説明

医用画像表示装置、医用画像表示方法、並びに医用画像表示プログラム

【課題】医用画像の視認性を阻害することなく、付帯情報を効果的に表示する。
【解決手段】レポート作成端末13のストレージデバイス32には、属性テーブル70が記憶されている。属性テーブル70には、医用画像17の付帯情報の各項目の関連性を示す属性情報が格納される。画像表示画面46の表示に先立ち、領域設定部42は、医用画像17の主要被写体表示領域60を抽出し、それ以外のいずれかを付帯情報表示領域61の候補領域として設定する。表示形態決定部43は、付帯情報の各項目の表示に必要な必要領域を算出し、付帯情報が候補領域に収まるか否かを判定する。表示形態決定部43は、付帯情報が候補領域に収まらないと判定した場合、属性毎に項目をグループ化して再度判定を行い、各項目の表示形態を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像とその付帯情報をディスプレイの画面上に重ねて表示する医用画像表示装置、医用画像表示方法、並びに医用画像表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近の医療現場には、カルテや医用レポート(以下、単にレポートという)等の医用文書を電子データとして扱い、医用文書の作成や管理を容易ならしめるための様々なコンピュータシステムが導入されつつある。その中で、レポート作成支援システムは、レポートの作成に際して大いに活用されている。
【0003】
レポート作成支援システムは、レポートを作成するレポート作成端末と、作成されたレポートのデータを格納するデータベース(以下、DBと略す)サーバとを備える。DBサーバには、レポートのデータに加えて、医用画像のデータが格納される。医用画像は、CR(Computed Radiography)装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置といったモダリティ(医療検査機器)で撮影される。
【0004】
レポート作成端末は、例えば、画像診断を専門とする医師(以下、読影医という)によって操作され、読影医が医用画像を観察して認識した、病変の状態等の観察記録、すなわち所見の入力を受け付ける。レポート作成端末は、入力された所見のデータをレポートにまとめる編集機能を備えている。レポートを作成する際に参照される医用画像は、レポート作成端末のディスプレイ、または専用のディスプレイに表示され、これを読影医が観察する。
【0005】
DBサーバは、ネットワークを通じて読み出し可能な状態でレポートや医用画像のデータを保存する。読影を依頼した診療科の医師(以下、依頼医という)は、診療科に配置された診療科端末を通じてDBサーバへアクセスし、レポートや医用画像のデータを診療科端末に読み出して、これらを閲覧する。
【0006】
医用画像には、患者ID、患者名、性別、生年月日、検査ID、検査日(撮影日)、撮影条件、検査種等の様々な付帯情報が付加される。付帯情報は、レポートを作成する際の指標となる情報であるため、医用画像とともに同一画面上に重ねて表示される。
【0007】
特許文献1には、医用画像と付帯情報の表示形態を規定した医用画像表示装置が開示されている。例えば、複数の断層画像の被検体の部位のうち最大のものを認識し、その画像領域を求めて、画像領域に付帯情報が重複しないように表示している。実施例1の「文字優先、画像移動方式」、または実施例2の「画像優先文字表示方式」では、画像領域、または付帯情報の表示領域のどちらか一方を移動させて、これらの重複を回避している。
【0008】
また、実施例3として、画面上で読影医に関心領域(Region of interest;以下、ROIと略す)を指定させて、ROIと付帯情報の表示領域が重ならないようにする「関心領域設定方式」や、実施例4として、表示する付帯情報の量に応じて医用画像を縮小表示し、付帯情報との重複を回避する「画像縮小方式」も記載されている。
【特許文献1】特開2007−185215号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
医用画像は、診断の根幹をなすデータであるため、できる限り高精細で鮮明に表示することが好ましい。一方、付帯情報には、読影やレポートを作成するにあたって、まとめて見たい相互に関連性がある項目と、そうでない項目とがある。このため、関連性が高い項目はなるべくまとめて表示することが好ましい。また、付帯情報の各項目の関連性は、依頼医や読影医、検査対象の患者等によっても異なる。
【0010】
特許文献1の実施例1、2では、医用画像または付帯情報の表示領域のうちの一方を固定し、他方を移動させている。医用画像または付帯情報の表示領域がディスプレイの画面からはみ出ないようにすることが記載されているが、ディスプレイの画面は有限であるため、表示領域の移動量にも限界がある。従って、各表示領域が重複する場合も有り得る。各表示領域が重複すると、医用画像または付帯情報が見え難くなるため、誤診や病変の見落とし等の医療ミスに繋がるおそれがある。
【0011】
また、医用画像または付帯情報の表示領域を移動させると、正規の表示位置からずれるため、過去の医用画像との比較がままならないという問題もある。特に医用画像の表示領域を移動させ、且つ動画表示した場合は、フレーム毎に医用画像の表示位置が変ってしまい、非常に観察し難くなる。
【0012】
実施例3では、ROIを読影医に指定させているため、操作が面倒である。実施例4では、詳しい読影を必要としないレポートに貼り付けられる医用画像への適用を想定しているので、縮小による画質劣化は問題ないとしている。しかしながら、読影に供する医用画像に適用した場合は、画質劣化により正確な診断が下せないという問題が惹起する。
【0013】
上記の問題点の解決策として、医用画像を加工することなく、付帯情報の並びを変えたり、付帯情報の表示領域を適宜に割り当てる等して、付帯情報の表示を工夫することが考えられる。しかしながら、闇雲に付帯情報の並びを変えたり、付帯情報の表示領域を割り当てたりすると、関連性がある項目が離れた位置に表示されてしまう場合があり、情報としてのまとまりがなくなる、視線移動が面倒といった新たな問題が生じる。
【0014】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、その目的は、医用画像の視認性を阻害することなく、付帯情報を効果的に表示することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の医用画像表示装置は、医用画像、およびm個(mは2以上の自然数)の項目からなる医用画像の付帯情報を、ディスプレイの画面上に重ねて表示させる表示制御手段と、付帯情報の各項目の属性を定義した属性情報に基づいて、医用画像内の主要被写体表示領域外に設けられた付帯情報表示領域に、同一の属性をもつ項目がまとめて表示されるように、付帯情報の表示形態を決定する表示形態決定手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
医用画像を解析して主要被写体表示領域を抽出し、抽出した主要被写体表示領域外に付帯情報表示領域の候補領域を設定する領域設定手段を備えることが好ましい。
【0017】
前記表示形態決定手段は、付帯情報を表示するために必要な必要領域の大きさと付帯情報表示領域の候補領域の大きさを比較して、付帯情報が候補領域に収まるか否かを判定する。
【0018】
属性は階層構造をとる。前記表示形態決定手段は、第n−1階層(nは1以上の自然数)の同一の属性をもつmn−1個(≦m個)の項目(n=1の場合は全項目)が候補領域に収まるか否かを判定する。該項目が候補領域に収まらないと判定した場合、前記表示形態決定手段は、第n−1階層の下の階層である第n階層の同一の属性をもつm個(<mn−1個、且つmn−1個の項目のうちの少なくとも二個)の項目が候補領域に収まるか否かを判定する。
【0019】
前記表示形態決定手段は、nが予め設定された上限値で、且つ第n階層の同一の属性をもつ項目が候補領域に収まらないと判定した場合、一つ一つの項目が候補領域に収まるか否かを判定する。
【0020】
前記表示形態決定手段は、ある項目が候補領域に収まると判定した場合、候補領域のうちの少なくとも該項目の必要領域を該項目の付帯情報表示領域に割り当てる。そして、表示形態が決定していない他の項目がある場合、他の項目が、付帯情報表示領域に割り当てた分を候補領域から除いた領域に収まるか否かを判定する。
【0021】
前記表示形態決定手段は、属性毎に規定された優先表示領域に付帯情報表示領域を割り当てる。
【0022】
前記表示形態決定手段で決定した表示形態の情報を医用画像に関連付けて記憶させる記憶制御手段を備えることが好ましい。
【0023】
付帯情報は、医療検査を受ける患者に関する患者関連項目、医用画像の撮影に関する撮影関連項目、または医用画像に関する画像関連項目のうちの少なくともいずれか二種の項目を有し、同一種の関連項目に同一の属性が定義されている。
【0024】
本発明の医用画像表示方法は、医用画像、および複数個の項目からなる医用画像の付帯情報を、ディスプレイの画面上に重ねて表示させるための医用画像表示方法であって、付帯情報の各項目の属性を定義した属性情報に基づいて、医用画像内の主要被写体表示領域外に設けられた付帯情報表示領域に、同一の属性をもつ項目がまとめて表示されるように、付帯情報の表示形態を決定する表示形態決定ステップと、前記表示形態決定ステップで決定された表示形態に従って、医用画像、および付帯情報の表示制御を行う表示制御ステップとを備える。
【0025】
本発明の医用画像表示プログラムは、医用画像、および複数個の項目からなる医用画像の付帯情報を、ディスプレイの画面上に重ねて表示させるための医用画像表示プログラムであって、付帯情報の各項目の属性を定義した属性情報に基づいて、医用画像内の主要被写体表示領域外に設けられた付帯情報表示領域に、同一の属性をもつ項目がまとめて表示されるように、付帯情報の表示形態を決定する表示形態決定機能と、前記表示形態決定機能で決定された表示形態に従って、医用画像、および付帯情報の表示制御を行う表示制御機能とを、コンピュータに実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、医用画像には手を加えることなく、同一の属性をもつ項目をまとめて表示するので、医用画像の視認性を阻害することなく、付帯情報を効果的に表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1において、病院等の医療施設に構築される医療情報システム2は、診療科10に設置される診療科端末11、放射線検査科(以下、単に検査科という)12に設置されるレポート作成端末13、データベース(以下、DBと略す)サーバ14、およびこれらを通信可能に接続するネットワーク15を備える。ネットワーク15は、例えば、院内に敷設されたLAN(Local Area Network)である。
【0028】
診療科端末11は、検査(読影も含む)を依頼する診療科10の医師(以下、依頼医という)によって操作される。診療科端末11は、カルテ16の閲覧や入力の他、検査科12に対して検査を依頼するためのオーダを発行する際に利用される。診療科端末11は、検査科12から提供される医用画像17やレポート18を表示して、依頼医の閲覧に供する。
【0029】
レポート作成端末13は、読影を専門とする検査科12の医師(以下、読影医という)によって操作される。レポート作成端末13は、読影医がオーダを確認したり、レポート18を作成したりするときに利用される。レポート作成端末13は、画像表示画面46やレポート編集画面47(図3参照)を表示して、レポート18の作成を支援する。
【0030】
DBサーバ14には、カルテDB19、画像DB20、レポートDB21等の複数のDBが構築されている。カルテDB19は、患者毎のカルテ16のデータ等を格納する。画像DB20は、CR装置、CT装置、MRI装置といったモダリティ(医療検査機器)22によって撮影される医用画像17のデータを格納する。レポートDB21は、レポート作成端末13によって作成されたレポート18のデータを格納する。
【0031】
DBサーバ14は、ネットワーク15を通じて、モダリティ22から医用画像17のデータを受信して、受信した医用画像17のデータを画像DB20に格納する。つまり、DBサーバ14は、いわゆるPACS(Picture Archiving and Communication Systems)サーバとして機能し、モダリティ22とともにPACSを構成する。
【0032】
医用画像17のデータは、個々の医用画像17を識別するための画像IDを有する。医用画像17のデータは、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)に準拠したファイル形式で、画像DB20に格納される。医用画像17のファイルには、患者ID、患者名、性別、生年月日、検査ID、検査日(撮影日)、撮影条件、検査種等の各種項目からなる付帯情報を記録したDICOMタグが付与される。画像DB20に格納された医用画像17のデータは、DICOMタグの各種項目を検索キーとして、検索が可能である。
【0033】
DBサーバ14は、診療科端末11およびカルテDB19とともにカルテシステムを構成する。また、DBサーバ14は、レポート作成端末13、画像DB20、並びにレポートDB21とともにレポート作成支援システムを構成する。レポート18のデータは、医用画像17のデータと同様、検査ID、患者ID、患者名等の検索キーによって検索が可能である。なお、本例では、各DB19〜21を一つのDBサーバ14に構築した例で説明しているが、各DB19〜21を別々のDBサーバに構築してもよい。
【0034】
診療科端末11が発行するオーダは、患者ID、患者名、依頼日、依頼元、検査種(CTやMRI等)、検査目的、読影の要否、依頼医からのコメント(申し渡し事項)等の情報を記録する各種項目を有する。これら各項目の一部(依頼元、コメントの情報等)は、医用画像の付帯情報としても扱われる。依頼元の項目には、内科、脳外科等の依頼医の所属、氏名、医師IDといった情報が記録される。検査目的の項目には、治療中の病巣に対する治療効果を判定する治療効果判定、転移巣の有無を調べる転移検索等の情報が記録される。
【0035】
診療科端末11が発行したオーダは、検査科12に設置されたオーダ受付端末(図示せず)に送信されて、検査科12に受け付けられる。オーダ受付端末は、受信したオーダに検査IDを付与して、オーダのデータを管理する。検査IDは、受付完了通知とともにオーダ受付端末から診療科端末11に送信される。検査科12のスタッフ(検査技師)は、オーダ受付端末で受信したオーダに基づいて、モダリティ22による撮影を行う。
【0036】
読影が必要な場合(オーダの読影の要否の項目が要の場合)には、検査IDが付与されたオーダが、オーダ受付端末からレポート作成端末13に送信される。読影医は、レポート作成端末13を介してオーダを確認し、画像DB20から読影の対象となる医用画像17のデータを読み出す。そして、読み出した医用画像17の読影結果をレポート18にまとめる。
【0037】
レポート18の作成が完了すると、読影医は、オーダ発行元の診療科端末11に対して、レポート作成端末13を通じて作成完了通知を送信する。作成完了通知には、医用画像17やレポート18が格納される各DB20、21内のアドレスが含まれている。依頼医は、診療科端末11を通じて作成完了通知に含まれるアドレスにアクセスして、医用画像17やレポート18を閲覧する。
【0038】
各端末11、13およびDBサーバ14は、それぞれ、パーソナルコンピュータ、サーバ用コンピュータ、ワークステーションといったコンピュータをベースに、オペレーティングシステム等の制御プログラムや、クライアントプログラム又はサーバプログラムといったアプリケーションプログラムをインストールして構成される。
【0039】
図2において、各端末11、13およびDBサーバ14を構成するコンピュータは、基本的な構成は略同じであり、それぞれ、CPU30、メモリ31、ストレージデバイス32、LANポート33、およびコンソール34を備えている。これらはデータバス35を介して相互接続されている。
【0040】
ストレージデバイス32は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)である。ストレージデバイス32には、制御プログラムやアプリケーションプログラム(以下、APという)36が格納される。また、レポート作成端末13のストレージデバイス32には、医用画像17の付帯情報の各項目の属性を定義した属性テーブル70(図6参照)が格納される。
【0041】
さらに、DBサーバ14には、プログラムを格納するHDDとは別に、DB用のストレージデバイス32として、例えば、HDDを複数台連装したディスクアレイが設けられる。ディスクアレイは、DBサーバ14の本体に内蔵されるものでもよいし、本体とは別に設けられ、本体にケーブルやネットワークを通じて接続されるものでもよい。
【0042】
メモリ31は、CPU30が処理を実行するためのワークメモリである。CPU30は、ストレージデバイス32に格納された制御プログラムをメモリ31へロードして、プログラムに従った処理を実行することにより、コンピュータの各部を統括的に制御する。
【0043】
LANポート33は、ネットワーク15との間の伝送制御を行うネットワークインタフェースである。コンソール34は、ディスプレイ37と、キーボードやマウス、マイクロホン等の入力デバイス38とからなる。
【0044】
診療科端末11には、AP36として、カルテ16の閲覧や編集を行うカルテ用ソフトウエア、医用画像17やレポート18の閲覧を行うビューアソフトウエアといったクライアントプログラムがインストールされている。クライアントプログラムが起動されると、診療科端末11のディスプレイ37には、GUI(Graphical User Interface)による操作画面が表示される。操作画面には、カルテDB19、画像DB20、レポートDB21からそれぞれ読み出されたカルテ16、医用画像17、レポート18を表示する表示画面が含まれる。
【0045】
診療科端末11には、入力デバイス38を通じて、カルテ16の入力・編集の指示や、オーダの入力・発行の指示といった操作指示が入力される。入力されたカルテ16やオーダのデータは、カルテDB19に格納される。
【0046】
レポート作成端末13には、AP36として、レポート作成支援を行うレポート編集用のクライアントプログラムがインストールされている。レポート作成端末13は、レポート編集用のクライアントプログラムによって、医用画像17の表示処理と、レポート18の編集処理とを行う。
【0047】
DBサーバ14には、AP36として、クライアントである各端末11、13からの要求に応じて処理を実行し、処理結果を応答するサーバプログラムがインストールされている。
【0048】
図3において、レポート作成端末13のCPU30は、レポート編集用のクライアントプログラムを起動すると、コンソール制御部(表示制御手段に相当)40、DBアクセス部(記憶制御手段に相当)41、領域設定部42、表示形態決定部43、編集処理部44、およびオーダ取得部45として機能する。
【0049】
レポート作成端末13は、CPU30が設けられた端末本体に、二台のディスプレイ37a、37bを接続した構成である。一台のディスプレイ37aには、医用画像17の観察用に使用される画像表示画面46が出力される。もう一台のディスプレイ37bには、レポート18の作成に使用されるレポート編集画面47が出力される。
【0050】
画像表示画面46およびレポート編集画面47は、GUIによる操作画面を構成する。コンソール制御部40は、これらの操作画面を各ディスプレイ37a、37bに出力し、操作画面を通じて、入力デバイス38からの操作指示の入力を受け付ける。
【0051】
画像表示画面46およびレポート編集画面47は、連動して起動する。レポート編集画面47から、読影対象の医用画像17が含まれる検査IDが入力されると、コンソール制御部40は、DBアクセス部41を通じて、検査IDに対応する医用画像17のデータを画像DB20から取得する。コンソール制御部40は、取得した医用画像17をディスプレイ37aに出力する際に、画像表示画面46を起動する。
【0052】
画像表示画面46には、CR装置で撮影された放射線による透視画像や、CT装置、MRI装置で撮影された断層画像、断層画像に基づいて生成される三次元画像といった各種の医用画像17が表示される。画像表示画面46は、一画面に六コマの断層画像を配列して表示するというように、複数の医用画像17を同時に一覧表示することが可能である。また、六コマの断層画像のうちの一コマを選択すると、その断層画像のみを一画面に表示することもできる(図4参照)。画像表示画面46には、操作ボタン、リストボックス、アイコンといった、GUIを構成する各種の操作ツールが設けられている。こうした操作ツールを通じて、入力デバイス38からの各種の操作指示が入力される。
【0053】
CT装置やMRI装置で撮影された断層画像を、医用画像17として画像表示画面46に表示した例を示す図4において、画像表示画面46は、主要被写体表示領域60と付帯情報表示領域61とに分けられる。各表示領域60、61のサイズ、配置等は、領域設定部42により設定される。また、付帯情報表示領域61への付帯情報の表示形態は、表示形態決定部43で決定される。
【0054】
主要被写体表示領域60は、医用画像17に映し出された被写体の主要部分(この場合は腹部CT断層像)をなし、略中央に配置される。付帯情報表示領域61は、医用画像17の付帯情報を一覧表示し、主要被写体表示領域60の上部に配置される。
【0055】
付帯情報表示領域61には、各項目が三列に並べて計十四個表示されている。左側の一列目の第一区画62には、「患者名」、「患者ID」、「性別、生年月日」、「身長、体重」、および「検査種」の項目が表示されている。中央の二列目の第二区画63には、「撮影日」、「撮影条件」、「撮影部位」、「撮影時刻」、および「造影剤」の項目が表示されている。右側の三列目の第三区画64には、「シリーズ番号」、「画素数」、「ウィンドウ幅(断層画像の表示濃度幅)」、および「ウィンドウレベル(断層画像の表示中心濃度)」の項目が表示されている。
【0056】
第一区画62と第二区画63の境界線65、および第二区画63と第三区画64の境界線66は、付帯情報表示領域61の全幅Wと、文字列の幅w(図5参照)が比較的大きい項目(第一区画62の「性別、生年月日」、第二区画63の「撮影条件」、第三区画64の「ウィンドウレベル」)とを加味して、各区画62〜64の項目が他の区画(第三区画64の場合は画像表示画面46外)に極力はみ出さないように、予め適正な値に設定されている。
【0057】
図3に戻って、レポート編集画面47には、画像表示画面46と同様の各種操作ツールや付帯情報表示領域の他、複数の所見文入力領域48が設けられている。こうした操作ツールを通じて、入力デバイス38からの各種の操作指示が入力される。操作指示は、例えば、所望の操作ツールにポインタ49を合わせてマウスをクリックすることで行われる。操作指示には、レポートDB21からレポート18のデータを読み出す指示、レポートDB21へレポート18のデータを保存する指示、所見文入力領域48を選択してアクティブ(入力が可能な状態)にする指示等が含まれる。
【0058】
所見文入力領域48には、読影医が画像表示画面46を通して医用画像17を観察して認識した、病変の状態等の観察記録、すなわち所見を表す文(所見文)が入力される。所見文入力領域48は、病変が複数有る場合に、病変毎に所見を分けて入力したり、検査目的が複数ある場合(例えば、治療効果判定と転移検索等)に、検査目的毎に所見を分けて入力したりといった使い方がされる。また、研修医と指導医、一次読影を行う読影医と二次読影を行う読影医等、複数の読影医が所見をそれぞれ入力するという使い方も可能である。
【0059】
所見文入力領域48に入力された所見文のデータ(以下、所見データという)は、個々を識別する所見IDを有する。所見IDは、医用画像17やレポート18と所見文との対応をとるためのものであり、所見文入力領域48の追加された順に付された番号を含む。N個目(Nは1以上の自然数)の所見文入力領域48に入力される所見文には、「F−N」の所見IDが割り当てられる。
【0060】
レポート編集画面47にてレポート18を作成した後、レポート18のデータを保存する指示がなされると、レポート18のデータがレポートDB21に確定保存される。確定保存されたレポート18は、不正な改ざんを防止するために、編集が禁止される。勿論、作成途中のレポート18のデータを、レポートDB21に一時保存することも可能である。
【0061】
DBアクセス部41は、コンソール制御部40や編集処理部44からの指令に基づいて、DBサーバ14に対する処理要求の送信と処理結果の受信とを行う。画像DB20に対する処理要求には、検査IDや画像IDといった情報を検索キーとして、医用画像17を検索するための検索要求がある。レポートDB21に対する処理要求には、作成したレポート18のデータを格納するための格納要求と、作成したレポート18のデータや、作成途中のレポート18のデータの検索要求とがある。
【0062】
DBアクセス部41は、格納要求の対象となるデータを編集処理部44から受け取り、DBサーバ14へ送信する。また、検索要求の対象となるデータを、DBサーバ14から受信して、コンソール制御部40、領域設定部42、および表示形態決定部43に引き渡す。
【0063】
領域設定部42は、まず、DBアクセス部41から受け取った医用画像17のデータに二値化処理を施して、医用画像17を白黒画像とする。次に、その白黒画像に対してラベリング処理を施す。そして、医用画像17に映し出された被写体の主要部分を他の部分と識別して抽出する。二値化+ラベリング処理で被写体の主要部分を抽出する方法は周知であるため、詳しい説明を省略する。必要であれば、「視覚センサを用いた自律移動ロボットの行動決定」 山口智充他 計測自動制御学会東北支部第231回研究集会(2006.10.31) 資料番号231−4、特開2007−299210号公報等を参照されたい。
【0064】
図4で例示したCT装置やMRI装置による断層画像は、一回の検査で、患者の体軸方向に連続して複数得られる。このため、領域設定部42は、一回の検査に関わる複数の断層画像に対して二値化+ラベリング処理を施して、それぞれの被写体の主要部分を抽出する。そして、その中で大きさが最大となる主要部分を主要被写体表示領域60とする。
【0065】
主要被写体表示領域60を抽出した後、領域設定部42は、付帯情報表示領域61の候補となる領域(以下、候補領域という)を設定する。具体的には、図4に示す画像表示画面46の各ピクセルの位置を、XY座標(画像表示画面46の左上を原点(0、0)、右下を最大値(XMAX、YMAX)(例えば、(XMAX、YMAX)=(1023、767))で表した場合、主要被写体表示領域60のY座標の下限をYLL(>0)として、(0+α、0+β)と(XMAX−α、YLL−β)を対角線とする矩形(幅W=XMAX−2α、高さH=YLL−2β)を、候補領域と設定する。各境界線65、66のX座標をXD1、XD2とすれば、各区画62〜64の幅W〜Wはそれぞれ、W=XD1−α、W=XD2−XD1、W=XMAX−XD2−αとなる。なお、α、βは、各表示領域60、61の境界が見難くならないようにするための余白であり、例えば1ピクセルとされている。
【0066】
主要被写体表示領域60は、一回の検査に関わる複数の断層画像に対して一個抽出されるため、検査毎に大きさは一定ではなく、そのY座標の下限であるYLLは変化する。従って、候補領域の大きさ(高さH)も検査毎に変化する。領域設定部42は、主要被写体表示領域60、候補領域の大きさを表す情報(XY座標や幅、高さの情報)を、コンソール制御部40、および表示形態決定部43に出力する。
【0067】
表示形態決定部43は、まず、予め設定されたフォントメトリクス(フォントを表示するときのレイアウト情報)を用いて、DBアクセス部41ないしオーダ取得部45から受け取った医用画像17の付帯情報(オーダの付帯情報の一部も含む)の各項目を文字列化したときに、その表示に必要な領域(以下、単に必要領域という。候補領域とは異なる)の大きさを算出する。
【0068】
ここで、必要領域は、付帯情報のある項目の文字列を折り返しなく一行で表示した場合に必要な領域である。付帯情報の内容は検査毎に異なるため、必要領域の幅も変化する。但し、上記の定義からすると、一行分の必要領域の高さは不変である。図5に例示するように、表示形態決定部43は、算出した必要領域の大きさの情報(幅w、高さh(i=1、2、3、・・・、m;mは付帯情報表示領域61に表示する項目の総数、本例では十四個))を、付帯情報の項目毎にデータテーブル形式でメモリ32に一旦格納させる。なお、以下では、各項目のフォントサイズは同じ(高さhは同じ)であるとして説明する。
【0069】
表示形態決定部43は、メモリ32に格納された各項目の必要領域の幅wと、第一〜第三区画62〜64のうちの該当する区画の幅W〜Wの大小を比較する。wがW〜W以下(w≦W〜W)で、各項目が該当する区画の幅に収まる場合、表示形態決定部43は、高さの比較に移る。一方、wがW〜Wよりも大きく(w>W〜W)、該当する区画の幅に収まらない場合、表示形態決定部43は、該項目を各区画62〜64の終端で折り返して表示すると決定する。表示形態決定部43は、折り返して表示すると決定した項目の、メモリ32に格納された必要領域の高さhを、折り返した分だけ倍(一回折り返しの場合は二倍、二回折り返しの場合は三倍等)にする。
【0070】
上記のように幅の比較をした後、表示形態決定部43は、必要領域の高さhを各区画62〜64の最大行数(本例では5)で乗算した結果に、各項目の文字列の行間を加算したもの(以下、MAXΣhと表記する)と、領域設定部42で設定された候補領域の高さHとを比較する。なお、MAXΣhは、必要領域の高さhが幅wと異なり検査に依らず不変であるため既知であり、ストレージデバイス32に予め記憶されている。
【0071】
MAXΣhが高さH以下(MAXΣh≦H)で、各項目が候補領域の高さに収まる場合、表示形態決定部43は、図4に示すデフォルトの表示形態で付帯情報の各項目を表示すると決定する。この場合、領域設定部42で設定された候補領域がそのまま付帯情報表示領域61となる。
【0072】
一方、MAXΣhが高さHよりも大きく(MAXΣh>H)、各項目が候補領域の高さに収まらない場合、表示形態決定部43は、図6に示す属性テーブル70に基づいて、表示形態を決定する。
【0073】
図6において、属性テーブル70は、付帯情報の各項目の属性をデータテーブル形式で格納する。属性とは、各項目の情報としての関連性を示すものである。読影やレポート18を作成するにあたって、できるだけまとめて見たい項目に同じ属性が付けられる。属性は階層構造をとり、第一階層と第二階層がある。第二階層は第一階層をさらに分化したもので、第一階層の下の階層である。第一階層には「患者関連」、「撮影関連」、「画像関連」の三種が、第二階層には「基本」の一種がそれぞれ属性として定義されている。以下、属性「患者関連」をG11、「撮影関連」をG21、「画像関連」をG31、これらの下の階層の属性「基本」をそれぞれG12、G22、G32と表記する場合がある。
【0074】
「患者関連」は、項目「患者名」、「患者ID」、「性別、生年月日」、および「身長、体重」であり、そのうち「患者名」、「患者ID」は第二階層が「基本」、あとは定義なしである。「撮影関連」は、項目「検査種」、「撮影日」、「撮影条件」、「撮影部位」、「撮影時刻」、および「造影剤」であり、そのうち「検査種」、「撮影日」、「撮影条件」は第二階層が「基本」、あとは定義なしである。「画像関連」は、項目「シリーズ番号」、「画素数」、「ウィンドウ幅」、および「ウィンドウレベル」であり、そのうち「シリーズ番号」、「画素数」は第二階層が「基本」、あとは定義なしである。
【0075】
第一階層の各属性G11〜G31には、それに属する項目を優先して表示すべき画像表示画面46の領域(以下、優先表示領域という)が予め規定されている。各属性G11〜G31はそれぞれ、「第一区画」、「第二区画」、「第三区画」が優先表示領域となっている。第二階層の属性G12〜G32は、第一階層の属性G11〜G31の優先表示領域の規定に倣う。優先表示領域の情報は、実際には、各区画62〜64の大きさを表す情報(XY座標や幅、高さの情報)である。
【0076】
属性は、予め設定されていて変更不可であってもよいし、読影医等が設定変更可能に構成してもよい。属性を依頼医や読影医毎に設定してもよく、病変の種類や検査種によって自動的に変更してもよい。また、本例では属性を第一、第二階層に分け、それぞれ三種、一種と定義しているが、階層は一つでもよいし二つ以上でもよく、その種類も本例に左右されない。
【0077】
表示形態決定部43は、領域設定部42が最初に設定した候補領域に、付帯情報の全ての項目が収まるか否かを判定する。全ての項目が収まらないと判定した場合、第一階層の各項目が候補領域に収まるか否かを判定する。第一階層の各項目が収まらないと判定した場合、さらに第二階層の各項目が候補領域に収まるか否かを判定する。それでも第二階層の各項目が収まらないと判定した場合は、一つ一つの項目について新たな候補領域を求め、一項目が新たな候補領域に収まるか否かを判定する。
【0078】
すなわち、表示形態決定部43の処理は、記号を用いて以下のように表すことができる。表示形態決定部43は、第n−1階層(nは1以上の自然数)の同一の属性をもつmn−1個(≦m個)の項目(n=1の場合は全項目、全項目を第0階層と定義する)が候補領域に収まるか否かを判定する。該項目が候補領域に収まらないと判定した場合、第n−1階層の下の階層である第n階層の同一の属性をもつm個(<mn−1個、且つmn−1個の項目のうちの少なくとも二個)の項目が候補領域に収まるか否かを判定する。nが予め設定された上限値で、且つ第n階層の同一の属性をもつ項目が候補領域に収まらないと判定した場合、表示形態決定部43は、一つ一つの項目が候補領域に収まるか否かを判定する。
【0079】
また、ある項目が候補領域に収まると判定した場合、候補領域のうちの少なくとも該項目の必要領域を該項目の付帯情報表示領域61に割り当てる。そして、表示形態が決定していない他の項目がある場合、他の項目が、付帯情報表示領域61に割り当てた分を候補領域から除いた領域に収まるか否かを判定する。
【0080】
以下、表示形態決定部43の処理を、より具体的に説明する。MAXΣhが高さHよりも大きい場合、表示形態決定部43は、まず、第一階層のG11の項目の表示形態を決定する。表示形態決定部43は、メモリ32に格納された各項目の必要領域の高さhから、G11の項目の必要領域の高さhを抜き出し、抜き出した高さhをG11の項目数で乗算した結果に、各項目の文字列の行間を加算したもの(以下、MID1Σhと表記する)を算出する。そして、算出したMID1Σhと、領域設定部42で設定された候補領域の高さHとを比較する。
【0081】
G11の項目のMID1Σhが高さH以下(MID1Σh≦H)で、G11の項目が候補領域の高さに収まる場合、表示形態決定部43は、G11の優先表示領域が「第一区画62」に設定されているので、第一区画62にG11の項目を表示すると決定する。換言すれば、G11の項目のための付帯情報表示領域61に、第一区画62を割り当てる。この場合、表示形態決定部43は、G21の項目の表示形態の決定に移る。
【0082】
一方、G11の項目のMID1Σhが高さHよりも大きく(MID1Σh>H)、G11の項目が候補領域の高さに収まらない場合、表示形態決定部43は、G11の下の階層のG12の項目の表示形態の決定に移る。表示形態決定部43は、メモリ32に格納された各項目の必要領域の高さhから、G12の項目の必要領域の高さhを抜き出し、抜き出した高さhをG12の項目数で乗算した結果に、各項目の文字列の行間を加算したもの(以下、MID2Σhと表記する)を算出する。そして、算出したMID2Σhと、領域設定部42で設定された候補領域の高さHとを比較する。
【0083】
G12の項目のMID2Σhが高さH以下(MID2Σh≦H)で、G12の項目が候補領域の高さに収まる場合、表示形態決定部43は、第一区画62にG12の項目を表示すると決定する。この場合、表示形態決定部43は、G11の他の項目「性別、生年月日」、「身長、体重」の表示形態の決定に移る。
【0084】
一方、G12の項目のMID2Σhが高さHよりも大きく(MID2Σh>H)、G12の項目が候補領域の高さに収まらない場合、表示形態決定部43は、G11の項目の一つ一つの表示形態の決定に移る。表示形態決定部43は、メモリ32に格納された各項目の必要領域の高さhから、G11の各項目の必要領域の高さhを抜き出す。そして、抜き出したhと、領域設定部42で設定された候補領域の高さHとを比較する。
【0085】
G11のある一項目の必要領域の高さhが高さH以下(h≦H)で、G11のある一項目が候補領域の高さに収まる場合、表示形態決定部43は、第一区画62にG11のある一項目を表示すると決定する。
【0086】
一方、G11のある一項目の必要領域の高さhが高さHよりも大きく(h>H)、G11のある一項目が候補領域の高さに収まらない場合、表示形態決定部43は、その旨を領域設定部42に通知する。
【0087】
領域設定部42は、表示形態決定部43からの通知を受けて、最初に設定した候補領域以外でG11のある一項目が表示可能な領域を探索する。領域設定部42は、例えば、主要被写体表示領域60の両隣や下の領域のうち、優先表示領域にできるだけ近い領域を新たな候補領域として設定する。領域設定部42は、設定した新たな候補領域の大きさの情報を表示形態決定部43に出力する。
【0088】
表示形態決定部43は、上記同様にG11のある一項目の必要領域と新たに設定した候補領域の大きさを比較し、G11のある一項目が新たな候補領域に収まるか否かを判定する。G11のある一項目の必要領域の大きさが新たな候補領域の大きさ以下で、G11のある一項目が新たな候補領域に収まる場合、表示形態決定部43は、G11のある一項目を新たな候補領域に表示すると決定する。
【0089】
一方、G11のある一項目の必要領域の大きさが新たな候補領域の大きさよりも大きく、G11のある一項目が新たな候補領域に収まらない場合、表示形態決定部43は、G11のある一項目を表示しないと決定する。表示形態決定部43は、G11の他の項目も同様に処理する。
【0090】
G11の各項目の表示形態を決定した後、表示形態決定部43は、同様にG21の各項目の表示形態を決定する。このときG21の各項目の必要領域と大きさが比較される候補領域は、G11の項目を表示すると決定した領域(付帯情報表示領域61に割り当てた領域)を除いた領域となる。以下同様にして、表示形態決定部43は、G31の各項目の表示形態を決定する。なお、図4に示すデフォルトの表示形態の区画以外に表示する場合、段落[0069]の幅の比較を行って折り返して表示するか否かを再度判定したうえで、高さの比較に移る。
【0091】
表示形態決定部43は、以上のようにして決定した付帯情報の各項目の表示形態を、コンソール制御部40に出力する。コンソール制御部40は、領域設定部42、表示形態決定部43からの指令に基づいて、各表示領域60、61の表示制御を行う。
【0092】
図7は、付帯情報の全ての項目をまとめて表示する図4のデフォルトの表示形態とは別の画像表示画面46の表示形態を示している。第一区画62には、G11の各項目がまとめて表示されており、図4の例と異なり項目「検査種」は表示されていない。第二区画63には、G21の各項目のうちのG22の各項目がまとめて表示され、且つ項目「撮影部位」が表示されている。第三区画64には、項目「撮影時刻」、「造影剤」が表示され、G31の各項目のうちのG32の各項目がまとめて表示されている。そして、第三区画64の下方には、新たな領域として第四区画67が設けられ、第四区画67には、項目「ウィンドウ幅」、「ウィンドウレベル」が表示されている。
【0093】
図7では、例えば項目「撮影時刻」、「造影剤」等、優先表示領域に表示されない項目も存在する。本例ではある属性の項目を他の属性の優先表示領域に割り当てることも許しているため、優先表示領域は、必ずその領域に割り当てなければならないという絶対的な拘束力はなく、表示形態を決定するときに空いていれば割り当てるという程度のものである。優先表示領域と候補領域とは因果関係はなく、優先表示領域に規定された箇所に候補領域がとれない場合は、優先表示領域の規定は効力を失う。なお、ある属性の項目が他の属性の優先表示領域を侵す場合、新たな候補領域を設定して、新たな候補領域に項目を割り当ててもよい。
【0094】
図3において、コンソール制御部40は、レポート編集画面47の所見文入力領域48への所見文の入力を受け付けて、編集処理部44に対して、操作指示に応じた処理を実行するように指令する。
【0095】
編集処理部44は、所見文入力領域48に入力された所見データを、コンソール制御部40を通じて受け付ける。編集処理部44は、受け付けた所見データを、所見文入力領域48毎に区別してブロック化する。
【0096】
編集処理部44は、ブロック化した所見データのそれぞれに「F−1」、「F−2」等の所見IDを付加して、これらをレポート18のデータに記録する。編集処理部44は、所見データの他に、オーダから読み出された検査ID、患者ID、患者名といった情報を、レポート18のデータに付加する。
【0097】
編集処理部44は、所見IDに加えて、各所見データに対して、その所見文を入力した読影医を識別するための医師IDを付加する。医師IDは、レポート作成端末13の起動時のユーザ認証の際等に読影医によって入力される。所見データは、所見IDや医師IDによって、検索することが可能である。
【0098】
オーダ取得部45は、オーダ受付端末からネットワーク15を介してオーダを取得する。取得したオーダは、例えば、レポート作成端末13のストレージデバイス32に設けられたオーダテーブル(図示せず)に登録される。
【0099】
DBサーバ14のCPU30は、サーバプログラムを実行することにより、カルテ16、医用画像17、およびレポート18のデータの格納処理部50および検索処理部51として機能する。格納処理部50は、レポート作成端末13やモダリティ22といったクライアントからの各データの格納要求に応じて、各DB19〜21へのデータの格納処理を実行する。検索処理部51は、診療科端末11、レポート作成端末13からの各データの配信要求に応答して、要求されたデータを各DB19〜21から検索して、検索したデータを要求元へ配信する。
【0100】
以下、上記構成による作用について、図8〜図10に示すフローチャートを参照して説明する。依頼医は、診療科端末11を使用して、オーダを発行する。レポート作成端末13は、診療科端末11から発行されたオーダを、検査科12のオーダ受付端末を経由して受信する。
【0101】
読影医は、レポート作成端末13でオーダを確認し、レポート18の作成を開始する。レポート編集画面47がディスプレイ37bに表示されると、これと連動して画像表示画面46がディスプレイ37aに表示される。
【0102】
図8のステップ(以下、Sと略す)10において、画像表示画面46の表示に先立ち、領域設定部42によって主要被写体表示領域60と候補領域が設定される。まず、DBアクセス部41から受け取った医用画像17のデータに領域設定部42で二値化処理が施される。次に、その二値化処理で生成された白黒画像に対してラベリング処理が施され、医用画像17に映し出された被写体の主要部分が抽出される。これにより、主要被写体表示領域60が抽出される。
【0103】
主要被写体表示領域60を抽出した後、領域設定部42により、候補領域が設定される。領域設定部42で設定された主要被写体表示領域60、候補領域の大きさを表す情報は、コンソール制御部40、および表示形態決定部43に出力される。
【0104】
S11において、表示形態決定部43により、必要領域の大きさが算出される。表示形態決定部43で算出された必要領域の大きさの情報は、付帯情報の項目毎にデータテーブル形式でメモリ32に一旦格納される。
【0105】
S12において、表示形態決定部43により、各項目の必要領域の幅wと、各区画62〜64の幅W〜Wの大小が比較され、折り返して表示する項目が決定される。wがW〜Wよりも大きい(w>W〜W)場合は、その項目を折り返して表示すると決定される。折り返して表示すると決定された項目の必要領域の高さhは、折り返した分だけ倍される。
【0106】
S13において、必要領域の高さhを各区画62〜64の最大行数で乗算した結果に、各項目の文字列の行間を加算したMAXΣhと、領域設定部42で設定された候補領域の高さHとが比較される。
【0107】
MAXΣhが高さH以下(Σh≦H)であった場合(S14でyes)は、候補領域に全ての項目をまとめて表示すると決定される(S15)。一方、MAXΣhが高さHよりも大きい(Σh>H)場合(S14でno)は、S16の属性テーブル70に基づいた表示形態の決定に移行する。
【0108】
S16の処理の詳細を示す図9において、表示形態決定部43により、第一階層の属性の項目のMID1Σhが算出される。そして、算出されたMID1Σhと、領域設定部42で設定された候補領域の高さHとが比較される(S20)。
【0109】
第一階層の属性の項目のMID1Σhが高さH以下(MID1Σh≦H)であった場合(S21でyes)は、候補領域のうちの優先表示領域に設定された領域(優先表示領域が空いていない場合は他の領域)に第一階層の属性の項目を表示すると決定される(S22)。一方、MID1Σhが高さHよりも大きい(MID1Σh>H)場合(S21でno)は、S23の第二階層の属性の項目の表示形態の決定に移行する。
【0110】
S23の処理の詳細を示す図10において、表示形態決定部43により、第二階層の属性の項目のMID2Σhが算出される。そして、算出されたMID2Σhと、領域設定部42で設定された候補領域の高さHとが比較される(S30)。
【0111】
第二階層の属性の項目のMID2Σhが高さH以下(MID2Σh≦H)であった場合(S31でyes)は、候補領域のうちの優先表示領域に設定された領域(優先表示領域が空いていない場合は他の領域)に第二階層の属性の項目を表示すると決定される(S32)。一方、MID2Σhが高さHよりも大きい(MID2Σh>H)場合(S31でno)は、第二階層の属性の項目の一つ一つについて、領域設定部42で新たな候補領域が設定され、表示形態が決定される(S33)。
【0112】
図9に戻って、全ての項目の表示形態が決定されていない場合(S24でno)は、付帯情報表示領域61に割り当てた領域を候補領域から除いた後(S25)、S20の処理に戻る。全ての項目の表示形態が決定された場合(S24でyes)は、図8に戻る。
【0113】
図8において、表示形態決定部43で全ての項目の表示形態が決定された後、領域設定部42で設定された情報、表示形態決定部43で決定された情報に基づいて、コンソール制御部40により各表示領域60、61の表示制御がなされ、画像表示画面46が起動される(S17)。
【0114】
読影医は、画像表示画面46で医用画像17を観察しながら、レポート編集画面47の所見文入力領域48に所見文を入力する。所見文が入力されると、コンソール制御部40から編集処理部44に所見データが受け渡される。
【0115】
所見データは、編集処理部44によって所見文入力領域48毎に区別してブロック化され、所見IDが付加されてレポート18のデータに記録される。レポート18のデータには、所見データの他に、検査ID、患者ID、患者名、および医師IDのデータ等が付加される。
【0116】
読影医は、所見文の入力を終えると、レポート18の作成の終了を指示する。作成終了が指示されると、レポート18のデータの格納要求がDBアクセス部41からDBサーバ14に送信される。レポート作成端末13から格納要求を受信すると、DBサーバ14では、格納処理部50によって、レポート18のデータの格納処理が実行される。以上をもって、一回のレポート18の作成処理が終了する。
【0117】
レポート18の作成が完了すると、レポート作成端末13から、依頼医の診療科端末11に対して、作成完了通知が送信される。依頼医は、診療科端末11を通じてレポートDB21にアクセスして、作成完了通知に含まれるレポート18のアドレスに基づいて、レポート18を読み出す。診療科端末11のディスプレイ37には、レポート表示画面と、レポート18に関連する医用画像17を表示する画像表示画面が出力される。依頼医は、これらの画面を閲覧して、レポート18の内容を確認する。
【0118】
以上説明したように、医用画像17を移動させたり縮小したりせずに、互いに関連する項目をなるべくまとめて表示するように表示形態を決定するので、医用画像17の画質を損なうことなく、レポート18の作成をより円滑に進めることができる。
【0119】
領域設定部42で自動的に主要被写体表示領域60を抽出し、付帯情報表示領域61を設定するので、各表示領域60、61を手動で設定する手間を省くことができる。
【0120】
上記実施形態では、各区画62〜64の最大行数を規定しているが、MAXΣh≦Hの場合に、最大行数を超えて項目を表示してもよい。
【0121】
上記実施形態では、一回の検査に関わる複数の断層画像に対して二値化+ラベリング処理を施して、それぞれの被写体の主要部分を抽出し、その中で大きさが最大となる主要部分を主要被写体表示領域60としているが、複数の断層画像の各々に対して主要被写体表示領域60を抽出してもよい。また、医用画像17が内視鏡画像や超音波画像であった場合等、主要被写体表示領域60の大きさが不変である場合は、領域設定部42は不要である。さらに、二値化処理ではなく、グレースケール処理を施してもよい。
【0122】
なお、上記実施形態では、G11の項目の表示形態を最初に決定した後、G21、G31の項目の表示形態を順次決定しているが、表示形態を決定する順は、特に限定されない。候補領域に収めることができる属性の項目を順不同で見つけ出し、候補領域に収まると判定された属性の項目から先に付帯情報表示領域を割り当ててもよい。
【0123】
例えば、G11の項目が候補領域に収まらないと判定したときに、G12の項目の表示形態の決定に移らず、G21の項目が候補領域に収まるか否かを判定する。G21の項目が候補領域に収まると判定された場合は、付帯情報表示領域61の割り当てを先に行う。
【0124】
主要被写体表示領域60の大きさが大き過ぎて、候補領域が所望の面積を確保できず、表示形態決定部43で表示しないと決定される項目があった場合は、止むを得ず医用画像17を縮小してもよい。
【0125】
上記実施形態では、レポート作成端末でレポートを作成する際に、付帯情報表示領域の表示形態を決定しているが、診療科端末で、作成が完了したレポートと一緒に医用画像を閲覧する際に、付帯情報表示領域の表示形態を決定してもよい。この場合、レポート作成端末の表示形態決定部で決定した付帯情報表示領域の表示形態の情報を、DBアクセス部によって医用画像のデータに関連付けて記憶しておけば、診療科端末で医用画像のデータを開いた際に、レポート作成端末の画像表示画面における表示形態と同一の表示形態で、医用画像を表示することができる。勿論、診療科端末に図3の各部40〜43を設けて、診療科端末を本発明の医用画像表示装置としてもよい。
【0126】
上記実施形態では、検査科12で実施される検査を例示して説明したが、検査種はこれらに限定されるものではなく、PET(Positron Emission Tomography)検査、超音波検査、内視鏡検査等でもよい。
【0127】
上記実施形態では、本発明の医用画像表示装置を構成する、レポート作成端末が一台の例で説明したが、レポート作成端末は複数台でもよい。また、レポート作成端末のストレージデバイスに属性テーブルを格納する態様を例示したが、属性テーブルの格納先は上記に限らず、DBサーバに格納しておいてもよい。この場合、レポート作成端末のDBアクセス部がDBサーバにアクセスして、属性テーブルの検索要求の送信とその検索結果の受信とを行う。
【0128】
また、上記実施形態のように、クライアント(レポート作成端末)と、サーバ(DBサーバ)とからなるクライアントサーバ型の情報システムの場合には、レポート編集用のクライアントプログラムは、専用のプログラムを使用してもよいし、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)といった、WWW(World Wide Web)のプロトコルに対応した汎用的なブラウザを使用してもよい。
【0129】
専用のプログラムを使用する場合には、レポート編集画面は、専用のプログラムで定義された画面データに基づいて生成される。汎用的なブラウザを使用する場合には、例えば、Webサーバにレポート編集画面のデータを格納しておき、クライアントはWebサーバにアクセスして、Webページの形式に加工されたレポート編集画面のデータをダウンロードする。クライアントのブラウザは、受信したWebページのソースコードを解釈してレポート編集画面を生成する。WebサーバはDBサーバ14が兼用してもよいし、DBサーバとは別のサーバでもよい。汎用的なブラウザを使用する場合には、WebサーバのCPUが、クライアントのCPUと協働して、または単独で、コンソール制御部、編集処理部等を構成する。
【0130】
また、DBが構築されるデータ格納装置としては、DBサーバ以外でもよく、例えば、NAS(Network Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)といったネットワークを介して接続するストレージデバイスを使用してもよい。このように、コンピュータシステムの物理構成は適宜変更が可能である。
【0131】
上記実施形態では、ネットワークとしてLANを例に説明しているが、診療科と検査科が複数の拠点に分散しているような場合には、ネットワークとしてLANとWAN(Wide Area Network)を組み合わせて使用してもよい。
【0132】
なお、上記実施形態で示したとおり、本発明は、プログラムの形態、さらにはプログラムを記憶する記憶媒体にも及ぶことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】医療情報システムの構成図である。
【図2】診療科端末、レポート作成端末、およびデータベースサーバを構成するコンピュータの概略を示す構成図である。
【図3】レポート作成端末とデータベースサーバの概略構成を示す図である。
【図4】付帯情報の各項目を全て表示した画像表示画面を示す図である。
【図5】必要領域の大きさの情報の格納状態を示す説明図である。
【図6】属性テーブルの格納状態を示す説明図である。
【図7】図4とは異なる表示形態の画像表示画面を示す図である。
【図8】画像表示画面を表示するまでの一連の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】属性テーブルに基づいて表示形態を決定する処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】第二階層の属性の項目の表示形態を決定する処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0134】
2 医療情報システム
11 診療科端末
13 レポート作成端末
17 医用画像
22 モダリティ
30 CPU
32 ストレージデバイス
34 コンソール
36 アプリケーションプログラム(AP)
37、37a、37b ディスプレイ
38 入力デバイス
40 コンソール制御部
42 領域設定部
43 表示形態決定部
46 画像表示画面
60 主要被写体表示領域
61 付帯情報表示領域
62〜64 第一〜第三区画
70 属性テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像、およびm個(mは2以上の自然数)の項目からなる医用画像の付帯情報を、ディスプレイの画面上に重ねて表示させる表示制御手段と、
付帯情報の各項目の属性を定義した属性情報に基づいて、医用画像内の主要被写体表示領域外に設けられた付帯情報表示領域に、同一の属性をもつ項目がまとめて表示されるように、付帯情報の表示形態を決定する表示形態決定手段とを備えることを特徴とする医用画像表示装置。
【請求項2】
医用画像を解析して主要被写体表示領域を抽出し、抽出した主要被写体表示領域外に付帯情報表示領域の候補領域を設定する領域設定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項3】
前記表示形態決定手段は、付帯情報を表示するために必要な必要領域の大きさと付帯情報表示領域の候補領域の大きさを比較して、付帯情報が候補領域に収まるか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の医用画像表示装置。
【請求項4】
属性は階層構造をとり、
前記表示形態決定手段は、第n−1階層(nは1以上の自然数)の同一の属性をもつmn−1個(≦m個)の項目(n=1の場合は全項目)が候補領域に収まるか否かを判定し、該項目が候補領域に収まらないと判定した場合、第n−1階層の下の階層である第n階層の同一の属性をもつm個(<mn−1個、且つmn−1個の項目のうちの少なくとも二個)の項目が候補領域に収まるか否かを判定することを特徴とする請求項3に記載の医用画像表示装置。
【請求項5】
前記表示形態決定手段は、nが予め設定された上限値で、且つ第n階層の同一の属性をもつ項目が候補領域に収まらないと判定した場合、一つ一つの項目が候補領域に収まるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の医用画像表示装置。
【請求項6】
前記表示形態決定手段は、ある項目が候補領域に収まると判定した場合、候補領域のうちの少なくとも該項目の必要領域を該項目の付帯情報表示領域に割り当て、
表示形態が決定していない他の項目がある場合、他の項目が、付帯情報表示領域に割り当てた分を候補領域から除いた領域に収まるか否かを判定することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の医用画像表示装置。
【請求項7】
前記表示形態決定手段は、属性毎に規定された優先表示領域に付帯情報表示領域を割り当てることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の医用画像表示装置。
【請求項8】
前記表示形態決定手段で決定した表示形態の情報を医用画像に関連付けて記憶させる記憶制御手段を備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の医用画像表示装置。
【請求項9】
付帯情報は、医療検査を受ける患者に関する患者関連項目、医用画像の撮影に関する撮影関連項目、または医用画像に関する画像関連項目のうちの少なくともいずれか二種の項目を有し、同一種の関連項目に同一の属性が定義されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の医用画像表示装置。
【請求項10】
医用画像、および複数個の項目からなる医用画像の付帯情報を、ディスプレイの画面上に重ねて表示させるための医用画像表示方法であって、
付帯情報の各項目の属性を定義した属性情報に基づいて、医用画像内の主要被写体表示領域外に設けられた付帯情報表示領域に、同一の属性をもつ項目がまとめて表示されるように、付帯情報の表示形態を決定する表示形態決定ステップと、
前記表示形態決定ステップで決定された表示形態に従って、医用画像、および付帯情報の表示制御を行う表示制御ステップとを備えることを特徴とする医用画像表示方法。
【請求項11】
医用画像、および複数個の項目からなる医用画像の付帯情報を、ディスプレイの画面上に重ねて表示させるための医用画像表示プログラムであって、
付帯情報の各項目の属性を定義した属性情報に基づいて、医用画像内の主要被写体表示領域外に設けられた付帯情報表示領域に、同一の属性をもつ項目がまとめて表示されるように、付帯情報の表示形態を決定する表示形態決定機能と、
前記表示形態決定機能で決定された表示形態に従って、医用画像、および付帯情報の表示制御を行う表示制御機能とを、コンピュータに実現させることを特徴とする医用画像表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−57684(P2010−57684A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226431(P2008−226431)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】