説明

内燃機関の制御装置

【課題】 フューエルカット領域を拡大する。
【解決手段】 エンジンECUは、オイルポンプの負荷を算出するステップ(S102)と、エンジン回転数NEがタービン回転数NTよりも小さい場合(S104にてNO)、すなわちトルクコンバータのロックアップクラッチが解放状態であるかスリップ状態である場合において、エンジンが被駆動状態である場合、トルクコンバータの逆駆動特性よりトルクコンバータの逆駆動容量を算出するステップ(S300)と、トルクコンバータの逆駆動容量からオイルポンプの負荷を減算して、エンジンのモータリングトルクを算出するステップ(S302)と、モータリングトルク≧エンジンの負荷である場合(S306にてYES)、フューエルカットが可能であると判定するステップ(S310)とを含む、プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、流体継手を介して変速機に接続された内燃機関の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両においては、燃費を向上させるために車両がコースト状態である場合などに、インジェクタからの燃料噴射を停止するフューエルカットが実行されるものがある。
【0003】
特開平10−47472号公報(特許文献1)は、フューエルカット時にトルクコンバータのロックアップクラッチのスリップ制御を行なうロックアップクラッチのスリップ制御装置を開示する。特許文献1に記載のロックアップクラッチのスリップ制御装置は、エンジンと自動変速機とを連結する流体伝動装置に対して並列に配置されたロックアップクラッチを、減速に伴ってフィードフォワード制御によってスリップ制御し、そのスリップ制御開始後にエンジンに対する燃料の供給を遮断するフューエルカット制御を実行するとともにロックアップクラッチをフィードフォワードおよびフィードバック制御する。このスリップ制御装置は、スリップ制御中におけるフューエルカット制御開始前のロックアップクラッチのフィードフォワード制御による目標スリップ値を、フューエルカット制御開始後のロックアップクラッチのフィードフォワード制御での目標スリップ値より大きくしてロックアップクラッチの係合圧を制御する係合圧制御部を含む。
【0004】
この公報に記載のロックアップクラッチのスリップ制御装置によれば、車両の減速走行中にロックアップクラッチのスリップ制御が開始されてからフューエルカット制御が開始されるまで間、ロックアップクラッチの目標スリップ量が、フューエルカット制御開始後よりも大きくなるようフィードフォワード値が設定される。そのため、ロックアップクラッチの係合圧の低下が促進され、その結果、この制御中にエンジンの燃焼状態が不安定となってトルク変動が生じても、エンジントルクの変動がロックアップクラッチのすべりにより減衰もしくは吸収され、自動変速機側には伝達されない。その結果、ショックやこもり音が抑制され、乗り心地が向上する。
【0005】
一般的に、フューエルカット中にエンジンの回転数が予め定められた回転数まで低下すると、フューエルカットが終了される。フューエルカット終了後においてもさらなる燃費向上を図るため、エンジンに吸入される吸気量を低減する技術が提案されている。
【0006】
特開2004−92411号公報(特許文献2)は、減速時のフューエルカット終了後で、アイドル回転数のフィードバック制御前に、吸入空気量を減量する内燃機関の制御装置を開示する。特許文献2に記載の内燃機関の制御装置は、出力軸にトルクコンバータ付きの自動変速機が接続された内燃機関を制御する。この制御装置は、機関が減速運転状態にあるか否かを判定する減速運転状態判定部と、機関が減速運転状態にあるときに、トルクコンバータの速度比を検出するトルクコンバータ速度比検出部と、検出されたトルクコンバータの速度比に応じて機関の吸入空気量が低減するように吸入空気補正量を算出する吸入空気補正量算出部と、算出された吸入空気補正量に応じて機関の吸入空気量を補正制御する吸入空気量補正制御部とを含む。
【0007】
この公報に記載の内燃機関の制御装置によれば、減速時にトルクコンバータの速度比に応じて吸入空気量を低減することで、的確に必要最小限の空気量まで低減でき、これにより燃料消費量を低減でき、燃費を向上させることができる。
【特許文献1】特開平10−47472号公報
【特許文献2】特開2004−92411号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特開平10−47472号公報に記載のロックアップクラッチのスリップ制御装置は、フューエルカットが実行される前の制御に関する技術である。特開2004−92411号公報に記載の内燃機関の制御装置は、フューエルカット終了後の制御に関する技術である。いずれの技術においても、さらなる燃費向上のためには、フューエルカット領域を拡大することが望まれる。
【0009】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、フューエルカット領域を拡大することができる内燃機関の制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明に係る内燃機関の制御装置は、流体継手を介して変速機に接続された内燃機関を制御する。この制御装置は、変速機から流体継手を介して内燃機関にトルクが伝達される状態であるか否かを判別するための判別手段と、変速機から流体継手を介して内燃機関にトルクが伝達される状態である場合において、流体継手に関する情報に基づいて、内燃機関に伝達される伝達トルクを算出するための算出手段と、伝達トルクが、内燃機関の回転軸を回転させるために必要なトルクよりも大きいという条件が満たされた場合、内燃機関への燃料の供給の停止を許容するように、内燃機関を制御するための制御手段とを含む。
【0011】
第1の発明によると、たとえば車両がコースト状態で減速中である場合などにおいて、変速機から流体継手を介して内燃機関にトルクが伝達されている場合、内燃機関は、被駆動状態にあるといえる。このような場合、内燃機関に伝達される伝達トルクが、内燃機関の回転軸を回転させるために必要なトルクよりも大きければ、内燃機関への燃料の供給の停止(フューエルカット)が許容される。これにより、伝達トルクが内燃機関の回転軸を回転させるために必要なトルクよりも大きければ、流体継手としてトルクコンバータが用いられている車両において、トルクコンバータのロックアップクラッチが解放状態であってもフューエルカットを実行することができる。そのため、フューエルカット領域を拡大することができる。その結果、フューエルカット領域を拡大することができる内燃機関の制御装置を提供することができる。
【0012】
第2の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1の発明の構成に加え、算出手段は、流体継手に関する情報に加えて、内燃機関の回転軸に連結されたオイルポンプを回転させるために必要なトルクに基づいて、伝達トルクを算出するための手段を含む。
【0013】
第2の発明によると、内燃機関への伝達トルクを精度よく算出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、図1に示すECU(Electronic Control Unit)1000により実現される。本実施の形態では、自動変速機を、流体継手としてトルクコンバータを備えた、遊星歯車式変速機構を有する自動変速機として説明する。なお、本発明は、遊星歯車式変速機構を有する自動変速機に限定されるものではなく、たとえばベルト式無段変速機などの無段変速機であってもよい。
【0016】
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、詳しくは、図1に示すエンジンECU1010により実現される。
【0017】
図1に示すように、この車両のパワートレーンは、エンジン100と、トルクコンバータ200と、自動変速機300と、ECU1000とから構成される。
【0018】
エンジン100の出力軸(クランクシャフト)は、トルクコンバータ200の入力軸に接続される。エンジン100とトルクコンバータ200とは回転軸により連結されている。したがって、エンジン回転数センサ400により検知されるエンジン100の出力軸回転数NE(エンジン回転数NE)とトルクコンバータ200の入力軸回転数(ポンプ回転数)とは同じである。
【0019】
トルクコンバータ200は、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチ210と、入力軸側のポンプ羽根車220と、出力軸側のタービン羽根車230と、ワンウェイクラッチ250を有し、トルク増幅機能を発現するステータ240とから構成される。トルクコンバータ200と自動変速機300とは、回転軸により接続される。トルクコンバータ200の出力軸回転数NT(タービン回転数NT)は、タービン回転数センサ410により検知される。自動変速機300の出力軸回転数NOUTは、出力軸回転数センサ420により検知される。
【0020】
トルクコンバータ200のポンプ羽根車220側には、オイルポンプ260が設けられている。オイルポンプ260の回転軸はポンプ羽根車220と一体的に回転する。すなわち、オイルポンプ260の回転軸の回転数は、エンジン回転数NEと同じである。オイルポンプ260が発生した油圧は、自動変速機300のクラッチおよびブレーキの係合力を発生するために用いられる。また、オイルポンプ260から圧送されたオイルは、変速機300の潤滑のために用いられる。
【0021】
これらのパワートレーンを制御するECU1000は、エンジン100を制御するエンジンECU1010と、自動変速機300を制御するECT(Electronic Controlled Automatic Transmission)_ECU1020とを含む。
【0022】
ECT_ECU1020には、タービン回転数センサ410からタービン回転数NTを表わす信号が、出力軸回転数センサ420から出力軸回転数NOUTを表わす信号が入力される。また、ECT_ECU1020には、エンジンECU1010から、エンジン回転数センサ400にて検知されたエンジン回転数NEを表わす信号と、スロットルポジションセンサにて検知されたスロットル開度を表わす信号とが入力される。
【0023】
これら回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸に取り付けられた回転検出用ギヤの歯に対向して設けられている。これらの回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸の僅かな回転の検出も可能なセンサであり、たとえば、一般的に半導体式センサと称される磁気抵抗素子を使用したセンサである。
【0024】
図2を参照して、本実施の形態に係る制御装置のエンジンECU1010が、エンジン100のアイドル時に実行するプログラムの制御構造について説明する。
【0025】
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エンジンECU1010は、エンジン回転数センサ400およびタービン回転数センサ410から送信された信号に基づいて、エンジン回転数NEおよびタービン回転数NTを検出する。
【0026】
S102にて、エンジンECU1010は、エンジン回転数NEに基づいて、オイルポンプ260の負荷(オイルポンプ260を回転させるために必要なトルク)を算出する。オイルポンプ260の負荷は、予めECU1000のメモリ(図示せず)に記憶されたマップに基づいて算出される。なお、エンジン回転NEに加えて、オイルの温度および油圧に基づいてオイルポンプ260の負荷を算出してもよい。
【0027】
S104にて、エンジンECU1010は、エンジン回転数NE≧タービン回転数NTであるか否かを判別する。エンジン回転数NE≧タービン回転数NTであるか否かを判別することにより、エンジン100が駆動状態か被駆動状態(トルクコンバータ200を介して伝達されたトルクによりクランクシャフトが回されている状態)かを判別する。エンジン回転数NE≧タービン回転数NTである場合(S104にてYES)、処理はS200に移される。そうでない場合(S104にてNO)、処理はS300に移される。
【0028】
S200にて、エンジンECU1010は、トルクコンバータ200の容量係数と、エンジン回転数NEに基づいて、トルクコンバータ200の容量(トルクコンバータの入力軸を回すために必要なトルク)を算出する。トルクコンバータ200の容量係数は、予め実験などによりも求められ、エンジン回転数NEに対応してECU1000のメモリに記憶されている。
【0029】
S202にて、エンジンECU1010は、駆動系負荷(エンジン100を除くパワートレーンを駆動するために必要なトルク)を、駆動系負荷=トルクコンバータ200の容量+オイルポンプ260の負荷として算出する。
【0030】
S204にて、エンジンECU1010は、S202にて算出した駆動系負荷を、エンジン100のアイドル時に発生する必要があるトルク(アイドル時必要トルク)に設定する。S206にて、エンジンECU1010は、S204にて設定されたアイドル時必要トルクを実現する開度を、アイドル時におけるスロットルバルブ(図示せず)のスロットル開度(アイドル開度)に設定する。スロットル開度は、予めECU1000のメモリに記憶されたマップに基づいて設定される。
【0031】
S300にて、エンジンECU1010は、予めECU1000のメモリに記憶されたトルクコンバータ200の逆駆動特性に基づいて、トルクコンバータ200の逆駆動容量(トルクコンバータ200の入力軸を回転させるトルク)を算出する。トルクコンバータ200の逆駆動特性とは、自動変速機300からトルクコンバータ300にトルクが伝達されている状態において、トルクコンバータ200の逆駆動容量と入力軸回転数(エンジン回転数NE)との関係を示す特性をいう。なお、エンジン100がストールしないようなエンジン回転数NEである場合のトルクコンバータ200の逆駆動容量を算出するようにしてもよい。
【0032】
S302にて、エンジンECU1010は、エンジン100のモータリングトルク(エンジン100のクランクシャフトを回転させるトルク)を、モータリングトルク=トルクコンバータ200の逆駆動容量−オイルポンプ260の負荷として算出する。このとき、オイルポンプ260の負荷に、エンジン100がストールしないようなエンジン回転数NEに基づいて算出された負荷を用いてもよい。
【0033】
S304にて、エンジンECU1010は、エンジン負荷(エンジン100のクランクシャフトを回転させるために必要なトルク)を算出する。このとき、エンジン負荷は、エンジン100がストールしないようなエンジン回転数NEである場合のエンジン負荷として算出される。エンジン負荷の算出方法については、一般的な公知技術を利用すればよいため、ここでは詳細な説明は繰返さない。
【0034】
S306にて、エンジンECU1010は、エンジン100のモータリングトルク≧エンジン負荷であるか否かを判別する。モータリングトルク≧エンジン負荷である場合(S306にてYES)、処理はS310に移される。そうでない場合(S306にてNO)、処理はS308に移される。
【0035】
S308にて、エンジンECU1010は、フューエルカットが不可であると判定する。その後、この処理は終了する。S310にて、エンジンECU1010は、フューエルカットが可能であると判定する。
【0036】
S312にて、エンジンECU1010は、フューエルカット要求があるか否かを判別する。フューエルカット要求があるか否かは、ECT_ECU1020がエンジンECU1010に対してフューエルカットを要求する場合に送信する信号に基づいて判別される。ECU_ECU1020は、たとえば自動変速機300の変速を行なわない場合など、自動変速機300の制御のためにエンジン回転数NEを上げる必要がない場合に、フューエルカットを要求する。フューエルカット要求がある場合(S312にてYES)、処理はS314に移される。そうでない場合(S312にてNO)、この処理は終了する。S314にて、エンジンECU1010は、フューエルカットを実行する。
【0037】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置のエンジンECU1010の動作について説明する。
【0038】
車両の走行中、タービン回転数NTおよびエンジン回転数NEが検出され(S100)、検出されたエンジン回転数NEに基づいて、オイルポンプ260の負荷が算出される(S102)。
【0039】
車両の減速時や停車時など、エンジン100がアイドル状態である場合において、エンジン回転NEがタービン回転数NTよりも高く、エンジン100が駆動状態である場合(S104にてYES)、トルクコンバータ200の容量係数とエンジン回転数NEに基づいて、トルクコンバータ200の容量が算出される(S200)。
【0040】
トルクコンバータ200の容量にオイルポンプ260の負荷が加算されて、駆動系負荷が算出され(S202)、算出された駆動系負荷がアイドル時必要トルクに設定される(S204)。
【0041】
このアイドル時必要トルクを実現するように、スロットル開度(アイドル開度)が設定される(S206)。これにより、エンジン100の吸入空気量を、必要最小限の空気量まで低減することができる。そのため、必要以上の燃料が消費されることを抑制することができる。その結果、燃費を向上することができる。
【0042】
一方、エンジン回転数NEがタービン回転数NTよりも小さい場合(S104にてNO)、すなわちトルクコンバータ200のロックアップクラッチ210が解放状態であるかスリップ状態である場合において、エンジン100が被駆動状態である場合、トルクコンバータ200の逆駆動特性よりトルクコンバータ200の逆駆動容量が算出される(S300)。
【0043】
このトルクコンバータ200の逆駆動容量からオイルポンプ260の負荷が減算されて、エンジン100のモータリングトルクが算出される(S302)。さらに、エンジン100の負荷が算出され(S304)、モータリングトルク≧エンジン100の負荷であるか否かが判定される(S306)。
【0044】
モータリングトルク<エンジン100の負荷である場合(S306にてNO)、フューエルカットを実行すると、エンジン100がストールしてしまう。そのため、フューエルカットが不可であると判定される(S308)。これにより、フューエルカットが禁止され、エンジン100のストールが抑制される。
【0045】
モータリングトルク≧エンジン100の負荷である場合(S306にてYES)、エンジン100自体がトルクを発生しなくても、トルクコンバータ200を介してエンジン100に伝達されるトルクにより、クランクシャフトを回転させることができる状態であるといえる。
【0046】
この場合、フューエルカットが可能であると判定される(S310)。これにより、自動変速機300側の要件が満たされて、ECT_ECU1020からフューエルカット要求があれば(S312)、フューエルカットが実行される(S314)。
【0047】
これにより、燃料の消費を抑制して、燃費を向上することができる。特に、本実施の形態においては、モータリングトルク≧エンジン100の負荷であれば、ロックアップクラッチ210が解放状態である場合においてもフューエルカットが実行される。これにより、たとえば、エンジン回転数NEに基づいてフューエルカットの可否判定を行なう場合における下限値を、エンジン回転数NEが下回った場合であっても、フューエルカットを実行することができる。そのため、フューエルカット領域をより拡大することができる。その結果、燃料の消費をより抑制して、燃費を向上することができる。
【0048】
以上のように、本実施の形態に係る制御装置のエンジンECUは、エンジンが被駆動状態にある場合において、エンジンのモータリングトルクがエンジン負荷以上である場合、フューエルカットの実行を許容する。これにより、エンジンのモータリングトルクがエンジン負荷以上であれば、トルクコンバータのロックアップクラッチが解放状態であっても、フューエルカットを実行することができる。そのため、フューエルカット領域を拡大することができる。その結果、燃料の消費を抑制して、燃費を向上することができる。
【0049】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両の制御ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る制御装置のエンジンECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
100 エンジン、200 トルクコンバータ、210 ロックアップクラッチ、220 ポンプ羽根車、230 タービン羽根車、240 ステータ、250 ワンウェイクラッチ、260 オイルポンプ、300 自動変速機、400 エンジン回転数センサ、410 タービン回転数センサ、420 出力軸回転数センサ、1000 ECU、1010 エンジンECU、1020 ECT_ECU。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体継手を介して変速機に接続された内燃機関の制御装置であって、
前記変速機から前記流体継手を介して前記内燃機関にトルクが伝達される状態であるか否かを判別するための判別手段と、
前記変速機から流体継手を介して前記内燃機関にトルクが伝達される状態である場合において、前記流体継手に関する情報に基づいて、前記内燃機関に伝達される伝達トルクを算出するための算出手段と、
前記伝達トルクが、前記内燃機関の回転軸を回転させるために必要なトルクよりも大きいという条件が満たされた場合、前記内燃機関への燃料の供給の停止を許容するように、前記内燃機関を制御するための制御手段とを含む、内燃機関の制御装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記流体継手に関する情報に加えて、前記内燃機関の回転軸に連結されたオイルポンプを回転させるために必要なトルクに基づいて、前記伝達トルクを算出するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2006−189009(P2006−189009A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−2792(P2005−2792)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】