】
【0059】
1 光電変換素子
2 Si基板(基板)
3 光電変換膜
4 正極(電極)
5 負極(電極)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を光電変換する光電変換素子において、
Siからなる基板と、前記基板に積層形成されたCoSiからなる光電変換膜と、前記光電変換膜に設けられた電極とを備えることを特徴とする光電変換素子。
【請求項2】
前記電極のうち正極の近傍付近の前記光電変換膜へ前記光が照射される
ことを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
【請求項3】
Siからなる基板にCoからなるCo薄膜を成膜する成膜ステップと、
前記Co薄膜にアニール処理を施すことにより前記Co薄膜中のCoに前記基板のSiを拡散させ、CoSiからなる光電変換膜を形成する形成ステップと
を備えることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
【請求項4】
前記形成ステップの前又は後に、前記光電変換膜に正極及び負極を積層形成する電極形成ステップを備える
ことを特徴とする請求項3記載の光電変換素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−43965(P2009−43965A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−207705(P2007−207705)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(304021288)国立大学法人長岡技術科学大学 (458)
【Fターム(参考)】