説明

制御装置一体型回転電機、及び制御装置一体型回転電機の製造方法

【課題】制御装置単体で検査等を行うことができる取扱いが容易な制御装置一体型回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機1を制御する制御装置を、回転電機と外部回路とのうちの少なくとも何れか一方に接続される接続部材を備え前記回転電機1に着脱自在に固定されるケース40と、このケース40に収容され回転電機1を制御する制御回路を有する制御基板51とを有する制御装置組体45として構成し、ケース40に収容された制御基板51の制御回路は、制御装置組体45が回転電機1に搭載される前にケース40内に於いて予めケースの接続部材に接続されるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、回転電機を駆動制御する制御装置を搭載した制御装置一体型回転電機、及びその制御装置一体型回転電機の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
回転電機を駆動制御する制御装置を回転電機に一体に固定した、所謂、制御装置一体型回転電機は周知である。この従来の制御装置一体型回転電機は、回転電機ハウジングの周壁外周面に設けた平坦な台座面上に、回転電機を駆動するための電力スイッチング素子を締結し、その上、即ち回転電機ハウジングの径方向外側に、配線用バスバーを一体化して形成した樹脂成型板部と制御回路が実装されたプリント基板からなる制御基板とを夫々所定間隔を隔てるように重ねて配置し、回転電機ハウジングの周壁外周面と制御基板を収容した樹脂成型板部と蓋板とにより形成された空間内に、ゲル状の樹脂部材を充填して硬化させる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来の制御装置一体型回転電機は、回転電機ハウジングの径方向外側に電力用スイッチング素子を固定し、その上に配線用バスバーを一体化した樹脂成型板部と制御回路が実装されたプリント基板とを組付け、次に、回転電機ハウジングと樹脂成形板部とで構成され内部にプリント基板が収納された空間内にゲルを充填して後、蓋板を組付け、その後、この制御装置組体を一体化した回転電機を炉に挿入して制御装置組体に充填したゲルを硬化させることで製造される。
【0004】
【特許文献1】特許第3760887号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の制御装置一体型回転電機は、制御装置単体で検査等の取扱いを行うことが困難であり、又、ゲルを硬化させるためには、制御装置組体を一体化した回転電機全体をゲルを硬化させるための所定の温度に加熱する必要があり、回転電機部分の熱容量が大きいため、ゲルを硬化させるための所定の温度に到達するには長時間を要するという課題があった。
【0006】
この発明は、従来の制御装置一体型回転電機に於ける前記のような課題を解決するためになされたもので、取扱いが容易な制御装置一体型回転電機を提供することを目的とする。
【0007】
又、この発明は、製造が容易な制御装置一体型回転電機の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明による制御装置一体型回転電機は、回転電機に前記回転電機を制御する制御装置を搭載するようにした制御装置一体型回転電機であって、前記制御装置は、前記回転電機と外部回路とのうちの少なくとも何れか一方に接続される接続部材を備え前記回転電機に着脱自在に固定されるケースと、前記ケースに収容され前記制御回路を有する制御基板とを有する制御装置組体として構成され、前記ケースに収容された制御基板の制御回路は、前記制御装置組体が前記回転電機に搭載される前に前記ケース内に於いて予め前記接続部材に接続されているように構成されたものである。
【0009】
又、この発明による制御装置一体型回転電機の製造方法は、回転電機に搭載され前記回転電機を制御する制御装置が、前記回転電機と外部回路とのうちの少なくとも何れか一方に接続される接続部材を備え前記回転電機に着脱自在に搭載されるケースと、前記ケースに収容され前記制御回路を有する制御基板とを有する制御装置組体として構成され、前記ケースに収容された制御基板の制御回路は、前記制御装置組体が前記回転電機に搭載される前に前記ケース内に於いて予め前記接続部材に接続されるように構成された制御装置一体型回転電機の製造方法であって、前記ケースに前記制御基板を収容しその収容した前記制御基板の制御回路と前記接続部材とを接続して前記制御装置組体を構築する第1の工程と、前記構築された制御装置組体を前記回転電機に搭載する第2の工程とを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明による制御装置一体型回転電機によれば、回転電機に前記回転電機を制御する制御装置を搭載するようにした制御装置一体型回転電機であって、前記制御装置は、前記回転電機と外部回路とのうちの少なくとも何れか一方に接続される接続部材を備え前記回転電機に着脱自在に固定されるケースと、前記ケースに収容され前記制御回路を有する制御基板とを有する制御装置組体として構成され、前記ケースに収容された制御基板の制御回路は、前記制御装置組体が前記回転電機に搭載される前に前記ケース内に於いて予め前記接続部材に接続されているように構成されているので、制御装置組体を単体で検査する等、取扱いが容易となる。又、制御装置組体のケースの樹脂を注入した場合でも、制御装置組体を単体で炉に挿入すればよく、炉が小型でもよく、且つ短時間で樹脂を硬化させることができる。
【0011】
又、この発明による制御装置一体型回転電機の製造方法によれば、ケースに制御基板を収容しその収容した制御基板の制御回路と接続部材とを接続して制御装置組体を構築する第1の工程と、前記構築された制御装置組体を前記回転電機に搭載する第2の工程とを備えたので、制御装置組体を単体で取り扱うことができ製造が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による制御装置一体型回転電機を示す断面図、図2は、この発明の実施の形態1による制御装置一体型回転電機の製造方法を示す説明図、図3は、図1の矢印A方向から見た側面図である。図1乃至図3に於いて、回転電機1は、フロントブラケット10及びリヤブラケット11からなる回転電機ハウジング100を備える。界磁巻線14を有する回転子15は、回転電機ハウジング100に支持用のベアリング7及び8を介して回転自在に配設されたシャフト13に固定されている。電機子巻線16aを有する固定子16は、回転電機ハウジング100に固定され、回転子15の外周部を囲むように配設されている。一対のファン17は、回転子15の軸方向の両端面に夫々固定され、又、プーリ18は、シャフト13のフロント側の端部に固定されている。
【0013】
内部に一対のブラシ20を配設したブラシホルダ19は、シャフト13のリヤ側外周面に対向するようにリヤブラケット11に装着されている。一対のスリップリング21は、シャフト13のリヤ側に装着されており、対応する一対のブラシ20に夫々摺接する。レゾルバ等により構成された回転位置検出センサ22は、後述の樹脂ケース40に固定された回転位置検出センサステータ22aとシャフト13のリヤ側端部に固定された回転位置検出センサロータ22bとを備えている。固定子巻線16aに交流電力を供給するための固定子電流スイッチング回路部30は、リヤブラケット11に圧入されたボルトとナット(図示せず)によりリヤブラケット11に固定されている。以上のように構成された回転電機1は、プーリ18及びベルト(図示せず)を介してエンジンの回転軸(図示せず)に連結されている。
【0014】
制御装置組体45は、固定子電流スイッチング回路部30とブラシホルダ19の軸方向後方側に配置されている。この制御装置組体45は、樹脂で形成されたケース(以下、樹脂ケースと称する)40を備え、この樹脂ケース40は、図3によく示されているように、ほぼ矩形状の基板収容部40aと、回転電機1のリヤブラケット11の軸方向端部の形状に沿うほぼ半円形状のカバー部40hと、回転位置検出センサステータ22aを保持するセンサ保持部40iとを備え、樹脂により一体成形されている。樹脂ケース40の基板収容部40aの内部には、基板保持部40fを介して制御回路を備えたプリント基板からなる制御基板51が固定されている。制御基板51は、基板収容部40a内にその開口部より内側に収容されて固定されている。更に、樹脂ケース40のセンサ保持部40iの内部には、回転位置検出センサステータ22a及びこれを覆うセンサカバー54が装着されている。
【0015】
蓋板50は、制御基板51を保護するためのもので、樹脂ケース40の基板収容部40aの開口端を密閉するように樹脂ケース40に装着されている。又、樹脂ケース40には、外部機器と回転電機の信号の受け渡しをするコネクタ40bと、このコネクタ40bに接続されたコネクタターミナル41と、固定子回路接続部40cと、この固定子回路接続部40cに接続された固定子電流スイッチング回路接続ターミナル42と、回転センサ接続部40dと、この回転センサ接続部40dに接続された回転位置検出センサ接続ターミナル43と、界磁回路接続部40eと、この界磁回路接続部40eに接続された界磁回路接続ターミナル44とが、夫々インサート成形されている。更に、樹脂ケース40には、制御装置組体45を回転電機1に固定するための制御装置組体保持部40gが設けられている。尚、制御基板を保持する基板保持部40fは、コネクタターミナル41と、固定子電流スイッチング回路接続ターミナル42と、回転位置検出センサ接続ターミナル43と、界磁回路接続ターミナル44とのうちの少なくともいずれかの保持を兼用するようにしてもよい。
【0016】
コネクタターミナル41と、固定子電流スイッチング回路接続ターミナル42と、回転位置検出センサ接続ターミナル43と、界磁回路接続ターミナル44とは、樹脂ケース40に設けられた接続部材の制御基板側接続ターミナルを構成し、外部機器と回転電機の信号の受け渡しをするコネクタ40bと、固定子回路接続部40cと、回転センサ接続部40dと、界磁回路接続部40eとは、樹脂ケース40に設けられた接続部材の外部側接続ターミナルを構成している。制御基板側接続ターミナルは、ケース40の基板収容部40a内にその開口部より内側に配置されている。
【0017】
以上のように構成された実施の形態1による制御装置一体型回転電機は、樹脂ケース40の基板収容部40a内に制御基板51を基板保持部40fにネジにより装着すると共に、センサ保持部40i内に回転位置検出センサステータ22aとセンサカバー54とを装着した後、樹脂ケース40の基板収容部40a及びセンサ保持部40iにシール材53を介して蓋板50を固着して制御装置組体を構築する第1の工程と、構築された制御装置組体45を、制御装置組体固定ネジ55により樹脂ケース40の制御装置組体保持部40gを回転電機1のリヤブラケット11に固定することで回転電機1に搭載する第2の工程と、固定子回路接続部40cにより固定子電流スイッチング回路制御端子(図示せず)と固定子電流スイッチング回路接続ターミナル42とを接合し、界磁回路接続部40eにより界磁回路制御端子(図示せず)と界磁回路接続ターミナル44とを接合し、これらの接合部に防水のための樹脂を塗布する第3の工程とにより製造される。尚、シール材53が熱硬化性材料の場合は、第1の工程に於いて加熱硬化処理を行ないこれを硬化させる。
【0018】
第2の工程に於いて、制御装置組体45を回転電機1に搭載する作業は、回転電機1の軸方向のリヤ側端部に対向する方向から行なわれる。又、第3の工程に於いて、固定子回路接続部40cにより固定子電流スイッチング回路制御端子(図示せず)と固定子電流スイッチング回路接続ターミナル42とを接合し、界磁回路接続部40eにより界磁回路制御端子(図示せず)と界磁回路接続ターミナル44とを接合し、これらの接合部に防水のための樹脂を塗布する作業は、第2の工程における作業の場合と同様に、回転電機1の軸方向のリヤ側端部に対向する方向から行なわれる。
【0019】
以上のように構成されたこの発明の実施の形態1による制御装置一体型回転電機によれば、制御装置組体のみで蓋板とケース間にシール材を塗布することが出来るので、取り扱いが簡単である。また、シール材を硬化させるにしても使用する炉が小型の炉で済み、更に、熱容量が小さいので昇温時間がかからないため、硬化工程に要する時間が短くする事が出来る。
【0020】
又、例えば本構成を採用しない場合、回転電機に反プーリ−側よりケースを取付けた後、制御基板を取付け、その後、部分噴流により基板側接続端子を接続する際、ケースと制御基板を一体に組付けた回転電機を接続端子が地面方向になるように回転させる必要があったり、又は、部分噴流半田付けによる一括接続をせずに、こて半田で個々の端子を接続する時は、端子間の間隔が狭いので作業性が悪い等の課題があるが、この実施の形態1の構成によれば、制御装置組体として単独で取り扱えるので、入出力の多い制御回路への接続が部分噴流半田付けなど多端子を一括して接続する工法を用いることが出来、制御回路と接続部材を容易に接続する事ができる。
【0021】
更に、制御装置組体として単独で取り扱えるので、制御装置組体の状態で樹脂ケースに一体に成形保持されている外部回路や、回転電機側の接続部材を用い、外部回路、回転機側の接続部材と制御基板との接合状態の検査が容易に出来、リペアが必要な場合でも取り扱いが容易であるため、作業が行ない易いという利点がある。
【0022】
又、樹脂ケースの基板収容部に基板保持部が設けられており、制御装置組体単体で基板の組み付けが完結出来るので、制御装置組体としての扱いも易しく、後工程への影響がなく有効である。
【0023】
又、樹脂ケースの基板収容部及びセンサ保持部の外にある制御装置組体保持部により制御装置組体と回転電機とが一体化されるので、制御装置組体を回転電機に組み付けた際に、それぞれの寸法公差等により制御装置組体に生じる応力の制御基板への影響も無く、制御基板の信頼性も向上できる。
【0024】
更に、発熱の大きい固定子電流スイッチング回路部は、回転電機のリヤブラケット側に固定されており、その制御端子のみが制御装置組体の固定子回路接続部に接続されているので、制御装置組体には回転電機からの熱が伝わり難く、回転電機部分より耐熱性の低い制御回路部には有効である。さらに、制御装置組体に回転電機の振動も伝わりにくいので耐振設計もし易い利点がある。
【0025】
又、樹脂ケースの基板収容部及びセンサ保持部の開口側側面に蓋板を取り付ける構造としているので、制御装置組体の防水構造を容易に構成することが出来る。又、制御回路と接続部材が予め接続された制御装置組体を回転電機に組付けて一体化すれば良いので、制御装置一体型回転電機の組立て性がきわめて簡単となる。
【0026】
更に、回転電機に制御装置組体を一体化した後に回転電機側接続ターミナルを接続するため、接続部にストレスがかからないので、接続品質が向上する。又、回転電機の一方向から制御装置組体の組み付け、及び回転電機側接続ターミナルの接続作業をすることが出来、作業性が良好となる。
【0027】
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2による制御装置一体型回転電機を示す断面図、図5は、図4の蓋板50を取り除いた状態で矢印A方向から見た側面図である。図4及び図5に於いて、この実施の形態2では、樹脂ケース40の基板収容部40a、及びセンサ保持部40iの内部に、封止樹脂52を充填したものである。封止樹脂52は、制御装置組体45が回転電機1へ組み付けられる前の段階で、樹脂ケース40の基板収容部40a内の制御基板51の周辺空間内、及びセンサ保持部40i内のセンサカバー54の上面空間内に充填された後、硬化される。尚、封止樹脂52が熱硬化性樹脂である場合は、基板収容部40a及びセンサ保持部40iの開口部にシール材53を介して蓋板50を取り付けた後の段階で、炉内で一括して加熱硬化処理を行う。
その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0028】
以上のように構成されたこの発明の実施の形態2による制御装置一体型回転電機は、
実施の形態1に於ける第1乃至第3の工程により製造されるが、その第1の工程は、樹脂ケース40の基板収容部40a内の制御基板51の周辺空間内、及びセンサ保持部40i内のセンサカバー54の上面空間内に封止樹脂を充填する第4の工程と、この封止樹脂52が熱硬化性樹脂である場合に封止樹脂が充填された制御装置組体45を炉に挿入して封止樹脂を硬化させる第5の工程を含む。
【0029】
以上の様に構成されたこの発明の実施の形態2による制御装置一体型回転電機によれば、基板収容部に封止樹脂を充填しているので制御装置組体の剛性が向上し耐振性を向上することが出来、より振動が過酷な環境にて使用することが可能となる。更に、封止樹脂により端子間の絶縁性が向上するので、配線を高密度化することが可能である。更に、制御回路から発生する熱を樹脂ケースへ伝え易く出来るので、制御基板の冷却性が向上し、より高温雰囲気での使用が可能となる。更に、封止樹脂により制御回路および配線部分を防水することも可能であり、制御回路が収容された基板収容部の密閉するための蓋板50を削除することが可能である。
【0030】
又、制御装置組体単体の段階で樹脂封止されているので、制御装置組体を回転電機に組付ける工程では既に基板保護が出来ている状態であり、取り扱いが容易であり、作業性が向上する。
【0031】
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3による制御装置一体型回転電機の断面図、図7は図5の蓋板50を取り除いた状態で矢印A方向から見た側面図である。図6及び図7に於いて、この実施の形態3では、樹脂ケース40の基板収容部40a内に実施の形態1及び2では設けられていた基板保持部40fを削除し、基板収容部40aに充填された封止樹脂52により制御基盤51を保持させるようにしたものである。封止樹脂52は、制御装置組体45が回転電機1へ組み付けられる前の段階で、樹脂ケース40の基板収容部40a内の制御基板51の周辺空間内、及びセンサ保持部40i内のセンサカバー54の上面空間内に充填された後、硬化される。尚、封止樹脂52が熱硬化性樹脂である場合は、基板収容部40a及びセンサ保持部40iの開口部にシール材53を介して蓋板50を取り付けた後の段階で、炉内で一括して加熱硬化処理を行う。制御基板51は、硬化した封止樹脂52により所定の位置に保持される。
その他の構成、及び製造の方法は、実施の形態2の場合と同様である。
【0032】
以上のように構成されたこの発明の実施の形態3による制御装置一体型回転電機によれば、制御基板保持のためだけの基板保持部が不要であり、基板保持のためのネジ締め工程を削除することが出来るので工程を簡素化出来る。また、制御基板に基板保持のための面積が不要となるので、その分基板の小型化に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明の実施の形態1による制御装置一体型回転電機を示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1による制御装置一体型回転電機の製造方法を示す説明図である。
【図3】図1の矢印A方向から見た側面図である。
【図4】この発明の実施の形態2による制御装置一体型回転電機を示す断面図である。
【図5】図4の蓋板50を取り除いた状態で矢印A方向から見た側面図である。
【図6】この発明の実施の形態3による制御装置一体型回転電機を示す断面図である。
【図7】図6の蓋板50を取り除いた状態で矢印A方向から見た側面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 回転電機
7、8 ベアリング
10 フロントブラケット
11 リヤブラケット
13 シャフト
14 界磁巻線
15 回転子
16 固定子
16a 電機子巻線
17 ファン
18 プーリ
19 ブラシホルダ
20 ブラシ
21 スリップリング
22 回転位置検出センサ
22a 回転位置検出センサステータ
22b 回転位置検出センサロータ
30 固定子電流スイッチング回路部
31 界磁回路部
40 樹脂ケース
40a 基板収容部
40b コネクタ
40c 固定子回路接続部
40d 回転センサ接続部
40e 界磁回路接続部
40f 基板保持部
40g 制御装置組体保持部
40h カバー部
40i センサ保持部
41 コネクタターミナル
42 固定子電流スイッチング回路接続ターミナル
43 回転位置検出センサ接続ターミナル
44 界磁回路接続ターミナル
45 制御装置組体
50 蓋板
51 制御基板
52 封止樹脂
53 シール材
54 回転位置検出センサカバー
55 制御装置組体固定ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転電機に前記回転電機を制御する制御回路を有する制御装置を搭載するようにした制御装置一体型回転電機であって、前記制御装置は、前記回転電機と外部回路とのうちの少なくとも何れか一方に接続される接続部材を備え前記回転電機に着脱自在に搭載されるケースと、前記ケースに収容され前記制御回路を備えた制御基板とを有する制御装置組体として構成され、前記ケースに収容された前記制御基板の制御回路は、前記制御装置組体が前記回転電機に搭載される前に前記ケース内に於いて予め前記接続部材に接続されていることを特徴とする制御装置一体型回転電機。
【請求項2】
前記ケースは、前記制御基板を収容する基板収容部を有し、前記基板収容部内に前記接続部材の制御基板側接続ターミナルが導出され、前記制御基板収容部外に前記接続部材の外部側接続ターミナルが導出され、前記制御基板側接続ターミナルは前記制御基板の制御回路に予め接続され、前記外部側接続ターミナルは外部回路又は前記回転電機に接続され得るよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の制御装置一体型回転電機。
【請求項3】
前記制御基板は、前記基板収容部内にその開口部より内側に収容されて固定され、前記制御基板側接続ターミナルは、前記基板収容部内にその開口部より内側に配置され、前記基板収容部は、前記開口部に装着される蓋板により密閉されることを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置一体型回転電機。
【請求項4】
前記ケースは、前記基板収容部内に前記制御基板を保持する基板保持部を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の制御装置一体型回転電機。
【請求項5】
前記基板保持部は、前記制御基板側接続ターミナルの保持を兼ねることを特徴とする請求項4に記載の制御装置一体型回転電機。
【請求項6】
前記ケースは、前記基板収容部外に前記制御装置組体を前記回転電機に搭載する制御装置組体保持部を備えたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の制御装置一体型回転電機。
【請求項7】
前記ケースは、前記制御基板を収容する基板収容部と、前記回転電機の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサの少なくとも一部分を保持するセンサ保持部と、前記回転電機の軸方向端部の少なくとも一部分を覆うカバー部とを備え、前記基板収容部と前記センサ保持部と前記カバー部とは一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の制御装置一体型回転電機。
【請求項8】
前記基板収容部は、内部に樹脂が充填されていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の制御装置一体型回転電機。
【請求項9】
請求項1に記載の制御装置一体型回転電機の製造方法であって、前記ケースに前記制御基板を収容しその収容した前記制御基板の制御回路と前記接続部材とを接続して前記制御装置組体を構築する第1の工程と、前記構築された制御装置組体を前記回転電機に搭載する第2の工程とを備えたことを特徴とする制御装置一体型回転電機の製造方法。
【請求項10】
前記回転電機に搭載された前記制御装置組体の前記接続部材を前記回転電機に接続する第3の工程を有することを特徴とする請求項9に記載の制御装置一体型回転電機の製造方法。
【請求項11】
前記制御装置組体の前回転電機への搭載と前記接続部材の前記回転電機への接続とは、前記回転電機に対する同一の方向から行われることを特徴とする請求項10に記載の制御装置一体型回転電機の製造方法。
【請求項12】
前記第1の工程は、前記制御基板を収容した前記ケース内に樹脂を充填する第4の工程と、前記充填された樹脂を硬化させる第5の工程とを含むことを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の制御装置一体型回転電機の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−178247(P2008−178247A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−10304(P2007−10304)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】