包装物の搬送装置
【課題】包装物を効率よく収納させる姿勢に整理して搬送を行う包装物の搬送装置を提供することである。
【解決手段】搬送装置100は、主に第1搬送部200、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420を有する。第2搬送部400は、第1搬送部200の下方に設けられ、第1搬送部200の搬送方向と逆方向(矢印M2)に包装物群110を搬送する。制御部301は、第1搬送部200および第2搬送部400を制御する。第1搬送部200から第2搬送部400へ包装物110a,〜,110eを落下させ、包装物110a,〜,110eを複数重ね合わせて包装物群110を形成する。また、包装物110aの場合、第2搬送部400は略水平面に沿った角度で設けられ、包装物110b,〜,110eの場合、第2搬送部400は傾斜角度α2で設けられる。
【解決手段】搬送装置100は、主に第1搬送部200、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420を有する。第2搬送部400は、第1搬送部200の下方に設けられ、第1搬送部200の搬送方向と逆方向(矢印M2)に包装物群110を搬送する。制御部301は、第1搬送部200および第2搬送部400を制御する。第1搬送部200から第2搬送部400へ包装物110a,〜,110eを落下させ、包装物110a,〜,110eを複数重ね合わせて包装物群110を形成する。また、包装物110aの場合、第2搬送部400は略水平面に沿った角度で設けられ、包装物110b,〜,110eの場合、第2搬送部400は傾斜角度α2で設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装物を搬送する包装物の搬送装置に関し、特に、外形が変化し得る包装物の搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、包装物を搬送する場合に種々の包装物の搬送装置が使用されている。例えば、包装物を真空吸着機器により吸着し、移動させて包装物をまとめて搬送を行なう装置がある。しかしながら、真空吸着機器を用いる場合には、吸着部の平面度が必要となり、外形が変化し得る包装物の場合、作業効率が悪いにもかかわらず、手作業によるものとなっている。
【0003】
また、特許文献1には、ベルトコンベアで搬送されてくる複数の袋包装品を次ぎ次ぎに厚さ方向が水平方向となるようにして高速集積できる低コストな袋包装品の立ち起こし重ね合わせ装置について開示されている。
【0004】
この特許文献1記載の袋包装品の立ち起こし重ね合わせ装置においては、常時走行されてコンベアベルト上に送り込まれる袋包装品を搬送し得るベルトコンベアと、該ベルトコンベアにより搬送されてくる最初の袋包装品を停止させるストッパと、ベルトコンベア上でストッパにより停止される最初の袋包装品の下側に設けられていてストッパにより停止された最初の袋包装品を検知する第一の袋包装品検出器の検知信号に基づいて作動するエアシリンダにより該袋包装品の上流側より揺動起立されて該袋包装品を厚さ方向が略水平方向となるように立て起こしてストッパとの間に挟持し得る第一の袋包装品立て起こし板、及びベルトコンベア上で第一の袋包装品立て起こし板により停止される二番目の袋包装品の下側に設けられていて第一の袋包装品立て起こし板により停止された二番目の袋包装品を検知する第二の袋包装品検出器の検知信号に基づいて作動するエアシリンダにより該二番目の袋包装品の上流側より揺動起立されて該二番目の袋包装品を厚さ方向が略水平方向となるように立て起こして第一の袋包装品立て起こし板との間に挟持し得る第二の袋包装品立て起こし板との少なくとも二つ以上の袋包装品立て起こし板を備えるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−85513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の袋包装品の立ち起こし重ね合わせ装置においては、包装物の個数が多い場合、処理スピードをあげることができず、問題となる。
【0007】
本発明の目的は、包装物を効率よく収納させる姿勢に整理して搬送を行う包装物の搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)
一局面に従う搬送装置は、第1搬送部と、第1搬送部の下方に設けられ、第1搬送部の搬送方向と逆方向に包装物を搬送する第2搬送部と、第1搬送部および第2搬送部を制御する制御部とを含み、第1搬送部から第2搬送部へ包装物を落下させ、包装物を複数重ね合わせて包装物群を形成する搬送装置であって、第2搬送部は、可動傾斜部、固定傾斜部および水平部からなり、制御部は、包装物群を形成する第1番目の包装物を第1搬送部から第2搬送部へ落下する場合の可動傾斜部の傾斜角度と、包装物群を形成する第1番目以外の包装物を第1搬送部から第2搬送部へ落下する場合の可動傾斜部の傾斜角度とを変化させるものである。
【0009】
搬送装置は、第1搬送部、第2搬送部および制御部を有する。また、第2搬送部は、可動傾斜部、固定傾斜部および水平部からなる。第2搬送部は、第1搬送部の下方に設けられ、第1搬送部の搬送方向と逆方向に包装物を搬送する。制御部は、第1搬送部および第2搬送部を制御する。第1搬送部から第2搬送部へ包装物を落下させ、包装物を複数重ね合わせて包装物群を形成する。
【0010】
この場合、制御部は、包装物群を形成する第1番目の包装物を第1搬送部から第2搬送部へ落下する場合の可動傾斜部の傾斜角度と、包装物群を形成する第1番目以外の包装物を第1搬送部から第2搬送部へ落下する場合の可動傾斜部の傾斜角度とを変化させるので、包装物群を形成する場合に、可動傾斜部の角度を変化させて、第1番目の包装物の姿勢を安定させ、第2番目以降の包装物を第1番目の包装物に接触させるように可動傾斜部の角度を変化させることができるので、安定した包装物群を形成し、搬送させることができる。
【0011】
(2)
制御部は、包装物群を形成する第1番目の包装物が第1搬送部から第2搬送部へ落下される場合に可動傾斜部の傾斜角度を略水平な状態に制御するものである。
【0012】
この場合、制御部は、可動傾斜部の傾斜角度を略水平な状態に制御するので、第1搬送部から落下された包装物の姿勢を安定させることができる。すなわち、包装物を落下させた際に、可動傾斜部が傾斜していると、包装物の姿勢が安定しない。特に、包装物が円形状の部位を有した場合、落下時に転がり、姿勢が乱れることがある。一方、可動傾斜部が略水平な状態であると、包装物の姿勢を一定に維持し、包装物が転がる状態を防止することができる。
【0013】
(3)
制御部は、包装物群を形成する第1番目以外の包装物が第1搬送部から第2搬送部へ落下される場合に可動傾斜部の上流側から下流側にかけて斜め下方向となる状態に制御するものである。
【0014】
この場合、制御部は、包装物群を形成する第1番目以外の包装物が第1搬送部から第2搬送部へ落下される場合に可動傾斜部の上流側から下流側にかけて斜め下方向となる状態に制御するので、可動傾斜部に第1番目以降の包装物、すなわち第2番目の包装物を第1番目の包装物に接触させるように落下させることができる。その結果、包装物群を安定して搬送することができる。
【0015】
(4)
固定傾斜部は、斜め下方向となる状態と同一傾斜を有し、可動傾斜部の下流側に設けられてもよい。
【0016】
この場合、固定傾斜部が、可動傾斜部の下流側に斜め下方向となる状態と同一傾斜で設けられるので、包装物群を安定した状態で搬送することができる。
【0017】
(5)
可動傾斜部、固定傾斜部および水平部は、ベルトコンベアからなり、可動傾斜部および固定傾斜部のベルトコンベアのベルトは、水平部のベルトコンベアのベルトよりも表面の摩擦力の高い部材で形成される。
【0018】
この場合、可動傾斜部および固定傾斜部のベルトコンベアのベルトは、水平部のベルトコンベアのベルトよりも表面の摩擦力の高い部材で形成されるので、可動傾斜部および固定傾斜部における包装物群の個々の滑りを防止することができ、包装物群の姿勢を安定させ搬送することができる。
【0019】
(6)
第2搬送部は、包装物群の姿勢を整える姿勢制御板を含み、姿勢制御板は、第1姿勢制御板、第2姿勢制御板および第3姿勢制御板からなり、制御部は、第2搬送部上を搬送される包装物を遮蔽または通過させるように第1姿勢制御板を進退制御し、制御部は、第2搬送部の下流端に設けられた第2姿勢制御板を、軸支回転または第1姿勢制御板側との間を直立姿勢で第2搬送部の搬送方向に向かってスライド移動するよう制御し、制御部は、第1搬送部および第2搬送部により姿勢が整理された包装物群に対して第3姿勢制御板を直立姿勢で第2搬送部の幅方向に向かってスライド移動するよう制御してもよい。
【0020】
この場合、制御部により第1姿勢制御板が第2搬送部上を搬送される包装物を遮蔽または通過させるようにを進退制御され、第2姿勢制御板が軸支回転または第1姿勢制御板側との間を直立姿勢で第2姿勢制御板をスライド移動するよう制御され、第1姿勢制御板と第2姿勢制御板との間に包装物群が挟持され、包装物群の各包装物の姿勢が一律に整理される。そして、第3姿勢制御板により姿勢整理された包装物群がスライド移動される。
【0021】
(7)
水平部の上流側端部には、包装物群を検出する検出装置および第1姿勢制御板が設けられ、制御部は、検出装置からの信号に基づいて第1姿勢制御板の進退制御および水平部の駆動を制御してもよい。
【0022】
この場合、制御部は、検出装置からの信号に基づいて第1姿勢制御板の進退制御および水平部の駆動を制御するので、包装物群が水平部の上流側から搬送された後、検出装置からの信号に基づいて第1姿勢制御板を進動作させることができる。その結果、包装物群が確実に搬送された後、第1姿勢制御板を包装物群の下流側に配置させることができる。
【0023】
(8)
第3制御板は、略水平姿勢から回動して直立姿勢になる回動機構と、第3制御板を水平部の搬送方向と交差する方向に進退する進退機構とを有し、制御部は、第3制御板を略水平姿勢から略傾斜姿勢まで回動する第1動作と、第3制御板を略傾斜姿勢から直立姿勢になるように回動しつつ、進退機構により第3制御板を進動作する第2動作と、第3制御板を直立姿勢の状態で進退機構により退動作する第3動作とを連続して動作させてもよい。
【0024】
この場合、第3制御板が、第1動作により水平姿勢から傾斜姿勢まで回動し、第2動作により傾斜姿勢から搬送方向の幅方向に移動しつつ直立姿勢まで回動する。その結果、第3制御板は、制御部により搬送部の幅方向に向かって移動しつつ略傾斜姿勢から直立姿勢になるよう回動するので、搬送部の幅を省スペース化することができる。さらに、直立姿勢となった第3制御板が退動作することにより、第1姿勢制御板および第2姿勢制御板に挟持された包装物群を確実に移動させることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る包装物の搬送装置によれば、包装物を効率よく収納させる姿勢に制御して搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態に係る包装物の搬送装置の一例を示す模式的外観図
【図2】包装物の搬送装置の主な構成を説明するための模式的構造図
【図3】包装物群の姿勢について説明する説明図
【図4】包装物の搬送装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図5】包装物の搬送装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図6】包装物の搬送装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図7】包装物集積装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図8】包装物集積装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図9】包装物集積装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図10】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図11】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図12】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図13】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図14】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図15】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図16】第3姿勢制御板の動作の一例を示す模式的斜視図
【図17】第3姿勢制御板の動作を説明するための模式的断面図
【図18】第3姿勢制御板の動作を説明するための模式的断面図
【図19】第3姿勢制御板の動作を説明するための模式的断面図
【図20】第3姿勢制御板の動作の他の例を示す模式的斜視図
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。本実施の形態においては、変形し得る包装物を搬送する包装物の搬送装置について具体例を挙げて説明する。本実施の形態においては、複数の包装物110a,〜,110eが、包装物群110として搬送される状態について説明する。なお、本実施の形態においては、外形が変形し得る包装物について説明するが、本発明の搬送装置は、箱状の包装物、その他任意の包装物についても、適用することができる。
【0028】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る第1の実施の形態に係る包装物の搬送装置100の一例を示す模式的外観図である。
【0029】
図1に示す包装物の搬送装置100は、主に第1搬送部200、第2搬送部400、第3搬送部410、伸縮性搬送部420および箱搬送部550を含む。第1搬送部200および第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420は、無端のベルトコンベアを有する搬送構造からなる。また、当該ベルトコンベアは、伸縮性搬送部420を除いて、搬送面に凹凸が形成されており、包装物の姿勢を崩し難い摩擦力を発生させるものからなる。さらに、伸縮性搬送部420は、搬送面の距離が伸縮自在であるベルトコンベア、例えばシャトルコンベアからなる。
【0030】
第1搬送部200は、矢印M1の方向に複数の包装物を移送する。第1搬送部200は、第1水平部205、第2水平部206と傾斜部210とからなり、第1水平部205、第2水平部206および傾斜部210の順に、連続して設けられる。
【0031】
第1搬送部200の下方には、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420が設けられる。第2搬送部400は、後述するように、傾斜角度を変更できるように設けられる。
【0032】
図1に示すように、複数の包装物は、連続して第1搬送部200の第1水平部205上を移送され、次いで、第2水平部206上を搬送され、続いて傾斜部210上を移送され、第2搬送部400の集積部AR1において集められる。以下、これらの集められた複数の包装物を包装物群110と呼ぶ。
【0033】
包装物群110の第1番目の包装物110aが第2搬送部400の集積部AR1に落下する場合、第2搬送部400は、水平面に沿って設けられているので(図4(a)参照)、包装物110aは、第2搬送部400の集積部AR1に落下された際に横倒し姿勢になる。また、第2搬送部400が水平面に沿って設けられるので、第1番目の包装物110aが転がることを防止できる。
そして、第2搬送部400が水平面に対して傾斜α2の角度となるように回動し、2番目の包装物110b以降は、第2搬送部400に既に落下された第1番目の包装物110aに寄りかかり、立姿勢となる。この包装物群110の詳細については、後述する。そして、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420は、矢印M1の方向と逆方向の矢印M2の方向に包装物群110を移送する。
【0034】
そして、包装物群110が、後述する第1姿勢制御板405、第2姿勢制御板406および第3姿勢制御板407により立姿勢に整列され、第3姿勢制御板407により図1の奥方向に押し出された後、箱500の上方から下方に設けられた箱500内に投入される。そして、箱500が箱搬送部550により矢印M2の方向に移動され、シール装置(図示せず)または卍状蓋折装置(図示せず)により箱500のシールが行われ、包装物群110の箱詰作業が終了する。
【0035】
なお、図1においては、図示していないが、ダンボールを広げてシールし、箱500を形成する装置が別途備えられていることが好ましい。また、箱500を箱搬送部550(コンベアまたは搬送ローラ)により移動させているが、これに限定されず、他の任意の装置により箱500を移動させてもよい。
【0036】
さらに、本実施の形態においては、包装物群110を箱500の上方から落下させて箱詰を行っているが、これに限定されず、箱500の開口部を側面に配置し、包装物群110をスライドして箱詰してもよい。
【0037】
次に、図2は、包装物の搬送装置100の主な構成を説明するための模式的構造図である。
【0038】
図2に示すように、包装物の搬送装置100は、制御部301、記録部302、第1姿勢制御板駆動部305、第2姿勢制御板駆動部306、第1フォトセンサ307,第2フォトセンサ317、入力部308、伸縮性搬送駆動部309、第1搬送駆動部310、第2搬送駆動部320、第3搬送駆動部321および第2搬送移動部430、第3姿勢制御板駆動部440を含む。なお、第1フォトセンサ307および第2フォトセンサ317は、包装物の個々の通過を検出する検出装置である。
【0039】
制御部301は、入力部308から入力された複数の包装物の商品データに基づいて、記録部302に記録された当該商品データに応じた制御プログラムを選択する。制御部301は、記録部302に記録された制御プログラムを読み込み、第1フォトセンサ307および第2フォトセンサ317からの信号に応じて、第1搬送駆動部310、第2搬送駆動部320、第2搬送移動部430、第3搬送駆動部321、第1姿勢制御板駆動部305、第2姿勢制御板駆動部306、伸縮性搬送駆動部309および第3姿勢制御板駆動部440の各動作を制御する。
【0040】
ここで、後述するように、第1搬送駆動部310は第1水平部205および第2水平部206と傾斜部210との動作を制御し、第2搬送駆動部320は第2搬送部400の間欠送り動作を制御し、第2搬送移動部430は、第2搬送部400の傾斜角度を制御し、第3搬送駆動部321は、第3搬送部410の動作を制御し、第1姿勢制御板駆動部305は、第1姿勢制御板405の動作を制御し、第2姿勢制御板駆動部306は、第2姿勢制御板406の動作を制御し、第3姿勢制御板駆動部440は、第3姿勢制御板407の動作を制御し、伸縮性搬送駆動部309は、伸縮性搬送部420の搬送動作および伸縮動作を制御する。
【0041】
次に、包装物110a,〜,110eの立姿勢について説明を行う。図3は、包装物群110の姿勢について説明する説明図である。図3(a)は包装物群110を示し、図3(b)は包装物110b,〜,110eの立姿勢を示す。
【0042】
図3(a)に示すように、包装物110a,〜,110eは、ひとまとまりの包装物群110として第2搬送部400の搬送面HM上で集められる。ここで、包装物群110の少なくとも第1番目の包装物110a以外の包装物、第2番目以降の包装物110b,〜,110eは、第2搬送部400の搬送面HMに対して垂直な姿勢(立姿勢)に制御される。
【0043】
また、図3(b)に示すように、第2番目以降の包装物110b,〜,110eは、第2搬送部400の搬送面HMに対して垂直な軸に対して±45以内の範囲で起立した状態(以下、立姿勢と呼ぶ。)に制御される。
【0044】
次に図4,〜,図9は、包装物の搬送装置100の第1搬送部200、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420の動作概略の説明をする模式的側面図である。
【0045】
まず、図4(a)に示すように、第2搬送部400は水平姿勢で設けられている。そして、包装物110aが、第1搬送部200から第2搬送部400の受け入れ場所P1に移動される。包装物110aは、受け入れ場所P1において角度α1で受け入れられる。
【0046】
次に、図4(b)に示すように、包装物110aの自重により包装物110aが倒れ、その後、第2搬送部400は、水平姿勢から傾斜角度α2の傾斜姿勢に移動される。
【0047】
次いで、図4(c)に示すように、第2番目の包装物110bが、第1搬送部200から第2搬送部400に移動される。この場合、包装物110aは、第2搬送部400の間欠駆動により矢印M2の方向に距離L1(図13参照)だけ搬送されている。すなわち、後述する距離L1だけ移動し、その後停止する。そして、この第2搬送部400の詳細動作については、後述する。
【0048】
その結果、この第2番目の包装物110bは、第1番目の包装物110aの端部に接触しつつ、立姿勢となる。同様に、図5(d)に示すように、次の包装物110cは、第2搬送部400の集積部AR1において、第2番目の包装物110bの端部に接触しつつ、立姿勢となる。
【0049】
そして、図5(e)に示すように、次の包装物110dが、第2搬送部400に移動され、同様に集積部AR1において前の包装物110cの端部に接触しつつ、立姿勢になる。次いで、図5(f)に示すように、次の包装物110eが傾斜部210に移動される。
【0050】
続いて、図6(g)に示すように、順に包装物110eが移動され、集積部AR1において包装物110b,〜,110eが立姿勢で包装物群110として保持される。なお、包装物群110が、第2搬送部400の集積部AR1に集積されるまで、制御部301により第2搬送部400の間欠移動の制御が行われる。
【0051】
次いで、図6(h)に示すように、包装物群110が、第2搬送部400の集積部AR1に移動された場合、制御部301により第2搬送部400の間欠駆動が解除され、一定速度で駆動される。さらに第3搬送部410も駆動され、包装物群110が、矢印M2の方向に搬送される。この場合、図6(h)に示すように、包装物群110が第3搬送部410に全てに載せられ、次の包装物群110(図示せず)が、第1搬送部200から第2搬送部400に移動される。そして、第2搬送部400は、間欠駆動を繰返す。
【0052】
続いて、図6(i)に示すように、包装物群110が、第3搬送部410から伸縮性搬送部420に移動される。この場合、包装物群110が伸縮性搬送部420に移送された場合、すなわち、包装物110eが第1姿勢制御板405よりも下流側(矢印M2の方向側)に移動された場合、第1姿勢制御板405の近傍に設けられた第2フォトセンサ317からの信号に基づいて第1姿勢制御板405が伸縮性搬送部420上に突出する。
【0053】
すなわち、制御部301は、第2フォトセンサ317の信号に基づいて包装物群110が第3搬送部410に存在すると判定した場合には、第1姿勢制御板405の進動作の指示を行わず、第3搬送部410および伸縮性搬送部420の駆動指示を行う。そして、制御部301は、第2フォトセンサ317の信号に基づいて包装物群110が第3搬送部410から伸縮性搬送部420へすべて通過したと判定した場合には、第1姿勢制御板405の進動作の指示を行う。
【0054】
この場合、第2搬送部400においては、僅かずつ第2搬送部400を間欠駆動させるが、第2搬送部400および第3搬送部410が別個に設けられているので、第3搬送部410を独自に駆動させることができる。これにより第3搬送部410をバッファのように用いることができ、後述する第1姿勢制御板405、第2姿勢制御板406および第3姿勢制御板407の駆動時間を調整するために、第3搬送部410に包装物群110を貯留させることができる。
【0055】
次に、図7(j)に示すように、包装物群110の第1番目の包装物110aが、第2姿勢制御板406上に載置され、伸縮性搬送部420の軸Hが矢印R7の水平方向に移動し始める。
この軸Hが移動する場合、伸縮性搬送部420の搬送面が相対的に移動しないように制御部301により制御される。すなわち、搬送面が移動されず、軸Hが搬送面を延長させるように移動する。そのため、包装物群110が移動されない。また、伸縮性搬送部420の軸Lが矢印R7と同方向に水平移動する。
【0056】
続いて、図7(k)に示すように、伸縮性搬送部420の軸Hが、矢印R7の方向に移動しつつ、第2姿勢制御板406が、矢印R6の方向に回転移動し始める。この場合、伸縮性搬送部420の軸Lがさらに矢印R7の方向に移動する。そして、包装物群110の第1番目の包装物110aが、第2姿勢制御板406に支持されつつ、立姿勢に近づく。
【0057】
次に、図7(l)に示すように、第2姿勢制御板406が、さらに矢印R6の方向に回転移動する。それにより第1番目の包装物110aが略立姿勢状態になる。
【0058】
次いで、図8(m)に示すように、第2姿勢制御板406および伸縮性搬送部420の軸Hが矢印−R7の方向(矢印R7の方向と逆方向)に移動し、かつ第2姿勢制御板406が矢印−R6の方向(矢印R6の方向と逆方向)に回転移動する。それにより第1番目の包装物110aの下端部近傍に軸Hが移動する。
【0059】
続いて、図8(n)に示すように、第2姿勢制御板406が矢印R6の方向に回転移動しつつ、伸縮性搬送部420の軸Hが矢印−R7の方向(矢印R7の方向と逆方向)に移動し、包装物群110を圧縮する。それにより、第1の包装物110aが確実に立姿勢状態になる。
【0060】
最後に、図9(o)に示すように、伸縮性搬送部420の軸Hが矢印R7の方向に移動した後、図9(p)に示すように、伸縮性搬送部420の軸Hが矢印−R7の方向(矢印R7の方向と逆方向)に移動する。それにより、包装物群110の姿勢が一度緩和され、その後圧縮される。それにより、包装物群110の姿勢を確実に整えることができる。その後、第3姿勢制御板407により包装物群110が次工程である箱詰め装置(図面奥側)に移動される。
【0061】
なお、図4,〜,図9においては、第2姿勢制御板406を水平状態から僅かに矢印R6の方向に回転させた状態にして包装物群110を待機することとしているが、これに限定されず、水平状態から僅かに矢印R6の方向と逆方向に回転させた状態で待機させてもよい。
【0062】
また、上記の実施の形態においては、図7(j)の軸Hの動作において搬送面を移動させない場合について説明したが、これに限定されず、搬送面を矢印M2の方向に移動させるように制御してもよい。
【0063】
次に、図10から図15を用いて第2搬送部400の傾斜角度変更および間欠駆動について説明する。図10から図15は、第2搬送部400の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図である。
【0064】
まず、図10に示すように、第2搬送部400は、略水平面に沿って設けられている。そして、包装物110aが第1搬送部200の傾斜部210から第2搬送部400の搬送面HMに向かって矢印L10の方向に受け渡される。包装物110aは、第2搬送部400の搬送面HMに接地し、自重により矢印R110の方向に回転する。その結果、図11に示すように、包装物110aが第2搬送部400の搬送面HMに倒れる。この場合、第2搬送部400が略水平面に沿って設けられているので、包装物110aが転がりやすい形状の場合であっても、各包装物群110における第1番目の包装物110aの姿勢を安定して、搬送面HM上に位置することができる。
【0065】
続いて、図12に示すように、第2搬送部400は、軸401を回転軸として矢印R401の方向に角度α2だけ回動する。それにより、第2搬送部400は、第3搬送部410の搬送面と同じ傾斜を有する状態となる。
【0066】
そして、図12および図13に示すように、第2搬送部400は、矢印MV2Sの方向(裏面は矢印−MV2Sの方向)に回転移動を行う。ここで、第2搬送部400は、距離L1の間欠移動を行い、包装物110aを距離L1だけ移動させる。距離L1だけ移動した場合、第2搬送部400は、駆動を停止する。
【0067】
この距離L1は、第2番目の包装物110bが第1搬送部200の傾斜部210から第2搬送部400の搬送面HMに受け渡された場合に、包装物110bが搬送面HMに立姿勢となる距離である。
【0068】
具体的には、包装物110aの長さの半分の値と、包装物110bの厚みの半分の値とを足し合わせた値に誤差(+5mm程度)を加えたものである。その結果、第1番目の包装物110aの端部に、第2番目の包装物110bの側部が接触する。したがって、第2番目の包装物110bを立姿勢とすることができる。
【0069】
続いて、図14に示すように、第2搬送部400は、矢印MV2Sの方向(裏面は矢印−MV2Sの方向)に回転移動を行なう。ここで、第2搬送部400は、距離L2の間欠移動を行い、包装物110aおよび包装物110bを距離L2だけ移動させる。距離L2だけ駆動させた場合、第2搬送部400は、駆動を停止する。
【0070】
この距離L2は、第3番目の包装物110cが第1搬送部200の傾斜部210から第2搬送部400の搬送面HMに移動された場合に、包装物110cが搬送面HMに立姿勢となる距離である。具体的には、包装物110bの厚みの半分の値と、誤差(+5mm程度)の値とを足し合わせたものである。その結果、第2番目の包装物110bの側部に、立姿勢の第3番目の包装物110cの側部が接触する。したがって、第3番目の包装物110cが立姿勢となる。
【0071】
次いで、図15に示すように、第2搬送部400は、距離L2の間欠移動を行い、包装物110a、包装物110bおよび包装物110cを距離L2だけ移動させる。距離L2だけ移動した場合、第2搬送部400は、駆動を停止する。
【0072】
この距離L2は、図14の距離L2と同様である。その結果、第3番目の包装物110cの側部に、第4番目の包装物110dの側部が接触する。
【0073】
このように、第2搬送部400の駆動を第1番目の包装物110aに対して距離L1だけ間欠駆動させ、第2番目の包装物110b以降の包装物110c,110d,110eに対して距離L2だけ間欠駆動させることにより、第2番目の包装物110b以降の包装物を立姿勢にすることができる。
【0074】
なお、本実施の形態においては、第2搬送部400の駆動を間欠駆動させることとしたが、これに限定されず、第1搬送部200から与えられる包装物のタイミングに応じて、第2搬送部400の駆動を停止させずに、距離L1と、距離L2とに応じて連続的に速度を変化させつつ駆動させてもよい。
【0075】
また、第2搬送部400の駆動を一定速度にし、第1搬送部200の速度を可変にし、第1搬送部200から第2搬送部400へ第1番目の包装物110aと第2番目の包装物110bとを受け渡すタイミングと、第2番目の包装物110bと第3番目の包装物110cとを受け渡すタイミングと、を変えてもよい。
【0076】
さらに、本実施の第2搬送部400の傾斜角度変更においては、第1番目の包装物110aに対して略水平面により受け取ることとしたが、これに限定されず、他の任意の角度であってもよい。そして、第1番目の包装物110aと、第2番目以降の包装物110b,〜,110eとを受け取る傾斜角度が異なっていればよい。
【0077】
同様に、第2番目以降の包装物110b,〜,110eを受け取る傾斜角度α2は、第3搬送部410と同じ傾斜角度としたが、これに限定されず、第1番目の包装物110aと、第2番目以降の包装物110b,〜,110eとを受け取る傾斜角度が異なっていれば、他の任意の角度であってもよい。
【0078】
(姿勢制御板の動作)
以下、第3姿勢制御板407の動作について説明する。図16は、第3姿勢制御板407の動作の一例を示す模式的斜視図である。
【0079】
まず、図16(a),〜,(c)に示すように、伸縮性搬送部420上において第1姿勢制御板405および第2姿勢制御板406に支持された包装物群110は、伸縮性搬送部420の上方に設けられた第3姿勢制御板407が矢印R8の方向に回動し、矢印R9の方向にスライド移動することにより次工程の箱詰め装置(図示せず)に移送される。
【0080】
ここで、具体的な第3姿勢制御板407の構造および詳細動作の一例について説明する。図17から図19は、第3姿勢制御板407の動作を説明するための模式的断面図である。
【0081】
図17(a)に示すように、第3姿勢制御板407は、第1保持板481、第2保持板482、シリンダ470およびモータ480からなる。
【0082】
第1保持板481は、モータ480が駆動することにより、第2保持板482に対して矢印R9の方向に進退可能(スライド移動可能)に設けられている。また、第3姿勢制御板407が一端側近傍の軸483を中心に回動可能に設けられている。そして、シリンダ470は軸474を中心に回動可能に設けられており、シリンダ470の突出棒の先端は第3姿勢制御板407の一端側の軸473に軸支されている。
【0083】
次に、包装物群110を移動させる場合には、図17(b)に示すように、シリンダ470により突出棒471が矢印H47の方向に伸張される。この場合、シリンダ470は、軸474周りに自由回動する。それにより、軸473を中心に第3姿勢制御板407の端部が押され、第3姿勢制御板407が軸483周りに矢印R8の方向に回転し始める(第1動作)。
【0084】
この場合、図17(b)に示すように、搬送幅境界領域TL1との間に隙間TLSが生じる。そこで、図17(c)に示すように、モータ480の回動により第1保持板481が第2保持板482から矢印−R9の方向にスライド移動する(第2動作)。この場合、隙間TLSの存在がなくなり、さらに、シリンダ470により突出棒471が矢印H47の方向に伸張される。それにより、軸473を中心に第3姿勢制御板407の端部が押され、第3姿勢制御板407が軸483周りに矢印R8の方向に回転される。
【0085】
そして、図18(d)に示すように、さらにモータ480を回動させるとともにシリンダ470により突出棒471を伸張することにより、第1保持板481が第2保持板482から矢印−R9の方向にスライド移動しつつ、軸473を中心に第3姿勢制御板407の端部が押され、第3姿勢制御板407が軸483周りに矢印R8の方向に回転される。
【0086】
そして、図18(e)に示すように、第3整理板407が鉛直姿勢となるまで、シリンダ470により突出棒471が伸張される。また、第3整理板407が搬送幅境界領域TL1に近づくように、モータ480が回動し、第1保持板481が第2保持板482から矢印−R9の方向にスライド移動する。
【0087】
次に、図19(f)に示すように、モータ480が逆回転され、第1保持板481が第2保持板482に向けて矢印R9の方向にスライド移動する(第3動作)。
【0088】
最後に、図19(g)に示すように、第2保持板482が第1保持板481と共に矢印R9の方向にスライド移動する。その結果、第3姿勢制御板407が鉛直姿勢(起立姿勢)の状態を維持しつつ、矢印R9の方向にスライド移動する。
【0089】
以上のように、本発明に係る搬送装置100においては、制御部301は、包装物群110を形成する第1番目の包装物110aと、包装物群110を形成する第2番目以降の包装物110b,〜,110eとの第2搬送部400の傾斜角度α2を変化させるので、包装物群110を形成する場合に、第1番目の包装物110aの姿勢を安定させ、第2番目の包装物110bを第1番目の包装物110aに接触させることができ、安定した包装物群110を形成し、搬送することができる。すなわち、包装物110aを落下させた際に、第2搬送部400が傾斜していると、包装物110aの姿勢が安定しない。特に、包装物110aが円形状の部位を有した場合、落下時に転がり、姿勢が乱れることがある。一方、第2搬送部400が略水平な状態であると、包装物110aの姿勢を一定に維持し、包装物110aが転がる状態を防止することができる。
【0090】
また、制御部301は、包装物群110を形成する第1番目以外の包装物110b,〜,110eが第1搬送部200から第2搬送部400へ落下される場合に第2搬送部400が傾斜角度α2となるように制御するので、第2搬送部400に第2番目の包装物110bが第1番目の包装物110aに寄りかかり、第3番目の包装物110cが第2番目の包装物110bに寄りかかり、第4番目の包装物110dが第3番目の包装物110cに寄りかかり、第5番目の包装物110eが第4番目の包装物110dに寄りかからせることができる。その結果、包装物群110を安定して搬送することができる。
【0091】
さらに、第3搬送部410が、第2搬送部400の傾斜角度α2と同じ傾斜角度を有するので、包装物群110を安定した状態で搬送することができる。また、第2搬送部400および第3搬送部410のベルトコンベアのベルトは、伸縮性搬送部420のベルトコンベアのベルトよりも表面の摩擦力の高い部材で形成されるので、第2搬送部400および第3搬送部410における包装物群110の個々の滑りを防止することができ、包装物群110の姿勢を安定させ搬送することができる。
【0092】
また、第3姿勢制御板407は、制御部301により伸縮性搬送部420の幅方向に向かって移動しつつ略傾斜姿勢から直立姿勢になるよう回動(第2動作)するので、伸縮性搬送部420の幅を省スペース化することができる。
【0093】
すなわち、第3姿勢制御板407を回動させつつ幅方向に移動させることで、第3姿勢制御板407を幅方向に移動させた後に回動させる場合と比較して、第3姿勢制御板407の姿勢変更の領域を最小限にすることができる。その結果、搬送幅を最小限にすることができ、搬送装置100のフットスペースを低減することができる。さらに、直立姿勢となった第3姿勢制御板407が退動作することにより、第1姿勢制御板405および第2姿勢制御板406に挟持された包装物群110を確実に移動させることができる。
【0094】
また、本発明に係る搬送装置100においては、包装物群110の第2番目の包装物110b以降の搬送方向軸を第2搬送部400の搬送面HMに対して垂直な方向から±45度以内の立姿勢となるように第1搬送部200および第2搬送部400のすくなくとも一方が制御部301により制御される。その結果、包装物群110からなる第2番目の包装物110b以降が立姿勢で搬送されるので、包装物群110を安定して搬送することができる。特に、包装物110a,〜,110eの厚みが大きい包装物であっても、包装物群110の個々の包装物の姿勢を整えて搬送することができる。
【0095】
本発明においては、第1搬送部200が第1搬送部に相当し、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420が第2搬送部に相当し、制御部301が制御部に相当し、包装物110a,〜,110eが包装物に相当し、包装物群110が包装物群に相当し、搬送装置100が搬送装置に相当し、第2搬送部400が可動傾斜部に相当し、第3搬送部410が固定傾斜部に相当し、伸縮性搬送部420が水平部に相当し、包装物110aが第1番目の包装物に相当し、傾斜角度α2または略水平面に沿った状態が可動傾斜部の傾斜角度に相当し、第1姿勢制御板405が第1姿勢制御板に相当し、第2姿勢制御板406が第2姿勢制御板に相当し、第3姿勢制御板407が第3姿勢制御板に相当し、第2フォトセンサ317が検出装置に相当する。
【0096】
(他の例)
続いて、図20は、第3姿勢制御板407の動作の他の例を示す模式的斜視図である。
【0097】
図20に示すように、第3姿勢制御板407は、第1姿勢制御板405および第2姿勢制御板407の動作(図7から図9参照)が行われる場合に、包装物群110を第3姿勢制御板407の端部で鉛直上方から鉛直下方に押し付けるよう、矢印R8の方向に回動させてもよい。
【0098】
この場合、包装物群110の一の包装物が鉛直上方向に突出するのを防止することができ、包装物群110の姿勢を安定させることができる。また、新たな装置を必要としないので、コスト低減を図ることができる。
【0099】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0100】
100 搬送装置
110a,〜,110e 包装物
200 第1搬送部
301 制御部
371 第2フォトセンサ
400 第2搬送部
410 第3搬送部
420 伸縮性搬送部
405 第1姿勢制御板
406 第2姿勢制御板
407 第3姿勢制御板
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装物を搬送する包装物の搬送装置に関し、特に、外形が変化し得る包装物の搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、包装物を搬送する場合に種々の包装物の搬送装置が使用されている。例えば、包装物を真空吸着機器により吸着し、移動させて包装物をまとめて搬送を行なう装置がある。しかしながら、真空吸着機器を用いる場合には、吸着部の平面度が必要となり、外形が変化し得る包装物の場合、作業効率が悪いにもかかわらず、手作業によるものとなっている。
【0003】
また、特許文献1には、ベルトコンベアで搬送されてくる複数の袋包装品を次ぎ次ぎに厚さ方向が水平方向となるようにして高速集積できる低コストな袋包装品の立ち起こし重ね合わせ装置について開示されている。
【0004】
この特許文献1記載の袋包装品の立ち起こし重ね合わせ装置においては、常時走行されてコンベアベルト上に送り込まれる袋包装品を搬送し得るベルトコンベアと、該ベルトコンベアにより搬送されてくる最初の袋包装品を停止させるストッパと、ベルトコンベア上でストッパにより停止される最初の袋包装品の下側に設けられていてストッパにより停止された最初の袋包装品を検知する第一の袋包装品検出器の検知信号に基づいて作動するエアシリンダにより該袋包装品の上流側より揺動起立されて該袋包装品を厚さ方向が略水平方向となるように立て起こしてストッパとの間に挟持し得る第一の袋包装品立て起こし板、及びベルトコンベア上で第一の袋包装品立て起こし板により停止される二番目の袋包装品の下側に設けられていて第一の袋包装品立て起こし板により停止された二番目の袋包装品を検知する第二の袋包装品検出器の検知信号に基づいて作動するエアシリンダにより該二番目の袋包装品の上流側より揺動起立されて該二番目の袋包装品を厚さ方向が略水平方向となるように立て起こして第一の袋包装品立て起こし板との間に挟持し得る第二の袋包装品立て起こし板との少なくとも二つ以上の袋包装品立て起こし板を備えるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−85513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の袋包装品の立ち起こし重ね合わせ装置においては、包装物の個数が多い場合、処理スピードをあげることができず、問題となる。
【0007】
本発明の目的は、包装物を効率よく収納させる姿勢に整理して搬送を行う包装物の搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)
一局面に従う搬送装置は、第1搬送部と、第1搬送部の下方に設けられ、第1搬送部の搬送方向と逆方向に包装物を搬送する第2搬送部と、第1搬送部および第2搬送部を制御する制御部とを含み、第1搬送部から第2搬送部へ包装物を落下させ、包装物を複数重ね合わせて包装物群を形成する搬送装置であって、第2搬送部は、可動傾斜部、固定傾斜部および水平部からなり、制御部は、包装物群を形成する第1番目の包装物を第1搬送部から第2搬送部へ落下する場合の可動傾斜部の傾斜角度と、包装物群を形成する第1番目以外の包装物を第1搬送部から第2搬送部へ落下する場合の可動傾斜部の傾斜角度とを変化させるものである。
【0009】
搬送装置は、第1搬送部、第2搬送部および制御部を有する。また、第2搬送部は、可動傾斜部、固定傾斜部および水平部からなる。第2搬送部は、第1搬送部の下方に設けられ、第1搬送部の搬送方向と逆方向に包装物を搬送する。制御部は、第1搬送部および第2搬送部を制御する。第1搬送部から第2搬送部へ包装物を落下させ、包装物を複数重ね合わせて包装物群を形成する。
【0010】
この場合、制御部は、包装物群を形成する第1番目の包装物を第1搬送部から第2搬送部へ落下する場合の可動傾斜部の傾斜角度と、包装物群を形成する第1番目以外の包装物を第1搬送部から第2搬送部へ落下する場合の可動傾斜部の傾斜角度とを変化させるので、包装物群を形成する場合に、可動傾斜部の角度を変化させて、第1番目の包装物の姿勢を安定させ、第2番目以降の包装物を第1番目の包装物に接触させるように可動傾斜部の角度を変化させることができるので、安定した包装物群を形成し、搬送させることができる。
【0011】
(2)
制御部は、包装物群を形成する第1番目の包装物が第1搬送部から第2搬送部へ落下される場合に可動傾斜部の傾斜角度を略水平な状態に制御するものである。
【0012】
この場合、制御部は、可動傾斜部の傾斜角度を略水平な状態に制御するので、第1搬送部から落下された包装物の姿勢を安定させることができる。すなわち、包装物を落下させた際に、可動傾斜部が傾斜していると、包装物の姿勢が安定しない。特に、包装物が円形状の部位を有した場合、落下時に転がり、姿勢が乱れることがある。一方、可動傾斜部が略水平な状態であると、包装物の姿勢を一定に維持し、包装物が転がる状態を防止することができる。
【0013】
(3)
制御部は、包装物群を形成する第1番目以外の包装物が第1搬送部から第2搬送部へ落下される場合に可動傾斜部の上流側から下流側にかけて斜め下方向となる状態に制御するものである。
【0014】
この場合、制御部は、包装物群を形成する第1番目以外の包装物が第1搬送部から第2搬送部へ落下される場合に可動傾斜部の上流側から下流側にかけて斜め下方向となる状態に制御するので、可動傾斜部に第1番目以降の包装物、すなわち第2番目の包装物を第1番目の包装物に接触させるように落下させることができる。その結果、包装物群を安定して搬送することができる。
【0015】
(4)
固定傾斜部は、斜め下方向となる状態と同一傾斜を有し、可動傾斜部の下流側に設けられてもよい。
【0016】
この場合、固定傾斜部が、可動傾斜部の下流側に斜め下方向となる状態と同一傾斜で設けられるので、包装物群を安定した状態で搬送することができる。
【0017】
(5)
可動傾斜部、固定傾斜部および水平部は、ベルトコンベアからなり、可動傾斜部および固定傾斜部のベルトコンベアのベルトは、水平部のベルトコンベアのベルトよりも表面の摩擦力の高い部材で形成される。
【0018】
この場合、可動傾斜部および固定傾斜部のベルトコンベアのベルトは、水平部のベルトコンベアのベルトよりも表面の摩擦力の高い部材で形成されるので、可動傾斜部および固定傾斜部における包装物群の個々の滑りを防止することができ、包装物群の姿勢を安定させ搬送することができる。
【0019】
(6)
第2搬送部は、包装物群の姿勢を整える姿勢制御板を含み、姿勢制御板は、第1姿勢制御板、第2姿勢制御板および第3姿勢制御板からなり、制御部は、第2搬送部上を搬送される包装物を遮蔽または通過させるように第1姿勢制御板を進退制御し、制御部は、第2搬送部の下流端に設けられた第2姿勢制御板を、軸支回転または第1姿勢制御板側との間を直立姿勢で第2搬送部の搬送方向に向かってスライド移動するよう制御し、制御部は、第1搬送部および第2搬送部により姿勢が整理された包装物群に対して第3姿勢制御板を直立姿勢で第2搬送部の幅方向に向かってスライド移動するよう制御してもよい。
【0020】
この場合、制御部により第1姿勢制御板が第2搬送部上を搬送される包装物を遮蔽または通過させるようにを進退制御され、第2姿勢制御板が軸支回転または第1姿勢制御板側との間を直立姿勢で第2姿勢制御板をスライド移動するよう制御され、第1姿勢制御板と第2姿勢制御板との間に包装物群が挟持され、包装物群の各包装物の姿勢が一律に整理される。そして、第3姿勢制御板により姿勢整理された包装物群がスライド移動される。
【0021】
(7)
水平部の上流側端部には、包装物群を検出する検出装置および第1姿勢制御板が設けられ、制御部は、検出装置からの信号に基づいて第1姿勢制御板の進退制御および水平部の駆動を制御してもよい。
【0022】
この場合、制御部は、検出装置からの信号に基づいて第1姿勢制御板の進退制御および水平部の駆動を制御するので、包装物群が水平部の上流側から搬送された後、検出装置からの信号に基づいて第1姿勢制御板を進動作させることができる。その結果、包装物群が確実に搬送された後、第1姿勢制御板を包装物群の下流側に配置させることができる。
【0023】
(8)
第3制御板は、略水平姿勢から回動して直立姿勢になる回動機構と、第3制御板を水平部の搬送方向と交差する方向に進退する進退機構とを有し、制御部は、第3制御板を略水平姿勢から略傾斜姿勢まで回動する第1動作と、第3制御板を略傾斜姿勢から直立姿勢になるように回動しつつ、進退機構により第3制御板を進動作する第2動作と、第3制御板を直立姿勢の状態で進退機構により退動作する第3動作とを連続して動作させてもよい。
【0024】
この場合、第3制御板が、第1動作により水平姿勢から傾斜姿勢まで回動し、第2動作により傾斜姿勢から搬送方向の幅方向に移動しつつ直立姿勢まで回動する。その結果、第3制御板は、制御部により搬送部の幅方向に向かって移動しつつ略傾斜姿勢から直立姿勢になるよう回動するので、搬送部の幅を省スペース化することができる。さらに、直立姿勢となった第3制御板が退動作することにより、第1姿勢制御板および第2姿勢制御板に挟持された包装物群を確実に移動させることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る包装物の搬送装置によれば、包装物を効率よく収納させる姿勢に制御して搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態に係る包装物の搬送装置の一例を示す模式的外観図
【図2】包装物の搬送装置の主な構成を説明するための模式的構造図
【図3】包装物群の姿勢について説明する説明図
【図4】包装物の搬送装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図5】包装物の搬送装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図6】包装物の搬送装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図7】包装物集積装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図8】包装物集積装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図9】包装物集積装置の第1搬送部、第2搬送部、第3搬送部および伸縮性搬送部の動作概略の説明をする模式的側面図
【図10】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図11】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図12】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図13】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図14】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図15】第2搬送部の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図
【図16】第3姿勢制御板の動作の一例を示す模式的斜視図
【図17】第3姿勢制御板の動作を説明するための模式的断面図
【図18】第3姿勢制御板の動作を説明するための模式的断面図
【図19】第3姿勢制御板の動作を説明するための模式的断面図
【図20】第3姿勢制御板の動作の他の例を示す模式的斜視図
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。本実施の形態においては、変形し得る包装物を搬送する包装物の搬送装置について具体例を挙げて説明する。本実施の形態においては、複数の包装物110a,〜,110eが、包装物群110として搬送される状態について説明する。なお、本実施の形態においては、外形が変形し得る包装物について説明するが、本発明の搬送装置は、箱状の包装物、その他任意の包装物についても、適用することができる。
【0028】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る第1の実施の形態に係る包装物の搬送装置100の一例を示す模式的外観図である。
【0029】
図1に示す包装物の搬送装置100は、主に第1搬送部200、第2搬送部400、第3搬送部410、伸縮性搬送部420および箱搬送部550を含む。第1搬送部200および第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420は、無端のベルトコンベアを有する搬送構造からなる。また、当該ベルトコンベアは、伸縮性搬送部420を除いて、搬送面に凹凸が形成されており、包装物の姿勢を崩し難い摩擦力を発生させるものからなる。さらに、伸縮性搬送部420は、搬送面の距離が伸縮自在であるベルトコンベア、例えばシャトルコンベアからなる。
【0030】
第1搬送部200は、矢印M1の方向に複数の包装物を移送する。第1搬送部200は、第1水平部205、第2水平部206と傾斜部210とからなり、第1水平部205、第2水平部206および傾斜部210の順に、連続して設けられる。
【0031】
第1搬送部200の下方には、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420が設けられる。第2搬送部400は、後述するように、傾斜角度を変更できるように設けられる。
【0032】
図1に示すように、複数の包装物は、連続して第1搬送部200の第1水平部205上を移送され、次いで、第2水平部206上を搬送され、続いて傾斜部210上を移送され、第2搬送部400の集積部AR1において集められる。以下、これらの集められた複数の包装物を包装物群110と呼ぶ。
【0033】
包装物群110の第1番目の包装物110aが第2搬送部400の集積部AR1に落下する場合、第2搬送部400は、水平面に沿って設けられているので(図4(a)参照)、包装物110aは、第2搬送部400の集積部AR1に落下された際に横倒し姿勢になる。また、第2搬送部400が水平面に沿って設けられるので、第1番目の包装物110aが転がることを防止できる。
そして、第2搬送部400が水平面に対して傾斜α2の角度となるように回動し、2番目の包装物110b以降は、第2搬送部400に既に落下された第1番目の包装物110aに寄りかかり、立姿勢となる。この包装物群110の詳細については、後述する。そして、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420は、矢印M1の方向と逆方向の矢印M2の方向に包装物群110を移送する。
【0034】
そして、包装物群110が、後述する第1姿勢制御板405、第2姿勢制御板406および第3姿勢制御板407により立姿勢に整列され、第3姿勢制御板407により図1の奥方向に押し出された後、箱500の上方から下方に設けられた箱500内に投入される。そして、箱500が箱搬送部550により矢印M2の方向に移動され、シール装置(図示せず)または卍状蓋折装置(図示せず)により箱500のシールが行われ、包装物群110の箱詰作業が終了する。
【0035】
なお、図1においては、図示していないが、ダンボールを広げてシールし、箱500を形成する装置が別途備えられていることが好ましい。また、箱500を箱搬送部550(コンベアまたは搬送ローラ)により移動させているが、これに限定されず、他の任意の装置により箱500を移動させてもよい。
【0036】
さらに、本実施の形態においては、包装物群110を箱500の上方から落下させて箱詰を行っているが、これに限定されず、箱500の開口部を側面に配置し、包装物群110をスライドして箱詰してもよい。
【0037】
次に、図2は、包装物の搬送装置100の主な構成を説明するための模式的構造図である。
【0038】
図2に示すように、包装物の搬送装置100は、制御部301、記録部302、第1姿勢制御板駆動部305、第2姿勢制御板駆動部306、第1フォトセンサ307,第2フォトセンサ317、入力部308、伸縮性搬送駆動部309、第1搬送駆動部310、第2搬送駆動部320、第3搬送駆動部321および第2搬送移動部430、第3姿勢制御板駆動部440を含む。なお、第1フォトセンサ307および第2フォトセンサ317は、包装物の個々の通過を検出する検出装置である。
【0039】
制御部301は、入力部308から入力された複数の包装物の商品データに基づいて、記録部302に記録された当該商品データに応じた制御プログラムを選択する。制御部301は、記録部302に記録された制御プログラムを読み込み、第1フォトセンサ307および第2フォトセンサ317からの信号に応じて、第1搬送駆動部310、第2搬送駆動部320、第2搬送移動部430、第3搬送駆動部321、第1姿勢制御板駆動部305、第2姿勢制御板駆動部306、伸縮性搬送駆動部309および第3姿勢制御板駆動部440の各動作を制御する。
【0040】
ここで、後述するように、第1搬送駆動部310は第1水平部205および第2水平部206と傾斜部210との動作を制御し、第2搬送駆動部320は第2搬送部400の間欠送り動作を制御し、第2搬送移動部430は、第2搬送部400の傾斜角度を制御し、第3搬送駆動部321は、第3搬送部410の動作を制御し、第1姿勢制御板駆動部305は、第1姿勢制御板405の動作を制御し、第2姿勢制御板駆動部306は、第2姿勢制御板406の動作を制御し、第3姿勢制御板駆動部440は、第3姿勢制御板407の動作を制御し、伸縮性搬送駆動部309は、伸縮性搬送部420の搬送動作および伸縮動作を制御する。
【0041】
次に、包装物110a,〜,110eの立姿勢について説明を行う。図3は、包装物群110の姿勢について説明する説明図である。図3(a)は包装物群110を示し、図3(b)は包装物110b,〜,110eの立姿勢を示す。
【0042】
図3(a)に示すように、包装物110a,〜,110eは、ひとまとまりの包装物群110として第2搬送部400の搬送面HM上で集められる。ここで、包装物群110の少なくとも第1番目の包装物110a以外の包装物、第2番目以降の包装物110b,〜,110eは、第2搬送部400の搬送面HMに対して垂直な姿勢(立姿勢)に制御される。
【0043】
また、図3(b)に示すように、第2番目以降の包装物110b,〜,110eは、第2搬送部400の搬送面HMに対して垂直な軸に対して±45以内の範囲で起立した状態(以下、立姿勢と呼ぶ。)に制御される。
【0044】
次に図4,〜,図9は、包装物の搬送装置100の第1搬送部200、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420の動作概略の説明をする模式的側面図である。
【0045】
まず、図4(a)に示すように、第2搬送部400は水平姿勢で設けられている。そして、包装物110aが、第1搬送部200から第2搬送部400の受け入れ場所P1に移動される。包装物110aは、受け入れ場所P1において角度α1で受け入れられる。
【0046】
次に、図4(b)に示すように、包装物110aの自重により包装物110aが倒れ、その後、第2搬送部400は、水平姿勢から傾斜角度α2の傾斜姿勢に移動される。
【0047】
次いで、図4(c)に示すように、第2番目の包装物110bが、第1搬送部200から第2搬送部400に移動される。この場合、包装物110aは、第2搬送部400の間欠駆動により矢印M2の方向に距離L1(図13参照)だけ搬送されている。すなわち、後述する距離L1だけ移動し、その後停止する。そして、この第2搬送部400の詳細動作については、後述する。
【0048】
その結果、この第2番目の包装物110bは、第1番目の包装物110aの端部に接触しつつ、立姿勢となる。同様に、図5(d)に示すように、次の包装物110cは、第2搬送部400の集積部AR1において、第2番目の包装物110bの端部に接触しつつ、立姿勢となる。
【0049】
そして、図5(e)に示すように、次の包装物110dが、第2搬送部400に移動され、同様に集積部AR1において前の包装物110cの端部に接触しつつ、立姿勢になる。次いで、図5(f)に示すように、次の包装物110eが傾斜部210に移動される。
【0050】
続いて、図6(g)に示すように、順に包装物110eが移動され、集積部AR1において包装物110b,〜,110eが立姿勢で包装物群110として保持される。なお、包装物群110が、第2搬送部400の集積部AR1に集積されるまで、制御部301により第2搬送部400の間欠移動の制御が行われる。
【0051】
次いで、図6(h)に示すように、包装物群110が、第2搬送部400の集積部AR1に移動された場合、制御部301により第2搬送部400の間欠駆動が解除され、一定速度で駆動される。さらに第3搬送部410も駆動され、包装物群110が、矢印M2の方向に搬送される。この場合、図6(h)に示すように、包装物群110が第3搬送部410に全てに載せられ、次の包装物群110(図示せず)が、第1搬送部200から第2搬送部400に移動される。そして、第2搬送部400は、間欠駆動を繰返す。
【0052】
続いて、図6(i)に示すように、包装物群110が、第3搬送部410から伸縮性搬送部420に移動される。この場合、包装物群110が伸縮性搬送部420に移送された場合、すなわち、包装物110eが第1姿勢制御板405よりも下流側(矢印M2の方向側)に移動された場合、第1姿勢制御板405の近傍に設けられた第2フォトセンサ317からの信号に基づいて第1姿勢制御板405が伸縮性搬送部420上に突出する。
【0053】
すなわち、制御部301は、第2フォトセンサ317の信号に基づいて包装物群110が第3搬送部410に存在すると判定した場合には、第1姿勢制御板405の進動作の指示を行わず、第3搬送部410および伸縮性搬送部420の駆動指示を行う。そして、制御部301は、第2フォトセンサ317の信号に基づいて包装物群110が第3搬送部410から伸縮性搬送部420へすべて通過したと判定した場合には、第1姿勢制御板405の進動作の指示を行う。
【0054】
この場合、第2搬送部400においては、僅かずつ第2搬送部400を間欠駆動させるが、第2搬送部400および第3搬送部410が別個に設けられているので、第3搬送部410を独自に駆動させることができる。これにより第3搬送部410をバッファのように用いることができ、後述する第1姿勢制御板405、第2姿勢制御板406および第3姿勢制御板407の駆動時間を調整するために、第3搬送部410に包装物群110を貯留させることができる。
【0055】
次に、図7(j)に示すように、包装物群110の第1番目の包装物110aが、第2姿勢制御板406上に載置され、伸縮性搬送部420の軸Hが矢印R7の水平方向に移動し始める。
この軸Hが移動する場合、伸縮性搬送部420の搬送面が相対的に移動しないように制御部301により制御される。すなわち、搬送面が移動されず、軸Hが搬送面を延長させるように移動する。そのため、包装物群110が移動されない。また、伸縮性搬送部420の軸Lが矢印R7と同方向に水平移動する。
【0056】
続いて、図7(k)に示すように、伸縮性搬送部420の軸Hが、矢印R7の方向に移動しつつ、第2姿勢制御板406が、矢印R6の方向に回転移動し始める。この場合、伸縮性搬送部420の軸Lがさらに矢印R7の方向に移動する。そして、包装物群110の第1番目の包装物110aが、第2姿勢制御板406に支持されつつ、立姿勢に近づく。
【0057】
次に、図7(l)に示すように、第2姿勢制御板406が、さらに矢印R6の方向に回転移動する。それにより第1番目の包装物110aが略立姿勢状態になる。
【0058】
次いで、図8(m)に示すように、第2姿勢制御板406および伸縮性搬送部420の軸Hが矢印−R7の方向(矢印R7の方向と逆方向)に移動し、かつ第2姿勢制御板406が矢印−R6の方向(矢印R6の方向と逆方向)に回転移動する。それにより第1番目の包装物110aの下端部近傍に軸Hが移動する。
【0059】
続いて、図8(n)に示すように、第2姿勢制御板406が矢印R6の方向に回転移動しつつ、伸縮性搬送部420の軸Hが矢印−R7の方向(矢印R7の方向と逆方向)に移動し、包装物群110を圧縮する。それにより、第1の包装物110aが確実に立姿勢状態になる。
【0060】
最後に、図9(o)に示すように、伸縮性搬送部420の軸Hが矢印R7の方向に移動した後、図9(p)に示すように、伸縮性搬送部420の軸Hが矢印−R7の方向(矢印R7の方向と逆方向)に移動する。それにより、包装物群110の姿勢が一度緩和され、その後圧縮される。それにより、包装物群110の姿勢を確実に整えることができる。その後、第3姿勢制御板407により包装物群110が次工程である箱詰め装置(図面奥側)に移動される。
【0061】
なお、図4,〜,図9においては、第2姿勢制御板406を水平状態から僅かに矢印R6の方向に回転させた状態にして包装物群110を待機することとしているが、これに限定されず、水平状態から僅かに矢印R6の方向と逆方向に回転させた状態で待機させてもよい。
【0062】
また、上記の実施の形態においては、図7(j)の軸Hの動作において搬送面を移動させない場合について説明したが、これに限定されず、搬送面を矢印M2の方向に移動させるように制御してもよい。
【0063】
次に、図10から図15を用いて第2搬送部400の傾斜角度変更および間欠駆動について説明する。図10から図15は、第2搬送部400の傾斜角度変更および間欠駆動の一例を示す模式的説明図である。
【0064】
まず、図10に示すように、第2搬送部400は、略水平面に沿って設けられている。そして、包装物110aが第1搬送部200の傾斜部210から第2搬送部400の搬送面HMに向かって矢印L10の方向に受け渡される。包装物110aは、第2搬送部400の搬送面HMに接地し、自重により矢印R110の方向に回転する。その結果、図11に示すように、包装物110aが第2搬送部400の搬送面HMに倒れる。この場合、第2搬送部400が略水平面に沿って設けられているので、包装物110aが転がりやすい形状の場合であっても、各包装物群110における第1番目の包装物110aの姿勢を安定して、搬送面HM上に位置することができる。
【0065】
続いて、図12に示すように、第2搬送部400は、軸401を回転軸として矢印R401の方向に角度α2だけ回動する。それにより、第2搬送部400は、第3搬送部410の搬送面と同じ傾斜を有する状態となる。
【0066】
そして、図12および図13に示すように、第2搬送部400は、矢印MV2Sの方向(裏面は矢印−MV2Sの方向)に回転移動を行う。ここで、第2搬送部400は、距離L1の間欠移動を行い、包装物110aを距離L1だけ移動させる。距離L1だけ移動した場合、第2搬送部400は、駆動を停止する。
【0067】
この距離L1は、第2番目の包装物110bが第1搬送部200の傾斜部210から第2搬送部400の搬送面HMに受け渡された場合に、包装物110bが搬送面HMに立姿勢となる距離である。
【0068】
具体的には、包装物110aの長さの半分の値と、包装物110bの厚みの半分の値とを足し合わせた値に誤差(+5mm程度)を加えたものである。その結果、第1番目の包装物110aの端部に、第2番目の包装物110bの側部が接触する。したがって、第2番目の包装物110bを立姿勢とすることができる。
【0069】
続いて、図14に示すように、第2搬送部400は、矢印MV2Sの方向(裏面は矢印−MV2Sの方向)に回転移動を行なう。ここで、第2搬送部400は、距離L2の間欠移動を行い、包装物110aおよび包装物110bを距離L2だけ移動させる。距離L2だけ駆動させた場合、第2搬送部400は、駆動を停止する。
【0070】
この距離L2は、第3番目の包装物110cが第1搬送部200の傾斜部210から第2搬送部400の搬送面HMに移動された場合に、包装物110cが搬送面HMに立姿勢となる距離である。具体的には、包装物110bの厚みの半分の値と、誤差(+5mm程度)の値とを足し合わせたものである。その結果、第2番目の包装物110bの側部に、立姿勢の第3番目の包装物110cの側部が接触する。したがって、第3番目の包装物110cが立姿勢となる。
【0071】
次いで、図15に示すように、第2搬送部400は、距離L2の間欠移動を行い、包装物110a、包装物110bおよび包装物110cを距離L2だけ移動させる。距離L2だけ移動した場合、第2搬送部400は、駆動を停止する。
【0072】
この距離L2は、図14の距離L2と同様である。その結果、第3番目の包装物110cの側部に、第4番目の包装物110dの側部が接触する。
【0073】
このように、第2搬送部400の駆動を第1番目の包装物110aに対して距離L1だけ間欠駆動させ、第2番目の包装物110b以降の包装物110c,110d,110eに対して距離L2だけ間欠駆動させることにより、第2番目の包装物110b以降の包装物を立姿勢にすることができる。
【0074】
なお、本実施の形態においては、第2搬送部400の駆動を間欠駆動させることとしたが、これに限定されず、第1搬送部200から与えられる包装物のタイミングに応じて、第2搬送部400の駆動を停止させずに、距離L1と、距離L2とに応じて連続的に速度を変化させつつ駆動させてもよい。
【0075】
また、第2搬送部400の駆動を一定速度にし、第1搬送部200の速度を可変にし、第1搬送部200から第2搬送部400へ第1番目の包装物110aと第2番目の包装物110bとを受け渡すタイミングと、第2番目の包装物110bと第3番目の包装物110cとを受け渡すタイミングと、を変えてもよい。
【0076】
さらに、本実施の第2搬送部400の傾斜角度変更においては、第1番目の包装物110aに対して略水平面により受け取ることとしたが、これに限定されず、他の任意の角度であってもよい。そして、第1番目の包装物110aと、第2番目以降の包装物110b,〜,110eとを受け取る傾斜角度が異なっていればよい。
【0077】
同様に、第2番目以降の包装物110b,〜,110eを受け取る傾斜角度α2は、第3搬送部410と同じ傾斜角度としたが、これに限定されず、第1番目の包装物110aと、第2番目以降の包装物110b,〜,110eとを受け取る傾斜角度が異なっていれば、他の任意の角度であってもよい。
【0078】
(姿勢制御板の動作)
以下、第3姿勢制御板407の動作について説明する。図16は、第3姿勢制御板407の動作の一例を示す模式的斜視図である。
【0079】
まず、図16(a),〜,(c)に示すように、伸縮性搬送部420上において第1姿勢制御板405および第2姿勢制御板406に支持された包装物群110は、伸縮性搬送部420の上方に設けられた第3姿勢制御板407が矢印R8の方向に回動し、矢印R9の方向にスライド移動することにより次工程の箱詰め装置(図示せず)に移送される。
【0080】
ここで、具体的な第3姿勢制御板407の構造および詳細動作の一例について説明する。図17から図19は、第3姿勢制御板407の動作を説明するための模式的断面図である。
【0081】
図17(a)に示すように、第3姿勢制御板407は、第1保持板481、第2保持板482、シリンダ470およびモータ480からなる。
【0082】
第1保持板481は、モータ480が駆動することにより、第2保持板482に対して矢印R9の方向に進退可能(スライド移動可能)に設けられている。また、第3姿勢制御板407が一端側近傍の軸483を中心に回動可能に設けられている。そして、シリンダ470は軸474を中心に回動可能に設けられており、シリンダ470の突出棒の先端は第3姿勢制御板407の一端側の軸473に軸支されている。
【0083】
次に、包装物群110を移動させる場合には、図17(b)に示すように、シリンダ470により突出棒471が矢印H47の方向に伸張される。この場合、シリンダ470は、軸474周りに自由回動する。それにより、軸473を中心に第3姿勢制御板407の端部が押され、第3姿勢制御板407が軸483周りに矢印R8の方向に回転し始める(第1動作)。
【0084】
この場合、図17(b)に示すように、搬送幅境界領域TL1との間に隙間TLSが生じる。そこで、図17(c)に示すように、モータ480の回動により第1保持板481が第2保持板482から矢印−R9の方向にスライド移動する(第2動作)。この場合、隙間TLSの存在がなくなり、さらに、シリンダ470により突出棒471が矢印H47の方向に伸張される。それにより、軸473を中心に第3姿勢制御板407の端部が押され、第3姿勢制御板407が軸483周りに矢印R8の方向に回転される。
【0085】
そして、図18(d)に示すように、さらにモータ480を回動させるとともにシリンダ470により突出棒471を伸張することにより、第1保持板481が第2保持板482から矢印−R9の方向にスライド移動しつつ、軸473を中心に第3姿勢制御板407の端部が押され、第3姿勢制御板407が軸483周りに矢印R8の方向に回転される。
【0086】
そして、図18(e)に示すように、第3整理板407が鉛直姿勢となるまで、シリンダ470により突出棒471が伸張される。また、第3整理板407が搬送幅境界領域TL1に近づくように、モータ480が回動し、第1保持板481が第2保持板482から矢印−R9の方向にスライド移動する。
【0087】
次に、図19(f)に示すように、モータ480が逆回転され、第1保持板481が第2保持板482に向けて矢印R9の方向にスライド移動する(第3動作)。
【0088】
最後に、図19(g)に示すように、第2保持板482が第1保持板481と共に矢印R9の方向にスライド移動する。その結果、第3姿勢制御板407が鉛直姿勢(起立姿勢)の状態を維持しつつ、矢印R9の方向にスライド移動する。
【0089】
以上のように、本発明に係る搬送装置100においては、制御部301は、包装物群110を形成する第1番目の包装物110aと、包装物群110を形成する第2番目以降の包装物110b,〜,110eとの第2搬送部400の傾斜角度α2を変化させるので、包装物群110を形成する場合に、第1番目の包装物110aの姿勢を安定させ、第2番目の包装物110bを第1番目の包装物110aに接触させることができ、安定した包装物群110を形成し、搬送することができる。すなわち、包装物110aを落下させた際に、第2搬送部400が傾斜していると、包装物110aの姿勢が安定しない。特に、包装物110aが円形状の部位を有した場合、落下時に転がり、姿勢が乱れることがある。一方、第2搬送部400が略水平な状態であると、包装物110aの姿勢を一定に維持し、包装物110aが転がる状態を防止することができる。
【0090】
また、制御部301は、包装物群110を形成する第1番目以外の包装物110b,〜,110eが第1搬送部200から第2搬送部400へ落下される場合に第2搬送部400が傾斜角度α2となるように制御するので、第2搬送部400に第2番目の包装物110bが第1番目の包装物110aに寄りかかり、第3番目の包装物110cが第2番目の包装物110bに寄りかかり、第4番目の包装物110dが第3番目の包装物110cに寄りかかり、第5番目の包装物110eが第4番目の包装物110dに寄りかからせることができる。その結果、包装物群110を安定して搬送することができる。
【0091】
さらに、第3搬送部410が、第2搬送部400の傾斜角度α2と同じ傾斜角度を有するので、包装物群110を安定した状態で搬送することができる。また、第2搬送部400および第3搬送部410のベルトコンベアのベルトは、伸縮性搬送部420のベルトコンベアのベルトよりも表面の摩擦力の高い部材で形成されるので、第2搬送部400および第3搬送部410における包装物群110の個々の滑りを防止することができ、包装物群110の姿勢を安定させ搬送することができる。
【0092】
また、第3姿勢制御板407は、制御部301により伸縮性搬送部420の幅方向に向かって移動しつつ略傾斜姿勢から直立姿勢になるよう回動(第2動作)するので、伸縮性搬送部420の幅を省スペース化することができる。
【0093】
すなわち、第3姿勢制御板407を回動させつつ幅方向に移動させることで、第3姿勢制御板407を幅方向に移動させた後に回動させる場合と比較して、第3姿勢制御板407の姿勢変更の領域を最小限にすることができる。その結果、搬送幅を最小限にすることができ、搬送装置100のフットスペースを低減することができる。さらに、直立姿勢となった第3姿勢制御板407が退動作することにより、第1姿勢制御板405および第2姿勢制御板406に挟持された包装物群110を確実に移動させることができる。
【0094】
また、本発明に係る搬送装置100においては、包装物群110の第2番目の包装物110b以降の搬送方向軸を第2搬送部400の搬送面HMに対して垂直な方向から±45度以内の立姿勢となるように第1搬送部200および第2搬送部400のすくなくとも一方が制御部301により制御される。その結果、包装物群110からなる第2番目の包装物110b以降が立姿勢で搬送されるので、包装物群110を安定して搬送することができる。特に、包装物110a,〜,110eの厚みが大きい包装物であっても、包装物群110の個々の包装物の姿勢を整えて搬送することができる。
【0095】
本発明においては、第1搬送部200が第1搬送部に相当し、第2搬送部400、第3搬送部410および伸縮性搬送部420が第2搬送部に相当し、制御部301が制御部に相当し、包装物110a,〜,110eが包装物に相当し、包装物群110が包装物群に相当し、搬送装置100が搬送装置に相当し、第2搬送部400が可動傾斜部に相当し、第3搬送部410が固定傾斜部に相当し、伸縮性搬送部420が水平部に相当し、包装物110aが第1番目の包装物に相当し、傾斜角度α2または略水平面に沿った状態が可動傾斜部の傾斜角度に相当し、第1姿勢制御板405が第1姿勢制御板に相当し、第2姿勢制御板406が第2姿勢制御板に相当し、第3姿勢制御板407が第3姿勢制御板に相当し、第2フォトセンサ317が検出装置に相当する。
【0096】
(他の例)
続いて、図20は、第3姿勢制御板407の動作の他の例を示す模式的斜視図である。
【0097】
図20に示すように、第3姿勢制御板407は、第1姿勢制御板405および第2姿勢制御板407の動作(図7から図9参照)が行われる場合に、包装物群110を第3姿勢制御板407の端部で鉛直上方から鉛直下方に押し付けるよう、矢印R8の方向に回動させてもよい。
【0098】
この場合、包装物群110の一の包装物が鉛直上方向に突出するのを防止することができ、包装物群110の姿勢を安定させることができる。また、新たな装置を必要としないので、コスト低減を図ることができる。
【0099】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0100】
100 搬送装置
110a,〜,110e 包装物
200 第1搬送部
301 制御部
371 第2フォトセンサ
400 第2搬送部
410 第3搬送部
420 伸縮性搬送部
405 第1姿勢制御板
406 第2姿勢制御板
407 第3姿勢制御板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1搬送部と、
前記第1搬送部の下方に設けられ、前記第1搬送部の搬送方向と逆方向に包装物を搬送する第2搬送部と、
前記第1搬送部および前記第2搬送部を制御する制御部とを含み、
前記第1搬送部から前記第2搬送部へ前記包装物を落下させ、前記包装物を複数重ね合わせて包装物群を形成する搬送装置であって、
前記第2搬送部は、可動傾斜部、固定傾斜部および水平部からなり、
前記制御部は、前記包装物群を形成する第1番目の包装物を前記第1搬送部から前記第2搬送部へ落下する場合の前記可動傾斜部の傾斜角度と、前記包装物群を形成する第1番目以外の包装物を前記第1搬送部から前記第2搬送部へ落下する場合の前記可動傾斜部の傾斜角度とを変化させる、搬送装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記包装物群を形成する第1番目の包装物が前記第1搬送部から前記第2搬送部へ落下される場合に前記可動傾斜部の傾斜角度を略水平な状態に制御する、請求項1記載の箱詰め装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記包装物群を形成する第1番目以外の包装物が前記第1搬送部から前記第2搬送部へ落下される場合に前記可動傾斜部の上流側から下流側にかけて斜め下方向となる状態に制御する、請求項1または2記載の搬送装置。
【請求項4】
前記固定傾斜部は、前記斜め下方向となる状態と同一傾斜を有し、前記可動傾斜部の下流側に設けられる、請求項3記載の搬送装置。
【請求項5】
前記可動傾斜部、前記固定傾斜部および前記水平部は、ベルトコンベアからなり、
前記可動傾斜部および前記固定傾斜部のベルトコンベアのベルトは、前記水平部のベルトコンベアのベルトよりも表面の摩擦力の高い部材で形成される、請求項1から4のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記第2搬送部は、前記包装物群の姿勢を整える姿勢制御板を含み、
前記姿勢制御板は、第1姿勢制御板、第2姿勢制御板および第3姿勢制御板からなり、
前記制御部は、前記第2搬送部上を搬送される包装物を遮蔽または通過させるように前記第1姿勢制御板を進退制御し、
前記制御部は、前記第2搬送部の下流側に設けられた前記第2姿勢制御板を、軸支回転または前記第1姿勢制御板側との間を直立姿勢で前記第2搬送部の搬送方向に向かってスライド移動するよう制御し、
前記制御部は、前記第1搬送部および前記第2搬送部により姿勢が整理された包装物群に対して前記第3姿勢制御板を直立姿勢で第2搬送部の幅方向に向かってスライド移動するよう制御する、請求項1から5のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記水平部の上流側端部には、前記包装物群を検出する検出装置および前記第1姿勢制御板が設けられ、
前記制御部は、前記検出装置からの信号に基づいて前記第1姿勢制御板の進退制御および前記水平部の駆動を制御する、請求項6記載の搬送装置。
【請求項8】
前記第3制御板は、
略水平姿勢から回動して直立姿勢になる回動機構と、
前記第3制御板を前記水平部の搬送方向と交差する方向に進退する進退機構とを有し、
前記制御部は、
前記第3制御板を略水平姿勢から略傾斜姿勢まで回動する第1動作と、
前記第3制御板を前記略傾斜姿勢から前記直立姿勢になるように回動しつつ、前記進退機構により前記第3制御板を進動作する第2動作と、
前記第3制御板を前記直立姿勢の状態で前記進退機構により退動作する第3動作と、を連続して動作させる、請求項7記載の搬送装置。
【請求項1】
第1搬送部と、
前記第1搬送部の下方に設けられ、前記第1搬送部の搬送方向と逆方向に包装物を搬送する第2搬送部と、
前記第1搬送部および前記第2搬送部を制御する制御部とを含み、
前記第1搬送部から前記第2搬送部へ前記包装物を落下させ、前記包装物を複数重ね合わせて包装物群を形成する搬送装置であって、
前記第2搬送部は、可動傾斜部、固定傾斜部および水平部からなり、
前記制御部は、前記包装物群を形成する第1番目の包装物を前記第1搬送部から前記第2搬送部へ落下する場合の前記可動傾斜部の傾斜角度と、前記包装物群を形成する第1番目以外の包装物を前記第1搬送部から前記第2搬送部へ落下する場合の前記可動傾斜部の傾斜角度とを変化させる、搬送装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記包装物群を形成する第1番目の包装物が前記第1搬送部から前記第2搬送部へ落下される場合に前記可動傾斜部の傾斜角度を略水平な状態に制御する、請求項1記載の箱詰め装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記包装物群を形成する第1番目以外の包装物が前記第1搬送部から前記第2搬送部へ落下される場合に前記可動傾斜部の上流側から下流側にかけて斜め下方向となる状態に制御する、請求項1または2記載の搬送装置。
【請求項4】
前記固定傾斜部は、前記斜め下方向となる状態と同一傾斜を有し、前記可動傾斜部の下流側に設けられる、請求項3記載の搬送装置。
【請求項5】
前記可動傾斜部、前記固定傾斜部および前記水平部は、ベルトコンベアからなり、
前記可動傾斜部および前記固定傾斜部のベルトコンベアのベルトは、前記水平部のベルトコンベアのベルトよりも表面の摩擦力の高い部材で形成される、請求項1から4のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記第2搬送部は、前記包装物群の姿勢を整える姿勢制御板を含み、
前記姿勢制御板は、第1姿勢制御板、第2姿勢制御板および第3姿勢制御板からなり、
前記制御部は、前記第2搬送部上を搬送される包装物を遮蔽または通過させるように前記第1姿勢制御板を進退制御し、
前記制御部は、前記第2搬送部の下流側に設けられた前記第2姿勢制御板を、軸支回転または前記第1姿勢制御板側との間を直立姿勢で前記第2搬送部の搬送方向に向かってスライド移動するよう制御し、
前記制御部は、前記第1搬送部および前記第2搬送部により姿勢が整理された包装物群に対して前記第3姿勢制御板を直立姿勢で第2搬送部の幅方向に向かってスライド移動するよう制御する、請求項1から5のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記水平部の上流側端部には、前記包装物群を検出する検出装置および前記第1姿勢制御板が設けられ、
前記制御部は、前記検出装置からの信号に基づいて前記第1姿勢制御板の進退制御および前記水平部の駆動を制御する、請求項6記載の搬送装置。
【請求項8】
前記第3制御板は、
略水平姿勢から回動して直立姿勢になる回動機構と、
前記第3制御板を前記水平部の搬送方向と交差する方向に進退する進退機構とを有し、
前記制御部は、
前記第3制御板を略水平姿勢から略傾斜姿勢まで回動する第1動作と、
前記第3制御板を前記略傾斜姿勢から前記直立姿勢になるように回動しつつ、前記進退機構により前記第3制御板を進動作する第2動作と、
前記第3制御板を前記直立姿勢の状態で前記進退機構により退動作する第3動作と、を連続して動作させる、請求項7記載の搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2011−111313(P2011−111313A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−271405(P2009−271405)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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