説明

半導体デバイスの製造方法、光ピックアップモジュール、および半導体デバイス

【課題】全体の大きさを小型にでき、特に略矩形のパッケージの4辺のうち対向する一対の2辺の長さを小さくできる半導体デバイスを効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】平板状の底板61の上に複数のリブ前駆体80を互いに平行に設置する。隣り合うリブ前駆体80の間である溝55に複数の半導体素子10を搭載し、半導体素子10の上に透明部材94を貼り合わせる。半導体素子10の電極パッド20と接続電極75とをワイヤボンディングし、溝55の中に封止樹脂96を充填する。それからダイシングソー40によってリブ前駆体80の長手方向中央部を切断し、さらに隣り合う半導体素子10間を切断して半導体デバイス1が出来上がる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイスの製造方法、光ピックアップモジュール、および半導体デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりDVD等の光ディスクの信号を読み取る光ディスクドライブ装置には、読み取り用の光を出射する半導体レーザ素子と、光ディスクからの反射戻り光を受光する光検出器とが同一の基台上に配置された光ピックアップモジュールが搭載されている。
【0003】
特許文献1に開示されているように、光ピックアップモジュールは、光ディスクの光学記録面の下に置かれて光ディスクの半径方向に移動するように光ディスクドライブ装置において構成されているため、光ディスクドライブ装置を小型にするためには光ピックアップモジュールを小型にすることが必須となっており、そのためには光検出器を小型にする必要がある。
【0004】
例えば特許文献2には、固体撮像素子を納める筐体を小型にして光検出器を小型にするための固体撮像装置の製造方法が開示されている。具体的には、基板部および矩形枠状のリブにより形成される筐体を、複数本の金属リード片とともに一体的に樹脂成形して、各金属リード片により内部端子部および外部端子部を形成し、筐体の内部空間内の基板部上に撮像素子を固定し、撮像素子の電極と各金属リード片の内部端子部とを各々接続し、リブの上端面に透光板を接合する。このとき、透光板の位置決めのため、リブの上端面に、内周に沿って低くなった低段部を設けて段差部を形成し、透光板を、リブの段差部に形成された内壁の内側領域内で低段部の上面に載置可能な大きさとし、リブの上端面に透光板を接合する際に、低段部上面に接着材を充填した後、透光板を段差部の内壁により位置規制しながら低段部上面の接着材上に載置し接合した後、リブの段差部の外側に位置する部分を削除する、という方法である。
【特許文献1】特開2001−56950号公報
【特許文献2】特開2005−64292号公報
【特許文献3】特開2005−79537号公報
【特許文献4】特開2002−164524号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図18に示すように特許文献2に開示された固体撮像装置では、撮像素子205が載せられた基板部202の外縁部分に矩形枠状のリブ203が設けられているが、リブ203は矩形状の4辺のいずれも同じ幅であり、このため小型化には限界があった。特許文献3に開示されている固体撮像装置にも同様の問題があった。そして、製造方法は、リードフレームを下に置き一体的に樹脂成形して複数個の筐体が繋がった原板を作成した後に固体撮像素子を搭載するというものであるが、高価な封止金型を作りリードフレームと一体的に樹脂成形でリブを形成しなければならず、また、金型でリブを樹脂成形する場合、金型内で樹脂成形した後に製品を取り出すためにリブ側面に5〜15°の微小な抜き勾配を付ける必要があるので、リブを垂直に形成することは不可能であった。さらに樹脂成形を金型で行うため、リブの形状を安易に設計変更できないという課題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、全体の大きさを小型にでき、特に略矩形のパッケージの4辺のうち対向する一対の2辺の長さを小さくできる半導体デバイスを効率よく製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の第1の製造方法は、半導体素子と、該半導体素子を搭載するパッケージとを備えた半導体デバイスの製造方法であって、平板状の底板の上面の上に、上方に突き出して互いに平行に該上面上を延びる複数のリブを設けて、複数のパッケージが連結した形状のパッケージ集合基板を形成する工程と、隣り合う2つの前記リブの間に複数の半導体素子を該リブの延びる方向に沿って搭載する搭載工程と、前記リブの延びる方向に沿って該リブの中央部を切断してパッケージ集合基板を分割する工程とを含む構成とした。
【0008】
ある好適な実施形態において、前記リブには、該リブの延びる方向に沿って該リブの上面から前記底板に向かってスリットが設けられている。
【0009】
本発明の第2の製造方法は、半導体素子と、該半導体素子を搭載するパッケージとを備えた半導体デバイスの製造方法であって、平板状の底板の上面の上に、上方に突き出して互いに平行に該上面上を延びる複数のリブを、隣り合う該リブ間の距離が第1の距離aとaよりも小さい第2の距離bとの2つに交互になるように設けて、複数のパッケージが連結した形状のパッケージ集合基板を形成する工程と、リブ間の距離がaである隣り合う2つの前記リブの間に複数の半導体素子を該リブの延びる方向に沿って搭載する搭載工程と、リブ間の距離がbである隣り合う2つの前記リブの間を該リブの延びる方向に沿って切断してパッケージ集合基板を分割する工程とを含む構成とした。
【0010】
前記リブには延びる方向に沿って、他の部分よりも幅あるいは高さが小さい窪み部が複数設けられており、前記搭載工程において、前記半導体素子は、隣り合う前記リブの間であって且つ該リブが延びる方向において隣り合う前記窪み部の間の領域に搭載される構成であってもよい。
【0011】
前記パッケージ集合基板は、前記リブに沿って並ぶ複数の接続電極を前記底板の上面に有しており、前記搭載工程では前記半導体素子と前記接続電極とを金属細線で接続する構成であってもよい。
【0012】
さらに、前記半導体素子の上に板状である透明部材を置く載置工程と、前記金属細線と前記透明部材の側壁とを封止樹脂で封止する工程とを含む構成であってもよい。
【0013】
前記載置工程では、1つの前記透明部材を複数の前記半導体素子の上に置く構成であってもよい。
【0014】
本発明の光ピックアップモジュールは、上記の製造方法により製造された半導体デバイスと、レーザモジュールとビームスプリッタとを備え、前記半導体デバイスに搭載された半導体素子は受光素子である構成とした。
【0015】
さらにミラーと対物レンズとを備えていてもよい。
【0016】
光ディスクの情報記録面の下側に置かれ、前記リブの延びる方向が該情報記録面に対して実質的に垂直である構成であってもよい。
【0017】
前記レーザモジュールは、出射光のピーク波長が385nm以上425nm以下である青紫レーザ装置と、出射光のピーク波長が630nm以上670nm以下および760nm以上800nm以下である2波長レーザ装置とを備えている構成であってもよい。
【0018】
本発明の半導体デバイスは、半導体素子と、該半導体素子を搭載するパッケージとを備えた半導体デバイスであって、略直方体であり、その下面および対向する一対の側面は前記パッケージからなり、前記パッケージは、実質的に矩形であって前記半導体素子を搭載する搭載面を備えた基板部と、該搭載面の一対の対向する外縁に沿って延びかつ該外縁上にそれぞれ設けられたリブとを有し、前記半導体素子は封止樹脂によって封止されており、前記リブのうち、該リブ同士が相対する面は封止樹脂によって覆われており、前記対向する一対の側面とは別の一対の側面には、前記基板部と前記リブと前記封止樹脂とが露出しており、前記封止樹脂によって覆われている前記リブの部分には、前記リブの下面であって延びる方向に対して垂直な方向の幅が前記別の一対の側面に露出している部分よりも大きい幅広部が存する構成とした。ここでリブの下面とは、前記搭載面に接している部分(面)のことである。
【0019】
前記リブの下面と前記搭載面とは接着剤により接着されており、前記幅広部の側壁と前記搭載面との接着部分には、前記接着剤によるフィレットが形成されている構成であっても良い。ここでフィレットというのは、幅広部の側壁と搭載面との双方に接着した隅肉部のことである。
【0020】
前記リブの側面であって該リブ同士が相対する面とは反対側の面の表面粗さは、前記別の一対の側面に露出した前記封止樹脂が成す面の法面粗さよりも小さい構成であってもよい。
【0021】
前記リブの側面は、前記搭載面に対して実質的に垂直である構成であってもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の半導体デバイスの製造方法は、平板状の底板の上面に平行な複数なリブを設けてパッケージ集合基板を形成し、これらのリブ間に半導体素子を搭載するので、半導体デバイスの前記リブの延びる方向の長さは半導体素子の大きさにほぼ等しい大きさにまで小さくすることができ、小型の半導体デバイスを効率よく製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
【0024】
(実施形態1)
−半導体デバイス−
実施形態1に係る製造方法により製造される半導体デバイスは、半導体素子として集積化受光素子を用いた光検出器である。なお半導体素子としては、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトICなどの受光素子や、LED、半導体レーザなどの発光素子を用いてもよい。
【0025】
図1、図2に示すように、本実施形態の半導体デバイス1は、断面U字型である溝形状のパッケージ50の溝の中に半導体素子10が収納され、半導体素子10の受光面を覆うように板状の透明部材94が半導体素子10の上に透明な接着剤を介して載せられている。さらにパッケージ50の中に封止樹脂96が充填されている。透明部材94は上面が矩形であってガラスからなる板状部材であり、半導体素子10に接着されている。また、図2(a)では説明を行いやすいように封止樹脂96を省略している。
【0026】
本実施形態のパッケージ50は、矩形の基板部60と、基板部60の上方に突き出し且つこの矩形の対向する一対の辺に沿ってそれぞれ延びる2つのリブ70,70とを有している。リブ70,70は、基板部60のうち半導体素子10が搭載される矩形の搭載面62の対向する一対の外縁上にのみそれぞれ設けられており、搭載面62の外縁に沿って延びる直方体の形状を有している。なお、搭載面62の対向する一対の外縁上にのみリブ70,70が設けられているというのは、前記一対の外縁上にはリブ70,70がそれぞれ設けられているが、該一対の外縁とは別の一対の外縁上にはリブ70,70は設けられておらず、搭載面62の中央部とその近辺にも設けられていないということである。
【0027】
搭載面62には、搭載された半導体素子10とリブ70との間の部分に複数の接続電極75,75,…が1列に並んでおり、各接続電極75はリブ70の下の部分にまで延びて一部がリブ70の下に隠れている。そして、接続電極75は基板部60内に設けられた埋め込み電極76,76,…に接続している。また、基板部60の搭載面62とは反対面である非搭載面64には、複数の外部接続部77,77,…が設けられていて、これらが埋め込み電極76、76,…に接続している。即ち、接続電極75,75,…は埋め込み電極76,76,…を介して外部接続部77,77,…に電気的に接続されている。
【0028】
半導体素子10は矩形であって、一方の面に複数の電極パッド20,20,…が対向する一対の2辺のそれぞれに沿って1列ずつ並んでいる。電極パッド20,20,…が設けられた面の反対側の面がパッケージ50の搭載面62に載せられて接着剤によって固定されている。このとき電極パッド20,20,…が並んだ列が伸びている方向とリブ70,70が延びる方向とが略平行になるように半導体素子10はパッケージ50に搭載される。そして、電極パッド20,20,…と接続電極75,75,…とが金属細線22,22,…によって接続されている。
【0029】
透明部材94の側面と金属細線22,22,…とが埋め込まれるようにパッケージの溝の中に封止樹脂96を入れている。これにより、透明部材94の上面とリブ上面70bとを除いてパッケージ50の溝(凹部)内のものは封止樹脂96によって封止されていることになる。すなわち、透明部材94の側面やリブ70,70上面、金属細線22等が封止樹脂96に埋め込まれている。
【0030】
本実施形態の半導体デバイス1を上から見ると透明部材94の上面とリブ上面70bとが露出しているのみで、残りは封止樹脂96に覆われている。従って、半導体素子10の受光面や電極パッド20、接続電極75や金属細線22にゴミや埃が付着することはなく、ゴミや埃に由来する受光できない部分の発生やショートなどの不具合も生じることはない。封止樹脂96としては、熱硬化型エポキシ樹脂、SiO等を含有させたフィラー入りの樹脂、染料を含有させ遮光性を付与した樹脂などを好ましく使用することができる。
【0031】
また、半導体デバイス1の側壁部において、リブ外側側壁70aと基板部60の側壁とは面一になっており、これによって半導体デバイス1の両リブ70,70間側の長さを小さくでき小型化に寄与している。ここで外側側壁というのは、リブ70,70の側壁のうち、半導体素子10の方を向いている側壁に対向する側壁のことである。
【0032】
リブ外側側壁70aおよびその対向側壁は、搭載面62に対して垂直になっている。これにより、金型を使用した樹脂成型でリブ70を作製する場合に比べて、リブ70幅や2つのリブ70,70間の距離をより自由に設定することができる。また、リブ外側側壁70aの表面粗さは封止樹脂96の側壁側露出部分の表面粗さよりも小さい。これは、光ピックアップモジュールに搭載する際にリブ外側側壁70aを位置合わせに用いるためである。
【0033】
封止樹脂96はパッケージ50の溝内に充填される際には粘度の高い液体であり、その後固まって固体になる。半導体デバイス1の側壁のうち、リブ外側側壁70a以外の側壁は、封止樹脂96とリブ70,70の端面とが面一になっているものである。ここで、金属細線22は全て封止樹脂96中に埋め込まれており、金属細線22と電極パッド20および接続電極75との接続部分が固定されて接続信頼性が向上する。また、透明部材94の上面は露出しており側面は封止樹脂96中に埋め込まれているので、半導体素子10の受光面には透明部材94の上面を通過してくる光のみが到達し、透明部材94の側面部分から光が入射しようとしても、そのような不要な光は受光面には到達せず、迷光(光の乱反射)が無くなり、光学特性が向上する。
【0034】
本実施形態では基板部60の外縁のうち、リブ70,70が設けられた一対の外縁とは別の一対の対向する外縁部にはリブが設けられていないので、この別の一対の外縁部間の距離は半導体素子10の大きさや接続電極75,75,…の配置に必要なスペースによって決まる。即ち上記別の一対の外縁部間の距離は、半導体素子10を搭載するパッケージとしては最も小さくすることができる。
【0035】
また、基板部60の搭載面62を基準とした高さ(距離)において、透明部材94の上面の高さの方をリブ上面70bおよび封止樹脂96の上面の高さよりも大きくしているので、半導体デバイス1を光ピックアップモジュールに搭載する際に半導体素子10の受光面に平行であって且つ面積の広い透明部材94の上面を搭載作業の基準面として容易に用いることができ、光ピックアップモジュールへの搭載精度を容易に向上させることができるとともに、搭載作業も容易に短時間で行うことができる。
【0036】
−半導体デバイスの製造方法−
本実施形態に係る半導体デバイス1の製造方法について、図3を参照して以下に説明する。
【0037】
まず、図3(a)に示すように底板61を用意する。この底板61は公知の方法により作製できる。例えば、平板状の絶縁性基板に複数の貫通孔を一列に並べて形成し、この列を平行に複数列設ける。そして、その貫通孔に導電体を埋め込んで埋め込み電極76,76,…とし、これら埋め込み電極76,76,…と接続する接続電極75,75,…を絶縁性基板の上面に、外部接続部77,77,…を絶縁性基板の下面に形成すれば底板61が出来上がる。
【0038】
次に図3(b)に示すように、底板61の上に四角柱状のリブ前駆体80,80,…を接続電極75,75,…の列間に、該列間の一つおきに載せて接着剤で固定すると、パッケージ集合基板100が出来上がる。このとき、隣り合うリブ前駆体80,80に挟まれたところが溝55となる。また、リブ前駆体80,80,…は接続電極75,75,…のそれぞれの一部に載った状態になっている。なお、これらリブ前駆体80,80,…は請求項でいうリブに含まれるものである。
【0039】
リブ前駆体80は、図4に示す(接続電極は省略)ように、延びる方向に沿って幅が狭くなっている窪み部81,81,…が複数設けられている。リブ前駆体80が延びる方向に対して垂直な方向において、各リブ前駆体80の窪み部81,81,…は一列に並んでおり、後の工程においてこの部分で切り離される。82という符号で示されているのが、そのカットラインである。
【0040】
パッケージ集合基板100は、上述のパッケージ50が複数並んで隣り合うパッケージ50のリブ外側側壁70a同士が一体となっている形状を有している。また、リブ70が延びる方向にも複数のパッケージ50が並んで一体となっている形状である。
【0041】
次に、複数の溝55,55,55のそれぞれの底面に複数の半導体素子10を、溝55,55,55の延びる方向に沿って搭載して固定し、さらに半導体素子10の受光面の上に透明部材94を載せて透明接着剤によって固定する。このとき透明部材94の上面には保護シート92aが設置されている。こうして図3(c)に示す状態となる。このとき、半導体素子10は、溝55内であって且つ隣り合うカットライン82,82の間、即ちリブ前駆体80が延びる方向において隣り合う窪み部81,81の間の領域に搭載される。
【0042】
その後、半導体素子10の電極パッド20と接続電極75とをワイヤボンディングによって接続を行う。このようにして図3(d)に示すように、電極パッド20と接続電極75とが金属細線22によって接続された状態となる。
【0043】
それから溝55内に封止樹脂96を充填する。充填はポッティングで行ってもよいし、射出成形で行ってもよい。この時透明部材94の上面の全面に保護シート92aが被せられているので、透明部材94の上面が確実に封止樹脂96に覆われず、露出することになる。図3(e)は封止樹脂96が充填され固化した状態である。リブ前駆体80の側壁は封止樹脂96により封止され、上面は封止樹脂96から露出している状態となっている。
【0044】
次に、ダイシングソー40によって、リブ前駆体80の延びる方向にリブ前駆体80の中央部分を切断して分割する。こうして側壁部分が面一になる。さらに溝55の延びる方向に対して垂直に、隣り合う半導体素子10間であるカットライン82,82において切断を行い、保護シート92aを取り去る。このように切り離した状態が図3(f)に示す状態である。こうして個々の半導体デバイス1が出来上がる。ここで個々の半導体デバイス1に切断する際に、リブ前駆体80は窪み部81で切断されるため、切断抵抗が小さくパッケージ50に掛かる応力も小さくなる。
【0045】
なお、上述の半導体デバイス1の製造方法は、一つの例であり、本実施形態の製造方法はこの例に限定されない。例えば図5に示すように、リブ前駆体85の中央部にリブ前駆体が延びる方向に沿って上面から底板61にまでスリット88を有しているパッケージ集合基板101を用いても良い。このようなパッケージ集合基板101を用いると、パッケージ集合基板101が大きくなっても(面積が広くなっても)反ったり変形したりすることが抑制されるとともに、ダイシングソー40による切り離しが非常に容易にかつ短時間でできるので、加工が容易になる。
【0046】
なお、スリット88はリブ前駆体85の上面から下面まで渡っていなくても、例えばリブ前駆体85の厚みの半分程度まで形成されていれば上記効果が生じる。さらに底板61にもリブ前駆体85のスリット88と同じ位置にスリットを設けておいてもよい。また、リブ前駆体の形状は横断面が矩形の四角柱に限られず、台形柱やかまぼこ型であったり三角柱であっても構わない。また、ダイシングソー40の幅はスリット88の幅に比べて大きくても小さくても良いが、ダイシングソー40の幅をスリット88の幅よりも小さくしておくと、リブ外側側壁70aの表面粗さは予め設定したスリット88内壁の表面粗さに等しくなるので、リブ外側側壁70aの表面粗さを封止樹脂96の側壁側露出部分の表面粗さよりも確実に小さくしておくことができる。
【0047】
−光ピックアップモジュール−
図16は本実施形態に係る光ピックアップモジュールが、光ディスク47の下に置かれた状態での模式的な斜視図であり、図17はその状態を横から見た図である。なお、図17の右端の半導体デバイス1は、その左側にある台座48に設置された半導体デバイス1(光検出器)を上下方向の軸の周りに90°回転させて受光面の側を参考として示したものであり、光ピックアップモジュールに2つの半導体デバイス1が搭載されているわけではない。
【0048】
この光ピックアップモジュールは、上述の半導体デバイス1(光検出器)と第1及び第2レーザ装置41,42と、ビームスプリッタ43と、ミラー45と対物レンズ46とを備えている。第1および第2レーザ装置とがレーザモジュール49を構成している。第1及び第2のレーザ装置41,42から出射した光44はビームスプリッタ43を通過し、ミラー45で反射されて、対物レンズ46を通って光ディスク47の情報記録面に入射する。光44は情報記録面で反射をし、対物レンズ46,ミラー45、ビームスプリッタ43を経由して半導体デバイス1に入射する。
【0049】
ここで第1レーザ装置41はピーク波長が405nmのレーザ光を出射する青紫レーザ装置であり、第2レーザ装置42はピーク波長が650nmの赤のレーザ光とピーク波長が780nmの赤外レーザ光との2つの波長のレーザ光を出射する2波長レーザ装置である。
【0050】
光ピックアップモジュールを構成する各部材は、台座48の上に置かれて光ディスク47の情報記録面の下側に置かれる。そして、回転する光ディスク47の下で光ディスク47の径方向に光ピックアップモジュールは移動を行う。各部材が置かれる台座48の面は、光ディスク47の情報記録面と平行になっている。
【0051】
ここで配線の都合上半導体デバイス1は、リブ70,70が延びる方向が台座48に対して垂直に、すなわち光ディスク47の情報記録面に対して垂直に配置されている。このように配置されると、半導体デバイス1の複数の外部接続部77,77,…が台座48の設置面に対して垂直に2列に並び、従って外部接続部77,77,…から引き出される外部との接続用の配線を半導体デバイス1の台座48の設置面からの高さHの範囲内に納められ、光ピックアップモジュール全体の高さを小さくできる。
【0052】
また、上述のように半導体デバイス1のリブ70,70は台座48に対して垂直に延びるものであって、台座48に水平に延びるリブは存していない。従って、半導体デバイス1の高さHは搭載している半導体素子10の1辺の長さとほぼ同じ長さにまで近づけることが可能であり、これにより光ピックアップモジュール全体を薄く、小型にすることができる。
【0053】
(実施形態2)
実施形態2に係る半導体デバイスの製造方法は、リブ前駆体が実施形態1とは異なっているが他の点は実施形態1とは同じであるので、実施形態1と異なっている点を説明する。
【0054】
図6に示すように本実施形態のリブ前駆体86は、窪み部83が他の部分よりも厚みが小さい部分である。これにより、隣り合う半導体素子10の間を切断する場合にリブ前駆体86を切断する際の抵抗が小さくなり、切断しやすくなる。なお、封止樹脂96を充填する工程において、窪み部83の上面上にも封止樹脂96が載る。本実施形態においては、実施形態1と同様の効果を奏する。
【0055】
(実施形態3)
実施形態3に係る半導体デバイスは、透明部材の形状が実施形態1とは異なっているが他の点は実施形態1とは同じであるので、実施形態1と異なっている点を説明する。
【0056】
図7に示すように本実施形態の半導体デバイス2,3は、上面の外縁部に段差を有する透明部材94aを用いている。この透明部材94aは、上面部分に段差が設けられており、その上面部分の中央部に設けられていて半導体素子10の光学機能面の形状・大きさに対応する上面部98と、上面部98よりも一段低い段差面部199を有している。
【0057】
図7(a)に示す半導体デバイス2においては、封止樹脂96は段差面部199の上まで覆っているが上面部98には載っていない。このように段差面部99を設けることにより、封止樹脂96が上面部98に載ることを確実に抑制でき、半導体素子10の光学機能面に必要な光を確実に届けられ、あるいは光学機能面から発する光を無駄なく出射することができる。その他の効果は実施形態1と同じである。
【0058】
また図7(b)に示すように、透明部材94aにおいて段差部99、上面98共に封止樹脂196に覆われない半導体デバイス3としても構わない。
【0059】
(実施形態4)
実施形態4に係る半導体デバイスは、透明部材が実施形態1とは異なっているが他の点は実施形態1と同じであるので、実施形態1と違っている点について説明する。
【0060】
図8,9に示すように、本実施形態の半導体デバイス4の透明部材94’は、半導体素子10の上面からはみ出して延びており、半導体デバイス4の側面のうち、リブ70,70が延びる方向に垂直な一対の側面にも、基板部60とリブ70,70と封止樹脂96と共に露出している。
【0061】
実施形態1の半導体デバイス1の製造工程では、各透明部材94を各半導体素子10の上面に接着させていたが、本実施形態においては、長尺の1本の透明部材94’を複数の半導体素子10上面に載せる。即ち、図3(b)の状態から図3(c)の状態に至る際に、各溝55に対して溝55とほぼ同じ長さの透明部材94’を用意し、各溝55の底面に固定された複数の半導体素子10,10,…の上にその透明部材94’を載せるのである。なお、製造工程における断面図は実施形態1に係る図3と同じとなる。そして最後に一つ一つの半導体デバイスに切り離す際には、基板部60やリブ70,70、封止樹脂96と共に透明部材94’も切断されて切断面に露出する。
【0062】
本実施形態では、実施形態1の効果に加えて、透明部材94’を半導体素子10の上に載せる工程を簡略化できるので、製造が容易になる。
【0063】
(実施形態5)
実施形態5に係る半導体デバイスは、パッケージ50の凹部に封止樹脂を充填していないことが実施形態1とは異なっているが他の点は実施形態1と同じであるので、実施形態1と違っている点について説明する。
【0064】
図10に示すように、本実施形態の半導体デバイス5は半導体素子10が封止されていない。即ち、本実施形態の半導体デバイス5は実施形態1の半導体デバイス1から封止樹脂96を取り除いた形態となっている。
【0065】
本実施形態の半導体デバイス5は、実施形態1の半導体デバイス1の製造工程において、図3(d)から図3(e)へ移る工程を除いた製造方法によって製造される。
【0066】
本実施形態の半導体デバイス5は、実施形態1の半導体デバイス1よりも製造工程が少なく安価に早く製造できる。また、半導体素子10の受光面は透明部材94により保護されているので、受光面にゴミなどが付着することはないが、電極パッド20や接続電極75,金属細線22にゴミなどが付着するおそれがあり、この点が実施形態1よりも劣っているがこれ以外は実施形態1と同じ効果を奏する。
【0067】
(実施形態6)
実施形態6に係る半導体デバイスは、パッケージ集合基板が実施形態1とは異なっているが他の点は実施形態1と同じであるので、実施形態1と違っている点について説明する。
【0068】
図11に示すように、本実施形態では隣り合うリブ前駆体84,84の間の距離が相対的に大きい第1の距離aと、aよりも小さい第2の距離bとの2種類ある。第1の距離aだけ離れている隣り合う2つのリブ前駆体84,84の間には、半導体素子10が搭載される。一方半導体素子10の搭載後、第2の距離bだけ離れている隣り合う2つのリブ前駆体84,84の間は、ダイシングソー40によって切断される。第2の距離bがダイシングソー40の幅よりも広ければ、切断されるのは底板61のみであるので、切断が容易に行えると共に、切断によりパッケージ集合基板103に掛かる応力が小さくなり、またリブ外側側壁の表面粗さがリブ前駆体84の側壁粗さと同じになり封止樹脂96の側壁側露出部分の表面粗さよりも確実に小さくできるので好ましい。
【0069】
本実施形態は、実施形態1と同じ効果を奏する。また、リブ前駆体84には図4や図6に示すような窪み部を形成してもよい。
【0070】
(実施形態7)
実施形態7に係る半導体デバイスは、リブが実施形態1とは異なっているが他の点は実施形態1と同じであるので、実施形態1と違っている点について説明する。
【0071】
図12に示すように本実施形態の半導体デバイス6は、幅広部71cを有するリブ71を用いたパッケージ51を備えている。幅広部71cというのは、リブ71の延びる方向に対して垂直な方向であって搭載面62の中央部の方向に突き出している部分のことであり、ここでの幅というのはリブ外側側壁71aとそれに対向するリブ内側側壁との間の距離のことである。すなわち、リブ71は、その延びる方向の端部は幅が狭く中央部は幅が広い構造を有している。このような構造を有していることにより、リブ71と封止樹脂96との接着が2つの方向(リブ外側側壁71aと平行な方向と垂直な方向)で行われ、接着面積も増えるので、リブ71aが基板部60に対してより強固に固定されることになる。また、リブ外側側壁71aおよびリブ71の内側側壁は搭載面62に対して垂直になっているので、リブ71幅や2つのリブ71,71間の距離をより自由に設定することができる。
【0072】
本実施形態の半導体デバイス6の製造方法は、実施形態1の製造法とほぼ同じである。異なっている点は、リブ前駆体の形状である。例えば図4において、窪み部81のリブ前駆体80長手方向の長さをより大きくしたリブ前駆体を用いれば本実施形態の半導体デバイス6を製造できる。あるいは、実施形態1の製造方法において、カットライン82において隣り合う半導体素子10,10の間を切断する際に刃の幅が小さいダイシングソーを用い、半導体デバイスに窪み部81を一部残すようにしても本実施形態の半導体デバイス6を製造できる。
【0073】
本実施形態の半導体デバイス6を用いて実施形態1と同様に光ピックアップモジュールを構成することもできる。なお、本実施形態の半導体デバイス6,その製造方法および光ピックアップモジュールでは、実施形態1と同様の効果を奏する。
【0074】
(実施形態8)
実施形態8に係る半導体デバイスは、リブが実施形態7とは異なっているが他の点は実施形態7と同じであるので、実施形態7と違っている点について説明する。
【0075】
図13に示すように本実施形態の半導体デバイス7は、一つのリブ72に2つの幅広部72c,72cが存している。このパッケージ52では、実施形態7のパッケージ51よりも、リブ72の封止樹脂96と接触する面積が大きくなっており、基板部60に対してリブ72がさらに強固に固定されている。それ以外の効果は実施形態7と同じである。なお、リブ外側側壁72aおよびリブ72の内側側壁は搭載面62に対して垂直になっている。
【0076】
本実施形態の半導体デバイス7を用いた光ピックアップモジュールは実施形態1と同様の効果を奏する。
【0077】
(実施形態9)
実施形態9に係る半導体デバイスは、リブが実施形態7とは異なっているが他の点は実施形態7と同じであるので、実施形態7と違っている点について説明する。
【0078】
図14に示すように本実施形態の半導体デバイスに用いるリブ73は、幅広部73cがリブ73の下部にのみ設けられている。即ち、本実施形態のリブ73は、実施形態7のリブ71において幅広部71cを上と下とに分けて、下を残して上を取り去った形状を有している。このような形状の幅広部73cを有しているので、本実施形態では封止樹脂96が幅広部73cを基板部60に押さえつけることになり、リブ73と基板部60との固定がより強固となる。また、リブ73の下面と基板部60とは接着剤で固定されているが、接着剤は幅広部73cの下面からはみ出して幅広部73cの側壁と搭載面62との接着部分(側壁と搭載面62とが接する境界部分)に接着剤によるフィレット68が形成されている。これによりリブ73と基板部60との接着固定がさらに強固になる。それ以外の効果は実施形態7と同じである。
【0079】
また、幅広部の形状は任意である。例えば図15に変形例として示すように、変形例のリブ74の幅広部74cは、上記の幅広部73cの突き出した先端側を半円柱状に3箇所削り取った形状としている。変形例のリブ74の方が上記リブ73よりもさらに基板部60に強固に固定される。このリブ74にも幅広部74cと搭載部62との接着部分に接着剤によるフィレット68が形成されており、リブ74と基板部60とがさらに強固に固定されている。
【0080】
本実施形態の半導体デバイスを用いた光ピックアップモジュールは実施形態1と同様の効果を奏する。
【0081】
(その他の実施形態)
これまで述べてきた実施形態は本発明の例示であり、本発明はこれらの例に限定されない。
【0082】
外部接続部は基板部の非搭載面以外に設けられていても構わない。例えば、リブの外側側壁に設けられていても良いし、非搭載面からリブの外側側壁にまで連続的に設けられていてもよい。また、外部接続部と接続電極とを結ぶ配線もリブ内に設けられた貫通電極に限られず、リブの側壁に沿って設けられていても構わない。
【0083】
半導体素子として、固体撮像素子以外のフォトカプラなどの受光素子を用いても構わないし、LEDやレーザ素子などの発光素子を用いてもよい。また、光学素子以外の半導体素子、例えばSAWデバイス、振動子、圧力センサ、加速度センサ、音センサなどを用いても構わない。この場合は蓋体は透明である必要は無い。さらにMEMSにより作製された素子を半導体素子として用いてもよい。
【0084】
上記の実施形態の特徴部分同士を組み合わせても構わない。例えば、実施形態2〜5において、実施形態6のパッケージ集合基板103を用いてもよい。
【0085】
実施形態7,8の幅広部を、実施形態9の変形例のような形状としてもよい。実施形態7−9における幅広部の形状は特に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上説明したように、本発明に係る半導体デバイスの製造方法は、小型の半導体デバイスを効率よく製造でき、光ピックアップの光検出器等を製造する方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】(a)は実施形態1に係る半導体デバイスの斜視図であり、(b)は(a)の裏から見た図
【図2】(a)は実施形態1に係る半導体デバイスの封止樹脂を取り去った上面図であり、(b)は(a)のA−A’線断面図であり、(c)は(a)のB−B’線断面図
【図3】実施形態1に係る半導体デバイスの製造に関して時系列に沿って説明した図
【図4】パッケージ集合基板の一態様を示す斜視図
【図5】パッケージ集合基板の別の一態様を示す斜視図
【図6】実施形態2に係るパッケージ集合基板を示す斜視図
【図7】(a)は実施形態3に係る半導体デバイスの断面図、(b)は実施形態4に係る別の半導体デバイスの断面図
【図8】(a)は実施形態4に係る半導体デバイスの斜視図であり、(b)は(a)の裏から見た図
【図9】(a)は実施形態4に係る半導体デバイスの封止樹脂を取り去った上面図であり、(b)は(a)のA−A’線断面図であり、(c)は(a)のB−B’線断面図
【図10】(a)は実施形態5に係る半導体デバイスの上面図であり、(b)は(a)のA−A’線断面図であり、(c)は(a)のB−B’線断面図
【図11】実施形態6に係るパッケージ集合基板を示す斜視図
【図12】(a)は実施形態7に係る半導体デバイスの斜視図であり、(b)はリブの斜視図
【図13】(a)は実施形態8に係る半導体デバイスの斜視図であり、(b)はリブの斜視図
【図14】実施形態9に係るリブの斜視図
【図15】実施形態9に係る変形例のリブの斜視図
【図16】実施形態1に係る光ピックアップモジュールの模式的な斜視図
【図17】実施形態1に係る光ピックアップモジュールの模式的な正面図
【図18】受光素子を備えた従来の半導体装置の上面図
【符号の説明】
【0088】
1,2,3,4,5 半導体デバイス
6,7 半導体デバイス
10 半導体素子
22 金属細線
30 板状側壁部
41 第1レーザ装置
42 第2レーザ装置
43 ビームスプリッタ
45 ミラー
46 対物レンズ
47 光ディスク
49 レーザモジュール
50、51,52 パッケージ
60 基板部
61 底板
62 搭載面
64 非搭載面
68 フィレット
70 リブ
70a リブ外側側壁
70b リブ上面
71,72,73,74 リブ
71a,72a リブ外側側壁
71c,72c 幅広部
73c,74c 幅広部
75 接続電極
76 内部配線
77 外部接続部
80,84,85,86 リブ前駆体
94,94a,94’ 透明部材
96 封止樹脂
100,101,102 パッケージ集合基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子と、該半導体素子を搭載するパッケージとを備えた半導体デバイスの製造方法であって、
平板状の底板の上面の上に、上方に突き出して互いに平行に該上面上を延びる複数のリブを設けて、複数のパッケージが連結した形状のパッケージ集合基板を形成する工程と、
隣り合う2つの前記リブの間に複数の半導体素子を該リブの延びる方向に沿って搭載する搭載工程と、
前記リブの延びる方向に沿って該リブの中央部を切断してパッケージ集合基板を分割する工程と
を含む、半導体デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記リブには、該リブの延びる方向に沿って該リブの上面から前記底板に向かってスリットが設けられている、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
半導体素子と、該半導体素子を搭載するパッケージとを備えた半導体デバイスの製造方法であって、
平板状の底板の上面の上に、上方に突き出して互いに平行に該上面上を延びる複数のリブを、隣り合う該リブ間の距離が第1の距離aとaよりも小さい第2の距離bとの2つに交互になるように設けて、複数のパッケージが連結した形状のパッケージ集合基板を形成する工程と、
リブ間の距離がaである隣り合う2つの前記リブの間に複数の半導体素子を該リブの延びる方向に沿って搭載する搭載工程と、
リブ間の距離がbである隣り合う2つの前記リブの間を該リブの延びる方向に沿って切断してパッケージ集合基板を分割する工程と
を含む、半導体デバイスの製造方法。
【請求項4】
前記リブには延びる方向に沿って、他の部分よりも幅あるいは高さが小さい窪み部が複数設けられており、
前記搭載工程において、前記半導体素子は、隣り合う前記リブの間であって且つ該リブが延びる方向において隣り合う前記窪み部の間の領域に搭載される、請求項1から3のいずれか一つに記載の半導体デバイスの製造方法。
【請求項5】
前記パッケージ集合基板は、前記リブに沿って並ぶ複数の接続電極を前記底板の上面に有しており、
前記搭載工程では前記半導体素子と前記接続電極とを金属細線で接続する、請求項1から4のいずれか一つに記載の半導体デバイスの製造方法。
【請求項6】
さらに、前記半導体素子の上に板状である透明部材を置く載置工程と、
前記金属細線と前記透明部材の側壁とを封止樹脂で封止する工程と
を含む、請求項5に記載の半導体デバイスの製造方法。
【請求項7】
前記載置工程では、1つの前記透明部材を複数の前記半導体素子の上に置く、請求項6に記載の半導体デバイスの製造方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一つに記載の製造方法により製造された半導体デバイスと、レーザモジュールとビームスプリッタとを備え、
前記半導体デバイスに搭載された半導体素子は受光素子である、光ピックアップモジュール。
【請求項9】
さらにミラーと対物レンズとを備えている、請求項8に記載の光ピックアップモジュール。
【請求項10】
光ディスクの情報記録面の下側に置かれ、前記リブの延びる方向が該情報記録面に対して実質的に垂直である、請求項8または9に記載の光ピックアップモジュール。
【請求項11】
前記レーザモジュールは、出射光のピーク波長が385nm以上425nm以下である青紫レーザ装置と、出射光のピーク波長が630nm以上670nm以下および760nm以上800nm以下である2波長レーザ装置とを備えている、請求項8から10のいずれか一つに記載の光ピックアップモジュール。
【請求項12】
半導体素子と、該半導体素子を搭載するパッケージとを備えた半導体デバイスであって、
略直方体であり、その下面および対向する一対の側面は前記パッケージからなり、
前記パッケージは、実質的に矩形であって前記半導体素子を搭載する搭載面を備えた基板部と、該搭載面の一対の対向する外縁に沿って延びかつ該外縁上にそれぞれ設けられたリブとを有し、
前記半導体素子は封止樹脂によって封止されており、
前記リブのうち、該リブ同士が相対する面は封止樹脂によって覆われており、
前記対向する一対の側面とは別の一対の側面には、前記基板部と前記リブと前記封止樹脂とが露出しており、
前記封止樹脂によって覆われている前記リブの部分には、前記リブの下面であって延びる方向に対して垂直な方向の幅が前記別の一対の側面に露出している部分よりも大きい幅広部が存する、半導体デバイス。
【請求項13】
前記リブの下面と前記搭載面とは接着剤により接着されており、
前記幅広部の側壁と前記搭載面との接着部分には、前記接着剤によるフィレットが形成されている、請求項12に記載の半導体デバイス。
【請求項14】
前記リブの側面であって該リブ同士が相対する面とは反対側の面の表面粗さは、前記別の一対の側面に露出した前記封止樹脂が成す面の法面粗さよりも小さい、請求項12または13に記載の半導体デバイス。
【請求項15】
前記リブの側面は、前記搭載面に対して実質的に垂直である、請求項12から14のいずれか一つに記載の半導体デバイス。
【請求項16】
請求項12から15のいずれか一つに記載の半導体デバイスと、レーザモジュールとビームスプリッタとを備え、
前記半導体デバイスに搭載された半導体素子は受光素子である、光ピックアップモジュール。
【請求項17】
さらにミラーと対物レンズとを備えている、請求項16に記載の光ピックアップモジュール。
【請求項18】
光ディスクの情報記録面の下側に置かれ、前記リブの延びる方向が該情報記録面に対して実質的に垂直である、請求項16または17に記載の光ピックアップモジュール。
【請求項19】
前記レーザモジュールは、出射光のピーク波長が385nm以上425nm以下である青紫レーザ装置と、出射光のピーク波長が630nm以上670nm以下および760nm以上800nm以下である2波長レーザ装置とを備えている、請求項16から18のいずれか一つに記載の光ピックアップモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−227233(P2008−227233A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−64827(P2007−64827)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】